JP2004520411A - 不妊症処理の間の促進された子宮内膜成熟を阻害するための抗ゲスタゲンの使用 - Google Patents

不妊症処理の間の促進された子宮内膜成熟を阻害するための抗ゲスタゲンの使用 Download PDF

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Abstract

受胎能処理を受ける雌哺乳類における進行した子宮内膜成熟の発生を阻害する方法が開示される。前記方法は、雌哺乳類への少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストの投与を包含する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、不妊症処理の間、後−排卵性子宮内膜成熟性を変えるためへの抗ゲスタゲンの使用に関する。
【0002】
ゴナドトロピンによる卵巣刺激は、助力された生殖技法、例えばインビトロ受精及び胚移行療法(IVF/ET)によりヒトにおいて通常使用される。しかしながら、後−排卵子宮内膜変形は、制御された卵巣過刺激の後に進行する(Garciaなど., 1984, Fertil. Steril. 41: 31-37; Paulson など., 1997, Fertil. Steril. 76: 321-325; Kolb, 1997, Fertil. Steril. 67: 625-630; Franchinなど., 1999, Fertil. Steril. 71: 174-181)。結果的に、子宮内膜及び胚の通常の正確に同時発生する一時的進行が中断され、健康な胚盤胞についての低い移植割合がもたらされる。
【0003】
発明の要約
本発明は、すべての助力された生殖治療法を包含する不妊症処理(すなわち、受胎能増強)の間、子宮内膜成熟の進行を阻害するために、17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストの投与により哺乳類における受胎能を増強する方法を提供する。
【0004】
そのような方法が、受胎能処理を受ける雌の哺乳類において特に有用であろうことが、本発明の一部として企画される。受胎能処理とは、本明細書において使用される場合、哺乳類が受精可能であるか、不妊性であるか、又は障害のある受胎能であるかどうかにかかわらず、雌の哺乳類の妊娠を可能にするいずれかの処理を言及する。本発明の一部として企画される受胎能処理は、卵巣過刺激(OH)、インビトロ受胎能及び胚移行(IVF/ET)、及びIVF/ETと組合してのOHを包含するが、但しそれらだけには限定されない。特に、典型的には、卵巣過刺激に関して、生じる進行した子宮内膜成熟を阻害する方法が企画される。例えば、卵巣過刺激は、例えば一定時間に生じる性交、人口受精、子宮内受精、IVF/ET及び配偶子ファローピウス管内移行(GIFT)に関する受胎能処理における手段として使用され得る。
【0005】
IVF/ETは、本明細書において使用される場合、卵母細胞がインビトロで受精され、そして次に、雌の生殖器管中に移行されるいずれかの技法を言及する。例えば、胚の移行は、頸部を通して子宮中への胚の移行を通して、又はファローピウス管中への胚の移行(接合体ファローピウス管内移行(ZIFT))を通して生じ得る。インビトロでの卵母細胞受精は、例えば、精子の存在下で卵母細胞をインキュベートすることによって、又は細胞内精子注入(ICSI)により達成され得る。IVF/ETはまた、ドナーの卵を用いて達成され得る。不妊症処理はまた、卵巣刺激、続く通常な性交による受精による誘発のような処理を包含する。
【0006】
卵巣過刺激とは、本明細書において使用される場合、細胞成長を刺激するためへの卵巣刺激剤の使用を言及する。卵巣刺激は、種々の排卵条件を有する雌の対象、例えば無排卵である対象、障害のあるか、低められた又は不規則な排卵を有する対象、及び正常な排卵パターンを有する対照において使用され得る。好ましい卵胞刺激剤は、ゴナドトロピン、例えば卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、ヒト閉経期ゴナドトロピン(hMG)及びヒト絨毛膜ゴナドトロピン(hCG) を包含する。卵胞刺激として使用するために入手できるゴナドトロピンの商品名は、Pwrganol, Metrodin, Humegon, Fertinorm, Gonal F 及びPrimogonyl-100B,等を包含する。
【0007】
卵胞刺激剤は、本明細書において使用される場合、エストロゲン阻止剤、例えばクエン酸クルミフェン(Clomidoyobi Seropheneとして市販されている)を包含する。本発明に従って使用されるゴナドトロピンは、天然に存在する源の物質から単離されるホルモン、及び合成的に生成されるホルモン、例えば組換えDNA技法を通して生成されるホルモンを包含する。卵胞刺激剤としての活性を保持する変異体ゴナドトロピンはまた、本発明の一部として企画される。
【0008】
卵巣過刺激は、1つのタイプ以上の卵胞刺激剤を用いて達成され得る。例えばエストロゲン阻止剤、例えばクロミフェンがゴナドトロピンと組合して使用され得る。卵巣過刺激は、種々のタイプの不妊症、例えば突発性不妊症、無排卵性不妊症、子宮内膜症関連の不妊症、卵管因子不妊症及び男性因子不妊症(但し、それらだけには限定されない)を処理するために使用され得る。
卵巣過刺激はまた、対象の内因性ホルモン生成を止めるためにゴナドトロピン放出ホルモンアンタゴニスト(GnRH)と共に達成され得る。本発明に関して使用され得るGnRHは、例えばSynarel又はLupronを包含する。
【0009】
好ましい態様においては、本発明の方法は、ヒト女性対象に関して使用される。本発明の方法はまた、他の哺乳類の雌対象、例えば家庭用ペット、農業用動物及び動物園の動物、特にウシ、ブタ、ウマ及び羊(但し、それらだけには限定されない)により使用され得る。非ヒト哺乳類の不妊症処理に使用される場合、抗ゲスタゲンの投与が、経済的又は交配目的のために着手されるインビトロ受精及び胚移行においてより高い成功率の達成を助けることができる。
【0010】
本明細書に開示される方法により生成される非ヒト哺乳類はまた、本発明の一部として企画される。それらの非ヒト哺乳類は、例えば遺伝子的に修飾された哺乳類、例えば組換えDNA技法を用いて遺伝的に修飾された哺乳類を包含する。
1つの観点においては、本発明は、受胎能増強処理を受けるヒト女性対象における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法に関し、ここで前記方法は、子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記女性対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る。
【0011】
もう1つの観点においては、本発明は、ヒト女性対象において妊娠を達成するための方法に関し、ここで前記方法は、卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記対象に投与することによって前記対象の卵巣を刺激し;前記刺激された対象の卵巣から卵を取り出し;子宮内膜周期の後−排卵期における前記対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与し;胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成る。
【0012】
もう1つの観点においては、本発明は、妊娠を達成するために受胎能増強処理を受ける非ヒト雌哺乳類における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法に関し、ここで前記方法は、子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記哺乳類に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る。
【0013】
もう1つの観点においては、本発明は、非ヒト哺乳類において妊娠を達成するための方法に関し、ここで前記方法は、卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記哺乳類に投与することによって前記哺乳類の卵巣を刺激し;前記刺激された哺乳類の卵巣から卵を取り出し;子宮内膜周期の後−排卵期における前記哺乳類に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与し;胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成る。
【0014】
さらなる観点においては、本発明は、
(a)卵巣過刺激のためのゴナドトロピンを哺乳類に投与し;
(b)前記刺激された動物の卵巣から卵を取り出し:
(c)少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与し;
(d)胚を得るために、少なくとも1つの前記取り出された卵をインビトロで受精し;
(e)前記哺乳類の生殖管中に前記胚を導入することを含んで成る、雌哺乳類における妊娠を達成するための方法に関する。
【0015】
好ましくは、卵巣過刺激を達成するために哺乳類に投与されるゴナドトロピンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)を含んで成る。さらにより好ましい卵巣刺激は、FSHを含んで成る第1ゴナドトロピンの使用、及び絨毛性ゴナドトロピン、特にヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を含んで成る第2ゴナドトロピンの続く使用により達成される。好ましくは、胚は、頸部を通して子宮中への導入により哺乳類の生殖管中に導入される。また好ましくは、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト又はアンタゴニストは、ゴナドトロピンの投与の前及び投与の間、雌哺乳類に投与される。
【0016】
本発明の抗ゲスタゲンとして有用な化合物は、ゲスタゲン受容体(プロゲステロン受容体)に対して強い親和性を有し、そしてそれら自体の最小ゲスタゲン活性を示すすべての17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを包含する。例えば、本発明に関して使用され得る17α−フルオロアルキル化されたステロイド化合物は、アメリカ特許出願番号09/020,947号、WO98/34947号、Wang and Ruan, 1994, Journal of Fluorine Chemistry 69: 1-3 (それらは引用により本明細書に組込まれる)に記載されている。本発明のために有用な抗ゲスタゲンは、例えば下記一般式I:
【0017】
【化1】
Figure 2004520411
【0018】
[式中、R1は、メチル又はエチルであり、
R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
【0019】
Stは、下記部分式A, B又はC:
【化2】
Figure 2004520411
【0020】
で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
【0021】
R8は、Y、又はH以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換されるアリール基であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
で表される17α−フルオロアルキルステロイド、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0022】
波線は、問題の置換基がα−又はβ―位置に存在することができることを意味する。
この式内の適切なアルキル基は、メチル、エチル、又はn−又はイソ−プロピル、及びn−、イソ−又はtert−ブチル基を包含する。
他のC1-C10アルキル基、すなわちY, R9, R9a, R9bは、さらに、より高い相同体、例えばペンチル、ネオ−ペンチル、及びヘキシル〜デシル基を包含する。
【0023】
しかしながら、C1−C10アルキル基は、10個までの炭素原子を有する炭素環式又はアルキルシクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル、メチルシクロプロピル、メチルシクロペンチル又はメチルシクロヘキシルを包含することが理解されるべきである。メチル又はメチル基が、上記すべての場合のために好ましい。
C1−C10アルコキシ基は、1つの酸素原子により延長され、そして上記に言及されるアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n−又はイソープロポキシ、n−、イソ−又はtert−ブトキシ基、等に由来する基である。
【0024】
C1−C10アルカノイルは、直鎖及び枝分かれ鎖のC1−C10アルカンカルボン酸のアシル基、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル又はイソーブチリル基、等として定義される。
C1−C10アルカノイルオキシ基は、1つの酸素原子により延長される上記アルカノイル基の基、例えばアセチルオキシ、プロピオニルオキシ及びブチリルオキシ、等である。
水素原子が置換基として言及される場合、これは弗素、塩素又は臭素原子であり得る。弗素が好ましい。
基R2に関しては、長さn=2〜4の過弗素化された測鎖が好ましく、そして後者の中で、ペンタフルオロエチル単位が特に好ましい。
R3は主に、遊離ヒドロキシ基を表す。
【0025】
17β−置換基としてのエーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基の場合、後者は好ましくは、C1−C10アルキル基によりエーテル化されるか、又はC1−C10アルカノイル基によりエステル化される。このアルキル又はアルカノイル基に関しては、上記と同じ意味が適用される。ヒドロキシ基のエーテル化又はエステル化は、当業者に知られている方法に従って行われる。
R4及びR5は好ましくは、それぞれ水素であるか、又は一緒に、追加の結合を形成する。
R8が基Yである場合、これは好ましくは、C1−C10アルカノイル又は(1−ヒドロキシ)−C1−C10アルキル基であり;それらの中で、アセチル及びプロピオニルが特に好ましい。
【0026】
好ましい炭素環式又は複素環式アリール基は、フェニル、1−又は2−ナフタリニル、2−又は3−フラニル、2−又は3−ベンゾフラニル、2−又は3−チエニル、2−、3−又は4−ピリジニルである。置換されたアリール基R8は、主に4−シアノフェニル及び4−ハロフェニル、特に4−フルオロフェニルである。
R8のための好ましいものとして言及されるすべての基の中で、Y及びアセチルに等しいYの意味におけるR8が特に好ましい。
【0027】
下記に言及される化合物が、特に本発明の好ましい化合物である:
11β−(4−アセチルフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
4’−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−11β−イル][1,1’−ビフェニル]−4−カルボニルトリル;
11β−(4’−フルオロ[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−11β−[4−(3−ピリジニル)フェニル]エストラ−4−エン−3−オン;
11β−(4−アセチルフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
【0028】
4’−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,15−ジエン−11β−イル][1,1’−ビフェニル]−4−カルボニルトリル;
11β−(4’−フルオロ[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−11β−[4−(3−ピリジニル)フェニル]エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
11β−(4−アセチルフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
4’−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−11β−イル][1,1’−ビフェニル]−4−カルボニルトリル;
【0029】
11β−(4’−フルオロ[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−11β−[4−(3−ピリジニル)フェニル]エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
11β−(4−アセチルフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9,15−トリエン−3−オン;
4’−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9,15−トリエン−11β−イル][1,1’−ビフェニル]−4−カルボニルトリル;
11β−(4’−フルオロ[1,1’−ビフェニル]−4−イル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9,15−トリエン−3−オン;
【0030】
17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−11β−[4−(3−ピリジニル)フェニル]エストラ−4,9,15−トリエン−3−オン;
6’−アセチル−9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
4−[9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−6’−イル]ベンゾニトリル;
9,11α−ジヒドロ−6’−(4−フルオロフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−6’−(3−ピリジニル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
【0031】
6’−アセチル−9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
4−[9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4,15−ジエン−6’−イル]ベンゾニトリル;
9,11α−ジヒドロ−6’−(4−フルオロフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−6’−(3−ピリジニル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4,15−ジエン−3−オン;
17β−ヒドロキシ−11β−(4−ヒドロキシフェニル)−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
【0032】
17β−ヒドロキシ−11β−(4−ヒドロキシフェニル)−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
9,11α−ジヒドロ−6’, 17β−ジヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
11β−[4−(アセチルオキシ)フェニル]−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
11β−[4−(アセチルオキシ)フェニル]−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
6’−アセチルオキシ−9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
【0033】
17β−ヒドロキシ−11β−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
17β−ヒドロキシ−11β−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−6’−ヒドロキシメチル−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン;
4−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−11β−イル]ベンズアルデヒド;
4−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−11β−イル]ベンズアルデヒド;
【0034】
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−6’−アル;
4−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−11β−イル]安息香酸メチルエステル;
4−[17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−11β−イル]安息香酸メチルエステル;
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−3−オキソ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−6’−カルボン酸メチルエステル;
17β−ヒドロキシ−11β−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン;
【0035】
17β−ヒドロキシ−11β−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4−エン−3−オン;
9,11α−ジヒドロ−17β−ヒドロキシ−6’−(1−ヒドロキシエチル)−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−4’H−ナフチ[3’, 2’, 1’, 10, 9, 11]エストラ−4−エン−3−オン。
11β−(4−アセチルフェニル)−17β−ヒドロキシ−17α−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)エストラ−4,9−ジエン−3−オン(化合物A)が好ましい。
【0036】
好ましい経口投与に関しては、医薬に使用される添加剤及びキャリヤーにより、従来の態様で調製され得る。錠剤、糖剤、カプセル、ピル、懸濁液又は溶液が特に適切である。局部又は局所適用に関しては、膣用ペッサリー又は経皮システム、例えば、皮膚用硬膏剤が使用され得る。非経口適用に関しては、特に溶液、好ましくは油又は水溶液、及び懸濁液又はエマルジョンが特に適切である。アンプルは、便利な単位投与量である。
【0037】
好ましい態様の操作によれば、17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストは典型的には、排卵及び/又は卵母細胞の除去の後、1〜6日、好ましくは1〜4日及びより好ましくは1〜3日間にわたって投与される。典型的には、抗ゲスタゲンは、例えば、絨毛性ゴナドトロピンによる排卵誘発の後、1〜6日、好ましくは1〜4日及びより好ましくは1〜3日間、投与される。
【0038】
驚くべきことには、本発明によれば、低用量の17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストは、本明細書に開示される方法において効果的であることが見出された。17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストは好ましくは、対象当たり10mgまでの、好ましくは対象当たり0.1〜1mg、より好ましくは対象当たり0.1〜1mg及び最も好ましくは対象当たり0.1〜0.4mgの毎日の投与量で、ヒト女性対象に投与される。一般的に、哺乳類に関しては、毎日の投与量は、典型的には、0.01〜1mg/kg、好ましくは0.01〜0.3mg/kg及びより好ましくは0.01〜0.1mg/kgである。毎日の用量の抗ゲスタゲンは、単一用量として、又は1日を通して分割された用量で投与され得る。
【0039】
本発明の好ましい態様においては、抗ゲスタゲンは、0.1〜2mg/対象、より好ましくは0.1〜1mg/対象及び最も好ましくは0.1〜0.7mg/対象の量で、ヒト対象に、又は0.01〜1mg/kg、好ましくは0.01〜0.3mg/kg及びより好ましくは0.01〜0.1mg/kgの量で哺乳類に、例えば排卵、卵母細胞の取り出し、又は絨毛性ゴナドトロピンの投与に続いて、1,2,3,4,5又は6日目に、好ましくは1〜3日目、及びより好ましくは2日目、1日で投与される。
【0040】
いずれかの特定の17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストに関しては、最も適切な用量は、例えばHerrmann, W.,など. 1982, Comptes Rendus 294: 933に記載されるように、ヒト周期の進行した黄体期において早熟の月経を誘発する能力の評価により決定され得る。子宮内膜成熟を遅延するためへの抗ゲスタゲンの使用は、例えばアメリカ特許第4,764,513号、EP0219447B1号、Hegele−Hartungなど., 1992, Endocrinology 131: 2446-3460 (それらは引用により本明細書に組込まれる)に、これまで記載されている。
【0041】
本発明の化合物は、従来の賦形剤、すなわち活性化合物と有害的に反応しない、非経口、経口又は局所適用のために適切な医薬的に許容できる有機又は無機キャリヤー物質と混合して使用され得る。適切な医薬的に許容できるキャリヤーは、水、塩溶液、アルコール、アラビアガム、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、炭水化物、例えばラクトース、アミラーゼ又はステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、等を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0042】
医薬調製物は、減菌され、そして所望により、活性化合物と有害的に反応しない、助剤、例えば滑剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼすための塩、緩衝液、着色剤、風味剤及び/又は芳香族物質、及び同様のものと共に混合される。それらはまた、所望には、他の活性化合物、例えばビタミンと組合され得る。
【0043】
持効性又は指図された開放性組成物は、リポソーム、又は活性成分がマイクロ封入、複数の被膜、等により示差的に分解できる被膜により保護されるそれらと共に配合され得る。新規化合物を凍結乾燥し、そして例えば注射のための生成物の調製のために得られ凍結乾燥物を使用することもまた、可能である。
【0044】
局所適用に関しては、非噴霧性形、すなわち局所適用と適合できるキャリヤーを含んで成り、そして好ましくは、水よりも高い動的粘度を有する、粘性〜半固体又は固体形として使用される。適切な配合物は、所望により、減菌されるか、又は助剤、例えば保存剤、安定剤、湿潤剤、緩衝液又は浸透圧に影響を及ぼすための塩、等と共に混合される、溶液、懸濁液、エマルジョン、クリーム、軟膏、粉末、リニメント、軟膏、エアロゾル、等を包含するが、但しそれらだけには限定されない。局所適用に関しては、好ましくは固体又は液体不活性キャリヤー材料と組合しての活性成分がしぼり出せる容器に、又は圧縮された揮発剤、通常気体噴射剤、例えばフロンと共に混合してパッケージングされる、噴霧可能エアゾール調製物がまた適切である。
【0045】
特定の場合、実際の好ましい量の活性化合物は、使用される特定の化合物、配合される特定の組成物、適用の態様、及び処理される特定の部位及び生物に従って変化するであろうことは理解されるであろう。所定の宿主のための投与量は、従来の考慮を用いて、例えば既知剤の対象化合物の示差活性の通常の比較により、例えば適切な従来の薬理学的プロトコールにより決定され得る。
【0046】
さらなる詳細を伴なわないで、当業者は、前述の記載を用いて、本発明をその十分な程度まで利用すると思われる。従って、次の好ましい特定の態様は、単なる例示であって、本発明の範囲を制限するものではない。
前述の及び次の例においては、すべての温度は、℃で示され、そして特にことわらない限り、すべての部及び%は重量による。
上記又は下記に引用されるすべての出願、特許及び文献のすべての開示は、引用により組込まれる。
【実施例】
【0047】
例1過排卵されたウサギモデルにおける低用量の 17 α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストによる子宮内膜感受性の改良
子宮内膜活性に対する17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストの効果を、過排卵された偽妊娠ウサギモデルにおいて評価した。ウサギの偽妊娠は、ヒト黄体期のためのモデル系であることがわかった(Beier and Kuhnel, 1973, Hormone Res. 4:1-27; Fischer など., 1985, Fertilitat 1:101-109)。この種においては、卵巣刺激は、分泌転換の進行(Delbos−Winterなど., 1987, Fertilitat 3: 87-93)、及び腺形成の増強を誘発する。
【0048】
3.1〜4.0kgの体重を有する、合計25匹の性的に性熟した未産のNew Zealand Whiteウサギを、分析のために使用した。動物を2種の対象グループ(グループ1及び2)及び3種の処理グループ(グループ3〜5)に分け、そして個々のグループには5匹の動物を含む。
対照グループ1は、偽妊娠を誘発するために、静脈内投与される75国際単位(IU)のヒト絨毛性ゴナドトロビン(hCG)を受けた。hCG−注射の日を、偽妊娠のO日として示した(d0 p. hCG)。
【0049】
対象グループ2及び処理グループ3,4及び5は、複数の卵胞成長を誘発するために、経皮注射により3日間、5IUのヒト閉経期ゴナドトロピン(HMG)Pergonal(商標)(Serono Pharma, Unterschleiβheim, Germany) によりゴナドトロピン−刺激された。偽妊娠を、上記対象グループ1について記載のようにして、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の投与により誘発した。
処理グループ3,4及び5はまた、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの投与による偽妊娠誘発の2日後、17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニスト(化合物A)の1回の経口適用を受けた(d2 p.hCG)。詳細な処理スケジュールは図1に示されている。
【0050】
すべての処理グループにおける動物を、偽妊娠誘発(d5 p.hCG)に続いて5日目に殺害し、子宮を取り出した。相対的子宮湿量を測定し(100g体重当たりのmgで)、そして子宮の一部を、現場ハイブリダイゼーションンよりウテログロビン発現の決定のために液体窒素において即座に凍結した。ウテログロビン発現は、子宮内膜受動性の決定のための高い感受性のパラメーターとして知られており(Beier, H. M., 1968, Biochem. Biophys. Acta. 160: 289-291; Beier, H. M., 1982, in: Beier, H.M. and Karlson, P. (eds.), Proteins and Steroids in Early Pregnancy)、そして分泌活性のためのマーカー(Beier, 1976, J. Reprod. Fertil. Suppl. 25: 53-69)、及び子宮内膜上皮の分化(Krusche & Beier, 1994, Ann. Anat. 176: 23-31)である。
【0051】
ウテログロビン発現の検出のための現場ハイブリダイゼーションは、上記Krusche & Beierに記載のようにして行われた。もう1つの子宮断片を除き、そしてMcphail-Index (McPhail Mk, 1934, J. Phys. 83: 145-156) を用いて、子宮内膜転換状態を決定するために、パラフィン組織学のために処理した。McPhail Indexは、ウサギ子宮内膜において、次のように異なった程度のプロゲストゲン(転換)活性に影響を及ぼす:
【0052】
1.転換なし
2.低い転換
3.明白な転換
4.高い転換
結果は、上記表1に示される。
【0053】
【表1】
Figure 2004520411
【0054】
表に示されているように、卵巣過刺激を受けたが、しかし抗ゲスタゲンによって処理されていない動物(グループ2)は、子宮内膜内腔上皮細胞におけるほぼ検出できないウテログロビン発現、子宮の重量及び比較的高いMc−Phail指数評点により示されるように、進行した子宮内膜成熟を示した。しかしながら、卵巣過刺激を受け、そして抗ゲスタゲンにより処理された動物(グループ3−5)は、子宮質量及びMc−Phail指数評点により示されるように、子宮内膜成熟の遅延を示した。
【0055】
低用量のプロゲステロン受容体アンタゴニストにより処理された動物(グループ3)に関して、子宮内膜成熟は、卵巣過刺激を受けなかった対照動物(グループ1)のその成熟に大まかに対応した。対照的に、高い用量のプロゲステロン受容体アンタゴニスト(1mg/kg;グループ4及び10mg/kg;グループ5)は、卵巣過刺激に関連する子宮内膜成熟の進行を明らかに妨げ、そしてまた、過卵巣刺激を受けなかった動物(グループ1)において観察される成熟のタイミングよりもそのタイミングを遅延した。
【0056】
前述の例を、本発明の一般的に又特異的に記載される反応体及び/又は操作条件を、前述の例に使用されるそれらにより置換することによって、類似する成功を伴なって反復することができる。
前述の記載から、当業者は、本発明の必須の特徴を容易に確かめることができ、そして本発明の範囲内で、本発明の種々の変更及び修飾を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、例1に記載される実験を図示する。ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の投与の日を、偽妊娠の0日目(d0)として示した。図に示されるように、動物の卵巣刺激は偽妊娠誘発の−d3, -d2及び−d1で生じ、そしてプロゲステロン受容体アンタゴニストは偽妊娠のd2で投与された。

Claims (29)

  1. 受胎能増強処理を受けるヒト女性対象における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記女性対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る方法。
  2. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、対象当たり0.1〜2mgの毎日の投与量で対象に投与される請求項1記載の方法。
  3. 前記受胎能処理が、卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤の対象への投与を含んで成る請求項2記載の方法。
  4. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、子宮内膜周期の後−排卵期の間、対象当たり0.1〜2mgの量で1日で投与される請求項2記載の方法。
  5. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アゴニストが、下記一般式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である請求項2記載の方法。
  6. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、前記対象に経口投与される請求項4記載の方法。
  7. ヒト女性対象において妊娠を達成するための方法であって、
    卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記対象に投与することによって前記対象の卵巣を刺激し;
    前記刺激された対象の卵巣から卵を取り出し;
    子宮内膜周期の後−排卵期における前記対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与し;
    胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;
    哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成る方法。
  8. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、対象当たり0.1〜10mgの毎日の投与量で対象に投与される請求項7記載の方法。
  9. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、子宮内膜周期の後−排卵期の間、対象当たり0.1〜2mgの量で1日で投与される請求項8記載の方法。
  10. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アゴニストが、下記一般式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である請求項8記載の方法。
  11. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、前記対象に経口投与される請求項9記載の方法。
  12. 妊娠を達成するために受胎能増強処理を受ける非ヒト雌哺乳類における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記哺乳類に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る方法。
  13. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、0.01〜1mg/kgの毎日の投与量で哺乳類に投与される請求項12記載の方法。
  14. 前記受胎能処理が、卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤の哺乳類への投与を含んで成る請求項13記載の方法。
  15. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、子宮内膜周期の後−排卵期の間、哺乳類に0.1〜1mg/kgの量で1日で投与される請求項13記載の方法。
  16. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アゴニストが、下記一般式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である請求項13記載の方法。
  17. 非ヒト哺乳類において妊娠を達成するための方法であって、
    卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記哺乳類に投与することによって前記哺乳類の卵巣を刺激し;
    前記刺激された哺乳類の卵巣から卵を取り出し;
    子宮内膜周期の後−排卵期における前記哺乳類に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与し;
    胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;
    哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成る方法。
  18. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、0.01〜1mg/kgの毎日の投与量で対象に投与される請求項17記載の方法。
  19. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストが、子宮内膜周期の後−排卵期の間、0.1〜1mg/kgの量で1日で投与される請求項18記載の方法。
  20. 前記17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アゴニストが、下記一般式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である請求項18記載の方法。
  21. 請求項13記載の方法により達成される妊娠に起因する非−ヒト哺乳類。
  22. 請求項18記載の方法により達成される妊娠に起因する非−ヒト哺乳類。
  23. 受胎能増強処理を受けるヒト女性対象における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    少なくとも1つの式Iの化合物を前記対象に投与することを含んで成り、ここで前記化合物は、下記式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である方法。
  24. ヒト女性対象において妊娠を達成するための方法であって、
    卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記対象に投与することによって前記対象の卵巣を刺激し;
    前記刺激された対象の卵巣から卵を取り出し;
    子宮内膜周期の後−排卵期における前記対象に、少なくとも1つの式Iの化合物を投与し;
    胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;
    哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成り、ここで前記化合物は、下記式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である方法。
  25. 妊娠を達成するために受胎能増強処理を受ける非ヒト雌哺乳類における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記哺乳類に、少なくとも1つの式Iの化合物を投与することを含んで成り、ここで前記化合物は、下記式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子をであり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である方法。
  26. 非ヒト哺乳類において妊娠を達成するための方法であって、
    卵胞刺激ホルモンを含んで成る卵胞刺激剤を、前記哺乳類に投与することによって前記哺乳類の卵巣を刺激し;
    前記刺激された哺乳類の卵巣から卵を取り出し;
    子宮内膜周期の後−排卵期における前記哺乳類に、少なくとも1つの式Iの化合物を投与し;
    胚を得るために、少なくとも1つの卵をインビトロで受精し;
    哺乳類の卵巣又はファローピウス管中に前記胚を移行することを含んで成り、ここで前記化合物は、下記式I:
    Figure 2004520411
    [式中、R1は、メチル又はエチルであり、
    R2は、式CnFmHoであり、ここでnは1〜6であり、好ましくは2,3,4,5又は6であり、m>1であり、そしてm+o=2n+1であり、
    R3は、遊離の、エーテル化された又はエステル化されたヒドロキシ基であり、
    R4及びR5はそれぞれ、水素原子であり、又は一緒になって、追加の結合又はメチレン基を形成し、
    Stは、下記部分式A, B又はC:
    Figure 2004520411
    で表されるステロイド性ABC−環システムであり、
    前記式中、R6は、水素、直鎖C1-C1アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基、又はハロゲンであり、
    R7は、水素、直鎖C1-C4アルキル基もしくは枝分かれしたC3-C4アルキル基であり、又は
    Stがステロイド性ABC−環システムA又はBである場合、さらにR6及びR7は一緒に、追加の結合を形成することができ、
    Xは、酸素、ヒドロキシアミノ(=N−OH)又は2個の水素原子であり、
    R8は、Y、又はアリール基(H以外の基Yと共にいくつかの位置で任意に置換される)であり、ここでYは水素、ハロゲン、-HO, -NO2, -N3, -CN, -NR9aR9b, -NHSO2R9, -CO2R9、 C1-C10アルキル、C1-C10アルコキシ、C1-C10アルカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、C1-C10アルカノイル、C1-C10ヒドロキシアルキル又はベンゾイルであり、
    R9a及びR9bは同じか又は異なり、そしてそれぞれ水素又はC1-C10アルキルであり、
    R9は、水素原子又はC1-C10アルキルである]
    で表される化合物、及び−NR9aR9b基に関しては、酸とのそれらの生理学的に適合できる塩、及び−CO2R9基(R9は水素である)に関しては、塩基とのそれらの生理学的に適合できる塩である方法。
  27. 受胎能増強処理を受けるヒト女性対象における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記女性対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る方法。
  28. 受胎能増強処理を受けるヒト女性対象における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    前記受胎能増強処理の後、子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記女性対象に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る方法。
  29. 妊娠を達成するために受胎能増強処理を受ける非ヒト雌哺乳類における進行した子宮内膜成熟の発生の阻害方法であって、
    前記受胎能増強処理の後、子宮内膜周期の後−排卵期の間、前記哺乳類に、少なくとも1つの17α−フルオロアルキル化されたプロゲステロン受容体アンタゴニストを投与することを含んで成る方法。
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