JP2004518907A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、内燃機関のための燃料噴射装置(10)であって、閉じた噴射端部(28)を備えた細長いケーシング(12)を有している形式のものに関する。該ケーシング(12)内で長手方向に切欠(34)が延びている。この切欠は、燃料流入部(20)に接続可能である。前記噴射端部(28)には軸方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つの流出開口(30,32)が設けられている。切欠(34)内に同軸的にかつ軸方向に可動な少なくとも2つの弁エレメント(40,42)が配置されている。これらの弁エレメントは、流出開口(30,32)の領域内で弁座と協働するようになっている。燃料噴射装置(10)をできるだけ簡単かつ小型に構成することができるようにするために、本発明によれば、2つの弁エレメント(40;42)は、一方の弁エレメント(40;42)が所定の行程(S1)後の運動時に他方の弁エレメント(42;40)に軸方向で当接してこの他方の弁エレメントを連行する連行結合(52,72)を有している。

Description

【0001】
本発明は、内燃機関のための燃料噴射装置であって、閉じた噴射端部を備えた細長いケーシングと、該ケーシング内で長手方向に延びていて燃料流入部に接続可能な切欠と、前記噴射端部に設けられ、軸方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つの流出開口と、少なくとも部分的に切欠内に配置された、同軸的にかつ軸方向に可動な少なくとも2つの弁エレメントとを有しており、前記少なくとも2つの弁エレメントが流出開口の領域内で弁座と協働するようになっている形式のものに関する。
【0002】
このような形式の燃料噴射装置は、ドイツ連邦共和国特許公開第4023223号明細書により公知である。この公知の明細書には燃料噴射ノズルが開示されており、この燃料噴射ノズルの細長いケーシング内に、互いに同軸的な2つの弁ニードルがガイドされている。ケーシングは噴射端部で閉鎖されていて、周方向に亘って分配され、かつ軸方向で互いに間隔を保って配置され2列の噴射孔を有している。弁ニードル間には分離スリーブが設けられており、弁ニードルは、互いに無関係に独立して別個の燃料供給部を介した操作される。このような形式の燃料噴射装置は、直接噴射式内燃機関のために用いられる。2つの弁ニードルの意義は、運転負荷に噴射特性を適合させるという点にあり、これは特に内燃機関の排ガス特性のために重要である。
【0003】
燃料噴射装置を組み込むためには、一般的に内燃機関のシリンダヘッドに僅かなスペースしか提供されない。そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の燃料噴射装置を改良して、この燃料噴射装置をできるだけ小さく構成することである。
【0004】
この課題は、冒頭に述べた形式の燃料噴射装置において、2つの弁エレメントが互いに協働して、一方の弁エレメントが、所定の行程後の運動時に他方の弁エレメントの運動を生ぜしめるようになっていることによって解決された。
【0005】
発明の利点
本発明による燃料噴射装置においては、複数の弁エレメントがもはや互いに無関係に独立して移動せしめられることはない。その代わり、一方の弁エレメントの運動が、他方の弁エレメントの運動に関連付けられている。これによって、2つの弁エレメントを別個に制御する必要はなくなる。このような形式で燃料噴射装置をより小型に構成することができる。
【0006】
本発明の有利な実施態様は従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明の第1の実施態様によれば、2つの弁エレメントが所属の弁座から持ち上げられた時に、軸方向で互いに間隔を保って配置された吐出開口が互いに流体接続されるようになっている。
【0008】
この実施態様によれば、2つの弁エレメント間に分離室が存在しないので、本発明による燃料噴射装置の外側寸法をさらに減少させることができる。また特に、燃料噴射装置の高い負荷がかけられる噴射端部に少数の部品しか存在しないので、本発明による燃料噴射装置の運転中の確実性が改善される。
【0009】
また本発明によれば、外側の弁エレメントがまず開放し、所定の行程後の運動時に内側の弁エレメントの運動が生ぜしめられるようになっていることが提案されている。選択的に、内側の弁エレメントがまず開放し、所定の行程後の運動時に外側の弁エレメントの運動が生ぜしめられるようになっていてもよい。
【0010】
一方の弁エレメントが運動する際に他方の弁エレメントに少なくとも間接的に軸方向で当接し、それによってこの他方の弁エレメントと一緒に運動する形式の連行結合部が設けられていれば、特に有利である。この機械的な連行結合部は、簡単でしかも頑丈である。
【0011】
連行結合部は、一方の弁エレメントに段部を有しており、該段部が、他方の弁エレメントに設けられたショルダ部と協働し、この場合、燃料噴射装置の閉じた状態でショルダ部と段部とが互いに軸方向で間隔を保つように構成されている。このような形式の連行結合部は、製造が簡単であって、摩耗がわずかであるか、又は殆ど摩耗しない。ショルダと段部とは、非常に正確に製造することができるので、まず開放する弁エレメントが戻り移動する行程は、第2の弁エレメントも開放するまで、正確に規定することができる。これによって、本発明による燃料噴射装置の開放特性は正確に予測することができるので、本発明による燃料噴射装置を備えた内燃機関の最適な燃料消費及び排ガス放出のために有効である。
【0012】
本発明による燃料噴射装置の有利な構成によれば、連行結合部が、一方の弁エレメント内に受容された少なくとも1つの球を有しており、該球は、他方の弁エレメントに設けられたショルダ部と協働し、この場合、燃料噴射装置の閉じた状態でショルダと球とは互いに軸方向で間隔を保って配置されている。このような燃料噴射装置は、特に摩擦及び摩耗が少ない。
【0013】
さらに、一方の弁エレメントの、噴射端部とは反対側に圧力室が設けられており、この圧力室は、一方では流れ絞りを介して低圧領域に接続されていて、他方では横方向に延びる流れ通路を介して燃料流入部に接続可能であって、圧力室と燃料流入部との間の接続は、他方の弁エレメントが所定の距離だけ移動した時に、他方の弁エレメントによって中断される。この場合、他方の弁エレメントを運動させるために機械的な手段は必要ない。これによってこの燃料噴射装置は、摩耗なしで作業し、従って特に長い耐用年数を有している。
【0014】
他方の弁エレメント内に少なくとも1つの開口が設けられており、この開口が、噴射装置の閉じた状態で、燃料流入部から流入通路への入口と重なるようになっていれば、特に有利である。
【0015】
本発明による燃料噴射装置の特に有利な実施態様によれば、切換え可能なストローク制限部材が設けられており、該ストローク制限部材によって、まず開放する弁エレメントのストロークが制限されて、連行結合部が2つの弁エレメント間にまだ係合しないようになっている。この実施態様によれば、燃料噴射装置を選択的に一方の弁エレメントだけによって開放状態で運転するか、又は2つの弁エレメントによって開放状態で運転することが可能である。これによって簡単な形式で、燃料噴射装置によって供給される燃料量を倍増若しくは半減させることができる。
【0016】
特に有利には、ストローク制限部材が液圧式に作業するようになっている。この場合、燃料噴射装置の領域内に電気的な構成部材を設ける必要はない。これによって、燃料噴射装置の運転確実性が高められる。
【0017】
さらにまた、最初に(まず)開放する弁エレメントが第1の圧力面に接続されており、制御室は液圧式に閉鎖可能である。制御室が液圧式に閉鎖されると、制御室内に収容された流体容積は、そのわずかな圧縮正に基づいて、第1の圧力面が当接する機械的なストッパのように作用する。このような形式で最初に開放される弁エレメントの行程(ストローク)は制限される。
【0018】
最初に開放する弁エレメントが第2の圧力面に接続することができ、該第2の圧力面は、圧力負荷時に弁エレメントが開放運動するように作用し、この場合、第1の圧力面は第2の圧力面よりも大きい。これによって制御室内の圧力をできるだけ小さく維持することができる。
【0019】
本発明によれば、制御室の壁部に流出開口が設けられており、制御エレメントが最初に開放する弁エレメントに接続されていて、この弁エレメントは、燃料噴射装置の閉じた状態で流出開口から間隔を保っていて、弁エレメントの運動中に流出開口をシールして覆うように構成することが提案されている。この実施態様によって、最初に開放される弁エレメントが戻り移動した所定の行程に従って、制御室は特に簡単な形式で液圧式にカプセル状に包囲される。
【0020】
制御室の液圧式の閉鎖は、燃料噴射装置が切換え可能な弁を有しており、該弁を介して制御室が流出部に接続可能であることによって、簡単に解消することができる。制御室のこのような液圧式の閉鎖の解消によって、ストローク制限部材が持ち上がるので、最初に開放された弁エレメントは完全な開放行程で戻り移動し、この際に第2の弁エレメントを連行することができる。
【0021】
燃料噴射装置の領域内に電気的な構成部材を設ける必要がないようにするために、弁が液圧式に切換え可能であれば特に有利である。
【0022】
弁エレメントの開放運動を制限するために、機械的なストッパを有しており、該ストッパが、少なくとも1つの弁エレメントの開放運動時にストロークを制限するようになっている。このような機械的なストッパは、簡単かつ安価に製造可能であって、所定の同じ開放特性のために配慮する。
【0023】
本発明による燃料噴射装置の特に有利な実施態様によれば、後で開放する弁エレメントが第3の圧力面に接続されており、該第3の圧力面が、圧力負荷時に弁エレメントを弁座に押し付けるようになっている。これによって確実に、最初に開放した弁エレメントが弁座から持ち上がって、例えばストローク制限部材が作動すると、他方の弁エレメントがさらに弁座に押し付けられる。
【0024】
本発明はさらに、内燃機関のための燃料システムであって、燃料容器と、該燃料容器から供給される少なくとも1つの燃料ポンプと、少なくとも1つの燃料収集導管と、少なくとも1つの燃料噴射装置とを有しており、該燃料噴射装置は前記燃料収集導管に接続されていて、燃料を燃焼室内に直接噴射し、この場合、燃料噴射装置が、閉じた噴射端部を備えた細長いケーシングと、該ケーシング内でこのケーシングの長手方向に延びる、燃料流入部に接続可能な切欠と、噴射端部に軸方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つの吐出開口と、前記切欠内に少なくとも部分的に配置された同軸的に軸方向で可動であって、かつ吐出開口の領域で弁座と協働する少なくとも2つの弁エレメントとを有している形式のものに関する。
【0025】
このような燃料システムを全体的にできるだけ小さく構成することができるようにするために、燃料噴射装置を上記形式に従って構成することが提案されている。
【0026】
本発明はさらに、内燃機関の燃焼室に燃料を供給する燃料システムを備えた、特に自動車のための内燃機関に関する。このような内燃機関のためには、燃料システムが上記形式に従って構成されていれば、有利である。
【0027】
図面
以下に図示の実施例に参照しながら本発明の複数の実施例を説明する。
【0028】
図1は、第1実施例による燃料噴射装置の縦断面図、
図2は、図1に示した燃料噴射装置の一領域の詳細を示す図、
図3は、図1に示した燃料噴射装置の別の領域の詳細を示す図、
図4は、第2実施例による燃料噴射装置の縦断面図、
図5は、図4に示した燃料噴射装置の第1の領域の詳細を示す図、
図6は、図4に示した燃料噴射装置の第2の領域の詳細を示す図、
図7は、第3実施例による燃料噴射装置の一領域の詳細を示す図、
図8は、第4実施例による燃料噴射装置の縦断面図、
図9は、図8に示した燃料噴射装置の一領域の縦断面図、
図10は、第5実施例による燃料噴射装置の縦断面図、
図11は、図10に示した燃料噴射装置の一領域の縦断面図である。
【0029】
実施例の説明
まず図1乃至図3に示した燃料噴射装置の実施例について説明する。燃料噴射装置の全体は符号10で示されている。この燃料噴射装置10は、図1で上側のベース区分14と中央区分16とノズル体18とを備えたケーシング12を有している。流入部20を介して燃料噴射装置10は、燃料高圧管路(図示せず)に接続される。流入部22は、燃料システムの低圧領域に接続されている。軸方向でノズル体18とベース区分14との間にはさらに中間円板24と制御円板26とが配置されている。この燃料噴射装置は、燃料(ガソリン又はでディーゼル)を内燃機関(図示せず)の燃焼室内に噴射するために使用される。
【0030】
ノズル体18は、その図1の下側領域で円錐形噴射部28を有しており、この円錐形噴射部28は、軸方向で互いに間隔を保って、周方向に分配された2列の吐出開口30及び32を有している(図3参照)。ノズル体18内に、その長手方向に延びる切欠34が設けられている。この切欠34はその上側の領域で腹状の拡張部36を有しており、この拡張部36は、流過通路38を介して流入部20に接続されている(図2)。切欠34内には、弁ニードルとして構成された同軸的な2つの弁エレメント40及び42が配置されている。外側の弁エレメント42は管状であって、内側の弁エレメント40は中実である。2つの弁エレメント40,42は、その下端部でシール縁部44若しくは46を有しており、これらのシール縁部44,46は、吐出開口30,32間若しくは上側の吐出開口32の上側で相応の弁座(符号なし)と協働する。円錐形噴射部28から腹状の拡張部36まで、外側の弁エレメント42と切欠34の内壁(符号なし)との間に環状室48が延びている。
【0031】
外側の弁エレメント42の外径は、上側の領域の方が下側の領域よりも大きい。ほぼ拡張部36の高さで2つの領域間の移行部に圧力面50が形成されていて、この圧力面50についての詳細は後述されている。ほぼ、切欠34の腹状の拡張部36の高さ位置で、外側の弁エレメント42の内周面(符号なし)に傾斜した段部52が形成されている。外側の弁エレメント42は、ノズル体18の上側を越えて、中間円板24に形成された中央の切欠54まで延びている。ここで外側の弁エレメント42の上端部は制御ピストン56に当接していて、この制御ピストン56は、中間円板24に形成された切欠54内で滑動ガイドされている。
【0032】
制御ピストン56の上側は全体で第1の圧力面57を形成している。この第1の圧力面57の外側縁部は環状に隆起されている。制御ピストン56の上側には制御ピストン58が支えられており、この制御ピストン58は、制御円板26に形成された中央の切欠60を貫通して延びている。制御ピストン58の上側に円錐形のばねピン62の扁平な先端部が支えられている。このばねピン62のベース部に圧縮コイルばね64が載っていて、この圧縮コイルばね64は、ケーシング12のベース区分14に形成された切欠66内に収容されている。ばねピン62とは反対側の端部で、圧縮コイルばね64は環状の調節円板68に支えられており、この調節円板68は、ケーシング12のベース区分14に形成された切欠66の、図1で上端部に配置されている。切欠66は、流過通路66を介して流出部22に接続されている。
【0033】
内側の弁エレメント40は、外側の弁エレメント42内でガイドされている。外側の弁エレメント42の内周面の段部52の領域内で、内側の弁エレメント40の外周面にショルダ部72が設けられている。2つの弁エレメント40,42のシール縁部44,46が、円錐形噴射部28の領域内で弁座に当接すると(この状態は図1〜図3に示されている)、段部52とショルダ部72とは、互いに距離S1を保って配置されている(図2参照)。
【0034】
図2に示されているように、内側の弁エレメント40はショルダ部72のすぐ上で終わっている。内側の弁エレメント40の上端面は凹状に構成されている。このように形成された切欠74は、外側の弁エレメント42の壁部に形成された半径方向に延びる開口76並びに相応に半径方向に延びる通路78を介して、切欠34の腹状の拡張部36に接続され、ひいては流過通路38を介して流入部20に接続されている。切欠74は同様に圧力面を形成している。この圧力面についての詳細な後述されている。切欠74の環状の縁部には接続ピン80が支えられており、この接続ピン80は、図1〜図3に示した、弁エレメント40,42の位置で、その上端部が制御ピストン56に支えられている。
【0035】
制御ピストン56とばねピン62との間に配置されている制御ピン58は、図1で下に位置する区分82で円形の横断面を有しており、これに対して、図1で上に位置する区分84で研削部86を有している。区分82の直径は、制御円板26に形成された切欠60の直径にほぼ相当する。図1から図3に示した、燃料噴射装置10の閉じた状態で(この閉じた状態で弁エレメント40,42のシール縁部44,46は、円錐形噴射部28の各弁座に当接している)、制御ピストン56の上側は、制御円板26の下側から距離S2を保っている(図1参照)。
【0036】
制御ピン58の円形の区分82の高さは、制御ピストン56の上縁部を超えて距離S3だけ突き出しているが、制御円板26の下縁部から距離S4だけ間隔を保って配置されている。制御ピストン56の上縁部57と中間円板24の下側との間には制御室88が形成されている。制御室88から斜め外側に向かって、流出制御孔90が、ばね負荷された球形弁94の流入部室92に向かって延びている。球形弁94の制御ピストン96は、中間円板24に形成された偏心的な長手方向孔98内でガイドされている。低圧の制御圧接続部100を介して制御ピストン96は負荷され、それによって球形弁94の流入部室92は漏れ油流出部102に接続されている。
【0037】
この燃料噴射装置10は以下にように駆動される。
【0038】
燃料噴射装置10から比較的少量の燃料だけが内燃機関の燃焼室内に噴射されるべき場合には、図1〜図3に示した上側の吐出開口32だけ燃料流入部20に接続され、これに対して下側の吐出開口30は燃料流入部20から分離されている。このために、球形弁94はその閉じた状態に保たれ、この閉じた状態で、制御室88と漏れ油流出部102との接続は存在しない。
【0039】
燃料噴射装置10によって噴射するために、図示していない形式で圧力波が生ぜしめられ、この圧力波は、燃料流入部20及び流過通路38を介して、環状室48まで達する。圧力波は、外側の弁エレメント42の外周面上の圧力面50に沿って、軸方向で円錐形噴射部28から離れる方向に向けられた力となり、この力によって、外側の弁エレメント42は、制御ピストン56、制御ピン58及びばねピン62を介して、圧力ばね64のばね力に抗して上方に移動せしめられる。このような形式で、外側の弁エレメント42のシール縁部46は、ノズル体18の円錐形噴射部28の領域内で相応の弁座から持ち上がる。これによって、上側の吐出開口32は、環状室48を介して最終的に燃料流入部20に接続される。
【0040】
この場合、内側の弁エレメント40のシール縁部44は、ノズル体18の円錐形噴射部28の領域内で相応の弁座に当接維持されるので、下側の吐出開口30はさらに燃料流入部20から分離維持される。これは、圧力波が、外側の弁エレメント42の半径方向の通路78及び、内側の弁エレメント40の半径方向の開口76を介して、内側の弁エレメント40の上側の端面に形成された凹状の切欠74まで伝播することによって保証される。圧力面を形成する凹状の切欠74の合力が、シール面50の合力に対して逆方向に延びていることによって、内側の弁エレメント40は、外側の弁エレメント42とは逆方向に負荷され、それによってそのシール縁部44がノズル体18の相応の座部に押し付けられる。
【0041】
外側の弁エレメント42の開放運動によって、制御ピストン56及びこの制御ピストン56と共に制御ピン58が上方に押しやられる。この際に、制御室88内に存在する燃料は、研削部86と、制御円板26の切欠60との間に形成されたギャップを通って上方に切欠66まで漏れ出て、流過通路70を介して流出部22まで流出する。しかしながら制御ピストン58の運動中に、制御ピストン58の下側の円形の区分82は、制御円板26の切欠60内に侵入する。この場合、制御ピン58と制御円板26の切欠60との間にギャップはもはや存在しない。これによって制御室88内に存在する燃料は、制御室88からもはや漏れ出ることはない。
【0042】
これによって制御室88内に、制御ピストン56の圧力面57に作用する対抗圧力が形成される。この制御ピストン56における圧力面57は、外側の弁エレメント42の圧力面50よりも著しく大きいので、制御室88内の比較的小さい圧力で既に対抗圧力が形成され、それによって外側の弁エレメント42の運動は停止される。これによって、制御室88内に閉じこめられた燃料は、外側の弁エレメント42のストロークを制限する。
【0043】
この場合、制御ピン58の円形の区分82と、制御円板26の下側との間の距離S4は、燃料噴射装置10の閉じた状態で、外側の弁エレメント42の段部52と内側のショルダ部72との間の距離S1よりも小さい。このような形式で内側の弁エレメントのショルダ部72が外側の弁エレメント42の段部52に当接する前に、外側の弁エレメント42の運動は停止される。
【0044】
燃料を噴射するために2列の吐出開口30,32を使用したい場合には、中間円板24における低圧の制御圧力接続部100が圧力にさらされる。これによって、制御ピストン96を介して球形弁94はその座部から持ち上がり、それによって、減少制御弁90と、流入室92と、存在する長手方向孔98とを介して、制御室88から漏れ油流出部102に通じる流体接続が形成される。
【0045】
圧力波がノズル体18の切欠34内に達すると、外側の弁エレメント42は前記のように、圧縮コイルばね64のばね力に抗して移動せしめられる。前記とは異なり、制御室88は、制御ピン58の円形の下側の区分82が制御円板26の切欠60内に侵入しても、流体的に閉鎖されない。その代わり、制御室88内に存在する流体は、流出制御孔90を介して前記形式で漏れ油流出部102に流出する。外側の弁エレメントの運動は、制御ピストン56の環状の縁部が制御円板26の下側に当接することによって初めて終了する。この場合、制御ピストン56及び、この制御ピストン56と共に外側の弁エレメント42は、距離S2だけ戻り移動する。
【0046】
距離S2は、非作業状態における段部52とショルダ部72との間の間隔(S1)よりも大きいので、段部52は、外側の弁エレメント42の運動中にショルダ部72に当接し、それによって内側の弁エレメント40は外側の弁エレメント42によって連行される。これによって内側の弁エレメント40のシール縁部44は、同様にノズル体18の円錐形噴射部28内の相応の弁座から持ち上がり、それによって下側の吐出開口30は同様に燃料流入部20に接続される。環状室48内の圧力が低下すると、内側の弁エレメント40は、接続ピン80並びに外側の弁エレメント42を介して、圧縮コイルばね64によって再びそのシール縁部44,46が、ノズル体18の円錐形噴射部28内の相応の弁座に押し付けられる。
【0047】
次に図4から図6に示された燃料噴射装置10の第2実施例について説明する。簡略化のために、図1〜図3に示した実施例と同じ機能を有するエレメント及び部材には同じ符号を付けた。またこれらのエレメント及び部材について詳細な繰り返しの説明は省く。
【0048】
第1実施例と第2実施例との間の基本的な相違点は、弁エレメントの運動の連続に関する点である。第1実施例のものでは、まず外側の弁エレメント42が開放する。球形弁94の切換え位置に応じて、球形弁はその開放運動中に内側の弁エレメント40を連行する。図4から図6に示した実施例では、まず内側の弁エレメント40が開放し、球形弁94の切換え位置に応じてその開放運動中に外側の弁エレメント42を連行する。第2実施例では付加的なばね104が設けられており、このばね104は、外側の弁エレメント42の非作業状態でこの外側の弁エレメント42のシール縁部46をノズル体18の円錐形噴射部28内の相応の弁座に押し付ける。
【0049】
外側の弁エレメント42は、内側の弁エレメント40に沿ってガイドされ、内側の弁エレメント40は、円錐形噴射部28とは反対側の端部が少なくとも間接的に中間円板24内でガイドされている。このような形式で、ノズル体18の切欠34の拡張部36に外部からアクセス可能であって、これによって例えばこの拡張部36を穿孔し、それによって非常に簡単に製造することができる。外側の弁エレメント42はさらに、ノズル体18の切欠34の狭窄部を通ってガイドされている。
【0050】
中間円板24内での内側の弁エレメント40の「間接的な」ガイドとは、内側の弁エレメント40の上端部に付加的にスリーブ108が固定されている(特に図5参照)、ということである。固定は、例えばプレスによって行われる。このような形式のスリーブ108は、一方ではより大きい圧力段を提供するという利点がある。このことはつまり、閉鎖圧力と開放圧力とが互いに接近していて、内側の弁エレメント40の迅速な閉鎖が行われるということである。またこのような形式のスリーブ108は他方では、スリーブ108と内側の弁エレメント40とから形成されたユニットを中間円板24内でガイドするための特別な材料選択を可能にする。
【0051】
燃料を吐出開口30若しくは32にガイドする環状室48は、図4〜図6に示した実施例では、内側の弁エレメント40と外側の弁エレメント42との間に設けられている。ノズル体18の切欠34から環状室48への接近は、外側の弁エレメント42の半径方向の通路78によって行われる。
【0052】
図4及び図6には、円錐形噴射部28の可能な2つの実施例が示されている。円錐形噴射部28の開放角度は、図4及び図6の左側では60゜であって、これに対して図4及び図6の右側では90゜である。小さい方の開放角度は、円錐形噴射部28の構造寸法に関連して有利であり、これに対して大きい方の開放角度は、シール縁部と相応の弁座との間のシール性に関連して有利である。さらに、噴射角度は、噴射された燃料の燃焼特性に影響を与える。
【0053】
図7には、図4〜図6に示した実施例の変化実施例が示されている。図7に示した実施例ではスリーブ108は省かれている。その代わりに、上地側の弁エレメント40が中間円板24内に直接ガイドされている。これは製造がより簡単である。
【0054】
図8及び図9には、燃料噴射装置10の第4実施例が示されている。この図8及び図9においても、図1乃至図7の実施例に示した部分及びエレメントと同じ機能を有する部分及びエレメントには同じ符号を付けた。同じ部材及びエレメントについての繰り返しの説明は省く。
【0055】
図8及び図9に示した実施例においては、外側の弁エレメント42は内側の弁エレメント40の前で開放している。流入部20及び流過通路38を介して圧力波が導入された時に外側の弁エレメント42の軸方向開放運動を生ぜしめる、外側の弁エレメント42の圧力面は、外側の弁エレメント42の2箇所に設けられている。
【0056】
外側の弁エレメント42は一方では、流過通路38の開口部の領域に狭窄部110を有している。狭窄部110の上側における、外側の弁エレメント42の直径は、狭窄部110の下側の直径よりも大きい。これによって、狭窄部110によって形成された圧力室36内で圧力波が形成された時に既に、外側の弁エレメント42を上方に移動させる合力が発生する。
【0057】
さらにまた、外側の弁エレメント42の、狭窄部110の下側の領域と、ノズル体18に形成された切欠34との間に環状室48が設けられており、この環状室48によって、圧力波は、外側の弁エレメント42の、円錐形噴射部28に向いた側の先端における円錐形の先細り部112まで伝播する(図9)。シール縁部46までの円錐形の先細り部112の領域は圧力面として作用し、この圧力面で、圧力波が発生した時に合力が調節され、この合力によって、外側の弁エレメント42のシール縁部46が対応する弁座から持ち上がる。圧力室36が、外側の弁エレメントの狭窄部106によって完全に形成されることによって、ノズル体18の切欠34の製造が著しく簡略化され、それによって燃料噴射装置10の製造コストは低減される。
【0058】
図1乃至図7に示した燃料噴射装置の実施例に対するその他の相違点は、内側の弁エレメント40が外側の弁エレメント42に形成された袋孔114内に収容されているという点である。袋孔114は、外側の弁エレメント42の長手方向軸線に対して同軸的に延びていて、円錐形噴射部28に向いた側の端部から外側の弁エレメント42に形成されている。内側の弁エレメント40は、その上部領域で同様に狭窄部72を有している。
【0059】
外側の弁エレメント42に形成された袋孔114の壁部には、周方向で分割された多数の半径方向の開口116が設けられており、これらの開口116は、燃料噴射装置10の閉じた状態で、内側の弁エレメント40の狭窄部とほぼ同じ高さ位置にある。各孔116内に、それぞれ1つの球118が収容されており、これらの球の直径は、袋孔114の領域内における外側の弁エレメント42の壁厚よりも大きい。この場合、開口116と球52とは、燃料噴射装置10の閉じた状態で球52が、図8及び図9に示した弁エレメント40の狭窄部72の上縁部から距離S1を有するように寸法設計及び位置決めされている。球52と、開口116と狭窄部72とは一緒に、連行結合部を形成しており、この連行結合によって、外側の弁エレメント4が運動する際に、距離S1よりも大きい距離だけ、内側の弁エレメント40が連行される。
【0060】
球形弁94が、外側の弁エレメント42が、S1よりも小さい距離だけ移動するように接続されていれば、内側の弁エレメント40がそのシール縁部44で以て、対応する弁座に当接維持されることが保証される。
【0061】
噴射圧力は、環状室48を介して、袋孔114を制限する、外側の弁エレメント42の周壁に形成された半径方向の開口118まで伝達される。開口118を介して圧力室120は環状室48に流体接続されている。圧力室120は、円錐形噴射部28とは反対側の端面74と袋孔114の底部とによって形成されている。内側の弁エレメント40の端面74と袋孔114の底部との間にばね104が張設されている。
【0062】
開口118を介して、圧力室120と、この圧力室120によって圧力面74も、噴射圧力で負荷され、これによって、内側の弁エレメント40はそのシール縁部44が、円錐形噴射部28内の対応する弁座に押し付けられる。付加的に、ばね104は基本ばね力を提供し、この基本ばね力は、内側の弁エレメント40を、無圧状態においてもそのシール縁部44で以て、円錐形噴射部28内の対応する座部に押し付けられる。
【0063】
図8及び図9に示した実施例は、製造がより簡単でひいいては安価であり、また球52との特に摩擦の少ない連行結合部の構成が得られるという利点を有している。
【0064】
第5実施例による燃料噴射装置10は、図10及び図11に示されている。前記実施例の部分及びエレメントと同じ機能を有する部分及びエレメントには同じ符号が付けられている。その詳細についての説明も省く。
【0065】
前記実施例と、図10及び図11に示した燃料噴射装置10の実施例との主要な相違点は、連行結合部の構成である。機械的な連行結合部の代わりに、この図10及び図11の実施例では、液圧式の連行結合部が設けられている。
【0066】
図10及び図11に示した燃料噴射装置は、外側の弁エレメント42が最初に開放するように構成されている。最後に記載した実施例と同様に、外側の弁エレメント42の、円錐形噴射部28に向いた側の端部から、この円錐形噴射部28に、外側の弁エレメント42の縦軸線に対して同軸的な孔114が形成されている。しかしながらこの孔114は、袋孔として構成されているのではなく、比較的小さい横断面を有する絞り通路122を介して流出スペース124に接続されており、この流出スペース124は、、図10及び図11で外側の弁エレメント42の上端部に延びている。ここに半径方向の開口126が設けられており、この半径方向の開口126を介して流出スペース124が漏れ油流出部102に接続されている。
【0067】
内側の弁エレメント40も、最後の実施例に記載された内側の弁エレメント40の構成とは異なっている。
【0068】
内側の弁エレメント40の外周面には、この内側の弁エレメント40の長手方向でほぼ半分の位置に環状溝128が形成されている。この環状溝128が形成されている高さ位置に、内側の弁エレメント40に横方向孔130が形成されている。外側の弁エレメント42の切欠114の壁部には、その周面全体に亘って分配された半径方向の孔134が設けられている。燃料噴射装置10の閉じた状態で、これらの半径方向の孔134は、孔134及び環状溝128の軸方向で互いに向き合う縁部間で距離S1を保って、ほぼ環状溝128の高さ位置に位置している。
【0069】
図10及び図11に示した燃料噴射装置10は次のように作業する。
【0070】
外側の弁エレメント42だけがそのシール縁部46で以て、円錐形噴射部28に形成された対応する弁座から持ち上がるようにしたい場合には、球形弁94は相応に閉じた状態に保たれる。これによって形成された液圧式のストッパは、外側の弁エレメント42が、S1よりも小さい距離だけ移動できるように構成されている。この場合、圧力波は、環状室48、複数の半径方向の孔134、環状溝128、横方向孔130及び長手方向孔132を介して圧力室120まで達する。絞り通路122の小さい流過横断面に基づいて、圧力室120内の圧力は十分に維持され、圧力面74を介して内側のシールエレメント40のシール縁部44を、ノズル体18の円錐形噴射部28に形成された相応の弁座に押し付ける。
【0071】
しかしながら球形弁94は、外側の弁エレメント42が、S1より大きい距離だけ移動できるように制御される場合には、外側の弁エレメント42のこの移動運動中に、複数の半径方向の孔134が環状溝128の領域から外へ出る。これによって圧力室120と環状室48との間の流体接続は中断される。このことはつまり、圧力室120内の圧力が急激に減少するということである。何故ならば、流体は絞り通路122を介して漏れ油流出部102まで流出するからである。しかしながら長手方向孔132を介して新たな流体が流れ込むことはない。外側の弁エレメント42のシール縁部46は、円錐形噴射部28の相応の座部から持ち上がるので、圧力波は、流れ方向で見てシール縁部44の上流に位置する円錐形の先端部136に作用する。これによって内側の弁エレメント40に軸方向力が作用し、この軸方向力によって内側の弁エレメント40は、ばね104によって作用するばね力に抗して、そのシール縁部40が円錐形噴射部28の相応の弁座から持ち上がる。
【0072】
図10及び図11に示した燃料噴射装置10の利点は、内側の弁エレメント40と外側の弁エレメント42との間の連行接続のために機械的な部品をまったく必要としないという点にある。これによってこの箇所で摩耗も生じないので、燃料噴射弁の運転確実性が改善される。横方向孔130は、内側の弁エレメント40の長さのほぼ半分の位置に配置されている。これによって、圧力波は、外側の弁エレメント42の円錐形の先端部112に作用するのとほぼ同時に圧力室120内に作用するので、一方では外側の弁エレメント42に作用する開放力と、他方では内側の弁エレメント40に作用する閉鎖力とが、同時に発生する。
【0073】
本明細書に記載した「上方」若しくは「下方」とは、図面に関連した表現である、ということを付言しておく。実際の組み込み位置は、これとは異なっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1実施例による燃料噴射装置の縦断面図である。
【図2】
図1に示した燃料噴射装置の一領域の詳細を示す図である。
【図3】
図1に示した燃料噴射装置の一領域の詳細を示す図である。
【図4】
第2実施例による燃料噴射装置の縦断面図である。
【図5】
図4に示した燃料噴射装置の第1の領域の詳細を示す図である。
【図6】
図4に示した燃料噴射装置の第2の領域の詳細を示す図である。
【図7】
第3実施例による燃料噴射装置の一領域の詳細を示す図である。
【図8】
第4実施例による燃料噴射装置の縦断面図である。
【図9】
第4実施例による燃料噴射装置の縦断面図である。
【図10】
第5実施例による燃料噴射装置の縦断面図である。
【図11】
図10に示した燃料噴射装置の一領域の縦断面図である。

Claims (20)

  1. 内燃機関のための燃料噴射装置(10)であって、閉じた噴射端部(28)を備えた細長いケーシング(12)と、該ケーシング(12)内で長手方向に延びていて燃料流入部(20)に接続可能な切欠(34)と、前記噴射端部(28)に設けられ、軸方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つの流出開口(30,32)と、少なくとも部分的に切欠(34)内に配置された、同軸的にかつ軸方向に可動な少なくとも2つの弁エレメント(40,42)とを有しており、前記少なくとも2つの弁エレメント(40,42)が流出開口(30,32)の領域内で弁座と協働するようになっている形式のものにおいて、
    2つの弁エレメント(40;42)が互いに協働して、一方の弁エレメント(40;42)が、所定の行程(S1)後の運動時に他方の弁エレメント(42;40)の運動を生ぜしめるようになっていることを特徴とする、燃料噴射装置。
  2. 2つの弁エレメント(40,42)が所属の弁座から持ち上げられた時に、軸方向で互いに間隔を保って配置された吐出開口(30,32)が互いに流体接続される、請求項1記載の燃料噴射装置(10)。
  3. 外側の弁エレメント(42)がまず開放し、所定の行程(S1)後の運動時に内側の弁エレメント(40)の運動が生ぜしめられるようになっている、請求項1又は2記載の燃料噴射装置(10)。
  4. 内側の弁エレメント(40)がまず開放し、所定の行程(S1)後の運動時に外側の弁エレメント(42)の運動が生ぜしめられるようになっている、請求項1又は2記載の燃料噴射装置(10)。
  5. 一方の弁エレメント(40;42)が運動する際に他方の弁エレメント(42;40)に少なくとも間接的に軸方向で当接し、それによってこの他方の弁エレメントと一緒に運動する形式の連行結合部(52,72)が設けられている、請求項1又は2記載の燃料噴射装置(10)。
  6. 連行結合部が、一方の弁エレメントに段部を有しており、該段部が、他方の弁エレメント(40)に設けられたショルダ部(72)と協働し、この場合、燃料噴射装置(10)の閉じた状態でショルダ部(72)と段部(52)とが互いに軸方向で間隔(S1)を保っている、請求項5記載の燃料噴射装置。
  7. 連行結合部が、一方の弁エレメント(42)内に受容された少なくとも1つの球(52)を有しており、該球(52)は、他方の弁エレメント(40)に設けられたショルダ部(72)と協働し、この場合、燃料噴射装置(10)の閉じた状態でショルダ(72)と球(52)とは互いに軸方向で間隔を保って配置されている、請求項5又は6記載の燃料噴射装置(10)。
  8. 一方の弁エレメント(40)の、噴射端部(28)とは反対側に圧力室(120)が設けられており、この圧力室(120)は、一方では流れ絞り(122)を介して低圧領域(102)に接続されていて、他方では横方向に延びる流れ通路(130)を介して燃料流入部(20)に接続可能であって、圧力室(120)と燃料流入部(20)との間の接続は、他方の弁エレメントが所定の距離(S1)だけ移動した時に、他方の弁エレメント(42)によって中断される、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  9. 他方の弁エレメント内に少なくとも1つの開口(134)が設けられており、この開口(134)が、噴射装置(10)の閉じた状態で、燃料流入部から流入通路(130)への入口と重なる、請求項8記載の燃料噴射装置。
  10. 切換え可能な(94)ストローク制限部材が設けられており、該ストローク制限部材によって、まず開放する弁エレメント(40,42)のストロークが制限されて、連行結合部(52,72)が2つの弁エレメント(40;42)間にまだ係合しないようになっている、請求項1から9までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  11. ストローク制限部材が液圧式に作業する、請求項10記載の燃料噴射装置。
  12. まず開放する弁エレメント(40;42)が第1の圧力面(57)に接続されており、制御室(88)が液圧式に閉鎖可能である、請求項11記載の燃料噴射装置。
  13. まず開放する弁エレメント(40;42)が第2の圧力面(50)に接続されており、該第2の圧力面(50)は、圧力負荷時に弁エレメント(40;42)が開放運動するように作用し、この場合、第1の圧力面は第2の圧力面よりも大きい、請求項12記載の燃料噴射装置。
  14. 制御室(88)の壁部に流出開口(60)が設けられており、制御エレメント(82)が、まず開放する弁エレメント(40;42)に接続されていて、この弁エレメントは、燃料噴射装置(10)の閉じた状態で流出開口(60)から間隔(54)を保っていて、弁エレメント(40;42)の運動中に流出開口(60)をシールして覆うようになっている、請求項12又は13までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  15. 切換え可能な弁(94)を有しており、該弁(94)を介して制御室(88)が流出部(102)に接続可能である、請求項12から14までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  16. 弁(64)が液圧式に(100)切換え可能である、請求項15記載の燃料噴射装置。
  17. 機械的なストッパを有しており、該ストッパが、少なくとも1つの弁エレメント(40;42)の開放運動時にストローク(S2)を制限する、請求項1から16までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  18. 後で開放する弁エレメント(42;40)が第3の圧力面(74)に接続されており、該第3の圧力面(74)が、圧力負荷時に弁エレメント(42;40)を弁座に押し付ける、請求項1から17までのいずれか1項記載の燃料噴射装置。
  19. 内燃機関のための燃料システムであって、燃料容器と、該燃料容器から供給される少なくとも1つの燃料ポンプと、少なくとも1つの燃料収集導管と、少なくとも1つの燃料噴射装置(10)とを有しており、該燃料噴射装置(10)は前記燃料収集導管に接続されていて、燃料を燃焼室内に直接噴射し、この場合、燃料噴射装置(10)が、閉じた噴射端部(28)を備えた細長いケーシング(12)と、該ケーシング(12)内でこのケーシング(12)の長手方向に延びる、燃料流入部(20)に接続可能な切欠(34)と、噴射端部(28)に軸方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つの吐出開口(30,32)と、前記切欠(34)内に少なくとも部分的に配置された同軸的に軸方向で可動であって、かつ吐出開口(30,32)の領域で弁座と協働する少なくとも2つの弁エレメント(40,42)とを有している形式のものにおいて、
    燃料噴射装置(10)が請求項1から18までのいずれか1項に従って構成されていることを特徴とする、内燃機関のための燃料システム。
  20. 特に自動車のための内燃機関であって、燃料システムを有しており、該燃料システムが内燃機関の燃焼室に燃料を供給するようになっている形式のものにおいて、
    燃料システムが請求項19に従って構成されていることを特徴とする、内燃機関。
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