JP2004518866A - 充填部材を有していない内歯歯車ポンプ - Google Patents
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Abstract
充填部材を有していない内歯歯車ポンプは、ケーシング(1)と、該ケーシング(1)の切欠き(13)内で該ケーシング(1)の軸線に対し横方向に移動可能ではあるが、回動不能に受容された支承リング(5)と、該支承リング(5)内に回転支承された、内歯を有する中空歯車(3)と、ケーシング(1)内で回転可能に支承された前記中空歯車(3)と噛合うピニオン(2)とを有し、該ピニオン(2)の歯が、一方では前記中空歯車(3)の歯溝に一杯に係合することによってかつ他方では前記歯溝契合にほぼ直径方向で向き合った、非係合の中空歯車領域において、前記中空歯車の歯頭とシール接触することによって、噛合い歯列部において吸込み室と吐出し室とを規定している。前記支承リング(5)を受容するケーシング切欠き(13)の内周面は前記ピニオン(2)に対し同軸的に延設され、ピニオン軸(15)に対し偏心的に位置する支承リング(5)はケーシング切欠き(13)に対し相対的に、ケーシング切欠き(13)の軸線に対し平行な旋回軸(22,23)を中心として旋回させられ、前記ピニオン(2)と前記中空歯車(3)との歯頭の間のシール接触が維持されるようになっている。前記中空歯車(3)のための支承面を形成する支承リング(5)の内周面は前記支承リング(5)の外周面(20)に対し同軸に延設され、前記支承リング(5)の旋回距離は該支承リング(5)を貫通するか又は鎌形のギャップ(21)内に配置されたピン(25)によって又は前記ギャップ(21)に突入する段部によって所定の値に制限される。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念として記載した特徴を有する内歯歯車ポンプに関する。
【0002】
前記形式の内歯歯車機械は公知である(US−A3034446号明細書)。この内歯歯車機械においては、ピニオン/中空歯車/支承リングユニットが受容されるケーシングの切欠きの内周面は円筒形でかつピニオンの両方の支承孔、ひいてはピニオン自体に対し同軸的に構成されている。中空歯車はピニオンに対し偏心的に支承されていなければならないので、中空歯車のための支承面を形成する支承リングの内周面もピニオン軸線に対して偏心的に位置する。これに対し、支承リングの外周面は前記支承面に対し偏心的に、すなわちピニオン軸線と同軸に構成され、したがって支承リングは全体としてわずかな半径方向の遊びをおいて旋回可能にケーシング切欠きに受容される。ピニオンと中空歯車との歯列の間の吸込み及び吐出し室はそれぞれピニオンと中空歯車の端面にシール接触するケーシングインサートにより閉成される。前記ケーシングインサートの内、一方はピニオン軸の雄ねじにかつもう一方はケーシングの雌ねじに螺合させられている。
【0003】
製作技術的にはケーシング、ケーシングインサート、支承リングに互いに偏心的な周面を与えて形成することは面倒である。何故ならば特に運転圧が高い場合に必要な大きな精度を製作に際して維持することはきわめて費用がかかるからである。
【0004】
さらに充填片を有していない内歯歯車ポンプであって中空歯車のために旋回可能な支承リングを有し、該支承リングの支承面と外周面とが互いに同心的であってかつ支承リングがわずかな半径方向の遊びをおいてケーシング切欠きに受容されている形式のものが公知である(EP−A848165号明細書)。支承リングの前記構成はケーシング切欠きの内周面が中空歯車軸線に対し同軸に位置し、したがってピニオン軸の支承装置に対し偏心的であるという結果をもたらす。ピニオン軸の支承装置を有する別個のケーシング部分において前記軸のずれを考慮するには同様に費用がかかる。
【0005】
歯頭が互いに接触するに過ぎない歯列の非係合領域においては、前記形式の歯車機械では接触面が少ないことに基づき、負荷、ひいては摩耗が相対的に最大である。さらにEP−A848165号明細書の場合のように、ピニオンと中空歯車との歯列がインボリュート歯列である場合には、ピニオンと中空歯車との歯は、完全な係合領域においてのみ歯側面で相互にシール接触しかつ非係合領域では歯頭で相互にシール接触する。吸込み室と吐出し室との残った部分においては歯は相互に、吸込み室と吐出し室とに亘ってそれぞれ等圧が発生するように離間しかつ非係合領域で歯頭の間にシール接触を形成するために再び互いに接近する。その際、吐出し室内を支配する液圧的な力はその合力が支承リングの旋回軸線に関し、支承リングに旋回モーメントを生ぜしめ、この旋回モーメントにより、支承リングの非係合領域に対応する区分が中空歯車と一緒に半径方向にピニオン軸線に向かって押されるように作用する。これにより非係合領域にて互いに接近する歯は互いに当接する。この場合、歯は摩耗を結果としてもたらす組み合わされた転動及び滑動過程に晒される。したがってシール接触を先きに述べた摩耗が最小になるように必要十分な程度に制限することが好ましい。
【0006】
したがって本発明の課題は、歯列部の非係合領域における歯頭相互のシール接触による歯頭摩耗が過剰になる惧れなく、ケーシング並びに支承リングの製作費用を低減させることである。
【0007】
本発明によれば請求項1の構成によって解決された。
【0008】
ピニオン/中空歯車/支承リングユニットを受容するケーシング切欠きがピニオン及びその支承孔に対して同心的もしくは同軸的に延設されていることにより、相応する面は一度の緊締で旋削作業できわめて経済的に製作される。これは支承面が外周面に対し同心的に構成されている支承リングにも当嵌まる。もちろんピニオンと中空歯車との間に必要な偏心率に基づき、この構成では支承リングとケーシング受容切欠きとの間には不均等な、すなわち鎌形に増加するラジアルギャップが生じる。ピニオンと中空歯車との歯列がインボリュート歯列である前記形式の内歯歯車機械においては歯はトロコイド歯列とは異なって、ピニオンの公転の全体に亘って互いに噛合うのではなく、一杯の噛合いのあとでまず離反しかつ歯列の非係合領域にて若干数の歯の歯頭が必要なシール接触で互いに当接する。したがって支承リングに旋回モーメントによって圧力に比例して歯頭が過剰に相互に押し合わされると、歯頭の過剰な摩耗、ひいては機械の寿命の短縮が発生する。これは本発明によれば、支承リングの旋回距離が所定の値に制限されることにより歯頭相互の押付け力が限界内に保たれることにより回避された。
【0009】
旋回距離を制限するためには種々の可能性がある。1つの実施例では、支承リングに支承リング軸線方向に対しほぼ平行に延設された孔が設けられ、この孔を通して、旋回距離を決定する遊びを伴って、ケーシングに固定されたピンが貫通している。このピンは曲げばねとして構成され、内歯歯車機械の無圧状態で支承リングを旋回方向へ押圧するが、これに打ち勝つ液圧的な力によってばね負荷が除かれると支承リングがさらに旋回することを阻止するか又は妨げる。
【0010】
他の1つの実施例によれば、支承リングとケーシング切欠きとの間の鎌形のラジアルギャップ内には、ケーシング切欠きの底からストッパピンが突出しており、このストッパピンに支承リングが所定の旋回距離のあとで当接するようになっている。ストッパピンはケーシングに対し不動に、例えばケーシング切欠きの底又は支承装置に不動に配置されていることができる。この場合、より正確には、前記ピンがほぼ90゜支承リングの旋回軸に対しずらされて配置されていると、旋回距離ははじめから固定することができる。別の1実施例においては、支承リングの旋回距離は支承リングとケーシング壁との間の鎌形の半径方向ギャップ内へ軸方向に突出し、フライス工具を用いた切欠き底の精密加工の間に製作されることのできる段部によって制限することができる。ピニオンと中空歯車もしくは適当な軸方向板の端面の緊密な接触のために切欠き底は中空歯車軸に対し同心的に構成されているので、前記段部は鎌形の半径方向ギャップに相応する輪郭を有する。
【0011】
本発明の別の利点及び特徴は添付図面に基づく実施例についての以後の説明と請求の範囲の従属請求項及び図面に示されている。
【0012】
実施例
図1と図2とに示された内歯歯車ポンプは全体が符号1で示されたケーシングを有している。該ケーシング1は鉢形のケーシング部分11と、該ケーシング部分11の端面に固定された、同様に鉢形のケーシングカバー12とから構成されている。ケーシング1は図示されていない吸込み及び吐出し通路を有し、この吸込み及び吐出し通路は通常の形式で、搬送液体を内歯歯車ポンプ内へかつ内歯歯車ポンプ外へ導く。
【0013】
ケーシング1内には詳細には示されていない滑り支承部を介して回転軸線15を有するピニオン軸14が回転可能に支承され、図2の右側端部に、図示されていない駆動モータの駆動軸に係合する連結部分16を有している。ピニオン軸14にはピニオン2が一体に構成されている。このピニオン2は中空歯車3と噛合う。中空歯車3は外周にて回転リング4として拡幅されかつケーシング切欠き13内に受容された支承リング5に回転可能に支承されている。支承リング5内には軸受金属から成る支承ブッシュ6がプレス嵌めされている。ケーシング部分11とカバー12との端面と、ピニオン2と中空歯車3との端面との間にはシールされた軸方向板8が接触している。この軸方向板8はピニオン2と中空歯車3との歯列の内側で緊密に閉成された吸込み及び吐出し室を軸方向で制限しかつ吸込み室及び吐出し室を図示されていない貫通口を介し吸込み通路もしくは吐出し通路に接続する。
【0014】
図1から判るようにピニオン2と中空歯車3は互いに相対的に偏心率eで支承されている。ピニオン軸線15と中空歯車軸線18との間の前記間隔は、ピニオンと中空歯車との理論的な歯列幾何学的形状に相応し、歯列相互の遊びのない転動もしくは滑動を前提条件としている。図示の実施例では歯列の歯面はそれぞれインボリュート曲線として構成されている。すなわちインボリュート歯列が前提とされている。この場合、歯頭は非係合領域における衝撃のない当接を達成するため及びシールのために丸面取りされている。中空歯車3の歯数はピニオン2の歯数とは1だけ異なっている。
【0015】
歯列の相互の噛合いは、図1の下部ではピニオン2の歯が中空歯車3の歯溝に一杯に噛合いかつ歯側面にて緊密に接触するのに対し、対向した、図1の上部ではピニオン2の歯が完全に中空歯車3の歯溝の外に位置するように行なわれる。中空歯車のこの非係合領域においては複数の歯頭(この実施例ではそれぞれ3つの歯頭)が公転中に順次互いに支持しあい、これによって歯列にて吸込み室を吐出し室から分離する。
【0016】
図示の実施例では支承リング5を受容するケーシング切欠き13とケーシング部分11の外面7は半径R1もしくはR2でピニオン軸線15に対し同心的に加工されている。これに対し支承リング5の支承面19と外周面20はいずれも中空歯車軸線18に対し同心的であり、これにより半径R3を有する支承リング5の外周面20自体はケーシング切欠き13に対し偏心的でかつケーシング切欠き13に対し鎌形の半径方向ギャップ21を形成している。
【0017】
切欠き13の壁は、該切欠きの底にプレス嵌めされた支承ピン22で部分的に貫通されている。壁から突出するほぼ半円筒形の支承ピン22の部分円周面で、支承ピン22は、該支承ピン22の円筒形の横断面に適合させられた支承リング5の軸方向溝23に突入している。この支承ピンは支承リング5のためにピニオン2と中空歯車3との軸に対し平行な旋回軸を形成し、この旋回軸を中心として支承リング5が切欠き13内で旋回可能である。図1から判るようにこの旋回軸は、2つの歯頭が互いに正確に向き合う非係合領域の頂部に対しほぼ80°矢印で示された回転方向にずらされて位置している。
【0018】
ほぼ同じ値だけ前記回転方向にずらされて支承リング5は回転軸線15と18とに対して平行に向けられた貫通孔24を有しており、この貫通孔24を通して棒ばねとして構成されたピンが通されている(図3)。孔24には両端から広げられて肩が形成され、これによって孔の長手方向中央部にリング突起26が形成されている。孔24は両端でケーシング壁もしくはカバー壁における切欠き28に開口している。この切欠き28は円錐状に先細になった底30を有し、この底30は棒ばね25を支えるためのケーシング孔32へ移行している。両方のケーシング孔32はこの実施例では互いに一直線上に整合しかつ孔24に関し、ピニオン軸線15に向かって半径方向にずらされている。この結果、長手方向中央で支持突起26に支持された棒ばね25に、図3に示された曲げプレロードがかけられかつ棒ばね25は支承リング5をピニオン軸線15へ向けられたばね力で負荷する。その他の個所では棒ばねは図3に示された状態で孔24とケーシング切欠き28とを通って無接触で延びている。ケーシング孔32において棒ばね25の支持端部は固定されている。この支持端部は支持突起26によって形成された孔24の部分を値的にあらかじめ決められた遊びをもって貫通する。この遊びの意義についてはあとで説明する。
【0019】
記述した装置の作用形式は以下の通りである。
【0020】
ピニオン2が矢印で示された回転方向へ回転すると搬送媒体は吸込み通路を通って、ピニオン2と中空歯車3との歯列の間の吸込み室(図1におけるA−A線の左)へ送り込まれる。吐出し室(図1のA−A線の右)からは搬送媒体は、圧力が高められては来だし通路を通って圧送される。実施例ではピニオンと中空歯車の歯列はインボリュート歯列であるので、歯列の歯は一杯に係合する領域だけでその歯側面で相互に接触し、非係合領域では歯頭で互いにシール接触する。吸込み室と吐出し室との残った部分においては吸込み室と吐出し室とに亘ってそれぞれほぼ等圧が発生するように歯が互いに離間し、非係合領域にて歯頭の間にシール接触を形成するために再び互いに接近する。
【0021】
吐出し室内を支配する液圧低な圧力はその合力が旋回軸線22に関し旋回モーメントを支承リング5に生ぜしめ、この旋回モーメントにより支承リング、正確には支承リングの、非係合領域に配属された区分が中空歯車3と一緒にピニオン軸線15に向かって半径方向で押されるように作用する。これにより非係合領域にて互いに接近する歯の頭は互いに当接する。この場合、歯頭は摩耗をもたらす組合わされた転動及び滑動過程にさらされる。この過程の間、歯頭は圧力に比例して相互にシール接触状態に保たれる。この作用は冒頭に述べたEP−A848165号明細書によって公知であるので、これについてのこれ以上の説明は不要であると判断する。
【0022】
プレロードのかけられた棒ばね25は無圧の状態で、内歯歯車ポンプの非運転状態又は内歯歯車ポンプの始動状態で、ほぼ圧力と同じ方向に支承リング5に旋回モーメントを作用させ、これによって液圧的な圧力の発生とは無関係に歯列の相互の正しい配属及び配置のためにも、非係合領域における必要なシール接触のためにも役立つ。しかしながら前記シール接触は、先きに述べた摩耗が最小になるような、必要な程度に制限することが好ましい。したがって棒ばね25のプレロードは、内歯歯車ポンプの運転状態で液圧的な圧力だけがシール接触を行ないかつ棒ばね25にかかる負荷が除かれ、リング状の支持突起26における遊びを使い切って支持突起26の向き合った側に支持されるように選択されている。この状態では棒ばねは支承リング5のさらなる旋回を制限し、ひいては歯頭にそれ以上の圧着力がかからないようにする。
【0023】
図4と図5による実施例は先きの実施例とは、棒ばね25のかわりにケーシング切欠き13の底に2つのストッパピン35がプレス嵌めされ、軸方向で鎌形のリングギャップ21内に突入し、これらのストッパピン35の一方が約70°、他方が170°、矢印で示された回転方向で旋回軸線22に対しずらされていることで異なっている。ストッパピン35の太さとその位置はリングギャップ21の位置的な幅に関し、支承リング5が片側でケーシング壁に支持された場合に支承リング5の旋回距離を規定する所定の間隔が支承リング5の周面20に対し生じるように調和させられている。
【0024】
図4と図5の実施例に変更を加えた図示されていない実施例においてはストッパピン35はケーシングに固定される代りに支承リング5に固定されること、例えば支承リング5の周面に溶接又は接着されていること、有利には支承リング5の軸方向に配置された受容溝に受容されていることができる。原理的にはストッパピン35の直径の適当な選択によって所望される製作誤差の補償を行なうことができる。
【0025】
図6と図7に示された実施例においては、支承リング5の旋回距離制限手段として、リングギャップ21内へ軸方向に突出する段部45を有している。この段部45は半径R4で中空歯車軸線に対し同心的に延設され、その輪郭は鎌形のリングギャップに合わされている。段部45と支承リング5の外周面20との間に存在するリングギャップ46は支承リング5が段部45に直径方向で向き合ったケーシング壁に片側で支持された場合に支承リング5の総旋回距離を決定する。
【0026】
図4から7までの実施例によれば支承リング5は液圧的な圧力とそれによって生ぜしめられた旋回モーメントだけで旋回軸線22を中心として負荷され、非係合領域において歯頭のシール接触が維持される。歯頭は旋回運動の経過の間、ストッパピン35もしくは段部45に当接し、この結果、ストッパピン35もしくは段部45が旋回モーメントの1部を吸収し、これにより歯頭に、より大きな圧着力がかからないようにする。さらに前記接触は支承リング5が旋回軸線22から持上がり、その結果、支承リングがスリップ回転することを阻止する。この実施例においても付加的に、先きに述べた形式の棒ばねが設けられていることができる。この棒ばねは支承リングの旋回距離を制限するか又はプレロードのかけられた状態でのみ、ポンプの無圧状態で歯頭のシール接触を行なう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
ピニオン/中空歯車/支承リングユニットを図2のC−C線に沿った断面図。
【図2】
図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】
図1のB−B線に沿った拡大部分断面図。
【図4】
第2実施例の図1に相当する図。
【図5】
図4のD−D線に沿った断面図。
【図6】
第3実施例の図1に相当する図。
【図7】
図6のE−E線に沿った部分断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング、 2 ピニオン、 3 中空歯車、 4 回転リング、 5 支承リング、 6 支承ブッシュ、 7 ケーシング部分の外面、 8 軸方向板、 11 ケーシング部分、 12 カバー、 13 ケーシング切欠き、 14 ピニオン軸、 15 回転軸線、 17 外面、 18 中空歯車軸線、 20 周面、 21 リングギャップ、 22 支承ピン、 23 軸方向溝、 24 貫通孔、 25 棒ばね、 26 リング突起、 28 切欠き、 30 底、 32 ケーシング孔、 35 ストッパピン、 45 段部
本発明は、請求項1の上位概念として記載した特徴を有する内歯歯車ポンプに関する。
【0002】
前記形式の内歯歯車機械は公知である(US−A3034446号明細書)。この内歯歯車機械においては、ピニオン/中空歯車/支承リングユニットが受容されるケーシングの切欠きの内周面は円筒形でかつピニオンの両方の支承孔、ひいてはピニオン自体に対し同軸的に構成されている。中空歯車はピニオンに対し偏心的に支承されていなければならないので、中空歯車のための支承面を形成する支承リングの内周面もピニオン軸線に対して偏心的に位置する。これに対し、支承リングの外周面は前記支承面に対し偏心的に、すなわちピニオン軸線と同軸に構成され、したがって支承リングは全体としてわずかな半径方向の遊びをおいて旋回可能にケーシング切欠きに受容される。ピニオンと中空歯車との歯列の間の吸込み及び吐出し室はそれぞれピニオンと中空歯車の端面にシール接触するケーシングインサートにより閉成される。前記ケーシングインサートの内、一方はピニオン軸の雄ねじにかつもう一方はケーシングの雌ねじに螺合させられている。
【0003】
製作技術的にはケーシング、ケーシングインサート、支承リングに互いに偏心的な周面を与えて形成することは面倒である。何故ならば特に運転圧が高い場合に必要な大きな精度を製作に際して維持することはきわめて費用がかかるからである。
【0004】
さらに充填片を有していない内歯歯車ポンプであって中空歯車のために旋回可能な支承リングを有し、該支承リングの支承面と外周面とが互いに同心的であってかつ支承リングがわずかな半径方向の遊びをおいてケーシング切欠きに受容されている形式のものが公知である(EP−A848165号明細書)。支承リングの前記構成はケーシング切欠きの内周面が中空歯車軸線に対し同軸に位置し、したがってピニオン軸の支承装置に対し偏心的であるという結果をもたらす。ピニオン軸の支承装置を有する別個のケーシング部分において前記軸のずれを考慮するには同様に費用がかかる。
【0005】
歯頭が互いに接触するに過ぎない歯列の非係合領域においては、前記形式の歯車機械では接触面が少ないことに基づき、負荷、ひいては摩耗が相対的に最大である。さらにEP−A848165号明細書の場合のように、ピニオンと中空歯車との歯列がインボリュート歯列である場合には、ピニオンと中空歯車との歯は、完全な係合領域においてのみ歯側面で相互にシール接触しかつ非係合領域では歯頭で相互にシール接触する。吸込み室と吐出し室との残った部分においては歯は相互に、吸込み室と吐出し室とに亘ってそれぞれ等圧が発生するように離間しかつ非係合領域で歯頭の間にシール接触を形成するために再び互いに接近する。その際、吐出し室内を支配する液圧的な力はその合力が支承リングの旋回軸線に関し、支承リングに旋回モーメントを生ぜしめ、この旋回モーメントにより、支承リングの非係合領域に対応する区分が中空歯車と一緒に半径方向にピニオン軸線に向かって押されるように作用する。これにより非係合領域にて互いに接近する歯は互いに当接する。この場合、歯は摩耗を結果としてもたらす組み合わされた転動及び滑動過程に晒される。したがってシール接触を先きに述べた摩耗が最小になるように必要十分な程度に制限することが好ましい。
【0006】
したがって本発明の課題は、歯列部の非係合領域における歯頭相互のシール接触による歯頭摩耗が過剰になる惧れなく、ケーシング並びに支承リングの製作費用を低減させることである。
【0007】
本発明によれば請求項1の構成によって解決された。
【0008】
ピニオン/中空歯車/支承リングユニットを受容するケーシング切欠きがピニオン及びその支承孔に対して同心的もしくは同軸的に延設されていることにより、相応する面は一度の緊締で旋削作業できわめて経済的に製作される。これは支承面が外周面に対し同心的に構成されている支承リングにも当嵌まる。もちろんピニオンと中空歯車との間に必要な偏心率に基づき、この構成では支承リングとケーシング受容切欠きとの間には不均等な、すなわち鎌形に増加するラジアルギャップが生じる。ピニオンと中空歯車との歯列がインボリュート歯列である前記形式の内歯歯車機械においては歯はトロコイド歯列とは異なって、ピニオンの公転の全体に亘って互いに噛合うのではなく、一杯の噛合いのあとでまず離反しかつ歯列の非係合領域にて若干数の歯の歯頭が必要なシール接触で互いに当接する。したがって支承リングに旋回モーメントによって圧力に比例して歯頭が過剰に相互に押し合わされると、歯頭の過剰な摩耗、ひいては機械の寿命の短縮が発生する。これは本発明によれば、支承リングの旋回距離が所定の値に制限されることにより歯頭相互の押付け力が限界内に保たれることにより回避された。
【0009】
旋回距離を制限するためには種々の可能性がある。1つの実施例では、支承リングに支承リング軸線方向に対しほぼ平行に延設された孔が設けられ、この孔を通して、旋回距離を決定する遊びを伴って、ケーシングに固定されたピンが貫通している。このピンは曲げばねとして構成され、内歯歯車機械の無圧状態で支承リングを旋回方向へ押圧するが、これに打ち勝つ液圧的な力によってばね負荷が除かれると支承リングがさらに旋回することを阻止するか又は妨げる。
【0010】
他の1つの実施例によれば、支承リングとケーシング切欠きとの間の鎌形のラジアルギャップ内には、ケーシング切欠きの底からストッパピンが突出しており、このストッパピンに支承リングが所定の旋回距離のあとで当接するようになっている。ストッパピンはケーシングに対し不動に、例えばケーシング切欠きの底又は支承装置に不動に配置されていることができる。この場合、より正確には、前記ピンがほぼ90゜支承リングの旋回軸に対しずらされて配置されていると、旋回距離ははじめから固定することができる。別の1実施例においては、支承リングの旋回距離は支承リングとケーシング壁との間の鎌形の半径方向ギャップ内へ軸方向に突出し、フライス工具を用いた切欠き底の精密加工の間に製作されることのできる段部によって制限することができる。ピニオンと中空歯車もしくは適当な軸方向板の端面の緊密な接触のために切欠き底は中空歯車軸に対し同心的に構成されているので、前記段部は鎌形の半径方向ギャップに相応する輪郭を有する。
【0011】
本発明の別の利点及び特徴は添付図面に基づく実施例についての以後の説明と請求の範囲の従属請求項及び図面に示されている。
【0012】
実施例
図1と図2とに示された内歯歯車ポンプは全体が符号1で示されたケーシングを有している。該ケーシング1は鉢形のケーシング部分11と、該ケーシング部分11の端面に固定された、同様に鉢形のケーシングカバー12とから構成されている。ケーシング1は図示されていない吸込み及び吐出し通路を有し、この吸込み及び吐出し通路は通常の形式で、搬送液体を内歯歯車ポンプ内へかつ内歯歯車ポンプ外へ導く。
【0013】
ケーシング1内には詳細には示されていない滑り支承部を介して回転軸線15を有するピニオン軸14が回転可能に支承され、図2の右側端部に、図示されていない駆動モータの駆動軸に係合する連結部分16を有している。ピニオン軸14にはピニオン2が一体に構成されている。このピニオン2は中空歯車3と噛合う。中空歯車3は外周にて回転リング4として拡幅されかつケーシング切欠き13内に受容された支承リング5に回転可能に支承されている。支承リング5内には軸受金属から成る支承ブッシュ6がプレス嵌めされている。ケーシング部分11とカバー12との端面と、ピニオン2と中空歯車3との端面との間にはシールされた軸方向板8が接触している。この軸方向板8はピニオン2と中空歯車3との歯列の内側で緊密に閉成された吸込み及び吐出し室を軸方向で制限しかつ吸込み室及び吐出し室を図示されていない貫通口を介し吸込み通路もしくは吐出し通路に接続する。
【0014】
図1から判るようにピニオン2と中空歯車3は互いに相対的に偏心率eで支承されている。ピニオン軸線15と中空歯車軸線18との間の前記間隔は、ピニオンと中空歯車との理論的な歯列幾何学的形状に相応し、歯列相互の遊びのない転動もしくは滑動を前提条件としている。図示の実施例では歯列の歯面はそれぞれインボリュート曲線として構成されている。すなわちインボリュート歯列が前提とされている。この場合、歯頭は非係合領域における衝撃のない当接を達成するため及びシールのために丸面取りされている。中空歯車3の歯数はピニオン2の歯数とは1だけ異なっている。
【0015】
歯列の相互の噛合いは、図1の下部ではピニオン2の歯が中空歯車3の歯溝に一杯に噛合いかつ歯側面にて緊密に接触するのに対し、対向した、図1の上部ではピニオン2の歯が完全に中空歯車3の歯溝の外に位置するように行なわれる。中空歯車のこの非係合領域においては複数の歯頭(この実施例ではそれぞれ3つの歯頭)が公転中に順次互いに支持しあい、これによって歯列にて吸込み室を吐出し室から分離する。
【0016】
図示の実施例では支承リング5を受容するケーシング切欠き13とケーシング部分11の外面7は半径R1もしくはR2でピニオン軸線15に対し同心的に加工されている。これに対し支承リング5の支承面19と外周面20はいずれも中空歯車軸線18に対し同心的であり、これにより半径R3を有する支承リング5の外周面20自体はケーシング切欠き13に対し偏心的でかつケーシング切欠き13に対し鎌形の半径方向ギャップ21を形成している。
【0017】
切欠き13の壁は、該切欠きの底にプレス嵌めされた支承ピン22で部分的に貫通されている。壁から突出するほぼ半円筒形の支承ピン22の部分円周面で、支承ピン22は、該支承ピン22の円筒形の横断面に適合させられた支承リング5の軸方向溝23に突入している。この支承ピンは支承リング5のためにピニオン2と中空歯車3との軸に対し平行な旋回軸を形成し、この旋回軸を中心として支承リング5が切欠き13内で旋回可能である。図1から判るようにこの旋回軸は、2つの歯頭が互いに正確に向き合う非係合領域の頂部に対しほぼ80°矢印で示された回転方向にずらされて位置している。
【0018】
ほぼ同じ値だけ前記回転方向にずらされて支承リング5は回転軸線15と18とに対して平行に向けられた貫通孔24を有しており、この貫通孔24を通して棒ばねとして構成されたピンが通されている(図3)。孔24には両端から広げられて肩が形成され、これによって孔の長手方向中央部にリング突起26が形成されている。孔24は両端でケーシング壁もしくはカバー壁における切欠き28に開口している。この切欠き28は円錐状に先細になった底30を有し、この底30は棒ばね25を支えるためのケーシング孔32へ移行している。両方のケーシング孔32はこの実施例では互いに一直線上に整合しかつ孔24に関し、ピニオン軸線15に向かって半径方向にずらされている。この結果、長手方向中央で支持突起26に支持された棒ばね25に、図3に示された曲げプレロードがかけられかつ棒ばね25は支承リング5をピニオン軸線15へ向けられたばね力で負荷する。その他の個所では棒ばねは図3に示された状態で孔24とケーシング切欠き28とを通って無接触で延びている。ケーシング孔32において棒ばね25の支持端部は固定されている。この支持端部は支持突起26によって形成された孔24の部分を値的にあらかじめ決められた遊びをもって貫通する。この遊びの意義についてはあとで説明する。
【0019】
記述した装置の作用形式は以下の通りである。
【0020】
ピニオン2が矢印で示された回転方向へ回転すると搬送媒体は吸込み通路を通って、ピニオン2と中空歯車3との歯列の間の吸込み室(図1におけるA−A線の左)へ送り込まれる。吐出し室(図1のA−A線の右)からは搬送媒体は、圧力が高められては来だし通路を通って圧送される。実施例ではピニオンと中空歯車の歯列はインボリュート歯列であるので、歯列の歯は一杯に係合する領域だけでその歯側面で相互に接触し、非係合領域では歯頭で互いにシール接触する。吸込み室と吐出し室との残った部分においては吸込み室と吐出し室とに亘ってそれぞれほぼ等圧が発生するように歯が互いに離間し、非係合領域にて歯頭の間にシール接触を形成するために再び互いに接近する。
【0021】
吐出し室内を支配する液圧低な圧力はその合力が旋回軸線22に関し旋回モーメントを支承リング5に生ぜしめ、この旋回モーメントにより支承リング、正確には支承リングの、非係合領域に配属された区分が中空歯車3と一緒にピニオン軸線15に向かって半径方向で押されるように作用する。これにより非係合領域にて互いに接近する歯の頭は互いに当接する。この場合、歯頭は摩耗をもたらす組合わされた転動及び滑動過程にさらされる。この過程の間、歯頭は圧力に比例して相互にシール接触状態に保たれる。この作用は冒頭に述べたEP−A848165号明細書によって公知であるので、これについてのこれ以上の説明は不要であると判断する。
【0022】
プレロードのかけられた棒ばね25は無圧の状態で、内歯歯車ポンプの非運転状態又は内歯歯車ポンプの始動状態で、ほぼ圧力と同じ方向に支承リング5に旋回モーメントを作用させ、これによって液圧的な圧力の発生とは無関係に歯列の相互の正しい配属及び配置のためにも、非係合領域における必要なシール接触のためにも役立つ。しかしながら前記シール接触は、先きに述べた摩耗が最小になるような、必要な程度に制限することが好ましい。したがって棒ばね25のプレロードは、内歯歯車ポンプの運転状態で液圧的な圧力だけがシール接触を行ないかつ棒ばね25にかかる負荷が除かれ、リング状の支持突起26における遊びを使い切って支持突起26の向き合った側に支持されるように選択されている。この状態では棒ばねは支承リング5のさらなる旋回を制限し、ひいては歯頭にそれ以上の圧着力がかからないようにする。
【0023】
図4と図5による実施例は先きの実施例とは、棒ばね25のかわりにケーシング切欠き13の底に2つのストッパピン35がプレス嵌めされ、軸方向で鎌形のリングギャップ21内に突入し、これらのストッパピン35の一方が約70°、他方が170°、矢印で示された回転方向で旋回軸線22に対しずらされていることで異なっている。ストッパピン35の太さとその位置はリングギャップ21の位置的な幅に関し、支承リング5が片側でケーシング壁に支持された場合に支承リング5の旋回距離を規定する所定の間隔が支承リング5の周面20に対し生じるように調和させられている。
【0024】
図4と図5の実施例に変更を加えた図示されていない実施例においてはストッパピン35はケーシングに固定される代りに支承リング5に固定されること、例えば支承リング5の周面に溶接又は接着されていること、有利には支承リング5の軸方向に配置された受容溝に受容されていることができる。原理的にはストッパピン35の直径の適当な選択によって所望される製作誤差の補償を行なうことができる。
【0025】
図6と図7に示された実施例においては、支承リング5の旋回距離制限手段として、リングギャップ21内へ軸方向に突出する段部45を有している。この段部45は半径R4で中空歯車軸線に対し同心的に延設され、その輪郭は鎌形のリングギャップに合わされている。段部45と支承リング5の外周面20との間に存在するリングギャップ46は支承リング5が段部45に直径方向で向き合ったケーシング壁に片側で支持された場合に支承リング5の総旋回距離を決定する。
【0026】
図4から7までの実施例によれば支承リング5は液圧的な圧力とそれによって生ぜしめられた旋回モーメントだけで旋回軸線22を中心として負荷され、非係合領域において歯頭のシール接触が維持される。歯頭は旋回運動の経過の間、ストッパピン35もしくは段部45に当接し、この結果、ストッパピン35もしくは段部45が旋回モーメントの1部を吸収し、これにより歯頭に、より大きな圧着力がかからないようにする。さらに前記接触は支承リング5が旋回軸線22から持上がり、その結果、支承リングがスリップ回転することを阻止する。この実施例においても付加的に、先きに述べた形式の棒ばねが設けられていることができる。この棒ばねは支承リングの旋回距離を制限するか又はプレロードのかけられた状態でのみ、ポンプの無圧状態で歯頭のシール接触を行なう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
ピニオン/中空歯車/支承リングユニットを図2のC−C線に沿った断面図。
【図2】
図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】
図1のB−B線に沿った拡大部分断面図。
【図4】
第2実施例の図1に相当する図。
【図5】
図4のD−D線に沿った断面図。
【図6】
第3実施例の図1に相当する図。
【図7】
図6のE−E線に沿った部分断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング、 2 ピニオン、 3 中空歯車、 4 回転リング、 5 支承リング、 6 支承ブッシュ、 7 ケーシング部分の外面、 8 軸方向板、 11 ケーシング部分、 12 カバー、 13 ケーシング切欠き、 14 ピニオン軸、 15 回転軸線、 17 外面、 18 中空歯車軸線、 20 周面、 21 リングギャップ、 22 支承ピン、 23 軸方向溝、 24 貫通孔、 25 棒ばね、 26 リング突起、 28 切欠き、 30 底、 32 ケーシング孔、 35 ストッパピン、 45 段部
Claims (11)
- 充填部材を有していない内歯歯車ポンプであって、ケーシング(1)と、該ケーシング(1)の切欠き(13)内で該ケーシング(1)の軸線に対し横方向に移動可能であるが、回動不能に受容された支承リング(5)と、該支承リング(5)内に回転支承された、内歯を有する中空歯車(3)と、ケーシング(1)内で回転可能に支承された、前記中空歯車(3)に噛合うピニオン(2)とを有し、該ピニオン(2)の歯が、一方では中空歯車(3)の歯溝に一杯に係合することによりかつ他方では前記歯溝係合に直径方向でほぼ向き合った非係合の中空歯車領域において中空歯車の歯頭にシール接触することによって、歯列にて吸込み室と吐出し室とを規定しており、前記支承リング(5)を受容するケーシング切欠き(13)の内周面が前記ピニオン(2)に対し同軸に延在し、ピニオン軸線(15)に対し偏心的に位置する前記支承リング(5)が、前記ケーシング切欠きに対し相対的に、前記ケーシング切欠きの軸線に対して平行な旋回軸(22,23)を中心として、前記ピニオン(2)と前記中空歯車(3)との歯頭間のシール接触が維持されるように旋回可能である形式のものにおいて、前記中空歯車(3)のための支承面(19)を形成する前記支承リング(5)の内周面が前記支承リング(5)の外周面(20)に対し同軸に延設されかつ前記支承リングの旋回運動があらかじめ規定された程度に制限されていることを特徴とする、充填部材を有していない内歯歯車ポンプ。
- 前記旋回距離を制限するために、前記支承リング(25)内をその軸線方向に延びる孔を、所定の遊びをおいて貫通しかつケーシングに支えられたピン(25)が設けられている、請求項1記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記ピン(25)が棒ばねであって、内歯歯車ポンプが無圧である状態で、ピニオンと中空歯車との歯頭間に非係合領域にてシール接触が生じるように該棒ばねが支承リングを負荷する、請求項2記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記支承リングの外周面と前記切欠き(13)の内周面との間の鎌形のギャップ(21)内に配置された少なくとも1つのストッパピン(35)によって前記旋回運動が制限されている、請求項1記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記ストッパピン(35)がケーシング(1)内に、有利にはケーシング切欠き(13)内に又は支承リング(15)の内外に、有利には支承リング(15)の外周の領域に固定されている、請求項4記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記ストッパピン(35)が有利にはピニオン軸線に対し軸平行にケーシング切欠きの底に固定されている、請求項5記載の内歯歯車ポンプ。
- ストッパピンが支承リングの外周面の内外に、有利には支承リング軸線に対して軸平行に固定されている、請求項5記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記ストッパピンが支承リングの旋回軸線(22)に対し90゜ずらされて配置されている、請求項4から7までのいずれか1項記載の内歯歯車ポンプ。
- 吐出し室頂点の両側に同じ角度ずらされて配置された2つのストッパピンが設けられている、請求項4から8までのいずれか1項記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記ケーシング切欠き(13)の底から支承リングと前記ケーシング切欠きとの間のギャップ(21)内へ軸方向で突入する段部(45)によって、前記旋回運動が制限されている、請求項1記載の内歯歯車ポンプ。
- 前記段部の輪郭が前記ギャップに適合させられており、前記段部が支承リングの外周面とリングギャップを形成している、請求項10記載の内歯歯車ポンプ。
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