JP2004518839A - 電気機械的な回転翼駆動装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、電気機械的な回転翼駆動装置であって、偏心的に支承されて円形のピッチ円を有するピニオン（６）を備えたドア閉鎖装置（１）が設けられており、前記ピニオンが、ピストン（４）に配置されたラック（５）に噛み合っており、該ラック（５）のピッチ円及び歯（９）が、ピニオン（６）の歯列に適合されて構成されている形式のものを目指している。ドア閉鎖装置（１）のケーシング（２）内でのピストン（４）の最適な運動過程を得るためには、閉鎖遅延を改善する構成が設けられている。

Description

【０００１】
本発明は、ドア閉鎖装置を備えた電気機械的な回転翼駆動装置に関する。
【０００２】
ドイツ連邦共和国特許第４１２４２８２号明細書に記載の電気機械的な回転ドア駆動装置では、電動モータが場合によってはクラッチを介して歯車伝動装置を駆動しており、この歯車伝動装置は直接に又は歯車列を介して、ドア閉鎖装置の閉鎖装置軸に結合されている。この場合、ドア閉鎖装置はスライドレールドア閉鎖装置として形成されていてよい。前記電動モータは、１つの歯車列又は複数の歯車列を介して直接にドア閉鎖装置の閉鎖装置軸に作用するので、要求される開閉特性を得るためには、電動モータを制御する付加的なパルス発生器、時限素子、検出器及びリミットスイッチが必要とされている。
【０００３】
更に、公知のマニュアル操作可能なスライドレール閉鎖装置では、ケーシング内でガイドされて、閉鎖ばねに抗して支持されたピストンが設けられており、この場合、閉鎖装置軸に配置された、歯列の設けられたピニオンが、前記ピストンのラックと噛み合っている。
【０００４】
歯車駆動閉鎖装置とも呼ばれる前記スライドレールドア閉鎖装置は、従来のドア閉鎖装置と比較して、空間内へ自由に突入するロッドではなく、単にドアフレーム又はドアプレートに面状に接触する、スライドレール内で摺動可能な滑子と協働する操作アームしか有さないという利点を有している。但し、当該のスライドレールドア閉鎖装置には、ドアフレーム又はドアプレートに面状に接触する操作アームが、コンベンショナルな対称的な歯車駆動機構に関連して、ドアにおいて不都合な動力伝達を生ぜしめるという欠点がつきまとう。従って、ドアの開閉過程の最中に、対応配置されたラック延いてはピストンケーシング内のピストンに沿ったピニオンのできるだけ摩擦が少なく衝撃の無い回転を達成するためには、歯車駆動装置の構成の最適化が図られ、このことは同時に理想的なモーメント特性に対応する。
【０００５】
公知のドア閉鎖装置では、中心を又は偏心的に支承されたピニオンが使用されている。
【０００６】
偏心的に支承されたピニオンを備えたドア閉鎖装置は、ヨーロッパ特許第０８５６６２８号明細書に基づき公知になっており、この場合、ラックの歯列はリニアに延びる、ピストンの運動方向に対して４．５°〜７．２°の角度で延びるピッチ線を形成している。角度の選択は、ドア閉鎖装置の大きさ若しくは閉鎖ばねの力に関連している。ラックにおけるピニオンの歯の特に摩擦が少なく衝撃のない最適な回転は、ピニオンの偏心的な支承及びラックのリニアな延在部に基づき保証されておらず、これにより、モーメント曲線の経過における飛躍を生ぜしめる。
【０００７】
所定の角度でリニアに延びるラックを用いた比較可能な構成手段が、米国特許第６３３６８２号明細書に記載されている。
【０００８】
更に、偏心的に支承されたピニオンは、該ピニオンに配置された、回転軸に対して異なるてこ腕を備えたピッチ円を用いたドイツ連邦共和国特許第３６４５３１３号明細書及びドイツ連邦共和国特許第３６４５３１４号明細書に記載されている。対応配置されたラックのピッチ円は、相応してアーチ形に延びている。
【０００９】
ドイツ連邦共和国特許第８２１７７２号明細書若しくはフランス国特許第９６６９４５号明細書に基づき公知のドア閉鎖装置では、閉鎖装置軸がピストン側の傾斜したラックと噛み合うように、偏心的に支承された楕円形の歯車に接続されている。楕円形の伝動装置によって、楕円形の歯車の異なる長さのてこ腕に基づき所望のモーメント特性にある程度の範囲内で適合された伝達比が達成される。
【００１０】
米国特許第１３５９１４４号明細書記載の空圧式のドア閉鎖装置は、偏心的に支承された円形のピニオンを有しており、このピニオンはピストンに設けられた非直線的なラックに噛み合っている。円形のピニオンには円形のピッチ円に沿った規則的な歯列が設けられており、この場合、偏心的な支承に基づき異なるてこ腕が有効になる。
【００１１】
ドア閉鎖装置におけるピストン駆動装置の様々な構成は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第３６３８３５３号明細書、ヨーロッパ特許第０２０７２５１号明細書、ドイツ連邦共和国特許第９４１２６４号明細書及び米国特許第２９３３７５５号明細書に記載されており、この場合、偏心的に又は中心を支承されたピニオンに関連して、場合によっては伝達歯車駆動装置を介して、クランクシャフトドライブによって閉鎖ばねの直接的な負荷が行われる。
【００１２】
中心を支承されたピニオンは、ヨーロッパ特許第００５６２５６号明細書及びヨーロッパ特許第０３５０５６８号明細書に基づき公知である。ヨーロッパ特許第００５６２５６号明細書は、ピストンが２つの鏡像的に直径方向で向かい合ったラックを有するドア閉鎖装置に関するものであり、中心を支承されたピニオンが閉鎖位置で、短くされた歯を以てピストンの両ラックに噛み合っている。
【００１３】
ヨーロッパ特許第０３５０５６８号明細書に記載のドア閉鎖装置は、中心を支承されたピニオンを有しており、このピニオンは全周にわたって延びる、プログレッシブに増大する歯丈を備えた歯を有しており、これらの歯は、対応して曲線状に延びるラックのバーの間に係合している。
【００１４】
ほぼ中心を支承された、ドア又は窓用の駆動装置のピニオンがドイツ連邦共和国特許出願公開第４４４４１３１号明細書及びドイツ連邦共和国特許出願公開第４４４４１３３号明細書に開示されており、この場合、ピニオン自体は、該ピニオンのほぼ半周にわたって歯列を有しており、この歯列の歯は長さの異なるてこ腕に沿って配置されており且つ適宜湾曲されたラックのピッチ円上を転動する。
【００１５】
本発明の課題は、接続されたドアの開放過程のために電気機械的な駆動装置を用いた場合に、閉鎖過程を電気機械的な駆動装置によってではなく、蓄力器（力伝達ユニット）によって実現しようとするものであり、要求される開閉特性をスライドアームドア閉鎖装置の場合と同様に保証する、小型で廉価な回転翼駆動装置を提供することである。つまり、開閉過程の最中のドア閉鎖装置ケーシング内部におけるドア閉鎖装置のピストンの運動経過を最適化すること、即ちピストンのラックにおけるピニオンの特にひっかかりのない、延いては摩擦の少ない回転を保証することである。適当なピッチ円を備えたピニオンを用いることにより、ピニオンの製作コストが最小限になり、しかも、目標とされる摩擦の減少に基づき公知のラックと比べて特別なラックの構成により、より一層長い耐用年数及びより高い効率が得られるのが望ましく、このことは、比較的弱い閉鎖ばねの使用を可能にする。本発明の構成では、スライドレール閉鎖装置の閉鎖特性の改善が、閉鎖過程の間のピストン室からばね室へのオイル交換の改善により、付加的に達成されるのが望ましい。
【００１６】
これらの課題は、本発明では請求項１〜３記載の理論によって解決される。
【００１７】
本発明の構成手段では、主としてドア閉鎖装置、伝動装置及びモータの個々のモジュールから成る装置又はケーシング内にモータ、伝動装置及び力伝達ユニットを有する集合体から成る装置が使用され、この場合、前記力伝達ユニットはドア閉鎖装置の機能を有している。前記力伝達ユニット又はドア閉鎖装置では、ラック若しくは該ラックの歯が、ピニオンの歯列の回転に、該ピニオンの偏心的な支承及び円形のピッチ円を考慮して最適に適合されているので、その都度後続の歯への衝撃の無い移行が、開放過程においても閉鎖過程においても保証されている。このことは、特に１８０°を越えるピニオンの回転範囲についても云える。
【００１８】
別個のドア閉鎖装置を使用する場合、このドア閉鎖装置は有利には２側面の軸突出部を有しており、この場合、一方の軸突出部は滑子を介してスライドレールと協働するレバーに接続するために利用され、力伝達部材を備えた対向位置する軸突出部は、自体公知の形式で対応するモータの伝動装置に接続される。この場合、この伝動装置はドア閉鎖装置に直接にフランジ締結されても、間接的にフランジ締結されてもよい。更にこの場合、個々のモジュールが故障した場合のフレキシブルな交換を保証できるようにするために、例えばドア閉鎖装置用伝動装置及びモータ等の個々のモジュールを個別に取付け可能に構成することを可能にする適当な組込みプレートを使用することが考えられる。
【００１９】
更に、ドア閉鎖装置、伝動装置及びモータ等の前記の個々のモジュールを１つの集合ブロックに収納することも可能であり、この場合、ドア閉鎖装置の内部構造と力伝達ユニットの内部構造とは同一であるか又は同じ作用を有するように見えてよい。この場合、ラックの歯の開放側の歯面角度が実質的にラックのほぼ半分の長さまでは増大し、次いでほぼ一定に延びるか減少して延びるように形成されているように、ラックを形成することが有利であると判った。この場合、前記の減少する延在部は特に摩擦減少の改善をもたらす。
【００２０】
閉鎖位置から最大開放位置に到るまでのピニオンの回動は、要求される効率にネガティブな影響を及ぼすことなしに、約１８０°前後であってよい。但し、この場合に重要なのは、１８０°の角度で隣接する領域に配置された、開放方向で見て後ろ側のラックの複数の歯の閉鎖側の歯面が曲げられているか、又は丸められているということである。
【００２１】
原則として、本発明の構成では任意の歯形を使用することができる。即ち、ピニオン及び／又はラックは、真っ直ぐか、折り曲げられているか、又は凸面に湾曲された歯面を備えた歯を有していてよい。但し、特に製作技術的な理由からも、ラックに主として真っ直ぐな歯列を対応配置し且つピニオンにインボリュート歯列を対応配置することが有利であるということが判った。
【００２２】
閉鎖特性の最適化を図るために、本発明は更に、ピストンによって分離されたピストン室間のオイル交換の改善に関する。
【００２３】
回転翼駆動装置の使用分野に応じて、接続されたドアの閉鎖過程には異なる閉鎖段階が対応してよい。このことは、例えばドア翼の異なる速度を有する２つ又は４つの閉鎖段階であってよい。極めて快適なのは、例えば４つの閉鎖段階であるということが判った。
【００２４】
これにより、本発明では閉鎖過程は４つの閉鎖段階を有しており、この場合、各閉鎖段階には、ある程度の製作誤差を含めて自体公知の形式で所定の閉鎖角度が対応している。ピストンスカート内に配置された長手方向溝を介して単一の弁により、第１閉鎖段階と第３閉鎖段階の両方が制御可能なので、ラックにおいて得られるピニオンの摩擦の少ない回転が、閉鎖過程の間のピストン室からばね室へのオイル交換の有利な構成によって助成され、この場合、一般に第３閉鎖段階のために必要な弁を省くことができる。このような回転翼駆動装置は開放補助装置と見なすことができ、この場合、ドアの閉鎖過程は例えば前記ドア閉鎖装置によって実現される。リフティングカムディスクを備えて構成されたドア閉鎖装置を用いることもできるが、駆動モータのために著しく高い出力が必要とされており、このことは必然的に回転翼駆動装置の価格上昇及び大型化を伴う恐れがある。
【００２５】
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【００２６】
図１には電気機械的な回転翼駆動装置１００の概略図が示されており、図示の実施例では駆動装置がドアプレート１１１に、スライドレール１０９がドアフレーム１１０に配置されている。駆動装置は伝動装置１０１に作用する電動モータ１０２を有している。伝動装置出力軸１０３は、ピニオン６（図１には図示せず／図４参照）の回転軸Ｄに、チェーン、ケーブル又は歯付きベルトとして形成された伝動装置列１０４を介して結合されている。ピニオン６は、図２〜図４に示したようにピストン４（やはり図１には図示せず）内で案内されており、このピストン４はばね室１８に配置された閉鎖ばね３によって負荷されている。ピニオン６の回転軸Ｄにはアーム１０５の一方の自由端部１０６が相対回動不能に係合しており、前記アーム１０５の他方の自由端部１０７は滑子１０８によってスライドレール１０９内で案内されている。適当なスペース状況において、スライドレール１０９がドアプレート１１１に配置されており且つ駆動装置がドアフレーム１１０に配置されていてよいということは自明である。
【００２７】
図２〜図７に示したように、ドア閉鎖装置１のケーシング２内ではピストン４がガイドされており、このピストン４には閉鎖ばね３が作用する。図３及び図４から判るように、ピストン４はラック５を有しており、このラック５はインボリュート歯列７を有するピニオン６と噛み合っている。このピニオン６は、符号２３を付した長手方向中心軸線の範囲内で、符号Ｄで示した回転軸に偏心的に支承されており、図３に示したピニオン６の閉鎖位置では、該ピニオン６のピッチ円の中心点Ｍはラック５に向かう方向で移動されており、図４に示した開放位置では、ピニオン６のピッチ円の中心点Ｍは前記方向とは逆方向で移動されている。ピニオン６のピッチ円は明らかに円形である。全般的に符号９を付したラック５の歯は開放側の歯面と閉鎖側の歯面とを有しており、この場合、後ろ２つの歯９の閉鎖側の歯面８は曲げられて形成されている。残りの歯９の歯面は直線的な延在部を有している。上で述べた構成により、ピストン４が矢印方向Ｘ（開放方向）で運動するのと同時に、ピニオン６もラック５に沿って１８０°の回動を僅かに超えた範囲内で回動すると、ラック５の歯９へのインボリュート歯列７の摩擦の少ない係合が行われるということが保証される。更に、ラック５のピッチ円はピニオン６の偏心的な支承に適合されており且つこれに対応してややＳ字形の延在部を有している。この場合、ラック５の全ての歯９が開放側と閉鎖側とでそれぞれ異なる歯面角度を有している。
【００２８】
図５〜図７には、それぞれピニオン６の別個のポジションが示されている。図４は閉鎖位置、即ちドアが閉鎖された状態のピストン４とピニオン６の位置を反映している。この場合、ピニオン６はピストン４の切欠きの右側領域に位置している。回転軸Ｄは長手方向中心軸線２３上に位置している。今、ピストン４が開放方向（矢印方向Ｘ）で運動されると、ピニオン６は回転軸Ｄを中心として回転する。ピニオン６の偏心率に基づき、図６からはほぼ中央域に配置された位置が判り、この位置は規定されたドア開放位置に対応している。ラック５に沿ったピニオン６の回転に基づき、ピストン４は引き続き開放方向で運動した。
【００２９】
ドア（図示せず）の最大開放側に対応するピニオン６の一方の終端位置が図７に示されている。これらの図５〜図７の３つの図面により、インボリュート歯列を備えて偏心的に支承されたピニオンの回転が極めて明らかになると同時に、ピニオン６の歯７の、ラック５の歯９との恒常的な係合が認識可能である。
【００３０】
特に図２及び図８〜図１１が示すように、ドア閉鎖装置１のケーシング壁１０には閉鎖遅延に役立つ３つの制御弁１１，１２，１３が配置されており、以下にこれらの制御弁１１，１２，１３の機能を図８〜図１１に基づき説明する。完全を期すために述べておくと、ドア閉鎖装置１の代わりに、例えば同じ又は作用の同じドア閉鎖装置若しくはスライドレールドア閉鎖装置等の内部構造を有する力伝達ユニット等の、別の装置が使用されてもよい。
【００３１】
図８に示した閉鎖過程の開始中に、ピストン４はオイル流出導管１４を通過し、このオイル流出導管１４は導管１９を介して制御弁１１に接続されており、導管２０はピストン室２４に接続されている。ピストン室２４から流出するオイルは、ピストンスカート１５に設けられた長手方向溝１６及びピストン４に設けられた半径方向孔１７を介してばね室１８に流入してよい。制御弁１２に対応配置された導管２５，２１，２２は別の平面内に位置している。
【００３２】
図９に示したように、長手方向溝１６は導管１４を通過しているので、ピストン室２４からばね室１８へのオイル流入は、ピストン４とケーシング壁１０との間の遊びに基づいてしか可能でなく、このことは結果的に閉鎖速度の著しい遅れを生ぜしめる（閉鎖遅延の第２段階）。
【００３３】
閉鎖遅延の第３段階において、オイルはやはりピストン室２４から導管２０、同じく制御弁１１、並びにピストン４の溢流縁部（詳しくは図示せず）の領域の導管１９，１４を介してばね室１８へ流入する。制御弁１１は同じなので、第１遅延段階と第３遅延段階の閉鎖速度は同一である。
【００３４】
閉鎖遅延の第４段階（閉鎖範囲の開始）では、ピストン室２４に通じる制御弁１１の導管２０が閉鎖されている。この場合、オイルはピストン室２４から導管２５、制御弁１２、導管２１及び導管２２を介して前記溢流縁部を越えてばね室１８に流入する。符号１３で示した制御弁は、一般に閉鎖遅延中は閉じられている。但し、オイル交換がピストンとケーシング壁との間の漏れを介してしか行われない第２の閉鎖段階の間にこの弁１３を適当に開くことにより、閉鎖時間を減少させる可能性はある。この場合、ピストン室２４から流出するオイルは絞られて導管２６、制御弁１３、導管２７及び導管２８を介してばね室１８に案内される。
【００３５】
図１２には、閉鎖過程を制御するために構成されたオイル流出導管及び弁に関する変化実施例が描かれている。この変化実施例では、２つの異なる閉鎖段階のみが実現されているので、上で述べた４つの閉鎖段階に対する変化形が可能である。更に、弁１１，１２しか必要としない。オイル流出導管１９は更に案内されてオイル流出導管２９に移行しており、このオイル流出導管２９は、ラック５の範囲のピストン４の溢流縁部（詳しくは図示せず）の後方で終わっている。
【００３６】
上で述べた２つの実施例の他に、接続されたドアの様々な閉鎖段階に関して本発明の構成手段では当然、異なる閉鎖速度を伴う異なる数の閉鎖段階も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】
電気機械的な回転翼駆動装置の概略正面図である。
【図２】
閉鎖装置ケーシングの鉛直方向断面図である。
【図３】
図２のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
【図４】
ピストンを、ピニオンの２つの終端位置と一緒に示した平面図である。
【図５】
ラックに沿ったピニオンの回転の３つの段階の内の１つを示した図である。
【図６】
ラックに沿ったピニオンの回転の３つの段階の内の１つを示した図である。
【図７】
ラックに沿ったピニオンの回転の３つの段階の内の１つを示した図である。
【図８】
閉鎖遅延中のピストンの４つの位置の内の１つを概略的に示した図である。
【図９】
閉鎖遅延中のピストンの４つの位置の内の１つを概略的に示した図である。
【図１０】
閉鎖遅延中のピストンの４つの位置の内の１つを概略的に示した図である。
【図１１】
閉鎖遅延中のピストンの４つの位置の内の１つを概略的に示した図である。
【図１２】
閉鎖遅延の第２の可能性を示した図である。
【符号の説明】
１ ドア閉鎖装置、 ２ ケーシング、 ３ 閉鎖ばね、 ４ ピストン、 ５ ラック、 ６ ピニオン、 ７ インボリュート歯列、 ８ 閉鎖側の歯面、 ９ ラックの歯、 １０ ケーシング壁、 １１，１２，１３ 制御弁、 １４，１９，２０，２１，２２，２５，２６，２７，２８，２９ オイル流出導管、 １５ ピストンスカート、 １６ 長手方向溝、 １７ 半径方向孔、 １８ ばね室、 ２３ 長手方向中心軸線、 ２４ ピストン室、 １００ 回転翼駆動装置、 １０１ 伝動装置、 １０２ 電動モータ、 １０３ 伝動装置出力軸、 １０４ 伝動装置列、 １０８ 滑子、 １０９ スライドレール、 １１０ ドアフレーム、 １１１ ドアプレート、 Ｍ ピニオンのピッチ円の中心点、 Ｄ ピニオンの回転軸、 Ｘ 開放方向の矢印方向

Claims (13)

1. 電気機械的な回転翼駆動装置（１００）であって、伝動装置（１０１）を介して電動モータ（１０２）によって駆動される、ドア閉鎖装置（１）又は適当な力伝達ユニットのケーシング（２）に偏心的に回転可能に支承された、円形のピッチ円を有するピニオン（６）が設けられており、該ピニオンが、ケーシング（２）内でガイドされて閉鎖ばね（３）に抗して支持されたピストン（４）のラック（５）と噛み合っており、前記ピッチ円の中心点（Ｍ）が、ピニオン（６）の回転軸（Ｄ）に対して閉鎖位置ではラック（５）に向かう方向で移動されており且つ開放位置では回転軸（Ｄ）に対して前記方向とは逆方向で移動されている形式のものにおいて、
   ピニオン（６）が歯列（７）を有しており、ラック（５）がラック成形部材として形成されており、開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側のラックの歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられて形成されており、ラック（５）の歯（９）がＳ字形のピッチ円上に配置されており、この場合、その都度閉鎖位置から出発して、ピッチ円が実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは登り勾配で、次いで下り勾配で形成されており、ラック（５）の全ての歯（９）が、開放側と閉鎖側とでそれぞれ異なる歯面角度を有しており、前記歯（９）の開放側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは増大し、次いでほぼ一定に延びており、前記歯（９）の閉鎖側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは減少し、次いで増大するように延びており、前記歯（９）の歯先の幅が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは増大し、次いで減少するように延びており、閉鎖位置から最大開放位置に到るまでのピニオン（６）の回転が１８０°以上であり、この場合、ピニオン（６）の１８０°を超える範囲に対応配置された、ラック（５）の開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側の歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられており、ピストン（４）が、ケーシング（２）内で少なくとも１つの制御弁（１１，１２，１３）によって閉鎖を遅らされてガイドされていることを特徴とする、電気機械的な回転翼駆動装置。
2. 電気機械的な回転翼駆動装置（１００）であって、伝動装置（１０１）を介して電動モータ（１０２）によって駆動される、ドア閉鎖装置（１）又は適当な力伝達ユニットのケーシング（２）に偏心的に回転可能に支承された、円形のピッチ円を有するピニオン（６）が設けられており、該ピニオンが、ケーシング（２）内でガイドされて閉鎖ばね（３）に抗して支持されたピストン（４）のラック（５）と噛み合っており、前記ピッチ円の中心点（Ｍ）が、ピニオン（６）の回転軸（Ｄ）に対して閉鎖位置ではラック（５）に向かう方向で移動されており且つ開放位置では回転軸（Ｄ）に対して前記方向とは逆方向で移動されている形式のものにおいて、
   ピニオン（６）が歯列（７）を有しており、ラック（５）がラック成形部材として形成されており、開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側のラックの歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられて形成されており、ラック（５）の歯（９）がＳ字形のピッチ円上に配置されており、この場合、その都度閉鎖位置から出発して、ピッチ円が実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは登り勾配で、次いで下り勾配で形成されており、ラック（５）の全ての歯（９）が、開放側と閉鎖側とでそれぞれ異なる歯面角度を有しており、前記歯（９）の開放側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは増大し、次いで減少して延びており、前記歯（９）の閉鎖側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは減少し、次いで増大するように延びており、前記歯（９）の歯先の幅が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは増大し、次いで減少するように延びており、閉鎖位置から最大開放位置に到るまでのピニオン（６）の回転が１８０°以上であり、この場合、ピニオン（６）の１８０°を超える範囲に対応配置された、ラック（５）の開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側の歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられており、ピストン（４）が、ケーシング（２）内で少なくとも１つの制御弁（１１，１２，１３）によって閉鎖を遅らされてガイドされていることを特徴とする、電気機械的な回転翼駆動装置。
3. 電気機械的な回転翼駆動装置（１００）であって、伝動装置（１０１）を介して電動モータ（１０２）によって駆動される、ドア閉鎖装置（１）又は適当な力伝達ユニットのケーシング（２）に偏心的に回転可能に支承された、円形のピッチ円を有するピニオン（６）が設けられており、該ピニオンが、ケーシング（２）内でガイドされて閉鎖ばね（３）に抗して支持されたピストン（４）のラック（５）と噛み合っており、前記ピッチ円の中心点（Ｍ）が、ピニオン（６）の回転軸（Ｄ）に対して閉鎖位置ではラック（５）に向かう方向で移動されており且つ開放位置では回転軸（Ｄ）に対して前記方向とは逆方向で移動されている形式のものにおいて、
   ラック（５）がラック成形部材として形成されており、開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側のラックの歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられて又は凸面に湾曲されて形成されており、ラック（５）の歯（９）がＳ字形のピッチ円上に配置されており、この場合、その都度閉鎖位置から出発して、ピッチ円が実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは登り勾配で、次いで下り勾配で形成されており、ラック（５）の全ての歯（９）が、開放側と閉鎖側とでそれぞれ異なる歯面角度を有しており、前記歯（９）の開放側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは増大し、次いでほぼ一定に延びており、前記歯（９）の閉鎖側の歯面角度が、実質的にラック（５）のほぼ半分の長さまでは減少し、次いで増大するように延びており、閉鎖位置から最大開放位置に到るまでのピニオン（６）の回転が１８０°未満であり、この場合、ピニオン（６）の１８０°に近い範囲に対応配置された、ラック（５）の開放方向（矢印Ｘ）で見て後ろ側の歯（９）の閉鎖側の歯面（８）が曲げられており、ピストン（４）が、ケーシング（２）内で少なくとも１つの制御弁（１１，１２，１３）によって閉鎖を遅らされてガイドされていることを特徴とする、電気機械的な回転翼駆動装置。
4. ピニオン（６）及び／又はラック（５）が、真っ直ぐか、曲げられているか、又は凸面に湾曲された歯面を備えた歯を有している、請求項１から３までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
5. ピニオン（６）がインボリュート歯列（７）を有している、請求項１から４までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
6. オイル流出導管（１９，２０，２１，２２，２５，２６，２７，２８，２９）及び制御弁（１１，１２，１３）の異なる配置形式により、様々な閉鎖特性が実現され得る、請求項１から３までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
7. 制御弁（１１，１２，１３）がケーシング（２）のケーシング壁（１０）に配置されており、前記制御弁（１１，１２，１３）の内の少なくとも１つに２つの閉鎖段階が対応している、請求項１から３までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
8. 閉鎖過程が４つの閉鎖遅延段階を有しており、制御弁（１１，１２）を用いて、第１の制御弁（１１）が約１８０°〜１００°の第１閉鎖段階と、約７０°〜２０°の第３閉鎖段階の両段階を同一閉鎖速度で制御する一方で、第２の制御弁（１２）は約２０°〜０°の第４閉鎖段階を制御するようになっており、約１００°〜７０°の第２閉鎖段階では、前記両制御弁（１１，１２）の機能が解除されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
9. 閉鎖遅延の第１段階において、第１の制御弁（１１）のオイル流出導管（１４）が、ピストンスカート（１５）内に配置された長手方向溝（１６）に開口しており、該長手方向溝が、ばね室側でこの長手方向溝を制限するピストン（４）の半径方向孔（１７）を介してばね室（１８）に接続されている、請求項１から８までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
10. オイル流出導管（１４）がオイル流出導管（１９）に開口しており、該オイル流出導管（１９）が制御弁（１１）を介して、ピストン室（２４）に開口するオイル流出導管（２０）に接続されている、請求項１から９までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
11. 閉鎖遅延の第２段階において、ピストン室（２４）からばね室（１８）への圧力補償が、ピストン（４）とケーシング壁（１０）との間の遊びに基づき可能である、請求項１から１０までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
12. 第３閉鎖段階において、オイルがピストン室（２４）からオイル流出導管（２０）、制御弁（１１）、オイル流出導管（１４，１９）及びピストン（４）の溢流縁部を介してばね室（１８）に流入する、請求項１から１１までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。
13. 閉鎖過程の第４段階において、オイル流出導管（２０）が閉鎖されており、オイルがピストン室（２４）からオイル流出導管（２５）、制御弁（１２）及びオイル流出導管（２１，２２）を介して溢流縁部を越えてばね室（１８）に流入する、請求項１から１２までのいずれか１項記載の回転翼駆動装置。