JP2004518088A - ツール・スピンドルからの液体回収方法 - Google Patents

Abstract

液体軸受（３、５）内に担持されたスピンドル（１）の液体軸受から液体を回収する方法で、加圧した気体により、スピンドルの動作中に、液体を気体とともに少なくとも１本の第１流路（１２）を介して強制的に排出させ、スピンドルの停止時には、第１流路より小さい流動断面を有する少なくとも１本の第２流路を介して強制的に排出させることで識別される方法。

Description

【０００１】
本発明は、液体軸受や液体軸受内に担持されたスピンドルの冷却システムから液体を回収する方法に関する。
【０００２】
液体軸受、つまり固定部品と回転部品の間の遊びが連続供給された水などの液体によって占有される軸受を使用する場合は、通常、制御された方法でスピンドル内の液体の広がりを制限する必要がある。したがって、スピンドルの動作中、加圧された液体が前記遊びに供給され、このことは、液体が軸受の両側から漏出することを意味する。加圧空気源からのいわゆる遮断気体（ｂｌｏｃｋｉｎｇ ｇａｓ）である例えば空気などの加圧気体により、液体の広がりを制御し、スピンドルから連続的に除去することができる。この状況は、例えばツール・スピンドル（ｔｏｏｌ ｓｐｉｎｄｌｅ）について検討しているスウェーデン特許出願第９９０１０５３−０号に言及されている。冷却液もスピンドルに供給することができる。
【０００３】
したがって、スピンドルの動作中、効果的な軸受機能や適宜の冷却に関して基本的に一定で連続する状態が存在する。本発明は、遮断ガスによりスピンドルから液体を回収する全く新しい方法に関する。気体および液体の全体の流れは、当然、軸受のサイズおよび数、さらに冷却の必要性によって決定され、したがって十分な断面流を有する１または複数の回収流路（ｗｉｔｈｄｒａｗａｌ ｃｈａｎｎｅｌｓ）が必要とされる。
【０００４】
スピンドルが停止され、液体の流れが停止される場合は、スピンドルから残りの液体を完全に排出することが望ましい。排出流路は通常、実際のスピンドルより高いレベルまで延在しているので、スピンドルは、液体の収集時に重力の力では空にすることができない。
【０００５】
本発明によると、液抜き（ｅｍｐｔｙｉｎｇ）は、加圧した遮断空気（ｂｌｏｃｋｉｎｇ ａｉｒ）により実行される。回収流路の流断面は、流量（液体および気体）が大きい動作状態に適応している。停止されたツールでの大幅な流量減少、つまり残留液体での気体流は、排出流路の流量が同等の低圧で低下することを意味し、これは液抜きの能力不足を導く。しかし、前述の流路が閉鎖されるのと同時に停止されたスピンドルで使用する、前述の流路より小さい流断面を有する特殊な回収流路を配置することにより、十分な流量が獲得され、これによって液体を実際的に完全に空にすることができる。回収を意図された気体／液体混合物は、空間的にスピンドル方向に対して下方配置された区域に収集される。
【０００６】
請求の範囲の特徴部から明白なように、本発明により液体で担持されるスピンドル（ｌｉｑｕｉｄ−ｂｏｒｎｅ ｓｐｉｎｄｌｅ）から液体の効果的な除去が達成される。
【０００７】
本発明について、本発明の実際的態様を解決する機構を装備したスピンドルの長手方向断面を概略的に示す図面を参照し例示の形態でさらに詳細に説明する。
【０００８】
１は、例として示すスピンドルの静止部分、つまりスピンドルが一部を形成する機械にしっかり取り付けられる部分を示す。この静止ユニット１はスピンドル軸２を有し、このスピンドル軸は部分的には半径方向に作用する２つの液体軸受３によって、また部分的にはスピンドルのフランジ様部品４の両側に作用する複動軸線液体軸受（ｄｏｕｂｌｅ−ａｃｔｉｎｇ ａｘｉａｌ ｌｉｑｕｉｄ ｂｅａｒｉｎｇ）５によって回転できるよう支持され、一方が図で見られるような左側の半径方向軸受の部分を形成する。本明細書では、液体軸受（ｌｉｑｕｉｄ ｂｅａｒｉｎｇ）という用語は、静的機能または動的機能またはこれらの液体軸受の原理の組合せを有する軸受を指す。スピンドル軸２は、６と指定された固定子および７と指定された回転子を有する電気モータで駆動される。
【０００９】
液体軸受３および５、およびスピンドルの冷却システムのための液体は、流路を介してスピンドルに供給されており、該流路はここでは図示されていないが、前述したスウェーデン特許第９９０１０５３−０号を介して既に知られているものを参照されたい。区域８は、媒体を静止部分から回転可能なスピンドル軸２へと移送するために使用する区域である。
【００１０】
気体、例えば加圧された源（図示せず）からの空気は、１本（または複数）の供給流路９を介してスピンドルに供給され、そこから加圧気体が液体空間１０に導かれ、この空間で軸受および冷却液がスピンドルのシャフト下で収集される。出口１１が液体空間１０から除去流路１２へと通じ、スピンドルの通常の動作中、加圧気体を軸受および冷却液とともに先導する。軸受および冷却区域内の圧力を維持するため、前記出口１１は、供給流路９からの入口（本明細書では参照番号で指定せず）より大幅に小さい流動区域を有する。
【００１１】
除去流路１２は、スピンドルの動作中にこのスピンドルに供給される液体および気体を先導するような構成である流動断面を有する。動作に合わせた気体の流れ、したがって除去流路１２を通してスピンドルから液体を先導するための気体圧力は、スピンドルが停止されてスピンドルに供給される液体の流れが大幅に減少し消滅すると、不十分になる。したがって、気体の圧力および流量は、スピンドルの下部分に収集されている残りの液体を強制的に流路１２を通して出すには不十分である。したがって、スピンドルから液体を抜き取れる気体流量を確立するため、この目的に適応する断面より大幅に小さい流動断面を有する第２除去流路１３を配置する。図では、この第２流路１３が、第１流路１２の内側を通るよう図示されている。スピンドルが停止されると、弁１４により第１流路１２が閉鎖され、したがって全体の流れが第２流路１３を通るよう案内される。流路１３を第１流路１２の内側に構築するので、弁１４を通過すると第２流路が（１５で）分岐するよう図示されている。実際的な意味で、スピンドルの液体を全て抜き取れるようにするため、スピンドルの第２流路１３の入口１６は、基本的にスピンドルの最も下に位置する区域に配置しなければならない。
【００１２】
第２流路１３は第１流路１２内に配置する必要はなく、スピンドルの最も下に位置する区域に入口を配置する必要が必ずしもないことを指摘しておかねばならない。スピンドル内に１本または複数の第１および第２流路があってよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明の実際的態様を解決する機構を装備したスピンドルの長手方向断面を概略的に示す。

Claims (4)

1. 液体軸受（３、５）内に担持されたスピンドル（１）の液体軸受から液体を回収する方法において、加圧した気体により、スピンドルの動作中に、液体を気体とともに少なくとも１本の第１流路（１２）を介して強制的に排出させ、スピンドルの停止時には、前記第１流路より小さい流動断面を有する少なくとも１本の第２流路（１３）を介して強制的に排出させることを特徴とする方法。
2. 加圧した気体により、液体を、第２流路（１３）の入口（１６）がその中に位置する空間で、スピンドルの方向に対して下方の部分に位置する区域に強制的に入れ、スピンドルの停止中には、第１流路（１２）を閉鎖弁（１４）によって閉鎖することを特徴とする、請求項１に記載の方法。
3. 第２流路（１３）は全体または一部が、第１流路（１２）内に収容されることを特徴とする、請求項１または２に記載の方法。
4. 前記気体として空気を使用することを特徴とする、請求項１から３のいずれか１項に記載の方法。