JP2004517200A - ラジカルにより開始された水性乳化重合によって水性ポリマー分散液を製造する方法 - Google Patents

ラジカルにより開始された水性乳化重合によって水性ポリマー分散液を製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明の対象は、少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーを、重合容器から延びかつ再び重合容器に戻る外側循環路を有する重合容器中でラジカルにより開始された水性乳化重合することによって水性ポリマー分散液を製造する方法である。

Description

【0001】
本発明は、
a)水の部分量または全体量を重合容器中に装入し、
b)重合容器中に存在する流動媒体を外側循環路を通じて重合の間に重合容器から立ち去らせかつ再び重合容器に立ち帰らせ、
c)少なくとも1つのモノマーの少なくとも1つの部分量を重合の間に外側循環路を通じて移動した流動媒体中に供給することによって特徴付けられる、少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物(モノマー)を、重合容器から延びかつ再び重合容器に戻る外側循環路を有する重合容器中でラジカルにより開始された水性乳化重合することによって水性ポリマー分散液を製造する方法に関する。
【0002】
同様に、本発明は、前記方法により得ることができる水性ポリマー分散液およびその使用ならびに前記方法を実施するための装置に関する。
【0003】
モノマーのラジカルにより開始された水性乳化重合は、大工業的に60mまでの内部体積を有する重合容器中で実施される。この場合、モノマーは、直接に重合容器中に存在する反応混合物に供給され、この場合には、重合反応の間に反応温度の維持のために流動する反応混合物は、冷却されなければならない。冷却は、通常、例えば冷媒が二重ジャケット中の反応容器の周囲を流れおよび/または冷媒が導通される、反応容器中に存在する冷却蛇管を流れることにより、反応容器それ自体の冷却によって行なわれる。この方法の欠点は、熱交換面積、ひいては達成可能な反応速度が制限されていることであり、そのためにますます所謂外側に存在する熱交換体での冷却が使用される。
【0004】
即ち、欧州特許出願公開第486262号明細書の記載から、水性ポリマー分散液の製造は、公知であり、この場合エネルギー最終量の監視は、エチレン系不飽和モノマーの供給量および温度の制御のために使用される。温度管理のためには、なかんずく外側熱交換器が使用される。
【0005】
欧州特許出願公開第608567号明細書には、同様に水性懸濁重合法により塩化ビニルのホモポリマーまたはコポリマーの製造のために、外側熱交換器を用いての冷却が記載されている。
【0006】
欧州特許出願公開第834518号明細書には、ラジカルにより開始された水性乳化重合法によりホモポリマーおよびコポリマーを製造する方法が記載されており、この場合には、同様に外側熱交換器が冷却のために使用される。
【0007】
公知技術水準で公知の方法の場合には、モノマーは、反応混合物に重合容器中で直接に攪拌しながら供給される。この場合には、連続的に液状反応混合物は、重合容器の管状導管上の外側循環路を通じて立ち去り、熱換器への導通後に再び重合容器に立ち帰らる。この方法の場合には、水性ポリマー分散液と接触する金属の重合容器表面、重合容器取付け物表面、管状導管表面および熱交換器表面上にポリマー被覆物が生じる可能性があり、また、混合に必要とされる高い攪拌機効率のために剪断誘発された凝集物が生じうることは、欠点である。金属の表面上でのポリマー被覆物は、内側および外側の加熱素子および/または冷却素子への必要とされる熱移動を減少させ、それによってこの熱移動の効率を減少させる。金属表面を清浄化するための生産操業の中断が必要とされる。また、ポリマーは、金属表面から剥離し、剪断誘発された凝集物と同様に水性ポリマー分散液中で望ましくない不純物を生じうる。
【0008】
本発明の課題は、金属の重合容器表面、重合容器取付け物表面、管状導管表面および熱交換器表面上での被覆物の形成および/または凝集物の形成を減少させる、外側循環路を含めてラジカルにより開始された水性乳化重合による水性ポリマー分散液の製造法を提供することであった。
【0009】
それに応じて、ラジカルにより開始された水性乳化重合による水性ポリマー分散液を製造するための上記方法、この方法により入手可能な水性ポリマー分散液およびこの分散液の使用ならびに前記方法を実施するための装置が見い出された。
【0010】
水性ポリマー分散液は、一般に公知である。この場合には、分散相として水性分散媒体中で互いの中へ絡み合った多数のポリマー鎖からなるポリマー毛玉状物、所謂ポリマーマトリックスまたはポリマー粒子を分散された分布で存在させて含有する流動系が重要である。ポリマー粒子の直径は、しばしば10〜5000nmの範囲内にある。水性ポリマー分散液は、多数の工業的用途において所謂結合剤として、例えば塗料またはプラスター中、皮革被覆物、紙被覆物またはプラスチックフィルム被覆物中に使用され、ならびに接着剤中の成分として使用される。
【0011】
水性ポリマー分散液は、殊にモノマーをラジカルにより開始された水性乳化重合することによって入手可能である。この方法は、しばしば先に記載されており、したがって当業者に十分に公知である[例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Vol. 8, 第659〜677頁, John Wiley & Sons, Inc., 1987; D.C. Blackley, Emulsion Polymerisation, 第155〜465頁, Applied Science Publishers, Ltd., Essex, 1975; D.C. Blackley, Polymer Latices, 第2版, Vol. 1, 第33〜415頁, Chapmen & Hall, 1997; H. Warson, The Applications of Synthetic Resin Emulsions, 第49〜244頁, Ernest Benn, Ltd., London, 1972; D. Diederich, Chemie in unserer Zeit 1990, 24, 第135〜142頁, Verlag Chemie, Weinheim; J. Piirma, Emulsion Polymerisation, 第1〜287頁, Academic Press, 1982; F. Hoescher, Dispersionen Synthetischer Hochpolymerer, 第1〜160頁, Springer−Verlag, Berlin, 1969およびドイツ連邦共和国特許出願公開第4003422号明細書参照]。ラジカルにより開始された水性乳化重合は、通常、モノマーをしばしば分散助剤の共用下に水性媒体中に分散させて分配し、少なくとも1つのラジカル重合開始剤を用いて重合させるようにして行なわれる。しばしば水性ポリマー分散液が得られた場合には、未反応のモノマーの残留含量は、当業者に同様に公知の化学的方法および/または物理的方法[例えば、欧州特許出願公開第771328号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19624299号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19621027号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19741184号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19741187号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19805122号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19828183号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19839199号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19840586号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第19847115号明細書参照]によって減少され、ポリマー固体含量は、希釈または濃縮によって望ましい値に調節されるかまたは水性ポリマー分散液には、他の常用の添加剤、例えば殺菌剤添加剤または消泡剤添加剤が添加される。
【0012】
本発明による方法は、
− 重合容器、
− 流動媒体を重合容器から取出し、取出し側とは異なる位置で重合容器中に返送することを可能にする装置Iおよび
− 少なくとも1つのモノマーを装置I中に存在する流動媒体中に導入することを可能にする装置IIを含む装置中で実施される。
【0013】
本発明によれば、水性ポリマー分散液の製造に必要とされる水の部分量または全体量は、重合容器中に装入される。場合によっては、残留する残存量は、重合の間に例えば直接にかまたは水性モノマーエマルジョンの形で重合容器に供給されることができる。
【0014】
また、水とともに分散助剤の部分量または全体量、種ラテックスの部分量または全体量、ラジカル開始剤の部分量または全体量および/または少なくとも1つのモノマーの部分量は、重合容器中に装入されてもよい。
【0015】
引続き、反応容器の流体内容物は、反応温度にもたらされ、外側循環路である装置Iを通じて重合容器から立ち去り、再び重合容器中に立ち帰る。通常、外側循環路は、ポンプが組み込まれている管状導管またはホース状導管からなる。流動媒体の取出し位置は、通常、下部の容積の三分の一または四分の一、好ましくは下部の容積の八分の一または十分の一、殊に好ましくは重合容器の底面に存在する。しかし、本質的には、取出し位置は、重合反応の開始時に流動反応媒体の液面[液体/ガスの境界面]の下方に存在する。重合容器中への流動媒体の返送は、任意に下方からか、側面からか、または上方から行なうことができる。本質的には、流動反応媒体が再び反応容器中に返送される位置は、取出し位置によって異なっている。重合容器は、外側循環路とともに、通常の供給導管および排出導管、加熱装置および冷却装置ならびに計量装置および調節装置、および攪拌機、例えば馬蹄形攪拌機、羽根型攪拌機またはMIG攪拌機を装備している。
【0016】
管状導管またはホース状導管および外側循環路のポンプは、当業者に公知の方法で、毎時間重合容器の内部容量の半分がポンプ輸送されうるように寸法決定されている。毎時間重合容器の内部容量、内部容量の1.5倍または2倍に相当する容量が少なくともポンプ輸送されうることは、好ましい。
【0017】
使用されるポンプの型は、重要ではなく、したがって例えばアンチョークエイブルポンプ(Freistrompumpen)、ベーンポンプ、ディスクフローポンプ、ロータリーピストンポンプ、偏心スクリューポンプ、円筒薄膜ポンプ等を使用することができる。同様に、流動反応媒体が層状でポンプ輸送されるかまたは乱流でポンプ輸送されるかは、重要ではない。
【0018】
本発明によれば、外側循環路を通じて毎時間、重合容器の内部容量の半分、内部容量それ自体、内部容量の1.5倍または2倍およびその間の全ての値に相当する、流動媒体の容量が移動する。
【0019】
重合は、重合容器中で少なくとも1つのモノマーおよびラジカル開始剤の少なくとも部分量が水性媒体中で反応温度で反応されることにより開始される。
【0020】
方法により本質的なことは、重合の間に少なくとも1つのモノマーの少なくとも1つの部分量が外側循環路を通じて移動する流動媒体中に装置IIを介して供給されることである。装置IIは、通常、1個以上の定量供給接続管または定量供給ノズルである。この場合、少なくとも1つのモノマーの供給は、バッチ量で行なうことができるかまたは非連続的または連続的な量の流れで行なうことができる。また、少なくとも1つのモノマーは、純粋な形または水性のモノマーエマルジョンの形で流動媒体中に供給されることができる。好ましくは、水性モノマーエマルジョンが使用される。
【0021】
2つ以上のモノマーを重合に使用する場合には、これらのモノマーは、純粋な形でかまたは水性モノマーエマルジョンの形で別々に定量供給接続管または定量供給ノズルを介してかまたは早期の混合後に共通の定量供給装置を介して流動媒体に供給されることができる。
【0022】
外側循環路を通じて移動される流動媒体中には、少なくとも1つのモノマーの少なくとも1つの部分量が供給されるが、しかし、しばしば少なくとも1つのモノマーの全体量または重合の開始前に重合容器中に装入された部分量の取出し後に残存する、少なくとも1つのモノマーの全モノマー残存量が供給される。しばしば少なくとも1つのモノマーの前記量の50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上または90質量%以上およびその間の全ての値が外側循環路を通じて移動される流動媒体中に供給される。
【0023】
重合容器中に装入されたモノマー部分量は、一般にそれぞれ重合に使用される全モノマー量に対して10質量%以上、5質量%以上または2質量%以上である。
【0024】
注目すべきことに、重合の間に少なくとも1つのモノマーの部分量は、純粋な形でかまたは水性モノマーエマルジョンの形で直接に反応容器中に導入されてもよい。反応容器中に直接に導入される、少なくとも1つのモノマーの部分量は、通常、少なくとも1つのモノマーの全体量に対して50質量%未満であるかまたは重合の開始前に重合容器中に装入された部分量の取出し後に残存する、少なくとも1つのモノマーの全モノマー残存量である。また、少なくとも1つのモノマーの前記量の40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下または10質量%以下は、重合の間に直接に重合容器中に導入されてもよい。しかし、好ましくは、重合容器中への直接のモノマーの導入は、行なわれない。
【0025】
少なくとも1つのモノマーは、原理的に外側循環路の全ての任意の位置で流動媒体中に供給されることができる。このために必要とされる計量技術的および調節技術的な方法は、当業者に公知である。少なくとも1つのモノマーが反応容器の取出し位置とポンプの吸込み側との間で外側循環路の流動媒体中に導入されることは、有利である。この場合、モノマー定量供給位置が空間的に取出し位置に隣接して配置されていることは、特に有利である。
【0026】
供給された少なくとも1つのモノマーとポンプ輸送された流動媒体との混合のために、外側循環路内には、当業者に公知の動力学的混合装置および/または静的混合装置が組み込まれていてもよい。好ましくは、この混合装置は、外側循環路内で定量供給位置とポンプとの間に取り付けられている。
【0027】
また、外側循環路は、1個以上の市販の熱交換器、例えば小板熱交換器、管束熱交換器または螺旋形熱交換器ならびに他の取付け物を含んでいてもよい。
【0028】
水性ポリマー分散液の製造のために、少なくとも1つのモノマーとしては、殊に簡単な方法でラジカル重合可能なエチレン系不飽和化合物、例えばエチレン、ビニル芳香族モノマー、例えばスチロール、α−メチルスチロール、o−クロルスチロールまたはビニルトルオール、ビニルハロゲン化物、例えば塩化ビニルまたは塩化ビニリデン、ビニルアルコールと1〜18個のC原子を有するもの丸盆酸とからなるエステル、例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニル−n−ブチレート、ビニルラウレートおよびビニルステアレート、有利に3〜6個のC原子を有するα,ω−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸および3〜6個のC原子を有するα,ω−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸、例えば殊にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸と一般に1〜12個、特に1〜8個、殊に1〜4個のC原子を有するアルカノールとからなるエステル、例えば特にアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステル、アクリル酸−イソブチルエステル、アクリル酸−ペンテニルエステル、アクリル酸−ヘキシルエステル、アクリル酸−ヘプチルエステル、アクリル酸−オクチルエステル、アクリル酸−ノニルエステル、アクリル酸−デシルエステルおよびアクリル酸−2−エチルヘキシルエステルならびにメタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル酸−イソブチルエステル、メタクリル酸−ペンテニルエステル、メタクリル酸−ヘキシルエステル、メタクリル酸−ヘプチルエステル、メタクリル酸−オクチルエステル、メタクリル酸−ノニルエステル、メタクリル酸−デシルエステルおよびメタクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、フマル酸ジメチルエステルまたはフマル酸ジ−n−ブチルエステルおよびマレイン酸ジメチルエステルまたはマレイン酸ジ−n−ブチルエステル、α,β−モノエチレン系不飽和カルボン酸のニトリル、例えばアクリルニトリル、メタクリルニトリル、フマル酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリルならびにC4〜8−共役ジエン、例えば1,3−ブタジエンおよびイソプレンがこれに該当する。記載されたモノマーは、一般に全モノマー量に対して50質量%を上廻る、有利に80質量%を上廻る含量を一体化する主要モノマーを形成する。一般に、このモノマーは、水中で標準条件下[20℃、1バール(絶対)]で単に中位ないし僅かな溶解度を有する。
【0029】
前記の条件下で高められた水溶性を有するモノマーは、少なくとも1個の酸基および/またはその相応する陰イオンまたは少なくとも1個のアミノ基、アミド基、ウレイド基またはN−複素環式基および/または窒素上でプロトン化されたかまたはアルキル化された、前記基のアンモニウム誘導体を含有するものである。例示的には、α,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸およびα,β−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸ならびにこれらのアミド、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリルアミドおよびメタクリルアミド、さらにビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチロールスルホン酸およびこれらの水溶性塩ならびにN−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルイミダゾール、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレート、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N−第三ブチルアミノ)エチルメタクリレート、N−(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドおよび2−(1−イミダゾリン−2−オニル)エチルメタクリレートが挙げられる。標準の場合には、前記モノマーは、単に変性モノマーとして全モノマー量に対して10質量%未満、有利に5質量%未満の量で含有されている。
【0030】
通常、ポリマーマトリックスの内部強度を高めるモノマーは、普通に少なくとも1個のエポキシ基、ヒドロキシ基、N−メチロール基またはカルボニル基、または少なくとも2個の非共役エチレン系不飽和二重結合を有する。このための例は、2個のビニル基を有するモノマー、2個のビニリデン基を有するモノマーならびに2個のアルケニレン基を有するモノマーである。この場合、特に好ましいのは、2価アルコールとα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸とのジエステルであり、この場合このモノカルボン酸の中では、アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。この種の2個の非共役エチレン系不飽和二重結合を有するモノマーの例は、アルキレングリコールジアクリレートおよびアルキレングリコールジメタクリレート、例えばエチレングリコールジアクリレート、1,2−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレートおよびエチレングリコールジメタクリレート、1,2−プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレートならびにジビニルベンゾール、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリレート、トリアリルシアヌレートまたはトリアリルイソシアヌレートである。また、これに関連して特に重要であるのは、メタクリル酸−C〜C−ヒドロキシアルキルエステルおよびアクリル酸−C〜C−ヒドロキシアルキルエステル、例えばn−ヒドロキシエチルアクリレート、n−ヒドロキシプロピルアクリレートまたはn−ヒドロキシブチルアクリレートおよびn−ヒドロキシエチルメタクリレート、n−ヒドロキシプロピルメタクリレートまたはn−ヒドロキシブチルメタクリレートならびに化合物、例えばジアセトンアクリルアミドおよびアセチルアセトキシエチルアクリレートまたはアセチルアセトキシエチルメタクリレートである。しばしば、前記モノマーは、それぞれ全モノマー量に対して10質量%までの量で使用されるが、しかし、好ましくは5質量%未満の量で使用される。
【0031】
本発明により特に有利に製造可能な水性ポリマー分散液は、ポリマーが
− アクリル酸および/またはメタクリル酸と1〜12個のC原子を有するアルカノールおよび/またはスチロールとのエステル50〜99.9質量%または
− スチロールおよび/またはブタジエン50〜99.9質量%または
− 塩化ビニルおよび/または塩化ビニリデン50〜99.9質量%または
− 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび/またはエチレン40〜99.9質量%を重合導入された形で含有する水性ポリマー分散液である。
【0032】
殊に、本発明によれば、ポリマーが
− 3〜6個のC原子を有する少なくとも1つのα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸および/または3〜6個のC原子を有する少なくとも1個のα,β−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸および/またはこれらのアミド0.1〜5質量%および
− アクリル酸および/またはメタクリル酸と1〜12個のC原子を有するアルカノールおよび/またはスチロールとの少なくとも1つのエステル50〜99.9質量%または
− 3〜6個のC原子を有する少なくとも1つのα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸および/または3〜6個のC原子を有する少なくとも1個のα,β−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸および/またはこれらのアミド0.1〜5質量%および
− スチロールおよび/またはブタジエン50〜99.9質量%または
− 3〜6個のC原子を有する少なくとも1つのα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸および/または3〜6個のC原子を有する少なくとも1個のα,β−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸および/またはこれらのアミド0.1〜5質量%および
− 塩化ビニルおよび/または塩化ビニリデン50〜99.9質量%または
− 3〜6個のC原子を有する少なくとも1つのα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸および/または3〜6個のC原子を有する少なくとも1個のα,β−モノエチレン系不飽和ジカルボン酸および/またはこれらのアミド0.1〜5質量%および
− 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび/またはエチレン40〜99.9質量%を重合導入された形で含有する水性ポリマー分散液が製造可能である。
【0033】
本発明による方法は、一般にそれぞれ全モノマー量に対して0.1〜5質量%、有利に0.1〜4質量%、殊に0.1〜3質量%のラジカル重合開始剤(ラジカル開始剤)の存在で実施される。ラジカル開始剤としては、ラジカルにより水性乳化重合を開始させる状態にある全てのラジカル開始剤がこれに該当する。この場合には、原理的に過酸化物ならびにアゾ化合物が重要である。また、勿論、酸化還元開始剤系もこれに該当する。過酸化物としては、原理的に無機過酸化物、例えば過酸化水素またはペルオキソ二硫酸塩、例えばペルオキソ二硫酸のモノアルカリ金属塩もしくはジアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、例えばペルオキソ二硫酸のモノナトリウム塩およびジナトリウム塩、モノカリウム塩およびジカリウム塩またはアンモニウム塩または有機過酸化物、例えばアルキルヒドロペルオキシド、例えば第三ブチルヒドロペルオキシド、p−メンチルヒドロペルオキシドまたはクミルヒドロペルオキシド、ならびにジアルキルペルオキシドまたはジアリールペルオキシド、例えばジ−第三ブチルペルオキシドまたはジクミルペルオキシドが使用されうる。アゾ化合物としては、本質的に2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)および2,2′−アゾビス(アミジノプロピル)二塩酸塩(AIBA、Wako Chemicals社のV−50に相当する)が使用される。酸化還元開始剤系のための酸化剤としては、本質的に上記の過酸化物が使用される。相応する還元剤としては、低い酸化段階を有する硫黄化合物、例えばアルカリ金属亜硫酸塩、例えば亜硫酸カリウムおよび/または亜硫酸ナトリウム、アルカリ金属亜硫酸水素塩、例えば亜硫酸水素カリウムおよび/または亜硫酸水素ナトリウム、アルカリ金属メタ重亜硫酸塩、例えばメタ重亜硫酸カリウムおよび/またはメタ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシレート、例えばカリウムホルムアルデヒドスルホキシレートおよび/またはナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、アルカリ金属塩、特にカリウム塩脂肪族スルフィン酸および/またはナトリウム塩脂肪族スルフィン酸およびアルカリ金属硫化水素、例えば硫化水素カリウムおよび/または硫化水素ナトリウム、多価金属の塩、例えば硫酸鉄(II)、硫酸鉄(II)アンモニウム、燐酸鉄(II)、エンジオール、例えばジヒドロキシマレイン酸、ベンゾインおよび/またはアスコルビン酸ならびに還元糖、例えばソルボース、グルコース、フラクトースおよび/またはジヒドロキシアセトンが使用されうる。
【0034】
本質的には、ラジカル開始剤の部分量または全体量は、重合の開始前に重合容器中に装入されうる。しかし、また、ラジカル開始剤の部分量または全体量を重合の間にバッチ量で添加することも可能であるかまたは非連続的または連続的な量の流れで添加することも可能である。一般に、ラジカル開始剤は、直接に重合容器中に供給される。
【0035】
通常、本発明による方法の範囲内で分散助剤が共用され、この分散助剤は、モノマー小滴ならびにポリマー粒子を水相中で分散分布して維持し、こうして製造された水性ポリマー分散液の安定性を保証する。ラジカルによる水性乳化重合の実施に通常使用される保護コロイドならびに乳化剤は、それら自体が該当する。
【0036】
適当な保護コロイドは、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体またはビニルピロリドンを含有するコポリマーである。他の適当な保護コロイドの詳細な記載は、Houben−Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第XIV/1巻, Makromolekulare Stoffe, 第411〜420頁, Georg−Thieme−Verlag, Stuttgart, 1961中に見出される。また、勿論、乳化剤および/または保護コロイドからの混合物も使用することができる。特に、分散助剤としては、専ら乳化剤が使用され、この乳化剤の相対分子量は、保護コロイドとは異なり、通常1000未満である。この分散助剤は、陰イオン、陽イオンまたは非イオンの性質を有することができる。勿論、界面活性剤の混合物を使用する場合には、個々の成分は、互いに相容性でなければならず、このことは、僅かな予備試験に基づいて吟味することができる。一般に陰イオン乳化剤は、互いに相容性であり、かつ非イオン性乳化剤と相容性であり、他方、陰イオン乳化剤および陽イオン乳化剤は、多くの場合に互いに相容性ではない。一般に使用されている乳化剤は、例えばエトキシル化モノアルキルフェノール、エトキシル化ジアルキルフェノールおよびエトキシル化トリアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C〜C12)、エトキシル化脂肪アルコール(EO度:3〜50、アルキル基:C〜C36)ならびにアルキルスルフェートのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩(アルキル基:C〜C12)、エトキシル化アルカノールの硫酸半エステルのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩(EO度:4〜30、アルキル基:C12〜C18)ならびにエトキシル化アルキルフェノールの硫酸半エステルのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩(EO度:3〜50、アルキル基:C〜C12)、アルキルスルホン酸アルカリ金属塩およびアンモニウム塩(アルキル基:C12〜C18)およびあるイルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩(アルキル基:C〜C18)である。更に、適当な乳化剤は、Houben−Weyl, Methoden der Organischen Chemie, 第XIV/1巻, Makromolekulare Stoffe, 第192〜208頁, Georg−Thieme−Verlag, Stuttgart, 1961に見出される。
【0037】
更に、一般式I
【0038】
【化1】
Figure 2004517200
【0039】
〔式中、RおよびRは、C〜C24−アルキルを表わし、基RまたはRの一方は、水素を表わしてもよく、AおよびBは、アルカリ金属イオンおよび/またはアンモニウムイオンを表わしてもよい〕で示される化合物は、界面活性剤として有効であることが証明された。一般式Iにおいて、RおよびRは、6〜18個のC原子、殊に6個、12個および16個のC原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基またはH原子を表わし、この場合RおよびRは、2個同時にH原子ではない。AおよびBは、有利にナトリウムイオン、カリウムイオンまたはアンモニウムイオンであり、この場合には、ナトリウムイオンが特に好ましい。特に好ましいのは、AおよびBがナトリウムイオンであり、Rが12個のC原子を有する分枝鎖状のアルキル基であり、RがH原子またはRであるような化合物Iである。しばしば、モノアルキル化された生成物50〜90質量%の含量を有する工業用混合物、例えばDowfax(登録商標)2A1(Dow Chemical Company社の商品名)が使用される。化合物Iは、一般に例えば米国特許第4269749号明細書の記載から公知であり、市場で入手することができる。
【0040】
勿論、前記分散助剤は、実際に一般的に本発明による方法の実施に適している。しかし、本発明による方法は、イオン性基を有するモノマーが同符号の電荷の反発のために安定化を生じるような自己乳化性ポリマーの水性ポリマー分散液の製造をも含む。
【0041】
有利に本発明による方法には、非イオン分散助剤および/または陰イオン分散助剤が使用される。しかし、陽イオン分散助剤が使用されてもよい。
【0042】
一般に、使用された分散助剤の量は、それぞれラジカルにより重合すべきモノマーの全体量に対して0.1〜5質量%、有利に1〜3質量%である。しばしば、分散助剤の部分量または全体量をラジカル重合の開始前に流動反応媒体に添加することは、好ましい。更に、分散助剤の部分量または全体量は、有利に少なくとも1つのモノマーと一緒に、殊に水性モノマー分散液の形で重合の間に外側循環路内で反応媒体に供給されてもよい。
【0043】
ラジカル連鎖移動性化合物は、通常、ラジカルにより開始された水性乳化重合によって入手可能なポリマーの分子量を減少させるかまたは制御するために、使用される。この場合には、本質的に脂肪族ハロゲン化化合物および/または芳香脂肪族ハロゲン化化合物、例えば塩化n−ブチル、臭化n−ブチル、沃化n−ブチル、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロホルム、ブロモホルム、ブロムトリクロルメタン、ジブロムジクロルメタン、テトラクロル炭素、テトラブロム炭素、塩化ベンジル、臭化ベンジル、有機チオ化合物、例えば第一脂肪族チオール、第二脂肪族チオールまたは第三脂肪族チオール、例えばエタンチオール、n−プロパンチオール、2−プロパンチオール、n−ブタンチオール、2−ブタンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、n−ペンタンチオール、2−ペンタンチオール、3−ペンタンチオール、2−メチル−2−ブタンチオール、3−メチル−2−ブタンチオール、n−ヘキサンチオール、2−ヘキサンチオール、3−ヘキサンチオール、2−メチル−2−ペンタンチオール、3−メチル−2−ペンタンチオール、4−メチル−2−ペンタンチオール、2−メチル−3−ペンタンチオール、3−メチル−3−ペンタンチオール、2−エチルブタンチオール、2−エチル−2−ブタンチオール、n−ヘプタンチオールおよびその異性体化合物、n−オクタンチオールおよびその異性体化合物、n−ノナンチオールおよびその異性体化合物、n−デカンチオールおよびその異性体化合物、n−ウンデカンチオールおよびその異性体化合物、n−デカンチオールおよびその異性体化合物、n−トリデカンチオールおよびその異性体化合物、置換チオール、例えば2−ヒドロキシエタンチオール、芳香族チオール、例えばベンゾールチオール、オルト−メチルベンゾールチオール、メタ−メチルベンゾールチオールまたはパラ−メチルベンゾールチオール、ならびにPolymerhandbook 第3版, 1989, J. BrandrupおよびE.H. Immergut, John Weley & Sons, 第II節, 第133〜141頁に記載の他の全ての硫黄化合物が使用されるが、しかし、また脂肪族アルデヒドおよび/または芳香族アルデヒド、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドおよび/またはベンズアルデヒド、不飽和脂肪酸、例えば油酸、非共役二重結合を有するジエン、例えばジビニルメタンもしくはビニルシクロヘキサンまたは簡単に引抜き可能な水素原子を有する炭化水素、例えばトルオールも使用される。しかし、障害のない前記ラジカル連鎖移動性化合物の混合物を使用することも可能である。
【0044】
重合すべきモノマーの全体量に対して本発明による方法で場合によっては使用される、ラジカル連鎖移動性化合物の全体量は、一般に5質量%以下、しばしば3質量%、最も頻繁に1質量%以下である。
【0045】
場合により使用されるラジカル連鎖移動性化合物の部分量または全体量をラジカル重合の開始前に反応媒体に供給することは、好ましい。更に、ラジカル連鎖移動性化合物の部分量または全体量は、有利に少なくとも1つのモノマーと一緒に、殊に水性モノマー分散液の形で重合の間に外側循環路内で流動反応媒体に供給されてもよい。
【0046】
種のない製造法以外に、ポリマー粒径の調節のために、乳化重合は、種ラテックス法により行なうことができるかまたは原位置で製造された種ラテックスの存在で行なうことができる。このための方法は、公知であり、公知技術水準に認めることができる(例えば、欧州特許第40419号明細書、欧州特許出願公開第567812号明細書、欧州特許出願公開第614922号明細書ならびに’Encyclpedia of Polymer Science and Technology’, Vol. 5, 第847頁, John Wiley & Sons Inc., New York, 1966参照)。即ち、流入法の場合には、定義された微粒子状の種ポリマー分散液を重合容器中に装入し、次に少なくとも1つのモノマーを種ラテックスの存在で重合させるような公知技術水準が推奨される。この場合、種ポリマー粒子は、’ポリマー種晶’として作用し、ポリマー粒子の結合およびポリマー粒子の成長を脱結合する。乳化重合の間に、他の種分散液は、直接に重合容器中に供給されうるかまたは外側循環路を通じてポンプ輸送される流動媒体により供給されうる。それによって、殊に高い固体含量を有するポリマー分散液の場合にしばしば望ましい、ポリマー粒子の幅広の粒度分布が達成される(これに関しては、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4213965号明細書参照)。定義された種ラテックスの添加の代わりに、この種ラテックスは、原位置で製造されてもよい。このために、例えばラジカル開始剤の少なくとも1つのモノマーの部分量は、乳化剤の部分量または全体量と一緒に加熱され、この場合には、比較的微粒子状の種が生成される。引続き、同じ重合容器中で固有の重合は、流入法後に実施される(ドイツ連邦共和国特許出願公開第4213965号明細書をも参照)。
【0047】
本発明による方法のための反応温度としては、0〜170℃の全範囲がこれに該当するが;しかし、70〜120℃、有利に80〜100℃、特に有利に85℃を上廻り100℃以下の温度は、有利に使用される。ラジカルにより開始された水性乳化重合は、1バール未満、1バールまたは1バール(絶対)よりも高い圧力で実施されることができ、したがって重合温度は、100℃を上廻ることができ、170℃までであることができる。特に、易揮発性のモノマー、例えばエチレン、ブタジエンまたは塩化ビニルは、高められた圧力で重合される。この場合、圧力は、1.2、1.5、2、5、10バールまたはさらに高い値の圧力を取ることができる。乳化重合を低圧下で実施する場合には、圧力は、950ミリバール、しばしば900ミリバールおよびしばしば850ミリバール(絶対)に調節される。好ましくは、ラジカルにより開始された水性乳化重合は、1バール(絶対)で不活性のガス雰囲気下、例えば窒素またはアルゴンの下で実施される。
【0048】
固有の重合反応に続いて、一般に臭気キャリヤー、例えば残留モノマーおよび別の有機揮発性成分を本発明による水性ポリマー分散液から除去することが必要とされる。これは、自体公知の方法で物理的に蒸留による除去によって(殊に水蒸気蒸留により)達成されうるかまたは不活性ガスを用いての排除によって達成されうる。更に、残留モノマーの駆出は、化学的にラジカルによる後重合によって、殊に例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4435423号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4419518号明細書ならびにドイツ連邦共和国特許出願公開第4435422号明細書に記載されているような酸化還元開始剤系の作用下で蒸留処理の前、間または後に行なうことができる。酸化還元される後重合のための酸化剤としては、殊に過酸化水素、第三ブチルヒドロペルオキシド、クモールヒドロペルオキシドまたはアルカリ金属ペルオキソ二硫酸塩が適している。適当な還元剤は、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ナトリウムヒドロキシメタンスルフィナート、ホルムアミジンスルフィン酸、アセトン重亜硫酸塩(=アセトンへの亜硫酸水素ナトリウムの付加生成物)、アスコルビン酸または還元作用を有する糖化合物である。酸化還元開始剤系を用いての後重合は、10〜100℃の温度範囲内、特に20〜90℃で実施される。酸化還元成分は、水性分散液に完全に互いに無関係に、少量ずつかまたは連続的に10分間ないし4時間に亘って添加されることができる。酸化還元開始剤系の後重合作用を改善するために、分散液には、変化する原子価の金属の可溶性塩、例えば鉄塩、銅塩またはバナジウム塩を添加することができる。また、しばしば金属塩が反応条件下で溶液中に維持される錯体形成剤が添加される。
【0049】
しばしば、得られた水性ポリマー分散液は、最終的に臭気の乏しい塩基、特にアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物または非揮発性アミンで中和される。非揮発性アミンには、殊にエトキシル化ジアミンまたはポリアミンが挙げられ、例えばこれは、ジェアミン(Jeffamine)(Texaco Chemicals Co.社)の名称で商業的に入手可能である。しかし、好ましくは、苛性ソーダ水溶液または苛性カリ水溶液で中和される。
【0050】
得ることができる水性ポリマー分散液は、通常、それぞれ水性ポリマー分散液も対して1質量%以上ないし80質量%以下、しばしば20質量%以上ないし70質量%以下、最も頻繁に30質量%以下ないし60質量%以下のポリマー固体含量を有する。準弾性光散乱(ISO規格13321)により測定された数平均粒径は、一般に10〜2000nmの間、しばしば20〜1000nmの間、最も頻繁に100〜700nmの間にある。
【0051】
本発明による方法により入手可能な水性ポリマー分散液は、実施された後処理後に殆んど完全に溶剤、モノマーまたは別の揮発性成分を含まず、したがって臭気および放出に乏しい。本発明によるポリマー分散液は、放出に乏しく溶剤に乏しい被覆材料、例えばプラスチック分散液プラスター、被覆剤または塗料、殊に放出に乏しい分散塗料ならびにパッキング材料および接着剤の製造に適している。
【0052】
本発明による方法によれば、金属の重合容器表面、重合容器取付け物表面、管状導管表面および熱交換器表面上でのポリマー被覆物の形成は、減少され、それによって清浄化の時間間隔は、延長されうる。更に、少なくとも1つのモノマーを外側循環路内に取り付けることによって、混合機能の大部分は、既に外側循環路内で行なわれ、そのために重合容器中での攪拌機の回転数は、減少させることができ、それによって所謂剪断誘発される凝集物の形成は、減少させることができる。
【0053】
本発明を次の減縮されていない実施例につき詳説する。
【0054】
実施例
分析
ポリマー粒子の数平均粒径を動力学的光散乱によって0.005〜0.01質量%の水性分散液について23℃でMalvern Instruments社、英国、の自動選別機IICを用いて測定した。測定された自動相関関数(ISO規格12321)のキュムラント評価(cumulant z−average)の平均直径を記載する。
【0055】
固体含量を、アリコート量を140℃で6時間乾燥箱中で乾燥させることにより、測定した。それぞれ2回別々の測定を実施した。それぞれの実施例に記載の値は、2つの測定結果の平均値である。
【0056】
凝集物量の測定は、125μmまたは45μmの目開きを有する篩を介しての濾過によって行なわれた。そのために、水性ポリマー分散液を20〜25℃(室温)で最初に125μmの篩および次に45μmの篩を介して濾過した。二つの篩を濾過前に計量した。濾過後、篩を僅かな脱塩水で洗浄し、次にこの篩を乾燥箱中で100℃および大気圧で質量が一定になるまで乾燥させた。室温への冷却後、篩を再び計量した。凝集物の含量は、水性ポリマー分散液の濾過された量に対する個々の計量物(125μmの篩計量物と45μmの篩計量物との総和)の差として生じた。
【0057】
実施例1
重合容器の蓋中の馬蹄形攪拌機、還流冷却器および流入管ならびに外側循環路を装備した4 lの重合容器を使用した。外側循環路の取出し位置は、底面に存在し、流入位置は、重合容器の蓋中に存在した。更に、外側循環路内には、ホース状ポンプおよび円筒状混合セルが存在し、この混合セルには、モノマーエマルジョンが定量供給された。混合セル中での混合は、円筒状回転子を用いて2000rpmで行なわれた。混合セルの内径は、44mmであり、その内側の長さは、50mmであった。円筒状回転子の外径は、40mmであり、その長さは、48mmであった。
【0058】
この重合容器中に室温で
脱イオン水597gおよび
水性ポリスチロール種ラテックス68g(ポリマー固体含量33質量%、数平均粒径30nm)
を装入し、攪拌(60rpm)しながら窒素雰囲気下で85℃に加熱した。引続き、流入物3 6gを供給管により重合容器の蓋中に供給し、外側循環路のポンプを接続した。外側循環路内でポンプ輸送される量は、毎時間4リットルであった。5分後、同時に開始される混合セル中への流入物1の定量供給および供給管を介しての流入物3の残分を供給を開始させた。流入物1を連続的に120分間で供給し、流入物3の残分を連続的に165分間で供給した。流入物1の供給の終結直後に、流入物2の全体量を45分間連続的に混合セル中に供給した。2つの流入物の供給の終結後、なお反応温度で60分間さらに攪拌しながら後反応させ、次に水性ポリマー分散液を室温に冷却した。水酸化カリウムの10質量%の水溶液でpH値を7.5に調節した。得られた水性ポリマー分散液は、49.8質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、128nmであった。凝集物含量は、125μmの篩で35百万分率(ppm)が測定され、45μmの篩で40ppmが測定された。
【0059】
流入物1:
脱イオン水320g
ナトリウムラウリルスルフェートの15質量%の水溶液142g
n−ブチルアクリレート542g
メチルメタクリレート503g
アクリル酸10g
流入物2:
脱イオン水150g
ナトリウムラウリルスルフェートの15質量%の水溶液27g
n−ブチルアクリレート28g
メチルメタクリレート373g
アクリル酸12g
流入物3:
ナトリウムペルオキソ二硫酸塩3.0g
脱イオン水57g。
【0060】
比較例1
製造を実施例1と同様に行なったが、しかし、流入物1および2を混合セルを介するのではなく、直接に別々の供給管を介して重合容器中の蓋中に導入した。
【0061】
得られた水性ポリマー分散液は、49.5質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、124nmであった。凝集物の含量は、125μmの篩で230ppmが測定され、45μmの篩で200ppmが測定された。
【0062】
比較例2
製造を実施例1と同様に行なったが、しかし、攪拌機の回転数は、60rpmではなく、150rpmであった。
【0063】
得られた水性ポリマー分散液は、49.7質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、126nmであった。凝集物の含量は、125μmの篩で140ppmが測定され、45μmの篩で180ppmが測定された。
【0064】
実施例2
実施例1に記載の重合装置中に室温で
脱イオン水539gおよび
水性ポリスチロール種ラテックス28g(ポリマー固体含量33質量%、数平均粒径30nm)
を装入し、攪拌(60rpm)しながら窒素雰囲気下で85℃に加熱した。引続き、流入物2 17gを供給管により供給し、外側循環路のポンプを接続した。外側循環路内でポンプ輸送される量は、毎時間4リットルであった。5分後、同時に開始される混合セル中への流入物1の定量供給および供給管を介しての流入物2の残分を供給を開始させた。流入物1および2を連続的に180分間で供給した。2つの流入物の供給の終結直後に、さらに攪拌しながらなお60分間反応温度で後反応させ、次に水性ポリマー分散液を室温に冷却した。水酸化カリウムの10質量%の水溶液でpH値を7.5に調節した。得られた水性ポリマー分散液は、51.7質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、170nmであった。凝集物含量は、125μmの篩で20ppmが測定され、45μmの篩で52ppmが測定された。
【0065】
流入物1:
脱イオン水450g
ナトリウムラウリルスルフェートの15質量%の水溶液145g
n−ブチルアクリレート840g
スチロール560g
アクリルアミド42g
アクリル酸21g
流入物2:
ナトリウムペルオキソ二硫酸塩4.2g
脱イオン水164g
比較例3
製造を実施例2と同様に行なったが、しかし、流入物1を混合セルを介するのではなく、別の供給管を介して直接に重合容器中に導入した。
【0066】
得られた水性ポリマー分散液は、51.3質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、171nmであった。凝集物の含量は、125μmの篩で305ppmが測定され、45μmの篩で215ppmが測定された。
【0067】
比較例4
製造を実施例3と同様に行なったが、しかし、攪拌機の回転数は、60rpmではなく、150rpmであった。
【0068】
得られた水性ポリマー分散液は、51.4質量%の固体含量を有していた。数平均粒径は、168nmであった。凝集物の含量は、125μmの篩で25ppmが測定され、45μmの篩で98ppmが測定された。

Claims (9)

  1. 少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物(モノマー)を、重合容器から延びかつ再び重合容器に戻る外側循環路を有する重合容器中でラジカルにより開始された水性乳化重合することによって水性ポリマー分散液を製造する方法において、
    a)水の部分量または全体量を重合容器中に装入し、
    b)重合容器中に存在する流動媒体を外側循環路を通じて重合の間に重合容器から立ち去らせかつ再び重合容器に立ち帰らせ、
    c)少なくとも1つのモノマーの少なくとも1つの部分量を重合の間に外側循環路を通じて移動した流動媒体中に供給することを特徴とする、ラジカルにより開始された水性乳化重合によって水性ポリマー分散液を製造する方法。
  2. − 分散助剤の部分量または全体量、
    − 種ラテックスの部分量または全体量、
    − ラジカル開始剤の部分量または全体量および/または
    − 少なくとも1つのモノマーの部分量を重合容器中に装入する、請求項1記載の方法。
  3. 流動媒体を外側循環路中にポンプにより移動させる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 少なくとも1つのモノマーをポンプの吸込み側で流動媒体中に供給する、請求項3記載の方法。
  5. 少なくとも1つのモノマーを水性モノマーエマルジョンの形で流動媒体中に供給する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 外側循環路が1個以上の熱交換器および/または混合装置を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法により得ることができる水性ポリマー分散液。
  8. 接着剤、パッキン材料、プラスチックプラスター、被覆剤および塗料中の成分としての請求項7記載の水性ポリマー分散液の使用。
  9. − 重合容器、
    − 流動媒体を重合容器から取出し、取出し側とは異なる位置で重合容器中に返送することを可能にする装置Iおよび
    − 少なくとも1つのモノマーを装置I中に存在する流動媒体中に導入することを可能にする装置IIを含む装置。
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