JP2004516335A - 流動接触分解プロセスにおけるナフサ/スチーム供給物から選択的に製造されるc3オレフィンからポリプロピレンを製造する方法 - Google Patents
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Abstract
接触分解又は熱分解ナフサ流れから選択的に製造されるC3−C4オレフィンからポリプロピレンを製造する方法が本明細書で開示される。ナフサ流れと蒸気の流れの混合物が反応ゾーンに供給され、そこで、該混合物は、約500℃乃至650℃の温度、10乃至40psiaの炭化水素分圧を含む条件で、約0.7nm未満の平均細孔直径を有する10乃至50重量%の結晶質ゼオライトを含む触媒と接触させられる。
Description
【0001】
技術分野
本発明は、接触分解又は熱分解ナフサ流れ(stream)から選択的に製造されるC3オレフィンからポリプロピレンを製造する方法に関する。
【0002】
背景技術
低排出燃料に対するニーズによって、アルキル化、オリゴマー化、MTBE及びETBE合成プロセスで使用される軽質オレフィンに対する需要が多くなってきた。更に、軽質オレフィン、特にプロピレン、を低コストで供給することは、ポリオレフィン、特にポリプロピレン製造用供給原料の役目を継続するには必要である。
【0003】
軽質パラフィンの脱水素化固定床プロセスは、オレフィン増産のために最近、再び新たな関心を引くようになっている。しかしながら、このタイプのプロセスでは、一般的に、比較的大きい資本投資及び高い運転費が必要である。従って、比較的小さい資本投資を必要とするプロセスを使って、オレフィンの収量を高めることが有利である。接触分解プロセスでオレフィン収量を高めれば特に有利となるだろう。
【0004】
FCC装置を使ってオレフィン生成物を製造する際の固有の問題は、このプロセスが、650°F+(340℃+)供給物成分の高い転化率も達成するけれども、軽質オレフィンの製造量を最大限に高めるための特定の触媒バランスに依存することである。更に、オレフィン製造量を総合的に最大限に高めるために特定の触媒バランスを維持することが出来るとしても、分解、異性化、芳香族化及び水素移動の諸反応のような望ましくない副反応のために、概ね、オレフィンの選択性は低くなる。望ましくない副反応から生成される軽質の飽和ガスにより所望の軽質オレフィンを回収するための増大したコストとなる。従って、C2−C4オレフィンの選択性を高度に制御することが出来るプロセスでオレフィンの製造量を最大限に高めることが望ましい。
【0005】
発明の開示
本発明の1つの実施態様は、ポリプロピレンを製造する方法であって、(a)スチーム、及び約40重量%未満のパラフィンと約15乃至約70重量%のオレフィンを含むナフサ供給物を反応ゾーンに供給する工程;(b)前記ナフサ供給物を、約0.7nm未満の平均細孔直径を有する10乃至50重量%の結晶質ゼオライトを含む触媒と、約500℃乃至650℃の温度、10乃至40psiaの炭化水素分圧、1乃至10秒の炭化水素滞留時間、及び約4乃至約10の触媒対供給物重量比を含む条件で接触させる工程であって、僅か約20重量%のパラフィンがオレフィンに転化され、ポリプロピレンが全C3生成物の少なくとも約90モル%を構成する該工程;及び(c)C3生成物からプロピレンを分離し、前記プロピレンを重合してポリプロピレンを生成する工程を含む該方法である。
【0006】
本発明の好ましい実施態様では、結晶質ゼオライトはZSM系列から選ばれる。
【0007】
本発明のもう1つの好ましい実施態様では、触媒はZSM−5タイプの触媒である。
【0008】
本発明の更にもう1つの好ましい実施態様では、供給原料は約5乃至35重量%のパラフィン、及び約20乃至70重量%のオレフィンを含む。
【0009】
本発明の尚、別の好ましい実施態様では、反応ゾーンは約525℃乃至約600℃の温度で運転される。
【0010】
発明の詳細な記載
C2、C3、及びC4の比較的高いオレフィン収率を得るのに好適な供給物は、ナフサ範囲の沸点を持ち、約40重量%未満、好ましくは約5重量%乃至約35重量%、更に好ましくは約10重量%乃至約30重量%、そして最も好ましくは約10乃至25重量%のパラフィン、及び約15重量%、好ましくは約20重量%から約70重量%のオレフィンを含む流れである。この供給物は、ナフテン類及び芳香族類も含み得る。ナフサ沸点範囲の流れは、一般的には、約65°F乃至約430°F(18−225℃)、好ましくは約65°F乃至約300°F(18−150℃)の沸点範囲を有する流れである。
【0011】
ナフサ供給物は、いずれの適切な供給源から得られる熱分解ナフサ又は接触分解ナフサでもよい。ナフサ流れは、軽油及び残油の流動接触分解(FCC)から、又は残油のディレード−コーキング若しくはフルード−コーキングから誘導され得る。好ましくは、本発明で使用されるナフサ流れは、軽油及び残油の流動接触分解から誘導される。このようなナフサは一般的に、オレフィン及び/又はジオレフィン含量が多く、一方、パラフィン含量が比較的少ないからである。
【0012】
本発明の方法は、反応ゾーン、ストリッピングゾーン、触媒再生ゾーン及び精留ゾーンを含むプロセス装置で実施される。ナフサ供給物は、ナフサとスチームの混合物として反応ゾーンに供給され、そのゾーンでナフサ供給物は、高温の、再生済みの触媒と接触する。この高温の触媒は、約500℃乃至650℃、好ましくは約525℃乃至600℃の温度でナフサ供給物を蒸発させて分解する。分解反応は触媒上にコークスを析出させ、それによって触媒が失活する。分解生成物は、コークス析出触媒から分離されて精留塔へ送られる。コークス析出触媒はストリッピングゾーンを通るが、そのゾーンではスチームのようなストリッピング媒体によって揮発分が触媒粒子からストリッピングされる。熱収支のため、吸着された炭化水素留分をより多く保持するために、ストリッピングは厳しさを緩くした条件で行なわれることがある。次に、ストリッピングされた触媒は、再生ゾーンを通るが、このゾーンでは酸素含有ガス、好ましくは空気、の存在で触媒に付着した少なくとも一部分のコークスを燃焼することによりこの触媒は再生される。デコーキングにより触媒活性が回復し、同時に650℃乃至750℃までこの触媒は加熱される。次に、高温の再生済み触媒は反応ゾーンへ循環されて、新鮮なナフサ供給物と反応する。再生塔中でコークスを燃焼することにより形成される排煙は、微粒子の除去及び一酸化炭素の転化のために処理されることがある。反応ゾーンからの分解生成物は精留ゾーンへ送られ、そこで種々の生成物、特にC3留分、オレフィンに富むC4留分、及びオレフィンに富むC5留分が回収される。
【0013】
ナフサ供給物と一緒に供給されるスチームの量は、一般的に、ナフサに対して約10乃至250モル%、好ましくは約25乃至150モル%の範囲のスチームであろう。
【0014】
FCCプロセス装置自体で軽質オレフィン収率を高める試みが行なわれてきたけれども、本発明は、前述のように、その固有の独自のプロセス装置を使って、製油所内の適当な供給源からナフサを受け入れる。反応ゾーンは、C5+オレフィンの比較的高い転化率を保ちながらC2乃至C4オレフィン(特に、プロピレン)の選択性を最大限に高めるプロセス条件で運転される。本発明の実施に当たって使用するのに適する触媒は、約0.7ナノメートル(nm)未満の平均細孔直径を有する結晶質ゼオライトを含む触媒であり、前記結晶質ゼオライトは全流動触媒組成物の約10重量%乃至約50重量%を構成する。この結晶質ゼオライトは、中細孔径(<0.7nm)の結晶質アルミノケイ酸塩(それとは別にゼオライトとも言う)の系統群から選ばれるのが好ましい。実施態様のなかにはシリカ対アルミナの比が40:1を超えることがあってもよいが、特に重要なのは、シリカ対アルミナのモル比が約75:1未満、好ましくは約50:1未満、そして更に好ましくは約40:1未満の中細孔ゼオライトである。有効細孔直径とも言う細孔直径は、普通の吸着技術及び既知の最小動的直径の炭化水素質化合物を使って測定される。BreckのZeolite Molecular Sieves、1974年、及びAnderson等のJ.Catalysis 58,114(1979年)を参照されたい、これらは、両方とも引用文献によって本明細書に組み入れられる。
【0015】
本発明の実施に当たって使用出来る中細孔径ゼオライトは、W.H.Meier及びD.H.Olsonによる編集、“Atlas of Zeolite Structure Types”、Butterworth−Heineman、第2版、1992年、に記載されていて、それによりこの著書は引用文献によって本明細書に組み入れられる。中細孔径ゼオライトは、概ね、約5Å乃至約7Åの粒度を有し、例えば、MFI、MFS、MEL、MTW、EUO、MTT、HEU、FER、及びTON構造タイプのゼオライトが挙げられる(IUPACのゼオライト命名委員会)。そのような中細孔径ゼオライトの非限定例には、ZSM−5、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48、ZSM−50、シリカライト(silicalite)、及びシリカライト2が挙げられる。最も好ましいのはZSM−5であり、米国特許第3,702,886号及び第3,770,614号に記載されている。ZSM−11は、米国特許第3,709,979号に;ZSM−12は米国特許第3,832,449号に;ZSM−21及びZSM−38は米国特許第3,948,758号に;ZSM−23は米国特許第4,076,842号に;及びZSM−35は米国特許第4,016,245号に記載されている。前記の全ての特許は引用文献によって本明細書に組み入れられる。その他の好適な中細孔径ゼオライトには、米国特許第4,440,871号に記載されているSAPO−4及びSAPO−11のようなシリコアルミノリン酸塩(SAPO);クロモケイ酸塩;ケイ酸ガリウム;ケイ酸鉄;米国特許第4,310,440号に記載されているALPO−11のようなリン酸アルミニウム(ALPO);EP−A第229,295号に記載されているTASO−45のようなアルミノケイ酸チタン(TASO);米国特許第4,254,297号に記載されているケイ酸ホウ素;米国特許第4,500,651号に記載されているTAPO−11のようなアルミノリン酸チタン(TAPO);並びにアルミノケイ酸鉄が挙げられる。
【0016】
中細孔径ゼオライトは、ゼオライトの合成過程で結晶又は結晶領域内で発生する欠陥の結果と考えられる“結晶質混和物”を含むが出来る。ZSM−5及びZSM−11の結晶質混和物の例は、引用文献によって本明細書に組み入れられる米国特許第4,229,424号に開示されている。結晶質混和物は、それ自体、中細孔径ゼオライトであり、いろいろなゼオライトの結晶子の個別の結晶が同じ触媒複合体の中に物理的に存在するゼオライトの物理的混和物又は水熱反応混合物と混同されてはならない。
【0017】
本発明の触媒は、無機酸化物マトリックスに担持される。この無機酸化物マトリックス成分は触媒成分と結合するので、触媒生成物は粒子間の衝突及び反応器との衝突に耐えるほど充分に硬い。この無機酸化物マトリックスは、乾燥すると触媒成分を“結合”させる無機酸化物ゾル又はゲルから作ることが出来る。この無機酸化物マトリックスは触媒作用を行なわず、ケイ素又はアルミニウムの酸化物を含むのが好ましい。別のアルミナ相が、この無機酸化物マトリックスに組み入れられることも好ましい。オキシ水酸化アルミニウム−γ−アルミナ、ベーマイト、ダイアスポア、並びにα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、ε−アルミナ、κ−アルミナ、ρ−アルミナのような遷移アルミナ種を使用することが出来る。アルミナ種は、ギブサイト、バイヤライト、ノルドストランダイト、ドイエライト(doyelite)のような三水酸化アルミニウムが好ましい。このマトリックス物質は、リン又はリン酸アルミニウムも含み得る。
【0018】
プロセス条件は、約500℃乃至約650℃、好ましくは約500℃乃至600℃の温度;約10乃至40psia(70−280kPa)、好ましくは約20乃至35psia(140−245kPa)の炭化水素分圧;及び、約3乃至12、好ましくは約4乃至10の触媒対ナフサ(重量/重量)比(触媒重量は触媒複合体の全重量)を含む。好ましくは、反応ゾーンでのナフサ滞留時間は、約10秒未満、例えば約1乃至10秒である。反応条件は、ナフサ流れの少なくとも約60重量%のC5+オレフィンがC4−生成物に転化され、約25重量%未満、好ましくは約20重量%未満のパラフィンがC4−生成物に転化され、そしてプロピレンが、プロピレン/全C2−生成物の重量比が約3.5より大きい全C3反応生成物の少なくとも約90モル%、好ましくは95モル%より多くを構成する。
【0019】
好ましくは、エチレンは、プロピレン:エチレンの重量比が約4より大きいC2生成物の少なくとも約90重量%を構成し、“全範囲”のC5+生成物はナフサ供給物と比較してモーター法オクタン価もリサーチ法オクタン価も向上する。プロピレンの選択性を更に高めるために、供給物を導入する前に本発明の触媒を予備コーキングすることは本発明の範囲内である。エチレンに対するプロピレンの選択性を向上するために、有効量の単環芳香族を反応ゾーンに供給することも本発明の範囲内である。芳香族は改質プロセス装置のような外部供給源からでもよく、或いは本プロセスからの重質ナフサ循環生成物から成っていてもよい。
【0020】
次の実施例は、単に例示目的のために示されていて、本発明を限定すると決して考えるべきではない。
【0021】
実施例1−12
次の実施例は、工業的平衡をシミュレーションするために1500°F(815℃)で16時間スチーミングされたZCAT−40(ZSM−5を含む触媒)上で分解された接触分解ナフサ(cat naphtha)の試料を使って、化学薬品グレードのプロピレン純度を保持するためのプロセス運転条件の重要性を説明している。実施例1と2の比較は、触媒/オイル(Cat/Oil)比を高くするとプロピレン収率は向上するが、プロピレン純度を犠牲にすることを示している。実施例3と4、及び実施例5と6との比較は、オイル分圧を下げてもプロピレン収率を犠牲にすることなくプロピレン純度は大幅に向上することを示している。実施例7と8、及び実施例9と10との比較は、温度を上げるとプロピレン収率も純度も向上することを示している。実施例11と12の比較は、触媒滞留時間を短くするとプロピレン収率と純度が向上することを示している。実施例13は、従来のFCC反応器/再生器を第2工程用に考えた設計物を使って達成出来る反応器温度及び触媒/オイル比でプロピレンの高収率も純度も得られる場合の例を示している。
【0022】
【表1】
【0023】
前記実施例(1、2、7及び8)によると、C3 =/C2 =>4、及びC3 =/C2 −>3.5は、好適な反応器条件を選ぶことによって達成出来ることを示している。
【0024】
実施例14−17
ZSM−5のような小細孔又は中細孔ゼオライト上で、ナフサ流れ(例えば、接触分解ナフサ、コーカーナフサ)に含まれるオレフィン及びパラフィンを分解することによって大量のエチレン及びプロピレンを製造することが出来る。エチレン又はプロピレンの選択性、及びプロピレン対プロパンの選択性は、触媒及びプロセス運転条件の関数として変動する。スチームを接触分解ナフサと一緒に同時に反応器に供給することによりプロピレン収率を向上出来ることが判った。触媒はZSM−5でも、他の小細孔又は中細孔ゼオライトでもよい。下記の表2は、38.8%のオレフィンを含む接触分解ナフサと同時に5重量%のスチームが供給されると、プロピレン収率が向上することを示している。プロピレン収率は向上するけれども、プロピレン純度は低下している。従って、目標のプロピレン選択性を維持するには別の運転条件を調整する必要があるかも知れない。
【0025】
【表2】
【0026】
この好ましいプロセスから生成する軽質オレフィンは、高分子を生成するためのオリゴマー化、重合、共重合、三元共重合及び関連するプロセス(以後、“重合”)のようなプロセスの供給物として使用することが可能である。そのような軽質オレフィンは、当業界で周知の重合方法によって、単独でも、別の方法と組み合わせも重合することが可能である。或る場合には、重合に先立って、この軽質オレフィンを、分離、濃縮、精製、品質改良、又はその他の処理を行なうことが望ましいことがある。プロピレン及びエチレンは、好ましい重合原料である。ポリプロピレン及びポリエチレンはこれらから製造される好ましい重合製品である。
技術分野
本発明は、接触分解又は熱分解ナフサ流れ(stream)から選択的に製造されるC3オレフィンからポリプロピレンを製造する方法に関する。
【0002】
背景技術
低排出燃料に対するニーズによって、アルキル化、オリゴマー化、MTBE及びETBE合成プロセスで使用される軽質オレフィンに対する需要が多くなってきた。更に、軽質オレフィン、特にプロピレン、を低コストで供給することは、ポリオレフィン、特にポリプロピレン製造用供給原料の役目を継続するには必要である。
【0003】
軽質パラフィンの脱水素化固定床プロセスは、オレフィン増産のために最近、再び新たな関心を引くようになっている。しかしながら、このタイプのプロセスでは、一般的に、比較的大きい資本投資及び高い運転費が必要である。従って、比較的小さい資本投資を必要とするプロセスを使って、オレフィンの収量を高めることが有利である。接触分解プロセスでオレフィン収量を高めれば特に有利となるだろう。
【0004】
FCC装置を使ってオレフィン生成物を製造する際の固有の問題は、このプロセスが、650°F+(340℃+)供給物成分の高い転化率も達成するけれども、軽質オレフィンの製造量を最大限に高めるための特定の触媒バランスに依存することである。更に、オレフィン製造量を総合的に最大限に高めるために特定の触媒バランスを維持することが出来るとしても、分解、異性化、芳香族化及び水素移動の諸反応のような望ましくない副反応のために、概ね、オレフィンの選択性は低くなる。望ましくない副反応から生成される軽質の飽和ガスにより所望の軽質オレフィンを回収するための増大したコストとなる。従って、C2−C4オレフィンの選択性を高度に制御することが出来るプロセスでオレフィンの製造量を最大限に高めることが望ましい。
【0005】
発明の開示
本発明の1つの実施態様は、ポリプロピレンを製造する方法であって、(a)スチーム、及び約40重量%未満のパラフィンと約15乃至約70重量%のオレフィンを含むナフサ供給物を反応ゾーンに供給する工程;(b)前記ナフサ供給物を、約0.7nm未満の平均細孔直径を有する10乃至50重量%の結晶質ゼオライトを含む触媒と、約500℃乃至650℃の温度、10乃至40psiaの炭化水素分圧、1乃至10秒の炭化水素滞留時間、及び約4乃至約10の触媒対供給物重量比を含む条件で接触させる工程であって、僅か約20重量%のパラフィンがオレフィンに転化され、ポリプロピレンが全C3生成物の少なくとも約90モル%を構成する該工程;及び(c)C3生成物からプロピレンを分離し、前記プロピレンを重合してポリプロピレンを生成する工程を含む該方法である。
【0006】
本発明の好ましい実施態様では、結晶質ゼオライトはZSM系列から選ばれる。
【0007】
本発明のもう1つの好ましい実施態様では、触媒はZSM−5タイプの触媒である。
【0008】
本発明の更にもう1つの好ましい実施態様では、供給原料は約5乃至35重量%のパラフィン、及び約20乃至70重量%のオレフィンを含む。
【0009】
本発明の尚、別の好ましい実施態様では、反応ゾーンは約525℃乃至約600℃の温度で運転される。
【0010】
発明の詳細な記載
C2、C3、及びC4の比較的高いオレフィン収率を得るのに好適な供給物は、ナフサ範囲の沸点を持ち、約40重量%未満、好ましくは約5重量%乃至約35重量%、更に好ましくは約10重量%乃至約30重量%、そして最も好ましくは約10乃至25重量%のパラフィン、及び約15重量%、好ましくは約20重量%から約70重量%のオレフィンを含む流れである。この供給物は、ナフテン類及び芳香族類も含み得る。ナフサ沸点範囲の流れは、一般的には、約65°F乃至約430°F(18−225℃)、好ましくは約65°F乃至約300°F(18−150℃)の沸点範囲を有する流れである。
【0011】
ナフサ供給物は、いずれの適切な供給源から得られる熱分解ナフサ又は接触分解ナフサでもよい。ナフサ流れは、軽油及び残油の流動接触分解(FCC)から、又は残油のディレード−コーキング若しくはフルード−コーキングから誘導され得る。好ましくは、本発明で使用されるナフサ流れは、軽油及び残油の流動接触分解から誘導される。このようなナフサは一般的に、オレフィン及び/又はジオレフィン含量が多く、一方、パラフィン含量が比較的少ないからである。
【0012】
本発明の方法は、反応ゾーン、ストリッピングゾーン、触媒再生ゾーン及び精留ゾーンを含むプロセス装置で実施される。ナフサ供給物は、ナフサとスチームの混合物として反応ゾーンに供給され、そのゾーンでナフサ供給物は、高温の、再生済みの触媒と接触する。この高温の触媒は、約500℃乃至650℃、好ましくは約525℃乃至600℃の温度でナフサ供給物を蒸発させて分解する。分解反応は触媒上にコークスを析出させ、それによって触媒が失活する。分解生成物は、コークス析出触媒から分離されて精留塔へ送られる。コークス析出触媒はストリッピングゾーンを通るが、そのゾーンではスチームのようなストリッピング媒体によって揮発分が触媒粒子からストリッピングされる。熱収支のため、吸着された炭化水素留分をより多く保持するために、ストリッピングは厳しさを緩くした条件で行なわれることがある。次に、ストリッピングされた触媒は、再生ゾーンを通るが、このゾーンでは酸素含有ガス、好ましくは空気、の存在で触媒に付着した少なくとも一部分のコークスを燃焼することによりこの触媒は再生される。デコーキングにより触媒活性が回復し、同時に650℃乃至750℃までこの触媒は加熱される。次に、高温の再生済み触媒は反応ゾーンへ循環されて、新鮮なナフサ供給物と反応する。再生塔中でコークスを燃焼することにより形成される排煙は、微粒子の除去及び一酸化炭素の転化のために処理されることがある。反応ゾーンからの分解生成物は精留ゾーンへ送られ、そこで種々の生成物、特にC3留分、オレフィンに富むC4留分、及びオレフィンに富むC5留分が回収される。
【0013】
ナフサ供給物と一緒に供給されるスチームの量は、一般的に、ナフサに対して約10乃至250モル%、好ましくは約25乃至150モル%の範囲のスチームであろう。
【0014】
FCCプロセス装置自体で軽質オレフィン収率を高める試みが行なわれてきたけれども、本発明は、前述のように、その固有の独自のプロセス装置を使って、製油所内の適当な供給源からナフサを受け入れる。反応ゾーンは、C5+オレフィンの比較的高い転化率を保ちながらC2乃至C4オレフィン(特に、プロピレン)の選択性を最大限に高めるプロセス条件で運転される。本発明の実施に当たって使用するのに適する触媒は、約0.7ナノメートル(nm)未満の平均細孔直径を有する結晶質ゼオライトを含む触媒であり、前記結晶質ゼオライトは全流動触媒組成物の約10重量%乃至約50重量%を構成する。この結晶質ゼオライトは、中細孔径(<0.7nm)の結晶質アルミノケイ酸塩(それとは別にゼオライトとも言う)の系統群から選ばれるのが好ましい。実施態様のなかにはシリカ対アルミナの比が40:1を超えることがあってもよいが、特に重要なのは、シリカ対アルミナのモル比が約75:1未満、好ましくは約50:1未満、そして更に好ましくは約40:1未満の中細孔ゼオライトである。有効細孔直径とも言う細孔直径は、普通の吸着技術及び既知の最小動的直径の炭化水素質化合物を使って測定される。BreckのZeolite Molecular Sieves、1974年、及びAnderson等のJ.Catalysis 58,114(1979年)を参照されたい、これらは、両方とも引用文献によって本明細書に組み入れられる。
【0015】
本発明の実施に当たって使用出来る中細孔径ゼオライトは、W.H.Meier及びD.H.Olsonによる編集、“Atlas of Zeolite Structure Types”、Butterworth−Heineman、第2版、1992年、に記載されていて、それによりこの著書は引用文献によって本明細書に組み入れられる。中細孔径ゼオライトは、概ね、約5Å乃至約7Åの粒度を有し、例えば、MFI、MFS、MEL、MTW、EUO、MTT、HEU、FER、及びTON構造タイプのゼオライトが挙げられる(IUPACのゼオライト命名委員会)。そのような中細孔径ゼオライトの非限定例には、ZSM−5、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48、ZSM−50、シリカライト(silicalite)、及びシリカライト2が挙げられる。最も好ましいのはZSM−5であり、米国特許第3,702,886号及び第3,770,614号に記載されている。ZSM−11は、米国特許第3,709,979号に;ZSM−12は米国特許第3,832,449号に;ZSM−21及びZSM−38は米国特許第3,948,758号に;ZSM−23は米国特許第4,076,842号に;及びZSM−35は米国特許第4,016,245号に記載されている。前記の全ての特許は引用文献によって本明細書に組み入れられる。その他の好適な中細孔径ゼオライトには、米国特許第4,440,871号に記載されているSAPO−4及びSAPO−11のようなシリコアルミノリン酸塩(SAPO);クロモケイ酸塩;ケイ酸ガリウム;ケイ酸鉄;米国特許第4,310,440号に記載されているALPO−11のようなリン酸アルミニウム(ALPO);EP−A第229,295号に記載されているTASO−45のようなアルミノケイ酸チタン(TASO);米国特許第4,254,297号に記載されているケイ酸ホウ素;米国特許第4,500,651号に記載されているTAPO−11のようなアルミノリン酸チタン(TAPO);並びにアルミノケイ酸鉄が挙げられる。
【0016】
中細孔径ゼオライトは、ゼオライトの合成過程で結晶又は結晶領域内で発生する欠陥の結果と考えられる“結晶質混和物”を含むが出来る。ZSM−5及びZSM−11の結晶質混和物の例は、引用文献によって本明細書に組み入れられる米国特許第4,229,424号に開示されている。結晶質混和物は、それ自体、中細孔径ゼオライトであり、いろいろなゼオライトの結晶子の個別の結晶が同じ触媒複合体の中に物理的に存在するゼオライトの物理的混和物又は水熱反応混合物と混同されてはならない。
【0017】
本発明の触媒は、無機酸化物マトリックスに担持される。この無機酸化物マトリックス成分は触媒成分と結合するので、触媒生成物は粒子間の衝突及び反応器との衝突に耐えるほど充分に硬い。この無機酸化物マトリックスは、乾燥すると触媒成分を“結合”させる無機酸化物ゾル又はゲルから作ることが出来る。この無機酸化物マトリックスは触媒作用を行なわず、ケイ素又はアルミニウムの酸化物を含むのが好ましい。別のアルミナ相が、この無機酸化物マトリックスに組み入れられることも好ましい。オキシ水酸化アルミニウム−γ−アルミナ、ベーマイト、ダイアスポア、並びにα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、ε−アルミナ、κ−アルミナ、ρ−アルミナのような遷移アルミナ種を使用することが出来る。アルミナ種は、ギブサイト、バイヤライト、ノルドストランダイト、ドイエライト(doyelite)のような三水酸化アルミニウムが好ましい。このマトリックス物質は、リン又はリン酸アルミニウムも含み得る。
【0018】
プロセス条件は、約500℃乃至約650℃、好ましくは約500℃乃至600℃の温度;約10乃至40psia(70−280kPa)、好ましくは約20乃至35psia(140−245kPa)の炭化水素分圧;及び、約3乃至12、好ましくは約4乃至10の触媒対ナフサ(重量/重量)比(触媒重量は触媒複合体の全重量)を含む。好ましくは、反応ゾーンでのナフサ滞留時間は、約10秒未満、例えば約1乃至10秒である。反応条件は、ナフサ流れの少なくとも約60重量%のC5+オレフィンがC4−生成物に転化され、約25重量%未満、好ましくは約20重量%未満のパラフィンがC4−生成物に転化され、そしてプロピレンが、プロピレン/全C2−生成物の重量比が約3.5より大きい全C3反応生成物の少なくとも約90モル%、好ましくは95モル%より多くを構成する。
【0019】
好ましくは、エチレンは、プロピレン:エチレンの重量比が約4より大きいC2生成物の少なくとも約90重量%を構成し、“全範囲”のC5+生成物はナフサ供給物と比較してモーター法オクタン価もリサーチ法オクタン価も向上する。プロピレンの選択性を更に高めるために、供給物を導入する前に本発明の触媒を予備コーキングすることは本発明の範囲内である。エチレンに対するプロピレンの選択性を向上するために、有効量の単環芳香族を反応ゾーンに供給することも本発明の範囲内である。芳香族は改質プロセス装置のような外部供給源からでもよく、或いは本プロセスからの重質ナフサ循環生成物から成っていてもよい。
【0020】
次の実施例は、単に例示目的のために示されていて、本発明を限定すると決して考えるべきではない。
【0021】
実施例1−12
次の実施例は、工業的平衡をシミュレーションするために1500°F(815℃)で16時間スチーミングされたZCAT−40(ZSM−5を含む触媒)上で分解された接触分解ナフサ(cat naphtha)の試料を使って、化学薬品グレードのプロピレン純度を保持するためのプロセス運転条件の重要性を説明している。実施例1と2の比較は、触媒/オイル(Cat/Oil)比を高くするとプロピレン収率は向上するが、プロピレン純度を犠牲にすることを示している。実施例3と4、及び実施例5と6との比較は、オイル分圧を下げてもプロピレン収率を犠牲にすることなくプロピレン純度は大幅に向上することを示している。実施例7と8、及び実施例9と10との比較は、温度を上げるとプロピレン収率も純度も向上することを示している。実施例11と12の比較は、触媒滞留時間を短くするとプロピレン収率と純度が向上することを示している。実施例13は、従来のFCC反応器/再生器を第2工程用に考えた設計物を使って達成出来る反応器温度及び触媒/オイル比でプロピレンの高収率も純度も得られる場合の例を示している。
【0022】
【表1】
【0023】
前記実施例(1、2、7及び8)によると、C3 =/C2 =>4、及びC3 =/C2 −>3.5は、好適な反応器条件を選ぶことによって達成出来ることを示している。
【0024】
実施例14−17
ZSM−5のような小細孔又は中細孔ゼオライト上で、ナフサ流れ(例えば、接触分解ナフサ、コーカーナフサ)に含まれるオレフィン及びパラフィンを分解することによって大量のエチレン及びプロピレンを製造することが出来る。エチレン又はプロピレンの選択性、及びプロピレン対プロパンの選択性は、触媒及びプロセス運転条件の関数として変動する。スチームを接触分解ナフサと一緒に同時に反応器に供給することによりプロピレン収率を向上出来ることが判った。触媒はZSM−5でも、他の小細孔又は中細孔ゼオライトでもよい。下記の表2は、38.8%のオレフィンを含む接触分解ナフサと同時に5重量%のスチームが供給されると、プロピレン収率が向上することを示している。プロピレン収率は向上するけれども、プロピレン純度は低下している。従って、目標のプロピレン選択性を維持するには別の運転条件を調整する必要があるかも知れない。
【0025】
【表2】
【0026】
この好ましいプロセスから生成する軽質オレフィンは、高分子を生成するためのオリゴマー化、重合、共重合、三元共重合及び関連するプロセス(以後、“重合”)のようなプロセスの供給物として使用することが可能である。そのような軽質オレフィンは、当業界で周知の重合方法によって、単独でも、別の方法と組み合わせも重合することが可能である。或る場合には、重合に先立って、この軽質オレフィンを、分離、濃縮、精製、品質改良、又はその他の処理を行なうことが望ましいことがある。プロピレン及びエチレンは、好ましい重合原料である。ポリプロピレン及びポリエチレンはこれらから製造される好ましい重合製品である。
Claims (20)
- ポリプロピレンを製造する方法であって、
(a)スチーム、及び約40重量%未満のパラフィンと約15乃至約70重量%のオレフィンを含むナフサ供給物を反応ゾーンに供給する工程;
(b)前記ナフサ供給物を、約0.7nm未満の平均細孔直径を有する10乃至50重量%の結晶質ゼオライトを含む触媒と、約500℃乃至650℃の温度、10乃至40psiaの炭化水素分圧、1乃至10秒の炭化水素滞留時間、及び約4乃至約10の触媒対供給物重量比を含む条件で接触させる工程であって、僅か約20重量%のパラフィンがオレフィンに転化され、ポリプロピレンが全C3生成物の少なくとも約90モル%を構成する該工程;及び
(c)C3生成物からプロピレンを分離し、前記プロピレンを重合してポリプロピレンを生成する工程
を含む該方法。 - 前記ナフサ供給原料と共に反応ゾーンに供給されるスチームの量が、約1乃至50モル%である請求項1に記載の方法。
- 前記結晶質ゼオライトがZSM系統から選ばれる請求項1に記載の方法。
- 前記結晶質ゼオライトがZSM−5である請求項3に記載の方法。
- 前記反応温度が約500℃乃至約600℃である請求項4に記載の方法。
- 前記供給物中の少なくとも約60重量%のC5+オレフィンがC4−生成物に転化され、約25重量%未満のパラフィンがC4−生成物に転化される請求項5に記載の方法。
- プロピレンが全C3生成物の少なくとも95モル%を構成する請求項1に記載の方法。
- プロピレン対全C2−生成物の重量比が約3.5より大きい請求項7に記載の方法。
- 前記ナフサ供給原料と共に反応ゾーンに供給されるスチームの量が、約2乃至20モル%である請求項8に記載の方法。
- 前記ナフサ供給物が約5乃至約35重量%のパラフィンを含む請求項1に記載の方法。
- ポリプロピレンを製造する方法であって、
(a)スチーム、並びに約40重量%未満のパラフィン及び約15乃至約70重量%のオレフィンを含むナフサ供給物を反応ゾーンに供給する工程;
(b)前記ナフサ供給物を、約0.7nm未満の平均細孔直径を有する結晶質ゼオライトを含む触媒と、約500℃乃至650℃の温度、10乃至40psiaの炭化水素分圧、1乃至10秒の炭化水素滞留時間、及び約4乃至約10の触媒対供給物重量比を含む条件で接触させる工程であって、僅か約20重量%のパラフィンがオレフィンに転化され、ポリプロピレンが全C3生成物の少なくとも約90モル%を構成する該工程;及び
(c)C3生成物からプロピレンを分離し、前記プロピレンを重合してポリプロピレンを生成する工程
を含む該方法。 - プロピレンが全C3生成物の少なくとも約95モル%を構成する請求項10に記載の方法。
- 前記ナフサ供給原料と共に反応ゾーンに供給されるスチームの量が、約1乃至50モル%である請求項10に記載の方法。
- 前記結晶質ゼオライトがZSM系統から選ばれる請求項10に記載の方法。
- 前記結晶質ゼオライトがZSM−5である請求項13に記載の方法。
- 前記反応温度が約500℃乃至約600℃である請求項14に記載の方法。
- 前記供給物の少なくとも約60重量%のC5+オレフィンがC4−生成物に転化され、約25重量%未満のパラフィンがC4−生成物に転化される請求項15に記載の方法。
- プロピレン対全C2−生成物の重量比が約3.5超である請求項16に記載の方法。
- 前記ナフサ供給原料と共に反応ゾーンに供給されるスチームの量が、約2乃至20モル%である請求項17に記載の方法。
- 前記ナフサ供給物が約5乃至約35重量%のパラフィンを含む請求項11に記載の方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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