JP2004515490A - コニオセチンおよびその誘導体、ならびにそれらの製造法および使用 - Google Patents

コニオセチンおよびその誘導体、ならびにそれらの製造法および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、微生物Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)の発酵時に産生され、式I(式中、R、R、R、R、R、X、X、X、XおよびXは与えられた意味を有する)で表される新規な活性物質[コニオセチン(coniosetin)およびコニオセチン誘導体]に関する。本発明はまたコニオセチンの化学誘導体、それらの製造方法および医薬としてのそれらの使用にも関する。

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、微生物Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)によって発酵時に産生されるテトラム酸型の新規な活性物質(コニオセチン)、コニオセチンに由来する化学的誘導体、それらの製造方法、および新規なテトラム酸の医薬としての使用に関する。
【0002】
【背景技術】
テトラム酸の基本構造を有する抗生物質は比較的多数がすでに報告されている。テトラム酸、2,4−ピロリジンジオンは一部の微生物および海洋無脊椎生物により産生される様々な天然物質の母体化合物である。その記載は1994年にきわめて活性の低い抗生物質、ハルジアン酸(harzianic acid, R. Sawaら、J. Antibiotics, 47, 731−732, 1994)に始まり、B. J. L. Roylesの文献には、1994年までに報告された天然のテトラム酸誘導体がまとめて収録されている(Chem. Rev. 95, 1981−2001, 1995)。さらに1995年以降も、天然のテトラム酸は報告されているが、抗菌性を有するものはほとんどない。たとえば、弱い抗菌活性を有する化合物、ロイテリシクリン(reutericyclin, A. Hoeltzelら, Angew. Chem. 112, 2886−2888, 2000);ルブロシド(rubrosides A〜H, N. Sataら、J. Org. Chem. 64, 2331−2339, 1999);アフラスタチンス(aflastatins, M. Onoら, J. Antibiotics, 51, 1019−1028, 1998);F−10778,(A. Tanakaら, Annu. Rep. Sankyo Res. Lab. 49, 135−141, 1997);アンコリノシド A(ancorinoside A, S. Ohtaら、J. Org. Chem. 62, 6452−6453, 1997);フィサロルビン酸(physarorubinic acid, A. Nowakら、Liebigs Ann./Recl. 1997, 1817−1821);アスコサリピロリジノン A(ascosali pyrrolidinone A, C. Osterhageら、J. Org. Chem. 65, 6412−6417, 2000);タラロコンボルチンス(talaroconvolutins, S. Suzukiら、J. Nat. Prod. 63, 768−772, 2000);キサントバクチン A(xanthobaccin A, Y. Hashidokoら、Tetrahedron Lett. 40, 2957−2960, 1999);HIV−1インテグラーゼの異性阻害剤であるエクイセチン(equisetin)およびフォマセチン(phomasetin)(S. S. Singhら、Tetrahedron Lett. 39, 2243−2246, 1998;抗真菌化合物であるクリプトシン(cryptocin, J. Y. Liら、Org. Lett. 2, 767−770, 2000);および抗生物質のバンコレスマイシン(vancoresmycin, N. V. S. Ramakrishnaら、国際特許公開WO 0028064)がある。
【0003】
細菌感染疾患の処置には多数の抗生物質が使用されている。しかしながら病原体は用いられた医薬に対する抵抗性が次第に増し、たとえばβ−ラクタム抗生物質、グリコペプチドまたはマクロライドのような単一の抗生物質グループのみでなく、2種以上の抵抗性をもつ、いわゆる多重抵抗性微生物が大きな脅威となっていることも事実である。市販されているすべての抗生物質に対して抵抗性を示す病原体さえも存在する。このような微生物によって起こされた感染疾患の治療はも早不可能である。したがって、抵抗性微生物に対して採用できる新規な物質の必要性はきわめて大きい。また何千という多くの抗生物質が報告されているが、それらの大部分は医薬として採用するには毒性が強すぎる。
【0004】
驚くべきことに、Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)株はきわめて良好な抗菌活性を示すのみでなく、優れた耐容性を有する少なくとも1種の新規な抗生物質、たとえばコニオセチンを産生できることが発見された。
【0005】
【発明の開示】
したがって、本発明はConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)株により産生される活性物質ならびにそれらの生理学的に耐容性を有する塩、エステル、エーテルおよび自明な化学的均等体に関する。
【0006】
すなわち、本発明は式I:
【化4】
Figure 2004515490
[式中、R、RおよびRは互いに独立に
1.Hまたは
2.C−C−アルキル、C−C−アルケニルもしくはC−C−アルキニルであり、これらのアルキル、アルケニルおよびアルキニルは直鎖状または分岐鎖状であり、1または2個の
2.1.−OH、
2.2.=O、
2.3.−O−C−C−アルキル(アルキルは直鎖状または分岐鎖状である)、
2.4.−O−C−C−アルケニル(アルケニルは直鎖状または分岐状鎖である)、
2.5.−アリール
2.6.−NH−C−C−アルキル(アルキルは直鎖状または分岐鎖状である)、
2.7.−NH−C−C−アルケニル(アルケニルは直鎖状または分岐鎖状である)、
2.8.−NHまたは
2.9.ハロゲン
(ただし、置換基2.1〜2.9はさらに−CN、アミドまたはオキシム官能基によって置換されていてもよい)によって任意に置換され、
はC−C−アルキル(この場合、アルキルは直鎖状または分岐鎖状であり、2.1〜2.9に記載の置換基で1回または2回任意に置換されている)またはC−C−アルケニル(この場合、アルケニルは直鎖状または分岐鎖状である)であり、
はHまたはメチルであり、
X、X、XおよびXは互いに独立にO、NH、N−C−C−アルキル、N−C−C−アルケニル、N−C−C−アルキニル、N−アシル、N−アリール、N−O−RまたはSである]
の化合物に関する。
【0007】
本発明はさらに、式Iの化合物の立体異性体型化合物、および/またはこれらの立体異性体型化合物の任意の割合における混合物および/または式Iの化合物の生理学的に耐容性のある塩に関する。
【0008】
本発明は式Iの化合物(コニオセチンおよびコニオセチン誘導体)のみでなく、以下に定義するようなその自明な化学的均等体に関する。
【0009】
式Iにおいて、
−C−アルキルは炭素原子1〜6個、好ましくは炭素原子1〜4個を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル、たとえばメチル、エチル、i−プロピル、tert−ブチルおよびヘキシルであり、
−C−アルケニルは1、2または3個の不飽和結合を有する、炭素原子2〜6個の直鎖状または分岐鎖状アルケニル、たとえばアリル、クロチル、1−プロペニル、ペンタ−1,3−ジエニルおよびペンテニルであり、
−C−アルキニルは1または2個の不飽和結合を有する、炭素原子2〜6個の直鎖状または分岐鎖状アルキニル、たとえばプロピニル、ブチニルおよびペンチニルである。
【0010】
アリールは、たとえば塩素、臭素、フッ素のようなハロゲン、炭素原子1〜4個を有するアルキル、好ましくはメチル、ヒドロキシル、炭素原子1〜4個を有するアルコキシ、とくにメトキシおよび/またはトリフルオロメチルでさらに置換されていてもよいフェニル、ベンジルまたは1−もしくは2−ナフチルである。
【0011】
アシルは脂肪族または芳香族アシルラジカルである。脂肪族アシルは炭素原子1〜7個、好ましくは1〜4個を有し、たとえばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ヘキサノイル、アクリロイル、クロトノイル、プロピオロイルであり、これらはさらにたとえば塩素、臭素、フッ素のようなハロゲン、アミノおよび/または炭素原子1〜4個を有するアルキルアミノ、好ましくはメチル− またはエチルアミノ基で置換されていてもよい。芳香族アシルは、たとえば塩素、臭素、フッ素のようなハロゲン、炭素原子1〜4個を有するアルキル、好ましくはメチル、ヒドロキシル、アミノたとえばエチルアミノ、または炭素原子1〜7個、好ましくは1〜4個を有するアルコキシ、とくにメトキシによりさらに置換されていてもよいベンゾイルまたはナフトイルである。
【0012】
好ましい式Iの化合物は、RがHであり、Rがペンタ−1,3−ジエニルであり、
がCHであり、RがOHであり、X、Xは=Oであり、RXがOHである化合物ならびにそれらの生理学的に耐容性のある塩である。
【0013】
とくに好ましい式Iの化合物は、RがHであり、Rがペンタ−1,3−ジエニルの化合物である。
【0014】
本発明はさらに、式II
【化5】
Figure 2004515490
の化合物(コニオセチン:分子式C2535NO:分子量413.56)およびその生理学的に耐容性のある塩に関する。
【0015】
式IまたはIIの化合物におけるキラル中心は、とくに他の指示がない限りRまたはSコンフィギュレーションである。本発明は、光学的に純粋な化合物、ならびにエナンチオマー混合物およびジアステレオマー混合物のような任意の割合での混合物の両者に関する。
【0016】
式Iの好ましい新規な化合物は、式III:
【化6】
Figure 2004515490
の置換水素化ナフチル構造に相当するコンフィギュレーションである。
【0017】
したがって、本発明はさらに、式IIIA
【化7】
Figure 2004515490
の化合物およびその生理学的に耐容性のある塩に関する。
【0018】
本発明はさらに、Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体および/または突然変異体の1つを培養液中に、化合物コニオセチンが蓄積するまで発酵させ、その化合物を単離することによって得られる分子式C2535NO(コニオセチン)の化合物、およびその薬理学的に許容される塩に関する。
【0019】
本発明はさらに、Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体および/または突然変異体の1つを培養液中に化合物コニオセチンが蓄積するまで発酵させ、その化合物を単離し、ついで化学的誘導体に変換することによって得られる分子式C2535NO(コニオセチン)の化合物に由来する化学的誘導体、およびその薬理学的に許容される塩に関する。
【0020】
抗生物質コニオセチンは文献に開示されている物質とは指示された構造式の差によって区別される。構造的に類似するテトラム酸誘導体については以前に記載されているが(上記の選択された文献参照)、それらは新規な化合物とは極性、化学構造、抗微生物活性または他の物理学的性質において相違する。
【0021】
本発明はさらに、微生物Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体もしくは突然変異体の1つを水性栄養メジウム中で培養し、式Iの化合物を単離および精製し、ついでそれを適宜その薬理学的に許容される塩に変換することからなる、式Iの化合物の製造方法に関する。
【0022】
Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)株は、グルコース、デンプン、オートミールまたはグリセロール含有栄養溶液上でコニオセチンおよび副生成物を産生する。
【0023】
Coniochaeta ellipsoidea Udagawaの単離体は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH(DSM), Mascheroder Weg 1B, 38124 Brunswick, Germanyに、ブダペスト条約の規定に従い、2000年11月17日付けで DSM 13856号として寄託された。
【0024】
カビConiochaeta は白色の基質菌糸体およびきわめて小さい気中菌糸体を有する。培養時にはConiochaeta に特徴的な子実体を形成しない。
上記方法はConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)、その突然変異体および/または変異体を炭素源および窒素源、無機塩、ならびに適宜、痕跡元素を含有する培養メジウム中、好気的条件下に培養することからなる。
培養は温度20〜35℃、pH3〜10において行われるのが好ましい。
【0025】
本発明はさらに、化合物コニオセチンを試薬と反応させることからなる式Iの化合物の製造方法に関する。たとえば、活性化された酸をコニオセチンのヒドロキシル基または窒素と反応させることができる。活性化された酸にはたとえば、酸クロリドまたは、たとえばJerry March:Advanced Organic Chemistry, John Wiley & Sons, 4th Edition, 1992の論文に記載された他の酸誘導体がある。これらの反応を選択的に実施するためには、反応前にそれ自体既知の方法で適当な保護基を導入するのが有利である。反応後に保護基を除去し、ついで反応生成物を精製する。
【0026】
それらが新規な化合物を合成する限り、DSM 13856に代えてその突然変異体または変異体を使用することも可能である。
【0027】
突然変異体はゲノム中の1個以上の遺伝子が改変された微生物であって、それは機能性および遺伝性を保持しながら本発明化合物を産生し得る該微生物の能力を担う遺伝子を有している。
【0028】
このような突然変異体はそれ自体既知の方法により、たとえば紫外線もしくはX−線の照射のような物理学的方法、あるいは、たとえばメタンスルホン酸エチル(EMS)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(MOB)もしくはN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(MNNG)またはBrockらによりBiology of Microorganisms, Prentice Hall, 238−247, 1984に記載されたような突然変異誘発化学物質によって発生させることができる。
【0029】
変異体は微生物の表現型である。微生物はそれらの環境に適合する能力を有し、したがって顕著な生理学的可撓性を発揮する。表現型適合においては、微生物のすべての細胞が遺伝的には決定されていない変化の要求に対応し、環境の変動に可逆的に応答する(H. Stolp, Microbial ecology: organismus, habitats, activities. Cambridge University Press, Cambridge, GB, 180, 1988)
【0030】
新規な抗生物質を産生する突然変異体および変異体のスクリーニングは、たとえばHPLCまたはLC−MS法により、培養液中に蓄積した活性物質の分析たとえば抗菌作用の測定または発酵液中における抗菌活性をもつことが既知の化合物の検出によって行われる。
【0031】
発酵に適当な好ましい炭素源は同化可能な炭水化物および糖アルコール、たとえばグルコース、ラクトース、スクロースまたはD−マニトール、炭水化物含有天然産物たとえば麦芽エキスまたは酵母エキスである。適当な窒素含有栄養素にはアミノ酸、ペプチドおよびタンパク質ならびにそれらの分解産物、たとえばカゼイン、ペプトンまたはトリプトン、同じくミート麦芽エキス、酵母エキス、粉砕種子、たとえばトーモロコシ、小麦、ソラマメ、大豆または綿の実、アルコール製造の蒸留残留物、ミートミールまたは酵母エキス、またさらにアンモニウム塩および硝酸塩、とくに合成または生合成的に得られるペプチドがある。栄養溶液に含有させることができる無機塩には、たとえば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、鉄、亜鉛、コバルトおよびマンガンの塩化物、炭酸塩、硫酸塩またはリン酸塩がある。
【0032】
新規なコニオセチンの産生は、約0.05〜5%、好ましくは1〜2%の麦芽エキス、約0.05〜3%、好ましくは0.05〜1%の酵母エキスおよび0.2〜5%、好ましくは0.5〜2%のグルコース、0.5〜3%、好ましくは1.5〜3%のオートミールを含有する栄養溶液中でとくに良好に起こる。百分率データは各場合、完全栄養溶液の重量に基づくものである。
【0033】
この栄養溶液中で、Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)はコニオセチンの混合物を産生する。新規なコニオセチン1または2種以上の量的含有量は栄養溶液の組成に依存して変動する。さらにメジウムの組成により、微生物が1種のコニオセチンを全くまたは検出限界以下しか産生しないように、個々のコニオセチンの合成を制御することも可能である。
【0034】
微生物は好気的に、すなわち、たとえば適宜空気または酸素を導入して、振盪フラスコもしくはファーメンター中または固体メジウム上にて浸水下に振盪または攪拌しながら培養する。これは約15〜35℃、好ましくは約20〜30℃、とくに温度25〜30℃の温度範囲で実施することができる。pH範囲は4〜10、好ましくは6.5〜7.5でなければならない。微生物は一般にこれらの条件下に48〜720時間、好ましくは72〜720時間培養される。培養は複数の段階で行うのが有利である。すなわち最初1または2以上の前培養液を液体栄養メジウム中に調製し、ついで実際の生産メジウム、主培養液に1:10〜1:100容量比になるように移す。前培養液はたとえば、菌糸体を栄養溶液に移し、それを約20〜120時間、好ましくは48〜72時間、増殖させることにより得られる。菌糸体はたとえば、その株を約1〜40日間、好ましくは21〜35日間、固体または液体栄養メジウムたとえば酵母−モルトアガール、オートミールアガールまたは馬鈴薯−デキストロースアガール上で増殖させることにより得ることができる。
【0035】
発酵および新規な抗生物質の製造過程は、熟練者には既知の方法で、たとえばバイオアッセイ、クロマトグラフィー法、たとえば薄層クロマトグラフィー(TLC)もしくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって生物学的活性を追跡することができる。
【0036】
カビConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)は固体栄養メジウム上、表面培養または非攪拌培養により化合物コニオセチンを産生することができる。固体栄養メジウムは、水性栄養メジウムにアガールまたはゼラチンを添加することによって調製可能である。しかしながら、コニオセチンはカビConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)の浸水培養方法により、すなわち水性懸濁液中でも得ることができる。抗生物質コニオセチンは菌糸体中にもまた培養ろ液中にも存在し、通常、大部分はバイオマス中に見出される。したがって発酵溶液は、ろ過または遠心分離に付すのが好ましい。ろ液を固相、として吸着樹脂を用いて抽出する。菌糸体のみでなく表面培養液はメタノールまたは2−プロパノールで抽出するのが好ましいが、他の溶媒も使用することができる。
【0037】
抽出は広いpH範囲で実施できるが、中性または弱酸性メジウム中、好ましくはpH3〜7で行うことが好ましい。抽出液はたとえば真空中で濃縮乾燥する。
【0038】
本発明の抗生物質を単離するための一方法は、それ自体既知の様式による溶液分配である。
【0039】
精製のための他の方法には、吸着樹脂、たとえばDiaion(R) HP−20(Mitsubishi Casei Corp. Tokyo)、Amberlite(R) XAD 7(Rohm and Haas, USA)、Amberchrom(R) CG(Toso Haas, Philadelphia, USA)または類似の物質上でのクロマトグラフィーがある。数多くの逆相支持体たとえば一般に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のフレームワーク内で知られるようになった、たとえばRPおよびRP18も適当である。
【0040】
本発明の抗生物質を精製するための他の可能性としては、いわゆる順相クロマトグラフィー支持体、たとえばシリカゲルもしくはAlまたはそれ自体既知の他の様式における使用がある。
【0041】
別の単離方法には、モルキュラーシーブたとえばFractogel(R) TSK HW−40、Sephadex(R) G−25およびその他をそれ自体既知の方法で使用する方法がある。また、またそれに加えて、濃縮した材料からの結晶化によってコニオセチンを得ることもできる。この目的には、たとえば無水または水を添加した有機溶媒およびその混合物が適当である。本発明の抗生物質の単離および精製のための付加的な方法においては、好ましくは4〜10のpH範囲の陰イオン交換樹脂、および好ましくは2〜5のpH範囲の陽イオン交換樹脂が使用される。この目的には、有機溶媒を加えた緩衝溶液の使用がとくに適当である。
【0042】
コニオセチン、その上記化学誘導体およびその自明の化学的均等体は、熟練者には周知の方法で、相当する薬理学的に許容される塩に変換することができる。
【0043】
本発明における化合物の自明の化学的均等体とは、わずかな化学的な差を有する化合物、すなわち同じ活性を有し、温和な条件下に本発明の化合物に変換される化合物である。上記均等体には、たとえばエステル、アゾメチン(シッフの塩基)、ケタール、オキシム、水素化生成物、還元生成物、本発明の化合物との複合体または付加物が包含される。
【0044】
本発明の化合物の薬理学的に許容される塩とは、Remingtons Pharmaceutical Sciences(17th edition, 1418, 1985)に記載されているような無機および有機塩の両者を意味する。適当な塩は、とくにアルカリ金属、アンモニウムおよびアルカリ土類金属塩、生理学的に耐容性のあるアミンとの塩であり、無機および有機酸たとえばHCl、HBr、HSO、マレイン酸、フマール酸の塩である。
【0045】
本発明の化合物は、驚くべきことに、強力な抗菌作用を有し、したがって細菌感染によって引き起こされる疾患の治療に適することが見出されたのである。表1に例としてコニオセチンの最小阻止濃度(MIC)をまとめる。
【0046】
【表1】
Figure 2004515490
【0047】
本発明の化合物は、慣用の他の抗生物質、たとえばβ−ラクタム(ペニシリン、セファロスポリン)、アミノグリコシド(ストレプトマイシン)、マクロライド(エリスロマイシン)、キノロン(シプロフロキサシン)、スルホンアミドまたはグリコペプチド(バンコマイシン)および他の抗生物質との交叉抵抗性を全く示さないことは特記すべきである。
【0048】
さらに比較的弱いながらも、酵母たとえばCandida albicansならびにカビ、たとえばAspergillus nigerに対して阻害作用を示すことも強調されねばならない。これらは持続的な、生命にかかわることさえもある感染疾患を引き起こす(実施例8)。したがって、コニオセチンはこのような疾患の治療にも同様に適している。
【0049】
コニオセチンは有効濃度およびそれ以上の濃度で良好な耐容性を示す。
したがって、本発明はまた、本発明の化合物の医薬としての使用ならびに細菌および真菌感染の処置および/または予防のための医薬の製造における関連化合物の使用に関する。
【0050】
本発明はさらに、本発明の化合物を含有する医薬に関する。
上記医薬は、式Iの化合物少なくとも1種を生理学的に許容される賦形剤および/または担体と混合し、適当な剤形に変換することによって製造される。
【0051】
本発明の医薬は、経腸的(経口的)、非経口的(筋肉内または静脈内)、経直腸的または局所的に投与される。それらは溶液、粉末、錠剤、カプセル(マイクロカプセルを含む)、軟膏(クリームまたはゲル)または坐剤の形態で投与することができる。このような剤形に適当な賦形剤は医薬的に慣用される液体または固体の充填剤、希釈剤、溶媒、乳化剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤および/または緩衝剤である。投与量は体重1kgあたり0.1〜1000mg/kg、好ましくは0.2〜100mg/kgを投与するのが好ましい。それらは本発明の化合物の少なくとも有効1日用量たとえば30〜3000mg、好ましくは50〜1000mgを含有する投与量単位として投与するのが好ましい。
【0052】
【実施例】
以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明することを意図するものであり、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
Coniochaeta ellipsoidea (DSM 13856)のグリセロール培養液の調製
滅菌した100mLのエルレンマイヤーフラスコ中、30mLの栄養溶液(麦芽エキス2.0%、酵母エキス0.2%、グルコース1.0%、(NHHPO 0.05%、pH6.0)にConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)株を接種し、25℃、140rpmで6日間シェーカー上にて回転させる。ついでこの培養液1.5mLを80%の濃度のグリセロール2.5mLで希釈し、−135℃で保存する。
【0053】
実施例2
エルレンマイヤーフラスコ中Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)の前培養液の調製
滅菌した300mLのエルレンマイヤーフラスコ中、100mLの栄養溶液(麦芽エキス2.0%、酵母エキス0.2%、グルコース1.0%、(NHHPO 0.05%、pH6.0)にConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)株を接種し、25℃、140rpmにおいて4日間シェーカー上でインキュベートする。ついでこの前培養液2mLを接種して主培養液を調製する。
【0054】
実施例3
固体メジウムプレート上Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)の主培養液の調製
麦芽エキス20g/L、オートミール20g/L、2%アガールを含有し、pH7.0の栄養溶液200mLを滅菌した25×25cmのプレート30個に注ぐ。これらのプレートに2mLの前培養液を接種し、25℃でインキュベートする。本発明のコニオセチン化合物1または2種以上の最大産生は約676時間後に達成される。
【0055】
実施例4
抗生物質コニオセチンの単離
実施例3で得られたサイズ各25×25cmのアガールプレート30個を凍結乾燥し、2.5Lのメタノールで抽出する。澄明な液相を真空中で100mLに濃縮し、水で希釈して、吸着樹脂MCI Gel(R) CHP20Pを充填した580 mL容量のカラムに負荷する。カラムの大きさは幅×高さ:5cm×30cmである。溶出には水中5%〜90%アセトニトリル溶媒の勾配を使用し、カラムからの流出液を(40mL/分)各120mLの分画を収集した。HPLC分析でチェックしたコニオセチン含有分画を収集し、真空中で濃縮し、凍結乾燥する(0.3g)。
【0056】
実施例5
コニオセチンの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
カラム:Superspher 100 RP−18e(R)、250−4、プ レカラム付き
移動相:0.1%リン酸中75%アセトニトリル
流速:1mL/分
検出:210nmにおけるUV吸収による
コニオセチンの保持時間は13.6分である。
【0057】
実施例6
コニオセチンの最終的精製
実施例4で得られる濃縮された抗生物質コニオセチン(0.3g)を0.05%酢酸中75%〜100%アセトニトリルでの勾配過程によってLiChrospher(R) 100RP−18e HPLCカラム(幅×高さ:2.5cm×25cm)上において分別する。流速は30mL/分、分画サイズは60mLとする。HPLC分析によって検討した分画(実施例5参照)をそれらのコニオセチン含量に応じて合し、真空中で濃縮し、凍結乾燥する。純度98%のコニオセチン170mgが得られる。
【0058】
実施例7
マススペクトルによるコニオセチンの特性
分子ピークの測定;
求める分子は以下の所見に基づき413にアサインされる。ESIスペクトルおよびFABスペクトルは414amu(M+H)にピークを示す。ESIスペクトルはとくに412amu(M−H)にピークを示す。
擬分子イオンの高分解値:
ニトロベンジルアルコールマトリックスとのFAB条件下とくに414.2645amuにピークが観察される。測定値における質量の精度は約5ppmである。測定結果はC2536NO=414.2644amuで計算した元素組成とよく一致する。この元素組成には9個の二重結合当量が存在する。
【0059】
イオントラップマススペクトロメーターによるMS/MS実験では、ESIモードにおいて以下のフラグメンテーションを生じる:
414 amu〜396 amu (−HO), 386 amu (−CO), 370 amu (−CO), 346amu(−C),278 amu,271 amu,245 amu,215 amu,196 amuおよび低い密度の他のフラグメント。396 amu〜378 amu(−HO),352 amu(−CO),253 amu, 241 amu, 227 amu, 386 amu〜368 amu (−HO), 243 amu
【0060】
本発明の抗生物質の物理化学的および分光学的性質は以下のようにまとめることができる。
コニオセチン:
外観:無色ないし淡黄色の物質で、中等度およびそれ以上の極性を有する有機
溶媒に可溶であるが、水に対する溶解度は低い。中性および弱酸性のメジウム中では安定であるが、強酸性および強アルカリ性の溶液中では不安定である。
分子式:C2535NO
分子量:413.56
Hおよび13C NMR:表2および3参照
紫外極大吸収:233nm、288nm
【0061】
【表2】
Figure 2004515490
【0062】
【表3】
Figure 2004515490
【0063】
実施例8
アガール分散試験におけるコニオセチンの阻止作用
アガール溶液200mL中Staphylococcus aureusの接種材料2mL、アガール溶液200mL中Esherichia coliの接種材料2mL、アガール溶液200mL中Candida albicans の接種材料2mL、アガール溶液200mL中Aspergillus nigerの接種材料1mLおよびアガール溶液200mL中Streptomyces murinusの接種材料3mLによりアガールプレートを調製する。直径6mmのディスクをアガール上に置き、コニオセチンを10mM溶液として適用する。接種したStaphylococcus, E. coli およびCandidaのプレートは37℃で16時間、A. nigerのプレートは28℃で40時間、streptomycesのプレートは28℃で16時間インキュベートする。以下の直径の阻止領域が観察される。
Figure 2004515490

Claims (19)

  1. 式I:
    Figure 2004515490
    [式中、R、RおよびRは互いに独立に
    1.Hまたは
    2.C−C−アルキル、C−C−アルケニルもしくはC−C−アルキニルであり、これらのアルキル、アルケニルおよびアルキニルは直鎖状または分岐鎖状であり、1または2個の
    2.1.−OH、
    2.2.=O、
    2.3.−O−C−C−アルキル(アルキルは直鎖状または分岐鎖状である)、
    2.4.−O−C−C−アルケニル(アルケニルは直鎖状または分岐鎖状である)、
    2.5.−アリール
    2.6.−NH−C−C−アルキル(アルキルは直鎖状または分岐鎖状である)、
    2.7.−NH−C−C−アルケニル(アルケニルは直鎖状または分岐鎖状である)、
    2.8.−NHまたは
    2.9.ハロゲン
    (ただし、置換基2.1〜2.9はさらに−CN、アミドまたはオキシム官能基によって置換されていてもよい)によって任意に置換され、
    はC−C−アルキル(この場合、アルキルは直鎖状または分岐鎖状であり、2.1〜2.9に記載の置換基で1回または2回任意に置換されている)またはC−C−アルケニル(この場合、アルケニルは直鎖状または分岐鎖状である)であり、
    はHまたはメチルであり、
    X、X、XおよびXは互いに独立にO、NH、N−C−C−アルキル、N−C−C−アルケニル、N−C−C−アルキニル(この場合、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは直鎖状または分岐鎖状である)、N−アシル、N−アリール、N−O−RまたはSである]
    の化合物、および/または式Iの化合物の立体異性体型化合物、および/またはこの型の任意の割合における混合物、および/または式Iの化合物の生理学的に耐容性のある塩。
  2. はH、Rはペンタ−1,3−ジエニル、Rはメチルおよび/またはRはOHである請求項1記載の式Iの化合物、ならびにその生理学的に耐容性のある塩。
  3. 式II
    Figure 2004515490
    の化合物、および/または式IIの化合物の立体異性体型化合物、および/または任意の割合におけるこの型の混合物、および/または式IIの化合物の生理学的に耐容性のある塩。
  4. 式IIIA
    Figure 2004515490
    の化合物およびその生理学的に耐容性のある塩。
  5. Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体および/または突然変異体の1つを、培養液中に化合物コニオセチンが蓄積するまで発酵させ、ついでその化合物およびその薬理学的に許容される塩を単離することによって得られる分子式C2535NO(コニオセチン)の化合物。
  6. Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体もしくは突然変異体の1つを培養液中にコニオセチン化合物が蓄積するまで発酵させ、その化合物を単離し、ついで化学的誘導体への変換、および薬理学的に許容される塩への変換によって得られる分子式C2535NO(コニオセチン)化合物に由来する化学的誘導体。
  7. コニオセチンをカルボン酸誘導体と反応させ、適宜薬理学的に許容される塩に変換することによる請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の製造方法。
  8. 微生物Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその変異体もしくは突然変異体の1つを培養液中で発酵させ、式Iの化合物を単離し、ついで適宜薬理学的に許容される塩へ変換することによる請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の製造方法。
  9. Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)またはその突然変異体および/または変異体を、炭素源および窒素源ならびに慣用の無機塩および痕跡元素を含有する培養メジウム中、好気的条件下に発酵させることによる請求項8記載の製造方法。
  10. 発酵は炭素源として0.5〜5%の麦芽エキスおよび0.5〜5%のオートミールを含有する栄養メジウム中で実施する請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 発酵は温度20〜35℃、pH4〜10の好気的条件下に実施する請求項8〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 医薬として使用するための請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  13. 感染性疾患の処置および予防用医薬の製造のための請求項1〜6のいずれかに記載の化合物の使用。
  14. 細菌感染疾患の処置および予防用医薬の製造のための請求項1〜6のいずれかに記載の化合物の使用。
  15. 真菌感染の処置および予防用医薬の製造のための請求項1〜6のいずれかに記載の化合物の使用。
  16. 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物少なくとも1種ならびに1または2種以上の生理学的に許容される担体および適宜、適当な賦形剤を含有する医薬。
  17. 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物少なくとも1種を生理学的な賦形剤および/または担体で適当な剤形に変換することを含む請求項15記載の医薬の製造方法。
  18. 抗生物質を得るためのConiochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)、その突然変異体もしくは変異体の使用。
  19. Coniochaeta ellipsoidea Udagawa(DSM 13856)。
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