JP2004514641A - ハロゲン化水素の分離方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と1種又はそれ以上のハロゲン化水素とを含有する混合物からハロゲン化水素を分離する方法に関する。本発明の方法を使用して分離できるハロゲン化水素としては、弗化水素及び塩化水素が挙げられる。本発明の方法は、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物を含有する混合物、特に複数の弗素含有有機化合物を含有する混合物から弗化水素を分離するのに特に有用である。
【0002】
弗素含有有機化合物(すなわち、フルオロカーボン類)、例えば(ハイドロ)フルオロカーボン(HFC)類、(ハイドロ)クロロフルオロカーボン(HCFC)類及びクロロフルオロカーボン(CFC)類は、冷却、冷凍、発泡及び噴射剤の用途で広く使用されている。
【0003】
かかる弗素含有化合物は、弗素原子以外の原子、特に塩素原子を1個又はそれ以上含有するハロカーボン出発原料と、弗化水素とを、液相中又は気相中で、弗素化触媒の存在下で反応させることによって製造される場合が多い。かかる反応は、典型的に、所望の弗素含有有機化合物と、有機副生物と、ハロゲン化水素、例えば塩化水素及び未反応弗化水素と、その他の出発原料とを生成する。これらの生成物を分離し、しかも再使用するために弗化水素をできるだけ多く回収することが望ましい。
ある割合の弗化水素は、通常は蒸留によって分離し、回収できるが、得られる留出液は、通常は残留弗化水素を含有し、特に得られる有機生成物と弗化水素が共沸混合物を形成する場合には残留弗化水素を含有する。この残留弗化水素は、通常は、生成物流を水又は好ましくは水性アルカリで洗浄することによって除去される。従って、単蒸留法は、所望の生成物から弗化水素を分離して精製弗化水素流とフルオロカーボン生成物流とを得るのには適していない。
【0004】
弗素含有有機生成物から弗化水素を分離する別の種々の方法が知られている。
【0005】
国際特許出願公開第W097/49656号明細書には、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(R−245fa)を、R−245faとHFとを含有する混合物から回収する方法が記載されている。国際特許出願公開第W097/49656号明細書に記載の方法は、
(a) 式CxFyHz(式中、3<x<10であり、2<y<22 であり且つ0<z<6である)で示される化合物、
(b) 式R1R2R3N(式中、R1、R2及びR3はフルオロアルキル基であり、そのそれぞれは1〜10個の炭素原子と2個以下の水素原子とを有する)で示される化合物、
(c) 式R4OR5(式中、R4及びR5はアルキル基であり、そのそれぞれは炭素原子を1〜10個有し、R4及びR5のうちの少なくとも一つは1個の弗素原子を含有する)で示される化合物、及び
式ClClmHn(式中、lは3〜10の整数であり、mは2〜22の整数であり且つnは0〜6の整数である)で示される化合物の中から選択される抽出剤の少なくとも1つを、R−245faと弗化水素とを含有する混合物と接触させることからなる。液体混合物が形成され、2つの液相に分離する。主成分として前記抽出剤とR−245faとを含有する抽出剤相が得られる。R−245faは抽出相から回収される。この方法の分配係数は比較的低く、しかも生成物の回収及び再構成のために多段階法が必要とされる。
【0006】
特開平9−110738号明細書には、1,1,1,2−テトラフルオロエタン (R−134a)を、R−134aと弗化水素とを含有する混合物から分離する方法が記載されている。この方法は、前記混合物を、有機抽出剤 例えば一般式CxFyHz(式中、3<x<10であり、3<y<33であり且つ0<z<6である)で示される化合物、式R1R2R3N(式中、R1、R2及びR3は炭素原子を1〜10個有するアルキル基であり且つR1、R2及びR3の少なくとも一つは弗素原子を少なくとも1個含有する)で示される化合物、又は式R4OR5で示される化合物と接触させて前記混合物を液化させ、次いで該混合物を分離してR−134aと抽出剤とを含有する抽出剤相を得ることからなる。次いで、R−134aが抽出剤から分離される。特開平9−110738号明細書に記載の方法は、有機弗素含有化合物とR−134aとの相互溶解性及びHFとの低い相互溶解性に特徴があり、それによってHF、134a/HF 分離手段を提供している。
【0007】
特開昭61−158801号明細書には、弗化水素と、弗化水素の沸点に近い沸点及びHFに対する相互溶解性をもつ化合物、例えば硫黄又は酸素含有有機化合物とを含有する混合物から弗化水素を分離する方法が記載されている。前記の有機化合物は、酸素原子を含有するものであることが好ましい。この方法は、前記混合物にアミンを加え、次いで該混合物を蒸留して、弗化水素の沸点に近い沸点をもつ化合物から弗化水素を分離することからなる。
【0008】
Stenstromらの論文(Can. J. Chem. Eng., 66, 1988, 249−257 及び Can. J. Chem. Eng., 64, 1986, 426−431) 及び Mooreの論文(Analytical Chemistry,29, 1957, 11, 1660−1662) には、希釈水溶液からの有機酸用の抽出剤として長鎖アミン類が記載されている。この方法は、酸類、例えばリン酸、塩酸、硫酸、ハイドロフルオロケイ酸及び弗化水素酸を用いて使用できる。これらの文献に記載の方法を使用して弗化水素を抽出する場合には、使用された条件は、アミン相中の弗化水素の低いモル比をもたらし、弗化水素の回収には問題がある。
【0009】
本発明の目的は、ハロゲン化水素、特に弗化水素の抽出方法であって、ハロゲン化水素を、費用のかかる蒸留工程を必要せずに、好ましくは水洗を行うことなく再循環させるのに適した形態でハロゲン化水素を提供するハロゲン化水素の抽出方法を提供することにある。
【0010】
本発明によれば、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、ハロゲン化水素とを含有する混合物からハロゲン化水素を分離する新規な方法が提供される。本発明の方法は、弗素含有有機化合物から弗化水素を分離するのに特に有用である。
【0011】
本発明の方法は、(1)1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、ハロゲン化水素とを含有する混合物をアミンハロゲン化水素酸塩(amine hydrohalide)溶媒、例えばアミン弗化水素酸塩(amine hydrofluoride)溶媒と接触させ;次いで(2)前記アミンハロゲン化水素酸塩溶媒から前記の1種又はそれ以上の有機化合物を分離する工程からなる。
【0012】
アミンハロゲン化水素酸塩は、例えば、アミン弗化水素酸塩又はアミン塩酸塩であってもよい。複数のアミンハロゲン化水素酸塩の混合物、例えばアミン弗化水素酸塩とアミン塩酸塩の混合物を使用してもよい。アミン弗化水素酸塩を使用することが特に好ましい。
【0013】
再使用するためには、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒を再生することが可能である。
【0014】
本発明の溶液は、慣用の材料製の装置中で取り扱い、操作することができる。このことは、本発明の反応の分配係数が高いということの他に、本発明の方法が現在使用されている多数の方法よりも経済的に実施できることを意味する。
【0015】
本発明の方法で使用するのに適したアミンは、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒を形成することができるアミン(すなわち、有機化合物よりも弗化水素に対して大きい親和性をもつアミン)である。本発明の方法で使用するアミンハロゲン化水素酸塩溶媒の形成に使用するのに適したアミンとしては、次の式:
R1R2R3N
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子、非置換(C1〜C30)分岐又は直鎖アルキル基、非置換(C1〜C30)分岐又は直鎖アルケニル基を表すか、あるいはR1、R2及びR3のうちの二つが、これらが結合している窒素原子と一緒になって非置換複素環を形成するものであり且つ残りの一つが水素原子である〕
を有するアミンが挙げられる。
R1、R2及びR3うちのいずれか一つがアルキル基又はアルケニル基である場合には、これらの基はそれぞれ炭素原子を1〜15個含有することが好ましく、1〜9個を含有ことがさらに好ましい。R1、R2及びR3のうちの二つが、これらが結合している窒素原子と一緒になって複素環式基を形成する場合には、該複素環式基は、例えばアリール基であり得る。該複素環式基は、典型的には環中に原子を4〜7個、好ましくは5個又は6個含有するものである。
【0016】
前記アミンは第二級アミン又は第三級アミンであることが好ましい。第三級アミンは可燃性及び/又は揮発性が低い傾向をもつという理由から、第三級アミンが特に好ましい。
【0017】
好ましいアミンとしては、トリブチルアミン、トリイソオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ジメチルピリジン及びエチルピリジンが挙げられる。
【0018】
前記アミンはハロゲン化水素と一緒に、次の式:
R1R2R3N・xHHal
(式中、R1、R2及びR3は前記の意義を有し、Halはハロゲン原子、例えば塩素原子又は弗素原子、好ましくは弗素原子であり、且つxはアミン塩基に対するハロゲン化水素のモル比を表し、典型的には1〜15である)
で示されるアミンハロゲン化水素酸塩溶媒を形成する。
【0019】
好ましいアミンハロゲン化水素酸塩溶媒としては、トリブチルアミン弗化水素酸塩、トリイソオクチルアミン弗化水素酸塩、トリノニルアミン弗化水素酸塩、トリデシルアミン弗化水素酸塩、ピリジン弗化水素酸塩、メチルピリジン弗化水素酸塩、ジメチルピリジン弗化水素酸塩、エチルピリジン弗化水素酸塩、ピペリジン弗化水素酸塩、及びメラミン弗化水素酸塩が挙げられる。
【0020】
ハロゲン化水素、例えば弗化水素とアミン塩基とのモル比は、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒の性質を決定するのに重要である。典型的には、アミンハロゲン化水素複合体中のハロゲン化水素(例えば、弗化水素)とアミンのモル比は、1:1 〜 15:1、好ましくは3:1 〜 8:1である。前記のモル比が1:1よりも小さい場合には、前記の化学種の粘度が増大し且つ例えば弗化水素を除去するのに必要な温度が上昇し、その結果、より耐食性であり、従って、より高価な材料を使用して反応容器を組み立てる必要があり得る。前記モル比が15:1よりも大きい場合には、アミンハロゲン化水素酸塩の蒸気圧が吸収されるべき弗化水素の蒸気圧と類似しており、従って、回収効率が劣る。
【0021】
アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素との反応によって形成される。例えば、アミン弗化水素酸塩は、アミンと弗化水素との反応によって形成される。典型的には、弗化水素はアミンに容易に溶解して一連の複合化合物を形成する。アミン弗化水素酸塩などのアミンハロゲン化水素酸塩は、ハロゲン化水素(例えば、弗化水素)又はアミン塩基のいずれの性質とも明確に異なる性質を有する。例えば、粘度、蒸気圧、密度及び腐食電位可能性が、前記の2つの成分の比率の関数である。
【0022】
アミンハロゲン化水素酸塩溶媒、例えばアミン弗化水素酸塩溶媒は、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、ハロゲン化水素、例えば弗化水素とを含有する混合物からハロゲン化水素、例えば弗化水素を吸収して、別のアミンハロゲン化水素酸塩種、例えば別のアミン弗化水素酸塩種を提供する。前記混合物は、一旦ハロゲン化有機化合物がアミンハロゲン化水素酸塩から分離されると、ハロゲン化水素、例えば弗化水素を本質的に含有していない。
【0023】
理論に拘束されることを望むことなく、本発明者らには、アミン弗化水素酸塩は腐食剤として存在するものではないことから、アミン弗化水素酸塩が弗化水素酸塩の抽出溶媒として特に適しており、しかも弗化水素は、例えばアルカリ金属弗化物又は水中の弗化水素溶液と比べて容易に回収できると思われる。その結果、本発明の溶液は、慣用の材料、例えば低温炭素鋼、ステンレス鋼又はガラス製の装置中で取り扱うことができ、操作することができる。これに対して、その他の弗化水素の分離方法は、ニッケル合金、例えばモネル、インコネル、又はハステロイなどの材料を使用することを必要とする。
分離すべきハロゲン化水素(例えば、弗化水素)とアミンハロゲン化水素酸塩混合物(例えば、アミン弗化水素酸塩)との比は、典型的には3:1 〜 5:1、好ましくは4:1 〜 5:1である。これらの範囲内の比率を使用すると、弗化水素の約99%の回収を達成できる。
アミンハロゲン化水素酸塩溶媒は、その場で形成してもよいし又は反応の最初の工程に先立って形成してもよい。
【0024】
例えば、アミン弗化水素酸塩溶媒がその場で形成される場合には、式R1R2R3N(式中、R1、R2及びR3は、前記の意義を有する)で示されるアミンを、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、弗化水素とを含有する混合物に加える。次いで、該アミンは、前記混合物中の弗化水素と反応して、所望のアミン弗化水素酸塩溶媒を形成する。
【0025】
例えば、アミン弗化水素酸塩溶媒を前記の反応の第一工程に先立って形成させる場合には、式R1R2R3N(式中、R1、R2及びR3は前記の意義を有する)で示されるアミンを、弗化水素と反応させてアミン弗化水素酸塩溶媒を形成させる。次いで、該溶媒を、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、弗化水素とを含有する混合物に加える。溶媒は安定であり、しかも使用前に保存できる。
【0026】
上記の二つの場合において、アミン弗化水素酸塩溶媒は混合物中の弗化水素と反応して別のアミン弗化水素酸塩生成物を生成する。
【0027】
本発明の方法に供する前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物は、典型的には、ハロゲン原子を少なくとも1個、好ましくは弗素原子を少なくとも1個有する。典型的には、前記のハロゲン化有機化合物は、次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜6であり、bは0〜13であり、cは1〜14であり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)
を有する。前記のbは少なくとも1であることが好ましい。
【0028】
前記のハロゲン化有機化合物は、飽和又は不飽和直鎖又は分岐ハロゲン化有機化合物であってもよいし、あるいは飽和又は不飽和ハロゲン化環状有機化合物であってもよい。
【0029】
前記のハロゲン化有機化合物が飽和直鎖又は分岐化合物である場合には、該ハロゲン化有機化合物は、典型的には、次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜6であり、bは0〜13であり、cは1〜14であり、b+cは2a+2であり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)を有する。aが1〜4であり、bが0〜9であり、cが1〜 10であり、b+cが2a+2であることが好ましい。bは少なくとも1であることが好ましい。例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタンが、適当なハロゲン化有機化合物である。
【0030】
前記のハロゲン化有機化合物がハロゲン化直鎖又は分岐アルケンである場合には、該ハロゲン化有機化合物は、典型的には、次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜6であり、bは0〜11であり、cは1〜12であり、b+cは2aであり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)を有する。aが1〜4であり、bが0〜7であり、cが1〜8であり、b+cが2aであることが好ましい。bは、少なくとも1であることが好ましい。例えば、テトラフルオロエチレンが適当なハロゲン化有機化合物である。
【0031】
前記のハロゲン化有機化合物が、ハロゲン化直鎖又は分岐ジアルケンである場合には、該ハロゲン化有機化合物は、典型的には、次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜6であり、bは0〜9であり、cは1〜10であり、b+cは2a−2であり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)を有する。aが1〜4であり、bが0〜5であり、cが1〜6であり、b+cが2a−2であることが好ましい。bは、少なくとも1であることが好ましい。例えば、ヘキサフルオロブタジエンが適当なハロゲン化有機化合物である。
【0032】
前記のハロゲン化有機化合物がハロゲン化環状アルカンである場合には、該ハロゲン化有機化合物は、典型的には、次の式:
CaHbXc
(式中、aは3〜6であり、bは0〜11であり、cは1〜12であり、b+cは2aであり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)を有する。bは、少なくとも1であることが好ましい。例えば、パーフルオロシクロブタンが適当なハロゲン化有機化合物である。
【0033】
前記のハロゲン化有機化合物が環状アルケンである場合には、該ハロゲン化有機化合物は、典型的には、次の式:
CaHbXc
(式中、aは3〜6であり、bは0〜9であり、cは1〜10であり、b+cは2a−2であり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)を有する。bは、少なくとも1であることが好ましい。例えば、パーフルオロシクロブテンが適当なハロゲン化有機化合物である。
【0034】
前記のハロゲン化有機化合物は、前記の型の有機化合物のいずれかの混合物を含有していてよい。例えば、該ハロゲン化有機化合物は、飽和直鎖及び/又は分岐ハロゲン化化合物の混合物であってもよいし、あるいは飽和化合物と不飽和化合物との混合物であってもよい。
【0035】
有機化合物の少なくとも一つは弗素原子を少なくとも1個含有するものであることが特に好ましい。適当な弗素含有化合物としては、(ハイドロ)フルオロカーボン、(ハイドロ) フルオロクロロカーボン及びクロロフルオロカーボンが挙げられる。有機化合物の少なくとも一つは(ハイドロ)フルオロカーボンであることが好ましい。特に好ましい弗素含有有機化合物としては、1,1,1,2−テトラフルオロエタン (R−134a)、ジフルオロメタン (R−32)、ペンタフルオロエタン (R−125)、クロロジフルオロメタン (R−22)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(R−245)、ヘキサフルオロプロパン、ヘキサフルオロブタン (R−356)、ヘプタフルオロプロパン (R−227)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロブタジエン、パーフルオロシクロブタン及びパーフルオロシクロブテンが挙げられる。
【0036】
「(ハイドロ)フルオロカーボン」という用語は、炭素原子と弗素原子と水素原子だけからなる化合物を意味する。「(ハイドロ)フルオロクロロカーボン」という用語は、炭素原子と弗素原子と塩素原子と水素原子だけからなる化合物を意味し、また「クロロフルオロカーボン」という用語は炭素原子と弗素原子と塩素原子だけからなる化合物を意味する。
【0037】
1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と弗化水素とを含有する混合物は、典型的には、弗素原子以外のハロゲン原子、特に塩素原子を1個又はそれ以上含有するハロゲン含有化合物と弗化水素とを、液相中で又は気相中で、場合によっては弗素化触媒の存在下で反応させることによって製造される。かかる反応は、一般に、所望の弗素含有有機化合物と、未反応弗化水素と、有機副生物とを含有する混合物を生成する。1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、別のハロゲン化水素との混合物が、同様の方法で得ることができる。
【0038】
適当なハロゲン含有化合物としては、弗素含有有機化合物のような別のハロゲン含有有機化合物の製造に適していると当該技術において知られているような化合物が挙げられる。例えば、前記のハロゲン含有化合物は、炭素原子とハロゲン原子だけを含有していてもよいし、又は該ハロゲン含有化合物は、炭素原子とハロゲン原子と水素原子とを含有していてもよい。
【0039】
前記の1種又はそれ以上の有機化合物と、ハロゲン化水素 例えば弗化水素との混合物は、共沸混合物又は共沸混合物様混合物からなるか、あるいは無水混合物からなるものであることが好ましい。0.5重量%未満の水、好ましくは0.05重量%の水、さらに好ましくは0.02重量%未満の水を含有する混合物は、無水であるとみなされる。
【0040】
「共沸混合物」という用語は、一定の沸点挙動を示し且つ沸騰又は蒸発の際に構成成分それぞれに分別又は分離しない傾向をもつ成分を2種又はそれ以上含有する組成物を意味する。
【0041】
「共沸混合物様混合物」という用語は、一定の沸騰挙動又は本質的に一定の沸点挙動を示し且つ沸騰の際に有意な程度に分留する傾向をもたないという点で真の共沸混合物のように挙動する組成物を意味する。
【0042】
本発明の方法は、ハロゲン化有機化合物と、弗化水素などのハロゲン化水素との共沸混合物と共に使用するのに適している。ハロゲン化有機化合物とハロゲン化水素が共沸混合物(azeotrope)すなわち共沸混合物(azeotropic mixture)を形成する場合には、アミンハロゲン化水素酸塩を導入する前に、上記共沸混合物から過剰のハロゲン化水素を分離することが好ましいものであり得る。
【0043】
本発明の方法は、弗化水素のようなハロゲン化水素をある任意の量で含有する混合物に適用することができる。
【0044】
1種又はそれ以上の有機化合物、弗化水素のようなハロゲン化水素とを含有する混合物は、典型的には、本発明の方法の工程(1)において液相又は気相の状態にある。
【0045】
本発明の方法において、1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、弗化水素などのハロゲン化水素とを含有する混合物を、アミン弗化水素酸塩溶媒などのアミンハロゲン化水素酸塩溶媒と、十分な時間混合して、該アミンハロゲン化水素酸塩溶媒に前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物からハロゲン化水素を吸収させる。滞留時間は、典型的には、3秒〜1時間、好ましくは1分〜15である。
【0046】
本発明で使用するのに適した装置は、前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物とハロゲン化水素(例えば、弗化水素)とを含有する混合物が、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒(例えば、アミン弗化水素酸塩溶媒)と接触する際に液相又は蒸気相の状態にあるかどうかに左右される。
【0047】
ハロゲン化水素をアミンハロゲン化水素酸塩溶媒と接触させると、典型的には熱が放出される。前記の混合物が、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒と最初に接触する際に液相の状態にある場合には、反応工程中の圧力は前記有機化合物の沸騰を促進又は抑制するように制御し得る。圧力を調整し且つハロゲン化水素(例えば、弗化水素)とアミンハロゲン化水素酸塩溶媒との間の反応の熱を吸収し得る場合には、本発明の方法の操作温度もまた調整することができる。
【0048】
前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と弗化化水素とを含有する混合物は、典型的にはアミン弗化水素酸塩溶媒よりも揮発性である。
【0049】
前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と弗化化水素とを含有する混合物が、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒と接触する際に液相の状態にある(沸騰しているかいないかに関係なく)場合には、適応な装置としては、攪拌混合タンク、インラインスターティックフローミキシング装置(in−line static flow mixing equipment)、ジェット混合物装置又はベンチュリエダクターが挙げられる。これらの一般的な装置の種類は、場合によっては、外部冷却によって熱を除去することを可能にする熱交換装置の一部として組み立てることができる。本発明の第一の工程中に混合物の圧力を、別の容器にオリフィス、バルブなどによって下げることができる場合には、例えば、自動冷却を使用することによって熱交換器の必要性を最小限にするか又は除くことができる。
【0050】
前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物とハロゲン化水素とを含有する混合物が、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒と接触する際に液相の状態にある場合には、適応な装置としては、液体に適した装置、並びに気泡搭、蒸留塔、吸収塔及び落下液膜吸収装置が挙げられる。また、気液接触は、外部冷却剤に対する熱交換に採用されるこれらの技術の適当な部分改良で実施できる。
【0051】
これらの装置のどの装置が弗化水素以外のハロゲン化水素の回収に使用するのに適するかということは、当業者には容易に認められるであろう。
【0052】
本発明の方法の第二工程において、前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物がアミンハロゲン化水素酸塩溶媒から分離される。種々の分離方法が、採用してもよい。好ましい方法は、分離される混合物の性質やアミンハロゲン化水素酸塩溶媒の性質などの多数の因子に左右されるであろう。例えば、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒がアミン弗化水素酸塩溶媒である場合には、弗化水素、アミン弗化水素酸塩溶媒及び流体 (すなわち、液相又は気相中のハロゲン化有機化合物と弗化水素との混合物)それぞれの相対流量が重要である。
【0053】
本発明の方法の工程(1)の後に、前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物が液体として存在する場合には、種々の方法を適用することができる。アミンハロゲン化水素酸塩溶媒と前記の1種又はそれ以上の有機化合物は、単一の液相を形成してもよいし、又は該アミンハロゲン化水素酸塩と該有機化合物との抽出組成及び温度などのその他の因子に応じて2つ又はそれ以上の液相に分離していてもよい。
【0054】
アミンハロゲン化水素酸塩溶媒と前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物が単一の液相を形成する場合には、蒸留による分離が好ましい。
【0055】
前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物からアミン弗化水素酸塩溶媒を蒸留により分離するのに適した装置としては、単段フラッシュ装置又は蒸発器単位装置が挙げられる。この装置は、アミン弗化水素酸塩溶媒とフルオロカーボン化合物とが典型的に揮発性に大きな違いを有することから、適している。また、蒸留は慣用の蒸留塔又は回収塔で行ってもよい。2種又はそれ以上の有機化合物の混合物をアミン弗化水素酸塩溶媒から分離する場合には、プロセス全体を簡単にするという理由から、蒸留塔の使用が好ましい。すなわち、本発明の方法が単純化される。なぜならば、前記の複数の有機化合物を同時に分離することができるからである。
【0056】
前記の1種又はそれ以上の有機化合物とアミン弗化水素酸塩とが2以上の液相を形成する場合には、液−液分離を行ってもよい。全ての場合において、前記アミン弗化水素酸塩溶媒と前記有機液体との間の密度の差が分離を行うのに利用される。
【0057】
前記の1種又はそれ以上の有機化合物とアミン弗化水素酸塩とを液−液分離により分離するのに適した装置としては、重力沈降容器(デカンター)又は高められた液体分離装置、例えば遠心分離装置又はハイドロサイクロンが挙げられる。
【0058】
前記ハロゲン化有機化合物の1種又はそれ以上が本発明の方法の工程(1)の後で蒸気として存在する場合には、種々の分離方法のいずれか一つを使用し得る。
【0059】
前記の1種又はそれ以上の有機化合物とアミン弗化水素酸塩とを分離するのに適した装置であって、その中で該有機化合物の有意な留分が蒸気の形態である分離装置としては、単純ノックアウトポット(knock−out pot)、充填式又は棚段式の分離カラムあるいは気液ハイドロサイクロンが挙げられる。
【0060】
また、微細液滴の回収又は除去に適した装置を、分離工程に入るアミンハロゲン化水素酸塩の液滴のサイズ分布に応じて、一次気液分離単位装置の後に使用してもよい。かかる追加の装置の例として、キャンドルフィルター、電気集塵装置又は“スピニングモップ(spinning mop)”装置が挙げられる。
【0061】
全ての場合において、分離装置の選択は、運転コスト、資本コスト、組み立て及び保守の容易さなどの判断基準に基づいて行うことができる。
【0062】
アミンハロゲン化水素酸塩溶媒から分離された1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物は、残存量のハロゲン化水素を含有していてもよい。前記の1種又はそれ以上の有機化合物から回収されるハロゲン化水素、例えば弗化水素の収率を向上させるためには、回収した有機化合物をその後にアミンハロゲン化水素酸塩溶媒と再度接触させてもよい。この操作は、所望ならば反復してもよい。
【0063】
別法として、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒から分離した前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物は、別の種々のプロセスに供してもよい。例えば、前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物は、蒸留でそのそれぞれを分離してもよい。次いで、分離されたハロゲン化有機化合物の1種又はそれ以上は、前記方法の上流側のある地点、例えば前記の1種又はそれ以上の分離されたハロゲン化有機化合物を別の反応に必要とする反応装置に供給してもよい。
【0064】
本発明の方法は、工程(2)の後に、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒、例えばアミン弗化水素酸塩溶媒からハロゲン化水素、例えば弗化水素を回収する工程(3)をさらに有していてもよい。この工程もまた前記アミン溶媒を再生する。典型的には、前記ハロゲン化有機化合物を有する混合物からすでに除去されているハロゲン化水素だけが、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒が再生されるように除去される。次いで、前記アミンハロゲン化水素酸塩は、再循環させてさらに別の分離を行ってもよい。
【0065】
弗化水素は、アミン弗化水素酸塩溶媒を加熱して弗化水素を気化させることによってアミン弗化水素酸塩溶媒から除去してもよい。例えば、2.72bargで80℃に加熱すると、弗化水素とアミン弗化水素酸塩が5:1〜4:1の混合物が再構成されるであろう。アミン弗化水素酸塩溶媒は、場合によっては減圧下で加熱してもよい。この回収方法により無水弗化水素が得られる。回収される無水弗化水素は、別の方法で使用するために回収できるし、あるいは上流のプロセス工程、例えば、有機化合物を製造する反応装置又は該プロセスの適当な原料貯蔵ラインに再循環させることができる。無水弗化水素が多数の接触プロセスに有用であることから、無水弗化水素を分離し、回収することが好ましい。
【0066】
所定のアミン弗化水素酸塩溶媒との平衡における弗化水素の蒸気圧は、温度の上昇と共に上昇するので、回収された弗化水素はアミン弗化水素酸塩溶媒から該溶媒を沸騰させることによって除去できる。
【0067】
弗化水素の気化は、標準的なデザインの蒸発装置、例えば縦型バヨネットチューブ形蒸発器、落下液膜形熱交換器又はケトル式ボイラーで行ってもよい。
【0068】
弗化水素の気化は、1種又はそれ以上の工程で行うことができる。適当な工程数は、再生工程に入り、出るアミン弗化水素酸塩中の弗化水素の比率に左右される。2以上の工程を使用すると、蒸発単位装置全体の温度変化を制限し、しかも熱源と蒸発する弗化水素酸溶液との間の臨界温度差に起因して起こり得る問が回避される。
【0069】
別法として、弗化水素は、アミン弗化水素酸塩溶媒から該アミン弗化水素酸塩溶媒を水洗することによって回収してもよい。この回収方法は、弗化水素の水溶液を提供する。回収される弗化水素の水溶液は、再使用するために又は粗生成物として回収することができる。
【0070】
弗化水素が本発明の方法の工程(3)で回収されている場合に残っているアミン弗化水素酸塩溶媒は、1種又はそれ以上の溶存有機化合物を少量含有していてもよい。前記の1種又はそれ以上の有機化合物のアミン中の溶解度は、所定の温度及び圧力における該有機化合物の性質、前記アミンの性質及び前記のアミン:弗化水素酸塩の比率に左右される。
【0071】
典型的には、前記の有機化合物、例えばフルオロカーボンと、弗化水素との間には揮発性において大きな差がある。前記アミンに溶解した有機化合物は、典型的には弗化水素よりも容易に気化する。従って、前記の有機化合物は、装置圧力及び該アミンに対する熱付加法の選択的且つ注意深い制御によってアミンから分離される。
【0072】
前記方法の工程(3)でアミン弗化水素酸塩溶媒から分離される弗化水素は、1種又はそれ以上の有機化合物を少量含有していてもよい。前記の有機化合物(1種又はそれ以上)は、弗化水素/有機化合物流を凝縮単位装置に通送することによって分離してもよい。装置の運転条件が、有機化合物の流れが弗化水素の流れに比べて十分に小さいように選択される場合には、弗化水素の大部分を凝縮させることができる。弗化水素から分離された有機化合物(1種又はそれ以上)は、再循環又は分解することができる。
【0073】
弗化水素と共に蒸発器を離れる有機化合物の量は、前記のアミン弗化水素酸塩溶媒の圧力を下げることによって最小限にすることができる。例えば、アミン弗化水素酸塩溶媒は、リストラクターオリフィス又はバルブを介して気液分離容器に通送し得るので、溶解した全有機化合物のある量が、認め得る量の弗化水素が放出される前に、気体として放出される。
【0074】
弗化水素に関連して前述した方法及びプロセスをどのようにして塩化水素などの他のハロゲン化水素と共に使用するのに適合させることができるかは、当業者には理解されるであろう。
【0075】
別の要旨において、本発明の方法は、有機化合物をアミン弗化水素酸塩触媒の存在下で弗化水素で弗素化する方法から弗化水素を回収するのに使用できる。弗素化反応において触媒として使用されるアミン弗化水素酸塩は、Olah試薬として知られている。また、これらの弗素化反応で使用されたアミン弗化水素酸塩も、有機成分から未反応弗化水素を分離するのに使用でき、しかもこのようにして未反応弗化水素を回収できることが、本発明者らによって知見された。本発明の方法を使用すると、弗化水素はOlah試薬を用いる方法から容易に回収できる。弗素化反応と、弗化水素を回収工程する工程の両方は、単一の反応容器で行ってもよい。別法として、弗化水素酸回収工程は別々の工程で行ってもよい。
【0076】
すなわち、本発明の方法は、Olah反応を使用する反応に適用された場合には、弗化水素からの反応生成物及び一次生成物の両方/供給原料の分離を単一のプロセスで行ってもよい。このことは、製造方法の複雑さとコストを著しく簡略化するという利点を提供する。
【0077】
本発明の方法において、前記の1種又はそれ以上の有機化合物と弗化水素とを含有する混合物は、場合によっては、アミン弗化水素酸塩溶媒と接触させる前に処理してもよい。例えば、前記の混合物を処理して、所望の弗素含有有機化合物以外の化合物を、該混合物から蒸留又は相分離によって除去してもよい。
【0078】
本発明の方法は、回分法として操作してもよいが、本発明の方法は連続法として操作することが好ましい。
【0079】
本発明の具体的態様の方法を、添付図面の図1を参照して例証する。図1は、本発明の方法を実施するための装置の概略図である。
【0080】
1種又はそれ以上の有機化合物と、弗化水素と、アミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒とを含有する混合物を、混合工程1に導入する。1種又はそれ以上の有機化合物と弗化水素酸塩とを含有する混合物は、混合工程1に直接に加えることができるし又は反応工程2を介して加えることができる。前記のアミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒は、再生工程3を介して混合工程1に加えるのが好ましいが、場合によっては混合工程1に直接に加えてもよい。混合工程1において、前記の1種又はそれ以上の有機化合物と、弗化水素と、アミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒とを含有する混合物は十分な時間混合して、前記のアミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒に、前記の1種又はそれ以上の有機化合物と弗化水素の混合物から弗化水素を吸収させる。その結果、別のアミン弗化水素酸塩溶媒が生成する。その結果として生じた混合物は、混合工程1を出て、分離工程4に供給される。分離工程4において、前記の1種又はそれ以上の有機化合物を含有する混合物は、アミン弗化水素酸塩溶媒から分離される。1種又はそれ以上の有機化合物を含有する精製混合物は、分離工程4を出て、次いでプロセスのある上流地点(図示していない)に供給し得る。前記のアミン弗化水素酸塩溶媒は、再生工程3に供給され、そこで弗化水素とアミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒が分離される。回収された弗化水素は、再生工程4を出、またアミン又はアミン弗化水素酸塩溶媒は好ましくは混合工程1に再循環させる。
【0081】
本発明を以下の実施例を参照して例証するが、下記の実施例に限定されるものではない。
【0082】
実施例1 1,1,1,2−テトラフルオロエタン (R−134a) から弗化水素を回収するためのトリブチルアミンと、弗化水素:トリブチルアミン複合体の使用
既知量のトリブチルアミンを150cm3ステンレス鋼白色ボンベ(whitey bomb)に入れた。次いで、この白色ボンベを液体窒素で冷却して、既知量のR−134a/弗化水素の混合物の輸送を可能にした。
前記のR−134a/弗化水素の混合物を、R−134a中の同じ濃度の弗化水素を用いて実験を10回行うことを可能にする規模で予備調製した。上記の弗化水素濃度は、最初の11回の実験については3.31%(w/w)であり、最後の4回の実験については2.94%(w/w)であった。
前記のR−134a/弗化水素の混合物を白色ボンベに移した直後に、密閉し、周囲温度(すなわち、22℃)に加温することを可能にした。この白色ボンベを1分間振盪して、アミンとR−134a/弗化水素混合物を十分に接触させ、次いで15分間沈降させた。次いで、R−134aを白色ボンベから排気し、アミン弗化水素酸塩溶媒をこのボンベに残した。R−134aを一連の水スクラバーによって除いて、混合物中に残る弗化水素を、R−134aを用いて捕捉した。次いで、得られた水スクラバー液を一緒にして、イオン選択電極を使用して弗素含有率の分析を行った。次いで、追い出されたR134a内に残る弗化水素の量を算出し、その算出値から弗化水素除去の効率を決定した。
【0083】
実験は、アミンと弗化水素のモル比が1:0から1:15に低下するような規模であった。弗化水素の分析はこの範囲にわたって行った〔表1−HFの除去効率(2)参照〕。
最初の一組の実験データの分析に基づいて、アミン:弗化水素の比が1:5から1:9までの領域の近くの試験によりよい定義(definition)下しすための第二の組の実験を行うことを決定した〔表1−HFの除去効率(3)参照〕。
【0084】
【0085】
アミンと弗化水素のモル比を1:1から1:10に下げた場合には、R−134a/弗化水素・混合物からの弗化水素の除去効率は、約42%(w/w)まで低下する。アミンと弗化水素のモル比が1:15に達すると、R−134a/弗化水素・混合物からの弗化水素の除去は停止する。
【0086】
実施例2〜4は、別のハロカーボンと弗化水素との混合物から弗化水素を回収するための種々のアミンハロゲン化水素塩の使用を例証する。これらの実施例のそれぞれは、実施例1について前記に記載した方法に従った。
【0087】
実施例2 R−22から弗化水素を回収するためのトリブチルアミンと、弗化水素:トリブチルアミン・複合体の使用
アミンと弗化水素の比が1:8では、アミンによる弗化水素の捕捉効率は80%である。この方法の効率は、アミン弗化水素酸塩に対する弗化水素濃度の上昇と共に低下した。
【0088】
実施例3 ジフルオロメタン(R32) 及び ペンタフルオロエタン(R−125)から弗化水素を回収するためのトリブチルアミンと、弗化水素:トリブチルアミン・複合体の使用
【0089】
【0090】
R−32に関する実験は、前記の有機化合物からの弗化水素の除去効率が、弗化水素:アミンの比が7.77:1では80%を越えることを示している。この方法の効率は、アミン弗化水素酸塩に対する弗化水素濃度の上昇と共に低下した。
【0091】
R−125に関する実験は、前記の有機化合物からの弗化水素の除去効率が、弗化水素:アミンの比が7.11:1では90%を越えることを示している。この方法の効率は、アミン弗化水素酸塩に対する弗化水素濃度の上昇と共に低下した。
【0092】
実施例4 1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134a) から弗化水素を回収するためのトリブチルアミンと、弗化水素:ピリジン・複合体の使用
ピリジンによるR−134aからの弗化水素の回収はトリブチルアミンに匹敵する。
Claims (27)
- 1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、ハロゲン化水素とを含有する混合物からハロゲン化水素を分離する方法であって、
(1)前記混合物をアミンハロゲン化水素酸塩溶媒と接触させ;次いで
(2)前記アミンハロゲン化水素酸塩溶媒から前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物を分離する、
ことからなるハロゲン化水素の分離方法。 - ハロゲン化水素が弗化水素であり及び/又はアミンハロゲン化水素酸塩溶媒がアミン弗化水素酸塩溶媒である請求項1に記載の方法。
- アミン弗化水素酸塩溶媒のアミンが、次の式:
R1R2R3N
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子、非置換(C1〜C30)分岐又は直鎖アルキル基、非置換(C1〜C30)分岐又は直鎖アルケニル基を表すか、あるいはR1、R2及びR3のうちの二つが、これらが結合している窒素原子と一緒になって非置換複素環を形成するものであり且つ残りの一つが水素原子である〕
を有するものである請求項1又は2に記載の方法。 - R1、R2及びR3うちの二つが、これらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成するものである請求項3に記載の方法。
- アミンハロゲン化水素酸塩溶媒のアミンが、次の式:
R1R2R3N・xHHal
(式中、R1、R2及びR3は請求項3又は4に記載の意義を有し、Halはハロゲン原子であり、且つxはアミン塩基に対するハロゲン化水素のモル比を表し、1〜15である)
を有するものである請求項3又は4に記載の方法。 - アミンハロゲン化水素酸塩溶媒がトリブチルアミン弗化水素酸塩、トリイソオクチルアミン弗化水素酸塩、トリノニルアミン弗化水素酸塩、トリデシルアミン弗化水素酸塩、ピリジン弗化水素酸塩、メチルピリジン弗化水素酸塩、ジメチルピリジン弗化水素酸塩、エチルピリジン弗化水素酸塩、ピペリジン弗化水素酸塩、又はメラミン弗化水素酸塩である前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記の工程(1)において、アミンを前記の混合物と接触させてその場でアミン弗化水素酸塩溶媒を形成する前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
- アミン弗化水素酸塩溶媒を、前記方法の第一の工程に先立って形成する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記のハロゲン含有有機化合物の1つ又は複数が、次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜6であり、bは0〜13であり、cは1〜14であり且つXは塩素原子又は弗素原子であるか、あるいは塩素原子と弗素原子の混成物である)
を有するものである前記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - ハロゲン化有機化合物が(ハイドロ)フルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類及び(ハイドロ)クロロフルオロカーボン類並びにこれらの混合物の中から選択されるものである請求項9に記載の方法。
- ハロゲン含有有機化合物又はその少なくとも一つが次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜4であり、bは0〜9であり、cは1〜10であり、b+cは2a+2である)
を有する直鎖又は分岐鎖化合物である請求項9に記載の方法。 - ハロゲン含有有機化合物又はその少なくとも一つが次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜4であり、bは0〜7であり、cは1〜8であり、b+cは2aである)
を有する直鎖又は分岐鎖化合物である請求項9に記載の方法。 - ハロゲン含有有機化合物又はその少なくとも一つが次の式:
CaHbXc
(式中、aは1〜4であり、bは0〜5であり、cは1〜6であり、b+cは2a−2である)
を有する直鎖又は分岐鎖化合物である請求項9に記載の方法。 - ハロゲン含有有機化合物又はその少なくとも一つが次の式:
CaHbXc
(式中、aは3〜6であり、bは0〜11であり、cは1〜12であり、b+cは2aである)
を有する環状化合物である請求項9に記載の方法。 - ハロゲン含有有機化合物又はその少なくとも一つが次の式:
CaHbXc
(式中、aは3〜6であり、bは0〜9であり、cは1〜10であり、b+cは2a−2である)
を有する環状化合物である請求項9に記載の方法。 - ハロゲン化有機化合物又はその少なくとも一つが1,1,1,2−テトラフルオロエタン (R134a)、ジフルオロメタン (R−32)、ペンタフルオロエタン (R−125)、クロロジフルオロメタン (R−22)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン (R−245)、ヘキサフルオロプロパン、ヘキサフルオロブタン (R−356)、ヘプタフルオロプロパン (R−227)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロブタジエン、パーフルオロシクロブタン又はパーフルオロシクロブテンである請求項10に記載の方法。
- 前記の1種又はそれ以上のハロゲン化有機化合物と、弗化水素とを含有する混合物が、弗素原子以外のハロゲン原子を1個又はそれ以上含有するハロゲン含有化合物と、弗化水素とを、液相中又は気相中で、場合によっては弗素化触媒の触媒下で反応させることによって製造されるものである請求項2〜16に記載の方法。
- 前記の1種又はそれ以上の有機化合物とハロゲン化水素との混合物が共沸又は共沸様混合物及び/又は無水混合物である前記請求のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(1)において、前記の混合物が液相又は気相の状態である前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(2)において、前記の有機化合物がアミンハロゲン化水素酸塩溶媒から蒸留又は液−液分離によって分離されるものである前記請求のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(2)の後に、アミンハロゲン化水素酸塩溶媒からハロゲン化水素を回収する工程(3)をさらに有してなる前記請求のいずれか1項に記載の方法。
- 前記のアミン弗化水素酸塩溶媒を加熱して弗化水素溶媒を蒸発させることによって又は該アミン弗化水素酸塩溶媒を水で洗浄することによって該アミン弗化水素酸塩溶媒から弗化水素を回収する請求項21に記載の方法。
- アミンハロゲン化水素酸塩溶媒から回収されるハロゲン化水素が無水のものであるか又は弗化水素の水溶液の形態である請求項21又は22に記載の方法。
- 工程(3)の後で、前記アミンハロゲン化水素酸塩溶媒を前記方法の第1の工程に再循環させる請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
- 前記のアミンハロゲン化水素酸塩が、有機化合物の弗素化用触媒として機能するアミン弗化水素酸塩である前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記の弗素化反応と分離工程とを単一の反応容器で行う請求項24に記載の方法。
- 前記の弗素化反応と分離工程とを多段階法で行う請求項24に記載の方法。
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