JP2004514005A - ポリ(エチニレンフェニレンエチニレン)ポリシロキセン(シリレン)およびその調製方法 - Google Patents

ポリ(エチニレンフェニレンエチニレン)ポリシロキセン(シリレン)およびその調製方法 Download PDF

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Abstract

任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定した、熱に安定なポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体を提供する。この重合体は、その粘度の低さが、射出または含浸技術で一般に用いられる温度、たとえば100〜120℃においてそれを使用可能、操作可能、または「加工可能」にするのに十分である。また、このような重合体、このような重合体を熱処理することによって得られる硬化生成物、およびこのような重合体を含む複合材料マトリックスの調製方法を提供する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ(エチニレンフェニレンエチニレン)ポリシロキセン(シリレン))重合体に関する。
【0002】
本発明は、特に粘度が低く、かつ好ましくは分子質量が確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレン)ポリシロキセン(シリレン))に関する。
【0003】
本発明はまた、前記重合体の調製方法、および前記重合体を熱処理することによって得られる硬化生成物に関する。本発明による重合体は、特に複合材料のマトリックスの形で使用される。
【0004】
本発明の技術分野は、熱安定プラスチック類、すなわち、たとえば最高で600℃の高温に耐え得る重合体の分野であると定義してよい。
【0005】
【従来の技術】
このような熱安定プラスチックの産業的ニーズは、特にエレクトロニクスおよび航空宇宙科学の分野においてここ数十年で非常に増大している。
【0006】
同様の適用例で以前に利用された材料の欠点を克服すべく、こうした重合体が開発されてきた。
【0007】
具体的には、鉄、チタン、鋼などの金属は、耐熱性は非常に高いが重いことが知られている。アルミニウムは軽いが、耐熱性が低い、すなわち最高で約300℃である。SiC、Si、シリカなどのセラミックスは、金属よりも軽く、非常に耐熱性があるが、成形性がない。そのため、軽く、成形性があり、力学的性質が良好な多くのプラスチック類が合成されているが、それらは本質的に炭素系重合体である。
【0008】
ポリイミド類は、熱変形温度が460℃であり、すべてのプラスチック類の中で耐熱性が最も高いが、この種の化合物は、最近知られているところでは最も安定性があるとされており、非常に使い勝手が悪い。ポリベンズイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンズオキサゾールなど、他の重合体は、ポリイミドよりも耐熱性が高いが、成形性がなく可燃性である。
【0009】
シリコーンやカルボシランなどのケイ素重合体も集中的に研究されている。ポリ(シリレンエチニレン)化合物など、この種の重合体は、一般に炭化ケイ素SiC型セラミックスの前駆体、貯蔵化合物、および導体として使用される。
【0010】
最近では、文書[4]で、フェニルシランとm−ジエチニルベンゼンの脱水素結合(dehydrocoupling)による重合反応を含む合成方法によって調製されたポリ[(フェニルシリレン)エチニレン−1,3−フェニレンエチニレン](またはMSP)が、著しく高い熱安定性を有することが示されている。このことは、以下の式(A)
【0011】
【化23】
Figure 2004514005
【0012】
によって表される繰り返し単位を含むポリ(シリレンエチニレンフェニレンエチニレン)の優れた熱安定特性をより一般に実証した文書[1]で確認されている。
【0013】
シラン官能基およびジエチニルベンゼンを含むポリカルボシランを、金属触媒を使用する標準の方法によって合成すると、金属触媒の痕跡を多量に含有する低純度の重合体がもたらされ、この金属触媒の痕跡によって温度特性が大きく低下する。
【0014】
文書[2]では、改良された他の諸合成方法が示されている。その方法は、パラジウム触媒による合成であるが、たとえばケイ素がフェニル基またはメチル基を2個有するような、非常に限られた数の特定の重合体だけにしか適合しないものである。
【0015】
特に、この方法では、上で式(A)によって述べた繰り返し単位を有する化合物が合成できない点に気付くであろう。そのような化合物は、得るのが特に難しいが、そのSiH結合が極めて反応性であり、非常に多くの再配列および反応を起こすことができるので、大変有利であることがわかっている。
【0016】
文書[3]では、塩化銅触媒系およびアミンの存在下、シランとアルキンの交叉脱水素結合を行う別の方法が記載されている。しかし、この方法も数種の重合体に限られており、部分的に架橋した構造を有し、かつ質量平均分子質量が非常に多い(10〜10)化合物をもたらす。このような構造上の欠陥は、これらの重合体の溶解特性および温度特性を甚だしく低下させる。
【0017】
上述の方法の欠点を克服すること、および金属の痕跡がなく、特に熱安定性に関しての特性が上等かつ明確な純粋化合物を調製することを目的とした別の合成方法は、上述の文書[4]で提示されていた。これによってケイ素が水素原子を有する上の式(A)の化合物の合成が本質的に可能になる。[4]による方法は、以下の反応スキーム(B)
【0018】
【化24】
Figure 2004514005
【0019】
に従って、MgOなど、金属酸化物の存在下、官能性をもたせたヒドロシランとジエチニル型化合物の脱水素化による重縮合を行うものである。この方法では、架橋が弱く、上で表したように熱安定性が上等であるが、質量分布が非常に広い重合体がもたらされる。
【0020】
もう一方のより最近の刊行物[1]では、同じ著者が、方法(B)、ならびに以下の反応スキーム(C)
【0021】
【化25】
Figure 2004514005
【0022】
に従う、ジクロロシランおよび有機マグネシウム試薬による縮合反応の後に、得られた生成物とモノクロロシランを反応させ、その後加水分解することを含む別のより有利な方法によって−Si(H)−C≡C−単位を含む一連の重合体を調製した。方法(B)とは対照的に、方法(C)では、構造上の欠陥がなく、収率が良好で、かつ質量分布の狭い重合体の製造が可能になる。
【0023】
この方法によって得られた化合物は、完全に純粋であり、特性とするのに十分な温度特性を備えている。これらは熱硬化性重合体である。
【0024】
前記文書は、ガラス、炭素、もしくはSiC繊維で強化した上述のポリマーの調製も開示している。
【0025】
次のごく一般の繰り返し単位(D)
【0026】
【化26】
Figure 2004514005
【0027】
[式中、RおよびR’は、有機化学で知られている非常に多種類の基である]を含む重合体に関連する特許権は、文書[1]および[4]の著者に付与されており、この文書は、(米国特許US−A−5 420 238に対応する)EP−B1−O 617 073である。
【0028】
このような重合体は、本質的にスキーム(C)の方法によって、ことによるとスキーム(B)の方法によって調製されるものであり、その重量平均分子質量は、500〜1 000 000である。前記文書は、このような重合体を基にした硬化生成物および熱処理によるその調製も記載している。前記文書の重合体は、熱安定性重合体、難燃性重合体、導電性重合体、およびエレクトロルミネセンス素子用材料として使用できることが示されている。実際、こうした重合体は、本来セラミックスの有機前駆体として使用されているようである。
【0029】
特に文書EP−B1−0 617 073において調製された重合体の熱安定性は優れているので、有機マトリックスを含む熱安定複合材料の有機マトリックスになる樹脂の構成要素とすることが可能になる。
【0030】
複合材料を製造する技術は、数多く存在する。
【0031】
ごく大まかに述べると、その様々な方法には、射出技術(特にRTM)またはプリプレグ圧縮技術が含まれる。
【0032】
プリプレグは、樹脂を含浸した繊維からなる、厚さのうすい半製品である。プリプレグは、高性能の複合材料構造体の製造を目的とするものであり、少なくとも50体積%の繊維を含有する。
【0033】
また、マトリックスは、使用する際、強化用シートに浸透させるために粘度が低くなければならず、繊維を歪めず、かつその一体性が保たれるように正しく含浸しなければならない。強化用繊維は、樹脂を適切な溶媒に溶かした溶液に含浸し、あるいは純粋な樹脂溶融液に含浸するが、これは「ホットメルト」技術である。熱可塑性マトリックスを含むプリプレグの製造技術は、ほぼ重合体のモルホロジーに左右される。
【0034】
射出成形は、金型および逆金型からなるインプリント中に予め入れてある布地(textile)強化剤中に液体樹脂を射出する方法である。最も重要なパラメータは、粘度であり、一般に50〜250℃となる射出温度において100mPa・sと1000mPa・sの間でなければならない。
【0035】
この2種の技術については、このように粘度がクリティカルなパラメータであり、使用する重合体の性能を左右する。
【0036】
非晶質重合体は、全体に不規則骨組構造を有する高分子に相当する。これらは、ガラス状態からゴム状態への変化に対応するガラス転移温度(Tg)を特徴とする。しかし、この熱可塑性樹脂は、Tgより高温では強いクリープ強度を特徴とする。
【0037】
文書EP−B1−0 617 073で調製された重合体は、粉末状の化合物である。本発明者等は、前記文書に記載の合成を再現することによって、調製した重合体のガラス転移温度が50℃の領域にあると推定されることを示した。
【0038】
この温度より低温では、重合体の粘度が無限になり、この温度より高温では、粘度は、温度の上昇に従って徐々に低下する。
【0039】
しかし、この粘度の低下は、上ですでに述べたRTMやプリプレグなど、複合材料分野で従来から使用されている方法で重合体を使用可能にするには不十分である。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、特許EP−B1−0 617 073で記載されているものと同様の構造を有する重合体、すなわちその有利なすべての特性、特に熱安定性を備えているが、その粘度の低さが、射出または含浸技術で一般に用いられる温度、たとえば100〜120℃においてそれを使用可能、操作可能、または「加工可能」にするのに十分である重合体が求められている。
【0041】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、このようなニーズを満たす重合体、特に文書EP−B1−0 617 073で表されたような従来技術の重合体の欠陥、欠点、制約、および不利点をもたず、かつ従来技術の問題を解決する重合体を提供することである。
【0042】
本発明の目的はまた、前記重合体の調製方法を提供することである。
【0043】
本発明によれば、この目的およびこれ以外の目的が、ポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体によって実現されるが、前記重合体は、以下の式(I)
【0044】
【化27】
Figure 2004514005
【0045】
または以下の式(Ia)
【0046】
【化28】
Figure 2004514005
【0047】
[式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、o、m、またはpの形でよく;Rは、ハロゲン原子(F、Cl、Br、Iなど)、1〜20個の炭素原子を含む(直鎖状または分枝状)アルキル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシルなど)、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、6〜20個の炭素原子を含むアリール基(フェニル基など)、6〜20個の炭素原子を含むアリールオキシ基(フェノキシ基など)、2〜20個の炭素原子を含む(直鎖状または分枝状)アルケニル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルケニル基(ビニル、アリル、シクロヘキセニルなど)、2〜20個の炭素原子を含むアルキニル基(エチニルやプロパルギルなど)、アミノ基、2〜20個の炭素原子を含む1個または2個の置換基で置換されたアミノ基(ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルフェニルアミノなど)、または1〜10個のケイ素原子を含むシラニル基(シリル、ジシラニル(−Si)、ジメチルシリル、トリメチルシリル、テトラメチルジシラニルなど)を表し、Rの炭素原子に結合した1以上の水素原子は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、Iなど)、アルキル基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アリール基、アリールオキシ基(フェノキシ基など)、アミノ基、1個または2個の置換基で置換されたアミノ基、またはシラニル基で置換されていてもよく;nは0〜4の整数であり、qは1〜40の整数であり;R’は、次式
【0048】
【化29】
Figure 2004514005
【0049】
[式中、pは1〜40の整数であり、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルキル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、6〜20個の炭素原子を含むアリールオキシ基、2〜20個の炭素原子を含むアルケニル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルケニル基、2〜20個の炭素原子を含むアルキニル基を表し、RおよびRの炭素原子に結合した1以上の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、2置換されたアミノ基、またはシラニル基で置換されていることもあり;これらの基の例は、上でRについてすでに挙げてある]を表し;Yは、ハロゲン原子または連鎖制限剤(chain−limiting agent)に由来する基を表す]に相当する。
【0050】
本発明による重合体は、文書EP−B1−0 617 073の重合体とほぼ同様の構造を有するが、シリレン基のケイ素原子が、第1に水素原子、第2に特有の置換基、すなわち具体的には次のポリシロキセン基
【0051】
【化30】
Figure 2004514005
【0052】
を保持する点が根本的な例外である。RおよびRは同一であることが好ましい。また、これらが1〜20Cのアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
【0053】
【発明の実施の形態】
本発明による重合体は、この特有の基が存在するために、本質的に粘度が低い、すなわち一般に140℃での粘度が100mPa・s未満であることがわかった。
【0054】
この粘度の低さは、基Yの性質に関係なく、基本的にポリシロキセン基の力によって実現され、特に、Yが連鎖制限剤に由来する基である必要はない。
【0055】
具体的には、特有のポリシロキセン基の影響によって、重合体の鎖の長さに関係なく粘度の低さが実現するようになる。
【0056】
本発明による特定の構造を有する重合体の記載がある従来技術はなく、さらに、特有のポリシロキセン基の存在と粘度の関係は確立しておらず、まして粘度の低い製品が確立されているはずもないことに留意すべきである。
【0057】
本発明による重合体は、連鎖末端に連鎖制限剤由来の基Yが存在することで、文書EP−B1−0 610 073の重合体と識別することができる。
【0058】
このような構造上の違いは、こうした重合体の有利な特性にほとんど影響を及ぼさず、特に重合体の熱安定特性は、実質的に影響を受けない。
【0059】
一方、上で触れた特有のポリシロキセン基の存在は、本発明による重合体(I)または(Ia)に、十分に限定され、かつ変更可能なレオロジー的性質をもたせる影響を有する。
【0060】
さらに、基Yが連鎖制限剤に由来する場合、鎖末にこの基が存在することは、具体的には、式(I)または(Ia)の重合体に、そのレオロジー的性質に基づいて、十分に規定された、確定した長さ、したがって確定した分子質量をもたせる影響を伴うことになる。
【0061】
Yは、Hでも、Cl、I、Br、I、好ましくはClなどのハロゲン原子でも、別の水素でもよい。
【0062】
Yは、連鎖制限剤に由来する基でもよい。
【0063】
基Yの性質は、それを与えた連鎖制限剤の性質に応じて変わり、式(I)の重合体の場合、Yは次式(II)
【0064】
【化31】
Figure 2004514005
【0065】
[式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の基を表す。
【0066】
あるいは、式(Ia)の重合体の場合、Yは次式(III)
【0067】
【化32】
Figure 2004514005
【0068】
[式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、上ですでに示したRと同じ意味である]の基を表す。
【0069】
本発明による式(I)の特に好ましい1重合体は、次式
【0070】
【化33】
Figure 2004514005
【0071】
[式中、Zは
【0072】
【化34】
Figure 2004514005
【0073】
であり、qは1〜40の整数、たとえば10であり、pは1〜40の整数である]に相当する。
【0074】
本発明はまた、Yが連鎖制限剤に由来する基である式(Ia)の重合体を加水分解することによって得られ、以下の式(Ib)
【0075】
【化35】
Figure 2004514005
【0076】
[式中、R、R’、R”、n、およびqは、既に上で示した意味である]に相当する重合体、好ましくは確定した分子質量の重合体に関する。
【0077】
基Yが連鎖制限剤に由来する場合では、本発明による重合体(I)および(Ia)の分子質量が十分に規定され、さらに反応混合物中に連鎖制限剤を適量に分けて加えることによって、重合体の長さ、したがってその分子質量を容易に制御できるが、このことは、重合体中の基Yの割合が変動することに反映される。
【0078】
したがって、本発明によれば、鎖末の(分子鎖を制限する)基Y対エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン)繰り返し単位のモル比は、一般に0.01〜1.5である。この比が0.25〜1であることが好ましい。
【0079】
同様に、本発明によれば、鎖末の(分子鎖を制限する)基Yのモルによる割合は、一般に式(I)または(Ia)の重合体の1%〜60%であり、20%〜50%が好ましい。
【0080】
本発明による重合体(I)、(Ia)、および(Ib)の数平均分子質量は、通常の場合、一般に400〜1 000 000であり、その重量平均分子質量は、一般に400〜1 000 000である。
【0081】
本発明による重合体(I)、(Ia)、および(Ib)の数平均分子質量は、Yが連鎖制限剤に由来し、したがって十分に限定されている場合、一般に400〜50 000であり、重量平均分子質量は、600〜100 000である。
【0082】
これらの質量は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって、ポリスチレンによる較正を経て決定される。
【0083】
本発明による重合体の粘度は、上記で触れたように、重合体の分子質量に関係なく、すなわち連鎖制限剤由来の基Yを使用する必要もなく低い、すなわち、50〜150℃の温度では、たとえば0.1〜500mPa・sの範囲である。
【0084】
具体的には、粘度の低さは、ケイ素が保持する特有のポリシロキセン基によるものである。
【0085】
重合体の粘度をより限定することが望まれる場合、その分子質量を制御することによってこれを実現すればよい。具体的には、有利なことに、連鎖制限剤由来の基Yが存在するために、分子質量は一般に上述の有利な範囲内になるので、所望の応用例では、ポリシロキセン基が存在するために粘度がすでに十分に低い場合、重合体の粘度を十分に制御することも可能になる。
【0086】
粘度はまた、芳香環が保持する基の性質によっても変わる。
【0087】
したがって、本発明によれば、複合材料の技術的な使用制約に相関する重合体の粘度を望むとおりに変更することが可能である。
【0088】
粘度はさらに、ガラス転移温度(Tg)と関連している。したがって、本発明による重合体のガラス転移温度は、一般に−250〜+10℃になる。
【0089】
本発明はまた、任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体を調製する第1の方法に関するものであり、前記重合体は、以下の式(I)
【0090】
【化36】
Figure 2004514005
【0091】
[式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、R、R’、Y、n、(R’の)p、およびqは、すでに上で示した意味である]に相当する。
【0092】
前記方法は、次の一般式(IV)
【0093】
【化37】
Figure 2004514005
【0094】
[式中、フェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、Rおよびnは、式(I)について上で示した意味であり、Xは、Cl、Br、Iなど、ハロゲン原子を表す]のグリニャール試薬を、任意に次式
【0095】
【化38】
Figure 2004514005
【0096】
[Xは、上ですでに示した意味であり、Yは、次式
【0097】
【化39】
Figure 2004514005
【0098】
[式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の基から選択された基である]の連鎖制限剤との混合物として、次の一般式(VII)
【0099】
【化40】
Figure 2004514005
【0100】
[式中、R’およびXは、上記ですでに示した意味である]の二ハロゲン化物(ジハロシラン)と非プロトン性溶媒の存在下で反応させるステップと、反応に連鎖制限剤が関与していない場合、化合物(IV)と(VII)の反応生成物をモノハロシランで処理する任意のステップと、その後加水分解して式(I)の最終重合体を得るステップとを含む。
【0101】
本発明による第1の方法の一変形形態によって、次式(Ia)
【0102】
【化41】
Figure 2004514005
【0103】
[式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、R、R’、Y、(R’の)p、q、およびnは、上記ですでに示した意味である]のポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体の調製が可能になるが、前記方法は、上の一般式(IV)のグリニャール試薬と、上ですでに示した一般式(VII)の二ハロゲン化物を、任意に次式
【0104】
【化42】
Figure 2004514005
【0105】
[式中、Xは上記ですでに定義してあり、Yは、次式
【0106】
【化43】
Figure 2004514005
【0107】
[式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、上ですでに示した意味である]の基の中から選択されている]の連鎖制限剤との混合物として、非プロトン性溶媒の存在下で反応させて、式(Ia)の最終重合体を得るステップを含む。
【0108】
本発明の第1の方法がこの変形形態であり、かつYが連鎖制限剤に由来する基である場合、加水分解して、上ですでに述べた式(Ib)の重合体を得る最終ステップも含む。
【0109】
本発明はまた、任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量が確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体を調製する第2の方法に関するものであり、前記重合体は、以下の式(I)
【0110】
【化44】
Figure 2004514005
【0111】
[式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、R、R’、Y、n、q、および(R’の)pは、上記ですでに示した意味である]に相当する。
【0112】
前記方法は、次式(X)
【0113】
【化45】
Figure 2004514005
【0114】
[式中、フェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、Rおよびnは、式(I)についてすでに示した意味である]の化合物を、任意に次式(XI)
【0115】
【化46】
Figure 2004514005
【0116】
[式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の連鎖制限剤との混合物として、次式(XII)
【0117】
【化47】
Figure 2004514005
【0118】
[式中、R’は、上ですでに示した意味である]の化合物と、塩基性金属酸化物の存在下で反応させて、式(I)の最終化合物を得るステップを含む。
【0119】
本発明による第2の方法の一変形形態によって、任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定した次式(Ia)
【0120】
【化48】
Figure 2004514005
【0121】
[式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、oでも、mでも、pの形でもよく、R、R’、Y、q、n、およびpは、上ですでに示した意味である]のポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体の調製が可能になるが、前記方法は、上ですでに述べた式(X)の化合物と、上ですでに述べた式(XII)の化合物とを、任意に次式(XIII)
【0122】
【化49】
Figure 2004514005
【0123】
[式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、上ですでに示した意味である]の連鎖制限剤(モノヒドロシラン)との混合物として、塩基性金属酸化物の存在下で反応させて、式(Ia)の最終化合物を得るステップを含む。
【0124】
この変形形態の形の本発明の第2の方法は、加水分解して、上ですでに述べた式(Ib)の重合体を得る最終ステップを含んでもよい。
【0125】
本発明によれば、シリレン基のケイ素原子上置換基としてポリシロキセン基が存在することによって、Yが連鎖制限剤由来の基である場合の本発明による重合体の粘度が、驚くべきことに、低いだけでなく、十分に制御されるようになるが、言い換えれば、本発明による重合体は、どんな場合でも優れたレオロジー的性質を有するのである。
【0126】
その上、本発明によれば、反応媒質に、全体の反応収率に影響することなく重合反応をブロックする、連鎖制限剤としても知られている反応性化学種を加えることによって、驚くべきことに、式(I)、(Ia)、および(Ib)の重合体の質量の制御が実現できることは有利である。
【0127】
この反応性化学種は、一般に主要な試薬類の1つに類似したものであるが、結合を可能にする官能基は1個しかもたない。この化学種が重合体の鎖に挿入されると、成長が停止する。
【0128】
本発明によれば、連鎖制限剤を適量に分けて加えることによって、重合体の長さ、したがってその粘度を容易に制御することが可能であるが、本発明による重合体の粘度は、ポリシロキセン基の力によってすでに低くなっている点を再度強調しておく。
【0129】
有利な実施形態では、本発明による第1および第2の両方法の基本原理、すなわち、反応混合物に連鎖制限剤を加えることによって重合体の分子質量、したがって粘度を制御する点が一致する。
【0130】
この同じ原理は、多少の調整を加えて、式(I)または(Ia)の重合体を合成する他の考えられる方法に適用してもよい。
【0131】
その有利な実施形態では、第1の方法であろうと第2の方法であろうと、重合体の長さ、したがってその分子質量、したがってその粘度は、連鎖制限剤のモル百分率と直接相関にある。このモル百分率は、連鎖制限剤対連鎖制限剤と式(IV)もしくは(X)のジアセチレン化合物の総モル数のモル比×100と定義される。この百分率は、1%〜60%、好ましくは20%〜50%の範囲でよい。
【0132】
文献には、ポリシロキセン基の粘度への影響に関しての指摘がない。さらに、特に上記で触れた文書において、ポリ(シリレンエチニレン)型重合体の分子質量を調節および制御することに関する指摘はなく、まして従来技術の文書では、分子質量分布とこのような重合体の粘度を結ぶ関係に言及しているはずがない。
【0133】
したがって、有利なことに、重合体合成混合物中に連鎖制限剤を導入して、その分子質量を制御することを選択した事実は、従来技術では開示も提示もされていない。
【0134】
文書[1]、[4]、および特許EP−B1−0 617 073で記載され、本発明による第2の調製方法にほぼ相当する、金属酸化物を使用する合成方法では、分子質量と触媒[4]の活性度が関連付けられている。この触媒は、非常に吸湿性であるので、原則として分子質量を予測するのが非常に難しい。触媒の活性が低ければそれだけ分子質量が小さくなるが、こうした減少に付随して、重合反応収率が有意に低下する。さらに、分布があまりに広くなることがあるので、選択的な分別によって、質量の異なるいくつかの画分を単離することにもなる。
【0135】
文書[1]および前述の特許で記載され、本発明による第1の調製方法にほぼ相当するマグネシウム試薬による合成では、分子質量が溶媒の性質および量、さらにまた反応温度に左右されることは明白である。しかし、これらのパラメータは、最適化するのが非常に難しく、質量範囲を有意に変動させることは不可能になる。さらに、質量の減少には、必然的に反応収率の大幅な減少が付随する。最後に、質量分布は、反応化学量論の影響も受ける。マグネシウム試薬による合成では、このパラメータは、2種の試薬の一方が非常に大幅に過剰である場合に限り問題となり、結果として収率が大きく制限されることになる。
【0136】
本発明によれば、驚くべきことに、上述の合成パラメータをどれも変更せず、反応媒質中に全体の反応収率に影響を及ぼさずに重合反応をブロックする反応化学種を使用する、完全に異なる合成戦略を採用すると有利である。
【0137】
さらに、連鎖制限剤を使用する場合、本発明の第1の調製方法では、モノハロシリル化合物を必要とするEP−B1−0 617 073の方法の1ステップを省くことが可能になり、これによって反応時間がより短くなり、試薬もかなり節約されることになる。
【0138】
連鎖制限剤を使用しない一般の場合では、第1の調製方法は、文書EP−B1−0 617 073で記載されているもの、すなわち、最後の加水分解の前に、グリニャール試薬(IV)と二ハロゲン化物(VII)の反応生成物を一ハロゲン化物で処理するものと同じである。
【0139】
本発明はまた、上述の重合体を50〜700℃の温度で熱処理することによって得られる硬化生成物に関する。
【0140】
硬化生成物の質量は、無限大である。数平均質量が500〜20 000であり、かつ重量平均質量が600〜100 000である重合体から誘導すると有利である。
【0141】
最後に、本発明はまた、上述の重合体を含む複合材料マトリックスに関する。
【0142】
非限定的に例示する目的で示した以下の詳細な説明を読めば、本発明がより明瞭に理解されよう。
【0143】
本発明によるポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体の第1の調製方法は、詳細には、ポリシロキセン置換基の存在、本発明によるその混合物への連鎖制限剤の任意の導入、重合体の最終的な処理、およびことによると有機マグネシウム試薬とジクロロシラン試薬のモル比が例外であるが、文書EP−B1−0 617 073で記載されているものとほとんど類似している。したがって、この方法の条件に関しては、前記文書EP−B1−0 617 073を参照すればよく、この文書を参照によりこの特許に組み込む。
【0144】
本発明による第1の調製方法で使用する式(IV)のグリニャール試薬は、具体的には、文書EP−B1−0 617 073の5〜7ページで記載されているもの(式(3)、および(8)〜(20))である。
【0145】
任意の式(V)の連鎖制限剤は、次式
【0146】
【化50】
Figure 2004514005
【0147】
[R”’、X、およびn’は、上記ですでに定義してある]のモノアセチレン有機マグネシウム化合物でよい。
【0148】
モノハロシランの例は、特許EP−Bl0 617 073の9ページで示されている(式(5))。
【0149】
モノアセチレン有機マグネシウム試薬(V)へと誘導されるモノアセチレン化合物の例は、フェニルアセチレン、4−エチニルトルエン、4−エチニルビフェニル、1−エチニル−4−メトキシベンゼンである。
【0150】
グリニャール試薬(IV)は、任意に上の式に相当する分子鎖制限化合物との混合物として、一般式(VII)のジハロシランと反応させる。
【0151】
そのようなジハロシランの例は、特許EP−B1−0 617 073の7〜9ページで記載されたジクロロシランであり、特に前記文書で示されている式(21)〜(26)に相当する。しかし、本発明によれば、基本的に、これらジハロシランの置換基の1個がHであることが必要であり、かつ他の置換基が特有のポリシロキセン基であり、これが上述の特許の事例ではないことに留意すべきである。
【0152】
重合反応の条件は、(「後処理」を除き、)溶媒、反応時間、温度などが、文書EP−B1−0 617 073で記載されているものとほぼ同じになるようにするが、特にその14ページを参照されたい。この実際の重合ステップにおける無比の違いは、特有のポリシロキセン基の他、追加の連鎖制限剤を任意に加えることに関係する。
【0153】
そうでなければ、反応条件は、ほぼ同じものである。
【0154】
しかし、本発明によれば、好ましくは、アセチレン官能基数対シランが保持するハロゲン官能基数の比が1にできるだけ近い、好ましくは0.9〜1.1でなければならない。フェニルアセチレン対ジエチニルベンゼンのモル比は、0.01と1.5の間であることが好ましく、0.25と1の間(1%〜60%の百分率)であることが理想的である。
【0155】
このことは、連鎖制限剤をモノハロシランとする第1の方法の変形形態の事例にも適用される。
【0156】
本発明によれば、連鎖制限剤を使用する場合、使用したものと無関係に、重合反応の後、最後の加水分解ステップが直接に実施され、したがってこの場合、特に連鎖制限剤が有機マグネシウム試薬である場合では、従来技術の同様の方法よりも1ステップ不要になる。
【0157】
具体的には、文書EP−B1−0 617 073では、分子質量の定まった、すでに調製された重合体にモノハロシランでの後処理を行い、その後加水分解する。この場合では、連鎖制限剤を使用する有利な事例の本発明とは対照的に、モノハロシランが出発反応混合物中に含まれず、その作用が重合体の分子質量に影響を及ぼさないので、モノハロシランが連鎖制限剤として作用しないことに留意すべきである。
【0158】
しかし、連鎖制限剤を使用しない、本発明による重合体を調製する最も一般の事例では、上述のEP特許と同じようにその方法を実践し、重合生成物をモノハロシランで処理し、加水分解を行う。
【0159】
本発明によれば、(連鎖制限基を有する)重合体は、反応の終わりに、ある体積、たとえば重合体1グラムあたり0.1〜50mlの酸性溶液、たとえば約0.01〜10Nの塩酸または硫酸で加水分解する。
【0160】
理想的な溶媒はテトラヒドロフランである。この場合では、反応混合物をその後デカントし、有機相の溶媒を、ある体積、たとえば重合体1グラムあたり0.1〜100ml、理想的には重合体1グラムあたり1〜10mlの、キシレン、トルエン、ベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタン、炭素を5個より多く含むアルカンなど、水と不混和性のいずれかの種類の溶媒で入れ替える。水と不混和性の溶媒中で反応を実施した場合、このステップを省略してよい。次いで、有機相を中性にするために、ある体積の水、たとえば重合体1グラムあたり0.1〜100ml、理想的には重合体1グラムあたり1〜10mlの水で、たとえば1〜5回、好ましくは2〜3回洗浄して、そこからマグネシウム塩やハロゲンの塩など、すべての不純物を抜き取る。有機相のpHは、好ましくは5と8の間、理想的には6.5と7.5の間にすべきである。溶媒を留去した後、0.1と500mbarの間の真空中、20と150℃の間の温度で、15分と24時間の間の時間だけ重合体を乾燥させる。
【0161】
式(I)の重合体を調製する第2の方法には、塩基性金属酸化物存在下での脱水素化が含まれる。
【0162】
このような方法は、反応混合物に任意に連鎖制限剤を加える点においてのみ、ならびに基本的に試薬の1つの中にポリシロキセン基が存在することに関して、文書[1]および[4]、さらにまた文書EP−B1−0 617 073で記載されている同様の方法と異なる。
【0163】
反応混合物は、式(X)の化合物、たとえば1,3−ジエチニルベンゼンと、任意の連鎖制限剤、すなわちこの第2の方法では第1の方法について上ですでに述べたものと同様のモノアセチレン(XI)とを含む。
【0164】
化合物(X)を、任意に連鎖制限剤との混合物として、式(XII)のトリヒドロシランと反応させる。
【0165】
使用する塩基性の金属酸化物は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物、ランタノイド酸化物、スカンジウム、イットリウム、トリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、銅、亜鉛、およびカドミウムの酸化物、これらの混合物から選択することが好ましい。
【0166】
このような酸化物の例は、本明細書で明確に言及した文書EP−B1−0 617 073の16および17ページで示されている。これら酸化物は、特許EP−B1−0 617 073に記載のとおりに活性化処理にかければよい。
【0167】
硬化生成物は、本発明による重合体を熱処理することによって調製するが、たとえばこの重合体を融解させ、またはそれを適切な溶媒に溶解させ、次いで任意に所望の型に入れ、それを空気、窒素、またはアルゴンやヘリウムなどの不活性気体の気体雰囲気中で加熱することによって製造する。
【0168】
処理温度は、一般に50〜700℃、好ましくは100〜400℃、より好ましくは150〜350℃であり、加熱は、一般に1分〜100時間の間実施する。
【0169】
硬化反応は、任意に硬化剤の存在下で行ってもよく、本発明による重合体と、他の樹脂もしくは重合体を混合してもよい。
【0170】
本発明による重合体と文書EP−B1−0 617 073の重合体の構造が類似しているために、その硬化方法はほとんど同一であり、これ以上の詳細については前記文書の17ページを参照すればよい。
【0171】
【実施例】
以下では、本発明の重合体を含む有機マトリックスの複合材料の調製を詳述する。
【0172】
本発明を以下の実施例に関して述べるが、実施例は非限定的な例として示すものである。
【0173】
実施例1
ポリ([ヘキサメチルトリシロキセン]シリレンエチニレンフェニレンエチニレン)の調製
アルゴン中に置いた、無水THF100mlに懸濁させたマグネシウム粉末6.4g(263ミリモル)を含む1リットル容三つ口丸底フラスコ中に、無水THF100mlに溶解させたブロモエタン25.88g(257ミリモル)を滴下して、還流を維持する。滴下が終ってから1時間還流を維持する。次いで、無水THF100mlに溶解させた1,3−ジエチニルベンゼン14.1g(113ミリモル)を滴下し、還流しながら1時間攪拌したままにする。
【0174】
次いで、還流しながら、無水THF100mlに溶解させたジクロロヘキサメチルトリシロキセンシラン36.5g(113ミリモル)を滴下する。次いで、この溶液を還流しながら1時間攪拌する。次いで、水100mlに溶解させた濃度35質量%の塩酸50mlを加えることによって、このようにして生成した重合体を加水分解する。反応媒質を2画分、すなわち水性画分と有機画分に分離する。次いで水相を溶媒交換にかけて、THFをクロロホルム200mlに入れ替える。次いで、クロロホルムに溶解させた重合体を水100mlで3回洗浄する。次いで、この有機溶液を、硫酸マグネシウム床を通過させることによって脱水する。次いで、溶媒を留去することによって重合体を得る。最後に、0.4mbar、20℃で乾燥させることによって重合体を精製する。このようにして、黄色油状の重合体34g(収率80%)を得る。
【0175】
この化合物の数平均分子質量は、質量平均分子質量が5500であるのに対し、11 500である(多分散性2.1)。これらの質量は、GPCによって、ポリスチレンによる較正を経て決定した。
【0176】
実施例2
20モル%の連鎖制限剤を用いる、芳香族アセチレン型鎖末含有ポリ([ヘキサメチルトリシロキセン]シリレンエチニレンフェニレンエチニレン)の調製
アルゴン中に置いた、無水THF100ml中に懸濁させたマグネシウム粉末6.4g(263ミリモル)を含む1リットル容三つ口丸底フラスコ中に、無水THF100mlに溶解させたブロモエタン25.88g(257ミリモル)を滴下して、還流を維持する。滴下が終ってから1時間還流を維持する。次いで、1,3−ジエチニルベンゼン12.67g(100.6ミリモル)とフェニルアセチレン2.56g(25.1ミリモル)の混合物を無水THF100ml中に溶解させたものを滴下し、還流しながら1時間攪拌したままにする。
【0177】
次いで、還流しながら、無水THF100mlに溶解させたジクロロヘキサメチルトリシロキセンシラン36.5g(113ミリモル)を滴下する。次いで、この溶液を還流しながら1時間攪拌する。次いで、水100mlに溶解させた濃度35質量%の塩酸50mlを加えることによって、このようにして生成した重合体を加水分解する。反応媒質を2画分、すなわち水性画分と有機画分に分離する。次いで水相を溶媒交換にかけて、THFをクロロホルム200mlに入れ替える。次いで、クロロホルムに溶解させた重合体を水100mlで3回洗浄する。次いで、この有機溶液を、硫酸マグネシウム床を通過させることによって脱水する。次いで、溶媒を留去することによって重合体を得る。最後に、0.4mbar、20℃で乾燥させることによって重合体を精製する。このようにして、黄色油状の重合体33g(収率78%)を得る。
【0178】
この化合物の数平均分子質量は、質量平均分子質量が2150であるのに対し、5000である(多分散性2.3)。これらの質量は、GPCによって、ポリスチレンによる較正を経て決定した。
【0179】
【参考文献】
Figure 2004514005

Claims (23)

  1. 以下の式(I)
    Figure 2004514005
    または以下の式(Ia)
    Figure 2004514005
    [式中、中央の繰り返し単位のフェニレン基は、o、m、またはpの形でよく;Rは、ハロゲン原子(F、Cl、Br、Iなど)、1〜20個の炭素原子を含む(直鎖状または分枝状)アルキル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシルなど)、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、6〜20個の炭素原子を含むアリール基(フェニル基など)、6〜20個の炭素原子を含むアリールオキシ基(フェノキシ基など)、2〜20個の炭素原子を含む(直鎖状または分枝状)アルケニル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルケニル基(ビニル、アリル、シクロヘキセニルなど)、2〜20個の炭素原子を含むアルキニル基(エチニルやプロパルギルなど)、アミノ基、2〜20個の炭素原子を含む1個または2個の置換基で置換されたアミノ基(ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルフェニルアミノなど)、または1〜10個のケイ素原子を含むシラニル基(シリル、ジシラニル(−Si)、ジメチルシリル、トリメチルシリル、テトラメチルジシラニルなど)を表し、Rの炭素原子に結合した1以上の水素原子は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、Iなど)、アルキル基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アリール基、アリールオキシ基(フェノキシ基など)、アミノ基、1個または2個の置換基で置換されたアミノ基、またはシラニル基で置換されていてもよく;nは0〜4の整数であり、qは1〜40の整数であり;R’は、次式
    Figure 2004514005
    [式中、pは1〜40の整数であり、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルキル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、6〜20個の炭素原子を含むアリールオキシ基、2〜20個の炭素原子を含むアルケニル基、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルケニル基、2〜20個の炭素原子を含むアルキニル基を表し、RおよびRの炭素原子に結合した1以上の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、2置換されたアミノ基、またはシラニル基で置換されていることもあり;これらの基の例は、上でRについてすでに挙げた通りである]を表し;Yは、ハロゲン原子または連鎖制限剤に由来する基を表す]に相当するポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体。
  2. およびRが同一であり、好ましくは1〜20Cのアルキル基を表している請求項1に記載の重合体。
  3. およびRがメチル基である請求項2に記載の重合体。
  4. 連鎖制限剤に由来する基であるYが、次式(II)
    Figure 2004514005
    [式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の基を表している請求項1に記載の式(I)の重合体。
  5. 連鎖制限剤に由来する基であるYが、次式(III)
    Figure 2004514005
    [式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、請求項1でRについてすでに示した意味である]の基を表している請求項1に記載の式(Ia)の重合体。
  6. 次式
    Figure 2004514005
    [式中、Zは
    Figure 2004514005
    であり、qは1〜40の整数であり、pは1〜40の整数である]に相当する請求項1に記載の重合体。
  7. Yが連鎖制限剤由来の基である式(Ia)の重合体を加水分解することによって得られ、以下の式(Ib)
    Figure 2004514005
    [式中、R、R’、n、およびqは、請求項1ですでに示した意味である]に相当する請求項1に記載の分子質量の確定した重合体。
  8. 鎖末の連鎖制限基Y対エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン)繰り返し単位のモル比が、0.01〜1.5、好ましくは0.25〜1である請求項1から6のいずれか一項に記載の重合体。
  9. 鎖末の連鎖制限基Yのモルによる割合が、1%〜60%、好ましくは20%〜50%である請求項1から6のいずれか一項に記載の重合体。
  10. 数平均分子質量が400〜1 000 000である請求項1から9のいずれか一項に記載の重合体。
  11. 重量平均分子質量が400〜1 000 000である請求項1から9のいずれか一項に記載の重合体。
  12. Yが連鎖制限基であり、数平均分子質量が400〜50 000であり、かつ重量平均分子質量が600〜100 000である請求項1から11のいずれか一項に記載の重合体。
  13. 粘度が0.1〜500mPa・sである請求項1から12のいずれか一項に記載の重合体。
  14. ガラス転移温度Tgが−250〜+10℃である請求項1から13のいずれか一項に記載の重合体。
  15. 任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンシリレン)重合体の調製方法であって、前記重合体が請求項1の次式(I)
    Figure 2004514005
    に相当し、前記方法が、一般式(IV)
    Figure 2004514005
    [式中、フェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、Rおよびnは、請求項1で式(I)についてすでに示した意味と同じであり、Xは、Cl、Br、Iなど、ハロゲン原子を表す]のグリニャール試薬を、任意に次式
    Figure 2004514005
    [Xは、上ですでに示した意味であり、Yは、次式
    Figure 2004514005
    [式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の群から選択された基である]の連鎖制限剤との混合物として、次の一般式(VII)
    Figure 2004514005
    [式中、R’およびXは、請求項1ですでに示した意味である]の二ハロゲン化物と非プロトン性溶媒の存在下で反応させるステップと、反応に連鎖制限剤が関与していない場合、化合物(IV)と(VII)の反応生成物をモノハロシランで処理する任意のステップと、その後加水分解して式(I)の最終重合体を得るステップとを含む方法。
  16. 任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンシリレン)重合体の調製方法であって、前記重合体が請求項1の次式(Ia)
    Figure 2004514005
    に相当し、前記方法が、請求項15で定義した一般式(IV)のグリニャール試薬と、請求項15で定義した一般式(VII)の二ハロゲン化物を、任意に次式
    Figure 2004514005
    [式中、Xは、Cl、Br、Iなど、ハロゲン原子を表し、Yは、次式
    Figure 2004514005
    [式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、請求項1でRについてすでに示した意味である]の基の中から選択されている]の連鎖制限剤との混合物として、非プロトン性溶媒の存在下で反応させて、式(Ia)の最終重合体を得るステップを含む方法。
  17. 加水分解を行い、それによって請求項7に記載の式(Ib)の重合体を得る最終ステップも含む請求項16に記載の方法。
  18. 任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体の調製方法であって、前記重合体が請求項1の次式(I)
    Figure 2004514005
    に相当し、前記方法が、次式(X)
    Figure 2004514005
    [式中、フェニレン基は、o、m、またはpの形でよく、Rおよびnは、請求項1で式(I)についてすでに示した意味である]の化合物を、任意に次式(XI)
    Figure 2004514005
    [式中、R”’は、Rと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよく、n’は、nと同じ意味であり、後者と同一でも異なっていてもよい]の連鎖制限剤との混合物として、次式(XII)
    Figure 2004514005
    [式中、R’は、請求項1ですでに示した意味である]の化合物と、塩基性金属酸化物の存在下で反応させて、式(I)の最終化合物を得るステップを含む方法。
  19. 任意に鎖末に連鎖制限剤由来の基を有する、好ましくは分子質量の確定したポリ(エチニレンフェニレンエチニレンポリシロキセン(シリレン))重合体の調製方法であって、前記重合体が請求項1の次式(Ia)
    Figure 2004514005
    に相当し、前記方法が、請求項18ですでに定義した式(X)の化合物と、請求項18ですでに定義した式(XII)の化合物とを、任意に次式(XIII)
    Figure 2004514005
    [式中、R、R、およびRは、同一でも異なっていてもよく、請求項1でRについてすでに示した意味である]の連鎖制限剤(モノヒドロシラン)との混合物として、塩基性金属酸化物の存在下で反応させて、式(Ia)の最終化合物を得るステップを含む方法。
  20. 加水分解を行い、それによって請求項7に記載の式(Ib)の重合体を得る最終ステップも含む請求項19に記載の方法。
  21. 式(IV)もしくは(X)のジアセチレン化合物と連鎖制限剤の混合物において、連鎖制限剤のモル百分率が1%〜60%、好ましくは20%〜50%である請求項15または請求項18に記載の方法。
  22. 請求項1から14のいずれか一項に記載の重合体を50〜700℃の温度で熱処理することによって得られる硬化生成物。
  23. 請求項1から14のいずれか一項に記載の重合体を含む複合材料マトリックス。
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