JP2004513310A - 電力喪失時の自動的解除機能を有する圧電式アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
電力喪失時の自動的な解除機能を有する圧電式アクチュエータであって、軸方向に作用する圧力プランジャ(11)として形成された調節機構が、トグル状に屈曲可能な圧力支持部材(15)を介して軸方向に支持されており、この圧力支持部材は、作動中、電磁石(14)によって延伸位置に保持される。
Description
【0001】
本発明は、圧電式アクチュエータ、特に比較的高い駆動力もしくは駆動出力を得るためのアクチュエータ、また特に、自動車のホイールブレーキのための作動機構として使用するアクチュエータに関する。
【0002】
このような圧電式アクチュエータの基本的な概念は、例えばドイツ国実用新案登録第9419802号明細書から公知である。
【0003】
このような圧電式アクチュエータの基本構造は、それぞれ圧電素子のスタックより成る圧電素子パッケージ列を有している。圧電素子パッケージ列は、ステータとして働く基準部分と、ロータとして働く被駆動部分との間に配置されており、それぞれの圧電素子パッケージ内の圧電素子のスタック高さは、被駆動部分の表面に対して、また基準部分と被駆動部分との間の相対運動の方向に対して垂直に延びるようになっている。このような圧電素子スタックは基準部分と被駆動部分との間にクランプ力を選択的に発生させる作用があり、したがってこれ以降、クランプ圧電素子と呼ぶ。このようなクランプ圧電素子のそれぞれ一方の端部(端部という概念はそれぞれ圧電素子スタックの配置状態に関連する)は、基準部分に固定されており、他方の端部は被駆動部分に、固定されない状態で支持されている。このようなクランプ圧電素子が相並ぶ列の方向は、被駆動部分と基準部分との間の相対運動の方向に対して横方向に、すなわち、回転する被駆動部分に沿って軸方向に延びている。
【0004】
やはりそれぞれ圧電素子スタックとして形成された別の圧電パッケージを、その機能によりこれ以降、ステップ圧電素子と呼ぶ。これらのステップ圧電素子のスタック高さ方向は、クランプ圧電素子のスタック高さ方向に対してほぼ直角に、基準部分と被駆動部分との間の相対運動の方向に配向されている。このようなスタック圧電素子のそれぞれ一方の端部はやはり基準部分に固定されており、他方の端部は、それぞれ1つのクランプ圧電素子(またはクランプ圧電素子の下位群)の、被駆動部分を支持する端部に結合されている。
【0005】
2つのクランプ圧電素子群と、2つのスリット圧電素子群とが設けられている。これらの圧電素子群は電気的に制御されて、それぞれ一方のクランプ圧電素子群が作動され、つまり延伸のために電気的負荷をかけられ、これらのクランプ圧電素子は被駆動部分に当接してクランプするようになっている。これに対して、他方のクランプ圧電素子は非作動状態にされ、つまり開離位置に置かれ、すなわち被駆動部分とクランプ状態になるようには切換えられない。次いで、クランプ状態に切換えられたクランプ圧電素子群に対応配置されたステップ圧電素子群が作動され、これにより当該ステップ圧電素子が延伸し、これにより被駆動部分に当接してクランプするクランプ圧電素子の端部が、相応の距離だけ被駆動部分の運動方向に変位する。これにより、被駆動部分は相応の距離だけ、他方のクランプ圧電素子郡の開離位置に切換えられたクランプ圧電素子の下方を通り過ぎる。次いでこの制御は切換えられ、すなわち、前にクランプ状態にあったクランプ圧電素子、およびその対応ステップ圧電素子も開離位置に切換えられるので、前にクランプ状態にあったクランプ圧電素子はクランプ位置から開離され、その出発位置に戻る。一方これと同時に、前は開離位置にあった他方のクランプ圧電素子群は作動されることによりクランプ位置に切換えられ、次いで、そのステップ圧電素子も作動される。こうしてそれぞれステップ圧電素子が配属された両クランプ圧電素子群は、交互に使用されることにより、連続的なステップ列を発生させる。これにより被駆動部分はステップ状に運動させられる。圧電素子の制御は数キロヘルツの周波数域、例えば25kHzで行われるので、基準部分に対する被駆動部分の準連続的な相対回転運動が得られる。
【0006】
本発明の課題は、自動車のホイールブレーキの操作のために使用可能であるように、このような装置を構成することである。もちろんこのことは、相応の要件を有する他の使用事例を排除するものではない。
【0007】
このような圧電式アクチュエータを自動車のホイールブレーキの操作に使用する場合、例えばブレーキディスクに対してブレーキシューを運動させ、緊定するために、被駆動部分の回転被駆動運動を軸方向運動に変換しなければならない。ブレーキを緩めるには、圧電式アクチュエータを、被駆動部分を逆方向に回転させて作動する。このことは、クランプ・スリット圧電素子を適宜に変更した形式で制御することにより行うことができる。
【0008】
従来の液圧式自動車ブレーキの場合、ブレーキシューは弛緩位置にくるように予め荷重をかけられており、油圧が除去されると、つまりブレーキペダルを緩めると、この予荷重により発生した戻し力により弛緩位置に移動するが、このことは電気機械式の圧電式アクチュエータには当てはまらない。何らかの理由で、圧電素子への給電が停止すると、アクチュエータの作動が停止される。つまり、自動車のホイールブレーキとして使用する場合に配慮すべきことは、電力喪失のような不測の事態が生じても、圧電式アクチュエータがブレーキの閉鎖位置で停止せず、ひいてはブレーキの弛緩が不可能とはならないことである。
【0009】
本発明は、かかる特定の問題を解決せんとするものである。
【0010】
上記課題は、請求項1に記載された装置により解決される。本発明の有利な構成は、請求項2以下に記載されている。
【0011】
すなわち、本発明による装置は、被駆動部分が、電力喪失時に、電気的に作動された軸方向ロックが無効となり、ブレーキシューに結合された被駆動部分の少なくとも一部が軸方向に或る程度の距離だけ変位可能になるように、解除されるという特徴を有する。
【0012】
図1は、自動車のホイールブレーキを作動させるための本発明による圧電式アクチュエータを、ディスクブレーキ装置との関連で示す縦断面図である。圧電モータのケーシング1はアーム2に結合されており、このアームは、圧電モータが発生する、ブレーキシュー対3に対する圧着力を受けるものとして作用する。ブレーキシュー対3は、ホイールのブレーキディスク4と協働する。
【0013】
ケーシング1の内部に配置された圧電モータの詳細については、図2に判りやすく示されている。図2において、ケーシング1およびアーム2などは省略されている。これによれば、圧電モータはステータ5およびロータ6を備えている。ステータ5内には2つの圧電パッケージ装置、つまり2つのクランプ圧電素子列が対称的に配置されている。クランプ圧電素子はそれぞれ、横方向の剛性を有するブリッジ8によって、当該列内部で互いに結合されており、その自由端で可動シュー9を介してロータ6に支持されている。またステータ5内にはさらに、当該クランプ圧電素子列に対応配置されたそれぞれ1つのステップ圧電素子列10が配置されている。ステップ圧電素子10の前端部は、対応するクランプ圧電素子7のそれぞれの可動シュー9に結合されている。圧電素子のこのような対称的な二重配列の利点は、対向する両クランプ圧電素子列7によってロータ6に加えられる横方向力が互いに補償されることである。ステップ圧電素子10は図1では見ることができない。
【0014】
図1から明らかなように、ロータ6の周面はねじ山付きスピンドルとして形成されているため、その構造により、ステップ圧電素子10が発生する回転ステップ運動が、同時に軸方向運動に変換されるようになっている。ロータ6には、回動不能に、しかしある程度の距離だけ軸方向移動可能に、圧力プランジャ11が配置されている。この圧力プランジャは前方で、球欠状部分に支承されたヘッド12を支持している。ベローズ13がヘッド12をケーシング1に結合し、機構内への汚れの侵入を阻止する。
【0015】
ロータ6の後方領域には電磁石14が配置されており、この領域には、板ばねパッケージ15が位置している。この板ばねパッケージは軸方向に延びている。電磁石14が電流で励磁されている限り、ばねパッケージ15は、図示の延伸位置を有している。この延伸位置では、ばねパッケージ15は電磁石14によって固持されている。ばねパッケージ15はロータ6の後方部分で、圧力プランジャ11の後端部を支持している。
【0016】
電磁石14への電力喪失または電流の遮断を伴う不測の事態が生じると、電磁石14は非作動状態となり、ばねパッケージ15は図1で破線で示すように屈曲する。このような屈曲により、圧力プランジャ11は対応する軸方向距離だけ後退することができるので、ブレーキ作動時、つまりブレーキシュー3に圧力プランジャ11が作用しているときに電力喪失が生じる場合、ブレーキはいずれの場合も緩められる。したがってホイールは、制動なしにさらに回転することができ、ロックが生じることがない。
【0017】
ばねパッケージ15がトグル・ジョイントの原理に従って働くのは明らかである。すなわち、電磁石14の励磁時には、ばねパッケージ15を延伸位置にするのに適度な励磁力で充分であり、ばねパッケージ15はこのような延伸位置において大きい軸方向力を受け止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】
図2は、図1の装置の圧電式アクチュエータを示す横断面図である。
本発明は、圧電式アクチュエータ、特に比較的高い駆動力もしくは駆動出力を得るためのアクチュエータ、また特に、自動車のホイールブレーキのための作動機構として使用するアクチュエータに関する。
【0002】
このような圧電式アクチュエータの基本的な概念は、例えばドイツ国実用新案登録第9419802号明細書から公知である。
【0003】
このような圧電式アクチュエータの基本構造は、それぞれ圧電素子のスタックより成る圧電素子パッケージ列を有している。圧電素子パッケージ列は、ステータとして働く基準部分と、ロータとして働く被駆動部分との間に配置されており、それぞれの圧電素子パッケージ内の圧電素子のスタック高さは、被駆動部分の表面に対して、また基準部分と被駆動部分との間の相対運動の方向に対して垂直に延びるようになっている。このような圧電素子スタックは基準部分と被駆動部分との間にクランプ力を選択的に発生させる作用があり、したがってこれ以降、クランプ圧電素子と呼ぶ。このようなクランプ圧電素子のそれぞれ一方の端部(端部という概念はそれぞれ圧電素子スタックの配置状態に関連する)は、基準部分に固定されており、他方の端部は被駆動部分に、固定されない状態で支持されている。このようなクランプ圧電素子が相並ぶ列の方向は、被駆動部分と基準部分との間の相対運動の方向に対して横方向に、すなわち、回転する被駆動部分に沿って軸方向に延びている。
【0004】
やはりそれぞれ圧電素子スタックとして形成された別の圧電パッケージを、その機能によりこれ以降、ステップ圧電素子と呼ぶ。これらのステップ圧電素子のスタック高さ方向は、クランプ圧電素子のスタック高さ方向に対してほぼ直角に、基準部分と被駆動部分との間の相対運動の方向に配向されている。このようなスタック圧電素子のそれぞれ一方の端部はやはり基準部分に固定されており、他方の端部は、それぞれ1つのクランプ圧電素子(またはクランプ圧電素子の下位群)の、被駆動部分を支持する端部に結合されている。
【0005】
2つのクランプ圧電素子群と、2つのスリット圧電素子群とが設けられている。これらの圧電素子群は電気的に制御されて、それぞれ一方のクランプ圧電素子群が作動され、つまり延伸のために電気的負荷をかけられ、これらのクランプ圧電素子は被駆動部分に当接してクランプするようになっている。これに対して、他方のクランプ圧電素子は非作動状態にされ、つまり開離位置に置かれ、すなわち被駆動部分とクランプ状態になるようには切換えられない。次いで、クランプ状態に切換えられたクランプ圧電素子群に対応配置されたステップ圧電素子群が作動され、これにより当該ステップ圧電素子が延伸し、これにより被駆動部分に当接してクランプするクランプ圧電素子の端部が、相応の距離だけ被駆動部分の運動方向に変位する。これにより、被駆動部分は相応の距離だけ、他方のクランプ圧電素子郡の開離位置に切換えられたクランプ圧電素子の下方を通り過ぎる。次いでこの制御は切換えられ、すなわち、前にクランプ状態にあったクランプ圧電素子、およびその対応ステップ圧電素子も開離位置に切換えられるので、前にクランプ状態にあったクランプ圧電素子はクランプ位置から開離され、その出発位置に戻る。一方これと同時に、前は開離位置にあった他方のクランプ圧電素子群は作動されることによりクランプ位置に切換えられ、次いで、そのステップ圧電素子も作動される。こうしてそれぞれステップ圧電素子が配属された両クランプ圧電素子群は、交互に使用されることにより、連続的なステップ列を発生させる。これにより被駆動部分はステップ状に運動させられる。圧電素子の制御は数キロヘルツの周波数域、例えば25kHzで行われるので、基準部分に対する被駆動部分の準連続的な相対回転運動が得られる。
【0006】
本発明の課題は、自動車のホイールブレーキの操作のために使用可能であるように、このような装置を構成することである。もちろんこのことは、相応の要件を有する他の使用事例を排除するものではない。
【0007】
このような圧電式アクチュエータを自動車のホイールブレーキの操作に使用する場合、例えばブレーキディスクに対してブレーキシューを運動させ、緊定するために、被駆動部分の回転被駆動運動を軸方向運動に変換しなければならない。ブレーキを緩めるには、圧電式アクチュエータを、被駆動部分を逆方向に回転させて作動する。このことは、クランプ・スリット圧電素子を適宜に変更した形式で制御することにより行うことができる。
【0008】
従来の液圧式自動車ブレーキの場合、ブレーキシューは弛緩位置にくるように予め荷重をかけられており、油圧が除去されると、つまりブレーキペダルを緩めると、この予荷重により発生した戻し力により弛緩位置に移動するが、このことは電気機械式の圧電式アクチュエータには当てはまらない。何らかの理由で、圧電素子への給電が停止すると、アクチュエータの作動が停止される。つまり、自動車のホイールブレーキとして使用する場合に配慮すべきことは、電力喪失のような不測の事態が生じても、圧電式アクチュエータがブレーキの閉鎖位置で停止せず、ひいてはブレーキの弛緩が不可能とはならないことである。
【0009】
本発明は、かかる特定の問題を解決せんとするものである。
【0010】
上記課題は、請求項1に記載された装置により解決される。本発明の有利な構成は、請求項2以下に記載されている。
【0011】
すなわち、本発明による装置は、被駆動部分が、電力喪失時に、電気的に作動された軸方向ロックが無効となり、ブレーキシューに結合された被駆動部分の少なくとも一部が軸方向に或る程度の距離だけ変位可能になるように、解除されるという特徴を有する。
【0012】
図1は、自動車のホイールブレーキを作動させるための本発明による圧電式アクチュエータを、ディスクブレーキ装置との関連で示す縦断面図である。圧電モータのケーシング1はアーム2に結合されており、このアームは、圧電モータが発生する、ブレーキシュー対3に対する圧着力を受けるものとして作用する。ブレーキシュー対3は、ホイールのブレーキディスク4と協働する。
【0013】
ケーシング1の内部に配置された圧電モータの詳細については、図2に判りやすく示されている。図2において、ケーシング1およびアーム2などは省略されている。これによれば、圧電モータはステータ5およびロータ6を備えている。ステータ5内には2つの圧電パッケージ装置、つまり2つのクランプ圧電素子列が対称的に配置されている。クランプ圧電素子はそれぞれ、横方向の剛性を有するブリッジ8によって、当該列内部で互いに結合されており、その自由端で可動シュー9を介してロータ6に支持されている。またステータ5内にはさらに、当該クランプ圧電素子列に対応配置されたそれぞれ1つのステップ圧電素子列10が配置されている。ステップ圧電素子10の前端部は、対応するクランプ圧電素子7のそれぞれの可動シュー9に結合されている。圧電素子のこのような対称的な二重配列の利点は、対向する両クランプ圧電素子列7によってロータ6に加えられる横方向力が互いに補償されることである。ステップ圧電素子10は図1では見ることができない。
【0014】
図1から明らかなように、ロータ6の周面はねじ山付きスピンドルとして形成されているため、その構造により、ステップ圧電素子10が発生する回転ステップ運動が、同時に軸方向運動に変換されるようになっている。ロータ6には、回動不能に、しかしある程度の距離だけ軸方向移動可能に、圧力プランジャ11が配置されている。この圧力プランジャは前方で、球欠状部分に支承されたヘッド12を支持している。ベローズ13がヘッド12をケーシング1に結合し、機構内への汚れの侵入を阻止する。
【0015】
ロータ6の後方領域には電磁石14が配置されており、この領域には、板ばねパッケージ15が位置している。この板ばねパッケージは軸方向に延びている。電磁石14が電流で励磁されている限り、ばねパッケージ15は、図示の延伸位置を有している。この延伸位置では、ばねパッケージ15は電磁石14によって固持されている。ばねパッケージ15はロータ6の後方部分で、圧力プランジャ11の後端部を支持している。
【0016】
電磁石14への電力喪失または電流の遮断を伴う不測の事態が生じると、電磁石14は非作動状態となり、ばねパッケージ15は図1で破線で示すように屈曲する。このような屈曲により、圧力プランジャ11は対応する軸方向距離だけ後退することができるので、ブレーキ作動時、つまりブレーキシュー3に圧力プランジャ11が作用しているときに電力喪失が生じる場合、ブレーキはいずれの場合も緩められる。したがってホイールは、制動なしにさらに回転することができ、ロックが生じることがない。
【0017】
ばねパッケージ15がトグル・ジョイントの原理に従って働くのは明らかである。すなわち、電磁石14の励磁時には、ばねパッケージ15を延伸位置にするのに適度な励磁力で充分であり、ばねパッケージ15はこのような延伸位置において大きい軸方向力を受け止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】
図2は、図1の装置の圧電式アクチュエータを示す横断面図である。
Claims (3)
- 電力喪失時の自動的解除機能を有する圧電式アクチュエータであって、ステータ(1)と、ロータ(6)と、前記ステータ(1)に固定されて前記ロータ(6)に半径方向に作用する少なくとも一列のクランプ圧電素子パッケージ(7)、ならびに、前記ステータに固定されて、前記ロータと協働する前記クランプ圧電素子パッケージ(7)の端部に作用する対応する数のステップ圧電素子パッケージ(10)が設けられており、少なくとも2つの群のクランプ・ステップ圧電素子パッケージ(7,10)が設けられており、該パッケージが、ロータ(6)を準連続的に回転運動させるために交互に作用させられ、前記ロータ(6)がその回転運動に基づき、圧力プランジャ(11)の軸方向の並進運動を発生させるようになっており、前記圧力プランジャが僅かな距離だけ軸方向に移動可能に支承されていて、圧力支持部材(15)を介して、軸方向の並進運動をやはり実施する構成部分(6)に軸方向に支持されており、前記圧力支持部材(15)がトグル・ジョイント状に形成されていて、通電された電磁石(14)によって作動中には延伸位置に保持され、しかし電磁石(14)の非通電時には、トグル・ジョイント状に屈曲可能であることを特徴とする、電力喪失時の自動的解除機能を有する圧電式アクチュエータ。
- 前記圧力支持部材(15)が前記ロータ(6)の軸方向に延びる板ばねパッケージとして形成されている、請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記ロータ(6)がねじ山付きスピンドルとして形成されていて、前記クランプ圧電素子スタック(7)が相応のシュー(9)を介してねじ山と協働して、ステップ運動が同時に前記ロータ(6)の軸方向並進運動に変換されるようになっており、前記圧力プランジャ(11)が前記ロータ(6)の孔内で支承されており、該孔が前記電磁石(14)をも収容している、請求項1または2に記載のアクチュエータ。
Applications Claiming Priority (2)
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Family Applications (1)
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JP2002540189A Pending JP2004513310A (ja) | 2000-11-05 | 2001-11-02 | 電力喪失時の自動的解除機能を有する圧電式アクチュエータ |
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AU (1) | AU2002215834A1 (ja) |
WO (1) | WO2002037535A2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007271031A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Hitachi Ltd | 電動ディスクブレーキ、電動ディスクブレーキ用モータ/制御装置ユニット及び電動ディスクブレーキの組立方法 |
JP2009503393A (ja) * | 2005-07-29 | 2009-01-29 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 自己増幅型の電気機械式ディスクブレーキ |
JP2009503392A (ja) * | 2005-07-29 | 2009-01-29 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 自己倍力式の電気機械式のディスクブレーキのためのベローズ並びにこのような形式のベローズを備えたディスクブレーキ |
JP2009531628A (ja) * | 2006-03-28 | 2009-09-03 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 電気機械的な自己倍力式の摩擦ブレーキ |
Families Citing this family (3)
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