JP2004512868A - 内部温度変化要素を有する製品ディスペンサ - Google Patents

Abstract

製品と自己封入型温度変化要素を含む可撓性外側容器を備える、製品を加熱又は冷却する温度変更システムが開示される。温度変化要素は、前製品の中に少なくとも部分的に浸漬される可撓性袋を備える。可撓性フィルム袋は、圧力の印加で破裂して、発熱現象又は吸熱現象で二成分を結合又は反応させるように構成された破壊可能障壁により分離される二成分を有してもよい。あるいは、可撓性フィルム袋は溶液から落ちる時に発生する飽和塩溶液を包含してもよい。

Description

【０００１】
（発明の技術分野）
本発明は、製品と可撓性自蔵型加熱／冷却要素を収容するパッケージに関する。より詳細には、本発明は、少なくとも部分的に製品に浸漬される可撓性自蔵型化学基剤の加熱／冷却要素を含むパッケージに関する。
【０００２】
（発明の背景）
内容物（主に食料品）を所望の温度まで加熱するための様々なタイプの自己加熱容器が、当該技術分野において既知である。例えば、伝導加熱により食料品又は飲料を加熱する様々な外部加熱システムが既知である。例えば、米国特許第４，８９５，１３５号は、浸漬加熱の形態を部分的に利用し、金属箔と、その金属箔の少なくとも片側に取り付けられる合成樹脂層を具備するシート部材とから形成される容器本体として記載されることができるシステムを開示している。シート部材は、横断面がＷ形となるように折り畳まれて、垂直の上部縁に沿ってヒート密封される。折り畳まれたシートの逆Ｖ字形部分は、容器本体の外側の外包を収容するための部屋を画定する。更に、米国特許第４，８９５，１３５号は、主要バッグが、バッグの一端を引っ張ったときに主要バッグを破壊し得るように形成されたノッチ（刻み目）を有する自己加熱容器を開示している。自己加熱容器は、主要バッグに面する少なくとも下面に上の透水性外包を有する。その自己加熱容器では、外側外皮部材は、容器と、その容器に取り外し可能に固定されるカバーとを備える。これは、主要水バッグを破壊するためにプルタブを用いて、第一反応物からの膨張するガスの圧力により他の流体バッグを破壊して他の反応を開始させる作動手段を使用している。更に、開示された発明は、混合される水溶液と反応物質の泥状物が、パッケージが誤って取り扱われたときにこぼれ出るようにしたオープンシステムである。パッケージは、反応成分がユーザ又は加熱される製品と接触する可能性がある比較的複雑なデザインである。また、加熱要素は、パッケージの外側に配置され、これにより、熱がパッケージの外側に移動することができる。
【０００３】
米国特許第５，２６３，９２９号は、生理的流体を動物に注入するための注入処理容器を記載し、それは、互いに分離する少なくとも二つの区画に分けられると共に、区画各々が少なくとも一つの第一化学剤を含む第一可撓性袋と、第一可撓性袋の外側に配設され、第一化学剤と結合されるときに発熱反応を起す少なくとも一つの第二化学剤を含む第二可撓性袋と、第一袋の区画各々と第二袋を相互接続する通路と、通路の各々の中に配設され、互いに開放可能な閉止手段とを備えている。作動機構は、接続される容器の外側から暖められる流体までシステム内に水を流入させる回転式のダイヤル又はツイストひもからなり、作動手段は、パッケージ自体の外側に追加の成分を組み込んでいる。それらの実施例はまた、複数成分が一つのパッケージシステム内で共に配設されない不連続な加熱要素も有するので、より迅速な加熱反応のための即座な流体吸い上げを可能にしない。また、不連続なシステムでは、パッケージの外側に、加熱すべき製品に代えて環境に消費される熱い空気が進むための追加の体積を有するために、熱移動の利用が非効率的である。最後に、このような実施例は複雑な製造工程を必要とし、消費者が小さいサイズのパッケージから加熱された製品を分配する快適なシステムではない。
【０００４】
米国特許第５，９７９，１６４号は、一般に、食物、飲料、薬品などを加熱又は冷却するの容器に関し、より詳細には、取り囲む容器内の物質に熱を加えるか、又はそれから熱を除去する内部モジュールを備える容器に関する。米国特許第５，９７９，１６４号は、ソフトプラスチックのような可撓性又は柔軟な材料から作成される先細管状又は袋状形状の容器本体を備える容器の柔軟な実施例を更に開示している。歯磨きチューブに一般的に使用されるタイプのソフト金属箔もまた好適である。この特許は、長尺部材の遠位端を利用して障壁を破壊し、長尺部材が延出される時に反応物質を混合させる。再度、この特許は、追加の作動要素を必要とする比較的に複雑な作動手段を開示している。
【０００５】
（発明の概要）
本発明は、製品と自己封入型温度変更要素を含む可撓性外側容器を備える、製品を加熱又は冷却する温度変更システムを提供する。温度変化要素は、前記製品に少なくとも部分的に浸漬される可撓性袋を備える。可撓性フィルム袋は、発熱現象又は吸熱現象で二成分を結合させるか、又は反応させる圧力の印加で破裂するように構成された破壊可能障壁により分離する二成分を有してもよい。あるいは、可撓性フィルム袋は、溶液から落ちる時に発生する飽和塩溶液を含んでもよい。
【０００６】
（詳細な説明）
本発明は、加熱すべき製品に少なくとも部分的に浸漬される自蔵型消費者作動式熱発生要素の使用に関する。加熱／冷却要素は、好ましくは、貯蔵と障壁の目的のための実質的に湿気不透過性の外側層を備える。実質的に湿気不透過性の外側層は、例えば、フィルムを備えてもよい。様々なフィルム素材により、様々な湿気伝達速度と酸素障壁レベルが可能になる。フィルムは、単一素材（すなわちナイロン）であってもよく、共押出し及び／又は積層される素材の組み合わせであってもよい。好ましいフィルム素材は、中間層が箔であり得る積層体である。箔層は、実質上湿気の損失も酸素透過性もないので、加熱／冷却要素の内容物を保護すると共に、それらの内容物が加熱／冷却要素から逃げるのを防止する。このように、箔障壁は、長時間にわたってパッケージの一体性を確実にする。単一素材（すなわちナイロン）であってもよく、共押出し及び／又は積層される素材の組み合わせであってもよい。
【０００７】
加熱／冷却要素は、熱を発生（すなわち発熱現象）してもよく、熱を吸収（すなわち吸熱現象）してもよい。加熱／冷却要素は、例えば無水混合物に水を加えるような、二以上の成分の結合又は反応に基づいてもよく、システムの破壊により塩が溶液から結晶する時に熱を発生する酢酸ナトリウム又は他の類似物質のような過冷却塩溶液の使用に基づいてもよい。加熱／冷却要素の成分は、好ましくは、実質的に不透過性パッケージに含まれるので、これらの成分は、加熱される製品を汚さない。二つ以上の成分の結合又は反応に基づく加熱／冷却要素は、例えば、互いに分離する成分を収容する一つ以上の区画を具備してもよい。第一成分（例えば、水のような液体成分）を含む区画は、脆い密封のような破壊可能障壁を有する袋を備えてもよい。袋と第二成分は、不透過性フィルムから形成される袋のような実質的に不透過性の容器に収容されてもよい。加熱／冷却要素は、区画の破壊可能障壁を破裂するために、また、第一成分の少なくとも一部分を区画から排出して第二成分と接触させるために、もむ、圧迫する、押しつけるなどにより、実質的に不透過性の容器を通して圧力を区画に適用することにより作動させてもよい。
【０００８】
本発明は、単純な作動手段を備える浸漬加熱により製品を少なくとも部分的に加熱する簡易な方法を提供する。更に、製品と加熱／冷却要素が同一システム内に収容されて、迅速な加熱反応を可能にする単純で費用効果のある発熱手法又は吸熱手法が提供される。加熱／冷却要素と外部環境との間の外部の熱移動によるエネルギーの損失が低減され得るので、密閉システムは、加熱／冷却要素を有効に使用をすることができる。従って、加熱／冷却要素が少なくとも部分的に製品に浸漬される時に加熱／冷却要素が製品に隣接した場合より、加熱／冷却要素のより多くの表面積が、製品に隣接するか、又は接触する可能性があるので、加熱／冷却要素と製品との間でより有効に熱を移動させることができる。例えば、このシステムが熱を発生又は吸収し始める時に加熱／冷却要素の壁を通って伝導的に熱が移動し、製品を通って対流的に伝導的に熱が移動する。製品が充分に暖められるか、又は冷却された時にパッケージを開き、製品をパッケージ内で使用しても、パッケージから分配してもよい。本発明のシステムは、一つ以上の製品を含むボトル、チューブ、タブ、大袋、袋、スタンド式袋、熱成形される容器などのようなパッケージにおいて使用されることができる。
【０００９】
本発明のパッケージは、例えば、特定の製品の分配の改善及び／又は温度変化による製品の効力を改善することもできる。高粘度の液体製品又は固体製品は、加熱されて製品の粘度を低減し、製品がパッケージから容易に分配されることができる。また、皮膚又は血管に吸収される活性物質を含有する製品は、孔の開口部、毛管の振動等を通して、皮膚又は血管内への活性物質の吸収を増すローションのような、加熱されるキャリア製品の存在から利益を得る。
【００１０】
外側容器
本発明のパッケージの一実施例が、図１に示される。この実施例では、パッケージは、製品７を収容する外側容器１と、容器１内で製品７に少なくとも部分的に浸漬される加熱／冷却要素２（温度変化要素とも称される）を備えてもよい。一実施例では、外側容器１は、加熱／冷却要素を作動させるために、外側容器を通して加熱／冷却要素の少なくとも一部分に圧力を適用させる側壁のような一つ以上のほぼ可撓性及び／又は変形可能な外側表面を有する容器を備えてもよい。外側容器１は、例えば、可撓性ボトル、可撓性チューブ、可撓性タブ、大袋、袋、スタンド式袋、可撓性熱変形容器、カートンなどを備えてもよい。外側容器は、一つ以上の高分子物質、金属被覆した構造体、積層構造体、裏付き板紙、共押出しフィルムなどを備えてもよい。
【００１１】
あるいは、図４０は、加熱／冷却要素の一部分が、温度変更システムを外側容器１に接合すると共に、温度変更システムの流体を含む部分２６６が存在し得る下部チャンバ１２６から製品７を切り離す、この場合は好適な接着剤である密封線１２４などで外側容器１の外側に延出してもよいことを示している。この実施例では、圧力は、外側容器１の外側に延出する加熱／冷却要素の一部分に印加されて、下記に記載されるような加熱／冷却要素を作動させることができる。図２９は、温度変更システムの一部分２６４が、容器５２の外側に延出するプラグ６２内に存在する概念の変形例を示す。流体容器２６４があるプラグを圧迫することにより、流体は、製品７を加熱／冷却するチャンバ２６８内に排出される。
【００１２】
外側容器１は、製品７と外側容器１との間の熱の移動を低減することにより外側容器１の外部を内部加熱／冷却要素２から遮断し、製品７の加熱／冷却効率を増加させる断熱層２０のような形状の断熱材を備えてもよい。断熱層は、実質的に、外側容器１の全外側及び／又は内側表面の上に延出してもよく、加熱／冷却要素２のサイズにほぼ対応する外側容器１の外部及び／又は表面の少なくとも一部分の上に延出してもよく、加熱／冷却方法中に、又は、製品が分配若しくは使用される期間中に消費者が接触することがある外側容器の外部及び／又は内部の一部分を覆ってもよく、外側容器１の他のいずれかの部分を覆ってもよく、外側容器１（例えば、その内側に外側容器１が配置される追加の容器のように、外側容器１の外側にある追加的構造体の一部分として）などの外部であってもよい。断熱層２０は、別個に取り付けられる層であってもよく、共押出し又は積層される構造体のような、外側容器１を形成する材料の一体部分であってもよい。可能な断熱物質の例には、発泡ポリエチレン、シリコーンゴム、繊維性セルロース構造体、又は、断熱材としてエアポケットを提供するための正確な厚さを有するディンプル熱形成フィルム（大量の空隙空間を有する格子）などが挙げられるが、これらに限定されない。
【００１３】
更に、外側容器の外部表面は、パッケージに収容される製品に関する機能を実行するために使用され得る有用な層も備えてもよい。ヘアトリートメント製品を含むパッケージは、頭髪の毛嚢上への製品の分配を助けるために、外側容器の外側表面の上に、例えば荒毛又は歯を備えてもよい。スキンローションを含むパッケージは、ローションが適用される前か後に、ユーザの皮膚を剥離させるために使用され得る研磨表面を有する外側容器を備えてもよい。外側容器は、製品が適用された目標表面から製品を除去するのを助け得る吸収性構造体も備えてもよい。
他の実施例では、外側容器１は、製品の使用又は分配を助け得る装置内に取り付けられても収容されてもよい。例えば、ヘアトリートメント製品の場合、外側容器１は、ヘアトリートメントを頭髪の毛嚢に広げるヘアブラシ内又は櫛内に収容されてもよい。あるいは、洗浄性溶液を有する容器は、外側容器１から製品を使用して目標表面を擦るために使用され得るスポンジ、ブラシ、ワイプ、研磨擦り用具などの内側に収容されてもよい。例えば、図３５を参照すること。
外側容器１は、当該技術分野において既知のいずれかの方法で形成及び／又は密封されてもよい。例えば、ポリマーフィルムから形成される外側容器は、ヒートシーリング、超音波結合、高周波結合、接着剤結合などの一つ以上により密封されてもよい。
【００１４】
外側容器は、任意の開口手段６を更に備えてもよい。例えば、開口手段は、脆い密封、穿孔、裂けストリップ、ジップロック（商標）などのような破壊可能障壁であってもよいが、それらに限定されない。あるいは、外側容器を、製品に接近させるために切り開いてもよい。開口部６はまた、加熱／冷却要素が他の方法で外側容器内に取り付けられないか、又は拘束されない場合、製品が分配される時に加熱冷却要素が外側容器から出るのを防止するようなサイズ又はデザインであってもよい。例えば、開口部６は、使用中に加熱／冷却要素２が外側容器から出るのを防止するための先細分配導管を備えてもよい。外側容器１は、製品の分配を助けるために放出口、アプリケータ先端、スプレーヘッドなどのような分配アタッチメントも備えてもよい。
【００１５】
外側容器内に収容される製品
本発明のパッケージは、例えば、液体、シャンプー、オイル、ワックス、皮膚軟化剤、ローション、加湿剤、薬剤、ペースト、界面活性剤、ジェル、接着剤、懸濁液、溶液、酵素、石鹸、化粧品、リニメント剤、飲料、スープ、チーズ、流出可能微粒子などのような一つ以上の製品が挙げられるが、これらに限定されない。一実施例では、例えば、製品７は一般に流出可能であってもよく、容器１から分配されるか、容器１内で使用されてもよい。「流出可能」は、本発明の目的のために、実質的に液体の状態であり、懸濁した粒子／粒剤／食物を有する実質的に液体の状態であり、容器から出された粉末又は粒剤などである物質と定義される。製品は特定の状態で流出可能であってもよいが、他の状態では流出可能でなくてもよい。例えば、加熱／冷却要素２の作動前に製品が最初非流出可能（例えば、個体組成物）である場合、加熱／冷却要素により加熱された後に流出可能になってもよい（例えば、ワックスはそれが使用される前に個体状態から実質的に液体の「流出可能」状態まで加熱されてもよい）。逆に、加熱／冷却要素２の作動前に流出可能である製品は、製品が使用される前に加熱／冷却要素により実質的に非流出可能状態まで冷却されてもよい。
【００１６】
外側容器内に収容される製品７は、一部分が事実上流体であるか、又は使用時に流出可能であるいずれかの物質と定義される。使用は、製品がパッケージから分配される時、又はパッケージ内でその適切な物理的状態にある時と定義される。本明細書では、容器内の製品、すなわち分配すべき製品、製品内に浸漬される第二の物品を有すべき製品、エネルギー貯蔵のために使用すべき製品、消費すべき製品の多くの例がある。
製品は、外側容器から分配されても外側容器内で使用されてもよい。例えば、ホットヘアセラピーの用途のために、第二加熱手段（例えば、熱湯）なしにオイルが加熱され、人の頭髪に分配されてもよい。あるいは、製品が加熱又は冷却された後に外側容器内の製品にある物品が浸されても、浸漬されてもよい。例えば、手、足、指爪などのためのようなビューティートリートメントが、ワックスの相が変わるまで（例えば、固体化から液体まで）ワックスを加熱することにより提供されてもよく、ユーザは手、指、足などを液体ワックスに浸しても、浸漬してもよい。
【００１７】
加熱／冷却要素
本発明の容器１は、図９〜図２６に示されるような加熱及び／又は冷却要素を備えてもよい。加熱／冷却要素は、加熱又は冷却効果を各々提供する発熱システム又は吸熱システムを備えてもよい。このシステムは、反応、溶液の熱、酸化反応、結晶、腐食合金、ゼオライト液体システム及び／又は、中和の熱による加熱／冷却を包含してもよいが、それらに限定されない。
加熱／冷却要素の一実施例は、無水反応システム、溶液の熱システム、ゼオライトシステム、電気化学システムなどのような固体−液体加熱／冷却システム又は液体−液体加熱／冷却システムを包含してもよい。固体−液体加熱／冷却システムは、少なくとも一成分が実質的に液体（例えば、水）の性質を有し、少なくとも一成分が、実質的に性質が固体（例えば、無水塩）の性質を有する二つ以上の成分の結合又は混合中に発熱変化又は吸熱変化が発生するいずれかのシステムを包含する。液体−液体加熱／冷却システムは、システムの成分の二つ以上が実質的に液体の形態である二以上の成分の結合又は混合中に発熱変化又は吸熱変化が発生するいずれかのシステムを包含する。
【００１８】
一実施例では、加熱／冷却要素は自己封入型加熱／冷却システムを備えてもよい。この加熱／冷却システムは、作動の目的のために少なくとも部分的に可撓性又は剛性であり得る、実質的に湿気不透過性の外側層２４６を備えてもよい。例えば、湿気不透過性外側層２４６は、金属被覆フィルム、箔積層フィルム、ＭＹＬＡＲ（登録商標）、成形金属シート、又は、他の水若しくは湿気不透過性物質であってもよい。湿気不透過性外側層２４６は、より大きい熱拡散性及び／又は伝導性を可能にする箔のような最適な熱伝導パラメーターを有する物質も含有してもよい。加熱／冷却システムは、湿気不透過性外側層２４６内に収容される固体−液体加熱システム又は液体−液体加熱システムの少なくとも二つの成分を包含してもよい。加熱／冷却システムは、例えば、加熱／冷却システムの第一成分を含む破壊可能袋２４０を備えてもよい。袋内に収容される液体成分の損失を最小化するために、又は加熱／冷却要素の作動前に袋内に含まれる固体成分を汚すことがある、袋内の液体又は湿気の侵入を最小化するために、破壊可能袋は、金属被覆フィルムから形成されてもよく、又は低い湿気透過速度（ＭＶＴＲ）を有する他の材料から形成されてもよい。破壊可能袋２４０は、圧迫するか、他の方法で圧力を加熱／冷却要素に適用することによりユーザが密封を破壊して、第一成分を破壊可能袋から放出するための、脆い密封２４２を備えててもよい。あるいは、破壊可能袋は、袋物質の中に刻み目、穿孔などのような弱い部分を具備してもよく、プルタブは、圧力の印加により破壊可能袋に穴をあけ得る金属シェービング又は他の物品を備えても、は当該技術分野において既知の袋を破壊する他のいずれかの手段を備えてもよい。加熱／冷却要素はまた、加熱／冷却システムの第二成分２４４も含んでもよい。第二成分２４４は、例えば、水不透過性外側層２４６内に緩く含まれてもよく、又は固体成分の場合、図１１〜図１４、図１９及び図２０に示されるような一つ以上の多孔質液体透過性区画２５２内に含まれてもよい。液体透過性区画２５２は、多孔質セルロース物質（例えば、湿式又は風成）、ニードルパンチ又は真空成形されたポリエチレンフィルムのような多孔質ポリマーフィルムのような多孔性物質、セファーアメリカン社（Ｓｅｆａｒ Ａｍｅｒｉｃａ Ｉｎｃ．，）（ニューヨーク州Ｄｅｐｅｗ）により供給されるニテックス（Ｎｉｔｅｘ）（商標）のような織ったナイロンメッシュ物質のようなポリマーメッシュ物質などにより形成されてもよい。好ましくは、多孔性物質の孔サイズは固体の第二成分２４４の粒子より小さい。加熱／冷却要素は、湿気不透過性外側層２４６内に配置される固体第二成分２４４を収容する一つ以上の区画を備えてもよい。固体の第二成分２４４は、固体の第二成分を互いにごく接近させるために利用可能な区画空間の約６０％〜約９５％の範囲の成分量で加熱／冷却要素の一つ以上の区画内に詰め込まれてもよい。一以上の区画に固体の第二成分をきっちり詰めこむと、固体の第二成分が加熱／冷却要素内で移動するのを防止することができ、可撓性加熱／冷却要素の「サドルバッギング」も防止することができる。更に、固体の第二成分を一つ以上の区画内に詰め込まれた状態のままにすると、単位量当たりの成分の画定される繰り返し可能量により、加熱／冷却要素における加熱／冷却を更に促進することができ、表面積の露出を低減して、加熱／冷却要素の表面の急速な対流性の損失を低減することができ、詰め込まれたベッドを通る強制される伝導により発熱システム又は吸熱システムによって生産又は消費される熱の速度をよりよく計量できる。いくつかの実施例では、ウィッキング及び／又は毛管現象により、袋は、固体の第二成分２４４の表面を横切っていずれかの液体成分を更に分配してもよい。追加的に、又は代替案として、層２６２のような液体分配層は固体−液体システムの固体の第二成分２４４に接近して提供され、図１１と図１２に示されるようなウィッキング及び／又は毛管現象により、固体の第二成分２４４の表面を横切っていずれかの液体成分を分配してもよい。これは、固体の第二成分が、その表面を横切って水溶液を容易に運ばない多孔性シ−ト２５４に含まれる実施例において、又は固体の第二成分が水不透過性外側層２４６内に緩く収容される実施例において、特に有用な可能性がある。液体分配層は、例えば、プロクター・アンド・ギャンブル社（Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ Ｃｏｍｐａｎｙ）（オハイオ州 Ｃｉｎｃｉｎｎａｔｉ）により販売されるバウンティ（Ｂｏｕｎｔｙ）（登録商標）のようなペーパータオル層のようなセルロース性物質、毛管チャンネル繊維、親水性の織布材と不織布材、開口成形フィルム、又は、当該技術分野において既知の他のいずれかの分配物質を含有してもよい。更に、成分の充分な利用を可能にする固体の第二成分中の液体成分の更なる分散を可能にするために、セルロース性物質、超吸収性ポリマー及び／又は他のハイドロスコープ物質のような吸収性物質、ウィッキング物質又は毛管活動物質が固体の第二成分の粒子内に散らされてもよい。これは、特に、固体の第二成分がフリスビーテクノロジーズ社（Ｆｒｉｓｂｙ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ）（ノースカロライナ州Ｗｉｎｓｔｏｎ−Ｓａｌｅｍ）から入手可能なサーマソーブシリーズ（Ｔｈｅｒｍａｓｏｒｂ Ｓｅｒｉｅｓ）（登録商標）のような被包性相変化物質又は多少疎水性であるポリエチレンパウダーのような添加剤と混合される実施例において有用なことがある。更に、セルロース性物質の追加は、グアー又はキサンタンガムのような他の添加剤が成分の一つ以上に加えられ、温度特性を調整するのを助ける実施例において有益な可能性があるが、水溶液の液体成分における粘度変化のために反応が発生する速度にも影響を及ぼすことがある。更に、セルロース性物質の追加は、硫酸マグネシウム又は塩化カルシウムのような反応物質が詰め込まれた形態で、それらに対して水が最初に接触する領域を横切って薄い透明なシートを形成することができる点で有益であることがある。これにより、液体成分が透明な表面の下にある詰め込まれたベッドの領域まで進行するのを妨げることがある。
【００１９】
加熱／冷却要素の他の実施例は、システムの多くの成分が、上記に記載される脆い又は他の破壊可能障壁のような破壊可能障壁２４２により分離される隣接するチャンバに収容され得る図１１、図１２、図１５〜図１８、及び図２１〜図２４に示す固体−液体加熱／冷却システム及び／又は液体−液体加熱／冷却システムを備えてもよい。加熱／冷却要素は、例えば、作動前にシステムの少なくとも第一成分と第二成分を別個に収容する二以上の部屋を有する袋内に形成される水不透過性外側層２４６を備えてもよい。加熱／冷却要素の一つ以上のチャンバを圧縮すると、破壊可能障壁２４２は破裂して、第一成分と第二成分を互いに接触させることができる。
【００２０】
図２３に示されるような一実施例では、加熱要素は、袋の外辺部の少なくとも一部分の周囲で延出する永久密封２４８又は強い密封２４８を有する袋を備えてもよい（例えば、袋は、四辺の周囲で密封されるフィルムの二片以上を備えてもよく、それ自体の上に折り畳まれて三辺の周囲で密封されるフィルムなどを備えてもよい）。袋は、一つ以上の脆い密封２４２により分離される多数のチャンバ２６６と２６８を備えてもよい。例えば、図２３と図２４に示される実施例では、袋は、脆い密封２４２で分離される第一チャンバ２６８と第二部屋２６６を備えてもよい。第一チャンバ２６８は第一成分を含んでもよく、第二部屋２６６は第二成分を含んでもよい。第一成分と第二成分は、固体成分（例えば、無水塩、電気化学合金）と液体成分（例えば、水）、液体成分と固体成分、又は、液体成分と第二液体成分を含有してもよい。圧迫する、押しつける、もむなどのようにして、圧力をチャンバの一つ以上に適用すると、脆い密封２４２を破壊し、刈る第一部屋の成分と第二部屋の成分とを混合して環境からのエネルギーを解放するか、又は吸収することができる。
【００２１】
例えば、図１１、図１２、図１５、図１６、図１７、図１８、図２１、及び図２２は、第一チャンバ２６６に収容される第一成分２６４と、脆い密封２４２で分離される第二チャンバ２６８に収容される第二成分２４４とを含む加熱／冷却要素の更なる実施例を示している。これらの実施例では、脆い密封２４２は、第一チャンバ２６６を第二チャンバ２６８から分離している。脆い密封２４２は、図１１、図１５、図１７、及び図２１に示されるような加熱／冷却要素の幅Ｗの一部分に延出してもよく、図２３と図２４に示されるような第一チャンバ２６６と第二チャンバ２６８との間の加熱／冷却要素の幅全体に延出してもよい。一実施例では、脆い密封は、作動後における第一成分２６４の第一チャンバ２６６内への逆流を最小化するように図１１に示されるように狭く設計してもよい。あるいは、又は追加的に、加熱／冷却要素は、作動後の第一チャンバ２６６内への液体成分２６４の逆流を更に制限する図１６に示すようなチャンネル２５８を備えてもよい。図１１、図１２、図１３、及び図１４に示されるように、加熱／冷却要素はまた、多くの区画２５２に収容される固体成分も含んでもよく、多孔質袋２５４により適所に保持されてもよい。あるいは、固体成分は、チャンバ内に緩く収容されてもよい（例えば、図１５〜図１８と図２１〜図２４に示される第二成分２４４は、第二チャンバ２６８内に緩く収容される固体成分であってもよい。加熱／冷却要素は、外側容器１などの一部分のようなパッケージの構造体に加熱／冷却要素を取り付けるための、一つ以上の取り付けタブ２５６を更に備えてもよい。
【００２２】
図２１と図２２は、固体−液体加熱／冷却システム又は液体−液体加熱／冷却システムにおいて使用され得る加熱／冷却要素の更に他の実施例を示している。この実施例では、第一液体成分は第一チャンバ２６６に収容されることができ、第二液体成分又は固体成分は第二チャンバ２６８に収容されることができる。脆い密封２４２は、加熱冷却要素の幅Ｗの全て又は一部分を横切って延出してもよく、作動後における成分の第一チャンバ２６６内への逆流を防止するために、チャンネル２５８は第二チャンバ２６８内に延出してもよい。
図１７と図１８は、チャンバ２６８内への流体成分の実質的に片道の流れのために使用され得る少なくとも二つのチャンネル２５８を有する温度変化要素を示している。これにより、チャンバ２６８内の多数の位置への流体成分の分配を可能にし、より大きいパッケージにおいて、又は、液体成分を運ぶことが次第に困難になるように作動中に様々に配向され得るパッケージにおいて、特に有用であり得る。
【００２３】
図１９と図２０は、容器２４０が反応物質を含む区画２５２の上に配置されることができる温度変化要素を示している。図は、容器２４０のための多数の出口チャンネル２５８も示している。区画２５２は、例えば、一方の側面が多孔質物質２５４であり、別の側面がポリエチレンのような流体不透過性フィルムである別個の小包みから作成されてもよい。特定の実施例では、多孔質物質２５４は外側パッケージに取り付けられてもよい。この形状は、流体バッグを熱発生器から分離し、流体バッグを中心に寄せる。
図２１と図２２は、出口チャンネル２５８が密封領域２４８内に配置され、加熱チャンバの充分な利用を可能にする、温度変化要素の代替実施例を示している。これは、チャンバ２６８内に延出するチャンネルが傷害物になる可能性がある充填操作について、特に有益である。
【００２４】
発熱性固体−液体加熱システムは、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化セリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、塩化鉄、硫酸銅、硫酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、臭化アルミニウム、水酸化カルシウムアルミニウム、塩化アルミニウム、三酸化イオウ（α形）、ゼオライト（例えば、鉱物性の斜方沸石基材のカブソーブ（Ｃａｂｓｏｒｂｅ）（登録商標）５００シリーズ天然ゼオライト）、それらの混合物、及び当該技術分野において既知の、固体−液体発熱システムの他の固体成分、並びにそれらの組み合わせのような固体成分を包含することができる。吸熱性固体−液体冷却システムは、硫化ナトリウム＊１０Ｈ２０、重炭酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、尿素、バニリン、硝酸カルシウム、硝酸アンモニウム、重クロム酸アンモニウム、塩化アンモニウム、及び当該技術分野において既知の吸熱システムの他の固体成分のような固体成分を包含することができる。これらの固体成分は、無水形状であってもよく、粉末、粒状、又は小球状態などで使用されてもよい。これらの成分は、一般に吸湿性であり、水のような液体成分内で分解するか、又は液体成分と反応し、熱を発生するか、又は吸収する。
【００２５】
更なる発熱性固体−液体システムは、鉄、マグネシウム、アルミニウム、又は、塩と水の存在下で反応するそれらの組み合わせのような固体成分を含む電気化学反応を包含することができる。これらの実施例では、液体成分は、塩−水溶液を含有しても、塩が固体成分２４４と共に含有される場合、水を含有してもよい。
更に他の固体−液体発熱システム又は液体−液体発熱システムは、約３又は４のｐＨを有するクエン酸のような酸性の基本成分と、１２のｐＨを有する酸化カルシウムを各々ほぼ２対１の割合で使用して熱を発生する中和熱を使用するシステムを包含する。
図２５と図２６の加熱要素の他の実施例では、ヒートパックは過冷状態で運ばれ、所望の時に熱を内部で解放して作動させることができるように過冷される水性塩溶液の使用を包含してもよい。酢酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム及び、硝酸カルシウム四水化物が、好適な塩の例である。
【００２６】
図２５と図２６は、例えば、カンチレバー２８０を有する袋２８６において、過冷される塩２８２を含有する加熱要素を示している。溶液２８２の結晶を活性化させるために、二つの金属片の削り落としたもの、溶液を含有する追加の結晶の追加、又は当該技術分野において既知の他のいずれかの作動方法を使用することができる。図２６に示されるように、活性化剤２８０が、容易に確認可能な位置でそれを保持する拘束密封２８４により袋の隅に配置されてもよい。溶液２８２は、例えば、酢酸ナトリウムと水の重量で１対１の割合であり、高い温度で混合され、活性化前に周囲温度まで冷却されて、過飽和状態であってもよい。
【００２７】
エネルギー貯蔵装置
外側容器は、エネルギー貯蔵要素も備えてもよい。エネルギー貯蔵要素には、フリスビーテクノロジーズ社（Ｆｒｉｓｂｙ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ）（ノースカロライナ州Ｗｉｎｓｔｏｎ−Ｓａｌｅｍ）による相変化物質（例えば、サーマソーブ（Ｔｈｅｒｍａｓｏｒｂ）（登録商標）であるジェル（例えば、１％ポリアクリルアミドと水の組み合わせ）などが挙げられるが、それに限定されない。例えば、別個の装置を使用することなく、エネルギー貯蔵熱パッドを提供し、貯蔵されるエネルギーを供給することができる。加熱／冷却要素２は、エネルギー貯蔵媒体に少なくとも部分的に浸漬されるか、又は隣接することができる。システムが一旦作動すると、エネルギー貯蔵媒体はエネルギーを貯蔵すると共に、それを長時間にわたって計量し、より長い持続時間の熱パッドを提供する。
【００２８】
加熱要素の取り付け
システムの一体性を最大化し、過度の動きを防止し、及び／又は大きいパッケージの中心位置を維持するために、加熱／冷却要素は外側容器１に取り付けられてもよい。図４と図５は、加熱／冷却要素２を使用される外側容器に取り付ける例を示している。第一の実施例では、加熱／冷却要素２は、その外側フィルムの別の側面より長い少なくとも一側面を有してもよい。伸長部１５は、少なくとも一側面の上のポリマーであってもよい。伸長部１５は、外側パッケージのフランジ５で伸長部１５を密封することにより、外側パッケージ１に取り付けられてもよい。この伸長部は、フランジの全長を覆っても、一部分のみを横切ってフランジ５が最も外側の縁でそれ自体に密封してもよく、また、少なくとも一側面の上で伸長部１５に密封してもよい。
【００２９】
他の実施例では、伸長部１５は、容器１の向かい合う、又は隣接する垂直な縁に取り付けられ、加熱／冷却要素２がその動きを制限されてもよい。更に、いくつかの実施例では、加熱／冷却要素２とその取り付け手段は一般に容器１よりも狭いので、製品の連続性は容器の内側で維持されてもよい。温度変更システムとその取り付け手段の幅が、容器の幅と同等である場合、流体の連続性は、流体の少なくとも一部分を通る対流的熱移動を低減する加熱／冷却要素２の二つの向かい合う側面の間で少なくてもよい。この場合、開放伝達口１６が伸長部に設けられてもよい。これらの伝達口は伸長部１５のサイズまでのいずれかのサイズ又は形状であり得ることが明らかである。
【００３０】
熱発生器の外側パックの余剰性
偶発的な漏れを追加的に保護するために、フィルムの特別な層が、図６に示されるような製品７に少なくとも部分的に浸漬される加熱／冷却要素２の付近に配置されてもよい。余剰層１７は、ポリエチレン、ポリプロピレン又は他のいずれかのポリマー構造体のようなフィルムを備えてもよい。このフィルムは、例えば、約１２Ｅｌｍ〜約１００Ｅｌｍの範囲の厚さを有してもよい。余剰層１７は、加熱／冷却要素２の外辺部付近で密封されてもよく、縁密封５でのように、外側容器１に取り付けられ得る伸長部１５も有してもよい。
【００３１】
外部パッケージの形状
本発明により作成される外側容器１は、いくつかの形状をとってもよい。図１は、例えば袋の第一の実施例を示す一方、図７は、二つの別個の製品７と１８を収容する袋内袋を具備する第二の実施例を示す。第二実施例の内側袋は製品７を含み、内側容器の外壁１と外部袋の内壁１９により画定される外側袋は製品１８を含む。この実施例は、例えば分配の際に、製品７と１８を混合して加熱するために使用されてもよく、外側製品１８と共に分配される前に内側製品７の状態を変更してもよい。既に記載したように、内側容器はまた、伸長部により外側容器に接合されてもよく、伸長部は、外側製品１８に浸漬される容器１の対向側面の間で製品の連続性を維持する連通口も具備してもよい。
図８は、縁２２で二以上のパッケージ２４が連結され、各々が製品と加熱／冷却要素２を含む更に他の実施例を示している。あるいは、多数のパッケージの一つ以上は、加熱／冷却要素２を有しない製品を含んでもよい。各パッケージは、縁シーム５又は開口領域２２のような共通点で固定されてもよい。これにより、分配前に容器の一つ以上が別個に、及び考え得る異なる温度で加熱されることができる。更に、一つ以上の製品は、多数パッケージの出口点で混合されてもよい。
【００３２】
（実施例）
実施例１：ヘアトリートメント袋
本発明の袋の一実施例は、ヘアトリートメント製品を内部で加熱又は冷却した後、オイルトリートメント製品又は他のヘアトリートメント製品を分配する、図３７に示されるようなヘアトリートメント袋である。このパッケージは、外部のエネルギー源（例えば、熱湯、マイクロ波など）の必要なしに製品の温度を変える能力を有する。
【００３３】
一実施例では、二つの５インチ×５インチ（１２．７ｃｍ×１１２．７ｃｍ）の金属被覆した配向ポリプロピレンフィルムが、その基部と頂部で開いているパッケージを形成する二つの辺でヒート密封されてもよい。内側の壁に沿ってのポリプロピレン発泡体（２インチ×２インチ（５．０８ｃｍ×５．０８ｃｍ）２０が密封され、加熱要素とパッケージ壁との間に断熱層を提供した。加熱／冷却要素２７４において、５インチ×２．５インチ（６．３５ｃｍ×６．３５ｃｍ）がパッケージの内側に配置される。加熱／冷却要素２７４の外側壁は、サーリン（Ｓｕｒｌｙｎ）（登録商標）シーラント層を有する金属被覆した配向ポリプロピレンで作成されることができる。加熱／冷却要素２７４内には、発熱／吸熱システムの第一成分、この実施例では、３．４ｃｃの水を収容するチャンバ２６４が収容される。このチャンバ２６４は、脆い四辺の一辺以上に沿って密封により四辺で密封されることができる。均一に混合される２対１の割合のクエン酸と酸化カルシウムの混合物、約３．４グラムの第二成分は、加熱／冷却要素２７４の外側容器内に配置されてもよい。完成した加熱／冷却要素２７４は外側容器２７０内に配置され、また、約１０ｃｃのホホバ（Ｊｏｈｏｂａ）オイルトリートメント（登録商標）が熱発生器の周囲に加えられる。外側パッケージの第四辺は、その後、６で脆く密封される。外側容器には、頂部縁に通じて分配チャンネルを形成する二つの湾曲する斜めの密封が与えられることができる。第二の脆い密封は、図に示されるような分配チャンネルを横切って作成される。第二の脆い密封６は、好ましくは第一の脆い密封２４２よりも強いので、両方が同時に破裂することはない。また、パッケージ内の製品は、システムを適切に作動させる充分な頭隙があるように充填されることができる。システムの適切な作動は、外側容器の脆い密封６を破壊することなく加熱／冷却要素を圧迫して、袋２６４から第一成分を排出することにより達成されてもよい。特に、パッケージは、その後圧迫されて内部の液体袋を破壊し、第一成分（すなわち水）とチャンバ２６８内の第二成分（すなわち酸化カルシウム／クエン酸混合物）とを混合する。これらの二成分の組み合わせにより、加熱／冷却要素の周囲の製品７内へエネルギーを発生する発熱現象を起こす。製品は加熱され、パッケージ出口で第二の脆い密封６から分配されてもよい。
【００３４】
実施例２：飲料カップ
第二実施例では、図３０〜図３４に示されるように、半剛性挿入物を有する可撓性自己加熱型スタンド式袋は、外側容器７６、半剛性挿入物７２、製品７、及び加熱／冷却要素８６を備えることができる。外側容器は、シーラント層を有する金属被覆したＰＥＴフィルムから作成されてもよい。このフィルムは、１インチ（２．５４ｃｍ）のガセット深さと４．７５インチ（１２．０６５ｃｍ）の平坦なバッグ幅を有するスタンド式袋内に形成される。外側容器内に挿入されるのは、３．５×４．７５インチ（８．８９×１２．０６５ｃｍ）の二つの切片が、二つの短い縁８０に沿ってヒート密封され、溶接されたシームで圧縮される時楕円形となる二つの溶接されたシートを形成するポリプロピレンから作成される７６ミルの挿入物である。挿入物７２は容器の内側に配置され、外側容器の縁は再度密封されて、適所でポリプロピレン挿入物を保持することができる。二つの加熱／冷却要素８６が加えられてもよく、各々は、水１０ｃｃ、及び無水クエン酸と無水酸化カルシウムの２対１の混合物１０ｇを含む。飲料が外側容器７２に加えられ、容器は縁７４に沿って密封される。このシステムは、バッグ２６６を圧迫して、加熱／冷却要素における密封２４２でセル（小室）を破壊することにより水を解放し、それが無水クエン酸と無水酸化カルシウムとの混合物と結合するか、又は反応して熱を発生することにより作動してもよい。接近するために、袋は切り開かれ、半剛性挿入物を掴むことにより、内容物は容易な方法で分配されることができ、それがカップのような感じをつくり出す。
【００３５】
実施例３：サロンのネイルトリートメント
浸漬ヒーターの使用の他の実施例は、図３８と図３９に示されるような、サロンスタイルの加熱される指爪トリートメントについてである。このシステムは、外側容器１０２、製品７、及び加熱／冷却要素１０６を備える。外側容器は、シーラント層を有する金属被覆したＰＥＴフィルムから作成されることができる。このフィルムは、１インチ（２．５４ｃｍ）のガセット深さと４．７５インチ（１２．０６５ｃｍ）の平坦なバッグ幅を有するスタンド式袋内に形成される。図２６のシステムに類似するシステムに、１対１の割合の１００ｃｃの酢酸ナトリウムと水を含む熱発生器が加えられる。低い融解温度の石蝋（すず＜１３５　ＯＦ）が外側容器に加えられ、容器は縁に沿って密封される。バッグを圧迫して、加熱要素袋に配置される可撓性ディスクを攪拌すると、システムが作動する。接近するために、袋は頂部１０４で切り開かれてもよく、融解した石蝋は手を置くために役に立つ。
【００３６】
実施例５
図２７〜図２８は、約５ミル〜約１００ミルの範囲の厚さを有するポリプロピレンのボトルのようなボトルを示す。ボトルは、二つの向かい合う平坦な表面と、底部でスナップ嵌めのクロージャ６４を受け入れる開いた底部を有して設計されている。スナップ嵌めクロージャは、加熱要素上の伸長部１５によりクラスプ５８によって加熱／冷却要素に取り付けられる。両方共、製品７が加えられた後ボトル５２の基部に固定される。その後の使用で、ボトルが圧迫されると、それにより加熱／冷却要素を作動させ、頂部で開口部５０を通してボトルから分配されることができる周囲の製品に熱が与えられる。クロージャは、注ぎ口、ノズル、スプレーヘッド、アプリケータ先端部などであってもよい。
【００３７】
実施例６：内部加熱される分配パッド
図３５の実施例は、分配パッケージ内に含まれる製品７に沈められてもよい一体式温度変化手段１００を有する分配パッケージ９８を備える。分配パッケージは、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、又はサーリン（Ｓｕｒｌｙｎ）（登録商標）に積層された金属被覆したポリプロピレンの積層構造体のようなポリマーフィルムから作成される、任意の不透過性シート９８に、接着剤により取り付けられてもよい。任意の不透過性シート９８は、システムの分配側面を調節するための方法として働いてもよい。
製品７は、加熱又は冷却されてもよく、加熱と分配ユニットのいずれかの側面上に配置され得る第一基材９４の中に分配されてもよい。製品７は、製品の第二基材９６への移動を塞ぐことがある不透過性シート９８の存在のために、第一基材９４の中へ分配されてもよい。不透過性シートは、製品７が第一基材９４と第二基材９６に排出される必要がある実施例において、必要でないこともある。
【００３８】
分配パッケージは、製品７が、床、壁、カウンタートップ、頭髪、窓、車、皮膚などのような表面に更に排出され得る基材９４の中に、前記製品が分配される脆い密封６を有してもよい。場合によっては、製品は、基材９４に排出されてもよく、加熱動作が含まれる場合、蒸発させてもよい。一例は、芳香剤、アルコール及び、プロクター・アンド・ギャンブル社（Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ Ｃｏｍｐａｎｙ）（オハイオ州 Ｃｉｎｃｉｎｎａｔｉ）からのビックスベーパーラブ（Ｖｉｃｋｓ Ｖａｐｏｒ Ｒｕｂ）（商標）のようなリニメント剤の分配であってもよい。
この手法は、ミット、露出した指で手を指し込むための保持バンドを有するパッド、パッド、ワイプなどのそれを包含する様々な形状とサイズを取ることができるのは明らかである。更にいずれかの基材又は組み合わせが、製品と行われる仕事次第で使用されてもよい。
【００３９】
更に、流体バッグ２６６のための脆い密封を破壊するのに必要な力は、好ましくは、分配パッケージのための脆い密封６を破壊するのに必要な力よりも少ない。これは、分配前に製品の温度が変えられるのを確実にすることがある。
本明細書は、特に発明の肝心な点を突き、発明を明確に主張するクレームによって完結する一方で、添付図面と合わせて、好ましい非限定的な実施例の説明の以下の記載から、本発明は更によく理解されると考えられる。同じ参照番号は同じ要素を表し、同じ二桁を有する参照番号は対応する要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図２】本発明の一実施例である外側容器の斜視図である。
【図３】本発明の一実施例である外側容器の斜視図である。
【図４】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図５】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図６】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図７】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図８】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図９】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図１０】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図１１】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図１２】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図１３】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図１４】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図１５】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図１６】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図１７】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図１８】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図１９】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図２０】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図２１】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図２２】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図２３】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図２４】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図２５】本発明の一実施例である温度変化要素の平面図である。
【図２６】本発明の一実施例である温度変化要素の側面図である。
【図２７】本発明の一実施例である外側容器の斜視図である。
【図２８】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図２９】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図３０】本発明の一実施例である外側容器の斜視図である。
【図３１】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。
【図３２】発明の一実施例である外側容器の平面図である。
【図３３】本発明の一実施例である外側容器挿入物の斜視図である。
【図３４】本発明の一実施例である外側容器挿入物の斜視図である。
【図３５】本発明の一実施例である外側容器の斜視図である。
【図３６】本発明の一実施例である内分配チャンネルの平面図である。
【図３７】本発明の一実施例である内分配チャンネルの側面図である。
【図３８】本発明の一実施例である外側容器の平面図である。
【図３９】本発明の一実施例である外側容器の平面図である。
【図４０】本発明の一実施例である外側容器の平面図である。
【図４１】本発明の一実施例である外側容器の側面図である。

Claims (34)

1. ａ．製品を収容する可撓性外側容器と、
   ｂ．前記製品に少なくとも部分的に浸漬され、第一区画に配設される第一成分と第二成分とを有する可撓性袋から構成される自己封入型温度変更要素を含む製品を加熱又は冷却するための温度変更システムにおいて、
   ｃ．前記温度変化要素の破壊可能障壁は、圧力の印加により破裂して、前記第一成分と前記第二成分を混合し、それにより前記製品の温度を変更するように構成された温度変更システム。
2. 前記破壊可能障壁は脆い密封である請求項１に記載の温度変更システム。
3. 前記第二成分は第二区画に配設され、前記破壊可能障壁は、前記第一区画と前記第二区画との間に配設される請求項１に記載の温度変更システム。
4. 前記第一区画の少なくとも一部分は、前記外側容器の製品を収容する部分から外側に延出している請求項１に記載の温度変更システム。
5. 前記第一成分は流出可能である請求項１に記載の温度変更システム。
6. 前記製品は流出可能である請求項１に記載の温度変更システム。
7. 前記温度変更要素は自己封入型である請求項１に記載の温度変更システム。
8. 前記可撓性袋は前記外側容器に取り付けられる請求項１に記載の温度変更システム。
9. 前記外側容器は開口部を更に備える請求項１に記載の温度変更システム。
10. 前記可撓性袋は第一幅寸法を有し、前記開口部は第二幅寸法を有し、前記第一幅寸法は該第二幅寸法より大きいか又は等しい請求項１０に記載の温度変更システム。
11. 前記開口部は、分配用ノズルを備える請求項１０に記載の温度変更システム。
12. 前記開口部ノズルは先細である請求項１２に記載の温度変更システム。
13. 前記袋は、余剰フィルム層を備える請求項１に記載の温度変更システム。
14. パッケージの開口部サイズより小さい開口部サイズ、並びに袋長及び袋幅サイズを有する請求項１に記載の温度変更システム。
15. 可撓性パッケージであり、また、袋の作動は、外側容器を圧迫して圧力を前記袋の少なくとも一部分に印加することにより達成される請求項１に記載の温度変更システム。
16. （製品を圧迫することなく袋を作動させるために）袋の一部分が、製品の外辺部の外側のパッケージの内側に延出している請求項１に記載の温度変更システム。
17. 前記袋の一部分は、パッケージの外側に延出して作動を可能にする請求項１に記載の温度変更システム。
18. 分配オリフィスは、加熱／冷却器の偶然の噴出を防止するように働く請求項１に記載の温度変更システム。
19. 分配オリフィスは、予め画定される荷重分配関係により製品を分配するように形状付けられ、サイズ決めされる請求項１に記載の温度変更システム。
20. システムは動かないように製品パッケージに更に密封され、
    ａ．得られた尾部が第一容器の一部分に密封され、一つの面が他面よりも長く設計される熱発生器と、
    ｂ．二つの位置で第一容器に取り付けられるように、一つの面が向かい合う二つの縁から延出するように設計される熱発生器と、
    ｃ．いずれの分離も起こさないように該流体の連通点として働く穴を有することを特徴とする延出部とから構成される請求項１に記載の温度変更システム。
21. 前記システムは、相を流動可能にするように、製品における相変化を起こす請求項１に記載の温度変更システム。
22. 前記パッケージは、一体式断熱器と一列に並ぶ請求項１に記載の温度変更システム。
23. 前記製品と前記システムは共に予め包装される請求項１に記載の温度変更システム。
24. 前記システムの全ての態様が、該製品パッケージ内に含まれる請求項１に記載の温度変更システム。
25. 前記システムは使い捨てである請求項１に記載の温度変更システム。
26. 前記システムは、基材により包囲され、
    ａ．基材は、パッド、ミット、取り付け手段を付きのバンドを有するワイパ、手を挿入するためのバンド付きのワイパの形態を取る、請求項１に記載の温度変更システム。
27. 前記システムは、加熱混合物と加熱混合物との混合を可能にする他の流体を収容するシステムにより包囲される請求項１に記載の温度変更システム。
28. 前記システムは、加熱混合物と非加熱混合物との混合を可能にする他の流体を含むシステムにより包囲される請求項１に記載の温度変更システム。
29. 前記製品のパッケージは、各々が、
    ａ．製品、及び
    ｂ．前記システムを含む多数チャンバシステムと共通の出口点を共有する請求項１に記載の温度変更システム。
30. 前記システムは、
    ａ．溶液の熱、中和の熱、電気化学反応、化学反応、又は結晶化に基づく方法を包含する請求項１に記載の温度変更システム。
31. 製品パッケージ外部は外側温度指示ラベルを有する請求項１に記載の温度変更システム。
32. 該外側容器は可撓性であると共に、一体式ポリマー挿入物を有し、
    ａ．前記挿入物は共に密封される二つのシートを備え、
    ｂ．前記挿入物は、その軸線の縁で圧縮される時楕円形になる請求項１に記載の温度変更システム。
33. 該外側容器は、
    ａ．該温度変化要素を含む該基部用の挿入可能プラグ、及び
    ｂ．該基部から開口部までその軸線の道程に沿って圧縮される時前記温度変化要素を作動させるために充分変形するような充分な可撓性を備える可撓性ボトルである請求項１に記載の温度変更システム。
34. ａ．製品を収容する可撓性外側容器、及び
    ｂ．前記製品に少なくとも部分的に浸漬される可撓性袋から構成される、飽和塩である液体を含む自己封入型温度変化要素を備え、
    ｃ．他の要素は、圧力の印加により核生成サイト（現場）をつくって前記飽和塩を結晶化させるように構成された加熱用温度変更システム。