JP2004512120A - 中空状部位に使用するための内視鏡器具 - Google Patents
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Abstract
本発明は、画像情報を受容するための少なくとも1つのセンサ素子を有する光学系を具備した、中空状部位に使用するための内視鏡器具において、センサ素子(11)が画素ユニット(12)の配置構成からなり、これらの画素ユニット(12)からセンサ素子(11)に電磁放射の形で作用する画像情報を構成でき、しかもこれらの画素ユニット(12)が電磁放射のセンサ素子(11)への入射方向に対して軸方向に構造化されていることを特徴とする、中空状部位に使用するための内視鏡器具に関する。
Description
【0001】
本発明は、画像情報を受容するための少なくとも1つのセンサ素子を有する光学システムを備えた、人体の中空状部位内で使用される内視鏡器具に関する。
【0002】
従来の技術において、多くの構成形態の内視鏡が公知である。診断および/または治療(内視鏡検査法)の一環として、内視鏡を用いて体内管腔および中空器官等、人体の中空状部位が直接観察される。工業的応用の例として、内視鏡器具はタービンの羽根や気化室の領域で亀裂などの観察や分析に使用されている。
【0003】
通常内視鏡は、プリズムおよび/またはレンズの光学系と、しばしば照明装置とを包含しており、これらは用途に応じて剛性を有する管、または可撓性を有するチューブ内に配置されている。たとえば、いわゆるファイバースコープ(ファイバー内視鏡とも呼ぶ)の光学系は、可撓性を有するチューブ内に配置された画像誘導系を有しているが、これは把捉しようとする画像を伝送するガラス繊維束からなる可撓なファイバーオプティクスとして構成されている。さらに、光学系が画像を電子的に把捉するためのセンサ素子を備えている内視鏡器具が公知である。光学系によって把捉された画像を直接観察するか、もしくは光学的および/または電子的に調整することによって、中空状部位を観察することができる。
【0004】
いわゆるビデオ内視鏡では、これに加えて画像を撮影するセンサ素子を中空状部位内に導入する。これに対し、ファイバースコープの場合は、撮影しようとする中空状部位の画像をファイバーオプティクスによって伝送して、中空状部位外で直接観察するか、もしくはセンサ素子と把捉し、電子的に調整して表示する。
【0005】
内視鏡器具は、中空状部位内の画像を電子的に把捉し、調整および加工するために、センサ素子として一般にいわゆるCCD(Charge Coupled Device)、すなわち電荷結合素子、もしくは画像を面状に把捉するためにマトリクス状に配置された回路を使用する。マトリクスを備えたモザイク型カラーフィルターを用いることによって、カラー画像を撮影できる。従来慣用の画像把捉のためのセンサ素子では、カラー画像を作成するために色値信号を形成するモザイク型カラーフィルター、たとえばRGB(赤、緑、青)もしくはCMYK(シアン、マゼンタ、黄、黒)を使用する。
【0006】
従来の技術において、内視鏡器具に応用するために、高解像度カラーCCDが現在知られている。これらは特に90度プリズム/レンズ系と共に可撓性を有する内視鏡の遠位端部に内蔵される。現在は外径6mmないし13mmの内視鏡では大きさ10分の1インチの270000ピクセル(画素)CCD、または大きさ6分の1インチの410000ピクセル(画素)CCDが使用されている。後者はモザイク型カラーフィルターを蒸着し、信号を直線的に誘導するために410000個のマイクロレンズを装着している。さらに現在は、RGBフィルターを蒸着した850000ピクセルCCDを利用できる。ただし、これは直径が3分の1インチで、外径約10mm以上の内視鏡にしか使えない。
【0007】
国際特許出願公開第WO99/58044号には、センサ素子としてCCDの代わりにCMOS素子(相補型金属酸化膜半導体素子)を使用することが開示されている。しかし、内視鏡器具に使用するためには、CMOS素子はCCDと同様の短所がある。なぜならば、モザイク型フィルターを使用することによってCCDと同様に、分光解像度および局所解像度が制限されているからである。
【0008】
中空状人体部位を検査するために内視鏡器具に課せられる要求はますます高くなっている。内視鏡器具は医療分野や工業分野において検査しようとする中空部位や構造を、ときには多次元的に表示しなければならないだけでなく、侵襲性を最小限に押さえた中空状部位内の作業や、中空状部位内の、特に種々の光学的性質に関する分析や、様々なプロセスの進行の同時観察が可能でなければならず、しかも観察結果を誤らせるような画像の歪みや重なりがあってはならない。これらの要求を満たすために、廉価で、寸法、特に外径ができるだけ小さく、しかも高い分光解像度と局所解像度による良質の画像把捉、高感度および優れた明度力学を可能にする内視鏡器具が常に求められている
【0009】
従来技術に鑑みて、本発明の課題は、中空状部位内において使用される冒頭で述べた形式の内視鏡器具を改良して、把捉可能な分光範囲、局所解像度、感度および明度力学を向上させ、しかも寸法がより小さく、より廉価で簡単に作製できる内視鏡器具を提供することである。
【0010】
この課題を解決するために本発明では、センサ素子が画素ユニットの配置構成からなり、これらの画素ユニットからセンサ素子に電磁放射の形で作用する画像情報を構成でき、しかも画素ユニットが電磁放射のセンサ素子への入射方向に対して軸方向に構造化されているようにした。
【0011】
各々の画素について、1つの画素ユニット内で少なくとも2つの画像情報を検知できることが好都合である。具体的な構成において、センサ素子は少なくとも2つの層、すなわちほぼ全面を覆っているセンサ層と、これに電磁放射の入射方向で続いていて信号加工および/または信号処理の働きをする層とを有している。
【0012】
本発明に従い、センサ素子に当たる電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されている画素ユニット、すなわち層構造においてセンサ素子の位置に応じて水平方向または垂直方向に構造化されている画素ユニットを有するセンサ素子を使用すると、従来知られている内視鏡器具よりも寸法が小さく、しかも解像度および感度が高い、中空状部位に使用するための内視鏡器具を提供できる。本発明により軸方向に構造化された画素ユニットにより、内視鏡器具に従来使用されている、たとえばモザイク型フィルターを装着したCCDを有するセンサ素子とは異なり、センサ素子の全表面を画像把捉に用いることが可能となる。画像把捉に提供される面積の、センサ素子の全表面積に対する比は0.8乃至1の範囲にあり、特に1であることが好ましい。
【0013】
軸方向で構造化された画素ユニットが少なくとも2つの分光範囲で感応すること、すなわち種々異なる分光範囲の内部で感光的であることが有利である。これに関連して、多色画素ユニットも考慮される。多色画素ユニットは、層構造において水平方向または垂直方向に構造化されている。この場合、内視鏡器具内に装入された位置に応じて、水平方向または垂直方向に構造化された画素ユニットが使用される。水平方向または垂直方向に構造化された画素ユニットの位置は、常にセンサ素子の表面への電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されているように選択されている。
【0014】
層構造もしくは層列において水平方向に構造化された多色の画素ユニットもしくはピクセルは、たとえばWO99/00848により公知であり、ここでその開示内容の参照を求める。本発明による内視鏡器具にWO99/00848に記載されたセンサ素子、すなわち電磁放射に対するセンサ素子を使用すると好都合である。このセンサ素子は集積回路、特にASIC(特定用途向け集積回路)によって形成され、その表面には電磁放射に対して感応する層列が設けられている。層列は画素ユニットの配置構成からなり、各々の画素ユニットは、入射する放射を強さに依存した測定値に変換するための、前記層列として形成された放射変換器と、測定値を把捉して記憶するための手段とを有している。その際に、各々の画素ユニットを基準とした測定値を読み出すための読み出し制御装置が設けられており、これら画素ユニットを基準とした測定値からセンサ素子に入射する画像が構成できるようになっている。このようなセンサ素子は通常は、いわゆるTFAテクノロジー(Thin Film on ASIC)によって形成されている。この技術は、たとえば1992年に発表されたH.フィッシャー、J.シュルテ、J.ギール、M.ベームおよびJ.P.M.シュミットの論文「Thin Film on ASIC:インテリジェント画像センサのための新しいコンセプト」に記載されている(Mat.Res.Soc.Symp.Proc.,第285巻、1139ページ以下参照)。特にTFAテクノロジーを応用して、水平方向に構造化された多色の(PHS)画素ユニットもしくはピクセルを使用することにより、水平方向に層化された唯一の画素ユニット(ピクセル)において複数の色チャネルを検知することが可能である。これにより、画像解像度を分光的に制限するモザイク型カラーフィルターは不要となる。
【0015】
さらに本発明により、層構造もしくは層列で垂直方向に構造化された画素ユニットがセンサ素子として内視鏡器具に使用される。この技術は、たとえば1997年に刊行されたマイクロエレクトロニック・エンジニアリング37/38に掲載されたP.ラムらの論文「垂直集積回路のための三次元金属化」(39〜47ページ参照)により公知である。本発明の有利な構成において、垂直方向に構造化された相応の多色画素ユニットを使用する。
【0016】
特に近赤外範囲(NIR範囲)でセンサ素子の分光感度を高め、センサ素子の過渡性を改善するために、本発明の有利な構成に従い、各々の画素ユニットに、電磁放射に感応する少なくとももう1つの光電変換器が付属しているが、この光電変換器は集積回路の構成部分である。光電変換器は、好ましくは結晶シリコンまたはその他の適当な半導体材料(WO00/52759参照)で形成された素子、たとえばフォトダイオード、フォトゲートまたはフォトトランジスタなどである。このような光電変換器は、たとえばWO99/00848により公知であり、ここではその開示内容の参照を求める。本発明の別の有利な構成において、中空状部位内で使用するための内視鏡器具のセンサ素子は、分光制御可能な感度を有しており、そのために好ましくはpiiin、pipiinまたはこれと類似の多層形式である。この技術は、たとえばドイツ特許第DE444万1444号、第DE19637126号および第DE19710134号により公知であり、ここではその開示内容の参照を求める。本発明の特に有利な構成において、センサ素子は紫外範囲で感応性がある。これにより、特に処理または着色していない被験体もしくは標本でも、撮影しようとする画像のコントラストが高められる。
【0017】
本発明の特に有利な構成において、集積回路の構成部分であるASICは、画像調整および/または評価のための手段、好ましくは画像加算および/または平均によるノイズ除去のための手段、増幅器、好ましくはロックイン増幅器などである。ロックイン増幅器は、従来技術において公知であり、ノイズのかかった信号から、関心のある特定の周波数と位相の信号を識別するために用いられる。分光器検査では、バックグラウンドノイズから比較的弱い光学的信号を識別する目的で、通常はロックイン増幅器が小さい光学的信号の増幅と調整のために用いられる。本発明による内視鏡器具は、好ましくは検知された画像情報の増幅と調整のためにロックイン増幅器を有している。この場合、各々の画素ユニットに対して1つのロックイン増幅器が設けられており、これは集積回路の構成部分をなしている。
センサ素子を配置した集積回路の側で信号加工が行われることが有利である(イメージ・プロセッシング)。それによって、信号加工および/または信号処理がより速く、廉価になる。その理由は、信号加工および/または信号処理のために通常使用される外部の計算装置もしくは計算プロセッサが不要となるか、もしくは単に狭帯域信号を加工および/または処理する目的のためにのみ設計すればよいからである。なぜならば、信号はすでにオンチップであらかじめ加工および/または処理されているからである。それによってまた信号加工および/または信号処理に障害が発生しにくくなる。センサ素子から信号加工装置にオンチップで信号を伝送すると、通信経路が著しく短くなる。そうすることによって、外部の信号加工装置と接続するための端子やインタフェースを省略できる。通常これらは内視鏡器具の寸法を大きくする要因となっている。
【0018】
本発明の特に有利な構成において、駆動に使用するための内視鏡器具のセンサ素子は、検査もしくは分析しようとする中空状部位を照らすために、少なくとも1つの発光構造を有している。発光構造は、検査しようとする中空状部位を照らす照明装置として形成される。好ましい構成において、発光構造は直接および/または間接に発光する1つ以上のダイオード、好ましくは種々の波長の光線を放出するダイオードである。発光構造は、その分光範囲に関して互いに適合されており、しかもセンサ素子が、発光構造から放出された光線および/または発光によって引き起こされた光線の範囲で、たとえば蛍光またはリン光におけるような発光現象に対して分光感度を有していることが好都合である。
【0019】
本発明の別の構成において、発光構造は検査しようとする中空状部位またはその一部の順次照射を可能にする。この場合、波長の異なる光線を所定の順序で、たとえば赤、緑、青の順に放射することが好ましい。これらの光線と検査対象との相互作用によって生じた結果は、センサ素子の軸方向に構造化された個々の画素ユニットの画像情報として検知もしくは読み出される。この場合、読み出したり、検知したりするのは、個々の画素における画像情報に関しては順次行われ、同一の色を検知する画素の位置および強さの情報に関しては並行に、したがって非常に速く行われる。さらに、本発明により従来技術で使用されていたモザイク型フィルターは不要にできる。
【0020】
さらに本発明の特に有利な構成において、内視鏡器具により白色光観察も蛍光観察も実現できる。さらに、多色水平構造または多色垂直構造を使用することにより、特に単純で敏感な蛍光ビデオスコープも構成できる。種々異なる発光構造を用いることによって、たとえば波長の異なる光線を選択的に照射することによって、関心のある範囲をマーキングしたり識別したりして、さらに検査しようとする中空状部位の個々の範囲を選択的に調べて、種々の蛍光特性に基づく特定の組織変性を発見したりすることができる。
【0021】
本発明による内視鏡器具の遠位端部に位置表示器を設置することにより、マルチモードのマッチング法などの枠内で正確な位置決定が可能となる。これらの方法では、たとえば内視鏡および/または核スピントポグラフィーによる体積データレコードが正確に一致するように重ねられる。そうすることによって多次元診断ベクトルを規定でき、それによって診断および治療を著しく改善できる。さらに、本発明による内視鏡器具を使用すると、多次元的な手術の計画および実施と同時に、内視鏡器具による立体監視が可能であり、その結果として手術中のリスクを最小化するとともに、手術時間も短縮でき、全体として手術コストの削減を実現できる。
【0022】
本発明の別の有利な構成において、内視鏡器具はカプセル状のゾンデとして形成されている。このゾンデは、好ましくは内蔵された駆動装置によって能動的に、および/または検査しようとする体の器官の蠕動によって、たとえば腸または食道が波状に収縮することによって受動的に、自動または遠隔操作で中空状部位内および/または中空状部位を通って動くことができる。このために内視鏡器具は有利にも集積回路上に、駆動装置を制御および/または遠隔操作するための計算装置と、受容された画像情報を、中空状部位外にある独立の画像情報受信装置に非接触伝送するための装置とを有しており、この装置の側で内視鏡器具の使用者に画像情報が表示される。このために、たとえばトランスポンダーテクノロジーなどを使用できる。本発明の別の有利な構成において、内視鏡器具の集積回路は画像情報を把捉するための記憶装置を有している。この記憶装置は、自動式ゾンデとして形成された内視鏡器具の場合、検査しようとする中空状部位を巡回して内視鏡器具を中空状部位から取り出した後で、使用者に適当な表示装置、たとえばモニタなどで画像情報を表示させるために読み出される。本発明の特に有利な構成において、ゾンデとして形成された内視鏡器具は、完全に半導体技術の製法で製造可能な素子として形成されている。
【0023】
内視鏡器具においてセンサ素子のために、製造プロセスで一次製作の後で焼きなました層系を用いる。この処理により、無定形シリコンからなるセンサ素子の層系の組織内に生じる結合破断を修復できる。本発明による内視鏡器具は、オートクレーブで滅菌可能であるが、これは特に医療目的では必要なことである。しかし、これは従来使用していたCCDセンサ素子では、個別部品が温度に敏感であり、またその結果として温度の作用によりこれらの部品に形態学的な変化が生じるため不可能である。
【0024】
本発明による内視鏡器具は、以下に例を挙げるように、従来の公知技術に比べて多数の利点を有している。
内視鏡器具の集積回路の側で信号加工(イメージプロセッシング)を行うことができるため、検査画像の少なくとも半自動的評価と、その後の使用者による的確な再検査が可能である。そうすることによって検査時間が短縮され、患者の負担が軽減され、診断法も改善され、その結果として反復検査も少なくなり、所見を見落とす確率も少なくなる。
【0025】
本発明による内視鏡器具の構造寸法は小さいため、胆管など狭い導管系を内視鏡器具で検査することも可能である。
特に蛍光および/またはリン光のような発光現象を観察するために、本発明に従い内視鏡器具と波長の異なる発光構造とを組み合わせることによって、組織変性を簡単かつ廉価に分析でき、ひいては処置および/または治療も改善される。
【0026】
内視鏡器具の遠位端部で別のセンサ素子、位置表示器などと組み合わせることにより、検査しようとする中空状部位を半自動的に極めて精密に立体的に測定できる。
【0027】
本発明に従い別のセンサ装置を、好ましくは内視鏡器具の遠位端部に使用することにより、1回の検査過程でさまざまな測定値、特に生物学的要因を並行して求め評価できる。そうすることによって、組み合わせ診断が高い特異性もしくは感度と信頼性をもって可能である。
【0028】
内視鏡器具のデジタル解像度が改善されることによって、組織変性、たとえば腫瘍などをより簡単かつ迅速に発見できる。その結果として早めに処置できることにより、治癒のチャンスは大きくなり、治療コストも減る。
【0029】
本発明による内視鏡器具の寸法が小さいことにより、内視鏡器具の側の解像度と外寸が等しければ、たとえば治療を目的とした機械的作業用の工具を導入するための器具導管のスペースが残る。
【0030】
以下、本発明の一実施例を図面に従って詳述する。
図1および図2には、従来技術における内視鏡器具内にセンサ素子1として装入されたCCD(電荷結合素子)が示されている。センサ素子(CCD)1は複数の画素ユニット(ピクセル)2から構成される。画素ユニット2は異なる波長範囲で、ここでは赤R、緑Gおよび青Bに対して感応する。この場合、画素3は4個の画素ユニット2から構成され、対角線状に互いに向き合って配置されて緑色光に対して感応する画素ユニット2が、図1に示す画素3にまとめられている。CCD1の画素ユニット2はライン状に読み出され、個々の画素ユニット2の情報は内蔵された読み出し装置6と、CCD1に接続された配線を介して信号加工のためのプロセッサ4に送られる。4個の画素ユニット2から構成された画素3はCCD1の2本のラインに配置され、1本のラインは順次読み出すことしかできないので、画素3により相応に記録される画像情報は、2本のラインを読み出した後で初めて可能である。したがって、所望の画像情報を構成する速度は遅い。なお、図2においては、図面の簡略化のためセンサ素子1(CCD)の読出し装置6は省略されている。
【0031】
図3および図4には、従来技術のセンサ素子31として装入されたCMOS(相補型金属酸化膜半導体素子)が示されている。センサ素子(CMOS)31は、CCD1と同じく、複数の画素ユニット(ピクセル)32から構成されている。これらの画素ユニット32は異なる波長範囲で、ここでは赤R、緑Gおよび青Bに対して感応する。この場合、画素33は4個の画素ユニット32から構成され、対角線状に互いに向き合って配置されて緑色光に対して感応する画素ユニット32が図3に示す画素にまとめられている。CMOS1の画素ユニット32はマトリクス状のアドレス指定によって読み出され、個々の画素ユニット32の情報はCMOS31に接続された配線を介して信号加工のためのプロセッサ34に送られる。図4に見られるように画素ユニット32が検知器表面35と読み出し装置36とに分割されるので、画素ユニット32の面積に対する読み出し装置36の比に応じて感度は後退する。したがってCMOS31によって利用される表面は、一部は画像情報を受容するための検知器表面として利用できる。
【0032】
図5および図6は、本発明による内視鏡器具のセンサ素子11の原理的構造を示している。図6に示すように、センサ素子11は画素ユニット(ピクセル)12の配置構成からなり、これらの画素ユニット12からセンサ素子11に電磁放射の形で作用する画像情報を構成でき、しかもこれらの画素ユニット12が電磁放射のセンサ素子11への入射方向に対して軸方向に構造化されている。この場合、軸方向で構造化された各々の画素ユニット12は、同時に画像情報を受容するための画素13を形成する。そうすることによってセンサ素子11によって提供された表面は、完全に画像情報を受容する目的に利用できる。それにより図1および図2に示すCCD1ならびに図3および図4に示すCMOS31と比較して、センサ素子1、31もしくは11の表面積が等しければ、はるかに大きい解像度と感度が実現でき、また解像度が等しければセンサ素子11のはるかに小さい寸法を実現できる。
【0033】
各々の画素13についてセンサ表面15の範囲で感応層を軸方向に構造化することにより、同時に少なくとも2つの画像情報が検知可能である。ここではセンサ15によって画素13内の3つの画像情報が検知されるようになっており、センサ15は1つの画素13当たり垂直層構造で赤R、緑Gおよび青Bに感応する3つの層を有している。画素13によって検知された画像情報は、加工・読み出し装置16によってまとめられ、加工プロセッサ14に順次送られる。そうすることによって読み出し配線の数が減少し、加工プロセッサの計算能力は小さく設計できる。加工・読み出し装置16の1つの構成において明度力学を高めるために、特に通常は反射では到達できない液体または金属を受容する品質を改善できる。従来技術ではつや消しによって形成された内視鏡の遠位端部は省かれるか、もしくは受容された画像の質がさらに改善される。従来技術でCCD1を使用する際にセンサ素子によって与えられた約60dBの明度力学は、センサ素子12により120dB以上の値に改善できる。
【0034】
図5および図6に示したセンサ素子11は、当該センサ素子11への電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化された画素ユニット12、すなわち水平層列において、感応性層列15の側で受容された画像情報を処理および加工するための手段と、処理および加工された画像情報を出力するための手段とを備えた層16を有している。これらの画像情報は、層16内に含まれている出力手段によってプロセッサ14に送られて、二次加工もしくは二次処理される。層16内に含まれているこれらの手段は、電磁放射に感応する光電変換器のほかに、ここでは画像調整および/または画像評価のための手段、好ましくはロックイン増幅器を包含している。これにより画像ユニット12によって検知された画像情報に質は、ノイズおよび妨害信号の除去によって改善される。センサ素子の後段に接続されたプロセッサ14の負荷が軽減され、製作コストも少なくてすむ。その主な理由は、プロセッサ14において層16に含まれている読み出し装置から送られてくる信号の質が高く、プロセッサは狭帯域信号のみ加工できればよいからである。
【0035】
感度をさらに高めるために、センサ素子11の表面は、当該表面での反射損失が最小限になるように形成されている。センサ素子の膜厚を変化させたり、たとえばフッ化マグネシウムや適当な、好ましくは誘電性の多層系からなる、1つ以上の反射防止被覆(図示しない)を設けたりすることによって達成できる。反射防止被覆は、大きい波長範囲、好ましくはセンサ素子が感応する範囲で感度を高める。
【0036】
さらに、ゾンデの遠位端部は、照明装置として使用できる発光構造を包含している。各々の画素ユニットについて層16内に設けられている処理手段および/または加工手段、ここではロックイン増幅器と照明装置により、各々の画素13について的確な信号加工および信号調整が可能になる。ピクセル状に存在しているロックイン増幅器は、基準信号である照明装置と接続されていて、センサ素子に当たる外部放射や妨害放射がセンサ素子11で受容された画像情報に影響を与えないようになっている。
【0037】
図7から図11には、剛性的または可撓性を有する内視鏡として構成できる種々の内視鏡器具が示されている。このために、画像情報誘導装置21は剛性的またはフレキシブルに形成されている。
【0038】
図7に示された内視鏡器具20では、図3および図4に示したセンサ素子11が外部カメラ22内に配置されている。カメラ22は近位端部24は、画像情報誘導装置21を介して、画像情報を伝送する電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されているセンサ素子11の表面に送る。
【0039】
図8に示す内視鏡器具では、内視鏡器具の近位端部23にセンサ素子11が配置されている。同様のことは図9に示す内視鏡器具に該当し、センサ素子11は内視鏡器具20の近位端部の範囲に内蔵されている。このために図9に示す内視鏡器具20は、近位端部の範囲に光線転向装置25を有している。これは内視鏡器具20の遠位端部で受容された画像情報を、画像誘導装置21を介して、遠位端部に入射する画像情報に対してほぼ横方向に配置されたセンサ素子に、当該センサ素子11の軸方向構造に従って送る。
【0040】
図10に示された内視鏡器具20では、センサ素子11は内視鏡器具20の遠位端部に配置されている。内視鏡器具20の近位端部の方向でセンサ素子11の後方にある画像誘導装置21の範囲は、電気配線などを有しており、これらは近位端部の範囲で加工・処理プロセッサ14の接続やモニターを可能にする。
【0041】
図11に示した内視鏡器具20の実施形態において、センサ素子は遠位端部の範囲に入射する画像情報に対して横方向に配置されている。こうして遠位端部の範囲で受容された画像情報は、放射転向装置25によって転向されてセンサ素子に、その軸方向構造に従って送られる。
【0042】
図示された実施例は、本発明の説明に用いたものにすぎず、本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術に従って内視鏡器具にセンサ素子として装入されたCCDの原理的構造を示す説明図。
【図2】図1におけるセンサ素子を示す略体斜視図。
【図3】従来技術に従ってセンサ素子として導入されたCMOSの原理的構造を示す説明図。
【図4】図3におけるセンサ素子を示す略体斜視図。
【図5】本発明に従って内視鏡器具に装入されたセンサ素子の原理的構造を示す説明図。
【図6】図5におけるセンサ素子の略体斜視図。
【図7】本発明の一実施の形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図8】本発明の別の実施の形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図9】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図10】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図11】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【符号の説明】
1…センサ素子(CCD)、2…画素ユニット(ピクセル)、3…画素、4…プロセッサ、5…検知器(画素ユニット)、6…読み出し装置、11…センサ素子、12…画素ユニット(ピクセル)、13…画素、14…プロセッサ、15…検知器(画素ユニット)、16…読み出し制御装置/処理手段/加工手段、20…内視鏡(剛性/可撓性)、21…画像誘導装置、22…カメラ、23…端部(近位)、24…端部(遠位)、25…放射誘導装置、31…センサ素子(CMOAS)、32…画素ユニット(ピクセル)、33…画素、34…プロセッサ、35…検知器(画素ユニット)、36…読み出し制御装置、R…赤、G…緑、B…青。
本発明は、画像情報を受容するための少なくとも1つのセンサ素子を有する光学システムを備えた、人体の中空状部位内で使用される内視鏡器具に関する。
【0002】
従来の技術において、多くの構成形態の内視鏡が公知である。診断および/または治療(内視鏡検査法)の一環として、内視鏡を用いて体内管腔および中空器官等、人体の中空状部位が直接観察される。工業的応用の例として、内視鏡器具はタービンの羽根や気化室の領域で亀裂などの観察や分析に使用されている。
【0003】
通常内視鏡は、プリズムおよび/またはレンズの光学系と、しばしば照明装置とを包含しており、これらは用途に応じて剛性を有する管、または可撓性を有するチューブ内に配置されている。たとえば、いわゆるファイバースコープ(ファイバー内視鏡とも呼ぶ)の光学系は、可撓性を有するチューブ内に配置された画像誘導系を有しているが、これは把捉しようとする画像を伝送するガラス繊維束からなる可撓なファイバーオプティクスとして構成されている。さらに、光学系が画像を電子的に把捉するためのセンサ素子を備えている内視鏡器具が公知である。光学系によって把捉された画像を直接観察するか、もしくは光学的および/または電子的に調整することによって、中空状部位を観察することができる。
【0004】
いわゆるビデオ内視鏡では、これに加えて画像を撮影するセンサ素子を中空状部位内に導入する。これに対し、ファイバースコープの場合は、撮影しようとする中空状部位の画像をファイバーオプティクスによって伝送して、中空状部位外で直接観察するか、もしくはセンサ素子と把捉し、電子的に調整して表示する。
【0005】
内視鏡器具は、中空状部位内の画像を電子的に把捉し、調整および加工するために、センサ素子として一般にいわゆるCCD(Charge Coupled Device)、すなわち電荷結合素子、もしくは画像を面状に把捉するためにマトリクス状に配置された回路を使用する。マトリクスを備えたモザイク型カラーフィルターを用いることによって、カラー画像を撮影できる。従来慣用の画像把捉のためのセンサ素子では、カラー画像を作成するために色値信号を形成するモザイク型カラーフィルター、たとえばRGB(赤、緑、青)もしくはCMYK(シアン、マゼンタ、黄、黒)を使用する。
【0006】
従来の技術において、内視鏡器具に応用するために、高解像度カラーCCDが現在知られている。これらは特に90度プリズム/レンズ系と共に可撓性を有する内視鏡の遠位端部に内蔵される。現在は外径6mmないし13mmの内視鏡では大きさ10分の1インチの270000ピクセル(画素)CCD、または大きさ6分の1インチの410000ピクセル(画素)CCDが使用されている。後者はモザイク型カラーフィルターを蒸着し、信号を直線的に誘導するために410000個のマイクロレンズを装着している。さらに現在は、RGBフィルターを蒸着した850000ピクセルCCDを利用できる。ただし、これは直径が3分の1インチで、外径約10mm以上の内視鏡にしか使えない。
【0007】
国際特許出願公開第WO99/58044号には、センサ素子としてCCDの代わりにCMOS素子(相補型金属酸化膜半導体素子)を使用することが開示されている。しかし、内視鏡器具に使用するためには、CMOS素子はCCDと同様の短所がある。なぜならば、モザイク型フィルターを使用することによってCCDと同様に、分光解像度および局所解像度が制限されているからである。
【0008】
中空状人体部位を検査するために内視鏡器具に課せられる要求はますます高くなっている。内視鏡器具は医療分野や工業分野において検査しようとする中空部位や構造を、ときには多次元的に表示しなければならないだけでなく、侵襲性を最小限に押さえた中空状部位内の作業や、中空状部位内の、特に種々の光学的性質に関する分析や、様々なプロセスの進行の同時観察が可能でなければならず、しかも観察結果を誤らせるような画像の歪みや重なりがあってはならない。これらの要求を満たすために、廉価で、寸法、特に外径ができるだけ小さく、しかも高い分光解像度と局所解像度による良質の画像把捉、高感度および優れた明度力学を可能にする内視鏡器具が常に求められている
【0009】
従来技術に鑑みて、本発明の課題は、中空状部位内において使用される冒頭で述べた形式の内視鏡器具を改良して、把捉可能な分光範囲、局所解像度、感度および明度力学を向上させ、しかも寸法がより小さく、より廉価で簡単に作製できる内視鏡器具を提供することである。
【0010】
この課題を解決するために本発明では、センサ素子が画素ユニットの配置構成からなり、これらの画素ユニットからセンサ素子に電磁放射の形で作用する画像情報を構成でき、しかも画素ユニットが電磁放射のセンサ素子への入射方向に対して軸方向に構造化されているようにした。
【0011】
各々の画素について、1つの画素ユニット内で少なくとも2つの画像情報を検知できることが好都合である。具体的な構成において、センサ素子は少なくとも2つの層、すなわちほぼ全面を覆っているセンサ層と、これに電磁放射の入射方向で続いていて信号加工および/または信号処理の働きをする層とを有している。
【0012】
本発明に従い、センサ素子に当たる電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されている画素ユニット、すなわち層構造においてセンサ素子の位置に応じて水平方向または垂直方向に構造化されている画素ユニットを有するセンサ素子を使用すると、従来知られている内視鏡器具よりも寸法が小さく、しかも解像度および感度が高い、中空状部位に使用するための内視鏡器具を提供できる。本発明により軸方向に構造化された画素ユニットにより、内視鏡器具に従来使用されている、たとえばモザイク型フィルターを装着したCCDを有するセンサ素子とは異なり、センサ素子の全表面を画像把捉に用いることが可能となる。画像把捉に提供される面積の、センサ素子の全表面積に対する比は0.8乃至1の範囲にあり、特に1であることが好ましい。
【0013】
軸方向で構造化された画素ユニットが少なくとも2つの分光範囲で感応すること、すなわち種々異なる分光範囲の内部で感光的であることが有利である。これに関連して、多色画素ユニットも考慮される。多色画素ユニットは、層構造において水平方向または垂直方向に構造化されている。この場合、内視鏡器具内に装入された位置に応じて、水平方向または垂直方向に構造化された画素ユニットが使用される。水平方向または垂直方向に構造化された画素ユニットの位置は、常にセンサ素子の表面への電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されているように選択されている。
【0014】
層構造もしくは層列において水平方向に構造化された多色の画素ユニットもしくはピクセルは、たとえばWO99/00848により公知であり、ここでその開示内容の参照を求める。本発明による内視鏡器具にWO99/00848に記載されたセンサ素子、すなわち電磁放射に対するセンサ素子を使用すると好都合である。このセンサ素子は集積回路、特にASIC(特定用途向け集積回路)によって形成され、その表面には電磁放射に対して感応する層列が設けられている。層列は画素ユニットの配置構成からなり、各々の画素ユニットは、入射する放射を強さに依存した測定値に変換するための、前記層列として形成された放射変換器と、測定値を把捉して記憶するための手段とを有している。その際に、各々の画素ユニットを基準とした測定値を読み出すための読み出し制御装置が設けられており、これら画素ユニットを基準とした測定値からセンサ素子に入射する画像が構成できるようになっている。このようなセンサ素子は通常は、いわゆるTFAテクノロジー(Thin Film on ASIC)によって形成されている。この技術は、たとえば1992年に発表されたH.フィッシャー、J.シュルテ、J.ギール、M.ベームおよびJ.P.M.シュミットの論文「Thin Film on ASIC:インテリジェント画像センサのための新しいコンセプト」に記載されている(Mat.Res.Soc.Symp.Proc.,第285巻、1139ページ以下参照)。特にTFAテクノロジーを応用して、水平方向に構造化された多色の(PHS)画素ユニットもしくはピクセルを使用することにより、水平方向に層化された唯一の画素ユニット(ピクセル)において複数の色チャネルを検知することが可能である。これにより、画像解像度を分光的に制限するモザイク型カラーフィルターは不要となる。
【0015】
さらに本発明により、層構造もしくは層列で垂直方向に構造化された画素ユニットがセンサ素子として内視鏡器具に使用される。この技術は、たとえば1997年に刊行されたマイクロエレクトロニック・エンジニアリング37/38に掲載されたP.ラムらの論文「垂直集積回路のための三次元金属化」(39〜47ページ参照)により公知である。本発明の有利な構成において、垂直方向に構造化された相応の多色画素ユニットを使用する。
【0016】
特に近赤外範囲(NIR範囲)でセンサ素子の分光感度を高め、センサ素子の過渡性を改善するために、本発明の有利な構成に従い、各々の画素ユニットに、電磁放射に感応する少なくとももう1つの光電変換器が付属しているが、この光電変換器は集積回路の構成部分である。光電変換器は、好ましくは結晶シリコンまたはその他の適当な半導体材料(WO00/52759参照)で形成された素子、たとえばフォトダイオード、フォトゲートまたはフォトトランジスタなどである。このような光電変換器は、たとえばWO99/00848により公知であり、ここではその開示内容の参照を求める。本発明の別の有利な構成において、中空状部位内で使用するための内視鏡器具のセンサ素子は、分光制御可能な感度を有しており、そのために好ましくはpiiin、pipiinまたはこれと類似の多層形式である。この技術は、たとえばドイツ特許第DE444万1444号、第DE19637126号および第DE19710134号により公知であり、ここではその開示内容の参照を求める。本発明の特に有利な構成において、センサ素子は紫外範囲で感応性がある。これにより、特に処理または着色していない被験体もしくは標本でも、撮影しようとする画像のコントラストが高められる。
【0017】
本発明の特に有利な構成において、集積回路の構成部分であるASICは、画像調整および/または評価のための手段、好ましくは画像加算および/または平均によるノイズ除去のための手段、増幅器、好ましくはロックイン増幅器などである。ロックイン増幅器は、従来技術において公知であり、ノイズのかかった信号から、関心のある特定の周波数と位相の信号を識別するために用いられる。分光器検査では、バックグラウンドノイズから比較的弱い光学的信号を識別する目的で、通常はロックイン増幅器が小さい光学的信号の増幅と調整のために用いられる。本発明による内視鏡器具は、好ましくは検知された画像情報の増幅と調整のためにロックイン増幅器を有している。この場合、各々の画素ユニットに対して1つのロックイン増幅器が設けられており、これは集積回路の構成部分をなしている。
センサ素子を配置した集積回路の側で信号加工が行われることが有利である(イメージ・プロセッシング)。それによって、信号加工および/または信号処理がより速く、廉価になる。その理由は、信号加工および/または信号処理のために通常使用される外部の計算装置もしくは計算プロセッサが不要となるか、もしくは単に狭帯域信号を加工および/または処理する目的のためにのみ設計すればよいからである。なぜならば、信号はすでにオンチップであらかじめ加工および/または処理されているからである。それによってまた信号加工および/または信号処理に障害が発生しにくくなる。センサ素子から信号加工装置にオンチップで信号を伝送すると、通信経路が著しく短くなる。そうすることによって、外部の信号加工装置と接続するための端子やインタフェースを省略できる。通常これらは内視鏡器具の寸法を大きくする要因となっている。
【0018】
本発明の特に有利な構成において、駆動に使用するための内視鏡器具のセンサ素子は、検査もしくは分析しようとする中空状部位を照らすために、少なくとも1つの発光構造を有している。発光構造は、検査しようとする中空状部位を照らす照明装置として形成される。好ましい構成において、発光構造は直接および/または間接に発光する1つ以上のダイオード、好ましくは種々の波長の光線を放出するダイオードである。発光構造は、その分光範囲に関して互いに適合されており、しかもセンサ素子が、発光構造から放出された光線および/または発光によって引き起こされた光線の範囲で、たとえば蛍光またはリン光におけるような発光現象に対して分光感度を有していることが好都合である。
【0019】
本発明の別の構成において、発光構造は検査しようとする中空状部位またはその一部の順次照射を可能にする。この場合、波長の異なる光線を所定の順序で、たとえば赤、緑、青の順に放射することが好ましい。これらの光線と検査対象との相互作用によって生じた結果は、センサ素子の軸方向に構造化された個々の画素ユニットの画像情報として検知もしくは読み出される。この場合、読み出したり、検知したりするのは、個々の画素における画像情報に関しては順次行われ、同一の色を検知する画素の位置および強さの情報に関しては並行に、したがって非常に速く行われる。さらに、本発明により従来技術で使用されていたモザイク型フィルターは不要にできる。
【0020】
さらに本発明の特に有利な構成において、内視鏡器具により白色光観察も蛍光観察も実現できる。さらに、多色水平構造または多色垂直構造を使用することにより、特に単純で敏感な蛍光ビデオスコープも構成できる。種々異なる発光構造を用いることによって、たとえば波長の異なる光線を選択的に照射することによって、関心のある範囲をマーキングしたり識別したりして、さらに検査しようとする中空状部位の個々の範囲を選択的に調べて、種々の蛍光特性に基づく特定の組織変性を発見したりすることができる。
【0021】
本発明による内視鏡器具の遠位端部に位置表示器を設置することにより、マルチモードのマッチング法などの枠内で正確な位置決定が可能となる。これらの方法では、たとえば内視鏡および/または核スピントポグラフィーによる体積データレコードが正確に一致するように重ねられる。そうすることによって多次元診断ベクトルを規定でき、それによって診断および治療を著しく改善できる。さらに、本発明による内視鏡器具を使用すると、多次元的な手術の計画および実施と同時に、内視鏡器具による立体監視が可能であり、その結果として手術中のリスクを最小化するとともに、手術時間も短縮でき、全体として手術コストの削減を実現できる。
【0022】
本発明の別の有利な構成において、内視鏡器具はカプセル状のゾンデとして形成されている。このゾンデは、好ましくは内蔵された駆動装置によって能動的に、および/または検査しようとする体の器官の蠕動によって、たとえば腸または食道が波状に収縮することによって受動的に、自動または遠隔操作で中空状部位内および/または中空状部位を通って動くことができる。このために内視鏡器具は有利にも集積回路上に、駆動装置を制御および/または遠隔操作するための計算装置と、受容された画像情報を、中空状部位外にある独立の画像情報受信装置に非接触伝送するための装置とを有しており、この装置の側で内視鏡器具の使用者に画像情報が表示される。このために、たとえばトランスポンダーテクノロジーなどを使用できる。本発明の別の有利な構成において、内視鏡器具の集積回路は画像情報を把捉するための記憶装置を有している。この記憶装置は、自動式ゾンデとして形成された内視鏡器具の場合、検査しようとする中空状部位を巡回して内視鏡器具を中空状部位から取り出した後で、使用者に適当な表示装置、たとえばモニタなどで画像情報を表示させるために読み出される。本発明の特に有利な構成において、ゾンデとして形成された内視鏡器具は、完全に半導体技術の製法で製造可能な素子として形成されている。
【0023】
内視鏡器具においてセンサ素子のために、製造プロセスで一次製作の後で焼きなました層系を用いる。この処理により、無定形シリコンからなるセンサ素子の層系の組織内に生じる結合破断を修復できる。本発明による内視鏡器具は、オートクレーブで滅菌可能であるが、これは特に医療目的では必要なことである。しかし、これは従来使用していたCCDセンサ素子では、個別部品が温度に敏感であり、またその結果として温度の作用によりこれらの部品に形態学的な変化が生じるため不可能である。
【0024】
本発明による内視鏡器具は、以下に例を挙げるように、従来の公知技術に比べて多数の利点を有している。
内視鏡器具の集積回路の側で信号加工(イメージプロセッシング)を行うことができるため、検査画像の少なくとも半自動的評価と、その後の使用者による的確な再検査が可能である。そうすることによって検査時間が短縮され、患者の負担が軽減され、診断法も改善され、その結果として反復検査も少なくなり、所見を見落とす確率も少なくなる。
【0025】
本発明による内視鏡器具の構造寸法は小さいため、胆管など狭い導管系を内視鏡器具で検査することも可能である。
特に蛍光および/またはリン光のような発光現象を観察するために、本発明に従い内視鏡器具と波長の異なる発光構造とを組み合わせることによって、組織変性を簡単かつ廉価に分析でき、ひいては処置および/または治療も改善される。
【0026】
内視鏡器具の遠位端部で別のセンサ素子、位置表示器などと組み合わせることにより、検査しようとする中空状部位を半自動的に極めて精密に立体的に測定できる。
【0027】
本発明に従い別のセンサ装置を、好ましくは内視鏡器具の遠位端部に使用することにより、1回の検査過程でさまざまな測定値、特に生物学的要因を並行して求め評価できる。そうすることによって、組み合わせ診断が高い特異性もしくは感度と信頼性をもって可能である。
【0028】
内視鏡器具のデジタル解像度が改善されることによって、組織変性、たとえば腫瘍などをより簡単かつ迅速に発見できる。その結果として早めに処置できることにより、治癒のチャンスは大きくなり、治療コストも減る。
【0029】
本発明による内視鏡器具の寸法が小さいことにより、内視鏡器具の側の解像度と外寸が等しければ、たとえば治療を目的とした機械的作業用の工具を導入するための器具導管のスペースが残る。
【0030】
以下、本発明の一実施例を図面に従って詳述する。
図1および図2には、従来技術における内視鏡器具内にセンサ素子1として装入されたCCD(電荷結合素子)が示されている。センサ素子(CCD)1は複数の画素ユニット(ピクセル)2から構成される。画素ユニット2は異なる波長範囲で、ここでは赤R、緑Gおよび青Bに対して感応する。この場合、画素3は4個の画素ユニット2から構成され、対角線状に互いに向き合って配置されて緑色光に対して感応する画素ユニット2が、図1に示す画素3にまとめられている。CCD1の画素ユニット2はライン状に読み出され、個々の画素ユニット2の情報は内蔵された読み出し装置6と、CCD1に接続された配線を介して信号加工のためのプロセッサ4に送られる。4個の画素ユニット2から構成された画素3はCCD1の2本のラインに配置され、1本のラインは順次読み出すことしかできないので、画素3により相応に記録される画像情報は、2本のラインを読み出した後で初めて可能である。したがって、所望の画像情報を構成する速度は遅い。なお、図2においては、図面の簡略化のためセンサ素子1(CCD)の読出し装置6は省略されている。
【0031】
図3および図4には、従来技術のセンサ素子31として装入されたCMOS(相補型金属酸化膜半導体素子)が示されている。センサ素子(CMOS)31は、CCD1と同じく、複数の画素ユニット(ピクセル)32から構成されている。これらの画素ユニット32は異なる波長範囲で、ここでは赤R、緑Gおよび青Bに対して感応する。この場合、画素33は4個の画素ユニット32から構成され、対角線状に互いに向き合って配置されて緑色光に対して感応する画素ユニット32が図3に示す画素にまとめられている。CMOS1の画素ユニット32はマトリクス状のアドレス指定によって読み出され、個々の画素ユニット32の情報はCMOS31に接続された配線を介して信号加工のためのプロセッサ34に送られる。図4に見られるように画素ユニット32が検知器表面35と読み出し装置36とに分割されるので、画素ユニット32の面積に対する読み出し装置36の比に応じて感度は後退する。したがってCMOS31によって利用される表面は、一部は画像情報を受容するための検知器表面として利用できる。
【0032】
図5および図6は、本発明による内視鏡器具のセンサ素子11の原理的構造を示している。図6に示すように、センサ素子11は画素ユニット(ピクセル)12の配置構成からなり、これらの画素ユニット12からセンサ素子11に電磁放射の形で作用する画像情報を構成でき、しかもこれらの画素ユニット12が電磁放射のセンサ素子11への入射方向に対して軸方向に構造化されている。この場合、軸方向で構造化された各々の画素ユニット12は、同時に画像情報を受容するための画素13を形成する。そうすることによってセンサ素子11によって提供された表面は、完全に画像情報を受容する目的に利用できる。それにより図1および図2に示すCCD1ならびに図3および図4に示すCMOS31と比較して、センサ素子1、31もしくは11の表面積が等しければ、はるかに大きい解像度と感度が実現でき、また解像度が等しければセンサ素子11のはるかに小さい寸法を実現できる。
【0033】
各々の画素13についてセンサ表面15の範囲で感応層を軸方向に構造化することにより、同時に少なくとも2つの画像情報が検知可能である。ここではセンサ15によって画素13内の3つの画像情報が検知されるようになっており、センサ15は1つの画素13当たり垂直層構造で赤R、緑Gおよび青Bに感応する3つの層を有している。画素13によって検知された画像情報は、加工・読み出し装置16によってまとめられ、加工プロセッサ14に順次送られる。そうすることによって読み出し配線の数が減少し、加工プロセッサの計算能力は小さく設計できる。加工・読み出し装置16の1つの構成において明度力学を高めるために、特に通常は反射では到達できない液体または金属を受容する品質を改善できる。従来技術ではつや消しによって形成された内視鏡の遠位端部は省かれるか、もしくは受容された画像の質がさらに改善される。従来技術でCCD1を使用する際にセンサ素子によって与えられた約60dBの明度力学は、センサ素子12により120dB以上の値に改善できる。
【0034】
図5および図6に示したセンサ素子11は、当該センサ素子11への電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化された画素ユニット12、すなわち水平層列において、感応性層列15の側で受容された画像情報を処理および加工するための手段と、処理および加工された画像情報を出力するための手段とを備えた層16を有している。これらの画像情報は、層16内に含まれている出力手段によってプロセッサ14に送られて、二次加工もしくは二次処理される。層16内に含まれているこれらの手段は、電磁放射に感応する光電変換器のほかに、ここでは画像調整および/または画像評価のための手段、好ましくはロックイン増幅器を包含している。これにより画像ユニット12によって検知された画像情報に質は、ノイズおよび妨害信号の除去によって改善される。センサ素子の後段に接続されたプロセッサ14の負荷が軽減され、製作コストも少なくてすむ。その主な理由は、プロセッサ14において層16に含まれている読み出し装置から送られてくる信号の質が高く、プロセッサは狭帯域信号のみ加工できればよいからである。
【0035】
感度をさらに高めるために、センサ素子11の表面は、当該表面での反射損失が最小限になるように形成されている。センサ素子の膜厚を変化させたり、たとえばフッ化マグネシウムや適当な、好ましくは誘電性の多層系からなる、1つ以上の反射防止被覆(図示しない)を設けたりすることによって達成できる。反射防止被覆は、大きい波長範囲、好ましくはセンサ素子が感応する範囲で感度を高める。
【0036】
さらに、ゾンデの遠位端部は、照明装置として使用できる発光構造を包含している。各々の画素ユニットについて層16内に設けられている処理手段および/または加工手段、ここではロックイン増幅器と照明装置により、各々の画素13について的確な信号加工および信号調整が可能になる。ピクセル状に存在しているロックイン増幅器は、基準信号である照明装置と接続されていて、センサ素子に当たる外部放射や妨害放射がセンサ素子11で受容された画像情報に影響を与えないようになっている。
【0037】
図7から図11には、剛性的または可撓性を有する内視鏡として構成できる種々の内視鏡器具が示されている。このために、画像情報誘導装置21は剛性的またはフレキシブルに形成されている。
【0038】
図7に示された内視鏡器具20では、図3および図4に示したセンサ素子11が外部カメラ22内に配置されている。カメラ22は近位端部24は、画像情報誘導装置21を介して、画像情報を伝送する電磁放射の入射方向に対して軸方向に構造化されているセンサ素子11の表面に送る。
【0039】
図8に示す内視鏡器具では、内視鏡器具の近位端部23にセンサ素子11が配置されている。同様のことは図9に示す内視鏡器具に該当し、センサ素子11は内視鏡器具20の近位端部の範囲に内蔵されている。このために図9に示す内視鏡器具20は、近位端部の範囲に光線転向装置25を有している。これは内視鏡器具20の遠位端部で受容された画像情報を、画像誘導装置21を介して、遠位端部に入射する画像情報に対してほぼ横方向に配置されたセンサ素子に、当該センサ素子11の軸方向構造に従って送る。
【0040】
図10に示された内視鏡器具20では、センサ素子11は内視鏡器具20の遠位端部に配置されている。内視鏡器具20の近位端部の方向でセンサ素子11の後方にある画像誘導装置21の範囲は、電気配線などを有しており、これらは近位端部の範囲で加工・処理プロセッサ14の接続やモニターを可能にする。
【0041】
図11に示した内視鏡器具20の実施形態において、センサ素子は遠位端部の範囲に入射する画像情報に対して横方向に配置されている。こうして遠位端部の範囲で受容された画像情報は、放射転向装置25によって転向されてセンサ素子に、その軸方向構造に従って送られる。
【0042】
図示された実施例は、本発明の説明に用いたものにすぎず、本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術に従って内視鏡器具にセンサ素子として装入されたCCDの原理的構造を示す説明図。
【図2】図1におけるセンサ素子を示す略体斜視図。
【図3】従来技術に従ってセンサ素子として導入されたCMOSの原理的構造を示す説明図。
【図4】図3におけるセンサ素子を示す略体斜視図。
【図5】本発明に従って内視鏡器具に装入されたセンサ素子の原理的構造を示す説明図。
【図6】図5におけるセンサ素子の略体斜視図。
【図7】本発明の一実施の形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図8】本発明の別の実施の形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図9】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図10】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【図11】本発明のさらに別の実施形態における内視鏡器具を示す略体斜視図。
【符号の説明】
1…センサ素子(CCD)、2…画素ユニット(ピクセル)、3…画素、4…プロセッサ、5…検知器(画素ユニット)、6…読み出し装置、11…センサ素子、12…画素ユニット(ピクセル)、13…画素、14…プロセッサ、15…検知器(画素ユニット)、16…読み出し制御装置/処理手段/加工手段、20…内視鏡(剛性/可撓性)、21…画像誘導装置、22…カメラ、23…端部(近位)、24…端部(遠位)、25…放射誘導装置、31…センサ素子(CMOAS)、32…画素ユニット(ピクセル)、33…画素、34…プロセッサ、35…検知器(画素ユニット)、36…読み出し制御装置、R…赤、G…緑、B…青。
Claims (30)
- 人体の中空状部位内において、画像情報を受容するために少なくとも1つのセンサ素子を有する光学システムを備える内視鏡器具において、
複数の画素ユニット(12)を並べて前記センサ素子(11)を構成し、これらの画素ユニット(12)から電磁放射線にてセンサ素子(11)に画像情報を合成し、センサ素子(11)における電磁放射線の入射方向に対して軸方向に画素ユニット(12)が配置されていることを特徴とする中空状部位に使用するための内視鏡器具。 - センサ素子(11)が各々の画素に対して少なくともほぼ全面を覆っているセンサ層(15)と、これに電磁放射線の入射方向に連続し信号加工および/または信号処理をする層(16)とを有していることを特徴とする請求項1記載の内視鏡器具。
- 各々の画素(13)について、1つの画素ユニット(12)で少なくとも2つの画像情報が検知可能であることを特徴とする請求項1または2記載の内視鏡器具。
- 画素ユニット(12)が少なくとも2種類の分光範囲で感応する請求項1乃至3のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- センサ素子(11)が集積回路、特にASIC上に、好ましくは電磁放射線に感応する少なくとも1つの層列によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 層列が複数の画素ユニットからなることを特徴とする請求項5記載の内視鏡器具。
- 各々の画素ユニット(12)が、入射する放射線を同放射線の強さに基づく測定値に変換するための、好ましくは前記層列として形成された放射線変換器を有することを特徴とする請求項6記載の内視鏡器具。
- 各々の画素ユニット(12)が測定値を処理および加工するための手段(16)を有することを特徴とする請求項6または7記載の内視鏡器具。
- 各々の画素ユニットを基準とした測定値を読み出すための読み出し制御装置(16)が設けられていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 前記画素ユニットを基準とした測定値からセンサ素子に入射する画像が構成できるように、測定値が読み出されることを特徴とする請求項9記載の内視鏡器具。
- 各々の画素ユニット(12)は、電磁放射線に対して感応する少なくとも1つの光電変換器を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 光電変換器が集積回路の構成部分であることを特徴とする請求項11記載の内視鏡器具。
- 光電変換器がセンサの分光感度をNIR範囲および/またはUV範囲に拡大することを特徴とする請求項11または12記載の内視鏡器具。
- 光電変換器がセンサの過渡性を高めることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 光電変換器が、好ましくはシリコン製のフォトダイオード、フォトゲートまたはフォトトランジスタであることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- センサ素子が分光制御可能な感度を有し、好ましくはpiiin、pipiinまたは類似の形式の層列からなる多層系であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- センサ素子(11)の集積回路が、画像調整および/または評価のための手段(16)を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 画像調整および/または評価のための手段(16)が、好ましくは画像加算および/または平均化によりノイズを除去する手段であることを特徴とする請求項17記載の内視鏡器具。
- 画像調整および/または評価のための手段(16)が増幅器、好ましくはロックイン増幅器であることを特徴とする請求項18記載の内視鏡器具。
- 好ましくは中空状部位、もしくは検査しようとする対象を照射する照明装置として少なくとも1つの発光構造体を有していることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 発光構造体が、直接および/または間接に発光する1つ以上のダイオード、好ましくは種々の波長の光線を放出するダイオードであることを特徴とする請求項20記載の内視鏡器具。
- 発光構造体が、その分光範囲に関してセンサ素子(11)に適合されており、好ましくは振幅変調して駆動可能であることを特徴とする請求項20または21記載の内視鏡器具。
- 発光構造体が、中空状部位内を順次照射することを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 発光構造体が、カプセル状のゾンデとして形成されていることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 前記ゾンデは内蔵された駆動装置により能動的に、および/または検査対象である体の器官の蠕動により受動的に、自動または遠隔操作により、中空状部位内を移動可能であることを特徴とする請求項24記載の内視鏡器具。
- 集積回路が駆動装置の制御および/または遠隔操作を行う演算装置を有することを特徴とする請求項24または25記載の内視鏡器具。
- 受容された画像情報を、中空状部位外に独立して配置された画像情報受信装置に非接触式に伝送する装置を有することを特徴とする請求項24乃至26のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- 集積回路が画像情報を記憶する記憶装置を有することを特徴とする請求項24乃至27のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- センサ素子(11)上に、好ましくはフッ化マグネシウムまたは適当な多層系、好ましくは誘電性の多層系からなる反射防止用コーティングが設けられていることを特徴とする請求項1乃至28のいずれか1項記載の内視鏡器具。
- センサ素子(11)が温度に敏感な部品を含んでおらず、オートクレーブで滅菌できることを特徴とする請求項1から29までのいずれか1項記載の内視鏡器具。
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