JP2004509315A - 蒸気回収方法および装置 - Google Patents

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Abstract

実質的に希釈なしで蒸気組成物を捕捉可能な蒸気回収方法および装置。本方法および装置は、気相が隣接する表面(14)を備えた材料(12)を利用する。チャンバ(16)が材料(12)の表面(14)にきわめて接近して配置される。チャンバ(16)の位置は材料(14)の表面とチャンバ(16)の間に比較的狭い間隙(H)を設ける。チャンバと表面の間の隣接気相は、ある量の質量を有する領域を規定する。誘発された流動により質量の少なくとも一部が領域を通って引っ張られる。狭い間隙(H)を用いることにより、チャンバ(16)の外にある質量流量が、誘発された流動によりチャンバを通過して排出されるのを制限する。

Description

【0001】
発明の分野
本出願は、米国仮出願第60/235,214号(2000年9月24日出願)、第60/235,221号(2000年9月24日出願)、および第60/274,050号(2001年3月7日出願)に対し優先権主張し、これらすべての全文を参照によって本明細書に加入している。本発明は蒸気回収方法に関し、より具体的には、実質的に希釈なしに気相成分の回収を可能にする方法に関する。
【0002】
発明の背景
コーティング材料を乾燥させている間に成分の除去と回収を行なう従来の実施法は一般に乾燥ユニットまたはオーブンを利用する。密閉型および開放型の両方の乾燥システムにおいて回収フードまたはポートを用いて、基板または材料から発散された溶媒蒸気が回収される。従来型の開放型蒸気回収システムは一般に、周辺空気を吸入することなく所望の気相成分だけを選択的に吸入する機能を備えていない空気操作システムを利用する。密閉型蒸気回収システムは通常、封入された体積を排出するのを助ける不活性気体循環システムを導入する。いずれのシステムでも、周辺空気または不活性気体の吸入は気相成分の濃度を希釈する。従って希釈された蒸気流から引き続き蒸気を分離することは困難かつ非効率的である。
【0003】
さらに、従来の蒸気回収システムに付随する熱力学特性により、基板または材料の上または近傍で蒸気が不要に凝結してしまうことが多い。凝結液は次いで基板または材料上に落下して、材料の外観または機能特性のいずれかに悪影響を及ぼしかねない。生産現場では、処理や処理装置を取り巻く周辺環境が異物を含んでいる恐れがある。大容量乾燥ユニットにおいて、従来の乾燥システムは体積流量が大きいために異物が回収システムに吸入される恐れがある。
【0004】
気相成分を周辺空気や不活性気体で実質的に希釈することなく気相成分を回収することが望まれる。さらに、生産現場で異物の混入を防ぐために比較的小さい体積流量で気相成分を回収することは利点があろう。
【0005】
発明の要約
本発明は、実質的に希釈なしに気相成分の移送および捕捉を行なう方法および装置を提供する。本方法および装置は基板表面にきわめて接近させたチャンバを利用することにより、基板の表面近くにおける気相成分の回収が可能になる。
【0006】
本発明の方法において、気相が隣接する少なくとも1つの主面を有する少なくとも1種類の材料を提供する。次いで材料表面にきわめて接近してチャンバが配置されて、チャンバと材料の間に間隙を規定する。間隙は3cmを超えないのが好適である。チャンバと表面の間の隣接気相および材料は、ある量の質量(物質;mass)を有する領域を規定する。隣接気相が占める質量の少なくとも一部は、領域を通る流動を誘発することにより、チャンバを通過して移送される。気相の流動は次式で表わされる。
M1+M2+M3=M4 (式I)
ここに、M1は圧力勾配の結果生じた、間隙を通って領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの正味時間平均質量流量の合計であり、M2は材料の少なくとも1つの主面から前記領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの時間平均質量流量であり、M3は材料の動作の結果生じた、間隙を通って領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの正味時間平均質量流量の合計であり、M4はチャンバを通過して移送される質量の単位幅当たり時間平均速度である。本発明の目的に沿って、幅を定義する寸法は、材料の動きに直交する向きで材料面にある間隙の長さとする。
【0007】
本方法および装置は、チャンバを通過して移送される希釈気体の量を大幅に減らすべく設計されている。材料表面に極めて近接するチャンバおよび微小な負の圧力勾配を利用することにより、希釈気体すなわちM1を大幅に減少させることが可能になる。圧力勾配Δpは、チャンバ下部の周囲における圧力pcと、チャンバ外部の圧力poとの相違と定義され、ここにΔp=pc−poである。M1の値は一般にゼロより大きいが0.25kg/秒/mを超えない。M1はゼロより大きいが0.1kg/秒/mを超えないことが好適であり、ゼロより大きいが0.01kg/秒/mを超えないことが最適である。
【0008】
別の表現をすれば、M1から得られる平均速度を用いてチャンバに流入する希釈気相成分の流動を表現することができる。材料表面に極めて近接するチャンバおよび微小な負の圧力勾配を利用することにより、間隙を通る正味気相速度の平均合計<v>を大幅に減少させることが可能になる。本発明の場合、<v>の値は一般にゼロより大きいが0.5m/秒以下である。
【0009】
本方法は、式IのM1を大幅に減らすことにより、隣接気相における気相成分の希釈を大幅に減らそうと意図するものである。M1は圧力勾配により生じた、領域内へ入る正味気相希釈流量の合計を表わす。隣接気相における質量の希釈は気相回収システムおよび後続する分離の実施効率に悪影響を与えかねない。現方法の場合、M1はゼロより大きいが0.25kg/秒/mを超えない。さらに、チャンバと材料表面の間の間隙が比較的小さいために、誘発された流動により生じた間隙を通る気相成分の体積流速は一般に0.5m/以下である。
【0010】
本方法は、効率的な仕方で蒸気成分を望みどおり回収することが必要な用途に適している。有機または無機溶媒は、基板や材料上に所望の組成が堆積できるように担体としてよく利用される成分の例である。溶媒が気化できるように十分な量のエネルギーを供給することにより、一般に成分は基板または材料から除去される。蒸気の成分が基板や材料から除去された後で回収することが望まれており、また健康、安全および環境上の理由から必要である場合が多い。本発明は大量の希釈流を流入させることなく蒸気成分を回収して移送することが可能である。
【0011】
好適な実施形態において、本発明の方法は少なくとも1種類の蒸発性成分を含む材料の利用を含む。チャンバは材料表面にきわめて接近した位置に置かれる。次いでエネルギーが材料に向けられて、少なくとも1種類の蒸発性成分を蒸発させて蒸気成分を形成する。蒸気成分の少なくとも一部がチャンバ内で捕捉される。蒸気成分は一般に高濃度で捕捉されることにより、分離等の後続処理がより効率的になる。
【0012】
本発明の装置は、材料を支持するための支持機構を含む。材料は少なくとも1つの主面を有し、これに気相が隣接する。材料の表面にきわめて接近してチャンバが配置され、表面と回収チャンバの間の間隙を規定する。チャンバと材料の間の隣接気相はある量の質量を含む領域を規定する。チャンバと連通する機構が、領域を通って隣接気相において質量の少なくとも一部を移送させる。領域を通るチャンバ内への質量の移送は式Iで表わされる。チャンバ内の蒸気は、任意に分離機構へ運ばれてさらに処理を受ける場合がある。
【0013】
本発明の方法および装置は、移動しているウェブから溶媒を移送および回収するための利用に適している。チャンバは動作時には、連続的に移動しているウェブ上に置かれて高濃度で蒸気を回収する。蒸気の体積流量が小さく、高濃度であることは溶媒回収の効率を改善し、従来の成分回収装置につきものの汚染問題がほぼ払拭される。
【0014】
本発明の方法および装置は、従来の間隙乾燥システムと合わせて用いるのが好適である。間隙乾燥システムは一般に、加熱プレートと凝結プレートの間の狭い間隙を通って材料を運んで蒸発させ、引き続き材料内の蒸発性成分を凝結させる。本装置の構成は、間隙乾燥システムの配置はさまざまだが、一般に材料表面に隣接気相内に存在可能な気相を、間隙乾燥ユニットへの流入または流出に先立って、さらに補捉できるようにする。
【0015】
本発明の目的のために、本出願で用いる以下の用語は、次のように定義される。
“時間平均質量流量”は、式
【0016】
【数1】
Figure 2004509315
【0017】
で表わされる。ここに、MIはkg/秒で示す時間平均質量流量であり、tは秒で示す時間であり、MIはkg/秒で示す瞬間的流量である。
“圧力勾配”は、チャンバと外部環境の間の圧力差を意味する。
“誘発された流動”一般に圧力勾配により生じた流動を意味する。
他の特徴や利点は以下に述べる実施形態、および特許請求の範囲から明らかであろう。
【0018】
本発明の上述のような利点ならびにその他の利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な記述を考察することで、当業者に明白となろう。
【0019】
詳細な記述
本発明の方法および装置10は一般的に図1で示される。本方法は、隣接気相(図示せず)を有する少なくとも1つの主面14を備えた材料12の提供を含む。排気ポート18を有するチャンバ16がきわめて接近して配置されていて、チャンバ16下部の周囲19と材料12の表面14の間の間隙を規定する。間隙の高さHは好適には3cm以下である。チャンバ16下部の周囲19と材料12の表面14の間の隣接気相はある量の質量を有する領域を規定する。領域内の質量は一般に気相である。しかし、その領域は液相または固相、または3つの相すべての混合状態にある質量を含んでいてもよいことが当業者には理解できよう。
【0020】
誘発された流動により、領域からの質量の少なくとも一部がチャンバ16を通って移送される。流動は、一般に当業者に公知である従来の機構により誘発される。チャンバ内、またはそれを通過する単位幅当たり質量は式Iにより表わされる。
M1+M2+M3=M4 (式I)
【0021】
図1に、本発明の方法を実施する際に遭遇する各種の流動を示す。M1は、圧力勾配の結果生じた間隙を通って領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの正味時間平均質量流量の合計である。本発明の目的のため、M1は本質的に希釈流を表わす。M2は材料の少なくとも1つの主面から前記領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの時間平均質量流量である。M3は材料の動作の結果生じた、間隙を通って領域内へ入りチャンバを通過する単位幅当たりの正味時間平均質量流量の合計である。M3は一般に機械的抗力と見なされ、チャンバの下にある材料の動きにより引っ張られる質量と、材料が通過するにつれてチャンバの下から流出しようとする質量の両方を表わす。材料がチャンバの下で動かない場合、M3はゼロである。間隙Hが均一である(すなわち、チャンバの入口と出口の間隙が等しい)場合、M3はゼロである。入口と出口間隙が均一でない(すなわち、等しくない)場合、M3はゼロではない。M4はチャンバを通過して移送される質量の単位幅当たり時間平均速度である。質量は、チャンバを通過することなく間隙を通って領域内へ送り込めることは理解されよう。そのような流動は式Iに含まれる正味流量の合計には含まれない。本発明の目的に沿って、幅を定義する寸法は、材料の動きに直交する向きで材料面にある間隙の長さとする。
【0022】
本方法および装置は、チャンバを通過して移送される希釈気体の量を大幅に減らすべく設計されている。材料表面に極めて近接するチャンバおよび極めて微小な負の圧力勾配を利用することにより、希釈気体すなわちM1を大幅に減少させることが可能になる。圧力勾配Δpは、チャンバ下部の周囲における圧力pcと、チャンバ外部の圧力poとの相違と定義され、ここにΔp=pc−poである。M1の値は一般にゼロより大きいが0.25kg/秒/mを超えない。M1はゼロより大きいが0.1kg/秒/mを超えないことが好適であり、ゼロより大きいが0.01kg/秒/mを超えないことが最適である。
【0023】
別の表現をすれば、M1から得られる平均速度を用いてチャンバに流入する希釈気相成分の流動を表現することができる。材料表面に極めて近接するチャンバおよび微小な負の圧力勾配を利用することにより、間隙を通る正味平均気相速度の合計<v>を大幅に減少させることが可能になる。M1から得られる平均気相速度は、<v>=M1/ρAと定義される。ここに、M1は上で定義済み、ρはkg/m単位の気流密度、Aは領域内への流動が利用できる断面積をm単位で表わしたものである。ここに、A=H(2w+2l)であり、Hは上で定義済み、wは材料の動きに直交する方向での間隙の長さ、lは材料の移動方向での間隙の長さである。本発明の場合、<v>の値は一般にゼロより大きいが0.5m/以下である。
【0024】
表面にチャンバが極めて近接していること、および圧力勾配が比較的小さいことにより、隣接気相内の質量を最小限の希釈でチャンバを通過して移送することが可能になる。従って、高濃度かつ低速な流動の移送および回収ができる。本方法はまた、隣接気相に存在する比較的小さい質量を移送および回収するのに適している。間隙の高さは一般に3cm以下、好適には1.5cm以下であり、0.75cm以下が最適である。さらに、好適な実施形態において、チャンバの周囲の間隙はほぼ均一である。しかし、特定用途では間隙が変化しても、均一でなくてもよい。好適な実施形態において、チャンバの周囲は、チャンバ下側を搬送される材料すなわちウェブより広くてもよい。このような場合、チャンバは側面を密閉すべく設計することにより、圧力勾配(M1)から単位幅当たりの時間平均質量流量をさらに減らすことができる。チャンバはまた、材料表面を異なる形状に合わせるよう設計することができる。例えば、チャンバ下部の周囲を、シリンダの表面に合わせるように半径を設定することができる。
【0025】
使用される材料は、チャンバにきわめて接近して配置することが可能な任意の材料を含んでいてよい。好適な材料はウェブである。ウェブは基板に適用された1種以上の材料またはコーティングの層を含んでいてよい。
【0026】
チャンバは、適切にサイズを定めて操作することにより、気相成分を実質的に希釈することなく、またチャンバへの吸入の失敗により気相成分を過度に失なうことなく、それらを十分に回収することができる。当業者であれば、気相成分の適切な回収を目指して所定の材料の蒸発速度および必要な流体流速の両方に対処すべくチャンバを設計、操作することができる。可燃性気相成分の場合、安全のため引火上限を超えた濃度で蒸気を捕捉することが好適である。さらに、間隙はウェブのほぼ全体にわたって維持されてよい。ウェブの処理経路に沿ってさまざまな箇所で動作すべく数個のチャンバを配置してもよい。処理および材料の違いに対処すべく、各個別チャンバは異なる圧力、温度、および間隙で操作されてもよい。
【0027】
領域からチャンバを通過する質量の移送は、圧力勾配を誘発することにより実現される。圧力勾配は一般に、例えばポンプ、送風機、および扇風機等の機械装置により生成される。圧力勾配を誘発する機械装置はチャンバと連通している。従って圧力勾配は、チャンバを通過してチャンバ内の排気ポートを通過する質量流量を生じさせる。当業者はまた、圧力勾配も気相成分の密度勾配から生じることを認識しよう。
【0028】
チャンバはまた、チャンバを通過して移送される質量の相を制御することにより質量における成分の相変化を制御する1つ以上の機構を含んでいてよい。例えば、従来の温度制御装置は、チャンバ内に組み込まれていてチャンバ内部で凝結が生じるのを防ぐことができる。従来の温度制御装置の非限定的な実施例には加熱コイル、電気ヒーター、および外部熱源が含まれる。加熱コイルはチャンバに十分な熱を供給することにより蒸気成分の凝結を防ぐ。従来の加熱コイルと熱転写流体は本発明と合わせて利用するのに適している。
【0029】
気相成分の種類に応じて、チャンバはオプションとして防火機能を含んでいてよい。チャンバ内部に配置された防火装置は火災や爆発を防ぐために気体の通過は許すが火炎は阻止する。火炎とは、自立的な発熱(熱を生成する)化学反応が起きる気体の塊である。防火装置は一般に、動作環境が酸素、高温、および燃焼性混合物を生成すべく適当な比率で酸素と混ぜられた可燃性気体を含む場合に必要とされる。防火装置は上記の要素の一つを取り去ることで機能する。好適な実施形態において、気相成分は熱吸収材料により仕切られた狭い間隙を通過する。間隙と材料の両方のサイズは蒸気成分の種類による。例えばチャンバは、米国防火協会基準に基づいて大きさが定められたメッシュ開口部を有する微細メッシュ金属スクリーンの底に含まれる、例えばアルミニウム等の延伸された金属熱吸収材料で満たされていてよい。
【0030】
本発明で用いる任意の分離装置および搬送装置もまた防火機能を有する。当業者に公知の従来技術は本発明と合わせて利用するのに適している。防火装置は不活性気体を導入することなく、チャンバおよび後続の処理装置で利用されている。このように、蒸気流の濃度は一般に維持されていて、効率的な分離の実施を可能にする。
【0031】
本方法は気相成分を連続的に回収するのに適している。気相成分は一般に、チャンバから後続の処理ステップへ、好適には希釈なしで流れる。後続の処理ステップは、例えば、気相の1種以上の成分の分離または破壊等の任意のステップが含まれてもよい。分離処理ステップは制御された仕方でチャンバ内で内部的に起きてもよく、または外部的に起きてもよい。好適には、蒸気流は例えば吸収、吸着、薄膜分離、または凝結等、従来の分離処理を用いて分離される。濃度が高く、蒸気成分の体積流量が少ないため、従来の分離方式の全体的な効率が向上する。最適には、引き続き蒸気成分を0℃以上の温度で分離できるよう、蒸気成分の少なくとも一部が十分高い濃度で捕捉される。この温度は分離処理中に霜が生じるのを防ぐため、装置と処理の両面で利点を有する。
【0032】
チャンバからの蒸気流は蒸気、または蒸気と液相の混合物のいずれかを含んでいてよい。蒸気流はまた、分離処理の前にフィルタリング可能な粒状物質を含んでいてよい。適当な分離処理には例えば、気体流内の蒸気成分の濃縮、気体流内での希釈された蒸気組成の直接濃縮、気体流での濃縮された蒸気成分の直接凝結、直接2相凝結、活性炭または合成吸着媒体を用いた気体流での希釈された蒸気組成の吸着、活性炭または合成吸着媒体を用いた気体流での濃縮蒸気成分の吸着、高吸収特性を有する媒体を用いた気体流での希釈された蒸気相成分の吸収、および高吸収特性を有する媒体を用いた気体流での濃縮された蒸気相成分の吸収等、従来の分離処理が含まれていてよい。破壊装置には感熱性酸化装置等、従来の装置が含まれていてよい。任意で気相成分の組成に応じて、流動はチャンバを出た後で放出されるか、またはフィルタリングされてから放出されてもよい。
【0033】
本発明の好適な一実施形態を図2〜図4に示す。本発明の装置20は、加熱要素24とチャンバ26の間のウェブ搬送システム(図示せず)により搬送されるウェブ22を含む。ウェブ22は、少なくとも1種類の蒸発性成分(図示せず)を含有する材料から構成される。チャンバ26は下部周囲28を含む。チャンバ26は、チャンバ26の下部周囲28がチャンバとウェブ22の間に間隙Hを規定すべくウェブ22にきわめて接近して配置されている。チャンバ26は任意で加熱コイル30、防火要素32、および防火要素32上のヘッドスペース39を含む。多岐管34は圧力制御機構(図示せず)への接続を提供する。多岐間34は最終的に後続の処理段階へ蒸気を搬送する排出口36を提供する。
【0034】
運転時に、加熱要素24はウェブ材料22の底面へ本質的に熱伝達エネルギーを供給してウェブ材料内の蒸発性成分を蒸発させる。チャンバ26を圧力勾配で操作することにより、蒸気がウェブ材料22から立ちのぼるにつれて少なくとも一部が縦間隙Hを越えてチャンバ26内へ搬送される。チャンバ26に吸入された蒸気は多岐間34と排出口36を通って運ばれ、さらに処理を受ける。間隙Hと圧力勾配により、実質的な希釈なしにチャンバ26内で蒸気の捕捉が行なえる。
【0035】
好適な実施形態は、材料からの蒸発性成分の移送および回収を指向している。蒸発性成分は、材料の内部、材料の表面、あるいは隣接気相に含まれていてよい。材料には例えば、コーテッド基板、ポリマー、顔料、セラミックス、糊、ペースト、織布、不織布、繊維、粉体、紙、食品、薬品、あるいはそれらの組合せが含まれる。材料はウェブとして提供されることが好適である。しかし、材料の別々の部分あるいはシート状のものを利用してもよい。
【0036】
材料は少なくとも1種類の蒸発性成分を含む。蒸発性成分は蒸発して材料から分離可能な任意の流体または固体組成であってよい。非限定的な実施例には有機化合物および無機化合物、あるいは水またはエタノール等、それらの組合せが含まれる。一般に、蒸発性成分は元々溶媒として材料の製造初期段階で用いられてきたものである。本発明は後続する溶媒除去によく適している。
【0037】
本発明に基づいて、十分な量のエネルギーが材料に適用されて少なくとも1種類の蒸発性成分を蒸発させる。蒸発性成分を蒸発させるのに必要なエネルギーは放射、伝導、対流、あるいはそれらの組合せを通じて適用することができる。例えば伝導性加熱は、材料を平らな加熱プレートまたは湾曲した加熱プレートに近接して通過させるか、あるいは材料を加熱シリンダの回りに部分的に巻き付けることを含んでいてよい。伝導性加熱の例としてノズル、ジェット、またはプレナムにより熱気を材料に向けることが含まれる。無線周波数、マイクロ波エネルギー、または赤外線エネルギー等の電磁放射が材料に向けられ、材料に吸収されて材料内部の加熱を引き起こしてもよい。エネルギーは材料の一部または全表面に適用されてもよい。さらに、例えば材料の予熱や材料内で生起する発熱性化学反応等、材料に十分な内部のエネルギーが供給されてよい。エネルギー適用技術は個別に、あるいは組合せて用いてもよい。
【0038】
当業者には、加熱用のエネルギーが従来のエネルギー源から供給できることが認識されよう。例えば、電気、燃料の燃焼、あるいはその他の熱源から十分なエネルギーが供給できる。エネルギーは適用箇所で直接に、あるいは水や油等の加熱流体、空気や不活性気体等の加熱気体、またはスチームや従来の熱伝達流体等の加熱蒸気を介して間接的に変換されてもよい。
【0039】
本発明のチャンバは、チャンバ下部の周囲と材料の間に間隙を形成すべく、材料に極めて近接して配置されている。間隙は好適には、材料の表面とチャンバ底面の間のほぼ均一な空間距離である。間隙距離は、好適には3cm以下、より好適には1.5cm以下、さらに0.75cm以下が最適である。蒸気がチャンバ内へ引き込まれるように、チャンバは蒸気がチャンバ内へ吸入されるように圧力勾配により操作される。チャンバが材料に近接しているため、蒸気の希釈が最小限で済む。間隙に加えて、蒸気成分の希釈はまた、チャンバに加えられた図2〜図4の延長部35、37等の機械的特徴を用いることにより最小限にできる。拡張部はまた、ウェブを越えて延長されて加熱プラテン24に接触する際にサイドシールを提供してもよい。
【0040】
本発明に基づいて、総質量流量は材料からの気相成分の生成速度に調和すべ定められていることが好適である。これにより蒸気成分の希釈または損失を防ぐのに役立つ。チャンバからの総体積流量速度は蒸気成分の体積流量の少なくとも100%であることが好適である。さらに、本発明はチャンバの入口表面を越えるほぼ均一な流動を実現することができる。これは、多孔媒体層上のチャンバにヘッドスペースが存在している場合に実現される。記載の事例において、ヘッドスペースで横方向の圧力低下は、多孔媒体を通過する際の圧力低下に比べて無視できる。当業者には多孔媒体のヘッドスペースとポアサイズを調整することによりチャンバの入口表面を越えて流速を調節可能であることが認識されよう。
【0041】
別の好適な実施形態において、本発明のチャンバを従来の間隙乾燥システムに組み込むことができる。間隙乾燥とは、伝導主体の熱伝達と組み合わせて直接溶媒凝結を用いることにより、強制的な対流を適用する必要なく溶媒蒸気を蒸発させて運び去るシステムである。間隙乾燥機は、ホットプレートおよび小さい間隙により仕切られたコールドプレートから構成される。ホットプレートはウェブの非コーティング面に隣接して配置されていて、コーティング溶媒を気化するエネルギーを供給する。コールドプレートは、コーティング面に隣接して配置されていて、溶媒蒸気の凝結と間隙を越えた移送の駆動力を提供する。コールドプレートには、液体がコーティング面に再び滴下するのを防ぐ表面形状が備えられている。乾燥および同時に行なわれる溶媒の回収は、コーティング基板が2つのプレート間の間隙を通って移送されるのにつれて生じる。間隙乾燥システムについては米国特許第6,047,151号、第4,980,697号、第5,813,133号、第5,694,701号、第6,134,808号、および第5,581,905号に詳細に記述されていて、参照によりその全文を本明細書に加入している。
【0042】
チャンバは間隙乾燥システムにおいて数箇所の任意の場所に配置することができる。例えば、チャンバは間隙乾燥機の両端のいずれかまたは間隙乾燥機の内部に配置されても、あるいはそれらの組合せでもよい。図5aに、間隙乾燥システム42の後縁44に配置されたチャンバ40を示す。
【0043】
従来方式の間隙乾燥型構成において、移動中のウェブから若干の気相成分が抗力により移送される。ウェブとトッププレートの間の間隙にある気相成分は、それが蒸発性成分でわずかに飽和していることが懸念される。この成分(溶媒その他の成分)は環境、健康、または安全指向の観点から関心事項であり得る。間隙が十分に狭い場合、排気流Qの体積はウェブ速度Vweb、最上間隙高hu、およびフィルム/ウェブ幅Wから容易に計算できる。
Q=(1/2)(Vweb)(W)(hu)
例えば、ウェブ速度が0.508m/秒で、幅が1.53m、間隙が0.0492cmの場合、1秒当たり0.00123mの流動を意味する。これは、本発明よりも数桁規模が大きい気相流を有する他の従来方式の乾燥手段よりもはるかに扱いやすい小規模な流動である。
【0044】
従って本発明のチャンバはウェブ材料の隣接気相において比較的小さい質量体積の移送および回収を行なうための適当な手段である。基本的な実施形態を図5aに示す。間隙乾燥システム42は、凝結プレート48とホットプレート50の間に配置されたウェブ46を含む。距離がHである間隙がウェブ46の上面と凝結プレート48の間に形成される。凝結プレート48は凝結面54から凝結材料を運び去る毛細効果面52を含む。ウェブ46は、間隙乾燥システム42から排出される気相成分を回収するために間隙から出る箇所にチャンバ40が提供される。
【0045】
チャンバの後縁を密閉することにより、チャンバを通過する質量流量を支援することができる。シールは、気体がチャンバの後縁から流出するのを防ぎ、チャンバ内へ押し込むための掃引機能として作用する。シールは強制された気体または機械的シールを含んでいてよい。図5aは、チャンバの外側部分41上の下方へ向かう矢印の方向におけるオプションの強制気体流Fを示す。強制された気体は、移動中のウェブ46により搬送される任意の気相成分も阻止する。気体は清浄空気、窒素、二酸化炭素その他の不活性気体システムであってよい。
【0046】
機械的シールはまた、気相成分をチャンバ内へ強制的に送り込むためにも利用できる。図5bに、チャンバ40を通って移送される希釈気体の量を減らすためにチャンバ40の外側部分41に可撓性シール要素56を適用する例を示す。可撓性シール56はウェブ46に接触して引きずられても、あるいはウェブ46からわずかな間隙をおいて配置されていてもよい。この場合、間隙Hは均一ではなく、シール近傍の出口においてゼロに近づく。
【0047】
図6に示すように、機械的シールはまた格納式シーリング機構を含んでいてよい。凝結プレート68とホットプレート70を含めて、格納式シーリング機構76を、通常の連続動作条件でチャンバ60と間隙乾燥システム62と噛み合い位置に示す。この構成において、格納式シーリング機構76はウェブ66の表面に対し、他の方式の機械的シールよりも狭い間隙で設定することができる。間隙が狭い方が、コーティングやウェブ表面に損傷を与えることなく、より効果的に移動中のウェブ66から気相成分の境界層を除去して捕捉できる。ウェブ66表面の間隙は0.00508〜0.0508cm以上でよい。間隙が狭いほど気相成分の境界層の除去がより効果的である。格納式シーリング機構76の有効性は、シーリング箇所でウェブに対応するシーリング面78を保持しつつシールの厚さを増やすことにより向上する。図6に示すアイドラーロール80を備えたことで、格納式シーリング機構76はアイドラーロール80の半径に対応する半径を有する形状をなす。格納式シーリング機構の厚さは1.5〜3cmを越えてもよい。プレートが厚いほど、シーリング面積が広いためにより効果的である。実用的な厚さは、アイドラー半径およびアイドラーラップ角度等の要因に依存する。シールはアクチュエータ82その他の機械的手段の利用により格納位置へ収納される。上昇構成により、シーリング機構76の汚染やウェブ66の損傷を防ぎ、厚過ぎるコーティングも通過させ、あるいは接合部その他の不規則な部分の通過を許す。当業者は、格納式シーリング機構76の格納が自動化されて、接合部または厚過ぎるコーティング等公知の不規則部分に対処すべく制御可能とし、さらには(チップバー、レーザー点検装置等の)不規則部分を検知するセンサー(図示せず)に接続されて不測の事態が起きれば格納できることを認識されよう。
【0048】
本発明の装置は、チャンバに極めて近接した材料を固定すべく材料保持機構を使用することにより適切な間隙を保証する。従来の材料取り扱いシステムや装置は本発明と合わせて利用するのに適している。
【0049】
本装置は上述のようにチャンバを含み、それは次いで材料の上に置かれて材料表面とチャンバ下部の周囲の間に間隙を規定する。チャンバは従来の材料で製造されていて、特定用途の基準を満たすべく設計されていてよい。チャンバはスタンドアローン(独立)型の装置として存在しても、あるいは、例えばオーブン囲い等の囲まれた環境に置かれてもよい。さらに、任意でチャンバ内に配置された防火装置と加熱コイルは従来から認知されている装置や材料を含んでいてよい。
【0050】
上述のようにエネルギー源を用いて、材料の少なくとも1種類の蒸発性成分を蒸発させるために十分なエネルギーを材料に供給する。当分野で一般に知られている加熱および熱伝達装置は本発明と合わせて利用するのに適している。
【0051】
チャンバで回収された濃縮蒸気流はさらに、従来の分離装置および吸収、吸着、薄膜分離または凝結として一般に記述された処理を用いて分離することができる。当業者は、蒸気成分と所望の分離効率に基づいて特定の分離の方式と装置を選択することができよう。
【0052】
実施時に、本発明は乾燥システムにおいて実質的な希釈なしに、また蒸気成分の凝結なしに、蒸気成分の少なくとも一部を捕捉する。蒸気成分を高濃度で回収することにより材料の効率的な回収が可能になる。乾燥システムで凝結が起きないため、凝結物が製品に落下することに伴なう製品の品質問題を解消する。本発明はまた、比較的低速の気流を利用することにより乾燥システムへの異物の混入を大幅に減らし、最終製品における品質問題を予防する。
【0053】
実施例
実施例1
図7を参照するに、本実施例ではオーブン100および直接点火式ヒーターボックス102を用いた。オーブン100は複数の高速ノズル106を備えた供給空気プレナム104を有した。高速対流ノズル106は基板材料108から2.5cm以内に置かれていた。材料108は表面に半硬質ビニルが分散コーティングされたプラスチックフィルムのウェブであった。高速ノズル106は材料108に高速で熱を伝達した。ノズル出口における排出空気速度はオーブン温度で毎秒20〜30mであった。ヒーターボックスには再循環ファン110および調整用直接点火式バーナー112が備えられていた。ヒーターボックスは再循環空気114と新鮮な補充空気116を混合し、ヒーターボックス102を通過させた。直接点火式バーナー112は、排出空気の温度を150℃〜200℃に制御すべく調整されていた。オーブンの所望の動作圧力は、オーブン排気118と補充空気116を制御することにより維持される。チャンバ120はステンレス・スチール製の10cm×10cm×長さ200cmの構造である。オーブン100全体にわたって複数のチャンバ(図示せず)が材料108から1.5cm以内に取り付けられていた。各チャンバ120は最上部に3つの1.2cmの出口を有すした。3つの出口は直径2cmの多岐管122で結合されていた。多岐管122は直径が2cmであって、オーブン密閉容器を貫通してオーブン100の外へ突き出ていた。多岐管122のオーブン外側部分はコンデンサ124に接続されていた。コンデンサ124はステンレス・スチール製の二重管設計であった。内管の直径は2cm、外管の直径は3.5cmであった。コンデンサ124は、工場冷水入口126における直径が2cm、冷水出口における直径が2cmであった。工場冷水は冷水入口126において5℃〜10℃であった。材料108からの蒸気成分はチャンバ120内で回収され、引き続きコンデンサ124で凝結され、次いで分離器130に回収された。分離器130から清浄な気体流は、直径2cmのPVCパイプを通って真空ポンプ132へ転送された。真空ポンプ132はチャンバ120を、オーブン動作圧力に関する圧力勾配に維持すべく制御されていた。真空ポンプ132からの排気はオーブン本体へ還流された。この方法は材料108から蒸発した成分の大部分の量を殆ど希釈なしで回収する。4000時間動作した後で、オーブン100の内部に材料の堆積が見られた。これは従来のシステムに比べ約100%の向上に相当する。
【0054】
実施例2〜実施例5
以下の比較表(表1)は異なるシステムを典型的な装置構成と動作条件で計算した例を提示する。M1、M2、M3、およびM4の定義は上と同じである。M5は、チャンバに供給される任意の追加希釈流の単位幅当たりの時間平均質量流量(例:対流オーブン内の補充気流)をkg/秒/mで表わす。cm単位の材料の幅(“w”)は、材料の移動に直交する向きに(間隙を)測定したものである。時間平均気相速度(“<v>”)は上で定義されており、単位はメートル毎秒である。圧力差(“ΔP”)はチャンバ下部の周囲とチャンバの外の間のパスカル単位の圧力勾配である。材料速度(“V”)はメートル毎秒で測られる。
【0055】
間隙を通る気相成分の平均の速度<v>は、ホットワイヤ風速計等の速度メーターを用いて測定でき、システム間隙断面積を知って式1から計算でき、あるいは次式を用いて推定できる。
【0056】
【数2】
Figure 2004509315
【0057】
体積流量Qと質量流量Mとの関係はM=ρQである。ここに、ρはキログラム毎立方メートル単位の気相成分密度である。理想気体の法則を代入することにより気相温度の依存性を組み込むことができ、次式を得る。
【0058】
【数3】
Figure 2004509315
【0059】
ここに、MWは気相の分子量、pは圧力、Rは気体定数、Tは気相温度である。希釈流量M1は、それが唯一の未知数であれば式1から計算でき、また次式を用いて計算することもできる。
M1=ρH <v> (式4)
【0060】
比較例2
典型的な空気対流乾燥システムは高速対流ノズルを含む巨大な密閉容器から構成されていた。材料はウェブ形式で、幅76.2cm、高さ10.2cmの入口間隙を通って入った。材料は入口間隙と同寸法の出口スロットを通って出た。材料は約1m/秒の速度で間隙の中心を通って移送された。材料は有機溶媒がベースコーティングされたポリエステルウェブで構成されていて、密閉容器を通過するにつれて乾燥される。乾燥機システムの動作条件は以下の通りである。チャンバ内の全再循環流量は18.6kg/秒/mであり、密閉容器(チャンバ)圧力は−5Paに設定されている。チャンバM4を通過する排気流量は7.43kg/秒/mであった。−5Paの圧力勾配から生じた、入口および出口間隙を通ってチャンバに入る流量M1は0.71kg/秒/mであった。M1は式4を用いて計算された。コーティング溶液溶媒M2の蒸発(すなわち乾燥)の結果生じた流量は0.022kg/秒/mであった。M2値は流動M4を仮定して計算され、体積溶媒濃度で1.5%のLFLを有する溶媒について20%の可燃性下限(LFL)に維持された。チャンバを通過する材料の移動の結果生じた、間隙内への正味流量M3は0であった。チャンバ内への補充空気流量M5は6.7kg/秒/mであった。間隙を通る正味平均気相速度の合計は式2<v>=2.9m/秒を用いて計算された。計算値はホットワイヤ風速計を用いて得られた測定により検証された。
【0061】
比較例3
高速対流ノズルを含む巨大な密閉容器で構成される典型的な不活性対流乾燥システムであった。材料は幅76.2cm、高さ2.54cmの入口間隙を通って入った。材料は入口間隙と同寸法の出口スロットを通って出た。材料は1m/秒の速度で間隙の中心を通って移送された。材料は有機溶媒がベースコーティングされたポリエステルウェブで構成されていて、密閉容器を通過するにつれて乾燥された。乾燥機システムの動作条件は以下の通りであった。チャンバ内の全再循環流量は5.66kg/秒/mであり、密閉容器圧力は2.5Paに設定されている。チャンバM4を通る排気流量は1.48kg/秒/mであった。正の2.5Paの圧力勾配から生じた、入口および出口間隙を通ってチャンバから出る流量M1は0.12kg/秒/mであった。M1は式4を用いて計算された。コーティング溶液溶媒M2の蒸発(すなわち乾燥)の結果生じた流量は0.03kg/秒/mであった。これは、希釈流M5の一部が乾燥機へ還流する前に(分離装置において)M4から回収された溶媒の2体積%から決定された。チャンバを通過する材料の移動の結果生じた間隙内への正味流量M3は0であった。さらなる希釈流動M5は1.57kg/秒/mであった。これは分離装置から帰還流と不活性気体補充流動で構成されていた。間隙を通る正味平均気相速度の合計は式2、<v>=2m/秒を用いて計算された。
【0062】
実施例4
本例では蒸気回収装置は従来の間隙乾燥システムと一体化されて、間隙乾燥機から出る気相成分を捕捉および回収した。ウェブは搬送システムにより本発明の装置を通って搬送された。ウェブはエタノールおよび水の中に分散された無機材料がコーティングされたポリエステルフィルムから構成されていた。ウェブは幅wが30.5cm、高さHが0.32cmの入口間隙を通って入った。材料は入口間隙と同寸法の出口間隙を通って出た。ウェブは0.015m/秒の速度でチャンバの下側を間隙を通って移送された。排気流M4は0.0066kg/秒/mであると測定された。誘発された圧力勾配の結果生じた、入口および出口間隙を通ってチャンバから出る流動M1は、ほぼ同じく0.0066kg/秒/mであった。M1は式1を用いて計算された。ウェブとコーティングは実用のため間隙乾燥機から出る際に乾いていたため、M2は0であった。これは、温度を上げて再乾燥されている間にウェブとコーティングのサンプルは事実上全く重量損失を示さない標準的な再乾燥計測を用いて検証された。チャンバ内を通過する材料の動きから生じた間隙内への正味流量M3はゼロであり、さらなる希釈流M5は存在しなかった。間隙を通る平均気相速度は式1および式4、<v>=0.086m/秒から計算された。圧力勾配は式2を用いて0.0045Paと計算された。
【0063】
実施例5
本例では、ウェブは搬送システムにより図2〜図4に開示されているものとほぼ類似の装置を通って搬送された。ウェブは、トルエン内スチレンブタジエン共重合体の10%溶液からなる材料がコーティングされたポリエステルフィルムで構成されていた。ウェブはチャンバの下側を通過することによりチャンバ下部の周囲と材料の露出面の間に間隙を形成した。間隙の幅wは15cmの幅、高さHは0.32cmであった。チャンバは入口間隙と同寸法の間隙を通ってチャンバの下側から出た。ウェブは0.0254m/秒の速度で間隙を通ってチャンバの下側を移送された。乾燥機システムの動作条件は以下の通りであった。加熱要素は87℃、チャンバは50℃に維持された。排気流(M4)は0.00155kg/秒/mと測定された。誘発された圧力勾配の結果生じた、入口と出口間隙を通ってチャンバから出る流量M1は0.00094kg/秒/mであった。M1は式1を用いて計算された。トルエンの蒸発の結果生じた流量M2は0.00061kg/秒/mであった。チャンバを通過する材料の移動の結果生じた、間隙内への正味流量M3はゼロであった。さらなる希釈流M5はなかった。間隙を通る正味平均気相速度の合計は式1、式3、および式4<v>=0.123m/秒から計算された。
【0064】
【表1】
Figure 2004509315
【0065】
上に開示し、これまで詳細に述べてきた本発明の一般原理から、本発明に対してさまざまな変更が可能であることが当業者には容易に理解されよう。従って、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその同等物によってのみ限定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の模式図である。
【図2】
本発明の気相回収装置の好適な実施形態の模式図である。
【図3】
本発明の気相回収装置の好適な実施形態の断面図である。
【図4】
本発明の気相回収装置の好適な実施形態の等角図である。
【図5a】
間隙乾燥システムを備えた本発明の好適な一実施形態の模式図である。
【図5b】
任意の機械的シールを組み合わせた好適な一実施形態の模式図である。
【図6】
任意の格納式機械的シールを組み合わせた好適な一実施形態の模式図である。
【図7】
本明細書の実施例に記述された、気相回収システムおよび装置の別の好適な実施形態の模式図である。

Claims (49)

  1. (a)気相が隣接する、少なくとも1つの主面を備えた少なくとも1種類の材料を提供するステップと、
    (b)前記材料の前記主面にきわめて接近してチャンバを配置して、前記チャンバと前記主面の間に間隙を規定し、その際、前記チャンバと前記主面の間の前記隣接気相がある量の質量を有する領域を規定するステップと、
    (c)前記領域から前記チャンバを介して前記質量の少なくとも一部を移送させるステップとを含み、その際、
    M1+M2+M3=M4であって、M1は圧力勾配の結果生じた前記間隙を通って前記領域内へ入り、前記チャンバを通過する正味時間平均質量流量の合計を意味し、M2は前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域への時間平均質量流量を意味し、M3は前記材料の動きの結果生じた前記間隙を通って前記領域へ入る正味時間平均質量流量の合計を意味し、M4は前記チャンバを通過する質量移送の時間平均速度を意味し、かつ本方法においてM1の値はゼロより大きいが0.25kg/秒/m以下である、方法。
  2. 前記チャンバ内の温度は、前記質量における成分の相変化を防ぐべく制御される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記材料はウェブである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記チャンバを通過して移送された前記質量から蒸気成分を分離するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 分離ステップは吸収、吸着、薄膜分離、または凝結を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記蒸気成分の温度は、分離前の蒸気の凝結を防ぐべく制御される、請求項4に記載の方法。
  7. 前記質量を受容するため、前記チャンバと連通している破壊装置をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記間隙は3cm以下である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記チャンバは少なくとも1つの防火機構を含む、請求項1に記載の方法。
  10. M1は0.1kg/秒/m以下である、請求項1に記載の方法。
  11. M1の正味平均速度の合計は0.5m/秒以下である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記材料は少なくとも1種類の蒸発性成分を含み、エネルギーが供給されて前記蒸発性成分を蒸発させ、前記隣接気相の前記質量の蒸気成分を形成する、請求項1に記載の方法。
  13. 1つ以上のチャンバを用いて前記蒸気成分の少なくとも一部を捕捉する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記1つ以上のチャンバの各々は独立して制御される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記蒸気成分の少なくとも一部は、引き続き前記蒸気成分を0℃以上で分離可能にすべく十分に高い濃度で前記チャンバから捕捉される、請求項12に記載の方法。
  16. 前記領域を通る質量移送の前記時間平均速度は、前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域内への前記時間平均質量流量が少なくとも100%である、請求項1に記載の方法。
  17. 前記蒸気成分は可燃性であり、少なくとも可燃性上限の濃度で捕捉される、請求項12に記載の方法。
  18. 前記チャンバは密閉された環境にある、請求項1に記載の方法。
  19. (a)気相が隣接する、少なくとも1つの主面を備えた少なくとも1種類の材料を提供するステップと、
    (b)前記材料の前記主面にきわめて接近してチャンバを配置して、前記チャンバと前記主面の間に間隙を規定し、その際、前記チャンバと前記主面の間の前記隣接気相がある量の質量を有する領域を規定するステップと、
    (c)前記領域から前記チャンバを介して前記質量の少なくとも一部を移送させるステップとを含み、その際、
    M1+M2+M3=M4であって、M1は圧力勾配の結果生じた前記間隙を通って前記領域内へ入り、正味時間平均質量流量の合計を意味し、M2は前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域への時間平均質量流量を意味し、M3は前記材料の動きの結果生じた前記間隙を通って前記領域へ入る正味時間平均質量流量の合計を意味し、M4は前記チャンバを通過する質量移送の時間平均速度を意味し、かつ本方法においてM1の正味平均速度の合計は0.5m/秒以下である方法。
  20. M1の値はゼロより大きいが0.25kg/秒/m以下である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記チャンバ内の温度は前記質量における成分の相変化を防ぐべく制御される、請求項19に記載の方法。
  22. 前記材料はウェブである、請求項19に記載の方法。
  23. 前記チャンバを通過して移送された前記質量から蒸気成分を分離するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  24. 分離ステップは吸収、吸着、薄膜分離、または凝結を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記蒸気成分の温度は、分離前の蒸気の凝結を防ぐべく制御されている、請求項23に記載の方法。
  26. 前記間隙は3cm以下である、請求項19に記載の方法。
  27. 前記チャンバは少なくとも1つの防火機構を含む、請求項19に記載の方法。
  28. 前記材料は少なくとも1種類の蒸発性成分を含み、エネルギーが供給されて前記蒸発性成分を蒸発させ、前記隣接気相の前記質量の蒸気成分を形成する、請求項19に記載の方法。
  29. 1つ以上のチャンバを用いて前記蒸気成分の少なくとも一部を捕捉する、請求項19に記載の方法。
  30. 前記1つ以上のチャンバの各々は独立して制御される、請求項29に記載の方法。
  31. 前記チャンバは密閉された環境にある、請求項19に記載の方法。
  32. (a)気相が隣接する、少なくとも1つの主面を備えた少なくとも1種類の材料であって、少なくとも1種の蒸発性成分を含む材料を提供するステップと、
    (b)前記材料の前記主面に近接してチャンバを配置して、前記チャンバと前記主面の間に間隙を規定し、その際、前記チャンバと前記主面の間の前記隣接気相がある量の質量を有する領域を規定するステップと、
    (c)前記少なくとも1種の蒸発性成分を蒸発させるエネルギーを供給して前記隣接気相の前記質量内に蒸気成分を生成するステップと、
    (d)前記領域から前記チャンバを介して前記質量の少なくとも一部を移送させるステップとを含み、その際、
    M1+M2+M3=M4であって、M1は圧力勾配の結果生じた前記間隙を通って前記領域内へ入り、正味時間平均質量流量の合計を意味し、M2は前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域への時間平均質量流量を意味し、M3は前記材料の動きの結果生じた前記間隙を通って前記領域へ入る正味時間平均質量流量の合計を意味し、M4は前記チャンバを通過する質量移送の時間平均速度を意味し、かつ本方法においてM1の値はゼロより大きいが0.25kg/秒/m以下である、方法。
  33. 前記チャンバは間隙乾燥装置の一端または両端に配置される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記チャンバは、間隙乾燥装置内に配置される、請求項32に記載の方法。
  35. 前記材料はウェブである、請求項32に記載の方法。
  36. 前記隣接気相を前記領域内へ押し込むために前記チャンバの一端を密閉するステップをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  37. 前記密閉ステップは、気体強制または機械的シールにより実現される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記機械的シールは可動性である、請求項37に記載の方法。
  39. (a)気相が隣接する、少なくとも1つの主面を備えた少なくとも1種類の材料を提供するステップと、
    (b)間隙乾燥装置の少なくとも一端、間隙乾燥装置の内部、あるいはこれらの組合せに近接してチャンバを配置し、前記チャンバは前記材料の前記主面にきわめて接近してあって前記チャンバと前記主面の間に間隙を規定し、その際、前記チャンバと前記主面の間の前記隣接気相がある量の質量を有する領域を規定するステップと、
    (c)前記領域から前記チャンバを介して前記質量の少なくとも一部を移送させるステップとを含み、その際、
    M1+M2+M3=M4であって、M1は圧力勾配の結果生じた前記間隙を通って前記領域内へ入り、正味時間平均質量流量の合計を意味し、M2は前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域への時間平均質量流量を意味し、M3は前記材料の動きの結果生じた前記間隙を通って前記領域へ入る正味時間平均質量流量の合計を意味し、M4は前記チャンバを通過する質量移送の時間平均速度を意味し、かつ本方法においてM1の値はゼロより大きいが0.25kg/秒/m以下である、方法。
  40. (a)気相が隣接する、少なくとも1つの主面を備えた材料を支持する支持機構と、
    (b)前記チャンバと前記主面の間に間隙を規定すべく前記材料の主面にきわめて接近して配置されて、前記チャンバと前記主面の間の前記隣接気相がある量の質量を有する領域を規定するようにしたチャンバと、
    (c)前記領域から前記チャンバを介して前記質量の少なくとも一部を移送させる前記チャンバと連通する機構と、
    を含む装置であって、
    M1+M2+M3=M4であって、M1は圧力勾配の結果生じた前記間隙を通って前記領域内へ入り、正味時間平均質量流量の合計を意味し、M2は前記材料の前記少なくとも1つの主面から前記領域への時間平均質量流量を意味し、M3は前記材料の動きの結果生じた前記間隙を通って前記領域へ入る正味時間平均質量流量の合計を意味し、M4は前記チャンバを通過する質量移送の時間平均速度を意味し、かつ本装置においてM1の値はゼロより大きいが0.25kg/秒/m以下である、装置。
  41. 前記チャンバを通過して移送された前記質量から個々の成分を分離するために前記チャンバと連通している分離機構をさらに含む、請求項40に記載の装置。
  42. 分離ステップは吸収、吸着、薄膜分離、または凝結を介して生じる、請求項41に記載の装置。
  43. 前記材料は少なくとも1種類の蒸発性成分を含み、前記装置は、前記少なくとも1種類の蒸発性成分を蒸発させて前記隣接気相の蒸気成分を形成するのに十分なエネルギーを供給することが可能なエネルギー源を含む、請求項40に記載の装置。
  44. 前記チャンバは前記蒸気成分の凝結を防ぐ加熱装置を含む、請求項43に記載の装置。
  45. エネルギーは、前記チャンバの近くに材料が位置する前に材料に与えられる、請求項43に記載の装置。
  46. 前記材料はウェブであって、前記ウェブは前記チャンバを通過して連続的に運ばれる、請求項40に記載の装置。
  47. 前記チャンバは防火装置を含む、請求項40に記載の装置。
  48. 前記隣接気相を前記領域内へ押し込むために前記チャンバの一端において密閉機構さらに含む、請求項40に記載の装置。
  49. 前記チャンバは間隙乾燥装置の少なくとも一端、間隙乾燥装置の内部、あるいはこれらの組合せに配置される、請求項40に記載の装置。
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