JP2004508910A - ティッシュボックス - Google Patents

Abstract

本発明はティッシュボックスに関する。オリフィスカバー（２２）により剥離可能に覆われる分配オリフィス（２０）を具備するティッシュボックス（１０）が請求及び説明され、該オリフィスカバー（２２）は素材のシート（３０）に取り付けられる。

Description

【０００１】
（発明の分野）
本発明はティッシュボックスに関する。このティッシュボックスは、ボックスの使用前は覆われ、そこを通ってティッシュが取り出される前に開かれる必要がある分配オリフィスを具備する。オリフィスカバーにより剥離可能に覆われる分配オリフィスを具備するティッシュボックスが請求及び説明され、該オリフィスカバーは素材のシートに取り付けられる。
【０００２】
（発明の背景）
本発明はティッシュボックス（１０）に関する。このようなボックスは一般に、そこを通ってティッシュが取り出されるオリフィスを具備し、ポップアップボックスとも呼ばれる。
【０００３】
ティッシュは湿気に敏感で、埃又は汚れが付着しやすい。故にボックスの使用前、例えば、ボックスが出荷時、保管時、又は販売のための提供時、分配オリフィスを覆うことが重要である。
【０００４】
セロコットンプロダクト社（Ｓｅｌｌｏ Ｃｏｔｔｏｎ Ｐｒｏｄｕｃｔ Ｃｏｍｐａｎｙ）の米国特許２，６５６，９１６は、オリフィス周囲の穿孔によりオリフィスの開口を可能にするフラップを具備するティッシュパッケージを開示するが、このフラップはヒンジでティッシュボックスに接続されたままである。
【０００５】
プロクターアンドギャンブル社（Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ）の米国特許４，６２３，０７４はカートンからなるパッケージを開示する。このカートンは弱化線により画定される剥ぎ取り式パネルを具備する。剥ぎ取り式パネルは更にプルタブを具備する。
【０００６】
「パフ」の商標名でプロクターアンドギャンブル社（Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ）により米国で市販されているティッシュボックスは、厚紙から提供され、使用前は単にポリマーラッピング材のホイルにより覆われ、接着剤でティッシュボックスに取り付けられる分配開口部を具備する。
【０００７】
このようなポップアップボックスでは、ティッシュは一般に相互に折り重ねられてティッシュの積み重ねを形成し、また分配オリフィスは、一枚のティッシュがボックスから取り出される時、次の一枚が部分的に引っ張り出され、しっかりと直立する位置で分配オリフィスにより保持されるような方法で、一枚ずつティッシュを分配することを助けるように設計されているので、次の使用時にそれを掴んで引っ張ることが、ユーザにとって快適である。分配オリフィスが、ペーパー挿入物又はプラスチック挿入物を更に備える場合もある。
【０００８】
相互に折り重ねられているティッシュをボックスから取り出す時、チェーニング（連鎖）及びフォールバックのような問題が発生する場合がある。分配オリフィスが痛んだ場合、オリフィスの挿入部が痛んだ場合、又はティッシュが湿ったり若しくは汚染したりした場合、このような問題が特に該当することがある。このような問題は、挿入部へのティッシュの若しくはティッシュ間の摩擦及び／又は分配開口部の不適切な形状によることが多い。チェーニングは、ボックスから一枚のティッシュを引っ張る時、数枚のティッシュが全部一緒に引き出されるという事実として定義される。ティッシュのチェーニングは一度に一枚以上のティッシュが引き出されることをもたらし、それは明らかにポップアップシステムの目的ではなく、消費者にとっても明らかに望ましくないことである。ティッシュのフォールバックは、ボックスから最初のポップアップティシュを取り出す時、次のティッシュが完全にボックスの中に留まるという事実として定義され、これもまた明らかにポップアップシステムの目的ではない。
【０００９】
次の引用文献はティッシュボックスに向けられ、そこからのティッシュの分配に関係する問題を扱っている。
【００１０】
キンバリー−クラーク（Ｋｉｍｂｅｒｌｙ−Ｃｌａｒｋ）の米国特許５，３１６，１７７は、ペーパー分配窓を具備するポップアップ・フェイシャルティッシュ・ディスペンサー・カートンボックスを開示する。この分配窓は、その二つの末端部から出る二つ以上のスリットを有する細長い開口部を備えるので、分配されるティッシュを保持するための手段が提供される。
【００１１】
ＶＰＳのドイツ実用新案Ｇ９１０８０３６は、その側面の一つに配置される開口部を有するカートンティッシュボックスを開示する。ペーパー挿入部は、ボックス開口部を少なくとも部分的に覆い、その上開口部を具備する。オリフィス挿入部における開口部は、少なくとも二つの点でボックス開口部の境界線に達するようになっている。
【００１２】
プロクターアンドギャンブル社（Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ）のＰＣＴ国際公開公報ＷＯ９９／５５５９９は、改善された弾性を持つ分配挿入部を有するティッシュボックスを開示する。
【００１３】
先行技術に鑑みて、使用が容易で、容易に及び経済的に生産され得るティッシュボックスを提供することが、本発明の主要な一目的である。
【００１４】
使用前に、その内容物の良好な防護、つまり埃、湿気などから防護できるティッシュボックスを提供することが更なる目的である。
【００１５】
開けるのが容易であるティッシュボックスを提供することが更なる目的である。
【００１６】
特にチェーニング及びフォールバックを回避して、最良の分配を可能にするティッシュボックスを提供することが更なる目的である。
【００１７】
使用前には証印を備えているが、一旦開けられるとその証印を保持しないティッシュボックスを提供することが更なる目的である。
【００１８】
（発明の概要）
本発明はティッシュボックスに関する。オリフィスカバー（２２）により剥離可能に覆われる分配オリフィス（２０）を具備するティッシュボックス（１０）が請求及び説明され、該オリフィスカバー（２２）は素材のシート（３０）に取り付けられる。
【００１９】
（詳細な説明）
当該技術分野において既知のいずれのティッシュボックス（１０）も、本発明により提供可能である。ボックス（１０）は、ウェットタオルとも呼ばれる湿ったティッシュ又は乾燥ティッシュを具備してもよいが、後者が好ましい。ティッシュは、例えば、従来からのペーパー、通気空気乾燥ペーパー、単プライペーパー又は多プライペーパーなどのいずれの品質のペーパーからもなることができる。用語「ティッシュ」を本明細書で使用する時、ペーパータオル、キッチンタオル、又は単にタオルと時に呼ばれる、より厚い品質のペーパーも指す。ボックスは、好ましくは別個のティッシュペーパーの積み重ねを具備する一方、他の形状のティッシュペーパー、例えば、ロール状のティッシュペーパーを具備してもよい。
【００２０】
用語ティッシュボックス（１０）は、好ましくはペーパーティッシュ用のボックスを指す一方、本明細書で使用する時この用語は広い意味で理解されるべきで、いずれの吸収性物品のためのいずれの容器をも意味する。
【００２１】
本発明のティッシュボックス（１０）はいずれの好適な形状を有してもよいが、長方形の平行六面体の形状を好ましくは有し、好ましくは、ティッシュボックスは図１に見られるように、上部パネル（１２）、複数のサイドパネル（１４）、及び底部パネル（１６）を具備する。本明細書で使用する時、用語サイドパネル（１２）は、分配オリフィス（２０）の中央部を具備するパネルについて使用される。これらのパネル、特にサイドパネル（１２）は、素材の単一片から提供されなくてもよく、図１に示されるフラップ（１４ｃ）及び（１４ｅ）並びに（１４ｄ）及び１４（１４ｆ）のような重なり合うフラップから形成されてもよい。もちろんサイドパネルには、図１に示される（１４ａ）及び（１４ｂ）のような、素材の連続するシートから提供されてよいものもある。
【００２２】
ティッシュボックス（１０）は、平たい又は波形のいずれか好適な素材から提供されてもよく、好ましくは厚紙又はペーパー素材であり、平たい厚紙が最も好ましい。ボックス（１０）は、異なる素材の組み合わせから提供されてもよい。
【００２３】
ティッシュボックス（１０）の上部パネル（１２）は、分配オリフィス（２０）を備える。ティッシュボックス（１０）の幾つかの実施例では、分配オリフィス（２０）の一部分はサイドパネル（１４）のいずれかの中に延びてもよい。ボックスの使用前、分配オリフィス（２０）は、好ましくはオリフィスカバー（２２）により覆われる。オリフィスカバー（２２）はいずれの好適な素材からなってもよいが、好ましくはティッシュボックスと同一素材からなる。オリフィスカバー（２２）は、オリフィス挿入部のための取り付け手段（２４）によりティッシュボックス（１０）に剥離可能に取り付けられる。好適な取り付け手段は、熱圧着及び冷圧着又は接着剤による取り付けを含む。しかし、好ましくは取り付け手段（２４）は、穿孔線又は同様の弱化線である。このような好ましい実施例では、分配オリフィス（２０）は単に穿孔線（２４）により画定されることができ、別個の素材を提供する必要性なしにオリフィスカバー（２２）を備える。
【００２４】
分配オリフィス（２０）はいずれかの好適な形状を有してもよく、それは長方形、円形、又は楕円形であってもよい。オリフィスカバー（２２）は分配オリフィス（２０）と実質的に同一の形状を有するべきであるが、本発明の好ましい実施例では、オリフィスカバー（２２）は指穴（２６）を具備し、オリフィスカバー（２２）の容易な除去を可能にする。好ましくは指穴（２６）は、半円の形状を有する。本発明の好ましい実施例では指穴（２６）は、弱化用の穿孔又は線によっても提供される。
【００２５】
本発明によれば、ティッシュボックス（１０）は素材のシート（３０）を備える。この素材のシートは、いずれかの好適な素材からなることができ、好ましくは延展性素材からなる。非常に好ましい素材は、ポリマー素材の延展性シートであり、最も好ましくはポリエチレン又はポリプロピレンである。素材のシート（３０）は、素材のシート（３０）のためのいずれか好適な取り付け手段（３２）によりボックスの外側に取り付けることができ、剥離可能又は永続的である。このような手段は、熱圧着、冷圧着、及び接着剤による取り付けを含む。少なくとも一つのそのような取り付け手段（３２）は、オリフィスカバー（２２）への素材のシート（３０）の取り付けを提供することが非常に好ましい。好ましくは、オリフィスカバー（２２）への取り付けは永続的である。これはオリフィスカバー（２２）と共に、素材のシート（３０）を除去することを容易にする。素材のシート（３０）がティッシュボックス（１０）の更なる部分に取り付けられる場合、好ましくは、そのような取り付けは剥離可能であるか、又は素材のシート（３０）が、剥離不可能な取り付け部の付近で、例えば、穿孔線のような弱化線を備えるかのいずれかである。本発明の好ましい実施例では、素材のシート（３０）は、図１に見えるような接着剤の二本のストリップによりティッシュボックスに取り付けられる。
【００２６】
素材のシート（３０）は、少なくとも分配オリフィス（２０）の領域を覆い、好ましくは上部パネル（１２）の一部も覆い、好ましくは上部パネル（１２）の表面積の少なくとも７０％、より好ましくは少なくとも８０％、更に好ましくは少なくとも９０％を覆う。好ましくは素材のシート（３０）はまた、少なくとも一枚のサイドパネル（１４）の少なくとも一部分、少なくとも一枚のサイドパネルの好ましくは少なくとも７０％、より好ましくは少なくとも８０％、更に好ましくは少なくとも９０％も覆う。一枚のサイドパネルの覆いが本発明に従って好ましいが、一方、素材のシート（３０）は代替的に二枚、三枚、又は四枚全てのサイドパネル、及びティッシュボックス（１０）の底部パネルも覆ってもよい。本発明の好ましい一実施例では素材のシート（３０）は、上部パネル（１２）、一枚のサイドパネル（１４ａ）、底部パネル（１６）、及び反対側のサイドパネル（１４ｂ）の一部を覆い、その上各パネルの好ましくは少なくとも７０％、より好ましくは８０％、更に好ましくは９０％を覆う。本発明によれば、素材のシート（３０）はいずれかの弱化線、つまりボックスに存在するいずれかの穿孔線、故に特に分配オリフィス（２０）の周囲の穿孔線（２４）及び指穴（２６）を覆うことが非常に好ましい。
【００２７】
本発明の好ましい実施例では、素材のシート（３０）は、例えば、図版、商標名、又は使用説明書を表示する証印を備える。このような証印は、例えば、印刷又は彫刻などのいずれか好適な手段により提供されてもよい。
【００２８】
本明細書で説明される方法でのティッシュボックス（１０）の供給は多くの利益を達成する：
一観点では、素材のシート（３０）はティッシュボックスの外側に防護的な素材の特別な層を提供するので、ティッシュボックス（１０）、特にそのオリフィス（２０）及びその内容物であるティッシュはより良好に防護される。このような状況においては、穿孔線は潜在的に湿気、汚れ、埃、及び他の汚染物質がティッシュボックス（１０）に入るのを可能にするので、本発明の好ましい実施例では、素材のシート（３０）が、取り付け手段（２４）として存在し指穴（２６）を囲むことがある、そのような穿孔線を覆うことが重要である。
【００２９】
本発明の好ましい一実施例では、ティッシュボックス（１０）のこの追加的な防護性は、ボックスの上部パネル（１２）及び一枚のサイドパネル（１４）のみを覆うことにより、相対的に少量の素材で達成される。しかし、この実施例では、ボックスの最も重要なパネルが防御される。特に、素材のシート（３０）により覆われる上部パネル（１２）及びサイドパネル（１４）のみが露出するような方法で、多数のボックスを積み重ねることが可能である。
【００３０】
本発明の他の観点では、使用前と開けられた時とで異なる視覚的な外観を有するティッシュボックス（１０）を提供することが可能である。本発明の好ましい実施例では、素材のシート（３０）には、例えば、消費者がボックスを使用する前に理解し、一旦ボックスが開けられると再度参照する必要のない使用説明書を載せてもよい。同様に素材のシート（３０）は、ボックスの販売時には重要である商標のロゴを具備してもよいが、一旦ボックスを使用する時には、消費者はそのような商標のロゴを除去して、好ましい実施例において中立の商標及び非常に装飾的な図版の印刷されることがある、ティッシュボックス（１０）のパネル（１２、１４、１６）を見ることだけを望むこともある。
【００３１】
本発明の他の観点では、本明細書で説明されるティッシュボックス（１０）は非常に合理化された製造方法を可能にする。ボックスは開いた段階で提供することができるが、組み立てて、例えば、積み重ねたティッシュを充填する前に、すでに図１に示されるような素材のシート（３０）を具備している。ティッシュのための同様の水準の防護性を達成することができた先行技術のティッシュボックスは、積み重ねたティッシュを充填した後、好適なラッピング素材で包む必要があった。これは、本発明により時代遅れとなった追加的及び別個の製造工程を意味するので、かなりの費用節約を達成することができる。ボックスがティッシュと異なる製造業者から提供される場合、このような費用の節約は特に好都合である。
【図面の簡単な説明】
本発明は添付の図面を参照して詳細に説明される：
【図１】ティッシュボックスの形状を画定する折り畳むパターンの平面図である。

Claims (9)

1. オリフィスカバー（２２）により剥離可能に覆われる分配オリフィス（２０）を具備するティッシュボックス（１０）であって、該オリフィスカバー（２２）が素材のシート（３０）に取り付けられていることを特徴とするティッシュボックス。
2. 前記ティッシュボックス（１０）が、長方形の平行六面体の形状を有することを特徴とする、請求項１に記載のティッシュボックス（１０）。
3. 前記ティッシュボックス（１０）が、上部パネル（１２）、４枚のサイドパネル（１４）、及び底部パネル（１６）を具備し、該上部パネル（１２）が前記分配オリフィス（２０）を具備し、前記素材のシート（３０）が、前記上部パネル（１２）の表面積の少なくとも７０％にわたって広がっていることを特徴とする、請求項２に記載のティッシュボックス（１０）。
4. 前記素材のシート（３０）が、前記サイドパネル（１４）の少なくとも一枚の表面積の少なくとも７０％にわたって広がることを特徴とする、請求項３に記載のティッシュボックス（１０）。
5. 前記ティッシュボックス（１０）及び前記オリフィスカバー（２２）が、同一素材から提供されることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１項に記載のティッシュボックス（１０）。
6. 前記ティッシュボックス（１０）が、厚紙からなることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか１項に記載のティッシュボックス（１０）。
7. 前記素材のシート（３０）が、ポリマー素材からなることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか１項に記載のティッシュボックス（１０）。
8. 前記素材のシート（３０）が、図版又は使用説明書を備えることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか１項に記載のティッシュボックス（１０）。
9. 前記オリフィスカバー（２２）が指穴（２６）を備え、前記オリフィスカバー（２２）の容易な除去を可能にすることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか１項に記載のティッシュボックス（１０）。