JP2004508766A - 部分的な転送フォーマット情報を処理するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
物理チャンネル上を送られるデータを、チャンネル化コードが分かっていないときに、回復するための技術。変調信号を受信し、処理し、受信サンプルを供給する(612)。仮のチャンネル化コード(例えば、W−CDMAシステムでは、OVSFコード)を選択し(616)、選択したコードを使用して、受信サンプルを処理し、部分的に処理された符号を生成する(618)。仮のチャンネル化コードを“基礎”コードとし、これを使用して、物理チャンネルに使用される全ての可能なチャンネル化コードを生成する。中間結果、すなわち部分的に処理された符合を記憶し(622)、実際のチャンネル化コードを判断するとき(624)、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとにしたがって、さらに処理して、最終結果を求める(626)。追加の処理には、中間結果を組へ分割することと、個々の組の中の各中間結果を、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとによって判断される基準化係数(+1または−1)で基準化することと、各組の基準化された結果を結合して、最終結果を求めることとが含まれる。W−CDMAシステムのSTTDモードでは、多数の実際のOVSFコードからの最終結果を選択的に結合して、回復された符号を求める(628)。
【選択図】図6
【選択図】図6
Description
【0001】
発明の背景
I.発明の分野
本発明はデータ通信に関する。とくに、本発明は、部分的な転送フォーマット情報で物理チャンネルを処理するための新規で向上した方法および装置に関する。
【0002】
II.関連技術の説明
現在の通信システムには、種々のアプリケーションをサポートすることが求められている。1つのこのような通信システムは、符号分割多重アクセス(code division multiple access, CDMA)システムであり、CDMAシステムは、地上回線によってユーザ間の音声およびデータの通信をサポートする。CDMA技術を多重アクセス通信システムに使用することについては、米国特許第4,901,307号(“SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM USING SATELLITE OR TERRESTRIAL REPEATERS”)および米国特許第5,103,459号(“SYSTEM AND METHOD FOR GENERATING WAVEFORMS IN A CDMA CELLULAR TELEPHONE SYSTEM”)に開示されており、両文献は本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。
【0003】
CDMAシステムは、通常は、1つ以上の標準規格に準拠するように設計されている。1つのこのような第1世代の標準規格は、“TIA/EIA/IS−95 Remote Station − Base Station Compatibility Standard for Dual − Mode Wideband Spread Spectrum”(以下では、IS−95の標準規格と呼び、ここでは参考文献として取り上げている)である。IS−95に準拠するCDMAシステムでは、音声データおよびパケットデータを伝送することができる。より新しい世代の標準規格は、“3rd Generation Partnership Project”(3GPP)という名称のコンソーシアムによって提案され、文献番号第3G TS 25.211号、第3G TS 25.212号、第3G TS 25.213号、および第3G TS 25.214号を含む1組の文献において具体化されており、なお、これらの文献は一般に容易に入手可能である。3GPPの標準規格を、以下ではW−CDMAの標準規格と呼び、ここでは参考文献として取り上げている。
【0004】
W−CDMAの標準規格では、多数のユーザをサポートでき、かつパケットデータを効率的に伝送する設計を有するように、チャンネル構造を規定している。W−CDMAの標準規格にしたがうと、ユーザは、通常は、呼の継続期間中に、ダウンリンク(すなわち、基地局からユーザへのリンク)およびアップリンク(すなわち、ユーザから基地局へのリンク)上に“専用”チャンネルを割り当てられる。専用チャンネルは、音声通信または少量のパケットデータの伝送に使用でき、したがって(比較的に)低ビットレートである。基地局は、大量のデータを伝送するときに、“共用”チャンネルを割り当てられ、これを使用して、データを伝送する。共用チャンネルは、必要に応じて、ユーザに割り当てられたり、割り当てを解除されたりする。
【0005】
共用チャンネルは、種々の使用と、一定の範囲の値(例えば、15キロビット秒ないし1.92メガビット秒)において可変のビットレートとをサポートする構造を有する。共用チャンネルのビットレートは、無線フレームから無線フレームに動的に変化し、各無線フレームは15の時間スロットをカバーする伝送単位であり、各時間スロットは0.667ミリ秒に対応する。
【0006】
W−CDMAの標準規格にしたがうと、共用チャンネル上で伝送されるデータを適切に回復するのに必要な一定の情報は、ユーザに割り当てられた専用チャンネル上に与えられている。例えば、一定の例では、無線フレームのビットレートと、共用チャンネルをチャンネル化するのに使用されるチャンネル化コード(すなわち、IS−95のCDMAシステムにおけるウオルシュコードに類似しているコード)とを、専用チャンネル上に与えるのは、共用チャンネル上でデータを伝送するのとほぼ同時に行われる。したがって、受信機ユニットは、共用チャンネル上のデータを実時間で処理し、回復することはできない。
【0007】
したがって、W−CDMAシステムにおいて、共用チャンネルのような物理チャンネルの一部の特徴が分かっていないときに、その物理チャンネルを効率的に処理するのに使用できる技術が、非常に求められている。
【0008】
発明の概要
本発明では、物理チャンネルを完全に処理するのに必要な情報の少なくとも一部が、処理するときに得られていないといった情況において、物理チャンネルを処理するための技術を提供する。本発明にしたがって、未知のパラメータ(例えば、チャンネル化コード)があるときは、そのパラメータに対する可能な値を判断する。次に、仮のパラメータ値を選択し、これを使用して、物理チャンネルを処理し、中間結果を求め、未処理のサンプルに必要な記憶量を低減する。仮のパラメータ値を選択し、実際のパラメータ値が分かったときに、中間結果をさらに処理し、最終の結果を求める。
【0009】
本発明の一定の態様は、W−CDMAの標準規格によって規定されている時空ブロックコード化伝送アンテナダイバーシティ(space time block coding transmit antenna diversity, STTD)モードにしたがって処理されて、伝送された受信信号を処理するのにとくに適している。W−CDMAシステムにおける一部のデータ伝送では、受信機ユニットにおいてデータを回復するときは、実際のチャンネル化コードは分かっていない。このようなデータ伝送では、仮のチャンネル化コードを使用して、受信サンプルを部分的に処理し、実際のチャンネル化コードが判断される前に記憶するデータ量を低減する。仮のチャンネル化コードは実際のチャンネル化コードの一部であり、仮のチャンネル化コードを使用して、実際のチャンネル化コードを生成することができる。
【0010】
本発明の1つの態様では、物理チャンネル上で伝送されるデータを回復するときに、物理チャンネルに使用されるチャンネル化コードが分かっていないといった情況において、データを回復するための方法を提供する。この方法にしたがって、変調信号を受信し、処理し、サンプルを求める。次に、仮のチャンネル化コードを選択し、これを使用して、サンプルを処理し、部分的に処理された符号を生成する。中間結果、すなわち部分的に処理された符号を記憶し、物理チャンネルに使用される実際のチャンネル化コードが判断されたときに、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとにしたがって中間結果をさらに処理し、最終結果を求める。
【0011】
仮のチャンネル化コードを“基礎”コードとし、これを使用して、物理チャンネルを処理するのに使用される全ての可能なチャンネル化コードを生成する。仮のチャンネル化コードの長さは、実際のチャンネル化コードの長さと等しいか、またはこれよりも短い。W−CDMAシステムでは、仮のチャンネル化コードは、直交可変拡散係数(orthogonal variable spreading factor, OVSF)のコードであり、4以上(例えば、4ないし512)の拡散係数を有する。しかしながら、可能な全ての実際のOVSFコードを生成するのに使用される仮のOVSFコードの中で、最大の可能な拡散係数をもつ1つの仮のOVSFコードを使用することが好都合である。
【0012】
本発明の種々の態様、実施形態、および特徴は、さらに詳しく別途記載する。
【0013】
本発明の特徴、性質、および長所は、後述の詳細な説明を添付の図面と共に参照することによって、参照符号の一致により全体的に対応して同定され、より明らかになるであろう。
【0014】
特定の実施形態の詳細な説明
図1は、多数のユーザをサポートするスペクトラム拡散通信システム100の図である。システム100では、多数のセル102aないし102gにおける通信を提供し、各セル102では対応する基地局104がサービスしている。システム全体には、種々の遠隔局106が分散している。1つの実施形態では、遠隔局106がソフトなハンドオフを行っているかどうかに依存して、各遠隔局106は、任意の瞬間にダウンリンクおよびアップリンク上で1つ以上の基地局104と通信する。ダウンリンクは基地局から遠隔局への伝送を示し、アップリンクは遠隔局から基地局への伝送を示す。ダウンリンクおよびアップリンクは、IS−95のCDMAシステムにおける順方向リンクおよび逆方向リンクに対応する。システム100は、CDMAの標準規格、例えばIS−95の標準規格、W−CDMAの標準規格、その他の標準規格、またはその組み合わせをサポートするように設計される。
【0015】
図1に示されているように、基地局104aはダウンリンク上で遠隔局106aと106jとへデータを伝送し、基地局104bは遠隔局106bと106jとへデータを伝送し、基地局104cは遠隔局106cへデータを伝送するといったように、データが伝送される。図1では、実線の矢印は基地局から遠隔局への伝送を示す。点線の矢印は、遠隔局が基地局からユーザ別のデータ伝送ではなく、パイロット信号を受信することを示す。アップリンク通信は、図1には簡潔化のために示されていない。
【0016】
W−CDMAの標準規格の一定の伝送モードにおいて、遠隔局は一定のタイプの物理チャンネル、例えば、ダウンリンク共用(物理)チャンネル(downlink shared channel, DSCH)のための単一基地局の多数のアンテナから、多数の伝送を受信することができる。図1に示されているように、遠隔局106aは基地局104aからの多数の伝送を受信し、遠隔局106dは基地局104dからの多数の伝送を受信し、遠隔局106fは基地局104fからの多数の伝送を受信する。
【0017】
図2は、ダウンリンクの物理チャンネルの信号処理についての実施形態の簡略化したブロック図である。送信機ユニットではデータを、通常はパケット形式で、データ源212からエンコーダ214へ送る。エンコーダ214では、実行されている特定のCDMAシステムまたは標準規格に依存して、多数の機能を行なう。このようなコード化機能には、通常は、各データパケットのフォーマッティングが含まれていて、各データパケットには必要な制御フィールド、巡回冗長検査(cyclic redundancy check, CRC)ビット、およびコードの末尾のビットが構成されている。次に、エンコーダ214では、フォーマットされたパケットを特定のコード化方式でコード化して、コード化されたパケット内の符号をインターリーブ(または再順序付け)する。エンコーダ214では、(例えば、データを反復するか、またはパンクチャすることによって)パケットレートの整合も行う。
【0018】
インターリーブされたパケットを変調器(modulator, MOD)216へ供給し、(IS−95のCDMAのシステムでは)スクランブリング順序でスクランブルし、チャンネル化コードでカバーし、拡散コード(例えば、短いPNIコードおよびPNQコード)で拡散する。拡散コードで拡散することを、W−CDMAの標準規格による“スクランブリング”と呼ぶ。チャンネル化コードは、(W−CDMAのシステムでは)直交可変拡散係数(orthogonal variable spreading factor, OVSF)コード、(IS−95のCDMAシステムでは)ウオルシュコード、または、ここでも実行されている特定のCDMAのシステムあるいは標準規格に依存して、その他の直交コードであってもよい。次に、拡散されたデータを送信機(transmitter, TMTR)218へ供給し、直角変調し、フィルタし、増幅し、ダウンリンク信号を生成する。ダウンリンク信号は、アンテナ220から空中で伝送される。ダウンリンク処理は、IS−95およびW−CDMAの標準規格にさらに詳しく記載されている。
【0019】
受信機ユニットでは、ダウンリンク信号をアンテナ230によって受信して、受信機(receiver, RCVR)232へルート設定する。受信機232は、受信信号をフィルタし、増幅し、直角復調し、サンプリングし、量子化する。次に、ディジタル化されたサンプルを復調器(demodulator, DEMOD)234へ供給し、逆拡散コードで逆拡散し(またはデスクランブルし)、または(IS−95のCDMAシステムでは)デスクランブリングコードでデスクランブルし、処理している各物理チャンネルのチャンネル化コードでデカバーする。逆拡散コード、デスクランブリングコード、およびチャンネル化コードは、送信機ユニットにおいて使用されているコードと対応する。次に、復調されたデータをデコーダ236へ供給し、デコーダ236では、エンコーダ214において行われる機能と逆の機能(例えば、デインターリビング機能、デコーディング機能、およびCRC検査機能)を行う。デコードされたデータは、データシンク238へ供給される。
【0020】
制御装置240は、復調器234およびデコーダ236の動作を指示する。メモリユニット242は、復調器234へ接続され(恐らくは、点線で示されているように制御装置240へも接続され)、一定の動作モードで、復調器234からの中間結果、すなわちデータを記憶するのに使用される。
【0021】
上述のブロック図のシステムでは、ダウンリンク上でのパケットデータの伝送、メッセージング、音声、画像、他のタイプの通信をサポートする。双方向の通信システムでは、遠隔局から基地局へのアップリンク伝送もサポートする。しかしながら、アップリンクの処理は、図2には簡潔化のために示されていない。
【0022】
図3aには、変調器300、送信機302、およびアンテナのブロック図が示されており、この処理ユニットでは、2本のアンテナによって物理チャンネルの伝送をサポートする。図3aに示されている処理ユニットは、W−CDMAの標準規格によって規定されている時空ブロックコード化伝送アンテナダイバーシティ(space time block coding transmit antenna diversity, STTD)モードをサポートするのに使用される。物理チャンネルのデータ(すなわち、チャンネルデータ)をSTTDエンコーダ310へ供給し、STTDエンコーダ310では、各アンテナごとに、STTDでコード化されたデータを生成し、各アンテナを使用して、チャンネルデータを伝送する。STTDエンコーダ310の動作は、さらに詳しく別途記載する。各アンテナのSTTDでコード化されたデータを各チャンネライザー320へ供給し、チャンネライザー320では、物理チャンネルに割り当てられたチャンネル化コードでデータをカバーして、“チャンネル化された(channelized)”データを生成する。W−CDMAシステムでは、同一のチャンネル化コードを両方のアンテナに使用する。
【0023】
データをチャンネル化するのにカバリングを使用すると、多数の物理チャンネルに関するデータを、互いに干渉することなく最適に送受信することができる。各物理チャンネルには、1組のチャンネル化コードから選択した特定のチャンネル化コードが割り当てられる。組内のコードは、通常は、互いに直交するように設計されていて、個々のコードを二乗して、コード長において積分すると、高い(エネルギー)値になるが、組内の他のコードと乗算して、コード長において積分すると、低い(エネルギー)値になる。直交していないチャンネル化コードも、カバリングに使用できる。
【0024】
カバリングをするために、伝送チャンネルビットを、割り当てられたチャンネル化コードで乗算する。受信機では、ビットをカバーするのに使用するのと同じコードで受信サンプルを乗算し、コード長において積分することによって、伝送ビットを回復する。デカバーするのに使用されるコードでカバーしたビットのみが高い値になり、他のコードでカバーした他の物理チャンネルからのビットの積分結果は、ゼロに近い値になる。
【0025】
チャンネライザー320内では、STTDでコード化されたデータをI/Qデマルチプレクサ(demultiplexer, DEMUX)322へ供給し、DEMUX322では、データを同相(inphase, I)のデータと直角位相(quadrature, Q)のデータとへデマルチプレックスする。Iデータを乗算器324aへ供給し、Qデータを乗算器324bへ供給し、物理チャンネルに割当てられたチャンネル化コード(channelization code, Cd)でカバーする(すなわち、乗算する)。乗算器324aおよび324bでは、IS−95のCDMAシステムにおいてウオルシュコードでカバリングするのと類似したやり方で、チャンネル化コードを使用してカバリングを行う。
【0026】
IS−95のCDMAシステムでは、各物理チャンネルのデータレートは、一定の範囲内で可変であり(例えば、32キロビット秒以下)、64チップから成る固定長のウオルシュコードを使用して、トラヒックチャンネルをカバーする。W−CDMAシステムでは直交コード、すなわちOVSFコードを使用し、直交コードは、ウオルシュコードと同じであるが、コードを識別する指標がビットを反転されている(例えば、64チップ長のコードでは、ウオルシュコード(64,5)(5=b000101)はOVSFコード(64,40)(40=b101000)になる))ことが異なる。
【0027】
カバーされたQデータを乗算器324bから乗算器326へ供給し、複素符号jと乗算し、チャンネル化されたデータの虚数部を生成する。乗算器324aからの実数部と乗算器326からの虚数部とを加算器328によって加算して、複素数のチャンネル化されたデータを求める。次に、各アンテナごとのチャンネル化されたデータを、乗算器330によって複素数のスクランブリングコードPNでスクランブルして、乗算器328によって重み付け係数Gで基準化する。重み付け係数Gを、処理される物理チャンネルごとに選択し、それを使用して、物理チャンネルの伝送電力を調節する。
【0028】
乗算器332bからのスクランブルされて重み付けされたデータと、他の物理チャンネルのスクランブルされて重み付けされたデータと、別の他の物理チャンネル(例えば、共通の制御物理チャンネル)の他のデータとを加算器334によって加算して、複合データを生成する。乗算器336によって、各アンテナの複合データを複素数の重み付け係数Wで再び乗算する。W−CDMAの標準規格において指定されているように、重み付け係数は、閉ループモード1では位相調節、および閉ループモード2では位相/振幅調節に使用される。
【0029】
次に、各乗算器336からの調節されたデータを各送信機302へ供給し、送信機302ではデータをRF変調信号へ変換し、各アンテナ304から伝送する。
【0030】
図3bは、送信機302の一部分についての実施形態のブロック図である。変調器300からの複合データは複素数の値であって、実数/虚数デマルチプレクサ(real/imaginary demultiplexer, Re/Im DEMUX)352へ供給され、Re/Im DEMUX352では、データを実数部と虚数部とへデマルチプレックスする。次に実数部と虚数部とを各パルス整形フィルタ(pulse shape filter)354aと354bとによってフィルタする。フィルタされた実数部と虚数部とを、乗算器356aと乗算器356bとによって各搬送波信号cos(ωct)と−sin(ωct)とで変調し、同相の変調成分と直角位相の変調成分とを生成し、これらを加算器358によって加算して、変調信号を生成する。変調信号は、通常は、調整してからアンテナへ伝送する。
【0031】
図4aは、STTDエンコーダ310によって行われるコード化を示す図である。チャンネルデータには、{b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,...}として表わされる一連のビットが構成されている。W−CDMAシステムのSTTDモードでは、入力ビット系列は、2以上のアンテナから送られる。例えば、各アンテナは、多数のアンテナから構成されていて、かつ特定のビームパターンを有するフェーズドアレイアンテナと置換することができる。STTD方式は、(採用されている物理アンテナ数に関係なく)2本の異なる経路用に設計されている。
【0032】
STTDエンコーダ310は入力ビット系列を受信し、多数の出力ビット系列を生成して、各アンテナごとに1つの出力ビット系列を使用して、チャンネルデータを伝送する(2つの出力ビット系列は、例えば図4aに示されているように生成される)。W−CDMAの標準規格にしたがって、アンテナ1(antenna 1, ANT 1)の第1の出力ビット系列は入力ビット系列の複製であり、アンテナ2(antenna 2, ANT 2)の第2の出力ビット系列は同じビットから構成されているが、ビットの順番は時間内で再構成され、ビットの一部は反転されている。
【0033】
第2の出力ビット系列を生成するためのSTTDのコード化では、最初に、入力ビット系列を、4ビットから成るブロックへ分割する。各ブロックの第3のビット位置のビット(例えば、b2)を第1のビット位置のビット(例えば、b0)とスワップし、第4のビット位置のビット(例えば、b3)を第2のビット位置のビット(例えば、b1)とスワップする。第2の出力ビット系列では、さらに加えて、ブロック内の第1のビット位置のビットと第4のビット位置のビット(例えば、b1およびb2)を反転する。
【0034】
図4bは、STTDエンコーダ310によって、複素表示を使用して行われるコード化を示す図である。STTDエンコーダ310からの出力ビット系列を、各送信機へ供給し、伝送する。各送信機では、ビット系列を同相(I)系列と直角位相(Q)系列とへデマルチプレックスする。アンテナ1では、送信機の入力ビット系列{b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,...}を、I系列{b0,b2,b4,b6,...}とQ系列{b1,b3,b5,b7,...}とへデマルチプレックスする。S0=b0+jb1、S1=b2+jb3、などとすると、アンテナ1のI系列およびQ系列を、複素数の符号系列{S0,S1,S2,S3,...}とすることもできる。
【0035】
同様に、アンテナ2では、送信機の入力ビット系列{−b2,b3,b0,−b1,−b6,b7,b4,−b5,...}を、I系列{−b2,b0,−b6,b4,...}とQ系列{b3,−b1,−b7,−b5,...}とへデマルチプレックスする。−S1 *=−b2+jb2、S0 *=b0−jb1、などとすると、アンテナ2のI系列およびQ系列を、複素数の符号系列{−S1 *,S0 *,−S3 *,S2 *,...}とすることもできる。S0 *は、S0の複素共役を表わす。
【0036】
2以上のアンテナによってチャンネルデータを伝送して、空間ダイバーシティを行なうことにより、劣悪な経路の影響に対抗して、性能を向上する。伝送の少なくとも1つにおいてビットの順番を再構成して、時間ダイバーシティを行なうことにより、インパルス雑音および干渉に対抗して、性能を向上する。ビット反転を使用して、受信機ユニットは2つのアンテナからの流れを分割し、経路ダイバーシティを行う。
【0037】
W−CDMAの標準規格にしたがって、ダウンリンクの共用チャンネル(downlink shared channel, DSCH)を使用して、15キロビット秒ないし1.92メガビット秒において可変のビットレートでデータを伝送することができる。W−CDMAの標準規格では、このビットレートは変調器216へ供給されるビットレート、すなわちコード化、インターリービング、およびレート整合の後で、かつカバリング、拡散、などの前のビットレートを示す。データをカバー(およびチャンネル化)するのに使用されるOVSFコードでは、チップレートは一定であるが(すなわち、W−CDMAでは3.84メガチップレート)、チップの長さは4ないし512チップにおいて可変である。OVSFコードの長さは、拡散係数(spreading factor, SF)とも呼ばれる。表1には、W−CDMAによってサポートされるビットレート(単位:キロビット秒)と、対応するOVSFコード長(単位:チップ)とが示されている。
【0038】
【表1】
【0039】
表1に示されているように、OVSFコードは、最低支援ビットレートの15キロビット秒で最大コード長の512チップを有し、最低コード長の4チップで最高支援ビットレートの1.92メガビットを有する。
【0040】
図5は、OVSFコードの生成を示す図である。各OVSFコードは、SFを拡散係数(すなわち、コード長)とし、iを拡散係数に対する個々のコードの識別(すなわち、i=0,1,2,...SF−1)とすると、表示符号CSF,iによって識別することができる。OVSFコードは“体系化された”コードであり、1組の規則にしたがって、より短いOVSFコードから、次にくるより長いOVSFコードを生成することができる。より長い長さのOVSFコード(すなわち、C2x)を生成するには、各1つ前のより短い長さのOVSFコード(すなわち、Cx)を使用して、2つの新しいOVSFコードを生成する。第1の新しいOVSFコードは、より短い長さのOVSFコードを2回反復することによって生成され(すなわち、C2x,2i=Cx,i,Cx,i)、第2の新しいOVSFコードは、より短い長さのOVSFコードを2回反復して、2番目の反復を反転することによって生成される(すなわち、C2x,2i+1=Cx,i,−Cx,i)。
【0041】
図5に示されているように、1つのOVSFコードをコード長1(すなわち、C1,0=1)と定める。2つのOVSFコードをコード長2(すなわち、C2,0=1,1およびC2,1=1、−1)と定め、コード長1のOVSFコードから生成する。同様に、4つのOVSFコードをコード長4と定め、OVSFコード(C2,0=1,1)から、OVSFコード(C4,0=1,1,1,1)および(C4,1=1,1,−1,−1)を生成し、OVSFコード(C2,1=1、−1)から、OVSFコード(C4,2=1,−1,1,−1)および(C4,3=1,−1,−1,1)を生成する。
【0042】
W−CDMAの標準規格にしたがうと基地局と通信している各ユーザは、通常は、ダウンリンク上に専用チャンネル(dedicated channel, DCH)を割当てられていて、パケットデータ伝送に必要なときに、ダウンリンクの共用チャンネルを割当て/割振られる。専用チャンネルのパラメータは、通信が設定されるときに、ネゴシエートされるか、または受信機ユニットに知らされる。例えば、専用チャンネルでは、チャンネル化コードは分かっているが、レート整合パラメータのような、他のパラメータは分かっているときと、分かっていないときがある。通信が設定されるときに、パラメータが分かっていないときは、転送フォーマット結合表示(transport format combination indication, TFCI)を使用して、未知の転送フォーマットを知らせる。
【0043】
しかしながら、チャンネル化コードは、専用チャンネルには与えられているが、ダウンリンク共用チャンネルでは、通常は事前に(priori)分かっていないことが、ダウンリンクの共用チャンネルが動的である理由の1つである。転送フォーマットには、ダウンリンク共用チャンネルと関係付けられている種々のパラメータが含まれていて、このようなパラメータには、例えば、チャンネルに割り当てられた個々のOVSFコード、ビットレート、などが含まれている。ダウンリンクの共用チャンネルの転送フォーマットと他の物理チャンネルの転送フォーマットとを結合して、転送フォーマット結合(transport format combination, TCF)を生成し、TCFをTCFIへコード化して、TCFIを専用チャンネル上で受信機ユニットへ伝送する。TCFI、そのコード化、および伝送については、W−CDMAの標準規格に詳しく記載されている。
【0044】
受信機ユニットは、専用チャンネルにおいてTFCIを検出すると、個々の物理チャンネルの転送フォーマットを、ダウンリンクの共用チャンネルの転送フォーマットも含めて、判断することができる。その後で、受信機ユニットは、ダウンリンク共用チャンネルを復調して、デコードすることができる。
【0045】
いくつかの例では、専用チャンネル上でのTCFIの伝送は、ダウンリンク共用チャンネル上でのデータ伝送とほぼ並行して行われる。さらに加えて、専用チャンネルを復調して、デコードすることによる処理遅延のために、共用チャンネル上でのデータ伝送を受信してから少し時間が経つまで、TCFIは分からない。したがって、共用チャンネルを復調し、デコードするのに必要な転送フォーマットの情報は、実時間では得られない。本発明では、実際のOVSFコードが分かっていないときに、データ伝送を効率的に処理するための技術を提供する。
【0046】
図6は、本発明の実施形態にしたがう変調(スペクトラム拡散)信号の処理についてのフローチャートである。最初に、ステップ612において、変調信号を受信し、調整し、ディジタル化し、サンプルを生成する。その後で、サンプルを多数のフィンガー素子によって処理する。なお、各フィンガー素子は、受信信号の特定の信号路(すなわち、マルチパス)を処理するように割り当てられている。
【0047】
ステップ614では、各フィンガー素子ごとに、処理しているマルチパスに対応付けて時間をずらして、サンプルをPN系列で逆拡散する。次に、ステップ616では、実際のOVSFコードは、逆拡散されたサンプルをデカバーするのに使用する仮のOVSFコードを識別する。実際のOVSFコードは、基地局においてデータをカバーするのに使用されるが、仮のOVSFコードは、実際のOVSFコードを生成するのに使用されるコードであり、さらに詳しく別途記載する。2以上の基地局から信号を受信し、かつ送信基地局において異なる実際のOVSFコードを使用するときは、異なるフィンガー素子ごとに、異なる仮のOVSFコードを使用する。
【0048】
次に、ステップ618では、各フィンガー素子ごとに、逆拡散されたサンプルを仮のOVSFコードでデカバーして、パイロット推定値が使用できるときは、これを使って、コヒーレントに復調して、部分的に処理された信号を生成する。部分的に処理された符号は、仮のOVSFコードと実際のOVSFコードとの関係に依存して、実際の符号の一部分か、または実際の符号の全てを表わし、これについては別途記載する。ステップ622では、割り当てられた全フィンガー素子からの部分的に処理された符号を、適切に重み付けして、結合して、結合された符号、すなわち中間結果を生成する。中間結果は、実際のOVSFが分かるまで、バッファに記憶される。
【0049】
ステップ624では、実際のOVSFコードを判断する。バッファから中間結果を取出して、さらに処理する。とくに、ステップ626では、各符号期間(すなわち、各実際のOVSFコード長)の中間結果を基準化して、結合して、その符号期間の最終結果を生成する。基準化は、仮のOVSFコードと実際のOVSFコードとの関係に依存して行ない、これについては別途記載する。最終結果は、伝送符号の推定値を表わす。ステップ628では、W−CDMAシステムにおいてSTTDのデコーディングを行うのに、基地局において行われるSTTDのコード化と相補的なやり方で、多数の符号期間からの最終結果を基準化して、結合して、回復された符号を生成する。図6に示されている処理は、さらに詳しく別途記載する。
【0050】
図7は、物理チャンネルを受信して、復調するのに使用する受信機ユニット700の一部分についての実施形態のブロック図であり、物理チャンネルには、W−CDMAの標準規格のSTTDモードの多数の伝送アンテナから伝送されるものが含まれる。アンテナ710は、伝送アンテナからのRF変調信号を受信し、受信機(receiver, RCVR)712へ供給し、RCVR712は受信信号を(例えば、増幅、フィルタ、などをして)調整して、調整された信号を中間周波数(intermediate frequency, IF)またはベースバンドへ直角ダウンコンバートする。受信機712は、さらに加えて、ダウンコンバートされた同相信号と直角位相信号とをサンプリングし、量子化し、受信サンプルを生成し、受信サンプルをレーキ受信機(rake receiver)720へ供給する。図7には、物理チャンネルの処理用にレーキ受信機が示されているが、本発明の技術的範囲内の他の受信機構造および構成を使用してもよい。
【0051】
一般的な構成では、受信信号を、受信信号のチップレートfCよりも高いサンプルレートfSでサンプリングする。例えば、チップレートは、IS−95のCDMAシステムではfC=1.2288メガチップ秒(または、W−CDMAのシステムでは、3.84メガチップ秒)であるが、サンプルレートはチップレートの、例えば、8倍(すなわち、8×チップ)、16倍(すなわち、16×チップ)、32倍(すなわち、32×チップ)、または他の倍数である。サンプルレートがより高くなると、タイミングの微調節のために、1経路位置に“ねらいを付ける”ことができる。
【0052】
図7に示されているように、レーク受信機720には、サーチャー素子722と多数のフィンガー素子730aないし730nとが構成されている。これらの素子の各々は、受信機712からサンプルを受信して、素子と関係付けられているタスクか、または制御装置740によって指示されたタスクを行う。例えば、サーチャー素子722は、制御装置740によって命令されるか、または受信信号の強力なインスタンスをサーチするように割り当てられる。強力な信号は、異なる時間ずれで存在し、サーチャー素子722は、異なるパラメータ(例えば、異なるPNコード、異なる時間ずれ、など)でサンプルを処理することによって、強力な信号を識別する。サーチャー722は、制御装置740へ、サーチした信号に対応するデータを供給するか、またはサーチ結果を示すように設計されている。制御装置740は、サーチャー素子722の支援による判断にしたがって、受信信号の最強のインスタンスの復調をフィンガー素子730に割り当てる。
【0053】
各割当てられたフィンガー素子730は、制御装置740によって指示されるように、受信信号(すなわち、特定の時間ずれを割り当てられた信号)の1インスタンスごとに、1つの物理チャンネルを復調する。チャンネル化コードが分かっているときは、各割り当てられたフィンガー素子730は、受信信号の割り当てられたインスタンスに対応する回復された符号(例えば、SA)を供給する。割当てられた全フィンガー素子730は、回復された符号を結合器732へ供給し、結合器732は、結合して、伝送データをよりよく示す複合符号を供給する。結合された符号は、回復されたチャンネルデータを表わし、次の処理ブロック(例えば、デコーダ)へ供給される。
【0054】
本発明にしたがって、チャンネル化コードが分かっていないときは、各割り当てられたフィンガー素子730は、部分的に処理された符号、すなわち受信信号の割り当てられたインスタンス(すなわち、割当てられた信号路)に対応する符号を供給する。各部分的に処理された符号は、受信サンプルおよび実際のチャンネル化コードを処理するのに使用する仮のチャンネル化コードに依存して、1つの回復された符号か、または1つの回復された符号の一部を表わす。次に、異なる割り当てられたフィンガー素子730からの部分的に処理された符号を結合して、伝送データをよりよく示す、結合された符号を供給する。結合器からの結合された符号、すなわち“中間結果”をメモリ742へ供給し、記憶する。中間結果は、後で、実際のチャンネル化コードが分かったときに、取出し、さらに処理し、回復された符号、すなわち回復されたチャンネルデータを求める。仮のチャンネル化コードを使用して行う処理および中間データの後処理については、さらに詳しく別途記載する。
【0055】
CDMAシステムのレーク受信機の設計および動作は、米国特許第5,764,687号(“MOBILE DEMODULATOR ARCHITECTURE FOR A SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM”)および米国特許第5,490,165号(“DEMODULATION ELEMENT ASSIGNMENT IN A SYSTEM CAPABLE OF RECEIVING MULTIPLE SIGNALS”)にさらに詳しく記載されており、両文献は本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。
【0056】
図7には簡潔化のために示されていないが、各フィンガー素子にはロック検出器も構成されていて、ロック検出器では、各フィンガー素子における回復されたデータの品質指標(例えば、平均エネルギー)を計算し、フィンガー素子からの部分的に処理された符号の品質指標が最低閾値を越えていないときは、その符号をマスクする。マスクすることにより、フィンガー素子の受信信号の中で十分な強度と信頼性とをもつ信号のみから、結合出力を生成し、回復されたデータの品質を向上することを確実にする。
【0057】
図8は、フィンガー素子についての1つの実施形態のブロック図であり、フィンガー素子は、図7の1つのフィンガー素子730を構成するのに使用される。フィンガー素子は、復調素子とも呼ばれる。受信機712からの受信サンプルを乗算器812へ供給し、PNの複素数の逆拡散コード、すなわち送信機ユニットにおいて使用されるスクランブリングコードに対応するコードを使用して、フィンガー素子に割り当てられた時間ずれで、デスクランブルする。次に、デスクランブルされたサンプルを、1組の乗算器814aないし814cへ供給する。
【0058】
デスクランブルされたサンプルには、受信信号の全物理チャンネルに関するデータ、例えばパイロットデータ、制御データ、専用チャンネルおよび共用チャンネル上を伝送されるデータが構成されている。送信機ユニットでは、(1)個々のチャンネルに割当てられたOVSFコードで各チャンネルデータをチャンネル化すること、(2)データを時分割多重化すること、または(3)(1)および(2)の組合せによって、これらの種々のタイプのデータを分別することができる。
【0059】
W−CDMAの標準規格にしたがうと、閉ループモード1において、2本の伝送アンテナに直交パイロットが使用される。異なる符号パターンWp1およびWp2を使用することによって、2本のアンテナのための直交パイロットを生成する。したがって、受信機ユニットにおいて、乗算器814aおよび814bは、同じ符号パターンWp1およびWp2を使用して、パイロットを回復する。次に、乗算器814aおよび814bからのパイロットのサンプルを、アキュムレータ(accumulator, ACC)816aおよび816bへ供給して、符号パターンの長さにおいて蓄積して、パイロットの瞬間位相および振幅を示す値を求める。次に、アキュムレータ816aおよび816bからの瞬間パイロット値を各パイロットプロセッサ818aおよび818bへ供給する。
【0060】
【数1】
【0061】
同様のやり方では、乗算器812からのデスクランブルされたサンプルを乗算器814cへ供給し、(実際のOVSFコードが既に分かっているときは)実際のOVSFコードCdか、または(実際のOVSFコードが分かっていないときは)仮のOVSFコードChでデカバーして、物理チャンネル上のデータを回復する。次に、乗算器814cからのサンプルをアキュムレータ816cへ供給し、OVSFコードCdまたはChの長さにおいて蓄積し、それを使用して、サンプルをデカバーする。処理されている物理チャンネルの実際のOVSFコードCdが分かっているときは、アキュムレータ816cは、コードの長さにおいてサンプルを蓄積して、受信符号を生成する。例えば、表1を再び参照すると、物理チャンネルのビットレートが1.92メガビット秒であるときは、アキュムレータ816cは4チップ期間においてサンプルを蓄積して、受信符号を供給する。他方の極値において、物理チャンネルのビットレートが7.5キロビット秒であるときは、アキュムレータ816cは512チップ期間においてサンプルを蓄積して、受信符号を供給する。アキュムレータ816cからのデカバーされた符号を、遅延素子828によって遅延して、パイロットプロセッサ818の遅延と整合させる。
【0062】
本発明にしたがって、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードChの中で、拡散係数が実際のOVSFコードよりも小さいコードを使用して、デカバリングを行う。次に、アキュムレータ816cは、仮のOVSFコードの長さに対応する時間期間において蓄積する。したがって、アキュムレータ816cからのデカバーされた各符号は、実際の受信符号の一部分のみである。
【0063】
【数2】
【0064】
とくに、データ回復素子830は、パイロット推定値とデカバーされた符号とのドット積およびクロス積をとり、部分的に処理された符号を生成する。デカバーされたデータ符号のI成分をXI、Q成分をXQとし、推定パイロットデータのI成分をPI、Q成分をPQとすると、ドット積およびクロス積は、XIPI+XQPQおよびXIPQ+XQPIの演算を示す。当業者には分かるように、データ回復処理には、デカバーされたデータ符号および推定パイロットの一方または両方の回転または基準化、あるいはこの両者も含まれる。
【0065】
図8では、乗算器814a、814b、アキュムレータ816a、816b、およびパイロットプロセッサ818a、818bは、フィンガー素子のパイロット処理ユニットを示す。パイロットデータが1本のみのアンテナから送られるモードでは、必要なパイロット処理経路は1本のみであり、他のパイロット処理経路をディスエーブルする。乗算器814c、アキュムレータ816c、および遅延素子828は、フィンガー素子のデータ処理ユニットとも呼ばれる。
【0066】
処理される物理チャンネルは、1本のアンテナから送られもよく、(例えば、W−CDMAシステムのSTTDモードでは)2本のアンテナから送られてもよい。さらに加えて、物理チャンネルは、(例えば、IS−95のCDMAシステムでは)BPSK変調か、または(例えば、W−CDMAシステムでは)QPSK変調を使用して変調される。
【0067】
W−CDMAシステムのSTTDモードでは、1本の物理チャンネルについて、2本のアンテナから2つのRF変調信号を送る。各RF変調信号は、個々の異なる経路損失を受ける。したがって、受信信号は、2つのRF変調信号の重み付けされた和であり、Xを受信符号系列{X0,X1,X3,...}とし、SA1を第1の伝送アンテナから送信される符号系列{S0,S1,S3,S4,...}とし、SA2を第2の伝送アンテナから送信される符号系列{−S1 *,S0 *,−S3 *,S2 *,...}とし、αおよびβを2本の経路のフェージング係数とすると、
X=αSA1+βSA2
で表わすことができる。受信符号は、
X0=αS0−βS1 * 式(1)
X1=αS1+βS0 * 式(2)
X2=αS2−βS3 * 式(3)
X3=αS3+βS2 * 式(4)
で表わすことができる。式(1)ないし(4)では、アンテナ1および2から伝送される信号がほぼ同時にフィンガー素子において受信され、このことが多くの例において概ね真であることを仮定している。2本の経路が同時に受信されないときは、性能は僅かに劣化するが、上述の式は依然として適正であり、本明細書に記載した処理に依然として利用することができる。
【0068】
第2の伝送アンテナ上で送られる符号を時分割多重化するので、受信符号系列{X0,X1,X2,X3,...}をさらに処理して、送信符号系列{S0,S1,S2,S3,...}を回復する。送信符号S0の推定値を判断するために、次のように、式(1)および(2)を基準化して、結合する。
【0069】
【数3】
【0070】
物理チャンネル上で伝送されるデータを回復するには、送信機において物理チャンネルをチャンネル化するのに使用するのと同じOVSFコードCdでデスクランブルされたサンプルをデカバーすることが必要である。しかしながら、既に記載したように、W−CDMAシステムにおける共用チャンネルのビットレートは可変であり、かつ個々の無線フレームのビットレートは専用チャンネル上に与えられていて、共用チャンネルのデータと専用チャンネルのデータとは、ほぼ並行して伝送される。
【0071】
可変で、かつ未知のビットレート(すなわち、未知のOVSFコード)をもつ物理チャンネル(例えば、W−CDMAシステムにおけるダウンリンク共用チャンネル)上のデータを回復するには、いくつかの技術が使用される。1つの技術では、デスクランブルされたサンプルをメモリに記憶して、後で、物理チャンネルの情報が分かったときに取出して、処理する。未処理のサンプルを記憶するには、種々の係数(例えば、無線フレームのサイズ、高ビットレート、未処理のサンプルを表わすのに使用されるより高い分解能、など)が使用されているために、大きいメモリが必要である。さらに加えて、割り当てられた全フィンガー素子ごとに、デスクランブルされたサンプルを記憶する。
【0072】
別の技術では、デスクランブルされたデータを、全ての可能なOVSFコード(または、処理されている物理チャンネルで可能な全てのOVSFコード)でデカバーする。例えば、デスクランブルされたデータを、OVSFコードC4,0=1,1,1,1、OVSFコードC4,1=1,1,−1,−1、などでデカバーし、なお、このようなOVSFコードの最後は、OVSFコードC512,511=1,−1,−1,1,−1,1,1,−1,...である。可能なOVSFコードは、だいたい1024個あるので、全ての可能なOVSFコードの総当たり処理(brute force processing)に拡張できるが、実行コストは高い。したがって、必要な緩衝または計算、あるいはこの両者の量を低減する他の技術も、非常に求められている。
【0073】
本発明にしたがうと、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードを使用して、受信サンプルを処理する。実際のOVSFコードは、処理されている物理チャンネルをチャンネル化するのに実際に使用したコードである。最初に、全てのOVSFコードの組を判断する。なお、全てのOVSFコードの組は、実際に使用される可能性のある全てのOVSFコードを生成するのに使用される。次に、この組の中の最大拡散係数をもつOVSFコードを、仮のOVSFコードとして選択する。したがって、仮のOVSFコードを“基礎”のOVSFコードとし、これを使用して、実際のOVSFコードの全ての可能性を生成する。OVSFコードを生成するための符号樹(code tree)は既知の構造を有し、本発明ではこのOVSFコードの特性を利用している。実際のOVSFコードが、1組の可能なコードの構成要素であることが分かっているときは、最大拡散係数をもち、かつこの組の中の可能なコードを生成するのに使用される仮のOVSFコードを使用して、データをデカバーする。
【0074】
例えば、図5を再び参照すると、実際のOVSFコードは、4の拡散係数をもち、かつコードがC4,0またはC4,1の何れかであることが分かっているときは、OVSFコードC2,0を使用して、C4,0またはC4,1を生成できるので、C2,0を使用して、物理チャンネルを処理することができる。別の例では、実際のOVSFコードが、C8,0ないしC8,3およびC16,0ないしC16,7が構成されている組の構成要素であることが分かっているときは、OVSFコードC2,0を使用して、物理チャンネルを処理することができる。実際のOVSFコードが、C8,2ないしC8,3およびC16,4ないしC16,7が構成されているより小さいコードの組の構成要素であることが分かっているときは、より大きい拡散係数をもつOVSFコードC4,1を使用して、物理チャンネルを処理することができる。物理チャンネルの処理に使用するために選択したOVSFコードは、仮のOVSFコードと呼ばれる。
【0075】
本発明をより明らかに理解するために、ここで、仮のOVSFコードを使用して行う受信サンプルの処理を、特定の例で開示する。この例では、仮のOVSFコードの長さは、実際のOVSFコードの長さの半分である。
【0076】
図9は、実際のOVSFコードおよび仮のOVSFコードを使用して行う2つの符号の処理を示す図である。この例では、第1のアンテナから受信したフィルタされたパイロットをαとして表わし、第2のアンテナから受信したフィルタされたパイロットをβとして表わし、実際のOVSFコードを使用して処理される受信符号をX0およびX1として表わし、仮のOVSFコードを使用して処理される受信符号をY00、Y01、Y10、およびY11として表わしている。仮のOVSFコードの長さは実際のOVSFコードの長さの半分であるので、1つの符号Xnに対して、2つの符号Yn0およびYn1が生成される。
【0077】
実際のOVSFコードが分かっているときは、特定の信号路を処理するように割り当てられた各フィンガー素子ごとに、次の項、すなわち、
α*X0、
α*X1、
β*X0、および、
β*X1、
を計算することができる。
【0078】
【数4】
【0079】
しかしながら、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードを生成して、受信符号の処理に使用する。各割り当てられたフィンガー素子ごとに、仮のOVSFコードを使用して、次の項、すなわち、
α*Y00,α*Y01、
α*Y10,,α*Y11、
βY00 *,βY01 *、および、
βY10 *,βY11 *、
を計算することができる。この例では、実際のOVSFコードの長さは、仮のOVSFコードの長さの2倍であるので、1伝送符号に対して、2対の部分的に処理された符号が生成される。全ての割り当てられたフィンガー素子からの項を適切に重み付けして、結合すると、次の項を求めることができる。
【0080】
【数5】
【0081】
これらの項は中間結果を表わしており、中間結果はメモリ内に記憶され、実際のOVSFコードを判断するのに使用される。実際のOVSFコードが分かると、中間結果をメモリから取出して、次に示すように、適切に結合することができる。
【0082】
【数6】
【0083】
上述の例では、2つの“Y”項を、プラス符号(“+”)を使用して、結合し、1つの“X”の項を生成する。しかしながら、“Y”の項を結合する前に、“Y”の項をそれぞれ基準化する。すなわち、どのようにして、仮のOVSFコードを基準化して、連結して、実際のOVSFコードを求めるかに依存して、各“Y”の項を+1または−1の何れかで基準化する。次に、送信符号S0およびS1を、上述と同様のやり方で、次に示すように、判断する。
【0084】
【数7】
【0085】
上述の例によって示したように、式(5)および(6)は、仮のOVSFコードの全てには実行できない。例えば、仮のOVSFコードが4チップ長であり、実際のOVSFコードが8チップ長であるときは、1伝送符号は、2つの仮のOVSFコードに対応する。別の例として、実際のOVSFコードが16チップ長であるときは、1伝送符号は、4つの仮のOVSFコードに対応する。本発明では、仮のOVSFコードを使用して、部分的な処理を行い、後で中間結果を結合して、所望の出力を求める。
【0086】
上述の簡単な例では、同じパイロット推定値αおよびβを、4つの全ての符号Y00、Y01、Y10、およびY11に対して使用する。しかしながら、符号が処理されているときに、使用可能な大抵の更新されたパイロット推定値も使用することができる。この場合に、αおよびβから成る1つの組を使用する代わりに、4つの組α00およびβ00ないしα11およびβ11を使用して、符号Y00ないしY11をそれぞれ処理することができる。
【0087】
図8を再び参照すると、各フィンガー素子は受信信号の1インスタンスを処理して、各フィンガー素子ごとに部分的に処理された符号を生成する。詳しくいうと、各フィンガーは、受信サンプルを拡散し、仮のOVSFコードを使用して、拡散されたサンプルをデカバーし、パイロット推定値を使用して、デカバーされた符号を復調し、部分的に処理された符号を生成する。実際のOVSFコードは、実際のOVSFコードのパターンに依存して、仮のOVSFコードを(+1または−1の何れかで)適切に重み付けした一連のQから構成されている。したがって、各フィンガー素子は、1伝送符号に対して、Q対の部分的に処理された符号を生成する。W−CDMAシステムでは、実際のOVSFコードと仮のOVSFコードとの関係に依存して、Qは1、2、4、...、または128になる。したがって、部分的に処理された符号の各対は、(Q=2,4,...,または128であるときは)伝送符号の一部分に対応し、(Q=1であるときは)全伝送符号に対応する。1つの仮のOVSFコードのコード長に対して、1対の部分的に処理された符号が生成されるとき、各フィンガー素子は、Q対の部分的に処理された符号を(α*Y)および(β*Y)として計算する。
【0088】
1つの基地局から受信したデータの伝送には、割り当てられた全てのフィンガー素子において、同一の仮のOVSFコードを使用する。既に記載したように、多数の基地局から受信され、かつ異なる実際のOVSFコードでカバーしたデータ伝送に対しては、異なる仮のOVSFコードを使用して、受信サンプルをデカバーする。両方の場合において、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を結合して、中間結果を生成する。
【0089】
次に、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を結合器732へ供給し、適切に重み付けし、結合し、結合された符号、すなわち中間結果を求める。詳しくいうと、各仮のOVSFコードの長さに対して、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を基準化し、結合して、その仮のOVSFコード長に対する中間結果を生成する。
【0090】
【数8】
【0091】
実際のOVSFコードが分かっているときは、必要であれば、中間結果を取出して、さらに処理して、回復された符号を求める。例えば、仮のOVSFコード、C2,0=1,1を使用して行なう物理チャンネルの処理が済んでいて、実際のOVSFコードがC4,1=1,1,−1,−1であるときは、中間結果を取出して、実際のOVSFコードによって定められるように適切に反転して、実際のOVSFコードの長さにおいて積分して、回復された符号を求める。上述の例では、中間結果の第2の対を反転すると、C4,1のコードの両半分の後半を反転したものに相当する。
【0092】
【数9】
【0093】
次に、式(5)および(6)に示されているように、これらの項を結合して、回復された符号を求める。図7を参照すると、中間結果の処理は、制御装置740、結合器732内の回路、または図7には示されていない他の回路によって行われる。
【0094】
本明細書に記載されている処理ユニット(例えば、乗算器814、アキュムレータ816、パイロットプロセッサ818、データ回復素子830、制御装置740、など)は、種々の形、例えば特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、ディジタル信号プロセッサ、マイクロ制御装置、マイクロプロセッサ、または本明細書に記載されている機能を行なうように設計されている他の電子回路で構成されている。さらに加えて、処理ユニットは、汎用形または特別に設計された形のプロセッサであって、本明細書に記載されている機能を実現するための命令コードを実行するように動作するプロセッサでも構成される。したがって、本明細書に記載されている処理ユニットは、ハードウエア、ソフトウエア、またはその組み合わせを使用して構成される。
【0095】
メモリユニットは、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、フラッシュメモリ、などのメモリ技術で構成される。メモリユニットは、例えばハードディスク、CD−ROMドライブ、などのようなメモリ素子でも構成される。メモリユニットの他の種々の構成も、本発明の技術的範囲内で可能である。
【0096】
上述の好ましい実施形態の説明は、当業者が本発明を生成または使用できるように与えられている。これらの実施形態の種々の変形は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で規定されている全体的な原理は、発明の能力を使用せずに他の実施形態に応用できる。したがって、本発明は、本明細書に示した実施形態に制限されることを意図されるのではなく、本明細書で開示した原理および新規な特徴に一致する最も幅広い技術的範囲に一致することを意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】多数のユーザをサポートするスペクトラム拡散通信システムの図。
【図2】ダウンリンクの物理チャンネルにおける信号処理についての実施形態の簡略化されたブロック図。
【図3a】2つのアンテナによって物理チャンネルの伝送をサポートする構造における、変調器、送信機、およびアンテナのブロック図。
【図3b】送信機の一部分についての実施形態のブロック図。
【図4a】STTDエンコーダによって、ビット表示を使用して行われるコード化を示すブロック図。
【図4b】STTDエンコーダによって、複素表示を使用して行われるコード化を示すブロック図。
【図5】OVSFコードの生成を示す図。
【図6】本発明の実施形態にしたがう変調(スペクトラム拡散)信号の処理を示すフローチャート。
【図7】物理チャンネル、例えばW−CDMAの標準規格のSTTDモードで多数の伝送アンテナから伝送される物理チャンネルを受信して、復調するのに使用される受信機ユニットの一部分についての実施形態のブロック図。
【図8】図7のフィンガー素子の1つを構成するのに使用されるフィンガー素子についての実施形態のブロック図。
【図9】実際のOVSFコードおよび仮のOVSFコードを使用して行われる2つの符号の処理を示す図。
発明の背景
I.発明の分野
本発明はデータ通信に関する。とくに、本発明は、部分的な転送フォーマット情報で物理チャンネルを処理するための新規で向上した方法および装置に関する。
【0002】
II.関連技術の説明
現在の通信システムには、種々のアプリケーションをサポートすることが求められている。1つのこのような通信システムは、符号分割多重アクセス(code division multiple access, CDMA)システムであり、CDMAシステムは、地上回線によってユーザ間の音声およびデータの通信をサポートする。CDMA技術を多重アクセス通信システムに使用することについては、米国特許第4,901,307号(“SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM USING SATELLITE OR TERRESTRIAL REPEATERS”)および米国特許第5,103,459号(“SYSTEM AND METHOD FOR GENERATING WAVEFORMS IN A CDMA CELLULAR TELEPHONE SYSTEM”)に開示されており、両文献は本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。
【0003】
CDMAシステムは、通常は、1つ以上の標準規格に準拠するように設計されている。1つのこのような第1世代の標準規格は、“TIA/EIA/IS−95 Remote Station − Base Station Compatibility Standard for Dual − Mode Wideband Spread Spectrum”(以下では、IS−95の標準規格と呼び、ここでは参考文献として取り上げている)である。IS−95に準拠するCDMAシステムでは、音声データおよびパケットデータを伝送することができる。より新しい世代の標準規格は、“3rd Generation Partnership Project”(3GPP)という名称のコンソーシアムによって提案され、文献番号第3G TS 25.211号、第3G TS 25.212号、第3G TS 25.213号、および第3G TS 25.214号を含む1組の文献において具体化されており、なお、これらの文献は一般に容易に入手可能である。3GPPの標準規格を、以下ではW−CDMAの標準規格と呼び、ここでは参考文献として取り上げている。
【0004】
W−CDMAの標準規格では、多数のユーザをサポートでき、かつパケットデータを効率的に伝送する設計を有するように、チャンネル構造を規定している。W−CDMAの標準規格にしたがうと、ユーザは、通常は、呼の継続期間中に、ダウンリンク(すなわち、基地局からユーザへのリンク)およびアップリンク(すなわち、ユーザから基地局へのリンク)上に“専用”チャンネルを割り当てられる。専用チャンネルは、音声通信または少量のパケットデータの伝送に使用でき、したがって(比較的に)低ビットレートである。基地局は、大量のデータを伝送するときに、“共用”チャンネルを割り当てられ、これを使用して、データを伝送する。共用チャンネルは、必要に応じて、ユーザに割り当てられたり、割り当てを解除されたりする。
【0005】
共用チャンネルは、種々の使用と、一定の範囲の値(例えば、15キロビット秒ないし1.92メガビット秒)において可変のビットレートとをサポートする構造を有する。共用チャンネルのビットレートは、無線フレームから無線フレームに動的に変化し、各無線フレームは15の時間スロットをカバーする伝送単位であり、各時間スロットは0.667ミリ秒に対応する。
【0006】
W−CDMAの標準規格にしたがうと、共用チャンネル上で伝送されるデータを適切に回復するのに必要な一定の情報は、ユーザに割り当てられた専用チャンネル上に与えられている。例えば、一定の例では、無線フレームのビットレートと、共用チャンネルをチャンネル化するのに使用されるチャンネル化コード(すなわち、IS−95のCDMAシステムにおけるウオルシュコードに類似しているコード)とを、専用チャンネル上に与えるのは、共用チャンネル上でデータを伝送するのとほぼ同時に行われる。したがって、受信機ユニットは、共用チャンネル上のデータを実時間で処理し、回復することはできない。
【0007】
したがって、W−CDMAシステムにおいて、共用チャンネルのような物理チャンネルの一部の特徴が分かっていないときに、その物理チャンネルを効率的に処理するのに使用できる技術が、非常に求められている。
【0008】
発明の概要
本発明では、物理チャンネルを完全に処理するのに必要な情報の少なくとも一部が、処理するときに得られていないといった情況において、物理チャンネルを処理するための技術を提供する。本発明にしたがって、未知のパラメータ(例えば、チャンネル化コード)があるときは、そのパラメータに対する可能な値を判断する。次に、仮のパラメータ値を選択し、これを使用して、物理チャンネルを処理し、中間結果を求め、未処理のサンプルに必要な記憶量を低減する。仮のパラメータ値を選択し、実際のパラメータ値が分かったときに、中間結果をさらに処理し、最終の結果を求める。
【0009】
本発明の一定の態様は、W−CDMAの標準規格によって規定されている時空ブロックコード化伝送アンテナダイバーシティ(space time block coding transmit antenna diversity, STTD)モードにしたがって処理されて、伝送された受信信号を処理するのにとくに適している。W−CDMAシステムにおける一部のデータ伝送では、受信機ユニットにおいてデータを回復するときは、実際のチャンネル化コードは分かっていない。このようなデータ伝送では、仮のチャンネル化コードを使用して、受信サンプルを部分的に処理し、実際のチャンネル化コードが判断される前に記憶するデータ量を低減する。仮のチャンネル化コードは実際のチャンネル化コードの一部であり、仮のチャンネル化コードを使用して、実際のチャンネル化コードを生成することができる。
【0010】
本発明の1つの態様では、物理チャンネル上で伝送されるデータを回復するときに、物理チャンネルに使用されるチャンネル化コードが分かっていないといった情況において、データを回復するための方法を提供する。この方法にしたがって、変調信号を受信し、処理し、サンプルを求める。次に、仮のチャンネル化コードを選択し、これを使用して、サンプルを処理し、部分的に処理された符号を生成する。中間結果、すなわち部分的に処理された符号を記憶し、物理チャンネルに使用される実際のチャンネル化コードが判断されたときに、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとにしたがって中間結果をさらに処理し、最終結果を求める。
【0011】
仮のチャンネル化コードを“基礎”コードとし、これを使用して、物理チャンネルを処理するのに使用される全ての可能なチャンネル化コードを生成する。仮のチャンネル化コードの長さは、実際のチャンネル化コードの長さと等しいか、またはこれよりも短い。W−CDMAシステムでは、仮のチャンネル化コードは、直交可変拡散係数(orthogonal variable spreading factor, OVSF)のコードであり、4以上(例えば、4ないし512)の拡散係数を有する。しかしながら、可能な全ての実際のOVSFコードを生成するのに使用される仮のOVSFコードの中で、最大の可能な拡散係数をもつ1つの仮のOVSFコードを使用することが好都合である。
【0012】
本発明の種々の態様、実施形態、および特徴は、さらに詳しく別途記載する。
【0013】
本発明の特徴、性質、および長所は、後述の詳細な説明を添付の図面と共に参照することによって、参照符号の一致により全体的に対応して同定され、より明らかになるであろう。
【0014】
特定の実施形態の詳細な説明
図1は、多数のユーザをサポートするスペクトラム拡散通信システム100の図である。システム100では、多数のセル102aないし102gにおける通信を提供し、各セル102では対応する基地局104がサービスしている。システム全体には、種々の遠隔局106が分散している。1つの実施形態では、遠隔局106がソフトなハンドオフを行っているかどうかに依存して、各遠隔局106は、任意の瞬間にダウンリンクおよびアップリンク上で1つ以上の基地局104と通信する。ダウンリンクは基地局から遠隔局への伝送を示し、アップリンクは遠隔局から基地局への伝送を示す。ダウンリンクおよびアップリンクは、IS−95のCDMAシステムにおける順方向リンクおよび逆方向リンクに対応する。システム100は、CDMAの標準規格、例えばIS−95の標準規格、W−CDMAの標準規格、その他の標準規格、またはその組み合わせをサポートするように設計される。
【0015】
図1に示されているように、基地局104aはダウンリンク上で遠隔局106aと106jとへデータを伝送し、基地局104bは遠隔局106bと106jとへデータを伝送し、基地局104cは遠隔局106cへデータを伝送するといったように、データが伝送される。図1では、実線の矢印は基地局から遠隔局への伝送を示す。点線の矢印は、遠隔局が基地局からユーザ別のデータ伝送ではなく、パイロット信号を受信することを示す。アップリンク通信は、図1には簡潔化のために示されていない。
【0016】
W−CDMAの標準規格の一定の伝送モードにおいて、遠隔局は一定のタイプの物理チャンネル、例えば、ダウンリンク共用(物理)チャンネル(downlink shared channel, DSCH)のための単一基地局の多数のアンテナから、多数の伝送を受信することができる。図1に示されているように、遠隔局106aは基地局104aからの多数の伝送を受信し、遠隔局106dは基地局104dからの多数の伝送を受信し、遠隔局106fは基地局104fからの多数の伝送を受信する。
【0017】
図2は、ダウンリンクの物理チャンネルの信号処理についての実施形態の簡略化したブロック図である。送信機ユニットではデータを、通常はパケット形式で、データ源212からエンコーダ214へ送る。エンコーダ214では、実行されている特定のCDMAシステムまたは標準規格に依存して、多数の機能を行なう。このようなコード化機能には、通常は、各データパケットのフォーマッティングが含まれていて、各データパケットには必要な制御フィールド、巡回冗長検査(cyclic redundancy check, CRC)ビット、およびコードの末尾のビットが構成されている。次に、エンコーダ214では、フォーマットされたパケットを特定のコード化方式でコード化して、コード化されたパケット内の符号をインターリーブ(または再順序付け)する。エンコーダ214では、(例えば、データを反復するか、またはパンクチャすることによって)パケットレートの整合も行う。
【0018】
インターリーブされたパケットを変調器(modulator, MOD)216へ供給し、(IS−95のCDMAのシステムでは)スクランブリング順序でスクランブルし、チャンネル化コードでカバーし、拡散コード(例えば、短いPNIコードおよびPNQコード)で拡散する。拡散コードで拡散することを、W−CDMAの標準規格による“スクランブリング”と呼ぶ。チャンネル化コードは、(W−CDMAのシステムでは)直交可変拡散係数(orthogonal variable spreading factor, OVSF)コード、(IS−95のCDMAシステムでは)ウオルシュコード、または、ここでも実行されている特定のCDMAのシステムあるいは標準規格に依存して、その他の直交コードであってもよい。次に、拡散されたデータを送信機(transmitter, TMTR)218へ供給し、直角変調し、フィルタし、増幅し、ダウンリンク信号を生成する。ダウンリンク信号は、アンテナ220から空中で伝送される。ダウンリンク処理は、IS−95およびW−CDMAの標準規格にさらに詳しく記載されている。
【0019】
受信機ユニットでは、ダウンリンク信号をアンテナ230によって受信して、受信機(receiver, RCVR)232へルート設定する。受信機232は、受信信号をフィルタし、増幅し、直角復調し、サンプリングし、量子化する。次に、ディジタル化されたサンプルを復調器(demodulator, DEMOD)234へ供給し、逆拡散コードで逆拡散し(またはデスクランブルし)、または(IS−95のCDMAシステムでは)デスクランブリングコードでデスクランブルし、処理している各物理チャンネルのチャンネル化コードでデカバーする。逆拡散コード、デスクランブリングコード、およびチャンネル化コードは、送信機ユニットにおいて使用されているコードと対応する。次に、復調されたデータをデコーダ236へ供給し、デコーダ236では、エンコーダ214において行われる機能と逆の機能(例えば、デインターリビング機能、デコーディング機能、およびCRC検査機能)を行う。デコードされたデータは、データシンク238へ供給される。
【0020】
制御装置240は、復調器234およびデコーダ236の動作を指示する。メモリユニット242は、復調器234へ接続され(恐らくは、点線で示されているように制御装置240へも接続され)、一定の動作モードで、復調器234からの中間結果、すなわちデータを記憶するのに使用される。
【0021】
上述のブロック図のシステムでは、ダウンリンク上でのパケットデータの伝送、メッセージング、音声、画像、他のタイプの通信をサポートする。双方向の通信システムでは、遠隔局から基地局へのアップリンク伝送もサポートする。しかしながら、アップリンクの処理は、図2には簡潔化のために示されていない。
【0022】
図3aには、変調器300、送信機302、およびアンテナのブロック図が示されており、この処理ユニットでは、2本のアンテナによって物理チャンネルの伝送をサポートする。図3aに示されている処理ユニットは、W−CDMAの標準規格によって規定されている時空ブロックコード化伝送アンテナダイバーシティ(space time block coding transmit antenna diversity, STTD)モードをサポートするのに使用される。物理チャンネルのデータ(すなわち、チャンネルデータ)をSTTDエンコーダ310へ供給し、STTDエンコーダ310では、各アンテナごとに、STTDでコード化されたデータを生成し、各アンテナを使用して、チャンネルデータを伝送する。STTDエンコーダ310の動作は、さらに詳しく別途記載する。各アンテナのSTTDでコード化されたデータを各チャンネライザー320へ供給し、チャンネライザー320では、物理チャンネルに割り当てられたチャンネル化コードでデータをカバーして、“チャンネル化された(channelized)”データを生成する。W−CDMAシステムでは、同一のチャンネル化コードを両方のアンテナに使用する。
【0023】
データをチャンネル化するのにカバリングを使用すると、多数の物理チャンネルに関するデータを、互いに干渉することなく最適に送受信することができる。各物理チャンネルには、1組のチャンネル化コードから選択した特定のチャンネル化コードが割り当てられる。組内のコードは、通常は、互いに直交するように設計されていて、個々のコードを二乗して、コード長において積分すると、高い(エネルギー)値になるが、組内の他のコードと乗算して、コード長において積分すると、低い(エネルギー)値になる。直交していないチャンネル化コードも、カバリングに使用できる。
【0024】
カバリングをするために、伝送チャンネルビットを、割り当てられたチャンネル化コードで乗算する。受信機では、ビットをカバーするのに使用するのと同じコードで受信サンプルを乗算し、コード長において積分することによって、伝送ビットを回復する。デカバーするのに使用されるコードでカバーしたビットのみが高い値になり、他のコードでカバーした他の物理チャンネルからのビットの積分結果は、ゼロに近い値になる。
【0025】
チャンネライザー320内では、STTDでコード化されたデータをI/Qデマルチプレクサ(demultiplexer, DEMUX)322へ供給し、DEMUX322では、データを同相(inphase, I)のデータと直角位相(quadrature, Q)のデータとへデマルチプレックスする。Iデータを乗算器324aへ供給し、Qデータを乗算器324bへ供給し、物理チャンネルに割当てられたチャンネル化コード(channelization code, Cd)でカバーする(すなわち、乗算する)。乗算器324aおよび324bでは、IS−95のCDMAシステムにおいてウオルシュコードでカバリングするのと類似したやり方で、チャンネル化コードを使用してカバリングを行う。
【0026】
IS−95のCDMAシステムでは、各物理チャンネルのデータレートは、一定の範囲内で可変であり(例えば、32キロビット秒以下)、64チップから成る固定長のウオルシュコードを使用して、トラヒックチャンネルをカバーする。W−CDMAシステムでは直交コード、すなわちOVSFコードを使用し、直交コードは、ウオルシュコードと同じであるが、コードを識別する指標がビットを反転されている(例えば、64チップ長のコードでは、ウオルシュコード(64,5)(5=b000101)はOVSFコード(64,40)(40=b101000)になる))ことが異なる。
【0027】
カバーされたQデータを乗算器324bから乗算器326へ供給し、複素符号jと乗算し、チャンネル化されたデータの虚数部を生成する。乗算器324aからの実数部と乗算器326からの虚数部とを加算器328によって加算して、複素数のチャンネル化されたデータを求める。次に、各アンテナごとのチャンネル化されたデータを、乗算器330によって複素数のスクランブリングコードPNでスクランブルして、乗算器328によって重み付け係数Gで基準化する。重み付け係数Gを、処理される物理チャンネルごとに選択し、それを使用して、物理チャンネルの伝送電力を調節する。
【0028】
乗算器332bからのスクランブルされて重み付けされたデータと、他の物理チャンネルのスクランブルされて重み付けされたデータと、別の他の物理チャンネル(例えば、共通の制御物理チャンネル)の他のデータとを加算器334によって加算して、複合データを生成する。乗算器336によって、各アンテナの複合データを複素数の重み付け係数Wで再び乗算する。W−CDMAの標準規格において指定されているように、重み付け係数は、閉ループモード1では位相調節、および閉ループモード2では位相/振幅調節に使用される。
【0029】
次に、各乗算器336からの調節されたデータを各送信機302へ供給し、送信機302ではデータをRF変調信号へ変換し、各アンテナ304から伝送する。
【0030】
図3bは、送信機302の一部分についての実施形態のブロック図である。変調器300からの複合データは複素数の値であって、実数/虚数デマルチプレクサ(real/imaginary demultiplexer, Re/Im DEMUX)352へ供給され、Re/Im DEMUX352では、データを実数部と虚数部とへデマルチプレックスする。次に実数部と虚数部とを各パルス整形フィルタ(pulse shape filter)354aと354bとによってフィルタする。フィルタされた実数部と虚数部とを、乗算器356aと乗算器356bとによって各搬送波信号cos(ωct)と−sin(ωct)とで変調し、同相の変調成分と直角位相の変調成分とを生成し、これらを加算器358によって加算して、変調信号を生成する。変調信号は、通常は、調整してからアンテナへ伝送する。
【0031】
図4aは、STTDエンコーダ310によって行われるコード化を示す図である。チャンネルデータには、{b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,...}として表わされる一連のビットが構成されている。W−CDMAシステムのSTTDモードでは、入力ビット系列は、2以上のアンテナから送られる。例えば、各アンテナは、多数のアンテナから構成されていて、かつ特定のビームパターンを有するフェーズドアレイアンテナと置換することができる。STTD方式は、(採用されている物理アンテナ数に関係なく)2本の異なる経路用に設計されている。
【0032】
STTDエンコーダ310は入力ビット系列を受信し、多数の出力ビット系列を生成して、各アンテナごとに1つの出力ビット系列を使用して、チャンネルデータを伝送する(2つの出力ビット系列は、例えば図4aに示されているように生成される)。W−CDMAの標準規格にしたがって、アンテナ1(antenna 1, ANT 1)の第1の出力ビット系列は入力ビット系列の複製であり、アンテナ2(antenna 2, ANT 2)の第2の出力ビット系列は同じビットから構成されているが、ビットの順番は時間内で再構成され、ビットの一部は反転されている。
【0033】
第2の出力ビット系列を生成するためのSTTDのコード化では、最初に、入力ビット系列を、4ビットから成るブロックへ分割する。各ブロックの第3のビット位置のビット(例えば、b2)を第1のビット位置のビット(例えば、b0)とスワップし、第4のビット位置のビット(例えば、b3)を第2のビット位置のビット(例えば、b1)とスワップする。第2の出力ビット系列では、さらに加えて、ブロック内の第1のビット位置のビットと第4のビット位置のビット(例えば、b1およびb2)を反転する。
【0034】
図4bは、STTDエンコーダ310によって、複素表示を使用して行われるコード化を示す図である。STTDエンコーダ310からの出力ビット系列を、各送信機へ供給し、伝送する。各送信機では、ビット系列を同相(I)系列と直角位相(Q)系列とへデマルチプレックスする。アンテナ1では、送信機の入力ビット系列{b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,...}を、I系列{b0,b2,b4,b6,...}とQ系列{b1,b3,b5,b7,...}とへデマルチプレックスする。S0=b0+jb1、S1=b2+jb3、などとすると、アンテナ1のI系列およびQ系列を、複素数の符号系列{S0,S1,S2,S3,...}とすることもできる。
【0035】
同様に、アンテナ2では、送信機の入力ビット系列{−b2,b3,b0,−b1,−b6,b7,b4,−b5,...}を、I系列{−b2,b0,−b6,b4,...}とQ系列{b3,−b1,−b7,−b5,...}とへデマルチプレックスする。−S1 *=−b2+jb2、S0 *=b0−jb1、などとすると、アンテナ2のI系列およびQ系列を、複素数の符号系列{−S1 *,S0 *,−S3 *,S2 *,...}とすることもできる。S0 *は、S0の複素共役を表わす。
【0036】
2以上のアンテナによってチャンネルデータを伝送して、空間ダイバーシティを行なうことにより、劣悪な経路の影響に対抗して、性能を向上する。伝送の少なくとも1つにおいてビットの順番を再構成して、時間ダイバーシティを行なうことにより、インパルス雑音および干渉に対抗して、性能を向上する。ビット反転を使用して、受信機ユニットは2つのアンテナからの流れを分割し、経路ダイバーシティを行う。
【0037】
W−CDMAの標準規格にしたがって、ダウンリンクの共用チャンネル(downlink shared channel, DSCH)を使用して、15キロビット秒ないし1.92メガビット秒において可変のビットレートでデータを伝送することができる。W−CDMAの標準規格では、このビットレートは変調器216へ供給されるビットレート、すなわちコード化、インターリービング、およびレート整合の後で、かつカバリング、拡散、などの前のビットレートを示す。データをカバー(およびチャンネル化)するのに使用されるOVSFコードでは、チップレートは一定であるが(すなわち、W−CDMAでは3.84メガチップレート)、チップの長さは4ないし512チップにおいて可変である。OVSFコードの長さは、拡散係数(spreading factor, SF)とも呼ばれる。表1には、W−CDMAによってサポートされるビットレート(単位:キロビット秒)と、対応するOVSFコード長(単位:チップ)とが示されている。
【0038】
【表1】
【0039】
表1に示されているように、OVSFコードは、最低支援ビットレートの15キロビット秒で最大コード長の512チップを有し、最低コード長の4チップで最高支援ビットレートの1.92メガビットを有する。
【0040】
図5は、OVSFコードの生成を示す図である。各OVSFコードは、SFを拡散係数(すなわち、コード長)とし、iを拡散係数に対する個々のコードの識別(すなわち、i=0,1,2,...SF−1)とすると、表示符号CSF,iによって識別することができる。OVSFコードは“体系化された”コードであり、1組の規則にしたがって、より短いOVSFコードから、次にくるより長いOVSFコードを生成することができる。より長い長さのOVSFコード(すなわち、C2x)を生成するには、各1つ前のより短い長さのOVSFコード(すなわち、Cx)を使用して、2つの新しいOVSFコードを生成する。第1の新しいOVSFコードは、より短い長さのOVSFコードを2回反復することによって生成され(すなわち、C2x,2i=Cx,i,Cx,i)、第2の新しいOVSFコードは、より短い長さのOVSFコードを2回反復して、2番目の反復を反転することによって生成される(すなわち、C2x,2i+1=Cx,i,−Cx,i)。
【0041】
図5に示されているように、1つのOVSFコードをコード長1(すなわち、C1,0=1)と定める。2つのOVSFコードをコード長2(すなわち、C2,0=1,1およびC2,1=1、−1)と定め、コード長1のOVSFコードから生成する。同様に、4つのOVSFコードをコード長4と定め、OVSFコード(C2,0=1,1)から、OVSFコード(C4,0=1,1,1,1)および(C4,1=1,1,−1,−1)を生成し、OVSFコード(C2,1=1、−1)から、OVSFコード(C4,2=1,−1,1,−1)および(C4,3=1,−1,−1,1)を生成する。
【0042】
W−CDMAの標準規格にしたがうと基地局と通信している各ユーザは、通常は、ダウンリンク上に専用チャンネル(dedicated channel, DCH)を割当てられていて、パケットデータ伝送に必要なときに、ダウンリンクの共用チャンネルを割当て/割振られる。専用チャンネルのパラメータは、通信が設定されるときに、ネゴシエートされるか、または受信機ユニットに知らされる。例えば、専用チャンネルでは、チャンネル化コードは分かっているが、レート整合パラメータのような、他のパラメータは分かっているときと、分かっていないときがある。通信が設定されるときに、パラメータが分かっていないときは、転送フォーマット結合表示(transport format combination indication, TFCI)を使用して、未知の転送フォーマットを知らせる。
【0043】
しかしながら、チャンネル化コードは、専用チャンネルには与えられているが、ダウンリンク共用チャンネルでは、通常は事前に(priori)分かっていないことが、ダウンリンクの共用チャンネルが動的である理由の1つである。転送フォーマットには、ダウンリンク共用チャンネルと関係付けられている種々のパラメータが含まれていて、このようなパラメータには、例えば、チャンネルに割り当てられた個々のOVSFコード、ビットレート、などが含まれている。ダウンリンクの共用チャンネルの転送フォーマットと他の物理チャンネルの転送フォーマットとを結合して、転送フォーマット結合(transport format combination, TCF)を生成し、TCFをTCFIへコード化して、TCFIを専用チャンネル上で受信機ユニットへ伝送する。TCFI、そのコード化、および伝送については、W−CDMAの標準規格に詳しく記載されている。
【0044】
受信機ユニットは、専用チャンネルにおいてTFCIを検出すると、個々の物理チャンネルの転送フォーマットを、ダウンリンクの共用チャンネルの転送フォーマットも含めて、判断することができる。その後で、受信機ユニットは、ダウンリンク共用チャンネルを復調して、デコードすることができる。
【0045】
いくつかの例では、専用チャンネル上でのTCFIの伝送は、ダウンリンク共用チャンネル上でのデータ伝送とほぼ並行して行われる。さらに加えて、専用チャンネルを復調して、デコードすることによる処理遅延のために、共用チャンネル上でのデータ伝送を受信してから少し時間が経つまで、TCFIは分からない。したがって、共用チャンネルを復調し、デコードするのに必要な転送フォーマットの情報は、実時間では得られない。本発明では、実際のOVSFコードが分かっていないときに、データ伝送を効率的に処理するための技術を提供する。
【0046】
図6は、本発明の実施形態にしたがう変調(スペクトラム拡散)信号の処理についてのフローチャートである。最初に、ステップ612において、変調信号を受信し、調整し、ディジタル化し、サンプルを生成する。その後で、サンプルを多数のフィンガー素子によって処理する。なお、各フィンガー素子は、受信信号の特定の信号路(すなわち、マルチパス)を処理するように割り当てられている。
【0047】
ステップ614では、各フィンガー素子ごとに、処理しているマルチパスに対応付けて時間をずらして、サンプルをPN系列で逆拡散する。次に、ステップ616では、実際のOVSFコードは、逆拡散されたサンプルをデカバーするのに使用する仮のOVSFコードを識別する。実際のOVSFコードは、基地局においてデータをカバーするのに使用されるが、仮のOVSFコードは、実際のOVSFコードを生成するのに使用されるコードであり、さらに詳しく別途記載する。2以上の基地局から信号を受信し、かつ送信基地局において異なる実際のOVSFコードを使用するときは、異なるフィンガー素子ごとに、異なる仮のOVSFコードを使用する。
【0048】
次に、ステップ618では、各フィンガー素子ごとに、逆拡散されたサンプルを仮のOVSFコードでデカバーして、パイロット推定値が使用できるときは、これを使って、コヒーレントに復調して、部分的に処理された信号を生成する。部分的に処理された符号は、仮のOVSFコードと実際のOVSFコードとの関係に依存して、実際の符号の一部分か、または実際の符号の全てを表わし、これについては別途記載する。ステップ622では、割り当てられた全フィンガー素子からの部分的に処理された符号を、適切に重み付けして、結合して、結合された符号、すなわち中間結果を生成する。中間結果は、実際のOVSFが分かるまで、バッファに記憶される。
【0049】
ステップ624では、実際のOVSFコードを判断する。バッファから中間結果を取出して、さらに処理する。とくに、ステップ626では、各符号期間(すなわち、各実際のOVSFコード長)の中間結果を基準化して、結合して、その符号期間の最終結果を生成する。基準化は、仮のOVSFコードと実際のOVSFコードとの関係に依存して行ない、これについては別途記載する。最終結果は、伝送符号の推定値を表わす。ステップ628では、W−CDMAシステムにおいてSTTDのデコーディングを行うのに、基地局において行われるSTTDのコード化と相補的なやり方で、多数の符号期間からの最終結果を基準化して、結合して、回復された符号を生成する。図6に示されている処理は、さらに詳しく別途記載する。
【0050】
図7は、物理チャンネルを受信して、復調するのに使用する受信機ユニット700の一部分についての実施形態のブロック図であり、物理チャンネルには、W−CDMAの標準規格のSTTDモードの多数の伝送アンテナから伝送されるものが含まれる。アンテナ710は、伝送アンテナからのRF変調信号を受信し、受信機(receiver, RCVR)712へ供給し、RCVR712は受信信号を(例えば、増幅、フィルタ、などをして)調整して、調整された信号を中間周波数(intermediate frequency, IF)またはベースバンドへ直角ダウンコンバートする。受信機712は、さらに加えて、ダウンコンバートされた同相信号と直角位相信号とをサンプリングし、量子化し、受信サンプルを生成し、受信サンプルをレーキ受信機(rake receiver)720へ供給する。図7には、物理チャンネルの処理用にレーキ受信機が示されているが、本発明の技術的範囲内の他の受信機構造および構成を使用してもよい。
【0051】
一般的な構成では、受信信号を、受信信号のチップレートfCよりも高いサンプルレートfSでサンプリングする。例えば、チップレートは、IS−95のCDMAシステムではfC=1.2288メガチップ秒(または、W−CDMAのシステムでは、3.84メガチップ秒)であるが、サンプルレートはチップレートの、例えば、8倍(すなわち、8×チップ)、16倍(すなわち、16×チップ)、32倍(すなわち、32×チップ)、または他の倍数である。サンプルレートがより高くなると、タイミングの微調節のために、1経路位置に“ねらいを付ける”ことができる。
【0052】
図7に示されているように、レーク受信機720には、サーチャー素子722と多数のフィンガー素子730aないし730nとが構成されている。これらの素子の各々は、受信機712からサンプルを受信して、素子と関係付けられているタスクか、または制御装置740によって指示されたタスクを行う。例えば、サーチャー素子722は、制御装置740によって命令されるか、または受信信号の強力なインスタンスをサーチするように割り当てられる。強力な信号は、異なる時間ずれで存在し、サーチャー素子722は、異なるパラメータ(例えば、異なるPNコード、異なる時間ずれ、など)でサンプルを処理することによって、強力な信号を識別する。サーチャー722は、制御装置740へ、サーチした信号に対応するデータを供給するか、またはサーチ結果を示すように設計されている。制御装置740は、サーチャー素子722の支援による判断にしたがって、受信信号の最強のインスタンスの復調をフィンガー素子730に割り当てる。
【0053】
各割当てられたフィンガー素子730は、制御装置740によって指示されるように、受信信号(すなわち、特定の時間ずれを割り当てられた信号)の1インスタンスごとに、1つの物理チャンネルを復調する。チャンネル化コードが分かっているときは、各割り当てられたフィンガー素子730は、受信信号の割り当てられたインスタンスに対応する回復された符号(例えば、SA)を供給する。割当てられた全フィンガー素子730は、回復された符号を結合器732へ供給し、結合器732は、結合して、伝送データをよりよく示す複合符号を供給する。結合された符号は、回復されたチャンネルデータを表わし、次の処理ブロック(例えば、デコーダ)へ供給される。
【0054】
本発明にしたがって、チャンネル化コードが分かっていないときは、各割り当てられたフィンガー素子730は、部分的に処理された符号、すなわち受信信号の割り当てられたインスタンス(すなわち、割当てられた信号路)に対応する符号を供給する。各部分的に処理された符号は、受信サンプルおよび実際のチャンネル化コードを処理するのに使用する仮のチャンネル化コードに依存して、1つの回復された符号か、または1つの回復された符号の一部を表わす。次に、異なる割り当てられたフィンガー素子730からの部分的に処理された符号を結合して、伝送データをよりよく示す、結合された符号を供給する。結合器からの結合された符号、すなわち“中間結果”をメモリ742へ供給し、記憶する。中間結果は、後で、実際のチャンネル化コードが分かったときに、取出し、さらに処理し、回復された符号、すなわち回復されたチャンネルデータを求める。仮のチャンネル化コードを使用して行う処理および中間データの後処理については、さらに詳しく別途記載する。
【0055】
CDMAシステムのレーク受信機の設計および動作は、米国特許第5,764,687号(“MOBILE DEMODULATOR ARCHITECTURE FOR A SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM”)および米国特許第5,490,165号(“DEMODULATION ELEMENT ASSIGNMENT IN A SYSTEM CAPABLE OF RECEIVING MULTIPLE SIGNALS”)にさらに詳しく記載されており、両文献は本発明の譲受け人に譲渡され、ここでは参考文献として取り上げている。
【0056】
図7には簡潔化のために示されていないが、各フィンガー素子にはロック検出器も構成されていて、ロック検出器では、各フィンガー素子における回復されたデータの品質指標(例えば、平均エネルギー)を計算し、フィンガー素子からの部分的に処理された符号の品質指標が最低閾値を越えていないときは、その符号をマスクする。マスクすることにより、フィンガー素子の受信信号の中で十分な強度と信頼性とをもつ信号のみから、結合出力を生成し、回復されたデータの品質を向上することを確実にする。
【0057】
図8は、フィンガー素子についての1つの実施形態のブロック図であり、フィンガー素子は、図7の1つのフィンガー素子730を構成するのに使用される。フィンガー素子は、復調素子とも呼ばれる。受信機712からの受信サンプルを乗算器812へ供給し、PNの複素数の逆拡散コード、すなわち送信機ユニットにおいて使用されるスクランブリングコードに対応するコードを使用して、フィンガー素子に割り当てられた時間ずれで、デスクランブルする。次に、デスクランブルされたサンプルを、1組の乗算器814aないし814cへ供給する。
【0058】
デスクランブルされたサンプルには、受信信号の全物理チャンネルに関するデータ、例えばパイロットデータ、制御データ、専用チャンネルおよび共用チャンネル上を伝送されるデータが構成されている。送信機ユニットでは、(1)個々のチャンネルに割当てられたOVSFコードで各チャンネルデータをチャンネル化すること、(2)データを時分割多重化すること、または(3)(1)および(2)の組合せによって、これらの種々のタイプのデータを分別することができる。
【0059】
W−CDMAの標準規格にしたがうと、閉ループモード1において、2本の伝送アンテナに直交パイロットが使用される。異なる符号パターンWp1およびWp2を使用することによって、2本のアンテナのための直交パイロットを生成する。したがって、受信機ユニットにおいて、乗算器814aおよび814bは、同じ符号パターンWp1およびWp2を使用して、パイロットを回復する。次に、乗算器814aおよび814bからのパイロットのサンプルを、アキュムレータ(accumulator, ACC)816aおよび816bへ供給して、符号パターンの長さにおいて蓄積して、パイロットの瞬間位相および振幅を示す値を求める。次に、アキュムレータ816aおよび816bからの瞬間パイロット値を各パイロットプロセッサ818aおよび818bへ供給する。
【0060】
【数1】
【0061】
同様のやり方では、乗算器812からのデスクランブルされたサンプルを乗算器814cへ供給し、(実際のOVSFコードが既に分かっているときは)実際のOVSFコードCdか、または(実際のOVSFコードが分かっていないときは)仮のOVSFコードChでデカバーして、物理チャンネル上のデータを回復する。次に、乗算器814cからのサンプルをアキュムレータ816cへ供給し、OVSFコードCdまたはChの長さにおいて蓄積し、それを使用して、サンプルをデカバーする。処理されている物理チャンネルの実際のOVSFコードCdが分かっているときは、アキュムレータ816cは、コードの長さにおいてサンプルを蓄積して、受信符号を生成する。例えば、表1を再び参照すると、物理チャンネルのビットレートが1.92メガビット秒であるときは、アキュムレータ816cは4チップ期間においてサンプルを蓄積して、受信符号を供給する。他方の極値において、物理チャンネルのビットレートが7.5キロビット秒であるときは、アキュムレータ816cは512チップ期間においてサンプルを蓄積して、受信符号を供給する。アキュムレータ816cからのデカバーされた符号を、遅延素子828によって遅延して、パイロットプロセッサ818の遅延と整合させる。
【0062】
本発明にしたがって、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードChの中で、拡散係数が実際のOVSFコードよりも小さいコードを使用して、デカバリングを行う。次に、アキュムレータ816cは、仮のOVSFコードの長さに対応する時間期間において蓄積する。したがって、アキュムレータ816cからのデカバーされた各符号は、実際の受信符号の一部分のみである。
【0063】
【数2】
【0064】
とくに、データ回復素子830は、パイロット推定値とデカバーされた符号とのドット積およびクロス積をとり、部分的に処理された符号を生成する。デカバーされたデータ符号のI成分をXI、Q成分をXQとし、推定パイロットデータのI成分をPI、Q成分をPQとすると、ドット積およびクロス積は、XIPI+XQPQおよびXIPQ+XQPIの演算を示す。当業者には分かるように、データ回復処理には、デカバーされたデータ符号および推定パイロットの一方または両方の回転または基準化、あるいはこの両者も含まれる。
【0065】
図8では、乗算器814a、814b、アキュムレータ816a、816b、およびパイロットプロセッサ818a、818bは、フィンガー素子のパイロット処理ユニットを示す。パイロットデータが1本のみのアンテナから送られるモードでは、必要なパイロット処理経路は1本のみであり、他のパイロット処理経路をディスエーブルする。乗算器814c、アキュムレータ816c、および遅延素子828は、フィンガー素子のデータ処理ユニットとも呼ばれる。
【0066】
処理される物理チャンネルは、1本のアンテナから送られもよく、(例えば、W−CDMAシステムのSTTDモードでは)2本のアンテナから送られてもよい。さらに加えて、物理チャンネルは、(例えば、IS−95のCDMAシステムでは)BPSK変調か、または(例えば、W−CDMAシステムでは)QPSK変調を使用して変調される。
【0067】
W−CDMAシステムのSTTDモードでは、1本の物理チャンネルについて、2本のアンテナから2つのRF変調信号を送る。各RF変調信号は、個々の異なる経路損失を受ける。したがって、受信信号は、2つのRF変調信号の重み付けされた和であり、Xを受信符号系列{X0,X1,X3,...}とし、SA1を第1の伝送アンテナから送信される符号系列{S0,S1,S3,S4,...}とし、SA2を第2の伝送アンテナから送信される符号系列{−S1 *,S0 *,−S3 *,S2 *,...}とし、αおよびβを2本の経路のフェージング係数とすると、
X=αSA1+βSA2
で表わすことができる。受信符号は、
X0=αS0−βS1 * 式(1)
X1=αS1+βS0 * 式(2)
X2=αS2−βS3 * 式(3)
X3=αS3+βS2 * 式(4)
で表わすことができる。式(1)ないし(4)では、アンテナ1および2から伝送される信号がほぼ同時にフィンガー素子において受信され、このことが多くの例において概ね真であることを仮定している。2本の経路が同時に受信されないときは、性能は僅かに劣化するが、上述の式は依然として適正であり、本明細書に記載した処理に依然として利用することができる。
【0068】
第2の伝送アンテナ上で送られる符号を時分割多重化するので、受信符号系列{X0,X1,X2,X3,...}をさらに処理して、送信符号系列{S0,S1,S2,S3,...}を回復する。送信符号S0の推定値を判断するために、次のように、式(1)および(2)を基準化して、結合する。
【0069】
【数3】
【0070】
物理チャンネル上で伝送されるデータを回復するには、送信機において物理チャンネルをチャンネル化するのに使用するのと同じOVSFコードCdでデスクランブルされたサンプルをデカバーすることが必要である。しかしながら、既に記載したように、W−CDMAシステムにおける共用チャンネルのビットレートは可変であり、かつ個々の無線フレームのビットレートは専用チャンネル上に与えられていて、共用チャンネルのデータと専用チャンネルのデータとは、ほぼ並行して伝送される。
【0071】
可変で、かつ未知のビットレート(すなわち、未知のOVSFコード)をもつ物理チャンネル(例えば、W−CDMAシステムにおけるダウンリンク共用チャンネル)上のデータを回復するには、いくつかの技術が使用される。1つの技術では、デスクランブルされたサンプルをメモリに記憶して、後で、物理チャンネルの情報が分かったときに取出して、処理する。未処理のサンプルを記憶するには、種々の係数(例えば、無線フレームのサイズ、高ビットレート、未処理のサンプルを表わすのに使用されるより高い分解能、など)が使用されているために、大きいメモリが必要である。さらに加えて、割り当てられた全フィンガー素子ごとに、デスクランブルされたサンプルを記憶する。
【0072】
別の技術では、デスクランブルされたデータを、全ての可能なOVSFコード(または、処理されている物理チャンネルで可能な全てのOVSFコード)でデカバーする。例えば、デスクランブルされたデータを、OVSFコードC4,0=1,1,1,1、OVSFコードC4,1=1,1,−1,−1、などでデカバーし、なお、このようなOVSFコードの最後は、OVSFコードC512,511=1,−1,−1,1,−1,1,1,−1,...である。可能なOVSFコードは、だいたい1024個あるので、全ての可能なOVSFコードの総当たり処理(brute force processing)に拡張できるが、実行コストは高い。したがって、必要な緩衝または計算、あるいはこの両者の量を低減する他の技術も、非常に求められている。
【0073】
本発明にしたがうと、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードを使用して、受信サンプルを処理する。実際のOVSFコードは、処理されている物理チャンネルをチャンネル化するのに実際に使用したコードである。最初に、全てのOVSFコードの組を判断する。なお、全てのOVSFコードの組は、実際に使用される可能性のある全てのOVSFコードを生成するのに使用される。次に、この組の中の最大拡散係数をもつOVSFコードを、仮のOVSFコードとして選択する。したがって、仮のOVSFコードを“基礎”のOVSFコードとし、これを使用して、実際のOVSFコードの全ての可能性を生成する。OVSFコードを生成するための符号樹(code tree)は既知の構造を有し、本発明ではこのOVSFコードの特性を利用している。実際のOVSFコードが、1組の可能なコードの構成要素であることが分かっているときは、最大拡散係数をもち、かつこの組の中の可能なコードを生成するのに使用される仮のOVSFコードを使用して、データをデカバーする。
【0074】
例えば、図5を再び参照すると、実際のOVSFコードは、4の拡散係数をもち、かつコードがC4,0またはC4,1の何れかであることが分かっているときは、OVSFコードC2,0を使用して、C4,0またはC4,1を生成できるので、C2,0を使用して、物理チャンネルを処理することができる。別の例では、実際のOVSFコードが、C8,0ないしC8,3およびC16,0ないしC16,7が構成されている組の構成要素であることが分かっているときは、OVSFコードC2,0を使用して、物理チャンネルを処理することができる。実際のOVSFコードが、C8,2ないしC8,3およびC16,4ないしC16,7が構成されているより小さいコードの組の構成要素であることが分かっているときは、より大きい拡散係数をもつOVSFコードC4,1を使用して、物理チャンネルを処理することができる。物理チャンネルの処理に使用するために選択したOVSFコードは、仮のOVSFコードと呼ばれる。
【0075】
本発明をより明らかに理解するために、ここで、仮のOVSFコードを使用して行う受信サンプルの処理を、特定の例で開示する。この例では、仮のOVSFコードの長さは、実際のOVSFコードの長さの半分である。
【0076】
図9は、実際のOVSFコードおよび仮のOVSFコードを使用して行う2つの符号の処理を示す図である。この例では、第1のアンテナから受信したフィルタされたパイロットをαとして表わし、第2のアンテナから受信したフィルタされたパイロットをβとして表わし、実際のOVSFコードを使用して処理される受信符号をX0およびX1として表わし、仮のOVSFコードを使用して処理される受信符号をY00、Y01、Y10、およびY11として表わしている。仮のOVSFコードの長さは実際のOVSFコードの長さの半分であるので、1つの符号Xnに対して、2つの符号Yn0およびYn1が生成される。
【0077】
実際のOVSFコードが分かっているときは、特定の信号路を処理するように割り当てられた各フィンガー素子ごとに、次の項、すなわち、
α*X0、
α*X1、
β*X0、および、
β*X1、
を計算することができる。
【0078】
【数4】
【0079】
しかしながら、実際のOVSFコードが分かっていないときは、仮のOVSFコードを生成して、受信符号の処理に使用する。各割り当てられたフィンガー素子ごとに、仮のOVSFコードを使用して、次の項、すなわち、
α*Y00,α*Y01、
α*Y10,,α*Y11、
βY00 *,βY01 *、および、
βY10 *,βY11 *、
を計算することができる。この例では、実際のOVSFコードの長さは、仮のOVSFコードの長さの2倍であるので、1伝送符号に対して、2対の部分的に処理された符号が生成される。全ての割り当てられたフィンガー素子からの項を適切に重み付けして、結合すると、次の項を求めることができる。
【0080】
【数5】
【0081】
これらの項は中間結果を表わしており、中間結果はメモリ内に記憶され、実際のOVSFコードを判断するのに使用される。実際のOVSFコードが分かると、中間結果をメモリから取出して、次に示すように、適切に結合することができる。
【0082】
【数6】
【0083】
上述の例では、2つの“Y”項を、プラス符号(“+”)を使用して、結合し、1つの“X”の項を生成する。しかしながら、“Y”の項を結合する前に、“Y”の項をそれぞれ基準化する。すなわち、どのようにして、仮のOVSFコードを基準化して、連結して、実際のOVSFコードを求めるかに依存して、各“Y”の項を+1または−1の何れかで基準化する。次に、送信符号S0およびS1を、上述と同様のやり方で、次に示すように、判断する。
【0084】
【数7】
【0085】
上述の例によって示したように、式(5)および(6)は、仮のOVSFコードの全てには実行できない。例えば、仮のOVSFコードが4チップ長であり、実際のOVSFコードが8チップ長であるときは、1伝送符号は、2つの仮のOVSFコードに対応する。別の例として、実際のOVSFコードが16チップ長であるときは、1伝送符号は、4つの仮のOVSFコードに対応する。本発明では、仮のOVSFコードを使用して、部分的な処理を行い、後で中間結果を結合して、所望の出力を求める。
【0086】
上述の簡単な例では、同じパイロット推定値αおよびβを、4つの全ての符号Y00、Y01、Y10、およびY11に対して使用する。しかしながら、符号が処理されているときに、使用可能な大抵の更新されたパイロット推定値も使用することができる。この場合に、αおよびβから成る1つの組を使用する代わりに、4つの組α00およびβ00ないしα11およびβ11を使用して、符号Y00ないしY11をそれぞれ処理することができる。
【0087】
図8を再び参照すると、各フィンガー素子は受信信号の1インスタンスを処理して、各フィンガー素子ごとに部分的に処理された符号を生成する。詳しくいうと、各フィンガーは、受信サンプルを拡散し、仮のOVSFコードを使用して、拡散されたサンプルをデカバーし、パイロット推定値を使用して、デカバーされた符号を復調し、部分的に処理された符号を生成する。実際のOVSFコードは、実際のOVSFコードのパターンに依存して、仮のOVSFコードを(+1または−1の何れかで)適切に重み付けした一連のQから構成されている。したがって、各フィンガー素子は、1伝送符号に対して、Q対の部分的に処理された符号を生成する。W−CDMAシステムでは、実際のOVSFコードと仮のOVSFコードとの関係に依存して、Qは1、2、4、...、または128になる。したがって、部分的に処理された符号の各対は、(Q=2,4,...,または128であるときは)伝送符号の一部分に対応し、(Q=1であるときは)全伝送符号に対応する。1つの仮のOVSFコードのコード長に対して、1対の部分的に処理された符号が生成されるとき、各フィンガー素子は、Q対の部分的に処理された符号を(α*Y)および(β*Y)として計算する。
【0088】
1つの基地局から受信したデータの伝送には、割り当てられた全てのフィンガー素子において、同一の仮のOVSFコードを使用する。既に記載したように、多数の基地局から受信され、かつ異なる実際のOVSFコードでカバーしたデータ伝送に対しては、異なる仮のOVSFコードを使用して、受信サンプルをデカバーする。両方の場合において、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を結合して、中間結果を生成する。
【0089】
次に、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を結合器732へ供給し、適切に重み付けし、結合し、結合された符号、すなわち中間結果を求める。詳しくいうと、各仮のOVSFコードの長さに対して、割り当てられた全てのフィンガー素子からの部分的に処理された符号を基準化し、結合して、その仮のOVSFコード長に対する中間結果を生成する。
【0090】
【数8】
【0091】
実際のOVSFコードが分かっているときは、必要であれば、中間結果を取出して、さらに処理して、回復された符号を求める。例えば、仮のOVSFコード、C2,0=1,1を使用して行なう物理チャンネルの処理が済んでいて、実際のOVSFコードがC4,1=1,1,−1,−1であるときは、中間結果を取出して、実際のOVSFコードによって定められるように適切に反転して、実際のOVSFコードの長さにおいて積分して、回復された符号を求める。上述の例では、中間結果の第2の対を反転すると、C4,1のコードの両半分の後半を反転したものに相当する。
【0092】
【数9】
【0093】
次に、式(5)および(6)に示されているように、これらの項を結合して、回復された符号を求める。図7を参照すると、中間結果の処理は、制御装置740、結合器732内の回路、または図7には示されていない他の回路によって行われる。
【0094】
本明細書に記載されている処理ユニット(例えば、乗算器814、アキュムレータ816、パイロットプロセッサ818、データ回復素子830、制御装置740、など)は、種々の形、例えば特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、ディジタル信号プロセッサ、マイクロ制御装置、マイクロプロセッサ、または本明細書に記載されている機能を行なうように設計されている他の電子回路で構成されている。さらに加えて、処理ユニットは、汎用形または特別に設計された形のプロセッサであって、本明細書に記載されている機能を実現するための命令コードを実行するように動作するプロセッサでも構成される。したがって、本明細書に記載されている処理ユニットは、ハードウエア、ソフトウエア、またはその組み合わせを使用して構成される。
【0095】
メモリユニットは、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、フラッシュメモリ、などのメモリ技術で構成される。メモリユニットは、例えばハードディスク、CD−ROMドライブ、などのようなメモリ素子でも構成される。メモリユニットの他の種々の構成も、本発明の技術的範囲内で可能である。
【0096】
上述の好ましい実施形態の説明は、当業者が本発明を生成または使用できるように与えられている。これらの実施形態の種々の変形は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で規定されている全体的な原理は、発明の能力を使用せずに他の実施形態に応用できる。したがって、本発明は、本明細書に示した実施形態に制限されることを意図されるのではなく、本明細書で開示した原理および新規な特徴に一致する最も幅広い技術的範囲に一致することを意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】多数のユーザをサポートするスペクトラム拡散通信システムの図。
【図2】ダウンリンクの物理チャンネルにおける信号処理についての実施形態の簡略化されたブロック図。
【図3a】2つのアンテナによって物理チャンネルの伝送をサポートする構造における、変調器、送信機、およびアンテナのブロック図。
【図3b】送信機の一部分についての実施形態のブロック図。
【図4a】STTDエンコーダによって、ビット表示を使用して行われるコード化を示すブロック図。
【図4b】STTDエンコーダによって、複素表示を使用して行われるコード化を示すブロック図。
【図5】OVSFコードの生成を示す図。
【図6】本発明の実施形態にしたがう変調(スペクトラム拡散)信号の処理を示すフローチャート。
【図7】物理チャンネル、例えばW−CDMAの標準規格のSTTDモードで多数の伝送アンテナから伝送される物理チャンネルを受信して、復調するのに使用される受信機ユニットの一部分についての実施形態のブロック図。
【図8】図7のフィンガー素子の1つを構成するのに使用されるフィンガー素子についての実施形態のブロック図。
【図9】実際のOVSFコードおよび仮のOVSFコードを使用して行われる2つの符号の処理を示す図。
Claims (24)
- 物理チャンネルに使用されるチャンネル化コードがデータ回復の時点で分かっていないときに、物理チャンネル上で伝送されるデータを回復するための方法であって、
変調信号を受信し、処理し、受信サンプルを供給することと、
物理チャンネルを処理するための仮のチャンネル化コードを選択することと、
仮のチャンネル化コードで受信サンプルを処理して、部分的に処理された符号を生成することと、
複数の処理された符号を表わす中間結果を記憶することと、
物理チャンネルに使用される実際のチャンネル化コードを判断することと、
実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとにしたがって中間結果を処理して、最終結果を求めることとが含まれている方法。 - 各符号期間を実際のチャンネル化コードの継続期間に対応させ、多数の符号期間からの最終結果を選択的に結合して、回復された符号を求める請求項1記載の方法。
- W−CDMAの標準規格によって規定されている時空間ブロックコード化伝送アンテナダイバーシティ(space time block coding transmit antenna diversity, STTD)モードにしたがって実行されるコード化を相補するやり方で、選択的な結合が行われる請求項2記載の方法。
- 受信サンプルの処理には、
受信サンプルを仮のチャンネル化コードでデカバーして、デカバーされた符号を生成することと、
デカバーされた符号をパイロット推定値で復調して、部分的に処理された符号を生成することとが含まれている請求項1記載の方法。 - パイロット推定値で復調することには、
デカバーされた符号とパイロット推定値とのドット積をとることと、
デカバーされた符号とパイロット推定値とのクロス積をとることとが含まれていて、
ドット積の結果とクロス積との結果とに基づいて、部分的に処理された符号を求める請求項4記載の方法。 - 物理チャンネルを処理するために割り当てられた複数の復調素子からの部分的に処理された符号を結合して、中間結果を生成することがさらに含まれている請求項1記載の方法。
- 中間結果の処理には、
中間結果を中間結果の組へ分割することと、
個々の組の中の各中間結果を、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとによって判断されるそれぞれの基準化係数によって、基準化することと、
各組ごとに基準化された結果を結合して、組ごとに最終結果を求めることとがさらに含まれている請求項1記載の方法。 - 基準化係数が、+1または−1である請求項7記載の方法。
- 仮のチャンネル化コードが、実際のチャンネル化コードを生成するのに使用される1組のチャンネル化コードの中の構成要素であり、仮のチャンネル化コードの長さが、実際のチャンネル化コードの長さに等しいか、またはそれよりも短い請求項1記載の方法。
- 仮のチャンネル化コードを使用して、組の中の全てのチャンネル化コードを生成することができる請求項9記載の方法。
- 仮のチャンネル化コードが、直交可変拡散係数(orthogonal variable spreading factor, OVSF)のコードである請求項9記載の方法。
- 仮のOVSFコードが、組の中のチャンネル化コードの中で最大の拡散係数をもつ請求項11記載の方法。
- 仮のOVSFコードが4以上の拡散係数をもつ請求項11記載の方法。
- 仮のOVSFコードおよび実際のOVSFコードの各々が、4ないし512の拡散係数をもつ請求項11記載の方法。
- 受信サンプルをパイロット逆拡散コードで逆拡散することと、
逆拡散されたパイロットサンプルを、パイロット逆拡散コードの長さにおいて積分して、パイロット符号を求め、次に、パイロット符号を使用して、パイロット推定値を生成する請求項4記載の方法。 - パイロット符号を補間または補外することによって、パイロット推定値を生成する請求項15記載の方法。
- 物理チャンネルが、可変データレートをもつ請求項1記載の方法。
- データ伝送の少なくとも1つの特徴がデータ回復の時点で分かっていないときに、物理チャンネル上で送られるデータを回復するための方法であって、
変調信号を受信し、処理し、受信サンプルを求めることと、
データ伝送の未知の特徴に対応する仮のパラメータ値を判断することと、
受信サンプルを仮のパラメータ値で処理して、中間結果を生成することと、
中間結果を記憶することと、
未知の特徴に対する実際のパラメータ値を判断することと、
実際のパラメータ値と仮のパラメータ値とを使用して、中間結果をさらに処理して、最終結果を求めることとが含まれている方法。 - 仮のパラメータ値が、データをチャンネル化するのに使用されるチャンネル化コードに対応する請求項18記載の方法。
- CDMA通信システムにおいて物理チャンネルを処理するように動作する受信機ユニットであって、
変調信号を受信し、かつ物理チャンネル上で伝送されるデータを示す受信サンプルを供給するように動作する受信機と、
受信機に接続されている少なくとも1つの復調器素子であって、各復調器素子が、
サンプルを受信して、仮のチャンネル化コードにしたがって処理して、デカバーされた符号を供給するように動作するデータ処理ユニットが構成されている少なくとも1つの復調器素子と、
少なくとも1つの復調器素子からのデカバーされた符号を表わす中間結果を記憶するように動作するメモリユニットと、
中間結果を受信して、実際のチャンネル化コードと仮のチャンネル化コードとにしたがって処理して、最終結果を生成するように動作するプロセッサとが構成されている受信機ユニット。 - 各復調器素子には、
サンプルを受信し、処理し、パイロット推定値を生成するように動作するパイロット処理ユニットと、
パイロットプロセッサとデータ処理ユニットとに接続されていて、かつパイロット推定値とデカバーされた符号とを受信して、部分的に処理された符号を生成するように動作するデータ回復素子とがさらに構成されている請求項20記載の受信機ユニット。 - データ回復素子が、デカバーされた符号を受信して、パイロット推定値で復調して、部分的に処理された符号を生成するように動作する請求項21記載の受信機ユニット。
- 少なくとも1つの復調器素子に接続されていて、かつ割り当てられた復調器素子から部分的に処理された符号を受信し、結合し、中間結果を生成するように動作する結合器とがさらに構成されている請求項22記載の受信機ユニット。
- CDMAの通信システムにおいて物理チャンネルを処理するように動作する受信機ユニットであって、
変調信号を受信して、物理チャンネル上で伝送されるデータを示す受信サンプルを供給するように動作する受信機と、
受信機に接続されている複数の復調器素子であって、かつ各復調器素子が、サンプルを受信して、個々の組のパラメータで復調して、部分的に処理された各符号を供給するように動作し、組の中のパラメータの1つが、受信サンプルをデカバーするのに使用される仮のチャンネル化コードに対応している複数の復調器素子と、
複数の復調器素子に接続されていて、かつ複数の復調器素子から部分的に処理された符号を受信し、結合し、メモリユニットへ記憶されることになる中間結果を生成する結合器とが構成されている受信機ユニット。
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