JP2004507536A - 選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤としての置換ピリミジン - Google Patents

選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤としての置換ピリミジン Download PDF

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Abstract

式(I):
【化1】
Figure 2004507536

〔式中、
は、HまたはC1〜6アルキルであり;
は明細書中に記載した通りであり、Rは、C1〜6アルキルまたはNHである]
の化合物およびその製薬上許容される誘導体。式(I)の化合物は、COX−2の強力かつ選択的な阻害剤であり、様々な状態および疾患の痛み、発熱、炎症の治療に用いられる。

Description

【0001】
発明の背景
本発明は、ピリミジン誘導体、その製造方法、ピリミジン誘導体を含む医薬組成物、および薬剤中のピリミジン誘導体の使用に関する。
【0002】
酵素のシクロオキシゲナーゼ(COX)が2つのイソ型、COX−1およびCOX−2として存在することが近年分かっている。COX−1は、最初に同定された構成型酵素に対応し、COX−2は、マイトジェン、エンドトキシン、ホルモン、サイトカインおよび成長因子などの多くの薬剤により、迅速かつ容易に誘導することができる。COXの作用により生成されるプロスタグランジンは、生理学的役割および病理学的役割の両方の役割を有している。一般に、COX−1は、腎血流および胃腸内の完全性の維持などの重要な生理学的機能に大きな役割を果たしていると考えられている。対照的に、誘導型のCOX−2は、プロスタグランジンの病理学的効果に大きく関わっており、該酵素の迅速な誘導が、炎症性薬剤、ホルモン、成長因子およびサイトカインなどの薬剤に応答して起こると考えられている。したがって、COX−2の選択的阻害剤は、抗炎症性、解熱性および鎮痛性を有しており、COX−1の阻害に伴う強い副作用がないだろう。本発明者らは、強力かつ選択的なCOX−2の阻害剤である新規な化合物群を発見した。
【0003】
本発明は、したがって、式(I):
【化8】
Figure 2004507536
〔式中、
は、HまたはC1〜6アルキルであり;
は、
【化9】
Figure 2004507536
であり、ここで
【化10】
Figure 2004507536
が環の結合点であり;
は、C1〜6アルキルまたはNHである]
の化合物およびその製薬上許容される誘導体を提供する。
【0004】
製薬上許容される誘導体とは、式(I)の化合物の製薬上許容されるあらゆる塩、溶媒和物、エステル若しくはアミドまたはそのエステル若しくはアミドの塩若しくは溶媒和物、または被験対象に投与すると、式(I)の化合物またはその活性代謝物若しくは残基を(直接にまたは間接に)提供することができるその他のあらゆる化合物を意味する。
【0005】
式(I)の化合物を、該化合物のいずれかの官能基のところで修飾し、その製薬上許容される誘導体とすることができることは、当業者には明らかであろう。このような誘導体で特に重要なものとして、ベンゼンスルホンアミド基のところを修飾して提供される、代謝的に不安定なベンゼンスルホンアミドがある。アシル化ベンゼンスルホンアミド誘導体が特に重要である。
【0006】
式(I)の化合物の製薬上許容される誘導体を、一ヶ所より多くの位置で誘導できることは、当業者に理解されるであろう。
【0007】
式(I)のベンゼンスルホンアミド誘導体は、式(I)の化合物の製造における中間体若しくは式(I)の製薬上許容される誘導体またはその両方として有用であり得ることは、当業者にさらに理解されるであろう。
【0008】
医薬用途の場合、上述の塩は生理学的に許容される塩であるが、その他の塩も例えば式(I)の化合物およびその生理学的に許容される塩の製造に有用であり得ることが当業者に理解されるであろう。
【0009】
適当な製薬上許容される塩として、例えば:無機酸または有機酸、好ましくは無機酸により形成される酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩および硫酸塩;およびアルカリ金属水酸化物などのアルカリ金属塩基の付加により形成されるアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩がある。
【0010】
ハロゲンの語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表すのに用いられる。
【0011】
基または基の一部として用いられる「アルキル」の語は、直鎖または分枝鎖アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基またはt−ブチル基を意味する。
【0012】
本発明は、式(I)の化合物およびその製薬上許容される誘導体の、すべての幾何異性、互変異性および光学異性を含むすべての異性体並びにこれらの混合物(例えばラセミ混合物)を含むと理解されるべきである。特に環Rが対称面を欠く場合、式(I)の化合物は、本明細書においてアステリスク*で示すキラル中心を含む。
【0013】
本発明の一態様において、RはHである。
【0014】
本発明の別の態様において、RはC1〜2アルキルである。
【0015】
本発明の別の態様において、Rは、
【化11】
Figure 2004507536
である。
【0016】
本発明のもう一つの態様において、Rは、C1〜3アルキル(例えばメチル)などのC1〜6アルキルである。
【0017】
本発明の範囲内において、式(I):
[式中、
はHであり;
は、
【化12】
Figure 2004507536
であり;
は、C1〜3アルキル(例えばメチル)などのC1〜6アルキルである]
の一群の化合物が提供される。
【0018】
本発明の範囲内において、式(I):
[式中、
はC1〜2アルキルであり;
は、
【化13】
Figure 2004507536
であり;
はC1〜3アルキル(例えばメチル)などのC1〜6アルキルである]
の別の群の化合物が提供される。
【0019】
本発明の別の態様において、次の化合物が提供される:
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−メチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−エチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
およびその製薬上許容される誘導体。
【0020】
本発明の化合物、特に式(I)の化合物は、医薬組成物中に用いることを意図しているため、本発明の化合物はそれぞれ実質的に純粋な形態、例えば少なくとも50%の純度、より適当には少なくとも75%の純度、好ましくは少なくとも95%の純度(%は重量/重量に基づく)で提供されることが理解されるであろう。式(I)の化合物の不純物を含んだ製剤は、医薬組成物に用いる純度がより高い形態を製造するために用いることができる。本発明の中間体化合物の純度はそれほど重要ではないが、式(I)の化合物に関しては、実質的に純粋な形態が好ましいことは容易に理解されるであろう。可能な場合はいつでも、本発明の化合物を結晶の形態で得ることが好ましい。
【0021】
本発明の化合物の中には、有機溶媒から結晶化させるかまたは再結晶化したときに、結晶化の溶媒が結晶生成物中に存在し得るものがある。本発明の範囲にはこのような溶媒和物を含む。同様に、本発明の化合物の中には、含水溶媒から結晶化または再結晶化できるものがある。この場合、水和水が形成される。本発明は、化学量論的水和物並びに凍結乾燥などの工程によって生成することができる可変量の水を含む化合物をその範囲に含む。さらに、結晶化条件を変えることにより、異なる多形形態の結晶生成物を形成することができる。本発明は、式(I)の化合物のすべての多形形態をその範囲に含む。
【0022】
本発明の化合物は、強力かつ選択的なCOX−2の阻害剤である。この活性は、COX−1よりもCOX−2を選択的に阻害する能力により示される。
【0023】
この選択的COX−2阻害活性のために、本発明の化合物は、ヒトまたは動物の薬剤、特に、COX−2の選択的阻害により媒介される様々な状態および疾患の痛み(慢性および急性の両方)、発熱および炎症の治療に用いることについて重要性がある。このような状態および疾患は、当技術分野で知られており、例えば、リウマチ熱;インフルエンザまたはその他のウイルス感染、例えば感冒などに伴う症状;背部下方および首の痛み;頭痛;歯痛;捻挫および挫傷;筋炎;神経系の痛み(例えばヘルペス後の神経痛、三叉神経の神経痛および交感神経の持続的な痛みなどの神経痛);滑膜炎;リウマチ様関節炎などの関節炎;骨関節炎などの変形性骨関節症;痛風および強直性脊椎炎;腱炎;滑液嚢炎;皮膚に関連した状態、例えば乾せん症、湿疹、火傷および皮膚炎など;外傷、例えばスポーツ外傷など、並びに外科的および歯科的手法により生じるものを含む。
【0024】
本発明の化合物はまた、COX−2の選択的阻害により媒介されるその他の状態の治療にも有用である。
【0025】
例えば、本発明の化合物は、細胞性および新生物性の癌化並びに転移腫瘍増殖を阻害し、このため結腸癌などある種の癌疾患の治療に有用である。本発明の化合物はまた、腺腫性の結腸ポリープの数を減少させるのに有用であり、このため、結腸癌の発症のリスクを低くする。本発明の化合物はまた、HER−2/neuの過剰発現に関連する癌、特に乳癌の治療に有用である。
【0026】
本発明の化合物はまた、ニューロンのフリーラジカルの発生(およびこれによる酸化ストレス)を阻害することによりニューロン障害を防ぎ、したがって脳卒中、てんかん;およびてんかんの発作(大発作、小発作、ミオクローヌスてんかんおよび部分発作など)の治療に有用である。
【0027】
本発明の化合物は、プロスタノイド誘導性の平滑筋収縮を阻害し、このため月経困難症および早産の治療に有用である。
【0028】
本発明の化合物はまた、炎症性肝疾患などの肝疾患、例えば慢性ウイルス性肝炎B、慢性ウイルス性肝炎C、アルコール性肝障害、原発性胆汁性肝硬変症、自己免疫肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎および肝移植拒絶反応の治療に有用である。
【0029】
本発明の化合物は炎症プロセスを阻害し、したがって喘息、アレルギー性鼻炎および呼吸困難症候群;胃腸の状態、例えば炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群および潰瘍性大腸炎など;並びに血管疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症、1型糖尿病、重症筋無力症、多発性硬化症、類肉腫症、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、結膜炎および心筋虚血症などの疾患における炎症の治療に有用である。
【0030】
本発明の化合物はまた、眼科疾患、例えば網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎および眼科組織の急性傷害などの治療に有用である。
【0031】
本発明の化合物はまた、痴呆などの認識障害、特に退行性痴呆(例えば老人性痴呆、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病およびクロイツフェルト−ヤコブ病など)および血管性痴呆(多発梗塞性痴呆など)、並びに占有性病変、外傷、感染および関連症状(HIV感染など)、代謝、トキシン、酸素欠乏およびビタミン欠乏に関連した痴呆;並びに加齢による軽症の認識障害、特に加齢による記憶障害の治療に有用である。
【0032】
本発明の化合物はまた、ガストロプロキネティック剤(gastroprokinetic agent)により改善される疾患の治療にも有用である。ガストロプロキネティック剤により改善される疾患として、腸閉塞症、例えば手術後の腸閉塞症、敗血症時の腸閉塞症;胃食道逆流疾患(GORD,またはその同義語のGERD);胃不全麻痺、例えば糖尿病性胃不全麻痺など;並びにその他の機能腸疾患、例えば非潰瘍性大腸炎(NUD)および非心臓性胸痛(NCCP)などがある。
【0033】
本発明のさらなる態様にしたがい、本発明者らは、ヒトまたは動物の薬剤に用いるための、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を提供する。
【0034】
本発明の別の態様にしたがい、本発明者らは、COX−2の選択的阻害により媒介される状態の治療に用いる、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を提供する。
【0035】
本発明のさらなる態様にしたがい、本発明者らは、COX−2の選択的阻害により媒介される状態に罹ったヒトまたは動物である対象の治療方法を提供し、この方法は、前記対象に、有効量の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を投与することを含む。
【0036】
本発明のさらなる態様にしたがい、本発明者らは、炎症性疾患に罹ったヒトまたは動物である対象の治療方法を提供し、この方法は、前記対象に、有効量の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を投与することを含む。
【0037】
本発明の別の態様にしたがい、本発明者らは、COX−2の選択的阻害により媒介される状態の治療のための治療薬の製造に用いる、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の使用を提供する。
【0038】
本発明の別の態様にしたがい、本発明者らは、炎症性疾患の治療のための治療薬の製造に用いる、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の使用を提供する。
【0039】
明示的に述べることがない限り、治療について言及する場合は、確立された症状の治療および予防的治療の両方を含むことは理解されるだろう。
【0040】
本発明の化合物を、1種以上のその他の治療剤と共に有利に用い得ることが理解されるであろう。補助療法のための適当な薬剤の例として、鎮痛剤、例えば5HTアゴニスト(例えばスマトリプタン)、アデノシンA1アゴニスト、EPリガンド(例えばEP4アンタゴニスト)、グリシンアンタゴニスト、ナトリウムチャネル阻害剤(例えばラモトリジン)、サブスタンスPアンタゴニスト(例えばNKアンタゴニスト)、カンナビノイド、アセトアミノフェンまたはフェナセチン;マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤;酸化窒素シンターゼ(NOS)阻害剤(例えばiNOSまたはnNOS阻害剤);腫瘍壊死因子αの放出、若しくは作用の阻害剤;抗体療法(例えばモノクローナル抗体療法);刺激剤、例えばカフェイン;H−アンタゴニスト、例えばラニチジン;プロトンポンプ阻害剤、例えばオメプラゾール;制酸剤、例えば水酸化アルミニウム若しくはマグネシウム;抗膨満薬、例えばシメチコン;鬱血除去薬、例えばフェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、オキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリン、若しくはレボ−デオキシエフェドリン;鎮咳薬、例えばコデイン、ヒドロコドン、カルミフェン(carmiphen)、カルベタペンタン、若しくはデキストロメトルファン;利尿剤;または鎮静性若しくは非鎮静性の抗ヒスタミンがある。本発明は、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を1種以上のその他の治療剤と組み合わせて用いることを含むことを理解するべきである。
【0041】
補助療法のための適当な薬剤のさらなる例として、5−リポキシゲナーゼ阻害剤;ロイコトリエン受容体アンタゴニスト;DMARD(例えばメトトレキセート);ガバペンチンおよび関連化合物;三環系抗うつ薬(例えばアミトリプチリン);ニューロン安定化抗てんかん薬;モノアミン作動性取り込み阻害剤(例えばベンラファキシン);抗ウイルス薬、例えばヌクレオシド阻害剤(例えばラミブジン)または免疫系調節剤(例えばインターフェロン);オピオイド鎮痛薬または局所的麻酔薬がある。
【0042】
式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体は、好都合には、医薬組成物の形態で投与される。このため、本発明の別の態様において、本発明者らは、ヒトまたは動物の薬剤において用いるのに適した、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を含む医薬組成物を提供する。このような組成物は、1種以上の生理学的に許容される担体または賦形剤と混合し、従来の方法で用いるように好都合に提示することができる。
【0043】
式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体は、あらゆる適当な方法での投与用に製造することができる。式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体は、例えば、局所的投与若しくは吸入による投与、またはより好ましくは、経口的、経皮的若しくは非経口的投与用に製造することができる。医薬組成物を、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の放出を制御できるような形態とすることができる。
【0044】
経口投与のために、医薬組成物を、例えばタブレット(舌下タブレットなど)、カプセル、粉末状、液状、シロップ状または懸濁液状の形態として、許容される賦形剤と共に、従来の方法で製造することができる。
【0045】
経皮投与のために、経皮電離療法パッチなどの医薬組成物を経皮パッチの形態とすることができる。
【0046】
非経口的投与のために、医薬組成物を、注射、連続的注入(例えば静脈、血管または皮下に)で提供することができる。組成物を、例えば油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンの形態として、懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤などの配合剤を含めることができる。注射による投与のために、これらは(好ましくは防腐剤を含めて)単位投与または複数回投与形態とすることができる。
【0047】
また、非経口的投与用に、適当なビヒクルにより再構成するために、活性成分を粉末状にすることができる。
【0048】
本発明の化合物はまた、デポ製剤として製造することができる。そのような長く活性を保つ製剤は、埋め込み(例えば皮下または筋肉内に)または筋肉注射により投与することができる。このように、例えば本発明の化合物を適当なポリマー物質若しくは疎水性物質(例えば許容可能な油中エマルジョンとして)またはイオン交換樹脂と共に製造するか、または可溶性に乏しい誘導体、例えば可溶性に乏しい塩として製造することができる。
【0049】
上述のように、本発明の化合物はまた、その他の治療剤と組み合わせて用いることもできる。本発明は、したがって、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体が、別の治療剤と共に含まれる組み合わせを提供する。
【0050】
上述の組み合わせは、好都合には医薬製剤の形態とすることができ、このため上述の組み合わせを、製薬上許容される担体または賦形剤と共に含む医薬製剤は、本発明の別の態様を構成する。このような組み合わせの個々の成分は、順次または同時のいずれかで、分離しているかまたは組み合わせてある医薬製剤として投与することができる。
【0051】
同じ疾患状態に対して活性をもつ第二の治療剤と組み合わせて式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を用いる場合、それぞれの化合物の投与量は、化合物を単独で用いた場合と異なってもよい。適当な投与量は、当業者が容易に理解することができるであろう。
【0052】
提示された式(I)の化合物の一日の投与量は、人間の場合、0.01mg/kg〜500mg/kg、0.05mg/kg〜100mg/kg、例えば0.1mg/kg〜50mg/kgであり、好都合には1〜4回投与することができる。用いられる正確な投与量は、患者の年齢、状態および投与経路による。例えば、全身投与については、1日の投与量が0.25mg/kg〜10mg/kgであることが適当であろう。
【0053】
式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体は、類似構造をもつ化合物の製造のために当技術分野で知られたいずれかの方法により製造することができる。
【0054】
式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体は、
(A)式(II)HNRのアミンまたはその保護誘導体を、式(III):
【化14】
Figure 2004507536
の化合物またはその保護誘導体と反応させる工程;または
(B)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する;特に、RがHである式(I)の化合物の場合、そのアルキル化によりRがC1〜6アルキルである式(I)の化合物を得る工程;および/または
(C)式(I)の化合物の保護誘導体を脱保護化する工程;および
任意に、工程(A)〜(C)のいずれか一工程により製造された式(I)の化合物を、その製薬上許容される誘導体に変換する工程を含む方法により製造することができる。
【0055】
式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の製造に適当な方法を、次の図1に示す。図1において、特に述べない限り、R〜Rは、式(I)で定義したものであり;HalはClまたはBrなどのハロゲンであり;MTBEはメチルt−ブチルエーテルであり;そしてアルキルは直鎖または分枝鎖アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基またはt−ブチル基である。
【0056】
図1を参照すると、式(III)の化合物を、式(II)のアミンにより、適当な溶媒、例えばアセトニトリルまたはN−メチルピロリドン中で、昇温して(例えば約50℃〜還流)処理することを好都合に行う。過剰なアミンを溶媒の代わりに用いることができる。
【0057】
好都合には、図1に示したボロン酸結合は、エーテル(例えば1,2−ジメトキシエタン)などの溶媒中;無機塩基(例えば炭酸ナトリウム)などの塩基の存在下;およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などのパラジウム触媒を利用して行われる。
【0058】
好都合には、図1に示した酸化は、ペルオキシモノ過硫酸カリウム(Oxone(登録商標)などのモノ過硫酸塩化合物を用いて達成され、反応は水性アルコール(例えば水性メタノール)などの溶媒中、−78℃〜周囲温度で行われる。
【0059】
図1を参照すると、式(VI)のジオンの環化により、対応する式(IV)のピリミジンが得られ、式(VI)のジオンの環化は、好都合には、2−メチル−2−チオイソ尿素硫酸塩などのチオイソ尿素(チオウロニウム)塩を利用して、還流下で行われる。
【0060】
式(I)の化合物またはその中間体を製造する図1に記載した手順のいくつかは、用い得る置換基によっては適用できないことは、当業者に理解されるであろう。
【0061】
【化15】
Figure 2004507536
【0062】
図1に記載された変換を、述べたものと異なった順序、または1以上の変換を変更し、式(I)の望ましい化合物を提供することが必要であるか、または望ましい場合があることは、当業者に理解されるであろう。
【0063】
図1のある変形において、RがC1〜6アルキルである式(III)の化合物は、式(IV)A:
【化16】
Figure 2004507536
のジスルフィドを上述した酸化条件下で酸化することにより製造できる。式(IV)Aのジスルフィドは、式(VII)〜(VIII)のアルキルスルホニル化合物の代わりに対応するスルフィド誘導体を利用することにより、図1の一般的な手順にしたがって製造することができる。
【0064】
前駆体として式(I)のその他の化合物を利用して、式(I)の化合物を相互変換により製造することができることが当業者に理解されるであろう。適当な相互変換、例えばアルキル化などは、当業者によく知られており、多くの標準的な有機化学のテキスト、例えばJerry Marchによる「Advanced Organic Chemistry」第4版(Wiley, 1992)に記載されており、これを参照文献として本明細書に組み入れる。例えば、RがC1〜6アルキルである式(I)の化合物は、対応するRがHである式(I)の化合物をアルキル化することにより製造することができる。
【0065】
がNHである式(I)の化合物のアシル化により、対応するアシル化ベンゼンスルホンアミド誘導体を提供することは、従来の方法により、例えば、「Advanced Organic Chemistry」第417〜424頁に記載されたような、従来のアシル化剤を利用することにより、行うことができる。
【0066】
式(I)の化合物の合成において、いずれの段階でも、分子中の一以上の感受性基を保護し、望ましくない副反応を防ぐことが必要であるか、または望ましいことが当業者に理解されるであろう。式(I)の化合物の製造に用いる保護基は、従来の方法で用いることができる。例えば、Theodora W GreenおよびPeter G M Wutsによる「Protective Groups in organic Synthesis」第2版(John Wiley and Sons, 1991年)を参照。この文献を参照文献として本明細書に組み入れる。この文献は、このような基の除去方法についても述べている。
【0067】
式(II)のアミンは、既知の化合物であるか、または文献に記載の方法、例えばRichard Larockによる「Comprehensive Organic Transformations:a guide to functional group preparations」(VCH,1989年)に記載の方法で製造することができる。この文献を参照文献として本明細書に組み入れる。
【0068】
式(V)のチオウロニウム塩は、既知の化合物であるか、または文献に記載の方法、例えばA H OwensらのEur J Med Chem, 1988年, 23(3)、第295〜300頁に記載の方法で製造することができる。この文献を参照文献として本明細書に組み入れる。
【0069】
式(VII)のアセトフェノンは、既知の化合物であるか、または従来化学により製造することができる。
【0070】
式(VIII)のボロン酸またはその誘導体は、既知の化合物であるか、または文献に記載の方法、例えばEPA公開第533268号;またはR MiyauraらのJ Org Chem、1995年、60、第7508〜7510頁に記載の方法で製造することができる。いずれの文献も参照文献として本明細書に組み入れる。
【0071】
式(IX)の4−ハロ−6−トリフルオロメチルピリミジンは、既知の化合物であるか、または文献に記載の方法、例えば日本国特許第42014952号(Chem Abs ref CAN 68:105224)記載の方法で製造することができる。この文献を参照文献として本明細書に組み入れる。
【0072】
上述の中間体のいくつかは新規な化合物であり、すべての新規な中間体がここで本発明の別の態様を形成することを理解すべきである。好都合には、本発明の化合物は、ワークアップ(work−up)により遊離塩基の形態で単離される。本発明の化合物の製薬上許容される酸付加塩は、従来の方法を用いて製造することができる。
【0073】
本発明の化合物の溶媒和物(例えば水和物)は、先述の製造段階の一つのワークアップ工程で形成することができる。
【0074】
以下の中間体および実施例は、本発明を説明するためのものであるが、どんな形であれ本発明の範囲を限定するものではない。すべての温度は℃である。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merck 9385シリカを用いて行った。固相抽出(SPE)クロマトグラフィーは、Varian Mega Bond Elut(Si)カートリッジ(Anachem)を用いて、15mmHg減圧下で、段階的な勾配溶出により行った。薄層クロマトグラフィー(Tlc)はシリカプレート上で行った。Supelco ABZ+カラム、2×Gilson 305シングルピストンポンプ、Gilson 155二元波長UV検出器、Gilson 233XLオートサンプラー/フラクションコレクター、Gilson 506cインターフェースユニットおよびGilson Unipointソフトウェアにより操作するコンピュータシステムを使用して自動精製を行った。流動相を次の表にしたがい時間によって変化させた。溶媒和物Aは0.1%水性ギ酸であり、溶媒和物Bは95%アセトニトリルである。
【表1】
Figure 2004507536
【0075】
すでに定義したものに加えて、次の略号を用いる:Me、メチル;Ac、アシル;DMSO、ジメチルスルホキシド;TFA、トリフルオロ酢酸;DME、ジメトキシエタン;THF、テトラヒドロフラン;DCM、ジクロロメタン;MTBE、メチルt−ブチルエーテル;およびNMP、N−メチルピロリドン。
【0076】
中間体1
4,4,4−トリフルオロ−1−[4−(メチルチオ)フェニル]ブタン−1,3−ジオン
MTBE(125ml)中トリフルオロ酢酸エチルの溶液(7.95ml、1.1当量)に、メタノール(16ml、1.2当量)中25%ナトリウムメトキシドを滴下添加した。4−メチルチオアセトフェノン(Aldrich、10g、0.06モル)を分割して添加し、混合物を周囲温度で一晩攪拌した。2N塩酸(40ml)を慎重に添加し、有機相を分離し、ブラインで洗浄して乾燥させ(NaSO)、オレンジ色の固体を得た。オレンジ色の固体を、熱イソプロパノールから再結晶化し、標題の化合物を黄色の結晶質固体(11.25g、71%)として得た。
MH−261
【0077】
中間体2
2−(メチルチオ)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
酢酸(100ml)中4,4,4−トリフルオロ−1−[4−(メチルチオ)フェニル]ブタン−1,3−ジオン(5g)と2−(メチルチオ)−2−チオイソ尿素硫酸塩(5.1g、0.98当量)との混合物に、酢酸ナトリウム(3g、2当量)を添加し、還流下で8時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、水(100ml)を添加して固体を得た。この固体を濾過により分離して、標題の化合物を黄色の固体(5.8g、定量的)として得た。
MH+317
【0078】
中間体3
2−(メチルチオ)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
DME(200ml)および水(100ml)中の4−クロロ−2−メチルチオ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(ButtPark Ltd、2.86g、14.55ミリモル)、4−(メチルチオ)フェニルボロン酸(Aldrich、2.83g、1.1当量)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)および炭酸ナトリウム(4.04g、2.6当量)の混合物を還流下で攪拌しながら、N下で24時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた混合物を酢酸エチルと水に分配した。有機相を分離し、水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮して紫色の固体とした。溶離剤としてシクロヘキサン:酢酸エチルを(6:1)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を黄色の結晶質固体(3.86g、84%)として得た。
MH+317
TLC SiO シクロヘキサン:酢酸エチル(3:1)Rf0.75uv254
【0079】
中間体4
2−(メチルスルホニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
MeOH(500ml)中2−(メチルチオ)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5.78g)の溶液に、水(200ml)中OXONE(登録商標)(Aldrich、56.23g、5当量)の水溶液を添加した。混合物を周囲温度で一晩攪拌し、減圧下で濃縮し、残留物を水と酢酸エチル(2×100ml)に分配した。有機相を合わせて乾燥させ、減圧下で濃縮し、オフホワイトの固体とし、これを熱イソプロパノールで粉末化し、標題の化合物を白色の結晶質固体(5.6g、80%)として得た。
MH+381
TLC SiO酢酸エチル:シクロヘキサン(1:1)Rf 0.45
【0080】
実施例1
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
N−メチルピロリドン(1.25ml)中2−(メチルスルホニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.277g、0.73ミリモル)の溶液に、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.147g、2当量)を添加し、混合物を1時間攪拌し,次いで水(1.25ml)を滴下添加した。この結果、沈殿物が形成され、この沈殿物を濾過により回収し、減圧下で乾燥した(0.258g)。この物質を次いで自動精製により精製し、標題の化合物を無色の固体(0.116g、40%)として得た。
MH+402
【0081】
実施例2
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−メチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
乾燥ジメチルホルムアミド(2ml)中4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン(0.05g)の溶液を、水素化ナトリウム(0.007g、鉱油中60%)で処理し、混合物を周囲温度で30分攪拌した。ヨードメタン(0.01ml)を添加し、混合物を一晩攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン(20ml)と水(20ml)に分配した。有機層をシリカ結合溶離カラムに通し、ジクロロメタンで溶離することにより精製した。溶離液を濃縮し、標題の化合物を黄色の固体(0.031g)として得た。
LCMSrt=3.69分
m/z(MH+)=416
【0082】
次の実施例は、実施例2と類似の方法で製造した。
【0083】
実施例3
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−エチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
LCMSrt=3.68分
m/z(MH+)=430
【0084】
実施例4
4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−ブチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
LCMSrt=3.82分
m/z(MH+)=458
【0085】
生物学的データ
ヒトCOX−1およびCOX−2に対する阻害活性を、ヒトCOX−1およびヒトCOX−2のcDNAで安定的にトランスフェクトしたCOS細胞中で評価した。実験の24時間前に、次の手順によって、COS細胞を増殖させた175cmのフラスコから、24ウェル細胞培養プレートに移した。熱不活化ウシ胎仔血清(10%v/v)、ペニシリン(100IU/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)およびジェネティシン(600μg/ml)を補充したインキュベーション培地(ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM))をコンフルエントな細胞のフラスコ(コンフルエントで1フラスコ当り約1×10の細胞を含む)から取り出した。5mlのリン酸バッファー塩(PBS)をフラスコに添加して細胞を洗浄した。PBSを廃棄し、次いで細胞を5mlトリプシンと共に5分間、インキュベーター(37℃)中でインキュベートした。フラスコを次いでインキュベーターから取り出し、5mlの新鮮インキュベーション培地を添加した。フラスコの中身を250ml滅菌容器に移し、インキュベーション培地の量を続いて100mlにした。細胞懸濁液1mlをピペットで取り、4×24ウェル細胞培養プレートの各ウェルに入れた。次いでプレートをインキュベーター(37℃、95%空気/5%CO)に一晩静置した。1つ以上の細胞のフラスコが必要な場合は、個々のフラスコから得られる細胞を、24ウェルプレートに入れる前に合わせた。
【0086】
一晩インキュベーションした後、インキュベーション培地を24ウェル細胞培養プレートから完全に取り出し、250μlの新鮮なDMEM(37℃)と取り替えた。試験化合物をDMSO中所要試験濃度の250倍までとして、1μlの量をウェルに添加した。次いでプレートを旋回させて穏やかに混合し、次いでインキュベーター(37℃、95%空気/5%CO)に1時間静置した。インキュベーション後、10μlのアラキドン酸(750μM)を各ウェルに添加し、最終アラキドン酸濃度30μMとした。次いでプレートをさらに10分間インキュベートし、その後インキュベーション培地をプレートの各ウェルから取り出し、エンザイムイムノアッセイを用いてプロスタグランジンE(PGE2)レベルを決定するまで−20℃で保存した。試験化合物の阻害能力は、IC50値で表した。これは、細胞からのPEG2放出を50%阻害するのに必要な化合物の濃度として定義される。COX−1対COX−2の阻害の選択比は、各IC50値を比較することにより計算した。
【0087】
COX−2およびCOX−1阻害についての次のIC50値が本発明の化合物で得られた。
【表2】
Figure 2004507536

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2004507536
    〔式中、
    は、HまたはC1〜6アルキルであり;
    は、
    Figure 2004507536
    であり、ここで
    Figure 2004507536
    が環の結合点を画定し;
    は、C1〜6アルキルまたはNHである]
    の化合物およびその製薬上許容される誘導体。
  2. がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. がC1〜2アルキルである、請求項1または2に記載の化合物。

  4. Figure 2004507536
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. がC1〜6アルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. がHであり;

    Figure 2004507536
    であり;
    がメチルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. がC1〜2アルキルであり;

    Figure 2004507536
    であり;
    がメチルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
    4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−メチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
    4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−エチル−N−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン;
    およびその製薬上許容される誘導体から選択される請求項1に記載の式(I)の化合物。
  9. (A)式(II):HNRのアミンまたはその保護誘導体を、式(III):
    Figure 2004507536
    の化合物若しくはその保護誘導体と反応させる工程;または
    (B)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する;特に、RがHである式(I)の化合物の場合、そのアルキル化によりRがC1〜6アルキルである式(I)の化合物を得る工程;および/または
    (C)式(I)の化合物の保護誘導体を脱保護化する工程;および
    任意に、工程(A)〜(C)のいずれか一工程により製造された式(I)の化合物を、その製薬上許容される誘導体に変換する工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物およびその製薬上許容される誘導体の製造方法。
  10. 1種以上の生理学的に許容される担体または賦形剤と混合した、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を含む医薬組成物。
  11. ヒトまたは動物の薬剤に用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体。
  12. COX−2の選択的阻害により媒介される状態に罹っているヒトまたは動物である対象に、有効量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を投与する工程を含む、COX−2の選択的阻害により媒介される状態に罹っているヒトまたは動物である対象の治療方法。
  13. 炎症性疾患に罹っているヒトまたは動物である対象に、有効量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体を投与する工程を含む、炎症性疾患に罹っているヒトまたは動物である対象の治療方法。
  14. COX−2の選択的阻害により媒介される状態の治療のための治療薬の製造に用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の使用。
  15. 炎症性疾患の治療のための治療薬の製造に用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容される誘導体の使用。
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