JP2004505838A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の名称】ブレーキ状態の監視
【特許請求の範囲】
【請求項1】対面する摩擦表面と、該摩擦表面を互いに向けて押圧する作動手段とを有する制動装置の状態を監視し、該制動装置の作動を検出及び記録するよう作動可能である監視装置であって、該摩擦表面が互いに接触して該摩擦表面上を互いに移動し、該摩擦表面の顕著な摩耗を生ずる摩耗を発生している作動を、他の作動から、区別する手段(4,11,12,21,24,102,103)と、前記摩耗を発生している作動に依存するブレーキ状態の情報を利用可能とする手段(13,25,105)とを有することを特徴とする監視装置。
【請求項2】上記ブレーキの作動時の上記ブレーキ部材の温度の上昇の変化に従って信号を発生させる手段、及び、温度上昇を温度上昇パラメータのしきい値以下にさせる非摩耗発生作動と温度上昇を上記しきい値以上にさせる摩耗発生作動との間を区別する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】上記しきい値以下に落ちる作動と当該しきい値以上になる作動との間を区別するために信号を処理する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
【請求項4】上記信号を濾波し、識別する手段が存在することを特徴とする請求項2又は3に記載の監視装置。
【請求項5】上記識別手段が信号を2回識別するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の監視装置。
【請求項6】孤立ユニットと、それ専用のバッテリーとを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の監視装置。
【請求項7】上記バッテリーを無能にする手段を有することを特徴とする請求項6に記載の監視装置。
【請求項8】傾斜スイッチ及び(又は)運動センサが上記無能化手段として存在することを特徴とする請求項7に記載の監視装置。
【請求項9】請求項1に記載の監視装置において、
上記制動装置に結合され、当該制動装置における摩耗及び該制動装置の異なる欠陥に依存する値を有するパラメータを含む、該装置の作動に関連する複数のパラメータを感知するセンサ手段と;
上記制動装置が異なる度合いの上記摩耗及び上記異なる欠陥を受けている間の当該制動装置の作動を表す組み合わせである上記パラメータの値のそれぞれのサイン組み合わせを特定する処理手段であって、当該摩耗及び当該欠陥の存在を特定し、記録するように更に作動できる処理手段と;
を有することを特徴とする装置。
【請求項10】請求項9に記載の監視装置において、
(i) 信号を受け取るように前記センサ手段に接続され、そのオンゴーイング記録を記憶するための信号受け取り及び記憶手段と;
(ii) 上記記録を監視し、上記制動装置の摩耗及び同制動装置の可能な欠陥の1つ又は両方を表す1又はそれ以上の信号の変化を特定する信号処理手段と;
(iii) 上記摩耗及び(又は)上記可能な欠陥を合図するための合図手段と;
を有することを特徴とする監視装置。
【請求項11】上記信号処理手段が上記信号の現在の値をその上記オンゴーイング記録と比較するように作動できることを特徴とする請求項10に記載の監視装置。
【請求項12】上記信号処理手段が上記信号をその所定の期待される値と比較するように作動できることを特徴とする請求項10又は11に記載の監視装置。
【請求項13】上記信号処理手段が引き続くブレーキ適用中、1つの信号の期待される値を予測するために複数の連続するブレーキ適用中に複数の信号の中の当該1つの信号の値の傾向に基づいて作動でき、上記1つの信号の実際の値を上記期待される値と比較することを特徴とする請求項10、11又は12に記載の監視装置。
【請求項14】上記信号処理手段が上記複数の連続するブレーキ適用中に上記1つの信号の値の統計分析により上記傾向を特定するように作動できることを特徴とする請求項13に記載の監視装置。
【請求項15】上記合図手段が上記摩耗及び(又は)上記可能な欠陥を上記設備の局部オペレータにリアルタイムで合図し、及び(又は)、当該摩耗及び(又は)当該可能な欠陥を遠隔オペレータに無線通信手段を介して合図し、及び(又は)周期的なオフラインアクセスのために局部データポートで利用できるデータを作ることにより該摩耗及び(又は)該可能な欠陥を合図するように作動できることを特徴とする請求項10、11又は12に記載の監視装置。
【請求項16】上記設備が航空機であり、上記制動装置が上記航空機の車輪制動装置であることを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の監視装置。
【請求項17】ブレーキ適用中の制動性能を感知し、同じ又は異なるカテゴリーの将来の適用中の制動性能を予測するために、上記信号処理手段が適用の強度及び期間のそれぞれの組み合わせにより区別されるブレーキ適用のそれぞれのカテゴリー間を区別するように作動できることを特徴とする請求項10ないし16のいずれかに記載の監視装置。
【請求項18】上記パラメータが上記制動装置の作動に影響を及ぼすことのある入力パラメータと、当該制動装置の作動により影響を受ける出力パラメータとを含むことを特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載の監視装置。
【請求項19】上記入力パラメータが制動指令、ブレーキ適用期間、及び上記制動装置を備えた上記設備の運動速度及び重量のうちの1つ又はそれ以上を含むことを特徴とする請求項18に記載の監視装置。
【請求項20】出力パラメータがブレーキトルク、ブレーキ温度、振動、音響サイン、加速及びブレーキ臭気のうちの1つ又はそれ以上を含むことを特徴とする請求項18又は19に記載の監視装置。
【請求項21】対面する摩擦表面と該摩擦表面を互いに向け押圧する作動手段とを有する制動装置の状態を監視し、該制動装置の作動を検出及び記録する方法であって、該摩擦表面が互いに接触して該摩擦表面上を互いに移動し、該摩擦表面の顕著な摩耗を生ずる摩耗を発生している作動を、他の作動から、区別することと、該摩耗を発生している作動に依存するブレーキ状態の情報を提供することとを含むことを特徴とする方法。
【請求項22】上記ブレーキの作動時に上記ブレーキ部材の温度の変化を検出する工程と;
検出した変化に従って信号を発生させる工程と;
温度増大パラメータの変化を所定のしきい値以上にさせる作動を上記信号から特定する工程と;
を有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】請求項22に記載の方法において、
上記制動装置の作動中に、当該装置の摩耗及び異なる欠陥に依存する値を有するパラメータを含む、該装置に関連する複数のパラメータを感知する工程と;
上記装置が異なる度合いの上記摩耗及び上記異なる欠陥を受けている間の当該装置の作動を表す上記パラメータの値のそれぞれのサイン組み合わせを特定する工程と;
上記摩耗及び上記欠陥の存在を特定し、記録する工程と;
を有することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明はブレーキの適用を監視する装置及び方法に関し、特に、これに限定されないが、例えばブレーキの状態を決定するために航空機のブレーキの適用を監視する装置及び方法に関する。本発明はまた制動装置メンテナンスプログラムを作動させる装置及び制動装置の使用者に作業を課する装置に関する。
【0002】
カーボン/カーボンブレーキディスクは航空機のブレーキに普通に使用される。カーボン/カーボンブレーキディスクの使用寿命は、普通ブレーキディスクが交換前に達成することを期待される着陸の数の点から見積もられ、着陸の数はメンテナンス及び耐空性の要求のために定期的に記録される。期待される着陸数は、普通販売された熱パックの最小使用寿命保証として、又は、ブレーキ熱パックがブレーキ製造者により経営者に賃貸される場合のブレーキ着陸当りのコスト(CBL)を計算するために使用される。
【0003】
航空機のブレーキ、特にカーボン/カーボン複合材料を多重ディスク構造の摩擦ディスクとして使用するブレーキは使用中にブレーキの性能に影響を及ぼすことのある損傷を受けることがある。計画された使用と使用との間のブレーキの定期的な検査は、熱パック及びそのまわりの構成部品にオーバーヒート及び損傷を与えずに、十分な材料が熱パックに停止のエネルギを安全に吸収させるために利用できるのを保証するための摩耗ピンの検査を含む。摩耗ピンの検査は、熱パックがその摩耗寿命の終期に到達するときにのみ示し、ディスクの破壊、駆動ほぞ(drive tenons)の喪失、酸化、不均一なディスク摩耗、ブレーキ速度減(ブレーキドラッグ)又は汚染の如きブレーキの性能に悪影響を及ぼすことのある他の問題を示さない。
【0004】
カーボン/カーボンディスクブレーキの状態を決定し、その寿命を予測するための正確な情報を得ることが望ましい。これは安全及び商業的な理由にとって重要である。例えば、カーボン/カーボンディスクブレーキの高いコスト及び6カ月程度の配達リードタイム(所要時間)は、在庫資本従って操業資本を最小限にしなければならない場合、スペアの配備を重要な問題にする。
【0005】
使用において、航空機のブレーキは5つの状況で適用される:すなわち、着陸時、タキシング時、駐機時、前引き込み制動中、及び、極めて稀だが、拒絶離陸中である。これは重要な点である。例えば、その理由は、カーボンブレーキの摩耗量は行われるブレーキ作動の数に大半依存し、作動中に発散されるエネルギに依存しないことが理解されているからである。従って、冷えたカーボン/カーボンブレーキについてのタキシスナッブ(急停止)中の摩耗は完全着陸時の摩耗と同様である。
【0006】
ブレーキの監視に関する従来技術は車両又は航空機に使用することを意図したブレーキ適用監視装置を開示するDE−A−3433236号を含む。この装置は、例えば適用された液圧圧力を感知することによりブレーキ力を測定するトランスデューサにより駆動されるトレースを備えたチャートレコーダと、車両又は航空機の実際の減速に応答する慣性センサとを有する。しかし、この提案にはいくつかの欠点がある。例えば、航空機のブレーキはある制動効果が見られる前にブレーキ内の間隙を単に閉じるために約150psi(10バール)の適用圧力を必要とする。しかし、その適用圧力における比較的小さな増大が、タキシスナッブのための所望の制動効果を達成させるのに必要なすべてのものとなることがある。多くの既存の装置においては、ブレーキ圧力を殆ど又は全く感知せず、これは、ブレーキ圧力をブレーキ適用を決定する手段として使用すべき場合に、このような装置の修正が必要であることを意味する。
【0007】
慣性センサの使用は実行されるすべての種類の制動を特定できず、例えばエンジン推力に対する制動をチェックできず、ドラッグや風の効果による減速を制動適用として間違って特定し、または、エンジン逆噴射を制動適用として間違って特定してしまうことがある。
【0008】
航空機の車輪ブレーキの如き制動装置という面においては、制動効果を規制するために装置の作動中に制動効果に関連する物理的なパラメータを測定することが知られている。
【0009】
例えば、液圧サーボ作動航空機ブレーキ装置(自動ブレーキ)においては、パイロットがブレーキペダルを押す度合い即ちブレーキ指令を測定することができ、ブレーキに適用される結果的な液圧圧力を指令に適した値に規制することができる。一層複雑な例においては、更なるパラメータが測定される。従って、米国特許第4,790,606号明細書は制動力を測定及び(又は)規制する装置を開示しており、この装置は減速センサと、ブレーキ温度センサと、質量センサと、測定及び(又は)規制を達成するためにこれらのセンサからの信号を使用する評価手段とを含む。米国特許第4,592,213号明細書は温度、摩擦及び圧力センサと、これらのセンサからの信号を所定の値と比較し、それに従って制動装置を自動的に作動させる手段とを有する制動装置を開示している。米国特許第4,572,585号明細書及び米国特許第4,043,607号明細書はまたこのような特性の装置を開示している。
【0010】
ある場合、著しく有効でない制動の存在が例えば航空機のパイロットへの警報信号により合図される。
【0011】
本発明によれば、特許請求の範囲に記載のブレーキ状態を監視する装置および方法が提供される。
【0012】
本発明はそれ自身の電源又は航空機装置からの外部の電源を備えた孤立のブレーキに付加することにより既存の又は新たな航空機に適用できる。代わりに、装置を既存の及び新たな航空機内に組み込むために、ブレーキ制御ハードウエア及び(又は)ソフトウエアを修正することができる。
【0013】
データ記憶のための及びこのような記憶された情報をダウンロードするための方法は周知である。ブレーキ使用についての情報は、航空機のメンテナンス中の如きある適当な時期にダウンロードすることができる。データは可視ディスプレイから直接読み取ることができ、または、後の分析のために携帯設備にダウンロードすることができる。代わりに、別の箇所での分析のために記録ユニットを取り外すことができる。情報はまた、例えば全体のユニットよりも一層容易に取り外されるメモリーカードに記憶することができる。
【0014】
本発明の装置は現在のソフトウエア内に特別なアルゴリズムを含ませることにより、または、ブレーキ上又は航空機内のどこかに配置できる孤立箱を利用することにより現在のアンチスキッド制御ユニット(ASCU)を利用することができる。異なるパラメータ(液圧圧力、温度、車輪速度、トルク、ペダル偏向、ブレーキ摩耗)をアルゴリズム内に使用して、適用が生じた時期及びどの種類の適用であるかを検出することができる。記録された情報はブレーキ使用の分析のためにダウンロードすることができ、情報はメンテナンス、スペア配備及び(又は)課料目的のために使用することができる。
【0015】
装置からダウンロードされた情報は航空機タイプを管理する各エアラインのためにブレーキ使用の時間期間にわたって詳細な画面を形成するために使用することができる。この情報は次いでメンテナンスが必要となる時期及び熱パックが交換を必要とする時期を正確に予測するために使用することができる。これは、熱パックスペアの一層正確な配備、エアライン及びブレーキ製造者における高価なカーボンブレーキの在庫の減少従って経営コストの減少を可能にする。
【0016】
装置からダウンロードされた情報は異なる形式のブレーキ使用による摩耗を考慮することによりブレーキの使用寿命の一層信頼ある保証を与えるために使用することができる。代わりに、情報は、着陸のみではなく、使用の形式及び関連する摩耗に関連する各ブレーキ適用のための課料を伴うすべてのブレーキ適用のための課料のためにCBL支払い体系を拡張するために使用することができる。
【0017】
監視装置は航空機に付加される付加的なユニットとすることができ、または既存のブレーキ管理制御装置内に組み込むことができる。
【0018】
多くの空港での過密化はタキシング中にかなり多数のブレーキ適用を生じさせ、この場合、着陸滑走中に発散されるエネルギに比べて比較的少量のエネルギが発散される。タキシング制動中のこの多数のブレーキ適用はカーボンブレーキディスクの熱パックの期待される寿命を大幅に減少させることがある。これは、期待するブレーキ寿命が達成されないため、航空機経営者にとって付加的なコストを生じさせることがある。経営者がCBLに基づきブレーキのために支払いを行う場合、着陸シーケンス当りほんの2タキシスナッブを平均とする空港は、一層忙しい空港から管理されシーケンス当り20スナッブ平均の空港と同じCBL量を課料される。ブレーキ適用の形式についての情報が記録できる場合、在庫制御を補助し、ブレーキ使用を反映する価格体系を開発するために、航空機のブレーキ使用の一層詳細な画面を形成することができる。ブレーキの寿命に影響を与える因子の知識はまた、ブレーキの寿命を延ばし、経営コストを減少させるようにブレーキ技術についてパイロットを教育するためにエアラインにより使用することができる。
【0019】
航空機が静止している場合、接触する摩擦表面の相対回転運動はなく、ブレーキの適用がカーボンの摩耗を発生させないので、これらの適用を記録することは望ましくはないものと決定することができる。静止中のブレーキの適用と航空機が動いている場合の適用との間の差異は、ブレーキが適用される瞬間での航空機の速度を考慮し又は動エネルギの熱への変換を考慮する装置により確かめることができる。例えば車輪速度トランスデューサからの信号により測定される航空機の速度があるしきい値よりも小さい場合は、航空機は静止しているとみなすことができ、ブレーキ適用は記入/記録されない。航空機の速度がしきい値に等しいか又はそれよりも大きい場合、ブレーキの適用が記録され、ブレーキ使用についての情報を提供する。
【0020】
ブレーキ適用中、制動エネルギはブレーキを介して熱として発散される。それ故、ブレーキ温度の変化を介してほんの僅かのブレーキ適用さえ感知することが理論的には可能である。温度センサはブレーキユニット内に機械的に組み込まれ、そのため、既存のブレーキに対する無修正又は限られた修正で、装置内でのブレーキ適用を感知することができる。ブレーキ温度信号はすべてのブレーキ適用の信頼ある表示を与えるために処理することができる。
【0021】
上述のように、航空機のブレーキは5つの異なる状況で適用できる:すなわち、着陸時、タキシング時、駐機時、前引き込み制動中、及び、時として、拒絶離陸中である。各形式のブレーキ適用は例えばブレーキ流体圧力、パイロットペダル偏向又は車輪速度のような入力のそれぞれの範囲内で実施され、各形式のブレーキ適用は例えば熱パック温度上昇又は発生トルクの如き出力に関するブレーキからの比較的予測できる応答を生じさせる。
【0022】
ブレーキ指令入力は監視され、期待されるブレーキ出力を予測するために処理される。実際の出力もまた監視され、期待されるか又は予測される出力と比較されて、ブレーキの状態についての情報を導き出す。このような情報は、使用寿命を予測するため又は予定外のメンテナンス又は早期のブレーキ熱パックの除去を生じさせることのある問題を検出するために使用することができる。
【0023】
好ましくは、装置は測定された入力から期待されるブレーキ出力を予測し、このような期待される出力を測定された出力と比較する。期待される出力と測定された出力との間に変化がある場合、装置は、その変化がブレーキアクチュエータ又はブレーキ熱パックの状態における欠陥の結果か否かを決定する。
【0024】
ブレーキの状態を監視するこのような装置は、必要に応じてハードウエア又はソフトウエアを付加して、ブレーキ制御装置内で実施される。代わりに、監視は航空機に取り付けられた専用の状態監視ユニット内で実施することができ、制御装置のハードウエア構成部品及び必要なら付加的なハードウエア構成部品から信号を受け取る。
【0025】
装置は、ブレーキ状態における欠陥が検出された場合に、航空機の安全に対する危険性を最小にしかつ航空機の発送の可能性を増大させるように、一層早い機会でのメンテナンスの実施を可能にするために、パイロット又は地上職員に警報を発する手段を含むことができる。パイロットにいかなる欠陥をも警報するために、ディスプレイをコックピット内に設けることができる。地上の職員は、飛行前の検査中ブレーキ制御装置上の又はそれからのディスプレイにより、又は専用の状態監視装置又は、地上基地への信号により、いかなる検出された欠陥についても警報を受ける。
【0026】
監視でき、それからブレーキ状態についての情報を導きだせるブレーキ「サイン」を提供するために処理できる信号は、パイロットペダル偏向、ブレーキ流体圧力、車輪速度、アンチスキッド活動、ブレーキ温度、ブレーキトルク、ブレーキ摩耗、ブレーキ適用の数、ブレーキ適用時間、振動、ブレーキシャシー加速、音響サイン、ブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。更に、情報は、例えば航空機の重量の如き他の航空機装置から受け取ることができる。これらの信号のいくつかは、ブレーキへの入力とみなすことができ、パイロット又は自動ブレーキ装置により必要とされるブレーキ適用の形式、例えば着陸又はタキシスナッブを反映する。このような入力はパイロットペダル偏向又は自動ブレーキ指令、ブレーキ流体圧力、ブレーキ適用時間及び車輪速度を含むが、これらに限定されない。他の監視信号はブレーキ適用及びブレーキの状態に起因する出力とみなされる。このような出力はブレーキトルク、ブレーキ温度、振動、音響サイン、加速及びブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。
【0027】
ブレーキ熱パックが新しい状態にあり、摩耗可能な材料の全量を利用でき、すべての駆動ほぞが適切である場合は、熱パックはブレーキ適用中における作動時に最大数の摩擦表面を有する。更に、ブレーキ適用中に発生する熱を吸収するために利用できる最大の熱パック質量が存在する。車輪速度、パイロットブレーキペダル又は自動ブレーキ指令、ブレーキ流体圧力及びアンチスキッド活動を含む(ただし、これらに限定されない)一部又はすべての測定された入力の組み合わせの処理から、多数の期待される出力を決定できる。このような出力又はブレーキサインはブレーキトルク、ブレーキ温度、音響サイン、振動、加速及びブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。
【0028】
熱パックの状態が変わると、監視されている出力又は上述のサインが任意の与えられた組のブレーキ入力に対して変化する。
【0029】
このような装置は車輪及びブレーキに関する問題を検出するためにアンダーキャリッジの他の面をも監視できる。これは、例えば、車輪軸受の温度、タイヤの温度又はタイヤ圧力の監視を含むことができる。
【0030】
単純で普通のシナリオ即ち概要を見ると、熱パックが摩耗した場合、いかなる所定のブレーキ適用によっても発散されるエネルギを吸収するために利用できる材料が少なくなる。これは、新しい熱パックにおいて見られるよりも熱パック温度の一層大きな上昇を生じさせる。摩耗の度合いが大きいほど、結果としての熱パック温度の上昇が一層大きくなる。
【0031】
別のシナリオを考えると、単一のロータディスク上のすべての駆動ほぞが破損した場合、これは、2つの摩擦表面の損失を生じさせる。このような場合、すべての摩擦表面が利用できるようなブレーキに比べて、パイロット指令、ブレーキ流体圧力、ブレーキ適用時間、車輪速度及びアンチスキッド活動の同じブレーキ制御装置入力は、発生しているブレーキトルクを一層小さくし、減速を一層遅くし、温度の上昇を一層小さくする。代わりに、減速規制自動ブレーキが作動している場合は、このブレーキはブレーキ流体圧力を制御することにより所定のパイロット指令に対して減速を規制するように作用する。それ故、破損しようとしているロータディスクの駆動ほぞの主な効果はブレーキ流体圧力の増大である。
【0032】
本発明を十分理解できるようにするため、添付の概略的な図面を参照して例示としてのみ本発明をここで説明する。
【0033】
図1に示す装置は液圧アクチュエータ機構3を備えたカーボン/カーボン多重ディスクブレーキ組立体2を有する航空機(図示せず)の1つの車輪1に適用される。機構3はASCUを含み従来既知の形式の液圧装置によりライン5を介して駆動される。典型的には熱電対であるブレーキ温度感知ユニット4は組立体に隣接して位置する。ブレーキ使用を記録するため、熱電対からの信号はプロセッサ12へのインターフェース11を介してユニット10に入力され、プロセッサにおいては、信号は、ブレーキ適用がなされた時期を検出するために、既知の方法でアルゴリズムにより処理される。プロセッサの出力は不揮発性メモリー(NVM)ユニット13内に記録され、このユニットから、情報はユニット10の内部の又はユニットの外表面上の適当なアクセスポート(図示せず)からダウンロードすることができる。
【0034】
ユニット10が航空機上の他の制御装置とは独立に機能できるようにするため、ユニット10内に、ユニットへパワーを提供するためのバッテリー手段14が設けられる。ユニットの寿命の大半にわたって、航空機は静止しているか又は飛行中であり、それ故、バッテリーのパワーを保持するために即ちユニットの寿命を延ばすために、チルト(傾斜)スイッチ16及び運動センサ15が存在する。チルトスイッチは、アンダーキャリッジが引き戻されたときにバッテリーからプロセッサへのパワーラインを遮断し、運動センサは不活動期間中にプロセッサをスリープモード即ち不活動モードにするために使用される。
【0035】
図2を参照すると、熱電対4、ブレーキ圧力トランスデューサ6及び車輪速度トランスデューサ7からの出力は図1に示す形式の航空機の車輪、ブレーキ及びブレーキ作動装置(図示せず)から取り出される。これらの出力信号は信号コンディショニングインターフェース21、22、23を介してユニット20内のプロセッサ24へ入力される。信号は、ブレーキ適用がなされた時期及びその型式を検出するためにアルゴリズムにより処理される。プロセッサの出力はユニット25内に記録され、その情報はユニット20の内部の又はユニットの外表面上の適当なアクセスポート(図示せず)からダウンロードすることができる。ユニットからダウンロードされた記録はブレーキ適用の数のみならず、例えばタキシスナッブと着陸との間の区別のようなブレーキ適用の型式をも示す。
【0036】
「目覚まし」コール(呼び起こし器)26もバッテリー27の寿命を保持するために組み込まれ、図1の装置について述べたようなチルトスイッチ及び(又は)運動センサのような機能を組み込むことができる。
【0037】
図1及び図2の装置はブレーキ適用を監視するために航空機に付加される孤立ユニットを表すが、後に詳述する信号の処理はまた、ハードウエア及び(又は)ソフトウエアの修正により既存のブレーキ制御ユニット内に組み込むことができる。
【0038】
上述の装置においては、ブレーキ温度モニターセンサ(BTMS)での温度信号は、地域のジェット航空機からのカーボンブレーキのために動力計で遂行される3つのタキシスナッブについて、図3にAで示される。2.5℃程度の温度上昇TR1、TR2、TR3が示されるが、他の設備との干渉に起因するノイズは軌跡の形状を見るのを困難にする。それ故、装置は信号を濾波し、識別し及び増幅する手段を含む。
【0039】
図3の信号Bは第4級フィルタにより濾波されている。ここでは軌跡は円滑だが、各ブレーキ適用により生じる個々の温度上昇は容易に検出されず、そのため、信号は2回識別し増幅することにより更に処理される。適当なコンピュータプログラムは必要な数字アルゴリズムを遂行し、ブレーキ適用が生じたか否かの決定を行い、生じた場合は、ブレーキ適用を記録することができる。図4は3つのタキシスナッブ、3つのタキシスナッブが続く1つの完全な着陸、短い休止期間及び別の3つのタキシスナッブからなる全動力計試験シーケンスについての出力を示す。図5はアルゴリズムを用いた処理後の同じ出力を示す。図6の出力における所定の振幅以上のピークはブレーキ適用を示す。図5から、ピークは動力計試験プログラムのすべての個々のブレーキ適用を明確に特定する。この動力計試験作業では、航空機試験において得られたデータを横切って読み取ることが分かった。処理された温度信号での試験においては、1℃以下の温度変化が見られる場合でさえ、ブレーキ適用の信頼ある表示を検出することができることを示した。
【0040】
出力の分析は、ブレーキ内のBTMSの位置によって、他のものよりもある航空機にとって一層適する。温度感知のための最適の位置は問題となっているブレーキのデザインに依存する。あるブレーキにおいては、最適の位置は熱パックの中心の近くにするのがよい。一般に、温度センサがブレーキ内の最適な位置に近いほど、ブレーキ適用中の温度検出が一層敏感になる。例えば、4ロータブレーキの中心で測定した温度の感度はブレーキ内の他の位置よりも数倍大きい。
【0041】
処理された温度データは図1の線図に示すような装置を使用してブレーキ適用の数の表示を与えるように単独で記録することができるか、又は、行われたブレーキ適用の形式即ち図2に示すような装置を使用してのタキシスナッブ又は着陸の一層詳細な記録を与えるように車輪速度及び(又は)ブレーキ圧力と組み合わせることができる。
【0042】
本発明は図示の実施の形態に限定されない。信号は既存のブレーキ制御ユニット内の構成部品から導き出し、同構成部品により処理することができる。温度は熱電対以外の装置を使用して感知又は測定することができる。
【0043】
図6に示す装置は、パイロット制動指令の監視及びパイロット指令及び検出されたスキッド活動に従ってのブレーキへの圧力の適用の制御を含むブレーキ制御のすべての面を管理するために従来既知の形式の電子ブレーキ管理コントローラ101を組み込んでいる。コントローラへのパイロットブレーキ指令入力は監視手段102により提供される。これらの入力はペダルの偏向及び圧力指令を含むが、これらに限定されない。コントローラはまた、車輪及びブレーキ104内のセンサ103からの信号を監視し、これらの信号は車輪速度、温度、圧力ステータ位置、ブレーキトルク、ブレーキ流体圧力を含むが、これらに限定されない。例えばタイヤ及び車軸の如きアンダーキャリッジの他の領域内のセンサからの信号もまた、航空機の着陸ギヤの一部を形成する構成部品及び組立体のレンジの状態を監視するために使用することができる。また、航空機の重量の如き情報は1又はそれ以上のa/c装置(これらは図にブロック107で示す)からコントローラへ入力することができる。
【0044】
コントローラはパイロット指令及びブレーキに関連する信号を分析して、ブレーキがどのように働いているかを表示するブレーキ性能サインを評価する。このブレーキ性能サインは新しい状態での熱パックのためのサインと比較することができる。代わりに、或る時間期間にわたって、ブレーキの性能の記録を形成することができ、ブレーキ性能サイン内の傾向を示す統計分析を可能にし、コントローラが一定のブレーキ適用についての期待されるサインを予測するのを可能にする。期待されるサインからの変化が生じた場合、コントローラはその変化を生じさせたかもしれない可能性のあるブレーキ問題を特定することができる。
【0045】
次いで、特定された問題は乗組員又は地上のメンテナンススタッフへ警報することのできるオンボードメンテナンスコンピュータ105へ信号合図することができる。代わりに又は加えて、コントローラからのデータは定期メンテナンス又は飛行前検査中に地上のスタッフによりデータポートからダウンロードすることができる。このようなポート106はまた、ブレーキ適用の数及びブレーキ適用の形式を含む、ブレーキサービスについての情報をダウンロードするためにブレーキ供給者によりアクセスすることができる。このサービス情報は、それ自身、又はブレーキ寿命予測及び(又は)商業的な目的のための状態監視データと組み合わせて使用することができる。
【0046】
このようなブレーキ管理コントローラはまた制動装置の自動制動機能を管理できる。
【0047】
図6に示す装置においては、熱パックの摩耗の度合いはパイロットブレーキ指令、並びに、車輪速度、ブレーキ流体圧力及びブレーキ熱パック温度からの信号を監視することにより見積もられる。例えばブレーキ指令及び速度のような一定の組の作動状態に対しては、コントローラは測定された温度上昇を期待される温度上昇と比較する。これらの値の差は、熱パック摩耗の表示を与え、一層大きな摩耗度は一層大きな温度上昇を生じさせる。更に、コントローラは任意の制動要求のための温度差のしきい値を組み込んでおり、しきい値は新品の熱パックについて期待される温度と完全に摩耗した熱パックの温度との間の差を表す。温度差のこのしきい値に近づくと、飛行乗組員又は地上班は、熱パックが摩耗限界に近づいていることを警報される。代わりに、コントローラ又はオンボードメンテナンスコンピュータは既知の通信技術を使用して(例えば、衛星リンクを介して)信号を航空機経営者メンテナンス基地又はブレーキ供給者基地へ送ることができ、そのため、メンテナンス活動を計画でき、交換部品を準備できる。このような信号はブレーキ状態の外部監視を可能にするため規則正しい方法で送ることができ、または摩耗が所定の値に達した場合にのみ、メンテナンス及びスペアの準備が必要であることを警報できる。このような警報信号のタイミングは部品の供給のためのリードタイム(所要時間)を許容し、もって、在庫レベルを最小化し、従って、ブレーキ供給者及び航空機経営者の操業資本を減少させる。
【0048】
熱パックは、例えばカーボン摩擦材料の酸化又は駆動ほぞの数の減少により、摩耗以外の理由で質量を損失することがある。このような質量の損失は、欠陥が存在しなかった場合に見られるよりも一層大きなブレーキ性能サインにおける温度上昇を生じさせる。
【0049】
質量の減少が熱パック内の駆動子の数の損失により生じた場合は、これは、或る時間期間にわたる停止の数に対するブレーキサイン傾向の統計分析から予測される温度上昇と比べた場合に、ブレーキ適用中の温度上昇の段階的な増大を生じさせる。ブレーキ適用中の温度の段階的な上昇の大きさは、駆動子が熱パック内のディスクから除去される数が増えるにつれて、一層大きくなる。
【0050】
熱パック質量の見積もりはまたXps及びデルタT(表1参照)から行うことができる。このような質量の見積もりが調和しない場合、これは、駆動子の破損又は酸化の如きある形の損傷を示唆する。
【0051】
すべての駆動子が破損したディスクは、ブレーキトルク、ブレーキ温度及びブレーキ音響サインを表す信号を監視することにより、図6の装置において検出される。ロータディスク上又は二重ステータディスク上の駆動ほぞが破損した場合、これは、ブレーキが適用されるときに摩擦表面が2つ少なくなったブレーキとなる。一定のブレーキ指令、ブレーキ圧力、ブレーキ適用の期間及び車輪速度に対しては、2つの摩擦面の損失のため、発生するトルクが対応的に小さくなり、及び、その結果の、すべての摩擦表面が作動するような熱パックでの同じブレーキ適用状態の下で見られるようなものよりも一層低いブレーキ温度となる。ブレーキ内での有効でない摩擦表面の数は熱パックについての損傷の度合いに依存する。期待される値からのブレーキトルク及び温度のずれは、どれだけ多くの摩擦面が有効でないかを決定するために分析することができる。
【0052】
比較として、自動制動状態の下では、ディスク上の駆動子が破損した場合、ブレーキは所定のブレーキトルクを達成するように制御され、装置はこの必要なトルクを達成するように増大したブレーキ流体圧力を送給する。それ故、自動制動の下では、期待される圧力よりも大きな圧力は破損した駆動ほぞを伴うディスクを示す。期待される圧力からのブレーキ圧力のずれは、どれだけ多くの摩擦表面がもはや有効でないことの表示を与えるために分析することができ、そのため、損傷の度合いの表示を提供する。
【0053】
ディスク上の破損した駆動ほぞを伴うブレーキにおいては、ブレーキ適用中のブレーキの音響サインは、同じ量だけ摩耗しかつすべての摩擦面が有効に働くブレーキの音響サインとは異なる。音響サインはマイクロホンにより検出される。マイクロホンからの信号は、分析者が期待されるサインからのずれを検出するためにブレーキ管理コントローラへ入力される。
【0054】
表1に略述された他のシナリオ即ち概要は上述のシナリオと同様の方法で検出し、報告することができる。表1に略述されたシナリオは検出できるブレーキ状態の図示的な例として考えるべきであり、網羅的なリストではない。
【0055】
ブレーキ臭気、香り及び臭覚感知についてのここでの参照は、ブレーキ装置内及びそのまわりのあるガス又はガスの組み合わせ及び(又は)蒸気又は粒子の存在及び(又は)レベルを検出する適当なトランスデューサを使用する処理に適用される。
【0056】
表 1
可能なセンサ入力:
P8:ブレーキ流体圧力、 ω:車輪速度、 τ:ブレーキトルク、
Xペダル:ペダル偏向、 t:時間、 音響:ブレーキ音響サイン、
TB:ブレーキにわたる種々の地点で測定したブレーキ温度、
XPS:圧力ステータ位置、 α:加速、 臭覚:香り、 T軸受:車輪軸受温度、Tタイヤ:タイヤ温度、 Pタイヤ:タイヤ圧力、 Δ:変化
注:低/高は期待されたものよりも一層低い/一層高いことを言う。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の装置の1つの実施の形態の簡略化線図である。
【図2】
本発明の装置の別の実施の形態の簡略化線図である。
【図3】
特定の航空機のカーボンディスクブレーキについての第1の動力計試験シーケンスに関するグラフであり、縦軸は温度T℃で、横軸は時間S秒であり、Aはブレーキに組み込まれた温度センサからの信号により表されるような温度を示し、Bは濾波後の同じ信号を示す図である。
【図4】
図3と同様のグラフであるが、Cは濾波された信号を示し、別の動力計試験シーケンスのための図である。
【図5】
コンピュータを使用しての数字処理後の図4の信号のための振幅M対時間Tの主グラフであり、図5はまた主グラフのそれぞれの詳細を拡大した3つの線図を含む。
【図6】
ブレーキ状態監視装置の簡略化した回路線図である。
【発明の名称】ブレーキ状態の監視
【特許請求の範囲】
【請求項1】対面する摩擦表面と、該摩擦表面を互いに向けて押圧する作動手段とを有する制動装置の状態を監視し、該制動装置の作動を検出及び記録するよう作動可能である監視装置であって、該摩擦表面が互いに接触して該摩擦表面上を互いに移動し、該摩擦表面の顕著な摩耗を生ずる摩耗を発生している作動を、他の作動から、区別する手段(4,11,12,21,24,102,103)と、前記摩耗を発生している作動に依存するブレーキ状態の情報を利用可能とする手段(13,25,105)とを有することを特徴とする監視装置。
【請求項2】上記ブレーキの作動時の上記ブレーキ部材の温度の上昇の変化に従って信号を発生させる手段、及び、温度上昇を温度上昇パラメータのしきい値以下にさせる非摩耗発生作動と温度上昇を上記しきい値以上にさせる摩耗発生作動との間を区別する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】上記しきい値以下に落ちる作動と当該しきい値以上になる作動との間を区別するために信号を処理する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
【請求項4】上記信号を濾波し、識別する手段が存在することを特徴とする請求項2又は3に記載の監視装置。
【請求項5】上記識別手段が信号を2回識別するように配置されることを特徴とする請求項4に記載の監視装置。
【請求項6】孤立ユニットと、それ専用のバッテリーとを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の監視装置。
【請求項7】上記バッテリーを無能にする手段を有することを特徴とする請求項6に記載の監視装置。
【請求項8】傾斜スイッチ及び(又は)運動センサが上記無能化手段として存在することを特徴とする請求項7に記載の監視装置。
【請求項9】請求項1に記載の監視装置において、
上記制動装置に結合され、当該制動装置における摩耗及び該制動装置の異なる欠陥に依存する値を有するパラメータを含む、該装置の作動に関連する複数のパラメータを感知するセンサ手段と;
上記制動装置が異なる度合いの上記摩耗及び上記異なる欠陥を受けている間の当該制動装置の作動を表す組み合わせである上記パラメータの値のそれぞれのサイン組み合わせを特定する処理手段であって、当該摩耗及び当該欠陥の存在を特定し、記録するように更に作動できる処理手段と;
を有することを特徴とする装置。
【請求項10】請求項9に記載の監視装置において、
(i) 信号を受け取るように前記センサ手段に接続され、そのオンゴーイング記録を記憶するための信号受け取り及び記憶手段と;
(ii) 上記記録を監視し、上記制動装置の摩耗及び同制動装置の可能な欠陥の1つ又は両方を表す1又はそれ以上の信号の変化を特定する信号処理手段と;
(iii) 上記摩耗及び(又は)上記可能な欠陥を合図するための合図手段と;
を有することを特徴とする監視装置。
【請求項11】上記信号処理手段が上記信号の現在の値をその上記オンゴーイング記録と比較するように作動できることを特徴とする請求項10に記載の監視装置。
【請求項12】上記信号処理手段が上記信号をその所定の期待される値と比較するように作動できることを特徴とする請求項10又は11に記載の監視装置。
【請求項13】上記信号処理手段が引き続くブレーキ適用中、1つの信号の期待される値を予測するために複数の連続するブレーキ適用中に複数の信号の中の当該1つの信号の値の傾向に基づいて作動でき、上記1つの信号の実際の値を上記期待される値と比較することを特徴とする請求項10、11又は12に記載の監視装置。
【請求項14】上記信号処理手段が上記複数の連続するブレーキ適用中に上記1つの信号の値の統計分析により上記傾向を特定するように作動できることを特徴とする請求項13に記載の監視装置。
【請求項15】上記合図手段が上記摩耗及び(又は)上記可能な欠陥を上記設備の局部オペレータにリアルタイムで合図し、及び(又は)、当該摩耗及び(又は)当該可能な欠陥を遠隔オペレータに無線通信手段を介して合図し、及び(又は)周期的なオフラインアクセスのために局部データポートで利用できるデータを作ることにより該摩耗及び(又は)該可能な欠陥を合図するように作動できることを特徴とする請求項10、11又は12に記載の監視装置。
【請求項16】上記設備が航空機であり、上記制動装置が上記航空機の車輪制動装置であることを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の監視装置。
【請求項17】ブレーキ適用中の制動性能を感知し、同じ又は異なるカテゴリーの将来の適用中の制動性能を予測するために、上記信号処理手段が適用の強度及び期間のそれぞれの組み合わせにより区別されるブレーキ適用のそれぞれのカテゴリー間を区別するように作動できることを特徴とする請求項10ないし16のいずれかに記載の監視装置。
【請求項18】上記パラメータが上記制動装置の作動に影響を及ぼすことのある入力パラメータと、当該制動装置の作動により影響を受ける出力パラメータとを含むことを特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載の監視装置。
【請求項19】上記入力パラメータが制動指令、ブレーキ適用期間、及び上記制動装置を備えた上記設備の運動速度及び重量のうちの1つ又はそれ以上を含むことを特徴とする請求項18に記載の監視装置。
【請求項20】出力パラメータがブレーキトルク、ブレーキ温度、振動、音響サイン、加速及びブレーキ臭気のうちの1つ又はそれ以上を含むことを特徴とする請求項18又は19に記載の監視装置。
【請求項21】対面する摩擦表面と該摩擦表面を互いに向け押圧する作動手段とを有する制動装置の状態を監視し、該制動装置の作動を検出及び記録する方法であって、該摩擦表面が互いに接触して該摩擦表面上を互いに移動し、該摩擦表面の顕著な摩耗を生ずる摩耗を発生している作動を、他の作動から、区別することと、該摩耗を発生している作動に依存するブレーキ状態の情報を提供することとを含むことを特徴とする方法。
【請求項22】上記ブレーキの作動時に上記ブレーキ部材の温度の変化を検出する工程と;
検出した変化に従って信号を発生させる工程と;
温度増大パラメータの変化を所定のしきい値以上にさせる作動を上記信号から特定する工程と;
を有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】請求項22に記載の方法において、
上記制動装置の作動中に、当該装置の摩耗及び異なる欠陥に依存する値を有するパラメータを含む、該装置に関連する複数のパラメータを感知する工程と;
上記装置が異なる度合いの上記摩耗及び上記異なる欠陥を受けている間の当該装置の作動を表す上記パラメータの値のそれぞれのサイン組み合わせを特定する工程と;
上記摩耗及び上記欠陥の存在を特定し、記録する工程と;
を有することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明はブレーキの適用を監視する装置及び方法に関し、特に、これに限定されないが、例えばブレーキの状態を決定するために航空機のブレーキの適用を監視する装置及び方法に関する。本発明はまた制動装置メンテナンスプログラムを作動させる装置及び制動装置の使用者に作業を課する装置に関する。
【0002】
カーボン/カーボンブレーキディスクは航空機のブレーキに普通に使用される。カーボン/カーボンブレーキディスクの使用寿命は、普通ブレーキディスクが交換前に達成することを期待される着陸の数の点から見積もられ、着陸の数はメンテナンス及び耐空性の要求のために定期的に記録される。期待される着陸数は、普通販売された熱パックの最小使用寿命保証として、又は、ブレーキ熱パックがブレーキ製造者により経営者に賃貸される場合のブレーキ着陸当りのコスト(CBL)を計算するために使用される。
【0003】
航空機のブレーキ、特にカーボン/カーボン複合材料を多重ディスク構造の摩擦ディスクとして使用するブレーキは使用中にブレーキの性能に影響を及ぼすことのある損傷を受けることがある。計画された使用と使用との間のブレーキの定期的な検査は、熱パック及びそのまわりの構成部品にオーバーヒート及び損傷を与えずに、十分な材料が熱パックに停止のエネルギを安全に吸収させるために利用できるのを保証するための摩耗ピンの検査を含む。摩耗ピンの検査は、熱パックがその摩耗寿命の終期に到達するときにのみ示し、ディスクの破壊、駆動ほぞ(drive tenons)の喪失、酸化、不均一なディスク摩耗、ブレーキ速度減(ブレーキドラッグ)又は汚染の如きブレーキの性能に悪影響を及ぼすことのある他の問題を示さない。
【0004】
カーボン/カーボンディスクブレーキの状態を決定し、その寿命を予測するための正確な情報を得ることが望ましい。これは安全及び商業的な理由にとって重要である。例えば、カーボン/カーボンディスクブレーキの高いコスト及び6カ月程度の配達リードタイム(所要時間)は、在庫資本従って操業資本を最小限にしなければならない場合、スペアの配備を重要な問題にする。
【0005】
使用において、航空機のブレーキは5つの状況で適用される:すなわち、着陸時、タキシング時、駐機時、前引き込み制動中、及び、極めて稀だが、拒絶離陸中である。これは重要な点である。例えば、その理由は、カーボンブレーキの摩耗量は行われるブレーキ作動の数に大半依存し、作動中に発散されるエネルギに依存しないことが理解されているからである。従って、冷えたカーボン/カーボンブレーキについてのタキシスナッブ(急停止)中の摩耗は完全着陸時の摩耗と同様である。
【0006】
ブレーキの監視に関する従来技術は車両又は航空機に使用することを意図したブレーキ適用監視装置を開示するDE−A−3433236号を含む。この装置は、例えば適用された液圧圧力を感知することによりブレーキ力を測定するトランスデューサにより駆動されるトレースを備えたチャートレコーダと、車両又は航空機の実際の減速に応答する慣性センサとを有する。しかし、この提案にはいくつかの欠点がある。例えば、航空機のブレーキはある制動効果が見られる前にブレーキ内の間隙を単に閉じるために約150psi(10バール)の適用圧力を必要とする。しかし、その適用圧力における比較的小さな増大が、タキシスナッブのための所望の制動効果を達成させるのに必要なすべてのものとなることがある。多くの既存の装置においては、ブレーキ圧力を殆ど又は全く感知せず、これは、ブレーキ圧力をブレーキ適用を決定する手段として使用すべき場合に、このような装置の修正が必要であることを意味する。
【0007】
慣性センサの使用は実行されるすべての種類の制動を特定できず、例えばエンジン推力に対する制動をチェックできず、ドラッグや風の効果による減速を制動適用として間違って特定し、または、エンジン逆噴射を制動適用として間違って特定してしまうことがある。
【0008】
航空機の車輪ブレーキの如き制動装置という面においては、制動効果を規制するために装置の作動中に制動効果に関連する物理的なパラメータを測定することが知られている。
【0009】
例えば、液圧サーボ作動航空機ブレーキ装置(自動ブレーキ)においては、パイロットがブレーキペダルを押す度合い即ちブレーキ指令を測定することができ、ブレーキに適用される結果的な液圧圧力を指令に適した値に規制することができる。一層複雑な例においては、更なるパラメータが測定される。従って、米国特許第4,790,606号明細書は制動力を測定及び(又は)規制する装置を開示しており、この装置は減速センサと、ブレーキ温度センサと、質量センサと、測定及び(又は)規制を達成するためにこれらのセンサからの信号を使用する評価手段とを含む。米国特許第4,592,213号明細書は温度、摩擦及び圧力センサと、これらのセンサからの信号を所定の値と比較し、それに従って制動装置を自動的に作動させる手段とを有する制動装置を開示している。米国特許第4,572,585号明細書及び米国特許第4,043,607号明細書はまたこのような特性の装置を開示している。
【0010】
ある場合、著しく有効でない制動の存在が例えば航空機のパイロットへの警報信号により合図される。
【0011】
本発明によれば、特許請求の範囲に記載のブレーキ状態を監視する装置および方法が提供される。
【0012】
本発明はそれ自身の電源又は航空機装置からの外部の電源を備えた孤立のブレーキに付加することにより既存の又は新たな航空機に適用できる。代わりに、装置を既存の及び新たな航空機内に組み込むために、ブレーキ制御ハードウエア及び(又は)ソフトウエアを修正することができる。
【0013】
データ記憶のための及びこのような記憶された情報をダウンロードするための方法は周知である。ブレーキ使用についての情報は、航空機のメンテナンス中の如きある適当な時期にダウンロードすることができる。データは可視ディスプレイから直接読み取ることができ、または、後の分析のために携帯設備にダウンロードすることができる。代わりに、別の箇所での分析のために記録ユニットを取り外すことができる。情報はまた、例えば全体のユニットよりも一層容易に取り外されるメモリーカードに記憶することができる。
【0014】
本発明の装置は現在のソフトウエア内に特別なアルゴリズムを含ませることにより、または、ブレーキ上又は航空機内のどこかに配置できる孤立箱を利用することにより現在のアンチスキッド制御ユニット(ASCU)を利用することができる。異なるパラメータ(液圧圧力、温度、車輪速度、トルク、ペダル偏向、ブレーキ摩耗)をアルゴリズム内に使用して、適用が生じた時期及びどの種類の適用であるかを検出することができる。記録された情報はブレーキ使用の分析のためにダウンロードすることができ、情報はメンテナンス、スペア配備及び(又は)課料目的のために使用することができる。
【0015】
装置からダウンロードされた情報は航空機タイプを管理する各エアラインのためにブレーキ使用の時間期間にわたって詳細な画面を形成するために使用することができる。この情報は次いでメンテナンスが必要となる時期及び熱パックが交換を必要とする時期を正確に予測するために使用することができる。これは、熱パックスペアの一層正確な配備、エアライン及びブレーキ製造者における高価なカーボンブレーキの在庫の減少従って経営コストの減少を可能にする。
【0016】
装置からダウンロードされた情報は異なる形式のブレーキ使用による摩耗を考慮することによりブレーキの使用寿命の一層信頼ある保証を与えるために使用することができる。代わりに、情報は、着陸のみではなく、使用の形式及び関連する摩耗に関連する各ブレーキ適用のための課料を伴うすべてのブレーキ適用のための課料のためにCBL支払い体系を拡張するために使用することができる。
【0017】
監視装置は航空機に付加される付加的なユニットとすることができ、または既存のブレーキ管理制御装置内に組み込むことができる。
【0018】
多くの空港での過密化はタキシング中にかなり多数のブレーキ適用を生じさせ、この場合、着陸滑走中に発散されるエネルギに比べて比較的少量のエネルギが発散される。タキシング制動中のこの多数のブレーキ適用はカーボンブレーキディスクの熱パックの期待される寿命を大幅に減少させることがある。これは、期待するブレーキ寿命が達成されないため、航空機経営者にとって付加的なコストを生じさせることがある。経営者がCBLに基づきブレーキのために支払いを行う場合、着陸シーケンス当りほんの2タキシスナッブを平均とする空港は、一層忙しい空港から管理されシーケンス当り20スナッブ平均の空港と同じCBL量を課料される。ブレーキ適用の形式についての情報が記録できる場合、在庫制御を補助し、ブレーキ使用を反映する価格体系を開発するために、航空機のブレーキ使用の一層詳細な画面を形成することができる。ブレーキの寿命に影響を与える因子の知識はまた、ブレーキの寿命を延ばし、経営コストを減少させるようにブレーキ技術についてパイロットを教育するためにエアラインにより使用することができる。
【0019】
航空機が静止している場合、接触する摩擦表面の相対回転運動はなく、ブレーキの適用がカーボンの摩耗を発生させないので、これらの適用を記録することは望ましくはないものと決定することができる。静止中のブレーキの適用と航空機が動いている場合の適用との間の差異は、ブレーキが適用される瞬間での航空機の速度を考慮し又は動エネルギの熱への変換を考慮する装置により確かめることができる。例えば車輪速度トランスデューサからの信号により測定される航空機の速度があるしきい値よりも小さい場合は、航空機は静止しているとみなすことができ、ブレーキ適用は記入/記録されない。航空機の速度がしきい値に等しいか又はそれよりも大きい場合、ブレーキの適用が記録され、ブレーキ使用についての情報を提供する。
【0020】
ブレーキ適用中、制動エネルギはブレーキを介して熱として発散される。それ故、ブレーキ温度の変化を介してほんの僅かのブレーキ適用さえ感知することが理論的には可能である。温度センサはブレーキユニット内に機械的に組み込まれ、そのため、既存のブレーキに対する無修正又は限られた修正で、装置内でのブレーキ適用を感知することができる。ブレーキ温度信号はすべてのブレーキ適用の信頼ある表示を与えるために処理することができる。
【0021】
上述のように、航空機のブレーキは5つの異なる状況で適用できる:すなわち、着陸時、タキシング時、駐機時、前引き込み制動中、及び、時として、拒絶離陸中である。各形式のブレーキ適用は例えばブレーキ流体圧力、パイロットペダル偏向又は車輪速度のような入力のそれぞれの範囲内で実施され、各形式のブレーキ適用は例えば熱パック温度上昇又は発生トルクの如き出力に関するブレーキからの比較的予測できる応答を生じさせる。
【0022】
ブレーキ指令入力は監視され、期待されるブレーキ出力を予測するために処理される。実際の出力もまた監視され、期待されるか又は予測される出力と比較されて、ブレーキの状態についての情報を導き出す。このような情報は、使用寿命を予測するため又は予定外のメンテナンス又は早期のブレーキ熱パックの除去を生じさせることのある問題を検出するために使用することができる。
【0023】
好ましくは、装置は測定された入力から期待されるブレーキ出力を予測し、このような期待される出力を測定された出力と比較する。期待される出力と測定された出力との間に変化がある場合、装置は、その変化がブレーキアクチュエータ又はブレーキ熱パックの状態における欠陥の結果か否かを決定する。
【0024】
ブレーキの状態を監視するこのような装置は、必要に応じてハードウエア又はソフトウエアを付加して、ブレーキ制御装置内で実施される。代わりに、監視は航空機に取り付けられた専用の状態監視ユニット内で実施することができ、制御装置のハードウエア構成部品及び必要なら付加的なハードウエア構成部品から信号を受け取る。
【0025】
装置は、ブレーキ状態における欠陥が検出された場合に、航空機の安全に対する危険性を最小にしかつ航空機の発送の可能性を増大させるように、一層早い機会でのメンテナンスの実施を可能にするために、パイロット又は地上職員に警報を発する手段を含むことができる。パイロットにいかなる欠陥をも警報するために、ディスプレイをコックピット内に設けることができる。地上の職員は、飛行前の検査中ブレーキ制御装置上の又はそれからのディスプレイにより、又は専用の状態監視装置又は、地上基地への信号により、いかなる検出された欠陥についても警報を受ける。
【0026】
監視でき、それからブレーキ状態についての情報を導きだせるブレーキ「サイン」を提供するために処理できる信号は、パイロットペダル偏向、ブレーキ流体圧力、車輪速度、アンチスキッド活動、ブレーキ温度、ブレーキトルク、ブレーキ摩耗、ブレーキ適用の数、ブレーキ適用時間、振動、ブレーキシャシー加速、音響サイン、ブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。更に、情報は、例えば航空機の重量の如き他の航空機装置から受け取ることができる。これらの信号のいくつかは、ブレーキへの入力とみなすことができ、パイロット又は自動ブレーキ装置により必要とされるブレーキ適用の形式、例えば着陸又はタキシスナッブを反映する。このような入力はパイロットペダル偏向又は自動ブレーキ指令、ブレーキ流体圧力、ブレーキ適用時間及び車輪速度を含むが、これらに限定されない。他の監視信号はブレーキ適用及びブレーキの状態に起因する出力とみなされる。このような出力はブレーキトルク、ブレーキ温度、振動、音響サイン、加速及びブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。
【0027】
ブレーキ熱パックが新しい状態にあり、摩耗可能な材料の全量を利用でき、すべての駆動ほぞが適切である場合は、熱パックはブレーキ適用中における作動時に最大数の摩擦表面を有する。更に、ブレーキ適用中に発生する熱を吸収するために利用できる最大の熱パック質量が存在する。車輪速度、パイロットブレーキペダル又は自動ブレーキ指令、ブレーキ流体圧力及びアンチスキッド活動を含む(ただし、これらに限定されない)一部又はすべての測定された入力の組み合わせの処理から、多数の期待される出力を決定できる。このような出力又はブレーキサインはブレーキトルク、ブレーキ温度、音響サイン、振動、加速及びブレーキ臭気を含むが、これらに限定されない。
【0028】
熱パックの状態が変わると、監視されている出力又は上述のサインが任意の与えられた組のブレーキ入力に対して変化する。
【0029】
このような装置は車輪及びブレーキに関する問題を検出するためにアンダーキャリッジの他の面をも監視できる。これは、例えば、車輪軸受の温度、タイヤの温度又はタイヤ圧力の監視を含むことができる。
【0030】
単純で普通のシナリオ即ち概要を見ると、熱パックが摩耗した場合、いかなる所定のブレーキ適用によっても発散されるエネルギを吸収するために利用できる材料が少なくなる。これは、新しい熱パックにおいて見られるよりも熱パック温度の一層大きな上昇を生じさせる。摩耗の度合いが大きいほど、結果としての熱パック温度の上昇が一層大きくなる。
【0031】
別のシナリオを考えると、単一のロータディスク上のすべての駆動ほぞが破損した場合、これは、2つの摩擦表面の損失を生じさせる。このような場合、すべての摩擦表面が利用できるようなブレーキに比べて、パイロット指令、ブレーキ流体圧力、ブレーキ適用時間、車輪速度及びアンチスキッド活動の同じブレーキ制御装置入力は、発生しているブレーキトルクを一層小さくし、減速を一層遅くし、温度の上昇を一層小さくする。代わりに、減速規制自動ブレーキが作動している場合は、このブレーキはブレーキ流体圧力を制御することにより所定のパイロット指令に対して減速を規制するように作用する。それ故、破損しようとしているロータディスクの駆動ほぞの主な効果はブレーキ流体圧力の増大である。
【0032】
本発明を十分理解できるようにするため、添付の概略的な図面を参照して例示としてのみ本発明をここで説明する。
【0033】
図1に示す装置は液圧アクチュエータ機構3を備えたカーボン/カーボン多重ディスクブレーキ組立体2を有する航空機(図示せず)の1つの車輪1に適用される。機構3はASCUを含み従来既知の形式の液圧装置によりライン5を介して駆動される。典型的には熱電対であるブレーキ温度感知ユニット4は組立体に隣接して位置する。ブレーキ使用を記録するため、熱電対からの信号はプロセッサ12へのインターフェース11を介してユニット10に入力され、プロセッサにおいては、信号は、ブレーキ適用がなされた時期を検出するために、既知の方法でアルゴリズムにより処理される。プロセッサの出力は不揮発性メモリー(NVM)ユニット13内に記録され、このユニットから、情報はユニット10の内部の又はユニットの外表面上の適当なアクセスポート(図示せず)からダウンロードすることができる。
【0034】
ユニット10が航空機上の他の制御装置とは独立に機能できるようにするため、ユニット10内に、ユニットへパワーを提供するためのバッテリー手段14が設けられる。ユニットの寿命の大半にわたって、航空機は静止しているか又は飛行中であり、それ故、バッテリーのパワーを保持するために即ちユニットの寿命を延ばすために、チルト(傾斜)スイッチ16及び運動センサ15が存在する。チルトスイッチは、アンダーキャリッジが引き戻されたときにバッテリーからプロセッサへのパワーラインを遮断し、運動センサは不活動期間中にプロセッサをスリープモード即ち不活動モードにするために使用される。
【0035】
図2を参照すると、熱電対4、ブレーキ圧力トランスデューサ6及び車輪速度トランスデューサ7からの出力は図1に示す形式の航空機の車輪、ブレーキ及びブレーキ作動装置(図示せず)から取り出される。これらの出力信号は信号コンディショニングインターフェース21、22、23を介してユニット20内のプロセッサ24へ入力される。信号は、ブレーキ適用がなされた時期及びその型式を検出するためにアルゴリズムにより処理される。プロセッサの出力はユニット25内に記録され、その情報はユニット20の内部の又はユニットの外表面上の適当なアクセスポート(図示せず)からダウンロードすることができる。ユニットからダウンロードされた記録はブレーキ適用の数のみならず、例えばタキシスナッブと着陸との間の区別のようなブレーキ適用の型式をも示す。
【0036】
「目覚まし」コール(呼び起こし器)26もバッテリー27の寿命を保持するために組み込まれ、図1の装置について述べたようなチルトスイッチ及び(又は)運動センサのような機能を組み込むことができる。
【0037】
図1及び図2の装置はブレーキ適用を監視するために航空機に付加される孤立ユニットを表すが、後に詳述する信号の処理はまた、ハードウエア及び(又は)ソフトウエアの修正により既存のブレーキ制御ユニット内に組み込むことができる。
【0038】
上述の装置においては、ブレーキ温度モニターセンサ(BTMS)での温度信号は、地域のジェット航空機からのカーボンブレーキのために動力計で遂行される3つのタキシスナッブについて、図3にAで示される。2.5℃程度の温度上昇TR1、TR2、TR3が示されるが、他の設備との干渉に起因するノイズは軌跡の形状を見るのを困難にする。それ故、装置は信号を濾波し、識別し及び増幅する手段を含む。
【0039】
図3の信号Bは第4級フィルタにより濾波されている。ここでは軌跡は円滑だが、各ブレーキ適用により生じる個々の温度上昇は容易に検出されず、そのため、信号は2回識別し増幅することにより更に処理される。適当なコンピュータプログラムは必要な数字アルゴリズムを遂行し、ブレーキ適用が生じたか否かの決定を行い、生じた場合は、ブレーキ適用を記録することができる。図4は3つのタキシスナッブ、3つのタキシスナッブが続く1つの完全な着陸、短い休止期間及び別の3つのタキシスナッブからなる全動力計試験シーケンスについての出力を示す。図5はアルゴリズムを用いた処理後の同じ出力を示す。図6の出力における所定の振幅以上のピークはブレーキ適用を示す。図5から、ピークは動力計試験プログラムのすべての個々のブレーキ適用を明確に特定する。この動力計試験作業では、航空機試験において得られたデータを横切って読み取ることが分かった。処理された温度信号での試験においては、1℃以下の温度変化が見られる場合でさえ、ブレーキ適用の信頼ある表示を検出することができることを示した。
【0040】
出力の分析は、ブレーキ内のBTMSの位置によって、他のものよりもある航空機にとって一層適する。温度感知のための最適の位置は問題となっているブレーキのデザインに依存する。あるブレーキにおいては、最適の位置は熱パックの中心の近くにするのがよい。一般に、温度センサがブレーキ内の最適な位置に近いほど、ブレーキ適用中の温度検出が一層敏感になる。例えば、4ロータブレーキの中心で測定した温度の感度はブレーキ内の他の位置よりも数倍大きい。
【0041】
処理された温度データは図1の線図に示すような装置を使用してブレーキ適用の数の表示を与えるように単独で記録することができるか、又は、行われたブレーキ適用の形式即ち図2に示すような装置を使用してのタキシスナッブ又は着陸の一層詳細な記録を与えるように車輪速度及び(又は)ブレーキ圧力と組み合わせることができる。
【0042】
本発明は図示の実施の形態に限定されない。信号は既存のブレーキ制御ユニット内の構成部品から導き出し、同構成部品により処理することができる。温度は熱電対以外の装置を使用して感知又は測定することができる。
【0043】
図6に示す装置は、パイロット制動指令の監視及びパイロット指令及び検出されたスキッド活動に従ってのブレーキへの圧力の適用の制御を含むブレーキ制御のすべての面を管理するために従来既知の形式の電子ブレーキ管理コントローラ101を組み込んでいる。コントローラへのパイロットブレーキ指令入力は監視手段102により提供される。これらの入力はペダルの偏向及び圧力指令を含むが、これらに限定されない。コントローラはまた、車輪及びブレーキ104内のセンサ103からの信号を監視し、これらの信号は車輪速度、温度、圧力ステータ位置、ブレーキトルク、ブレーキ流体圧力を含むが、これらに限定されない。例えばタイヤ及び車軸の如きアンダーキャリッジの他の領域内のセンサからの信号もまた、航空機の着陸ギヤの一部を形成する構成部品及び組立体のレンジの状態を監視するために使用することができる。また、航空機の重量の如き情報は1又はそれ以上のa/c装置(これらは図にブロック107で示す)からコントローラへ入力することができる。
【0044】
コントローラはパイロット指令及びブレーキに関連する信号を分析して、ブレーキがどのように働いているかを表示するブレーキ性能サインを評価する。このブレーキ性能サインは新しい状態での熱パックのためのサインと比較することができる。代わりに、或る時間期間にわたって、ブレーキの性能の記録を形成することができ、ブレーキ性能サイン内の傾向を示す統計分析を可能にし、コントローラが一定のブレーキ適用についての期待されるサインを予測するのを可能にする。期待されるサインからの変化が生じた場合、コントローラはその変化を生じさせたかもしれない可能性のあるブレーキ問題を特定することができる。
【0045】
次いで、特定された問題は乗組員又は地上のメンテナンススタッフへ警報することのできるオンボードメンテナンスコンピュータ105へ信号合図することができる。代わりに又は加えて、コントローラからのデータは定期メンテナンス又は飛行前検査中に地上のスタッフによりデータポートからダウンロードすることができる。このようなポート106はまた、ブレーキ適用の数及びブレーキ適用の形式を含む、ブレーキサービスについての情報をダウンロードするためにブレーキ供給者によりアクセスすることができる。このサービス情報は、それ自身、又はブレーキ寿命予測及び(又は)商業的な目的のための状態監視データと組み合わせて使用することができる。
【0046】
このようなブレーキ管理コントローラはまた制動装置の自動制動機能を管理できる。
【0047】
図6に示す装置においては、熱パックの摩耗の度合いはパイロットブレーキ指令、並びに、車輪速度、ブレーキ流体圧力及びブレーキ熱パック温度からの信号を監視することにより見積もられる。例えばブレーキ指令及び速度のような一定の組の作動状態に対しては、コントローラは測定された温度上昇を期待される温度上昇と比較する。これらの値の差は、熱パック摩耗の表示を与え、一層大きな摩耗度は一層大きな温度上昇を生じさせる。更に、コントローラは任意の制動要求のための温度差のしきい値を組み込んでおり、しきい値は新品の熱パックについて期待される温度と完全に摩耗した熱パックの温度との間の差を表す。温度差のこのしきい値に近づくと、飛行乗組員又は地上班は、熱パックが摩耗限界に近づいていることを警報される。代わりに、コントローラ又はオンボードメンテナンスコンピュータは既知の通信技術を使用して(例えば、衛星リンクを介して)信号を航空機経営者メンテナンス基地又はブレーキ供給者基地へ送ることができ、そのため、メンテナンス活動を計画でき、交換部品を準備できる。このような信号はブレーキ状態の外部監視を可能にするため規則正しい方法で送ることができ、または摩耗が所定の値に達した場合にのみ、メンテナンス及びスペアの準備が必要であることを警報できる。このような警報信号のタイミングは部品の供給のためのリードタイム(所要時間)を許容し、もって、在庫レベルを最小化し、従って、ブレーキ供給者及び航空機経営者の操業資本を減少させる。
【0048】
熱パックは、例えばカーボン摩擦材料の酸化又は駆動ほぞの数の減少により、摩耗以外の理由で質量を損失することがある。このような質量の損失は、欠陥が存在しなかった場合に見られるよりも一層大きなブレーキ性能サインにおける温度上昇を生じさせる。
【0049】
質量の減少が熱パック内の駆動子の数の損失により生じた場合は、これは、或る時間期間にわたる停止の数に対するブレーキサイン傾向の統計分析から予測される温度上昇と比べた場合に、ブレーキ適用中の温度上昇の段階的な増大を生じさせる。ブレーキ適用中の温度の段階的な上昇の大きさは、駆動子が熱パック内のディスクから除去される数が増えるにつれて、一層大きくなる。
【0050】
熱パック質量の見積もりはまたXps及びデルタT(表1参照)から行うことができる。このような質量の見積もりが調和しない場合、これは、駆動子の破損又は酸化の如きある形の損傷を示唆する。
【0051】
すべての駆動子が破損したディスクは、ブレーキトルク、ブレーキ温度及びブレーキ音響サインを表す信号を監視することにより、図6の装置において検出される。ロータディスク上又は二重ステータディスク上の駆動ほぞが破損した場合、これは、ブレーキが適用されるときに摩擦表面が2つ少なくなったブレーキとなる。一定のブレーキ指令、ブレーキ圧力、ブレーキ適用の期間及び車輪速度に対しては、2つの摩擦面の損失のため、発生するトルクが対応的に小さくなり、及び、その結果の、すべての摩擦表面が作動するような熱パックでの同じブレーキ適用状態の下で見られるようなものよりも一層低いブレーキ温度となる。ブレーキ内での有効でない摩擦表面の数は熱パックについての損傷の度合いに依存する。期待される値からのブレーキトルク及び温度のずれは、どれだけ多くの摩擦面が有効でないかを決定するために分析することができる。
【0052】
比較として、自動制動状態の下では、ディスク上の駆動子が破損した場合、ブレーキは所定のブレーキトルクを達成するように制御され、装置はこの必要なトルクを達成するように増大したブレーキ流体圧力を送給する。それ故、自動制動の下では、期待される圧力よりも大きな圧力は破損した駆動ほぞを伴うディスクを示す。期待される圧力からのブレーキ圧力のずれは、どれだけ多くの摩擦表面がもはや有効でないことの表示を与えるために分析することができ、そのため、損傷の度合いの表示を提供する。
【0053】
ディスク上の破損した駆動ほぞを伴うブレーキにおいては、ブレーキ適用中のブレーキの音響サインは、同じ量だけ摩耗しかつすべての摩擦面が有効に働くブレーキの音響サインとは異なる。音響サインはマイクロホンにより検出される。マイクロホンからの信号は、分析者が期待されるサインからのずれを検出するためにブレーキ管理コントローラへ入力される。
【0054】
表1に略述された他のシナリオ即ち概要は上述のシナリオと同様の方法で検出し、報告することができる。表1に略述されたシナリオは検出できるブレーキ状態の図示的な例として考えるべきであり、網羅的なリストではない。
【0055】
ブレーキ臭気、香り及び臭覚感知についてのここでの参照は、ブレーキ装置内及びそのまわりのあるガス又はガスの組み合わせ及び(又は)蒸気又は粒子の存在及び(又は)レベルを検出する適当なトランスデューサを使用する処理に適用される。
【0056】
表 1
可能なセンサ入力:
P8:ブレーキ流体圧力、 ω:車輪速度、 τ:ブレーキトルク、
Xペダル:ペダル偏向、 t:時間、 音響:ブレーキ音響サイン、
TB:ブレーキにわたる種々の地点で測定したブレーキ温度、
XPS:圧力ステータ位置、 α:加速、 臭覚:香り、 T軸受:車輪軸受温度、Tタイヤ:タイヤ温度、 Pタイヤ:タイヤ圧力、 Δ:変化
注:低/高は期待されたものよりも一層低い/一層高いことを言う。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の装置の1つの実施の形態の簡略化線図である。
【図2】
本発明の装置の別の実施の形態の簡略化線図である。
【図3】
特定の航空機のカーボンディスクブレーキについての第1の動力計試験シーケンスに関するグラフであり、縦軸は温度T℃で、横軸は時間S秒であり、Aはブレーキに組み込まれた温度センサからの信号により表されるような温度を示し、Bは濾波後の同じ信号を示す図である。
【図4】
図3と同様のグラフであるが、Cは濾波された信号を示し、別の動力計試験シーケンスのための図である。
【図5】
コンピュータを使用しての数字処理後の図4の信号のための振幅M対時間Tの主グラフであり、図5はまた主グラフのそれぞれの詳細を拡大した3つの線図を含む。
【図6】
ブレーキ状態監視装置の簡略化した回路線図である。
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