JP2004505006A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】抹消カンナビノイド受容体に特異的なアゴニスト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式で表される化合物:
一般式
【化1】
Figure 2004505006
上式中、R1は-CH2OHであり、Gは−OCH3であり、R3は1,1−ジメチル−ヘプチルである。)で表され、かつ、(3R,4S)配置を示し、(3S,4R)エナンチオマーを本質的には含まない化合物。
【請求項2】
下記の一般式で表され、かつ、(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的には含まない化合物:
一般式
【化2】
Figure 2004505006
上式中、
AとBとの間は単結合または二重結合を表し、
1は(a)−R'N(R")2(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(b)−Q(ここでQは、カルボン酸類似体として働くような、活性な水素原子をもつ複素環部分である。)、(c)−R'X(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、Xはハロゲンである。)、(d)−R'C(O)N(R")2(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては、末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(e)−R'C(O)OR"(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"は、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(f)−R'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、あるいは(g)−R'OR"'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"'は水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)であり、
Gは水素であり、そして
3は(a)C1−C12直鎖もしくは分枝鎖アルキル、(b)−OR""(ここでR""はフェニル基により末端の炭素原子で置換されることができる直鎖もしくは分枝鎖C2−C9アルキルである。)、または(c)−(CH2nOR"'(ここでnは1〜7の整数であり、R"'は水素または直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルである。)である。
【請求項3】
3が直鎖もしくは分枝鎖C5−C12アルキル、1,1−ジメチルーヘプチルまたは1,2−ジメチルーヘプチルである、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
QがN、S及びOのうちの少なくとも1個とCから成る4〜8員の飽和もしくは不飽和環であり、前記環が、場合によっては、−COR"'もしくは−COOR"'(ここでR"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)で置換されていてもよい、請求項2記載の化合物。
【請求項5】
1が−CH2OH、−C(O)N(R")2、−C(O)OR"、−COOH、アミノ酸もしくはカルボキサミドであり、R"は請求項2に定義したとおりである、請求項2記載の化合物。
【請求項6】
下記の一般式で表され、かつ、(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的には含まない、CB2特異的アゴニスト:
一般式
【化3】
Figure 2004505006
上式中、R1は−CH2OHであり、Gは−OCH3であり、そしてR3は1,1−ジメチルーヘプチルである。
【請求項7】
有効成分としての請求項2〜5のいずれかに記載の化合物、および製薬学的に許容される希釈剤、賦形剤もしくは担体を含んでなる神経保護活性剤。
【請求項8】
有効成分として下記の一般式で表され、かつ、(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的には含まない化合物、および製薬学的に許容される希釈剤、賦形剤もしくは担体を含んでなるCB2特異的アゴニスト活性剤:
一般式
【化4】
Figure 2004505006
上式中、 AとBとの間は単結合または二重結合を表し、
1は(a)−R'N(R")2(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(b)−Q(ここでQは、カルボン酸類似体として働くような、活性な水素原子をもつ複素環部分である。)、(c)−R'X(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、Xはハロゲンである。)、(d)−R'C(O)N(R")2(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては、末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(e)−R'C(O)OR"(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"は、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(f)−R'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、あるいは(g)−R'OR"'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"'は水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)であり、
Gは水素、ハロゲンもしくは−OR2であり、ここでR2は水素、場合によっては、末端の−OR"'、−OC(O)R"'、 −C(O)OR"'もしくは−C(O)R"'部分であって、R"'が水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、そして
3は(a)C1−C12直鎖もしくは分枝鎖アルキル、(b)−OR""(ここでR""はフェニル基により末端の炭素原子で置換されることができる直鎖もしくは分枝鎖C2−C9アルキルである。)、または(c)−(CH2nOR"'(ここでnは1〜7の整数であり、R"'は水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)である。
【請求項9】
1が−CH2OHであり、Gが水素、OR2(ここでR2は低級アルキル基である。)または−OCH3であり、そしてR3が直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルまたは1,1−ジメチルーヘプチルである、請求項8記載のCB2特異的アゴニスト活性剤。
【請求項10】
1が−CH2OHであり、Gが−OCH3であり、R3が1,1−ジメチルーヘプチルであり、そしてAとBとの間が二重結合である、請求項9記載のCB2特異的アゴニスト活性剤。
【請求項11】
有効成分として下記の一般式で表され、かつ、(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的には含まない化合物、および製薬学的に許容される希釈剤、賦形剤もしくは担体を含んでなる、高血圧、炎症、末梢痛、胃腸障害、もしくは自己免疫疾患を治療、予防もしくは管理するための製薬学的組成物:
一般式
【化5】
Figure 2004505006
上式中、 AとBとの間は単結合または二重結合を表し、
1は(a)−R'N(R")2(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(b)−Q(ここでQは、カルボン酸類似体として働くような、活性な水素原子をもつ複素環部分である。)、(c)−R'X(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、Xはハロゲンである。)、(d)−R'C(O)N(R")2(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては、末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(e)−R'C(O)OR"(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"は、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(f)−R'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、あるいは(g)−R'OR"'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"'は水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)であり、
Gは水素、ハロゲンもしくは−OR2であり、ここでR2は水素、場合によっては、末端の−OR"'、−OC(O)R"'、 −C(O)OR"'もしくは−C(O)R"'部分であって、R"'が水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、そして
3は(a)C1−C12直鎖もしくは分枝鎖アルキル、(b)−OR""(ここでR""はフェニル基により末端の炭素原子で置換されることができる直鎖もしくは分枝鎖C2−C9アルキルである。)、または(c)−(CH2nOR"'(ここでnは1〜7の整数であり、R"'は水素または直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルである。)である。
【請求項12】
1が−CH2OHであり、Gが水素、OR2(ここでR2は低級アルキル基である。)または−OCH3であり、そしてR3が直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルまたは1,1−ジメチルーヘプチルである、請求項11記載の製薬学的組成物。
【請求項13】
1が−CH2OHであり、Gが−OCH3であり、R3が1,1−ジメチルーヘプチルであり、そしてAとBとの間が二重結合である、請求項12記載の製薬学的組成物。
【請求項14】
有効成分として下記の一般式で表され、かつ、(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的には含まない化合物、および製薬学的に許容される希釈剤、賦形剤もしくは担体を含んでなる、CB2受容体を発現する腫瘍を治療、予防もしくは管理するための製薬学的組成物:
一般式
【化6】
Figure 2004505006
上式中、 AとBとの間は単結合または二重結合を表し、
1は(a)−R'N(R")2(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(b)−Q(ここでQは、カルボン酸類似体として働くような、活性な水素原子をもつ複素環部分である。)、(c)−R'X(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、Xはハロゲンである。)、(d)−R'C(O)N(R")2(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては、末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(e)−R'C(O)OR"(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"は、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、(f)−R'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)、あるいは(g)−R'OR"'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"'は水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである。)であり、
Gは水素、ハロゲンもしくは−OR2であり、ここでR2は水素、場合によっては、末端の−OR"'、−OC(O)R"'、 −C(O)OR"'もしくは−C(O)R"'部分であって、R"'が水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、そして
3は(a)C1−C12直鎖もしくは分枝鎖アルキル、(b)−OR""(ここでR""はフェニル基により末端の炭素原子で置換されることができる直鎖もしくは分枝鎖C2−C9アルキルである。)、または(c)−(CH2nOR"'(ここでnは1〜7の整数であり、R"'は水素または直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルである。)である。
【請求項15】
1が−CH2OHであり、Gが水素、OR2(ここでR2は低級アルキル基である。)または−OCH3であり、そしてR3が直鎖もしくは分枝鎖C1−C5アルキルまたは1,1−ジメチルーヘプチルである、請求項14記載の製薬学的組成物。
【請求項16】
1が−CH2OHであり、Gが−OCH3であり、R3が1,1−ジメチルーヘプチルであり、そしてAとBとの間が二重結合である、請求項15記載の製薬学的組成物。
【請求項17】
希釈剤が製薬学的に許容される補助溶媒を含んでなる水性補助溶液、天然もしくは合成のイオン性もしくは非イオン性界面活性剤で調製されたミセル溶液もしくはエマルションまたはかような補助溶液とミセル溶液もしくはエマルションとの組み合わせ物である請求項7〜16のいずれかに記載の製剤または製薬学的組成物。
【請求項18】
CB2受容体のモジュレーションに伴う疾患もしくは障害の治療、予防もしくは管理用の医薬の調製のための請求項8〜10のいずれかに記載の製剤の使用方法。
【請求項19】
高血圧、炎症、末梢痛、胃腸障害、もしくは自己免疫疾患の治療、予防もしくは管理用の医薬の調製のための請求項11〜13のいずれかに記載の製薬学的組成物の使用方法。
【請求項20】
CB2受容体を発現する腫瘍の治療、予防もしくは管理用の医薬の調製のための請求項14〜16のいずれかに記載の製薬学的組成物の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
(発明の分野)
本発明は末梢カンナビノイド受容体CB2の特異的アゴニストである非向精神性カンナビノイドに関する。より具体的には、本発明は、高血圧、炎症、疼痛、胃腸障害、自己免疫疾患及び腫瘍の予防、治療及び管理に有用な特異的CB2アゴニストである4−フェニルピネン誘導体を含んで成る製薬学的組成物に関する。
【0002】
(発明の背景)
Mechoulam等は2種のカンナビノイド受容体、すなわち、中枢神経系(CNS)及び比較的少量はその他の組織に存在するCB1並びに、末梢終末神経を含む末端器官に、CNSの外側に存在するCB2が同定されたことを報告した(Mechoulam et al.,Proc. Nat. Acad. Sci.,U.S.,96, 14228-14233)。大麻(cannabis sativa)調製物は数千年にわたり、様々な疾患に対する治療薬として知られてきた。天然の有効成分のデルタ9−テトラヒドロカンナビノール(デルタ−9−RHC)は今日、主としてAIDS患者に嘔吐の治療及び食欲増進のために一般名Dronabinolとして処方されている。
【0003】
しかし、カンナビノイド受容体に結合するアゴニストに関して、治療的に望ましくない向精神性効果の臨床的に望ましいものからの分離は報告されていない。THC、並びにカンナビノイド受容体に結合する今日までに同定された2種の主要な内因性の化合物、アナンダミド及び2−アラキドニルグリセロール(2−AG)は、CB1及びCB2カンナビノイド受容体双方に結合することによりそれらの大部分の効果をもたらす。CB1受容体はCNS中に、そして比較的僅かにその他の組織中に存在する。CB2受容体はCNS中には存在しないで、大部分は、マクロファージ及びB細胞を含む免疫機能と関連する末梢組織並びに末梢終神経に存在する。主としてCNSにおいてCB1により媒介される効果は完全に研究されたが、CB2により媒介される効果は十分に規定されていない。
【0004】
胃腸活動の抑制がデルタ9−THCもしくはアナンダミドの投与後に認められた。この効果は、特異的なCB1アンタゴニストのSR 141716Aがこの効果をブロックするので、CB1媒介であると推定された。しかし、もう1つの報告は、腸運動の予防はまたCB2媒介要素をもつことができることを示唆している。
【0005】
カンナビノイドはそれらの心血管作用について周知である。末梢CB1受容体の活性化は出血性及びエンドトキシン誘発低血圧をもたらす。マクロファージ及び血小板により生産されるアナンダミド及び2−AGはそれぞれ、この効果を媒介することができる。
【0006】
出血ラットにおける低血圧はCB1アンタゴニストのSR 141716Aにより予防された。最近、同一グループが、アナンダミド誘発腸間膜血管拡張が、CB1カンナビノイド受容体と異なる、内皮内に位置するSR 141716A−感受性「アナンダミド受容体」により媒介されること、及び、エンドカンナビノイド、恐らくアナンダミドによるこれらの受容体の活性化がインビボにおけるエンドトキシン誘発腸間膜血管拡張に寄与すること、を発見した。著しく強力な合成カンナビノイドのHU−210、並びに2−AGは腸間膜血管拡張作用をもたなかった。更に、アナンダミドによる腸間膜血管拡張は明らかに2要素、1つはSR 141716−感受性の非−CB1受容体(内皮上に位置する)により媒介されるもの、及び他方は血管の平滑筋に対するSR 141716A−抵抗性の直接作用により媒介されるものをもつことが示された。
【0007】
2−AGの生産は、アセチルコリン受容体アゴニストのカルバコールによる刺激時に、正常時には増加するが、内皮露出ラット大動脈においては増加しない。2−AGはラットの血圧を著しく低下させ、内皮誘発の血圧低下因子を表すかも知れない。
【0008】
アナンダミドはホルマリン誘発の化学的損傷により誘起される疼痛行動の早期相もしくは後期相を緩和する。この効果は疼痛伝達に関与する感覚ニューロンの末端物上に位置するCB1(もしくはCB1−様)受容体との相互作用により誘起される。アナンダミドのように皮膚内に存在するパルミチルエタノールアミドもまた、疼痛行動の後期相中に末梢抗侵害受容作用を示す。しかし、パルミチルエタノールアミドはCB1にもCB2にも結合しない。その鎮痛作用は、特異的なCB1アンタゴニストのSR 141716Aによってではないが、特異的なCB2アンタゴニストのSR 144528によりブロックされる。従ってCB2−様受容体が仮定された。
【0009】
米国特許第5,434,295号明細書は、1群の新規の4−フェニルピネン誘導体を開示し、中枢神経系に対する損傷を伴う様々な病理学的症状を治療するために有用な製薬学的組成物中にいかにこれらの化合物を使用するべきかを教示している。米国特許第4,282,248号明細書は更なるピネン誘導体を開示している。これらの特許はそれらに開示された化合物のどれも、末梢のカンナビノイド受容体に選択的であることを述べていない。
【0010】
幾つかの合成カンナビノイドはCB1受容体に対するよりも高い親和性を伴ってCB2受容体に結合することが示された。これらの化合物は大部分、ごく穏やかな選択性を示す。そのフェノール基がメチルエーテルとしてブロックされている、記載化合物のうちの1つの、古典的THC−型カンナビノイドのL−759,656は>1000のCB1/CB2結合比をもつ。これらの既知のアゴニストの薬理学はまだ説明されなければならない。
【0011】
ある種の腫瘍、特に神経膠腫はCB2受容体を発現する。Guzman及び共同研究者は2種の非選択的カンナビノイドアゴニストのデルタ9−テトラヒドロカンナビノール及びWIN−55,212−2は、ラット及びマウスの悪性脳腫瘍の後退もしくは根絶を誘起することを示した(Guzman et al., Nature Medicine 6,313-319,(2000))。ラットの神経膠腫C6はCB2受容体を発現し、CB1及びCB2の選択的アンタゴニストによる研究に基づいて、2種の受容体のどちらかの活性化がアポトーシスの引金を引く可能性があると仮定された。
【0012】
従って、選択的末梢カンナビノイド受容体及び、特に末梢カンナビノイド受容体CB2の特異的アゴニストについてのニーズが存在する。今や、本発明がそのニーズを満たす。
【0013】
(発明の要約)
本発明は特異的CB2アゴニストを提供することにより末梢のカンナビノイド受容体CB2により媒介される効果をいかに分離するかを教示する。本発明はまた、インビボにおいてそのCB2特異性の効果を与えることができるある種のCB2特異的アゴニストを開示する。従って、本発明はまた、これらの特異的CB2アゴニストを含む新規の治療製品を調製させることができる。本発明は更に、治療的に有効量のCB2特異的アゴニストを有効成分として含む製薬学的組成物を、それを必要とする動物に投与することにより疾患を予防、治療もしくは管理する方法を提供する。
【0014】
本発明に従う製薬学的組成物の有効成分は、一般式1、
【0015】
【化7】
Figure 2004505006
【0016】
[式中、A---Bは場合による二重結合を表し(すなわち、AとBとの間には、単結合もしくは二重結合が存在する。)、R1は様々な有機部分を表し、Gは水素、ハロゲンもしくは様々なエーテル基を表し、そしてR3は様々なアルキル基、エーテル基、もしくはそれらの組み合わせ物を表す]
の化合物である。
【0017】
1つの態様において、本発明は、引用により記述事項の全体が明白に本明細書に取り込まれている、米国特許第5,434,295号明細書に開示されるような式1の化合物を使用する。本発明のすべての化合物は(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的に含まない。
【0018】
更に、本明細書に開示されたある化合物は新規で、それら自体で本発明の1態様を構成する。これらの化合物はGが水素であるものを含む。他の好ましい態様は、Gが水素もしくはOR2であり、そこでR2が1〜5炭素原子の低級アルキル基である、式1の化合物を含む。
【0019】
より好ましい態様に従うと、本明細書においてHU−308と名付けられた特異的リガンドの合成及び使用がCB−1及びCB−2へのその異なる結合、並びにカンナビノイドにより影響を受けることが知られている幾つかのインビボのアッセイにおけるその作用を伴って開示されている。HU−308は、そこでR1がCH2OHであり、Gがメトキシであり、そして3が1,1ジメチルヘプチルである一般式1の化合物である。しかし、HU−308は血圧を減少し、排便を妨げ、そして、抗炎症及び末梢鎮痛作用を引き出す。HU−308により誘起される血圧降下、抗炎症、末梢鎮痛作用及び胃腸効果はCB2アンタゴニストのSR 144528によりブロックされるが、CB1アンタゴニストのSR 141716Aによりブロックされない。
【0020】
従って、本発明は新規の非向精神性カンナビノイドを提供し、高血圧、炎症、疼痛、胃腸疾患、自己免疫疾患、及び腫瘍の新規の治療を提供する。
【0021】
本発明の好ましい構成要件は以下の詳細な記述及び図面をレビユーすることによって理解することができる。
【0022】
(好ましい態様の詳細な記述)
個々の受容体の生化学的及び薬理学的研究が新規の薬剤もしくはリード薬剤の開発に導く可能性があるので、特定の受容体に対して選択的なアゴニストは興味深く、重要である。本発明は一般式1のピネン誘導体の新規な医薬用途を提供する。これらの化合物はCB2特異性アゴニストであることが予期せずに示された。具体的にはその方法は、式1、
【0023】
【化8】
Figure 2004505006
【0024】
[式中、点線A-----Bは場合による結合であり、置換体R1、G及びR3は下記のように定義される、
1は(a)−R'N(R")2(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)、(b)−Q(ここでQは、カルボン酸類似体として働くような、活性な水素原子をもつ複素環部分である)、(c)−R'X(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、Xはハロゲンである),(d)−R'C(O)N(R") 2(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"はそれぞれ、同一であるかもしくは異なることができ、水素または、場合によっては、末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分を含むC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、そこでR"'は水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)、(e)−R'C(O)OR"(ここでR'は直接結合またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"は、水素または、場合によっては末端の−OR"'もしくは−OC(O)R"'部分であって、R"'が水素またはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)、(f)−R'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)、あるいは(g)−R'OR"'(ここでR'はC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R"'は水素もしくはC1−C5直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)、であり、
Gは水素、ハロゲン、もしくはOR2(ここでR2は水素または、場合によっては末端−OR"'、−OC(O)R"'、C(O)OR"'、もしくは−C(O)R"'部分であって、R"'が水素もしくはC1−C5アルキルである、部分を含んでいてもよいC1−C5アルキルである)であり、そして
3は(a)C1−C12直鎖もしくは分枝鎖アルキル、(b)−OR""(ここでR""はフェニル基により末端の炭素原子で置換されることができる直鎖もしくは分枝鎖C2−C9アルキルである)、または(c)−(CH2nOR"'(ここでnは1〜7の整数であり、R"'は水素もしくはC1−C5アルキルである)
である]
の化合物をそれらの有効成分として含むCB2アゴニスト作用をもつ適切に調製された製薬学的組成物の使用に関与する。
【0025】
式2に従う化合物は(3S,4S)立体配置をもち、(3R,4R)エナンチオマーを本質的に含まない。
【0026】
前記のように、前記の式のある化合物、すなわち、Gが水素である化合物は新規であり、それ自体、本発明の好ましい態様を構成する。
【0027】
前記に定義されたとおりの一般式1をもつ新型のCB2特異性アゴニストの合成及び使用を、ここに説明する。本発明の原理は式1の目下好ましい化合物であるHU−308により本明細書により例示されており、該化合物は図1に記載のように合成することができる。
【0028】
図2はHU−308がCB2カンナビノイド受容体に結合することを示Mechoulam,R.,Ben-Shabat,S.,Hanus,L.,Ligumsky,M.,Kaminski,N.E.,Schatz,A.R.,Gopher,A.,Almog,S.,Martin,B.R.,Compton,D.R.,Pertwee,R.G.,Griffin,G.,Bayewitch,M.,Barg,J.&Vogel,Z.(1995)Biochem.Pharmacol.50,83-90に記載されるように、HU−308は、CB2受容体遺伝子を含むプラスミドでトランスフェクションさせたCOS−7細胞中の[3H]HU−243の競合的阻害により測定されたKi=22.7±3.9nMを伴って、CB2カンナビノイド受容体に結合する。しかし、HU−308はCB1には結合しない(Ki>10mM)。結合のこの相異は薬理学的アッセイの結果に反映される。図3は、雌のC57/BL6マウスに大量のHU−308(40mg/kg)をi.p.注射すると、i.p.投与の10分後(データは示されない)、30分後(データは示されない)、もしくは150分後にテストした時に、開放フィールド試験における彼らの活動減少はなく、脱力発作なし、体温低下なし、そしてホットプレート上で痛覚脱失なし(以後本明細書中では4組のアッセイと呼ぶ)であったことを示している。
【0029】
HU−308はまた20mg/kgの投与量で、マウスに腸運動の完全な抑制を誘起した。図4は雌のSabraマウスにHU−308(20、50もしくは100mg/kg)のi.p.投与後2時間にわたり排出された便粒数の効果を示す。腸運動は個別のケージ中にマウスを隔離後に、2時間以内に排出された便粒の蓄積総数により15分毎(2時間にわたり)に算定した。75分後に、100mg/kg投与されたマウスは対照より有意に少ないボーラスを排出した。90分までにすべての治療群が対照と異なった。従って、この胃腸効果は少なくとも一部は末梢CB2受容体により媒介されることができる。実際、CB2アンタゴニストのSR144528の投与はこの効果を一部はブロックした。
【0030】
HU−308はラットに投与されると、血圧減少させることが発見された。図5はHU−308が麻酔挿管ラットの血圧を降下させることを示している。基礎ラインの血圧をHU−308投与前に記録した。HU−308を30mg/kgi.v.投与した(それより下の投与量では有意な効果をもたなかった)。この心血管効果はCB2アンタゴニストのSR 144528によりブロックされるが、CB1アンタゴニストのSR141716Aによりブロックされない。アンタゴニストのSR141716A(3mg/kg)もしくはSR144528(1mg/kg)はHU−308の5分前に注射した。図5の(*)は対照の基礎ラインの値と有意に異なる値を意味する(p<0.05)。
【0031】
明らかにHU−308により誘起された血圧低下効果はエンドカンナビノイドにより誘起された前記のCB1媒介(もしくは「アナンダミド受容体」−媒介)の血圧降下と異なる機序により誘起される。この予期されなかった観察は、HU−308が前記の4組のアッセイにおける効果の欠乏により確定される、向精神性効果を誘起せず、従って、大部分のカンナビノイドが向精神性効果以外の有意な副作用を誘起しないために、ヒトにおける主要な望ましくない効果を誘起しないにちがいないために、新規の血圧降下剤の開発の出発点として役立つ。
【0032】
アラキドン酸の投与前30分及び90分の間に注射されたHU−308及びインドメタシンは、50及び20mg/kgそれぞれの投与量において、アラキドン酸誘起の耳の腫張を有意に減少させた。図6は、片方の耳の内側内面に分散された4.5mgのA'A(5mlのEtOH中)で治療された雌のSabraマウスの耳のアラキドン酸(A'A)−誘起腫張に対するHU−308及びインドメタシンの効果を示す。他方の耳はEtOH5mlで治療して、対照とした。耳の腫張は、治療の直前及び、A'A投与後90分間、15分毎にダイヤル厚さゲー(Mitutoyo, Japan)で耳の厚さを測定することにより算定した。ビヒクル、HU−308(50mg/kg)もしくはインドメタシン(20mg/kg)をA'A投与の60分前にi.p.投与した(A'Aの30もしくは90分前のHU−308の注射も同様な効果を誘起した)。曲線「a」は時間曲線であり、耳の最大腫張はA'A投与の約30分後に達せられることを示している。曲線「b」はHU−308の抗炎症効果に対するCB1及びCB2受容体アンタゴニストの効果を示している。CB1アンタゴニスト(SR141716A、5mg/kg)もしくはCB2受容体アンタゴニスト(SR144528、1mg/kg)をi.p.注射した。次に、HU−308を60分後に投与(50mg/kgi.p.)し、A'AをHU−308の50分後に投与した。結果はA'A治療の耳とEtOH治療の耳の間の差として示されている。各治療群に対してN=5であった。(*)はビヒクル治療マウスと有意差(p<0.05)をもつ値を示し、(**)はビヒクル治療マウスと有意差(p<0.01)をもつ値を意味し、そして(***)はビヒクル治療マウスと有意差(p<0.001)の値を表す。
【0033】
図6における結果は、インドメタシンにより誘発された抗炎症効果はHU−308により誘発されたものより大きかったことを示す。HU−308の15分前に投与されたCB1アンタゴニストのSR 141716A(5mg/kg)はHU−308の抗炎症効果を予防しなかった。SR 141716Aはむしろそれ自体でアラキドン酸誘発の耳の腫張を減少させた。図6はまた、CB2受容体アンタゴニストのSR 144528(0.5mg/kg)がそれ自体で抗炎症効果を誘発せず、HU−308の抗炎症効果を減少させたことを示している。
【0034】
HU−308はまた疼痛行動の後期相中の末梢痛を減少させた。図7はホルマリン−誘発末梢痛に対するSR 144528を伴わないHU−308の効果を示している。ビヒクルもしくはSR 144528をビヒクルもしくはHU−308(50mg/kg、i.p.)注射の15分間前に注射した。HU−308注射の90分後にホルマリンを肢に皮下注射した。疼痛は1時間中に記録された注射された後肢を嘗めた総回数として算定した。初期(5分)及び後期(25〜60分)相の疼痛をCalignano,A.,La Rana,G.,Giuffrida,A. & Piomelli,D.(1998) Nature (London)394,277-280に記載のように観察した。HU−308−誘発の効果は後期相にのみ認めた。従って、提示された唯一のデータはホルマリン注射の30分後に収集されたデータである。結果は、HU−308が疼痛行動の後期相中の末梢痛を減少し、そしてこの効果がCB2アンタゴニストのSR 144528により予防されたが、CB1アンタゴニストのSR 141716Aにより予防されなかったことを示す。HU−308は明らかに、それがCB2に結合し、CB1に結合しないので、CB2受容体を介して作用する。この観察は末梢終末神経に対するCB2受容体のGriffin等による最近の発見と一致している(Griffin,G.,Fernando,S.R.,Ross,R.A.,McKay,,N.G.,Ashford,M.L.J.,Shire,D.,Huffman,J.W.,Yu,S.,Lainton,J.A.H.&Pertwee,R.G.(1997)Eur.J.Pharmacol.339, 53-61)。疼痛伝達に対するHU−308の正確な作用機序が何であれ、我々の結果はカンナビノイドが中枢効果をもたない末梢鎮痛剤として役立つことができることを示している。
【0035】
要約すると、HU−308はCB1に結合せず(Ki>10mM)、CB2に有効に結合する(Ki=22.7±3.9nM)。それはCNSのTHC−型作用に特異的であることが一緒に示されたマウスの4組の行動試験においては作用を示さない。HU−308は血圧を降下させ、排便を予防し、そして抗炎症及び末梢鎮痛作用をもたらす。HU−308によりもたらされた血圧降下、抗炎症、末梢鎮痛作用、及び胃腸運動の予防はCB2アンタゴニストのSR 144528によりブロックされるが、CB1アンタゴニストのSR 141716Aによ
ってはブロックされない。
【0036】
これらの例示的結果は、制約しない方法で解釈することができ、高血圧、炎症、疼痛、及び胃腸障害を治療するために使用することができる新規の非向精神性カンナビノイドの可能性を示している。実際、本発明の組成物は高血圧、炎症末梢痛及び胃腸障害を予防、治療及び管理するのに特別の価値をもつ。本発明の組成物はまた、それらに限定はされないが、多発性硬化症及び関節炎を含む自己免疫疾患の治療、及びCB2受容体を発現する腫瘍、とりわけ、CB2受容体を発現する神経膠腫の治療に適用をもつ。CB2選択性アゴニストで脳腫瘍細胞を殺すことは、望ましくない向精神性副作用を誘発せずに腫瘍管理を可能にすることができるであろう。従って、本発明は高血圧、炎症、末梢痛、胃腸障害、自己免疫疾患、及び腫瘍を含む様々な病理学的症状を治療、予防及び管理する方法を提供する。
【0037】
化合物は生理学的に許容できる調製物を製造するために必要な溶媒、希釈剤、賦形剤、等とともに、通常の製薬学的形態で前記の目的のために投与される。それらは、通常のあらゆる投与経路によって投与することができる。
【0038】
上記式の化合物が有効成分である製薬学的組成物は様々な形態及び投与量に調製することができる。これらの組成物の調製法は通常の当業者には容易に知られる。従って、化合物は標準的方法に従い、製薬学的に許容できる希釈剤もしくは担体を用いて調製することができる。例えば、製薬学的に許容できる補助溶媒、天然もしくは合成の、イオン性もしくは非イオン性界面活性剤を用いて調製されたミセルもしくはエマルション溶液、またはこれらの補助溶媒及びミセルもしくはエマルション溶液の組み合わせ物を含んで成る補助溶媒水溶液である、希釈剤を選択することができる。本質的にエタノール、界面活性剤及び水、の溶液から成る担体を使用することができるかまたは、本質的にトリグリセリド、レシチン、グリセロール、乳化剤、抗酸化剤、及び水を含んで成るエマルションから成る担体を選択することができる。製薬学的組成物は一般に、医薬品としてそれらを使用する前に、単位投与量の形態に調製されるであろう。ヒトに対する化合物の1日投与量は具体的には、約0.1〜50mg/kg、そして好ましくは約1〜20mg/kgの範囲にある。
【0039】
本発明の製薬学的組成物の最も適した投与は治療される傷害もしくは疾患の種類に応じるであろう。
【0040】
【実施例】
本発明の原則は、限定しない方法で解釈することができる、以下の実施例において、より完全に理解されるであろう。
(実施例1) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジヒドロキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノールピバレート (III)の合成
【0041】
【化9】
Figure 2004505006
【0042】
ピバル酸4−ヒドロキシミルテニル(14.75g、40ミリモル)及びジメチルヘプチルレソルシノール(9.52g、40.3ミリモル)の十分に撹拌した溶液(200mlの無水ジクロロメタン中)に、無水p−トルエンスルホン酸(1.5g)を一度に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。TLC分析が出発物質の完全な消失を示した。反応混合物をジクロロメタン(200mL)、次いで飽和NaHCO3水溶液200mLで希釈した。水層を分離し、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出し、有機溶液を合わせた。合わせた有機溶液をNaHCO3水溶液150mLで2回、そして生理食塩水200mLで2回洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、蒸発させると、粗製物質23.54gを与えた。粗製物質を、溶出剤として3%の酢酸エチル/石油エーテルを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、純粋物質(III)11.2gを与えた。
(実施例2) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノールピバレート(IV)の合成
【0043】
【化10】
Figure 2004505006
【0044】
(III)(10.81g、23ミリモル)及び炭酸カリウム(12.84g、92ミリモル)の十分に撹拌した懸濁液(80mlの無水DMF中)に、ヨウ化メチル(30mL、0.46モル)を一度に添加した。反応混合物を室温で窒素雰囲気下で3日間撹拌した。HPLC分析(80%アセトニトリル、20%水)が17%出発物質、39%の生成物及び27%のモノメチル化生成物(IV、下記に示す)の存在を示した。
【0045】
【化11】
Figure 2004505006
【0046】
反応混合物に更なる量の炭酸カリウム(12.93g)及びヨウ化メチル(20mL)を添加した。反応は2時間後に停止し、エーテル250mL、次いで水200mLで希釈した。水層をエーテル(3×200mL)で抽出し、合わせた有機層を水(4×250mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下蒸発させると、粗製物質11.15gを与えた。粗製物質を、溶出剤として3%のエーテル/石油エーテルを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、純粋物質(V)5.27g及び純粋物質(VI)1.7gを与えた。
(実施例3) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノール(HU−308)(V)の合成
【0047】
【化12】
Figure 2004505006
【0048】
HU−308の合成のための出発物質、ピバル酸4−ヒドロキシ−ミルテニル(I)及び5−(1,1−ジメチルヘプチル)−レソルシノール(II)、並びにHU−308の合成中間体は公知であり(Mechoulam,R.,Lander,N.,Breuer,A.&Zahalka,I.(1990)Tetrahedron:Asymmetry 1,315−319)、そして前記のように調製した。HU−308の合成は図1に説明されている。図1において、「a」は塩化メチレン中の無水p−トルエンスルホン酸であり、「b」は炭酸カリウム、メタノールであり、そして「c」は水素化アルミニウムリチウムである。
【0049】
化合物IV(5.076g、10.2ミリモル)の溶液(25mLの蒸留したての無水テトラヒドロフラン中)を−40℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム(THF中1N、12mL)を冷却溶液に滴下した。反応混合物を−40℃で10分間、次いで室温で30分間撹拌した。TLC分析が化合物(IV)の完全な消失を示した。反応混合物を−40℃に冷却し、酢酸エチル20mL、次いで飽和MgSO4水溶液40mLを添加した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を生理食塩水(2×100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、溶媒を蒸発除去すると、油を与え、それを凍結乾燥すると、純粋物質(V)4.22gを与えた。
【0050】
HU−308は50℃の融点及び[α]D=+127℃(c=2.87mg/ccCHCl3)を有する。HU−308の構造は1H NMR,GC−MS及び高分解能質量分析(HRMS)により確証された。NMR,300MHz,(CDCl3):6.45(2H,s,芳香族),5.7(1H,オレフィン),4.12(2H,CH3O−),4.01(1H,ベンジル),3.7(6H,OCH3)。C27423に対する計算HRMSは414.6287、実測値414.3114。
(実施例4) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−メトキシ−ヒドロキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノール(VII)の合成
【0051】
【化13】
Figure 2004505006
【0052】
化合物VI(5.076g、10.2ミリモル)の溶液(25mLの蒸留したての無水テトラヒドロフラン中)を−40℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム(THF中1N、12mL)を冷却溶液に滴下した。反応混合物を−40℃で10分間、次いで室温で30分間撹拌した。TLC分析が出発物質の完全な消失を示した。反応混合物を−40℃に冷却し、酢酸エチル20mL、次いで飽和MgSO4水溶液40mLを添加した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を生理食塩水(2×100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、溶媒を蒸発除去すると、油を与え、それを凍結乾燥すると、純粋物質(VII)4.22gを与えた。
(実施例5) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジ(ジ−terブチルメチルシリルオキシ)−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノールピバレート(VIII)の合成
【0053】
【化14】
Figure 2004505006
【0054】
反応は窒素雰囲気下で実施した。化合物III(5.23g、11.1ミリモル)及びt−ブチルジメチルシリルクロリド(9.1088g、133.3ミリモル)の十分な撹拌溶液(60mLの無水THF中)にイミダゾール(10.20g、66.76ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で1晩撹拌した。水(100ml)の添加により反応を停止し、水溶液をエーテル(3×150ml)で抽出した。有機層を合わせ、水(4×150mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下蒸発すると、純粋物質(VIII)7.89gを与えた。
(実施例6) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジ(ジ−terブチルメチルシリルオキシ)−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルビノール(IX)の合成
【0055】
【化15】
Figure 2004505006
【0056】
化合物VII(6.94g、10ミリモル)を蒸留したての無水THF(50mL)に溶解し、溶液を−40℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム(THF中1N、12mL)を冷却溶液に滴下した。冷却浴を外し、反応物を室温で30分間撹拌させた。TLC分析が出発物質の完全な消失を示した。反応混合物を−40℃に冷却し、酢酸エチル100mL、次いで飽和MgSO4水溶液40mLを添加した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。合わせた有機層を生理食塩水(2×100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、溶媒を蒸発により除去すると油を与え、それを凍結乾燥すると、純粋物質(IX)4.54gを与えた。
(実施例7) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジ(ジ−terブチルメチルシリルオキシ)−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボキシアルデヒド(X)の合成
【0057】
【化16】
Figure 2004505006
【0058】
化合物IX(2.59g、4.23ミリモル)の十分な撹拌溶液(30mLの無水ジクロロメタン中)に、二クロム酸ピリジニウム(3.22g、8.46ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。TLC分析が出発物質の完全な消失を示した。反応混合物を水(300mL)で希釈し、水層をジクロロメタン(3×200ml)で抽出した。有機層を合わせ、水(4×250ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、セライトで濾過し、溶媒を蒸発により除去すると粗製物質2.5gを与えた。粗製物質を、3%エーテル/石油エーテルを溶離剤として使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、純粋物質(X)1.81gを与えた。
(実施例8) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジ(ジ−terブチルメチルシリルオキシ)−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸(XI)の合成
【0059】
【化17】
Figure 2004505006
【0060】
化合物X(13.6g、22.28ミリモル)の十分な撹拌溶液(120mLのt−BuOH中)に、2−メチル−2−ブテン(60ml)、NaH2PO4の飽和水溶液(30ml)、及び塩化ナトリウム(11.10g、122.2ミリモル)を少量ずつ添加した。反応混合物を室温で1晩間撹拌し、水100mLの添加により反応を停止した。水層を酢酸エチル(3×250ml)で抽出し、有機層を水(3×300mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下蒸発させた。生成された残留物(15g)を5%酢酸エチル/石油エーテルから20%酢酸エチル/石油エーテルまでの勾配を使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、(XI)13.49gを与えた(収率96%)。
(実施例9) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジヒドロキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸(XII)の合成
【0061】
【化18】
Figure 2004505006
【0062】
化合物XI(3.13g、5ミリモル)の十分な撹拌溶液(50mLのTHF中)に、テトラ−ブチルアンモニウムフロリド(5.24g、20ミリモル)を一度に添加した。反応混合物を室温で30分間間撹拌し、エーテル100mLで希釈し、水(5×150mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、減圧下蒸発すると、(XII)2.74gを与えた。
(実施例10) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジアセチルメチルオキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸 (XIII)の合成
【0063】
【化19】
Figure 2004505006
【0064】
化合物XII(0.109g、0.25ミリモル)及び炭酸カリウム(0.138g、1ミリモル)の懸濁液(4mLの無水アセトン中)に、クロロアセトン(60ミクロリッター、0.75ミリモル)を添加した。反応混合物を還流下で撹拌し、触媒量のヨウ化カリウムを添加した。3時間後、固体を濾取し、ジクロロメタンで洗浄した。ジクロロメタン溶媒をアセトン濾液と合わせ、合わせた溶媒を蒸発除去した。生成された残留物を70%アセトニトリル(30%水、0.1%酢酸)を使用する逆相C−18カラムで精製すると、純粋物質(XIII)86mgを与えた(67%収率)。
(実施例11) (+)−(1−α−H,4−β−H,5−α−H)−4−[2,6−ジ(メチルアセテートオキシ−4−(1,1−ジメチルヘプチル)フェニル]−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸(XIV)の合成
【0065】
【化20】
Figure 2004505006
【0066】
化合物XIII(0.12g、0.3ミリモル)及び無水炭酸カリウム(0.18g、1.3ミリモル)の十分な撹拌懸濁液(10mLの無水アセトン中)に、ブロモ酢酸メチル(95ミクロリッター、1ミリモル)を添加した。反応混合物を還流下で4時間撹拌し、次いで室温で1晩撹拌した。HPLC分析が2生成物、モノ及びジアルキル化生成物を示した。更なる量のブロモ酢酸メチル(95ミクロリッター、1ミリモル)を添加し、更に3時間還流を継続した。HPLC分析がジアルキル化生成物に対応する1個のピークを示した。固体を濾取し、ジクロロメタンで洗浄した。ジクロロメタン溶媒をアセトン濾液と合わせ、合わせた溶媒を除去した。生成された残留物を酢酸エチル(10ml)に溶解し、有機溶液を水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、蒸発させると、純粋物質(XIV)0.12gを与えた(78%収率)。
(実施例12) 動物に対するHU−308の効果
動物及び薬剤投与
雌のSabraマウス(生後2カ月、Harlan-Sprague Dawley, Jerusalem)を、向精神性効果に対する一連のテスト(「4組」)、腸運動予防(「排便」)測定、そして炎症及び末梢痛に対するアッセイに使用した。血圧は雄のSabraラットで測定した。HU−308、SR 141716A及びSR 144528(後者2種はSanofi Reserche, Franceから贈呈された)をエタノール:エマルフォア(emulphor):生理食塩水(1:1:18)(Martin,B.R.,Compton,D.R.,Thomas,B.F.,Prescott,W.R.,Little,P.J.,Ranzdan,R.K.,Johnson,M.R.,Melvin,L.S.,Mechoulam,R & Ward,S.J.(1991)Pharmacol.Biochem.Behavior,40,471-478及びFride,E. & Mechoulam,R.(1993)Eur.J.Pharmacol.231,313-314)のビヒクルに溶解し、マウスには0.1ml/10gもしくはラットに0.1ml/100gの容量を注射した。HU−308は行動、抗炎症及び抗侵害受容アッセイにおいて、マウスに腹腔内投与(i.p.)した。血圧をモニターする実験において、それをラットにi.v.投与した。
受容体結合アッセイ
CB1結合アッセイをラットの脳から作製したシナプトソームの膜で実施した(Devane,W.A.,Hanus,L.,Breuer,A.,Pertwee,R.G.,Stevenson,L.A.,Griffin,G., Gibson,D.,Mandelbaum,A.,Etinger,A.,& Mechoulam,R.(1992)Science 258,1946-1949)。CB2アッセイはトランスフェクション細胞で実施した(Mechoulam,R.,Ben-Shabat,S.,Hanus,L.,Ligumsky,M,Kaminski,N.E.Schatz,A.R.,Gopher,A.,Almog,S.,Martin,B.R.,Compton,D.R.,Pertwee,R.G.,Griffin,G.,Bayewitch,M.,Barg,J.& Vogel,Z.(1995) Biochem.Pharmacol.50,83-90)。遠心分離に基づいたリガンド結合アッセイにおいて、前記のプローブ[3H]HU−243を使用した(Devane,W.A.,Hanus,L.,Breuer,A.,Pertwee,R.G.,Stevenson,L.A.,Griffin,G., Gibson,D.,Mandelbaum,A.,Etinger,A.,& Mechoulam,R.(1992)Science 258,1946-1949及びDevane,W.A.,Breuer,A.,Sheskin,T.,Jarbe,T.U.C.,Eisen,M.,& Mechoulam,R.(1992)J.Med.Chem.35,2065-2069)。
マウスにおける薬理学的アッセイ
前記(Fride,E.& Mechoulam,R.(1993)Eur.J.Pharmacol.231,313-314)と同様な時間の間隔を使用して、マウスにおける精神活性カンナビノイド誘発効果を評価するために使用された標準法に従い、各マウスにつき、一連の4種の継続的観察を実施する(Martin,B.R.,Compton,D.R.,Thomas,B.F.,Prescott,W.R.,Little, P.J.,Razdan,R.K.,Johnson,M.R.,Melvin,L.S.,Mechoulam,R.& Ward,S.J.,(1991) Pharmacol.Biochem.Behavior,40,471-478)。注射後の様々な時間に4種のアッセイでマウスを連続的にテストした。4種のアッセイは(1)8分間の開放フィールド(20×30cm、12個の等サイズの正方形に分割されている)中での運動活動(歩行及び後退)(2)4分間の直径5.5cmのリング上での不動性(「脱力発作」)、(3)遠隔温度計(Yellow Springs Instruments Co.)による体温、(4)最長45秒を伴う最初の後肢の嘗めもしくはプレートからの飛び上がり(後者の反応はめったに見られなかった)までを潜伏時間(秒)として測定された、55℃に維持されたホットプレート上における鎮覚脱失、であった。この研究の結果はグラフ形式で図3に提供されている。
腸運動性の抑制
腸運動性はHU−308(20、50もしくは100mg/kg)をマウスに注射し、注射直後に個々のケージ中にマウスを分離し、2時間にわたり15分毎に便粒数を記録することにより測定した。中枢活性の指標として、直腸温度も記録した。この研究の結果はグラフ形式で図4に提供されている。
マウスにおけるアラキドン酸−誘発の耳の炎症
耳の炎症をアラキドン酸の局所投与後の耳組織の腫張を算定することにより測定した。非ステロイド抗炎症剤はこのモデルの腫張を減少させることが示された(Young,J.M.,Spires,D.A.,Bedord,C.J.,Wagner,B.,Ballaron,S.& De Young,L.M.(1981)J.Invest,Dermatol.82,367-371)。HU−308(50mg/kg)のi.p.注射後の様々な時間に、アラキドン酸(5mlエタノール中4.5mg)を片方の耳の内側面に投与した。他方の耳は対照(5mlのエタノール)として働いた。ダイアル厚さゲージ(Mitutoyo,Japan)を使用して、アラキドン酸投与直後から開始して、耳の厚さを15分毎に90分間決定した(0.01mm単位で)。この研究の結果はグラフ形式で図6に提供される。
末梢痛
末梢神経系により媒介される疼痛を、皮膚(末梢)痛に対する「ホルマリンテスト」で試験した(Tjolson,A.,Berge,O-G.,Hunskaar,S.,Rosland,J.H.and Hole,K.(1992)Pain,51,5-17、Calignano,A.,La Rana,G.,Giuffrida,A.& Piomelli,D. (1998)Nature(London)394,277-280及び Jagger,S.I.,Hasnie,F.S.,Sellaturay,S and Rice,A.S.C.(1998)Pain 76,189-199)。HU−308(もしくはビヒクル)はi.p.注射された。アンタゴニストを伴う実験においては、アンタゴニストはHU−308の15分前にi.p.投与した。ホルマリンは、HU−308注射の90分後にマウスの後肢にs.c.注射した。ホルマリン投与の直後に疼痛は、動物がホルマリン注射肢を嘗める回数により1時間中、5分毎に算定した。この研究の結果はグラフ形式で図7に提供される。
血圧のアッセイ
全身血圧を雄ラット(Sabra 種、270〜350g)でモニターした。持続的カニューレ(P50、Clay Adams)をペントバルビタール麻酔(60mg/kg)下で大腿動脈中に移植した。頸静脈を薬剤投与のために挿管した。動脈カニューレを圧力トランスジューサー(Db23, Statham City)につなぎ、トランスジューサーをデータ獲得システム(CODAS software and scroller card, Dataq,Ohio)に接続した。圧力は1/秒の速度で採取した。
【0067】
記録は治療前の30〜60分間採取した。準備的観察は、血圧に対するHU−308の効果は投与後の30分以内に十分正常に復帰したことを示した。従って、HU−308のi.v.ボーラス注射後の30分間に測定を実施した。各ラットに、アンタゴニスト(CB1受容体をブロックするためのSR 141716A、CB2受容体をブロックするためのSR 144528)を伴って、もしくは伴わずに、HU−308(5〜40mg/kg)の1回量のみを投与した。本研究の結果はグラフ形式で図5に提供される。
統計的分析
時間曲線を2方向分散分析(ANOVA、時間対用量)により比較した。ビヒクル治療との差異を1方向ANOVA、次いでpost-hoc Newman-Keulsテスト(Graphpad, San Diegoからのプリズムソフトウェア)により比較した。
(実施例13) 酢酸誘起した炎症性腸疾患におけるHU−308の作用
酢酸誘起した炎症性腸疾患(IBD)を緩和させるHU−308の効果を評価した。雄のSorague Dawleyラット(生後10週、200〜250g)をケタミンロンプン(rompun)組み合わせ物で軽く麻酔した。ポリエチレンカテーテル(外径1.7mm)を結腸内に直腸5cmを通って挿入し、5%酢酸溶液2mLを結腸中に緩徐に投与した。15秒後に、生理食塩水3mL、次いで更に15秒後に更なる生理食塩水3mLで結腸を洗浄した。その直後に動物をHU−308(10もしくは20mg/kg)もしくはそのビヒクル(2mL/kg)のいずれかで治療した。HU−308もしくはそのビヒクルはHU−308もしくはそのビヒクル0.3mLを生理食塩水2.7mLで希釈することにより調製した。HU−308もしくはそのビヒクルをi.p.投与し、7日間毎日投与した。動物を1週間臨床的に追跡し、体重、便中の血液の存在、及び便のコンシステンシーを毎日モニターし、記録し、表1に提供した目盛りに従って0〜4の評価を採点した(Murthy et al.,Dig.Dis.Sci.38(9),1722-1734(1993))。
表1 炎症性腸疾患(DAI)1の疾患活性インデックス評価の基準
評価 体重減少率 便コンシステンシー2 潜血もしくは肉眼出血
0 なし 正常 陰性
1 1〜5 緩い便 陰性
2 5〜10 緩い便 潜血陽性
3 10〜15 下痢 潜血陽性
4 0.15 下痢 肉眼出血

1 疾患活性インデックス=(体重減少、便のコンシステンシー及び出血の合わせた評価)/3
2 正常な便=形態を十分に保った粒、緩い便=肛門に付着しないペースト状の便、そして下痢=肛門に付着する液体便、 疾患誘発の7日後に、動物をフェノバルビタール(100mg/kg、i.p.)で安楽死させ、結腸全体を切除し、縦に切開し、拡大鏡下で検査した。結腸に対するあらゆる可視的損傷を記録し、評価した。結腸損傷に対する評価目盛りは表2に示される。
【0068】
表2 炎症性腸疾患の重症度を評価するための肉眼的病理学評価法
評価 病理学
0 損傷なし
1 局所的充血及び/もしくは浮腫
2 2カ所以上の充血及び/もしくは浮腫
3 局所的びらん
4 局所的潰瘍
5 2カ所以上のびらんもしくは潰瘍、または結腸の長さに沿って、>2c m延伸している1カ所の潰瘍
臨床的結果は、分散分析(ANOVA)、次いでDuncan's post hoc testを使用して分析した。肉眼的病理所見を評価するために、非パラメーターテスト(Wilcox Rank Sum Test)を使用した。
【0069】
図8は疾患活性インデックス(DAI)により示した疾患の進行が3〜4日目に最大になり、HU−308(10mg/kg)が疾患の重症度を軽減し、そのビヒクル及びHU−308(20mg/kg)に比較して治癒を増加したことを表し(p<0.05)、線「b」はHU−308(10mg/kg)対HU−308(20mg/kg)を表し(p<0.05)、そして線「c」はHU−308(20mg/kg)対ビヒクルを表す(p<0.05)。その差は2、3、及び4日目において統計的に有意であった(p<0.05)。
【0070】
図9は未治療マウス、ビヒクル治療マウス、HU−308の10mg/kg治療マウス、及びHU−308の20mg/kg治療マウスに対する肉眼的病理学的評価(表2)の棒グラフである。図9はHU−308がそのビヒクルに比較して35パーセントだけ胃腸管における病理学的病巣の重症度を減少した(10mg/kgに対してp<0.05、20mg/kgに対してp=0.052)ことを示している。本研究の結果は、7日間毎日、マウスに10及び20mg/kgのHU−308のi.p.投与が酸誘発炎症性腸疾患の重症度を軽減させることができることを示す。
(実施例14) 自己免疫疾患のモデルにおけるHU−308の抗炎症性効果
自己免疫疾患は炎症性サイトカインの上昇したレベルと関連付けられる。自己免疫疾患を研究するための最も好都合なモデルは囓歯類の実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)及び実験的自己免疫性関節炎である。EAEは、塩基性脳炎誘発タンパク質としても知られている、中枢神経系からのミエリンの塩基性タンパク質への動物の免疫により誘導される自己免疫性神経学的疾患である。EAEはヒトの疾患の多発性硬化症のモデルを表すと考えられる。実験的自己免疫性関節炎はフロイント完全アジュバント中のコラーゲンによる免疫感作により動物に誘発される。自己免疫関節炎及びEAEの臨床症状を予防もしくは緩和するための一般式IのCB2特異的化合物の能力が評価される。
自己免疫性関節炎
研究の目的は自己免疫性関節炎の予防におけるHU−308の活性を試験することである。実験的自己性免疫関節炎は完全フロイントアジュバント中の2型コラーゲンによる免疫感作により動物に誘発させる。 【0071】
治療群当たり少なくとも5匹の、成長CD−1雄マウス(27〜33gr)を研究に使用する。各動物に完全フロイントアジュバント0.1mL中の100μg/mlの2型コラーゲンを投与する。コラーゲンは尾の付け根に皮下投与される。各後肢の体積を、コラーゲンの投与前及び治療の1、4、7、10、13、及び16日目(薬剤投与の30分後)に体積測定器(Hugo Basill of Italyから市販)を使用して測定する(薬剤投与の30分後)。以下の治療群、ビヒクル(10ml/kgの標準容量を使用する空の補助溶媒)のみ、3日毎に、2〜15mg/kgのHU−308投与、1日1回、2〜15mg/kgのHU−308の投与、及び正の対照として、3日毎に、10mg/kg(10ml/kg)のジクロフェナック(diclofenac)、を試験する。すべての治療を腹腔内投与する。HU−308は生理食塩水で希釈することにより1:25、補助溶媒中5%のストック調製物から使用される。空の補助溶媒で、同様な手順を実施する。ジクロフェナックは1mg/mlの溶液としてPharmosで調製される。後肢を測定する時に同時に、R.O.Williams,Proc.Natl.Acad.Sci.USA:89:9784-9788の方法に従ってそれらを臨床的に評価し、そこでは0=正常、1=僅かな腫張及び紅斑、2=著しい紅斑性腫張,そして3=関節硬化である。治療の15日目に、動物をペントバルビタール100mg/kgのi.p.で安楽死させる。血液試料を採取して(ヘパリン中)、ヘマトクリットレベル及びHU−308の血中レベルを決定する。
【0072】
実験的自己免疫関節炎に明白な、主要な関節炎関連症状は四肢の腫張である。HU−308治療動物は他の治療群に比較して、四肢の腫張の発生率及び重症度の減少を示す。非パラメーター分析(Wilcoxon Rank Sum Test)を使用して差を比較する。ジクロフェナック治療動物はビヒクル治療ラットに比較して小さい四肢体積を示すが、この差は統計的に有意ではない。
実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の緩和
疾患誘発に使用された動物の種及び抗原に応じて、自己免疫性脳脊髄炎の誘発のための様々なシステムが、当該技術分野で知られている。EAEはルイスラットを使用して試験され、そこでは疾患が、疾患の誘発のほぼ10日後に症状の開始を示し、疾患の誘発のほぼ18日後に自然の回復を示す。動物(1試験群当たり少なくとも5匹)は、飼料及び水を自由に与えられ、22℃の恒室温で、12時間照明/12時間暗室の管理下で維持される。EAEは、完全フロイントアジュバント中に乳化された精製モルモットミエリン塩基性タンパク質による免疫感作により動物に誘発する。モルモットのミエリン塩基性タンパク質(mbp)はクロロホルム/エタノールで脱脂された脊髄ホモジネートから作製され、単離されたタンパク質をイオン交換クロマトグラフィーを使用して精製する。各動物は精製タンパク質50マイクログラムを受ける。mbp(0.5mg/ml)の溶液をヒト型結核菌4mg/mlを含む等量の完全フロイントアジュバントで乳化させ、各動物は100マイクロリッター(各後肢のフットパッドに50μl)を受ける。
【0073】
動物は2mlの容量を静脈内投与されて、HU−308もしくはビヒクルの対照で処理される。治療時間は各群当たり少なくとも5匹の動物を伴って疾患誘発の10日後から18日後まで変動する。結果は次の目盛りに従い、HU−308治療動物において平均臨床評価の減少を示し、1は尾の麻痺を示し、2は片麻痺を示し、3は四肢麻痺を示し、4は完全な身体麻痺を示し、そして5は死亡を示す。
【0074】
これらの態様は本発明の幾つかのアスペクトの例示として意図されているので、本明細書に記載され、請求された本発明は、本明細書に開示された具体的な態様により範囲を限定されない。あらゆる同様な態様は本発明の範囲内に入ることが意図される。実際、本明細書に示され、記載されたものに加えて、本発明の様々な修飾物が、前記の説明から当業者に明白になるであろう。これらの修飾物もまた、付記の請求項の範囲内に入ることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
HU−308を合成するための反応スキームを表す。
【図2】
CB2受容体遺伝子を含むプラスミドでトランスフェクションされたCOS−7細胞中の[3H]HU−243の競合的阻害により測定されたCB2カンナビノイド受容体へのHU−308の結合を表す。
【図3】
(a)歩行、(b)開放フィールド内での後退、(c)運動不能、(d)体温低下、及び(e)ホットプレート上での痛覚脱失、に対するHU−308(40mg/kg)のi.p.注射の2.5時間後の、試験した雌のC57/BL6マウスに対するHU−308の効果を表す。開放棒はビヒクル治療されたマウスを表し、閉鎖棒はHU−308(50mg/kg)治療されたマウスを表す。
【図4】
ビヒクルまたは20、50もしくは100mg/kgのHU−308のi.p.注射後の、HU−308投与後2時間以内に排出された便粒数により測定された雌Sabraマウスの腸の運動低下を表す。
【図5】
麻酔ラットにおけるHU−308、HU−308とSR141716(3mg/kg)及びHU−308とSR144528(1mg/kg)の血圧低下効果を表す。
【図6a】
A'A投与後90分間にわたり、15分毎のA'A治療耳及びEtOH治療耳との間の差により測定した、片方の耳の内側面上に分散された4.5mgのA'A(5mlのEtOH中)で治療した雌Sabraマウスの耳のアラキドン酸(AA)誘発腫張に対するHU−308(50mg/kg)及びインドメタシン(20mg/kg)の効果を表す時間グラフである。
【図6b】
A'A治療耳及びEtOH治療耳との間の差により測定した、片方の耳の内側面上に分散された4.5mgのA'A(5mlのEtOH中)で治療した雌Sabraマウスの耳のアラキドン酸(A'A)誘発腫張に対するHU−308の抗炎症効果に対する、CB1受容体アンタゴニスト(SR141716A、5mg/kg)及びCB2受容体アンタゴニスト(SSR144528A、1mg/kg)の効果を表す棒グラフである。
【図7】
1時間にわたり記録された注射された後肢を嘗める総回数により測定された、後肢中へのホルマリン注射30分後のマウスのホルマリン誘発末梢痛に対するHU−308及びHU−308プラスSSR144528の効果を表す棒グラフである。
【図8】
10もしくは20mg/kgのHU−308またはビヒクルで治療した酸誘発の炎症性腸疾患をもつマウスに対する疾患活性インデックス評価対、治療日数のグラフである。
【図9】
酸誘発の炎症性腸疾患誘発後の、未治療マウス、ビヒクル治療マウス、10mg/kgのHU−308治療マウス及び20mg/kgのHU−308治療マウスに対する肉眼病理学評価の棒グラフである。
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