JP2004503203A5 - 細胞内におけるssDNAの産生 - Google Patents

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これまで知られている限り、一本鎖デオキシリボ核酸(ssDNA)種を介在および/もしくはフランキングベクター配列を含有しない真核細胞中で産生する方法は無い。科学及び特許の文献はcDNA産生ベクターの開示を含むが(A. Ohshima等、89 Proc. Natl. Acd. Sci. USA (1992);S. Inoue等、3 Current Opin. Develop. 713-718 (1993);O. Mirochnitchenko等、269 J. Biol. Chem. 2380-2383 (1994);J.R. Mao等、270 J. Biol. Chem. 19684-19687 (1995);ならびに米国特許第5,436,141号および5,714,323号を参照)、しかしこれらの参考文献に開示されたシステムは、ssDNA産物の意図する機能と干渉できるベクター配列を介在しないでssDNAを真核細胞中で産生する能力を実証しているようには見えない。
好ましくは、逆方向縦列型反復配列はシス−配向様式で作用する。
プライマー結合部位は内因性逆転写酵素に対して特異的であり得る(例えば、ヒト免疫不全症ウイルスもしくはサル免疫不全症ウイルスで感染された細胞の場合に)。
図8Aは、本発明に従って構築されたプラスミドpssDNA―エクスプレス−Aの概略地図である。図8Bは、プラスミドpBK−RSV−RT−(del)−Hind/Xba(Xma IおよびSac IIで消化することによりMbo II遺伝子を欠失した後のプラスミドpssDNA―エクスプレス−Aの概略地図である。
図13は、本発明に従って構築されたプラスミドpTeloで形質転換したHeLa細胞系の抽出物からの一本鎖DNAのPCR増幅を示すゲルである。RNA/ssDNA標本をトランスフェクション後36時間に、トランスフェクションされた細胞培地から収穫し、そして予期したssDNA産物に特異的なプライマーを用いるPCR反応における鋳型として用いた。25bpレーンマーカーを用いた。HeLa細胞系A12からの単離を有すレーン1−5、(1)全RNA/ssDNA画分、(2)S1ヌクレアーゼで処理した全RNA、(3)RNAse Aで処理した全RNA、(4)陰性コントロール、(5)陽性コントロールテロメアRNAプラスミド。レーン6−9:B12細胞系からの単離したRNA、(6)全RNA/ssDNA画分、(7)S1ヌクレアーゼで処理した全RNA、(8)RNAse Aで処理した全RNA、(9)陰性コントロール、(10)陽性コントロールテロメアRNAプラスミド。陰性コントロールは示していない。45V、20分間における8%アクリルアミドゲル。
ここに記述したベクターシステムの最初の態様において、ベクターは二つのプラスミドシステムより成り、かつ、この第一のプラスミドは、ヒスチジン−プロリンリンカーで制限エンドヌクレアーゼ遺伝子に連結した、RNA依存DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)遺伝子およびRNAse H遺伝子を含む。この中にこれらの遺伝子が挿入されたプラスミドは、ポリアデニル化テーリング配列と共にこれらの遺伝子に必要な転写的および翻訳的制御要素を含む。このプラスミドはここでは“A”プラスミドと呼ばれる(ここに記述される好ましい態様の一つにおいて図4に示されたpssDNA―エクスプレス−A)。第二の“B”プラスミドが構築されたが、これは、ここに記述される態様において、三つの上掲の要素、すなわち、逆転写酵素にマッチしたプライマー結合部位(PRS)、興味ある配列、および逆方向縦列型反復配列より成るカセットを含む。ここに記述される二つの態様(pMN−新−リンクおよびpssDNA―エクスプレス−4B、後者は図7Bに示されている)において、興味ある配列は逆方向縦列型反復配列の間もしくはプライマー結合部位(PRS)に対して(mRNA転写体に関して)5'位に位置し、このPBSはmRNA転写体の最も3'側に位置する。換言すれば、興味ある配列は、(1)逆方向反復配列の間に(2)逆方向縦列型反復配列およびPBSの間に、および/もしくは(3)逆方向反復配列の間にならびに逆方向反復配列およびPBSの間の両方に位置する。プラスミドAのように、プラスミドBはまた転写的制御要素の組み合わせを含む。しかしながら、ここに記述される好ましい態様の一つにおいて、タンパク質はこの構成体からなにも産生しないので、Bプラスミドは翻訳的制御要素を含む(要求する)ものでない。
上述のように、本発明の遺伝子要素のセットの一つの要素から成るカセットはオプションとしてまた触媒活性を持つDNA配列を含む。カセット中にいわゆる“DNA酵素”を包含するので、そして具体的には、DNA酵素は興味ある配列内に位置すると考えられるので、興味ある配列がアンチセンス配列である阻害性核酸の合成用の鋳型として役立つとき、本発明は特に有利に使用される。その理由のために、ここで詳述する実施例は、図10に詳述するように四つの興味あるアンチセンス配列の産生を記述し、それぞれが,−rafキナーゼを含む、mRNAに対する酵素活性を有する配列,h−rasアンチセンス配列、血管新生因子プレイオトロフィンへのアンチセンス配列、またはサル免疫不全症ウイルス(SIV)のtat領域を含む。当業者は、然しながら、本発明はアンチセンス配列だけに限定されないことおよび阻害性核酸はまた、上述の他のタイプの阻害性核酸配列のどれであってもよいことを認識するであろう。
本発明の遺伝子要素のセットを構成する要素をベクターに組み込むときには、ベクターを保有する細胞の確認を容易にするために、および/もしくはカセットの発現レベルを増大させるために、ベクターが他の特化された遺伝子要素を含んでいることが好ましい。特化された遺伝子要素には、ベクターが原核細胞系に形質転換し増幅できるように選択マーカー遺伝子が含まれる。例えば、最も一般的に使用される選択マーカーは、細菌(例、E. coli)にアンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン(ネオマイシン)、もしくはテトラサイクリンのような抗生物質に対する抵抗性を付与する遺伝子である。ベクターが以後の真核細胞へのトランスフェクション、確認および発現のための特化された遺伝子要素を含むこともまた好ましい。真核細胞(例、チャイニーズ・ハムスター卵母細胞:CHO)での発現には、細胞に抗生物質もしくは他の薬剤に対する抵抗性を付与するか、もしくは形態学的変化、接触阻害の消失、または増殖速度増加のような細胞の表現形を変える多重選択ストラテジーを使用してもよい。真核細胞系で使用される選択マーカーは、ゼオシンのための抵抗性マーカー、G418に対する抵抗性、アミドグリコシド抗生物質に対する抵抗性、またはβ−galもしくは緑色蛍光蛋白のような形質選択マーカーを含むが、これらに限定されるものではない。
実施例1.ss−DNAのインビトロ合成
逆方向縦列反復間に興味の対象である配列として挿入されたランダムヌクレオチド配列構成のいわゆる「スタッファー」領域を伴う逆方向縦列反復構造を含むように、4つの合成1本鎖ODN(129、121、111および103塩基長、各々配列番号4、5、15および16)が設計された(表1における配列リスト参照)。逆方向縦列反復は、反復内に一対の制限エンドヌクレアーゼ認識切断部位を有するように(図2)設計された。Not IおよびFok Iに関して設計された切断部位(各々、II型およびIIS型制限エンドヌクレアーゼ認識切断)は、111(配列番号15)および103(配列番号16)塩基長オリゴヌクレオチドであり、Not IおよびMbo IIに関して設計された制限エンドヌクレアーゼ切断部位は、129(配列番号4)および121(配列番号5)塩基長のオリゴヌクレオチドであった。さらに、逆転写酵素のプライマーが認識するtRNAプライマー結合配列(PBS)がこれらのオリゴヌクレオチド中へ設計された。PBSは逆方向縦列反復から3'下流に位置していた。
pssDNA−エクスプレス−Bの構造は図5に示されている。プラスミドを含む哺乳類細胞は、抗生物質ゼオシンにより選択可能である。挿入体のキー領域の位置および全般的配置は図5Aに示されており、挿入体の配列の具体的配置は図5Bに示されている。構造的特徴を有する正確な位置は図5Cに示されている。挿入領域の転写は、サイトメガロウイルスプロモーターにより駆動され、BGHポリA領域で終結される。RNA転写物は、このプロモーターの幾つかのフランキング領域と一緒にMoMuLVコアプロモーターを含み、それらの位置は図5Bに示されている。逆転写酵素は、コアプロモーターの位置から始まり、プライマーとしてtRNAproを用いて、1コピーの(+)(トップ)鎖を合成する。リボヌクレアーゼHでRNA鎖を消化することにより、相補的逆方向反復IR−LおよびIR−Rを含む1本鎖DNA配列が解離される(図1)。図2に示された、これらの反復による二重らせん形成により、ループに興味の対象である配列を伴うステム−ループが作成される。ステムは、GAAGA認識部位に対し8/7塩基3'を開裂する酵素がフランキングベクター配列から興味の対象である配列を解離するように位置した、MboIIの認識/切断部位GAAGA(N)8 を含む。
組織培養試験。製造会社添付の使用説明書を用いてリポフェクタント(ベーリンガー・マンハイム・コーポレーション)を使用することにより、安定した一時的トランスフェクションを実施した。プラスミド構築物を全てヒーラセルラインへトランスフェクションした。トランスフェクションの24−48時間後PCRおよびドットブロット分析によりssDNAに関する検定を遂行した。pssDNA−エクスプレス−Aプラスミド(図11、パネルA)によるトランスフェクション後、Silver,J.ら(21 Nucleic Acids Res. 3593−3594(1993))により開発されたRT−PCR検定法を用いて逆転写酵素活性を検定した。さらに、安定置換されたヒーラセルライン(A12およびB12)の個々のコロニー分離株をRT活性について検定した(図11B)。48−72時間早くトランスフェクションした細胞からss−cDNAを分離した。上述したところによると、ss−cDNAはRNAと共局在しており、トリゾール試薬(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ、ガイザーズバーグ、メリーランド)を用いて単離された。特異的ss−cDNA種に関する検定は、内部フラグメントに関するPCRに基く検定法(pTestについては図12およびpTeloについては図13)および変性一本鎖ゲル電気泳動および後続のナイロンブロッティングおよび内部ビオチン標識プローブによるプロービングの両方法により実施された。
Cプラスミドの構築。上述した通り、本発明ベクター系はまた単一プラスミド形態をとり得る。単一「C」プラスミドベクターシステムを製造するため、プラスミドpssDNA−エクスプレス−AをSacIおよびXmaIで消化することによりMboII遺伝子を除去し、pBK−RSV−RT−(del)−Hind/Xbaを作成した(図8B)。70℃で15分間アニーリングさせ、ゆっくりと室温に冷却したオリゴヌクレオチド5'−(リンク)2−Hind/Xbaおよび3'−(リンク)2−Hind/Xba(表1)により構成されるリンカー領域を、標準条件下で消化後プラスミドへ連結した。陽性クローンを採取し、配列決定することにより、リンカー置換を立証し、次いでこのプラスミドをXbaおよびHindIIIで消化した。次いで、プラスミドpssDNA−エクスプレス−BをHindIIIおよびXbaで消化し、前述の逆方向縦列反復、多重クローニング部位およびPBSを含む対応する300塩基対DNAフラグメントを、消化されたプラスミドへクローン化することにより、pssDNA−エクスプレス−C(図9A)が得られた。標準連結反応を遂行し、シュアII細胞(ストラタジーン、インコーポレイテッド)へ形質転換した。形質転換陽性コロニーを採取し、陽性クローンを制限分析により同定した。
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