JP2004502706A - 血液脳関門を開口する方法 - Google Patents

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Abstract

糖の経口投与は血液脳関門を開口し、共に投与した化合物が、糖との共投与なしで生じるものより高い量における中枢神経系へ入ることを許す。中枢神経系へ入った増加した量は、化合物の向上した生物学的効果を生じる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、治療物質を体内へ運搬する分野に関する。特に、本発明は、化合物が大動脈から脳へ入ることを許す物質を投与することによって治療効果を引き出すことに関する。
【0002】
【従来の技術】
すべての脊椎動物脳に存在する血液脳関門は、19世紀の終わりと20世紀前半に発見された。科学者は、動脈の中へ脈内注射された染料は、脳以外のすべての内部器官を染色し、中枢神経系液体の中へ注射した染料は、脳の細胞を染色したが、他の内部器官を染色するために大動脈へは入らなかったことを見出した。血液脳関門は、毛細血管壁の構造のためであったと後で判明した。
【0003】
脳以外の器官において、液体は、毛細血管から漏れ出し、近接する内皮細胞の接点で形成された孔を通じて組織へ入る。しかしながら、脳において、毛細血管の内皮細胞は、内部の堅い接点によって強く連結している。堅い接点は、毛細血管からの液体の傍細胞漏出を防止し、毛細血管から脳へ液体及び溶質の唯一手段として、細胞透過流液を残し、脳へ大動脈から進入させる。
【0004】
体の他の器官に役立つ細胞透過液流の手段の内、ピノサイトーシスは、脳毛細血管において事実上存在しない。この結果、溶質は、2つの方法の1つで脳に入る可能性がある。促進輸送において、特異的な担体又はレセプター触媒分子は、内皮細胞壁を通じて脳の中へ特別の分子を運搬する。脂質仲介移送において、小さい脂質可溶分子は、内皮細胞膜内に溶けて、内皮細胞膜内を通じて拡散する。
【0005】
これらの機構は、本質的な栄養が脳へ入ることを許す一方で、血液脳関門の存在は、他の物質、例えば、ホルモン、タンパク質、一定のイオン、及び薬物などが脳へ入るのを防ぐ。脳をそれらの物質へさらすことを保護することは通常利益があるが、血液脳関門は、また、治療又は診断試薬が脳又は脳脊髄液の物質へ到達するのを防ぎ、ある種の病気の治療又は診断を困難にしている。
【0006】
その結果、治療的又は診断的物質の進入を許すために血液脳関門を通過させる方法が長い間未解決であった。ここで参照により組み込むKozarich等の米国特許番号5,686,416号は、ブラジキニンのアルペプチドアナログの静脈注射は、共に投与した治療又は診断薬に対する血液脳関門の透過性を増加させることを開示する。ペプチドは、血液脳関門内皮細胞の表面上のあるレセプターへ付着することによって機能する。Kozarichに開示されたように、特定のアミノ酸配列を有するペプチドは、適切な立体構造を採用し、レセプターと相互作用し、血液脳関門の透過性を増加させる。Kozarichは、ペプチドを、血管内、皮下、及び筋内投与、経口、経皮、鼻腔内、及び吸息投与などを含め、いくつかの方法で投与することができると言及している。しかしながら、Kozarichに開示されたププチドの生体内治療の全ての11例において、唯一血管内注入が効果的であると示された。
【0007】
Kozarichと対照的に、米国特許第4,866、042号(Neuwelt)、5,059、415号(Neuwelt)は、血液脳関門の浸透圧破壊による血液脳関門の開口を開示している。Neuweltによれば、マンニトール、アラビノース及びグルコースなどの高浸透圧性糖の大動脈注射によって、血液脳関門は、一時的に、開口し、遺伝子材料及び診断造影剤の脳への進入を許す。血液脳関門の細胞に隣接する合成された血液の高張液は、これらの細胞を収縮させて、細胞間にギャップを残す。その後、大動脈内の化合物は、これらのギャップを通じて脳の中へ入ることができる。Neuweltは、血液脳関門が180ダルトンより大きい分子量を有する分子を排除する通常の状態とは対照的に、血液脳関門が浸透圧破壊によって開口したとき、1、000,000ダルトンの分子量を有する分子が通過することができる。これら2つのNeuwelt特許は、ここで参照により組み込む。
【0008】
ここで参照によりそれぞれを組み込む、ヨーロッパ特許第652012A1号におけるNaito、カナダ特許2,103,339号、日本特許出願01−186086号、及び米国特許出願08/554、410号は、あるアミノ酸と組み合わせたある種の純粋な糖が、十分な量で経口又は静脈内投与したとき、血液脳関門を横切って、他の物質を運搬する能力を有することを開示する。Naitoの開示は、特別のアミノ酸配列を必要としないという点において、Kozarichのものを超えて利点を示す。事実、タンパク質含有食物において発見されるアミノ酸及び遊離アミノ酸は、有効であることが判明した。Naitoの開示は、内動脈投与が不必要である点で、Neuweltのものを超えて利点を示す。Naitoによって開示された方法は、本質的に糖及びアミノ酸の存在を要求する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、糖の経口投与は、Naito、ヨーロッパ、カナダ、及び日本特許において本質的なものとして記載されたアミノ酸を伴うことなくとも生物学応答を引き出すことができるか、又は、共に投与した化合物への応答を増加させることができることを見出した。生物学的応答は、治療用、診断用、実験目的とすることができる。化合物の生物学的応答を増加させる糖の効果は、糖の血液脳関門を開口させる能力のためであり、したがって、共に投与された化合物の脳への進入を可能とすると考えられている。さらに、糖投与後の血液脳関門の開口は、脳の毛細血管の内皮細胞に近接する血液中の高浸透圧環境の一時的な形成のためであり、細胞の縮小と、結果として生じた細胞間の堅い接点の緩和とを引き起こす。これは、大動脈内の化合物が中枢神経系内の血管系へ進入することを可能とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法の1実施態様によれば、糖が経口的に投与されて、動物において所望の生物学的効果を産する1又は2以上の化合物が糖と共に投与される。典型的には、動物は、治療用化学試薬の治療効果を必要とする患者である。患者は、人の患者、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、やぎ、ブタ、イタチなどの獣医の患者を含め、いずれの動物患者とすることができる。糖は、経口的に投与したとき、大動脈に吸収されることができるいずれかの糖である。したがって、無傷の又は病気の口、中咽頭、又は、消化管は、本発明の方法による使用に適当である。
【0011】
別の実施態様において、本発明の方法は、動物の血液脳関門を横切る化合物を運搬する方法である。この実施態様において、化合物が投与され、糖が血液脳関門を開口させるのに十分な量において化合物と共に経口的に投与され、化合物が血液脳関門を通過することを可能とする。
【0012】
別の実施態様において、本発明の方法は、動物の血液脳関門を開口する方法である。この実施態様によれば、糖が、経口的に動物へ血液脳関門を開口するのに十分な量において経口的に投与され、糖が、血液脳関門の開口を生じさせる。
【0013】
【発明の実施の形態】
1つの実施態様において、本発明の方法は、化合物を投与し、化合物とともに、化合物の生物学的効果を増大させるために十分な量で消化管から大動脈の中へ吸収される糖を経口的に共に投与し、化合物がその生物学的効果を発揮することを許すことによる化合物の生物学的効果を動物において増大させる方法である。
【0014】
本発明によれば、化合物は、脳や脊髄などの中枢神経系内において組織と又は組織における相互作用によってその効果を発揮するものとすることができる。生物学的効果は、治療効果とすることができ、それは、診断又は実験目的用とすることができる。好ましくは、血液脳関門の一般的な開口なしに、化合物は、血液脳関門を通過することから完全に又は一部阻害される。血液脳関門を開口する試薬例えば、本発明の方法にしたがって、経口的に投与された糖を、共に投与するとき、化合物は、増加された量で中枢神経系に入り、その生物学的効果は、向上する。
【0015】
動物を、人や獣医の患者などとすることができる。典型的には、患者は、哺乳動物であるが、爬虫類、両生類、鳥類、魚類などの非哺乳動物とすることができる。通常、動物は、人か、家で飼うペットのようなイヌ、ネコ、又は鳥などの飼育された動物、ウマ、ウシ、ヒツジ、やぎ、ブタなどの家畜動物である。動物が反芻動物であるとき、経口投与の後、糖が、反芻胃に到達する前に大動脈に吸収されることが好ましい。
【0016】
本発明の方法で使用するのに適当な化合物は、限定されないが、アミノ酸、ペプチド、脂質、脂肪、脂肪酸、及びワックスのような単純脂質、レシチン、リン脂質などの共役脂質、セレブロシド、炭水化物、ビタミン、ミネラル、イオン塩、ミネラル、ハーブ、及び酵素などを含む。本発明の特別の化合物の例は、ベータカロチン、キサントフィル、レシチン(ホスファチジルコリン)、トリ−リン酸カルシウム、脂質可溶性ビタミンA,D,E及びK、水溶性ビタミンB及びC、トリプトファン、メラトニン、ピロキシジン、セレン、コリン、チロシン、トリプトファン、アルギニン、ヒドロキシプロリン、グルチネートカリウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム又は塩化カリウム、システイン、オメガ3及び6脂肪酸を含む。
【0017】
化合物は、患者の体に生物学的効果を引き起こすのに十分な量で投与され、投与される特有の化合物、治療するために投与される状態、患者が有する兆候の重篤度、生物学的効果又は所望される生物学的効果の強度、及び化合物と共に投与される糖の量など変量に依存して変更できる。
【0018】
化合物の投与の経路は、本発明の方法に対して重要ではない。例えば、化合物は、静脈、大動脈若しくは皮下注射、又は、例えば、摂取、座薬、経皮的な若しくは鼻腔内の経路による経腸若しくは非経口の経路によって投与することができる。
【0019】
本発明の方法に適した糖は、消化管から患者の大動脈へ入るのために吸収されたすべての糖を含む。適当な糖の分類は、ペントース、ヘキソース、及びヘプトース単糖、アミノ糖、デオキシ糖、及び糖アルコールを含む。本発明の方法において使用することが可能な特有の糖は、エリトリトール、キシリトール、ガラクトース、ラクトース、キシロース、ズルシトール、ミオイノシトール、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、グルコース、アラビノース、セロビオース、マルトース、ラフィノース、ラムノース、メリビオース、リボース、アドニトール、アラビトール、フコース、リキソース、トレハロース、メレジトース、スクロース、グルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミン、マンノラクトース、グルコノラクトース、及びマルトデキストリンを含む。
【0020】
糖は、胃腸内消化、及び/又は吸収過程によって作用するために利用可能なように経口的に投与できるいずれの型とすることができる。糖は、単独で、又は例えば、他の個体若しくは液体状栄養素との混合物のいずれかにおいて、例えば水溶液など液体中の溶液又は懸濁液とすることができ、又は個体結晶型など固形とすることができる。好ましくは、糖は、結晶型又は飽和させた若しくは過飽和させた溶液のいずれかにおいて純粋な糖として投与される。
【0021】
消化管から大動脈への糖の吸収は、受動拡散、促進拡散、又は消化管のルーメンから脈管系への活性輸送によるものとすることができる。吸収は、口から肛門へのいずれの消化管の部分においても生じることができる。本発明の方法によって糖の吸収は、口、咽頭、食道、胃、小腸、及び大腸の無傷の又は病気の粘膜組織を通じて行なうことができる。
【0022】
本発明の方法にしたがって投与された糖の量は、共に投与する化合物の生物学的効果を増大させるのに有効的な量である。好ましくは、投与された糖の量は、血液脳関門の一時的な開口を引き起こすのに十分な量である。一般に、ヒトにおいて、最小限の投与量は、約1〜1.25グラムの糖である。他の動物において、投与量は、動物の体重に依存して変わるであろう。しかしながら、投与された特定の糖及び当該糖の吸収に依存して、本発明にしたがって投与されるべき糖の最小限の量は、1グラムより高いか、又は低いかもしれない。同様に、投与されるべき糖の最小限の量は、投与された特定の糖及びそれが吸収される効率に依存する。例えば、ソルビトール、ラムノースなど、消化管からゆっくりと又は不完全に吸収される高レベルの糖は、胃内ガス貯留又は下痢などの消化障害を引き起こす可能性があり、栄養素の望ましくない要因を腸内細菌叢へ与える可能性がある。このため、消化管から完全に、又はほぼ完全に吸収された糖を使用することが好ましい。好ましい糖の例は、グルコース、フルクトース、及びガラクトースなどのモノマー、マルトース及びスクロースなど、これらの糖からなるダイマー、及び、それほど好ましくないが、これらの糖から作られた消化可能なオリゴ糖類、及びポリマーを含む。大量の糖を摂取することに関係するかもしれない、吐き気、熱感、顔面紅潮、耳鳴りなどの拒絶反応を避ける目的のため以外に、本発明にしたがって経口的に投与されることが可能な糖の量に上限はない。しかしながら、このような拒絶反応を回避するために、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、又はスクロースなど容易に消化可能な糖の量を、約6グラムより少ないか等しくすることが好ましい。
【0023】
上述の段落を考慮して、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、及びスクロース等の完全に消化可能な糖に対して好ましい投与範囲は、0.5と10グラムの間、もっとも好ましくは、1.25と6グラムの間である。しかしながら、所望により、拒絶反応の存在を許容するなら、投与量は十分高くすることができる。ラムノース、ラクトースなどの不完全に吸収された糖に対して、特に、乳糖不耐症個体においては、完全に消化可能な糖でのものよりより高い投与量が一般的に必要である。しかしながら、このような投与量は、望ましくない拒絶反応、特に、胃腸障害、胃内ガス貯溜、下痢を生じさせる。
【0024】
本明細書及び特許請求の範囲において使用するとき、「共に投与する」という語は、同時又は異なった時期に糖と化合物とを投与することを意味するが、糖が化合物の生物学的効果を増大させることができるように、時間において十分近接していることをいう。一般に、糖は、大動脈から迅速に移動し、体の細胞へ入る。その結果、治療化合物前に糖を投与したとき、化合物を糖の投与後約30分以内に投与することが好ましい。大動脈からの糖輸送が遅延する糖尿病患者又は他の個体において、化合物の投与を所望により糖投与後いくらかの時間まで遅延させることができる。
【0025】
化合物を糖前に投与したとき、糖が投与されなければならない時間は、特定の化合物、及び大動脈にどのくらい残存するのかに依存して変わってくるであろう。迅速に除去される化合物に対して、化合物の投与後30分以内に糖を投与する必要があるかもしれない。他方、延長した時間大動脈に残存する化合物に対して、化合物の投与後いくらかの時間、糖を投与することができる。
【0026】
本発明の方法は、試験、診断、又は治療目的用に使用することができる。例えば、本発明の方法は、皮膚病の治療、脱毛症ヒトの発毛でのβカロチンの効果に関係する試験又は治療目的のために、βカロチンの大動脈から脳への摂取を増大させるのに使用することができる。レシチン、コリン、又はリン脂質を、単独又は他の化合物と共に、本発明の方法にしたがって使用し、アルツハイマ−病、脳梗塞、Lou Gehrig’s病、脳性(小児)麻痺等の中枢神経障害又は病を調査、又は治療することができる。視覚に関係する眼の病気又は障害は、ここで開示されたような糖と共に投与されるビタミンE及び/又はβカロチンで調査又は治療することができる。鬱病等の精神病は、これらの病気の効果を有すると知られている化学薬品、例えばリチウム、チロシン及びトリプトファンなどのアミノ酸、又は他の向精神薬で調査又は治療することができる。本発明の方法によって治療又は調査することができる病気の他の例は、欧州特許第652012A1号、カナダ特許2,103,339号、日本特許出願番号01‐186086号、及び米国特許出願08/554,410号に開示されている。
【0027】
以下の限定しない実施例は、本発明のさらなる説明を与える。
【0028】
実施例1
200〜220gの重さの4匹のSprague−Dawley ラットを、2mlの濃縮したフルクトース溶液で栄養補給する。ネガティブ対照例として使用すべき別の4匹のSprague−Dawleyラットは、2mlの水で栄養補給する。30分後、両方のグループからのラットは、イソフルレンで麻酔され、C14ラベルしたアミノイソ酪酸(AIB)を大腿静脈の中へ注射する。1時間後、まだ麻酔中に、胸を開き、心臓を取り除き、生理食塩水を大動脈を通じて潅流し、脳からの血液を洗浄する。血液の脳からの洗浄は、脳に後で見出されたいかなる放射能も、脳の毛細血管の血液におけるAIBの存在のためというよりはむしろ脳それ自身へのAIBの運搬のためであるように行なわれる。その後、脳を取り除き、均質化し、部分標本を液体シンチレーション・カウンタにおいて、放射能を分析した。
【0029】
放射能は、フルクトースなしの水を得た対照例ラットの脳において見出されたものと比較してフルクトース溶液を得たラットの脳において、十分より高いものと見出される。
【0030】
ここで説明した本発明の更なる修正、使用、及び用途は、当業者にとって明白であろう。このような変更は、特許請求の範囲に含まれることを意図する。
本発明は、その一定の実施態様を特に参照して説明される一方、変更及び修正を当該技術の範囲内でなすことができると理解されるであろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲によってだけ拘束されることを意図するものである。

Claims (23)

  1. 化合物をそれを必要な患者へ投与し、化合物の治療効果を増大させるのに十分な量で消化管から患者へ吸収されることが可能な糖を経口的に共に投与し、化合物の治療効果を発揮させることからなる化合物への治療対処を増大させる方法。
  2. 前記糖が、ペントース、ヘキソース、又はヘプトース単糖類、二糖類、三糖類、多糖類、アミノ糖、デオキシ糖、又は糖アルコールであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記糖が、エリトリトール、キシリトール、ガラクトース、ラクトース、キシロース、ズルシトール、ミオイノシトール、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、グルコース、アラビノース、セロビオース、マルトース、ラフィノース、ラムノース、メリビオース、リボース、アドニトール、アラビトール、フコース、リキソース、トレハロース、メレジトース、スクロース、グルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミン、マンノラクトース、グルコノラクトース、及びマルトデキストリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記糖が、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、及びスクロースからなる群から選択されることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記糖が、経口又は懸濁液として投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記糖が、固形状で投与されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記糖の吸収が小腸で起こることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 患者が人であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 投与された糖の量が1〜6gの間であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記化合物が、中枢神経系内の作用によってその治療効果を発揮させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 前記化合物の治療効果が、化合物が中枢神経系に入ったときに増大することを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 共に投与された糖による治療応答の増大は、化合物が、共投与なしに生じるより高いレベルで中枢神経系に入らせることによるものであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 前記化合物の投与が、糖の投与後、約30分間内であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  14. 化合物の血中濃度を化合物の投与のために高められた時間中に糖を投与する請求項1記載の方法。
  15. 前記化合物の投与後、約30分間糖を投与することを特徴とする請求項14項記載の方法。
  16. 動物の血液脳関門を通過する化合物を運搬する方法であって、化合物を動物に投与し、血液脳関門を開口させるのに十分な量の糖を経口的に投与し、化合物が血液脳関門を通過することを可能とする方法。
  17. 前記糖が、エリトリトール、キシリトール、ガラクトース、ラクトース、キシロース、ズルシトール、ミオイノシトール、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、グルコース、アラビノース、セロビオース、マルトース、ラフィノース、ラムノース、メリビオース、リボース、アドニトール、アラビトール、フコース、リキソース、トレハロース、メレジトース、スクロース、グルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミン、マンノラクトース、グルコノラクトース、及びマルトデキストリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 前記糖の純度が少なくとも約93%であることを特徴とする請求項16記載の方法。
  19. 動物が人である請求項16記載の方法。
  20. 血液脳関門を開口するのに十分な量の糖を動物に投与し、糖が血液脳関門を開口させることを可能とすることからなる動物の血液脳関門を開口させる方法。
  21. 前記糖が、エリトリトール、キシリトール、ガラクトース、ラクトース、キシロース、ズルシトール、ミオイノシトール、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、グルコース、アラビノース、セロビオース、マルトース、ラフィノース、ラムノース、メリビオース、リボース、アドニトール、アラビトール、フコース、リキソース、トレハロース、メレジトース、スクロース、グルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミン、マンノラクトース、グルコノラクトース、及びマルトデキストリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 動物が人であることを特徴とする請求項20記載の方法。
  23. 投与された糖の量が約1〜6gの間である請求項22記載の方法。
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