JP2004502232A - 公衆データおよびプライベートデータを統合するシステムおよび方法 - Google Patents
公衆データおよびプライベートデータを統合するシステムおよび方法 Download PDFInfo
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Abstract
インターネットユーザがウェブページを作成し、統合データとして、公衆データおよびプライベートデータを１つのデジタルスクリーンまたは他のネットワークインターフェースデバイス上に同時に表示し得る、システムおよび方法。統合データは、少なくとも１つの内部コンテンツプロバイダから引き出され得るが、１つ以上の外部コンテンツプロバイダからのデータも含み得る。本発明はまた、内部コンテンツプロバイダの所有データ記憶装置に基づき、かつ／またはウェブページ上で閲覧するデータに対するユーザの選択に基づいて、内部コンテンツプロバイダがユーザの個人プロフィールを作成することを可能にする。最後に、本発明は、内部コンテンツプロバイダが個人プロフィールを用いて、プロバイダのウェブサイトでのユーザの経験内容を個人化することを可能にする。
【選択図】図３
【選択図】図３
Description
【０００１】
（著作権表示）
本特許文書の開示の一部は、著作権保護を受ける資料を含む。著作権者は、米国特許庁のファイルまたは記録に見られるように、本特許文書または特許の開示がいずれの者によっても複製されることに異議を唱えないが、それ以外のいかなるものに関しても著作権を所有するものとする。
【０００２】
（発明の背景）
（発明の分野）
本発明は、一般に、ネットワーク上で利用可能なデータの表示に関する。さらに詳細には、本発明は、少なくとも１項目の公衆データ、および少なくとも１項目のプライベートデータの統合された表示を提供する。
【０００３】
（従来技術の背景）
世界中に分散するコンピュータネットワークの莫大なアレイを含むインターネットは、オンラインサービス加入者に、ほぼ無制限に情報を供給する。この情報には公衆のもの、およびプライベートのものがある。本明細書中に用いられるように、公衆情報は、公衆ネットワークの全てまたは実質的に全てのユーザが等しくアクセス可能である、データ、アプリケーション、および他のそのような情報を指す。プライベート情報は、実質的には全てのユーザがアクセスすることは不可能である、すなわち、１人以上の許可された者によりアクセスが可能である情報を指し、通常、ユーザが何らかの方法（例えば、ユーザ名およびパスワードの提供）により自身の身分を証明することを必要とする。公衆情報は、例えば、天気情報ウェブサイトで提供されるような東京の天気、旅行関連サイトで提供されるようなニューヨークからロンドンまでの航空運賃の価格、および他のそのような情報を含む。プライベート情報は、例えば、銀行口座記録、４０１ｋアカウント情報（４０１ｋ ａｃｃｏｕｎｔ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）、およびクレジットカード支払い残高情報を含む。このような情報は、通常、適切な金融機関のウェブサイト、銀行のウェブサイト、および／またはクレジットカードウェブサイトを介してアクセス可能である。
【０００４】
インターネット上の情報はまた、内部情報または外部情報のいずれかに分類され得る。内部情報は、ある企業が、その企業が所有するウェブサイト（または他のネットワークプロトコル）を介して提供する情報を含む。外部情報は、特定の企業のウェブサイト以外のウェブサイトからアクセス可能な情報である。例えば、ユーザが銀行のサイトを訪れ、種々の口座情報にアクセスする場合、ユーザは内部情報にアクセスすることになる。ユーザが、その銀行のウェブサイトの一部ではないページ上のＤｏｗ Ｊｏｎｅｓ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ａｖｅｒａｇｅ Ｓｔｏｃｋ Ｉｎｄｅｘをチェックすることを所望する場合、外部情報にアクセスすることになる。いずれの企業も複数の内部コンテンツプロバイダを含み得る。例えば、その企業内の１つのプロバイダが退職口座情報を提供し、別のプロバイダがミューチュアルファンド口座情報（ｍｕｔｕａｌ ｆｕｎｄ ａｃｃｏｕｎｔ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）を提供し、第３のプロバイダが、クレジットカードの支払い残高および残金の支払い方法をインターネット上で提供し得る。
【０００５】
情報を取得して表示する公知のシステムは、多くの点で不十分である。例えば、従来技術によるシステムでは、個人が公衆データおよびプライベートデータの両方に同時にアクセスして閲覧することが十分に可能ではない。すなわち、公衆データおよびプライベートデータの組合せを閲覧するには、通常、２つ以上のウェブサイト間で切換えるか、ウェブサイトを一度に１つだけ閲覧するか、または２つのコンピュータスクリーン等の２つの個別のデジタルビューイングデバイスを用いることを伴う。公衆データおよびプライベートデータを１つの画面に統合するシステムがある一方で、これらのシステムには限界がある。例えば、米国特許第５，３１９，５４２号は、電子カタログから物品を発注するシステムを記載している。’５４２号特許のシステムは、カタログ（公衆データ）の物品、および購入情報（プライベートデータ）を含む発注書をユーザが同時に閲覧することを可能にする。さらに、システムは、ユーザによって更新されるまで固定されており（ｓｔａｔｉｃ）、カタログビジネス、またはカタログビジネスのビジネスパートナー等の他のエンティティのユーティリティまたは双方向サービスには双方向にリンクされない。換言すれば、このシステムは通常、発注書において閲覧する全てのプライベート情報を入力するユーザを含む。よって、その企業のデータ記憶装置のプライベート情報は、自動的にユーザに利用可能とはならない。
【０００６】
さらに、インターネットの利用が増加するに伴い、ユーザの選好を突きとめて、処理し、インターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）がユーザの経験内容（ｅｘｐｅｒｉｅｎｃｅ）をカスタマイズするか、または特定の選好を有するユーザをマーケティング作業（ｍａｒｋｅｔｉｎｇ ｅｆｆｏｒｔｓ）の対象とするシステムが示されてきた。対象マーケティングの一例が、米国特許第６，１５７，９４６号に開示されており、その対象マーケティングの内容を本明細書中において参考として援用する。さらに、Ｆｒｅｅｄｏｍ ｏｆ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ，Ｉｎｃ．およびＢｅ Ｆｒｅｅ，Ｉｎｃ．がそれぞれ所有する、米国特許第５，８４８，３９６号および第５，９９１，７３５号は、一般に、エンドユーザのサイコグラフィックプロフィールまたは行動に関するプロフィール（ｐｓｙｃｈｏｇｒａｐｈｉｃ ｏｒ ｂｅｈａｖｉｏｒａｌ ｐｒｏｆｉｌｅｓ）に基づいて、適切な閲覧者を対象とするコンピュータネットワークを開示しており、それらを本明細書において参考として援用する。ユーザの選好を突きとめるために、いくつかの従来技術によるシステムは、ユーザによる直接入力、またはユーザによってアクセスされたウェブサイトの自動分析に基づいてユーザプロフィールを作成する。しかしながら、公知のシステムは、通常、ユーザがアクセスしたプライベートデータおよび公衆データの両方を自動的に突きとめてユーザプロフィールを作成することはない。既存のシステムには、ユーザによる公衆電子データの需要（ｃｏｎｓｕｍｐｔｉｏｎ）に基づいて、ユーザプロフィールを作成するものがあり、他の既存のシステムでは、ユーザによって手動で入力されたプライベートデータに基づいてプロフィールが作成される。２つのタイプのデータを組み合わせてプロフィールを作成する一方で、所有するデータベースに以前から存在するデータを自動的に追加するシステムが必要とされる。さらに、従来技術によるシステムは、企業または他のエンティティが、１つ以上の内部コンテンツプロバイダからの所有データと、ビジネスルールに対して変数として入力された公衆データであるユーザの選好を結合し、公衆およびプライベートの両方の要素を含む、個別に特別に作成した、独特のサービスを作成させない。
【０００７】
よって、ユーザが、ウェブページ、無線スクリーン（ｗｉｒｅｌｅｓｓ ｓｃｒｅｅｎ）、他のデジタルビューイングデバイス、またはプリンタ等の同じネットワークインターフェースデバイスまたはシステム上で、公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを可能にするシステムに対する要望が存在する。また、ユーザによりアクセスされた公衆データおよびプライベートデータ、ならびに１つ以上の内部コンテンツプロバイダデータ記憶装置からのデータに基づいて、自動的にユーザの選好を突きとめるシステムに対する要望も存在する。さらに、企業が、自動的に引き出されたユーザ選好データを用いて、その企業のウェブサイト上でのそのユーザの経験内容を個人化することを可能にするシステムに対する要望も存在する。
【０００８】
（発明の簡単な要旨）
本システムは、公衆データおよびプライベートデータという２つの形態のデータを統合することにより、公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを容易にする。公衆データおよびプライベートデータは、少なくとも１つの内部コンテンツプロバイダ、少なくとも１つの外部コンテンツプロバイダ、または両方の組み合わせからアクセスされ得る。他の実施形態では、本システムは、内部コンテンツプロバイダが、そのプロバイダ自身のデータベースに所有するユーザ情報、およびネットワークからアクセスされた情報のユーザの選好に関する自動的に生成された情報に応じて、ユーザプロフィールを作成することを可能にする。そして、内部コンテンツプロバイダは、例えば、それらのプロバイダのウェブサイトを利用するカスタマーの経験内容を個人化し、かつ／またはそのカスタマーに対するマーケティング材料を特に対象とするために、これらのプロフィールを用いることができる。
【０００９】
（好適な実施形態の詳細な説明）
本発明のさらなる局面は、添付の図面とともに、本明細書および特許請求の範囲に記載される非限定的な実施形態を精読することにより明白となる。図面において、同様のエレメントは同様の参照符号により示される。
【００１０】
本発明の種々の局面によるシステムは、少なくとも１つのコンテンツプロバイダから公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを容易にする。この点に関して、下記の説明は、本発明の種々の例示的な実施形態のみを示し、本発明の範囲、利用可能性、または構成をなんら限定するものでない。むしろ、下記の説明は、本発明の異なる実施形態をインプリメントするために好都合な説明を提供する。明らかとなるように、これらの実施形態に記載されるエレメントの機能および構成に対して、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更がなされ得る。例えば、好適な実施形態に記載されるエレメントの設計および構成に対して、特許請求の範囲に示される発明の範囲から逸脱することなく変更がなされ得る。
【００１１】
このシステムは、デジタルデータを処理するプロセッサ、上記プロセッサに結合された、デジタルデータを記憶するメモリ、上記メモリに記憶され、上記プロセッサによるアクセスが可能であり、上記プロセッサによるデジタルデータの処理を指示するアプリケーションプログラム、プロセッサおよびメモリに結合され、上記プロセッサにより処理されるデジタルデータから引き出された情報を表示するディスプレイ、ならびにクライアントデータ、商品データ、金融機関データおよび／または本発明に関連して用いられ得る同様のデータを含む、複数のデータベースを備えるホストサーバまたは他の計算システム（ｏｔｈｅｒ ｃｏｍｐｕｔｉｎｇ ｓｙｓｔｅｍ）を含み得る。当業者が理解するように、ユーザコンピュータは、通常、コンピュータに関連づけられた、種々の従来の支援ソフトウェア、およびドライバ、ならびにオペレーティングシステム（例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ） ＮＴ、９５／９８／２０００、Ｌｉｎｕｘ、Ｓｏｌａｒｉｓ等）を通常は含む。あるいは、ユーザシステムは、携帯情報端末（「ＰＤＡ」）、インターネットによりイネーブルされる無線電話等であり得る。ユーザシステムは、ネットワークへのアクセスを有する家庭またはビジネスにおける環境にあり得る。例示的な実施形態では、アクセスは、市場で入手可能なウェブブラウザソフトウェアパッケージを用いて、インターネットを介する。
【００１２】
ホストコンピュータは、ユーザシステムによるアクセスが可能である、適切なウェブサイトまたは他のインターネットに基づくグラフィカルユーザインターフェースを提供し得る。１つの実施形態では、Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ、およびＭｉｃｒｏｓｏｆｔ ＳＱＬ Ｓｅｒｖｅｒが、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔオペレーティングシステム、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ ＮＴウェブサーバソフトウェア、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ ＳＱＬデータベースシステム、およびＭｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｍｍｅｒｃｅ Ｓｅｒｖｅｒとともに用いられる。さらに、Ｏｒａｃｌｅ、ＭｙＳＱＬ、Ｉｎｔｅｒｖａｓｅ（Ｒ）等のコンポーネントは、データベース管理システムを提供するために用いられ得る。本明細書中において用いられる「ウェブページ」という用語は、ユーザと双方向通信する（ｉｎｔｅｒａｃｔ）ように用いられ得る、文書およびアプリケーションのタイプを限定するためのものではない。例えば、典型的なウェブサイトは、標準のＨＴＭＬ文書の他、種々の形式、Ｊａｖａ（Ｒ） ａｐｐｌｅｔｓ、Ｊａｖａ（Ｒ）ｓｃｒｉｐｔ、ａｃｔｉｖｅ ｓｅｒｖｅｒ ｐａｇｅ（ＡＳＰ）、ｃｏｍｍｏｎ ｇａｔｅｗａｙ ｉｎｔｅｒｆａｃｅ ｓｃｒｉｐｔｓ（ＣＧＩ）、ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ ｍａｒｋｕｐ ｌａｎｇｕａｇｅ（ＸＭＬ）、ダイナミックＨＴＭＬ、ｃａｓｃａｄｉｎｇ ｓｔｙｌｅ ｓｈｅｅｔｓ（ＣＳＳ）、支援アプリケーション、プラグイン等を含み得る。
【００１３】
本発明は、本明細書中において、機能ブロックコンポーネント、スクリーンショット、オプション選択、および種々の処理工程に関して説明され得る。このような機能ブロックは、特定された機能を実行するように構成された、任意の数のハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントにより実現され得る。例えば、本発明は、１つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御デバイスの制御下で種々の機能を実行し得る、例えば、メモリ素子、処理素子、論理素子、ルックアップテーブル等の種々の集積回路コンポーネントを採用し得る。同様に、本発明のソフトウェア素子は、データ構造、オブジェクト、処理、ルーチン、または他のプログラム要素の任意の組み合わせを用いてインプリメントされる種々のアルゴリズムを用いて、Ｃ、Ｃ＋＋、Ｊａｖａ（Ｒ）、ＣＯＢＯＬ、ＰＥＲＬ等の任意のプログラミング言語またはスクリプト言語でインプリメントされ得る。さらに、本発明は、データ送信、信号通信、データ処理、ネットワーク制御等の任意の数の従来技術を採用し得ることに留意されたい。
【００１４】
本発明の多くの用途が明確に述べられ得ることが理解される。当業者は、ネットワークがインターネット、イントラネット、エクストラネット、ＷＡＮ、ＬＡＮ、ＶＰＮ（仮想専用網）、衛星通信、および／または同様のもの等のデータ交換もしくは商取引のための任意のシステムを含み得ることを理解する。ネットワークは、双方向テレビジョン（ＩＴＶ）ネットワーク等の他のタイプのネットワークとしてインプリメントされ得ることに留意されたい。ユーザは、キーボード、マウス、キオスク、携帯情報端末、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、および／または同様のもの等の任意の入力デバイスを介してシステムと双方向通信を行い得る。同様に、本発明は、あらゆるバージョンのＷｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ） ＮＴ、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）２０００、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）９８、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）９５、ＭａｃＯＳ、ＯＳ／２、ＢｅＯＳ、Ｌｉｎｕｘ、ＵＮＩＸ（Ｒ）、Ｓｏｌａｒｉｓ等の任意のオペレーティングシステムを走らせる、任意のタイプのパーソナルコンピュータ、ネットワークコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム等とともに用いられ得る。さらに、本発明は、ＴＣＰ／ＩＰ通信プロトコルを用いてインプリメントされるものとして本明細書中において繰り返し説明されるが、本発明はまた、ＩＰＸ、Ａｐｐｌｅｔａｌｋ、ＩＰ−６、ＮｅｔＢＩＯＳ、ＯＳＩ、または任意の数の既存のプロトコルまたは新たなプロトコルを用いてインプリメントされ得ることは容易に理解され得る。さらに、システムは、本明細書中に記載される同様の機能を有する任意のネットワーク上での任意の商品、サービス、または情報の使用、販売、または分配を企図する。
【００１５】
計算ユニットは、データ通信ネットワークを介して相互に接続され得る。このネットワークは、公衆ネットワークであり、不安定かつ傍受者に対してオープンであると仮定され得る。示されたインプリメンテーションでは、ネットワークは、インターネットとして組み込まれている。このコンテクストでは、コンピュータは、インターネットに常時接続されていてもされていなくてもよい。例えば、カスタマーコンピュータは、モデムを採用して、不定期にインターネットに接続する一方で、銀行の計算センターは、インターネットへの常時接続を維持し得る。インターネットとの接続に用いられる、プロトコル、規格、およびアプリケーションソフトウェアに関連付けられた特定の情報は、本明細書中にで議論されない。そのような詳細に関するさらなる情報は、例えば、ＤＩＬＩＰ ＮＡＩＫ、ＩＮＴＥＲＮＥＴ ＳＴＡＮＤＡＲＤＳ ＡＮＤ ＰＲＯＴＯＣＯＬＳ（１９９８）；ＪＡＶＡ（Ｒ） ２ ＣＯＭＰＬＥＴＥ、多数著、（Ｓｙｂｅｘ １９９９）；ＤＥＢＯＲＡＨ ＲＡＹ ＡＮＤ ＥＲＩＣ ＲＡＹ、ＭＡＳＴＥＲＩＮＧ ＨＴＭＬ ４．０（１９９７）；ＬＯＳＨＩＮ、ＴＣＰ／ＩＰ ＣＬＥＡＲＬＹ ＥＸＰＬＡＩＮＥＤ（１９９７）を参照。これらのテキストの全てを本明細書中において参考として援用する。
【００１６】
これらのシステムは、データリンクを介してネットワークに適切に結合され得る。種々の従来の通信メディアおよびプロトコルは、例えば、標準的なモデム通信、ケーブルモデム、ディッシュネットワーク（ｄｉｓｈ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）、ＩＳＤＮ、ＶＰＮ、デジタル加入者線（ＤＳＬ）、または種々の無線通信法とともに通常用いられるようなローカルループ上のインターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）への接続等のデータリンクのために用いられ得る。商業システムはまた、専用回線（Ｔ１、Ｄ３等）を介してネットワークとインターフェース接続されるローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）内にも存在し得る。このような通信方法は、当業者に周知であり、種々の標準的なテキストでカバーされている。例えば、本明細書中において参考として援用される、ＧＩＬＢＥＲＴ ＨＥＬＤ、ＵＮＤＥＲＳＴＡＮＤＩＮＧ ＤＡＴＡ ＣＯＭＭＵＮＩＣＡＴＩＯＮ（１９９６）を参照。
【００１７】
図１は、本発明の１つの実施形態による例示的なシステムの概観を提供する概念的なブロック図である。図示されるように、このシステムは、バックエンドシステム層１０２、アプリケーションサーバ層１０４、ウェブサーバ層１０６、およびクライアント層１０８を含む４層構造として仕切られ得る。バックエンドシステム層１０２は、例えば、１つ以上の外部コンテンツプロバイダ１１６、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０、およびコンテンツプロバイダ１１６に結合されたプロセッサ１１８を適切に備え得る。各外部コンテンツプロバイダ１１６、および各内部コンテンツプロバイダ１２０は、例えば、適用可能な公衆情報および／またはプライベート情報を記憶するように構成された１つ以上データ記憶デバイスを適切に備える。
【００１８】
このバックエンドシステム用のデータ記憶デバイスは、関係型、階層型、オブジェクト指向型等の任意のタイプのデータ記憶デバイスであり得る。データベースをインプリメントするために用いられ得る共有データ記憶プロダクトは、ＩＢＭ（Ｗｈｉｔｅ Ｐｌａｉｎｓ，ＮＹ）によるＤＢ２、Ｏｒａｃｌｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｒｅｄｗｏｏｄ Ｓｈｏｒｅｓ，ＣＡ）から入手可能な任意のデータベースプロダクト、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｒｅｄｍｏｎｄ，Ｗａｓｈｉｎｇｔｏｎ）によるＭｉｃｒｏｓｏｆｔ Ａｃｃｅｓｓ、または任意の他のデータベースプロダクトを含む。データベースは、データテーブル、またはルックアップテーブルを含み、任意の適切な方法で編成され得る。あるデータの関連付けは、当該分野で公知であり実践される任意のデータ関連付け技術を用いて達成され得る。例えば、この関連付けは、手動または自動のいずれかにより達成され得る。自動関連付け技術は、例えば、データベース検索、データベースマージ（ｄａｔａｂａｓｅ ｍｅｒｇｅ）、ＧＲＥＰ、ＡＧＲＥＰ、ＳＱＬ、および／または同様のものを含み得る。関連付け工程は、製造者および販売者データテーブルの各々において、例えば、「キーフィールド」を用いるデータベースマージ機能により達成され得る。「キーフィールド」は、そのキーフィールドによって規定されるオブジェクトの高レベルのクラスに従ってデータベースを仕切る。例えば、ある特定のクラスは、第１のデータテーブルおよび第２のデータテーブルの両方でキーフィールドとして指定され得る。次いで、これらの２つのデータテーブルは、キーフィールド内のクラスデータに基づいてマージされ得る。本実施形態では、マージされたデータテーブルの各々のキーフィールドに対応するデータは、好ましくは同じである。しかしながら、類似するが同一でないデータをキーフィールド内に有するデータテーブルもまた、例えば、ＡＧＲＥＰを用いることによりマージされ得る。
【００１９】
アプリケーションサーバ１１０は、ウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２からのメッセージ、ならびにウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２へのメッセージを処理するように適切に構成された任意のハードウェアならびに／もしくはソフトウェアである。さらに詳細には、例示的な実施形態では、アプリケーションサーバ層１０４は、個人選好データ記憶装置１２２および個人プロフィールデータ記憶装置１２４（例えば、軽量ディレクトリアクセスプロトコルデータベース、すなわち、「ＬＤＡＰ」）に結合された、アプリケーションサーバ１１０を適切に備える。例示された実施形態では、バックエンドシステム層１０２の各外部コンテンツプロバイダ１１６は、プロセッサ１１８を介してアプリケーションサーバに適切に接続され、各内部コンテンツプロバイダ１２０は、アプリケーションサーバ１１０に適切に接続される。個人選好データ記憶装置１２２、および個人プロフィールデータ記憶装置１２４もまた、アプリケーションサーバ１１０に適切に結合される。
【００２０】
次に、図１および図２を参照して、図１のシステムにより生成された、例示的な表示２０２（例えば、コンピュータモニタ上に表示されたウェブページ）は、種々の内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６（図１）からの統合データ２０４を含む。本発明の１つの実施形態では、統合データ２０４は、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０からのデータ、および１つ以上の外部コンテンツプロバイダ１１６からのデータを含み得る。あるいは、統合データ２０４は、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０からのみ引き出され得る。任意の外部コンテンツプロバイダ１１６からの統合データ２０４はない。統合データ２０４は、少なくとも１項目の公衆データ、および少なくとも１項目のプライベートデータを含む。１つの実施形態では、統合データ２０４は、それぞれ、内部コンテンツプロバイダ１２０または外部コンテンツプロバイダ１１６で生じ得るいずれの変更、修正、または更新に従って、双方向または自動的に更新される。双方向の更新とは、ユーザシステム１２６がクレジットカードの支払い残高をリクエストした場合等に、ユーザシステム１２６によって、データ記憶装置からデータを引き出すことを指す。例えば、ユーザシステム１２６にＤｏｗ Ｊｏｎｅｓ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ａｖｅｒａｇｅが自動的に提供される場合、ユーザシステム１２６がリクエストすることなく、データをデータ記憶装置からユーザシステム１２６へとプッシュすることを指す。
【００２１】
本発明の１つの実施形態では、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０は、ある組織（例えば、企業、教育機関、金融機関等）が所有するデータ記憶装置を含む。通常、内部コンテンツプロバイダ１２０は、内部コンテンツプロバイダ１２０のうちの１つにより提供される一連のサービスから選択される。例えば、ユーザは、仲買サービス、カード支払い残高、および４０１Ｋアカウント情報の表示を内部コンテンツプロバイダ１２０に対応する金融機関によりアクセス可能にされた利用可能な情報のリストから選択し得る。本発明の１つの実施形態では、各サイトが、ネットワークユーザ１２６を集めてウェブポータルと呼ばれるものを作成する。ポータルは、共通の興味を中心とするコンテンツおよび機能へのアクセスを提供するように構成され得るか、またはそれらの焦点および目的は異なり得る。よって、本発明によるシステムは、公衆データおよびプライベートデータを適切に統合データ２０４に統合し、１つのデジタルディスプレイ２０２上の単一のカスタム可能なページとしてユーザシステム１２６上に表示され、ネットワークユーザの選好を反映する。
【００２２】
よって、本発明の概要を示したので、次に、種々の構成要素を詳細に説明する。
【００２３】
（アプリケーションサーバ）
上記において簡単に説明したように、アプリケーションサーバ１１０は、ウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２からのメッセージ、ならびにウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２へのメッセージを処理するように適切に構成された任意のハードウェアおよび／またはソフトウェアである。本発明の１つの実施形態に従って、アプリケーションサーバ１１０は、Ｊａｖａ（Ｒ）、またはダイナミックウェブページコンテンツの作成を支援する任意のタイプの汎用プログラミング言語を用いる。本発明の１つの実施形態に従って、総合アプリケーションサーバ１１０は、Ｊａｖａ（Ｒ） Ｓｅｒｖｅｒ Ｐａｇｅｓ（ＪＳＰ）、およびＪａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓを用いて、ウェブ形式に、ローカルデータベース、クライアント／サーバデータベース、およびレガシーデータベースを配置し、複数のサーバリソースにアクセスする。ＪＳＰは、開発者がＨＴＭＬ符号をウェブページ内のビジネスロジックから効果的に分離することを可能にする。さらに、種々の企業（例えば、ＩＢＭ）が、ＨＴＭＬ状でデータベースへのアクセスのために用いられ得る、ＪＳＰタグ、ならびにサーブレットおよびＪａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓ等の再使用可能なＪａｖａ（Ｒ）コンポーネントを含む、ＪＳＰ仕様に対する拡張を開発した。この詳細に関するさらなる情報として、例えば、本明細書中において参考として援用する、ＮＩＣＨＯＬＡＳ ＫＡＳＳＥＭ ＡＮＤ ＴＨＥ ＥＮＴＥＲＰＲＩＳＥ ＴＥＡＭ，ＤＥＳＩＧＮＩＮＧ ＥＮＴＥＲＰＲＩＳＥ ＡＰＰＬＩＣＡＴＩＯＮＳ ＷＩＴＨ ＴＨＥ ＪＡＶＡ（Ｒ） ２ ＰＬＡＴＦＯＲＭ，ＥＮＴＥＲＰＲＩＺＥ ＥＤＩＴＩＯＮ（２０００）を参照。特にＪａｖａ（Ｒ） ａｐｐｌｅｔｓを含むウェブ形式は、ユーザのブラウザにさらされ、次いで、種々のＪＳＰを介して、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットの一群へと転送される。次いで、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットは、ＭＱシリーズコネクタ、ＴＣＰ／ＩＰコネクタ、またはＪＤＢＣ（Ｊａｖａ（Ｒ） Ｄａｔａｂａｓｅ Ｃｏｎｎｅｃｔｏｒ）へと転送される。次いで、データが、ＭＱシリーズコネクタからトランザクションサーバへと移動し、次に、レガシーアプリケーション、続いて、レガシーデータベースへと移動する。他のデータは、ＴＣＰ／ＩＰコネクタからＴＣＰ／ＩＰソケットへと移動し、次いで、クライアント／サーバアプリケーション、続いて、クライアント／サーバデータベースへと移動する。さらに他のデータは、ＪＤＢＣからローカルのデータベースへと移動する。本発明の１つの局面に従って、Ｊａｖａ（Ｒ）コンポーネントは、ＨＴＭＬの著者にコンポーネント名および属性を提供するように適切に作成される。ここで、適切なデータベース管理者は、ＨＴＭＬ著者に、テーブル情報とともに、アクセスされるデータベース名を提供する。
【００２４】
本発明の１つの実施形態によるアプリケーションサーバ層１０４のさらなる特徴は、データの内部「スマートキャッシング（ｓｍａｒｔ−ｃａｃｈｉｎｇ）」である。スマートキャッシングは、以前にキャッシュされた情報のセットを用いるのではなく、分散されたシステムが記録システムを新たに呼び出すためにさらなるオーバーヘッドを経なければならない時を規定するルールをデータ要素と関連付けることを可能にする。例えば、特典システムを有するクレジットカードプロバイダのコンテクストでは、ロイヤルティ特典ポイントの更新が月毎にしか更新されないことが公知である場合、特典データに対するさらなるリクエストがその月の間になされると、キャッシュされたデータが返還され、それによって性能およびシステムの負荷が改善される。
【００２５】
図１を参照して、本発明の１つの実施形態に従って、個人プロフィールデータ記憶装置１２４が、アプリケーションサーバ１１０に接続され、ネットワークユーザシステム１２６の経験内容を個人化するように構成される。詳細には、ユーザシステム１２６は、ネットワーク１１４上でリクエストを行うことにより、個人プロフィールデータ記憶装置１２４と通信を行う。そのようなリクエストは、「バインディングリクエスト（ｂｉｎｄｉｎｇ ｒｅｑｕｅｓｔ）」と呼ばれる。バインディングリクエストは、例えば、ユーザのデータ記憶の最新版、認証方法、および認証のための証明書を含み得る。次いで、個人プロフィールデータ記憶装置１２４は、バインディングリクエストを受取り、返信のためにバックエンド機能にアクセスする。１つの実施形態では、システムは、個人プロフィールデータ記憶装置１２４にユーザシステム１２６のプロフィールを記憶し、その情報を用いてカスタマイズされたページを動的に作成する。
【００２６】
本発明の１つの実施形態では、アプリケーションがロードされた後、サーブレットがユーザシステム１２６のさらなるリクエストを待ち続ける。サーブレットのアリアスが各リクエストごとに、サーブレットの複数のインスタンスを提供するために用いられ得る。サーブレットの機能は、例えば、ユーザシステム１２６のリクエストの性質に基づいて、動的コンテンツを含むＨＴＭＬページ全体を作成して戻すこと、ＨＴＭＬページの一部、すなわち、既存のＨＴＭＬページに埋め込まれ得るＨＴＭＬのフラグメントを作成すること、他のサーブレットと通信すること、複数のユーザシステム１２６との接続を処理すること、画像変換等の特殊な処理のためにデータをフィルタリングすること、およびカスタマイズされた処理をウェブサーバ１１２の標準ルーチンのうちのいずれかに提供することを含む。
【００２７】
ハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントの任意の好都合なセットが、アプリケーションサーバ１１０、個人選好データ記憶装置１２２、および個人プロフィールデータ記憶装置１２４の機能を提供するために構成され得る。例えば、１つの実施形態では、１〜４個のＵｌｔｒａ−ＳＰＡＲＣ−ＩＩプロセッサ、１２８ＭＢ〜４ＧＢの総メモリ容量、Ｓｏｌａｒｉｓ２．６オペレーティングシステム、ＩＢＭ ＷｅｂＳｐｈｅｒｅアプリケーションサーバ３．５を備えた、Ｓｕｎ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ４５０サーバが用いられ得る。
【００２８】
（ウェブサーバ）
ウェブサーバ１１２は、ウェブサービスをネットワークユーザシステム１２６に提供し、かつ／またはネットワーク１１４およびアプリケーションサーバ１１０とインターフェース接続するように適切に構成された任意のハードウェアならびに／もしくはソフトウェアである。示された実施形態では、アプリケーションサーバ１１０が、適切なデータ接続１３０を介して、ウェブサーバ層１０６内のウェブサーバ１１２に接続される。本発明の好適な実施形態に従って、ウェブサーバ１１２は、サーブレットを用いて、リクエスト／応答パラダイムをインプリメントするアプリケーションを作成するフレームワークを提供する。上述のように、例示的な実施形態では、サーブレットは、サーバ側のコンポーネントであり、サーバの機能を動的に拡張するＪａｖａ（Ｒ）で記述される。サーブレットは、ネットワーク上でリクエストおよび応答サービスを提供するフレームワークを作成することによって、ウェブサーバ１１２の能力を拡張するために用いられる。本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６は、ウェブサーバ１１２にリクエストを送り、サーバ１１２は、リクエスト情報をＪａｖａ（Ｒ）サーブレットに送信する。アプリケーションがロードされたときに、サーブレットが自動的にロードされるか、またはユーザシステム１２６がそのサービスを最初にリクエストしたときにロードされ得る。サーブレットは、データベースおよびＪａｖａ（Ｒ）によりイネーブルされるアプリケーションを含む、他のサーバ１１２のリソースを利用することにより、ユーザシステム１２６のリクエストに従って動的に応答を構築する。次いで、サーブレットは、応答をウェブサーバ１１２に渡し、ウェブサーバ１１２は応答をユーザシステム１２６に戻す。
【００２９】
種々のハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントは、ウェブサーバ１１２の機能をインプリメントするように構成され得る。例えば、１つの実施形態では、１〜４個のＵｌｔｒａ−ＳＰＡＲＣ−ＩＩプロセッサ、１２８ＭＢ〜４ＧＢの総メモリ容量、Ｓｏｌａｒｉｓ２．６オペレーティングシステム、Ｎｅｔｓｃａｐｅ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ Ｗｅｂ Ｓｅｒｖｅｒを備えた、Ｓｕｎ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ４５０サーバが用いられ得る。
【００３０】
（ネットワークおよびユーザシステム）
本発明の１つの実施形態に従って、ウェブサーバ１１２は、ウェブ／ネットワーク接続１２８を介して、ネットワーク１１４に接続される。次いで、ネットワーク１１４は、１つ以上のネットワークユーザシステム１２６に接続される。本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６は、インターネットまたは他のグローバル通信システムを介して、ネットワーク１１４にアクセスする。あるいは、ユーザは、リモートアクセスを介して、ネットワーク１１４にアクセスすることを選択し得る。新たな未登録または退会したネットワークユーザシステム１２６は、デフォルトのコンテンツページを提供され得、次いで、ユーザシステム１２６が、それらの選好に従って、そのデフォルトのコンテンツページをカスタマイズし得、その選好は、個人選好データ記憶装置１２２に記録され得る。１つの実施形態に従って、ユーザシステム１２６は、閲覧のために、複数のページをカスタマイズし得る。このカスタマイズは、提示の順番をラベル付けし、整理することを含む。技術および設計の規格は、カスタマイズの作業を容易にするために、ユーザシステム１２６と通信し得る。
【００３１】
図６は、本発明の１つの実施形態に従って作成された個人ウェブサイトの例示的なスクリーンショットである。このスクリーンショットは、公衆データおよびプライベートデータの要素を備えた統合データ２０４を含む。スクリーンショット上の公衆データは、カードメンバーの特典、および別のカードに対する申し込みに関するさらなる情報を提供する「マイカード（ＭＹ ＣＡＲＤＳ）」というヘッダの下のデータ、ならびに市場指数グラフを示す、「マイファイナンス（ＭＹ ＦＩＮＡＮＣＥ）」というヘッダの下のデータを含む。図６のスクリーンショットのプライベートデータは、現在の残高、最近の支払い、および利用可能なメンバー特典ポイントを含む、「マイアカウント（ＭＹ ＡＣＣＯＵＮＴＳ）」というヘッダの下のデータを含む。このスクリーンショットは、例示目的のみであり、当業者は、任意の数の公衆データおよびプライベートデータの組合せが本発明の種々の実施形態に従ってユーザシステム１２６上でアクセスされ、閲覧され得ることを理解する。
【００３２】
本発明の１つの実施形態に従って、ユーザのためのセキュリティが、２−ファイアウォール下部構造（２−ｆｉｒｅｗａｌｌ ｉｎｆｒａｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）を介して作成され得る。さらに詳細には、ウェブ／ネットワーク接続１２８は、インターネットファイアウォールを含み得、アプリケーション／ウェブ接続１３０はイントラネットファイアウォールを含み得る。よって、ネットワークユーザシステム１２６により開始された接続は、ネットワーク１１４とウェブサーバ１１２との間のインターネットファイアウォール、およびウェブサーバ１１２とアプリケーションサーバ１１０との間のインターネットファイアウォールにより保護される。ネットワークユーザシステム１２６は、ウェブサーバ１１２とアプリケーションサーバ１１０との間の認証により、プロバイダウェブサーバ１１２を介してネットワーク１１４に適切にリンクされる。エンタプライズ情報システム、プロバイダビジネスパートナー、および外部サービスのバックエンドシステム層１０２は、インターネットファイアウォールにより、適切に接続され、保護される。
【００３３】
（例示的プロセス）
図３は、種々のソースからのデータを統合することにより、図２に示すように、デジタルディスプレイ上にウェブページを形成する例示的なシステムを示すフローチャート／構成図である。本発明の１つの実施形態では、このデータ統合は、アプリケーションサーバ１１０、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、個人選好データ記憶装置１２２（図１参照）により達成される。アプリケーションサーバ１１０、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、個人選好データ記憶装置１２２の組合せは、図３では、アプリケーションサーバシステム３３４と呼ばれる（図を簡略化するために、ウェブサーバ層１０６は図３には示していない）。
【００３４】
本発明の１つの実施形態に従って、ネットワークユーザは、アプリケーションサーバ１１０からのリクエストに応じて、登録／認証データ３１８を入力することによりプロセスを開始する。その結果、個人プロフィールユーティリティに適切に記憶される。個人プロフィールユーティリティは、個人プロフィールデータ記憶装置１２４および／または個人選好データ記憶装置および／または個人プロフィールデータを記憶しアクセスする任意の他の適切な手段を含み得る。このデータを入力後、すなわち、最初に登録をした後、例えば、ユーザシステム１２６が個人プロフィールデータ記憶装置１２４にパスワードを確実に提供したことの確認を含む、単純な認証がリクエストされ得る。パスワードを提供した後、ユーザシステム１２６は、プロバイダのサイト（図１）上でのウェブサーバ１１２へのアクセスが許可される。他の実施形態では、証明書に基づく認証が用いられ得る。ここでは、クライアントが個人プロフィールデータ記憶装置１２４に証明書を送り、この証明書がデータ記憶装置クライアント（すなわち、ユーザシステム１２６）の身元を証明する。本発明の１つの実施形態では、システムへの全てのアクセスポイントが、適切なファイアウォールを介して保護される。同様に、本発明のシステムもまた、失敗したログインの試行の後にログインをブロックする能力を提供し得る。さらに他の実施形態では、他の認証およびセキュリティのメカニズムが、システムに付与され得る。例えば、３つのセキュリティレベルのうちの１つ以上がインプリメントされ得る。これらのレベルは、パスワード等のユーザに既知のもの、スマートカード等のユーザが所有するもの、ならびに／もしくは生物測定の指紋または網膜のスキャン等ユーザ「自身」に基づき得る。これらの３つのセキュリティレベルのうちの１つ、全て、または任意の組合せが用いられ得ること、およびネットワークユーザシステム１２６にセキュリティを提供する任意の他の信頼できる技術が用いられ得ることが理解される。例えば、異なるセキュリティレベルの組合せは、ＡＴＭカードで用いられるような、磁気ストリップ、および個人ＩＤ番号を有するカードを伴い得る。
【００３５】
本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６の確認により、ＩＤコード（「ユーザＩＤ」）を定義する。このＩＤコードは、登録が完了すると、ユーザシステム１２６へと転送される。繰り返すと、ネットワークユーザシステム１２６は、たとえログインしていなくとも、例えば、クッキーまたは同様の技術を用いることにより、自動的に認識され、適切にカスタマイズされたウェブページを提示され得る。ユーザシステム１２６はまた、リモートアクセスによる認識によりログインし得る。ログイン後、ユーザシステム１２６は、ユーザＩＤまたはパスワード、およびアカウント情報等のプロフィールデータを変更し得る。ユーザシステム１２６は、それらの選好を取りだすか、またはそれらのリモートアクセスコード（「ＲＡＣ」）を設定することにより、リモートで選好を取り出し得る。１つの実施形態では、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供されるサービスのために登録後、ネットワークユーザシステム１２６は、システム登録３１８および条件および条項の受け入れのための歓迎のページが提示される。ユーザシステム１２６は、個人プロフィールデータ記憶装置１２４に情報を提供することにより登録を完了し、ＲＡＣを選択し得る。任意の所与のサービスへのアクセシビリティは、証明された登録によりユーザシステム１２６に限定される。１つの実施形態では、登録は、データが示される前に、アカウントの記録に対して証明される。システムへの全ての入口が少なくとも１つのファイアウォールを介して保護され得る。本発明の１つの局面では、オープンネットワーク上を送信される前に暗号化されたすべての機密データとともに、個人データがウェブコンプレックスの信頼できるドメインに記憶される。
【００３６】
内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、多くの目的のために、個人プロフィールデータ記憶装置１２４からの情報を用い得る。例えば、情報は、特定のユーザシステム１２６に対するマーケティング作業を指示するために用いられ得る。この目的を達成するために、ユーザ情報が、個人プロフィールデータ記憶装置１２４から取り出され得、特殊な販売促進メッセージ、オファー、および任意の他の適切なマーケティング材料が、その情報に基づいて、ユーザシステム１２６に提示され得る。同様に、内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、ユーザプロフィール情報に基づいて、ネットワークユーザシステム１２６に提供する情報をカスタマイズし得る。このカスタマイズは、ユーザシステム１２６によるコンテンツリクエストに結びつけられた個人化のルールを介して達成され得る。例えば、特定のクレジットカードの所有者は、そのカードの所有者が計画した所与の都市への旅行中に、そのカードの所有者に対して計画された特別なイベントを示され得る。
【００３７】
図３を再度参照して、ネットワークユーザが登録または認証データ３１８を入力すると、アプリケーションサーバ１１０は、適切に、ユーザシステム１２６がトランザクション資産（ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎａｌ ａｓｓｅｔｓ）３０２およびコンテンツ資産３０４の両方にアクセスすることを可能にする。トランザクション資産３０２は、企業トランザクション３０６およびビジネスパートナートランザクション３０８の両方を含み得る。企業トランザクション３０６は、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供されたトランザクションである。企業トランザクション３０６の例は、クレジットカードの請求書の確認、４０１ｋ計画の残高、または仲買アカウントをオンラインで確認する等、クレジットカード企業により提供される処理を含み得る。ビジネスパートナートランザクション３０８は、内部コンテンツプロバイダ１２０のビジネスパートナーである、外部コンテンツプロバイダ１１６により提供される同様のトランザクションである。例としては、航空券または株をオンラインで購入することを含み得る。コンテンツ資産３０４は、企業コンテンツ３１０およびビジネスパートナーコンテンツ３１２を含む。企業コンテンツ３１０は、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供され、クレジットカード企業からの投資アドバイスまたは貯蓄アドバイスを含み得る。ビジネスパートナーコンテンツ３１２は、外部コンテンツプロバイダ１１６により提供され、ロイターニュースサービスからのニュース項目またはｗｅａｔｈｅｒ．ｃｏｍからの天気予報を含み得る。
【００３８】
本発明の１つの実施形態に従って、トランザクション資産３０２は、トランザクション資産３０２を集めるトランザクションアグリゲーションユーティリティ（ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎａｌ ａｇｇｒｅｇａｔｉｏｎ ｕｔｉｌｉｔｙ）３１４を通過する。次いで、アプリケーションサーバ１１０は、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、セキュリティサービスユーティリティ３２８、またはコンテンツ管理ユーティリティ３３０のいずれかにまとめられたトランザクション資産３０２を送る。また、１つの実施形態に従って、コンテンツ資産３０４は、コンテンツアグリゲーションユーティリティ３１６を通過し得る。次いで、まとめられたコンテンツ資産３０４は、コンテンツ管理ユーティリティ３３０に送られる。
【００３９】
本発明の１つの実施形態に従って、資産アグリゲーションは、統合される資産のタイプに基づいて、集合体ユーティリティ３１４、３１６を介して達成される。例えば、外部ビジネスパートナーコンテンツ３１２は、ＷｅｂＭｅｔｈｏｄｓ等のコンテンツアグリゲーションツールまたは任意の他の適切なコンテンツアグリゲーションツールであり得る、コンテンツアグリゲーションユーティリティ３１６により集められ得る。一方、トランザクションツール３０２は、種々の方法により集められ得、これらの方法は、ＷｅｂＳｐｈｅｒｅまたは任意の他の適切なサーバにより実行される。本発明の１つの局面に従って、内部コンテンツを組み込んだウェブページは、コンテンツ管理ユーティリティ３３０を用いて提示される。１つの実施形態では、トランザクション資産３０２およびコンテンツ資産３０４は、ユーザ選好に従って優先され得る。さらなる詳細が、選択された項目をクリックすることにより、各スクリーンに対して利用可能であり、オンライン参照マニュアルは、カスタマイズオプションのために利用可能である。
【００４０】
本発明の他の局面に従って、ビジネスユニットオーナーは、ネットワークユーザシステム１２６が利用可能なサブトピックエリアのコンテンツおよびレイアウトを制御し得る。内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、システムにコンテンツを提供する標準メカニズム、ならびに技術および設計基準と通信するプロセスを提供される。本発明の他の局面では、トピックオーナーがトピックエリアを維持するためのガイドライン、プロセス、および制御の設定が提供される。本発明の１つの局面では、処理機能が既存のアプリケーションへのリンクを介して提供される。他の局面では、詳細なコンテンツが、プロバイダのウェブページへのリンクを介して提示される。１つの実施形態において、システムはトランザクションコンテンツに対するサポートを提供する。
【００４１】
本発明の他の実施形態では、クリックストリームデータ（ｃｌｉｃｋ−ｓｔｒｅａｍ ｄａｔａ）３２０、３２２は、個人選好データベース１２２に記憶される。クリックストリームデータは、ネットワークユーザ１２６によりアクセスされた、コンテンツページ３２０またはトランザクションページ３２２から派生し得る。クリックストリームデータ３２０、３２２の他に、個人プロフィールデータ記憶装置１２４からのデータもまた、個人選好データデータベース１２２に送信され記憶され得る。その後、ユーザ登録／認証３１８、処理資産３０２、コンテンツ資産３０４、およびクリックストリームデータ３２０、３２２等の情報が、アプリケーションサーバシステム３３４の１つ以上のコンポーネントを通過した後、双方向提示サービス３３２に送信される。この双方向提示サービス３３２は、ネットワークユーザシステム１２６のウェブサイトの外観（ｌｏｏｋ ａｎｄ ｆｅｅｌ）を作成するように適切に構成された、任意のハードウェアおよび／またはソフトウェアである。
【００４２】
図４は、ウェブサーバ１１２（図１）を介した情報の例示的なフローをさらに詳細に示すフローチャートである。（図を簡略化するため、図４では、アプリケーションサーバ層１０４は図示していない）この図は、例えば、コマンドビーンフレームワーク（ｃｏｍｍａｎｄ ｂｅａｎ ｆｒａｍｅｗｏｒｋ）内のサーブレットとのＪＳＰの統合を利用する、ウェブサーバ１１２のアーキテクチャを示しており、ＸＭＬドキュメント構造サービスは、デジタルディスプレイ２０２上にウェブページを作成する。本発明の１つの実施形態では、情報は、ＨＴＴＰ４２２を介して、バックエンドシステム層１０２から、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０またはメッセージングサービス４１２のいずれかに転送される。ここで、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０は、任意の形態の個人プロフィールサービスであり得る。ユーザプロフィールアクセスビーン４１０から、情報は、提示ビーン４１６へと送られ、次いで、例えば、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページへと送られる。ここで、提示ビーン４１６は、任意の形態のデータリクエストハンドラーであり得る。メッセージングサービス４１２からの情報は、提示ビーン４１６、公衆データアクセスビーン４１８、またはプライベートデータアクセスビーン４２０に転送され、次いで、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページに転送される。公衆データアクセスビーン４１８は、任意の形態の公衆データサービスであり得、プライベートデータアクセスビーン４２０は、任意の形態のプライベートデータサービスであり得る。情報はまた、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページからバックエンドシステム層１０２へと流れ得る。このような情報は、直接、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０へと渡され、次いで、ＸＭＬ４２４を介して、バックエンドシステム層１０２へと渡され得る。あるいは、情報は、ウェブサイトからメッセージングデータアクセスビーン４１４へと転送され、次いで、メッセージングサービス４１２へと転送され得る。次いで、メッセージングサービス４１２から、情報は、ＸＭＬ４２４を介して、バックエンドシステム層１０２へと送信される。１つの実施形態では，ウェブサーバ１１２は、さらに，ネットワークセキュリティサービス４４２を含む。デジタルディスプレイ２０２を有するユーザシステム１２６と、上述のウェブサーバ１１２の種々のコンポーネントとの間を通過する情報は、最初に、ネットワークセキュリティサービス４４２を通過する必要があり得る。
【００４３】
図５は、クライアント層１０８からバックエンドシステム層１０２への情報の流れ、およびバックエンドシステム層１０２からクライアント層１０８へと戻る情報のフローを扱う例示的な方法を示す、フローチャートおよび構造図の組み合わせである。最初に、クライアント層１０８からウェブサーバ層１０６へのＨＴＴＰポスト／獲得リクエスト（ＨＴＴＰ ｐｏｓｔ／ｇｅｔ ｒｅｑｕｅｓｔ）５１０が開始される。このデータは、次いで、ウェブサーバ層１０６の提示層アプリケーション内に封じ込められる（ｅｎｃａｐｓｕｌａｔｅｄ）。次いで、この情報は、アプリケーションサーバのビジネス特有の機能のうちの１つによる、データ獲得およびアグリゲーションのために、ＨＴＴＰポスト５１２を介して、アプリケーションサーバ層１０４へと送られる。提示層の素子は、例えば、Ｊａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓ、ＪＳＰ、Ｊａｖａ（Ｒ）クラス、およびＨＴＴＰを介してサーブレットと通信を行うように構成されたウェブサーバ１０６上でホストによる処理をされる（ｈｏｓｔｅｄ）、任意の他の便利なコードを含み得る。このプロセスはまた、メインページ上の情報を集約演算するために、数回繰り返され得る。ウェブサーバ層１０６およびアプリケーションサーバ層１０４により処理される、クライアント層１０８からの情報は、次いで、出力されるＪＤＢＣ／ＬＤＡＰ５１４を介して、バックエンドシステム層１０２へと送られる。次いで、バックエンドシステム層１０２は、そのデータを処理し、入力されるＪＤＢＣ／ＬＤＡＰ５１６を介して、アプリケーションサーバ層１０４へと送り返される。次いで、このデータは、ＸＭＬデータ５１８として、ウェブサーバ層１０６へと転送され、ＨＴＭＬデータ５２０としてクライアント層１０８へと転送される。
【００４４】
本発明の１つの実施形態では、提示層とアプリケーション層との間の結合を最小化するために、コマンドビーンフレームが用いられる。知られているように、コマンドビーンは、異なる機能ドメインに属するシステムコンポーネントへのインターフェースアダプタとして働き、本発明に従って、種々のサービスを呼び出す機能を提供する。コマンドビーンをインプリメントすることにより、（図１に示す）外部コンテンツプロバイダ１１６によりさらされるインターフェースは、コマンドビーンを介して変更をインプリメントすることにより、独立して変更され得る。同様の機能を提供する、複数の外部コンテンツプロバイダ１１６は、同じコマンドビーンと統合され得る。代替的な実施形態では、各コマンドビーンは、問い合わせタスク、更新タスク、または所望されるような任意の他のタスク等の単一のビジネス論理タスクと対応し得る。図１を続けて参照して、コマンドビーンフレームは、実質的に、アプリケーションサーバ層１０４を外部コンテンツプロバイダ１１６によりサポートされるインターフェースで発生し得る変更から分離し得る。本発明の１つの実施形態では、外部コンテンツプロバイダ１１６またはバックエンドシステム層１０２からデータを取得するメディエータのインプリメンテーションは、コマンドビーン内の対応する変更を作用させることにより、実質的にクライアント層１０８に影響を与えることなく、（例えば、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットからＥｎｔｅｒｐｒｉｚｅ Ｊａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓへと）修正可能である。
【００４５】
ドキュメントがどのようにしてネットワークユーザシステム１２６へ提示されるかを制御するために、ＸＭＬタグが用いられ得る。１つの実施形態に従って、ＸＭＬドキュメントを処理し、動的に生成するために、ウェブサーバ層１０６の機能は、アプリケーションサーバ層１０４内のＸＭＬドキュメント構造サービスにより拡張される。これにより、データベースコネクタおよび統合アプリケーションが、ＸＭＬに基づく動的なコンテンツを構文解析し、生成し、操作し、有効にすることを確実にする。このコンテンツは、クライアント層１０８に送られ、他のサーブレットと置き換えられる。あるいは、クライアント層１０８のデバイスがＸＳＬドキュメントのＸＳＬスタイルシートをサポートしない場合、ウェブサーバ層１０６は、ＸＭＬドキュメントに選択的にスタイルシートを適用するために用いられ得る。
【００４６】
上述の例示的なプロセスは、より多くまたはより少ない工程を含み得るか、またはより大きな処理方式のコンテクストで実施され得ることが理解される。本発明は、本明細書中において、添付の図面とともに説明されたが、本発明の範囲がその説明のみによって限定されないことを理解する。本明細書中において議論された種々のコンポーネントおよび工程の選択、設計、および構成の修正が、特許請求の範囲により示される本発明の範囲から逸脱することなくなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明の１つの実施形態によるシステムの例示的概観を提供する概念的なブロック図である。
【図２】図２は、複数の内部コンテンツプロバイダおよび外部コンテンツプロバイダからの情報を１つのデジタルディスプレイ上での例示的な統合を示す概念的なブロック図である。
【図３】図３は、１つのデジタルディスプレイ上にウェブページを形成するための種々のソースからの情報の例示的な統合を示すフローチャートである。
【図４】図４は、本発明によるシステムのウェブサーバを介した情報の例示的なフローをさらに詳細に示すフローチャートである。
【図５】図５は、クライアント層からバックエンド層への情報の例示的なフロー、およびバックエンド層からクライアント層への情報の例示的なフローを示すフローチャートである
【図６】図６は、本発明の１つの実施形態に従って生成された個人ウェブサイトの例示的なスクリーンショットである。
（著作権表示）
本特許文書の開示の一部は、著作権保護を受ける資料を含む。著作権者は、米国特許庁のファイルまたは記録に見られるように、本特許文書または特許の開示がいずれの者によっても複製されることに異議を唱えないが、それ以外のいかなるものに関しても著作権を所有するものとする。
【０００２】
（発明の背景）
（発明の分野）
本発明は、一般に、ネットワーク上で利用可能なデータの表示に関する。さらに詳細には、本発明は、少なくとも１項目の公衆データ、および少なくとも１項目のプライベートデータの統合された表示を提供する。
【０００３】
（従来技術の背景）
世界中に分散するコンピュータネットワークの莫大なアレイを含むインターネットは、オンラインサービス加入者に、ほぼ無制限に情報を供給する。この情報には公衆のもの、およびプライベートのものがある。本明細書中に用いられるように、公衆情報は、公衆ネットワークの全てまたは実質的に全てのユーザが等しくアクセス可能である、データ、アプリケーション、および他のそのような情報を指す。プライベート情報は、実質的には全てのユーザがアクセスすることは不可能である、すなわち、１人以上の許可された者によりアクセスが可能である情報を指し、通常、ユーザが何らかの方法（例えば、ユーザ名およびパスワードの提供）により自身の身分を証明することを必要とする。公衆情報は、例えば、天気情報ウェブサイトで提供されるような東京の天気、旅行関連サイトで提供されるようなニューヨークからロンドンまでの航空運賃の価格、および他のそのような情報を含む。プライベート情報は、例えば、銀行口座記録、４０１ｋアカウント情報（４０１ｋ ａｃｃｏｕｎｔ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）、およびクレジットカード支払い残高情報を含む。このような情報は、通常、適切な金融機関のウェブサイト、銀行のウェブサイト、および／またはクレジットカードウェブサイトを介してアクセス可能である。
【０００４】
インターネット上の情報はまた、内部情報または外部情報のいずれかに分類され得る。内部情報は、ある企業が、その企業が所有するウェブサイト（または他のネットワークプロトコル）を介して提供する情報を含む。外部情報は、特定の企業のウェブサイト以外のウェブサイトからアクセス可能な情報である。例えば、ユーザが銀行のサイトを訪れ、種々の口座情報にアクセスする場合、ユーザは内部情報にアクセスすることになる。ユーザが、その銀行のウェブサイトの一部ではないページ上のＤｏｗ Ｊｏｎｅｓ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ａｖｅｒａｇｅ Ｓｔｏｃｋ Ｉｎｄｅｘをチェックすることを所望する場合、外部情報にアクセスすることになる。いずれの企業も複数の内部コンテンツプロバイダを含み得る。例えば、その企業内の１つのプロバイダが退職口座情報を提供し、別のプロバイダがミューチュアルファンド口座情報（ｍｕｔｕａｌ ｆｕｎｄ ａｃｃｏｕｎｔ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）を提供し、第３のプロバイダが、クレジットカードの支払い残高および残金の支払い方法をインターネット上で提供し得る。
【０００５】
情報を取得して表示する公知のシステムは、多くの点で不十分である。例えば、従来技術によるシステムでは、個人が公衆データおよびプライベートデータの両方に同時にアクセスして閲覧することが十分に可能ではない。すなわち、公衆データおよびプライベートデータの組合せを閲覧するには、通常、２つ以上のウェブサイト間で切換えるか、ウェブサイトを一度に１つだけ閲覧するか、または２つのコンピュータスクリーン等の２つの個別のデジタルビューイングデバイスを用いることを伴う。公衆データおよびプライベートデータを１つの画面に統合するシステムがある一方で、これらのシステムには限界がある。例えば、米国特許第５，３１９，５４２号は、電子カタログから物品を発注するシステムを記載している。’５４２号特許のシステムは、カタログ（公衆データ）の物品、および購入情報（プライベートデータ）を含む発注書をユーザが同時に閲覧することを可能にする。さらに、システムは、ユーザによって更新されるまで固定されており（ｓｔａｔｉｃ）、カタログビジネス、またはカタログビジネスのビジネスパートナー等の他のエンティティのユーティリティまたは双方向サービスには双方向にリンクされない。換言すれば、このシステムは通常、発注書において閲覧する全てのプライベート情報を入力するユーザを含む。よって、その企業のデータ記憶装置のプライベート情報は、自動的にユーザに利用可能とはならない。
【０００６】
さらに、インターネットの利用が増加するに伴い、ユーザの選好を突きとめて、処理し、インターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）がユーザの経験内容（ｅｘｐｅｒｉｅｎｃｅ）をカスタマイズするか、または特定の選好を有するユーザをマーケティング作業（ｍａｒｋｅｔｉｎｇ ｅｆｆｏｒｔｓ）の対象とするシステムが示されてきた。対象マーケティングの一例が、米国特許第６，１５７，９４６号に開示されており、その対象マーケティングの内容を本明細書中において参考として援用する。さらに、Ｆｒｅｅｄｏｍ ｏｆ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ，Ｉｎｃ．およびＢｅ Ｆｒｅｅ，Ｉｎｃ．がそれぞれ所有する、米国特許第５，８４８，３９６号および第５，９９１，７３５号は、一般に、エンドユーザのサイコグラフィックプロフィールまたは行動に関するプロフィール（ｐｓｙｃｈｏｇｒａｐｈｉｃ ｏｒ ｂｅｈａｖｉｏｒａｌ ｐｒｏｆｉｌｅｓ）に基づいて、適切な閲覧者を対象とするコンピュータネットワークを開示しており、それらを本明細書において参考として援用する。ユーザの選好を突きとめるために、いくつかの従来技術によるシステムは、ユーザによる直接入力、またはユーザによってアクセスされたウェブサイトの自動分析に基づいてユーザプロフィールを作成する。しかしながら、公知のシステムは、通常、ユーザがアクセスしたプライベートデータおよび公衆データの両方を自動的に突きとめてユーザプロフィールを作成することはない。既存のシステムには、ユーザによる公衆電子データの需要（ｃｏｎｓｕｍｐｔｉｏｎ）に基づいて、ユーザプロフィールを作成するものがあり、他の既存のシステムでは、ユーザによって手動で入力されたプライベートデータに基づいてプロフィールが作成される。２つのタイプのデータを組み合わせてプロフィールを作成する一方で、所有するデータベースに以前から存在するデータを自動的に追加するシステムが必要とされる。さらに、従来技術によるシステムは、企業または他のエンティティが、１つ以上の内部コンテンツプロバイダからの所有データと、ビジネスルールに対して変数として入力された公衆データであるユーザの選好を結合し、公衆およびプライベートの両方の要素を含む、個別に特別に作成した、独特のサービスを作成させない。
【０００７】
よって、ユーザが、ウェブページ、無線スクリーン（ｗｉｒｅｌｅｓｓ ｓｃｒｅｅｎ）、他のデジタルビューイングデバイス、またはプリンタ等の同じネットワークインターフェースデバイスまたはシステム上で、公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを可能にするシステムに対する要望が存在する。また、ユーザによりアクセスされた公衆データおよびプライベートデータ、ならびに１つ以上の内部コンテンツプロバイダデータ記憶装置からのデータに基づいて、自動的にユーザの選好を突きとめるシステムに対する要望も存在する。さらに、企業が、自動的に引き出されたユーザ選好データを用いて、その企業のウェブサイト上でのそのユーザの経験内容を個人化することを可能にするシステムに対する要望も存在する。
【０００８】
（発明の簡単な要旨）
本システムは、公衆データおよびプライベートデータという２つの形態のデータを統合することにより、公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを容易にする。公衆データおよびプライベートデータは、少なくとも１つの内部コンテンツプロバイダ、少なくとも１つの外部コンテンツプロバイダ、または両方の組み合わせからアクセスされ得る。他の実施形態では、本システムは、内部コンテンツプロバイダが、そのプロバイダ自身のデータベースに所有するユーザ情報、およびネットワークからアクセスされた情報のユーザの選好に関する自動的に生成された情報に応じて、ユーザプロフィールを作成することを可能にする。そして、内部コンテンツプロバイダは、例えば、それらのプロバイダのウェブサイトを利用するカスタマーの経験内容を個人化し、かつ／またはそのカスタマーに対するマーケティング材料を特に対象とするために、これらのプロフィールを用いることができる。
【０００９】
（好適な実施形態の詳細な説明）
本発明のさらなる局面は、添付の図面とともに、本明細書および特許請求の範囲に記載される非限定的な実施形態を精読することにより明白となる。図面において、同様のエレメントは同様の参照符号により示される。
【００１０】
本発明の種々の局面によるシステムは、少なくとも１つのコンテンツプロバイダから公衆データおよびプライベートデータに同時にアクセスして閲覧することを容易にする。この点に関して、下記の説明は、本発明の種々の例示的な実施形態のみを示し、本発明の範囲、利用可能性、または構成をなんら限定するものでない。むしろ、下記の説明は、本発明の異なる実施形態をインプリメントするために好都合な説明を提供する。明らかとなるように、これらの実施形態に記載されるエレメントの機能および構成に対して、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更がなされ得る。例えば、好適な実施形態に記載されるエレメントの設計および構成に対して、特許請求の範囲に示される発明の範囲から逸脱することなく変更がなされ得る。
【００１１】
このシステムは、デジタルデータを処理するプロセッサ、上記プロセッサに結合された、デジタルデータを記憶するメモリ、上記メモリに記憶され、上記プロセッサによるアクセスが可能であり、上記プロセッサによるデジタルデータの処理を指示するアプリケーションプログラム、プロセッサおよびメモリに結合され、上記プロセッサにより処理されるデジタルデータから引き出された情報を表示するディスプレイ、ならびにクライアントデータ、商品データ、金融機関データおよび／または本発明に関連して用いられ得る同様のデータを含む、複数のデータベースを備えるホストサーバまたは他の計算システム（ｏｔｈｅｒ ｃｏｍｐｕｔｉｎｇ ｓｙｓｔｅｍ）を含み得る。当業者が理解するように、ユーザコンピュータは、通常、コンピュータに関連づけられた、種々の従来の支援ソフトウェア、およびドライバ、ならびにオペレーティングシステム（例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ） ＮＴ、９５／９８／２０００、Ｌｉｎｕｘ、Ｓｏｌａｒｉｓ等）を通常は含む。あるいは、ユーザシステムは、携帯情報端末（「ＰＤＡ」）、インターネットによりイネーブルされる無線電話等であり得る。ユーザシステムは、ネットワークへのアクセスを有する家庭またはビジネスにおける環境にあり得る。例示的な実施形態では、アクセスは、市場で入手可能なウェブブラウザソフトウェアパッケージを用いて、インターネットを介する。
【００１２】
ホストコンピュータは、ユーザシステムによるアクセスが可能である、適切なウェブサイトまたは他のインターネットに基づくグラフィカルユーザインターフェースを提供し得る。１つの実施形態では、Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ、およびＭｉｃｒｏｓｏｆｔ ＳＱＬ Ｓｅｒｖｅｒが、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔオペレーティングシステム、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ ＮＴウェブサーバソフトウェア、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ ＳＱＬデータベースシステム、およびＭｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｍｍｅｒｃｅ Ｓｅｒｖｅｒとともに用いられる。さらに、Ｏｒａｃｌｅ、ＭｙＳＱＬ、Ｉｎｔｅｒｖａｓｅ（Ｒ）等のコンポーネントは、データベース管理システムを提供するために用いられ得る。本明細書中において用いられる「ウェブページ」という用語は、ユーザと双方向通信する（ｉｎｔｅｒａｃｔ）ように用いられ得る、文書およびアプリケーションのタイプを限定するためのものではない。例えば、典型的なウェブサイトは、標準のＨＴＭＬ文書の他、種々の形式、Ｊａｖａ（Ｒ） ａｐｐｌｅｔｓ、Ｊａｖａ（Ｒ）ｓｃｒｉｐｔ、ａｃｔｉｖｅ ｓｅｒｖｅｒ ｐａｇｅ（ＡＳＰ）、ｃｏｍｍｏｎ ｇａｔｅｗａｙ ｉｎｔｅｒｆａｃｅ ｓｃｒｉｐｔｓ（ＣＧＩ）、ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ ｍａｒｋｕｐ ｌａｎｇｕａｇｅ（ＸＭＬ）、ダイナミックＨＴＭＬ、ｃａｓｃａｄｉｎｇ ｓｔｙｌｅ ｓｈｅｅｔｓ（ＣＳＳ）、支援アプリケーション、プラグイン等を含み得る。
【００１３】
本発明は、本明細書中において、機能ブロックコンポーネント、スクリーンショット、オプション選択、および種々の処理工程に関して説明され得る。このような機能ブロックは、特定された機能を実行するように構成された、任意の数のハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントにより実現され得る。例えば、本発明は、１つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御デバイスの制御下で種々の機能を実行し得る、例えば、メモリ素子、処理素子、論理素子、ルックアップテーブル等の種々の集積回路コンポーネントを採用し得る。同様に、本発明のソフトウェア素子は、データ構造、オブジェクト、処理、ルーチン、または他のプログラム要素の任意の組み合わせを用いてインプリメントされる種々のアルゴリズムを用いて、Ｃ、Ｃ＋＋、Ｊａｖａ（Ｒ）、ＣＯＢＯＬ、ＰＥＲＬ等の任意のプログラミング言語またはスクリプト言語でインプリメントされ得る。さらに、本発明は、データ送信、信号通信、データ処理、ネットワーク制御等の任意の数の従来技術を採用し得ることに留意されたい。
【００１４】
本発明の多くの用途が明確に述べられ得ることが理解される。当業者は、ネットワークがインターネット、イントラネット、エクストラネット、ＷＡＮ、ＬＡＮ、ＶＰＮ（仮想専用網）、衛星通信、および／または同様のもの等のデータ交換もしくは商取引のための任意のシステムを含み得ることを理解する。ネットワークは、双方向テレビジョン（ＩＴＶ）ネットワーク等の他のタイプのネットワークとしてインプリメントされ得ることに留意されたい。ユーザは、キーボード、マウス、キオスク、携帯情報端末、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、および／または同様のもの等の任意の入力デバイスを介してシステムと双方向通信を行い得る。同様に、本発明は、あらゆるバージョンのＷｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ） ＮＴ、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）２０００、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）９８、Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）９５、ＭａｃＯＳ、ＯＳ／２、ＢｅＯＳ、Ｌｉｎｕｘ、ＵＮＩＸ（Ｒ）、Ｓｏｌａｒｉｓ等の任意のオペレーティングシステムを走らせる、任意のタイプのパーソナルコンピュータ、ネットワークコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム等とともに用いられ得る。さらに、本発明は、ＴＣＰ／ＩＰ通信プロトコルを用いてインプリメントされるものとして本明細書中において繰り返し説明されるが、本発明はまた、ＩＰＸ、Ａｐｐｌｅｔａｌｋ、ＩＰ−６、ＮｅｔＢＩＯＳ、ＯＳＩ、または任意の数の既存のプロトコルまたは新たなプロトコルを用いてインプリメントされ得ることは容易に理解され得る。さらに、システムは、本明細書中に記載される同様の機能を有する任意のネットワーク上での任意の商品、サービス、または情報の使用、販売、または分配を企図する。
【００１５】
計算ユニットは、データ通信ネットワークを介して相互に接続され得る。このネットワークは、公衆ネットワークであり、不安定かつ傍受者に対してオープンであると仮定され得る。示されたインプリメンテーションでは、ネットワークは、インターネットとして組み込まれている。このコンテクストでは、コンピュータは、インターネットに常時接続されていてもされていなくてもよい。例えば、カスタマーコンピュータは、モデムを採用して、不定期にインターネットに接続する一方で、銀行の計算センターは、インターネットへの常時接続を維持し得る。インターネットとの接続に用いられる、プロトコル、規格、およびアプリケーションソフトウェアに関連付けられた特定の情報は、本明細書中にで議論されない。そのような詳細に関するさらなる情報は、例えば、ＤＩＬＩＰ ＮＡＩＫ、ＩＮＴＥＲＮＥＴ ＳＴＡＮＤＡＲＤＳ ＡＮＤ ＰＲＯＴＯＣＯＬＳ（１９９８）；ＪＡＶＡ（Ｒ） ２ ＣＯＭＰＬＥＴＥ、多数著、（Ｓｙｂｅｘ １９９９）；ＤＥＢＯＲＡＨ ＲＡＹ ＡＮＤ ＥＲＩＣ ＲＡＹ、ＭＡＳＴＥＲＩＮＧ ＨＴＭＬ ４．０（１９９７）；ＬＯＳＨＩＮ、ＴＣＰ／ＩＰ ＣＬＥＡＲＬＹ ＥＸＰＬＡＩＮＥＤ（１９９７）を参照。これらのテキストの全てを本明細書中において参考として援用する。
【００１６】
これらのシステムは、データリンクを介してネットワークに適切に結合され得る。種々の従来の通信メディアおよびプロトコルは、例えば、標準的なモデム通信、ケーブルモデム、ディッシュネットワーク（ｄｉｓｈ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）、ＩＳＤＮ、ＶＰＮ、デジタル加入者線（ＤＳＬ）、または種々の無線通信法とともに通常用いられるようなローカルループ上のインターネットサービスプロバイダ（ＩＳＰ）への接続等のデータリンクのために用いられ得る。商業システムはまた、専用回線（Ｔ１、Ｄ３等）を介してネットワークとインターフェース接続されるローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）内にも存在し得る。このような通信方法は、当業者に周知であり、種々の標準的なテキストでカバーされている。例えば、本明細書中において参考として援用される、ＧＩＬＢＥＲＴ ＨＥＬＤ、ＵＮＤＥＲＳＴＡＮＤＩＮＧ ＤＡＴＡ ＣＯＭＭＵＮＩＣＡＴＩＯＮ（１９９６）を参照。
【００１７】
図１は、本発明の１つの実施形態による例示的なシステムの概観を提供する概念的なブロック図である。図示されるように、このシステムは、バックエンドシステム層１０２、アプリケーションサーバ層１０４、ウェブサーバ層１０６、およびクライアント層１０８を含む４層構造として仕切られ得る。バックエンドシステム層１０２は、例えば、１つ以上の外部コンテンツプロバイダ１１６、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０、およびコンテンツプロバイダ１１６に結合されたプロセッサ１１８を適切に備え得る。各外部コンテンツプロバイダ１１６、および各内部コンテンツプロバイダ１２０は、例えば、適用可能な公衆情報および／またはプライベート情報を記憶するように構成された１つ以上データ記憶デバイスを適切に備える。
【００１８】
このバックエンドシステム用のデータ記憶デバイスは、関係型、階層型、オブジェクト指向型等の任意のタイプのデータ記憶デバイスであり得る。データベースをインプリメントするために用いられ得る共有データ記憶プロダクトは、ＩＢＭ（Ｗｈｉｔｅ Ｐｌａｉｎｓ，ＮＹ）によるＤＢ２、Ｏｒａｃｌｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｒｅｄｗｏｏｄ Ｓｈｏｒｅｓ，ＣＡ）から入手可能な任意のデータベースプロダクト、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｒｅｄｍｏｎｄ，Ｗａｓｈｉｎｇｔｏｎ）によるＭｉｃｒｏｓｏｆｔ Ａｃｃｅｓｓ、または任意の他のデータベースプロダクトを含む。データベースは、データテーブル、またはルックアップテーブルを含み、任意の適切な方法で編成され得る。あるデータの関連付けは、当該分野で公知であり実践される任意のデータ関連付け技術を用いて達成され得る。例えば、この関連付けは、手動または自動のいずれかにより達成され得る。自動関連付け技術は、例えば、データベース検索、データベースマージ（ｄａｔａｂａｓｅ ｍｅｒｇｅ）、ＧＲＥＰ、ＡＧＲＥＰ、ＳＱＬ、および／または同様のものを含み得る。関連付け工程は、製造者および販売者データテーブルの各々において、例えば、「キーフィールド」を用いるデータベースマージ機能により達成され得る。「キーフィールド」は、そのキーフィールドによって規定されるオブジェクトの高レベルのクラスに従ってデータベースを仕切る。例えば、ある特定のクラスは、第１のデータテーブルおよび第２のデータテーブルの両方でキーフィールドとして指定され得る。次いで、これらの２つのデータテーブルは、キーフィールド内のクラスデータに基づいてマージされ得る。本実施形態では、マージされたデータテーブルの各々のキーフィールドに対応するデータは、好ましくは同じである。しかしながら、類似するが同一でないデータをキーフィールド内に有するデータテーブルもまた、例えば、ＡＧＲＥＰを用いることによりマージされ得る。
【００１９】
アプリケーションサーバ１１０は、ウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２からのメッセージ、ならびにウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２へのメッセージを処理するように適切に構成された任意のハードウェアならびに／もしくはソフトウェアである。さらに詳細には、例示的な実施形態では、アプリケーションサーバ層１０４は、個人選好データ記憶装置１２２および個人プロフィールデータ記憶装置１２４（例えば、軽量ディレクトリアクセスプロトコルデータベース、すなわち、「ＬＤＡＰ」）に結合された、アプリケーションサーバ１１０を適切に備える。例示された実施形態では、バックエンドシステム層１０２の各外部コンテンツプロバイダ１１６は、プロセッサ１１８を介してアプリケーションサーバに適切に接続され、各内部コンテンツプロバイダ１２０は、アプリケーションサーバ１１０に適切に接続される。個人選好データ記憶装置１２２、および個人プロフィールデータ記憶装置１２４もまた、アプリケーションサーバ１１０に適切に結合される。
【００２０】
次に、図１および図２を参照して、図１のシステムにより生成された、例示的な表示２０２（例えば、コンピュータモニタ上に表示されたウェブページ）は、種々の内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６（図１）からの統合データ２０４を含む。本発明の１つの実施形態では、統合データ２０４は、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０からのデータ、および１つ以上の外部コンテンツプロバイダ１１６からのデータを含み得る。あるいは、統合データ２０４は、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０からのみ引き出され得る。任意の外部コンテンツプロバイダ１１６からの統合データ２０４はない。統合データ２０４は、少なくとも１項目の公衆データ、および少なくとも１項目のプライベートデータを含む。１つの実施形態では、統合データ２０４は、それぞれ、内部コンテンツプロバイダ１２０または外部コンテンツプロバイダ１１６で生じ得るいずれの変更、修正、または更新に従って、双方向または自動的に更新される。双方向の更新とは、ユーザシステム１２６がクレジットカードの支払い残高をリクエストした場合等に、ユーザシステム１２６によって、データ記憶装置からデータを引き出すことを指す。例えば、ユーザシステム１２６にＤｏｗ Ｊｏｎｅｓ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ａｖｅｒａｇｅが自動的に提供される場合、ユーザシステム１２６がリクエストすることなく、データをデータ記憶装置からユーザシステム１２６へとプッシュすることを指す。
【００２１】
本発明の１つの実施形態では、１つ以上の内部コンテンツプロバイダ１２０は、ある組織（例えば、企業、教育機関、金融機関等）が所有するデータ記憶装置を含む。通常、内部コンテンツプロバイダ１２０は、内部コンテンツプロバイダ１２０のうちの１つにより提供される一連のサービスから選択される。例えば、ユーザは、仲買サービス、カード支払い残高、および４０１Ｋアカウント情報の表示を内部コンテンツプロバイダ１２０に対応する金融機関によりアクセス可能にされた利用可能な情報のリストから選択し得る。本発明の１つの実施形態では、各サイトが、ネットワークユーザ１２６を集めてウェブポータルと呼ばれるものを作成する。ポータルは、共通の興味を中心とするコンテンツおよび機能へのアクセスを提供するように構成され得るか、またはそれらの焦点および目的は異なり得る。よって、本発明によるシステムは、公衆データおよびプライベートデータを適切に統合データ２０４に統合し、１つのデジタルディスプレイ２０２上の単一のカスタム可能なページとしてユーザシステム１２６上に表示され、ネットワークユーザの選好を反映する。
【００２２】
よって、本発明の概要を示したので、次に、種々の構成要素を詳細に説明する。
【００２３】
（アプリケーションサーバ）
上記において簡単に説明したように、アプリケーションサーバ１１０は、ウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２からのメッセージ、ならびにウェブサーバ層１０６およびバックエンドシステム層１０２へのメッセージを処理するように適切に構成された任意のハードウェアおよび／またはソフトウェアである。本発明の１つの実施形態に従って、アプリケーションサーバ１１０は、Ｊａｖａ（Ｒ）、またはダイナミックウェブページコンテンツの作成を支援する任意のタイプの汎用プログラミング言語を用いる。本発明の１つの実施形態に従って、総合アプリケーションサーバ１１０は、Ｊａｖａ（Ｒ） Ｓｅｒｖｅｒ Ｐａｇｅｓ（ＪＳＰ）、およびＪａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓを用いて、ウェブ形式に、ローカルデータベース、クライアント／サーバデータベース、およびレガシーデータベースを配置し、複数のサーバリソースにアクセスする。ＪＳＰは、開発者がＨＴＭＬ符号をウェブページ内のビジネスロジックから効果的に分離することを可能にする。さらに、種々の企業（例えば、ＩＢＭ）が、ＨＴＭＬ状でデータベースへのアクセスのために用いられ得る、ＪＳＰタグ、ならびにサーブレットおよびＪａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓ等の再使用可能なＪａｖａ（Ｒ）コンポーネントを含む、ＪＳＰ仕様に対する拡張を開発した。この詳細に関するさらなる情報として、例えば、本明細書中において参考として援用する、ＮＩＣＨＯＬＡＳ ＫＡＳＳＥＭ ＡＮＤ ＴＨＥ ＥＮＴＥＲＰＲＩＳＥ ＴＥＡＭ，ＤＥＳＩＧＮＩＮＧ ＥＮＴＥＲＰＲＩＳＥ ＡＰＰＬＩＣＡＴＩＯＮＳ ＷＩＴＨ ＴＨＥ ＪＡＶＡ（Ｒ） ２ ＰＬＡＴＦＯＲＭ，ＥＮＴＥＲＰＲＩＺＥ ＥＤＩＴＩＯＮ（２０００）を参照。特にＪａｖａ（Ｒ） ａｐｐｌｅｔｓを含むウェブ形式は、ユーザのブラウザにさらされ、次いで、種々のＪＳＰを介して、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットの一群へと転送される。次いで、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットは、ＭＱシリーズコネクタ、ＴＣＰ／ＩＰコネクタ、またはＪＤＢＣ（Ｊａｖａ（Ｒ） Ｄａｔａｂａｓｅ Ｃｏｎｎｅｃｔｏｒ）へと転送される。次いで、データが、ＭＱシリーズコネクタからトランザクションサーバへと移動し、次に、レガシーアプリケーション、続いて、レガシーデータベースへと移動する。他のデータは、ＴＣＰ／ＩＰコネクタからＴＣＰ／ＩＰソケットへと移動し、次いで、クライアント／サーバアプリケーション、続いて、クライアント／サーバデータベースへと移動する。さらに他のデータは、ＪＤＢＣからローカルのデータベースへと移動する。本発明の１つの局面に従って、Ｊａｖａ（Ｒ）コンポーネントは、ＨＴＭＬの著者にコンポーネント名および属性を提供するように適切に作成される。ここで、適切なデータベース管理者は、ＨＴＭＬ著者に、テーブル情報とともに、アクセスされるデータベース名を提供する。
【００２４】
本発明の１つの実施形態によるアプリケーションサーバ層１０４のさらなる特徴は、データの内部「スマートキャッシング（ｓｍａｒｔ−ｃａｃｈｉｎｇ）」である。スマートキャッシングは、以前にキャッシュされた情報のセットを用いるのではなく、分散されたシステムが記録システムを新たに呼び出すためにさらなるオーバーヘッドを経なければならない時を規定するルールをデータ要素と関連付けることを可能にする。例えば、特典システムを有するクレジットカードプロバイダのコンテクストでは、ロイヤルティ特典ポイントの更新が月毎にしか更新されないことが公知である場合、特典データに対するさらなるリクエストがその月の間になされると、キャッシュされたデータが返還され、それによって性能およびシステムの負荷が改善される。
【００２５】
図１を参照して、本発明の１つの実施形態に従って、個人プロフィールデータ記憶装置１２４が、アプリケーションサーバ１１０に接続され、ネットワークユーザシステム１２６の経験内容を個人化するように構成される。詳細には、ユーザシステム１２６は、ネットワーク１１４上でリクエストを行うことにより、個人プロフィールデータ記憶装置１２４と通信を行う。そのようなリクエストは、「バインディングリクエスト（ｂｉｎｄｉｎｇ ｒｅｑｕｅｓｔ）」と呼ばれる。バインディングリクエストは、例えば、ユーザのデータ記憶の最新版、認証方法、および認証のための証明書を含み得る。次いで、個人プロフィールデータ記憶装置１２４は、バインディングリクエストを受取り、返信のためにバックエンド機能にアクセスする。１つの実施形態では、システムは、個人プロフィールデータ記憶装置１２４にユーザシステム１２６のプロフィールを記憶し、その情報を用いてカスタマイズされたページを動的に作成する。
【００２６】
本発明の１つの実施形態では、アプリケーションがロードされた後、サーブレットがユーザシステム１２６のさらなるリクエストを待ち続ける。サーブレットのアリアスが各リクエストごとに、サーブレットの複数のインスタンスを提供するために用いられ得る。サーブレットの機能は、例えば、ユーザシステム１２６のリクエストの性質に基づいて、動的コンテンツを含むＨＴＭＬページ全体を作成して戻すこと、ＨＴＭＬページの一部、すなわち、既存のＨＴＭＬページに埋め込まれ得るＨＴＭＬのフラグメントを作成すること、他のサーブレットと通信すること、複数のユーザシステム１２６との接続を処理すること、画像変換等の特殊な処理のためにデータをフィルタリングすること、およびカスタマイズされた処理をウェブサーバ１１２の標準ルーチンのうちのいずれかに提供することを含む。
【００２７】
ハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントの任意の好都合なセットが、アプリケーションサーバ１１０、個人選好データ記憶装置１２２、および個人プロフィールデータ記憶装置１２４の機能を提供するために構成され得る。例えば、１つの実施形態では、１〜４個のＵｌｔｒａ−ＳＰＡＲＣ−ＩＩプロセッサ、１２８ＭＢ〜４ＧＢの総メモリ容量、Ｓｏｌａｒｉｓ２．６オペレーティングシステム、ＩＢＭ ＷｅｂＳｐｈｅｒｅアプリケーションサーバ３．５を備えた、Ｓｕｎ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ４５０サーバが用いられ得る。
【００２８】
（ウェブサーバ）
ウェブサーバ１１２は、ウェブサービスをネットワークユーザシステム１２６に提供し、かつ／またはネットワーク１１４およびアプリケーションサーバ１１０とインターフェース接続するように適切に構成された任意のハードウェアならびに／もしくはソフトウェアである。示された実施形態では、アプリケーションサーバ１１０が、適切なデータ接続１３０を介して、ウェブサーバ層１０６内のウェブサーバ１１２に接続される。本発明の好適な実施形態に従って、ウェブサーバ１１２は、サーブレットを用いて、リクエスト／応答パラダイムをインプリメントするアプリケーションを作成するフレームワークを提供する。上述のように、例示的な実施形態では、サーブレットは、サーバ側のコンポーネントであり、サーバの機能を動的に拡張するＪａｖａ（Ｒ）で記述される。サーブレットは、ネットワーク上でリクエストおよび応答サービスを提供するフレームワークを作成することによって、ウェブサーバ１１２の能力を拡張するために用いられる。本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６は、ウェブサーバ１１２にリクエストを送り、サーバ１１２は、リクエスト情報をＪａｖａ（Ｒ）サーブレットに送信する。アプリケーションがロードされたときに、サーブレットが自動的にロードされるか、またはユーザシステム１２６がそのサービスを最初にリクエストしたときにロードされ得る。サーブレットは、データベースおよびＪａｖａ（Ｒ）によりイネーブルされるアプリケーションを含む、他のサーバ１１２のリソースを利用することにより、ユーザシステム１２６のリクエストに従って動的に応答を構築する。次いで、サーブレットは、応答をウェブサーバ１１２に渡し、ウェブサーバ１１２は応答をユーザシステム１２６に戻す。
【００２９】
種々のハードウェアコンポーネントおよび／またはソフトウェアコンポーネントは、ウェブサーバ１１２の機能をインプリメントするように構成され得る。例えば、１つの実施形態では、１〜４個のＵｌｔｒａ−ＳＰＡＲＣ−ＩＩプロセッサ、１２８ＭＢ〜４ＧＢの総メモリ容量、Ｓｏｌａｒｉｓ２．６オペレーティングシステム、Ｎｅｔｓｃａｐｅ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ Ｗｅｂ Ｓｅｒｖｅｒを備えた、Ｓｕｎ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｚｅ４５０サーバが用いられ得る。
【００３０】
（ネットワークおよびユーザシステム）
本発明の１つの実施形態に従って、ウェブサーバ１１２は、ウェブ／ネットワーク接続１２８を介して、ネットワーク１１４に接続される。次いで、ネットワーク１１４は、１つ以上のネットワークユーザシステム１２６に接続される。本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６は、インターネットまたは他のグローバル通信システムを介して、ネットワーク１１４にアクセスする。あるいは、ユーザは、リモートアクセスを介して、ネットワーク１１４にアクセスすることを選択し得る。新たな未登録または退会したネットワークユーザシステム１２６は、デフォルトのコンテンツページを提供され得、次いで、ユーザシステム１２６が、それらの選好に従って、そのデフォルトのコンテンツページをカスタマイズし得、その選好は、個人選好データ記憶装置１２２に記録され得る。１つの実施形態に従って、ユーザシステム１２６は、閲覧のために、複数のページをカスタマイズし得る。このカスタマイズは、提示の順番をラベル付けし、整理することを含む。技術および設計の規格は、カスタマイズの作業を容易にするために、ユーザシステム１２６と通信し得る。
【００３１】
図６は、本発明の１つの実施形態に従って作成された個人ウェブサイトの例示的なスクリーンショットである。このスクリーンショットは、公衆データおよびプライベートデータの要素を備えた統合データ２０４を含む。スクリーンショット上の公衆データは、カードメンバーの特典、および別のカードに対する申し込みに関するさらなる情報を提供する「マイカード（ＭＹ ＣＡＲＤＳ）」というヘッダの下のデータ、ならびに市場指数グラフを示す、「マイファイナンス（ＭＹ ＦＩＮＡＮＣＥ）」というヘッダの下のデータを含む。図６のスクリーンショットのプライベートデータは、現在の残高、最近の支払い、および利用可能なメンバー特典ポイントを含む、「マイアカウント（ＭＹ ＡＣＣＯＵＮＴＳ）」というヘッダの下のデータを含む。このスクリーンショットは、例示目的のみであり、当業者は、任意の数の公衆データおよびプライベートデータの組合せが本発明の種々の実施形態に従ってユーザシステム１２６上でアクセスされ、閲覧され得ることを理解する。
【００３２】
本発明の１つの実施形態に従って、ユーザのためのセキュリティが、２−ファイアウォール下部構造（２−ｆｉｒｅｗａｌｌ ｉｎｆｒａｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）を介して作成され得る。さらに詳細には、ウェブ／ネットワーク接続１２８は、インターネットファイアウォールを含み得、アプリケーション／ウェブ接続１３０はイントラネットファイアウォールを含み得る。よって、ネットワークユーザシステム１２６により開始された接続は、ネットワーク１１４とウェブサーバ１１２との間のインターネットファイアウォール、およびウェブサーバ１１２とアプリケーションサーバ１１０との間のインターネットファイアウォールにより保護される。ネットワークユーザシステム１２６は、ウェブサーバ１１２とアプリケーションサーバ１１０との間の認証により、プロバイダウェブサーバ１１２を介してネットワーク１１４に適切にリンクされる。エンタプライズ情報システム、プロバイダビジネスパートナー、および外部サービスのバックエンドシステム層１０２は、インターネットファイアウォールにより、適切に接続され、保護される。
【００３３】
（例示的プロセス）
図３は、種々のソースからのデータを統合することにより、図２に示すように、デジタルディスプレイ上にウェブページを形成する例示的なシステムを示すフローチャート／構成図である。本発明の１つの実施形態では、このデータ統合は、アプリケーションサーバ１１０、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、個人選好データ記憶装置１２２（図１参照）により達成される。アプリケーションサーバ１１０、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、個人選好データ記憶装置１２２の組合せは、図３では、アプリケーションサーバシステム３３４と呼ばれる（図を簡略化するために、ウェブサーバ層１０６は図３には示していない）。
【００３４】
本発明の１つの実施形態に従って、ネットワークユーザは、アプリケーションサーバ１１０からのリクエストに応じて、登録／認証データ３１８を入力することによりプロセスを開始する。その結果、個人プロフィールユーティリティに適切に記憶される。個人プロフィールユーティリティは、個人プロフィールデータ記憶装置１２４および／または個人選好データ記憶装置および／または個人プロフィールデータを記憶しアクセスする任意の他の適切な手段を含み得る。このデータを入力後、すなわち、最初に登録をした後、例えば、ユーザシステム１２６が個人プロフィールデータ記憶装置１２４にパスワードを確実に提供したことの確認を含む、単純な認証がリクエストされ得る。パスワードを提供した後、ユーザシステム１２６は、プロバイダのサイト（図１）上でのウェブサーバ１１２へのアクセスが許可される。他の実施形態では、証明書に基づく認証が用いられ得る。ここでは、クライアントが個人プロフィールデータ記憶装置１２４に証明書を送り、この証明書がデータ記憶装置クライアント（すなわち、ユーザシステム１２６）の身元を証明する。本発明の１つの実施形態では、システムへの全てのアクセスポイントが、適切なファイアウォールを介して保護される。同様に、本発明のシステムもまた、失敗したログインの試行の後にログインをブロックする能力を提供し得る。さらに他の実施形態では、他の認証およびセキュリティのメカニズムが、システムに付与され得る。例えば、３つのセキュリティレベルのうちの１つ以上がインプリメントされ得る。これらのレベルは、パスワード等のユーザに既知のもの、スマートカード等のユーザが所有するもの、ならびに／もしくは生物測定の指紋または網膜のスキャン等ユーザ「自身」に基づき得る。これらの３つのセキュリティレベルのうちの１つ、全て、または任意の組合せが用いられ得ること、およびネットワークユーザシステム１２６にセキュリティを提供する任意の他の信頼できる技術が用いられ得ることが理解される。例えば、異なるセキュリティレベルの組合せは、ＡＴＭカードで用いられるような、磁気ストリップ、および個人ＩＤ番号を有するカードを伴い得る。
【００３５】
本発明の１つの実施形態では、ネットワークユーザシステム１２６の確認により、ＩＤコード（「ユーザＩＤ」）を定義する。このＩＤコードは、登録が完了すると、ユーザシステム１２６へと転送される。繰り返すと、ネットワークユーザシステム１２６は、たとえログインしていなくとも、例えば、クッキーまたは同様の技術を用いることにより、自動的に認識され、適切にカスタマイズされたウェブページを提示され得る。ユーザシステム１２６はまた、リモートアクセスによる認識によりログインし得る。ログイン後、ユーザシステム１２６は、ユーザＩＤまたはパスワード、およびアカウント情報等のプロフィールデータを変更し得る。ユーザシステム１２６は、それらの選好を取りだすか、またはそれらのリモートアクセスコード（「ＲＡＣ」）を設定することにより、リモートで選好を取り出し得る。１つの実施形態では、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供されるサービスのために登録後、ネットワークユーザシステム１２６は、システム登録３１８および条件および条項の受け入れのための歓迎のページが提示される。ユーザシステム１２６は、個人プロフィールデータ記憶装置１２４に情報を提供することにより登録を完了し、ＲＡＣを選択し得る。任意の所与のサービスへのアクセシビリティは、証明された登録によりユーザシステム１２６に限定される。１つの実施形態では、登録は、データが示される前に、アカウントの記録に対して証明される。システムへの全ての入口が少なくとも１つのファイアウォールを介して保護され得る。本発明の１つの局面では、オープンネットワーク上を送信される前に暗号化されたすべての機密データとともに、個人データがウェブコンプレックスの信頼できるドメインに記憶される。
【００３６】
内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、多くの目的のために、個人プロフィールデータ記憶装置１２４からの情報を用い得る。例えば、情報は、特定のユーザシステム１２６に対するマーケティング作業を指示するために用いられ得る。この目的を達成するために、ユーザ情報が、個人プロフィールデータ記憶装置１２４から取り出され得、特殊な販売促進メッセージ、オファー、および任意の他の適切なマーケティング材料が、その情報に基づいて、ユーザシステム１２６に提示され得る。同様に、内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、ユーザプロフィール情報に基づいて、ネットワークユーザシステム１２６に提供する情報をカスタマイズし得る。このカスタマイズは、ユーザシステム１２６によるコンテンツリクエストに結びつけられた個人化のルールを介して達成され得る。例えば、特定のクレジットカードの所有者は、そのカードの所有者が計画した所与の都市への旅行中に、そのカードの所有者に対して計画された特別なイベントを示され得る。
【００３７】
図３を再度参照して、ネットワークユーザが登録または認証データ３１８を入力すると、アプリケーションサーバ１１０は、適切に、ユーザシステム１２６がトランザクション資産（ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎａｌ ａｓｓｅｔｓ）３０２およびコンテンツ資産３０４の両方にアクセスすることを可能にする。トランザクション資産３０２は、企業トランザクション３０６およびビジネスパートナートランザクション３０８の両方を含み得る。企業トランザクション３０６は、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供されたトランザクションである。企業トランザクション３０６の例は、クレジットカードの請求書の確認、４０１ｋ計画の残高、または仲買アカウントをオンラインで確認する等、クレジットカード企業により提供される処理を含み得る。ビジネスパートナートランザクション３０８は、内部コンテンツプロバイダ１２０のビジネスパートナーである、外部コンテンツプロバイダ１１６により提供される同様のトランザクションである。例としては、航空券または株をオンラインで購入することを含み得る。コンテンツ資産３０４は、企業コンテンツ３１０およびビジネスパートナーコンテンツ３１２を含む。企業コンテンツ３１０は、内部コンテンツプロバイダ１２０により提供され、クレジットカード企業からの投資アドバイスまたは貯蓄アドバイスを含み得る。ビジネスパートナーコンテンツ３１２は、外部コンテンツプロバイダ１１６により提供され、ロイターニュースサービスからのニュース項目またはｗｅａｔｈｅｒ．ｃｏｍからの天気予報を含み得る。
【００３８】
本発明の１つの実施形態に従って、トランザクション資産３０２は、トランザクション資産３０２を集めるトランザクションアグリゲーションユーティリティ（ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎａｌ ａｇｇｒｅｇａｔｉｏｎ ｕｔｉｌｉｔｙ）３１４を通過する。次いで、アプリケーションサーバ１１０は、個人プロフィールデータ記憶装置１２４、セキュリティサービスユーティリティ３２８、またはコンテンツ管理ユーティリティ３３０のいずれかにまとめられたトランザクション資産３０２を送る。また、１つの実施形態に従って、コンテンツ資産３０４は、コンテンツアグリゲーションユーティリティ３１６を通過し得る。次いで、まとめられたコンテンツ資産３０４は、コンテンツ管理ユーティリティ３３０に送られる。
【００３９】
本発明の１つの実施形態に従って、資産アグリゲーションは、統合される資産のタイプに基づいて、集合体ユーティリティ３１４、３１６を介して達成される。例えば、外部ビジネスパートナーコンテンツ３１２は、ＷｅｂＭｅｔｈｏｄｓ等のコンテンツアグリゲーションツールまたは任意の他の適切なコンテンツアグリゲーションツールであり得る、コンテンツアグリゲーションユーティリティ３１６により集められ得る。一方、トランザクションツール３０２は、種々の方法により集められ得、これらの方法は、ＷｅｂＳｐｈｅｒｅまたは任意の他の適切なサーバにより実行される。本発明の１つの局面に従って、内部コンテンツを組み込んだウェブページは、コンテンツ管理ユーティリティ３３０を用いて提示される。１つの実施形態では、トランザクション資産３０２およびコンテンツ資産３０４は、ユーザ選好に従って優先され得る。さらなる詳細が、選択された項目をクリックすることにより、各スクリーンに対して利用可能であり、オンライン参照マニュアルは、カスタマイズオプションのために利用可能である。
【００４０】
本発明の他の局面に従って、ビジネスユニットオーナーは、ネットワークユーザシステム１２６が利用可能なサブトピックエリアのコンテンツおよびレイアウトを制御し得る。内部コンテンツプロバイダ１２０および外部コンテンツプロバイダ１１６は、システムにコンテンツを提供する標準メカニズム、ならびに技術および設計基準と通信するプロセスを提供される。本発明の他の局面では、トピックオーナーがトピックエリアを維持するためのガイドライン、プロセス、および制御の設定が提供される。本発明の１つの局面では、処理機能が既存のアプリケーションへのリンクを介して提供される。他の局面では、詳細なコンテンツが、プロバイダのウェブページへのリンクを介して提示される。１つの実施形態において、システムはトランザクションコンテンツに対するサポートを提供する。
【００４１】
本発明の他の実施形態では、クリックストリームデータ（ｃｌｉｃｋ−ｓｔｒｅａｍ ｄａｔａ）３２０、３２２は、個人選好データベース１２２に記憶される。クリックストリームデータは、ネットワークユーザ１２６によりアクセスされた、コンテンツページ３２０またはトランザクションページ３２２から派生し得る。クリックストリームデータ３２０、３２２の他に、個人プロフィールデータ記憶装置１２４からのデータもまた、個人選好データデータベース１２２に送信され記憶され得る。その後、ユーザ登録／認証３１８、処理資産３０２、コンテンツ資産３０４、およびクリックストリームデータ３２０、３２２等の情報が、アプリケーションサーバシステム３３４の１つ以上のコンポーネントを通過した後、双方向提示サービス３３２に送信される。この双方向提示サービス３３２は、ネットワークユーザシステム１２６のウェブサイトの外観（ｌｏｏｋ ａｎｄ ｆｅｅｌ）を作成するように適切に構成された、任意のハードウェアおよび／またはソフトウェアである。
【００４２】
図４は、ウェブサーバ１１２（図１）を介した情報の例示的なフローをさらに詳細に示すフローチャートである。（図を簡略化するため、図４では、アプリケーションサーバ層１０４は図示していない）この図は、例えば、コマンドビーンフレームワーク（ｃｏｍｍａｎｄ ｂｅａｎ ｆｒａｍｅｗｏｒｋ）内のサーブレットとのＪＳＰの統合を利用する、ウェブサーバ１１２のアーキテクチャを示しており、ＸＭＬドキュメント構造サービスは、デジタルディスプレイ２０２上にウェブページを作成する。本発明の１つの実施形態では、情報は、ＨＴＴＰ４２２を介して、バックエンドシステム層１０２から、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０またはメッセージングサービス４１２のいずれかに転送される。ここで、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０は、任意の形態の個人プロフィールサービスであり得る。ユーザプロフィールアクセスビーン４１０から、情報は、提示ビーン４１６へと送られ、次いで、例えば、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページへと送られる。ここで、提示ビーン４１６は、任意の形態のデータリクエストハンドラーであり得る。メッセージングサービス４１２からの情報は、提示ビーン４１６、公衆データアクセスビーン４１８、またはプライベートデータアクセスビーン４２０に転送され、次いで、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページに転送される。公衆データアクセスビーン４１８は、任意の形態の公衆データサービスであり得、プライベートデータアクセスビーン４２０は、任意の形態のプライベートデータサービスであり得る。情報はまた、デジタルディスプレイ２０２上のウェブページからバックエンドシステム層１０２へと流れ得る。このような情報は、直接、ユーザプロフィールアクセスビーン４１０へと渡され、次いで、ＸＭＬ４２４を介して、バックエンドシステム層１０２へと渡され得る。あるいは、情報は、ウェブサイトからメッセージングデータアクセスビーン４１４へと転送され、次いで、メッセージングサービス４１２へと転送され得る。次いで、メッセージングサービス４１２から、情報は、ＸＭＬ４２４を介して、バックエンドシステム層１０２へと送信される。１つの実施形態では，ウェブサーバ１１２は、さらに，ネットワークセキュリティサービス４４２を含む。デジタルディスプレイ２０２を有するユーザシステム１２６と、上述のウェブサーバ１１２の種々のコンポーネントとの間を通過する情報は、最初に、ネットワークセキュリティサービス４４２を通過する必要があり得る。
【００４３】
図５は、クライアント層１０８からバックエンドシステム層１０２への情報の流れ、およびバックエンドシステム層１０２からクライアント層１０８へと戻る情報のフローを扱う例示的な方法を示す、フローチャートおよび構造図の組み合わせである。最初に、クライアント層１０８からウェブサーバ層１０６へのＨＴＴＰポスト／獲得リクエスト（ＨＴＴＰ ｐｏｓｔ／ｇｅｔ ｒｅｑｕｅｓｔ）５１０が開始される。このデータは、次いで、ウェブサーバ層１０６の提示層アプリケーション内に封じ込められる（ｅｎｃａｐｓｕｌａｔｅｄ）。次いで、この情報は、アプリケーションサーバのビジネス特有の機能のうちの１つによる、データ獲得およびアグリゲーションのために、ＨＴＴＰポスト５１２を介して、アプリケーションサーバ層１０４へと送られる。提示層の素子は、例えば、Ｊａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓ、ＪＳＰ、Ｊａｖａ（Ｒ）クラス、およびＨＴＴＰを介してサーブレットと通信を行うように構成されたウェブサーバ１０６上でホストによる処理をされる（ｈｏｓｔｅｄ）、任意の他の便利なコードを含み得る。このプロセスはまた、メインページ上の情報を集約演算するために、数回繰り返され得る。ウェブサーバ層１０６およびアプリケーションサーバ層１０４により処理される、クライアント層１０８からの情報は、次いで、出力されるＪＤＢＣ／ＬＤＡＰ５１４を介して、バックエンドシステム層１０２へと送られる。次いで、バックエンドシステム層１０２は、そのデータを処理し、入力されるＪＤＢＣ／ＬＤＡＰ５１６を介して、アプリケーションサーバ層１０４へと送り返される。次いで、このデータは、ＸＭＬデータ５１８として、ウェブサーバ層１０６へと転送され、ＨＴＭＬデータ５２０としてクライアント層１０８へと転送される。
【００４４】
本発明の１つの実施形態では、提示層とアプリケーション層との間の結合を最小化するために、コマンドビーンフレームが用いられる。知られているように、コマンドビーンは、異なる機能ドメインに属するシステムコンポーネントへのインターフェースアダプタとして働き、本発明に従って、種々のサービスを呼び出す機能を提供する。コマンドビーンをインプリメントすることにより、（図１に示す）外部コンテンツプロバイダ１１６によりさらされるインターフェースは、コマンドビーンを介して変更をインプリメントすることにより、独立して変更され得る。同様の機能を提供する、複数の外部コンテンツプロバイダ１１６は、同じコマンドビーンと統合され得る。代替的な実施形態では、各コマンドビーンは、問い合わせタスク、更新タスク、または所望されるような任意の他のタスク等の単一のビジネス論理タスクと対応し得る。図１を続けて参照して、コマンドビーンフレームは、実質的に、アプリケーションサーバ層１０４を外部コンテンツプロバイダ１１６によりサポートされるインターフェースで発生し得る変更から分離し得る。本発明の１つの実施形態では、外部コンテンツプロバイダ１１６またはバックエンドシステム層１０２からデータを取得するメディエータのインプリメンテーションは、コマンドビーン内の対応する変更を作用させることにより、実質的にクライアント層１０８に影響を与えることなく、（例えば、Ｊａｖａ（Ｒ）サーブレットからＥｎｔｅｒｐｒｉｚｅ Ｊａｖａ（Ｒ）Ｂｅａｎｓへと）修正可能である。
【００４５】
ドキュメントがどのようにしてネットワークユーザシステム１２６へ提示されるかを制御するために、ＸＭＬタグが用いられ得る。１つの実施形態に従って、ＸＭＬドキュメントを処理し、動的に生成するために、ウェブサーバ層１０６の機能は、アプリケーションサーバ層１０４内のＸＭＬドキュメント構造サービスにより拡張される。これにより、データベースコネクタおよび統合アプリケーションが、ＸＭＬに基づく動的なコンテンツを構文解析し、生成し、操作し、有効にすることを確実にする。このコンテンツは、クライアント層１０８に送られ、他のサーブレットと置き換えられる。あるいは、クライアント層１０８のデバイスがＸＳＬドキュメントのＸＳＬスタイルシートをサポートしない場合、ウェブサーバ層１０６は、ＸＭＬドキュメントに選択的にスタイルシートを適用するために用いられ得る。
【００４６】
上述の例示的なプロセスは、より多くまたはより少ない工程を含み得るか、またはより大きな処理方式のコンテクストで実施され得ることが理解される。本発明は、本明細書中において、添付の図面とともに説明されたが、本発明の範囲がその説明のみによって限定されないことを理解する。本明細書中において議論された種々のコンポーネントおよび工程の選択、設計、および構成の修正が、特許請求の範囲により示される本発明の範囲から逸脱することなくなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明の１つの実施形態によるシステムの例示的概観を提供する概念的なブロック図である。
【図２】図２は、複数の内部コンテンツプロバイダおよび外部コンテンツプロバイダからの情報を１つのデジタルディスプレイ上での例示的な統合を示す概念的なブロック図である。
【図３】図３は、１つのデジタルディスプレイ上にウェブページを形成するための種々のソースからの情報の例示的な統合を示すフローチャートである。
【図４】図４は、本発明によるシステムのウェブサーバを介した情報の例示的なフローをさらに詳細に示すフローチャートである。
【図５】図５は、クライアント層からバックエンド層への情報の例示的なフロー、およびバックエンド層からクライアント層への情報の例示的なフローを示すフローチャートである
【図６】図６は、本発明の１つの実施形態に従って生成された個人ウェブサイトの例示的なスクリーンショットである。
Claims (29)
- ネットワーク上で、公衆データ記憶装置およびプライベートデータ記憶装置から利用可能な統合データをユーザシステムに送達するシステムであって、該システムは、
該ネットワークを介して、該ユーザシステムと通信するように構成されたウェブサーバと、
該ウェブサーバと通信するアプリケーションサーバであって、
該公衆データ記憶装置およびプライベートデータ記憶装置からデータを受け取り統合するように構成された、少なくとも１つのアグリゲーションユーティリティと、
該少なくとも１つのアグリゲーションユーティリティからのデータをフォーマットし、該統合データを該ユーザシステムへの送信のために該ウェブサーバに提供するように構成された、双方向提示ユーティリティと、
を備えるアプリケーションサーバと、
を備える、システム。 - 前記少なくとも１つのアグリゲーションユーティリティは、コンテンツデータを集めるように構成されたコンテンツアグリゲーションユーティリティを備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記少なくとも１つのアグリゲーションユーティリティは、トランザクションデータを集めるように構成されたトランザクションアグリゲーションユーティリティをさらに備える、請求項２に記載のシステム。
- 認証データに対するリクエストを受け取り、処理するように構成されたネットワークセキュリティユーティリティをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
- クリックストリームデータを受け取り、該クリックストリームデータを前記提示ユーティリティに提供するように構成された個人選好データベースをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記少なくとも１つのユーザシステムは、前記統合データを自動的に取り出し、記憶するように構成されたコンピュータを備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記少なくとも１つのアグリゲーションユーティリティから集められたデータを受け取り、前記統合データをアセンブルするように構成された、コンテンツ管理ユーティリティをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記アグリゲーションユーティリティから集められたデータを受け取り、前記少なくとも１つのユーザシステムからの個人プロフィールデータを維持するように構成された、個人プロフィールユーティリティをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記ウェブサーバはデータリクエストハンドラーを備える、請求項１に記載のシステム。
- 前記データリクエストハンドラは、前記少なくとも１つのユーザシステムからデータを受け取り、ネットワークセキュリティサービス、個人プロフィールサービス、公衆データサービス、およびプライベートデータサービスからデータを呼び出して受け取るように構成される、請求項９に記載のシステム。
- 前記データリクエストハンドラは、リクエストされたデータをフォーマットし、前記少なくとも１つのユーザシステムに転送するようにさらに構成される、請求項１０に記載のシステム。
- 前記個人プロフィールユーティリティは、個人プロフィールデータ記憶装置、および個人選考データ記憶装置を備える、請求項１０に記載のシステム。
- 前記個人プロフィールデータ記憶装置は、読出し最適化データ記憶装置を備える、請求項１２に記載のシステム。
- 前記トランザクションアグリゲーションユーティリティは、企業トランザクションデータおよびビジネスパートナートランザクションデータを受け取り、集める、請求項１０に記載のシステム。
- 前記コンテンツアグリゲーションユーティリティは、企業コンテンツデータおよびビジネスパートナーコンテンツデータを受け取り、集める、請求項１０に記載のシステム。
- 前記個人プロフィールユーティリティは、ユーザ登録データ、コンテンツページからのクリックストリームデータ、およびトランザクションページからのクリックストリームデータを受け取る、請求項１０に記載のシステム。
- ネットワーク上で、利用可能なデータの統合および送達を容易にする方法であって、該方法は、
該ネットワークに結合された、少なくとも１つの公衆で利用可能なデータ記憶装置から公衆データを取得する工程と、
該ネットワークに結合された、少なくとも１つのプライベートデータ記憶装置からプライベートデータを取得する工程と、
アグリゲーションユーティリティで該公衆データおよび該プライベートデータを統合することにより、統合データを形成する工程と、
該統合データを双方向提示サービスを用いてフォーマットすることにより、フォーマットされた統合データを作成する工程と、
該フォーマットされた統合データを該ネットワークを介してユーザシステムに送達する工程と、
を包含する、方法。 - 前記公衆データを取得する工程は、前記少なくとも１つの公衆で利用可能なデータ記憶装置の変更に応じて、該公衆データを双方向的に更新する工程を包含するか、または前記プライベートデータを取得する工程は、前記少なくとも１つのプライベートデータ記憶装置の変更に応じて、該プライベートデータを双方向的に更新する工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記統合する工程は、個人プロフィールユーティリティに従って、前記公衆データおよび前記プライベートデータをカスタマイズする工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記個人プロフィールユーティリティは、個人プロフィールデータ記憶装置、および個人選考データ記憶装置を備える、請求項１９に記載の方法。
- 前記カスタマイズする工程は、データリクエストサービスプロフィールに従って、前記公衆データおよび前記プライベートデータを翻訳する工程を包含する、請求項１９に記載の方法。
- 前記送達する工程は、個人プロフィールユーティリティに従って、前記統合データの送達を自動的に開始する工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記送達する工程は、前記ネットワーク上で通信するように構成されたブラウザを用いて、前記ユーザシステムに前記統合データを送達する工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記送達する工程は、前記ネットワーク上で通信するように構成されたネットワークインターフェースデバイスを用いて、前記ユーザシステムに前記統合データを送達する工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記送達する工程は、前記ユーザシステムに前記統合データを送達する工程であって、該ユーザシステムはパーソナルコンピュータを備える、工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記送達する工程は、前記ユーザシステムに前記統合データを送達する工程であって、該ユーザシステムは無線デバイスを備える、工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
- 前記無線デバイスは携帯情報端末である、請求項２６に記載の方法。
- 前記無線デバイスは無線電話である、請求項２６に記載の方法。
- 前記送達する工程は、前記ユーザシステムに前記統合データを送達する工程であって、該ユーザシステムは、該統合データを自動的に引き出して記憶するように構成されたコンピュータを備える、工程を包含する、請求項１７に記載の方法。
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