JP2004502063A - 下射式越流フィルター - Google Patents
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Abstract
粒子状物質(74〜76)を含む流体の流れ(72〜74)を濃縮するための、又は、特定の物質を流体の流れから濾過するためのフィルター(10)が記載されている。フィルターは、隣り合う複数の固体部材(a,b,c,d)間に流体の流れが通過する隙間(g)を有して配列する該固体部材からなる。流体の流れ(72〜74)及びフィルター(10)は、隣り合う隙間を経由する流体の溢流が、隣り合う隙間(g)の中間にある固体部材で終端する分割流線によって仕切られるように、互いに配向する。また、該流れ及びフィルター部材は、配向面に対する分割流線の流入角が、隙間より大きな粒子状物質が隙間間の溢流から逸れるような角度であるように配置される。入射角を最適に維持するために、少なくとも二つのチャンバーがフィルターの溢流側に配置される。更に、フィルタの操作を最適化するために、一つ以上のチャンバーが、各々、流入角を維持しつつ溢流が各チャンバーから排出できるように、大きさを決められ配置される溢流制御器を有する。フィルターの使用例は、下水の越流が発生するような位置で下水を濃縮する際に提供される。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、流体/粒子状物質分離/濃縮に使用される流体フィルター装置に関するものであり、廃棄物に伴出する流体、特に下水排水からの流体分離の一例に関するものである。
【0002】
(背景技術)
流体及びそれらの流体輸送成分にフィルターをかけるプロセスは、二つの見方ができる。
一つの見方では、篩分けと同様に、流体中を流れている物の不必要な部分を取り除く作用である。
もう一つの見方では、流体から一部の流体を分離して残留流体を濃縮する作用である。
【0003】
フィルター部材は明らかにいずれの操作でも利用され得るが、周知の従来技術から明白なことは、求められた作用に関係なく、ある程度のフィルター閉塞があるということである。
一旦、フィルターの一部が閉塞されると、その効率は減少し、そのうちフィルターは完全に閉塞する。
このようなフィルターの保全は歓迎されず、典型的に費用のかかるものである。
【0004】
この明細書において、適切なフィルター装置で利用されるフィルター部材は、雨水及び下水の越流状態(overflow condition)への応用、並びに、特に越流状態での濃縮への応用と関連させて記載されている。
しかし、本願明細書において検討されるフィルター部材及びフィルター装置の思想が、一例としてのみ利用されること、及び記載された装置が、適切な調整により、分離濃縮の応用のために利用され得ることは理解されるべきである。
【0005】
同じ管系に雨水及び下水を流すことが、いくつかの国では実際になされており、また、特定の国の水管理公的機関(water authority)でなされていることである。
典型的には、下水を運搬する管系は、処理施設又は川若しくは海への水流出のいずれかで終端する。
管内の下水流が雨水と分かれている又は結合しているとに関わらず、越流状態は発生し得る。
【0006】
このような系の設計責任技術者は、水処理施設に収容され得る雨水及び下水を合わせた最大量を識別でき、それ故に、その処理施設に流入する夫々の管系の容量を識別できる。
【0007】
一つ以上の管系の潜在的ボトルネックで、これらの最大量を超えた時に、管及び屋外水路を含む代替流路を、越流を系の他の部分に、又は直接受け入れ可能な越流ポイントに通じさせる。
【0008】
越流機構を提供する最も単純な方法は、計算最大量を超えた流量が雨水及び下水の主流から離れた方向に流れることができるような堰を含むことである。
【0009】
単純な堰は、導入することが容易であるという利点を有し、管系製作時に設置も可能であり、既存の配管系にも何とか改造できる。
【0010】
単純な堰の大きな欠点は、雨水及び下水が代替経路で処理されなくなるということである。
諸事例では、非処理の越流が、上部の開いた下水溝等に沿って流れ、大気に曝されるので、潜在的健康障害を生じさせる。
更に、堰は管系の損失水頭を生成し、その損失水頭はしばしば許容し難く、既存の配管への費用のかかる変更を必要とする。
【0011】
いくつかの系において、通水量が収容可能最大量を越えた場合に、管系は満杯になり、内容物が停滞し、特定の上流検査ポイントでは、非処理の越流が、管系から道路、公園、歩道上へ漏出する。
この出来事は、健康問題を生じさせ、関連する水管理公的機関を当惑させる。
【0012】
驚くべきことに、単純な堰に共通の代替としては、越流から固体廃棄物を除去し、健康関連の危険性を低下させるためのフィルター部材を使用することである。
この濃縮機能は、不必要な下水を管内に残し、比較的きれいな流体のみを越流させるように設計されている。
このようなフィルタは典型的に、越流状態が発生する場合にのみ操作されるように設計されている。
残念なことに、ここまで試みられたフィルター及びフィルター装置は、最終的には閉塞して運転不能となる。
驚くべきことに、大多数の閉塞の原因となるのは固体下水廃棄物ではなく、実際にはセルロース繊維が原因となる。
これらの繊維は、トイレットペーパーの分解による結果物である。
セルロース繊維は、これまで利用されてきた多様なフィルタの部材間に長い間容易に引っ掛かってしまう。
時間が経過して、フィルターを通過する有効な流路部が閉塞するまで、繊維は蓄積する。
この部分は成長し、最終的にはフィルターを経由する流れを止めてしまう。
【0013】
更に悪いことに、越流の第一期が終了した場合であっても、蓄積された繊維は簡単にはフィルター部材から落下せず、硬化して、フィルターのその部分に塊状の張り子様閉塞物を形成する。
この蓄積された塊は、透明であり、通常の環境条件下では除去できず、フィルター部材から除去するために手動、機械的、若しくは高圧逆洗が必要となる。
【0014】
保全が規則的に行われず、それ自体費用がかかる場合は、塊が増加し、フィルターが最終的には完全に閉塞されることが当然予想される。
【0015】
フィルターが閉塞される時には、単に濾過された雨水/下水がフィルターを通じて必要なだけ越流されないこと、及び代替の越流機構に置換されなければならないことを意味するだけである。
これらの代替機構は、濾過されていない暴風雨水及び下水が主流管系から逸れることを許容し、最終的には単純な堰も同然となる。
或いは、流入する下水が既存の管系に停滞し、処理施設から更に離れたあるポイントで越流する。
【0016】
従って、本発明は、上述した問題の少なくともいくつかを減少、最小化、若しくは解消し、又は、暴風雨水及び下水配管系のためのみでなく、分離若しくは濃縮に使用されるあらゆるフィルター部材のための代替物を提供することを目的とする。
【0017】
本発明特有の実施例は、添付の図を参照して、以下に更に詳細に記載される。これらの実施例は、本発明の範囲を示すが、本発明の範囲を制限することを意味するものではない。
【0018】
(発明の開示)
広い態様において、本発明は、粒子状物質を含む流体の流れの中で濃縮又は分離するためのフィルターであって、該フィルターは、複数の固体部材であって、隣り合う該固体部材の間に流体の溢流(spill flow)が通過する隙間(gap)を有するように配列し、流体の流れ及びフィルターが、隣り合う隙間を経由する流体の溢流が隣り合う隙間の中間にある固体部材で終端する分割流線(dividing stream line)によって仕切られるように、互いに配向し、更に、配列面に対する分割流線の流入角(incidence)が、前記隙間より大きな粒子状物質が前記隙間間で溢流から逸れるような角度であるように配置される、固体部材からなる。
【0019】
本発明の更なる態様において、フィルターは、少なくとも、フィルターの隣り合う各チャンバーの流体の流れ方向の長さに沿って同じ流入角を実質的に維持するように溢流を受け入れるべく配置されるフィルターの溢流側にある二つのチャンバーからなる。
【0020】
上記したフィルターの本発明の尚も更なる態様において、一つ以上のチャンバーが、流入角を維持しつつ溢流が各チャンバーから排出できるように大きさを決められ配置される溢流制御手段を有する。
【0021】
その他の実施例の示唆及び記載は、本発明の範囲内に含まれるが、添付図面に図示されていなくてもよく、或いは、本発明の特徴が、添付図面に示されているが、本明細書に記載されていなくてもよい。
【0022】
(発明を実施するための最良な形態)
インラインフィルター装置(inline filter arrangement;配管上フィルター装置)の多くの実施例を記載する。
最初に記載されている実施例は、後述する実施例の特有の部分のより大きなスケールの変形例と考えられる。
記載されている実施例は本願明細書において明示的に言及されない応用においても利点があるが、後述の実施例は、特に雨水/下水が越流している状況において有効であり、他の応用においても当然使用できる。
【0023】
図1〜5に記載された実施例において、インラインフィルター装置10が、既存の雨水/下水管12に沿って設置され、雨水及び下水流が、フィルター装置10を経由して管12から管12’へ流れる。
越流管(overflow pipe;オーバーフロー管)14は、フィルター装置10の下流で、管12’と多少距離を置きつつ平行に設置される。
【0024】
本実施例において記載されるインラインフィルター装置は、好ましくは、管12と同じ壁を有し、フィルター装置入口16とフィルター装置出口18との間に配置される。
【0025】
インラインフィルター装置は、雨水管系に沿って、又は雨水管系の終端点のどのような位置にでも利用され得る。
該フィルター装置は、地面を掘って造られる以外の環境でも利用でき、雨水のみの系においても、工業用流体濾過への応用においても利用できる。
【0026】
流体及び混入した汚染物/下水は、本明細書に詳細に後述するように、本実施例において「チーズ格子(cheese grate)」スクリーンからなるフィルター部材20の下を通過するように、管12及び入口16を経由してフィルター装置10に流入する。
【0027】
図2〜4に最も詳細に記載されているように、本実施例におけるフィルター部材20は、フィルター装置10の下面22に平行に配置されて示される。
符号Mで表される矢印は、流入してくる雨水及び下水の連続流を示す一方、符号Fで表される矢印は濾過された水の流れ(溢流)を示す。
【0028】
ここに示されていない他のある実施例において、フィルター部材20は、フィルター装置10の入口端より出口端の方で下面22に近くなるように、傾斜していてもよい。
ここに示されていないもう一つの別の実施例では、フィルターは、フィルター装置の壁24の位置する側がより高くなって、フィルター装置10の中央部により近い反対側がより低くなるように傾けられてもよい。
【0029】
下面22より上にあるフィルター部材20の高さは、フィルター装置に流入する雨水及び下水の流速範囲に関する知識により通常は決定され、流入流体が溢流の生成の為、凝縮する必要が発生する前に到達するべき、配管内径の約50%に相当する特定の流速が知られている。
本実施例において、特定の流入速度範囲が知られているので、フィルター部材の高さは、下面22より上で、流入管12の直径の約50%で設定される。
所定の流入速度で、雨水及び下水がそのレベルに達して、濾過/濃縮が始まるように、この設定がなされる。
【0030】
フィルターの最終的な高さは又、フィルター部材20の効率、流入管12の寸法、フィルター組立品(filter assembly)の長さ及び幅、流出管12’の寸法(典型的には流入管12と同じ)等の他の因子に依存する。
従って、図1〜5において、フィルター装置10の長さは配管(12,12’,14)の直径より長く見えるものの、その長さは、所望の流入してくる流れ及び溢流の流量、並びに流体若しくは混入した粒状物の種類に依存して、短かくてもよいし長くてもよい。
【0031】
フィルター装置が操作され、溢流が発生すると、フィルター部材20を経由して濾過された流体の流れは、フィルター組立品10の中央に最も近いフィルター部材の側を流れ落ち、好ましくはフィルター装置10のフィルター側のチャンバー容積と同じ容積を有するオーバフローチャンバー(overflow chamber)25に流入する。
オーバーフローチャンバー25は、濾過された流体をフィルター装置の濾過済流体出口26に通し、該流体出口26は越流管14に通じる。
オーバーフローチャンバー25がフィルターのサイズと同じ寸法である理由は、必要に応じて、流入してくる流体が制限なく迂回できるようにするためである。
【0032】
粒状物(汚染物(contaminate))を含有する流体のバルク(bulk;大きさ)は、フィルター部材の下を流れ(連続流)、フィルター装置の濾過(濃縮)機能は、越流(溢流)の状況に対処するために使用されるので、「下射式越流フィルター(undershot overflow filter)」という用語は、本実施例におけるフィルター部材の使用を、最も適切に記載するものである。
【0033】
流体はフィルター部材20を上向きに通過する(pass up)が、下を流れる流体中に含まれる粒子は隙間より小さなもの以外は上向きに通過しないように、流入してくる流体の流れにおいては、流体速度の垂直成分がフィルターの下を通る流れより小さくなるような深さでフィルター部材20が水中に沈むように調整される。
フィルター装置のこの特性は、本明細書で更に詳細に後述されるが、分割流分離(dividing stream separation)と称される。
分割流分離を成し遂げるための環境は、多くの方法により得ることができる。
図1に開示された実施例を使用する場合、堰及び/又はヘッダタンクは、いくつかの必要な環境を生成するために、フィルター組立品の下流に配置される。
【0034】
フィルター部材20が配置されるフィルター装置10は、雨水及び下水がフィルター部材20の面、本例ではメッシュ、に、フィルターメッシュ面に垂直な及び平行な速度成分を表すところの約3%より小さな角度で接近するように、フィルターメッシュに平行に及び垂直に流れる水の相対速度を制御するために、堰及び/又はヘッダタンクと共に使用される。
これは、本明細書において「流入角(incidence)」と称される。
【0035】
溢流はフィルター部材から流れてくるが、フィルター部材の表面積で割った溢流の体積流量として定義される面速(法線成分)がある。
境界層の外側の地点での連続流のフィルター部材に平行な平均流速成分として定義される連続流速度(平行成分)がある。
【0036】
本実施例における3%の特定の流入角は、単に好ましく、一例として使用されているだけであり、いかなる制限をも意味するものではない。
【0037】
流入角は、最終的にフィルターの下流を流れる連続流の深さに対して、フィルター部材より上の溢流流体の深さを調整することによっても変化する。
【0038】
これらの両方の深さを調整するための方法及び装置は、フィルター装置の外部及び内部にある弁、絞り、堰の配置を含む。
流入してくる流速が変化するので、深さは、例えば、堰の上流の水の深さが堰を越える流れと所望の関係を有するような切欠きされた堰を使用することによって、又は、本明細書において更に詳細に後述されるフィルター部材の部分より上にある複数の分離チャンバー内の開口部を利用することによって、最適化され制御される。
【0039】
いくつかの応用において、フィルター部材に沿った多様な領域でのフィルター部材に対する流体の流入角が、流入流速の最も広い範囲としてのフィルター部材の全領域に亘って均一にされ得るように、非平面フィルター部材を利用することも有益である。
この場合の流入角は、フィルター部材の局所的な面、即ち、フィルター部材の一部分の下の本実施例における平均的な面、の下の速度比が参照される。
【0040】
従って、いずれの図にも示されていないが、フィルター部材は、曲がった(非平坦の)形状を有するように、曲がっていてもよいし、又は、隣接する部と異なる角度を有する平坦部セットからなるものであってもよいが、流入角を用いるために、フィルター部材のどの特定領域にも平均的な面を有する。
【0041】
フィルター装置の更なる実施例が、フィルター装置10の軸方向の中心線に沿って、フィルター部材20の片側に位置し、該部材より上に延びる壁28を示す図5に記載されている。
壁28は、フィルター部材20を経由して上向きに流れた流体及び少量の混入した汚染物が、壁28内の開口部30に達するまで連続流『M』の方向に流れるようにする。
濾過された流体流れ『F』(溢流)は、開口部を通過し、オーバーフローチャンバー25内に落ち、越流管14内に流れる。
ここでも、フィルター装置10の長さは配管径に対して長いように見えるが、これは単なる一例であって、下水配管によって、長くてもよいし短くてもよい。
【0042】
他の応用において、フィルター装置は異なるかもしれないが、流れに対するフィルター部材の空間的な配置は同じである。
【0043】
フィルター装置10の入口領域で、入口16は連続流チャンバー32に対して開いている。
このチャンバーは、流入してくる流体が、同じ勾配に沿ってフィルター装置の出口18に向かって流れるように、フィルター装置の下面22と共通の下面を有する。
流入してくる流体は、水の流入してくる流れが、フィルター装置内の流体レベルがフィルター部材20より上になるようになるまで、フィルター装置10を経由して、連続流『M』として流れ続ける。
たとえ流体がフィルター装置10の入口16及び出口18を経由して流れ続けても、フィルター装置10は該装置内に流れる流体の一部(溢流)をもフィルター部材20に通過させるので、更に多くの流体がフィルター装置10内を通過することができる。
【0044】
この例において、フィルター部材20より前にある分割壁(dividing wall)36の下の雨水及び下水の流れを簡潔にする(Stealine: 流線型にする)ように、フィルター34の入口領域を形成することは好ましいことであることが明らかになった。
フィルター装置への及びフィルター装置からの流体の流れが、フィルター部材の下の連続流の通過をなめらかにするように、流入してくる雨水及び下水のレベルがフィルターより上になるまで上昇するような時に、この簡潔化が有効になる。
【0045】
本実施例において図4にて図示するように、半円柱部35は、流入管12からフィルター装置10に流入してくる水の流れを簡潔にするように、壁36の下部に、横方向に配置される。
壁36の下部レベルより上の位置での乱流の低減は、壁36より下にある望ましくない再循環領域を排除する。
【0046】
同様に、フィルター装置のフィルター部材20の端部では、出口18に最も近いフィルター部材の上で、壁26の下部にある傾斜したランプ(ramp)37を配置することが好ましい。
傾斜したランプは図4に示されており、出口管12’内まで延びているが、該ランプは、完全にフィルター装置10内に配置されてもよい。
出口での乱流の低減は、フィルター部材の端部での乱流を低減させるが、そうしないと、逆にフィルター装置の効果に影響を与えてしまう。
【0047】
また、フィルター装置10の入口端部には、連続流チャンバー32をオーバーフローチャンバー25から分離する壁38(堰)が存在する。
溢流が限界を超えて増加する場合、流入してくる流れが、追加のバイパス機構を必要とするほど大きなものとなる時点があり、それはフィルター部材により備えられる。
この実施例において、流路順流チャンバー(pass forward flow chamber)32内の雨水及び下水は、壁38より上に上昇し、オーバーフローチャンバー25内に落ち、越流管14を介してフィルター装置から排出される。
【0048】
この種の越流機構は、記載された実施例で備えられるものと共に、又は、それに代えて、更に上流に備えられてもよい。
【0049】
臨界の越流速(overflow rate)は、残念なことに濾過されていない越流流体の代替流路を提供するために、計算された必要性及び既存の配管系許容量に基づいて、おそらく水管理公的機関の技術者によって定められる。
【0050】
フィルター装置の外部に備えられる越流機構の一例において、壁38は、フィルター装置の天盤まで延びるか、さもなければ、濾過されていない流体の越流がオーバーフローチャンバー25若しくは越流管14に確実に流入しないように構成される。
そして、濾過されていない越流は、上流堰によって、別のフィルター装置又は許容できる流れ口(outfall)若しくは本来向かうことになっていた場所とは異なる処理施設に向かわなければならない。
【0051】
フィルター部材20は、この実施例において、詳細を図6に示されている「チーズ格子」メッシュからなる。
【0052】
図4を参照すると、矢印が、下水を含む流体がどのようにフィルター部材(メッシュ)20を流れるのかを示している。
流れている間には、流体の特定の部分はメッシュを経由して(連続流に対して)後方に流れ、そしてメッシュ20上を流れる。
メッシュ20上の流れの形は、メッシュがどれくらい均一に作用しているか、の良好な指標であることが分かっている。
一つの濾過された流体の流れの調整は、濾過された流れ(溢流)をメッシュ20の横方に移動させ、オーバーフローチャンバー25内に落とすことである。
メッシュ20が均一に作用する時に、水は、主流と同じ方向には、ほとんど又は全く流れない、即ち、小川のような(stream−wise)流れはなく、横方に移動するだけである。
メッシュ20上の小川のような流れ成分は、ある程度の再循環があることを示すようである。
横方への移動は、オーバーフローチャンバー25内へ落ちる溢流の運動量(momentum)及び水の表面張力から生じると考えられる。
【0053】
本実施例において、メッシュ上の流れは、連続流と同じ方向に移動しているように示されており、両方の流れは夫々出口26,18に向かっている。
メッシュ上を流れる水は、当然濾過されており、まず、越流チャンバー25内に落ち、そして最終的には、出口26を経由してフィルター装置10から越流管14内へ排出する。
【0054】
図6は、(本明細書ではチーズ格子メッシュと称している)一つのメッシュ型のうちの一部の底面図として表したものであり、雨水/下水流体の連続流方向を示す矢印『M』を示している。
【0055】
図7は、上述した結果を生成し、本明細書で更に記載される他の実施例において明らかである機構を記載した図である。
該機構は、「分割流線分離(dividing streamline separation)」として、本明細書において言及されている。
【0056】
「チーズ格子」メッシュ及び/又は他の実施例で使用されるであろうスラット状(slat−like)格子配列の断面の一部が図7に記載されている。
【0057】
実線はメッシュ/格子部材を示し、水中の破線は、実際には存在しないが、本例に限ってフィルターの作用方法の記載を補助するという意味での仮想のものである。
線70は、連続流チャンバー32の上面、特に間仕切壁36の最下部を表す。
濾過されていない流体は、フィルター部材20の下の領域へ流れているように示され、破線72は、格子部材(a)と格子部材(b)との間の隙間に向かって上方へ流れる流体の高さX1を定める。
【0058】
水の上方への流れ(溢流)及び混入していない粒子状物質は、多くの影響の結果として発生する。
メッシュの長さに沿ったメッシュ上の連続流の上述した流入角の制御は、フィルター装置を首尾よく使用することに対して重要な影響を及ぼす。
流体で輸送されるメッシュを通過した粒子は、メッシュ開口部の間隔、即ちX1の寸法よりもはるかに小さく、より大きな粒子は更にフィルター装置に沿って抜き出されるので、分割流線分離は、メッシュの非閉塞性(non−blocking)に貢献する。
この配置は、既存のスクリーン(screen;篩)及びメッシュが最終的にその部材間で粒子を捕捉するように機能するという点で、粒子が、メッシュ/格子の固体部材間の隙間に向かって引き込まれ、与えられた隙間より大きいことから、直感に反し、素直でないように思われる。
粒子は、いかなるメッシュ部材の間隔又は配向であっても、メッシュ部材間の隙間での架橋(gap bridge)より大きい。
【0059】
従って、このフィルター装置において、高さX1よりも小さな高さを有する流れ(stream)の中を流れる混入粒子又はセルロース繊維が、フィルター部材を通過する一方で、大きさが主として破線72より下の部分に合うような粒子及びその他の繊維は、そのフィルター部材の特定部分の傍を流れる。
【0060】
しかしながら、完全に高さX2を定める破線72,74の範囲内を流れる流体及び粒子は、格子部材(b)と(c)との間の隙間を経由して流れる。
同様に、完全に高さX3を定める破線74,76の範囲内を流れる流体及び粒子は、夫々格子部材(c)と(d)との間の隙間を経由して流れる。
概して、夫々の線の下に重心を有する粒子は、フィルター部材の隙間の方へ向かう流れの傍を通って抜き出される。
【0061】
従って、図7の記載から、フィルター部材の各固体部材で終端する分割流線100が存在し、固体部材間の該隙間の流れは、それらの流線によって仕切られると考えられる。
固体部材と分割流線の境界との間、即ち寸法X1に合う粒子状物質は、隣り合う固体部材間の隙間の間を溢流と共に流れる。
合わない粒子状物質は隙間に引き込まれないので、隙間を架橋せず、フィルター部材の部分的な閉塞を引き起こさない。
【0062】
この種のフィルター構成は、低流速及び高流速を含むほとんどの条件で、混入した汚染物の性質に関わらず、例えば特に上述したような長いセルロース繊維であっても、非閉塞性であることが判明した。
記載された破線は単に概略的であり、本明細書で理解され記載されている原理を反映するように、(連続流及び溢流の)流速に依存して、形状及び間隔を変化させる。
【0063】
廃棄物(debris)をほとんど又は全く捕集しないという特定の状況において「チーズ格子」メッシュは有用であることが明らかになったが、その他のメッシュ又は格子型が使用されてもよく、同様の又はより良好な結果が得られる。
例えば、メッシュ又は格子は、流路に対して横方向に配置される長方形、正方形、又は丸棒状の平行配列で形成されてもよい。
【0064】
フィルター装置の更なる実施例が、細長いフィルター部材の上の10個の独立した小分室を示す図8,9に表されている。
フィルター部材は、図10に表されるように、連続流に対して横方向に配置される平行なルーバー配列からなり、各々の概して平坦なフィルター部材では、ルーバー間の隙間が、連続流Mの反対方向に向くように流れに対してある角度をなす。
断面でのルーバーの配置は、分割流線分離の環境が発生しうるように、図7に表されるものと異なってはいない。
【0065】
しかし、非閉塞性の下射式オーバーフローフィルター装置の利点が得られ最適化されるべきである場合は、多くの制御すべき特性がある。
これらの特性は、モデル化及び実験によって、今回確認された。
【0066】
図7に表されるフィルター部材、特にルーバー配列の形の部材を参照すると、ルーバーの長さL、厚さT、グリル(grill;格子)の各ルーバーの隙間G及びピッチPは全て、このようなフィルター装置のいくつかの特性に関連する変量である。
図7aに表される順流を通過させるフィルター部材の界面(interface)にあるルーバーの下端を平坦にすることが好ましい。
この改良は、この領域での乱流の可能性を少なくすることを目的とする。
【0067】
流路順流(pass forward flow)はルーバーパネル面の接線方向にあり(tangential)、溢流はルーバーパネル面に対し垂直である。
面速は、フィルター部材20の面に対し垂直である平均溢流速度成分である。
それは、数値的には、上述したように、フィルター部材のパネル表面積で割った溢流体積流量に等しい。
【0068】
面速をフィルター部材のパネルの(流れ方向に沿った)長さ、本例ではルーバーの配列、に亘って一定に維持することは、好ましい特徴である。
【0069】
溢流は、フィルター装置から排出する濾過された流体のその流れであり、溢流比(spill ratio)は、フィルター組立品に流れる総流体に対する濾過された流出(溢流)の体積比である。
従って、1秒当たり10リットルの溢流を有する1秒当たり21リットルを受け入れているフィルター組立品は、約48%の溢流比を有する。
連続流は、1秒当たり11リットルである。
【0070】
溢流比が高くなるほど、フィルター部材が廃棄物を捕集せず閉塞されない限りフィルターの機能は向上する。
【0071】
比較的高い溢流比でフィルター装置を最適化して非閉塞性とすることは可能であるが、低い溢流比では閉塞若しく汚染(fouling)が生じうるだろう。
【0072】
溢流比が1を越えるような最も広い流入流速の範囲で、溢流比とフィルターの非汚染との最も良好な許容できる組合せを達成するために最適化する必要のある多くの変量があることは認識されるべきであろう。
【0073】
それらの特性のうちの一つは、ルーバーの配列面に対する連続流の流入角である。
この流入角は、好ましくは、上記したように1〜3%の範囲であることが明らかになったが、フィルター部材の長さに亘って維持される場合は、汚染がほとんど存在しないか又は全く存在しないだろう。
一定の流入角の維持は、上述で検討した分割流線分離の原理を拡張し、与えられた大きさのフィルターからの溢流を最大にするように思われる。
【0074】
しかし、この特性の一様性を成し遂げるためには、壁面摩擦及び速度の小川の流れのような勾配が、ルーバー配列全体の圧力差の変化の原因となり、不均一な流入角に繋がるので、まずフィルター長さを比較的短くする必要がある。
ルーバー配列全体の圧力差は、面速を生成する原動力である。
フィルター部材が長くなると、流体の総エネルギーに対するエネルギー損失の比は増加し、総エネルギーの非線形勾配が発生する。
流入角は、フィルター長さに沿って不均一となり、高過ぎると汚染が生じ、低過ぎると平均面速が低下する。
【0075】
フィルター部材の傾斜を修正することは、最初及び特定の連続流速度では有益であるが、(異なる流速で異なる)ある角度を超えると、面速が低下するだけでなく逆になる、即ちフィルター部材上の濾過された流体が連続流中に吸い込まれ戻ってしまい、正の効果が負の効果に転換してしまう。
【0076】
残念なことに、高い溢流比及び適切な面速を有するために、フィルター部材の傾斜角は大きくなりすぎてしまい、あまりに多くの摩擦損失が上記した結果によって発生する。
【0077】
フィルターを区分すること、即ち、フィルター長さを短くして、溢流比、均一な面速、流入角をフィルター及び夫々の間仕切壁の下の領域で一定に保つことは、望ましい結果を成し遂げる助けとなる。
面速は、制御することが困難である。
【0078】
少なくとも可動システム(active system)において、各小分室からの溢流を制御することは可能である。
しかし、可動システムは、雨水管系における保全人員のほとんどが遠く離れているフィルター装置に、複雑さと費用を追加することになるので、理想的な装置ではない。
可動堰又は弁作動を利用するこのようなシステムは、特有の溢流比が必要とされ、機械/液圧部材の保全がさほど問題とならない工業用濾過のような適切な応用においては可能である。
【0079】
ある応用、特に本明細書に一例として用いられた雨水での応用において、少なくとも受け入れ可能な境界内で各チャンバーからの溢流を制御する受動手段(passive means;不動手段)を提供することが特有の利点であり、それにより、機械/液圧部材を必要とすることなく、所望の流入角を維持できる。
【0080】
従って、難問(challenge)は、広範囲の入口流速が存在する異なる溢流の原因を受動的に説明することである。
【0081】
溢流制御機能のための出口制御として利用されうるいくつかの装置は、広頂堰(broad crested weir)、オリフィス、それらの組合せ、V型切欠き制御(v−notch control)及びスリット(slit)を含む。
単純な円形オリフィスが好ましい。
出口制御装置は、好ましくは、夫々のチャンバーの側壁上でフィルター部材より上の位置に配置される。
円形オリフィスは、部材のレベルより上で、(既知の開口面積の故に)既知の各フィルターからの溢流であるだけでなく、流入角及び密接な関係にある面速の維持に有利であるチャンバー内の水頭(head of water;揚程)を保持するような高さに(堰のように機能する)水頭を備えるように配置されるべきである。
フィルター装置内へのより高い流速が発生するような時に溢流を調整するために、既存のオリフィスより上に更なるオリフィスが使用されてもよい。
それらのオリフィスは、上述したものと同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
【0082】
図11は、操作中の上記の構成のフィルター装置を記載しており、溢流が、該実施例で使用される各チャンバーにおいて、上方に順番に配置される3つの円形オリフィスから流出する様子が見られる。
【0083】
図8〜10に記載される装置において、溢流開口部は、実質的に上方に順番に配置される円形孔として示されているが、適切な寸法の溝穴が、記載された目的で使用されてもよい。
【0084】
フィルター部材を取り囲むようにして使用されるチャンバーが、長いというよりも幅広くなるように、フィルター部材の縦横比が考慮されてもよい。
発生すべき分割流線分離の理想的な環境を生成するために、濃縮される流体が円筒の内側に向かって渦を巻くように、そして、チャンバーがチャンバーの外側辺りに配置されるように、円筒状のフィルター部材を利用することも可能である。
先端を切断した頂部を有する円錐形フィルターが機能してもよい。
【0085】
このような装置は、当然に、既存の管系に改造されることがより困難であろうが、特定の環境における適応性を提供することができる。
【0086】
確かに、分割流線分離の原理を用いる所望の非閉塞特性を示すフィルター部材20のどのような構成も、流体を粒子状物質(長くて薄い物質の繊維(strand)を含む粒子)が混入した流体と分離するために、非閉塞性のフィルターを必要とする上述の工業的応用を含む特定の環境においては、有効であろう。
【0087】
多様な設置環境で最も理想的な配置を確認することは、流入条件の範囲で最も適切な連続流及び溢流の流速を設定することと同様に、フィルター部材の大きさ及び開口部の大きさと共にフィルターの形状及び傾斜、溢流の流速、溢流開口部形状及び配置、面速、流入角についての実験事項である。
【0088】
本発明が、記載された特定の応用へのその使用に限定されないことは、当業者によって理解されるだろう。
また、本発明は、本明細書に記載され表された特定の部材及び/又は特徴に関する好ましい実施例に限定されるものでもない。
多様な改良が、本発明の原理から逸脱することなく、なされ得ることはいうまでもない。
従って、本発明は、その範囲の中でのそのような全ての改良を含むと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るフィルター装置の斜視図である。
【図2】
図1のフィルター装置の切欠斜視図である。
【図3】
図1のフィルター装置の平面図である。
【図4】
図1のフィルター装置の側面図である。
【図5】
図1のフィルター装置の更なる実施例に係る図である。
【図6】
フィルター部材の拡大部分斜視図である。
【図7a】
分割流線分離の原理の側面図である。
【図7b】
図7aに表されるフィルター部材の変形を表す図である。
【図8】
フィルター部材より上に位置する個々の間仕切壁を示すフィルター組立品の更なる実施例の平面図である。
【図9】
図8のフィルター組立品の側面図である。
【図10】
図8,9の実施例において利用されるフィルター部材の切欠斜視図である。
【図11】
図8,9の実施例において利用されるフィルター部材の斜視図である。
(技術分野)
本発明は、流体/粒子状物質分離/濃縮に使用される流体フィルター装置に関するものであり、廃棄物に伴出する流体、特に下水排水からの流体分離の一例に関するものである。
【0002】
(背景技術)
流体及びそれらの流体輸送成分にフィルターをかけるプロセスは、二つの見方ができる。
一つの見方では、篩分けと同様に、流体中を流れている物の不必要な部分を取り除く作用である。
もう一つの見方では、流体から一部の流体を分離して残留流体を濃縮する作用である。
【0003】
フィルター部材は明らかにいずれの操作でも利用され得るが、周知の従来技術から明白なことは、求められた作用に関係なく、ある程度のフィルター閉塞があるということである。
一旦、フィルターの一部が閉塞されると、その効率は減少し、そのうちフィルターは完全に閉塞する。
このようなフィルターの保全は歓迎されず、典型的に費用のかかるものである。
【0004】
この明細書において、適切なフィルター装置で利用されるフィルター部材は、雨水及び下水の越流状態(overflow condition)への応用、並びに、特に越流状態での濃縮への応用と関連させて記載されている。
しかし、本願明細書において検討されるフィルター部材及びフィルター装置の思想が、一例としてのみ利用されること、及び記載された装置が、適切な調整により、分離濃縮の応用のために利用され得ることは理解されるべきである。
【0005】
同じ管系に雨水及び下水を流すことが、いくつかの国では実際になされており、また、特定の国の水管理公的機関(water authority)でなされていることである。
典型的には、下水を運搬する管系は、処理施設又は川若しくは海への水流出のいずれかで終端する。
管内の下水流が雨水と分かれている又は結合しているとに関わらず、越流状態は発生し得る。
【0006】
このような系の設計責任技術者は、水処理施設に収容され得る雨水及び下水を合わせた最大量を識別でき、それ故に、その処理施設に流入する夫々の管系の容量を識別できる。
【0007】
一つ以上の管系の潜在的ボトルネックで、これらの最大量を超えた時に、管及び屋外水路を含む代替流路を、越流を系の他の部分に、又は直接受け入れ可能な越流ポイントに通じさせる。
【0008】
越流機構を提供する最も単純な方法は、計算最大量を超えた流量が雨水及び下水の主流から離れた方向に流れることができるような堰を含むことである。
【0009】
単純な堰は、導入することが容易であるという利点を有し、管系製作時に設置も可能であり、既存の配管系にも何とか改造できる。
【0010】
単純な堰の大きな欠点は、雨水及び下水が代替経路で処理されなくなるということである。
諸事例では、非処理の越流が、上部の開いた下水溝等に沿って流れ、大気に曝されるので、潜在的健康障害を生じさせる。
更に、堰は管系の損失水頭を生成し、その損失水頭はしばしば許容し難く、既存の配管への費用のかかる変更を必要とする。
【0011】
いくつかの系において、通水量が収容可能最大量を越えた場合に、管系は満杯になり、内容物が停滞し、特定の上流検査ポイントでは、非処理の越流が、管系から道路、公園、歩道上へ漏出する。
この出来事は、健康問題を生じさせ、関連する水管理公的機関を当惑させる。
【0012】
驚くべきことに、単純な堰に共通の代替としては、越流から固体廃棄物を除去し、健康関連の危険性を低下させるためのフィルター部材を使用することである。
この濃縮機能は、不必要な下水を管内に残し、比較的きれいな流体のみを越流させるように設計されている。
このようなフィルタは典型的に、越流状態が発生する場合にのみ操作されるように設計されている。
残念なことに、ここまで試みられたフィルター及びフィルター装置は、最終的には閉塞して運転不能となる。
驚くべきことに、大多数の閉塞の原因となるのは固体下水廃棄物ではなく、実際にはセルロース繊維が原因となる。
これらの繊維は、トイレットペーパーの分解による結果物である。
セルロース繊維は、これまで利用されてきた多様なフィルタの部材間に長い間容易に引っ掛かってしまう。
時間が経過して、フィルターを通過する有効な流路部が閉塞するまで、繊維は蓄積する。
この部分は成長し、最終的にはフィルターを経由する流れを止めてしまう。
【0013】
更に悪いことに、越流の第一期が終了した場合であっても、蓄積された繊維は簡単にはフィルター部材から落下せず、硬化して、フィルターのその部分に塊状の張り子様閉塞物を形成する。
この蓄積された塊は、透明であり、通常の環境条件下では除去できず、フィルター部材から除去するために手動、機械的、若しくは高圧逆洗が必要となる。
【0014】
保全が規則的に行われず、それ自体費用がかかる場合は、塊が増加し、フィルターが最終的には完全に閉塞されることが当然予想される。
【0015】
フィルターが閉塞される時には、単に濾過された雨水/下水がフィルターを通じて必要なだけ越流されないこと、及び代替の越流機構に置換されなければならないことを意味するだけである。
これらの代替機構は、濾過されていない暴風雨水及び下水が主流管系から逸れることを許容し、最終的には単純な堰も同然となる。
或いは、流入する下水が既存の管系に停滞し、処理施設から更に離れたあるポイントで越流する。
【0016】
従って、本発明は、上述した問題の少なくともいくつかを減少、最小化、若しくは解消し、又は、暴風雨水及び下水配管系のためのみでなく、分離若しくは濃縮に使用されるあらゆるフィルター部材のための代替物を提供することを目的とする。
【0017】
本発明特有の実施例は、添付の図を参照して、以下に更に詳細に記載される。これらの実施例は、本発明の範囲を示すが、本発明の範囲を制限することを意味するものではない。
【0018】
(発明の開示)
広い態様において、本発明は、粒子状物質を含む流体の流れの中で濃縮又は分離するためのフィルターであって、該フィルターは、複数の固体部材であって、隣り合う該固体部材の間に流体の溢流(spill flow)が通過する隙間(gap)を有するように配列し、流体の流れ及びフィルターが、隣り合う隙間を経由する流体の溢流が隣り合う隙間の中間にある固体部材で終端する分割流線(dividing stream line)によって仕切られるように、互いに配向し、更に、配列面に対する分割流線の流入角(incidence)が、前記隙間より大きな粒子状物質が前記隙間間で溢流から逸れるような角度であるように配置される、固体部材からなる。
【0019】
本発明の更なる態様において、フィルターは、少なくとも、フィルターの隣り合う各チャンバーの流体の流れ方向の長さに沿って同じ流入角を実質的に維持するように溢流を受け入れるべく配置されるフィルターの溢流側にある二つのチャンバーからなる。
【0020】
上記したフィルターの本発明の尚も更なる態様において、一つ以上のチャンバーが、流入角を維持しつつ溢流が各チャンバーから排出できるように大きさを決められ配置される溢流制御手段を有する。
【0021】
その他の実施例の示唆及び記載は、本発明の範囲内に含まれるが、添付図面に図示されていなくてもよく、或いは、本発明の特徴が、添付図面に示されているが、本明細書に記載されていなくてもよい。
【0022】
(発明を実施するための最良な形態)
インラインフィルター装置(inline filter arrangement;配管上フィルター装置)の多くの実施例を記載する。
最初に記載されている実施例は、後述する実施例の特有の部分のより大きなスケールの変形例と考えられる。
記載されている実施例は本願明細書において明示的に言及されない応用においても利点があるが、後述の実施例は、特に雨水/下水が越流している状況において有効であり、他の応用においても当然使用できる。
【0023】
図1〜5に記載された実施例において、インラインフィルター装置10が、既存の雨水/下水管12に沿って設置され、雨水及び下水流が、フィルター装置10を経由して管12から管12’へ流れる。
越流管(overflow pipe;オーバーフロー管)14は、フィルター装置10の下流で、管12’と多少距離を置きつつ平行に設置される。
【0024】
本実施例において記載されるインラインフィルター装置は、好ましくは、管12と同じ壁を有し、フィルター装置入口16とフィルター装置出口18との間に配置される。
【0025】
インラインフィルター装置は、雨水管系に沿って、又は雨水管系の終端点のどのような位置にでも利用され得る。
該フィルター装置は、地面を掘って造られる以外の環境でも利用でき、雨水のみの系においても、工業用流体濾過への応用においても利用できる。
【0026】
流体及び混入した汚染物/下水は、本明細書に詳細に後述するように、本実施例において「チーズ格子(cheese grate)」スクリーンからなるフィルター部材20の下を通過するように、管12及び入口16を経由してフィルター装置10に流入する。
【0027】
図2〜4に最も詳細に記載されているように、本実施例におけるフィルター部材20は、フィルター装置10の下面22に平行に配置されて示される。
符号Mで表される矢印は、流入してくる雨水及び下水の連続流を示す一方、符号Fで表される矢印は濾過された水の流れ(溢流)を示す。
【0028】
ここに示されていない他のある実施例において、フィルター部材20は、フィルター装置10の入口端より出口端の方で下面22に近くなるように、傾斜していてもよい。
ここに示されていないもう一つの別の実施例では、フィルターは、フィルター装置の壁24の位置する側がより高くなって、フィルター装置10の中央部により近い反対側がより低くなるように傾けられてもよい。
【0029】
下面22より上にあるフィルター部材20の高さは、フィルター装置に流入する雨水及び下水の流速範囲に関する知識により通常は決定され、流入流体が溢流の生成の為、凝縮する必要が発生する前に到達するべき、配管内径の約50%に相当する特定の流速が知られている。
本実施例において、特定の流入速度範囲が知られているので、フィルター部材の高さは、下面22より上で、流入管12の直径の約50%で設定される。
所定の流入速度で、雨水及び下水がそのレベルに達して、濾過/濃縮が始まるように、この設定がなされる。
【0030】
フィルターの最終的な高さは又、フィルター部材20の効率、流入管12の寸法、フィルター組立品(filter assembly)の長さ及び幅、流出管12’の寸法(典型的には流入管12と同じ)等の他の因子に依存する。
従って、図1〜5において、フィルター装置10の長さは配管(12,12’,14)の直径より長く見えるものの、その長さは、所望の流入してくる流れ及び溢流の流量、並びに流体若しくは混入した粒状物の種類に依存して、短かくてもよいし長くてもよい。
【0031】
フィルター装置が操作され、溢流が発生すると、フィルター部材20を経由して濾過された流体の流れは、フィルター組立品10の中央に最も近いフィルター部材の側を流れ落ち、好ましくはフィルター装置10のフィルター側のチャンバー容積と同じ容積を有するオーバフローチャンバー(overflow chamber)25に流入する。
オーバーフローチャンバー25は、濾過された流体をフィルター装置の濾過済流体出口26に通し、該流体出口26は越流管14に通じる。
オーバーフローチャンバー25がフィルターのサイズと同じ寸法である理由は、必要に応じて、流入してくる流体が制限なく迂回できるようにするためである。
【0032】
粒状物(汚染物(contaminate))を含有する流体のバルク(bulk;大きさ)は、フィルター部材の下を流れ(連続流)、フィルター装置の濾過(濃縮)機能は、越流(溢流)の状況に対処するために使用されるので、「下射式越流フィルター(undershot overflow filter)」という用語は、本実施例におけるフィルター部材の使用を、最も適切に記載するものである。
【0033】
流体はフィルター部材20を上向きに通過する(pass up)が、下を流れる流体中に含まれる粒子は隙間より小さなもの以外は上向きに通過しないように、流入してくる流体の流れにおいては、流体速度の垂直成分がフィルターの下を通る流れより小さくなるような深さでフィルター部材20が水中に沈むように調整される。
フィルター装置のこの特性は、本明細書で更に詳細に後述されるが、分割流分離(dividing stream separation)と称される。
分割流分離を成し遂げるための環境は、多くの方法により得ることができる。
図1に開示された実施例を使用する場合、堰及び/又はヘッダタンクは、いくつかの必要な環境を生成するために、フィルター組立品の下流に配置される。
【0034】
フィルター部材20が配置されるフィルター装置10は、雨水及び下水がフィルター部材20の面、本例ではメッシュ、に、フィルターメッシュ面に垂直な及び平行な速度成分を表すところの約3%より小さな角度で接近するように、フィルターメッシュに平行に及び垂直に流れる水の相対速度を制御するために、堰及び/又はヘッダタンクと共に使用される。
これは、本明細書において「流入角(incidence)」と称される。
【0035】
溢流はフィルター部材から流れてくるが、フィルター部材の表面積で割った溢流の体積流量として定義される面速(法線成分)がある。
境界層の外側の地点での連続流のフィルター部材に平行な平均流速成分として定義される連続流速度(平行成分)がある。
【0036】
本実施例における3%の特定の流入角は、単に好ましく、一例として使用されているだけであり、いかなる制限をも意味するものではない。
【0037】
流入角は、最終的にフィルターの下流を流れる連続流の深さに対して、フィルター部材より上の溢流流体の深さを調整することによっても変化する。
【0038】
これらの両方の深さを調整するための方法及び装置は、フィルター装置の外部及び内部にある弁、絞り、堰の配置を含む。
流入してくる流速が変化するので、深さは、例えば、堰の上流の水の深さが堰を越える流れと所望の関係を有するような切欠きされた堰を使用することによって、又は、本明細書において更に詳細に後述されるフィルター部材の部分より上にある複数の分離チャンバー内の開口部を利用することによって、最適化され制御される。
【0039】
いくつかの応用において、フィルター部材に沿った多様な領域でのフィルター部材に対する流体の流入角が、流入流速の最も広い範囲としてのフィルター部材の全領域に亘って均一にされ得るように、非平面フィルター部材を利用することも有益である。
この場合の流入角は、フィルター部材の局所的な面、即ち、フィルター部材の一部分の下の本実施例における平均的な面、の下の速度比が参照される。
【0040】
従って、いずれの図にも示されていないが、フィルター部材は、曲がった(非平坦の)形状を有するように、曲がっていてもよいし、又は、隣接する部と異なる角度を有する平坦部セットからなるものであってもよいが、流入角を用いるために、フィルター部材のどの特定領域にも平均的な面を有する。
【0041】
フィルター装置の更なる実施例が、フィルター装置10の軸方向の中心線に沿って、フィルター部材20の片側に位置し、該部材より上に延びる壁28を示す図5に記載されている。
壁28は、フィルター部材20を経由して上向きに流れた流体及び少量の混入した汚染物が、壁28内の開口部30に達するまで連続流『M』の方向に流れるようにする。
濾過された流体流れ『F』(溢流)は、開口部を通過し、オーバーフローチャンバー25内に落ち、越流管14内に流れる。
ここでも、フィルター装置10の長さは配管径に対して長いように見えるが、これは単なる一例であって、下水配管によって、長くてもよいし短くてもよい。
【0042】
他の応用において、フィルター装置は異なるかもしれないが、流れに対するフィルター部材の空間的な配置は同じである。
【0043】
フィルター装置10の入口領域で、入口16は連続流チャンバー32に対して開いている。
このチャンバーは、流入してくる流体が、同じ勾配に沿ってフィルター装置の出口18に向かって流れるように、フィルター装置の下面22と共通の下面を有する。
流入してくる流体は、水の流入してくる流れが、フィルター装置内の流体レベルがフィルター部材20より上になるようになるまで、フィルター装置10を経由して、連続流『M』として流れ続ける。
たとえ流体がフィルター装置10の入口16及び出口18を経由して流れ続けても、フィルター装置10は該装置内に流れる流体の一部(溢流)をもフィルター部材20に通過させるので、更に多くの流体がフィルター装置10内を通過することができる。
【0044】
この例において、フィルター部材20より前にある分割壁(dividing wall)36の下の雨水及び下水の流れを簡潔にする(Stealine: 流線型にする)ように、フィルター34の入口領域を形成することは好ましいことであることが明らかになった。
フィルター装置への及びフィルター装置からの流体の流れが、フィルター部材の下の連続流の通過をなめらかにするように、流入してくる雨水及び下水のレベルがフィルターより上になるまで上昇するような時に、この簡潔化が有効になる。
【0045】
本実施例において図4にて図示するように、半円柱部35は、流入管12からフィルター装置10に流入してくる水の流れを簡潔にするように、壁36の下部に、横方向に配置される。
壁36の下部レベルより上の位置での乱流の低減は、壁36より下にある望ましくない再循環領域を排除する。
【0046】
同様に、フィルター装置のフィルター部材20の端部では、出口18に最も近いフィルター部材の上で、壁26の下部にある傾斜したランプ(ramp)37を配置することが好ましい。
傾斜したランプは図4に示されており、出口管12’内まで延びているが、該ランプは、完全にフィルター装置10内に配置されてもよい。
出口での乱流の低減は、フィルター部材の端部での乱流を低減させるが、そうしないと、逆にフィルター装置の効果に影響を与えてしまう。
【0047】
また、フィルター装置10の入口端部には、連続流チャンバー32をオーバーフローチャンバー25から分離する壁38(堰)が存在する。
溢流が限界を超えて増加する場合、流入してくる流れが、追加のバイパス機構を必要とするほど大きなものとなる時点があり、それはフィルター部材により備えられる。
この実施例において、流路順流チャンバー(pass forward flow chamber)32内の雨水及び下水は、壁38より上に上昇し、オーバーフローチャンバー25内に落ち、越流管14を介してフィルター装置から排出される。
【0048】
この種の越流機構は、記載された実施例で備えられるものと共に、又は、それに代えて、更に上流に備えられてもよい。
【0049】
臨界の越流速(overflow rate)は、残念なことに濾過されていない越流流体の代替流路を提供するために、計算された必要性及び既存の配管系許容量に基づいて、おそらく水管理公的機関の技術者によって定められる。
【0050】
フィルター装置の外部に備えられる越流機構の一例において、壁38は、フィルター装置の天盤まで延びるか、さもなければ、濾過されていない流体の越流がオーバーフローチャンバー25若しくは越流管14に確実に流入しないように構成される。
そして、濾過されていない越流は、上流堰によって、別のフィルター装置又は許容できる流れ口(outfall)若しくは本来向かうことになっていた場所とは異なる処理施設に向かわなければならない。
【0051】
フィルター部材20は、この実施例において、詳細を図6に示されている「チーズ格子」メッシュからなる。
【0052】
図4を参照すると、矢印が、下水を含む流体がどのようにフィルター部材(メッシュ)20を流れるのかを示している。
流れている間には、流体の特定の部分はメッシュを経由して(連続流に対して)後方に流れ、そしてメッシュ20上を流れる。
メッシュ20上の流れの形は、メッシュがどれくらい均一に作用しているか、の良好な指標であることが分かっている。
一つの濾過された流体の流れの調整は、濾過された流れ(溢流)をメッシュ20の横方に移動させ、オーバーフローチャンバー25内に落とすことである。
メッシュ20が均一に作用する時に、水は、主流と同じ方向には、ほとんど又は全く流れない、即ち、小川のような(stream−wise)流れはなく、横方に移動するだけである。
メッシュ20上の小川のような流れ成分は、ある程度の再循環があることを示すようである。
横方への移動は、オーバーフローチャンバー25内へ落ちる溢流の運動量(momentum)及び水の表面張力から生じると考えられる。
【0053】
本実施例において、メッシュ上の流れは、連続流と同じ方向に移動しているように示されており、両方の流れは夫々出口26,18に向かっている。
メッシュ上を流れる水は、当然濾過されており、まず、越流チャンバー25内に落ち、そして最終的には、出口26を経由してフィルター装置10から越流管14内へ排出する。
【0054】
図6は、(本明細書ではチーズ格子メッシュと称している)一つのメッシュ型のうちの一部の底面図として表したものであり、雨水/下水流体の連続流方向を示す矢印『M』を示している。
【0055】
図7は、上述した結果を生成し、本明細書で更に記載される他の実施例において明らかである機構を記載した図である。
該機構は、「分割流線分離(dividing streamline separation)」として、本明細書において言及されている。
【0056】
「チーズ格子」メッシュ及び/又は他の実施例で使用されるであろうスラット状(slat−like)格子配列の断面の一部が図7に記載されている。
【0057】
実線はメッシュ/格子部材を示し、水中の破線は、実際には存在しないが、本例に限ってフィルターの作用方法の記載を補助するという意味での仮想のものである。
線70は、連続流チャンバー32の上面、特に間仕切壁36の最下部を表す。
濾過されていない流体は、フィルター部材20の下の領域へ流れているように示され、破線72は、格子部材(a)と格子部材(b)との間の隙間に向かって上方へ流れる流体の高さX1を定める。
【0058】
水の上方への流れ(溢流)及び混入していない粒子状物質は、多くの影響の結果として発生する。
メッシュの長さに沿ったメッシュ上の連続流の上述した流入角の制御は、フィルター装置を首尾よく使用することに対して重要な影響を及ぼす。
流体で輸送されるメッシュを通過した粒子は、メッシュ開口部の間隔、即ちX1の寸法よりもはるかに小さく、より大きな粒子は更にフィルター装置に沿って抜き出されるので、分割流線分離は、メッシュの非閉塞性(non−blocking)に貢献する。
この配置は、既存のスクリーン(screen;篩)及びメッシュが最終的にその部材間で粒子を捕捉するように機能するという点で、粒子が、メッシュ/格子の固体部材間の隙間に向かって引き込まれ、与えられた隙間より大きいことから、直感に反し、素直でないように思われる。
粒子は、いかなるメッシュ部材の間隔又は配向であっても、メッシュ部材間の隙間での架橋(gap bridge)より大きい。
【0059】
従って、このフィルター装置において、高さX1よりも小さな高さを有する流れ(stream)の中を流れる混入粒子又はセルロース繊維が、フィルター部材を通過する一方で、大きさが主として破線72より下の部分に合うような粒子及びその他の繊維は、そのフィルター部材の特定部分の傍を流れる。
【0060】
しかしながら、完全に高さX2を定める破線72,74の範囲内を流れる流体及び粒子は、格子部材(b)と(c)との間の隙間を経由して流れる。
同様に、完全に高さX3を定める破線74,76の範囲内を流れる流体及び粒子は、夫々格子部材(c)と(d)との間の隙間を経由して流れる。
概して、夫々の線の下に重心を有する粒子は、フィルター部材の隙間の方へ向かう流れの傍を通って抜き出される。
【0061】
従って、図7の記載から、フィルター部材の各固体部材で終端する分割流線100が存在し、固体部材間の該隙間の流れは、それらの流線によって仕切られると考えられる。
固体部材と分割流線の境界との間、即ち寸法X1に合う粒子状物質は、隣り合う固体部材間の隙間の間を溢流と共に流れる。
合わない粒子状物質は隙間に引き込まれないので、隙間を架橋せず、フィルター部材の部分的な閉塞を引き起こさない。
【0062】
この種のフィルター構成は、低流速及び高流速を含むほとんどの条件で、混入した汚染物の性質に関わらず、例えば特に上述したような長いセルロース繊維であっても、非閉塞性であることが判明した。
記載された破線は単に概略的であり、本明細書で理解され記載されている原理を反映するように、(連続流及び溢流の)流速に依存して、形状及び間隔を変化させる。
【0063】
廃棄物(debris)をほとんど又は全く捕集しないという特定の状況において「チーズ格子」メッシュは有用であることが明らかになったが、その他のメッシュ又は格子型が使用されてもよく、同様の又はより良好な結果が得られる。
例えば、メッシュ又は格子は、流路に対して横方向に配置される長方形、正方形、又は丸棒状の平行配列で形成されてもよい。
【0064】
フィルター装置の更なる実施例が、細長いフィルター部材の上の10個の独立した小分室を示す図8,9に表されている。
フィルター部材は、図10に表されるように、連続流に対して横方向に配置される平行なルーバー配列からなり、各々の概して平坦なフィルター部材では、ルーバー間の隙間が、連続流Mの反対方向に向くように流れに対してある角度をなす。
断面でのルーバーの配置は、分割流線分離の環境が発生しうるように、図7に表されるものと異なってはいない。
【0065】
しかし、非閉塞性の下射式オーバーフローフィルター装置の利点が得られ最適化されるべきである場合は、多くの制御すべき特性がある。
これらの特性は、モデル化及び実験によって、今回確認された。
【0066】
図7に表されるフィルター部材、特にルーバー配列の形の部材を参照すると、ルーバーの長さL、厚さT、グリル(grill;格子)の各ルーバーの隙間G及びピッチPは全て、このようなフィルター装置のいくつかの特性に関連する変量である。
図7aに表される順流を通過させるフィルター部材の界面(interface)にあるルーバーの下端を平坦にすることが好ましい。
この改良は、この領域での乱流の可能性を少なくすることを目的とする。
【0067】
流路順流(pass forward flow)はルーバーパネル面の接線方向にあり(tangential)、溢流はルーバーパネル面に対し垂直である。
面速は、フィルター部材20の面に対し垂直である平均溢流速度成分である。
それは、数値的には、上述したように、フィルター部材のパネル表面積で割った溢流体積流量に等しい。
【0068】
面速をフィルター部材のパネルの(流れ方向に沿った)長さ、本例ではルーバーの配列、に亘って一定に維持することは、好ましい特徴である。
【0069】
溢流は、フィルター装置から排出する濾過された流体のその流れであり、溢流比(spill ratio)は、フィルター組立品に流れる総流体に対する濾過された流出(溢流)の体積比である。
従って、1秒当たり10リットルの溢流を有する1秒当たり21リットルを受け入れているフィルター組立品は、約48%の溢流比を有する。
連続流は、1秒当たり11リットルである。
【0070】
溢流比が高くなるほど、フィルター部材が廃棄物を捕集せず閉塞されない限りフィルターの機能は向上する。
【0071】
比較的高い溢流比でフィルター装置を最適化して非閉塞性とすることは可能であるが、低い溢流比では閉塞若しく汚染(fouling)が生じうるだろう。
【0072】
溢流比が1を越えるような最も広い流入流速の範囲で、溢流比とフィルターの非汚染との最も良好な許容できる組合せを達成するために最適化する必要のある多くの変量があることは認識されるべきであろう。
【0073】
それらの特性のうちの一つは、ルーバーの配列面に対する連続流の流入角である。
この流入角は、好ましくは、上記したように1〜3%の範囲であることが明らかになったが、フィルター部材の長さに亘って維持される場合は、汚染がほとんど存在しないか又は全く存在しないだろう。
一定の流入角の維持は、上述で検討した分割流線分離の原理を拡張し、与えられた大きさのフィルターからの溢流を最大にするように思われる。
【0074】
しかし、この特性の一様性を成し遂げるためには、壁面摩擦及び速度の小川の流れのような勾配が、ルーバー配列全体の圧力差の変化の原因となり、不均一な流入角に繋がるので、まずフィルター長さを比較的短くする必要がある。
ルーバー配列全体の圧力差は、面速を生成する原動力である。
フィルター部材が長くなると、流体の総エネルギーに対するエネルギー損失の比は増加し、総エネルギーの非線形勾配が発生する。
流入角は、フィルター長さに沿って不均一となり、高過ぎると汚染が生じ、低過ぎると平均面速が低下する。
【0075】
フィルター部材の傾斜を修正することは、最初及び特定の連続流速度では有益であるが、(異なる流速で異なる)ある角度を超えると、面速が低下するだけでなく逆になる、即ちフィルター部材上の濾過された流体が連続流中に吸い込まれ戻ってしまい、正の効果が負の効果に転換してしまう。
【0076】
残念なことに、高い溢流比及び適切な面速を有するために、フィルター部材の傾斜角は大きくなりすぎてしまい、あまりに多くの摩擦損失が上記した結果によって発生する。
【0077】
フィルターを区分すること、即ち、フィルター長さを短くして、溢流比、均一な面速、流入角をフィルター及び夫々の間仕切壁の下の領域で一定に保つことは、望ましい結果を成し遂げる助けとなる。
面速は、制御することが困難である。
【0078】
少なくとも可動システム(active system)において、各小分室からの溢流を制御することは可能である。
しかし、可動システムは、雨水管系における保全人員のほとんどが遠く離れているフィルター装置に、複雑さと費用を追加することになるので、理想的な装置ではない。
可動堰又は弁作動を利用するこのようなシステムは、特有の溢流比が必要とされ、機械/液圧部材の保全がさほど問題とならない工業用濾過のような適切な応用においては可能である。
【0079】
ある応用、特に本明細書に一例として用いられた雨水での応用において、少なくとも受け入れ可能な境界内で各チャンバーからの溢流を制御する受動手段(passive means;不動手段)を提供することが特有の利点であり、それにより、機械/液圧部材を必要とすることなく、所望の流入角を維持できる。
【0080】
従って、難問(challenge)は、広範囲の入口流速が存在する異なる溢流の原因を受動的に説明することである。
【0081】
溢流制御機能のための出口制御として利用されうるいくつかの装置は、広頂堰(broad crested weir)、オリフィス、それらの組合せ、V型切欠き制御(v−notch control)及びスリット(slit)を含む。
単純な円形オリフィスが好ましい。
出口制御装置は、好ましくは、夫々のチャンバーの側壁上でフィルター部材より上の位置に配置される。
円形オリフィスは、部材のレベルより上で、(既知の開口面積の故に)既知の各フィルターからの溢流であるだけでなく、流入角及び密接な関係にある面速の維持に有利であるチャンバー内の水頭(head of water;揚程)を保持するような高さに(堰のように機能する)水頭を備えるように配置されるべきである。
フィルター装置内へのより高い流速が発生するような時に溢流を調整するために、既存のオリフィスより上に更なるオリフィスが使用されてもよい。
それらのオリフィスは、上述したものと同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
【0082】
図11は、操作中の上記の構成のフィルター装置を記載しており、溢流が、該実施例で使用される各チャンバーにおいて、上方に順番に配置される3つの円形オリフィスから流出する様子が見られる。
【0083】
図8〜10に記載される装置において、溢流開口部は、実質的に上方に順番に配置される円形孔として示されているが、適切な寸法の溝穴が、記載された目的で使用されてもよい。
【0084】
フィルター部材を取り囲むようにして使用されるチャンバーが、長いというよりも幅広くなるように、フィルター部材の縦横比が考慮されてもよい。
発生すべき分割流線分離の理想的な環境を生成するために、濃縮される流体が円筒の内側に向かって渦を巻くように、そして、チャンバーがチャンバーの外側辺りに配置されるように、円筒状のフィルター部材を利用することも可能である。
先端を切断した頂部を有する円錐形フィルターが機能してもよい。
【0085】
このような装置は、当然に、既存の管系に改造されることがより困難であろうが、特定の環境における適応性を提供することができる。
【0086】
確かに、分割流線分離の原理を用いる所望の非閉塞特性を示すフィルター部材20のどのような構成も、流体を粒子状物質(長くて薄い物質の繊維(strand)を含む粒子)が混入した流体と分離するために、非閉塞性のフィルターを必要とする上述の工業的応用を含む特定の環境においては、有効であろう。
【0087】
多様な設置環境で最も理想的な配置を確認することは、流入条件の範囲で最も適切な連続流及び溢流の流速を設定することと同様に、フィルター部材の大きさ及び開口部の大きさと共にフィルターの形状及び傾斜、溢流の流速、溢流開口部形状及び配置、面速、流入角についての実験事項である。
【0088】
本発明が、記載された特定の応用へのその使用に限定されないことは、当業者によって理解されるだろう。
また、本発明は、本明細書に記載され表された特定の部材及び/又は特徴に関する好ましい実施例に限定されるものでもない。
多様な改良が、本発明の原理から逸脱することなく、なされ得ることはいうまでもない。
従って、本発明は、その範囲の中でのそのような全ての改良を含むと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るフィルター装置の斜視図である。
【図2】
図1のフィルター装置の切欠斜視図である。
【図3】
図1のフィルター装置の平面図である。
【図4】
図1のフィルター装置の側面図である。
【図5】
図1のフィルター装置の更なる実施例に係る図である。
【図6】
フィルター部材の拡大部分斜視図である。
【図7a】
分割流線分離の原理の側面図である。
【図7b】
図7aに表されるフィルター部材の変形を表す図である。
【図8】
フィルター部材より上に位置する個々の間仕切壁を示すフィルター組立品の更なる実施例の平面図である。
【図9】
図8のフィルター組立品の側面図である。
【図10】
図8,9の実施例において利用されるフィルター部材の切欠斜視図である。
【図11】
図8,9の実施例において利用されるフィルター部材の斜視図である。
Claims (10)
- 粒子状物質を含む流体の流れの中で濃縮又は分離するためのフィルターであって、
複数の固体部材であって、隣り合う固体部材の間に前記流体の溢流が通過する隙間を有するように配列し、
前記流体の流れ及びフィルターが、隣り合う隙間を経由する流体の溢流が隣り合う隙間の中間にある固体部材で終端する分割流線によって仕切られるように、互いに配向し、更に、前記配列面に対する分割流線の流入角が、前記隙間より大きな粒子状物質が前記隙間間で溢流から逸れるような角度であるように配置される固体部材からなるフィルター。 - 少なくとも、前記フィルターの隣り合う各チャンバーの流体の流れ方向の長さに沿って同じ流入角を実質的に維持するように溢流を受け入れるべく配置される前記フィルターの溢流側にある二つのチャンバーからなる請求項1記載のフィルター。
- 一つ以上の前記チャンバーが、前記流入角を維持しつつ前記溢流が前記チャンバーから排出できるように大きさを決められ配置される溢流制御手段を有する請求項2記載のフィルター。
- 前記フィルター又はその一部分を通過する前記流体の流れが連続流であり、前記溢流制御が複数の前記各チャンバーでの溢流に対する連続流の比を維持するように調整される請求項3記載のフィルター。
- 前記固体部材が平坦であって、前記固体部材の幅が前記固体部材の厚さよりも大きくかつその幅がその沈んでいる深さよりも大きく、及び前記隙間の大きさが均一である請求項1記載のフィルター。
- 前記フィルター配列の前記平坦な部材が、前記隙間が溢流が前記流体の流れ方向と実質的に反対方向に流れることを可能にするように、設置される請求項5記載のフィルター。
- 前記固体部材が平坦な配列で配置される請求項5記載のフィルター。
- 前記固体部材が円形状の配列で配置される請求項1記載のフィルター。
- 前記流体の流れが前記フィルター配列の下を流れ、前記溢流が前記フィルター配列を経由して上向きに流れる請求項1記載のフィルター。
- 前記溢流制御手段が、溢流が制御されたとおりに前記チャンバーから排出できるように配置される前記フィルター部材の上に位置する前記チャンバーの壁にある一つ以上の円形開口部からなる請求項3記載のフィルター。
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