JP2004501963A - アルコール中毒症及びアルコール依存症の治療の為の方法及び組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アルコール中毒症及びアルコール依存性の治療の為の方法及び組成物に関連し、係る方法及び組成物において用いる為の化合物及びその利用に関連する。
【0002】
発明の背景
嫌悪療法によるアルコール中毒症の治療、肝臓において酵素アルテヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH;EC1.2.1.3(International Uinion of Biochemistry and Molecular Biology(IUMB)nomenclature))の活性を阻害することが知られている薬物の利用を伴う。従って、もし患者が係る療法の間にアルコールを飲んだのならば、アルコール又はエタノールの、毒性の代謝産物アセトアルデヒドの肝臓中の、それ故血中の蓄積につながる。現在2つのALDH阻害物質即ち、(アンタビュースとして公知の)ジスルフィラム(disulfiram)及びカルシウム・シアナミドが嫌悪療法中で用いられている。これら2つによる嫌悪療法のうち、ジスルフィラムが好まれるものである。その理由は、投与及び管理をより簡単にする作用のより長い持続時間にある。しかし、カルシウム・シアナミドは副作用が殆んどない。
【0003】
アセトアルデヒドの毒性はその毒性反応(ジスルフィラム−エタノール反応又はDER)において明らかである。症状は、例えば熱の感覚、アセトアルデヒドのにおい、顔面紅潮、結膜の充血、動悸、鼓動、低血圧(低い血圧)、咳、呼吸困難(呼吸の困難)、全体的な紅潮、頭痛、吐気、嘔吐、睡眠不足並びに深刻な場合においては、昏睡及び死が挙げられる。DERの症度は個体間で広く異なり、アセトアルデヒドに対する各々の寛容性、及び任意の人においてどれくらいアセトアルデヒドが蓄積するかに依存していると考えられる。次に、後者はどれだけアルコールが消費されるのか、そしてジスルフィラムによりどれだけALDH阻害が達成されているのかによって決定される。
【0004】
しかし、ジスルフィラムはそれ自身、不都合且つ時として歓迎されない重大な副作用を持つ。即ちこれら副作用は、眠気、重度の低血圧症(低血圧)、感覚異常(末梢神経炎及び脊髄の傷害において生ずるような、異常な皮フの痛み、かゆみ又は炎症の感覚)、末梢神経障害、精神病及び肝炎であり、これら全ては顕著に薬物の自己投与の同意率、故にアルコール中毒症の嫌悪治療としてのその効果を下げる。更に、寛容可能量の薬物摂取に応じる患者でさえ、約1/2にDERが表われ、他の(実験しない)1/2は薬物がその作用を発揮することにより抑制特性を失う。
【0005】
一層広く日本で用いられているカルシウムシアナミドについては、最近の研究がその他の同じような不都合な毒性作用例えば、長く禁酒をしていた時でさえも恒久的な肝機能障害、並びに飲酒を再開した人々における肝臓の繊維症及び「粉末状ガラス」肝臓細胞の出現が示されている。
【0006】
これらの理由の為に、上記の不都合な副作用のないより安全なALDH阻害物質を用いる代替のアルコール嫌悪療法が非常に望ましい目標であり、且つ本出願の目的である。
【0007】
出願人らによって行われた研究の結果、出願人らは、トリプトファンの代謝経路に基づいたアルコール嫌悪療法に対する様々な新規治療法を発見した。トリプトファン(Trp)は4つ以上の公知の経路を経て代謝されている。
(1)キヌレニン−ニコチン酸経路、全90%超のトリプトファン代謝物に関する主要な経路であり且つ様々な重要な代謝産物を生産する、肝臓中の主要な経路。
(2)セロトニン経路、量的な意義は小さいが、セロトニンは、多くの重要な脳の機能、例えば、気分、感情、衝動の制御、食欲、アルコールを飲みたい欲望、及び他の行為を制御するので、それでもなお、中枢神経系(CNS)において主要な重要性がある。
(3)トリプタミン又は脱炭酸反応経路、これはセレトニン経路よりも量的に一層重要である。
(4)アミノ基転移経路
【0008】
従って本発明は、
アルコール中毒症及び/又はアルコール依存性の治療の為の薬剤の調製における、
(a)ALDHを阻害する量のTrp代謝物、もしくは(本明細書中で定義した)その類似体もしくは誘導体、か又は
(b)(本明細書中で定義した)その生物前駆体、か又は
(c)(本明細書中で定義した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤
の利用を供する。
【0009】
本発明の背景において、用語「トリプトファン(もしくはTrp)代謝物」は、その任意の代謝経路における最初の段階によって生産可能なTrpの直接代謝産物、及び更に下流の、その代謝経路の任意の段階で生産可能な間接代謝産物を包含する。用語、「生物前駆体」は当業者中で周知であり且つ本発明の場合、Trp代謝によるin vivoでの代謝産物である任意の化合物を意味する。適切な生物前駆体は、Trp及びTrpのALDH非阻害性の代謝物から選択されて良い。用語「TrpのALDH非阻害性の代謝産物」は、ALDHを阻害しないか又は(治療的に無効であろうと考えられる程度に)弱く阻害するTrp代謝産物を意味する。
【0010】
用語「増強剤」は、直接的にか又はこの生物前駆体を介して、係るTrp代謝産物を増強することができる薬剤を意味する。係る増強剤は代謝経路の活性に作用を与えることができる。よって、ALDH阻害性のTrp代謝産物の有効性を高めることができる。係る増強は任意の手段によって、例えば酵素的もしくは触媒的手段によって、好ましい反応条件の亢進もしくは代謝性生物前駆体の量の増加等によって良い。増強とは、活性Trp代謝産物の好ましい生産をする化合物もしくは条件の存在及び他方で活性Trp代謝産物を阻害もしくは破壊する化合物もしくは条件の阻害を高めることの両方を含む。
【0011】
詳細に、本発明に係る治療法は:
(1)概して、トリプトファン代謝産物の利用であり、そして詳細には以下の1又は複数の:ALDHの阻害物質として、3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸、又はこれらの類似体、例えば、通常3−ヒドロキシ基が不在であり、3−ヒドロキシ置換基の挿入によって改変されている、トリプトファン代謝産物の利用;
(2)ALDHの阻害物質として、(1)のトリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ基は、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、もしくは他の親水基、もしくは他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)、もしくは(3−ヒドロキシ基に加えて)1又は複数の他の位置をこれらのいずれかの基で置換した、誘導体の利用;
(3)キヌレニン−ニコチン酸経路の下流の、ALDH阻害性のTrp代謝産物の1又は複数の酵素の阻害物質の利用、詳細には、ALDH活性を阻害する1又は複数のトリプトファン代謝産物のレベルを高めるのに、キヌレニナーゼの阻害物質の利用;及び/又は、
(4)上記(1)に列挙したALDH阻害性の代謝産物のレベルを増加するのにキヌレニン−ニコチン酸経路下流のALDH阻害性のTrp代謝産物の1又は複数の酵素の阻害物質に伴うトリプトファンの利用。詳細には、これらALDH阻害物質のレベルを高めるのに、キヌレニナーゼの阻害物質に伴うトリプトファンの利用、
が挙げられる。
【0012】
従って、他の局面において、本発明は、これらを必要とする患者を治療する方法を供する。この方法は、患者に対して治療的に有効な量の化合物を投与することを含んで成る。化合物は、(a)Trp、Trp代謝産物、及び(本明細書中で定義した)この類似体及び誘導体、及び(b)(本明細書中で定義した)この生物前駆体、及び(c)(本明細書中で定義した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤、である。特に、アルコール中毒症及びアルコール依存症を治療する方法が供されており、この方法は、治療上有効な量の1もしくは複数のトリプトファンの代謝産物もしくはその類似体もしくは誘導体を、それらを必要とする哺乳動物に投与し、よってアルコールに対する嫌悪及び/又はアルコール消費もしくは渇望の減少を誘導することを含んで成る。
【0013】
ホニュウ類の肝臓において、ALDHは主な2つの形態:ミトコンドリア(又は低いKm)及び可溶性(又は高いKm)形態において存在する。ミトコンドリア又は低いKmは、中程度のアルコールの消費、例えば、付合上の飲酒の後のアセトアルデヒドの酸化を担う。そして故に、当該形態による阻害はアルコール中毒症の嫌悪療法において望ましい。故に、投与量は少なくとも低いKmのALDH活性の阻害を発揮するのに実質的に十分な量が好ましい。
【0014】
幅広いトリプトファン代謝産物は有効な候補である、が以下の3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸は特にALDH活性の有効な阻害を示している。インドール−3−イルピルビン酸は不安及び不眠症の治療においての利用が知られているが、医薬中での利用が提案されている他の代謝産物は従来ない。
【0015】
従って、本発明は更に、インドール−3−イルピルビン酸を除くトリプトファン、トリプトファン代謝産物、又は(本明細書中で記載した)その類似体又は誘導体から選択した化合物の、治療における利用を供する。
【0016】
これらの化合物の治療的に有効な誘導体及び類似体も又用いられて良い。本発明の背景において、用語「類似体」は、通常不在であるが、前記化合物に対してALDH阻害活性を付与する置換基を付加することによって、Trp代謝産物を改変することによって調製可能な化合物を意味する。そして、用語「誘導体」は置換基を、別のもしくは更なる置換基で置換することによりTrp代謝産物もしくはこの類似体から調製可能な化合物を意味する。これらは上記化合物のいずれか1つの活性誘導体が挙げられる。ここにおいて、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ基は、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、もしくは他の親水基もしくは他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(例えばメチル)、もしくは(3−ヒドロキシ基の他を)1又は複数の他の位置でこれらいずれかの置換基によって置換されている。
【0017】
係る誘導体及び類似体は新規の化合物である。従って、本発明は更に、キヌレニン−ニコチン酸;セロトニン;トリプタミン又は脱炭酸;及びアミノ基転移の代謝経路より選択した代謝経路によって生産可能なTrp代謝産物の利用を供する。係る新規化合物は、例えば対応する既知のTrp代謝産物から、当業者により知られている類似の方法によって調製されて良い。従って本発明は更にTrp又はこの代謝産物の、
(a)3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸の以外の、通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(b)(a)で定義したもの、及び3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸から選択した化合物であって、ここにおいて化合物は、
(i)これらの3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基によって置換されている、及び/又は
(ii)(3−ヒドロキシ基の他を)1又は複数の他の位置でこれらの置換基のいずれかにより置換されている
化合物の誘導体
から選択した化合物の調製における利用を供する。
【0018】
本発明の他の局面においてアルコール中毒症及びアルコール依存症を治療する方法が供されている。この方法は、ホニュウ動物に対してキヌレニン−ニコチン酸経路の1もしくは複数の酵素の1もしくは複数の治療的に有効な量の阻害剤を単独で又は他の物質を伴い投与し、よってALDH活性を阻害する1又は複数のトリプトファン代謝物のレベルを増加することを含んで成る。
【0019】
好適には、キヌレニナーゼの活性を阻害する前記1又は複数の阻害物質は、例えば、イソニアジド、ベンゼラジド、o−メトキシベンゾイルアラニド、及び/又は、キヌレニンヒドロキシラーゼの活性を阻害する、例えは、m−ニトロベンゾイルアラニンである。
【0020】
他の局面において、アルコール中毒症及びアルコール依存性を治療する方法が供されている。この方法は、ホニュウ動物に対して、治療上有効な量のトリプトファンをキヌレニン−ニコチン酸経路の1もしくは複数の酵素の1もしはく複数の阻害物質と共に投与し、よってALDH活性阻害することを含んで成る。
【0021】
他の局面において、本発明は、更に、
(a)ALDHを阻害する量のTrp代謝産物、もしくは(本明細書中で記載した)この誘導体もしくは類似体、か又は、
(b)(本明細書中で記載した)この生物前駆体か又は、
(c)(本明細書中で記載した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤
から選択した化合物をこれらの医薬的に許容できる担体に伴い含んで成る医薬製剤を提供する。ALDHを阻害する量の1もしくは複数のトリプトファン代謝産物もしくはこの活性類似体もしくは誘導体、及びこの医薬的に許容できる担体を含んで成る医薬組成物が好ましい。トリプトファン代謝産物は、3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸、及びインドール−3−イルピルビン酸及びこの誘導体が選択されているのが好ましい。
【0022】
更に他の局面において、キヌレニン−ニコチン酸経路の治療的に有効な量の1又は複数の阻害物質及びその医薬的に許容できるその担体を含んで成る医薬組成物が提供されている。
【0023】
ALDH阻害性のTrp代謝産物(か又はこの生物前駆体もしくは増強剤)、製剤並びに、本発明の製剤の利用及び方法は、それに加えて1もしくは複数の他の活性剤を含んで成って良いか、又はそれぞれに加えて複数のTrp代謝産物(もしくはこの生物前駆体もしくは増強剤)を含んで成って良い。本発明の背景において、「に伴い」は、混合物と一緒にか又は分離製剤もしくは組成物において、か又は当業者により公知の他の方法においてであろうと、製剤、利用又は方法が、同時、逐次もしくは共同で利用もしくは投与されていることを意図する。
【0024】
他の局面において、キヌレニン−ニコチン酸経路の治療的に有効な量の1もしくは複数の阻害物質、及びその1もしくは複数の医薬的に許容できる担体に伴い治療的に有効な量のトリプトファンを含んで成る医薬組成物が提供されている。
【0025】
前記阻害剤は、本明細書中で説明したような、キヌレニナーゼか又はキヌレニンヒドロキシラーゼの阻害剤であるのが好ましい。
【0026】
更なる局面において、アカンプロセート(acamprosate)(Campralとして又知られている、カルシウムアセチル−ホモタウリネート)のようなアルコール中毒症の再発治療薬に伴い、任意的には更に、キヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の1又は複数の阻害物質に伴い治療的に活性のある量のトリプトファンか又はその代謝産物もしくは誘導体を含んで成る医薬組成物が提供されている。前記阻害物質がキヌレニナーゼ及び/又は(トリプトファンピロラーゼとしても公知の)トリプトファン−2,3−ジオキシゲナーゼであるが好ましい。
【0027】
他の局面において、ナルトレキソン(naltrexone)のような、アルコール中毒症の再発もしくは消滅治療薬か又は薬理学的に有効なその類似体もしくは誘導体を伴い、任意的には更にキヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の1もしくは複数の阻害物質を伴い、治療的に活性のある量のトリプトファンか又はその類似体もしくは誘導体を含んで成る医薬組成物が提供されている。前記阻害物質が、キヌレニナーゼ及び(トリプトファンピルロラーゼとしても公知の)トリプトファン−2,3−ジオキシゲナーゼの1以上の阻害物質であることが望ましい。
【0028】
更に他の局面において、ナルメフェン(nalimefene)のような、アルコール中毒症の再発もしくは消滅治療薬か又は薬理学的に有効なその類似体もしくは誘導体を伴い、任意的には更にキヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の1もしくは複数の阻害物質を伴い、治療的に活性のある量のトリプトファン又はその類似体もしくは誘導体を含んで成る医薬組成物が提供されている。前記阻害物質が、キヌレニナーゼ及び(トリプトファンピルロラーゼとしても公知の)トリプトファン−2,3−ジオキシゲナーゼの1以上の阻害物質であることが望ましい。
【0029】
他の局面において、(キャンプラルとしても又公知の)及びアカンプロセート及びナルトレキソンのような、アルコール中毒症の再発及び/もしくは消滅治療薬か又は薬理学的に有効なその類似体もしくは誘導体を伴い、任意的には更にキヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の1もしくは複数の阻害物質を伴い、治療的に活性のある量のトリプトファンを含んで成る医薬組成物が提供されている。前記阻害物質が、キヌレニナーゼ及び(トリプトファンピルロラーゼとしても公知の)トリプトファン−2,3−ジオキシゲナーゼの1以上の阻害物質であることが望ましい。
【0030】
他の局面において、(キャンプラルとして又公知の)アカンプロセート及びナルメフェンのような、アルコール中毒症の再発及び/もしくは消滅治療薬か又は薬理学的に有効なその類似体もしくは誘導体を伴い、任意的には更にキヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の1もしくは複数の阻害物質を伴い、治療的に活性のある量のトリプトファン又はその類似体もしくは誘導体を含んで成る医薬組成物が提供されている。前記阻害物質が、キヌレニナーゼ及び(トリプトファンピルロラーゼとしても公知の)トリプトファン−2,3−ジオキシゲナーゼの1以上の阻害物質であることが望ましい。
【0031】
他の局面において、治療的に有効な量の上記組成物を必要とするホニュウ動物に対して投与することを含んで成る、アルコール中毒症及びアルコール依存症を治療する方法が供されている。
【0032】
本発明は又、アルコール中毒症及び/もしくはアルコール依存症を治療する為の薬剤の調製における上記組成物もしくは化合物の利用にも広がる。
【0033】
トリプトファン代謝物もしくは生物前駆体か又はその増強剤は、同時もしくは並行して投与される個々の分離投与単位としてか又は単一もしくは併用投与単位における治療剤の各成分の物理的な組み合わせにおいて、医薬と併せて用いる為の活用できる汎用の手段によって投与されて良い。活性剤は単独で投与されて良いが、一般的に、選択した投与の経路及び標準的な医薬の実状に基づいて医薬担体と共に投与されている。
【0034】
もちろん、投与される量は例えば、特定の薬剤の薬理力学的特徴、並びにその投与の方法及び経路;年齢、健康及び受容者の体重;症状の特性及び程度、並行治療の種類、治療の頻度、及び所望の作用等の既知の用途及び要因に依り変わる。受容者は任意のホ乳動物であって良いが、好ましいのはヒトである。
【0035】
異常に高いアルコールの消費を特徴とした疾患の治療における利用について、一般的な指導により、日々の活性成分の投与量は、体重あたり約0.001〜1000mg/kgであって良い。通常、所望の結果を得るのには、一日あたり1〜4回に投与量を分割して又は徐放形態において0.1−500mg/kgの投与量が有効である。本発明の組成物の適切な投与量は、本開示に基づいて、当業者の医師によって容易に確かめられるだろう。一般的な指導により、通常各成分につき約10mg〜1.5gを投与されて良い。
【0036】
本発明の方法及び利用において、本明細書中で詳細に説明した化合物は活性成分を形成でき、そして一般的に適切な希釈剤、賦形剤、又は意図した投与の形態に関して選択し且つ慣用の医薬の実情と一貫して適切に選択した、(本明細書中では一括して担体又は担体物質と言及する)担体との混合物において投与される。
【0037】
投与の為の適切な投与形態(組成物)は、単位あたり約1mg−100mgの活性成分を含む。これらの医薬組成物中で、通常活性成分は組成物の総重量に基づいて約0.5−95重量%の量で存在する。
【0038】
例えば錠剤又はカプセルの形態にある経口投与用には、活性薬成分は、経口の、無毒性の、医薬的に許容できる不活性な担体、例えば、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール等と組み合わされて良く;液体形態にある経口投与用には、経口薬成分は、任意の経口の、無毒性の、医薬的に許容できる不活性な担体、例えばエタノール、グリセロール、水等と組み合わされて良い。更に、所望又は所要の時、適切な結合剤、潤滑剤、分解剤、及び着色剤も又混合物中に導入されても良い。適切な結合剤は、デンプン、ゼラチン、グルコースもしくはβ−ラクトースのような天然の糖、とうもろこし甘味料、アカシア、トラガカントのような天然及び合成のガムか又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろう等が挙げられる。これらの投与形態で用いた潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。分解剤は、デンプン、メチルセルロース、アガー、ベントナイト、キサンタンガム等が挙げられるが限定ではない。
【0039】
一般的にゼラチンカプセルは、活性成分及び粉末担体、例えばラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸等を含む。同様の希釈剤を圧縮錠剤を作るのに用いることができうる。錠剤及びカプセルは共に数時間に渡る薬物の持続的な放出を供する安定な放出産物として製造できうる。圧縮錠剤は、嫌な風味を隠し、そして大気から錠剤の形態を保護するのに糖で被覆もしくは膜で被覆されるか、又は消化管中での選択的消化の為の腸溶被覆されて良い。
【0040】
本発明の化合物は又リポソーム輸送系、例えば小単一ラメラ小胞(small unilamellar vesicles)、大単一ラメラ小胞(large unilamellar vesicles )、多層ラメラ小胞(multilamellar vesicles)、の形態においても投与できうる。リポソームは様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリンにより形成できうる。
【0041】
本発明の化合物は又標的可能な薬の担体(targetable drug carriers)のような溶解性高分子とも結合されて良い。係る高分子は、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、か又はパルミトイル残基を置換したポリエチレンオキシド−ポリリジンを挙げることができうる。更に、本発明の化合物は薬物の制御された放出を達成するのに有用な生物分解性高分子の種類と結合して良い。例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸及びポリグリコール酸の共重合体、ポリエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシブチル酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアシレート、及びヒドロゲルの架橋したか又は両親媒性のブロック共重合体である。
【0042】
経口投与用の液体投与形態は患者の受け入れを高めるのに、着色及び香味剤を含んでも良い。
【0043】
一般的に、水、適切な油、生理食塩水、水性デキストロース(グルコース)、及び対応の糖溶液及びグリコール、例えば、ポリピレングリコールか又はポリエチレングリコールが非経口溶液用の適切な担体である。非経口投与用の溶液は、活性成分、適切な安定化剤、及びもし必要ならば緩衝物質の水溶性の塩を含むのが好ましい。亜硫酸水素ナトリウム、硫化ナトリウムもしくはアスコルビン酸のような抗酸化剤は、単独もしくは併用され、適切な安定化剤である。クエン酸及びその塩及びナトリウムEDTAも又用いられている。更に、非経口用の溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチル−又はプロピル−パラベン、及びクロロブタノールのような防腐剤も含んで良い。
【0044】
本発明に関する化合物は又、適切な経鼻ビヒクルの局所的利用による経鼻形態か又は、通常当業者に周知の経皮パッチの形態を用い経皮的な経路による投与もできうる。経皮輸送系の形態において投与されるには、もちろん、投与の量、用法は投与計画を通して断続的ではなく連続的であろう。
【0045】
本発明は又上記の説明の内容及び以下の実施例においての任意の発明の組合わせにも及ぶ。
【0046】
本発明は以下の記載及び非限定の例より更に詳細に理解されるだろう。
【0047】
実施例1−ALDH活性の阻害用のトリプトファン代謝産物のスクリーニングの結果
トリプトファン及びその多様な代謝産物を、細菌性資源のALDHの活性の阻害の可能性について試験した。用語「ALDH活性の阻害物質」等は、阻害物質の存在においてin vivoでのALDHの活性が減少していることを意味する。実際にこれは、in vitroでの化合物か又は組成物の阻害活性を比較することより予測されて良い。100μMの濃度で20%未満の阻害率を示す物質又は組成物を弱いと考えている。20−56%の阻害率は中程度な良さであり、そして60%超の阻害率を有するものを良いとしている。
【0048】
酵素製剤をSigma(Poole, Dorset, UK )より購入した。そしてトリプトファン及びその代謝産物のスクリーニングに用いた。アッセイの条件を至適化するのに多くの予備実験を行った。予備実験を刊行物中に記載及び当業者に周知の標準的な実験条件に従い行った。全てのアッセイを、コントロール(添加物なし)及びトリプトファン代謝産物に関する三重又は四重の測定において行った。
【0049】
トリプトファン及びその代謝産物を最初100μMの濃度で行った。スクリーニングされたトリプトファン代謝産物は、以下の
(1)キヌレニン−ニコチン酸経路の代謝産物:キヌレニン、3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、アントラニル酸、キサンツレン酸、キヌレン酸、キノリニル酸、キナルジン酸、α−ケトアジピン酸、及びニコチンアミド
(2)セロトニン経路の代謝産物:5−ヒドロキシトリプトファン、セロトニン(即ち、5−ヒドロキシトリプタミン)、5−ヒドロキシインドール−3−酢酸、及び5−ヒドロキシトリプトホル
(3)トリプタミンか又は脱炭酸経路の代謝産物:トリプタミン、インドール−3−イルアセトアルデヒド、及びインドール−3−イル酢酸
(4)アミノ基転移経路の代謝産物:係る代謝産物は、インドール−3−イルピルビン酸のみ
(5)他の複合代謝産物:ハルマン(harman)及びノルハルマン(norharman)
を含んだ。
【0050】
阻害率の程度に基づく代謝産物の種類に関して以下に示されている結果を得た。
【0051】
不活性か又は弱い(即ち、20%未満の阻害率を生じる)阻害物質
これらは(括弧内にALDH活性の阻害率%を示している)以下の:トリプトファン(2%)、キノリン酸(13%)、キナルジン酸(7%)、アントラニル酸(9%)、α−ケトアジピン酸(1%)、ニコチンアミド(7%)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)(15%)、5−ヒドロキシインドール−3−イル酢酸(4%)、5−ヒドロキシトリプトホル(7%)、トリプタミン(0%)及びインドール−3−イン酢酸(11%)であった。同様の実験条件下で、周知のALDH阻害剤ジスルフィラムは、同様の濃度(100μM)で、95%の阻害率を生じた。これらのデータより、トリプトファン自身も上記代謝産物もどちらも、in vitroでの任意の有意なALDH活性の阻害を示さず、故にin vivoでも有意な作用を発揮する可能性は低い。最も強い阻害物質、セロトニンでさえ、in vivoでそのレベルは、100μMに達しないので有意な作用を発揮する可能性は低い。
【0052】
中程度に良い(即ち20−56%の阻害率を生じる)阻害物質
以下のトリプトファン代謝産物は100μMの濃度で試験をした時にin vitroで中程度の細菌のALDH活性の阻害を生じた。キヌレニン(24%)、キサンツレン酸(56%)、5−ヒドロキシトリトファン(hydroxytrytophan)(23%)、インドール−3−イルアセトアルデヒド(55%)、ハルマン(18%)及びノルハルマン(23%)、(全て、同じ濃度(100μM)での一般的なALDH阻害物質のジスルフィラムによる95%の阻害率に対する)ここで、重ねていうと、ことによると所定の条件下によるキサンツレン酸を除いては、一般的にこれらの代謝産物を、in vivoでALDHの阻害を生じるこのレベルにまで蓄積できる見込みはない。
【0053】
強い(即ち60%超の阻害率を生じる)阻害物質
以下のトリプトファン代謝産物は100μMの濃度での試験をした時にin vitroで強い細菌のALDH活性の阻害を生じた。3−ヒドロキシキヌレニン(97%)、3−ヒドロキシアントラニル酸(97%)、キヌレン酸(90%)、インドール−3−イルピルビン酸(94%)(同じ濃度(100μM)でのジスルフィラムによる95%の阻害率に対する)。
【0054】
実施例2−より薄い濃度にて試験した強い阻害物質
次いで、強い阻害性のトリプトファン代謝産物を2つのより薄い濃度:10μM及び2μMで試験した。
【0055】
上記4つの阻害性のトリプトファン代謝物を、同濃度のジスルフィラムの濃度に対して、10μM及び2μMのより薄い濃度での細菌のALDH活性の阻害について試験した。10μMでは、阻害率は以下のとおり:3−ヒドロキシキヌレニン(55%)、3−ヒドロキシアントラニル酸(17%)、キヌレン酸(30%)及びインドール−3−ピルビン酸(29%)(10μMのジスルフィラムによる99%の阻害率に対する)。これらのトリプトファン代謝産物を2μMの濃度で試験した時、インドール−3−イルピルビン酸のみが24%の有意な細菌のALDH活性の阻害率を示した。他の3つの代謝産物は有意な作用を発揮しなかった(3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸、それぞれに関しては+1%,3%及び5%)。同じ実験条件下で、ジスルフィラム(2μM)ではALDH活性の阻害率72%が生じた。
【0056】
ホニュウ類のミトコンドリア又は低K m ALDHを用いるトリプトファン代謝産物による更なる実験
ホニュウ類資源、即ちラットの肝臓由来のALDHの活性に対するトリプトファン代謝産物の作用を低Km及び高KmのALDHを共に含むラットの肝臓由来の調製品を用いて試験し、そして実験1におけるのと同じプロトコールの下アッセイした。低Km酵素の有効な阻害率を試験することからもたらされる予備の結果では、細菌の酵素の最も強い阻害を生じた4つのトリプトファン代謝産物(即ち、3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸)が全て、薄い2μMのレベルの濃度でそれぞれ65%,46%,30%及び37%阻害率を生じ、ホニュウ類の低Km酵素の活性の、強い阻害物質であることを示している。実験条件下で、ジスルフィラムは2μMの濃度で低Km酵素の30−46%の阻害率を生じた。これらの結果は、トリプトファン代謝産物は低Km又はミトコンドリア形態のALDHの強い阻害物質であり、従って、有効なアルコール中毒症の嫌気療法剤であることを確かに確証及び示唆している。
【0057】
結論
上記の結果より、多くの更なる結論及び意見がなされて良い。第一に阻害作用を懸念する。その理由は、3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸は、非ヒドロシキル化誘導体のキヌレニン及びアントラニル酸のそれぞれよりも一層有効なALDH阻害物質であるから、ベンゼン環の第3位におけるヒドロキシ基の存在が、阻害又は強い阻害を与える結論を下して良い。3位での(クロロもしくは他のハロ等)及び/もしくは更なる位置での他の置換基が阻害もしくは強い阻害を与えることもありえる。
【0058】
第二に、トリプトファン、トリプタミン、5−ヒドロキシトリプタミン又はその代謝産物の5−ヒドロキシイノール−3−イル酢酸及び5−ヒドロキシトリプトホルによる有意な阻害はなかったので、インドール構造もその5位におけるか又はアミノ基側鎖の存在ヒドロキシル化も阻害を呈さない結論を下して良い。
【0059】
第三に、インドール−3−イルアセトアルデヒドのようなアルデヒド代謝産物は、酵素に対するアセトアルデヒドとの競合物である理由からほぼ確かに良い阻害物質である。しかし、これらは、in vivoで対応する酸を酸化しうるので、治療的な利用性を欠いている可能性が高い。
【0060】
実施例4−確認のin vivo試験
4つの強い阻害性の化合物及び他のTrp代謝産物が、ホニュウ類の肝臓中in vivoでアセトアルデヒドの酸化を担うALDH形態即ち、ミトコンドリアの酵素か又はいわゆる低Km酵素を阻害できるかどうかも確かめるのに、更なる実験を行った。
【0061】
従って、実験をラットの肝臓由来の調製品を用いて行った。ここにおいて、異なる基質(アセトアルデヒド)濃度、即ち、低Km酵素に対する5μM及び高Km酵素に対する5mMを除いては、低Km及び高Kmの酵素を同時に測定できうる。
【0062】
実施例1のように、Trp代謝産物及びTrp自身の全範囲のスクリーニングで、ホニュウ類の酵素に対して試験した全てのTrp代謝産物、上記の4つの代謝産物(3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−ピルビン酸)は、重ねて、低いKm酵素の最も有効な阻害物質であったことが明らかになった。従って、100μMの濃度で、これらの4つの酵素は、100μMの濃度の一般的な阻害物質ジスルフィラムの46−50%を比較して、それぞれ、69%,76%,43%及び53%の有為な阻害率を生じた。10μMの濃度で、上記4つのTrp代謝産物による低Kmの酵素の活性の阻害率は、10μMの濃度のジスルフィラムによる38−43%の阻害率に対してそれぞれ52%,54%,43%及び38%であった。最後に、2μMの濃度で、上記4つのTrp代謝産物による阻害率は、2μMの濃度のジスルフィラムによる30−46%の阻害率に対して、それぞれ55%,46%,40%,30%であった。
【0063】
これらのデータより、上に列挙した4つのALDH阻害性のTrp代謝産物、即ち3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸は、現在用いられている嫌悪療法薬のジスルフィラムと比べてラットの肝臓のミトコンドリア由来の低いKm酵素の阻害物質と強さに関して同等か又はより強くさえもある。低Km酵素の阻害は、有効なアルコール中毒症の嫌悪治療剤に対する重要な必須条件であり、そして故にこの結果は、より早い発見を支持しそして補強するのみではなく、有効なアルコール中毒症の嫌悪療法剤としてこれらTrp代謝産物を提案することの正当性に対する強い裏付けも供する。
Claims (34)
- (a)ALDHを阻害する量のTrp代謝産物、もしくは(本明細書中で定義した)その類似体もしくは誘導体、か又は(b)(本明細書中で定義した)その生物前駆体、か又は(c)(本明細書中で定義した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤の、アルコール中毒症及び/又はアルコール依存症の治療の為の薬剤の調製における、利用。
- 請求項1記載のALDHを阻害する量のTrp代謝産物、もしくはその類似体もしくは誘導体の利用。
- 前記Trp代謝産物が、キヌレニン−ニコチン酸;セロトニン;トリプタミン又は脱炭酸;及びアミノ基転移代謝経路から選択した代謝経路により生産可能なものである、請求項1又は2記載の利用。
- 前記Trp代謝産物が1又は複数の以下の:
(a)3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸;
(b)通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、他のトリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(c)(a)及び(b)の誘導体であって、ここにおいて
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
誘導体
から選択されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の利用。 - 前記Trp代謝産物がキヌレニン−ニコチン酸代謝経路により生産可能なものである、請求項1〜4のいずれか1項記載の利用。
- 前記Trp代謝産物が、3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸、インドール−3−イルピルビン酸;及び本明細書中で定義した、その類似体及び誘導体である、請求項1〜5のいずれか1項記載の利用。
- 前記Trp代謝産物が、アミノ基転移経路により生産可能なものである、請求項1〜4のいずれか1項記載の利用。
- 前記Trp代謝産物が、インドール−3−ピルビン酸;及び本明細書中で定義したその類似体及び誘導体から選択されている、請求項1〜4及び7のいずれか1項記載の利用。
- Trp代謝産物が1又は複数の以下の:
(a)3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸以外の、通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体
(b)(a)において定義したもの、及び3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸から選択した化合物であって、ここにおいて、化合物は:
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
化合物の誘導体
から選択されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の利用。 - ALDHを阻害する量のTrp代謝産物を生産可能である(本明細書中に定義した)Trp代謝経路を増強できる量の請求項1記載の増強剤の利用。
- 前記増強剤が(本明細書中で定義した)ALDH阻害性の代謝産物の生物前駆体であり、係る生物前駆体は:Trp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物から選択されている、請求項1又は10記載の利用。
- 増強剤が、(本明細書で定義した)ALDH阻害性の代謝産物の増強剤であり、その増強剤は:基質のALDH阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する酵素及び触媒、並びに、ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質をALDH非阻害性の代謝産物に転換する酵素及び触媒の阻害物質から選択されている、請求項1又は10記載の利用。
- 前記基質がトリプトファン、トリプトファン代謝産物、もしくは(本明細書中で定義した)その類似体もしくは誘導体である、請求項12記載の利用。
- 前記基質が:
(a)3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸;
(b)通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、他のトリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(c)(a)及び(b)の誘導体であって、ここにおいて
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
(a)及び(b)の誘導体
から選択されている、請求項12又は13記載の利用。 - 前記増強剤がキヌレニン−ニコチン酸経路の酵素の阻害物質である、請求項12〜14のいずれか1項記載の利用。
- 前記増強剤が、酵素キヌレニナーゼか又はキヌレニンヒドロキシラーゼの阻害物質である、請求項12〜15のいずれか1項記載の利用。
- 前記増強剤が:
(a)1又は複数のTrp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物に伴い、
(b)ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質の、ALDH非阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する、酵素及び触媒の1又は複数の阻害物質
を含んで成る、請求項10〜16のいずれか1項記載の利用。 - 前記増強剤が、
(a)Trpに伴い、
(b)ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質の、ALDH非阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する、1又は複数の酵素及び触媒
を含んで成る、請求項10〜17のいずれか1項記載の利用。 - 前記増強剤が、
(a)1又は複数のTrp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物に伴い、
(b)キヌレニン−ニコチン酸経路の酵素、例えば、キヌレニナーゼもしくはキヌレニンヒドロキシラーゼの1もしくは複数の阻害物質
を含んで成る、請求項10〜18のいずれか1項記載の利用。 - 治療における、インドール−3−イルピルビン酸を除く、トリプトファン、トリプトファン代謝産物、もしくは(本明細書中で定義した)その類似体もしくは誘導体から選択した化合物の利用。
- (a)3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸以外の、通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(b)(a)において定義したもの、及び3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸から選択した化合物であって、ここにおいて化合物は、
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
化合物の誘導体
から選択した化合物の調製における、Trpか又はその代謝産物の利用。 - (a)Trp代謝産物、もしくは(本明細書中で定義した)その類似体もしくは誘導体、か又は
(b)(本明細書中で定義した)その生物前駆体、か又は、
(c)(本明細書中で定義した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤
から選択した化合物を、医薬的に許容できるそれらの担体を伴い含んで成る、医薬製剤。 - 前記化合物が、
(a)3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸;
(b)通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、他のトリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(c)(a)及び(b)の誘導体であって、ここにおいて
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
(a)及び(b)の誘導体
から選択されている、請求項22記載の製剤。 - 前記化合物が、
(a)3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸以外の、通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(b)(a)において定義したもの、及び3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸から選択した化合物であって、ここにおいて化合物は、
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
化合物の誘導体
から選択されている、請求項22又は23記載の製剤。 - 前記化合物が(本明細書中で定義した)ALDHを阻害する量のTrp代謝産物が生産可能である、Trp代謝経路の増強をできる剤から選択されている、請求項22記載の製剤。
- 前記増強剤が(本明細書中で記載した)ALDH阻害性の代謝産物の生物前駆体であり、その生物前駆体は:Trp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物より選択されている、請求項22又は25記載の製剤。
- 前記増強剤が(本明細書中で記載した)ALDH阻害性の代謝産物の増強剤であり、その増強剤は:基質のALDH阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する酵素及び触媒、並びに、ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質をALDH非阻害性の代謝産物に転換する酵素及び触媒の阻害物質から選択されている、請求項22又は25〜26のいずれか1項記載の製剤。
- 前記増強剤が:
(a)1又は複数のTrp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物に伴い、
(b)ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質の、ALDH非阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する酵素及び触媒の1又は複数の阻害物質
を含んで成る、請求項22又は25〜27のいずれか1項記載の製剤。 - 前記増強剤が:
(a)Trpに伴い(b)ALDH阻害性のTrp代謝産物である基質の、ALDH非阻害性のTrp代謝産物への転換を増強する酵素及び触媒の1又は複数の阻害物質
を含んで成る、請求項22又は25〜28のいずれか1項記載の製剤。 - 前記増強剤が:
(a)1又は複数のTrp及びTrpのALDH非阻害性の代謝産物に伴い、
(b)キヌレニン−ニコチン酸経路の酵素、例えば、キヌレニナーゼもしくはキヌレニンヒドロキシラーゼの1もしくは複数の阻害物質
を含んで成る、請求項22又は25〜29のいずれか1項記載の製剤。 - (a)3−ヒドロキシキヌレニン及び3−ヒドロキシアントラニル酸以外の、通常ベンゼン環中に3−ヒドロキシ基が不在の、トリプトファン代謝産物の3−ヒドロキシ類似体;及び
(b)(a)において定義したもの、及び3−ヒドロキシキヌレニン、3−ヒドロキシアントラニル酸、キヌレン酸及びインドール−3−イルピルビン酸から選択した化合物であって、ここにおいて化合物は、
(i)その3−ヒドロキシ基が、求核基、例えばハロ(クロロ等)及びアルコキシ、及び他の親水基、並びに他の置換基、例えば低級(C1−6)アルキル(メチル等)から選択した置換基により置換されている、及び/又は
(ii)これらの置換基のいずれかにより1又は複数の他の位置(3−ヒドロキシキの他)を置換されている
化合物の誘導体
から選択した、化合物。 - (a)Trp、Trp代謝産物及び(本明細書中で定義した)その類似体及び誘導体、及び
(b)(本明細書中で定義した)その生物前駆体、及び
(c)(本明細書中で定義した)(a)及び/もしくは(b)の増強剤
から選択した治療的に有効な量の化合物の患者への投与を含んで成る、それを必要とする患者を治療する方法。 - アルコール中毒症及び/もしくはアルコール依存症を治療もしくは予防する為の、請求項32記載の方法。
- 対応する未置換のTrp代謝産物の置換により調製した、請求項31記載の化合物。
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