JP2004501946A - 分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレートを含むスキンケア化粧品組成物 - Google Patents
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Abstract
分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレートを含むスキンケア化粧方法及び化粧品組成物。本発明の組成物は皮脂細胞からの皮脂分泌のコントロール、改良された脂コントロール及び改良された皮膚感を与え、てかり及びべたつきを防ぎ、またしわや老化した皮膚の外観の改善、肌の色の改善、光加齢皮膚の処置、皮膚の輝き、明るさやつやの改善、及び皮膚の全体的に健全で若々しい外観をもたらす老化防止効果も与える。
Description
【0001】
本発明は、分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレートを含む化粧品組成物を皮膚に外用することによりヒト皮膚をコンディショニングするための化粧方法及び化粧品組成物に関する。
【0002】
皮脂は皮脂細胞(皮膚中の皮脂腺の細胞)から生じ、その後皮膚表面に分泌する皮膚脂である。しばしば見られる望ましくない皮膚状態は「脂性肌」であり、これは皮膚上に過剰の皮脂が生じたために起こる。脂性肌は、てかった望ましくない外観及び許容できない触感を伴い、いろいろな年令層に影響を与える。従って、皮脂コントロール及び老化防止効果の両効果を与える化粧品が非常に望ましい。
【0003】
従来技術には、分枝鎖アルコールが皮脂抑制のような美容効果を発揮する化合物として開示されている。例えば、Burgerらに付与された米国特許第5,756,109号(以後、“Burger ’109”)は、皮膚コンディショニング組成物としてレチノールと共に非環式多不飽和ジテルペンアルコール、ゲラニルゲラニノールを使用することを教示している。Burger ’109は、レチノールと共に分枝鎖アルコールを使用する利点の1つとして皮脂抑制を開示している。Hataらに付与された米国特許第5,344,850号は、4本のメチル分枝鎖を有するC18飽和もしくは不飽和アルコールを含むニキビの処置または予防用外用組成物を開示している。
【0004】
分枝鎖アルコールには本質的にビニルの特徴である不快なにおい、すなわち「新車のにおい」があるという問題があり、このため皮膚コンディショニング化粧品組成物への使用は非常に望ましくない。更に、分枝鎖アルコールはそれ自体水不溶性である。
【0005】
従来技術には、分枝鎖アルコールの誘導体をパーソナルクレンジング組成物を含めた各種用途に使用することが開示されている。例えば、The Proctor & Gamble CompanyのWO99/18928号は、疎水性基及び親水性基を有する分枝鎖界面活性剤系を含むパーソナルクレンジング組成物を開示している。疎水性基は中鎖の分枝状及び直鎖状界面活性剤化合物からなる。親水性基はスルフェート及び/またはそのエトキシレート誘導体から選択される。
【0006】
Springmannらに付与された米国特許第3,992,443号(以後、“Springmann ’443”)は、アルコールまたはエーテルアルコールを1段階でカルボキシメチル化する方法を開示している。Springmann ’443は適当な出発アルコールとして直鎖アルコール及び分枝鎖アルコールを使用することを教示している。
【0007】
Cripeらに付与された米国特許第6,020,303号(以後、“Cripe ’303”)は、中鎖分枝状第1級アルキル疎水性基及び親水性基から誘導される洗浄性の界面活性剤組成物を開示している。Cripe ’303は、洗濯及びクリーニング組成物中に使用するためのアルキルスルフェートを具体的に開示している。
【0008】
Birtwistleらに付与された米国特許第5,093,112号は、アルコール及びアルキルまたはアルケニルホスフェート塩を含む外用クレンジング(洗浄)組成物を開示している。
【0009】
上で引用した従来技術は、分枝鎖アルコールの否定的な特性を回避する皮膚コンディショニング用の化粧品組成物または化粧方法を示唆も開示もしていない。従って、分枝鎖アルコールに関連する不快なにおい及び水不溶性を解消して、分枝鎖アルコールの皮脂抑制及びスキンコンディショニングに関する有利な効果を保持している化粧品組成物が依然として要望されている。
【0010】
本発明は、
(i)約0.001〜約50%の式A:
R−O−M (A)
[式中、Rは少なくとも9個の炭素原子、通常9〜15個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝アルキル鎖であり、Oは酸素原子であり、Mは(−CH2CO2X)、(−(CH2CH2O)n−CH2CO2X){式中、nは少なくとも1の整数であり、Xは水素またはカチオンである}及びその混合物から選択される]
を有する化合物、及び
(ii)化粧品上許容され得る賦形剤
を含むスキンケア化粧品組成物を包含する。
【0011】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより脂性肌状態、特に顔の中のそのような状態をコントロールまたは予防する化粧方法も包含する。
【0012】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより皮脂細胞からの皮脂の分泌を低減、予防またはコントロールする化粧方法も包含する。
【0013】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより皮膚中の線維芽細胞によるコラーゲン合成を刺激する化粧方法も包含する。本発明の方法及び組成物は皮脂細胞からの皮脂分泌のコントロール、改良された脂コントロール及び改良された皮膚感を与え、てかり及びべとつきを抑え、またしわや老化した皮膚の外観の改善、肌の色の改善、光老化皮膚の治療、皮膚の輝き、明るさやつやの改善、及び皮膚の全体的に健全で若々しい外観をもたらす老化防止効果も与える。
【0014】
実施例及び比較例を除き、具体的に記載されている場合を除き、材料の量または反応状態、材料の物理的特性及び/または使用を表す本明細書中の数字にはすべて「約」が付くと理解されたい。すべての量は、特記しない限り水中油型エマルションの重量に基づく。
【0015】
本明細書中、用語「皮膚(肌)」には顔、首、胸、背中、腕、手、脚及び頭の皮膚が含まれる。
【0016】
本発明の方法及び組成物は、一般式A:
R−O−M (A)
[式中、Rは少なくとも9個の炭素原子、通常9〜15個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝状アルキル鎖であり、Oは酸素原子であり、Mは(−CH2CO2X)、(−(CH2CH2O)n−CH2CO2X){式中、nは少なくとも1の整数であり、Xは水素またはカチオンである}及びその混合物から選択される]
を有する分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレート(以後「化合物A」という)を含む。カチオンは、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン及び第4級アルキルアミンを含むアミンから選択され得るが、これらに限定されない。
【0017】
本発明の分枝状アルキル鎖は、上記したように少なくとも9個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝状アルコールから誘導される。下記実施例1に記載されているように、9個未満の炭素原子を有するアルコールはコラーゲンの合成を助けない。本発明の化合物が誘導される好ましいアルコールは、最大の効果を得るために全部で少なくとも10個の炭素原子を有する。本発明の化合物が誘導される最も好ましいアルコールは最低コストで最大の効果を達成するために2〜5本の分枝鎖を有する。市販されているので、分枝鎖は好ましくはメチル分枝鎖である。アルコールは各種鎖長のアルコールの混合物であってもよい。前記した混合アルコール中の主要アルコールが全部で少なくとも9個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有している限り、前記した混合アルコールは本発明の化合物Aを誘導するのに適している。
【0018】
分枝鎖アルコールのカルボキシメチル化は分枝鎖アルコールへのカルボキシル基の付加を含む。化合物Aは、例えばExxonまたはHenkelから市販されているアルコールから誘導される。エトキシル化は、まず分枝鎖アルコールへのエチレンオキシドの付加とその後のカルボキシメチル化を含む。
【0019】
塩形態の化合物A(式A中のMはカチオンである)が好ましい。なぜならば、前記塩により皮膚に適用する前の本発明の組成物は中性pHとなり、刺激が避けられるからである。更に、前記塩は皮膚と接触すると解離して、本発明の組成物のアニオン性の有利な作用を発揮する。好ましくは、市販されているのでナトリウム塩が好ましい。
【0020】
本発明の化合物Aは、望ましくないにおいを排除しながら分枝鎖アルコールの有利な皮脂抑制効果を保持している。また、化合物Aはアニオン性界面活性剤であるので負電荷を与え、それにより皮膚表面への界面活性剤の結合が助けられる。水溶性により皮膚へのデリバリー効果を発揮する。更に、分枝鎖アルコール上にスルフェート基を含むような従来の界面活性剤と比較して、化合物A中のカルボキシル基はより優れた金属キレート剤であり、比較的低酸性(pKa約3)であるので皮膚に対して低刺激性である。
【0021】
カルボキシル基はスルフェート基に比して低分子量を有し、よってカルボキシル基の量は少なくてもスルフェート基よりも高い効果が得られる。
【0022】
化合物Aは、本発明の方法及び組成物において組成物の0.001〜約50重量%、好ましくは0.1〜20重量%、最も好ましくは0.1〜10重量%の量使用する。
【0023】
化合物Aを含む本発明の組成物はレチノイドも含み得る。レチノイドは、皮膚線維芽細胞によるコラーゲン合成を増加させる。この結果、日光ダメージは防御され、しわが寄った皮膚は滑らかとなる。化合物Aにレチノイドを添加すると、化合物A単独に比して脂質生成が抑制され、コラーゲン合成が増加する。本明細書中、用語「レチノイド」にはレチノイン酸、レチノール、レチナール及びレチニルエステルが含まれる。用語「レチノイン酸」には13−シス−レチノイン酸及びすべてのトランス−レチノイン酸が含まれる。
【0024】
本明細書中、用語「レチノール」にはレチノールの異性体、すなわちすべてのトランス−レチノール、13−シス−レチノール、11−シス−レチノール、9−シス−レチノール、3,4−ジデヒドロレチノールが含まれる。好ましい異性体はすべてのトランス−レチノール、13−シス−レチノール、3,4−ジデヒドロレチノール、9−シス−レチノールである。広い商業的活性を有しているので、すべてのトランス−レチノールが最も好ましい。
【0025】
レチニルエステルはレチノールのエステルである。用語「レチノール」の定義は上記した通りである。本発明で使用するのに適したレチニルエステルはレチノールのC1−30エステル、好ましくはC2−20エステルであり、市販されているのでC2エステル、C3エステル及びC16エステルが最も好ましい。レチニルエステルの例には、パルミチン酸レチニル、ギ酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、ラウリン酸レチニル、トリデカン酸レチニル、ミリスチン酸レチニル、ペンタデカン酸レチニル、ヘプタデカン酸レチニル、ステアリン酸レチニル、イソステアリン酸レチニル、ノナデカン酸レチニル、アラキドン酸レチニル、ベヘン酸レチニル、リノール酸レチニル、オレイン酸レチニル、乳酸レチニル、グリコール酸レチニル、ヒドロキシカプリン酸レチニル、ヒドロキシラウリン酸レチニル、酒石酸レチニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明におけるレチノイドは組成物の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.01〜0.05重量%の量で存在する。
【0027】
本発明の方法及び組成物において使用される化合物Aは液体形態であってもよい。この場合、本発明は担体が存在していなくても有効である。しかしながら、本発明の組成物は化合物Aに対する希釈剤、分散剤または担体として機能し、組成物を皮膚に適用したときに化合物Aの分布を促進する化粧品上許容され得る賦形剤を含む。
【0028】
前記賦形剤は水性、無水またはエマルションであり得る。好ましくは、組成物は水性またはエマルション、特に油中水型または水中油型エマルションである。水が存在させるとき、その量は組成物の5〜99重量%、好ましくは40〜90重量%、最適には60〜90重量%の範囲であり得る。
【0029】
水の他に、比較的揮発性の溶媒も本発明の組成物において担体として機能し得る。最も好ましいものは一価C1−3アルカノールである。これらには、エチルアルコール、メチルアルコール及びイソプロピルアルコールが含まれる。一価アルカノールの量は組成物の1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、最適には15〜40重量%の範囲であり得る。
【0030】
皮膚軟化薬も化粧品上許容され得る担体として機能し得る。これらの物質はシリコーン油及び合成エステルの形態であり得る。皮膚軟化薬の量は組成物の0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲であり得る。
【0031】
シリコーン油は、揮発性物質及び非揮発性物質に分類され得る。本明細書中、「揮発性物質」の用語は、周囲温度で測定可能な蒸気圧を有する物質を指す。好ましい揮発性シリコーン油は、3〜9個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状または線状ポリジメチルシロキサン類から選択される。線状揮発性シリコーン物質は通常25℃で約5センチストークス未満の粘度を有し、環状物質は通常約10センチストークス未満の粘度を有する。
【0032】
皮膚軟化薬として有用な非揮発性シリコーン油には、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン及びポリエーテルシロキサンコポリマーが含まれる。本発明で有用な本質的に非揮発性のポリアルキルシロキサンには、例えば、25℃で約5,000,000〜約25,000,000センチストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンが含まれる。本発明の組成物において有用な好ましい非揮発性皮膚軟化薬には、25℃で約10〜約400センチストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンがある。
【0033】
エステル皮膚軟化薬の中には、
(1) 10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルまたはアルキルエステル類(その例には、ネオペンタン酸イソアラキジル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル及びオレイン酸オレイルが含まれる)、
(2) エーテル−エステル類(例えば、エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル)、
(3) 多価アルコールエステル類。エチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200〜6000)モノ−及びジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが満足な多価アルコールエステルである、
(4) 蝋エステル類(例えば、密蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル及びベヘン酸アラキジル)、
(5) ステロールエステル類(例えば、コレステロール脂肪酸エステル)
がある。
【0034】
10〜30個の炭素原子を有する脂肪酸も本発明の組成物において化粧品上許容され得る担体として配合され得る。このカテゴリーの例には、ペラルゴン酸、乳酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸及びエルカ酸である。
【0035】
多価アルコールタイプの保湿剤も本発明の組成物において化粧品上許容され得る担体として使用され得る。保湿剤は、皮膚軟化薬の有効性を高めるのを助け、落屑化を減らし、蓄積した落屑の除去を刺激し、皮膚感触を改善する。典型的な多価アルコールには、グリセロール、ポリアルキレングリコール、及びより好ましくは(プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びその誘導体を含めた)アルキレンポリオール及びその誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロール及びその混合物が含まれる。最良の結果のためには、保湿剤は好ましくはプロピレングリコールまたはヒアルロン酸ナトリウムである。保湿剤の量は組成物の0.5〜30重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲であり得る。
【0036】
増粘剤も本発明の組成物の化粧品上許容され得る担体の一部として使用され得る。典型的な増粘剤には、架橋アクリレート(例えば、Carbopol 982)、疎水性改質したアクリレート(例えば、Carbopol 1382)、セルロース誘導体及び天然ゴムが含まれる。有用なセルロース誘導体には、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース及びヒドロキシメチルセルロースがある。本発明で好適な天然ガムには、グアー、キサンタン、スクレロチウム、カラゲーナン、ペクチン及びその組合せが含まれる。増粘剤の量は組成物の0.0001〜5重量%、通常0.001〜1重量%、最適には0.01〜0.5重量%の範囲であり得る。
【0037】
水、溶媒、シリコーン、エステル、脂肪酸、皮膚軟化薬及び/または増粘剤は合わせて組成物の1〜99.9重量%、好ましくは80〜99重量%の量で化粧品上許容され得る担体を構成する。
【0038】
使用する乳化剤の平均親水性/疎水性バランス(HLB)に大きく依存して油中水型乳液または水中油型乳液を提供すべく乳化剤と共に油または油性物質を使用し得る。
【0039】
各種の追加活性成分を本発明の化粧品組成物中に存在させてもよい。活性成分とは、皮膚軟化薬や組成物の物理的特性を改善するだけの成分以外の美容成分と定義される。このカテゴリーに限定されないが、包括的な例には追加の抗皮脂成分(例えば、タルク及びシリカ)及び日焼け止め剤が含まれる。
【0040】
日焼け止め剤には、紫外光をブロックするために通常使用されている物質が含まれる。例示化合物は、PABA、シンナメート及びサリチレートの誘導体である。例えば、アボベンゾフェノン(Parsol(登録商標)1789)、オクチルメトキシシンナメート及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても公知)を使用することができる。オクチルメトキシシンナメート及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンは、それぞれParsol MCX及びBenzophenone−3の商標で市販されている。本組成物中に使用される日焼け止め剤の厳密な量は所望する日光UV線からの保護度に依存して変更可能である。
【0041】
多くの化粧品組成物、特に水を含有する化粧品組成物は潜在的に有害な微生物の増殖から保護されなければならない。従って、保存剤が必要である。好適な保存剤には、p−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、ヒダントイン誘導体、プロピオネート塩及び各種4級アンモニウム化合物が含まれる。本発明の特に好ましい保存剤はメチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール及びベンジルアルコールである。保存剤は通常組成物の約0.1〜2重量%の範囲の量で使用される。
【0042】
本発明の組成物は主にヒト皮膚に対して外用するための製品として、特に過剰の皮脂分泌をコントロールまたは予防するための製品として使用される。
【0043】
使用する場合、好適な容器またはアプリケーターからある量(例えば、1〜100ml)の本発明の組成物を皮膚の露出域に適用し、所要によりその後手、指または適当な器具を用いて皮膚に広げたり及び/または皮膚に擦り込む。
【0044】
本発明の皮膚化粧品組成物は任意の形態を有し得、例えば化粧水、ジェル、ローション、流動クリームまたはクリームとして処方され得る。前記組成物は、その粘度に合った適当な容器に包装され、消費者により使用され得る。例えば、ローションまたは流動クリームはビン、ロールボールアプリケーター、噴射剤作動式エアゾール容器、または指で操作するのに適したポンプを取り付けた容器に詰めることができる。組成物がクリームの場合には、非変形ビンまたはスクィーズ容器(例えば、チューブまたは蓋付きジャー)に保存するだけでよい。従って、本発明は、本明細書に記載の化粧品上許容され得る組成物を収容した密閉容器をも提供する。
【0045】
本組成物は、引用により本明細書に取り込まれる米国特許第5,063,057号に記載されているようなカプセルに収容することもできる。
【0046】
下記特定実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0047】
実施例で使用した以下のアルコールはExxonから入手した。
【0048】
商品名 分枝鎖
Exxal(登録商標)7:分枝鎖及び直鎖異性体の混合物、約40%のジメチルペンタノール、
Exxal(登録商標)8:メチル分枝鎖のみ、少なくとも約38%のジメチルヘキサノール、
Exxal(登録商標)10:トリメチルヘプタノール及びジメチルオクタノール、
Exxal(登録商標)12:トリメチルノナノール、
Exxal(登録商標)13:テトラメチルノナノール及びトリメチルデカノール。
【0049】
実施例1
本実施例では、各種直鎖アルコール及び分枝鎖アルコールのみを用いる処置に応答した線維芽細胞によるプロコラーゲンIの産生を調べた。
【0050】
コラーゲンは主要な皮膚タンパク質である。コラーゲンの合成は老化または皮膚ダメージにより減少する。コラーゲンが劣化または分解すると、皮膚の抗張力が高くなり、しわやたるみが生ずる。ヒトを含めた多くの研究で、コラーゲンタイプIが光ダメージがひどくなるにつれて減少することが分かっている(Kligman,A.,JAMA,210,p.2377−2380(1969);Lavker,R.,J.Inv.Derm.,73,79−66(1979);Smith,J.ら,J.Inv.Derm.,39,p.347−350(1962);及びShuster,S.ら,Br.J.Dermatol.,93,p.639−643(1975)参照)。また、太陽を浴びた皮膚におけるしわの組織とコラーゲンレベルの低下に関する幾つかの相関関係も報告されている。Chen,S.,Kiss,I.,J.Inv.Derm,98,248−254(1992)参照。Voorheesらは、光ダメージを受けたヒト皮膚をトレチノインで局所処置するとコラーゲンタイプIが回復するという知見により上記報告を裏付けている。Christopher,E.ら,The New Eng.Jou.of Medicine,329,p.530−535(1993)参照。プロコラーゲンIはコラーゲンの前駆体である。試験化合物の適用に応答したプロコラーゲンIの産生の増加は上昇したコラーゲンレベルの指標である。
【0051】
スロットブロットのためのプロコラーゲンI染色プロトコル
新生児ヒト皮膚線維芽細胞はカリフォルニア州サンディエゴに所在のClonetics Corp.から購入した。細胞培養用材料はすべてニューヨーク州に所在のLife Technologiesから購入し、5〜10経代で使用した。細胞を96ウェルプレートの内側48ウェルにおいて2mM L−グルタミン、10% ウシ胎児血清、抗生物質溶液及び抗真菌剤溶液を補充した高グルコースのDMEM(ダルベッコ変法イーグル培地)を含む培地に約10,000/ウェルの密度で接種した。
【0052】
次いで、細胞を2日間集密まで増殖させた。集密で、培地を除去し、細胞を無血清DMEMで洗浄し、各ウェルに無血清DMEM中に試験化合物を含む溶液200μlを添加した。各添加を6ウエルのすべてで繰り返した。試験化合物は下表1に示す濃度で使用した。コントロールには試験化合物を含めなかった。24時間後、試験化合物溶液またはコントロール溶液を除去し、細胞に無血清DMEM中に試験化合物を含む溶液100μlを再度添加した。
【0053】
ニトロセルロース膜及び3枚の濾紙をTRIS緩衝食塩液(TBS,pH7.3)に浸した。BioRadスロットブロット装置(カリフォルニア州BioRad Labs)の底部に3枚の濾紙、上部に膜をセットし、固定した。100ml/ウェルのTBSを添加した。膜を介してTBSを吸引するために真空を使用した。試験化合物溶液またはコントロール溶液を撹拌した後、100μl/ウェルを添加し、重力濾過した。試験溶液からのプロコラーゲンはこの時点で膜に結合した。
【0054】
膜を装置から取り出し、余分を切り取り、方向付けのために底部の右隅に切り込みを入れた、膜を振盪しながらブロッキング溶液(ダルベッコ変法リン酸緩衝食塩液中5%粉乳)中に4℃で一晩置いた。次いで、膜を、密封バッグにおいて振盪しながら0.1% BSA(ウシ胎児血清)を含むTBS中のラット抗−ヒトプロコラーゲンアミノ末端Ab(Chemicon MAB1912)(1.5ml)(抗体:緩衝液/BSA=1:100)と室温で1.5時間インキュベートした。次いで、膜を除去し、TBS/0.1% ツイーンで5分間3回洗浄した。次いで、膜を、密封バッグにおいて振盪しながら0.1% BSAを含むTBS中のビオチニル化抗ラット−ペルオキシダーゼ結合Ab(Vector Labs)(2ml)(抗体:緩衝液/BSA=1:1000)と室温で1時間インキュベートした。次いで、膜を、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(Sigma)(12.5mg)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド;Sigm)(約3.125ml)、0.2M NaOAc緩衝液(pH5.2)(21.5ml)、H2O2(12.5ml)を含む溶液を用いて染色した。
【0055】
発色するまで膜を染色し、水道水で10分間2回洗浄して反応を停止させた。ブロットをBio−Rad GS700イメージ分析デンシトメーターで走査した。デンシトメーターの測定値からコントロールに対する変化(%)を以下のように算出した。
[{(試験化合物の測定値)−(コントロールの測定値)}/(コントロールの測定値)]×100
コントロールの測定値は100%とした。統計上の有意差(p値)はスチューデントt検定を用いて算出した。
【0056】
得られた結果を表1に要約する。TGF−Bはポジティブコントロールであり、アッセイの整合性を保証するものである。トランスフォーミング増殖因子βが線維芽細胞中のプロコラーゲンIを増加させることは公知である。
【0057】
【表1】
【0058】
表1の結果から明らかなように、本発明の範囲(すなわち、分枝状アルキル鎖に少なくとも全部で9個の炭素原子を含み、少なくとも2本の分枝鎖を有する)外であるExxal(登録商標)7及びExxal(登録商標)8は線維芽細胞によるコラーゲン合成を増加させなかった。対照的に、本発明の化合物Aが誘導されるアルコール[Exxal(登録商標)10、Exxal(登録商標)12及びExxal(登録商標)13]はいずれもコラーゲン合成を増加させた。
【0059】
実施例2
本実施例では、アルコールのカルボキシメチル化を示す。
【0060】
湿気を含まない雰囲気(N2乾燥ボックス)下の小型丸底フラスコにカリウムtert−ブトキシド(9.42g,0.084モル)を秤量して充填した。次いで、ここに乾燥p−ジオキサン(25ml)を添加し、撹拌しながら乾燥p−ジオキサン(15ml)中のExxal(登録商標)13 アルコール(4.0g,0.02モル)及びクロロ酢酸(1.89g,0.02モル)の混合物を添加した。次いで、均質な反応混合物を撹拌し、N2下僅かに還流しながら一晩加熱した。一晩加熱すると、混合物は僅かに着色した。加熱を停止し、室温に冷却した後、固体を濾過し、p−ジオキサンで洗浄し、吸引乾燥すると明色ペースト6.70gが生じた。このペーストを水に溶解し、HClで酸性化し、分液漏斗においてクロロホルムで抽出した。クロロホルムを乾燥し(MgSO4)、濾過した後クロロホルムを回転蒸発器を用いて除去すると、明褐色の油状液体生成物約0.90gが得られた。この液体生成物の1H及び13C−NMRは所望のカルボキシメチル化生成物(酸形態)であることを示した(1Hでは4.11ppmにR−O−CH2CO2の一重線及び3.56ppmにR−CH2−O−の多重線)(13Cでは60.34ppm及び67.88ppmに−CH2−O−CH2−COのピーク)。このことは、液体生成物(シリル化)対出発物質のExxal(登録商標)13 アルコール及びクロロ酢酸のGC分析により更に裏付けられた。カルボキシメチル化生成物はアルコール及びクロロ酢酸よりもそれぞれ約2分及び約6分長い保持時間を有していた。酸形態のカルボキシメチル化生成物の半分を水においてナトリウム塩に変換し、凍結乾燥してナトリウム塩を回収した。酸形態及びナトリウム形態のカルボキシメチル化生成物を以下の実施例で使用した。
【0061】
実施例3
本実施例では、皮脂細胞の脂質生成の抑制に関するデータを示した。
【0062】
イソトリデシルカルボキシメチル化生成物(以下、「イソトリデシルカルボキシメチラート」と呼ぶ)及びそのナトリウム塩は実施例2で得たものであった。
【0063】
成人男性から得たヒト皮脂細胞の2次培養物を48ウェル組織培養プレート(マサチューセッツ州ケンブリッジに所在のCostar Corp.)または96ウェル組織培養プレート(コネチカット州メリデンに所在のPackard Co.)において集密まで増殖させた。皮脂細胞増殖培地は、Cloneticケラチノサイト基礎培地(KBM)に14μg/mlのウシ下垂体抽出物、0.4μg/mlのヒドロコルチゾン、5μg/mlのインスリン、10ng/mlの上皮成長因子、1.2×10−10Mのコレラ毒素、100単位/mlのペニシリン及び100μg/mlのストレプトマイシンを補充したものであった。すべての培養物を7.5% CO2の存在下37℃でインキュベートした。培地は1週間に3回交換した。
【0064】
実験日に増殖培地を除去し、皮脂細胞を滅菌ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM,フェノールレッドなし)で3回洗浄した。新鮮なDMEMを各サンプルにエタノールまたは滅菌蒸留水に溶解させた試験物質5μlを単独で、または1μMまたは10μMのレチノールの存在下で添加した(実験に応じて、2回、3回または4回)。コントロールにはエタノールのみ、レチノールのみまたはフェノールレッドのみを添加し、これはエストロゲン様活性を有し、ポジティブコントロールとして含めた。
【0065】
各プレートをインキュベータに戻して20時間置いた後14C−アセテート緩衝液(最終濃度5mM、比活性56mCi/ミリモル)を添加した。皮脂細胞をインキュベータに戻して4時間置いた後、各培養物をリン酸緩衝食塩液で3回洗浄して非結合標識を除去した。皮脂細胞中に残存する放射性標識を集め、Beckmanシンチレーションカウンターで計数した。
【0066】
結果を表2及び3に要約する。
【0067】
【表2】
表2に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラート及び/またはその塩はいずれの試験濃度でも脂質生成の抑制を高めた。
【0068】
【表3】
表3に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラート塩は単独でもまたはレチノールと組み合わせても脂質生成の抑制が改善された。しかしながら、レチノールを添加すると、イソトリデシルカルボキシメチラート塩は脂質生成の抑制を僅かに増加させた。
【0069】
実施例4
本実施例では、各種試験化合物での処置に応答した線維芽細胞によるプロコラーゲンIの産生を調べた。
【0070】
実験は上記実施例1に記載されているように実施した。増加倍率を試験化合物で処置した細胞のデンシトメーター測定値対コントロールで処置した細胞のデンシトメーター測定値の比として算出した。結果を表4に要約する。
【0071】
【表4】
表4に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラートもコラーゲンの産生を増加させた。
【0072】
本明細書に例示乃至記載されている本発明の特定実施態様は代表例にすぎないと理解すべきである。本明細書の明確な教示を逸脱することなく例示の実施態様に変化を加えることはでき、その変化は本明細書に示唆されるものを含めるが、これらに限定されない。従って、本発明の範囲を決定する際には添付の請求の範囲を参照すべきである。
本発明は、分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレートを含む化粧品組成物を皮膚に外用することによりヒト皮膚をコンディショニングするための化粧方法及び化粧品組成物に関する。
【0002】
皮脂は皮脂細胞(皮膚中の皮脂腺の細胞)から生じ、その後皮膚表面に分泌する皮膚脂である。しばしば見られる望ましくない皮膚状態は「脂性肌」であり、これは皮膚上に過剰の皮脂が生じたために起こる。脂性肌は、てかった望ましくない外観及び許容できない触感を伴い、いろいろな年令層に影響を与える。従って、皮脂コントロール及び老化防止効果の両効果を与える化粧品が非常に望ましい。
【0003】
従来技術には、分枝鎖アルコールが皮脂抑制のような美容効果を発揮する化合物として開示されている。例えば、Burgerらに付与された米国特許第5,756,109号(以後、“Burger ’109”)は、皮膚コンディショニング組成物としてレチノールと共に非環式多不飽和ジテルペンアルコール、ゲラニルゲラニノールを使用することを教示している。Burger ’109は、レチノールと共に分枝鎖アルコールを使用する利点の1つとして皮脂抑制を開示している。Hataらに付与された米国特許第5,344,850号は、4本のメチル分枝鎖を有するC18飽和もしくは不飽和アルコールを含むニキビの処置または予防用外用組成物を開示している。
【0004】
分枝鎖アルコールには本質的にビニルの特徴である不快なにおい、すなわち「新車のにおい」があるという問題があり、このため皮膚コンディショニング化粧品組成物への使用は非常に望ましくない。更に、分枝鎖アルコールはそれ自体水不溶性である。
【0005】
従来技術には、分枝鎖アルコールの誘導体をパーソナルクレンジング組成物を含めた各種用途に使用することが開示されている。例えば、The Proctor & Gamble CompanyのWO99/18928号は、疎水性基及び親水性基を有する分枝鎖界面活性剤系を含むパーソナルクレンジング組成物を開示している。疎水性基は中鎖の分枝状及び直鎖状界面活性剤化合物からなる。親水性基はスルフェート及び/またはそのエトキシレート誘導体から選択される。
【0006】
Springmannらに付与された米国特許第3,992,443号(以後、“Springmann ’443”)は、アルコールまたはエーテルアルコールを1段階でカルボキシメチル化する方法を開示している。Springmann ’443は適当な出発アルコールとして直鎖アルコール及び分枝鎖アルコールを使用することを教示している。
【0007】
Cripeらに付与された米国特許第6,020,303号(以後、“Cripe ’303”)は、中鎖分枝状第1級アルキル疎水性基及び親水性基から誘導される洗浄性の界面活性剤組成物を開示している。Cripe ’303は、洗濯及びクリーニング組成物中に使用するためのアルキルスルフェートを具体的に開示している。
【0008】
Birtwistleらに付与された米国特許第5,093,112号は、アルコール及びアルキルまたはアルケニルホスフェート塩を含む外用クレンジング(洗浄)組成物を開示している。
【0009】
上で引用した従来技術は、分枝鎖アルコールの否定的な特性を回避する皮膚コンディショニング用の化粧品組成物または化粧方法を示唆も開示もしていない。従って、分枝鎖アルコールに関連する不快なにおい及び水不溶性を解消して、分枝鎖アルコールの皮脂抑制及びスキンコンディショニングに関する有利な効果を保持している化粧品組成物が依然として要望されている。
【0010】
本発明は、
(i)約0.001〜約50%の式A:
R−O−M (A)
[式中、Rは少なくとも9個の炭素原子、通常9〜15個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝アルキル鎖であり、Oは酸素原子であり、Mは(−CH2CO2X)、(−(CH2CH2O)n−CH2CO2X){式中、nは少なくとも1の整数であり、Xは水素またはカチオンである}及びその混合物から選択される]
を有する化合物、及び
(ii)化粧品上許容され得る賦形剤
を含むスキンケア化粧品組成物を包含する。
【0011】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより脂性肌状態、特に顔の中のそのような状態をコントロールまたは予防する化粧方法も包含する。
【0012】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより皮脂細胞からの皮脂の分泌を低減、予防またはコントロールする化粧方法も包含する。
【0013】
本発明はまた、本発明の組成物を皮膚に適用することにより皮膚中の線維芽細胞によるコラーゲン合成を刺激する化粧方法も包含する。本発明の方法及び組成物は皮脂細胞からの皮脂分泌のコントロール、改良された脂コントロール及び改良された皮膚感を与え、てかり及びべとつきを抑え、またしわや老化した皮膚の外観の改善、肌の色の改善、光老化皮膚の治療、皮膚の輝き、明るさやつやの改善、及び皮膚の全体的に健全で若々しい外観をもたらす老化防止効果も与える。
【0014】
実施例及び比較例を除き、具体的に記載されている場合を除き、材料の量または反応状態、材料の物理的特性及び/または使用を表す本明細書中の数字にはすべて「約」が付くと理解されたい。すべての量は、特記しない限り水中油型エマルションの重量に基づく。
【0015】
本明細書中、用語「皮膚(肌)」には顔、首、胸、背中、腕、手、脚及び頭の皮膚が含まれる。
【0016】
本発明の方法及び組成物は、一般式A:
R−O−M (A)
[式中、Rは少なくとも9個の炭素原子、通常9〜15個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝状アルキル鎖であり、Oは酸素原子であり、Mは(−CH2CO2X)、(−(CH2CH2O)n−CH2CO2X){式中、nは少なくとも1の整数であり、Xは水素またはカチオンである}及びその混合物から選択される]
を有する分枝鎖アルコールのカルボキシメチラート及び/またはそのエトキシレート(以後「化合物A」という)を含む。カチオンは、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン及び第4級アルキルアミンを含むアミンから選択され得るが、これらに限定されない。
【0017】
本発明の分枝状アルキル鎖は、上記したように少なくとも9個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝状アルコールから誘導される。下記実施例1に記載されているように、9個未満の炭素原子を有するアルコールはコラーゲンの合成を助けない。本発明の化合物が誘導される好ましいアルコールは、最大の効果を得るために全部で少なくとも10個の炭素原子を有する。本発明の化合物が誘導される最も好ましいアルコールは最低コストで最大の効果を達成するために2〜5本の分枝鎖を有する。市販されているので、分枝鎖は好ましくはメチル分枝鎖である。アルコールは各種鎖長のアルコールの混合物であってもよい。前記した混合アルコール中の主要アルコールが全部で少なくとも9個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有している限り、前記した混合アルコールは本発明の化合物Aを誘導するのに適している。
【0018】
分枝鎖アルコールのカルボキシメチル化は分枝鎖アルコールへのカルボキシル基の付加を含む。化合物Aは、例えばExxonまたはHenkelから市販されているアルコールから誘導される。エトキシル化は、まず分枝鎖アルコールへのエチレンオキシドの付加とその後のカルボキシメチル化を含む。
【0019】
塩形態の化合物A(式A中のMはカチオンである)が好ましい。なぜならば、前記塩により皮膚に適用する前の本発明の組成物は中性pHとなり、刺激が避けられるからである。更に、前記塩は皮膚と接触すると解離して、本発明の組成物のアニオン性の有利な作用を発揮する。好ましくは、市販されているのでナトリウム塩が好ましい。
【0020】
本発明の化合物Aは、望ましくないにおいを排除しながら分枝鎖アルコールの有利な皮脂抑制効果を保持している。また、化合物Aはアニオン性界面活性剤であるので負電荷を与え、それにより皮膚表面への界面活性剤の結合が助けられる。水溶性により皮膚へのデリバリー効果を発揮する。更に、分枝鎖アルコール上にスルフェート基を含むような従来の界面活性剤と比較して、化合物A中のカルボキシル基はより優れた金属キレート剤であり、比較的低酸性(pKa約3)であるので皮膚に対して低刺激性である。
【0021】
カルボキシル基はスルフェート基に比して低分子量を有し、よってカルボキシル基の量は少なくてもスルフェート基よりも高い効果が得られる。
【0022】
化合物Aは、本発明の方法及び組成物において組成物の0.001〜約50重量%、好ましくは0.1〜20重量%、最も好ましくは0.1〜10重量%の量使用する。
【0023】
化合物Aを含む本発明の組成物はレチノイドも含み得る。レチノイドは、皮膚線維芽細胞によるコラーゲン合成を増加させる。この結果、日光ダメージは防御され、しわが寄った皮膚は滑らかとなる。化合物Aにレチノイドを添加すると、化合物A単独に比して脂質生成が抑制され、コラーゲン合成が増加する。本明細書中、用語「レチノイド」にはレチノイン酸、レチノール、レチナール及びレチニルエステルが含まれる。用語「レチノイン酸」には13−シス−レチノイン酸及びすべてのトランス−レチノイン酸が含まれる。
【0024】
本明細書中、用語「レチノール」にはレチノールの異性体、すなわちすべてのトランス−レチノール、13−シス−レチノール、11−シス−レチノール、9−シス−レチノール、3,4−ジデヒドロレチノールが含まれる。好ましい異性体はすべてのトランス−レチノール、13−シス−レチノール、3,4−ジデヒドロレチノール、9−シス−レチノールである。広い商業的活性を有しているので、すべてのトランス−レチノールが最も好ましい。
【0025】
レチニルエステルはレチノールのエステルである。用語「レチノール」の定義は上記した通りである。本発明で使用するのに適したレチニルエステルはレチノールのC1−30エステル、好ましくはC2−20エステルであり、市販されているのでC2エステル、C3エステル及びC16エステルが最も好ましい。レチニルエステルの例には、パルミチン酸レチニル、ギ酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、ラウリン酸レチニル、トリデカン酸レチニル、ミリスチン酸レチニル、ペンタデカン酸レチニル、ヘプタデカン酸レチニル、ステアリン酸レチニル、イソステアリン酸レチニル、ノナデカン酸レチニル、アラキドン酸レチニル、ベヘン酸レチニル、リノール酸レチニル、オレイン酸レチニル、乳酸レチニル、グリコール酸レチニル、ヒドロキシカプリン酸レチニル、ヒドロキシラウリン酸レチニル、酒石酸レチニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明におけるレチノイドは組成物の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.01〜0.05重量%の量で存在する。
【0027】
本発明の方法及び組成物において使用される化合物Aは液体形態であってもよい。この場合、本発明は担体が存在していなくても有効である。しかしながら、本発明の組成物は化合物Aに対する希釈剤、分散剤または担体として機能し、組成物を皮膚に適用したときに化合物Aの分布を促進する化粧品上許容され得る賦形剤を含む。
【0028】
前記賦形剤は水性、無水またはエマルションであり得る。好ましくは、組成物は水性またはエマルション、特に油中水型または水中油型エマルションである。水が存在させるとき、その量は組成物の5〜99重量%、好ましくは40〜90重量%、最適には60〜90重量%の範囲であり得る。
【0029】
水の他に、比較的揮発性の溶媒も本発明の組成物において担体として機能し得る。最も好ましいものは一価C1−3アルカノールである。これらには、エチルアルコール、メチルアルコール及びイソプロピルアルコールが含まれる。一価アルカノールの量は組成物の1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、最適には15〜40重量%の範囲であり得る。
【0030】
皮膚軟化薬も化粧品上許容され得る担体として機能し得る。これらの物質はシリコーン油及び合成エステルの形態であり得る。皮膚軟化薬の量は組成物の0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲であり得る。
【0031】
シリコーン油は、揮発性物質及び非揮発性物質に分類され得る。本明細書中、「揮発性物質」の用語は、周囲温度で測定可能な蒸気圧を有する物質を指す。好ましい揮発性シリコーン油は、3〜9個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状または線状ポリジメチルシロキサン類から選択される。線状揮発性シリコーン物質は通常25℃で約5センチストークス未満の粘度を有し、環状物質は通常約10センチストークス未満の粘度を有する。
【0032】
皮膚軟化薬として有用な非揮発性シリコーン油には、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン及びポリエーテルシロキサンコポリマーが含まれる。本発明で有用な本質的に非揮発性のポリアルキルシロキサンには、例えば、25℃で約5,000,000〜約25,000,000センチストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンが含まれる。本発明の組成物において有用な好ましい非揮発性皮膚軟化薬には、25℃で約10〜約400センチストークスの粘度を有するポリジメチルシロキサンがある。
【0033】
エステル皮膚軟化薬の中には、
(1) 10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルまたはアルキルエステル類(その例には、ネオペンタン酸イソアラキジル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル及びオレイン酸オレイルが含まれる)、
(2) エーテル−エステル類(例えば、エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル)、
(3) 多価アルコールエステル類。エチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200〜6000)モノ−及びジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが満足な多価アルコールエステルである、
(4) 蝋エステル類(例えば、密蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル及びベヘン酸アラキジル)、
(5) ステロールエステル類(例えば、コレステロール脂肪酸エステル)
がある。
【0034】
10〜30個の炭素原子を有する脂肪酸も本発明の組成物において化粧品上許容され得る担体として配合され得る。このカテゴリーの例には、ペラルゴン酸、乳酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸及びエルカ酸である。
【0035】
多価アルコールタイプの保湿剤も本発明の組成物において化粧品上許容され得る担体として使用され得る。保湿剤は、皮膚軟化薬の有効性を高めるのを助け、落屑化を減らし、蓄積した落屑の除去を刺激し、皮膚感触を改善する。典型的な多価アルコールには、グリセロール、ポリアルキレングリコール、及びより好ましくは(プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びその誘導体を含めた)アルキレンポリオール及びその誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロール及びその混合物が含まれる。最良の結果のためには、保湿剤は好ましくはプロピレングリコールまたはヒアルロン酸ナトリウムである。保湿剤の量は組成物の0.5〜30重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲であり得る。
【0036】
増粘剤も本発明の組成物の化粧品上許容され得る担体の一部として使用され得る。典型的な増粘剤には、架橋アクリレート(例えば、Carbopol 982)、疎水性改質したアクリレート(例えば、Carbopol 1382)、セルロース誘導体及び天然ゴムが含まれる。有用なセルロース誘導体には、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース及びヒドロキシメチルセルロースがある。本発明で好適な天然ガムには、グアー、キサンタン、スクレロチウム、カラゲーナン、ペクチン及びその組合せが含まれる。増粘剤の量は組成物の0.0001〜5重量%、通常0.001〜1重量%、最適には0.01〜0.5重量%の範囲であり得る。
【0037】
水、溶媒、シリコーン、エステル、脂肪酸、皮膚軟化薬及び/または増粘剤は合わせて組成物の1〜99.9重量%、好ましくは80〜99重量%の量で化粧品上許容され得る担体を構成する。
【0038】
使用する乳化剤の平均親水性/疎水性バランス(HLB)に大きく依存して油中水型乳液または水中油型乳液を提供すべく乳化剤と共に油または油性物質を使用し得る。
【0039】
各種の追加活性成分を本発明の化粧品組成物中に存在させてもよい。活性成分とは、皮膚軟化薬や組成物の物理的特性を改善するだけの成分以外の美容成分と定義される。このカテゴリーに限定されないが、包括的な例には追加の抗皮脂成分(例えば、タルク及びシリカ)及び日焼け止め剤が含まれる。
【0040】
日焼け止め剤には、紫外光をブロックするために通常使用されている物質が含まれる。例示化合物は、PABA、シンナメート及びサリチレートの誘導体である。例えば、アボベンゾフェノン(Parsol(登録商標)1789)、オクチルメトキシシンナメート及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても公知)を使用することができる。オクチルメトキシシンナメート及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンは、それぞれParsol MCX及びBenzophenone−3の商標で市販されている。本組成物中に使用される日焼け止め剤の厳密な量は所望する日光UV線からの保護度に依存して変更可能である。
【0041】
多くの化粧品組成物、特に水を含有する化粧品組成物は潜在的に有害な微生物の増殖から保護されなければならない。従って、保存剤が必要である。好適な保存剤には、p−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、ヒダントイン誘導体、プロピオネート塩及び各種4級アンモニウム化合物が含まれる。本発明の特に好ましい保存剤はメチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール及びベンジルアルコールである。保存剤は通常組成物の約0.1〜2重量%の範囲の量で使用される。
【0042】
本発明の組成物は主にヒト皮膚に対して外用するための製品として、特に過剰の皮脂分泌をコントロールまたは予防するための製品として使用される。
【0043】
使用する場合、好適な容器またはアプリケーターからある量(例えば、1〜100ml)の本発明の組成物を皮膚の露出域に適用し、所要によりその後手、指または適当な器具を用いて皮膚に広げたり及び/または皮膚に擦り込む。
【0044】
本発明の皮膚化粧品組成物は任意の形態を有し得、例えば化粧水、ジェル、ローション、流動クリームまたはクリームとして処方され得る。前記組成物は、その粘度に合った適当な容器に包装され、消費者により使用され得る。例えば、ローションまたは流動クリームはビン、ロールボールアプリケーター、噴射剤作動式エアゾール容器、または指で操作するのに適したポンプを取り付けた容器に詰めることができる。組成物がクリームの場合には、非変形ビンまたはスクィーズ容器(例えば、チューブまたは蓋付きジャー)に保存するだけでよい。従って、本発明は、本明細書に記載の化粧品上許容され得る組成物を収容した密閉容器をも提供する。
【0045】
本組成物は、引用により本明細書に取り込まれる米国特許第5,063,057号に記載されているようなカプセルに収容することもできる。
【0046】
下記特定実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0047】
実施例で使用した以下のアルコールはExxonから入手した。
【0048】
商品名 分枝鎖
Exxal(登録商標)7:分枝鎖及び直鎖異性体の混合物、約40%のジメチルペンタノール、
Exxal(登録商標)8:メチル分枝鎖のみ、少なくとも約38%のジメチルヘキサノール、
Exxal(登録商標)10:トリメチルヘプタノール及びジメチルオクタノール、
Exxal(登録商標)12:トリメチルノナノール、
Exxal(登録商標)13:テトラメチルノナノール及びトリメチルデカノール。
【0049】
実施例1
本実施例では、各種直鎖アルコール及び分枝鎖アルコールのみを用いる処置に応答した線維芽細胞によるプロコラーゲンIの産生を調べた。
【0050】
コラーゲンは主要な皮膚タンパク質である。コラーゲンの合成は老化または皮膚ダメージにより減少する。コラーゲンが劣化または分解すると、皮膚の抗張力が高くなり、しわやたるみが生ずる。ヒトを含めた多くの研究で、コラーゲンタイプIが光ダメージがひどくなるにつれて減少することが分かっている(Kligman,A.,JAMA,210,p.2377−2380(1969);Lavker,R.,J.Inv.Derm.,73,79−66(1979);Smith,J.ら,J.Inv.Derm.,39,p.347−350(1962);及びShuster,S.ら,Br.J.Dermatol.,93,p.639−643(1975)参照)。また、太陽を浴びた皮膚におけるしわの組織とコラーゲンレベルの低下に関する幾つかの相関関係も報告されている。Chen,S.,Kiss,I.,J.Inv.Derm,98,248−254(1992)参照。Voorheesらは、光ダメージを受けたヒト皮膚をトレチノインで局所処置するとコラーゲンタイプIが回復するという知見により上記報告を裏付けている。Christopher,E.ら,The New Eng.Jou.of Medicine,329,p.530−535(1993)参照。プロコラーゲンIはコラーゲンの前駆体である。試験化合物の適用に応答したプロコラーゲンIの産生の増加は上昇したコラーゲンレベルの指標である。
【0051】
スロットブロットのためのプロコラーゲンI染色プロトコル
新生児ヒト皮膚線維芽細胞はカリフォルニア州サンディエゴに所在のClonetics Corp.から購入した。細胞培養用材料はすべてニューヨーク州に所在のLife Technologiesから購入し、5〜10経代で使用した。細胞を96ウェルプレートの内側48ウェルにおいて2mM L−グルタミン、10% ウシ胎児血清、抗生物質溶液及び抗真菌剤溶液を補充した高グルコースのDMEM(ダルベッコ変法イーグル培地)を含む培地に約10,000/ウェルの密度で接種した。
【0052】
次いで、細胞を2日間集密まで増殖させた。集密で、培地を除去し、細胞を無血清DMEMで洗浄し、各ウェルに無血清DMEM中に試験化合物を含む溶液200μlを添加した。各添加を6ウエルのすべてで繰り返した。試験化合物は下表1に示す濃度で使用した。コントロールには試験化合物を含めなかった。24時間後、試験化合物溶液またはコントロール溶液を除去し、細胞に無血清DMEM中に試験化合物を含む溶液100μlを再度添加した。
【0053】
ニトロセルロース膜及び3枚の濾紙をTRIS緩衝食塩液(TBS,pH7.3)に浸した。BioRadスロットブロット装置(カリフォルニア州BioRad Labs)の底部に3枚の濾紙、上部に膜をセットし、固定した。100ml/ウェルのTBSを添加した。膜を介してTBSを吸引するために真空を使用した。試験化合物溶液またはコントロール溶液を撹拌した後、100μl/ウェルを添加し、重力濾過した。試験溶液からのプロコラーゲンはこの時点で膜に結合した。
【0054】
膜を装置から取り出し、余分を切り取り、方向付けのために底部の右隅に切り込みを入れた、膜を振盪しながらブロッキング溶液(ダルベッコ変法リン酸緩衝食塩液中5%粉乳)中に4℃で一晩置いた。次いで、膜を、密封バッグにおいて振盪しながら0.1% BSA(ウシ胎児血清)を含むTBS中のラット抗−ヒトプロコラーゲンアミノ末端Ab(Chemicon MAB1912)(1.5ml)(抗体:緩衝液/BSA=1:100)と室温で1.5時間インキュベートした。次いで、膜を除去し、TBS/0.1% ツイーンで5分間3回洗浄した。次いで、膜を、密封バッグにおいて振盪しながら0.1% BSAを含むTBS中のビオチニル化抗ラット−ペルオキシダーゼ結合Ab(Vector Labs)(2ml)(抗体:緩衝液/BSA=1:1000)と室温で1時間インキュベートした。次いで、膜を、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(Sigma)(12.5mg)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド;Sigm)(約3.125ml)、0.2M NaOAc緩衝液(pH5.2)(21.5ml)、H2O2(12.5ml)を含む溶液を用いて染色した。
【0055】
発色するまで膜を染色し、水道水で10分間2回洗浄して反応を停止させた。ブロットをBio−Rad GS700イメージ分析デンシトメーターで走査した。デンシトメーターの測定値からコントロールに対する変化(%)を以下のように算出した。
[{(試験化合物の測定値)−(コントロールの測定値)}/(コントロールの測定値)]×100
コントロールの測定値は100%とした。統計上の有意差(p値)はスチューデントt検定を用いて算出した。
【0056】
得られた結果を表1に要約する。TGF−Bはポジティブコントロールであり、アッセイの整合性を保証するものである。トランスフォーミング増殖因子βが線維芽細胞中のプロコラーゲンIを増加させることは公知である。
【0057】
【表1】
【0058】
表1の結果から明らかなように、本発明の範囲(すなわち、分枝状アルキル鎖に少なくとも全部で9個の炭素原子を含み、少なくとも2本の分枝鎖を有する)外であるExxal(登録商標)7及びExxal(登録商標)8は線維芽細胞によるコラーゲン合成を増加させなかった。対照的に、本発明の化合物Aが誘導されるアルコール[Exxal(登録商標)10、Exxal(登録商標)12及びExxal(登録商標)13]はいずれもコラーゲン合成を増加させた。
【0059】
実施例2
本実施例では、アルコールのカルボキシメチル化を示す。
【0060】
湿気を含まない雰囲気(N2乾燥ボックス)下の小型丸底フラスコにカリウムtert−ブトキシド(9.42g,0.084モル)を秤量して充填した。次いで、ここに乾燥p−ジオキサン(25ml)を添加し、撹拌しながら乾燥p−ジオキサン(15ml)中のExxal(登録商標)13 アルコール(4.0g,0.02モル)及びクロロ酢酸(1.89g,0.02モル)の混合物を添加した。次いで、均質な反応混合物を撹拌し、N2下僅かに還流しながら一晩加熱した。一晩加熱すると、混合物は僅かに着色した。加熱を停止し、室温に冷却した後、固体を濾過し、p−ジオキサンで洗浄し、吸引乾燥すると明色ペースト6.70gが生じた。このペーストを水に溶解し、HClで酸性化し、分液漏斗においてクロロホルムで抽出した。クロロホルムを乾燥し(MgSO4)、濾過した後クロロホルムを回転蒸発器を用いて除去すると、明褐色の油状液体生成物約0.90gが得られた。この液体生成物の1H及び13C−NMRは所望のカルボキシメチル化生成物(酸形態)であることを示した(1Hでは4.11ppmにR−O−CH2CO2の一重線及び3.56ppmにR−CH2−O−の多重線)(13Cでは60.34ppm及び67.88ppmに−CH2−O−CH2−COのピーク)。このことは、液体生成物(シリル化)対出発物質のExxal(登録商標)13 アルコール及びクロロ酢酸のGC分析により更に裏付けられた。カルボキシメチル化生成物はアルコール及びクロロ酢酸よりもそれぞれ約2分及び約6分長い保持時間を有していた。酸形態のカルボキシメチル化生成物の半分を水においてナトリウム塩に変換し、凍結乾燥してナトリウム塩を回収した。酸形態及びナトリウム形態のカルボキシメチル化生成物を以下の実施例で使用した。
【0061】
実施例3
本実施例では、皮脂細胞の脂質生成の抑制に関するデータを示した。
【0062】
イソトリデシルカルボキシメチル化生成物(以下、「イソトリデシルカルボキシメチラート」と呼ぶ)及びそのナトリウム塩は実施例2で得たものであった。
【0063】
成人男性から得たヒト皮脂細胞の2次培養物を48ウェル組織培養プレート(マサチューセッツ州ケンブリッジに所在のCostar Corp.)または96ウェル組織培養プレート(コネチカット州メリデンに所在のPackard Co.)において集密まで増殖させた。皮脂細胞増殖培地は、Cloneticケラチノサイト基礎培地(KBM)に14μg/mlのウシ下垂体抽出物、0.4μg/mlのヒドロコルチゾン、5μg/mlのインスリン、10ng/mlの上皮成長因子、1.2×10−10Mのコレラ毒素、100単位/mlのペニシリン及び100μg/mlのストレプトマイシンを補充したものであった。すべての培養物を7.5% CO2の存在下37℃でインキュベートした。培地は1週間に3回交換した。
【0064】
実験日に増殖培地を除去し、皮脂細胞を滅菌ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM,フェノールレッドなし)で3回洗浄した。新鮮なDMEMを各サンプルにエタノールまたは滅菌蒸留水に溶解させた試験物質5μlを単独で、または1μMまたは10μMのレチノールの存在下で添加した(実験に応じて、2回、3回または4回)。コントロールにはエタノールのみ、レチノールのみまたはフェノールレッドのみを添加し、これはエストロゲン様活性を有し、ポジティブコントロールとして含めた。
【0065】
各プレートをインキュベータに戻して20時間置いた後14C−アセテート緩衝液(最終濃度5mM、比活性56mCi/ミリモル)を添加した。皮脂細胞をインキュベータに戻して4時間置いた後、各培養物をリン酸緩衝食塩液で3回洗浄して非結合標識を除去した。皮脂細胞中に残存する放射性標識を集め、Beckmanシンチレーションカウンターで計数した。
【0066】
結果を表2及び3に要約する。
【0067】
【表2】
表2に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラート及び/またはその塩はいずれの試験濃度でも脂質生成の抑制を高めた。
【0068】
【表3】
表3に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラート塩は単独でもまたはレチノールと組み合わせても脂質生成の抑制が改善された。しかしながら、レチノールを添加すると、イソトリデシルカルボキシメチラート塩は脂質生成の抑制を僅かに増加させた。
【0069】
実施例4
本実施例では、各種試験化合物での処置に応答した線維芽細胞によるプロコラーゲンIの産生を調べた。
【0070】
実験は上記実施例1に記載されているように実施した。増加倍率を試験化合物で処置した細胞のデンシトメーター測定値対コントロールで処置した細胞のデンシトメーター測定値の比として算出した。結果を表4に要約する。
【0071】
【表4】
表4に示すように、イソトリデシルカルボキシメチラートもコラーゲンの産生を増加させた。
【0072】
本明細書に例示乃至記載されている本発明の特定実施態様は代表例にすぎないと理解すべきである。本明細書の明確な教示を逸脱することなく例示の実施態様に変化を加えることはでき、その変化は本明細書に示唆されるものを含めるが、これらに限定されない。従って、本発明の範囲を決定する際には添付の請求の範囲を参照すべきである。
Claims (11)
- (i)約0.001〜約50%の式A:
R−O−M (A)
[式中、Rは少なくとも9個の炭素原子と少なくとも2本の分枝鎖を有する分枝アルキル鎖であり、Oは酸素原子であり、Mは(−CH2CO2X)、(−(CH2CH2O)n−CH2CO2X){式中、nは少なくとも1の整数であり、Xは水素またはカチオンである}及びその混合物から選択される]
を有する化合物、及び
(ii)化粧品上許容され得る賦形剤
を含むスキンケア化粧品組成物。 - カチオンがナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン及び第4級アルキルアミンを含むアミンから選択される請求項1に記載のスキンケア化粧品組成物。
- Mが(−CH2CO2X)であり、Xが水素またはカチオンである請求項1または2に記載のスキンケア化粧品組成物。
- 更にレチノイドを含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスキンケア化粧品組成物。
- レチノイドが組成物の0.001〜10重量%の量で存在する請求項4に記載のスキンケア化粧品組成物。
- 皮膚に請求項1に記載の組成物を適用することを含む脂性肌状態を改善または予防する化粧方法。
- 脂性肌状態を改善または予防するための請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組成物の使用。
- 皮膚に請求項1に記載の組成物を適用することを含む皮脂細胞からの皮脂の分泌を低減または予防する化粧方法。
- 皮脂細胞からの皮脂の分泌を低減または予防するための請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組成物の使用。
- 皮膚に請求項1に記載の組成物を適用することを含む皮膚中の線維芽細胞によるコラーゲン合成を刺激する方法。
- 皮膚中の線維芽細胞によるコラーゲン合成を刺激するための請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組成物の使用。
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