JP2004501865A - 多薬剤耐性菌株に対して有用な抗感染症薬 - Google Patents

多薬剤耐性菌株に対して有用な抗感染症薬 Download PDF

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Abstract

本発明は、マクロリド系抗感染症薬を用いる新規な方法に関する。マクロリド系抗感染症薬は、多薬剤耐性細菌株、特にメチシリン−耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して抗菌活性を示す。本明細書には、多薬剤耐性細菌の活動を抑制する方法ならびにそのような微生物によって生じる細菌感染の治療方法が記載されている。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、マクロリド系抗感染症薬の新規な使用方法に関する。マクロリド系抗感染症薬は、細菌の多薬剤耐性株、特にメチシリン耐性ブドウ球菌類に対して抗菌活性を示す。本明細書では、多薬剤耐性細菌の活性を阻害する方法ならびにそのような微生物によって生じる細菌感染の治療方法について説明する。
【0002】
(背景技術)
マクロリド系抗生物質は一般に使用される抗菌剤である。過去40年間にわたり、マクロリド化合物は広範囲のスペクトラムの細菌に対して安全かつ有効な抗菌剤として使用されてきた。マクロリド化合物は、広範囲のスペクトラムの細菌に対して活性を示す。下記の構造を有するエリスロマイシンA、B、CおよびD:
【0003】
【化8】
Figure 2004501865
は、細菌感染の治療および予防に広く用いられてきた公知かつ強力な抗菌剤である。エリスロマイシン化合物は、現在臨床で使用されているほんのわずかな大環状抗菌剤である。例えばクラリスロマイシン(clarithromycin)は、6−O−メチルエリスロマイシンA誘導体であり、広範囲のスペクトラムの細菌に対する抗菌活性を示している。例えば、米国特許第4331803号を参照する。別の一般的な抗感染症薬であるアジスロマイシン(azithromycin)は、メチル置換窒素原子がラクトン環内に取り込まれているという点で、エリスロマイシンと化学的に異なっている。
【0004】
これら抗生物質が臨床的に広範囲に使用されてきたため、マクロリド耐性菌株の出現が増加することになった。微生物のさらに高まる耐性の結果、ブドウ球菌、連鎖球菌および腸球菌などの耐性菌に対する有効な薬剤の必要性が医療において高まってきた(Journal of Antimicrobial Chemotherapy 39, Suppl. A, 1−6 (1997) and Clinical Infectious Diseases 26 : 1204−14 (1998))。
【0005】
耐性菌に対して活性を示す化合物を開発する継続的努力によって、多くの新規マクロリド系薬剤が登場した。それらの化合物は下記の米国特許に記載されている。
【0006】
米国特許第5523399号には、カルバモイル基がラクトン環の3位に導入されたある種の5−デスオキサミニルエリスロノリド誘導体について記載されている(9,11−架橋環状イミン基を有する5−デスオキサミニルエリスロノリド誘導体を開示している米国特許5631355号参照)。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌株(MRSA)に対する抗菌活性は報告されていない。
【0007】
米国特許第5770579号には、抗菌活性を有するある種の6−O−メチルエリスロマイシン9−オキシム誘導体が記載されている。MRSAに対する活性は報告されていない。欧州特許公開第0680967A1号およびフランス特許公開第2732032A1号も参照する。
【0008】
PCT国際特許出願PCT/IB98/00741は、細菌感染および原虫感染の治療に有用なある種の6−O−メチル−9−オキシムケトリド類に関するものである。その化合物がMRSAの細菌活動を阻害する上で活性を示すことは記載されていない。
【0009】
ある文献(Chem. Pharm. Bull. 42 (5), 1088−1095, 1994)では、エリスロマイシン耐性黄色ブドウ球菌に対して活性を示す6−O−メチルエリスロマイシン9−O−置換オキシム誘導体が記載されている。MRSAに対する抗菌活性は報告されていない。
【0010】
上記の化合物は、エリスロマイシン誘導体またはケトリド誘導体、すなわちエリスロマイシンのクラジノース糖が脱離したものである。前述の化合物の中で、メチル以外の6−O−位置換基を有するものはない。米国特許出願第08/841038号および米国特許第5866549号にはそれぞれ、6−O−置換基がメチル以外であり得る、6−O−置換エリスロマイシン誘導体およびケトリド誘導体について記載されている。6−O−置換ケトリド上の9−オキシム基が米国特許5866549号に開示されているが、MRSAに対する活性は報告されていない。
【0011】
エリスロマイシンの9−オキシム誘導体が、現在臨床的に使用されているマクロリド化合物の製造用中間体として記載されている。しかしながら、エリスロマイシンの9−オキシム誘導体が抗菌活性を有し得ることがある程度認められている。例えば、米国特許第5770579号;欧州特許公開第0680967A1;フランス特許公開第2732032A1号;ならびにPCT国際特許出願PCT/IB98/00741を参照する。マクロリド化合物がメチシリン耐性ブドウ球菌株に対して活性を示し得ること、あるいはマクロリド化合物を投与することでそのようなMRSAによって生じる細菌感染を治療可能であることについては、認識も理解もされていない。
【0012】
従って、増加しつつある多薬剤、メチシリン耐性細菌株に対する抗菌活性を示す新たな種類の大環状化合物を確認および開発することが現在もなお必要とされている。その新たな種類の大環状化合物は、エリスロマイシン誘導体またはケトリド誘導体であることができる。有用な薬剤は、多薬剤耐性菌株、特にMRSAに対して活性を示すものと考えられる。
【0013】
(発明の開示)
1態様において本発明は、メチシリン耐性ブドウ球菌株の活性を阻害する方法に関するものである。この方法は、メチシリン−耐性菌の活動を阻害する上で活性を示す有効量のマクロリド化合物を投与する段階を有する。この方法で投与される化合物は、9−オキシム官能基を有し、ハロゲン、ヘテロ原子、芳香族基、複素環またはカルボニル官能基、スルホニル官能基もしくはアミノ官能基で置換されていても良い飽和もしくは不飽和炭化水素で置換された6−O−位を有するエリスロマイシン誘導体である。その6−O−置換9−オキシムエリスロマイシン誘導体は、多薬剤耐性菌株、特にMRSAの活性を阻害する。
【0014】
別の態様において本発明は、哺乳動物においてMRSAによって生じる細菌感染の治療方法に関する。その化合物は、黄色ブドウ球菌の細菌活動をin vitroで阻害する活性を示している。
【0015】
さらに別の態様において本発明は、本発明の方法で有用な新規化合物に関する。その化合物は、MRSAなどの多薬剤耐性菌株を阻害する活性を示し得る6−O−置換9−オキシムエリスロマイシン誘導体である。
【0016】
(発明を実施するための最良の形態)
第1の態様において本発明は、耐性菌株に対して有効量の9−オキシム−6−O−置換エリスロマイシン誘導体を加える段階を有する。この方法は、MRSAの細菌活動を阻害する上で有効性を示すものである。本発明のこの態様では当該化合物を、所望の化合物を細菌と混合する上で好適な方法で加える。
【0017】
本発明に好適な化合物は、下記の一般式(I)、(II)または(III)の構造を有することができる。
【0018】
【化9】
Figure 2004501865
式中、
は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素からなる群から選択され;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;nは1または2であり;

a.水素、
b.C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であって、前記炭化水素の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、前記炭化水素が−C(O)R、−S(O)R、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いもの、
c.置換されていても良いアリール;および
d.置換されていても良いヘテロアリール
からなる群から選択され;
は、
a.−H、
b.−OH、
c.−OC(O)R
d.−OC(O)NHRおよび
e.−OC(O)OR
からなる群から選択され;
は、
a.−H、
b.−C(O)R
c.−C(O)NHRおよび
d.−C(O)OR
からなる群から選択され;
は、水素、C〜Cアルキル、置換されていても良いアリールもしくは置換されていても良いヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールであり;
は、水素、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールであり;
およびRは独立に、水素、C〜Cアルキル、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールからなる群から選択されるか、あるいはRとRがそれらが結合している原子と一体となってC〜C12シクロアルキル基を形成しており;
は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であり;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)R、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。
【0019】
読者の理解を助けるため、本明細書に記載の本発明によって投与される化合物を説明するのに使用されるある種の用語は、以下のように定義される。
【0020】
本明細書で使用される「C〜C12アルキル」という用語は、1個の水素原子を脱離させることで、1〜12個の炭素原子を有する炭化水素部分から誘導される飽和の直鎖もしくは分岐の1価基を指す。C〜Cと表記される基(xおよびyは整数である)は、x〜7個の炭素原子を有する指定の親基を指す。例えば、xが1でありyが3であるC〜Cアルキルには、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルのようなC〜Cアルキル基などがある。C〜Cアルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチルおよびn−ヘキシルなどがある。C〜C12アルキル基の例には、前記の全ての例と、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシルおよびn−ドデシルなどがある。
【0021】
本明細書で使用される「C〜C12アルケニル」という用語は、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する、それぞれ3〜12個の炭素原子を有する炭化水素から誘導される直鎖または分岐の1価基を指す。C〜C12アルケニル化合物の例には、1−プロペニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、2−プロペニル(アリル)などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
本明細書で使用される「C〜C12アルキニル」という用語は、1個以上の炭素−炭素三重結合を有する、それぞれ3〜12個の炭素原子を有する炭化水素から誘導される直鎖または分岐の1価基を指す。C〜C12アルキニル化合物の例には、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)などがある。
【0023】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、1以上の芳香環を有する単環式、縮合二環式または縮合三環式の炭素環系を指し、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ビフェニレニル、フルオレニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
本明細書で使用される「置換アリール」という用語は、それの水素原子のうちの1個、2個または3個がCl、Br、F、I、OH、CN、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリールで置換されたC〜Cアルコキシ、ハロアルキル、チオアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプト、ニトロ、カルボキシアルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボニルおよびカルボキサミドで独立に置き換わることで置換された上記で定義のアリール基を指す。いずれか1個の置換基も、アリール基、ヘテロアリール基または複素環アルキル基であることができる。置換基には、メチレンジオキシおよびエチレンジオキシなどのアルケニルオキシもあり得る。さらに置換アリール基には、テトラフルオロフェニルおよびペンタフルオロフェニルなどもあり得る。
【0025】
本明細書で使用される「置換されていても良いアリール」という用語は、「置換アリール」について記載の置換基で置換されていても良い上記で定義のアリール基を指す。
【0026】
本明細書で使用される「ハロ」、「ハライド」および「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。
【0027】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、5〜10個の環原子を有する環状芳香族基であって、1個の環原子がS、OおよびNから選択され;1個、2個または3個の環原子が、S、OおよびNから独立に選択される別のヘテロ原子であっても良く;残りの環原子が炭素であり、いずれかの環原子を介して分子の残りの部分に結合した基を指し、例えば、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリル、イソキノリルなどがある。
【0028】
本明細書で使用される「複素環系」、「複素環」および「複素環アルキル」という用語は、1個の環が原子3〜8個の大きさである非芳香族系の部分不飽和もしくは完全飽和である3〜10員環系ならびに非芳香環に縮合した芳香族6員アリールまたはヘテロアリール環を有することができる二環系もしくは三環系を指す。これらの複素環には、酸素、硫黄および窒素から独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有するものなどがあり、窒素および硫黄ヘテロ原子は酸化されていても良く、窒素ヘテロ原子は4級化されていても良い。
【0029】
代表的な複素環には、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニルおよびテトラヒドロフリルなどがある。
【0030】
本明細書で使用される「置換ヘテロアリール」とは、その上の水素原子のうちの1個、2個もしくは3個がCl、Br、F、I、OH、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリールで置換されたC〜Cアルコキシ、ハロアルキル、チオアルコキシ、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプト、−SOH、ニトロ、カルボキシアルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボニルおよびカルボキサミドによって独立に置き換わることで置換された上記で定義のヘテロアリール基を指す。さらに、いずれか1個の置換基がアリール基、アリールアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基または複素環アルキル基であることができる。
【0031】
本明細書で使用される「置換されていても良いヘテロアリール」という用語は、「置換ヘテロアリール」に関して記載の置換基で置換されていても良い上記で定義のヘテロアリール基を指す。
【0032】
本明細書で使用される「置換複素環アルキル」とは、その上の水素原子のうちの1個、2個もしくは3個がCl、Br、F、I、OH、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリールで置換されたC〜Cアルコキシ、ハロアルキル、チオアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプト、ニトロ、カルボキシアルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボニルおよびカルボキサミドによって独立に置き換わることで置換された上記で定義の複素環アルキル基を指す。さらに、いずれか1個の置換基がアリール基、ヘテロアリール基または複素環アルキル基であることができる。
【0033】
本明細書で使用される「置換されていても良い複素環アルキル」という用語は、「置換複素環アルキル」に関して記載の置換基で置換されていても良い上記で定義の複素環アルキル基を指す。
【0034】
本明細書で使用される「水酸基保護基」という用語は、合成手順時の望ましくない反応に対して水酸基を保護し、選択的に脱離可能であることが当業界で公知である容易に脱離可能な基を指す。水酸基保護基の使用は、合成手順時の望ましくない反応に対する保護基に関して当業界では公知であり、多くのそのような保護基が公知である(例えば、T. H. Wiley & Sons, New York (1991)参照)。水酸基保護基の例としては、メチルチオメチル、tert−ジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、芳香族基で置換されたアシルなどがある。
【0035】
本明細書で使用される「保護水酸基」という用語は、上記で定義の水酸基保護基で保護された水酸基を指し、それにはベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
特許請求の方法で投与することができる化合物の例には以下のものなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHである式Iの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHである式IIIの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCH(CHである式IIIの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH(4−ニトロフェニル)である式IIIの化合物;
が−CHであり、Rが−CHCH(CHであり、Rが−OHである式Iの化合物;
が−CHであり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
が−CH(3−インドフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHである式IIIの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHCHである式IIIの化合物;
が−CHCH=CHであり、Rが−Hである式IIIの化合物;
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCO(ピペリジン−N−フェニル)である式IIIの化合物;ならびに
が−CH(4−フェニルフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物。
【0038】
本発明の方法で使用または投与される化合物は、多くの不斉中心を有することができる。その化合物の塩およびエステル誘導体は、この方法での細菌活動抑制に用いることができる。別段の断りがある場合を除き、本発明はその化合物の各種立体異性体および混合物、塩ならびにエステル誘導体を包含するものである。
【0039】
有効量のその化合物は、マクロリド耐性もしくはメチシリン耐性細菌の活動を抑制することができる。化合物の「有効」量とは、微生物の成長および増殖活動などの菌株の活動を抑制するのに十分な量である。その化合物は、例えば分析定量でまたはスクリーニング法の一環としてin vitroで、あるいは細菌感染の治療のための臨床的状況などでin vivoで投与することができる。
【0040】
細菌感染の治療方法
第2の態様において本発明は、メチシリン−耐性ブドウ球菌株によって生じる細菌感染の治療方法であって、処置を必要とする患者に対して、治療上有効量の式I、IIまたはIIIの構造を有する化合物を投与する段階を有する方法に関する。
【0041】
当該化合物は、製薬上許容される塩、エステル、溶媒和物またはプロドラッグとして投与することができる。その方法は特に、MRSAによって生じる感染の治療において有用である。
【0042】
本明細書で使用される「製薬上許容される塩」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、ヒトおよびそれより下等な動物の組織と接触しての使用に好適であって、不適当な毒性、刺激およびアレルギー応答を起こさず、妥当な利益/危険比を有し、所期の用途において有効である本発明の化合物のカルボン酸塩、エステルおよびプロドラッグ、ならびに可能な場合には本発明の化合物の両性イオン型を指す。製薬上許容される塩は当業界で公知であり、本発明の化合物の比較的無毒性の無機および有機酸付加塩を指す。例えば、バージらは製薬上許容される塩について詳細に記載している(S.M.Berge, et al, J.Pharmaceutical Sciences, 66:1−19(1977);引用によって本明細書に組み込まれる)。そのような塩は、本発明の化合物の最終的単離および精製の際にin situで製造することができるか、あるいは遊離塩基官能基を好適な有機酸と反応させることで別個に製造することができる。製薬上許容される、無毒性の酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機塩あるいは酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸で形成した、あるいはイオン交換などの当業界で使用される他の方法を用いることで形成したアミノ基の塩が挙げられる。
【0043】
他の製薬上許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などがある。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがある。さらに別の製薬上許容される塩には、適切であれば、ハロゲンイオン、水酸イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを用いて形成される無毒性のアンモニウムカチオン、4級アンモニウムカチオンおよびアミンカチオンなどがある。
【0044】
本明細書で使用される「製薬上許容されるエステル」という用語は、in vivoで加水分解するエステルを指し、人体内で容易に開裂して親化合物またはそれの塩を放出するものなどがある。好適なエステル基には例えば、製薬上許容される脂肪族カルボン酸類、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸から誘導されるものなどがあり、その場合に各アルキル部分またはアルケニル部分において、炭素数は6個以下であることが有利である。特定のエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルなどがある。
【0045】
「製薬上許容される溶媒和物」という用語は、1以上の溶媒分子とともに本発明の化合物などの1以上の溶質分子を含む凝集物を表す。
【0046】
本明細書で使用される「製薬上許容されるプロドラッグ」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、ヒトおよびそれより下等な動物の組織と接触しての使用に好適であって、不適当な毒性、刺激およびアレルギー応答を起こさず、妥当な利益/危険比を有し、所期の用途において有効である本発明の化合物のプロドラッグ、ならびに可能な場合には本発明の化合物の両性イオン型を指す。「プロドラッグ」という用語は、例えば血液中での加水分解によってin vivoで急速に変換されて、上記式の親化合物を生じる化合物を指す。ヒグチらの著作(T. Higuchi and V. Stella, Pro−drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A. C. S. Symposium Series)およびエドワードらの編著(Edward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987)(これらはいずれも引用によって本明細書に組み込まれる)に詳細な議論がある。
【0047】
治療上有効量の化合物の投与方法はいずれも本発明に好適である。上記化合物は、非常に多様な製剤でヒトまたは動物に投与することができる。代表的には化合物は、1以上の製薬上許容される担体とともに製剤された所望量の化合物を含む医薬組成物として投与される。組成物は、例えば経口投与、非経口投与、腹腔内投与、大槽内投与、直腸投与、経膣投与、局所投与または口腔内投与することができる。
【0048】
製薬上許容される担体は、無毒性で不活性な固体、半固体もしくは液体の充填剤、希釈剤、包埋材または製剤補助剤であることができる。製薬上許容される担体として役立ち得る材料の例としては、乳糖、グルコースおよびショ糖などの糖類;コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン類;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体;粉末トラガカントガム;モルト;ゼラチン;タルク;カカオ脂および坐剤用ロウなどの賦形剤;落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油などのオイル;プロピレングリコールなどのグリコール類;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張性生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液;ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒性で適合性の潤滑剤;さらには、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤ならびに芳香剤がある。保存剤および酸化防止剤を、製剤者の判断で組成物に加えることも好適である。
【0049】
経口投与用製剤には、液体製剤と固体製剤の両方があり得る。好適な液体製剤には、例えば製薬上許容される乳濁液、微細乳濁液、液剤、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤などがある。液体製剤は、例えば水および/または他の溶媒などの当業界で一般的に使用される不活性希釈剤または溶解剤、ならびに乳化剤との組み合わせで、活性化合物を含有することができる。乳化剤の例としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル類(詳細には、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール類およびソルビタンの脂肪酸エステル類ならびにそれらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。経口組成物には、湿展剤、懸濁剤、甘味剤、香味剤ならびに芳香剤などの補助剤を含有させることもできる。
【0050】
固体製剤では活性化合物は、少なくとも1種類の不活性で製薬上許容される賦形剤または担体と混合される。固体製剤の例としては、カプセル、糖衣剤、錠剤、丸薬、粉剤および粒剤などがあり得る。製薬上許容される賦形剤または担体は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムおよび/またはデンプン類、乳糖、ショ糖、グルコース、マニトールおよびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤;カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩類、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖およびアカシアガムなどの結合剤;グリセリンなどの湿潤剤;寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸化合物および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;パラフィンなどの溶液遅延剤;4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリンなどの湿展剤;カオリンおよびベントナイトクレーなどの吸収剤;ならびにタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール類、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物などの潤滑剤を含む。カプセル、錠剤および丸薬の場合はさらに、ナトリウム緩衝剤およびリン酸緩衝剤などの緩衝剤を含有することができる。
【0051】
錠剤、糖衣剤(dragee)、丸薬またはカプセルを得るには、場合によってステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロースなどの打錠潤滑剤その他の打錠補助剤と組み合わせて、ショ糖、乳糖またはデンプンなどの少なくとも1種類の不活性希釈剤と、活性化合物とを混合する。錠剤、糖衣剤、カプセル、丸薬および粒剤は、腸溶コーティング剤、徐放性コーティング剤および他の製薬上許容されるコーティング剤などのコーティング剤および外殻を用いて製造することができる。乳白剤を製剤中に組み込んで、腸管の所定の部分で化合物を優先的または排他的に放出するようにでき、このましくは遅延放出製剤とする。ポリマー物質およびロウなどの埋込組成物も、固体製剤に好適な賦形剤である。活性化合物は、製薬上許容される担体に関して前述した材料から選択される1以上の賦形剤を用いてマイクロカプセル製剤とすることもできる。
【0052】
無菌の水性もしくは油性懸濁液などの非経口投与注射製剤を、好適な分散剤もしくは湿点剤および懸濁剤を用いて製剤することができる。無菌注射製剤は、例えば1,3−ブタンジオール溶液のように、無毒性で非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中での液剤、懸濁液または乳濁液であることができる。注射製剤に好適な製薬上許容される媒体および溶媒には、例えば水、リンゲル液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム液などがある。無菌の固定油が、溶媒または懸濁媒体として簡便に使用される。合成のモノまたはジグリセリドなどのいかなる銘柄の固定油も、注射用製剤に使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を注射剤の調製に使用することができる。
【0053】
活性化合物の効果を十分に引き出すには、皮下注射または筋肉注射からの薬剤の吸収を遅延させることが望ましい場合が多い。薬剤が吸収される速度は、材料の結晶径および結晶型を考慮しながら、水溶解度の低い結晶材料または非晶質材料と懸濁液とを組み合わせることで調節することができる。
【0054】
活性化合物の放出速度は、例えば注射デポー製剤として、オイル媒体中で活性化合物を溶解または製剤することによって制御することができる。注射デポー製剤は、ポリラクチド−ポリグリコライドなどの生物分解性ポリマー中の薬剤のマイクロカプセルマトリクスを形成することによって製造される。デポー製剤は、身体組織と適合性であるリポソームまたは微細乳濁液に活性化合物を捕捉させることで得られる。薬剤のポリマーに対する比および使用する特定のポリマーの性質に応じて、活性薬剤放出速度を調節することができる。注射デポー製剤に好適な生物分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)類およびポリ(無水物)などがある。
【0055】
注射製剤は、例えば細菌保持フィルターによる濾過、あるいは使用に先だって無菌水その他の無菌注射媒体に溶解もしくは分散させることができる無菌固体組成物の形で滅菌剤を組み入れる方法などの方法で滅菌することができる。
【0056】
経直腸もしくは経膣投与用の組成物は好ましくは坐剤であり、それはカカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ロウなどの好適な非刺激性の賦形剤もしくは担体と本発明の化合物とを混和することで製造することができる。好適な賦形剤は、常温では固体であり、体温では液体であることから、直腸もしくは膣腔内で溶融して活性化合物を放出する。
【0057】
活性化合物は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉剤、液剤、噴霧剤、吸入剤または貼付剤の形で、局所投与または経皮投与することができる。活性成分は無菌条件下に、製薬上許容される担体および場合よって保存剤もしくは緩衝剤と混合する。本発明は、例えば点耳剤、点眼剤または眼球貼付剤としての、耳または眼への本発明の化合物の投与を包含するものである。
【0058】
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルには、動物性および植物性の油脂、オイル、ロウ、パラフィン、デンプン、トラガカントガム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール類、シリコーン類、ベントナイト類、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの別の賦形剤を含有させることができる。
【0059】
粉剤および噴霧剤は、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、あるいはこれら物質の混合物などの別の賦形剤との混合で活性化合物を含有することができる。噴霧剤にはさらに、クロロフルオロ炭化水素類などの通常の発射剤を含有させることができる。
【0060】
経皮貼付剤には、身体への化合物の送達制御を行うというさらなる利点がある。そのような製剤は、適切な媒体にその化合物を溶解もしくは分散させることで製造することができる。吸収促進剤を用いて、皮膚を通る化合物の流量を増加させることもできる。その速度は、速度制御膜を使用するか、あるいはポリマー基材もしくはゲルに化合物を分散させることによって制御することができる。
【0061】
治療上有効量の活性化合物の投与によって、処置を必要とする患者での細菌感染が治療または予防される。活性化合物は、所望の結果を得る上で必要な量および時間で、ヒトまたは動物などの哺乳動物に投与することができる。処方される治療上有効量の活性化合物とは、あらゆる医学的治療に適用可能な妥当な利益/危険比で、細菌感染を治療するのに十分な量の化合物を指す。実際には、本発明の化合物および組成物の総1日使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で担当医師が決定することができる。治療対象の障害;その障害の重度;使用する具体的な化合物の活性;使用する具体的な組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;使用される具体的化合物の投与時刻、投与経路および排泄速度;投与の期間;使用される具体的化合物との併用薬剤もしくは同時使用薬剤;ならびに患者の治療用量を決定する上での他の医薬的に関連する要素を考慮することは、技術を有する担当医の権限の範囲内である。
【0062】
本発明を説明し、本発明の実施における指針を提供するため、ヒトその他の哺乳動物に投与される活性化合物の総1日用量は、例えば約0.1〜50mg/kg、あるいはより好ましくは約1〜25mg/kgとすることができる。総1日用量は、単回投与することができるか分割投与することができる。1回投与組成物には、1日用量を構成する量またはその約数分を含有させることができる。通常、本発明による治療法では、そのような治療を必要とする患者に対して、単回投与または複数回投与で1日当たり本発明の化合物約10mg〜約2000mgを投与する。
【0063】
化合物の製造
式I、IIまたはIIIの化合物は、エリスロマイシンまたはそれの誘導体から製造することができる。望ましい式I、IIまたはIIIの化合物は、エリスロマイシンAまたはケトリド基質の6−O−位のアルキル化およびエリスロマイシンAまたはケトリド基質のC−9カルボニル基のC−9オキシムへの変換によって得ることができる。
【0064】
好適な原料化合物の製造方法は、米国特許第4990602号および同第5866549号に開示されている(これら特許の開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれる)。
【0065】
1996年5月7日出願の共同所有の米国特許出願第08/646477号には、6−O−置換エリスロマイシンおよびケトリド化合物ならびにそれらの製造方法が記載されている。エリスロマイシン化合物の6−O−位の有用なアルキル化方法は、パラジウム触媒アルキル化方法について説明している1999年6月24日出願の共同所有の米国特許出願第60/140968号にも記載されている。
【0066】
上記の6−O−置換−9−オキシムエリスロマイシンおよびケトリド誘導体を製造するのに好適な基質は以下の式の構造を有する化合物である。
【0067】
【化10】
Figure 2004501865
式中、ZはC−9カルボニル、オキシムまたは保護されたオキシムであり;Rは各場合において独立に、水素または水酸基保護基から選択される。式IVの基質は、2′−および4″−水酸基の保護および脱保護ならびにC−9カルボニルのオキシムもしくは保護オキシムへの変換に関して公知の条件を用い、市販のエリスロマイシンA化合物(Abbott Laboratories, Abbott Park, IL, U.S.Aから入手可能)から製造することができる。
【0068】
下記式Vの構造を有する化合物:
【0069】
【化11】
Figure 2004501865
(式中、ZおよびRは上記で定義の通りである)は、温和な水系酸加水分解の条件下でクラジノース糖を脱離させることで、式IVのエリスロマイシン化合物から得ることができる。代表的な酸には、希塩酸、硫酸、過塩素酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸またはトリフルオロ酢酸などがある。この反応に好適な溶媒には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどがある。反応時間は代表的には、0.5〜24時間である。反応温度は好ましくは、−10℃〜70℃である。
【0070】
化合物Vの3−水酸基を、スウェルン酸化法の変法で、あるいはコーリー−キム(Corey−Kim)酸化条件下で酸化して、式VIの化合物を得ることができる。好適な酸化剤は、N−クロロコハク酸イミド−ジメチルスルフィドまたはカルボジイミド−ジメチルスルホキシドである。
【0071】
1例では、式Vのエリスロマイシン化合物を、−10〜25℃で、塩化メチレンなどの塩素化溶媒中にて予め形成しておいたN−クロロコハク酸イミドとジメチルスルフィドの錯体に加える。0.5〜4時間撹拌後、トリエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基などの3級アミンを加えて、相当するケトンを製造する。
【0072】
式IVまたはVIの化合物を得るには、エリスロマイシンAのC−9−カルボニル基を、Zで表されるオキシムとして保護することができ、ZはN−O−(CH−R、N−O−C(O)(CH−RまたはN−O−C(R)(R)−O−Rであり;sは0〜5であり;Rは(a)水素、(b)アルキル、(c)置換アルキル、(d)アリール、(e)置換アリール、(f)ヘテロアリールおよび(g)置換ヘテロアリールであり;RおよびRは独立に、(a)水素、(b)未置換C〜C12−アルキル、(c)アリールで置換されたC〜C12−アルキルおよび(d)置換アリールで置換されたC〜C12−アルキルから選択されるか、あるいはRとRが、それらが結合している炭素と一体となって、C〜C12−シクロアルキル環を形成している。好ましい保護オキシム基Zは、N−O−(1−イソプロポキシシクロヘキシル)またはN−O−C(O)フェニル(すなわちN−O−ベンゾイル)である。エリスロマイシンA(Abbott Laboratories, Abbott Park, ILから入手可能)の変換についての原料、試薬および条件に関するさらなる詳細は、米国特許第4990602号;同4331803号;同4680368号;および同4670549;ならびに欧州特許出願EP260938に記載されている。
【0073】
C−9保護エリスロマイシンAの2′−および4″−水酸基は、非プロトン性溶媒中、好適な水酸基保護試薬で処理することができる。水酸基保護試薬には、例えば非プロトン性溶媒中の無水酢酸、無水安息香酸、クロロギ酸ベンジル、ヘキサメチルジシラザンまたはトリアルキルシリルクロライドなどがある。非プロトン性溶媒の例としては、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、それらの混合物あるいはそれらの溶媒とエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトンなどとの混合物がある。非プロトン性溶媒は、反応に悪影響を与えないものであり、好ましくは塩化メチレン、クロロホルム、DMF、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリジノンまたはそれらの混合物である。C−9保護エリスロマイシンAの2′−水酸基および場合によって4″−水酸基の保護は、順次または同時に行うことができる。好ましい保護基には、アセチル、トリメチルシリルおよびベンゾイルなどがあるが、これらに限定されるものではない。保護基およびそれが最も有効な溶媒についての詳細な議論は、グリーンらの著作に記載されている(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd ed., John Wiley & Son, Inc., 1991)。
【0074】
式IVまたはVIの構造を有する化合物のアルキル化によって、それぞれ下記式の相当する6−O−置換中間体が得られる。
【0075】
【化12】
Figure 2004501865
式中、Z、RおよびRは前記て定義の通りである。6−O−水酸基のアルキル化は、塩基存在下にアルキル化剤で行うことができる。好適なアルキル化剤には、基Rに関して定義の1〜3個の置換基で置換されていても良い所望のアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは複素環アルキル基の塩化物、臭化物、ヨウ化物またはスルホン酸エステル誘導体などがある。他のアルキル化剤の具体例には、臭化アリル、臭化プロパルギル、臭化ベンジル、2−フルオロエチルブロマイド、3−ヨードベンジルブロマイド、4−ニトロベンジルブロマイド、4−クロロベンジルブロマイド、4−メトキシベンジルブロマイド、α−ブロモ−p−トルニトリル、シンナミルブロマイド、4−ブロモクロトン酸メチル、クロチルブロマイド、1−ブロモ−2−ペンテン、3−ブロモ−1−プロペニルフェニルスルホン、3−ブロモ−1−トリメチルシリル−1−プロピン、1−ブロモ−2−オクチン、1−ブロモ−2−ブチン、2−ピコリルクロライド、3−ピコリルクロライド、4−ピコリルクロライド、4−フェニルベンジルクロライド、4−ブロモメチルキノリン、ブロモアセトニトリル、エピクロルヒドリン、ブロモフルオロメタン、ブロモニトロメタン、ブロモ酢酸メチル、メトキシメチルクロライド、ブロモアセトアミド、2−ブロモアセトフェノン、1−ブロモ−2−ブタノン、ブロモクロロメタン、ブロモメチルフェニルスルホンおよび1,3−ジブロモ−1−プロペンがある。スルホン酸アルキルまたはアリールの例には、トシル酸アリル、トリフルオロメタンスルホン酸3−フェニルプロピルおよびメタンスルホン酸n−ブチルがある。
【0076】
使用される溶媒の例には、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、それらの混合物などの非プロトン性溶媒あるいはそれら溶媒とエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、酢酸エチルもしくはアセトンとの混合物がある。使用可能な塩基の例には、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムならびにカリウムイソプロポキシド、カリウムtert−ブトキシドおよびカリウムイソブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドがある。アルキル化を行う特に好ましい方法は、塩基として水酸化カリウムもしくはカリウムt−ブトキシドを塩基として用いて、DMSO/THF混合物中、エリスロマイシン誘導体またはケトリド誘導体を臭化アリルもしくは臭化プロパルギルで処理するというものである。
【0077】
6−O−アリル置換誘導体は、極性非プロトン性溶媒中、ホスフィン類、アルシン類、アミン類および無機塩基などの促進剤とともに、Pd(II)またはPd(0)触媒存在下、ハロゲン化アリールとカップリングさせることができる(Organic Reactions, 1982, 27, 345−390参照)。好ましくは促進剤は、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリフェニルアルシン、ピリジンおよびトリエチルアミン、炭酸カリウムおよびフッ化セシウムから選択される。非プロトン性溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルエタン、アセトニトリル、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物など、上記で定義のものである。その反応は、選択される試薬およびハロゲン化アリールの性質に応じて、ほぼ室温から約150℃の温度で行われる。
【0078】
6−O−プロパルギル基は、ホスフィン系促進剤存在下にハロゲン化アリールと、場合により有機塩基存在下にCu(I)とアルキン誘導体を組み合わせることで、ソナガシラ(Sonagashira)条件下にさらに誘導体化することができる。好ましくは有機塩基は、トリエチルアミンである。末端アルキン類とハロゲン化アリールとのカップリングに関する手順、試薬および溶媒の概要は文献に記載されている(Tetrahedron Lett., 1975, 50, 4467−4470)。
【0079】
Zが保護オキシムであるC9−オキシムは、中性、酸性もしくは塩基性条件下で脱保護し、脱オキシム化して、それぞれ下記式の構造を有する化合物を得ることができる。
【0080】
【化13】
Figure 2004501865
式中、RおよびRは前記で定義の通りである。式N−O−C(O)−(CH−Rの保護オキシムの脱保護の条件の例としては、室温または還流下でのアルコール系溶媒による処理などがあるが、それに限定されるものではない。好ましくはC9−オキシムは、酢酸エステルまたは安息香酸エステルなど、Rがエステルである場合と同様に脱保護される。脱保護に好ましいアルコール系溶媒は、メタノールまたはエタノールである。保護オキシムN−O−C(R)(R)−O−R(R、RおよびRは前記の通りである)、をオキシム(N−OH)に変換する条件の例では、保護オキシムのアセトニトリル中での水系酸による処理を行う。その反応に好適な水系酸には、酢酸水溶液、塩酸水溶液および硫酸水溶液などがあるが、これらに限定されるものではない。オキシムを脱保護する際、2′−および4″−水酸基保護基(R)をその工程で脱離させることができる。保護基の脱離に関する手順、試薬および方法についての詳細な議論は、グリーンらの著作に記載されている(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd ed., John Wiley & Son, Inc., 1991;引用によって本明細書に組み込まれる)。
【0081】
プロトン性溶媒中、無機酸化硫黄または無機亜硝酸塩と脱保護C9−オキシム基とを反応させることで脱オキシム反応を行って、C9−カルボニル基を得ることができる。無機酸化硫黄化合物の例としては、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ジチオン酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウムなどがある。好適な無機亜硝酸塩には、例えば亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸カリウムなどがある。使用される溶媒には、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、トリメチルシラノールまたは上記溶媒の1以上の混合物などのプロトン性溶媒などがある。この反応は、ギ酸、酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸の存在下に行っても良い。この反応には、塩酸も好適である。使用される酸の量は、脱保護C9−オキシム化合物の量の約1〜約10当量である。好ましい実施形態では、C9−オキシム基を、エタノールおよび水中、亜硝酸ナトリウムおよびHClを用いて脱オキシム化する。
【0082】
6−ヒドロキシまたは6−O−置換エリスロマイシンまたはケトリド誘導体の9−ケト基は、Rが前記で定義の通りである式=N−O−Rの好適なオキシムに変換することができる。C9−オキシムは、C9−ケトンにヒドロキシルアミンまたはそれの誘導体を加えることで製造される。原料のエリスロマイシン誘導体1モル当たり、約1〜約3モル当量のヒドロキシルアミン誘導体を用いる。
【0083】
この反応は、酸性条件下または塩基性条件下で行うことができる。酸性条件が好ましい。酸触媒オキシム化反応は、無機または有機酸存在下に行う。その反応はアルコール系溶媒中で行う。この反応に好適な酸には、カンファースルホン酸(CSA)、酢酸、ギ酸などがあるが、これらに限定されるものではない。この反応に好適な溶媒の例には、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどがある。
【0084】
C9−カルボニルの塩基触媒オキシムかを行うには、ケトリド、酢酸ナトリウムおよび溶媒の反応混合物に、ヒドロキシルアミンの塩酸塩を導入する。好ましくは、原料のケトリド材料1モルに対して、約0.5〜約10モル当量の酢酸ナトリウムおよびヒドロキシルアミン誘導体を用いる。好ましい溶媒はエタノールである。
【0085】
別法として、式IXまたはXの化合物における9−ケト基をヒドロキシルアミンで処理することで、Rが水素であり、C9−オキシムが式=N−O−Hを有するオキシムが得られる。=N−O−H基は、置換もしくは未置換アルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールまたは置換されていても良い複素環アルキル基のハロゲン化物と反応させることで、式=N−O−R(Rは前記で定義の通りである)を有する基を得ることができる。この反応は代表的には、例えばDMSO、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミドおよびこれらの混合物などの非プロトン性溶媒中で行う。非プロトン性溶媒は好適には、エーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、酢酸エチルまたはアセトンと組み合わせることができる。好適な塩基には、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムイソプロポキシド、カリウムtert−ブトキシドおよびカリウムイソブトキシドなどがあるが、これらに限定されるものではない。好ましい反応は、水酸化カリウム存在下に、N,N−ジメチルホルムアミド中、臭化アルキルまたは臭化アリールを用いて行う。
【0086】
MRSAに対して活性を有する新規化合物
第3の態様において本発明は、下記式の構造を有する化合物またはその化合物の製薬上許容される塩、エステル、溶媒和物もしくはプロドラッグに関する。
【0087】
【化14】
Figure 2004501865
式中、
は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素からなる群から選択され;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)R、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;nは1または2であり;

a.C〜C12アルキルであって、前記アルキル基の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、あるいは前記アルキル基が独立にまたはさらに、−C(O)R、−S(O)R、−NHC(O)R、−NHC(O)NRおよびハロゲンから選択される1〜3個の置換基で置換されているもの、
b.C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルから選択される炭化水素であって、前記炭化水素の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、前記炭化水素が−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く、ただし式IIIの化合物でRがC〜C12−アルキルの場合にRは、C〜C12−アルケニル、C〜C12−アルキニルおよびNヘテロ原子もしくは−N(R)−から選択される基によって1〜3個の炭素が置き換わったC〜C12−アルケニルもしくはC〜C12−アルキニルではないもの;
c.置換されていても良いアリール;および
d.置換されていても良いヘテロアリール
からなる群から選択され;
は、
a.−H、
b.−OH、
c.−OC(O)R
d.−OC(O)NHRおよび
e.−OC(O)OR
からなる群から選択され;
は、
a.−H、
b.−C(O)R
c.−C(O)NHRおよび
d.−C(O)OR
からなる群から選択され;
は、水素、C〜Cアルキル、置換されていても良いアリールもしくは置換されていても良いヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールであり;
は、水素、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールであり;
およびRは独立に、水素、C〜Cアルキル、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールからなる群から選択されるか、あるいはRとRがそれらが結合している原子と一体となってC〜C12シクロアルキル基を形成しており;
は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であり;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)R、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。
【0088】
当該化合物は、多薬剤耐性菌株、特にMRSAの細菌活動を抑制することができる。特許請求の化合物は、多薬剤耐性菌に対する活動阻害ならびにMRSAなどの多薬剤耐性菌によって生じる感染の治療のための本発明の方法において有用である。
【0089】
上記の方法および化合物は、本発明の方法で投与される化合物の製造に有用な方法の例を示すためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明の方法および本発明に好適な化合物については、以下の実施例に記載の内容から理解が深まろう。ただし以下の実施例は、本発明の説明としての意味を有するものであって、いかなる形でも添付の特許請求の範囲で定義の特許請求された発明の範囲を限定するものではない。
【0090】
実施例
実施例1
6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−[(O−エチル)オキシム]エリスロマイシンAの製造
が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、R が−CH CH であり、R が水素である式IIIの化合物
段階(1):6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O−ベンゾイルエリスロマイシンA 米国特許第5866549号(引用によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って、特に実施例18段階18aに記載の手順により、標題化合物を製造した。
【0091】
段階(2):6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O−ベンゾイル−9−[(O−エチル)オキシム]エリスロマイシンA
6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O−ベンゾイルエリスロマイシンA(0.84g、1.0mmol)およびO−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.20g、2.0mmol、2.0当量)のエタノール(10mL)中混合物を撹拌しながら、それに室温でカンファースルホン酸(23mg、0.1mmol、0.1当量)を加えた。得られた混合物を脱気し、窒素下に昇温させて80℃として48時間経過させた。その後反応液を冷却して室温とし、濃縮して乾固させた。残った残留物をCHClに溶かし、ブラインおよび水で洗浄した。有機層を脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー精製(SiO、50:50:2:0.1ヘキサン/酢酸エチル/メタノール/水酸化アンモニウム)によって、所望の生成物0.40g(45%)を得た。NMRおよびMS m/e888(M+H)は、構造と一致していた。
【0092】
段階(3):6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−[(O−エチル)オキシム]エリスロマイシンA
6−O−[3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル]−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O−ベンゾイル−9−[(O−エチル)オキシム]エリスロマイシンA(0.40g、0.45mmol)のメタノール(20mL)溶液を室温で1〜6日間撹拌した。その後、反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、100:5:0.1CHCl/MeOH/NHOH)によって精製して、標題化合物0.30g(85%)を得た。NMRおよびMS m/e784(M+H)は構造と一致していた。
【0093】
実施例2〜9
O−エチルヒドロキシルアミンに代えて、下記の量(モル当量)の下記に示した試薬を用いた以外、実施例1の方法に従って以下の化合物を製造して、Rが表1で定義の官能基である式IIIの化合物を得た。
【0094】
【表1】
Figure 2004501865
【0095】
実施例10
6−O−メチル−9−[(O−イソブチル)オキシム]エリスロマイシンA
が−CH であり、R がイソブチルであり、R が水酸基である式Iの化合物
段階(1):6−O−メチルエリスロマイシンA
米国特許第4331803号(引用によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って、特に実施例1に記載の手順により、標題化合物を製造した。
【0096】
段階(2):6−O−メチル−9−オキシムエリスロマイシンA
6−O−メチルエリスロマイシンA(10.0g、13.4mmol)のイソプロピルアルコール懸濁液を撹拌しながら、それに50%ヒドロキシルアミン(水溶液)(8.8g、0.134mol、10.0当量)を加え、次に酢酸(3.5g)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、その後昇温させた50℃とした。3日後、TLC(SiO、0.5:10.0:89.5NHOH/MeOH/CHCl)で反応は完結したように見えた。反応液を放冷して室温としてから、酢酸イソプロピルで希釈した。混合物を、4N NaOHを用いて塩基性(リトマスで)とすることで、白色固体を沈殿させた。その固体を濾取して、粗生成物8gを得た。勾配系を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO、100%CHClから0.5:10.0:89.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって、所望の生成物を得た。MS(ESI)m/e763(M+H)
【0097】
段階(3):6−O−メチル−9−[(O−イソブチル)オキシム]エリスロマイシンA
6−O−メチル−9−オキシムエリスロマイシンA(0.25g、0.3mmol)のDMF(10mL)溶液を撹拌しながら、それに窒素下室温にて、KOH(28mg、0.5mmol、1.5当量)を加え、次に臭化イソブチル(43μL、0.4mmol、1.2当量)を加えた。6時間後、反応液を氷水に投入し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層をMgSOで脱水した。濾過および濃縮(ロータリーエバポレーション)によって粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー精製(SiO、0.5:10.0:89.5NHOH/MeOH/CHCl)によって標題化合物を得た。NMR(CDCl)およびMS(ESI) m/e819(M+H)は構造と一致していた。元素分析:C427813の計算値:C:61.59、H:9.60、N:3.42;実測値:C:61.57、H:9.58、N:3.34。
【0098】
実施例11
6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−[(O−ベンジル)オキシム]エリスロマイシンA
が−CH であり、R が−CH −フェニルである式IIIの化合物
段階(1):6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O −ベンゾイルエリスロマイシンA
米国特許第5866549号(引用によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って、特に実施例1段階(e)〜(g)に記載の手順により、標題化合物を製造した。
【0099】
段階(2):6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソエリスロマイシンA
6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−2′−O−ベンゾイルエリスロマイシンA(3.0g、4.3mmol)のメタノール(40mL)溶液を16時間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮して(ロータリーエバポレーション)、粗生成物を得た。勾配系を用いるカラムクロマトグラフィー精製(SiO、100%CHClから0.5:5.0:94.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって、所望の生成物1.0g(40%)を得た。MS(ESI)m/e588(M+H)
【0100】
段階(3):6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−オキシムエリスロマイシンA
6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソエリスロマイシンA(0.20g、0.3mmol)のエタノール(5.0mL)溶液を撹拌しながら、それにヒドロキシルアミン塩酸塩(0.12g、1.7mmol、5.0当量)および酢酸ナトリウム(27mg、0.3mmol、1.0当量)を加えた。得られた溶液を24時間加熱還流し、冷却して室温とし、濃縮した(ロータリーエバポレーション)。粗生成物を勾配系を用いるカラムクロマトグラフィー(SiO、100%CHClから0.5:4.0:95.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって精製して、所望の生成物を得た。MS(ESI)m/e603(M+H)
【0101】
段階(4):6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−[(O−ベンジル)オキシム]エリスロマイシンA
6−O−メチル−3−デスクラジノース−3−オキソ−9−オキシムエリスロマイシンA(0.46g、0.8mmol)のDMF(15mL)溶液を撹拌しながら、冷却して0℃とした。水酸化カリウム(64mg、1.1mmol、1.5当量)を加え、冷却浴をただちに外した。次に、臭化ベンジル(0.11mL、0.9mmol、1.2当量)を加え、反応液を室温で終夜撹拌した。その後、反応液を水および酢酸エチルに投入した。分液を行い、水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を脱水し(MgSO)、濾過し、濃縮して(ロータリーエバポレーションによって)粗生成物を得た。勾配系を用いるカラムクロマトグラフィー(SiO、100%CHClから0.5:3.0:96.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって精製して、標題化合物を得た。NMR(CDCl)およびMS(ESI) m/e693(M+H)は構造と一致していた。元素分析:C376010の計算値:C:64.14、H:8.73、N:4.04;実測値:C:63.87、H:8.78、N:3.88。
【0102】
実施例12
6−O−[(3−ヨード)ベンジル]−9−オキシムエリスロマイシンAの製造
が−CH −(3−ヨードフェニル)であり、R が−Hであり、R が−OHである式Iの化合物
段階(1):2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA
米国特許第4990602号(引用によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って、特に実施例30段階2に記載の手順により、標題化合物を製造した。
【0103】
段階(2):6−O−[(3−ヨード)ベンジル]−2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA
2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA(6.0g、5.8mmol)およびヨードベンジルブロマイド(4.3g、14.5mmol、2.5当量)の1:1THF/DMSO(40mL)溶液を窒素下に冷却して0℃とした。カリウムt−ブトキシド(1.0M THF溶液11.6mL、11.6mmol、2.0当量)をDMSO(10mL)で希釈し、反応混合物に滴下した。滴下完了後、反応液を終夜撹拌し、その間に反応液は昇温して室温となった。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、脱水した(MgSO)。濾過および濃縮(ロータリーエバポレーションによって)によって粗生成物を得て、それを5%アセトン/ヘキサンを用いてシリカゲルのカラムで流した。溶出液を濃縮することで、生成物4.0gを混合物として得た。それをそれ以上精製せずに用いた。
【0104】
段階(3):6−O−[(3−ヨード)ベンジル]−9−オキシムエリスロマイシンA
粗6−O−[(3−ヨード)ベンジル]−2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシ−シクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA(4.0g)をアセトニトリル(10mL)、水(5mL)および酢酸(5mL)で希釈した。得られた混合物を室温で2日間撹拌し、濃縮した(ロータリーエバポレーションによって)。残った残留物をトルエンと共沸させて粗生成物を得た。勾配系を用いるカラムクロマトグラフィー(SiO、100%CHClから0.5:10.0:89.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって精製して、標題化合物を得た。NMR(CDCl)およびMS(ESI) m/e965(M+H)は構造と一致していた。
【0105】
実施例13
6−O−[(4−フェニル)ベンジル]−9−オキシムエリスロマイシンAの製造
が−CH −(4−フェニルフェニル)であり、R が水素であり、R が水酸基である式Iの化合物
段階(1):2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA
米国特許第4990602号(引用によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法に従って、特に実施例30段階2に記載の手順により、標題化合物を製造した。
【0106】
段階(2):6−O−[(4−フェニル)ベンジル]−2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA
2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシシクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA(1.5g、1.5mmol)および4−フェニル−ベンジルブロマイド(0.6g、3.0mmol、2.0当量)を1:1THF/DMSO(8mL)中で混合し、冷却して0℃とした。カリウムt−ブトキシド(1.0M THF溶液3.0mL、3.0mmol、2.0当量)をDMSO(3mL)で希釈し、反応混合物に滴下した。滴下完了後、反応液を終夜撹拌し、その間に反応液は昇温して室温となった。水で反応停止し、酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を脱水し(MgSO)、濾過し、濃縮して(ロータリーエバポレーションによって)粗生成物を得た。それをそれ以上精製せずに用いた。
【0107】
段階(3):6−O−[(4−フェニル)ベンジル]−9−オキシムエリスロマイシンA
粗6−O−[(4−フェニル)ベンジル]−2′,4″−ビス−O−トリメチルシリル−9−[(O−イソプロポキシ−シクロヘキシル)オキシム]エリスロマイシンA(2.0g)をアセトニトリル(5.0mL)、水(2.5mL)および酢酸(2.5mL)に溶かし、室温で終夜撹拌した。その後、反応混合物を濃縮し(ロータリーエバポレーションによって)、残った残留物をトルエンと共沸させた。勾配系を用いるカラムクロマトグラフィー(SiO、100%CHClから0.5:10.0:89.5NHOH/MeOH/CHClへの上昇)によって精製して、標題化合物を得た。NMR(CDCl)およびMS(ESI) m/e915(M+H)は構造と一致していた。
【0108】
実施例14
耐性黄色ブドウ球菌1775に対する in vitro 抗菌活性
本発明の代表的な化合物について、下記の方法に従って抗菌活性をin vitroで定量した。無菌脳−心臓浸出物(BHI)寒天培地(ディフコ(Difco)0418−01−5)10mLと混合した被験化合物の連続希釈水溶液の入ったシャーレを準備した。各プレートに、スティアズ(Steers)レプリケータブロックを用いて、異なる微生物の1:100希釈液を接種した。接種したプレートを35〜37℃で20〜24時間インキュベートした。さらに、被験化合物を含まないBHI寒天を用いて対照プレートを準備し、各試験の開始時と終了後にインキュベートした。
【0109】
試験対象微生物についての感受性パターンが既知であり、被験化合物と同じ抗生物質分類に属する化合物を含む別のプレートも準備し、さらに別の対照としてインキュベートして、試験間比較ができるようにした。それにはエリスロマイシンAを用いた。
【0110】
インキュベーション後、各プレートを肉眼で調べた。最小阻害濃度(MIC)を、成長対照と比較して接種物スポットにおいて、成長がない、曇りがわずかである、あるいは分離したコロニーがまばらである最低薬剤濃度と定義した。以下の表2に示したこのアッセイの結果は、本発明の化合物が抗菌活性を有することを示している。
【0111】
【表2】
Figure 2004501865

Claims (19)

  1. メシチリン耐性菌の活動を抑制する方法において、有効量の下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    または下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    [上記式中、
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素からなる群から選択され;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;nは1または2であり;

    a.水素、
    b.C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であって、前記炭化水素の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、前記炭化水素が−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いもの、
    c.置換されていても良いアリール;および
    d.置換されていても良いヘテロアリール
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−OH、
    c.−OC(O)R
    d.−OC(O)NHRおよび
    e.−OC(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−C(O)R
    c.−C(O)NHRおよび
    d.−C(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、水素、C〜Cアルキル、置換されていても良いアリールもしくは置換されていても良いヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールであり;
    は、水素、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールであり;
    およびRは独立に、水素、C〜Cアルキル、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールからなる群から選択されるか、あるいはRとRがそれらが結合している原子と一体となってC〜C12シクロアルキル基を形成しており;
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であり;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。]を投与する段階を有することを特徴とする方法。
  2. が−CH;−CHCH=CH;−CH(3−ヨードフェニル);−CHCH=CH(3−キノリル);および−CH(4−フェニルフェニル)からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. が水素;−CH−フェニル;−CHCH;−CHCH(CH;−CH;−CHCHCHCH;−CH(4−ニトロフェニル);および−CHCO(ピペリジン−N−フェニル)からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  4. 前記化合物が、
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCH(CHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH(4−ニトロフェニル)である式IIIの化合物;
    が−CHであり、Rが−CHCH(CHであり、Rが−OHである式Iの化合物;
    が−CHであり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
    が−CH(3−インドフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CHであり、Rが−Hである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCO(ピペリジン−N−フェニル)である式IIIの化合物;ならびに
    が−CH(4−フェニルフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物
    からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 前記細菌が黄色ブドウ球菌のメチシリン耐性株である請求項1に記載の方法。
  6. メチシリン耐性菌株によって生じる細菌感染の治療または予防方法において、処置を必要とする患者に対して、治療上有効量の下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    または下記式の化合物:
    Figure 2004501865
    [上記式中、
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素からなる群から選択され;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;nは1または2であり;

    a.水素、
    b.C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であって、前記炭化水素の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、前記炭化水素が−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良いもの、
    c.置換されていても良いアリール;および
    d.置換されていても良いヘテロアリール
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−OH、
    c.−OC(O)R
    d.−OC(O)NHRおよび
    e.−OC(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−C(O)R
    c.−C(O)NHR
    d.−C(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、水素、C〜Cアルキル、置換されていても良いアリールもしくは置換されていても良いヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールであり;
    は、水素、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールであり;
    およびRは独立に、水素、C〜Cアルキル、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールからなる群から選択されるか、あるいはRとRがそれらが結合している原子と一体となってC〜C12シクロアルキル基を形成しており;
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であり;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。]を投与する段階を有することを特徴とする方法。
  7. 前記化合物が、
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCH(CHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CH(4−ニトロフェニル)である式IIIの化合物;
    が−CHであり、Rが−CHCH(CHであり、Rが−OHである式Iの化合物;
    が−CHであり、Rが−CH−フェニルである式IIIの化合物;
    が−CH(3−インドフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCHCHCHである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CHであり、Rが−Hである式IIIの化合物;
    が−CHCH=CH(3−キノリル)であり、Rが−CHCO(ピペリジン−N−フェニル)である式IIIの化合物;ならびに
    が−CH(4−フェニルフェニル)であり、Rが−Hであり、Rが−OHである式Iの化合物
    からなる群から選択される請求項6に記載の方法。
  8. 前記細菌が黄色ブドウ球菌である請求項6に記載の方法。
  9. 前記化合物を経口投与、非経口投与、腹腔内投与、大槽内投与、直腸投与、経膣投与、局所投与または口腔内投与する請求項6に記載の方法。
  10. 前記化合物を、カプセル、糖衣剤、エリキシル剤、乳濁液、粒剤、微細乳濁液、錠剤、丸薬、粉剤、液剤、懸濁液、シロップ、噴霧剤、坐剤または貼付剤として投与する請求項6に記載の方法。
  11. 前記化合物をヒトまたは動物に投与する請求項6に記載の方法。
  12. 前記化合物を、約0.1mg/kg体重〜約50mg/kg体重の量で投与する請求項6に記載の方法。
  13. 前記化合物を、約1mg/kg体重〜約25mg/kg体重の量で投与する請求項12に記載の方法。
  14. 前記化合物を単回投与で投与する請求項12に記載の方法。
  15. 前記化合物を分割投与で投与して、約0.1mg/kg体重〜約50mg/kg体重の量の総1日用量とする請求項12に記載の方法。
  16. 前記化合物を、約1mg/kg体重〜約25mg/kg体重の量で投与する請求項15に記載の方法。
  17. 下記式の構造を有する化合物または該化合物の製薬上許容される塩、エステル、溶媒和物もしくはプロドラッグ。
    Figure 2004501865
    [式中、
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素からなる群から選択され;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く;nは1または2であり;

    a.C〜C12アルキルであって、前記アルキル基の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、あるいは前記アルキル基が独立にまたはさらに、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NRおよびハロゲンから選択される1〜3個の置換基で置換されているもの、
    b.C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルから選択される炭化水素であって、前記炭化水素の1〜3個の炭素が、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く、前記炭化水素が−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良く、ただし式IIIの化合物でRがC〜C12−アルキルの場合に、Rは、C〜C12−アルケニル、C〜C12−アルキニル、またはNヘテロ原子もしくは−N(R)−から選択される基によって1〜3個の炭素が置き換わったC〜C12−アルケニルもしくはC〜C12−アルキニルではないもの;
    c.置換されていても良いアリール;および
    d.置換されていても良いヘテロアリール
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−OH、
    c.−OC(O)R
    d.−OC(O)NHRおよび
    e.−OC(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、
    a.−H、
    b.−C(O)R
    c.−C(O)NHRおよび
    d.−C(O)OR
    からなる群から選択され;
    は、水素、C〜Cアルキル、置換されていても良いアリールもしくは置換されていても良いヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールであり;
    は、水素、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いアルキル、置換されていても良いアリール、置換されていても良いヘテロアリールであり;
    およびRは独立に、水素、C〜Cアルキル、アリールもしくはヘテロアリール置換されていても良いC〜Cアルキル、置換されていても良いアリールまたは置換されていても良いヘテロアリールからなる群から選択されるか、あるいはRとRがそれらが結合している原子と一体となってC〜C12シクロアルキル基を形成しており;
    は、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニルからなる群から選択される炭化水素であり;前記炭化水素の1〜3個の炭素は、O、SもしくはNヘテロ原子または−C(O)−、−C=N−、−C=N−O−および−N(R)−から選択される基によって置き換わっていても良く;前記炭化水素は、−C(O)R、−S(O)、−NHC(O)R、−NHC(O)NR、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリールおよび複素環アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていても良い。]
  18. が−CH;−CHCH=CH;−CH(3−ヨードフェニル);−CHCH=CH(3−キノリル);および−CH(4−フェニルフェニル)からなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
  19. が−CHCO(ピペリジン−N−フェニル)である請求項17に記載の化合物。
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