JP2004500997A - 樹脂を含むエチレン含有ポリマーエラストマーの層を含有する層状物品 - Google Patents

樹脂を含むエチレン含有ポリマーエラストマーの層を含有する層状物品 Download PDF

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Abstract

V−ベルト、ホース、ゴムシートのような多層物品が、魅力的な性質にもかかわらず、生粘着性の欠如のために今まで用いられていないエチレン−α−オレフィンコポリマーエラストマーから又はエチレン−α−オレフィン−ジエンコポリマーエラストマーから製造される。不十分な生粘着性の問題は、芳香族含有石油樹脂を組み入れることにより解消される。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、生粘着性の改良されたエラストマー組成物を含有する層状物品、特に、接着剤を必要とせずに加硫を可能にするのに十分な強度の一体構造を形成するために十分な粘着性を有するエラストマー組成物に関する。生粘着性は、加硫前の加硫性ゴムの接着性に与えられた用語である。
【0002】
背景情報
天然ゴム、合成ゴム及びエラストマーは、V−ベルト、ホース、屋根材に用いいられるシートのようなシート、マット及びタイヤなどの多層物品の製造に広く使われている。使われる材料の例には、クロロプレン、天然ゴム並びにネオプレン、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びポリジエンゴムのような合成ゴムがある。通常、ゴム配合物はカレンダー加工及び混合により、充填材、顔料、酸化防止剤及び加硫剤などの分散添加剤をゴム全体に完全に分散させて製造する。配合物を一旦形成すると、最終物品は、層の形成、張り合わせ及び加硫、又は同時押出とそれに続く加硫によりつくられる。V−ベルトの通常の製造方法には、ベルト材料の積層ストリップ、普通は層状構造の製造、ドラムの周りのストリップの設置及び加硫が含まれる。従って、層状構造の層が互いに接着し、且つストリップの2つの端部でしっかり結合するのに十分な生粘着性を有することは重要である。
【0003】
同様に、ゴムはタイヤの製造に使われる。タイヤは、各々のゴム層が特別の機能を果たす種々のゴム層の集合体であり、繊維コード及び/又はスチールコードにより強化され、リング上に配置されている。ゴム層の製造では、ゴム層はタイヤのその他の層に配置され、次いでタイヤは加硫されて一体構造を形成する。やはり、ゴム層が、加硫の前にその他の層に接着させるために十分な生粘着性を有することが重要である。
【0004】
ホースは、典型的には、同時押出とそれに続く加硫により製造される多層製品である。一般に、同時押出とオートクレーブ加硫の間には貯蔵期間があり、貯蔵中に一体構造を保持するためには生粘着性が重要である。
【0005】
これらの物品においてクロロプレンがしばしば使われる。その理由は、塩素の存在により、加硫の前に十分な接着性が得られるからである。しかし、塩素の存在がゴムの乏しい老化をもたらすので、塩素の存在は環境の観点から望ましくない。その他のエラストマーが使われる場合は、例えば、欧州特許195273のように、加硫の前に成分を一緒に保持するために接着剤が使われる。接着剤を使用すると、費用がかかり、製造プロセスにもう一つの工程が必要になり、かつ、最終製品に破損や弱点が生じ得る。
【0006】
エチレンコポリマーやターポリマーエラストマーは、バリアー性、エラストマー性及び弾力性を合わせ持っているので、V−ベルト、ホース、マット及びタイヤなどの物品の製造には魅力的な材料であり、これらは良好な耐オゾン性ゆえにタイヤの製造に特に有用である。しかし、それらには、加硫前に、その他の層と一体構造を形成するために十分な結合を形成できるほど十分な生粘着性を有しないので、用いられていない。
【0007】
欧州特許出願0685511Aでは、水素化石油樹脂を、加工性を増大するために、エチレン−プロピレンコポリマーゴム、エチレン−プロピレン−ジエンコポリマーゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンコポリマーゴムのような炭化水素ゴムに組み込み得ることが提案されている。ゴムは、接着性が不十分であり、過度に粘度が高く、加工中にロールの周りを包み込み、接着性が乏しい加硫ゴムを与えてしまうと言われている。EP0685511では、粘着付与剤が加工性を改良するが、それらは加硫ゴムの物理的特性と耐熱性に悪影響を及ぼすという問題を解決することを企図しており、この問題は水素化石油樹脂の使用により解決されると記載されている。
【0008】
従って、EP0685511は生粘着性に関するものではなく、ゴムの加工や加硫物の特性と関係がある。本発明は、一方では、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエンコポリマーゴムにおける生粘着性の発現に関している。特に、エチレン−プロピレンコポリマーゴム、エチレン−プロピレン−ジエンコポリマーゴムにおける生粘着性の発現に関している。
【0009】
発明の概要
しかし、芳香族炭化水素樹脂を含有する、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエンエラストマー性ターポリマーの層は、十分な生粘着性を有し、接着剤を追加する必要はなく、その後の加硫のための十分な強度を有する一体構造を形成することができることを本願発明者らは見出だした。
【0010】
従って、本発明は、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン−ジエンエラストマー性ターポリマー及び芳香族含有炭化水素樹脂のブレンドを含む少なくとも1つの層有する多層構造を提供する。
【0011】
本発明は、さらに、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン−ジエンターポリマーゴムにおける生粘着性を発現するために芳香族含有炭化水素樹脂の使用を提供する。
【0012】
本発明は、さらに、芳香族炭化水素樹脂を含む、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン−ジエンターポリマーゴムを含有するゴム配合物の製造方法を提供する。この方法では、ゴムを、まず、他の添加剤と配合し、配合サイクルの途中で芳香族炭化水素樹脂を添加する。
【0013】
本発明は、さらに、エチレン−α−オレフィンコポリマーゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン−ジエンコポリマーゴム及び芳香族石油樹脂を含有する層を製造し、その層を第2の層に対して配置し、任意に複合構造体を加硫することを含む多層物品の製造方法を提供する。
【0014】
発明の詳細な記載
本発明において用いられるエチレン含有エラストマー性ポリマーは、一つ以上の高級α−オレフィンモノマーと、任意にジエンモノマーと共重合されたポリマーである。“エラストマー性”とか“エラストマー”という用語は、これらのポリマーに適用すると、これらが架橋した場合、これらは大きな変形から迅速且つ強力に回復し得ることを意味すると定義される。希釈剤なしで、架橋ポリマーは、18〜29℃でその長さの2倍に引き伸ばし、1分間保持した後に開放すると、1分以内に初めの長さの1.5倍未満に収縮する。
【0015】
エチレン含有エラストマー性ポリマーは、1つ以上の高級モノオレフィン、特に3乃至25の炭素原子を有するα−オレフィンを含有する。使用に適する高級モノオレフィンは、置換された又は非置換の、分岐鎖でも線状鎖でも、環状及び芳香族化合物でもよいが、3乃至16の炭素原子を有するα−オレフィンが好ましい。好ましいα−オレフィンの例示的な非限定例には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン及び1−ドデセンが含まれる。混合オレフィン(例えば、プロピレンと1−ブテン、混合ブテン類等)も使用することができる。
【0016】
α−オレフィンは、約15〜約85重量%、より好適には約15〜約70重量%、及びより一層好適には約20〜約60重量%の量で、エチレン含有エラストマー性ポリマーに組み込まれる。
【0017】
そのような置換されたα−オレフィンの例は、式HC=CH−C2n−X’[式中、nは1−20(好適には1−10)の整数であり、X’はアリール、アルキルアリール又はシクロアルキルから成る。1種以上のそのようなX’置換基で置換されたα−オレフィンも有用である。その場合、置換された炭素原子がオレフィンにおける1−又は2−炭素位置になければ、置換基は末端炭素原子に結合している。アルキル置換二環状の架橋されたα−オレフィンが含まれ、C−Cアルキル置換ノルボルネン(例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−(2’−エチルヘキシル)−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネンなど)が好ましい。
【0018】
本発明で用いられるジエン含有ポリマーの製造に適した非共役ジエンは、6乃至15の炭素原子を有する線状鎖、炭化水素ジオレフィン又はシクロアルケニル置換アルケンでよい。これらのうち、好適なジエンは、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、及び5−エチリデン−2−ノルボルネンである。特に好適なジエンは、5−エチリデン−2−ノルボルネン及び1,4−ヘキサジエンである。この種のジエンの混合物も使えることは明らかである。エチレン含有エラストマー性ポリマーにおける任意のジエンモノマーの含有量は、0.5〜15重量%、そしてもし使用するならば、好適には0.5〜12重量%、及び最も好適には1.0〜約6.0重量%である。
【0019】
エチレン含有ポリマーのNMRにより測定した分子量範囲は重量平均分子量で、典型的には5,000〜5,000,000、より典型的には10,000〜500,000、最も典型的には15,000〜350,000である。ムーニー粘度(ML1+4、125℃)は、典型的には10〜90の範囲にあり、より典型的には20〜75である。
【0020】
これらのエラストマーは従来の重合反応器でつくられ、約−100〜約150℃、好適には約10〜約100℃、より好適には約0〜約60℃のような重合反応は、伝統的なチーグラー・ナッタ触媒及びより新しい第3族〜10族の遷移金属単一部位触媒(メタロセン,ビスイミド及びビスアミド構造の対応物等)を含むチーグラー触媒に適した温度で行われる。重合反応の圧力は、約0KPaから約600KPaまで変えることができる。代替として、例えば、米国特許5,837,787;5,625,016;及び5,696,213及びPCT刊行物WO99/45047及びWO99/45049に記載されているように、メタロセン触媒をエラストマーの製造に用い得る。なお、これらの特許は引用によりこの明細書に組み込まれる。
【0021】
その目的に有効である反応混合物のための公知の希釈剤又は溶媒は、重合を実施するのに使用することができる。例えば、適切な希釈剤や溶媒は、脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素溶媒、又はそのような溶媒のハロゲン化誘導体のような炭化水素溶媒である。
【0022】
さらに、分岐を抑制するために“分岐抑制剤”を組み入れることが知られている。本技術分野では、NHのような特定のルイス塩基が有効な分岐抑制剤であることが知られている。さらに、特定のアルコキシシラン、例えば、最近、珪酸メチル(Si(OMe))、珪酸エチル(Si(OEt))等が、触媒効率又は反応性を低減させることなく、有効な分岐抑制剤として作用することが見出された。従って、本発明の触媒系は、公知の溶液重合法において使用することができる。
【0023】
重合後、重合反応混合物は、反応器の出口で公知の方法により急冷される。この急冷は、重合反応混合物に(例えば、重合生成物流出流れに)、急冷液として水、低級アルコール、又は水性酸(例えば、水性塩化水素)を導入することにより達成され得る。
【0024】
エラストマー性生成物の製造方法は米国特許第4,540,753号に記載されている。そこで明示されているように、その方法は、“非混合反応器”で行われ、反応器では異なる時間に開始された重合鎖を含む反応混合物の部分間で実質的に混合は起きない。この典型的には管状の反応器は、実質的に“逆混合がない”且つ実質的に軸方向で混合がないものにする。代替的には、好適な製造方法及び好適なエラストマーが、引用によりこの明細書に組み込まれている欧州特許出願0227206Aに記載されている。
【0025】
本発明のブレンドにおいて用いられ得る芳香族含有炭化水素樹脂は、モノマーの混合物を含有する石油系供給原料流れの重合により得られる。代替的に、これらの樹脂は純粋な芳香族モノマーの重合により製造することができる。本発明のブレンドにおいて望ましいの芳香族レベルを得るために、芳香族含有樹脂と芳香族樹脂を含まない樹脂、又は芳香族レベルの異なる2種類の樹脂のような樹脂をブレンドして樹脂を得ることもできる。
【0026】
典型的な供給原料流れには、20〜80重量%のモノマーと80〜20重量%の溶媒が含まれる。好適には、供給原料流れには、30〜70重量%のモノマーと70〜30重量%の溶媒が含まれる。より好適には、供給原料流れには、約50〜70重量%のモノマーと50〜30重量%の溶媒が含まれる。溶媒には芳香族溶媒が含まれる。芳香族溶媒には、トルエン、キシレン及び芳香族石油溶媒の少なくとも1つが含まれる。溶媒には脂肪族溶媒が含まれる。溶媒は、供給原料中の非重合性成分であり得る。
【0027】
典型的には、脂肪族供給原料には少なくともCモノマーが含まれ、シクロペンタジエン及びメチルシクロペンタジエンは、供給原料流れを100−160℃で加熱し、蒸留により分別することにより脂肪族供給原料から除去される。Cモノマーには、ブタジエン、イソブチレン、2−メチル−2−ブテン、1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、2−ペンテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンから成る群から選ばれた少なくとも一つのモノマーが含まれる。供給原料流れには、少なくともCモノマーが含まれ、供給原料流れには少なくとも約50重量%の1,3−ペンタジエンを有する少なくとも70重量%の重合性モノマーが含まれている。供給原料流れには、低レベルのイソプレンが含まれ得て、一般に、一部の2−メチル−2−ブテンが含まれ、且つ1種以上のシクロジオレフィンが含まれ得る。
【0028】
供給原料流れは、40重量%まで、好適には20重量%まで連鎖移動剤を含み得る。連鎖移動剤には、Cオレフィン類、Cオレフィン類、Cオレフィンのダイマー、及びCオレフィンのダイマーから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物が含まれている。連鎖移動剤には、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、それらのダイマー及びそれらのオリゴマーから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物が含まれ得る。
【0029】
他の態様によると、供給原料流れには、30−95重量%のCモノマー、並びに純粋なモノマー、Cモノマー、及びテルペンから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む70−5重量%の共供給原料が含まれている。好適には、供給原料流れには、50−85重量%のCモノマー、並びに純粋なモノマー、Cモノマー、及びテルペンから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む50−15重量%の共供給原料が含まれている。純粋なモノマーは、好適には、スチレン、α−メチルスチレン又はビニルトルエンのような芳香族モノマーである。
【0030】
供給原料流れに少なくともC芳香族モノマーが含まれる場合は、Cモノマーには、スチレン、ビニルトルエン、インデン、ジシクロペンタジエン、及びそれらのアルキル化誘導体から成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物が含まれ得る。Cモノマーには、少なくとも20重量%の重合性不飽和炭化水素が含まれる。Cモノマーには、30−75重量%の重合性不飽和炭化水素が含まれ得る。Cモノマーには、35−70重量%の重合性不飽和炭化水素が含まれ得る。
【0031】
純粋なモノマー供給原料流れには、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、4−メチルスチレン、及びビニルトルエン画分のような比較的純粋なスチレン系モノマーが含まれている。これらのモノマーは、純粋な成分として又は2つ以上のモノマー供給原料のブレンドとして用いられ得て、所望の樹脂特性が得られる。好適なブレンドには、80−10重量%の1つ以上のコモノマー、好適にはスチレン、ビニルトルエン、4−メチルスチレン又はこれらの成分のブレンドとともに、20−90重量%のα−メチルスチレンが含まれている。さらに、t−ブチルスチレン又はフェニルスチレンのような他のアルキル化スチレンも、本発明のモノマーとして使用することができる。
【0032】
さらに別の態様では、供給原料流れには30−95重量%のCモノマー、及び70−5重量%の、純粋なモノマー、Cモノマー及びテルペンから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む共供給原料が含まれている。好適には、供給原料流れには、50−85重量%のCモノマー、及び50−15重量%の、純粋なモノマー、Cモノマー及びテルペンから成る群から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む共供給原料が含まれる。
【0033】
重合は連続プロセス又はバッチプロセスとして行われる。この反応は触媒プロセス、熱的プロセス又は酸触媒プロセスとして行われ、特に好適な触媒プロセスが、同時係属英国特許出願第9916858号、第9916849号及び第9916855号に記載されている。なお、これらの特許出願は引用によりこの明細書に組み込まれる。バッチプロセスにおける反応時間は、−50〜150℃、好適には−20〜100℃、より好適には0〜70℃の反応温度において典型的には30分〜8時間、好適には1〜4時間である。重合は炭化水素樹脂から触媒を除去することにより停止することができる。触媒はろ過により炭化水素樹脂から除去することができる。炭化水素樹脂は、触媒を含む固定床反応器から取り出すことができ、ストリッピングして、未反応モノマー、溶媒、及び低分子量オリゴマーを除去し得る。未反応モノマー、溶媒、及び低分子量オリゴマーは、再循環され得る。
【0034】
モノマー供給原料流れに関して、供給原料中の反応性成分、非重合性成分の他に、ペンタン、シクロペンタン、又は2−メチルペンタンのような不飽和成分とともに同時蒸留することができる飽和炭化水素を含むことができる。このモノマー原料は、連鎖移動剤としてのC又はCオレフィン又はダイマーと共重合することができる。連鎖移動剤を添加して、モノマーのみを用いた場合よりも分子量分布が低く狭い樹脂を得る。連鎖移動剤は、ポリマー開始部位を再生する方法でポリマー鎖を停止することにより、成長するポリマー鎖の成長反応を停止する。これらの反応で連鎖移動剤として作用する成分には、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、又はこれらの化学種のダイマーもしくはこれらのオリゴマーが含まれるが、これらに限定されない。連鎖移動剤は、純粋な形態又は溶媒中に希釈して反応に添加し得るか又は供給原料の成分であり得る。
【0035】
好適な重合溶媒は芳香族溶媒である。典型的には、トルエン、キシレン又は軽質芳香族石油溶媒である。それらの溶媒は、新らしいものを使用するが、プロセスから再循環することができる。典型的には、それらの溶媒には、一般に、200ppm未満の水、好適には100ppm未満の水、最も好適には50ppm未満の水が含まれている。C及び/又はCの重合では、好適な溶媒は芳香族溶媒である。一般に、未反応樹脂油成分は、プロセスにより溶媒として再循環される。再循環溶媒のほかに、トルエン、キシレン、又は芳香族石油溶媒を使用することができる。新しい溶媒も、プロセスから再循環される溶媒も使用することができる。それらの溶媒は、一般に、500ppm未満の水、好適には200ppm未満の水、最も好適には50ppm未満の水を含有する。溶媒は、又、供給原料の非重合性成分てあり得る。
【0036】
重合反応条件に関して、第1に重要な変数は、使われる触媒の量である。モノマーの重量に基づいて、0.1−30重量%のレベルで使われるのが好ましい。純粋なモノマー樹脂では、触媒の濃度は、好適には0.1−15重量%、より好適には0.5−10重量%、最も好適には0.5−8重量%である。Cモノマーでは、濃度は、好適には0.5−30重量%、より好適には1−20重量%、最も好適には3−15重量%である。Cモノマーでは、濃度は、好適には0.5−30重量%、より好適には1−20重量%、最も好適には3−15重量%である。
【0037】
エチレン−α−オレフィンコポリマー又はエチレン−α−オレフィン−ジエンエラストマー及び炭化水素樹脂の選択は、特定の層状構造によって左右される。同様に、ブレンドに添加されるべき樹脂の量は、企図される構造によって左右される。企図される多数の最終用途では、1%から、より好適には3−25%の樹脂が用いられる。特に、4−15%の樹脂により、エラストマーにとって必要な程度の粘着性が得られる。特に、エラストマーにおいて4−15%、好適には5−12%の樹脂により、V−ベルトの製造に特に有用な組成物が与えられる。
【0038】
樹脂の好適な芳香族含有量も、構造によって左右される。核磁気共鳴分光法により測定した、スチレン当量に換算して、3−75%、好適には4−50%、より好適には5−20%の芳香族含有量で、エチレンエラストマーに十分な生粘着性を与える。
【0039】
樹脂製造後、続いて水素化処理に付され、着色が低減され、色彩安定性が改良される。樹脂の水素化は本技術分野ではよく知られている。炭化水素樹脂を接触水素添加する公知の方法を使用でき、特に、米国特許第5,171,793号、米国特許第4,629,766号、米国特許第5,502,104号及び米国特許第4,328,090号及びWO95/12623の方法は適している。一般的水素化処理条件には、約100−350℃の反応温度及び5−300気圧(506−30390kPa)の水素、例えば、10−275気圧(1013−27579kPa)の水素の圧力が含まれる。一つの実施態様では、180−320℃の範囲の温度及び15195−20260kPaの範囲の水素の圧力である。標準条件(25℃、圧力1気圧(101kPa))下で反応器への供給原料に対する水素の容量比は、典型的には、20−200の範囲であり、ウォーターホワイト樹脂の場合は100−200が好ましい。
【0040】
本発明の樹脂を水素化するもう一つの適切な方法は、EP0082726に記載された方法である。EP0082726には、水素圧が1.47x10〜1.96x10Paであり、温度が250−330℃であるγ−アルミナ支持体上のニッケル−タングステン触媒を用いた石油樹脂の接触水素添加又は熱水素添加の方法が記載されている。接触水素添加は、通常、160−320℃において、圧力9.8x10〜11.7x10Paにおいて、典型的には1.5〜4時間行われる。水素添加後、反応器の混合物をフラッシングし、さらに、分離して水素化樹脂を回収する。水蒸気蒸留を行って、樹脂温度が325℃を超えない樹脂温度でオリゴマーを除去する。
【0041】
好適な実施態様では、水素添加は水素及び多孔性耐火性支持体粒子に担持された水素添加触媒金属化合物の存在下で樹脂を接触させることにより行う。なお、多孔性耐火物粒子は、
a)水力半径未満か、水力半径と等しく乃至水力半径の2倍である平均最大拡散経路長さ、
b)i)>150,000オングストロームの直径を有する細孔が、全容積の約2%より大きく、
ii)>20,000オングストローム且つ<150,000オングストロームの直径を有する細孔が、全容積の約1%より大きく、
iii)>2,000オングストローム且つ<20,000オングストロームの直径を有する細孔が、全容積の約12%より大きい、
細孔容積分布、及び
c)基質粒子の全容積の45〜86%の全細孔容積
を有する。
【0042】
特に好適な実施態様では、触媒には、モリブデン、タングステン、アルミナ又はシリカ担体の一つ以上にニッケル及び/又はコバルトが含まれる。好適な実施態様では、担体上の酸化ニッケル及び/又は酸化コバルトの量は2−10重量%である。製造後の担体上の酸化タングステン又は酸化モリブデンの量は5−25重量%である。好適には、触媒には4−7重量%の酸化ニッケル及び18−22重量%の酸化タングステンが含まれている。この方法と適切な触媒は、米国特許第5,820,749号に詳細に記載されている。
【0043】
もう一つの好適な実施態様では、水素化は米国特許第4,629,766号に記載されている方法と触媒を用いて行うことができる。特に、γ−アルミナに担持したニッケルータングステン触媒は好ましい。
【0044】
エラストマー及び樹脂は、粉末ブレンディング、抽出ブレンディング、カレンダリング及びペレット化のような方法で一緒にブレンドし、ブレンド済みの物質として製造業者に供給することができる。カレンダー処理又は混合サイクルの後半にエラストマーに樹脂を添加すると優れた生粘着性が得られる。
【0045】
本発明で使われる層は、配合操作の間に混合され得るトール油、ガムロジン及びポリテルペンから誘導されるロジンエステルのような他の樹脂も含有することができる。
【0046】
本発明の多層物品には、本発明のエチレンコポリマー及びターポリマー及び炭化水素樹脂の他に、先行技術であるエチレン含有エラストマーを有する積層品において有用であることが一般に知られている公知の天然ゴムや合成ゴムを含有する。例には、天然ゴム、クロロプレン、ネオプレン、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン、ブタジエンゴム、及び他のポリジエンゴムが含まれる。
【0047】
その他の次の添加剤をゴム配合物に加えることができる。
【0048】
加硫剤及び/又は架橋剤。これらには、エラストマーの架橋に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄のような種々の形態の硫黄;塩化硫黄、二塩化硫黄、二硫化モルホリン、及び二硫化アルキルフェノールのような硫黄化合物;セレンやテルルのような硫黄以外の無機加硫剤;並びにp−キノンジオキシマー;p,p−ジベンゾリキノンジオキシン、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、及びポリ−p−ジニトロベンゾイルのような化学物質が用いられる。
【0049】
代替として、有機過酸化物が架橋のために使用することができる。適切な過酸化物の例には、tert−ブチルヒドロパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド、p−メタンヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2、5−ジヒドロパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキシド、m−トリルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチル−ヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、及びtert−ブチルパーオキシアリルカーボネートが含まれる。
【0050】
その他の添加剤には、グアニジンタイプ、アルデヒド−アミンタイプ、アルデヒド−アンモニアタイプ、チアゾールタイプ、スルホンアミドタイプ、チオ尿素タイプ、チウラムタイプ、ジチオカーボネートタイプ、ザンテートタイプ、ジチオホスフェートタイプ及びホスホジチオエートタイプのような加硫促進剤が含まれる。これらは単独、又は互いに組み合わせて用いることができる。金属酸化物、金属炭酸塩、脂肪酸及びそれらの誘導体並びにアミンのような促進剤活性剤、有機酸、ニトロソ化合物、チオフタルイミド、及びスルホンアミド誘導体のようなスコーチ防止剤。
【0051】
さらに、添加剤には、老化防止剤、酸化防止剤、及び、ナフチルアミンタイプ、ジフェニルアミンタイプ、p−フェニレンジアミンタイプ、キノリンタイプ、ハイドロキノン誘導体、モノフェノールタイプ、ビス、トリス及びポリフェノールの各タイプ、チオビスフェノールタイプ、ヒンダードフェノールタイプ、ホスフィットエステルタイプ、チオジプロピオネートタイプ、ベンゾイミダゾールタイプ、ニッケルジチオカーボネートタイプ、チオ尿素タイプ、トリアゾールタイプ、及びワックスなどのオゾン分解防止剤、UV吸収剤及びサリチル酸誘導体、ベンゾフェノンタイプ、ベンゾトリアゾールタイプ、オキサルアニリド誘導体、ヒドロキシベンゾエートタイプ、及びヒンダードアミンタイプのような光安定化剤がある。これらは単独で、又は互いに組み合わせて用いることができる。
【0052】
添加剤には、さらに、石油(プロセスオイル)、エチレン−α−オレフィンオリゴマー、パラフィンワックス、液体パラフィン、ホワイトオイル、ペトロラタム、石油、サルタネート(sultanate)、ギルソナイト、アスファルト、ジエンオリゴマー(水素化物を含む)、植物油軟化剤(ひまし油、綿実油、なたね油、パーム油、ピーナッツ油、松油、トール油、等)、ゴム代用物(加硫油)、脂肪酸、脂肪酸塩及び脂肪酸エステルのような軟化剤が含まれる。
【0053】
添加剤には、さらに、カーボンブラック(ガスブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック又はランプブラック、アセチレンブラック等)、シリカ(ホワイトカーボン等)、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム(例えば、軽質炭酸カルシウム、粉砕炭酸カルシウム、及び表面処理炭酸カルシウム)、珪酸マグネシウム(例えば、超微細珪酸マグネシウム)、クレー、タルク、珪灰石、ゼオライト、珪藻土、シリカサンド、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、リトポン、二硫化モリブデン、ゴム粉末、シェラック、コルク粉末、及びセルロース粉末のような強化剤及び充填材が含まれる。メタクリル酸亜鉛のような接着促進剤は、ゴム層をV−ベルトの製造に用いるコードのような他の物質に接着させる必要がある場合に含有され得る。これらの添加剤は単独で、又は互いに組み合わせて用いることができる。
【0054】
最後に、添加剤には、しゃく解剤、発泡剤、発泡促進剤、スリップ剤、内部離型剤、防曇剤、難燃剤、組み込み静電防止剤、着色剤(顔料と染料)、カップリング剤、防腐剤、かび止め剤、及び消臭剤を含むその他の添加剤がある。
【0055】
一旦ゴム組成物が形成されると、いくつかの技法により層に転換される。例えば、ゴム組成物はカレンダー加工してシートを形成し、押出成形してホースのような細長い物品を形成する。
【0056】
V−ベルトの製造では、ゴムをまず小さな繊維と配合し、次いでカレンダーロール上で層を形成する。これらの繊維を充填した層をコードとともに散在させてシートを形成する。次いで、このシートをストリップに切断し、各ストリップから完全なループを形成して、両端をそろえ、その系を加硫する。エラストマー中への樹脂の混合は、エラストマーに十分な生粘着性を付与し、付加的な添加剤の必要なしで加硫することができることが見出された。
【0057】
タイヤの製造において、エラストマー中の樹脂の含有は、エラストマーに十分な生粘着性を与え、このエラストマーはタイヤのサイドウォールとして使用することができる。エラストマーに付与された粘着性により、天然ゴム、クロロプレン、ブチルゴム及びスチレン/ブタジエンゴムのような他のサイドウォール物質に接着し、十分な接着性を有する層が製造され、加硫する前に一体構造を形成することができる。このようにして、タイヤの層、特にサイドウォール層がエチレン−α−オレフィン−ジエンエラストマーから形成され得て、従って、改良された耐オゾン性という利点が得られる。
【0058】
ホースの製造では、層は典型的には同時押出しされ、同時押出物は所望の長さに切断され、続いてオートクレーブにおいて加硫される。本発明を用いると、同時押出しされた層には十分な生粘着性があり、同時押出物に損傷を与えることなく加硫の前に貯蔵することができる。
【0059】
次の実施例により本発明の例を示す。この実施例では次のような製品が使われている:
カーボンブラック含有エチレン/プロピレン/ジエンエラストマー
ネオプレンに基づく標準のVベルト組成物
Escorez 5600(商標)
Escorez 2520(商標) 両方とも、テキサス州ヒューストンのExxonMobil Chemical Company から市販されている。
【0060】
端部粘着力(Tel−Tak)はMonsantoのTel−Tak機を用いて測定し、そして2つの同一のゴム試験片を一緒に圧縮した後これらの試料を分離するのに必要な力である。その方法は次のとおりである:
− ゴムをまずゴム用ロール機で処理して厚さ0.15〜0.20cmのシートをつくる。
− ゴムシートを、ロール機下方のロールに接触している配合物サイドとともに、配合物シートとMylarフィルムの間に気泡が捕捉されないように注意しながら、一片のMylar上に置く(Mylarの厚さは0.1−0.2mm)。
−配合物は接着ローラーを用いてMylar上にしっかり押しつけ、冷却する。
−配合物シートのMylarサイドからの試料を打ち抜く。
【0061】
Monsantoの端部粘着力集成装置の下部グリップを下側の位置に移動させ、望ましい重量を重量支持体に置く。
利用できる重量は下記のとおりである:
クランプ :8オンス (±226.6g)
クランプ+8オンス :16オンス(±453.2g)
クランプ+16オンス :24オンス(±679.8g)
クランプ+8オンス+16オンス :32オンス(±906.4g)
【0062】
機械を望ましい保圧時間に設定し、保護覆いを試験片から除去する。
ゴム試験片を上部グリップに置き、
ばねが荷重されたクランプをはさみ、試験片を所定の位置に滑り込ませることにより、上部グリップにおけるステンレス鋼ストリップへの粘着性を測定する。
【0063】
力ゲージから読みとった力読みは、測定された“粘着力”値に同等である。
ゲージの読みはオンスであり、接触面積は平方インチ単位であるので、この値はpsi単位である。試験片の寸法は下記の通りである:
試験片の幅 6mm又は15mm
長さ 6cm
厚さ 0.15cm
各配合物について5個の試料を試験した。
【0064】
ブレンディング
ブレンドは、120℃で操作するバンバリーミキサーで調製した。このミキサーにポリマー、カーボンブラック、可塑剤、硬化パッケージ及びEscorez樹脂を加えた。最初にポリマーを入れ、次いで30分かけてカーボンブラック、油及びその他の添加剤を加え、マスターバッチを150℃で押し固める、ツーパスブレンディングサイクルを用いた。次いで、さらに、30分間配合し、その間にEscorez樹脂と硬化パッケージを添加した。生成物を最後に110℃で押し固めた。
【0065】
生強度は、試験片の最初の断面により分割した未加硫試験片において行った引張試験の間に記録された最高の力(降伏点における)である。この力は、コンピュータに接続され、電子厚さゲージを備えているInstron 4502試験機を用いて測定する。室温で一晩コンディショニングし、ミルドシートから取った5つの試料について試験した。
【表1】
Figure 2004500997

Claims (29)

  1. 多層構造を含む物品であって、エチレンとα−オレフィンのコポリマー及び/又はエチレンとα−オレフィンとジエンのターポリマー及び芳香族含有炭化水素樹脂のブレンドを含む、少なくとも一つの層を有する前記物品。
  2. α−オレフィンが3乃至25の炭素原子を有する、請求項1の物品。
  3. α−オレフィンがプロピレンである、請求項1又は請求項2の物品。
  4. ジエンが5乃至15の炭素原子を含む、請求項1又は請求項2の物品。
  5. ジエンが5乃至15の炭素原子を含む、請求項3の物品。
  6. ジエンが、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチレン−2−ノルボルネン、又はビニルノルボルネンである、請求項1又は請求項2の物品。
  7. ジエンが、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン又はビニルノルボルネンである、請求項3の物品。
  8. ジエンが、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン又はビニルノルボルネンである、請求項4の物品。
  9. ジエンが、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン又はビニルノルボルネンである、請求項5の物品。
  10. ターポリマーが0.5乃至15重量%のジエンを含有する、請求項1又は請求項2の物品。
  11. 樹脂含有層が1乃至25重量%の樹脂を含有する、請求項1又は請求項2の物品。
  12. 4乃至15重量%の樹脂を含有する、請求項1又は請求項2の物品。
  13. 芳香族含有炭化水素樹脂が、スチレン当量に換算して3乃至75%の芳香族性を含有する、請求項1又は請求項2の物品。
  14. 樹脂が、脂肪族樹脂と芳香族含有樹脂のブレンドである請求項9の物品。
  15. 樹脂がすべて芳香族炭化水素樹脂である、請求項10の物品。
  16. ロジンエステル、ポリテルペン、又はそれら両方を含む請求項1又は請求項2の物品。
  17. さらに、ゴム用加硫剤を含有する請求項1又は請求項2の物品。
  18. 同時押出により製造された、請求項1又は請求項2の物品。
  19. 加硫されている、請求項1又は2の物品。
  20. 物品がV−ベルトである、請求項14の物品。
  21. 物品がV−ベルトである、請求項15の物品。
  22. 物品がタイヤである、請求項14の物品。
  23. 物品がタイヤである、請求項15の物品。
  24. 物品がホースである、請求項14の物品。
  25. 物品がホースである、請求項15の物品。
  26. 物品がシーティングである、請求項14の物品。
  27. 物品がシーティングである、請求項15の物品。
  28. エチレンとα−オレフィンのコポリマーゴム及び/又はエチレンとα−オレフィンとジエンのコポリマーゴムにおける生粘着性を発現するための、芳香族含有炭化水素樹脂の使用。
  29. エチレンとα−オレフィンのコポリマーゴム及び/又はエチレンとα−オレフィンとジエンのターポリマーゴムを、添加剤と芳香族炭化水素樹脂と配合する、ゴム配合物の製造方法であって、ゴムを、まず、その他の添加剤と配合し、配合サイクルの途中で芳香族炭化水素樹脂を添加する方法。
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