JP2004500899A - 農産物表面に残留する農薬除去方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、農産物表面に残留する農薬除去方法に関するもので、農薬成分が残留する農産物を酸化性水溶液で処理する工程および、前記段階の後または前記段階と同時に、酸化性水溶液で処理された農産物に紫外線を照射してOHラジカルを生成する工程を含む。
【選択図】 図4
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は農産物表面に残留する農薬を除去する方法に係わり、さらに詳しくは、農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理し、その後または同時に紫外線を照射して生成するOHラジカルと農薬有効成分を反応させて残留農薬を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、農作物に散布した農薬は完全に除去されないまま農作物に残留し、このような農作物を摂取すると農薬が人体に吸収されやすい。このように残留されやすい農薬の代表的な例としては、有機塩素剤、有機リン剤、カルバミン酸塩系がある。
【0003】
このような残留農薬の問題により、1960年代から韓国内でも農薬の登録や使用等に関する厳しい規制が施行され始めた。また、現在まで体系的な研究や議論が行われていなかったにもかかわらず、残留農薬に対する恐れが非常に現実的なものとして受入れられているのが実情である。
【0004】
現在、食品医薬品安全庁では食品衛生法第7条の基準と規格に基づいて農産物の農薬残留許容基準を設定しており、農林部でもまた農薬管理法第18条の規定に基づいて農薬の安全使用基準を定めていて、この基準によって農薬を使用して裁培した農作物が残留許容基準を超過した場合には市場に出荷できないようにしている。
【0005】
しかしながら、農家では出荷期間中に発生する農産物の変質を防止するために農薬を過度に使用し、その結果消費者の農家不信となり、農産物の消費が減少する悪循環が繰返されている現実にある。
【0006】
このように農作物に散布された農薬の残留状態は、農作物表面への付着、農作物表面層へ溶解および農作物内への浸透の3種類に区分されるが、現在一般的に用いられている農薬の成分は殆ど水に不溶性であるため、水で洗浄してもよく除去できず、特に、このような残留農薬の90%以上は農産物部分に存在することが知られている。
【0007】
従って、農産物表面に残留する農薬成分を除去することが最も問題となっており、これを解決するために、オゾン処理法(Ozoneskorea Co., LTD)、電気分離法(Youllim Technology、大韓民国公開特許第280038号)、水洗法(Hodong Electron Co., LTD)などが一般に用いられている。
【0008】
この中でオゾン処理法は、その処理効率は優れているがオゾンガスが水に溶解した場合はこれを除去するのが難しく、悪い匂いと味を誘発する可能性があるため、その用途が非常に限定されるという短所がある。
【0009】
また、電気分離法は、界面活性剤を添加し直流電気を使用して農作物表面に残留する農薬成分と界面活性剤を結合させ、これを電極側に移動させることによって農薬成分を除去する方法であるが、その適用法が難しく、前記水洗法もまた過剰の残留農薬を含有する有害性廃水を発生する可能性があり、水洗によっては農薬を完全には除去できないという短所がある。
【0010】
前記従来の方法は全て水を使用する方法であって廃水を発生するという問題点をもっているので、水を殆ど使用しなくても処理効率が高いと同時に取り扱いの簡便な新しい技術の開発が要望される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来の技術の問題点を考慮して、農産物自体の固有性質を持続しながらも、酸化剤水溶液と紫外線によって生成したOHラジカルとを用いて農産物表面に残留する農薬成分を効果的に除去する方法を提供することに目的がある。
【0012】
また、農産物表面に残留する多種の農薬成分を効果的に処理できるだけでなく、取り扱いが簡便な残留農薬除去方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために本発明は、
a)農薬が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理する段階;および
b)酸化剤水溶液に紫外線を照射してOHラジカルを生成する段階;を含む、農産物表面に残留する農薬除去方法を提供する。
【0014】
また、本発明の製造方法では、前記酸化剤水溶液処理段階と紫外線照射段階を同時に実施することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らは農産物の表面や状態に変性を与えずに農薬を効果的に急速に除去するために、酸化力は強いが非常に短い半減期を有するOHラジカルを生成するように誘導して残留農薬を処理する方法を研究し、本発明を完成するに至った。
【0016】
本発明は農産物表面に残留する農薬成分を除去するために、農産物表面をOHラジカルの生成を誘発する酸化剤水溶液で処理した後、OHラジカル生成を促進することができる紫外線を照射する。
【0017】
前記酸化剤水溶液は紫外線を照射して併合処理する場合、OHラジカルを生成する酸化剤であれば特に限定されず、その例には過酸化水素(H2O2)、オゾン(O3)、二酸化チタン(TiO2)などの光触媒が挙げられ、好ましくは過酸化水素である。
【0018】
前記酸化剤水溶液は前記酸化剤を水に溶解して市販されているものをそのまま使用することもできる。
【0019】
前記酸化剤水溶液で酸化剤の濃度は、農薬有効成分の残留量および使用する酸化剤水溶液の種類によって必要であればその濃度を適切に調整して用いることができるが、農薬処理の後に残留酸化剤が残らないほどの濃度が好ましい。
【0020】
前記酸化剤水溶液として過酸化水素水溶液を使用する場合、過酸化水素水溶液中で過酸化水素の含量は1〜50重量%が好ましく、噴射量を調節して処理効率を調整する。前記過酸化水素水溶液中で過酸化水素の濃度が1重量%未満であれば残留農薬の除去が微々たるものになり、50重量%を超過すれば農薬成分の除去量はむしろ減少する。
【0021】
前記農薬有効成分は、一般的に肉眼で識別しにくい状態で存在し、通常の農薬または農薬製剤に用いられている有効性化合物全てを意味するものであって、例えば、次の通りである。
【0022】
グループ1−(殺虫剤類)
ピレスリン(Pyrethrin)、デリス(derris)剤、ニコチン剤、松脂合剤、デメトン−S−メチルジメトエート(demeton−S−methyldimethoate)、ロンネル(Ronnel)、コーラル(Co−Ral)、クロロピクリン(chloropicrin)、臭化メチル(methyl bromide)、シアン化水素ガス、ジアジノン(diazinon)燻煙剤、ジクロルボス(dichlorvos)燻煙剤、テルペン(terpene)、メチルオイゲノール(methyl eugenol)、ジメチルフタル酸エステル(dimethyl phthalate)、ナフタレンなど。
【0023】
グループ2−(殺菌剤類)
石灰ボルドー合剤、マンコゼブ(mancozeb)剤、プロピネブ(propineb)剤、シスタン(systhane)、フェナリモル(fenarimol)、3−ベンズイミダゾール系殺菌剤など。
【0024】
グループ3−(除草剤類)
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(dichlorophenoxy acetic acid(D))、MCPB(4−2(methyl−4−chlorophenoxy)butyric acid)、プロパニル(propanil)、セトキシジム(sethoxydim)など。
【0025】
その以外にも、アトニク(atonik)、ジベレリン、トマトトーン、ツトーン(tutone)、エテフォン(ethephon)、2,4,5−TP、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)などの植物成長調整剤も本発明による方法で処理可能である。
【0026】
本発明を実施するにあたって、農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理する方法としては、酸化剤水溶液を噴射して農産物表面に接触させたり、触媒剤水溶液の場合は農産物表面に均一な外部層型に付着または固定させたり、または被膜型に接着させる方法によって農産物表面の残留農薬を除去することができる。
【0027】
この中で噴射および被覆する場合、これを実施する装置としては図1aおよび図1bに示したような噴射装置がある。図1aは噴射装置の正面図であり、図1bは噴射装置の側面図である。
【0028】
前記図面によれば、本発明による残留農薬除去装置は、内部に農産物が置かれるようになった一定の大きさのハウジングと、ハウジング内側の上部に設置される紫外線照射装置1、紫外線照射装置1の下部に位置する過酸化水素噴射装置4およびハウジングの両端面に設置される換気ファン2を含んで構成される。
【0029】
紫外線照射装置1および過酸化水素噴射装置4が内壁に沿って互いに平行に設置されており、前記紫外線照射装置1および過酸化水素噴射装置4の両側末端の内壁に沿って換気ファン2が各々装着され、処理しようとする農産物3に水溶液を噴射する時に拡散を補助する役割を果たす。このような装置を使用する場合は、過酸化水素噴射と紫外線照射を同時にかつ効果的に行うことができるという利点がある。
【0030】
また、前記噴射工程を実施する時には、農薬処理効率を高めるために酸化剤水溶液を加温または冷却しても良い。
【0031】
酸化剤水溶液を噴射する場合、塗布量は農産物表面の1cm2当り0.12〜1.08mgになるようにするのが好ましく、前記のような場合には処理後に残留水溶液が残らないし、また溶液粒子が凝縮しないので表面で流れ落ちる問題が発生しない。
【0032】
次に、酸化剤水溶液で処理した農薬有効成分が残留する農産物に、紫外線を照射する。
【0033】
前記紫外線照射により、酸化剤水溶液は下記反応式1の通りにOHラジカルを生成し、このラジカルによって下記反応式2のように農薬有効成分粒子が分解され始める。
【0034】
前記紫外線の主たる周波は、OHラジカルを生成する能力がある180〜380nmのものが好ましく、さらに好ましくは、可視光線領域で利用して安全で効率的である330〜370nmである。
【0035】
[反応式1]
H2O2+hυ(λ<380nm)→2・OH
[反応式2]
・OH+M(残留農薬)→分解生成物
【0036】
このように、酸化剤水溶液で処理した後に紫外線照射を実施することができるが、時間的効率面からみれば、紫外線照射は酸化剤水溶液を適用する瞬間から照射すれば、つまり、酸化剤水溶液処理工程と紫外線照射を同時に実施するのがさらに好ましい。
【0037】
この時、照射時間は農薬の濃度によって左右される因子であるため、30分を超過して照射すると果物の表面に物理的、化学的変性が起きるおそれがあるので、1〜30分が好ましい。
【0038】
また、処理効率からみると許容残留量が消尽できる時間であることが好ましく、微粒子状態である酸化剤水溶液が完全に蒸発するに要する時間だけ処理するのが好ましい。例えばリンゴを処理する場合には、酸化剤水溶液を噴射した後に14分程度紫外線を照射することが適切である。
【0039】
しかし、農産物表面に噴霧した酸化剤水溶液が全て消尽すればその結果OHラジカルが消尽することになるので、それ以上の農薬の有効成分は分解されない。従って、酸化剤水溶液を連続して一定の間隔で噴射することを通じてラジカルの生成を持続させることもできる。0.12〜1.08m/cm2の酸化剤水溶液を塗布する場合は5〜10分が適切であり、2m/cm2で水溶液を塗布する場合は20分より短くするのが適切である。
【0040】
このような処理時間は農薬の有効成分の存在量を勘案すれば計算できるものであって、例えば、直径7cmである150gのリンゴであって農薬としてベノミルを使用した場合に最大許容濃度は2ppmであり、その90%が表面に残留するとして、リンゴ表面の1cm2に1.754μgが残留すると計算され、従って、本発明での処理時間は約14分となると予測することができる。
【0041】
前記方法によれば、酸化剤水溶液噴射と紫外線照射により、農産物表面に残留する農薬を完全に分解することができる。また、本発明の方法を遂行すれば、法定許容基準値の濃度を超過する農産物で法定許容基準値の濃度以下まで農薬の残留量を減少させることができ、また基準値以下であっても微量で存在する農薬を完全に分解、除去することができる。
【0042】
以下の実施例および比較例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、実施例は本発明を例示するためのものであって、これらに限定されるわけではない。
【0043】
実施例
以下、実施例および比較例では直径7cmの韓国産150gのリンゴをその処理対象として使用しており、農薬としてはベンゾイミダゾル系殺菌剤の一種であるVENOMIL(DONGBUHANNONG Co., LTD、ベノミル50重量%、添加剤として界面活性剤、制限剤、増量剤の合計が残りの50重量%)を使用した。
【0044】
比較例1 − 別途の処理を経ていないリンゴ表面のベノミル重量の変化
時間帯別にベノミルの重量を測定し、その結果を下記表1と図2に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
前記表1および図2から分かるように、重量の変化は殆どない。
【0047】
比較例2 − 20%の過酸化水素水溶液だけを噴射した後のリンゴ表面のベノミル重量の変化
20%の過酸化水素水溶液だけを噴射した後、ベノミル重量の変化を時間帯別に測定し、その結果を下記表2および図3に示した。
【0048】
【表2】
【0049】
前記表2および図3から分かるように、その除去効率はそれほど改善されていなかった。
【0050】
実施例1 − 20%の過酸化水素水溶液と紫外線で全て処理した場合のリンゴ表面のベノミル重量の変化
リンゴ表面に20%の過酸化水素水溶液を図1に示した噴射装置を利用して塗布した後、350nmの紫外線を照射し、時間帯別のベノミルの重量を測定した。その結果を下記表3と図4に示した。
【0051】
【表3】
【0052】
前記表3および図4から分かるように、本発明の残留農薬除去方法によれば農薬の重量が大幅に減少していた。
【0053】
比較例3 − 紫外線(350nm)だけを照射した後のリンゴ表面のベノミル重量の変化
周波数350nmの紫外線を照射した後、時間帯別のベノミル重量の変化を表4および図5に示した。
【0054】
【表4】
【0055】
前記表4および図5から分かるように、その改善効果が明確ではなかった。
【0056】
実施例2 − 過酸化水素水溶液の濃度によるリンゴ表面のベノミル除去効果
下記表5に示した濃度の過酸化水素水溶液を塗布し、H2O2濃度帯別のベノミルの重量を測定した。その結果を下記表5と図6に示した。
【0057】
【表5】
【0058】
前記表5および図6から分かるように、ベノミルは過酸化水素濃度範囲につれて減少し、20%過酸化水素水溶液濃度において完全といえる程にベノミルは除去されており、20%を超えるとベノミルは反って増加している。
【0059】
実施例3 − 20%の過酸化水素水溶液噴射および254nmで紫外線を照射した時のベノミル重量の変化
20%の過酸化水素水溶液を噴射し、254nmの紫外線を照射したことを除いては実施例1と同様な方法で実施し、照射時間帯別ベノミルの重量を測定し、その結果を下記表6および図7に示した。
【0060】
【表6】
【0061】
前記表6および図7から分かるように、除去効果を確認した。
【0062】
実施例4 − 20%の過酸化水素水溶液を噴射した後、紫外線を照射しながら前記過酸化水素水溶液を再噴射する場合のベノミル重量の変化
下記表7に示した時間間隔で過酸化水素水溶液を再噴射したことを除いては実施例1と同様な実験を実施し、その結果を下記表7と図8に示した。
【0063】
【表7】
【0064】
前記表7および図8から分かるように、5分間隔で過酸化水素水溶液を再照射した場合、過酸化水素水溶液を1回だけ噴射し、紫外線を照射しながら再噴射しない場合(実施例1)に比べて47%の改善効果を示した。
【0065】
従って、過酸化水素水溶液を追加して噴射、供給し、紫外線照射条件を調節して処理することにより、農産物表面に残留する農薬成分を完全に除去できるという結論を下すことができる。
【0066】
また、前記実施例5で15分間紫外線を照射した後、リンゴの外形を観察した結果を図9に示した。
【0067】
図9から分かるように、別途の測定をしなくても外形上の水分含量には全く変化がないことを確認することができ、別段の物理的、化学的変性がみられない。従って本発明の方法によれば、農産物自体の固有特性には全く影響を与えず、表面に残留する農薬成分を効果的に除去することができる。
【0068】
【発明の効果】
上記のように酸化剤水溶液と紫外線照射を通じてOHラジカルを生成させて農産物表面に残留する農薬を除去する方法は、短時間に簡単な方法で農産物の残留農薬を効果的に除去することができ、処理対象の水分含量のような固有特性を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】本発明の一実施例で用いられた過酸化水素と紫外線を利用して農産物の外部表面に残留する農薬を除去する装置の正面図である。
【図1b】図1aに示した装置の側面図である。
【図2】比較例1の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミル(農薬)の重量変化を示したグラフである。
【図3】比較例2の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図4】本発明の実施例1の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図5】比較例3の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図6】本発明の実施例2の方法で得られたリンゴのH2O2帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図7】本発明の実施例3の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図8】本発明の実施例4の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例5の方法で得られたリンゴの水分含量変化を観察するための、リンゴの外面写真である。
【符号の説明】
1 紫外線照射装置
2 換気ファン
3 農産物
4 過酸化水素噴射装置
【発明の属する技術分野】
本発明は農産物表面に残留する農薬を除去する方法に係わり、さらに詳しくは、農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理し、その後または同時に紫外線を照射して生成するOHラジカルと農薬有効成分を反応させて残留農薬を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、農作物に散布した農薬は完全に除去されないまま農作物に残留し、このような農作物を摂取すると農薬が人体に吸収されやすい。このように残留されやすい農薬の代表的な例としては、有機塩素剤、有機リン剤、カルバミン酸塩系がある。
【0003】
このような残留農薬の問題により、1960年代から韓国内でも農薬の登録や使用等に関する厳しい規制が施行され始めた。また、現在まで体系的な研究や議論が行われていなかったにもかかわらず、残留農薬に対する恐れが非常に現実的なものとして受入れられているのが実情である。
【0004】
現在、食品医薬品安全庁では食品衛生法第7条の基準と規格に基づいて農産物の農薬残留許容基準を設定しており、農林部でもまた農薬管理法第18条の規定に基づいて農薬の安全使用基準を定めていて、この基準によって農薬を使用して裁培した農作物が残留許容基準を超過した場合には市場に出荷できないようにしている。
【0005】
しかしながら、農家では出荷期間中に発生する農産物の変質を防止するために農薬を過度に使用し、その結果消費者の農家不信となり、農産物の消費が減少する悪循環が繰返されている現実にある。
【0006】
このように農作物に散布された農薬の残留状態は、農作物表面への付着、農作物表面層へ溶解および農作物内への浸透の3種類に区分されるが、現在一般的に用いられている農薬の成分は殆ど水に不溶性であるため、水で洗浄してもよく除去できず、特に、このような残留農薬の90%以上は農産物部分に存在することが知られている。
【0007】
従って、農産物表面に残留する農薬成分を除去することが最も問題となっており、これを解決するために、オゾン処理法(Ozoneskorea Co., LTD)、電気分離法(Youllim Technology、大韓民国公開特許第280038号)、水洗法(Hodong Electron Co., LTD)などが一般に用いられている。
【0008】
この中でオゾン処理法は、その処理効率は優れているがオゾンガスが水に溶解した場合はこれを除去するのが難しく、悪い匂いと味を誘発する可能性があるため、その用途が非常に限定されるという短所がある。
【0009】
また、電気分離法は、界面活性剤を添加し直流電気を使用して農作物表面に残留する農薬成分と界面活性剤を結合させ、これを電極側に移動させることによって農薬成分を除去する方法であるが、その適用法が難しく、前記水洗法もまた過剰の残留農薬を含有する有害性廃水を発生する可能性があり、水洗によっては農薬を完全には除去できないという短所がある。
【0010】
前記従来の方法は全て水を使用する方法であって廃水を発生するという問題点をもっているので、水を殆ど使用しなくても処理効率が高いと同時に取り扱いの簡便な新しい技術の開発が要望される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来の技術の問題点を考慮して、農産物自体の固有性質を持続しながらも、酸化剤水溶液と紫外線によって生成したOHラジカルとを用いて農産物表面に残留する農薬成分を効果的に除去する方法を提供することに目的がある。
【0012】
また、農産物表面に残留する多種の農薬成分を効果的に処理できるだけでなく、取り扱いが簡便な残留農薬除去方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために本発明は、
a)農薬が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理する段階;および
b)酸化剤水溶液に紫外線を照射してOHラジカルを生成する段階;を含む、農産物表面に残留する農薬除去方法を提供する。
【0014】
また、本発明の製造方法では、前記酸化剤水溶液処理段階と紫外線照射段階を同時に実施することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らは農産物の表面や状態に変性を与えずに農薬を効果的に急速に除去するために、酸化力は強いが非常に短い半減期を有するOHラジカルを生成するように誘導して残留農薬を処理する方法を研究し、本発明を完成するに至った。
【0016】
本発明は農産物表面に残留する農薬成分を除去するために、農産物表面をOHラジカルの生成を誘発する酸化剤水溶液で処理した後、OHラジカル生成を促進することができる紫外線を照射する。
【0017】
前記酸化剤水溶液は紫外線を照射して併合処理する場合、OHラジカルを生成する酸化剤であれば特に限定されず、その例には過酸化水素(H2O2)、オゾン(O3)、二酸化チタン(TiO2)などの光触媒が挙げられ、好ましくは過酸化水素である。
【0018】
前記酸化剤水溶液は前記酸化剤を水に溶解して市販されているものをそのまま使用することもできる。
【0019】
前記酸化剤水溶液で酸化剤の濃度は、農薬有効成分の残留量および使用する酸化剤水溶液の種類によって必要であればその濃度を適切に調整して用いることができるが、農薬処理の後に残留酸化剤が残らないほどの濃度が好ましい。
【0020】
前記酸化剤水溶液として過酸化水素水溶液を使用する場合、過酸化水素水溶液中で過酸化水素の含量は1〜50重量%が好ましく、噴射量を調節して処理効率を調整する。前記過酸化水素水溶液中で過酸化水素の濃度が1重量%未満であれば残留農薬の除去が微々たるものになり、50重量%を超過すれば農薬成分の除去量はむしろ減少する。
【0021】
前記農薬有効成分は、一般的に肉眼で識別しにくい状態で存在し、通常の農薬または農薬製剤に用いられている有効性化合物全てを意味するものであって、例えば、次の通りである。
【0022】
グループ1−(殺虫剤類)
ピレスリン(Pyrethrin)、デリス(derris)剤、ニコチン剤、松脂合剤、デメトン−S−メチルジメトエート(demeton−S−methyldimethoate)、ロンネル(Ronnel)、コーラル(Co−Ral)、クロロピクリン(chloropicrin)、臭化メチル(methyl bromide)、シアン化水素ガス、ジアジノン(diazinon)燻煙剤、ジクロルボス(dichlorvos)燻煙剤、テルペン(terpene)、メチルオイゲノール(methyl eugenol)、ジメチルフタル酸エステル(dimethyl phthalate)、ナフタレンなど。
【0023】
グループ2−(殺菌剤類)
石灰ボルドー合剤、マンコゼブ(mancozeb)剤、プロピネブ(propineb)剤、シスタン(systhane)、フェナリモル(fenarimol)、3−ベンズイミダゾール系殺菌剤など。
【0024】
グループ3−(除草剤類)
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(dichlorophenoxy acetic acid(D))、MCPB(4−2(methyl−4−chlorophenoxy)butyric acid)、プロパニル(propanil)、セトキシジム(sethoxydim)など。
【0025】
その以外にも、アトニク(atonik)、ジベレリン、トマトトーン、ツトーン(tutone)、エテフォン(ethephon)、2,4,5−TP、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)などの植物成長調整剤も本発明による方法で処理可能である。
【0026】
本発明を実施するにあたって、農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理する方法としては、酸化剤水溶液を噴射して農産物表面に接触させたり、触媒剤水溶液の場合は農産物表面に均一な外部層型に付着または固定させたり、または被膜型に接着させる方法によって農産物表面の残留農薬を除去することができる。
【0027】
この中で噴射および被覆する場合、これを実施する装置としては図1aおよび図1bに示したような噴射装置がある。図1aは噴射装置の正面図であり、図1bは噴射装置の側面図である。
【0028】
前記図面によれば、本発明による残留農薬除去装置は、内部に農産物が置かれるようになった一定の大きさのハウジングと、ハウジング内側の上部に設置される紫外線照射装置1、紫外線照射装置1の下部に位置する過酸化水素噴射装置4およびハウジングの両端面に設置される換気ファン2を含んで構成される。
【0029】
紫外線照射装置1および過酸化水素噴射装置4が内壁に沿って互いに平行に設置されており、前記紫外線照射装置1および過酸化水素噴射装置4の両側末端の内壁に沿って換気ファン2が各々装着され、処理しようとする農産物3に水溶液を噴射する時に拡散を補助する役割を果たす。このような装置を使用する場合は、過酸化水素噴射と紫外線照射を同時にかつ効果的に行うことができるという利点がある。
【0030】
また、前記噴射工程を実施する時には、農薬処理効率を高めるために酸化剤水溶液を加温または冷却しても良い。
【0031】
酸化剤水溶液を噴射する場合、塗布量は農産物表面の1cm2当り0.12〜1.08mgになるようにするのが好ましく、前記のような場合には処理後に残留水溶液が残らないし、また溶液粒子が凝縮しないので表面で流れ落ちる問題が発生しない。
【0032】
次に、酸化剤水溶液で処理した農薬有効成分が残留する農産物に、紫外線を照射する。
【0033】
前記紫外線照射により、酸化剤水溶液は下記反応式1の通りにOHラジカルを生成し、このラジカルによって下記反応式2のように農薬有効成分粒子が分解され始める。
【0034】
前記紫外線の主たる周波は、OHラジカルを生成する能力がある180〜380nmのものが好ましく、さらに好ましくは、可視光線領域で利用して安全で効率的である330〜370nmである。
【0035】
[反応式1]
H2O2+hυ(λ<380nm)→2・OH
[反応式2]
・OH+M(残留農薬)→分解生成物
【0036】
このように、酸化剤水溶液で処理した後に紫外線照射を実施することができるが、時間的効率面からみれば、紫外線照射は酸化剤水溶液を適用する瞬間から照射すれば、つまり、酸化剤水溶液処理工程と紫外線照射を同時に実施するのがさらに好ましい。
【0037】
この時、照射時間は農薬の濃度によって左右される因子であるため、30分を超過して照射すると果物の表面に物理的、化学的変性が起きるおそれがあるので、1〜30分が好ましい。
【0038】
また、処理効率からみると許容残留量が消尽できる時間であることが好ましく、微粒子状態である酸化剤水溶液が完全に蒸発するに要する時間だけ処理するのが好ましい。例えばリンゴを処理する場合には、酸化剤水溶液を噴射した後に14分程度紫外線を照射することが適切である。
【0039】
しかし、農産物表面に噴霧した酸化剤水溶液が全て消尽すればその結果OHラジカルが消尽することになるので、それ以上の農薬の有効成分は分解されない。従って、酸化剤水溶液を連続して一定の間隔で噴射することを通じてラジカルの生成を持続させることもできる。0.12〜1.08m/cm2の酸化剤水溶液を塗布する場合は5〜10分が適切であり、2m/cm2で水溶液を塗布する場合は20分より短くするのが適切である。
【0040】
このような処理時間は農薬の有効成分の存在量を勘案すれば計算できるものであって、例えば、直径7cmである150gのリンゴであって農薬としてベノミルを使用した場合に最大許容濃度は2ppmであり、その90%が表面に残留するとして、リンゴ表面の1cm2に1.754μgが残留すると計算され、従って、本発明での処理時間は約14分となると予測することができる。
【0041】
前記方法によれば、酸化剤水溶液噴射と紫外線照射により、農産物表面に残留する農薬を完全に分解することができる。また、本発明の方法を遂行すれば、法定許容基準値の濃度を超過する農産物で法定許容基準値の濃度以下まで農薬の残留量を減少させることができ、また基準値以下であっても微量で存在する農薬を完全に分解、除去することができる。
【0042】
以下の実施例および比較例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、実施例は本発明を例示するためのものであって、これらに限定されるわけではない。
【0043】
実施例
以下、実施例および比較例では直径7cmの韓国産150gのリンゴをその処理対象として使用しており、農薬としてはベンゾイミダゾル系殺菌剤の一種であるVENOMIL(DONGBUHANNONG Co., LTD、ベノミル50重量%、添加剤として界面活性剤、制限剤、増量剤の合計が残りの50重量%)を使用した。
【0044】
比較例1 − 別途の処理を経ていないリンゴ表面のベノミル重量の変化
時間帯別にベノミルの重量を測定し、その結果を下記表1と図2に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
前記表1および図2から分かるように、重量の変化は殆どない。
【0047】
比較例2 − 20%の過酸化水素水溶液だけを噴射した後のリンゴ表面のベノミル重量の変化
20%の過酸化水素水溶液だけを噴射した後、ベノミル重量の変化を時間帯別に測定し、その結果を下記表2および図3に示した。
【0048】
【表2】
【0049】
前記表2および図3から分かるように、その除去効率はそれほど改善されていなかった。
【0050】
実施例1 − 20%の過酸化水素水溶液と紫外線で全て処理した場合のリンゴ表面のベノミル重量の変化
リンゴ表面に20%の過酸化水素水溶液を図1に示した噴射装置を利用して塗布した後、350nmの紫外線を照射し、時間帯別のベノミルの重量を測定した。その結果を下記表3と図4に示した。
【0051】
【表3】
【0052】
前記表3および図4から分かるように、本発明の残留農薬除去方法によれば農薬の重量が大幅に減少していた。
【0053】
比較例3 − 紫外線(350nm)だけを照射した後のリンゴ表面のベノミル重量の変化
周波数350nmの紫外線を照射した後、時間帯別のベノミル重量の変化を表4および図5に示した。
【0054】
【表4】
【0055】
前記表4および図5から分かるように、その改善効果が明確ではなかった。
【0056】
実施例2 − 過酸化水素水溶液の濃度によるリンゴ表面のベノミル除去効果
下記表5に示した濃度の過酸化水素水溶液を塗布し、H2O2濃度帯別のベノミルの重量を測定した。その結果を下記表5と図6に示した。
【0057】
【表5】
【0058】
前記表5および図6から分かるように、ベノミルは過酸化水素濃度範囲につれて減少し、20%過酸化水素水溶液濃度において完全といえる程にベノミルは除去されており、20%を超えるとベノミルは反って増加している。
【0059】
実施例3 − 20%の過酸化水素水溶液噴射および254nmで紫外線を照射した時のベノミル重量の変化
20%の過酸化水素水溶液を噴射し、254nmの紫外線を照射したことを除いては実施例1と同様な方法で実施し、照射時間帯別ベノミルの重量を測定し、その結果を下記表6および図7に示した。
【0060】
【表6】
【0061】
前記表6および図7から分かるように、除去効果を確認した。
【0062】
実施例4 − 20%の過酸化水素水溶液を噴射した後、紫外線を照射しながら前記過酸化水素水溶液を再噴射する場合のベノミル重量の変化
下記表7に示した時間間隔で過酸化水素水溶液を再噴射したことを除いては実施例1と同様な実験を実施し、その結果を下記表7と図8に示した。
【0063】
【表7】
【0064】
前記表7および図8から分かるように、5分間隔で過酸化水素水溶液を再照射した場合、過酸化水素水溶液を1回だけ噴射し、紫外線を照射しながら再噴射しない場合(実施例1)に比べて47%の改善効果を示した。
【0065】
従って、過酸化水素水溶液を追加して噴射、供給し、紫外線照射条件を調節して処理することにより、農産物表面に残留する農薬成分を完全に除去できるという結論を下すことができる。
【0066】
また、前記実施例5で15分間紫外線を照射した後、リンゴの外形を観察した結果を図9に示した。
【0067】
図9から分かるように、別途の測定をしなくても外形上の水分含量には全く変化がないことを確認することができ、別段の物理的、化学的変性がみられない。従って本発明の方法によれば、農産物自体の固有特性には全く影響を与えず、表面に残留する農薬成分を効果的に除去することができる。
【0068】
【発明の効果】
上記のように酸化剤水溶液と紫外線照射を通じてOHラジカルを生成させて農産物表面に残留する農薬を除去する方法は、短時間に簡単な方法で農産物の残留農薬を効果的に除去することができ、処理対象の水分含量のような固有特性を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】本発明の一実施例で用いられた過酸化水素と紫外線を利用して農産物の外部表面に残留する農薬を除去する装置の正面図である。
【図1b】図1aに示した装置の側面図である。
【図2】比較例1の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミル(農薬)の重量変化を示したグラフである。
【図3】比較例2の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図4】本発明の実施例1の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図5】比較例3の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図6】本発明の実施例2の方法で得られたリンゴのH2O2帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図7】本発明の実施例3の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図8】本発明の実施例4の方法で得られたリンゴの時間帯別ベノミルの重量変化を示したグラフである。
【図9】本発明の実施例5の方法で得られたリンゴの水分含量変化を観察するための、リンゴの外面写真である。
【符号の説明】
1 紫外線照射装置
2 換気ファン
3 農産物
4 過酸化水素噴射装置
Claims (15)
- a)農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理する段階;および
b)酸化剤水溶液で紫外線を照射してOHラジカルを生成する段階;
を含む、農産物表面に残留する農薬除去方法。 - 前記酸化剤水溶液は、過酸化水素、オゾンおよび二酸化チタンからなる群より選択される物質を含む、請求項1記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記酸化剤水溶液が1〜50重量%の過酸化水素水溶液であることを特徴とする、請求項1記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記a)段階は、酸化剤水溶液を農産物に噴射、被覆、付着、固定または接着する方法で適用されることを特徴とする、請求項1記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記紫外線は180〜380nmの波長を有することを特徴とする、請求項1記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記紫外線は1〜30分間照射することを特徴とする、請求項1記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記a)およびb)段階を反復して実施することを特徴とする、請求項1に記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- a)農薬有効成分が残留する農産物を酸化剤水溶液で処理すると同時に、b)酸化剤水溶液で処理された農産物に紫外線を照射してOHラジカルを生成する段階を含む、農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記酸化剤水溶液は、過酸化水素、オゾンおよび二酸化チタンからなる群より選択される物質を含む、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記酸化剤水溶液が1〜50重量%の過酸化水素水溶液であることを特徴とする、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記a)段階は、酸化剤水溶液を農産物に噴射、被覆、付着、固定または接着する方法で適用されることを特徴とする、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記紫外線は180〜380nmの波長を有することを特徴とする、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記紫外線は1〜30分間照射することを特徴とする、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- 前記a)およびb)段階を反復して実施することを特徴とする、請求項8記載の農産物表面に残留する農薬除去方法。
- a)内部に農産物が置かれるようになっている一定の大きさのハウジング;
b)ハウジング内側の上部に設置される紫外線照射装置;
c)紫外線照射装置の下部に位置する過酸化水素噴射装置;および
d)ハウジングの両端面に設置される換気ファンを含む、残留農薬除去装置。
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