JP2004363530A - 分割形変流器 - Google Patents

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Tetsushi Makino
哲士 牧野
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Kohshin Electric Corp
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Kohshin Electric Corp
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Abstract

【課題】分割される一対のケースの構造を同一とし,部品を共用化することで金型個数が少なくてすみ組立ても容易な分割形変流器を得る。
【解決手段】同一形状の第1鉄心1および第2鉄心2にそれぞれ2次コイルが巻装され,第1ケースおよび第2ケースに前記各鉄心の端面が露出するように収納された構造とし,さらに前記各ケース両端に左右非対称に組み合わせたとき一軸をなすような筒状ジョイント6,7を設け,一軸を形成した前記筒状ジョイントの少なくとも一方の筒状ジョイントに摺動可能な接合ピンを貫通して接合する構造とすることにより第1ケース4と第2ケース5の形状を同一にする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2次コイルを巻装した2個の鉄心をそれぞれ絶縁材料製のケースに収納し,それらを連結してなる分割形変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は例えば特開2001−307934号公報に示された従来の分割形変流器を示す断面図である。図において第1鉄心1および2次コイル3が巻装された第2鉄心2は略コ字状を有しており,それぞれ分割された絶縁材料製の第1ケース4および第2ケース5に各鉄心の端面が露出するように収納されるとともに,第1鉄心1は第1ケース4に設けられたばね材14により鉄心端面方向に押圧力が与えられている。第1ケース4と第2ケース5の一方の端面は連結部15によって接合されるとともに,他方の端面には係着手段16を設け,開閉固定可能な構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の分割形変流器においては,第1ケース4と第2ケース5のそれぞれ左右接合部が,例えば左側が連結部15,右側が係着手段16のように異なった構造となっており,さらに2次コイル3とばね材14は片側のケースにしか備えていないため,第1ケース4と第2ケース5は各々異なる形状にせざるを得ず,それぞれ専用の金型を製作する必要があるため,金型コストが高くなったり,また各ケースが異なる構造のため組立て工程が複雑になるという問題点があった。
【0004】
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので,部品を共用化することで金型個数を削減するとともに,組立てを容易にすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の分割形変流器は上記課題を解決するために,略コ字形状または略U字形状でそれぞれ同一形状の第1鉄心および第2鉄心にそれぞれ2次コイルが巻装され,分割された絶縁材料製の第1ケースおよび第2ケースに前記各鉄心の端面が露出するように収納された構造とし,前記第1ケースと第2ケースを接合することにより各鉄心の端面どうしが接合し,閉磁路が形成できる構造とすることにより,前記第1ケースおよび第2ケースを同一形状とした。
【0006】
また第1ケースと第2ケースを各ケース両端面に左右非対称に組み合わせたとき,一軸を形成するような筒状ジョイントを設け,一軸を形成した前記筒状ジョイントの少なくとも一方に摺動可能に接合ピンを貫通して接合するとともに,前記第1ケースと第2ケースに前記接合ピンの固定および脱落防止形状を設けた。
【0007】
また第1鉄心と第1ケースおよび第2鉄心と第2ケースのそれぞれの間隙に,各鉄心の端面が突出する方向に押圧力を発生させるばね材を配置した。
【0008】
上記のように第1鉄心および第2鉄心にそれぞれ2次コイルを巻装し,前記各鉄心にばね材にて押圧力を加える構造とし,さらに各ケースの連結部にケース端面を対向させたときに一軸をなすような筒状ジョイントを設け,この筒状ジョイントに貫通させ,かつ摺動固定可能な接合ピンを係着部材として使用したため,第1ケースと第2ケースの形状を全く同一にすることができ,ケース金型および組み立て工程を共通化し,低コストで組立て性の高い分割形変流器を提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下,本発明の第1の実施例を示す図1から図3を参照して説明する。
図1及び図2は,本発明の分割形変流器の全体構成を示す破断状態の正面図および側面図,図3は斜視図である。
図において2次コイル3を巻装された第1鉄心1および第2鉄心2を例えば絶縁材料製の第1ケース4および第2ケース5に端面が露出するように収納し,各鉄心と各ケースの間隙に各鉄心の端面が突出する方向に押圧力を発生させるばね材14が配置されている。また第1ケース4および第2ケース5の両端には,左右非対称かつケースを組み合わせたときに一軸をなすように筒状ジョイント6および7を設け,筒状ジョイント6および7に貫通させたピン8により,第1ケース4および第2ケース5に収納された第1鉄心1および第2鉄心2の端面どうしが接合され,閉磁路を形成すると同時に電路用窓部10が形成されるよう構成されている。
【0010】
実施の形態2.
図4,図5は本発明の分割形変流器の全体構成を示す左側面図及び上面図で,図4は接合ピン9を係着させた状態を示し,図5は接合ピン9の係着解除させた状態を示す。
第1ケース4および第2ケース5の端面を左右非対称に対向させたとき,筒状ジョイント6および7により一軸に形成される筒状ジョイントの少なくとも一方に摺動可能な接合ピン9を組入れ,係着解除時に引き抜いた接合ピン9の抜け止まり支持部11および係着時に押し込んだ接合ピン9の行き止まり固定部12を設けている。
【0013】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り,2次コイルを巻装した第1鉄心および第2鉄心を第1ケースおよび第2ケースにそれぞれ同様に挿入し,さらに前記各ケースの連結部は,ケース端面を左右非対称に対向させたとき,筒状ジョイントが一軸に形成される構造により,第1ケースと第2ケースの形状を全く同一にすることができるので,金型および組み立て工程を共通化して低コストで組立て性の高い分割形変流器を提供できる。
【0014】
また筒状ジョイントに貫通させる接合ピンの少なくとも一方を摺動可能とし,さらにケースに抜け止め支持部および行き止まり固定部を設けたので,鉄心の開閉が容易で測定電路への取付け作業中の接合ピンの紛失や取り付け後の振動等によるピンの外れを防止した信頼性の高い分割形変流器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図
【図2】右側面図
【図3】本発明の第1実施例を示す斜視図
【図4】本発明の第2実施例を示す。(a)は左側面図,(b)は上面図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す。(a)は左側面図,(b)は上面図である。
【図6】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
1 第1鉄心
2 第2鉄心
3 2次コイル
4 第1ケース
5 第2ケース
6 ケースの筒状ジョイント左,右
7 ケースの筒状ジョイント中央
8 ピン
9 接合ピン
10 電路用窓部
11 抜け止まり支持部
12 行き止まり固定部
13 2次コイルと鉄心間の空隙
14 ばね材
15 連結部
16 係着手段

Claims (3)

  1. それぞれ2次コイルが巻装された略コ字形状または略U字形状の第1鉄心および第2鉄心を,分割された絶縁材料製の第1ケースおよび第2ケースに前記各鉄心の端面が露出するように収納し,前記第1ケースと第2ケースを接合することにより各鉄心の端面どうしが接合され閉磁路を形成するように構成された分割形変流器において,前記第1ケースおよび第2ケースを同一形状としたことを特徴とする分割形変流器。
  2. 前記第1ケースと第2ケースを,各ケース両端面に左右非対称に組み合わせたとき一軸を形成するように筒状ジョイントを設け,一軸を形成する該筒状ジョイントの少なくとも一方に摺動可能に接合ピンを貫通して該ケースを接合するとともに,前記第1ケースと第2ケースに前記接合ピンの固定および脱落防止形状を設けたことを特徴とする請求項1記載の分割形変流器。
  3. 前記第1鉄心と第1ケースおよび第2鉄心と第2ケースの間隙に各鉄心の端面が突出する方向に押圧力を発生させるばね材を配置したことを特徴とする請求項1記載の分割形変流器。
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