JP2004361311A - 受信時刻計測装置及びこれを用いた距離計測装置 - Google Patents

受信時刻計測装置及びこれを用いた距離計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】占有周波数帯幅を拡大せずに、高精度に受信時刻を計測可能な受信時刻計測装置を提供する。
【解決手段】送信装置1から、特異部分(復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点)が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を生じさせる送信信号を送信する一方、受信信号を復調して特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を出力する復調部12と、復調部12の出力する復調信号に含まれる特異部分を検出して特異部分検出信号を出力する特異部分検出部13と、特異部分検出部13の出力する特異部分検出信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測する時刻計測部14とを備えて構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信信号の受信時刻を計測する受信時刻計測装置に関し、特に、占有周波数帯幅を拡大することなく高精度に受信時刻を計測可能な受信時刻計測装置に関する。また、この受信時刻計測装置を用いた距離計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
送信装置から受信装置への電波の伝搬時間を計測して距離を算出する距離計測装置では、受信装置における電波の受信時刻を計測する必要がある。
【0003】
電波の受信時刻計測方法として、従来、スペクトル拡散通信を用いた計測方法がある(例えば、非特許文献1参照)。以下に、PN符号による直接拡散方式を用いた場合について簡単に説明する。
【0004】
送信装置は、データ信号をPN符号で拡散処理してベースバンド帯域の拡散信号を生成し、この拡散信号を変調してRF(無線周波数)帯域の無線信号として送信する。受信装置は、受信した無線信号をベースバンド帯域の復調信号に復調し、復調信号を送信側と同じPN符号を用いて整合フィルタで逆拡散処理する。整合フィルタ出力は、復調信号が整合フィルタのPN符号と同位相であるとき最大値を示し、PN符号の1チップ以上位相がずれると略零となるので、例えば最大値の発生時刻を計測して受信時刻とする。
【0005】
また、別の計測方法としてウェーブレット変換を用いる方法がある(例えば、特許文献1参照)。この方法は、ウェーブレット変換を用いて受信信号のタイミング情報を抽出するもので、具体的には復調信号の信号レベル不連続点の時間位置を検出している。受信装置において、信号レベルの不連続点が存在する復調信号を、ウェーブレット変換を行う直交ウェーブレット変換器に入力する。一般的に、信号レベルの不連続点は高周波を含むので、直交ウェーブレット変換器で対象の高周波信号をフィルタリングして抽出し、直交ウェーブレット変換器の出力から不連続点の時間位置を検出している。
【0006】
【非特許文献1】
丸林他、「スペクトル拡散通信とその応用」、電子情報通信学会
【特許文献1】
特開平8−70330号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、距離計測の精度は受信時刻計測の精度に依存し、前者の方法で計測精度を向上するにはPN符号のチップレート(周波数)を高くすればよい。しかし、送信する無線信号の占有周波数帯幅が通常は電波法等で制限されているため、使用できるチップレートには上限があり、計測精度をこの上限以上に向上させることは難しいという問題ある。
【0008】
後者の方法は、復調信号のレベル不連続点を検出対象としており高精度な受信時刻計測が実現可能であり、復調信号にレベル不連続点が存在することが条件である。しかし、前述のようにレベル不連続点は高周波を含むため、無線通信する場合において、復調信号、延いては無線信号の占有周波数帯幅の拡大を招き、周波数資源の利用効率の観点で問題がある。また、占有周波数帯幅を制限内に抑えようとすれば、送信側で2値のデータ信号の送信レート(情報伝送速度)を下げなければならない。このため、無線通信においては、通常、送信側で図19(A)に示すような信号レベルの不連続なデータ信号を、ローパスフィルタにより高周波成分をカットして図19(B)に示すようなレベル不連続が生じない滑らかな信号とし、これを変調信号として搬送波を変調し送信することにより、占有周波数帯幅を抑え情報伝送速度を低下させないようにしている。この場合、受信装置の復調処理で生成される復調信号(図19(B)と同じ信号)にはレベル不連続点が存在しないため、後者の計測方法は採用できない。信号レベルが連続している信号を用いて高精度に時刻が検出できれば、無線信号の占有周波数帯幅を拡大せずに済み、また、情報伝送速度を犠牲にしなくて済む等、産業利用上の有用性は高い。しかし、従来において、信号レベルが連続している信号を用いて高精度に時刻検出できるものは提案されていない。
【0009】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、信号レベルの連続している信号を用いて受信時刻を高精度に計測できる受信時刻計測装置を提供することを目的とする。また、この受信時刻計測装置を用いた距離計測装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、送信装置からの送信信号の受信時刻を計測する受信時刻計測装置であって、前記送信信号を、特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を生じさせる信号とする一方、受信信号を復調して前記復調信号を出力する復調部と、該復調部の出力する復調信号に含まれる前記特異部分を検出して特異部分検出信号を出力する特異部分検出部と、該特異部分検出部の出力する特異部分検出信号に基づいて前記受信信号の受信時刻を計測する第1時刻計測部と、を備えて構成した。
【0011】
かかる構成では、送信装置から特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を生じさせるような信号を送信する。復調部は、受信信号を復調し、特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を出力する。特異部分検出部は、復調信号に含まれる特異部分を検出して特異部分検出信号を出力する。第1時刻計測部は、入力する特異部分検出信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測し通報する。
【0012】
前記特異部分は、請求項2のように、前記復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点とするとよい。具体的には、請求項3のように、前記復調信号は、異なる連続関数で表される複数の波形を接続して構成される信号レベル変化部分を有し、前記不連続点が前記信号レベル変化部分における波形の接続点に生じる信号とするとよい。更に、請求項4のように、前記復調信号の波形の1階微分で得られる波形は、少なくとも信号レベル変化部分の始点と終点で連続であるようにすることが有益である。
【0013】
前記特異部分検出手段は、請求項5のように、前記復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点を検出する構成であるようにする。具体的には、請求項6のように、前記特異部分検出部は、M階微分で現れる不連続点の検出可能なウェーブレットによるウェーブレット変換により特異部分検出信号を生成する構成とするとよい。
【0014】
請求項7のように、復調信号に存在するノイズによる前記受信時刻の誤計測を防止する誤計測防止部を設ける構成とするとよい。
かかる構成では、ノイズ部分を特異部分と見なして誤計測をするようなことを防止できるようになる。
【0015】
前記誤計測防止部は、具体的には請求項8のように、特異部分検出信号と予め定めた相関用基準信号との相関演算を行って両信号の類似度が高いほど高レベルの相関信号を出力する相関演算部であり、前記第1時刻計測部は、前記相関演算部からの相関信号に基づいて受信時刻を計測する構成とするとよい。
【0016】
かかる構成では、ノイズと相関用基準信号との類似度は低いので、ノイズが存在する場合には、相関信号レベルが低くなり、受信時刻は計測されない。
請求項9の発明では、前記復調部が、互いに直交関係にある2つの第1及び第2復調信号を出力する構成であるとき、前記特異部分検出部は、第1及び第2復調信号に含まれる前記特異部分をそれぞれ検出して第1及び第2特異部分検出信号を出力する第1及び第2検出部を有し、前記第1時刻計測部は、第1及び第2検出部からそれぞれ出力される第1及び第2特異部分検出信号の各自乗演算結果を加算した自乗和信号を出力する自乗和演算部を備え、該自乗和演算部からの前記自乗和信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測する構成とするとよい。
【0017】
かかる構成では、自乗和演算部により受信信号を復調する際の位相差を考慮することなく受信時刻の計測処理が実行できるようになる。
請求項10の発明では、前記第1時刻計測部は、前記自乗和演算部の前段に、前記第1及び第2特異部分検出信号について予め定めた相関用基準信号との相関演算をそれぞれ行って両信号の類似度が高いほど高レベルの第1及び第2相関信号をそれぞれ出力する第1及び第2演算部を有する相関演算部を備え、前記自乗和演算部から出力される第1及び第2相関信号に基づいた自乗和信号により受信信号の受信時刻を計測する構成とするとよい。
【0018】
かかる構成では、請求項9の構成においてノイズの影響も排除することができるようになる。
請求項11の発明では、前記復調信号が、PN系列の符号信号とするとよい。この場合、請求項12のように、復調信号の逆拡散処理を行って逆拡散信号を出力する逆拡散処理部と、該逆拡散処理部からの逆拡散信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測する第2時刻計測部とを備える構成とするとよい。
【0019】
かかる構成では、耐ノイズ性に優れたスペクトラム拡散通信方式を利用した受信時刻計測処理が可能となる。
請求項13のように、前記第2時刻計測部で計測した受信時刻を基準受信時刻として当該基準受信時刻に基づいて前記第1時刻計測部で計測される受信時刻の存在範囲を予め定め、前記第1時刻計測部で計測された受信時刻が、前記存在範囲内であるときに計測時刻正常を通報し前記存在範囲外のときに計測時刻異常を通報する計測値判定部を備える構成とするとよい。
【0020】
かかる構成では、ノイズの影響を受け難い基準受信時刻に基づいてノイズの影響による第1時刻計測部で計測された受信時刻の精度悪化を検出できるようになる。また、第1時刻計測部で計測された受信時刻の精度が基準受信時刻の計測精度より悪化することを防止できるようになる。
【0021】
請求項13の発明において、請求項14のように、前記第2時刻計測部で計測した受信時刻を基準受信時刻として当該基準受信時刻に基づいて前記第1時刻計測部で時刻計測処理を行う復調信号範囲又は特異部分検出信号範囲を設定し、前記復調信号範囲又は特異部分検出信号範囲についてのみ、前記第1時刻計測部で時刻計測処理を行う構成とするとよい。
【0022】
かかる構成では、時刻計測処理を簡素化できるようになる。
請求項15の発明は、送信装置と受信装置間の距離を計測する距離計測装置であって、前記送信装置は、受信装置側計時部と互いに同期する送信装置側計時部を備え、当該送信装置側計時部の時刻情報に基づいて予め定めた送信時刻に送信信号を送信する構成であり、前記受信装置は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置と、前記受信装置側計時部と、該受信装置側計時部の時刻情報から得られる送信時刻情報と前記受信時刻計測装置で計測した受信時刻とから送信装置と受信装置間の距離を算出する距離算出部とを備えることを特徴とする。
【0023】
かかる構成では、送信装置と受信装置間の距離を高精度に計測できるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る受信時刻計測装置の第1実施形態を適用した通信装置の構成を示すブロック図である。
【0025】
図1において、通信装置は、送信信号を送信する送信装置1と、送信装置1からの送信信号を受信する受信装置10とからなり、受信装置10は、送信信号の受信時刻を計測する受信時刻計測装置11を備える。
【0026】
送信装置1は、受信時刻計測装置11の復調部12において特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を生じさせる送信信号を送信する構成であり、例えば変調信号のディジタル波形データをD/A変換器によりD/A変換してアナログ変調信号を生成する変調信号生成部2と、アナログ変調信号を変調してRF帯域の無線信号を出力する変調部3とを備え、この無線信号をアンテナから送信する。
【0027】
本実施形態の受信時刻計測装置11は、アンテナを介して入力する送信信号を復調して復調信号を出力する前記復調部12と、復調信号を入力して復調信号に含まれる特異部分を検出して特異部分検出信号を出力する特異部分検出部13と、特異部分検出信号を入力して受信信号の受信時刻を計測し通報する第1時刻計測部としての時刻計測部13とを備える。
【0028】
前記復調部12は、特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を出力する。ここで、前記特異部分は、復調信号の波形のM階微分(Mは自然数)で現れる不連続点である。
【0029】
前記特異部分検出部13は、復調信号の波形のM階微分(Mは自然数)で現れる不連続点を検出して特異部分検出信号として出力するものである。具体的には、M階微分で現れる不連続点を検出可能なウェーブレット変換を行い、ウェーブレット変換結果から特異部分検出信号を生成して出力するものであり、ウェーブレット変換として離散ウェーブレット変換を用いる場合には、サブバンド分解フィルタを用いて構成される。
【0030】
図2に、離散ウェーブレット変換を行うサブバンド分解フィルタを用いた特異部分検出部13の構成例を示す。
図2において、特異部分検出部13は、復調信号をA/D変換するA/D変換器13Aと、帯域4分割のサブバンド分解フィルタ13Bとで構成される。サブバンド分解フィルタ13Bは、3つのHPF13a〜13cと、3つのLPF13d〜13fと、6つのサンプリング器13g〜13lとで構成される。
【0031】
復調信号は、A/D変換器13Aでディジタルの離散化復調信号に変換されてサブバンド分解フィルタ13Bに入力する。入力した離散化復調信号は、HPF13aとLPF13dに入力され、各出力はそれぞれのサンプリング器13gと13hで1個おきに間引かれて1/2にダウンサンプリグされる。このときのHPF13a側の出力をD1とする。LPF13d側の出力は、後段のHPF13bとLPF13eに入力され、各出力はそれぞれのサンプリング器13iと13jで1/2にダウンサンプリグされ、HPF13b側の出力をD2とする。LPF13e側の出力は、後段のHPF13cとLPF13fに入力され、その出力はそれぞれのサンプリング器13kと13lで1/2にダウンサンプリグされ、HPF13c側の出力をD3、LPF13f側の出力をAとする。1組のHPFとLPFは復調信号の周波数帯域を2分割する。従って、サブバンド分解フィルタ13Bは、離散化復調信号を高域から低域に向かって4:2:1:1の比率の帯域に4分割する。不連続点検出による時刻計測は周波数が高い程精度がよく、本実施形態では出力D1を特異部分検出信号として出力する構成である。
【0032】
尚、ウェーブレット変換は、信号処理や信号解析の分野で用いられており、ウェーブレット変換による微分不連続性の検出については、例えば文献「Singularity Detection and Processing with Wavelets」(S.Mallat and W.L.Hwang:IEEE Transactions on Information Theory,Vol.38,No.2,pp.617−643(1992−3))や、「ウェーブレット解析とフィルタバンク」(G.ストラング他著・高橋他訳,倍風館)、「ウェーヴレットビギナーズガイド」(榊原著,東京電機大学出版局)に記載されている。
【0033】
前記時刻計測部14は、例えば図3のように、レベル比較器14Aと、計時部14Bと、受信時刻算定部14Cとを備えて構成される。レベル比較器14Aは、特異部分検出信号(本実施形態では図2の出力D1)の信号レベルと予め設定した閾値Vthとを比較し、特異部分検出信号の信号レベルが閾値Vth以上になったときに論理値1の信号を受信時刻算定部14Cに出力する。計時部14Bは現在時刻情報を受信時刻算定部14Cに出力する。受信時刻算定部14Cは、レベル比較部14Aから論理値1の信号が入力したときの時刻情報により受信信号の受信時刻を計測する。尚、特異部分検出信号が正負となる場合には、図3の点線で示すように絶対値化回路14Dを設けて特異部分検出信号の絶対値をレベル比較器14Aに入力する構成とするとよい。
【0034】
ここで、M階微分により不連続点を生じる復調信号について説明する。
M階微分により不連続点を生じる復調信号の波形は、異なる連続関数で表される複数の波形を接続することにより信号レベルを連続させる構成とする。これにより、M階微分で現れる不連続点が、異なる連続関数で表される複数の波形の接続点に生じる。復調信号において、異なる連続関数で表される複数の波形で構成され信号レベルが変化している範囲を信号レベル変化部分と呼ぶことにする。
【0035】
信号レベル変化部分の構成方法は具体的には以下の通りである。
信号レベル変化部分は、横軸を変数tで表し、α≦t≦βの範囲であって、例えばt=γ1、γ2∈[α,β](γ1<γ2)にM階微分の不連続を生じるように構成する。このとき、信号レベル変化部分は、α≦t≦γ1の範囲で定義された連続関数fa(t)で表される波形と、γ1≦t≦γ2の範囲で定義された連続関数fb(t)で表される波形と、γ2≦t≦βの範囲で定義された連続関数fc(t)で表される波形とにより構成するものとすれば、fa(t)、fb(t)及びfc(t)は、それぞれ少なくとも以下の(1)〜(4)の条件を満たすように定める。
(1)fa(γ1)=fb(γ1)、fb(γ2)=fc(γ2)
(2)fa(α)=fD1(α)、fc(β)=fD2(β)
fD1(t)、fD2(t)はそれぞれt≦αとt≧β区間の復調信号を表す連続関数である。
(3)fa(t)、fb(t)及びfc(t)はそれぞれ[α,γ1]、[γ1,γ2]及び[γ2,β]でM階微分可能である。
(4)fa (M)(γ1)≠fb (M)(γ1)、fb (M)(γ2)≠fc (M)(γ2)
(M)(t)は関数f(t)のM階微分の導関数であり、f (M)(ρ)及びf (M)(ρ)はそれぞれt=ρでの左側微係数及び右側微係数である。
【0036】
上記(1)は、信号レベル変化部分の各波形の接続点γ1,γ2にレベル不連続を生じないための条件である。上記(2)は、信号レベル変化部分の始点α及び終点βでレベル不連続を生じないための条件である。上記(1)と(2)の条件により、復調信号の信号レベルの連続性が確保される。上記(3)は、fa(t)、fb(t)及びfc(t)はレベル不連続のない連続関数であり、そのM階までの導関数も連続であることを意味する。上記(4)は、fa(t)、fb(t)及びfc(t)のM階の導関数はそれぞれの接続点で連続でないことを意味する。上記(3)と(4)の条件により、復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点は異なる連続関数で表現される複数の波形の接続点に生じることになる。
【0037】
尚、不連続点を1つだけにするには、γ1=γ2とすればよい。また、複数の接続点のうちでM階の微分でレベル不連続にならない点があってもよく、その場合は、上記(4)の条件でその接続点におけるM階の左側微係数と右側微係数は等しくなる。
【0038】
関数fa(t)(t∈[α,γ1])と関数fb(t)(t∈[γ1,γ2])が異なるとは、fa(t)を[γ1,γ2]へそのまま拡張したときに、fa(ξ)≠fb(ξ)となるξ∈[γ1,γ2]が存在することである。従って、例えば関数fb(t)がt軸上でfa(t)をτだけずらした関数fa(t−τ)である場合でも、fa(t)とfb(t)が上記条件を満たすときは両関数は異なる関数として扱う。更に、fa(t)とfb(t)が異なる関数であり、且つ、fb(t)とfc(t)が異なる関数であるとき、上記条件に無関係にfa(t)とfc(t)は異なる関数であるとして扱う。
【0039】
前述したように無線通信において、送信信号は電波法等で占有周波数帯幅が規定されており、送信信号の周波数帯幅は制限され、従って、復調信号の周波数帯幅も制限される。周波数帯幅の制限をフィルタ等で行うと、信号レベル変化部分に存在する特異部分に影響を与え、特異部分検出信号のレベル低下等を引き起こす虞れがある。そのため、送信信号の周波数帯幅が元々上記電波法の制限を満たすように復調信号(及び送信側の変調信号)を構成することが望ましく、これにより、帯域制限のためのフィルタが不要となる。また、信号の高周波周波数成分は、主に信号レベルが変化する部分の成分に因ると考えられる。従って、信号レベル変化部分の波形を与える関数は、前述の(1)〜(4)の条件を満たし、且つ、送信信号が電波法等で規定される占有周波数帯幅を満たすように定めることが望ましい。
【0040】
図4〜図6に、M=1、2、3についての波形の具体例を示す。尚、各図において、信号レベル変化部分以外は+1又は−1の一定値としている。
図4は、M=1の場合、即ち、波形の1階微分で不連続点が現れるような信号レベル変化部分の波形例と、その波形に対する特異部分検出部13のサブバンド分解フィルタ13BのD1〜D3の出力例を示す。
【0041】
波形f1(t)は次の数1の式で表せる。
【0042】
【数1】
Figure 2004361311
【0043】
ここで、aは正の実数である(ただし、図4ではa=1としている)。
f1(t)においてt∈[−T/2,T/2]が信号レベル変化部分である。t=±T/2の点はそれぞれ異なる2つの関数で表される波形で構成されている。即ち、信号レベル変化部分は異なる関数で表現される複数の波形の接続で構成されている。そして、接続点t=±T/2の点に1階微分で現れる不連続点が、図示のようにサブバンド分解フィルタ13Bの出力D1〜D3の変化として検出される。
【0044】
図5は、M=2の場合、即ち、波形の2階微分で不連続点が現れるような信号レベル変化部分の波形例と、その波形に対する特異部分検出部13のサブバンド分解フィルタ13BのD1〜D3の出力例を示す。
【0045】
波形f2(t)は次の数2の式で表せる。
【0046】
【数2】
Figure 2004361311
【0047】
pは2以上の自然数である(ただし、図ではp=3)
波形f2(t)でt∈[−T/2,T/2]が信号レベル変化部分である。
フィルタ等を使用せずに占有周波数帯幅を抑制するため、復調信号の信号レベル変化部分はそれ以外の部分と滑らかに連続していることが望ましい。具体的には、信号レベル変化部分の始点と終点で、復調信号の波形の1階微分の値が連続であることが望ましい。更に、信号レベル変化部分の波形を1階微分して得られる波形もその信号レベルが連続していることがより望ましい。波形f2(t)はそのような特性を実現でき、p=2以上では、f2(t)の1階微分の値は、信号レベル変化部分の始点と終点で零であり、始点と終点の間で連続する。そして、f2(t)の2階微分で、異なる2つの関数で表現される波形の接続点t=0に不連続が現れ、図示のようにサブバンド分解フィルタ13Bの出力D1〜D3の変化として検出される。尚、p=2では2階微分によりt=0の他にt=±T/2にも不連続が生じ、p=3以上とすれば、図示のようにt=±T/2では連続となり、t=0のみに不連続が生じる。
【0048】
図6は、M=3の場合、即ち、波形の3階微分で不連続点が現れるような信号レベル変化部分の波形例と、その波形に対する特異部分検出部13のサブバンド分解フィルタ13BのD1〜D3の出力例を示す。
【0049】
波形f3(t)は次の数3の式で表せる。
【0050】
【数3】
Figure 2004361311
【0051】
波形f3(t)は、図5の波形f2(t)と同様に、信号レベル変化部分の始点と終点で、復調信号の波形の1階微分の値が連続であり、信号レベル変化部分の波形を1階微分して得られる波形もその信号レベルが連続する特性を満たしている。更に、波形f3(t)は2階微分についても1階微分で得られる波形と同様の特性を有する。波形f3(t)でt∈[−T/2,T/2]が信号レベル変化部分である。そして、図示のように、接続点t=±T/2の点に3階微分で現れる不連続点が、サブバンド分解フィルタ13Bの出力D1〜D3の変化として検出される。
【0052】
送信装置1において、変調部3は例えば振幅変調や角度変調等の種々の変調方式が利用可能であり、上述したような特異部分(復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点)が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続している復調信号を生じさせる送信信号を送信できればよい。受信装置10の復調部12は、送信装置1からの送信信号を復調できる構成とすることは言うまでもない。
【0053】
図7に、図1に示す変調部3と復調部12の構成例を示す。
図7の(A)は変調部3を示し、(B)は復調部12を示す。
図7(A)において、変調信号fM(t)は、変調信号生成部2で生成され、受信装置10の復調部12で本来生成されるべき復調信号と同じ信号であり、信号レベル変化部分が例えば上述した関数f1(t)、f2(t)又はf3(t)等で構成される信号である。
【0054】
図7(A)、(B)の変調部3と復調部12による変復調動作を説明する。
変調部3では、変調信号fM(t)が入力すると、V/F変換器で中心周波数foを変調信号fM(t)で周波数変調したベースバンド帯域の信号fco(t)に変換し、この周波数変調信号fco(t)を信号源RFの変調用基準信号(周波数fr)により周波数変換器で無線帯域に周波数変換し、フィルタで不要な周波数帯域成分を除去して送信信号fSD(t)を生成し送信する。この送信信号fSD(t)が受信されて入力する図(B)の復調部12では、送信信号fSD(t)を周波数変換器で信号源LOの復調用基準信号(周波数fr)により周波数変換し、フィルタで不要な周波数帯域成分を除去してベースバンド帯域の周波数変換信号fDN(t)としてF/V変換器に入力し、F/V変換器で信号fDN(t)の周波数に比例した電圧レベルの周波数検波信号fDM(t)を生成する。この周波数検波信号fDM(t)は、例えば周波数foを電圧出力の基準として次式で表せる。
【0055】
fDM(t)=D・fM(t) (Dは定数)
この式から復調信号としてfM(t)を得ることができる。従って、送信装置1は、特異部分(復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点)が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続している復調信号を生じさせる送信信号を送信できる。
【0056】
図8は、変調部3と復調部12の別の構成例を示す。
図8の(A)は変調部3を示し、(B)は復調部12を示す。
図8は一般的な直交変復調回路であり、変調部3の動作は、変調信号fMI(t)をIs入力とし、変調信号fMQ(t)をQs入力として、直交変調器で、信号源RFからの変調用基準信号(周波数fr)をIs入力とQs入力で変調して信号fQM(t)を出力し、出力信号fQM(t)の不要周波数帯成分をフィルタで除去して送信信号fSD(t)を送信する。ここで、fMI(t)とfMQ(t)は、fMI(t)+fMQ(t)=1が成立するように定め、次式とする。
【0057】
fMI(t)=fM(t)
fMQ(t)=sin[cos−1(fM(t))]
ただし、(|fM(t)|≦1)である。
【0058】
ここで、fM(t)は図7の変調信号と同様で、本来生成されるべき復調信号と同じ信号で、信号レベル変化部分が例えば上述した関数f1(t)、f2(t)又はf3(t)等で構成される信号である。
【0059】
また、フィルタから出力される送信信号fSD(t)がfQM(t)と殆ど同等になるようにフィルタとfM(t)を定める。これにより、fSD(t)=fQM(t)となる。
【0060】
送信信号fSD(t)が受信されて入力する復調部12では、直交復調器で、信号源LOからの復調用基準信号(周波数fr)により受信信号を復調して、互いに直交関係にある直交復調信号fIR(t)とfQR(t)を出力し、フィルタで不要な高周波成分を除去して信号fDI(t)とfDQ(t)を出力する。ここで、信号fDI(t)、fDQ(t)は次式で表せる。
【0061】
fDI(t)=E′・cos[cos−1(fM(t))+φ′]
fDQ(t)=E′・sin[cos−1(fM(t))+φ′]
ここでE′は定数である。上式で、位相差φ′=0を保持できるとき、
fDI(t)=E′・fM(t)
fDQ(t)=E′・(1−fM(t)1/2
となり、fDI(t)としてfM(t)を得ることができ、図8の直交変復調方式を採用した場合は、位相差φ′=0を保持できる構成とすれば、特異部分検出用の復調信号としてfDI(t)を用いることができる。
【0062】
以下に、第1実施形態の計測動作について説明する。
送信装置1では、変調信号生成部2において、変調部3が図7(A)の場合には変調信号fM(t)を生成し、図8(A)の場合にはfMI(t)及びfMQ(t)を生成して変調部3に入力し、前述したように変調部3から送信信号fSD(t)を送信する。ここで、前記変調信号fM(t)或いはfMI(t)は、信号レベル変化部分が例えば前述した図4〜図6で示すような関数f1(t)、f2(t)又はf3(t)等で構成される信号であり、送信信号fSD(t)は周波数帯幅が電波法等の占有周波数帯幅の規定を満たすものである。
【0063】
受信装置10では、前記送信信号fSD(t)を受信して受信時刻計測装置11に入力する。受信時刻計測装置11では、受信信号が復調部12に入力し、前述したように復調部12が図7(B)の場合には復調信号fDM(t)(=fM(t))を出力し、図8(B)の場合には復調信号としてfDI(t)(=fM(t);ただし、位相差φ′=0が保持されているものとする)を出力する。復調信号fDM(t)或いはfDI(t)は、図2に示す構成の特異部分検出部13に入力し、出力D1を特異部分検出信号として出力する。ここで、復調信号の信号レベル変化部分が、例えば、1階微分で不連続点が現れる関数f1(t)で構成されている場合は特異部分検出信号として図4の出力D1が出力され、2階微分で不連続点が現れる関数f2(t)で構成されている場合は特異部分検出信号として図5の出力D1が出力され、3階微分で不連続点が現れる関数f3(t)で構成されている場合は特異部分検出信号として図6の出力D1が出力される。
【0064】
特異部分検出部13からの特異部分検出信号D1は、時刻計測部14のレベル比較器14Aに入力して予め設定した閾値Vthと比較され、特異部分検出信号D1の信号レベルが閾値Vth以上になれば、レベル比較器14Aから論理値1の信号が受信時刻算定部14Cに入力する。受信時刻算定部14Cには、計時部14Bから時刻情報が逐次入力しており、受信時刻算定部14Cは、レベル比較器14Aから論理値1の信号が入力したときの時刻を受信信号の受信時刻として通報する。尚、図5のように特異部分検出信号D1が負の値の場合には、図3の点線で示す絶対値化回路14Dを設けてレベル比較器14Aに入力すればよい。
【0065】
かかる構成によれば、信号レベルが連続している信号を用いて無線信号の占有周波数帯幅を拡大することなく、受信信号の受信時刻を高精度に検出することが可能となる。従って、有限の周波数資源を有効利用でき、また、情報伝送速度を低下させずに済み、実用的効果大である。
【0066】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
無線通信においては、受信信号へのノイズ混入を配慮する必要があり、受信信号にノイズが混入した場合、復調信号に含まれる特異部分の検出を妨害したり、誤ってノイズを特異部分として検出する虞れがあり、時刻計測精度の悪化を招く。
【0067】
第2実施形態は、ノイズによる誤計測を防止するよう構成したものであり、例えば、図1の特異部分検出部13と時刻計測部14との間に、誤計測防止部として図9の構成の相関演算部20を設ける構成である。
【0068】
図9において、相関演算部20は、入力信号と相関用基準信号との相関演算を行い両者の類似度が高いときほど高レベルの相関信号を出力するものであり、n個の遅延要素Dからなる遅延回路21と、各遅延要素Dの出力Ds1〜Dsnと相関用基準信号から定める相関演算用の係数1〜係数nとをそれぞれ乗算するn個の乗算器22−1〜22−nと、n個の乗算器22−1〜22−nの出力を加算して相関信号を出力する加算回路23とで構成される。
【0069】
次に、図9の相関演算部20の動作を図10を参照して説明する。
例えば復調信号が図10(a)のように1階微分で不連続点が生じる波形(図4参照)で構成される信号レベル変化部分を含むもので、図中のTxを単位として同じ信号レベル変化部分の繰り返しで構成されるものとする。この場合、特異部分検出部13からは図10(b)のような特異部分検出信号D1が出力される。特異部分検出信号D1は遅延回路21を各遅延要素Dで遅延されながら伝搬し、伝搬中における各遅延要素Dの出力Ds1〜Dsnに係数1〜係数nを乗算器22−1〜22−nで掛け合わせる(尚、同図でDs1〜Dsnは実際よりも粗い間隔として示してある)。その演算結果を加算回路23で加算して相関信号として出力する。係数1〜係数nは、遅延回路21の出力Ds1〜Dsnの出力パターンが本来生成されるべき特異部分検出信号の発生パターンであるときに加算回路23から高レベルの相関信号が発生するよう入力信号と相関用基準信号の相関演算を実現するよう相関用基準信号から定める。ここで、相関用基準信号は、本来生成されるべき特異部分検出信号を類似度が高い信号と見なすように定める。これにより、特異部分検出信号D1が遅延回路21に入力し、遅延回路21の出力パターンが本来生成されるべき特異部分検出信号の発生パターンであれば、加算回路23から高レベルの相関信号が発生し、その後は本来の発生パターンが継続する限り図10(c)に示すようにTxの周期で加算回路23から時刻計測部14における閾値Vth以上の高レベルの相関信号が発生する。ノイズの混入により特異検出信号D1の発生パターンが本来のパターンと異なると、加算回路23からの相関信号レベルは閾値Vthより低くなる。これにより、ノイズが存在するとレベル比較器14Aから論理値1の出力が発生せず、受信時刻を通報することはなく、ノイズによる誤計測を防止できる。
【0070】
また、ノイズにより誤計測防止のため、図9の相関演算部20に代えて、例えば復調部12と特異部分検出部13との間に誤計測防止部として図11の構成のノイズ抑制部30を設ける構成としてもよい。
【0071】
図11のノイズ抑制部30は、加算回路31と遅延回路32とで構成され、入力信号を加算回路31と遅延回路32に入力する。遅延回路32は、入力信号を所定時間遅延して加算回路31に伝達する。加算回路31は、入力信号と遅延回路32の遅延出力を加算しその加算信号を特異部分検出部13に入力する復調信号として出力する。ここで、ノイズ抑制部30に入力する復調信号は、所定の信号波形(以下、復調信号ブロックとする)を単位とし、この復調信号ブロックの繰り返しで構成される信号とし、復調信号ブロックには信号レベル変化部分が1つ以上含まれるものとする。
【0072】
かかる構成では、遅延回路32の遅延時間を復調信号ブロックの繰り返し周期と同一に設定すれば、加算回路31は、ノイズが存在しなければ時間軸上で連続する2つの復調信号ブロックを加算することになり、ノイズが存在すれば本来生成されるべき復調信号ブロック波形と異なる波形の加算信号となる。
【0073】
尚、図11のノイズ抑制部30は、特異部分検出部13と時刻計測部14との間に設けてもよい。また、図9の相関演算部20と図11のノイズ抑制部30を組み合わせてもよい。例えば、復調部12と特異部分検出部13との間にノイズ抑制部30を設けると共に特異部分検出部13と時刻計測部14との間に相関演算部20を設ける構成や特異部分検出部13と時刻計測部14との間に特異部分検出部13側から順次ノイズ抑制部30と相関演算部20を設ける構成等が考えられる。
【0074】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
復調部12に図8の直交復調回路を用いる場合に、位相差φ′=0の保持を必要とするが、このためには一般的に複雑な位相保持のための構成が必要となり、装置が複雑化する。
【0075】
図12に示す本発明の第3実施形態は、複雑な位相保持構成を不要とするものである。
図12において、本実施形態の受信時刻計測装置41の復調部42は、図8(B)に示す構成である。また、特異部分検出部43は、復調信号Iに含まれる特異部分を検出して特異部分検出信号Iを出力する第1検出部43A及び復調信号Qに含まれる特異部分を検出して特異部分検出信号Qを出力する第2検出部43Bを備える。第1検出部43A及び第2検出部43Bは、図2と同様の構成である。時刻計測部44は、図3の構成に、相関演算部45及び自乗和演算部46を付加し、自乗和演算部46の自乗和信号をレベル比較器14Aに入力する構成である。ここで、復調信号I及び特異部分検出信号Iが第1復調信号及び第1特異部分検出信号に相当し、復調信号Q及び特異部分検出信号Qが第2復調信号及び第2特異部分検出信号に相当する。
【0076】
相関演算部45は、特異部分検出信号Iと相関用基準信号との相関演算を実行して相関信号Iを出力する第1演算部45A及び特異部分検出信号Qと相関用基準信号との相関演算を実行して相関信号Qを出力する第2演算部45Bを備える。第1演算部45A及び第2演算部45Bは、図9と同様の構成である。ここで、第1演算部45Aと第2演算部45Bの相関用基準信号は同一の信号を用い、例えば、位相差φ′=0のときに本来生成されるべき特異部分検出信号Iを用いる。相関信号Iが第1相関信号に相当し相関信号Qが第2相関信号に相当する。
【0077】
自乗和演算部46は、図13に示すように、相関信号Iの自乗演算を行う乗算器46Aと、相関信号Qの自乗演算を行う乗算器46Bと、両乗算器46A,46Bの出力を加算して自乗和信号を出力する加算回路46Cとを備えて構成される。
【0078】
尚、ノイズを考慮しなければ相関演算部45は不要である。
かかる構成では、復調信号I,Qとして
I=fDI(t)=E′・cos[cos−1(fM(t))+φ′]
Q=fDQ(t)=E′・sin[cos−1(fM(t))+φ′]
が出力される。
【0079】
それぞれの復調信号I,Qには特異部分の情報が含まれており、特異部分検出部43の各第1及び第2検出部43A,43Bから例えば出力D1が前述のようにして特異部分検出信号I,Qとしてそれぞれ出力され、相関演算部45の各第1及び第2演算部45A,45Bから前述のようにしてそれぞれの加算信号が相関信号I,Qとして出力される。各相関信号I,Qは自乗和演算部46の各乗算器46A,46Bで自乗演算され、加算回路46Cで加算された自乗和信号がレベル比較器14Aで閾値Vthと比較され、受信時刻算定部14Cで受信時刻が計測される。
【0080】
かかる構成によれば、自乗和演算部46で自乗和演算することにより、位相差φ′の影響を排除できる。また、相関演算部45を設けることによりノイズの影響を抑制できる。従って、高精度に受信時刻を計測できる。
【0081】
上述の各実施形態において、復調信号としてPN符号を用いることができる。PN符号は、データ値の変化点を複数個持つので、この変化点の中の一部又は全てを前述した信号レベル変化部分として構成した復調信号とすればよい。
【0082】
次に、復調信号をPN符号で構成した場合の本発明の第4実施形態について説明する。
図14は、本実施形態の受信時刻計測装置の構成図である。
【0083】
図14において、本実施形態の受信時刻計測装置51は、復調部52と、特異部分検出部53と、第1時刻計測部54と、逆拡散処理部55と、第2時刻計測部56と、計測値判定部57とを備えて構成される。尚、前記復調部52及び特異部分検出部53は第1実施形態と同様の構成であり、第1時刻計測部54は、図3のレベル比較器の前段に図9の相関演算部20を設けた構成である。
【0084】
前記逆拡散処理部55は、PN符号で構成した復調信号をA/D変換器で離散化し、この離散化復調信号をディジタル整合フィルタで逆拡散処理して図15(a)に示すような波形の逆拡散信号を出力する。前記第2時刻計測部56は、図3の構成を有し、入力する前記逆拡散信号が所定の閾値以上になった時刻を計測して基準受信時刻として計測値判定部57に入力する。計測値判定部57は、第2時刻計測部53から入力する基準受信時刻に基づいて第1時刻計測部54から入力する受信時刻の正常/異常を判定して判定信号を出力する。尚、逆拡散処理部55と第2時刻計測部54による時刻計測方法は、前述したスペクトラム拡散通信を用いた計測方式であり、「スペクトラム拡散通信とその応用」(丸林他、電子情報通信学会)に記載されている。
【0085】
次に、第4実施形態の動作を説明する。
復調部52からの復調信号は、逆拡散処理部55と特異部分検出部53にそれぞれ入力する。特異部分検出部53からはその出力D1が特異部分検出信号として発生し第1時刻計測部54に入力する。第1時刻計測部54では、相関演算部20により特異部分検出信号と基準用相関信号との相関演算を実行して図15(b)に示す波形の相関信号が生成される。尚、PN符号で構成した復調信号の場合には、PN符号の周期で相関信号が高レベルとなる。この相関信号レベルと閾値をレベル比較器14Aで比較し、相関信号レベルが所定の閾値以上となったときの時刻を受信時刻として計測値判定部57に出力する。計測値判定部54は、前述のようにして逆拡散処理部55、第2時刻計測部56を経て入力する基準受信時刻に基づいて第1時刻計測部54の受信時刻が正常/異常かを判定する。
【0086】
図15の逆拡散信号と相関信号は同じ復調信号から生成されるので、逆拡散信号と相関信号の高レベル発生時刻の間には一定の関係が存在する。即ち、第2時刻計測部56からの基準受信時刻と受信時刻との間には一定の関係が存在する。また、スペクトル拡散通信は耐ノイズ性の高い通信方式であり、第2時刻計測部56から得られる基準受信時刻は、第1時刻計測部54から得られる受信時刻に比べて精度は劣るが耐ノイズ性に優れる。そこで、基準受信時刻に基づいて受信時刻が存在すべき時間軸上での範囲(以下、受信時刻存在範囲とする)を計測精度等を勘案して予め定める。例えば、基準受信時刻を中心としてPN符号の前後1チップ幅を受信時刻存在範囲として定める。そして、計測値判定部57では、第1時刻計測部54の受信時刻が、前記受信時刻存在範囲内であるとき受信時刻は正しい値と判定して正常を通報し、前記受信時刻存在範囲外であるとき受信時刻は正しくない値と判定して異常を通報する。
【0087】
かかる構成によれば、受信時刻計測の精度が基準受信時刻の計測精度より悪化することはなく、また、ノイズ増加による受信時刻の計測精度の悪化を検出できるので、受信時刻計測装置の信頼性が向上する。
【0088】
尚、図14に点線で示すように、第2時刻計測部56の基準受信時刻も計測受信時刻情報として出力するよう構成してもよい。
復調部52が図8の直交復調回路である場合は、基準受信時刻は位相差φ′に影響される。従って、復調信号I,Qをそれぞれ逆拡散処理する逆拡散処理部と、各逆拡散処理部からそれぞれ出力される各逆拡散信号を自乗和演算する自乗和演算部とを設け、自乗和演算部からの自乗和信号を第2時刻計測部56に入力して基準受信時刻を計測すれば、基準受信時刻に対する位相差φ′の影響を排除できる。前記各逆拡散処理部は図14の逆拡散処理部と同じ構成でよく、自乗和演算部は図13の構成でよい。この場合、特異部分検出部53及び第1時刻計測部54は、図12に示す第3実施形態の構成とする。
【0089】
次に、図14の第4実施形態における信号処理を軽減する場合の本発明の第5実施形態について説明する。
前述したように、第1時刻計測部54から得られる受信時刻と第2時刻計測部56から得られる基準受信時刻の間には一定の関係があり、基準受信時刻から受信時刻存在範囲を定めることができる。受信時刻は相関信号と時間軸上で1対1の関係にあり、相関信号は時間軸上で相関範囲の特異部分検出信号と1対1の関係にあり、特異部分検出信号は時間軸上で所定範囲の復調信号と1対1の関係にある。図16は、受信時刻を求めるための特異部分検出処理と相関演算について、上述の関係に基づいてそれぞれ使用される信号データの範囲を模式的に示したものであり、図に示すように、受信時刻存在範囲に対応する復調信号範囲を定めることができる。受信時刻の計測処理を、図16における復調信号範囲内の復調信号についてのみ行うようにすることで、受信時刻の計測処理を軽減できる。
【0090】
図17は、受信時刻計測処理を所定の復調信号範囲のみ行うようにした本発明の第5実施形態の要部構成図である。
図17において、本実施形態の受信時刻計測装置は、図14の特異部分検出部53の前段に信号記憶部60を設ける構成である。
【0091】
信号記憶部60は、復調信号を離散化復調信号に変換するA/D変換器61と、離散化復調信号と時刻情報とを対応付けして記憶すると共に入力する基準受信時刻に基づいてその後の信号処理に使用するための復調信号範囲を定める記憶装置62とを備える。
【0092】
本実施形態の動作を説明する。
復調信号が信号記憶部60に入力すると、A/D変換器61で離散化復調信号に変換され、記憶装置62に順次入力する。記憶装置62は、離散化復調信号が入力する毎に時刻情報と対応付けて記憶する。第2時刻計測部56から基準受信時刻が入力すると、基準受信時刻に基づいて復調信号範囲を定め、記憶した離散化復調信号の中から前記復調信号範囲に該当するものを、入力した順番通りに読出復調信号として特異部分検出部53に順次出力すると共に、対応付けて記憶した時刻情報を読出時刻情報として第1時刻計測部54に順次出力する。特異部分検出部53では、入力した離散化復調信号に基づく特異部分検出信号を第1時刻計測部54に出力する。第1時刻計測部54は、特異部分検出信号に基づく相関信号と読出時刻情報とから受信時刻を計測する。
【0093】
かかる構成によれば、復調信号の所定の範囲だけ信号処理すればよいので、受信時刻計測のための信号処理を軽減できる。
尚、図17の構成の場合、特異部分検出部53の図2におけるA/D変換器は不要である。また、信号記憶部60を特異部分検出部53の後段に設けて特異部分検出信号範囲を定めて記憶するようにしてもよく、この場合は、特異部分検出部53が図2の構成である場合には、信号記憶部60のA/D変換器は不要である。
【0094】
次に、上述した本発明の受信時刻計測装置を適用した本発明に係る距離計測装置の一実施形態の構成を図18に示す。
図18において、本実施形態の距離計測装置70は、送信装置80と受信装置90から構成される。
【0095】
前記送信装置80は、変調信号生成部81、変調部82及び送信装置側計時部としての計時部83を備える。変調信号生成部81及び変調部82は前述した受信時刻計測装置の場合と同様の構成である。計時部83は、受信装置90側の計時部92と十分な精度で同期しているものである。
【0096】
受信装置90は、前述した本発明の受信時刻計測装置91、受信装置側計時部としての計時部92及び距離算出部93を備える。距離算出部93は、受信時刻計測装置91からの受信時刻情報と計時部92からの時刻情報とから送信装置80と受信装置90との間の距離を算出する。
【0097】
次に、本実施形態の距離計測装置の距離計測動作について説明する。
送信装置80は、計時部83の時刻情報に基づいて予め定めた送信時刻毎に変調信号生成部81で変調信号を生成して送信信号を送信する。送信信号を受信した受信装置90では、受信時刻計測装置91で受信時刻を計測し計測結果を距離算出部93に通報する。距離算出部93は、送信側の計時部83と互いに同期する計時部92の時刻情報に基づいて予め定めた送信時刻情報を得る。これにより、距離算出部93は、(距離)=(光速)×((受信時刻)−(送信時刻))の演算式により距離を算出する。
【0098】
尚、距離算出部93において受信時刻と送信時刻を対応付けることができるよう、送信時刻は(計測予定の最大距離)/(光速)で算出される時間よりも十分間隔をあけて設定することが望ましい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の受信時刻計測装置によれば、特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号の特異部分を検出して受信時刻を計測する構成としたので、信号レベルが連続する復調信号を利用して受信時刻を高精度に計測することが可能である。従って、無線信号の占有周波数帯幅を拡大せずに済み、有限な周波数資源を有効利用できると共に、無線通信における情報伝送速度を犠牲にしなくて済むようになる。
【0100】
また、本発明の距離計測装置によれば、本発明の受信時刻計測装置を用いて送信装置と受信装置間の距離を計測するので、高精度に送信装置と受信装置間の距離を計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受信時刻計測装置の第1実施形態を示す構成図
【図2】特異部分検出部の構成図
【図3】時刻計測部の構成図
【図4】1階微分で不連続点が現れる信号レベル変化部分の波形例
【図5】2階微分で不連続点が現れる信号レベル変化部分の波形例
【図6】3階微分で不連続点が現れる信号レベル変化部分の波形例
【図7】変調部と復調部の構成例を示し、(A)は変調部、(B)は復調部
【図8】変調部と復調部の別の構成例を示し、(A)は変調部、(B)は復調部
【図9】本発明に係る受信時刻計測装置の第2実施形態における相関演算部の構成図
【図10】相関演算部の動作説明図
【図11】ノイズ抑制部の構成図
【図12】本発明に係る受信時刻計測装置の第3実施形態の要部構成図
【図13】自乗和演算部の構成図
【図14】本発明に係る受信時刻計測装置の第4実施形態を示す構成図
【図15】逆拡散信号と相関信号の時間軸上における関係を示す図
【図16】受信時刻計測のために使用される信号データ範囲の関係を模式的に示した図
【図17】本発明に係る受信時刻計測装置の第5実施形態を示す構成図
【図18】本発明に係る距離計測装置の一実施形態を示す構成図
【図19】無線通信における従来の送信信号生成例の説明図で、(A)は信号レベルの不連続なデータ信号、(B)はローパスフィルタで高周波成分をカットした信号
【符号の説明】
1,80 送信装置
10,90 受信装置
11、91 受信時刻計測装置
12、42、52 復調部
13、43、53 特異部分検出部
14、44、54 時刻計測部
20、45 相関演算部
30 ノイズ抑制部
34 確認回路
42,82 2重系照合部
43,83 電源遮断用リレー
46 自乗和演算部
55 逆拡散処理部
56 第2時刻計測部
57 計測値判定部
60 信号記憶部
70 距離計測装置
92 計時部
93 距離算出部

Claims (15)

  1. 送信装置からの送信信号の受信時刻を計測する受信時刻計測装置であって、
    前記送信信号を、特異部分が時間軸上で局所的に存在し且つ信号レベルが連続する復調信号を生じさせる信号とする一方、
    受信信号を復調して前記復調信号を出力する復調部と、
    該復調部の出力する復調信号に含まれる前記特異部分を検出して特異部分検出信号を出力する特異部分検出部と、
    該特異部分検出部の出力する特異部分検出信号に基づいて前記受信信号の受信時刻を計測する第1時刻計測部と、
    を備えて構成したことを特徴とする受信時刻計測装置。
  2. 前記特異部分は、前記復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点である請求項1に記載の受信時刻計測装置。
  3. 前記復調信号は、異なる連続関数で表される複数の波形を接続して構成される信号レベル変化部分を有し、前記不連続点が前記信号レベル変化部分における波形の接続点に生じる信号である請求項2に記載の受信時刻計測装置。
  4. 前記復調信号の波形の1階微分で得られる波形は、少なくとも信号レベル変化部分の始点と終点で連続である請求項3に記載の受信時刻計測装置。
  5. 前記特異部分検出手段は、前記復調信号の波形のM階微分で現れる不連続点を検出する構成である請求項2〜4のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置。
  6. 前記特異部分検出部は、M階微分で現れる不連続点の検出可能なウェーブレットによるウェーブレット変換により特異部分検出信号を生成する構成である請求項5に記載の受信時刻計測装置。
  7. 復調信号に存在するノイズによる前記受信時刻の誤計測を防止する誤計測防止部を設ける構成とした請求項1〜6のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置。
  8. 前記誤計測防止部は、特異部分検出信号と予め定めた相関用基準信号との相関演算を行って両信号の類似度が高いほど高レベルの相関信号を出力する相関演算部であり、前記第1時刻計測部は、前記相関演算部からの相関信号に基づいて受信時刻を計測する構成である請求項7に記載の受信時刻計測装置。
  9. 前記復調部が、互いに直交関係にある2つの第1及び第2復調信号を出力する構成であるとき、前記特異部分検出部は、第1及び第2復調信号に含まれる前記特異部分をそれぞれ検出して第1及び第2特異部分検出信号を出力する第1及び第2検出部を有し、前記第1時刻計測部は、第1及び第2検出部からそれぞれ出力される第1及び第2特異部分検出信号の各自乗演算結果を加算した自乗和信号を出力する自乗和演算部を備え、該自乗和演算部からの前記自乗和信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測する構成である請求項1〜6のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置。
  10. 前記第1時刻計測部は、前記自乗和演算部の前段に、前記第1及び第2特異部分検出信号について予め定めた相関用基準信号との相関演算をそれぞれ行って両信号の類似度が高いほど高レベルの第1及び第2相関信号をそれぞれ出力する第1及び第2演算部を有する相関演算部を備え、前記自乗和演算部から出力される第1及び第2相関信号に基づいた自乗和信号により受信信号の受信時刻を計測する構成である請求項9に記載の受信時刻計測装置。
  11. 前記復調信号が、PN系列の符号信号である請求項1〜10のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置。
  12. 復調信号の逆拡散処理を行って逆拡散信号を出力する逆拡散処理部と、該逆拡散処理部からの逆拡散信号に基づいて受信信号の受信時刻を計測する第2時刻計測部とを備える構成とした請求項11に記載の受信時刻計測装置。
  13. 前記第2時刻計測部で計測した受信時刻を基準受信時刻として当該基準受信時刻に基づいて前記第1時刻計測部で計測される受信時刻の存在範囲を予め定め、前記第1時刻計測部で計測された受信時刻が、前記存在範囲内であるときに計測時刻正常を通報し前記存在範囲外のときに計測時刻異常を通報する計測値判定部を備える請求項12に記載の受信時刻計測装置。
  14. 前記第2時刻計測部で計測した受信時刻を基準受信時刻として当該基準受信時刻に基づいて前記第1時刻計測部で時刻計測処理を行う復調信号範囲又は特異部分検出信号範囲を設定し、前記復調信号範囲又は特異部分検出信号範囲についてのみ、前記第1時刻計測部で時刻計測処理を行う構成とした請求項13に記載の受信時刻計測装置。
  15. 送信装置と受信装置間の距離を計測する距離計測装置であって、
    前記送信装置は、受信装置側計時部と互いに同期する送信装置側計時部を備え、当該送信装置側計時部の時刻情報に基づいて予め定めた送信時刻に送信信号を送信する構成であり、
    前記受信装置は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の受信時刻計測装置と、前記受信装置側計時部と、該受信装置側計時部の時刻情報から得られる送信時刻情報と前記受信時刻計測装置で計測した受信時刻とから送信装置と受信装置間の距離を算出する距離算出部とを備えることを特徴とする距離計測装置。
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