JP2004360132A - 編地収納装置及びそれを有する丸編機 - Google Patents

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Shozo Yorisue
省三 頼末
Takao Shibata
隆夫 柴田
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Precision Fukuhara Works Ltd
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Abstract

【目的】丸編機で製造した編地を扁平状にした後、収納箱にZ状に折り畳みながら収納する装置において、折り畳んだ編地の端の部分が嵩高に盛り上がらないようにする。
【構成】収納箱底部において編地を収納する位置の中央部を相対的に高くする手段を設けている。前記手段としては、例えば (1)前記収納箱底部に載置された台であるもの、(2)前記収納箱底部自体の隆起により形成されているもの、がある。載置台としては、例えば、(a)中央から周囲に向かってなだらかな傾斜部を有するもの、(b)編地の編幅および折り畳み長さよりも小さいもの、(c)編地幅に応じて伸縮自在であるもの、(d)蒲鉾型であるもの、(e)切妻屋根、寄棟屋根、ドーム屋根型その他の屋根型であるもの、が使用可能である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は編地収納装置に関する。特に、編機(例えば、丸編機)の部品であって、編成部で編まれた編地をZ状に折り畳みながら収納する収納箱を有する編地収納装置に関する。また、その装置を有する丸編機に関する。
【0002】
【従来の技術】
丸編機で製造した編地を収納する方法として、(1)巻取リールにロール状に巻き取る方法と、(2) 扁平状にした後、収納箱にZ状に折り畳みながら収納する方法がある。(2)の先行技術として、例えば下記特許文献1、2がある。
【0003】
【特許文献1】特開2001−279563公報
【特許文献2】特開2000−234246公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
丸編機で製造された円筒状の編地を巻取りローラーで扁平状にした後、折り畳んでいるため、特許文献1,2を含む先行技術では、折り畳んだ編地の端の部分が嵩高に盛り上がり、収納箱に収納できる編地の量は限られていた。また、折り畳まれた編地が上方に積層すると、編機の遠心力などによって積層した編地が崩れることがあった。さらに、嵩高に盛り上がった編地の端が折れ曲がり、折皺の欠点となることがあった。
【0005】
そこで、本発明は、折り畳んだ編地の端の部分が嵩高に盛り上がらないような編地収納装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の編地収納装置は、編機の編成部で編まれた編地を折り畳みながら収納する収納箱を有する編地収納装置において、前記収納箱底部の中央部を相対的に高くする手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の丸編機は、この編地収納装置を有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】
前記中央部を相対的に高くする手段には、例えば次のような実施形態がある。
(1)前記収納箱底部に載置された台であるもの。
(2)前記収納箱底部自体の隆起により形成されているもの。
最高部分の高さは、50mm〜200mm程度が好ましく、より好ましくは100〜150mm程度である。
【0009】
前記(1)の載置台にも、例えば次のような実施形態がある。
(a)中央から周囲に向かってなだらかな傾斜部を有するもの。
(b)編地の編幅および折り畳み長さよりも小さいもの。
(c)編地幅に応じて伸縮自在であるもの。
(d)蒲鉾型であるもの。
(e)切妻屋根、寄棟屋根、ドーム屋根型その他の屋根型であるもの。
(f)半球型であるもの。
(g)直方体型、立方体型、円柱型であるもの。
(h)不定形であるもの。
(i)小型の載置台を複数個使用したもの。
【0010】
前記収納箱の改良に加え、送出ローラ及びその周辺にも改良を加えることが好ましい。この改良は、例えば次のとおりである。
(j)送出ローラを3本設置する。
(k) 送出ローラ下部に編地巻き込み防止用ガイドを設ける。このガイドは例えば断面L字型である。
【0011】
【作用】
編地は、中央部を相対的に高くする手段の上でZ状に折り畳まれる。嵩高になる編地端部は、編地中央部より低い位置で積層するので、折り畳んだ編地の端の部分が嵩高に盛り上がらない。
【0012】
【実施例】
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0013】
<第1実施例>
図1に示すような編地収納装置10が丸編機の編成部(図示せず)の下方に設けられており、この中で、例えば編幅が960mm、折り畳み長さが500mmの編地13が折り畳まれている。編地収納装置10は、編地を収納する収納箱11と、編地をZ状に振り分けるトラバース装置12からなる。
【0014】
収納箱11は上方が開放した箱である。蓄積した編地13を取り出しやすくするため、1側面は蝶番などにより開放可能である。図示の例では前扉が倒れる形で開閉可能である。
【0015】
トラバース装置12は収納箱上の送出ローラ14,14と、その駆動装置15からなる。送出ローラ14は一対のアーム16,16により支持され、例えば駆動プーリ17と駆動ベルト18により駆動される。送出ローラ14,14は、アームの水平往復運動又は円弧往復運動により、収納箱11上で往復しながら、編地13をZ状に振り分ける。図示しないが、送出ロールが静止し、収納箱が往復運動するようにしてもよい。
【0016】
編地収納箱11の底面には、本発明の特徴部分である台20が載置されている。この載置台20は、編地の編幅および折り畳み長さよりも小さく、外向きに下降する傾斜部21を有する。載置台20は、編地の編幅に対応した幅(X)が800mm、折り畳み長さに対応した長さが300mm(Y)で、長辺中央部の高さ(Z1)が110mm、長辺端部の高さ(Z2)が40mmの蒲鉾型である。
【0017】
この載置台20を使用すると、丸編機で製造された円筒状の編地13は送出ローラで扁平状にされた後、図2に示すように、嵩高になる編地端部は、編地中央部より低い位置で積層するので、折り畳んだ編地の端の部分が嵩高に盛り上がらない。
【0018】
<第2−7実施例>
図3は、載置台20の変形例を示す第2−7実施例である。
【0019】
第2実施例の載置台20Aは、第1実施例の載置台において、X方向に伸縮自在としている。伸縮機構としては、例えば中空載置台のY方向に切れ目22を入れて、重なり部分23を作り、重なり部分の長さを人為的に調節することによる。図示しないが、Y方向に伸縮自在としてもよい。
【0020】
第3−7実施例は載置台の形状を変更したものである。第4実施例の載置台20Cは切妻屋根型、第5実施例の載置台20Dは寄棟屋根型、第3実施例の載置台20Bは切妻屋根型から頭部と底部を除去したような形状、第6実施例の載置台20Eは寄棟屋根型から頭部を除去したような形状、第7実施例はドーム屋根型である。それぞれ傾斜部(21C−F)を有する。その他、図示しないが、半球型、直方体型、立方体型、円柱型、不定形であってもよい。さらに、小型の載置台を複数個使用することもできる。
【0021】
<第8実施例>
第8実施例は、載置台を付加するのではなく、図4に示すように、編地収納箱の底部自体を台20Gの形に隆起させて、外向きに下降する傾斜部21Gを形成している。隆起させる収納箱底部の形状については実施例1−7と同様である。この実施例では前扉は横方向に開閉する。
【0022】
<第9実施例>
図5に示す第9実施例では、実施例1−8における収納箱の改良に加え、送出ローラ14Aが3本設置されている。編み糸の性質や編み組織によって、巻取張力を弱くする場合は図5Aのように、巻取張力を強くする場合は図5Bのように編地を通す。
【0023】
<第10実施例>
図6に示す第10実施例では、実施例1−8における収納箱の改良に加え、送出ローラ14B下部に編地巻き込み防止用ガイド30を設けている。編地はL字型のガイドの開口31を通って収納箱に収納される。このガイドを設けることで、編地が収納箱の上部まで積層した場合に、積層した編地が送出ローラ15Bに巻き込むのを防止することができる。また、収納箱が往復運動する機構の場合、収納箱の往復運動に伴ない、L字型断面のガイド30が、積層した編地の嵩高になった部分を収納箱に押し込み、より多くの編地を収納することが可能になる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、編地は中央部を相対的に高くする手段の上に跨った状態で積層するため、収納箱に積層した編地が崩れることがなく、また収納箱の容量いっぱいまで収納することができる。さらに、嵩高に盛り上がった編地の端も折れ曲がることがなくなり、折皺ができにくくなった。表にすると次のとおりである。
【表1】
Figure 2004360132

【図面の簡単な説明】
【図1】編地収納装置の斜視図である。
【図2】稼動中の編地収納装置の斜視図である。
【図3】載置台の変形例を示す第2−7実施例である。
【図4】台の変形例を示す第8実施例である。
【図5】送出ローラの変形例を示す第9実施例である。
【図6】L字型ガイドを設けた変形例を示す第10実施例である。
【符号の説明】
10 編地収納装置
11 収納箱
12 トラバース装置
13 編地
14 送出ローラ
14A,14B 送出ローラ
15 駆動装置
16,16 アーム
17 駆動プーリ
18 駆動ベルト
20 台
21 傾斜部
20A,20B,20C,20D,20E 台
30 編地巻き込み防止用ガイド

Claims (10)

  1. 編機の編成部で編まれた編地(13)を折り畳みながら収納する収納箱(11)を有する編地収納装置(10)において、前記収納箱底部の中央部を相対的に高くする手段を設けたことを特徴とする編地収納装置。
  2. 前記中央部を相対的に高くする手段が前記収納箱底部に載置された台(20)である請求項1記載の装置。
  3. 前記載置台(20)が編地の編幅および折り畳み長さよりも小さいものである請求項2記載の装置。
  4. 前記載置台(20A)が編地幅に応じて伸縮自在である請求項2又は3記載の装置。
  5. 前記載置台が蒲鉾型(20,20A)である請求項2ないし4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記載置台が屋根型(21B),(21C),(21D),(21E)である請求項2ないし4のいずれかに記載の装置。
  7. 前記中央部を相対的に高くする手段が前記収納箱底部自体の隆起(21F)により形成されている請求項1記載の装置。
  8. 前記収納箱の上方に位置する送出ローラ(14A,14B)を3本設置した請求項1ないし7のいずれかに記載の装置。
  9. 前記収納箱の上方に位置する送出ローラ(14B)の下部に編地巻き込み防止用ガイド(30)を設けた請求項1ないし8のいずれかに記載の装置。
  10. 請求項1ないし9の何れかに記載の編地収納装置(10)を有する丸編機。
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