JP2004358963A - 電力管理制御方法及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スリープモード時の消費電力を低減するとともにスリープモード中にも記録装置を良好な状態に維持し、スリープモードからノーマルモードに復帰したときにも高品位な記録を行うことを可能にする電力管理制御方法及びその方法を適用した記録装置を提供することである。
【解決手段】 電力消費の少ないスリープモードと電力消費の多いノーマルモードとによって動作する記録装置において、スリープモードからノーマルモードへの移行の契機となる事象が発生したかどうかを検知し、その検知結果に基づいて記録装置をスリープモードからノーマルモードに移行するとともに、検知した事象が記録装置による記録を良好に保つために定期的に実行される保守動作であるかどうかを判別し、その判別結果に基づいて、保守動作を実行するよう制御し、その後、記録装置をノーマルモードからスリープモードに復帰させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は電力管理制御方法及び記録装置に関し、特に、例えば、インクジェット記録装置の電力管理制御方法及び記録装置に関するものである。
従来のインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタという)の基本的な構成は次のようなものであった。
図6は従来のプリンタの構成を示すブロック図である。図6において、1001はプリンタ、1002はプリンタ1001のシステム全体を制御するシステムコントローラ、1003はシステムコントローラ1002に実装され外部装置と通信して印刷ジョブやプリンタステータス等のやり取りを行うホストインタフェース(以下、ホストI/F)、1004はプリンタ1001の内部各所に設けられたセンサ等の情報を基に各種モータ、機構部、及びインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)等を制御するためのエンジンコントローラ、1005は印刷用紙を順次間歇的に搬送させながら、記録ヘッドを走査させ、さらに、その記録ヘッドからインクを吐出させながら、印刷用紙の指定した場所に指定した色のインクを順次吐出できるようにするための機構部を主として構成されるエンジン、1006はプリンタ1001に印刷データを送信する外部装置の代表的な例であるホストコンピュータ(以下、ホストという)である。
以上のような構成において、ホストI/F1003はホスト1006から送信された印刷ジョブを受信して、これをシステムコントローラ1002に転送すると、システムコントローラ1002ではその印刷ジョブ中の画像データに対し画像処理を行い、エンジンコントローラ1004が扱える印刷用ビットマップデータに変換し、これをエンジンコントーラ1004に転送する。
従来、このようなプリンタの電力を管理制御する場合、システムコントローラで消費する電力が比較的少なかったために、また、ホストとの通信機能を動作させたままでいる必要があったため、プリンタがスリープモードにあるときは、エンジンやエンジンコントローラの主要回路に対する電力または基本動作クロックの供給を遮断して消費電力の節約を行う方式が主流であった。
しかしながら、その後、プリンタの高機能化や処理能力の向上が求められるようになってくると、システムコントローラの回路規模が増大するとともに、CPUやメモリ等の高速化も進み、システムコントローラの消費電力も大幅に増加することになってしまった(例えば、特許文献1参照)。
そのために、近年になると、プリンタがスリープモードにあるときは、図6に再び言及して説明すると、ホスト1006との通信を行うホストI/F1003のみを動作させながら、それ以外の主要な回路に対する電力や基本動作クロックの供給を遮断するようになってきた。言い換えると、プリンタ1001が通常の動作モード(以下、ノーマルモード)からスリープモードに移行するときには、システムコントローラ1002もエンジンコントローラ1003も同時にその主要な回路に対する電力や基本動作クロックの供給を遮断し、スリープモードからノーマルモードに復帰する時に、システムコントローラ1002もエンジンコントローラ1003もその主要な回路に電力や基本動作クロックを回復させるようにしてきた(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
一方、プリンタの高画質化や記録ヘッドが顔料系インクを使用することに伴って、以下のような特殊な機能を必要とするプリンタも増加してきた。
(1)沈降対策処理
顔料系インクは顔料粒子が分散剤によって溶媒中に分散している溶液であるため、沈降現象が生じやすい。よって、そのインクが長時間放置されると所定のインク濃度での記録を行うことができなくなる。そのため、顔料インクを使用するプリンタでは予め決められた一定時間間隔毎にインクタンク内のインクを攪拌するような対策が採られる(例えば、特許文献4参照)。このような対策は沈降対策処理と呼ばれる。
(2)変色ぼかし対策処理
ロール紙を使用できるプリンタにおいては、高画質な印刷を行うために特殊な表面加工を施したロール紙が使用されることがある。そのような種類のロール紙をプリンタ内の用紙搬送機構で搬送する際には、搬送ローラ等でそのロール紙を挟持して圧力をかけそのローラ等の回転によりロール紙を搬送(移動)させる。そして、印刷動作を行わない時(待機時)にも、搬送ローラ等でそのロール紙を挟持したままの状態で待機する場合が多い。しかしながら、特に、前述のような特殊な表面加工を施したロール紙等を搬送ローラで挟持したままで(即ち、用紙に圧力をかけたままで)長時間放置すると、そのロール紙の圧力がかかっている部分(圧接部)が筋状に変色してしまうという問題点がある。
そのために、前回の印刷動作が終了し次の印刷動作が始まるまでの時間が長い場合には、この筋状の変色が目立たないようにするために、プリンタは予め決められた一定時間間隔毎にロール紙を微妙に搬送したり、或いは巻き取ったりすることにより、筋状の変色が一箇所に集中して目立つことのないようにする対策がとられる(例えば、特許文献5参照)。以後、このような対策を行うことを変色ぼかし対策処理と呼ぶ。
なお、上述した沈降対策処理や変色ぼかし対策処理などを総称して保守動作という。
特開2002−103739号公報 特開2001−180083号公報 特開2000−326590号公報 特開2002−225304号公報 特開2002−254740号公報
しかしながら上記従来例では、プリンタの動作モードがスリープモードに移行した場合には、プリンタのシステムコントローラもエンジンコントローラも同時にその主要な回路への電力供給や基本動作クロックへの電力供給を遮断してしまうため、前述したような沈降対策処理や変色ぼかし対策処理が実行できなくなってしまう。
そのために、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理が一定時間間隔ごとに行われなくなり、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の効果が減じてしまう。
このような問題を解決するために、従来からもスリープモード中に沈降対策処理や変色ぼかし対策処理のための予め決められた一定時間が経過した場合に、システムコントローラやエンジンコントローラの主要な回路と基本動作クロックとに対して電力供給を同時に回復させ(つまり、ノーマルモード時と同様の電力を供給する)、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行できるようにすることもあった。
しかしながら、このようなの改良では結局のところ、スリープモード中にシステムコントローラやエンジンコントローラに対してノーマルモード時と同様の電力供給を行うためにスリープモード時の消費電力を低減することができないという新たな問題を生じさせていた。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、スリープモード時の消費電力を低減するとともにスリープモード中にも記録装置を良好な状態に維持し、スリープモードからノーマルモードに復帰したときにも高品位な記録を行うことを可能にする電力管理制御方法及びその方法を適用した記録装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明の電力管理制御方法は以下の工程からなる。
即ち、電力消費の少ない第1の動作モードと電力消費の多い第2の動作モードとによって動作する記録装置の電力管理制御方法であって、前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの移行の契機となる事象が発生したかどうかを検知する検知工程と、前記検知工程における検知結果に基づいて、前記記録装置を前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行するとともに、前記事象が前記記録装置による記録を良好に保つために定期的に実行される保守動作であるかどうかを判別する判別工程と、前記判別工程における判別結果に基づいて、前記保守動作を実行するよう制御する保守動作制御工程と、前記記録装置を前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに復帰させる復帰工程とを有することを特徴とする電力管理制御方法を備える。
また本発明は、上記構成の方法を記録装置に適用することによって実現しても良い。その場合、記録装置は以下のような構成を備えると良い。
即ち、電力消費の少ない第1の動作モードと電力消費の多い第2の動作モードとによって動作する記録装置であって、前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの移行の契機となる事象が発生したかどうかを検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記記録装置を前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行するとともに、前記事象が前記記録装置による記録を良好に保つために定期的に実行される保守動作であるかどうかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記保守動作を実行するよう制御する保守動作制御手段と、前記記録装置を前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに復帰させる復帰手段とを有することを特徴とする。
さて以上のような解決手段の構成をさらに詳しく言えば、上述の記録装置にはホストから送信されるデータを受信し、該受信されたデータに画像処理を施し、ビットマップデータを生成する第1のコントローラと、前記ビットマップデータに基づいて記録媒体に記録を行う処理を行なうよう制御する第2のコントローラと、前記記録媒体を搬送するとともに記録ヘッドを走査しながら前記記録媒体に記録を行う機構部とをさらに有することが望ましい。
前記事象にはさらに、ホストからのデータ受信や操作パネルへの装置利用者による操作を含む。
さて、第2のコントローラは第1のコントローラに対して独立に第1の動作モードと第2の動作モードとの間でモード切替えが可能であり、第2のコントローラは、保守動作の実行タイミングを通知するタイマを含むことが望ましい。
その保守動作は第2のコントローラによる制御により実行可能であると良い。
さらに、第2のコントローラは、保守動作を実行中に障害が発生したかどうかを監視する監視手段と、その監視結果に基づいて、記録装置全体に電力を供給するよう制御する制御手段とを有することが望ましい。そして、その制御手段は、記録装置が第1の動作モードにあるときには第1のコントローラに対して第1の動作モードから第2の動作モードに移行するように指示すると良い。
なおまた、前記インクジェット記録装置にはインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドが備えられ、その場合、そのインクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが望ましい。加えて、そのインクジェット記録ヘッドに対してインクを供給するためのインクタンクをさらに有することが望ましい。
このような構成であると、保守動作には、そのインクタンクに貯留された顔料系インクを定期的に攪拌する処理やその記録媒体がロール紙である場合に、そのロール紙を記録動作と次の記録動作との間に定期的に微少量搬送させる処理とを含まれる。
本発明によれば、スリープモード時の消費電力を低減するとともにスリープモード中にも記録装置を良好な状態に維持し、スリープモードからノーマルモードに復帰したときにも高品位な記録を行うことを可能にするという効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置1の構成の概要を示す外観斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置という)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝え、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド3の状態を良好に維持するためにキャリッジ2を回復装置10の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド3の吐出回復処理を行う。
記録装置1のキャリッジ2には記録ヘッド3を搭載するのみならず、記録ヘッド3に供給するインクを貯留するインクカートリッジ6を装着する。インクカートリッジ6はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。
図1に示した記録装置1はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ2と記録ヘッド3とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施形態の記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図1に示されているように、キャリッジ2はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動する。また、キャリッジ2の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ2の絶対位置を示すためのスケール8が備えられている。この実施形態では、スケール8は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ9に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
また、記録装置1には、記録ヘッド3の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復移動されると同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図1において、14は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、15はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ14に当接するピンチローラ、16はピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダ、17は搬送ローラ14の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア17に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ14が駆動される。
またさらに、20は記録ヘッド3によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ20は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。22は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
またさらに、記録装置1には、図1に示されているように、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド3の吐出不良を回復するための回復装置10が配設されている。
回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構11と記録ヘッド3の吐出口面をクリーニングするワイピング機構12を備えており、キャッピング機構11による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド3のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピング機構11によるキャッピングすることによって、記録ヘッド3を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構12はキャッピング機構11の近傍に配され、記録ヘッド3の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構11及びワイピング機構12により、記録ヘッド3のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド3の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、図2において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置1との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び記録ヘッド3のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションhを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データ(DATA)を転送する。
図3はこの実施形態に従う電力管理制御に係わる記録装置の構成を示すブロック図である。
図2と図3とを比較すれば分かるように、図2に示すコントローラ600はその機能からエンジンコントローラ200とシステムコントローラ400とに分けられる。システムコントローラ400は記録装置1のシステム全体を制御し、ホスト装置610から送信された印刷ジョブを受け取り、その印刷ジョブ中の画像データに対し画像処理を行い、エンジンコントローラ200が扱える印刷用ビットマップデータに変換し、これをエンジンコントーラ200に転送する処理を行う。一方、エンジンコントローラ200はシステムコントローラ400から印刷用ビットマップデータを受け取り、図1に示す記録装置1の機構部や記録ヘッド3を制御してビットマップデータに対応する記録用紙Pの特定の位置に特定の色のインクを吐出させ記録処理を制御する。
図3において、100は記録装置1のシステム全体に電力を供給するための電源ユニットである。
また、スイッチ群620には操作者が記録装置1のモード設定等の操作を行うテンキーやプリンタの状態等を表示するLCDディスプレイ等で構成されるオペレーションパネルも設けられる。
さらに図3において、105〜140は電源ユニット100の電力出力端子であり、105は電源ユニットの1次側に電力が供給されている間(即ち、記録装置1の電源ケーブルをACコンセントに差し込んでいる間)は常にバックアップ用3.3Vが出力されるBU3.3V電源ライン、110は記録装置1のパワーオン時にはノーマルモード/スリープモードにかかわらず、常に補助(auxiliary)用3.3Vが出力されるAUXVCC1電源ライン、120はノーマルモード時には3.3Vが出力される一方、スリープモード時には遮断されるシステムコントローラ用のVCC1電源ライン、130はノーマルモード時には3.3Vが出力される一方、スリープモード時には遮断されるエンジンコントローラ用のVCC2電源ライン、140は記録ヘッド等の駆動用高電圧を供給するためのVM電源ラインである。
一方、150〜170は電源ラインの出力制御用入力端子であり、150は電源ユニット全体のON/OFF(即ち、記録装置のパワーのON/OFF)制御端子PWR_ON、160はVCC1電源ライン120のON/OFF制御端子VCC1_ON、170はVM140とVCC2電源ライン130のON/OFF制御端子VCC2_ONである。
以上説明した電源のON/OFF制御端子は、“H(ハイ)”レベルでONとなり、“L(ロー)”レベルでOFFとなる。
次に、エンジンコントローラ200の構成要素と制御信号について説明する。
図3によれば、エンジンコントローラ200の構成要素と制御信号には参照番号205〜300が付されている。
即ち、205は計時機能、タイマ機能、アラーム機能等を有するリアルタイムクロック(RTC)、210はRTC205のタイマ機能やアラーム機能がタイマ設定値の時間経過やアラーム設定時刻を検出した場合に、その検出事実を外部に知らせるためのアラーム(インタラプト要求)信号(ALARM)、220はRTC205を制御するための制御信号を出力するRTC制御バス(RTC−BUS)、230はバックアップ用電源BU(3.3V)や2次電池250からの電源電圧を制御し、RTC205に適した電圧を供給するためのレギュレータ(REG)、240は記録装置の電源ケーブルが抜かれている時に2次電池250の電力がオフ状態になったバックアップ電源BU(3.3V)ラインに流れ込むのを防止するためのダイオード(D1)である。
さらに、260はパワーオンシーケンスの実行中に、PWR_ON信号が50mS(ミリ秒)以上“H”レベルになって、AUXVCC1が出力された後にPWR_ON信号を“H”レベルに維持するためのプルアップ抵抗、270と280はVCC2_ON170への信号を2つの制御信号の“OR論理”で制御できる(即ち、2つの信号の内どちらかの信号が“H”レベルならば、VCC2_ON170への信号をアクティブにできる)ようにするためのダイオード(D2、D3)、290はPWR_ON信号を強制的に“L”レベルに落とすために用いるトランジスタ(TR1)、300はエンジンコントローラの中枢部であり、エンジンコントローラ全体を制御しているMPUおよびその周辺回路で構成されたSOC(System On Chip:システム・オン・チップ)である。
さらに、SOC300の入出力ポートとバスについて説明する。
図3によれば、SOC300の入出力ポートとバスには参照番号310〜370が付されている。
即ち、310はシステムコントローラ400のSOC500がスリープモード(低消費電力状態)になっている時にノーマルモード(通常動作状態)に復帰させるための信号(S_WAKE)を出力するポート(OUT10)、320はエンジンコントローラ200がシステムコントローラ400と通信可能である状態であることを示す信号(E_READY)を出力するポート(OUT11)、330はシステムコントローラ400がエンジンコントローラ200と通信可能である状態であることを示す信号(S_READY)を入力するためのポート(IN10)、340はシステムコントローラ400のSOC500がVCC_ON端子を制御するための信号(SVCC_ON)を監視入力するためのポート(IN11)、350はSOC300がRTC205のアラーム信号(ALARM)を受信するためのインタラプト入力ポート(INT10)である。
さらに、360はSOC300とSOC500、即ち、システムコントローラ400とエンジンコントローラ200が互いに信号(S_READY)や信号(E_READY)で通信制御を行いながら、印刷データや制御コマンドやプリンタステータス等のデータのやり取りを行うためのデータバス、370はPWR_ON信号を強制的に“L”レベルに落とすために用いるトランジスタ(TR1)290を制御するための出力ポート(OUT12)である。
次に、システムコントローラ400の構成要素と制御信号について説明する。
図3によれば、システムコントローラ400の構成要素と制御信号には参照番号410〜530が付されている。
500はシステムコントローラ400の中枢部でありシステムコントローラ全体を制御しているMPUおよびその周辺回路で構成されたSOC、410はSOC500の電源入力端子、420はオペレーションパネル上の電源スイッチ621が押されたことをSOC500が検出するためのインタラプト入力ポート(INT1)、430は後述するトランジスタ(TR2)を制御するための出力ポート(OUT1)、440はSOC500がVCC1_ON端子160(さらにはVCC2_ON端子170も含む)を制御するための信号(SVCC_ON)を出力するためのポート(OUT2)、450はVCC2_ON端子170を制御するための信号(EVCC_ON)をSOC500が監視入力するためのポート(IN1)、460はSOC300からの出力信号(S_WAKE)をインタラプト入力して、SOC500が低消費電力状態(基本動作クロックの停止状態)から通常動作状態に復帰させるためのインタラプト信号入力ポート(INT2)、470は信号(E_READY)を監視入力するための入力ポート(IN2)、480は信号(S_READY)を出力するためのポート(OUT3)、490は出力ポート430からの制御信号によりPWR_ON信号を強制的に“L”レベルに落とすために用いるトランジスタ(TR2)である。
さらに、510はインタフェース611への電源入力端子(VCC)、520はSOC500がインタフェース611を接続して制御するためのインタフェース制御バス、530は記録装置のパワーオン時に電源電圧(AUXVCC1)がプルアップ抵抗260を介して電源入力端子420において“H”レベルに持ち上げられることを防ぐためのダイオード(D4)、700はインタフェース611とホスト装置610と間の通信ラインである。
上記構成において、記録装置の電源ケーブルがAC電源(コンセント)から抜かれた状態では全ての電源ラインの電力が供給されないために全ての回路が動作停止している。但し、RTC210は2次電池250でバックアップされているために、RTC210の計時機能のみは動作している。
この状態で記録装置の電源ケーブルがAC電源に接続されると、電源ユニット100の端子105からバックアップ用電源(3.3V)(以下、BU電源という)が出力されるようになる。電源ユニットのこの状態をOFF状態(パワーオフ状態)という。この時、記録装置自身としてもパワーオフ状態となっている。このBU電源の役割は、ダイオード(D1)240を介して2次電池250に充電したり、レギュレータ(REG)230を介してRTC205に安定した電力を供給することと、オペレーションパネルの電源スイッチ621を介して、電源ユニット100のPWR_ON制御端子150まで帰還させることにより、電源ユニット100をON状態(即ち、記録装置をON状態)にできるようにすることである。
このPWR_ON制御端子150の仕様はこの端子への入力を50ミリ秒以上“H”レベルにすることにより電源ユニット100をON状態に移行する一方、50ミリ秒以上“L”レベルにすることにより電源ユニットをOFF状態に移行することができる仕様になっている。
従って、電源スイッチ621を50ミリ秒以上押下すると、電源ユニット100のBU電源からエンジンコントローラ200、システムコントローラ400、オペレーションパネル、電源スイッチ621、システムコントローラ400、ダイオード(D4)530、エンジンコントローラ200、PWR_ON制御端子150の経路で電圧が印加され、PWR_ON制御端子150への入力を“H”レベルにする。よって、電源ユニット100がパワーオン状態となる。
この実施形態における電源ユニット100の仕様では、そのユニットがオフ状態からオン状態に移行した直後、一定時間(例えば、500ミリ秒間)はVCC1_ON端子160やVCC2_ON端子170への入力状態にかかわらず、全ての電力出力端子はオン(出力)状態となる。よって、前述のように電源ユニット100がパワーオン状態となったときには、記録装置の全ての構成要素に電力が供給されるため、記録装置はパワーオン直後(電源スイッチ621が押下された後)はノーマルモードになる。
但し、パワーオン直後の一定時間(例えば、500ミリ秒間)以内にシステムコントローラ400のSOC500が出力ポート(OUT2)440を制御してSVCC_ON信号を“H”レベルにしなければ、VCC1_ON端子160もVCC2_ON端子170も“L”レベルになってしまうため、出力端子120〜140の各出力VCC1、VCC2、VMがオフ状態となるために、記録装置としては強制終了オフ状態となる。
例えば、SOC500が故障等のために正常に動作できないような場合には、フェイルセーフ(fail−safe)機能が働くことになる。また、前述した一定時間以内には電源電圧(AUXVCC1)が出力されて、プルアップ抵抗260を介して、PWR_ON信号を“H”レベルに持ち上げるために電源スイッチ621が開放状態(押下されない状態)になった後も、PWR_ON制御端子150を“H”レベルに維持することができ、記録装置の動作は継続できる。
これに対して、記録装置がパワーオン状態である時にこれをオフ状態に移行させる場合には、電源スイッチ621を再度押すことで実行される。
記録装置がオン状態の時には、その動作モードがノーマルモードであるか、或いはスリープモードに係わらず、電源電圧(AUXVCC1)は出力されるので、その電源を使用しているSOC500とインタフェース611には電力が供給されているために、少なくとも一部の回路は動作している。なお、スリープモード時は、殆んどの回路への基本動作クロックの供給が遮断されたり、動作が低周波数に切り替えられたりして低消費電力状態になっている。そして、SOC500はインタラプト入力端子(INT1)420を通して電源スイッチ621が押下されたかどうかをモニタリングしている。
このような状況の下で、電源スイッチ621が押下されて、インタラプト入力端子420への信号入力が“H”レベルになると、SOC500内のMPUに対し割込み処理を起動させる。なお、スリープモード中であれば、同時に、基本動作クロックからのクロック供給の回復もおこなわれる。この割込み処理では、出力ポート(OUT1)430からの制御信号によりトランジスタ(TR2)490をアクティブにし、PWR_ON信号を強制的に“L”レベルにすることにより、電源ユニット100(即ち、記録装置)をパワーオフ状態にすることができる。
記録装置がノーマルモードにあるときに、ホスト装置610から印刷ジョブが送信されてくるとインタフェース611を介して印刷ジョブをSOC500が管理しているメモリに転送され、その印刷ジョブ中の印刷データに対して画像処理を行い、印刷用ビットマップデータに変換して、これをSOC300が管理しているメモリに転送され、その後、エンジンコントローラ200の制御するエンジン(図1に示す記録ヘッド3など)により記録用紙Pに(印刷用ビットマップデータに対応した)インクの吐出が行われ、印刷処理が行われる。
なお、記録装置がノーマルモードにあるときに、予め決められた一定時間(例えば、5分)以上の間、ホスト装置610からの印刷ジョブ送信がなく(言い換えると、ホスト装置は何の印刷ジョブも送信しない)、さらにオペレーションパネルからの操作もされない状態(有効な動作を行わず、有効な動作要求がくるのを待っている状態、以後、スタンバイ状態と呼ぶ)が続くと、記録装置はスリープモードに移行する。
この場合、まず、SOC500が内部タイマによるタイムアウトによって、一定時間以上のスタンバイ状態を検出すると、
(1) SOC500からSOC300へスリープコマンドを発行し、
(2) SOC300はスリープコマンドを受信し、スリープ処理(エンジンコントローラ200やエンジンへの電力供給が遮断されてスリープモードに移行してもよい状態にする処理)を実行し、
(3) SOC300はスリープ処理を完了すると、SOC500にスリープ準備完了ステータスを返し、
(4) SOC500はエンジンコントローラ200との接続信号において、SVCC_ON信号を除く全ての出力をHi−Zにし、
(5) SOC500はSVCC_ON信号を“L”レベルにし、これによりVCC1_ON制御端子160とVCC2_ON制御端子170への入力を“L”レベルにし、電源ユニット100からの電源出力VM、VCC1、VCC2をオフにし(即ち、エンジンコントローラ200およびエンジンへの全ての電力供給を遮断)、
(6) システムコントローラ400もSOC500とインタフェース611とを除く他の回路へは電力供給を遮断する。
ただし、スリープモードにおいて、SOC500とインタフェース611のような必要不可欠の回路に対しては電源電圧(AUXVCC1)が供給されているため、ノーマルモードからスリープモードへの移行が可能である。また、記録装置がスリープモードからノーマルモードに移行すると、スリープモードにおいては電源が供給されていない回路に対しても電源(VCC1)が供給される。
さらに、SOC500はMPUを含む複数の回路と複数のスイッチとを内部に備えている。これらのスイッチは夫々、複数の回路に備えられ、電源(AUXVCC1)のオン/オフを切り替える。ノーマルモードでは、それらのスイッチ全てはオンになっているが、スリープモードではスリープモードに必要な回路に対応するスイッチだけがオンになる。
これにより、システムコントローラ400は、ホスト装置610からの印刷ジョブ等の記録データが送信されてきたことを検出でき、その検出後には供給が遮断されている電源や基本動作クロックの供給を回復し、SVCC_ON信号を制御できる。
システムコントローラ400は、スリープモードでは最小限の回路部分を除く、他の回路部分への電源(VCC1)の供給は遮断され、基本動作クロック信号の供給も遮断される。
また、このスリープモードにおいては、SOC500内部のMPUはHalt命令を実行してHalt状態(停止状態)になっている。この状態のMPUはインタラプト入力端子から外部から入力される信号で通常動作状態に復帰させることができる。
以上のような手順で、記録装置はスリープモードに移行する。
また、このスリープモード中に、ホスト装置610から印刷ジョブが送信されてきた場合には、インタフェース611は印刷ジョブが送信されてきたことを検出し、インタフェース制御バス520を経由してSOC500内部のMPUにインタラプト要求を出す。そして、この要求に応答して、以下のような手順でスリープモードからノーマルモードに復帰して印刷処理を行なう。
(1) SOC500内部のMPUはHalt状態から通常動作状態に復帰し、MPU内部のインタラプト処理ルーチンの中で、SOC500やインタフェース611においてクロック信号の供給が遮断されている基本動作クロックを復帰させたり、必要があれば、インタフェース611のイニシャライズ処理等も行う。
(2) SOC500はSVCC_ON信号を“H”レベルにして、VCC1_ON制御端子160とVCC2_ON制御端子170への入力を“H”レベルにし、電源ユニット100からの電源出力VM、VCC1、VCC2をオンにする。これにより、全ての電力供給が復帰する。
(3) SOC500はE_READY信号をチェックし、SOC300(即ち、エンジンコントローラ200)と通信可能かどうかを確認する。
(4) SOC300と通信可能(即ち、E_READY=“H”)であることが確認できたら、SOC500とエンジンコントローラ200との接続信号の出力信号をHi−Zから出力状態にする。SOC500がSOC300と通信可能になれば、S_READY=“H”とする。
(5) システムコントローラ(SOC500)400の復帰要因をエンジンコントローラ200へ通知し、エンジンコントローラ200にそれ以後の要求された処理の準備をさせる。これにより、記録装置はノーマルモードに復帰する。
(6) 引き続き、ホスト装置610からインタフェース611へ印刷ジョブが送信されている場合には、SOC500はインタフェース611から印刷ジョブを受信し、前述した記録装置のノーマルモード時の印刷処理を行う。
さて、従来技術の項で説明したように、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理は予め決められた一定時間間隔で行われなければならない。
また、これらの処理はエンジンコントローラとエンジン部のみで実行が可能なため、この実施形態ではエンジンコントローラ200にRTC205を実装し、SOC300内部のMPUがRTC−BUSを経由してRTC205を制御可能な構成にしている。なお、元来、インクジェット記録装置は、ヘッドクリーニング処理等を定期的に行わなければならなかったり、インクカートリッジなどのように定期的に部品交換等が必要な構成要素もあるため、システムコントローラか或いはエンジンコントローラのどちらかにRTCを実装する必要があった。
さて、SOC300はRTC210に沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行わせる間隔の時間を設定し、その時間間隔毎にRTCのインタラプト要求出力端子210からのアラーム信号(ALARM)が“H”レベルとなって出力されるようなモードに設定する。
そして、記録装置がノーマルモードにある場合には、アラーム信号(ALARM)がSOC300のインタラプト入力ポート(INT10)350に入力されるため、SOC300は沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行うタイミングを知ることができ、そのタイミングで沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行うことができる。
これに対して、記録装置がスリープモードにある場合は、出力端子120〜140からの電源出力VCC1、VCC2、VMが遮断されているため、SOC300には電力が供給されておらず、その結果、アラーム信号(ALARM)が“H”レベルになって出力されても、SOC300がそのアラーム信号を直接検出することはできない。
しかしながら、図3に示す回路構成では、アラーム信号(ALARM)が“H”レベルになって出力されると、EVCC_ON信号ラインが“H”レベルになる(アラーム信号線とEVCC_ON信号ラインは接続されている)。その結果、VCC2_ON制御端子170への入力が“H”レベルになるため、出力端子130、140からは電源VM、VCC2が出力される。これにより、エンジンコントローラ200はパワーオン時と同様にノーマルモード状態に移行する。そして、SOC300内部のMPUはその起動直後に、RTC制御バス(RTC−BUS)220を経由してRTC205のアラームフラグ(レジスタ)を参照する。このアラームフラグはアラーム信号(ALARM)が“H”レベルになって出力されるときには、フラグONとなっているもので、このアラームフラグがONになっていることを知ることで(パワーオン時とは違って)、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行うタイミングであることをSOC300は知ることができる。
よって、そのタイミングで沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行うことができる。
一方、このとき、システムコントローラ400はSOC500を復帰させる要因もなく、VCC1の電源供給も遮断されたままであるため、スリープモード時の状態、つまり、低消費電力状態が維持される。よって、エンジンコントローラとエンジン側に電力が供給されるだけで沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行うことができる。
しかしながら、上述したようなスリープモード中に沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行っている状態は、記録装置全体としてはあくまでもスリープモード中である。そのために、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理が完了後、SOC300は、RTC205のアラームフラグをクリアするClear Flag命令をRTC210に転送し、そのアラームフラグをOFFにする。RTC210ではそのアラームフラグのクリアによって、アラーム信号が“L”レベルに変化するようになる。これにより、VCC2_ON制御端子170への出力は“L”レベルになり、出力端子130、140からの電源出力VM、VCC2は再び遮断される。よって、記録装置は元のスリープモード状態に自動的に戻り、低消費電力状態が維持されることになる。
以上の処理は図4のフローチャートが示す処理にまとめられる。
図4はスリープモード中にエンジンコントローラのSOC300内部のMPUのファームウェアが実行する沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の実行制御を示すフローチャートである。
図4において、ステップS10ではエンジンコントローラ200に供給される電源であるVCC2とVMが遮断された状態のスリープモード状態またはパワーオフ状態である。なお、電源VCC2、VMの供給が遮断されている状態は、エンジンコントローラ200にとっては、パワーオフ状態でもスリープモード状態でも同様である。
この状態において、電源スイッチ621が押下(パワーオン要因)、オペレーションパネルの操作、ホスト装置610から印刷ジョブが送信(ノーマルモードへの復帰要因)、及びスリープモード中におけるRTC205からのアラーム信号(ALARM)の発生(アラーム要因)等の内の少なくとも1つの事象が発生すると、前述したように電源VCC2、VMが供給されるようになる。従って、ステップS20では、SOC300は電源VCC2、VMが供給されているか否かを判断する(即ち、VCC2、VM=ONかどうかを判断する)。ここで、VCC2、VM=ONであれば、ステップS30の処理が実行される。
電源VCC2とVMの供給開始は、SOC300に対するリセット信号(不図示)に応答して、SOC300内部のMPUのファームウェアが実行することで認識することができる。この場合、処理はステップS30に進む。これに対して、電源VCC2、VMの供給が遮断された状態が継続している限りは(即ち、VCC2、VM=OFF)、MPUのファームウェアは実行されないので、処理はステップS10に戻り、スリープモード(またはパワーオフ状態)が継続される。
ステップS30では、エンジンコントローラ200が起動し、エンジンコントローラ200各部の機能ブロックが初期化される。エンジンコントローラ200の起動直後にはエンジンコントローラ200は自分自身が起動した要因を認識できていない。そこで、処理はステップS40に進み、SOC300は起動要因を認識するために、RTC205のアラームフラグ(AFLG)をチェックする。
そのチェックの結果、ステップS50において、AFLG=“0”であればエンジンコントローラ200の起動要因がパワーオンであるか或いはノーマルモードへの復帰であると判断する。これら2つの要因によるエンジンコントローラ200の起動後の処理は同じであり、この場合、処理はステップS90に進み、記録装置の動作をノーマルモードへ移行する。これに対して、AFLG=“1”であればエンジンコントローラ200の起動要因がアラーム信号の発生であると判断し、処理はステップS60に進み、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行する。
そして、その処理完了後直ちに、処理はステップS70に進み、RTC205に対しクリアフラグ(Clear Flag)命令を発行する。その結果、処理はステップS80において、電源VCC2、VMの供給が遮断され、これにより、処理はステップS10のスリープモードに戻る。
従って以上説明した実施形態に従えば、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行う場合に、エンジンコントローラのみ主要回路への電力供給や基本動作クロックの動作を回復させ、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を行い、これらの処理が完了した後に自動的に回復したエンジンコントローラ側の主要回路への電力供給や基本動作クロックの動作を遮断し、元のスリープモード状態に戻ることができる。
これにより、記録装置がノーマルモード中でもスリープモード中でも沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を必ず定期的に行うことが可能となる。
さらに、スリープモード中には必要最小限の電力消費で処理を実行することが可能であり、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理完了後には自動的にスリープモード状態に復帰するため、記録装置の操作者に意識させることなく常に、スリープモード中の電力消費を最小限に維持することできるという利点がある。
<他の実施形態>
通常、プリンタシステムとしてのエラーが発生した場合に、そのエラーに対応する処理はシステムコントローラが主体となってエンジンコントローラと協調して行う。従って、前述の実施形態において、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の処理中に、例えば、紙詰まりやセンサの故障等のエラーが発生した場合には、エンジンコントローラのみでは対処できず、プリンタシステムが異常状態のまま放置されてしまうことになる。
この実施形態では、前述の実施形態で説明した処理に加えて、そのような状態を回避するための処理が組み込まれた例について説明する。なお、この実施形態でも図1〜図3を参照して説明した記録装置を用いるものとする。
さて、記録装置がスリープモードにあるときに沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行している最中に、例えば、紙詰まりセンサが紙詰まり状態を検出したり、機構制御のためのセンサ等が故障し、機構制御が正常に行えなくなった状態を検出した場合(システムエラー発生時)には、SOC300は出力ポート310から出力されるS_WAKE信号を“H”レベルにして、これをSOC500のインタラプト入力ポート460へ入力される。なお、このとき、SOC500には、電源AUXVCC1が供給されているが、SOC500の主要部の基本動作クロックが停止状態で低消費電力状態にいる。
インタラプト入力される“H”レベルにあるS_WAKE信号により、SOC500(即ち、システムコントローラ400)は、前述の実施形態で説明したようにスリープモード中にホスト装置610から印刷ジョブが送信されてきて、ホインタフェース611からインタラプト信号が入力された場合と同様な手順で、電力供給や基本動作クロックが回復され、記録装置はノーマルモードとなる。ここで、前述の実施形態で説明した場合と異なるのは、システムコントローラ400がスリープモード(低消費電力状態)からノーマルモードへと変化した要因である。SOC500はノーマルモードへの復帰直後に、インタラプト要因フラグをチェックすることで、その復帰の要因が何で有るかを判別する。
例えば、インタラプト入力ポート(INT2)460に対応するフラグがONになっており、そして、EVCC_ONの入力ポート(IN1)450における信号レベルが“H”レベルである(あるいは、対応するフラグがONである)場合には、記録装置がスリープモードにあるときに沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行している最中にエラーが発生したことが、その要因であると判断する。よって、その場合には、システムコントローラ400はエンジンコントローラ200に対して、どのようなエラーが発生したのかを問い合わせる。
そして、エンジンコントローラ200から応答されてきた情報に基づいて、エラー要因に対処する処理を実行する。そして、記録装置のみで対処しきれない場合にはホスト装置610にインストールされたステータスモニタ(プリンタ状態管理プログラム)やプリンタドライバと通信して記録装置のエラー状態をホスト装置に通知する。その結果、必要であれば、ホスト装置のディスプレイ等にエラーメッセージを表示することで、エラーの発生を記録装置の操作者に知らせ、その対処を促したりする。
以上の処理は図5のフローチャートが示す処理にまとめられる。
図5はこの実施形態に従うスリープモード中にエンジンコントローラのSOC300内部のMPUのファームウェアが実行する沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の実行制御を示すフローチャートである。なお、図5において、前述の実施形態に関連して図4のフローチャートで説明したのと同じ処理ステップについては同じステップ参照番号を付し、その説明は省略する。ここでは、この実施形態に特有のステップについてのみ説明する。
ステップS65では、記録装置がスリープモードにあるときに沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行している最中にシステムエラーが発生したかどうを調べる。ここで、システムエラーが発生しなかった場合には、処理はステップS70へ進むため、前述の実施形態と全く同じ処理が行なわれる。
これに対して、沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の処理を行っている最中にシステムエラーが発生した場合、処理はステップS66に進み、システムコントローラ400への電力供給や基本動作クロックを回復させるため、SOC300はS_WAKE信号を“H”レベルにして出力する。S_WAKE信号が“H”レベルになったことに応答して、システムコントローラ400への電力供給や基本動作クロックが回復し、この時点ではエンジンコントローラ200には既に電力供給や基本動作クロックが回復しているため、記録装置はノーマルモードとなる。
さて、システムコントローラ400は、ノーマルモードに移行直後に記録装置がノーマルモードに移行した要因が何で有るかを調べる。このときは、インタラプト入力端子460(INT2)からの入力信号である“H”レベルのS_WAKE信号がその要因であるだけでなく、EVCC_ONの入力ポート(IN1)450における信号レベルが“H”レベル(或いは、対応するフラグがON)であるので、エンジンコントローラ200の沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行中にシステムエラーが発生していることをシステムコントローラ400は認識する。そこで、システムコントローラ400は、エンジンコントローラ200に対しシステムエラーの詳細について問い合わせる。
それに応答して、ステップS67では、エンジンコントローラ200は、システムコントローラ400に対しエラー要因(例えば、紙詰まりエラー)を送信する。その後、処理はステップS90に進み、エンジンコントローラ200はノーマルモードを維持する。システムコントローラ400では、エンジンコントローラ200から送信されてきたエラー要因に基づいて、対処処理をノーマルモード時のエラー処理と同様に実行する。
従って以上説明した実施形態に従えば、スリープモード中に沈降対策処理や変色ぼかし対策処理を実行中にシステムエラーが発生した場合には、システムコントローラ側の主要回路の電力供給や基本動作クロックを回復させ、システムコントローラによってシステムエラーに対処するためのエラー処理を行わせることが可能になる。
これにより、記録装置が異常状態のまま放置されることなく、また、操作者に対処を促すことも可能となる。
なお、図7に示すように、アラーム信号(ALARM)がエンジンコントローラ200のSOC300と電源ユニット100に入力されるが、その信号がシステムコントローラ400のSOC500には入力されていない構成でも構わない。このような構成では、“H”レベルのS_WAKE信号を入力した後、システムコントローラ400は、エンジンコントローラ200に対しシステムエラーについて問い合わせを行う。
さらに、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
また、以上の実施形態は記録ヘッドを走査して記録を行なうシリアルタイプの記録装置であったが、記録媒体の幅に対応した長さを有する記録ヘッドを用いたフルラインタイプの記録装置であっても良い。フルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置のキャリッジ周辺部の構成の概要を示す外観斜視図である。 図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 電力管理制御に係わる記録装置の構成を示すブロック図である。 スリープモード中にエンジンコントローラが実行する沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の実行制御を示すフローチャートである。 他の実施形態に従うスリープモード中にエンジンコントローラが実行する沈降対策処理や変色ぼかし対策処理の実行制御を示すフローチャートである。 従来のプリンタの構成を示すブロック図である。 電力管理制御に係わる記録装置の別の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 電源ユニット
105 BU電源端子
110 AUXVCC1電源
120 VCC1電源
130 VCC2電源
140 VM電源
150 PWR_ON制御端子
160 VCC1_ON制御端子
170 VCC2_ON制御端子
200 エンジンコントローラ
205 RTC
210 アラーム信号
220 RTC制御バス
230 レギュレータ(REG)
240、270、280、530 ダイオード
250 2次電池
260 プルアップ抵抗
290、490 トランジスタ
300、500 SOC
310 S_WAKE信号出力ポート(OUT10)
320 E_READY信号出力ポート(OUT11)
330 S_READY信号入力ポート(IN10)
340 SVCC_ON信号監視入力ポート(IN11)
350 ALARM信号インタラプト入力ポート(INT10)
360 データバス
370 トランジスタTR1制御出力ポート(OUT12)
400 システムコントローラ
410 SOC500の電源入力端子
420 インタラプト入力ポート(INT1)
430 トランジスタTR2制御出力ポート(OUT1)
440 SVCC_ON信号出力ポート(OUT2)
450 EVCC_ON信号監視入力ポート(IN1)
460 S_WAKE信号インタラプト入力ポート(INT2)
470 E_READY信号監視入力ポート(IN2)
480 S_READY信号出力ポート(OUT3)
510 インタフェースへの電源入力端子
520 インタフェース制御バス
610 ホスト装置
611 インタフェース
621 電源スイッチ

Claims (18)

  1. 電力消費の少ない第1の動作モードと電力消費の多い第2の動作モードとによって動作する記録装置の電力管理制御方法であって、
    前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの移行の契機となる事象が発生したかどうかを検知する検知工程と、
    前記検知工程における検知結果に基づいて、前記記録装置を前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行するとともに、前記事象が前記記録装置による記録を良好に保つために定期的に実行される保守動作であるかどうかを判別する判別工程と、
    前記判別工程における判別結果に基づいて、前記保守動作を実行するよう制御する保守動作制御工程と、
    前記記録装置を前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに復帰させる復帰工程とを有することを特徴とする電力管理制御方法。
  2. 前記事象にはさらに、ホストからのデータ受信や前記記録装置の操作パネルへの装置利用者による操作を含むことを特徴とする請求項1に記載の電力管理制御方法。
  3. 前記保守動作を実行中に障害が発生したかどうかを検知する第2の検知工程と、
    前記第2の検知工程における検知結果に基づいて、記録装置全体に電力を供給するよう制御する制御工程とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電力管理制御方法。
  4. 電力消費の少ない第1の動作モードと電力消費の多い第2の動作モードとによって動作する記録装置であって、
    前記第1の動作モードから前記第2の動作モードへの移行の契機となる事象が発生したかどうかを検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記記録装置を前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行するとともに、前記事象が前記記録装置による記録を良好に保つために定期的に実行される保守動作であるかどうかを判別する判別手段と、
    前記判別手段による判別結果に基づいて、前記保守動作を実行するよう制御する保守動作制御手段と
    前記記録装置を前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに復帰させる復帰手段とを有することを特徴とする記録装置。
  5. ホストから送信されるデータを受信し、該受信されたデータに画像処理を施し、ビットマップデータを生成する第1のコントローラと、
    前記ビットマップデータに基づいて記録媒体に記録を行う処理を行なうよう制御する第2のコントローラと、
    前記記録媒体を搬送するとともに記録ヘッドを走査しながら前記記録媒体に記録を行う機構部とをさらに有することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記事象にはさらに、ホストからのデータ受信や操作パネルへの装置利用者による操作を含むことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  7. 前記第2のコントローラは、前記第1のコントローラに対して独立に前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとの間でモード切替えが可能であり、
    前記第2のコントローラは、前記保守動作の実行タイミングを通知するタイマを含むことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  8. 前記保守動作は前記第2のコントローラによる制御により実行可能であることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記第2のコントローラはさらに、
    前記保守動作を実行中に障害が発生したかどうかを監視する監視手段と、
    前記監視手段による監視結果に基づいて、記録装置全体に電力を供給するよう制御する制御手段とを含むことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  10. 前記制御手段は、記録装置が前記第1の動作モードにあるときには、前記第1のコントローラに対して前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行するように指示することを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  12. 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記インクジェット記録ヘッドに対してインクを供給するためのインクタンクをさらに有することを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  14. 前記保守動作は、
    前記インクタンクに貯留された顔料系インクを定期的に攪拌する処理と、
    前記記録媒体がロール紙である場合に、前記ロール紙を記録動作と次の記録動作との間に定期的に微少量搬送させる処理とを含むことを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  15. システムコントローラとエンジンコントローラとを含む記録装置であって、
    入力信号に基づいて、電力を前記システムコントローラと前記エンジンコントローラとに独立に供給する電力供給ユニットと、
    前記記録装置による良質の記録状態を維持するためのメンテナンス動作を制御するとともに、前記エンジンコントローラを制御する第1の制御手段と、
    前記システムコントローラを制御する第2の制御手段と、
    所定の時間間隔で前記第1の制御手段に所定の信号を出力する信号出力手段とを有し、
    前記第1の制御手段と前記第2の制御手段とは電力消費の少ない第1の動作モードと電力消費の多い第2の動作モードとで動作し、
    前記第1の制御手段と前記第2の制御手段とが前記第1の動作モードにある場合には、前記電力供給ユニットは、前記信号出力手段により出力される前記所定の信号に基づいて、前記エンジンコントローラに電力を供給し、その後、前記第1の制御手段は前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに移行して前記メンテナンス動作を制御することを特徴とする記録装置。
  16. 前記システムコントローラと前記エンジンコントローラとへの電力供給を指示するために、前記第2の制御手段と前記電力供給ユニットとの間に備えられる信号線をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
  17. 前記信号線は、
    前記システムコントローラへの電力供給を指示する第1の信号線と、
    前記エンジンコントローラへの電力供給を維持する第2の信号線とを含み、
    前記第2の信号線は、前記所定の信号の信号線に接続されることを特徴とする請求項16に記載の記録装置。
  18. 前記第1の制御手段は、前記メンテナンス動作の完了後に、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードに移行することを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
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