JP2004358423A - 金属・樹脂複合材のリサイクル方法 - Google Patents

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清司 古村
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彰三 渡邉
Susumu Hirai
進 平井
Hiroaki Morita
広昭 森田
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Abstract

【課題】アルミニウムと樹脂からなる複合材から、有機溶剤を使用することなく、アルミニウムを、あるいはアルミニウムとプラスチックとを個々に、分離回収する。
【解決手段】アルミニウムと樹脂との複合材を超臨界水または亜臨界水と接触させることにより、アルミニウムをイオン化して超臨界水または亜臨界水中に溶解させた後、この溶解させた金属を超臨界水または亜臨界水から析出させ、回収する金属・樹脂複合材のリサイクル方法である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用保存容器などとして大量に使用されている紙容器のリサイクル技術として有用な、金属・樹脂複合材のリサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジュースやアルコールなどの飲料や調味料などの保存容器として、いわゆるぺットボトルと称するプラスチック容器とともに、紙基材にプラスチックフィルムやアルミ箔などを多層に積層することによりバリヤ性を持たせた紙ベースの包装材からなる容器が広く用いられている。
【0003】
ところで、近年、資源の有効利用を図るとともに、廃棄物処理に伴う環境への負荷を低減するため、各種廃棄物をリサイクルする技術が盛んに検討されており、上記保存容器においても様々なリサイクル技術が開発されている。特に、ペットボトルについては、回収して再びボトルを製造する完全リサイクシステムがほぼ確立されつつある。
【0004】
一方、紙容器については、回収物から紙の材料であるパルプを分離回収する技術は確立されているものの、残りのプラスチックやアルミニウムなどのラミネート材を個々に分離回収する技術は未だ確立されていない。このため、紙容器は、紙基材のみを分離回収し、残ったラミネート材は分離せずに一括して混合燃料として使用しているのが実状である(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
「平成13年度飲料用紙容器リサイクルの現状と動向に関する基本調査概要」、果汁協会報、2000年4月25日、第524号、p.35−46
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような処理方法では、アルミニウムを含むラミネート材が燃焼炉を傷め易いという問題がある。加えて、最近は、付加価値の低下や用途の制限を防ぐため、製品を構成する素材を個々に回収してリサイクルする要求が高まっている。
【0007】
このような状況から、紙容器のリサイクル技術として有用な、アルミニウムとプラスチックからなる複合材より、アルミニウムを、あるいはアルミニウムとプラスチックとを個々に、分離回収することができる技術が要望されている。
【0008】
なお、アルミニウムとプラスチックとの複合材から、アルミニウムとプラスチック成分とを単に分離回収するのであれば、例えば有機溶剤によるプラスチックの溶解といった方法が考えられる。しかしながら、紙容器の場合、基材の紙を除去しなければならず、この除去に紙容器を水に浸漬して紙を溶解させる方法が採られているため、有機溶剤の使用に先立って廃棄物の加熱乾燥工程が必要となり、手間やコストが増大する難点がある。また、有機溶剤の使用は環境への負荷が大きいという問題もある。
【0009】
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもので、アルミニウムとプラスチックからなる複合材から、有機溶剤を使用することなく、アルミニウムを、あるいはアルミニウムとプラスチックとを個々に、分離回収することができる金属・樹脂複合材のリサイクル方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1記載の発明の金属・樹脂複合材のリサイクル方法は、アルミニウムと樹脂との複合材を超臨界水または亜臨界水と接触させることにより前記アルミニウムをイオン化して前記超臨界水または亜臨界水中に溶解させた後、この溶解させたアルミニウムを前記超臨界水または亜臨界水から析出させ、回収することを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法は、請求項1記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法において、アルミニウムと樹脂との複合材を、温度が100℃〜380℃、圧力が飽和水蒸気圧以上(但し、温度が臨界温度以上のとき臨界圧力以上)の条件下で、超臨界水または亜臨界水と接触させることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の金属/樹脂混合物のリサイクル方法は、請求項1または2記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法において、前記樹脂はポリオレフィンを主体とすることを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法は、請求項3記載の金属/樹脂混合物のリサイクル方法において、アルミニウムと樹脂との複合材を、温度が150℃〜350℃、圧力が飽和水蒸気圧以上の条件下で、亜臨界水と接触させることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法において、前記アルミニウムと樹脂との複合材が、紙基材包装体の廃棄物からの回収物であることを特徴としている。
【0015】
本発明によれば、アルミニウムと樹脂との複合材から、有機溶剤を使用することなく、アルミニウムを回収することができる。有機溶剤を使用しないため、紙容器廃棄物の処理に適用した場合に、紙基材除去後の加熱乾燥工程を省略することができ、また、環境への負荷も低減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明においては、アルミニウムと樹脂との複合材を、必要に応じて粉砕した後、超臨界水または亜臨界水と接触させることにより、アルミニウムをイオン化して超臨界水または亜臨界水中に溶解させる。
【0017】
一般に、超臨界水は、水の臨界点(温度374.2℃、圧力22.14MPa)以上にある水を意味し、また、亜臨界水はそのような水の臨界点に近い温度、圧力で、超臨界に近い状態にある水を意味するが、ここでは、温度を100℃〜380℃、圧力を飽和水蒸気圧以上(但し、温度が臨界温度以上のとき臨界圧力以上)の範囲で調整することが好ましい。温度や圧力があまり低すぎると、アルミニウムのイオン化効率が低下し、アルミニウムの回収率が低下する。また、あまり高いと設備コストや稼動コストが上昇し非経済的であるうえ、場合によっては樹脂が熱変形してアルミニウムの表面を覆い、アルミニウムの溶解が妨げられるおそれがある。
【0018】
本発明においては、特に、水のイオン積が12.5以下となるような温度および圧力を選択することが好ましく、水のイオン積が11以下となるような範囲であるとより好ましい。これは、水のイオン積が小さくなるほどアルミニウムのイオン化が促進されるからである。ちなみに、圧力が臨界圧力以上のとき、水のイオン積は、圧力の大きさに関わらず、300℃付近が最小となる。
【0019】
また、本発明においては、アルミニウムのイオン化を促進するため、超臨界水または亜臨界水に塩基を添加することができる。但し、あまり多く添加すると、イオン化したアルミニウムと反応して化合物を生成するなど、後のアルミニウムの回収工程に様々な支障をきたすようになる。このため、その添加量は、水のイオン積が12.5以下、好ましくは11以下となる量を目安に添加することが好ましい。なお、添加する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどが挙げられるが、後処理の容易さの点から、なかでも水酸化ナトリウムの使用が好ましい。
【0020】
次に、このようにしてアルミニウムを溶解させた超臨界水または亜臨界水を冷却してアルミニウムを析出させる。アルミニウムは、大部分はアルミニウムの水酸化物として析出するが、一部は金属アルミニウムとして析出し、また、塩基を添加した場合にはその化合物も析出するため、これらを固液分離により回収した後、常法により洗浄乃至精製を行い、金属アルミニウムを回収する。なお、この工程に先立って、超臨界水または亜臨界水から不溶成分(アルミニウムおよび樹脂の未溶解物)を予め分離しておくことが好ましい。回収した金属アルミニウムは、元の複合材をはじめ、様々な用途に幅広く再利用することができる。
【0021】
本発明においては、アルミニウムと樹脂とが接着または融着によって一体化しているものであれば、特にその形態や樹脂の種類などによらず、リサイクルの対象とすることができる。しかしながら、本発明は、有機溶剤を使用する必要がないため、このような有機溶剤の適用が困難な、紙基材包装体の廃棄物からの回収物、すなわち紙基材に対し少なくとも1層のアルミニウムからなる薄層と少なくとも1層の樹脂からなる薄層を積層一体化した構造の包装材またはこのような包装材からなる容器から紙基材のみを除去したもの、のリサイクルに特に有用である。
【0022】
上記のように、本発明においては、アルミニウムと樹脂との複合材から、有機溶剤を使用することなく、アルミニウムを回収することができるが、樹脂がポリエチレンやポリプロピレンなどに代表されるポリオレフィンである場合に、アルミニウムのイオン化工程を次のような処理条件で行うことにより、アルミニウムのみならず、ポリオレフィンの分離回収も可能となる。
【0023】
すなわち、アルミニウムとポリオレフィンからなる複合材を、温度を150℃〜350℃、圧力が飽和水蒸気圧以上の条件下で亜臨界水と接触させる。この処理により、複合材からアルミニウムがイオン化して亜臨界水中に溶解する一方、ポリオレフィンは分解されずそのまま亜臨界水中に不溶成分として残存するため、これを亜臨界水から分離することにより、ポリオレフィンを回収することができる。回収されたポリオレフィンは、アルミニウムと同様、元の複合材をはじめ、様々な成形品の成形素材として幅広く再利用することができる。
【0024】
なお、アルミニウムとポリオレフィンからなる複合材を亜臨界水と接触させる際の温度および圧力のいずれかでも前記範囲に満たないと、アルミニウムのイオン化が十分に進まず、アルミニウムとポリオレフィンの分離回収が困難になる。また、亜臨界水と接触させる際の温度が前記範囲を超えると、ポリオレフィンが熱変形してアルミニウムの溶解を妨げるおそれがある。また、ポリオレフィンの熱分解も始まるおそれがある。より好ましい処理条件は、温度が180℃〜320℃、圧力が1MPa〜50MPaの範囲である。
【0025】
この方法が対象とする複合材には、樹脂成分として、ポリオレフィンの他に、上記の処理条件で加水分解して亜臨界水中に溶解するような樹脂、例えばポリエチレンテレフタレートなどが含まれていてもよい。すなわち、このような樹脂はアルミニウムのイオン化工程で加水分解して亜臨界水中に溶解してしまうため、ポリオレフィンの回収に支障をきたすことはない。また、ポリエチレンテレフタレートの加水分解物として生ずるテレフタル酸は、アルミニウムを析出させるための亜臨界水の冷却工程で析出してくるが、このモノマー成分は350℃以下になると析出し、一方、アルミニウムイオンは100℃以下で析出するため、例えば固液分離器を2基直列に接続し、前段の固液分離器を300℃程度に保持し、後段の固液分離器を100℃以下に温度制御することにより、アルミニウムをテレフタル酸と分離して回収することができる。すなわち、テレフタル酸は前段の固液分離器で析出回収され、一方、アルミニウムイオンは前段の固液分離器を可溶のまま通過し、後段で析出回収される。つまり、ポリエチレンテレフタレートのような樹脂が含まれていても亜臨界水からのアルミニウムの析出、回収に支障をきたすことはない。
【0026】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0027】
なお、実施例1には、図1に示す処理装置を、また、実施例2には、図2に示す処理装置を用いた。
すなわち、図1に示す装置は、上から順に予圧室10、反応室20および減圧室30を形成した円筒状の処理塔100と、純水に水酸化ナトリウムを溶解して得られた1%水酸化ナトリウム水溶液を収容した第1の溶媒タンク41と、純水のみを収容した第2の溶媒タンク42と、これらの第1および第2の溶媒タンク41、42から水酸化ナトリウム水溶液および純水をそれぞれ処理塔100の所要の室乃至領域に送り込むためのポンプ43、44と、反応室20から排出される気体成分を冷却し、この冷却によって生じた固体および液体を分離する固液分離器45とを備えている。
【0028】
予圧室10、反応室20および減圧室30の各上端には廃棄物あるいはその処理物などを導入するための導入口が開口し、各下端には廃棄物あるいはその処理物などを排出するための排出口が開口している。予圧室10の排出口と反応室20の導入口、反応室20の排出口と減圧室30の導入口は、それぞれ共通のバルブ46a、46bを介して接続され、また、予圧室10の導入口と、減圧室30の排出口にも、それぞれバルブ46c、46dが接続されている。そして、この処理塔100の下方には、減圧室30の排出口から排出された廃棄物の処理物などを受けるための受器47が配設されている。
【0029】
反応室20は、上下にほぼ3等分され、上から順に予熱部21、反応部22および冷却部23が形成されるようになっている。すなわち、予熱部21の下部および反応部22の外周には加熱ヒータ48が配置され、冷却部23の外周には冷却用配管49が設けられている。そして、この冷却用配管49は、反応室20内に水酸化ナトリウム水溶液を供給するための配管51の一部を構成しており、第1の溶媒タンク41からポンプ43により、冷却用配管49を通り、予熱部21のほぼ中間部と反応部22の上部にそれおれ開口した溶媒供給口を通じて、水酸化ナトリウム水溶液が、反応室20内に供給されるようになっている。52は、各溶媒供給口の近傍に、溶媒(水酸化ナトリウム水溶液)を予熱するために設けられた予熱器である。また、純水が、第2の溶媒タンク42からポンプ44により配管53を通じて、反応室20の冷却部23と予圧室10と減圧室30に個別に供給されるようになっている。
【0030】
また、反応室20の予熱部21および反応部22の下部には、これらの領域に導入され加熱加圧された水酸化ナトリウム水溶液を固液分離器45に排出するための配管54が接続され、反応室20の冷却部23と予圧室10と減圧室30の各下部には、これらの領域に導入された純水を排出するための配管55が接続されている。固液分離器45に接続された配管54には、アルミニウムおよび/またはその化合物が析出するのを防止するため、ラインヒータ56が布設されている。図中、57は、減圧弁である。
【0031】
さらに、予圧室10と、反応室20を構成する三つの領域、すなわち、予熱部21、反応部22および冷却部23と、減圧室30には、廃棄物あるいはその処理物などをそれらの室もしくは領域に所要時間保持するための支持板58a〜58eが設けられている。なお、これらのうち、予熱部21および反応部22に配置されている支持板58b、58cは、領域間を仕切る隔壁としての機能を併せ持っている。
【0032】
図2に示す装置は、上記装置において、固液分離器45の上流側に、外周に加熱ヒータ61を備えた第2の固液分離器59を配置したもので、反応室20から排出された気体成分は、配管54を通って第2の固液分離器59に導入され、さらに、配管62を通って固液分離器(以下、第2の固液分離器59に対し、第1の固液分離器と称す。)45に導入されるようになっている。なお、第1の固液分離器45と第2の固液分離器59を接続する配管62にも、アルミニウムおよび/またはその化合物が析出するのを防止するため、ラインヒータ63が布設されている。図中、64は、温度制御用熱電対である。
【0033】
実施例1
紙容器(紙基材にアルミニウム箔とポリエチレンフィルムをラミネートした積層体からなる容器)の廃棄物から紙基材を除去した後、数mm角の大きさに裁断した。この裁断物約20gを水透過性の円筒容器(ステンレス鋼(SUS316)製、内径32mm、深さ300mm)60に入れ、図1に示す装置の予圧室10に投入した。なお、固液分離器45に接続する配管54に布設したラインヒータ56は200℃を維持するように設定した。
【0034】
投入後、予圧室10上部のバルブ46cを閉じ、常温の純水で予圧室10内の内圧を昇圧した。内圧が35MPaに達したところで、予圧室10と反応室20との間のバルブ46aを開き、予め1%水酸化ナトリウム水溶液の導入により120℃、35MPaの亜臨界状態を形成しておいた反応室20の予熱部21へ自重落下させ、10分間保持した。
【0035】
次いで、支持板58bを開き、予め1%水酸化ナトリウム水溶液の導入により200℃、35MPaの亜臨界状態を形成しておいた反応室20の反応部22へ自重落下させ、直ちに支持板58bを閉じた。30分後、支持板58cを開き、予め純水の導入により35MPaの状態を形成しておいた反応室20の冷却部23へ自重落下させた後、直ちに支持板58cを閉じ、5分間保持した。
【0036】
その後、反応室20下部のバルブ46bを開き、予め常温の純水を導入して内圧を35MPaまで昇圧しておいた減圧室30へ自重落下させた後、バルブ46bを閉じ、減圧室30内の内圧を減圧した。内圧が常圧に達したところで、減圧室30下側のバルブ46dを開き、容器60を受器47に落下させ、容器47内から固形分約13g(洗浄および乾燥後)を回収した。この回収した固形分を赤外分光分析したところポリエチレンであることが確認された。
【0037】
一方、固液分離器45には17gの固形分が回収された。この固形分についてX線回折測定を行ったところ、メタ水酸化アルミニウム(AlO(OH))、水酸化アルミニウム(Al(OH))および金属アルミニウムの混合物であることが確認された。
【0038】
実施例2
紙容器(紙基材にアルミニウム箔とポリエチレンフィルムとポリエチレンテレフタレートをラミネートした積層体からなる容器)の廃棄物から紙基材を除去した後、数mm角の大きさに裁断した。この裁断物約20gを水透過性の円筒容器(ステンレス鋼(SUS316)製、内径32mm、深さ300mm)60に入れ、図2に示す装置の予圧室10に投入した。なお、配管54、62に布設したラインヒータ56、63はそれぞれ360℃および300℃を維持するように設定した。
【0039】
投入後、予圧室10上部のバルブ46cを閉じ、常温の純水で予圧室10内の内圧を昇圧した。内圧が35MPaに達したところで、予圧室10と反応室20との間のバルブ46aを開き、予め1%水酸化ナトリウム水溶液の導入により120℃、35MPaの亜臨界状態を形成しておいた反応室20の予熱部21へ自重落下させ、10分間保持した。
【0040】
次いで、支持板58bを開き、予め1%水酸化ナトリウム水溶液の導入により200℃、35MPaの亜臨界状態を形成しておいた反応室20の反応部22へ自重落下させ、直ちに支持板58bを閉じた。30分後、支持板58cを開き、予め純水の導入により35MPaの状態を形成しておいた反応室20の冷却部23へ自重落下させた後、直ちに支持板58cを閉じ、5分間保持した。
【0041】
その後、反応室20下部のバルブ46bを開き、予め常温の純水を導入して内圧を35MPaまで昇圧しておいた減圧室30へ自重落下させた後、バルブ46bを閉じ、減圧室30内の内圧を減圧した。内圧が常圧に達したところで、減圧室30下側のバルブ46dを開き、容器60を受器47に落下させ、容器47内から固形分約8g(洗浄および乾燥後)を回収した。この回収した固形分を赤外分光分析したところポリエチレンであることが確認された。
【0042】
一方、第2の固液分離器59および第1の固液分離器45にはそれぞれ約2.5gおよび約17gの固形分が回収された。第2の固液分離器59で回収された固形分について赤外分光分析したところテレフタル酸であることが確認された。また、第1の固液分離器45で回収された固形分についてX線回折測定を行ったところ、メタ水酸化アルミニウム(AlO(OH))、水酸化アルミニウム(Al(OH))および金属アルミニウムの混合物であることが確認された。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アルミニウムと樹脂からなる複合材から、有機溶剤を使用することなく、アルミニウムを、あるいはアルミニウムと樹脂とを個々に、分離回収することができる。有機溶剤を使用しないため、紙容器廃棄物の処理に適用した場合に、紙基材除去後の加熱乾燥工程を省略することができ、また、環境への負荷も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用される装置の一例を概略的に示す図。
【図2】本発明の実施に使用される装置の他の例を概略的に示す図。
【符号の説明】
10……予圧室 20……反応室 21……予熱部 22……反応部
23……冷却部 30……減圧室 41……第1の溶媒タンク
42……第2の溶媒タンク 45……(第1の)固液分離器
47……受器 60……容器 59……第2の固液分離器

Claims (5)

  1. アルミニウムと樹脂との複合材を超臨界水または亜臨界水と接触させることにより前記アルミニウムをイオン化して前記超臨界水または亜臨界水中に溶解させた後、この溶解させた金属を前記超臨界水または亜臨界水から析出させ、回収することを特徴とする金属・樹脂複合材のリサイクル方法。
  2. アルミニウムと樹脂との複合材を、温度が100℃〜380℃、圧力が飽和水蒸気圧以上(但し、温度が臨界温度以上のとき臨界圧力以上)の条件下で、超臨界水または亜臨界水と接触させることを特徴とする請求項1記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法。
  3. 前記樹脂はポリオレフィンを主体とすることを特徴とする請求項1または2記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法。
  4. アルミニウムと樹脂との複合材を、温度が150℃〜350℃、圧力が飽和水蒸気圧以上の条件下で、亜臨界水と接触させることを特徴とする請求項3記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法。
  5. 前記アルミニウムと樹脂との複合材が、紙基材包装体の廃棄物からの回収物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の金属・樹脂複合材のリサイクル方法。
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