JP2004357860A - 歯がため玩具 - Google Patents

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Abstract

【課題】噛んだ時に柔らかい感触と硬い感触を同時に与えることでき、噛みしめた物の位置に応じた硬度分布に対応した感触を学習させることができる歯がため玩具を提供すること。
【解決手段】少なくとも把持するための部分と、噛むための部分である歯がため部18とを有しており、前記歯がため部が、硬質材としての芯材25と、前記芯材の表面側を覆い変形部を形成する弾性体11aとを有しており、前記芯材が凸部及び/または凹部を備えている。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乳幼児が使用する歯がため玩具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、円環状の噛むための部分をもつ「歯がため」が広く使用されており、このような歯がためは、噛むための部分を口腔内に挿入して、上下の歯列または歯茎で挟み込むようにして噛んだ時の感触を学習させるために使用されている。
【0003】
このような歯がための中には、本出願人自身の提案による噛むための部分の上下で材質を変更して、上下の歯列(歯茎を含む、以下同じ)で異なる感触を与えようとするもの(特許文献1参照)や、噛む動作の過程で、異なる反力を与えることで、特に、歯の根元(歯茎内)に発達する歯根膜の感覚を学習させようとする歯根膜トレーナー(特許文献2参照)等がある。
【0004】
【特許文献1】実公平04−21539号
【特許文献2】特開2000−308671
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような「歯がため」や「歯根膜トレーナ−」等にあっては、乳幼児の噛む意欲を促進し、あるいは減退させないように、噛むための部分に関しては、特に、噛みやすい工夫として、比較的柔らかい材料で形成されたものばかりである。例えば、特許文献1のものも、硬度を異ならせているとは言え、いずれの材質も比較的柔らかい材料、すなわち、噛んだ時に、程度の差はあっても変形を許容する材料で形成されている。
また、いずれのものも、歯根膜を有する上下いずれかの歯または歯茎に対して、接触する歯がため部の全面が同一の硬度とされている。
【0006】
しかしながら、人の食生活の基本となる噛む動作及び感覚を身につける上では、このような比較的噛みやすい物だけを噛む練習を積むだけではきわめて不十分である。
例えば、食品の中には、食べることができる部分と食べることができない部分とが一体となって供給され、その状態で口腔内に入るものがある。
一例を挙げると、魚の身は、しばしば小骨と一体になって調理され、口腔内に取り込まれる。他にも果物等で、例えばスイカやブドウのように種が果肉に紛れているもの等でも同様である。
大人の場合は、このような状態の魚の身を噛みしめることで、特に、部分的に硬い感触を感じ取り、小骨や種が混入していることを察知するとともに、小骨の存在する位置を同時に知覚し、混入した小骨や種だけを取り出すことができる。
【0007】
ところが、乳幼児に対しては、離乳食から普通食に移行してからも、特に、食品に混入する硬い食べられない物、例えば、魚の小骨や種等を予め除去してから与える傾向があり、このような物を乳幼児自身が食事の際に自ら存在を感じ取り、取り除く能力を身につけることが難しい。
また、調理された食品においてはもちろんのこと、同一の食材においてもイチゴ等のように、同一表面において異なる硬さを有する部分が存在するものを食べる機会は多く、このような際に大人は適切な力で噛むことで食品を分断したり、すり潰したりすることで、嚥下できる状態に咀嚼して、食品を摂取しており、乳幼児においても、異なる硬さの食品を適切な力で噛むという体験を繰り返すことで学習し、食事の際に適切な強さで噛むという行為を身に付けていく。
特に、歯がためを使用しはじめた乳幼児期は、歯根膜による検知機能の学習が行われるため、様々なものを口腔で確認する時期であり、このような様々な形態による異なる感覚を持った、噛むための対象物を与えることが、歯根膜の検知機能を中心とする感覚の発達において好ましい。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、噛んだ時に柔らかい感触と硬い感触を同時に与えることでき、噛みしめた物の位置に応じた硬度分布に対応した感触を学習させることができる歯がため玩具を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1の発明にあっては、少なくとも把持するための部分と、噛むための部分である歯がため部とを有しており、前記歯がため部が、硬質材としての芯材と、前記芯材の表面側を覆い変形部を形成する弾性体とを有しており、前記芯材が凸部及び/または凹部を備えている、歯がため玩具により、達成される。
請求項1の構成によれば、歯がため玩具は、乳幼児が把持するための部分を持って、歯がため部を口腔内に入れることができるので、手で持って歯がため玩具を保持した状態で使用できる。このため、おしゃぶり状とされて、口腔内に入れた状態だけで支える場合と比べて、取り落としにくく、落として汚してしまう等の不都合がない。
しかも、歯がため部は、比較的硬い芯材を有しており、その表面に弾性体を配置して変形部としている。乳幼児は上下の歯列で変形部を挟むことで、変形部からは弾力のある感触を受け、変形部と同一表面上において芯材の硬い感触も受けるので、一回の咬合で弾力のある感触と、変形をほとんど許容しない硬い感触を同時に楽しむことができ、繰り返し噛むことで、その運動と感触を学ぶことができる。ここで、芯材には凸部及び/または凹部が存在し、言い換えれば、芯材の厚みが厚い箇所と薄い箇所がある。芯材の厚い箇所は噛んだ時に部分的に硬い感触を与え、薄い箇所は、その分変形部が厚くなることから、比較的弾力のある柔らかい感触を与える。このように上下の歯列の同一の列に関して、その位置により「柔らかい」感触と「硬い」感触を得ることができるので、これにより歯根膜が検知する圧力が部分的に異なるという状況を作ることができる。このため、硬度の違う物が混入した食品を口腔内に取り込んだ際の感触を有効に学習することができる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記芯材の前記凸部又は前記凹部以外の領域が前記変形部から表面側に露出した非変形部としての露出部を備えていることを特徴とする。
請求項2の構成によれば、非変形部が変形部から露出しているので、この部分は噛んだ時に全く変形せず、位置により「柔らかい」感触と「硬い」感触を得る上で、より明確な感触を与えることができる。
【0011】
請求項3の発明は請求項2の構成において、前記非変形部の表面と前記変形部の表面とが同一の高さとなるように構成されていることを特徴とする。
請求項3の構成によれば、歯がため部を上下の歯または歯茎で噛みはじめた瞬間においては、硬い感触と柔らかい感触の違いが無く、その時点からさらに噛み込むことによって、初めて感触の違いを体感することができる。
また、歯がため部において、変形部と非変形部が視覚により認識される形状の違いがなく、そのような対象において、噛んだ時に、位置により「柔らかい」感触と「硬い」感触を与えることができるから、視覚ではなく、噛んだ時の感触だけで、対象の質の違い等を区別させる学習をより有効に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る歯がため玩具を示す概略斜視図であり、図2は、図1の歯がため玩具の概略正面図、図3は図2の歯がため玩具の概略平面図、図4は図2の歯がため玩具の概略左側面図である。
【0014】
図1において、歯がため玩具10は、中央受容部17と、この中央受容部17両側にそれぞれ一体に配置された双曲線状の第1の曲線部分11bと第2の曲線部分11cと、第1の曲線部分11bと第2の曲線部分11cとが、中央受容部17から外方に向かって延びる各先端付近を繋ぐように一体に配置された枠状のリング部である歯がため部18とを有する本体11を備えている。歯がため部18は、本実施形態では円環状である。
これにより、歯がため玩具10は、全体として、リング状もしくは円状の基本形状を呈している。そして、第1の曲線部分11bと第2の曲線部分11cとは円環状の形態の内側に、太く形成され、その先端である挿入部13と受容部14が歯がため部18より外側に突出しているので、後述するように乳幼児はこの部分を摘んだり、太い部分を手に持ったりすることで把持しやすくされている。このように、歯がため玩具10では、第1の曲線部分11bと第2の曲線部分11c全体や、後述するように、歯がため部18の他の部分、連結手段15の部分等が把持する部分となっている。
【0015】
本体11は、斜線で示すように、比較的柔軟な弾性体11aにより被覆されている。つまり、本体11は、剛性を備えた成形材料で基本形態を形成し、その上に、これより柔軟な弾性体を覆うようにしたもので、基本形態の成形体は、例えば、ある程度剛性が高く、僅かな弾性を備えた合成樹脂材料として、例えば、ポリプロピレンや、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネイト、ポリアミド等で形成し、その上に被覆される弾性材料としては、例えば、熱可塑性のエラストマーやシリコーン等を使用することができる。
この場合、上記した剛性の高い樹脂材料は、曲げ弾性率が通常状態で7000kg/平方センチメートル以上のものとされており、弾性材料としては、その硬度がJIS−K6253におけるタイプAデュロメータ試験において、75度以上、好ましくは85度以上のものとされている。
また、弾性材料としては、その硬度がJIS−K6253におけるタイプAデュロメータ試験において、10度ないし70度、好ましくは20度ないし50度の範囲とすることで、適切な変形を行いやすく、使用者が変形させて手指の操作を行う上で適している。この実施形態では硬度40度のものを使用している。
【0016】
ここで、図13および図14を参照して、歯がため部18の構造を詳細に説明する。
図13は、図1の歯がため玩具10の歯がため部18を部分的に示す図であり、図14は図13のC−C線切断端面図である。
図14に示すように、歯がため部18は、上記した剛性の高い合成樹脂材料よりなる骨格(基本構造)となる芯材25を有している。
芯材25は、本実施形態では、歯がため部18だけでなく、図1で説明した歯がため玩具10から弾性体11aを除去した残りの構造を形成している。
【0017】
芯材25は凹部及び/または凸部を有しており、図14では、凸部26を形成している。言い換えれば、芯材25はその厚みが厚い箇所とそうでない箇所とがある。厚みが厚い箇所が凸部となり、これより薄い箇所もしくは、特に厚みを薄くした箇所が凹部となる。この実施形態において、芯材25の凸部26以外の箇所は、相対的に凹部となるが、図示の場合に限らず、異なる感触を持たせるために部分的にさらに凹状となった箇所を形成してもよい。この芯材25および凸部26は、上述したように剛性の高い樹脂材料で形成されている。このため、芯材25および凸部26は、歯がため玩具10が後述するように乳幼児に使用された時、特に、歯がため部18が上下の歯列で挟まれた際に、その剛性に基づいて、殆ど変形しない非変形部とされている。
これに対して、図1に示すように芯材25のほとんどの表面を覆う弾性体11aは、歯がため部18が上下の歯列で挟まれた際に、その弾性に基づいて、変形する変形部である。
【0018】
歯がため玩具10は基本的には、この変形部と非変形部との感触の違いを乳幼児に体験させることを特徴としている。
図14の場合、弾性体11aは、図13の符号18aの位置において、芯材25の凸部26と弾性体11aがほぼ同等の高さとされており、凸部26が弾性体11aから露出され、その他の芯材25は弾性体11aによって被覆された形態とされている。また、歯がため玩具10の上下面に凸部26が形成されている。
また、弾性体11aの部分に適宜に着色することにより、乳幼児の注意を強く引く色彩とすることができる。好ましくは、複数の歯がため玩具10を色分けすることで、全体としてカラフルで、乳幼児に色の認識を持たせる学習に役立つだけでなく、操作の関心を好適に引きつける歯がため玩具とすることができる。
【0019】
図15は、歯がため部18の変形例1であり、この場合には、凸部26aは弾性体11aによって覆われており、変形部27は、凸部26のない箇所では厚みが厚く、凸部26がある領域では、厚みが薄くなるようにされている。また、凸部26aは歯がため玩具10の一面側のみに形成されている。
これに対して、図16の変形例2では、凸部26bは図14の場合よりも、さらに芯材25の厚みを大きくするように、言い換えれば、図14の場合よりも大きく突出している。この例では、図16の上面側にのみ凸部26bが設けられているが、図14の場合と同様に裏面側にも設けてもよい。
図17は変形例3を示している。この場合凸部26は図14と同様に上下面に凸部が形成され、変形部27と同一面となる高さとされているが、凸部26の位置が上下面で異なる位置とされている。
なお、このような凸部26は、歯がため部18の上下面や異なる位置の歯がため部18において、変形部27と同じ高さにされた凸部26、変形部27より低い高さとされた凸部26a、変形部27よりも高い位置となるようにされた凸部26bが、凸部26が形成されない部分を含めて、一つの歯がため玩具10の異なる面または位置に分散して配置されるように構成してもよい。これにより、この歯がため玩具10を噛んだ際に、様々な感触を体験できるので好ましい。
このように、歯がため18においては、芯材25の厚みを部分的に変えることで、凹部及び/または凸部を形成することができ、これにより、後述するように本実施形態の歯がため玩具10の特有の作用を発揮するものである。
【0020】
歯がため玩具10は、互いに連結するための連結手段15を備えている。
連結手段15は、ひとつの歯がため玩具10の挿入部と、この挿入部を嵌合させるための他の歯がため玩具10の受容部とから構成されるが、歯がため玩具10どうしを互いに連結できるようにするために、ひとつの歯がため玩具10は、図1に示すように挿入部13と受容部14とを少なくとも一組有している。
この実施形態では、本体11の第1の曲線部分11bの両先端にそれぞれ軸部12及び挿入部13が形成されており、本体11の第2の曲線部分11cの両先端にそれぞれ受容部14が形成されている。
これにより、歯がため玩具10は、中央受容部17と直交する方向に沿った同一の平面に形成され、中央受容部17に関して互いに対称な位置に、それぞれ挿入部13,13と受容部14,14とを互いに交差する方向で二組配置した構成とされている。
【0021】
挿入部13は球状に形成されており、連結の際に挿入部の挿入方向に自由度を有するようにされている。挿入部13は、図1に示すように、本体11から延びる軸部12の先端に形成されている。軸部12は、所定の長さとして、L1の長さを有し、図3に示すL2の外径を備えており、このL2は挿入部13の外径L3よりも小さくなるように設定されている。
ここで、L1は例えば、5.0mm、L2は例えば、5.0mm、L3は例えば、10.0mm程度である。
なお、挿入部13の球状とは、真球に限るものではなく、嵌合の方向性に自由度を備えるような曲面形状とされていればよい。例えば、長円状とされた形態も含まれる。
【0022】
受容部14は、一端が開放された筒状で、外方に向けて開口した凹部16を備えている。凹部16は、図4のA−A線部分切断端面図(図5(a))およびB−B線部分切断端面図(図5(b))を示した図5に詳しく示されている。
受容部である凹部14は、その端面開口径W1が球状の挿入部13の外径よりも大きく、かつ端面開口に向かって開口面積が大きくなるように形成されており、凹部14の奥行きD1の中間付近に係止手段21が形成されている。係止手段21が形成されている箇所の内径W2は端面開口径W1よりも小さく、かつ球状の挿入部13の外径よりも僅かに小さく形成されている。
【0023】
この実施形態では、係止手段21は、内径W2の位置で凹部14の対向する壁面に形成された貫通孔であり、受容部としての凹部14に挿入される挿入部13を凹部14内に弾性的に受容した状態で、容易に抜けないように係止するものである。すなわち、球状の挿入部13が凹部14に挿入されると、貫通孔である係止手段21付近が僅かに弾性変形して挿入部13の球面の一部の受容し、これが係止手段である貫通孔に受容されて保持されるようになっている。このため貫通孔の孔径SLは、挿入部13の外径L3よりも小さく設定されることが必要で、SLは例えば直径4.0mm程度である。
この場合、挿入部13を受容部である凹部14内に挿入する際に必要とされる力と、挿入部13を凹部14から引き抜く力は、寸法W2と挿入部13の外径L3との関係で決めることにより調整することができる。
この実施形態では、W1は例えば、直径14.0mm、W2は例えば、直径9.4mm、D1は例えば9.5mm程度であり、球状の挿入部13の直径L3に対して、端面開口径W1は140パーセント程度に形成されており、係止手段21となる壁面の内径W2は球状の挿入部13の直径L3に対して、ほぼ93ないし95パーセント程度、この実施形態では94パーセントとなるように形成されている。
このように構成することで得られた歯がため玩具10では、その挿入部13と凹部14との嵌合強度は、オートグラフ(島津製作所社製、AGS−5kNG)を使用し、一方の歯がため玩具10の凹部14を固定側として固定し、他方の歯がため玩具10の挿入部13を移動させて、300mm/分のスピードで移動させて、挿入時と離脱時の測定を行うと、この場合、挿入時、離脱時ともに5N(ニュートン)ないし30Nの範囲内となるようにすることができ、好ましくは5Nないし15Nに調整でき、この場合、離脱時の力が、挿入時の力よりも僅かに大きくなる。
このような嵌合強度とすることで、乳幼児が使用する際に嵌合や離脱を行い易い。すなわち、挿入と取り外しがしやすいだけでなく、挿入した場合に、後述するように、その挿入角度を維持して保持されることができ、このため、乳幼児は挿入時の角度を決めることで意図した形態で嵌合,保持させることができ、このようなこと行うための手や指の操作を適切に促すことができる。
【0024】
図6は、挿入部13を受容部である凹部14内に挿入した状態を示している。挿入部13は、凹部14内に収容された状態で、係止手段21(図5参照)の機能により、抜け止めがされるだけでなく、仮固定状態で保持される。この場合、挿入部13は、その仮想の軸線JCが、受容部である凹部14側の仮想の中心線(軸線)LCに対して角度θだけ傾斜した状態で、それ以上軸線JCの倒れがないように保持されることができる。
つまり、挿入部13は球状であるから、互いの軸線が一致しなくても受容部14内に挿入することができる。そして、軸部12が挿入部13の外径よりも細いために、挿入部13が凹部14内に受容された状態では、軸部12の外径が受容部14の開口周縁に当接するまで矢印Pの方向に沿って変位することができ、挿入部13の中心Oに関して、角度θの範囲で規制される円錐状の空間に含まれる全ての方向において変位した所望の位置で係止手段21の機能により、その位置を維持した状態で保持されるようになっている。そして、好ましくは、角度θは軸部12の外径(図3のL2)と、凹部14の端面開口径W1の決定寸法等に基づいて、25度ないし45度、好ましくは25度ないし35度程度とすることができ、本実施形態ではほぼ30度とされている。
角度θを25度ないし45度、好ましくは25度ないし35度程度としたのは、乳幼児が円形を好む傾向を考慮し、異なる数の歯がため玩具10を使用しても組み合わせた形態において円形を構成することができるようにするためである。さらに、θが上記の範囲とされることで、θの角度範囲内で任意の角度で嵌合させることで、異なる角度に応じて組み立てられる形状もしくは形態の変化を学習することができる。そして、この角度θが45度を超えると、可変角度範囲が大きくなり過ぎることにより、嵌合により形成される形態に変化が出すぎてしまい、かえってこのような認識を得るための学習効果が阻害されてしまう。
また、一定強度を有するように軸部12の太さを調整した場合等に、角度θが25度より小さくなると、角度の変化が少なくなるため、円形(輪形)を形成するに当たって、多くの歯がため玩具10が必要となり、この時期の乳幼児にとって円形(輪形)を構成することが困難になってしまう。また、角度θが45度より大きくなるように、凹部14の深さを浅くすると、こんどは十分な嵌合強度を得られず、組立てにより実現される形態を損なうおそれがある。このため、角度θは上記範囲とされている。
【0025】
さらに、図7の部分拡大断面図に示されているように、受容部である凹部14は、奥側の壁部23が、この壁部を曲面とした場合の符号22の位置よりも開口端側に位置するように形成された当接部23aとされている。
つまり、当接部23aは、挿入部13の球状の外面に相当する曲面22に対して、僅かに突出した当接面とされており、その頂部が挿入部13の球状の外面とほぼ同等の曲面よりなる凹面形状を有する凹面当接部23bとされている。これにより、凹部14内に図2に示すように挿入部13を嵌入した際に、挿入部13がこの壁部23に当接した際の衝撃が大きくなり、これに起因して、装着の際に音を発生する構成とすることができる。
しかも、壁部23が曲面22と比較して、当接部23aの突出分だけ凹部14の開口端側に僅かに変位して位置することで、係止手段21と壁部23とに、共に当接した状態で収容される挿入部13に対して、緊密な保持力を与えることができ、しかも凹面当接部23bが挿入部13とほぼ同等の曲面を有するため、挿入部13との接触面積が確保されていることにより、図6のような傾斜状態における位置で、図示のような姿勢を維持したまま保持しやすくなる。
このように構成することにより、挿入部13を凹部14に挿入して連結した際に、使用者である乳幼児が連結手段15の位置で、連結角度を変えられるとともに、一方の歯がため玩具10を保持した状態で、他方の歯がため玩具10が自重等により容易に保持された角度がすぐに変わってしまうことのない程度の連結状態を維持することができる。
【0026】
図8は、図1の中央受容部17の構成を示しており、受容部の異なる構成例を示している。中央受容部17は、図1に示されているように、歯がため玩具10の厚み方向、すなわち図2におけるZ方向(紙面背後向き)に開口した凹部とされている。すなわち、他の受容部14は、このZ方向と直交する図2のXY平面に沿って開口していて、開口方向が90度交差している。
また、中央受容部17の係止手段は、凹部の内周面において、互いに対向する位置で爪状に隆起する係止片21−1,21−1もしくはリブ片とされている。
この場合、凹部16の内径は挿入部13の外形とほぼ同等の大きさで形成されており、係止片21−1,21−1間の距離が挿入部13の外形よりも僅かに小さく形成されていることにより、挿入部13を挿入した際に僅かに弾性変形して受容することができるようになっている。
【0027】
また、中央受容部17の開口は、受容部14と同様に端面開口が最大径となり、内側に向かって僅かに縮径され、底面(奥側の面)には底面(奥側)開口17aが設けられることで貫通しており、係止片21−1,21−1が容易に成形されるとともに、挿入部13の着脱が容易に行われるようになっている。
この場合、係止片21−1,21−1から、中央受容部17の底面までの距離を調整することにより、中央受容部17における挿入部13の嵌合強度を適切な強度に調整することができる。
これにより、中央受容部17においても、他の受容部14と同様に、挿入部13を受容した状態で係止することができる。また、他の受容部14の係止手段も図8のように構成してもよい。
【0028】
本実施形態の歯がため玩具は以上のように構成されており、次に、この歯がため玩具10の連結手段を用いて、乳幼児の手指の操作の学習を行う場合を説明する。
図9ないし図12は、乳幼児等が歯がため玩具の歯がため玩具10を操作している様子を示す図である。
この歯がため玩具は、同じ構造の歯がため玩具10を複数用意することで構成されている。これら歯がため玩具10はリング状の円形の外観を基本形態としており、月齢1年6か月程度の乳幼児にとっては、円形はきわめて関心を引く傾向が確認されている。したがって、複数の歯がため玩具10がバラバラに存在している状態では、円形をした個々の歯がため玩具10は乳幼児の関心を引きやすい。
【0029】
そして、バラバラに存在する歯がため玩具10−1,10−2がある場合に、乳幼児が、これら2つの歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2とを連結する上で、最も簡単な方法が図9に示されている。
すなわち、図9に示すように、例えば、乳幼児(図示せず)は、右手F1でひとつの歯がため玩具10−1の本体11を床等(図示せず)の平面に上から押しつけるように押さえ、歯がため玩具10−1と同じ向きとした歯がため玩具10−2の本体11を左手F2で押さえ、矢印方向に移動させると、歯がため玩具10−2の軸部12の先端にある挿入部を歯がため玩具10−1の対向する受容部としての凹部14内に差し込むことができる。
【0030】
これにより、図2で示した状態と同様に、挿入部13は受容部である凹部14内に挿入され、球面が図7の当接部23に当接することで音を発するので、乳幼児は連結されたことが容易に認識できる。また、このような音が乳幼児の連結作業に対する興味を増加させ、操作を行わせるように促す効果がある。この状態においては、係止手段21,21が挿入部13の球面を両側から挟むようにして係止するので、容易に抜けない状態で保持される。
このように、平面に押さえつけながら水平に移動させる動きで挿入できるため、手や指でうまく両手でそれぞれの歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2とをそれぞれ高い位置で保持した状態で、三次元的な位置の調整ができない乳幼児にとって、これら歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2とを同一平面上で位置合わせすればよいことから、容易に装着することができる。
【0031】
また、このような作業を行う上で、歯がため玩具10の本体11は所定の剛性のある材料で形成されているので、柔らかい材料で形成されている場合と比べて、保持した状態で力を加え易く、位置ずれ等を生じないで連結作業を行うことができる。
つまり、歯がため玩具10は、表面の少なくとも一部に弾性体11aを配置することで、持ちやすいだけでなく、露出部18aの箇所(剛性のある材料が露出している)や連結手段15と比べて、手で触れた際における感触の相違が得られることから、触れることに対する興味を与えることで、手に取って上述した操作を促す動機を与えることができる。そして、本体11は、乳幼児が手にとった時には、図1で説明したように表面の弾性体11aの弾性ある感触により、安心感が得られ、かつ、上述のような操作を行う上では、剛性を備えているので、作業がし易い。
【0032】
なお、母親等の介助者が、早めな使用開始時期にあたる月齢6か月程度の乳幼児に本実施形態の歯がため玩具10を与えて使用させる場合において、乳幼児が着脱操作を行うことはできないものの、ひとつの歯がため玩具10を手にとると、歯がため部18が外方に湾曲して張り出していて、表面が弾性体11aで覆われていることで、これを口唇に含むと、後述するように、「歯がため」として口腔を閉じる練習を行うことができる。この場合、歯がため部18では、弾性体11aと剛性の高い材料が露出した露出部18aとが形成されているので、乳幼児に異なった感触を与えることができる。
【0033】
図10は、2つの歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2を床等の上に置かないで、それぞれ左手F2と右手F1で保持した状態で、空中で連結する作業を示している。
この場合、両手の動きを協調させて作業する能力が発達途上にある乳幼児にとって、左手F2と右手F1で別々に保持した歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2とを共に同一平面に保持して接近させ、連結作業を行うことはかなり難しい。あるいは、歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2を、個々に水平に保持することも困難である。図示の場合は、歯がため玩具10−1の連結に使用する受容部14はやや下を向き、歯がため玩具10−2の連結に使用する挿入部(軸部12)もより大きく傾斜して下を向いている。
【0034】
この状態で、挿入部を受容部14に差し込んでも、既に図6で説明したように、挿入部は球状であるから、互いの軸線が、最大30度程度の傾斜範囲で、一致しなくても受容部14内に挿入することができる。特に、受容部14の端部開口径W1が大きく形成され、内部で縮径されているので、受容部14の開口に挿入部13を配置しやすく、一旦、挿入部13を開口に配置した後で、力をこめて受容部14の奥側の壁部23に向かって押すことで、挿入部13は受容部14内に簡単に挿入することができる。そして、軸部12が球状の挿入部の外径よりも細いために、図示のように傾斜していても、挿入部が凹部14内に受容されるので、両手の動きをうまく協調させることができない段階の乳幼児でも、図10のように受容部14に挿入部13を嵌入した後で、図11に示すように、歯がため玩具10−1と歯がため玩具10−2とを連結することができる。
この場合、歯がため玩具の本体11は、多少無理な力や、斜めの力がかかっても撓むことがなく、扱いやすい。このようにして、操作の練習をしながら、構成期の乳幼児の遊びの関心に適合して、個々の歯がため玩具をひとつの構成体とすることができる。
【0035】
しかも、このようない連結した状態から、図9の矢印の方向と逆の方向に操作することで連結は簡単に解除することができる。
また、このような動きを床等の上でなく、空中で行う場合、挿入部13と受容部14の軸線が一致する方向に離間させれば、連結を解除できるが、乳幼児には、上述したとおりこのような動作は難しい。
そこで、図10に示すように、挿入部13と受容部14の軸線を傾斜させ、さらにこれを大きく傾斜させれば、図6に示す構造に基づいて、受容部14の開口周縁が、軸部12の外周に当接して、さらに傾斜を大きくすると、梃子の原理により容易に連結を解除することができる。したがって、乳幼児は、本実施形態の歯がため玩具を使用することで、不完全な協調状態を繰り返しながら、両手の協調した動きが実現できるように学習することができる。
このように使用した場合、特に、手や指を使用して対象物を把持し、その把持した物の位置を任意に変化させながら付与する力の調整を行う練習をすることができる。なお、この場合における手や指による握り方は、歯がため玩具10が略円形状とされているために、様々な握り方が可能であり、握り方と力の入れ方により対象物の挙動の違いも体験することができる。
さらに、バラバラに存在している対象物を組み合わせ、まとまった他の構成物に変化させるという認識を身につけることもできる。
【0036】
図18は、乳幼児Iが歯がため玩具10の把持するための部分を両手F3,F4で持って、口に含んで使用している状態を示している。歯がため玩具10の把持するための部分は、この場合、乳幼児Iの顔から遠い位置の挿入部13及び受容部14とその付近における歯がため部18や各曲線部分11b,11cである。
この実施形態の歯がため玩具10は、全体におけるほとんどの部分が弾性材料で覆われていて、弾性材料で覆われた変形部27が変形可能であるため、歯がため部18に限らず、それ以外の弾性材料で覆われた部分を口腔内にいれて歯がためや歯茎で噛んで刺激を得ることができ、歯がためとして適切に機能する。
ここで、歯がため玩具10では、挿入部13や受容部14は、外方に端部が突出しているので、乳幼児Iが口に入れても、これらの先端は剛性が高いため、好ましい感触を得ることができない。そこで、歯がため玩具10では、これら以外に外方に突出していて、しかも円環状の形態である歯がため部18が、口腔内に取り込んで噛んだ際の柔らかい感触を有するため、乳幼児Iの関心を強く引きつけることから、図示のように乳幼児Iは歯がため部18を口唇に含むことになる。
【0037】
この場合、図18に示されているように、歯がため玩具10は、乳幼児Iが把持するための部分を持って、歯がため部18を口腔内に入れることができるので、手で持って歯がため玩具を保持した状態で使用できる。このため、口腔内に入れた状態だけで支える場合と比べて、取り落としにくく、落として汚してしまう等の不都合がない。
ここで、歯がため部18は、例えば、図14で説明した構造であると、硬い芯材25を有しており、芯材25の周囲の表面に弾性体11aを配置して変形部27としている。乳幼児は上下の歯列で変形部27を挟むことで、変形部27からは弾力のある感触を受け、さらに変形部27が変形すると、同じ高さで露出された芯材25の凸部26による硬い感触を受けるので、一回の咬合で、同一表面上において、異なる感触を体験することができ、繰り返し噛むことで、その運動と感触を学ぶことができる。ここで、芯材25には凸部26が設けられており、芯材25の厚みが厚い箇所となっている。
【0038】
つまり、歯がため部18には、芯材25の厚みが厚い箇所と薄い箇所がある。芯材25の厚い箇所は露出部として噛んだ時に部分的に硬い感触を与え、薄い箇所は、その分変形部27が厚くなることから、比較的弾力のある柔らかい感触を与える。このように上下の歯列の同一の列に関して、その位置により「柔らかい」感触と「硬い」感触を得ることができるので、これにより歯根膜が検知する圧力が部分的に異なるという状況を作ることができる。このため、硬度の違う物が混入、あるいは表面に配置された食品を口腔内に取り込んだ際の感触を有効に学習することができる。
【0039】
この点、例えば、歯がため部18が図15に示すように構成されていた場合には、芯材25の凸部26は外面に露出しておらず、変形部27によって凸部26aの表面が覆われており、噛んだ時に初めて剛性の高い凸部26aが歯に当たり、変形部27を介して歯または歯茎によって感知され、この部分から受ける感触は、図14の場合よりも、より柔らかく歯に当たる感触となる。つまり、凸部26の上には変形部が存在しないので、凸部26aのある箇所とない箇所とを同時に噛むことで、表面の位置に応じて部分的に微妙に異なる感触として体験することができる。
【0040】
また、歯がため部18が図16のような構造であると、乳幼児Iは上下の歯列で異なる感触を受ける。具体的には下側の歯列は、弾力のある感触を体験し、同時に上側の歯列は、部分的に変形しない硬い感触を体験する。つまり、硬い異物が上側の部分的な位置に存在することを歯列を介して、その歯根膜で感得することができる。
この場合、異物が突出してある場合の感触を体験することができる。
また、図17のような構造であると、凸部26が上下面で異なる位置に配置されており、上下の歯列において、異なる位置で硬い感触を体験することができる。
【0041】
このように、本実施形態の歯がため玩具10では、図18のように、対象物を口に運ぶ習慣は、乳幼児Iの発達の最初期において、最も最初に表れる行動であることから、その習性に沿って、口唇や歯根膜の感覚を学習することができる。しかも、歯がため玩具10はこのような対象物を口に運ぶ習慣を満足させつつ、さらに、手や指の検知手段としての機能の発達及び操作の訓練に発展させるために、図9ないし図12で説明したように、複数の歯がため玩具10を利用して、着脱を中心とした操作を楽しむことができるものである。
【0042】
図19及び図20は、本発明に係る歯がため玩具の第2の実施形態を示しており、図19はその正面図,図20は図19の概略側面図である。
図において、第2の実施形態に係る歯がため玩具30は、把持する部分32と、噛むための部分である歯がため部31とを有している。
【0043】
この把持する部分32は使用者が手で持ち易いように、半円弧状(輪状)に構成されており、内部に空間を有する管状の合成樹脂等で形成され、好ましくは表側もしくは裏側が透明な部材で仕上げられている。管状の内部空間42には複数の球体41が収容されている。球体41は、内部空間42において転動することで音を出す。また複数の球体41は赤,青,黄色,緑といった異なる色が付されて色分けされており、色分けした球体が動くことで、乳幼児の興味を引くことができるようになっている。
【0044】
把持する部分32の両端部には、支持リング33が取り付けられている。この支持リング33は、その両端部33a,33bが、例えば把持する部分32の両端部に固定されている。この場合、支持リング33は、把持する部分32に対して動かないように構成してもよいし、あるいは把持する部分32の両端部に形成された図示しない突起等を介して、図20の矢印Yの方向に揺動自在に固定するようにしてもよい。
この支持リング33には、図示の実施形態の場合、歯がため部31として、3つの小片34,35,36が保持されている。
すなわち、各小片34,35,36はそれぞれ基端側に貫通孔34d.35d,36dを有しており、これらの各貫通孔に上記支持リング33が挿通されている。
尚、把持する部分32を半円状もしくはコ字状、半楕円状として、支持リング33は、図示のようなリング状ではなく、直線状の棒体等で形成してもよい。
【0045】
つまり、歯がため部31が3つの小片34,35,36に分割され、これらを支持する支持リング33は、好ましくは、図20の矢印Y方向に揺動可能である。しかも各小片34,35,36は、それぞれ支持リング33に対して挿通されているから、各小片34,35,36は、支持リング33に対して個別に回動できるようになっている。
このため、使用者である乳幼児(図示せず)は、把持する部分32を持った状態で、それぞれ自由に動くことのできる小片34,35,36を選択的に噛むことができ、その分使用者の嗜好に合致した使い方が可能となる。
【0046】
特に、この実施形態では、歯がため部31の各小片34,35,36は、図21ないし図23に示すように、異なる構成とされている。
図21は、小片35の構造を示しており、図21(a)は小片35の概略正面図、図21(b)は小片35の概略縦断面図である。
小片35の表面には、凸部35aが表裏に形成されている。小片35の本体35−1は、第1の実施形態の弾性体11aと同じ材料を用いることができ、同じ性質を備えている。
したがって、小片35は全体が弾力のある材料で形成されているので、変形部として機能し、小片35を噛んだ時は、従来の歯がためのように、弾力のある感触を体験できるが、その表面には凸部35aが形成されているので、部分的に異なる感触を得ることができる。
【0047】
図22は、小片34の構造を示しており、図22(a)は小片34の概略正面図、図22(b)は小片34の概略縦断面図である。
小片34の本体34−1は、比較的剛性のある材料で形成されており、芯材とされている。このため本体34−1は非変形部である芯材として機能する。本体34−1は、例えば、第1の実施形態の芯材25と同じ材料が使用されている。芯材34−1には図22(a)に示されているように、横長の凸部34a,34aが形成されている。図22(b)に示されているように、凸部34a,34aは正面側に突出しており、背面側にはひとつの凸部34bが形成されている。このように形成された芯材34−1を覆うように弾性体34−2が設けられており、この弾性体34−2は、第1の実施形態の弾性体11aと同じ材料を用いることができ、同じ性質を備えている。
そして、各凸部34a,34a,34bは弾性体34−2から表面に露出して非変形部として機能する。
したがって、この小片34を噛んだ時には、第1の実施形態の歯がため部18を噛んだ時と同じ感触を得ることができ、第1の実施形態と同じ作用効果を発揮する。
【0048】
図23は、小片36の構造を示しており、図23(a)は小片36の概略正面図、図23(b)は小片36の概略縦断面図である。
小片36の本体36−1は、小片35の場合と反対に、弾性体で形成されており、具体的には、第1の実施形態の弾性体11aと同じ材料を用いることができ、同じ性質を備えている。本体36−1には図23(a)に示されているように、横長の凸部36a,36aが形成されている。図23(b)に示されているように、凸部36a,36aは正面側に突出しており、背面側にはひとつの凸部36bが形成されている。このような本体36−1を覆うように剛性の高い材料36−2が設けられており、この剛性の高い材料36−2は、第1の実施形態の芯材25と同じ材料が使用されていて、同じ性質を備えている。
そして、各凸部36a,36a,346は本体34−2から表面に露出している。
したがって、この小片36を噛んだ時には、第1の実施形態の歯がため部18を噛んだ時と相違して、全体が硬く、部分的に柔らかい感触を体験することができる。
【0049】
このように、第2の実施形態の歯がため玩具30は、小片36を噛んだ時に、第1の実施形態と同様の感触を得ることができるので、同じ作用効果を発揮する。そして、この実施形態では、小片34,35,36は、それぞれ噛んだ時に、上述したように各別の異なる感触を得ることができるので、乳幼児が様々な感触を体験するとおで、歯根膜に異なる刺激を与え、噛む際における力の入れ方の違い等を学習することができる。
なお、小片34,35,36の全てに関して、図22の小片34と同じ構造としてもよいことは勿論である。
【0050】
この発明は上述の実施形態に限定されない。
各実施形態の各構成は、その一部を省略することもできるし、実施形態相互において、適宜組み合わせることができ、あるいは、上述の説明にない他の構成を組み合わせたり、付加したりすることもできる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、噛んだ時に、同一表面上において、柔らかい感触と硬い感触を同時に与えることでき、噛みしめた物の位置に応じた硬度分布に対応した感触を学習させることができる歯がため玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歯がため玩具の第1の実施の形態の構成例を示す概略斜視図。
【図2】図1の歯がため玩具の概略正面図。
【図3】図1の歯がため玩具の概略平面図。
【図4】図1の歯がため玩具の概略左側面図。
【図5】受容部(凹部)の構造を示す図であり、(a)は図4のA−A線部分切断端面図、(b)は図4のB−B線部分切断端面図。
【図6】図1の歯がため玩具どうしの連結の様子を示す部分断面図。
【図7】受容部(凹部)の部分概略断面図。
【図8】中央受容部の概略斜視図。
【図9】歯がため玩具を複数用いて手指の操作の練習(学習)をする様子を示す概略斜視図。
【図10】歯がため玩具を複数用いて手指の操作の練習(学習)をする様子を示す概略斜視図。
【図11】歯がため玩具を複数用いて手指の操作の練習(学習)をする様子を示す概略斜視図。
【図12】歯がため玩具を複数用いて手指の操作の練習(学習)をする様子を示す概略斜視図。
【図13】図1の歯がため玩具の歯がため部を拡大して示す部分正面図。
【図14】図13のC−C線部分切断端面図。
【図15】図13の歯がため部の変形例1を示す切断端面図。
【図16】図13の歯がため部の変形例2を示す切断端面図。
【図17】図13の歯がため部の変形例3を示す切断端面図。
【図18】図1の歯がため玩具の使用状態を示す概略斜視図。
【図19】本発明に係る歯がため玩具の第2の実施形態を示す概略正面図。
【図20】図19の概略側面図。
【図21】図19の歯がため玩具の歯がため部を構成する小片35の構造を示しており、(a)は小片35の概略正面図、(b)は小片35の概略縦断面図。
【図22】図19の歯がため玩具の歯がため部を構成する小片34の構造を示しており、(a)は小片34の概略正面図、(b)は小片34の概略縦断面図。
【図23】図19の歯がため玩具の歯がため部を構成する小片36の構造を示しており、(a)は小片36の概略正面図、(b)は小片36の概略縦断面図。
【符号の説明】
10,30・・・歯がため玩具、11・・・本体、12・・・軸部、13・・・挿入部、14・・・受容部、15・・・連結手段、16・・・凹部、17・・・中央受容部、18・・・歯がため部、25・・・芯材、26・・・非変形部、27・・・変形部。

Claims (3)

  1. 少なくとも把持するための部分と、噛むための部分である歯がため部とを有しており、
    前記歯がため部が、
    硬質材としての芯材と、
    前記芯材の表面側を覆い変形部を形成する弾性体と
    を有しており、
    前記芯材が凸部及び/または凹部を備えている
    ことを特徴とする、歯がため玩具。
  2. 前記芯材の前記凸部又は前記凹部以外の領域が前記変形部から表面側に露出した非変形部としての露出部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の歯がため玩具。
  3. 前記非変形部の表面と前記変形部の表面とが同一の高さとなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の歯がため玩具。
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