JP2004357729A - 遊技機 - Google Patents
遊技機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004357729A JP2004357729A JP2003156059A JP2003156059A JP2004357729A JP 2004357729 A JP2004357729 A JP 2004357729A JP 2003156059 A JP2003156059 A JP 2003156059A JP 2003156059 A JP2003156059 A JP 2003156059A JP 2004357729 A JP2004357729 A JP 2004357729A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- gaming machine
- game
- setting
- state
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Abstract
【課題】正確な時間修正が可能で、正確な時刻情報を遊技者に報知させると共に営業終了時間の到来と共に遊技停止状態等に制御する遊技機を提供する。
【解決手段】遊技者に有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能な制御装置を備えた遊技機において、標準電波を受信するアンテナが受信した標準電波に基づいて遊技機内部の時刻情報を管理する時刻管理部とを備え、前記時刻管理部は、前記アンテナが受信した標準電波を復調して現在時刻情報を得る標準電波受信部と、現在時刻を示す現在時刻データを記憶する内部時計と、前記標準電波受信部により得られた現在時刻情報に基づいて前記内部時計が記憶する現在時刻データを調整する内部時計調整部と、予め設定された設定時刻を示す設定時刻データを記憶する設定時刻記憶部とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】遊技者に有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能な制御装置を備えた遊技機において、標準電波を受信するアンテナが受信した標準電波に基づいて遊技機内部の時刻情報を管理する時刻管理部とを備え、前記時刻管理部は、前記アンテナが受信した標準電波を復調して現在時刻情報を得る標準電波受信部と、現在時刻を示す現在時刻データを記憶する内部時計と、前記標準電波受信部により得られた現在時刻情報に基づいて前記内部時計が記憶する現在時刻データを調整する内部時計調整部と、予め設定された設定時刻を示す設定時刻データを記憶する設定時刻記憶部とを備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロコンピュータ等の制御装置を用いて遊技態様を電子制御するように構成されたいわゆるパチンコ、スロットマシン等の遊技機に関し、特に遊技終了時間等の時間管理を厳密に行い、当該終了時間等の到来と共に所定の制御を行うようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子技術の発展に伴って、機械的なメカニズムのみならず高度な電子技術の開発の成果を取り入れた遊技機が、広く大衆の人気を博するに至っている。このような遊技機は、ディスプレイや組ランプ等の表示によって遊技状況に応じて演出表示を多様に変化させると共に演出効果を盛り上げるための効果音を出力するように電子制御されている。
【0003】
スロットマシン又はパチスロと称される遊技機は、正面の表示窓内に可変表示手段として複数の図柄を円周面上に配置したリールを複数配列して構成した機械的な可変表示器、又はリール上の図柄を擬似的に表示したり、遊技状況に応じた効果的な演出を表示する液晶パネル等の電気的可変表示装置を備える。遊技者のスタート操作により可変表示装置が駆動され、表示窓内において図柄の回転状態による可変表示が行われる。この可変表示は、一定時間経過後自動的に又は遊技者の停止操作によってリール毎に順次的に停止制御される。全てのリールが停止し、表示窓内におけるリール表面に表示された図柄が所定の組み合わせの入賞態様になった場合には、入賞の報酬としてメダル払出用のホッパーから所定枚数の遊技メダルが払い戻される。
【0004】
このような構成により、多くの遊技客は、遊技状況に応じた効果的な演出表示等の楽しさもあって遊技に没頭して時間の経過を忘れてしまい、往々にして遊技場の閉店時刻を経過した後も遊技を続行しようとする。遊技店の従業員は、閉店時刻になった時に遊技客全員に対して遊技を終了してもらう旨を伝えなければならず、多大な労力を要している。また、このような時、遊技を続ける遊技客と遊技店従業員との間でトラブルが発生することもあった。
【0005】
このような問題を解決するため、従来の遊技機の中には時計表示装置が設けられ、遊技者に現在時間を常に了知してもらうようにしているものがある。そして、営業終了時間が近い場合は予めそれに備えてもらうようにしている。
【0006】
さらに、遊技機の中には、時計表示装置を設置するのみならず、時計手段が示す時刻又は所定時刻からの経過時間に応じて、閉店時刻が近づいていることや営業時間が終了することを遊技機自体の演出内容によって示すことにより、閉店時刻が近づいていることを遊技者に了知させるように制御した高機能な遊技機が開発されるに至っている。
【0007】
【特許文献1】特開2001−327653号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような遊技機に組み込まれた時計手段は、遊技店の従業員が複数の遊技機毎に個別に設定操作又は修正操作を行わなければならないために、特に多くの台数の遊技機を設置する遊技場において、これらの作業は煩雑であり大きな負担となっていた。また、遊技機の時間設定を怠るようなことがあると、当該時計手段は正確な時刻を有することができない。
【0008】
さらに、たとえ遊技店の従業者が遊技店内の全遊技機の時計手段を正確に設定変更したとしても、遊技機に設置されている時計装置は、設定後の時間経過に従って各遊技機間で時計ズレが徐々に蓄積されていくこととなり、ある遊技機においては閉店時刻を過ぎており、隣接する他の遊技機においては営業時間内であることを表示していることにもなる。
【0009】
このような時間表示が相違した状態が遊技機間に生じることとなると、営業終了の旨を伝える従業員の主張と時間表示との間に齟齬が生じ、遊技店と遊技客との間でトラブルになることもあった。
また、朝の営業開始前においても同様に、営業開始時刻前に遊技機の遊技を開始してしまう遊技客と遊技店の間でトラブルになることもあった。
【0010】
本願は、遊技店従業員による遊技機に備えられている時計装置の設定又は修正作業に委ねることなく遊技機自体が正確な時刻情報を有し、正確な時刻情報に基づいた営業開始時刻や、営業終了時刻の到来と共に所定の制御を行う遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、遊技者に有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能な制御装置を備えた遊技機において、標準電波を受信するアンテナと、前記アンテナが受信した標準電波に基づいて遊技機内部の時刻情報を管理する時刻管理部とを備え、前記時刻管理部は、前記アンテナが受信した標準電波を復調して現在時刻情報を得る標準電波受信部と、現在時刻を示す現在時刻データを記憶する内部時計と、前記標準電波受信部により得られた現在時刻情報に基づいて前記内部時計が記憶する現在時刻データを調整する内部時計調整部と、予め設定された設定時刻を示す設定時刻データを記憶する設定時刻記憶部(営業時間格納部)とを備え、前記現在時刻データに基づく現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となったことを契機として、前記制御装置が行う遊技の実行に関する制御に対して所定の制御を行うことを特徴とする遊技機を提供するものである。
【0012】
これにより、本遊技機は、電波時計から出力される正確な時刻に基づいて管理されるので、遊技場従業員の手作業に委ねることなく正確な時間修正が行われ、遊技場における全ての遊技機を一斉に、設定時刻の到来に伴って所定の制御を行うことを可能としているのである。
【0013】
ここで、前記制御装置は、遊技の主たる制御を行う主制御装置と、前記主制御装置からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う副制御装置とから構成され、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能にしている。このように、前記主制御装置と前記副制御装置は、遊技機の遊技制御を協働して行うことから、前記時刻管理部は、前記主制御装置又は副制御装置の何れか一つに接続又は組み込まれればよい。
【0014】
そして、本遊技機においては、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、営業時間終了の上記所定の処理の一つの態様として遊技者による遊技の実行をアクティブ状態から非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。
【0015】
さらに、本遊技機は、前記主制御装置を初期状態にイニシャライズする初期リセット回路を備える。これにより、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、当該初期化リセット回路を作動させる遊技機の制御状態をリセット処理し、当該遊技機の特別遊技状態や連続入賞状態等を解消することができるのである。そして、このリセット処理の実行は、遊技者により選択可能にするためのリセット選択手段を備えるようにしても良い。
【0016】
本遊技機は、上記した設定時刻データとしての営業時間情報を設定するために、前記設定時刻記憶部に記憶された設定時刻データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替える設定切替手段と、前記設定変更可能な状態において前記設定時刻データを設定するための設定操作手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の詳細を図面の記載に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の一の実施例の遊技機であるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【0019】
本スロットマシン1は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いる。スロットマシン1を構成するキャビネット2の正面には、略垂直面をなすパネル表示部2aが形成され、その中央には横長矩形の表示窓4が設けられる。
この表示窓4には、複数本の入賞ライン8が設けられる。後述の1−BETスイッチ11の操作又はメダル投入口22からコインを1枚投入することにより1本の入賞ライン8が有効化され、2−BETスイッチ12の操作又はコインを2枚投入することにより3本の入賞ライン8が有効化され、最大BETスイッチ13の操作又はコインを3枚投入することにより5本の入賞ライン8が有効化される。
【0020】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれ、レバー6の操作により回転を開始する3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられて可変表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4を通して観察できるようになっている。この可変表示は、一定時間経過後自動的に又は遊技者の停止操作によってリール毎に順次的に停止制御される。全てのリールが停止し、表示窓内におけるリール表面に表示された図柄が所定の組み合わせの入賞態様になった場合には、入賞の報酬としてメダル払出用のホッパーから所定枚数の遊技メダルが払い戻されるのである。
【0021】
表示窓4の右側には、WINランプ17、払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、ボーナスに入賞したときに点灯するが、ボーナスに内部抽選で当選した場合は、後述のように所定確率で点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞時のコインの払出枚数を表示する。
【0022】
ここで、ボーナスとは、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える特別増加入賞役(ビッグボーナス:BB)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム行える特別入賞役(レギュラーボーナス:RB)の何れかを意味する。
【0023】
パネル表示部2aの左側上部には、遊技状態を示す複数のランプ25が設けられる。また、パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。このボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後述のRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数を表示する。
【0024】
表示窓4の下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4との間には図柄列の可変表示とは別の表示を行う別表示手段としての液晶等の表示装置5が設けられている。この表示装置5の表示面5aには、遊技に関連する情報や演出表示としてのアニメーション等が表示される。
【0025】
表示装置5の右側にはコイン投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13が設けられている。また、表示装置5の左側には、遊技者が操作できるデータ入力用の十字キー26、“○”ボタン27、及び“×”ボタン28が設けられる。
【0026】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているコインのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているコインのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のコインが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ライン8が有効化される。
【0027】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したコインのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り替えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のコイン払出口15からコインが払い出され、払い出されたコインはコイン受け部16に溜められる。
【0028】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0029】
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0030】
キャビネット2の上方の左右には、音声手段としてのスピーカ21L、21Rが設けられ、遊技状態を演出する効果音を出力するようにしている。また、この2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞となる図柄組み合せ及びコインの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。
【0031】
ところで、本実施例の遊技機における表示装置5の表示面5aは、遊技に関連する情報や演出表示としてのアニメーション等の演出表示のみならず時刻表示をも併せて行うようになっている。この時刻表示によって、遊技者は、正確な現在時刻や閉店時間を知ることができるのである。
【0032】
さらに、本実施例の遊技機における音声手段は、遊技内容を演出する効果音を出力するのみならず、時刻を知らせることができる。これにより、遊技者は遊技を継続しつつ、音声手段を構成するスピーカ21L、21Rを介して現在時刻や閉店時刻を正確に知ることができるのである。
【0033】
また、本スロットマシン1には、遊技機の管理者(遊技場の従業員など)が操作する時間設定等の管理データを設定するための設定操作手段58を構成する十字キー26及び“O”ボタン27と×”ボタン28が設けられている。
さらに、本スロットマシン内部にある電源ユニット(図示せず)には、例えば図13に示すような、電源投入時におけるデータ設定の可能状態と不可能状態とを設定鍵によって切り替えるための設定切替手段59が設けられている。設定鍵を用いて設定切替手段59を設定可能状態として電源投入すると、管理データを設定可能な「設定モード」となり、表示装置5にその旨の表示がなされる。なお、設定切替手段59を設定不可能状態として電源投入すると、通常の遊技処理がなされる。例として、図13における(a)は管理データの設定不可能状態を、同(b)は管理データの設定可能状態をそれぞれ示す。
【0034】
次に、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を説明するため、パチンコ遊技機の概要を説明する。
【0035】
図2は、本発明の他の実施例の遊技機であるパチンコ遊技機30の外観を示す正面図である。
【0036】
本パチンコ遊技機30には、矩形枠状の本体枠の窓枠31に込まれた矩形板状の遊技盤32と、遊技盤32の下方に設けられた上皿33及び下皿34と、同下皿34の右側に設けられた発射ハンドル35とが配置されている。
【0037】
また、多くの遊技盤32の前面側には通常複数の障害釘が打ちこまれている。しかし、釘を打ち込むような構成とせず、遊技盤32を樹脂素材で成形し、この樹脂素材の遊技盤32に金属製の棒状体を遊技盤32の前方向に突出するように植設するように構成されていてもよい。
【0038】
さらに、発射ハンドル35は本体枠に対して回動自在に設けられており、遊技者は発射ハンドル35を操作することにより遊技球を遊技盤32上に発射してパチンコ遊技を行う。発射ハンドル35の裏側には、遊技玉発射用のモータ(図示せず)が設けられており、発射ハンドル35が遊技者によって時計回り方向へ回動操作されたときには、発射モータに電力が供給され、上皿33に貯留された遊技球が遊技盤32に順次発射される。
【0039】
発射された遊技球は、遊技盤32上に設けられたガイドレール36に案内されて遊技盤32の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤32の下方に向かって落下する。
【0040】
遊技盤32の前面の略中央には、遊技状況に応じて遊技者に遊技情報を提供するための画像又は文字を表示するための表示装置37が設けられている。なお、同表示装置37は、通常、液晶又はプラズマ等の薄型ディスプレイパネル若しくはCRTディスプレイにより構成される。
【0041】
遊技球が遊技盤32における所定位置を通過したことが検出されたときには、上記表示装置37において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。
【0042】
この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば「0」〜「9」の数字や「$」等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば「7」となって停止して表示されたときには、始動口40の左右両側に設けられている可動片41a、42bを駆動するために遊技盤32の裏面側に設けられたソレノイドに電流を供給し、始動口40に遊技球が入りやすくなるように可動片41a、41bを駆動し、始動口40が開放状態となるようにするように制御している。なお、始動口40を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、可動片41a、41bを駆動して始動口44を閉塞状態とし、遊技球が入りにくくなるようにしている。
【0043】
また、本パチンコ遊技機30における上皿33の両サイドには、遊技状態を有効に演出する効果音を音声出力するためのスピーカ46L、46Rと、演出表示のためのランプ表示装置77等が設けられている。さらに、遊技盤32の下部には大当たり入賞装置42が設けられている。この大当たり入賞装置42の大入賞口43には、シャッタ44が配設されている。シャッタ44は、遊技者に有利な状況の一つである「大当たり」と呼ばれる遊技状態になった場合に、開放状態となるように遊技盤32の裏面側に設けられたソレノイドにより駆動され、遊技球が所定時間或いは所定入賞球数に至るまで大入賞口42に入賞して所要個数の賞球を出し、その後シャッタ44が閉塞される。しかし、シャッタ44の開放時にそのうちの1球が特定領域に入球すると、シャッタ44は所定時間経過或いは所定数入球後においても次のシャッタ44の開放を約束し、これが所定限度回数まで繰り返えされることによって遊技者にとって有利な遊技状態となる。
【0044】
また、遊技盤32上には、この他一般入賞口又は特別入賞口45、47等が設けられている。このようにして、上述した大入賞口43、始動口40、一般入賞口又は特別入賞口45、47等に遊技球が入賞したときには、入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が賞球として上皿33に払い出されるようになっている。さらに、遊技盤32上には、遊技状態の応じて遊技者に視覚的に情報を点灯するランプが設けられている。
【0045】
また、本パチンコ遊技機30正面には、遊技機の管理者(遊技場の従業員)が操作し得る時間設定等の管理データを設定するための設定操作手段58である十字キー41と、データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための“○”ボタン42及び“×”ボタン43が設けられている。さらに、パチンコ遊技装置30の内部には、データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための設定切替手段59(図13)が設けられている。遊技機の管理者は上記十字キー41および“○”ボタン42及び“×”ボタン43を用いて図11に示すような入力画面インタフェイスに従って、営業開始時刻、営業終了時刻等を入力する。
【0046】
ところで、本実施例のパチンコ遊技機30における表示装置37の表示面37aは、遊技に関連する情報や演出表示のみならず、時刻表示を行うようになっている。この時刻表示によって、遊技者は、正確な現在時刻や閉店時刻を知ることができるのである。さらに、本実施例のパチンコ遊技機30における音声手段は、遊技状態を演出する効果音を音声出力するのならず、時刻を知らせる遊技者は、音声手段を構成するスピーカ46L、46Rから、音声により現在時刻や閉店時刻を知ることができるのである。
【0047】
図3は、本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機30における制御装置の第1の構成例をブロック図として示すものである。
【0048】
図3に示すように本制御装置の第1の構成例は、大きく主制御装置51と副制御装置52とから構成されている。ここで、主制御装置51と副制御装置52は相互にシリアル通信ライン53を介して相互に接続されている。ここで、主制御装置51は、当該遊技機における遊技の主たる制御を行い、副制御装置52は、主制御装置51からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う。主制御装置51と副制御装置52は、シリアル通信ライン53を介して接続される。主制御装置51にはシリアル通信制御用IC57が搭載されている。
【0049】
主制御装置51は、回路基板上に配置されたメインCPU54を主たる構成手段とし、このメインCPU54は、バス(アドレスバス及びデータバス等)によってメインRAM55及びメインROM56接続され、主にメインROM56に格納されたプログラムに従って制御動作を行う。メインRAM55には遊技の状況に応じて発生する時間データや回数カウンタ値等のテンポラリなデータや操作設定値等を格納する。
【0050】
図3において、メインCPU54と、設定時刻データを設定するための設定操作手段58、設定時刻データを設定可能な状態と設定不可能な状態とに切り替えるための設定切替手段59、遊技機に設けられた遊技球のカウントスイッチ、一般入賞球センサ、通過球センサ、始動入賞球センサ等の各種センサ、入賞口やシーソーの開閉装置等は、入出力インターフェイスポート(I/Oポート)を介して接続される。
設定切替手段59は、スロットマシン1やパチンコ遊技機30内部に設けられたキーシリンダー状のスイッチ装置などであって、キーを差し込み回すことによって上記時刻情報データの入力などさせるためのスイッチのオン/オフが行われる。メインCPU54は遊技機1(30)の主電源の投入時などの所定のタイミングで設定切替手段59のオン/オフをチェックし、設定切替手段59が所定の状態(例えばON状態)となっている場合は、設定時刻データとしての営業時刻情報データやリセット処理時刻データなどを受け付けるための入力画面インタフェイス(図11参照)を表示装置5(37)などに表示させ、管理者などからのデータ入力を受け付けるように動作する。
【0051】
さらに、本発明に係る遊技機1(30)の主要な構成となる電波時計を備える時刻管理部60も、I/Oポート61に接続される。時刻管理部60には標準電波アンテナ65が受信した時刻に関する情報を含む標準電波信号が入力される。この時刻管理部60の詳細については、図5の説明と共に後述する。
【0052】
また、主制御装置51には、払出・発射制御装置63が接続されており、入賞球センサ等による入賞検知により、払出・発射装置64を駆動して所定数の賞球を払い出すようにしている。
【0053】
ところで、主制御装置51には、初期リセット回路62が設けられている。この初期リセット回路62を作動させることにより、本遊技機を初期状態に設定する(イニシャライズする)ことができる。すなわち、メインCPU54は、メインRAM55の記憶内容の初期化、副制御装置52に送信させるべき通信データの初期化等を行う。
【0054】
本遊技機の制御回路に備えられた初期リセット回路62は、メインCPU54又はサブCPU70にリセット信号を発信することにより、遊技機の制御状態をイニシャル状態にリセット処理することを可能にし、遊技機を最初の遊技開始時のステータスにセットすることが可能であるのである。そして、このリセット処理の実行は、遊技者によって選択可能にするためのリセット選択手段を備えるようにしても良い。
【0055】
次に、副制御回路52の構成について説明する。副制御回路52は、主制御回路51からの制御指令(コマンド)に基づいて表示装置5の表示制御、スピーカ21L、21Rからの音の出力制御及びランプ群77の点灯動作の制御を行う。
【0056】
この副制御回路52は、主制御回路51を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、サブCPU70を主たる構成要素とし、サブCPU70にはバス信号線を介してサブROM71及びサブRAM72が接続されている。サブROM71には主にプログラムや固定定数が、サブRAM72には可変データ等を格納する。サブCPU70は、副制御装置52内の入出力インタフェイス(I/Oポート)76に接続され、I/Oポート76を介して副制御装置52内の他の制御装置間とデータの送受信を行う。
【0057】
表示装置5は、表示制御装置73を介してI/Oポート76に接続される。表示制御装置73は、表示装置5で表示する各種画像データを記憶する画像データROM、画像データROMから必要な画像データを読み出して出力するビデオプロセッサ(Video Data Processor;VDP)、VDPをイニシャライズする初期リセット回路及びVDPから出力されたデジタル信号の画像データをアナログ値に変換するD/A変換器と、から構成される。本遊技機の表示装置5において表示される時刻情報も、画像データROMに格納されることとなる。
【0058】
スピーカ46L、46Rは、音声制御装置74を介してI/Oポート76に接続される。音声制御装置74は、音源データROM、当該音源データROMに記憶されている各種音源を選択して読み出す音源IC、音源ICから出力された音声を増幅する増幅器(AMP)により構成される。本遊技機のスピーカ46L、46Rから音声出力される時刻を報知するための音声データは、音声データROMに記憶された音源を合成することにより得られる。
【0059】
遊技盤32上の組ランプ77等は、ランプ制御装置75を介してI/Oポート76に接続される。ランプ制御装置75は、装飾用の複数のランプ点灯パターンを記憶する装飾データROMと、当該装飾データROMから出力されたデータに応じてランプを点灯駆動するドライブ回路とからなる。
【0060】
図4は、本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機30における制御装置の第2の構成例をブロック図として示すものである。
【0061】
図4に示す本制御装置の第2の構成例においては、図3に示した本制御装置の第1の構成例とは異なり、副制御装置52側に時刻管理部60が組み込まれ又は接続されている。
【0062】
上記したように、主制御装置51と副制御装置52は遊技機の遊技状態をシリアル通信ライン53を介して相互に接続され、協働して制御することから、時刻管理部60は、主制御装置51又は副制御装置52の何れか一つに接続又は組み込まれることにより時間管理ができるのである。
【0063】
図4の制御回路構成例においては、設定時刻データを設定するための設定操作手段58は副制御装置52に、設定時刻データを設定可能な状態と設定不可能な状態とに切り替えるための設定切替手段59は、主制御装置51に接続されている。主制御装置51と副制御装置52は、シリアル通信ライン53を介して接続されるので、相互にデータの交信が可能であり、かかる構成を可能としている。
【0064】
図5は、時刻管理部60の内部構成をより詳しく説明するためのものである。
標準電波アンテナ65は、日本国において現在2箇所(福島県及び佐賀県/福岡県)の標準電波送信所から発信されている時刻情報を含む標準電波信号を搬送する2種類の搬送周波数である40KHzと60KHzに対応している。
【0065】
図5に示すように、標準電波アンテナ65が受信した時刻に関する情報を含む標準電波は、標準電波受信部601に入力される。標準電波受信部601は、たとえば周波数同調選択回路、受信回路、復調回路及び時刻データ出力回路とから構成されている。
【0066】
ここで、周波数同調選択回路は、複数の周波数帯域の電波の中から特定周波数の標準電波を取り入れるための周波数同調回路又は選択回路である。このようにして同調又は選択された特定周波数帯域の信号は、受信回路に入力されて波形整形等の処理がなされた上で、復調回路に入力される。
【0067】
復調回路においては、時刻に関する情報を含む標準電波の中からコード信号を復調して出力する。現在時刻情報を含むコード信号はパルス幅変調がなされており、2進コードを構成する1及び0がコード信号の所定のパルス幅に対応付けられている。
コード信号の中には、基準マーカとポジションマーカと呼ばれる復調処理に必要なマーカ信号が含まれており、これにより一連のコード信号から現在時刻情報を読み出すことができる。復調された現在時刻情報は、標準電波受信部601内の時刻データ出力回路から次段の内部時計調整部602に送られる。
【0068】
一方、時刻管理部60には、内部時計603が組み込まれている。内部時計603は、安定した所定の周波数で発振する水晶振動子に基づいて駆動される現在時刻記憶部604と当該現在時刻記憶部604が出力する現在時刻データを出力する現在時刻データ出力回路605により構成されている。
【0069】
ここで、内部時計調整部602は、内部時計603内の現在時刻記憶部604における現在時刻データを、標準電波受信部601から送られた極めて正確な現在時刻情報に修正するのである。これによって、本遊技機は、遊技場の従業員の手動操作に拠らず、常に正確な現在時刻データに自動修正されている。そして、この現在時刻データは、多くの遊技機間において一致し、時間表示のズレは生じていないのである。
【0070】
一方、時刻管理部60は、当該遊技場の営業開始時刻データと営業終了時刻データとリセット処理時刻データとを含む営業時刻データを記憶する営業時刻記憶部607と少なくとも営業終了時刻データ及びリセット処理時刻データを出力する営業終了時刻出力回路608とからなる営業時間格納部606を備えている。営業時刻記憶部606に記憶される開店時刻及び閉店時刻は、遊技機に備えられた操作設定部58によって設定又は変更される。
【0071】
このように、時刻管理部60からは、極めて正確な現在時刻データと、当該遊技場の営業終了時刻データ及びリセット処理時刻データが出力されるので、本遊技機の制御装置は、正確な時間情報を保持すると共に、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、遊技者による遊技操作可能なアクティブ状態から遊技操作不可能な非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。ここで、前記アクティブ状態とは、例えば、払出・発射制御装置63の停止や、表示装置5による遊技終了表示(図12)等を意味するものである。
【0072】
図6は、時刻管理部60内の内部時計603が、時刻に関する情報を含む標準電波に基づく正確な時間情報を記憶するまでの制御フローを示すものである。
【0073】
図6の制御フローにおいて、標準電波アンテナ65は時刻に関する情報を含む標準電波を受信し(S1),受信信号は標準電波受信部601に入力される。標準電波受信部601では、入力された受信信号を復調し(S2),復調された現在時刻情報を内部時計調整部602に出力するのである。内部時計調整部602においては、内部の現在時刻記憶部604に格納されている現在時刻データを抽出し(S3),これと復調された前記標準電波の現在時刻情報に相違がある場合には、これを修正して現在時刻データとして出力するのである(S4)。そしてこの現在時刻データは現在時刻記憶部604に記憶されるのである(S5)。
【0074】
図7は、図4に示す制御装置の構成形態において、副制御装置52(図4)に接続された設定操作手段58と、主制御装置51に接続された設定切替手段59を用いて遊技場の営業時間情報を入力する場合の制御フローの例を示す。尚、設定操作手段58と設定切替手段59の例は図10に示される。
【0075】
図7の制御フローにおいて、遊技機1(30)が、設定切替手段59がOFF側に回されている状態になっている場合、すなわち「設定モード」が“No”の場合(S10)、主制御装置51は通常の遊技制御のための処理を行う(S11)。一方、設定切替手段59がON側に回されている状態になっている場合、すなわち設定モードが“Yes”の場合には、主制御装置51は設定を行わせるため、設定メニュー画面の表示および入力されたデータの営業時間格納部606への格納を行う設定プログラムの起動を実行し(S12)、表示装置(図1の5、図2の37)に設定メニュー画面を表示出力させる(S13)。次に、設定操作手段58の操作(例えば十字キー59cにより「営業時間」設定の選択がなされ(S14)、続いて十字キー59c、ボタン59a、59bの操作により営業時間情報の選択・入力決定を行う(S15)。入力された営業時間情報は営業時間格納部606に書き込まれることによって当該遊技場の営業時間情報(たとえば、営業開始時刻、営業終了時刻及びリセット処理時刻データ)が記憶されるのである(S16)。
【0076】
図8は、時刻管理部60の内部時計603から出力された現在時刻データとしての現在時刻と、営業時刻記憶部604に記憶されている営業時刻データとしての営業時間とに基づいて行われる制御フローの例を示す。
【0077】
図8において、メインCPU54から内部時計603に時刻情報が照会された場合(S20)、時刻管理部60は、現在時刻記憶部604に記憶されている現在時刻と営業時刻記憶部607に記憶されている営業時間情報を出力し(S21)、当該現在時刻が営業外であるか否かが判断される(S22)。ここで、現在時刻が営業時間内であれば、営業時間内であることを示すフラグをメインRAM55内の所定アドレスに書き込み(S23)、現在時刻が営業時間外であれば、営業時間外であることを示すフラグをメインRAM55内の所定アドレスに書き込む(S25)。
【0078】
さらに、現在時刻が時刻管理部60から出力される営業終了時刻を経過し上記営業時間外を示すフラグがセットされた場合には、メインCPU54は、本遊技機を非アクティブ状態にするための処理を行う(S26)。この非アクティブ状態の態様の一つの例としては、発射制御装置63の制御停止が挙げられる。
図9は、時刻管理部60の営業時間格納部606から出力された設定時刻データとしてのリセット処理時刻に基づいて行われる制御フローの例を示す。
図9において、メインCPU54から営業時刻格納部606にリセット処理時刻が照会された場合(S30),時刻管理部60は、現在時刻記憶部604にきおくされている現在時刻と営業時刻格納部606に記憶されているリセット処理時刻とを出力し(S31),当該現在時刻がリセット処理時刻であるか否かが判断される(S32)。ここで、現在時刻がリセット時刻であれば、メインCPU55は、遊技者にリセット処理を希望するか否かを選択させ(S33),遊技者が希望する場合にはイニシャライズ処理を行う(S34)。イニシャライズ処理としては、例えばRAM(図3におけるメインRAM55,サブRAM72等)における遊技の状態に関するテンポラリデータ等を格納する所定領域をクリアする処理がある。
【0079】
次に、図10及び図11に基づいて、上記した営業時間やリセット処理時間としての設定時刻データの設定の操作手順について説明する。本遊技機においては、遊技者に正確な現在時刻情報と営業時刻情報、特に営業終了時刻に基づいて所定の制御を行うようにしている。このため、少なくとも開店時刻及び閉店時刻を含む営業時間情報とリセット処理時刻とを予め設定しておく必要がある。この設定は遊技場側で行われる。
【0080】
図10は、営業時間を含むデータを設定するために使用する設定操作手段58の例を示す。図10に示すように、本設定操作手段58は、二つの押しボタンからなる設定操作手段58a、58bと、4方向の方向を入力する十字キー58cとからなる。時間情報の入力に関しては、設定錠59は、上記した本発明の主要な要素を成す時刻管理部60(図5)内に設けられた営業時刻情報記憶部607に記憶された営業時刻情報データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替えるために用いられる。そして、設定操作手段58(ボタン58a、58bおよび十字キー58c)は、営業時刻情報データが設定変更可能な状態において営業時刻情報データを設定(入力)するために用いられる。
【0081】
次に、設定錠59と設定操作手段58を用いて、営業時間格納部606に営業時刻情報データを入力する手順の例について述べる。なお、図1に示すスロットマシン1では十字キー26、ボタン27,28が設定操作手段58となり、また図2に示すパチンコ遊技機30においては、十字キー41、ボタン42,43が設定操作手段58となるものとする。
【0082】
本遊技機の内部など遊技者の手の及ばない箇所などに、遊技機1(30)の設定モードを選択するための設定錠59が設けられている。この設定錠59を所定の方向(例えば、右側)にまわして「設定モード」をONの状態とすれば、表示装置5(37)の表示は、時間等のデータ設定が可能な「設定モード」となり、この設定モードが表示装置5(37)に表示される。
【0083】
主電源投入時などの所定のタイミングにおいて設定錠59がONになるように設定鍵が回されていると、設定錠59が接続されている主制御装置51若しくは副制御装置52は設定錠59の状態を検知して本遊技機1(30)が設定モードになっていると検知し、表示装置(図1の5、図2の37)に図11に示されているような「設定メニュー」の画面を表示する。ここで設定操作手段58であるボタン27、28(58a、58b)及び十字キー26(58c)の操作により、「営業時間設定」メニューの選択をする。この選択により営業時間設定画面が表示され、そして、この「営業時間設定」画面の中で「営業開始時刻」を選択する。次に「営業開店時刻」を十字キー58c、“O”ボタン58a、及び“X”ボタン58bの操作により、所定の営業開始時刻を入力・設定する。
【0084】
「営業終了時刻」の設定も同様に、「営業時間設定」画面の中で「営業終了時刻」を選択する。次に「営業終了時刻」のデータを十字キー58c、“O”ボタン58a、及び“X”ボタン58bの操作により、選択/入力し、所定の営業終了時刻を設定する。
【0085】
このようにして、営業時刻情報の設定が終了したら、再び設定操作手段58(設定釦27、28および十字キー26)の操作により「設定メニュー」に戻し、遊技機の背面に設けられている設定錠59を左側にまわしてOFFの状態とすれば、表示装置5(37)の表示は、通常の遊技時の表示となる。
【0086】
図12は、現在時刻が営業終了時刻に至り、本遊技機が停止されたことを報知する表示例を示す。この時、例えば、図1に示すスロットマシン1の場合ではレバー19の操作を停止する。また、図2に示すパチンコ遊技装置30では、例えば発射ハンドル35の操作に拘わらず発射制御装置63の処理を停止する。
また、本遊技機はスロットマシン1である場合、非アクティブ状態の他の形態として、メダル投入口22から投入されたメダルをキャンセルしてそのまま払出口15に返却する処理がある。このような処理により、遊技客は、遊技時間外においては遊技が受け付けられず遊技を続行することができないため速やかに遊技を終了することとなる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明に係る遊技機においては、上記の構成により、電波時計から出力される正確な時刻に基づいて管理されるので遊技場従業員の手作業に委ねることなく正確な時間修正が行われ、遊技場における全ての遊技機を一斉に、設定時刻の到来に伴って所定の制御を行うことを可能としたのである。
【0088】
そして、前記制御装置は、遊技の主たる制御を行う主制御装置と、前記主制御装置からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う副制御装置とから構成され、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能にしている。
【0089】
また、本遊技機においては、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、営業時間終了の上記所定の処理の一つの態様として遊技者による遊技の実行をアクティブ状態から非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。
【0090】
さらに、本遊技機は、前記主制御装置を初期状態にイニシャライズする初期リセット回路を備えることより、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、当該初期化リセット回路を作動させて遊技機の制御状態をリセット処理し、当該遊技機の特別遊技状態や連続入賞状態等を解消することができるのである。
【0091】
本遊技機は、上記した設定時刻データとしての営業時間情報を設定するために、前記設定時刻記憶部に記憶された設定時刻データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替える設定切替手段と、前記設定変更可能な状態において前記設定時刻データを設定するための設定操作手段とを備えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例の遊技機であるスロットマシンの外観斜視図を示す。
【図2】本発明の他の実施例の遊技機であるパチンコ遊技機の正面図を示す。
【図3】本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機における制御装置の第1の構成例をブロック図として示す。
【図4】本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機における制御装置の第2の構成例をブロック図として示す。
【図5】時刻管理部の内部構成の例を示す。
【図6】時刻管理部内の内部時計が、時刻情報を含む標準電波に基づく正確な時間情報を記憶するまでの制御フローの例を示す。
【図7】本遊技機の営業時間情報を入力する際の制御フローの例を示す。
【図8】内部時計から出力された現在時刻と、営業時刻記憶部に記憶されている営業時間とに基づいて行われる制御フローの例を示す。
【図9】時刻管理部の営業時間格納部から出力された設定時刻データとしてのリセット処理時刻に基づいて行われる制御フローの例を示す。
【図10】営業時間を含むデータを設定するために使用する操作設定部の例を示す。
【図11】「設定メニュー」画面と「営業時間設定」画面の例を示す。
【図12】本遊技機が停止されたことを報知する表示例を示す。
【図13】データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための設定切替手段の例を示す。
【符号の説明】
1:スロットマシン
5:スロットマシンの表示装置
21L、21R:スロットマシンのスピーカ
30:パチンコ遊技機
37:パチンコ遊技機の表示装置
46L、46R:パチンコ遊技機のスピーカ
51:主制御装置
52:副制御装置
58:設定操作手段
59:設定切替手段
60:時刻管理部
62:初期リセット回路
65:標準電波アンテナ
601:標準電波受信部
602:内部時計調整部
603:内部時計
606:営業時間格納部
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロコンピュータ等の制御装置を用いて遊技態様を電子制御するように構成されたいわゆるパチンコ、スロットマシン等の遊技機に関し、特に遊技終了時間等の時間管理を厳密に行い、当該終了時間等の到来と共に所定の制御を行うようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子技術の発展に伴って、機械的なメカニズムのみならず高度な電子技術の開発の成果を取り入れた遊技機が、広く大衆の人気を博するに至っている。このような遊技機は、ディスプレイや組ランプ等の表示によって遊技状況に応じて演出表示を多様に変化させると共に演出効果を盛り上げるための効果音を出力するように電子制御されている。
【0003】
スロットマシン又はパチスロと称される遊技機は、正面の表示窓内に可変表示手段として複数の図柄を円周面上に配置したリールを複数配列して構成した機械的な可変表示器、又はリール上の図柄を擬似的に表示したり、遊技状況に応じた効果的な演出を表示する液晶パネル等の電気的可変表示装置を備える。遊技者のスタート操作により可変表示装置が駆動され、表示窓内において図柄の回転状態による可変表示が行われる。この可変表示は、一定時間経過後自動的に又は遊技者の停止操作によってリール毎に順次的に停止制御される。全てのリールが停止し、表示窓内におけるリール表面に表示された図柄が所定の組み合わせの入賞態様になった場合には、入賞の報酬としてメダル払出用のホッパーから所定枚数の遊技メダルが払い戻される。
【0004】
このような構成により、多くの遊技客は、遊技状況に応じた効果的な演出表示等の楽しさもあって遊技に没頭して時間の経過を忘れてしまい、往々にして遊技場の閉店時刻を経過した後も遊技を続行しようとする。遊技店の従業員は、閉店時刻になった時に遊技客全員に対して遊技を終了してもらう旨を伝えなければならず、多大な労力を要している。また、このような時、遊技を続ける遊技客と遊技店従業員との間でトラブルが発生することもあった。
【0005】
このような問題を解決するため、従来の遊技機の中には時計表示装置が設けられ、遊技者に現在時間を常に了知してもらうようにしているものがある。そして、営業終了時間が近い場合は予めそれに備えてもらうようにしている。
【0006】
さらに、遊技機の中には、時計表示装置を設置するのみならず、時計手段が示す時刻又は所定時刻からの経過時間に応じて、閉店時刻が近づいていることや営業時間が終了することを遊技機自体の演出内容によって示すことにより、閉店時刻が近づいていることを遊技者に了知させるように制御した高機能な遊技機が開発されるに至っている。
【0007】
【特許文献1】特開2001−327653号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような遊技機に組み込まれた時計手段は、遊技店の従業員が複数の遊技機毎に個別に設定操作又は修正操作を行わなければならないために、特に多くの台数の遊技機を設置する遊技場において、これらの作業は煩雑であり大きな負担となっていた。また、遊技機の時間設定を怠るようなことがあると、当該時計手段は正確な時刻を有することができない。
【0008】
さらに、たとえ遊技店の従業者が遊技店内の全遊技機の時計手段を正確に設定変更したとしても、遊技機に設置されている時計装置は、設定後の時間経過に従って各遊技機間で時計ズレが徐々に蓄積されていくこととなり、ある遊技機においては閉店時刻を過ぎており、隣接する他の遊技機においては営業時間内であることを表示していることにもなる。
【0009】
このような時間表示が相違した状態が遊技機間に生じることとなると、営業終了の旨を伝える従業員の主張と時間表示との間に齟齬が生じ、遊技店と遊技客との間でトラブルになることもあった。
また、朝の営業開始前においても同様に、営業開始時刻前に遊技機の遊技を開始してしまう遊技客と遊技店の間でトラブルになることもあった。
【0010】
本願は、遊技店従業員による遊技機に備えられている時計装置の設定又は修正作業に委ねることなく遊技機自体が正確な時刻情報を有し、正確な時刻情報に基づいた営業開始時刻や、営業終了時刻の到来と共に所定の制御を行う遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、遊技者に有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能な制御装置を備えた遊技機において、標準電波を受信するアンテナと、前記アンテナが受信した標準電波に基づいて遊技機内部の時刻情報を管理する時刻管理部とを備え、前記時刻管理部は、前記アンテナが受信した標準電波を復調して現在時刻情報を得る標準電波受信部と、現在時刻を示す現在時刻データを記憶する内部時計と、前記標準電波受信部により得られた現在時刻情報に基づいて前記内部時計が記憶する現在時刻データを調整する内部時計調整部と、予め設定された設定時刻を示す設定時刻データを記憶する設定時刻記憶部(営業時間格納部)とを備え、前記現在時刻データに基づく現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となったことを契機として、前記制御装置が行う遊技の実行に関する制御に対して所定の制御を行うことを特徴とする遊技機を提供するものである。
【0012】
これにより、本遊技機は、電波時計から出力される正確な時刻に基づいて管理されるので、遊技場従業員の手作業に委ねることなく正確な時間修正が行われ、遊技場における全ての遊技機を一斉に、設定時刻の到来に伴って所定の制御を行うことを可能としているのである。
【0013】
ここで、前記制御装置は、遊技の主たる制御を行う主制御装置と、前記主制御装置からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う副制御装置とから構成され、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能にしている。このように、前記主制御装置と前記副制御装置は、遊技機の遊技制御を協働して行うことから、前記時刻管理部は、前記主制御装置又は副制御装置の何れか一つに接続又は組み込まれればよい。
【0014】
そして、本遊技機においては、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、営業時間終了の上記所定の処理の一つの態様として遊技者による遊技の実行をアクティブ状態から非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。
【0015】
さらに、本遊技機は、前記主制御装置を初期状態にイニシャライズする初期リセット回路を備える。これにより、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、当該初期化リセット回路を作動させる遊技機の制御状態をリセット処理し、当該遊技機の特別遊技状態や連続入賞状態等を解消することができるのである。そして、このリセット処理の実行は、遊技者により選択可能にするためのリセット選択手段を備えるようにしても良い。
【0016】
本遊技機は、上記した設定時刻データとしての営業時間情報を設定するために、前記設定時刻記憶部に記憶された設定時刻データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替える設定切替手段と、前記設定変更可能な状態において前記設定時刻データを設定するための設定操作手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の詳細を図面の記載に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の一の実施例の遊技機であるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【0019】
本スロットマシン1は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いる。スロットマシン1を構成するキャビネット2の正面には、略垂直面をなすパネル表示部2aが形成され、その中央には横長矩形の表示窓4が設けられる。
この表示窓4には、複数本の入賞ライン8が設けられる。後述の1−BETスイッチ11の操作又はメダル投入口22からコインを1枚投入することにより1本の入賞ライン8が有効化され、2−BETスイッチ12の操作又はコインを2枚投入することにより3本の入賞ライン8が有効化され、最大BETスイッチ13の操作又はコインを3枚投入することにより5本の入賞ライン8が有効化される。
【0020】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれ、レバー6の操作により回転を開始する3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられて可変表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4を通して観察できるようになっている。この可変表示は、一定時間経過後自動的に又は遊技者の停止操作によってリール毎に順次的に停止制御される。全てのリールが停止し、表示窓内におけるリール表面に表示された図柄が所定の組み合わせの入賞態様になった場合には、入賞の報酬としてメダル払出用のホッパーから所定枚数の遊技メダルが払い戻されるのである。
【0021】
表示窓4の右側には、WINランプ17、払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、ボーナスに入賞したときに点灯するが、ボーナスに内部抽選で当選した場合は、後述のように所定確率で点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞時のコインの払出枚数を表示する。
【0022】
ここで、ボーナスとは、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える特別増加入賞役(ビッグボーナス:BB)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム行える特別入賞役(レギュラーボーナス:RB)の何れかを意味する。
【0023】
パネル表示部2aの左側上部には、遊技状態を示す複数のランプ25が設けられる。また、パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。このボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後述のRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数を表示する。
【0024】
表示窓4の下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4との間には図柄列の可変表示とは別の表示を行う別表示手段としての液晶等の表示装置5が設けられている。この表示装置5の表示面5aには、遊技に関連する情報や演出表示としてのアニメーション等が表示される。
【0025】
表示装置5の右側にはコイン投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13が設けられている。また、表示装置5の左側には、遊技者が操作できるデータ入力用の十字キー26、“○”ボタン27、及び“×”ボタン28が設けられる。
【0026】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているコインのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているコインのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のコインが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ライン8が有効化される。
【0027】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したコインのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り替えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のコイン払出口15からコインが払い出され、払い出されたコインはコイン受け部16に溜められる。
【0028】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0029】
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0030】
キャビネット2の上方の左右には、音声手段としてのスピーカ21L、21Rが設けられ、遊技状態を演出する効果音を出力するようにしている。また、この2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞となる図柄組み合せ及びコインの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。
【0031】
ところで、本実施例の遊技機における表示装置5の表示面5aは、遊技に関連する情報や演出表示としてのアニメーション等の演出表示のみならず時刻表示をも併せて行うようになっている。この時刻表示によって、遊技者は、正確な現在時刻や閉店時間を知ることができるのである。
【0032】
さらに、本実施例の遊技機における音声手段は、遊技内容を演出する効果音を出力するのみならず、時刻を知らせることができる。これにより、遊技者は遊技を継続しつつ、音声手段を構成するスピーカ21L、21Rを介して現在時刻や閉店時刻を正確に知ることができるのである。
【0033】
また、本スロットマシン1には、遊技機の管理者(遊技場の従業員など)が操作する時間設定等の管理データを設定するための設定操作手段58を構成する十字キー26及び“O”ボタン27と×”ボタン28が設けられている。
さらに、本スロットマシン内部にある電源ユニット(図示せず)には、例えば図13に示すような、電源投入時におけるデータ設定の可能状態と不可能状態とを設定鍵によって切り替えるための設定切替手段59が設けられている。設定鍵を用いて設定切替手段59を設定可能状態として電源投入すると、管理データを設定可能な「設定モード」となり、表示装置5にその旨の表示がなされる。なお、設定切替手段59を設定不可能状態として電源投入すると、通常の遊技処理がなされる。例として、図13における(a)は管理データの設定不可能状態を、同(b)は管理データの設定可能状態をそれぞれ示す。
【0034】
次に、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を説明するため、パチンコ遊技機の概要を説明する。
【0035】
図2は、本発明の他の実施例の遊技機であるパチンコ遊技機30の外観を示す正面図である。
【0036】
本パチンコ遊技機30には、矩形枠状の本体枠の窓枠31に込まれた矩形板状の遊技盤32と、遊技盤32の下方に設けられた上皿33及び下皿34と、同下皿34の右側に設けられた発射ハンドル35とが配置されている。
【0037】
また、多くの遊技盤32の前面側には通常複数の障害釘が打ちこまれている。しかし、釘を打ち込むような構成とせず、遊技盤32を樹脂素材で成形し、この樹脂素材の遊技盤32に金属製の棒状体を遊技盤32の前方向に突出するように植設するように構成されていてもよい。
【0038】
さらに、発射ハンドル35は本体枠に対して回動自在に設けられており、遊技者は発射ハンドル35を操作することにより遊技球を遊技盤32上に発射してパチンコ遊技を行う。発射ハンドル35の裏側には、遊技玉発射用のモータ(図示せず)が設けられており、発射ハンドル35が遊技者によって時計回り方向へ回動操作されたときには、発射モータに電力が供給され、上皿33に貯留された遊技球が遊技盤32に順次発射される。
【0039】
発射された遊技球は、遊技盤32上に設けられたガイドレール36に案内されて遊技盤32の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤32の下方に向かって落下する。
【0040】
遊技盤32の前面の略中央には、遊技状況に応じて遊技者に遊技情報を提供するための画像又は文字を表示するための表示装置37が設けられている。なお、同表示装置37は、通常、液晶又はプラズマ等の薄型ディスプレイパネル若しくはCRTディスプレイにより構成される。
【0041】
遊技球が遊技盤32における所定位置を通過したことが検出されたときには、上記表示装置37において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。
【0042】
この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば「0」〜「9」の数字や「$」等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば「7」となって停止して表示されたときには、始動口40の左右両側に設けられている可動片41a、42bを駆動するために遊技盤32の裏面側に設けられたソレノイドに電流を供給し、始動口40に遊技球が入りやすくなるように可動片41a、41bを駆動し、始動口40が開放状態となるようにするように制御している。なお、始動口40を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、可動片41a、41bを駆動して始動口44を閉塞状態とし、遊技球が入りにくくなるようにしている。
【0043】
また、本パチンコ遊技機30における上皿33の両サイドには、遊技状態を有効に演出する効果音を音声出力するためのスピーカ46L、46Rと、演出表示のためのランプ表示装置77等が設けられている。さらに、遊技盤32の下部には大当たり入賞装置42が設けられている。この大当たり入賞装置42の大入賞口43には、シャッタ44が配設されている。シャッタ44は、遊技者に有利な状況の一つである「大当たり」と呼ばれる遊技状態になった場合に、開放状態となるように遊技盤32の裏面側に設けられたソレノイドにより駆動され、遊技球が所定時間或いは所定入賞球数に至るまで大入賞口42に入賞して所要個数の賞球を出し、その後シャッタ44が閉塞される。しかし、シャッタ44の開放時にそのうちの1球が特定領域に入球すると、シャッタ44は所定時間経過或いは所定数入球後においても次のシャッタ44の開放を約束し、これが所定限度回数まで繰り返えされることによって遊技者にとって有利な遊技状態となる。
【0044】
また、遊技盤32上には、この他一般入賞口又は特別入賞口45、47等が設けられている。このようにして、上述した大入賞口43、始動口40、一般入賞口又は特別入賞口45、47等に遊技球が入賞したときには、入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が賞球として上皿33に払い出されるようになっている。さらに、遊技盤32上には、遊技状態の応じて遊技者に視覚的に情報を点灯するランプが設けられている。
【0045】
また、本パチンコ遊技機30正面には、遊技機の管理者(遊技場の従業員)が操作し得る時間設定等の管理データを設定するための設定操作手段58である十字キー41と、データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための“○”ボタン42及び“×”ボタン43が設けられている。さらに、パチンコ遊技装置30の内部には、データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための設定切替手段59(図13)が設けられている。遊技機の管理者は上記十字キー41および“○”ボタン42及び“×”ボタン43を用いて図11に示すような入力画面インタフェイスに従って、営業開始時刻、営業終了時刻等を入力する。
【0046】
ところで、本実施例のパチンコ遊技機30における表示装置37の表示面37aは、遊技に関連する情報や演出表示のみならず、時刻表示を行うようになっている。この時刻表示によって、遊技者は、正確な現在時刻や閉店時刻を知ることができるのである。さらに、本実施例のパチンコ遊技機30における音声手段は、遊技状態を演出する効果音を音声出力するのならず、時刻を知らせる遊技者は、音声手段を構成するスピーカ46L、46Rから、音声により現在時刻や閉店時刻を知ることができるのである。
【0047】
図3は、本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機30における制御装置の第1の構成例をブロック図として示すものである。
【0048】
図3に示すように本制御装置の第1の構成例は、大きく主制御装置51と副制御装置52とから構成されている。ここで、主制御装置51と副制御装置52は相互にシリアル通信ライン53を介して相互に接続されている。ここで、主制御装置51は、当該遊技機における遊技の主たる制御を行い、副制御装置52は、主制御装置51からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う。主制御装置51と副制御装置52は、シリアル通信ライン53を介して接続される。主制御装置51にはシリアル通信制御用IC57が搭載されている。
【0049】
主制御装置51は、回路基板上に配置されたメインCPU54を主たる構成手段とし、このメインCPU54は、バス(アドレスバス及びデータバス等)によってメインRAM55及びメインROM56接続され、主にメインROM56に格納されたプログラムに従って制御動作を行う。メインRAM55には遊技の状況に応じて発生する時間データや回数カウンタ値等のテンポラリなデータや操作設定値等を格納する。
【0050】
図3において、メインCPU54と、設定時刻データを設定するための設定操作手段58、設定時刻データを設定可能な状態と設定不可能な状態とに切り替えるための設定切替手段59、遊技機に設けられた遊技球のカウントスイッチ、一般入賞球センサ、通過球センサ、始動入賞球センサ等の各種センサ、入賞口やシーソーの開閉装置等は、入出力インターフェイスポート(I/Oポート)を介して接続される。
設定切替手段59は、スロットマシン1やパチンコ遊技機30内部に設けられたキーシリンダー状のスイッチ装置などであって、キーを差し込み回すことによって上記時刻情報データの入力などさせるためのスイッチのオン/オフが行われる。メインCPU54は遊技機1(30)の主電源の投入時などの所定のタイミングで設定切替手段59のオン/オフをチェックし、設定切替手段59が所定の状態(例えばON状態)となっている場合は、設定時刻データとしての営業時刻情報データやリセット処理時刻データなどを受け付けるための入力画面インタフェイス(図11参照)を表示装置5(37)などに表示させ、管理者などからのデータ入力を受け付けるように動作する。
【0051】
さらに、本発明に係る遊技機1(30)の主要な構成となる電波時計を備える時刻管理部60も、I/Oポート61に接続される。時刻管理部60には標準電波アンテナ65が受信した時刻に関する情報を含む標準電波信号が入力される。この時刻管理部60の詳細については、図5の説明と共に後述する。
【0052】
また、主制御装置51には、払出・発射制御装置63が接続されており、入賞球センサ等による入賞検知により、払出・発射装置64を駆動して所定数の賞球を払い出すようにしている。
【0053】
ところで、主制御装置51には、初期リセット回路62が設けられている。この初期リセット回路62を作動させることにより、本遊技機を初期状態に設定する(イニシャライズする)ことができる。すなわち、メインCPU54は、メインRAM55の記憶内容の初期化、副制御装置52に送信させるべき通信データの初期化等を行う。
【0054】
本遊技機の制御回路に備えられた初期リセット回路62は、メインCPU54又はサブCPU70にリセット信号を発信することにより、遊技機の制御状態をイニシャル状態にリセット処理することを可能にし、遊技機を最初の遊技開始時のステータスにセットすることが可能であるのである。そして、このリセット処理の実行は、遊技者によって選択可能にするためのリセット選択手段を備えるようにしても良い。
【0055】
次に、副制御回路52の構成について説明する。副制御回路52は、主制御回路51からの制御指令(コマンド)に基づいて表示装置5の表示制御、スピーカ21L、21Rからの音の出力制御及びランプ群77の点灯動作の制御を行う。
【0056】
この副制御回路52は、主制御回路51を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、サブCPU70を主たる構成要素とし、サブCPU70にはバス信号線を介してサブROM71及びサブRAM72が接続されている。サブROM71には主にプログラムや固定定数が、サブRAM72には可変データ等を格納する。サブCPU70は、副制御装置52内の入出力インタフェイス(I/Oポート)76に接続され、I/Oポート76を介して副制御装置52内の他の制御装置間とデータの送受信を行う。
【0057】
表示装置5は、表示制御装置73を介してI/Oポート76に接続される。表示制御装置73は、表示装置5で表示する各種画像データを記憶する画像データROM、画像データROMから必要な画像データを読み出して出力するビデオプロセッサ(Video Data Processor;VDP)、VDPをイニシャライズする初期リセット回路及びVDPから出力されたデジタル信号の画像データをアナログ値に変換するD/A変換器と、から構成される。本遊技機の表示装置5において表示される時刻情報も、画像データROMに格納されることとなる。
【0058】
スピーカ46L、46Rは、音声制御装置74を介してI/Oポート76に接続される。音声制御装置74は、音源データROM、当該音源データROMに記憶されている各種音源を選択して読み出す音源IC、音源ICから出力された音声を増幅する増幅器(AMP)により構成される。本遊技機のスピーカ46L、46Rから音声出力される時刻を報知するための音声データは、音声データROMに記憶された音源を合成することにより得られる。
【0059】
遊技盤32上の組ランプ77等は、ランプ制御装置75を介してI/Oポート76に接続される。ランプ制御装置75は、装飾用の複数のランプ点灯パターンを記憶する装飾データROMと、当該装飾データROMから出力されたデータに応じてランプを点灯駆動するドライブ回路とからなる。
【0060】
図4は、本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機30における制御装置の第2の構成例をブロック図として示すものである。
【0061】
図4に示す本制御装置の第2の構成例においては、図3に示した本制御装置の第1の構成例とは異なり、副制御装置52側に時刻管理部60が組み込まれ又は接続されている。
【0062】
上記したように、主制御装置51と副制御装置52は遊技機の遊技状態をシリアル通信ライン53を介して相互に接続され、協働して制御することから、時刻管理部60は、主制御装置51又は副制御装置52の何れか一つに接続又は組み込まれることにより時間管理ができるのである。
【0063】
図4の制御回路構成例においては、設定時刻データを設定するための設定操作手段58は副制御装置52に、設定時刻データを設定可能な状態と設定不可能な状態とに切り替えるための設定切替手段59は、主制御装置51に接続されている。主制御装置51と副制御装置52は、シリアル通信ライン53を介して接続されるので、相互にデータの交信が可能であり、かかる構成を可能としている。
【0064】
図5は、時刻管理部60の内部構成をより詳しく説明するためのものである。
標準電波アンテナ65は、日本国において現在2箇所(福島県及び佐賀県/福岡県)の標準電波送信所から発信されている時刻情報を含む標準電波信号を搬送する2種類の搬送周波数である40KHzと60KHzに対応している。
【0065】
図5に示すように、標準電波アンテナ65が受信した時刻に関する情報を含む標準電波は、標準電波受信部601に入力される。標準電波受信部601は、たとえば周波数同調選択回路、受信回路、復調回路及び時刻データ出力回路とから構成されている。
【0066】
ここで、周波数同調選択回路は、複数の周波数帯域の電波の中から特定周波数の標準電波を取り入れるための周波数同調回路又は選択回路である。このようにして同調又は選択された特定周波数帯域の信号は、受信回路に入力されて波形整形等の処理がなされた上で、復調回路に入力される。
【0067】
復調回路においては、時刻に関する情報を含む標準電波の中からコード信号を復調して出力する。現在時刻情報を含むコード信号はパルス幅変調がなされており、2進コードを構成する1及び0がコード信号の所定のパルス幅に対応付けられている。
コード信号の中には、基準マーカとポジションマーカと呼ばれる復調処理に必要なマーカ信号が含まれており、これにより一連のコード信号から現在時刻情報を読み出すことができる。復調された現在時刻情報は、標準電波受信部601内の時刻データ出力回路から次段の内部時計調整部602に送られる。
【0068】
一方、時刻管理部60には、内部時計603が組み込まれている。内部時計603は、安定した所定の周波数で発振する水晶振動子に基づいて駆動される現在時刻記憶部604と当該現在時刻記憶部604が出力する現在時刻データを出力する現在時刻データ出力回路605により構成されている。
【0069】
ここで、内部時計調整部602は、内部時計603内の現在時刻記憶部604における現在時刻データを、標準電波受信部601から送られた極めて正確な現在時刻情報に修正するのである。これによって、本遊技機は、遊技場の従業員の手動操作に拠らず、常に正確な現在時刻データに自動修正されている。そして、この現在時刻データは、多くの遊技機間において一致し、時間表示のズレは生じていないのである。
【0070】
一方、時刻管理部60は、当該遊技場の営業開始時刻データと営業終了時刻データとリセット処理時刻データとを含む営業時刻データを記憶する営業時刻記憶部607と少なくとも営業終了時刻データ及びリセット処理時刻データを出力する営業終了時刻出力回路608とからなる営業時間格納部606を備えている。営業時刻記憶部606に記憶される開店時刻及び閉店時刻は、遊技機に備えられた操作設定部58によって設定又は変更される。
【0071】
このように、時刻管理部60からは、極めて正確な現在時刻データと、当該遊技場の営業終了時刻データ及びリセット処理時刻データが出力されるので、本遊技機の制御装置は、正確な時間情報を保持すると共に、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、遊技者による遊技操作可能なアクティブ状態から遊技操作不可能な非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。ここで、前記アクティブ状態とは、例えば、払出・発射制御装置63の停止や、表示装置5による遊技終了表示(図12)等を意味するものである。
【0072】
図6は、時刻管理部60内の内部時計603が、時刻に関する情報を含む標準電波に基づく正確な時間情報を記憶するまでの制御フローを示すものである。
【0073】
図6の制御フローにおいて、標準電波アンテナ65は時刻に関する情報を含む標準電波を受信し(S1),受信信号は標準電波受信部601に入力される。標準電波受信部601では、入力された受信信号を復調し(S2),復調された現在時刻情報を内部時計調整部602に出力するのである。内部時計調整部602においては、内部の現在時刻記憶部604に格納されている現在時刻データを抽出し(S3),これと復調された前記標準電波の現在時刻情報に相違がある場合には、これを修正して現在時刻データとして出力するのである(S4)。そしてこの現在時刻データは現在時刻記憶部604に記憶されるのである(S5)。
【0074】
図7は、図4に示す制御装置の構成形態において、副制御装置52(図4)に接続された設定操作手段58と、主制御装置51に接続された設定切替手段59を用いて遊技場の営業時間情報を入力する場合の制御フローの例を示す。尚、設定操作手段58と設定切替手段59の例は図10に示される。
【0075】
図7の制御フローにおいて、遊技機1(30)が、設定切替手段59がOFF側に回されている状態になっている場合、すなわち「設定モード」が“No”の場合(S10)、主制御装置51は通常の遊技制御のための処理を行う(S11)。一方、設定切替手段59がON側に回されている状態になっている場合、すなわち設定モードが“Yes”の場合には、主制御装置51は設定を行わせるため、設定メニュー画面の表示および入力されたデータの営業時間格納部606への格納を行う設定プログラムの起動を実行し(S12)、表示装置(図1の5、図2の37)に設定メニュー画面を表示出力させる(S13)。次に、設定操作手段58の操作(例えば十字キー59cにより「営業時間」設定の選択がなされ(S14)、続いて十字キー59c、ボタン59a、59bの操作により営業時間情報の選択・入力決定を行う(S15)。入力された営業時間情報は営業時間格納部606に書き込まれることによって当該遊技場の営業時間情報(たとえば、営業開始時刻、営業終了時刻及びリセット処理時刻データ)が記憶されるのである(S16)。
【0076】
図8は、時刻管理部60の内部時計603から出力された現在時刻データとしての現在時刻と、営業時刻記憶部604に記憶されている営業時刻データとしての営業時間とに基づいて行われる制御フローの例を示す。
【0077】
図8において、メインCPU54から内部時計603に時刻情報が照会された場合(S20)、時刻管理部60は、現在時刻記憶部604に記憶されている現在時刻と営業時刻記憶部607に記憶されている営業時間情報を出力し(S21)、当該現在時刻が営業外であるか否かが判断される(S22)。ここで、現在時刻が営業時間内であれば、営業時間内であることを示すフラグをメインRAM55内の所定アドレスに書き込み(S23)、現在時刻が営業時間外であれば、営業時間外であることを示すフラグをメインRAM55内の所定アドレスに書き込む(S25)。
【0078】
さらに、現在時刻が時刻管理部60から出力される営業終了時刻を経過し上記営業時間外を示すフラグがセットされた場合には、メインCPU54は、本遊技機を非アクティブ状態にするための処理を行う(S26)。この非アクティブ状態の態様の一つの例としては、発射制御装置63の制御停止が挙げられる。
図9は、時刻管理部60の営業時間格納部606から出力された設定時刻データとしてのリセット処理時刻に基づいて行われる制御フローの例を示す。
図9において、メインCPU54から営業時刻格納部606にリセット処理時刻が照会された場合(S30),時刻管理部60は、現在時刻記憶部604にきおくされている現在時刻と営業時刻格納部606に記憶されているリセット処理時刻とを出力し(S31),当該現在時刻がリセット処理時刻であるか否かが判断される(S32)。ここで、現在時刻がリセット時刻であれば、メインCPU55は、遊技者にリセット処理を希望するか否かを選択させ(S33),遊技者が希望する場合にはイニシャライズ処理を行う(S34)。イニシャライズ処理としては、例えばRAM(図3におけるメインRAM55,サブRAM72等)における遊技の状態に関するテンポラリデータ等を格納する所定領域をクリアする処理がある。
【0079】
次に、図10及び図11に基づいて、上記した営業時間やリセット処理時間としての設定時刻データの設定の操作手順について説明する。本遊技機においては、遊技者に正確な現在時刻情報と営業時刻情報、特に営業終了時刻に基づいて所定の制御を行うようにしている。このため、少なくとも開店時刻及び閉店時刻を含む営業時間情報とリセット処理時刻とを予め設定しておく必要がある。この設定は遊技場側で行われる。
【0080】
図10は、営業時間を含むデータを設定するために使用する設定操作手段58の例を示す。図10に示すように、本設定操作手段58は、二つの押しボタンからなる設定操作手段58a、58bと、4方向の方向を入力する十字キー58cとからなる。時間情報の入力に関しては、設定錠59は、上記した本発明の主要な要素を成す時刻管理部60(図5)内に設けられた営業時刻情報記憶部607に記憶された営業時刻情報データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替えるために用いられる。そして、設定操作手段58(ボタン58a、58bおよび十字キー58c)は、営業時刻情報データが設定変更可能な状態において営業時刻情報データを設定(入力)するために用いられる。
【0081】
次に、設定錠59と設定操作手段58を用いて、営業時間格納部606に営業時刻情報データを入力する手順の例について述べる。なお、図1に示すスロットマシン1では十字キー26、ボタン27,28が設定操作手段58となり、また図2に示すパチンコ遊技機30においては、十字キー41、ボタン42,43が設定操作手段58となるものとする。
【0082】
本遊技機の内部など遊技者の手の及ばない箇所などに、遊技機1(30)の設定モードを選択するための設定錠59が設けられている。この設定錠59を所定の方向(例えば、右側)にまわして「設定モード」をONの状態とすれば、表示装置5(37)の表示は、時間等のデータ設定が可能な「設定モード」となり、この設定モードが表示装置5(37)に表示される。
【0083】
主電源投入時などの所定のタイミングにおいて設定錠59がONになるように設定鍵が回されていると、設定錠59が接続されている主制御装置51若しくは副制御装置52は設定錠59の状態を検知して本遊技機1(30)が設定モードになっていると検知し、表示装置(図1の5、図2の37)に図11に示されているような「設定メニュー」の画面を表示する。ここで設定操作手段58であるボタン27、28(58a、58b)及び十字キー26(58c)の操作により、「営業時間設定」メニューの選択をする。この選択により営業時間設定画面が表示され、そして、この「営業時間設定」画面の中で「営業開始時刻」を選択する。次に「営業開店時刻」を十字キー58c、“O”ボタン58a、及び“X”ボタン58bの操作により、所定の営業開始時刻を入力・設定する。
【0084】
「営業終了時刻」の設定も同様に、「営業時間設定」画面の中で「営業終了時刻」を選択する。次に「営業終了時刻」のデータを十字キー58c、“O”ボタン58a、及び“X”ボタン58bの操作により、選択/入力し、所定の営業終了時刻を設定する。
【0085】
このようにして、営業時刻情報の設定が終了したら、再び設定操作手段58(設定釦27、28および十字キー26)の操作により「設定メニュー」に戻し、遊技機の背面に設けられている設定錠59を左側にまわしてOFFの状態とすれば、表示装置5(37)の表示は、通常の遊技時の表示となる。
【0086】
図12は、現在時刻が営業終了時刻に至り、本遊技機が停止されたことを報知する表示例を示す。この時、例えば、図1に示すスロットマシン1の場合ではレバー19の操作を停止する。また、図2に示すパチンコ遊技装置30では、例えば発射ハンドル35の操作に拘わらず発射制御装置63の処理を停止する。
また、本遊技機はスロットマシン1である場合、非アクティブ状態の他の形態として、メダル投入口22から投入されたメダルをキャンセルしてそのまま払出口15に返却する処理がある。このような処理により、遊技客は、遊技時間外においては遊技が受け付けられず遊技を続行することができないため速やかに遊技を終了することとなる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明に係る遊技機においては、上記の構成により、電波時計から出力される正確な時刻に基づいて管理されるので遊技場従業員の手作業に委ねることなく正確な時間修正が行われ、遊技場における全ての遊技機を一斉に、設定時刻の到来に伴って所定の制御を行うことを可能としたのである。
【0088】
そして、前記制御装置は、遊技の主たる制御を行う主制御装置と、前記主制御装置からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う副制御装置とから構成され、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能にしている。
【0089】
また、本遊技機においては、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、営業時間終了の上記所定の処理の一つの態様として遊技者による遊技の実行をアクティブ状態から非アクティブ状態に変更するのである。同様に、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することも可能である。
【0090】
さらに、本遊技機は、前記主制御装置を初期状態にイニシャライズする初期リセット回路を備えることより、現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となった時には、当該初期化リセット回路を作動させて遊技機の制御状態をリセット処理し、当該遊技機の特別遊技状態や連続入賞状態等を解消することができるのである。
【0091】
本遊技機は、上記した設定時刻データとしての営業時間情報を設定するために、前記設定時刻記憶部に記憶された設定時刻データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替える設定切替手段と、前記設定変更可能な状態において前記設定時刻データを設定するための設定操作手段とを備えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例の遊技機であるスロットマシンの外観斜視図を示す。
【図2】本発明の他の実施例の遊技機であるパチンコ遊技機の正面図を示す。
【図3】本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機における制御装置の第1の構成例をブロック図として示す。
【図4】本遊技機の一態様であるパチンコ遊技機における制御装置の第2の構成例をブロック図として示す。
【図5】時刻管理部の内部構成の例を示す。
【図6】時刻管理部内の内部時計が、時刻情報を含む標準電波に基づく正確な時間情報を記憶するまでの制御フローの例を示す。
【図7】本遊技機の営業時間情報を入力する際の制御フローの例を示す。
【図8】内部時計から出力された現在時刻と、営業時刻記憶部に記憶されている営業時間とに基づいて行われる制御フローの例を示す。
【図9】時刻管理部の営業時間格納部から出力された設定時刻データとしてのリセット処理時刻に基づいて行われる制御フローの例を示す。
【図10】営業時間を含むデータを設定するために使用する操作設定部の例を示す。
【図11】「設定メニュー」画面と「営業時間設定」画面の例を示す。
【図12】本遊技機が停止されたことを報知する表示例を示す。
【図13】データ設定の可能状態と不可能状態を切り替えるための設定切替手段の例を示す。
【符号の説明】
1:スロットマシン
5:スロットマシンの表示装置
21L、21R:スロットマシンのスピーカ
30:パチンコ遊技機
37:パチンコ遊技機の表示装置
46L、46R:パチンコ遊技機のスピーカ
51:主制御装置
52:副制御装置
58:設定操作手段
59:設定切替手段
60:時刻管理部
62:初期リセット回路
65:標準電波アンテナ
601:標準電波受信部
602:内部時計調整部
603:内部時計
606:営業時間格納部
Claims (7)
- 遊技者に有利な状態と不利な状態とに遊技状態を制御可能な制御装置を備えた遊技機において、
標準電波を受信するアンテナと、
前記アンテナが受信した標準電波に基づいて遊技機内部の時刻情報を管理する時刻管理部とを備え、
前記時刻管理部は、前記アンテナが受信した標準電波を復調して現在時刻情報を得る標準電波受信部と、現在時刻を示す現在時刻データを記憶する内部時計と、前記標準電波受信部により得られた現在時刻情報に基づいて前記内部時計が記憶する現在時刻データを調整する内部時計調整部と、予め設定された設定時刻を示す設定時刻データを記憶する設定時刻記憶部とを備え、
前記現在時刻データに基づく現在時刻が前記予め設定された設定時刻データに基づく設定時刻となったことを契機として、前記制御装置が行う遊技の実行に関する制御に対して所定の制御を行うことを特徴とする遊技機。 - 前記制御装置は、遊技の主たる制御を行う主制御装置と、
前記主制御装置からの信号に基づいて遊技機における演出表示及び音声出力の制御処理を行う副制御装置とからなり、
前記時刻管理部は、前記主制御装置又は副制御装置の何れか一つに接続又は組み込まれることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記所定の制御は、遊技者による遊技の実行をアクティブ状態から非アクティブ状態に変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記所定の制御は、遊技者による遊技の実行を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記主制御装置を初期状態にイニシャライズする初期リセット回路を備え、
前記所定の制御は、前記初期化リセット回路を作動させるリセット処理であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記リセット処理の実行を遊技者により選択可能にするためのリセット選択手段を備える請求項5に記載の遊技機。
- 前記遊技機は、前記設定時刻記憶部に記憶された設定時刻データを設定変更可能な状態と設定変更不可能な状態とに切り替える設定切替手段と、前記設定変更可能な状態において前記設定時刻データを設定するための設定操作手段とを備えたことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003156059A JP2004357729A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003156059A JP2004357729A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004357729A true JP2004357729A (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=34050252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003156059A Withdrawn JP2004357729A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004357729A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014090816A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Dei Raito:Kk | 遊技機 |
JP2015186517A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-29 | 株式会社三共 | スロットマシン |
JP2016123515A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP2017108989A (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 株式会社大都技研 | 遊技台 |
-
2003
- 2003-05-30 JP JP2003156059A patent/JP2004357729A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014090816A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Dei Raito:Kk | 遊技機 |
JP2015186517A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-29 | 株式会社三共 | スロットマシン |
JP2016123515A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP2017108989A (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 株式会社大都技研 | 遊技台 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005073755A (ja) | 遊技機 | |
JP2006204626A (ja) | 遊技機 | |
JP4969938B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2005296355A (ja) | 遊技機 | |
JP2005080784A (ja) | 遊技機 | |
JP2004357726A (ja) | 遊技機 | |
JP2007044421A (ja) | 遊技機 | |
JP2007000417A (ja) | 遊技機 | |
JP2007029642A (ja) | 遊技機 | |
JP2007007133A (ja) | 遊技機 | |
JP5564458B2 (ja) | 遊技台 | |
JP2004357729A (ja) | 遊技機 | |
JP4485825B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2006325651A (ja) | 遊技機 | |
JP5715980B2 (ja) | 遊技台 | |
JP2005073796A (ja) | 遊技機 | |
JP6671774B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2006320536A (ja) | 遊技機 | |
JP2004141489A (ja) | 遊技機 | |
JP6078768B2 (ja) | 遊技台 | |
JP2007029643A (ja) | 遊技機 | |
JP2012200432A (ja) | 遊技台 | |
JP2005131377A (ja) | 遊技機 | |
JP2006149651A (ja) | 遊技機 | |
JP2008006113A (ja) | 遊技機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060517 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060811 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080124 |