JP2004357091A - ミキサ回路 - Google Patents

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Takeshi Mitsunaka
健 満仲
Naohiro Suyama
尚宏 須山
Masayuki Miyamoto
雅之 宮本
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Abstract

【課題】カスコード段トランジスタサイズや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタが飽和領域で動作でき、良好な変換電圧利得および線形性を有するミキサ回路を提供する。
【解決手段】入力されたRF信号を増幅するカスコード接続された増幅段トランジスタM1およびカスコード段トランジスタM2と、上記カスコード段トランジスタM2の出力端子に接続された第1の出力負荷12と、上記カスコード段トランジスタM2から出力されたシングルエンド信号を差動信号に変換するバルン2と、上記バルン2からの差動信号と局部発振信号とを混合するスイッチ回路3とを備える。上記増幅段トランジスタM1とカスコード段トランジスタM2との接続点に、増幅段トランジスタM1に電流を流す電流源11を接続する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体素子を用いたミキサ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なミキサ回路は、高周波信号(RF)と局部発振信号LOの乗算結果として中間周波信号(IF)を生成する。テレビチューナー等に用いられる広帯域の無線通信では、チャンネル間の相互干渉を防ぐために、線形性の高い(歪の小さい)ミキサ回路が必要となる。さらに、高周波帯で信号を増幅するには、コストのかかるアンプを何段も用意する必要がある。したがって、線形性を確保しつつ、変換電圧利得を向上できるようなミキサ回路を半導体集積回路で構成し、かつ低電力で駆動するためには、従来と異なるミキサ回路の構成が必要となる。
【0003】
上記ミキサ回路の一つとして、図10に示すようなギルバートセル型ミキサとよばれる回路がある(例えば、非特許文献1参照)。このギルバートセル型ミキサの回路構成は、1つの差動ペア回路(増幅段)と、2つの差動ペア回路(スイッチ段)を交差接続した回路を直列に接続する。図10に示す回路は、RF信号および局部発振信号LOの両方が、バランス入力(入力端子が2個あり、その2端子間に信号を加える)される。図10においてMAは電流源となるトランジスタ、MB,MCは増幅段を構成するトランジスタであり、MD〜MGはスイッチ段を構成するトランジスタ、111,112は出力負荷である。
【0004】
上記ギルバートセル形ミキサは、RF信号が差動で増幅段トランジスタに入力するが、このとき、増幅段トランジスタMB,MCで発生する雑音は、
【0005】
【数1】
Figure 2004357091
で表される。ここで、kはボルツマン定数、Tは温度、Rは負荷111,112のインピーダンス、γは係数、Gはトランジスタのトランスコンダクタンスを表す。上式により、増幅段トランジスタが差動であるために、信号源に対する雑音の影響が大きくなるという問題がある。
【0006】
また、上記ギルバートセル型ミキサは、電流源としてトランジスタMAを用いているため、トランジスタを3段に積み上げた構成となり、トランジスタの駆動電圧を十分に保つために電源電圧が高くなるという問題もある。
【0007】
図11は、低雑音性能と低電源電圧化を同時に実現させるミキサ回路を示す。上記ミキサ回路は、低雑音増幅器(以下、LNAという)101の出力を、DC電圧をカットするキャパシタ122を介して差動信号を生成するバルン102を通した後、バルン102からの差動信号と局部発振回路104からの局部発振信号LOがスイッチ回路103にバランス入力されて周波数変換される。図11において、LNA101の一般的な構成の一つとして、カスコード接続型のLNAを用いている。
【0008】
このカスコード接続型のLNA101は、抵抗などの素子113を通してバイアス電圧を与えたRF信号を増幅する増幅段トランジスタM101と、カスコード段として一定電圧を与えたトランジスタM102と、そのカスコード段トランジスタM102に接続された出力負荷121とを有する。RF信号は抵抗などの素子113を通してバイアス電圧が与えられ、線形性を保つための負荷114,115をそれぞれ増幅段トランジスタM101のゲート,ソースに接続することが多い。
【0009】
図11に示すミキサ回路において、RF信号が入力される増幅段トランジスタで発生する雑音は、
【数2】
Figure 2004357091
となり、図10に示したギルバートセル型ミキサに比べ、増幅段の雑音信号の発生を半分に低減する効果がある。
【0010】
また、図11に示したミキサ回路において、スイッチ回路103は、LNA101に流れる電流と独立している。このため、LNA101に流す電流の最適値と、スイッチ回路に流す電流の最適値とが独立して設定できる利点に加え、トランジスタを2段以上に組むことがないため、電源電圧を抑えることも可能となる。
【0011】
【非特許文献1】
アラン・ビー・グレベン(Alan B. Grebene)著、「バイポーラおよびMOSアナログ集積回路デザイン(Bipolar and MOS Analog Integrated Circuit Design)」、第1版、ウィリー・インターサイエンス(Wiley−Interscience)、1984年1月9日、p.469〜479
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このような図11に示すミキサ回路では、LNA101から出力されるシングルエンド信号をバルン102により差動信号に変換し、LNA101で増幅されたRF信号および局部発振信号LOがバランス入力するスイッチ回路103で周波数変換するミキサ回路において、変換電圧利得および線形性を向上させる手法の1つに、LNA101の動作電流の増加を挙げることができる。しかし、そのままの構成では、電流増加に伴って増幅段トランジスタが飽和領域で動作できなくなるため、増幅段およびカスコード段トランジスタサイズまたは電源電圧の増加を余儀なくされる。
【0013】
ところで、差動信号を生成するバルンを通してスイッチ回路のトランジスタをみたインピーダンスは、RF信号の幅広い周波数帯域に対して一定とならない。また、動作電流を増加させる目的で、LNAの増幅段およびカスコード段トランジスタサイズを増加させると、カスコード段トランジスタサイズに依存してLNAの出力インピーダンスが小さくなり、2つのインピーダンスの関係により、RF信号の周波数によっては、LNAからスイッチ回路への信号伝達が弱まってしまう。以上のような問題のため、変換電圧利得および線形性を向上させる目的で、LNAのカスコード段トランジスタサイズは、あるサイズ以上に大きくすることはできない。
【0014】
そこで、この発明の目的は、カスコード段トランジスタサイズや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタが飽和領域で動作でき、良好な変換電圧利得および線形性を有するミキサ回路を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のミキサ回路は、入力信号用端子を介して入力された入力信号を増幅するカスコード接続された増幅段トランジスタおよびカスコード段トランジスタと、上記カスコード段トランジスタの出力端子に接続された第1の出力負荷と、上記カスコード段トランジスタから出力されたシングルエンド信号を差動信号に変換するバルンと、上記バルンからの差動信号と局部発振信号とを混合するスイッチ回路とを備えたミキサ回路であって、上記増幅段トランジスタと上記カスコード段トランジスタとの接続点に接続され、上記増幅段トランジスタに電流を流す電流源を備えたことを特徴とする。
【0016】
上記構成のミキサ回路によれば、増幅段トランジスタに流す電流を増加しても、その増加分を電流源(電流パス)により流すことができるので、動作電流を増加してもカスコード段トランジスタサイズや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタが飽和領域で動作可能となる。
【0017】
一般的なLNAの電流パラメータは、増幅段とカスコード段トランジスタに流れる電流であったが、この発明によって新たに電流源に流れる電流パラメータが加わるため、LNAの出力インピーダンスを最適な状態に保ったまま、3次相互変調歪インターセプトポイント(IIP3)および変換電圧利得(ゲイン)を所望の値に調整することが可能となる。また、高いゲインを得るのために必要となる大きな電流量でも対処可能となるため、ミキサ回路としての性能がさらに向上する。
【0018】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記入力信号がゲートに印加される上記増幅段トランジスタのドレインに、ゲートに一定電圧が印加された上記カスコード段トランジスタのソースを接続し、上記カスコード段トランジスタのドレインに上記第1の出力負荷の一端と上記バルンの入力端を接続し、上記増幅段トランジスタと上記カスコード段トランジスタとの接続点に上記電流源としてトランジスタを接続したことを特徴とする。
【0019】
上記実施形態のミキサ回路によれば、上記増幅段トランジスタのサイズとカスコード段トランジスタを用いて構成されるLNAは、ゲートに第1の入力信号(RF)が加えられる増幅段トランジスタのドレインに、ゲートに一定電圧を加えたカスコード段トランジスタのソースを接続し、そのドレインは、LNAの出力端子となると同時に第1の出力負荷を接続する。このLNAの出力には、差動信号を生成するバルンの入力端を接続する。
【0020】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記スイッチ回路は、上記バルンの一方の出力端にソースが接続され、ゲートに局部発振信号が印加される第1,第2のトランジスタからなるトランジスタ作動対と、上記バルンの他方の出力端にソースが接続され、ゲートに局部発振信号が印加される第3,第4のトランジスタからなるトランジスタ作動対とを有し、上記第1,第3のトランジスタのドレインを互いに接続すると共に、上記第2,第4のトランジスタのドレインを互いに接続したことを特徴とする。
【0021】
上記実施形態のミキサ回路によれば、差動信号を生成するバルンの出力端には、それぞれ差動対を構成する第1,第2のトランジスタのソースと、第3,第4のトランジスタのソースとが接続し、第1〜第4のトランジスタのゲートは、局部発振信号が加えられる。第1,第3のトランジスタのドレイン同士および第2,第4のトランジスタのドレイン同士を接続することで、入力信号と局部発振信号との混合した信号を生成する。
【0022】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記増幅段トランジスタが飽和領域で動作するように上記電流源により上記増幅段トランジスタのドレインバイアス電流が調整されていることを特徴とする。
【0023】
上記実施形態のミキサ回路によれば、上記増幅段トランジスタが飽和領域で動作するように電流源により増幅段トランジスタのドレインバイアス電流を調整することによって、増幅段トランジスタが線形領域にならないように電圧を補償することができる。
【0024】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記増幅段トランジスタのサイズと上記カスコード段トランジスタのサイズとが異なる大きさであることを特徴とする。
【0025】
上記実施形態のミキサ回路によれば、通常、カスコード段トランジスタと、増幅段トランジスタは、電流密度を一定にするために同サイズのトランジスタを用いるが、その間に電流源を挟むため、増幅段トランジスタの電流密度を増やすことで、ゲインを稼ぐことができると共に、上記増幅段トランジスタのサイズとカスコード段トランジスタを用いて構成されるLNAの出力インピーダンスと、バルンを通してみたスイッチ側の入力インピーダンスとのマッチングを取りやすくすることができる。
【0026】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記電流源は、カスコード接続された複数のトランジスタであることを特徴とする。
【0027】
上記実施形態のミキサ回路によれば、電流源をカスコード接続された複数のトランジスタで構成することは、電流源を見たインピーダンスを高く設定することができ、電源側への信号の漏れを抑えることができる。また、電流源としてのカスコード接続された複数のトランジスタのうちの電源側のトランジスタが線形動作をしていても、電流源として動作できる。
【0028】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記電流源に流れる電流をバイアス電圧により制御することを特徴とする。
【0029】
上記実施形態のミキサ回路によれば、バイアス回路で電流源に流れる電流を制御できるので、ばらつきに強くできると共に、温度変化による電流の調整ができる回路を組むことが可能となる。
【0030】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記スイッチ回路の出力端に接続された第2の出力負荷を備えたことを特徴とする。
【0031】
上記実施形態のミキサ回路によれば、上記スイッチ回路の出力端に第2の出力負荷を接続することで、電圧信号を取り出すことができ、スイッチ回路の出力インピーダンスの調整ができる。また、スイッチ回路における最適なゲイン、IIP3等の調整が可能になる。
【0032】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、上記入力信号用端子とグランドとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とする。
【0033】
上記実施形態のミキサ回路によれば、周波数帯域の広いRF信号が入力される場合、信号の反射を抑える回路が必要となるが、入力信号用端子とグランドとの間に接続されたインピーダンス素子によって、反射を抑えることができると共に、増幅段トランジスタの入力インピーダンスを調整することができる。
【0034】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、上記カスコード段トランジスタと上記第1の出力負荷とを接続する接続点と、上記入力信号用端子との間にフィードバック回路を接続したことを特徴とする。
【0035】
上記実施形態のミキサ回路によれば、周波数帯域の広いRF信号が入力される場合、信号の反射を抑える回路が必要となるが、カスコード段トランジスタと第1の出力負荷とを接続する接続点と入力信号用端子との間にフィードバック回路によって反射を抑えることができる。また、増幅段トランジスタの入力インピーダンスを調整することができ、ミキサ回路全体としての広帯域なRF信号に対して、ミキサ回路全体のゲイン平坦性を保つことができる。
【0036】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記カスコード段トランジスタと上記第1の出力負荷とを接続する接続点と上記バルンの入力端との間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とする。
【0037】
上記実施形態のミキサ回路によれば、上記カスコード段トランジスタと第1の出力負荷とを接続する接続点からバルンを介してスイッチ回路側を見たインピーダンスは、周波数に対する変化が減少するので、広い周波数帯域のRF信号に対して、どの周波数でも平坦なインピーダンスマッチングを取る手助けとなる。
【0038】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記バルンの出力端と上記スイッチ回路の入力端との間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とする。
【0039】
上記実施形態のミキサ回路によれば、上記カスコード段トランジスタと第1の出力負荷とを接続する接続点からバルンを介してスイッチ回路側を見たインピーダンスは、周波数に対する変化が減少するので、広い周波数帯域のRF信号に対して、どの周波数でも平坦なインピーダンスマッチングを取る手助けとなる。
【0040】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、上記入力信号用端子と上記増幅段トランジスタとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とする。
【0041】
上記実施形態のミキサ回路によれば、インダクティブデジェネレーションという技術で、増幅段トランジスタとカスコード段トランジスタを用いて構成されるLNAの出力インピーダンスマッチングを取ると共に、線形性を良くする。
【0042】
また、一実施形態のミキサ回路は、上記増幅段トランジスタの接地側端子とグランドとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とする。
【0043】
上記実施形態のミキサ回路によれば、インダクティブデジェネレーションという技術で、増幅段トランジスタとカスコード段トランジスタを用いて構成されるLNAの出力インピーダンスマッチングを取ると共に、線形性を良くする。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のミキサ回路を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0045】
(第1実施形態)
この発明の第1実施形態のミキサ回路の構成に関し、図1を参照して説明する。図1において、1は入力端子を介して入力されたRF(無線周波数)信号を増幅するLNA(低雑音増幅器)、2は上記LNA1からのRF信号(シングルエンド信号)を差動信号に変換するバルン、3は上記バルン2からの差動信号と局部発振信号LOを混合するスイッチ回路、4は上記スイッチ回路3に局部発振信号LOを供給する局部発振回路である。上記増幅段トランジスタM1およびカスコード段トランジスタM2はカスコード接続されている。
【0046】
上記LNA1において、M1は高周波信号RFを増幅する増幅段トランジスタ、M2は高出力インピーダンスを達成するためのカスコード段トランジスタ、11は電流源(電流パス)、12はLNA1の変換電圧利得を与える第1の出力負荷である。上記LNA1の出力端子A(カスコード段トランジスタM2と第1の出力負荷11との接続点)とバルン2の入力端を接続している。上記バルン2の差動信号が出力される出力端を、スイッチ回路3の第1の入力端に接続している。同時に、スイッチ回路3は、局部発振回路4からの局部発振信号LOが第2の入力端に加えられることで、スイッチング動作して、中間周波信号IF(図1のIF+,IF−)を出力する。
【0047】
上記局部発振信号LOは、信号波形のピークが電源電圧に至らない範囲で、最大の変換電圧利得が得られるような強度の信号とする。実際の局部発振信号LOは、局部発振回路4の電圧制御発振器(VCO)から供給される。結果的に、RF信号と局部発振信号LOによるスイッチング動作により、積として中間周波信号IFを出力する。
【0048】
ここで、図1におけるミキサ回路の動作について説明する。上記LNA1の出力端子Aから差動信号を生成するバルン2を通して見たときのスイッチ回路3側の入力インピーダンスは、広い帯域のRF信号の周波数に対して一定にならない。同様に、LNA1の出力インピーダンスもRF信号の周波数に対して一定にはならない。しかしながら、出力インピーダンスの大きさを決定する一つの要素であるカスコード段トランジスタM2のインピーダンスを、ある程度の大きさに制限すると、LNA1の出力インピーダンスと、差動信号を生成するバルン2を通してスイッチ回路3を見た入力インピーダンスとの比によって、最適な信号伝達が起こる。
【0049】
これに対して、変換電圧利得(ゲイン)や3次相互変調歪インターセプトポイント(IIP3)を向上させる目的で、増幅段トランジスタM1の動作電流を増加させる電流源11を設けたことにより、カスコード段トランジスタM2のインピーダンスを制限したまま、増幅段トランジスタM1の電流量を調整することが可能になる。上記増幅段トランジスタM1の動作電流を増加しても、カスコード段のインピーダンスや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタM1の動作電流を最適な値に調整可能となる。
【0050】
一般的なLNA1の電流パラメータは、増幅段トランジスタM1とカスコード段トランジスタM2に流れる電流であったが、この発明によって新たに電流源11に流れる電流パラメータが加わるため、LNA1の出力インピーダンスを最適な状態に保ったまま、ゲインやIIP3を所望の値に調整することが可能となる。また、スイッチ回路3は、LNA1とは別に電流値が調整できるため、LNA1に最適な電流値およびスイッチ回路3に最適な電流量が確保でき、ミキサ回路としての性能がさらに向上する。
【0051】
次に、この発明の第1実施形態のミキサ回路の構成に関し、図2を参照して具体的に説明する。図2において、1はLNA、2はバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。LNA1において、M1はRF信号を増幅する増幅段トランジスタ、M2は高出力インピーダンスを達成するためのカスコード段トランジスタ、M7はこの発明で提案する電流源を構成するトランジスタ、21はRF信号の広い周波数帯域に対してゲインを生成する第1の出力負荷としてのチョークコイルである。上記入力信号である高周波信号RFが増幅段トランジスタM1のゲートに印加され、増幅段トランジスタM1ののドレインにカスコード段トランジスタM2のソースを接続している。また、上記カスコード段トランジスタM2のドレインに第1の出力負荷12の一端を接続し、増幅段トランジスタM1とカスコード段トランジスタM2との接続点である出力端子Aに電流源11を接続している。RF信号は、抵抗などのインピーダンス素子23を通して与えられるバイアス電圧bias0とあわせて、増幅段トランジスタM1のゲートに供給される。
【0052】
上記LNA1の出力端子Aと、広い周波数帯域をもつ伝送線路トランスであるバルン2の一方の入力端を、DC電圧をカットするキャパシタ22を介して接続する。上記バルン2の他方の入力端をグランドに接続して接地することにより、バルン2の出力端から差動信号を出力する。上記バルン2の出力側は、その中心をグランドに接続して接地することにより、差動信号にDC成分の電位を与える。
【0053】
次に、上記バルン2の出力端は、スイッチ回路3の入力端(図2中のB点,C点)に接続している。上記スイッチ回路3は、トランジスタM3〜M6から構成されており、スイッチ回路3の一方の入力端であるB点には、トランジスタM3,M4のソースが、スイッチ回路3の他方の入力端であるC点には、トランジスタM5,M6のソースが接続されている。上記第1,第2のトランジスタの一例としてのトランジスタM3,M4および第3,第4のトランジスタの一例としてのトランジスタM5,M6のゲートには、局部発振回路4からの局部発振信号LOがそれぞれ印加される。上記トランジスタM3,M5のドレインを互いに接続すると共に、トランジスタM4,M6のドレインを互いに接続している。そして、トランジスタM4,M6のドレインの接続部と、トランジスタM3,M5のドレインの接続部からIF信号(図2ではIF+,IF−)を取り出す。
【0054】
ここで、図2に示すミキサ回路の動作について説明する。上記LNA1の出力端子Aからバルン2を通して見たときのスイッチ回路3側の入力インピーダンスは、広い帯域な信号成分を有するRF信号の周波数に対して一定にならない。同様に、LNA1の出力インピーダンスも広い帯域な信号成分を有するRF信号の周波数に対して一定にはならない。しかしながら、カスコード段トランジスタM2のサイズを、ある程度の大きさまでに制限すると、LNA1の出力インピーダンスと、差動信号を生成するバルン2を介してスイッチ回路3側を見た入力インピーダンスとの比によって、最適な信号伝達が起こる。
【0055】
これに対して、ゲインやIIP3を向上させる目的で、増幅段トランジスタM1の動作電流を増加させると、増幅段トランジスタM1のトランジスタサイズを増加させることになるが、電流源であるトランジスタM7を設けたことにより、カスコード段トランジスタM2のサイズを制限したまま、増幅段トランジスタM1のサイズを調整することが可能になる。これにより、増幅段トランジスタM1の動作電流を増加しても、カスコード段トランジスタM2のサイズや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタM1が飽和領域で動作可能となる。
【0056】
一般的なLNA1の電流パラメータは、増幅段とカスコード段トランジスタに流れる電流であったが、この発明によって新たに電流源となるトランジスタM7に流れる電流パラメータが加わるため、LNA1の出力インピーダンスを最適な状態に保ったまま、ゲインやIIP3を所望の値に調整することが可能となる。また、スイッチ回路3は、LNA1とは別に電流値が調整できるため、LNA1に最適な電流値と、スイッチ回路3に最適な電流量が同時に確保できる。ゲインやIIP3の調整が可能となったため、ミキサ回路としての性能がさらに向上する。また、電流源としてゲートにバイアス電圧bias2が印加されたトランジスタM7で構成することによって、バイアス回路による電流制御が可能となる。
【0057】
図2において、負荷21はチョークコイルとして説明したが、RF信号の周波数帯域に対して、ゲインを生成するのに十分なインピーダンスを持つ負荷であれば何でもよく、例としてトランジスタなどでも良い。また、差動信号を生成するバルン2は、出力端にDC電圧と増幅されたRF信号が差動で与えられるものであれば何でもよく、図2中に示したものに限定されるものではない。また、スイッチ回路3は、トランジスタM4〜M7で構成されたものに限定されるものではない。
【0058】
次に、この発明の第1実施形態のミキサ回路の他の構成に関し、図3を参照して説明する。図3において、1はLNAを構成する回路、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路である。LNA1において、トランジスタM8,M9はこの発明で提案する電流源を、より安定に電流を供給することを目的として、カスコード接続で構成したトランジスタである。上記トランジスタM8,M9のゲートには、それぞれバイアス電圧bias3,bias4が印加されている。
【0059】
このように、電流源を構成するトランジスタM8,M9をカスコード構成にすることにより、より厳密なバイアス回路による制御を可能にする。
【0060】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態のミキサ回路の構成に関し、図4を参照して説明する。なお、図4に示すミキサ回路は、スイッチ回路3の出力端に接続される負荷を除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0061】
図4において、1はLNA、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。上記第2の出力負荷31,32を電源電圧VDDとスイッチ回路3の出力端との間に接続している。上記第2の出力負荷31,32によりスイッチ回路3のゲインを生成する。
【0062】
上記LNA1は、上記第1実施形態のミキサ回路と同様に、RF信号を増幅する増幅段トランジスタM1と、高出力インピーダンスを達成するためのカスコード段トランジスタM2と、電流源(電流パス)11と、LNA1の変換電圧利得を与える第1の負荷12で構成されている。
【0063】
上記LNA1の出力端子Aとバルン2の入力端を接続している。上記バルン2の差動信号が出力される出力端をスイッチ回路3の第1の入力端に接続している。同時に、スイッチ回路3は、局部発振信号LOが第2の入力端に加えられることで、スイッチング動作をし、IF信号を出力する。
【0064】
この第2実施形態のミキサ回路では、上記第1実施形態のミキサ回路と同様の効果を有すると共に、スイッチ回路3の出力端に第2の出力負荷31,32を付加することによって、スイッチ回路3の出力インピーダンスの調整ができるようになる。また、スイッチ回路3における最適なゲイン、IIP3等の調整が可能になる。
【0065】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態のミキサ回路の構成に関し、図5を参照して説明する。なお、図5に示すミキサ回路は、LNAの入力端子に接続されるキャパシタとインピーダンス素子を除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0066】
図5において、1はLNA、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。また、RF信号が入力される入力端子とグランドとの間にインピーダンス素子41を接続すると共に、RF信号が入力される入力端子とLNA1の入力端との間にキャパシタ42を接続している。上記インピーダンス素子41は広帯域な信号成分を有するRF信号によって、周波数特性が劣化しないように設定している。また、RF信号は、DC電圧をカットするために接続されたキャパシタ42を介して増幅段トランジスタM1に入力される。上記LNA1は、上記第1実施形態のミキサ回路と同様に、RF信号を増幅する増幅段トランジスタM1と、高出力インピーダンスを達成するためのカスコード段トランジスタM2と、電流源(電流パス)11と、LNA1の変換電圧利得を与える第1の出力負荷12で構成されている。
【0067】
上記LNA1の出力端子Aとバルン2の入力端を接続している。上記バルン2の出力側をスイッチ回路3の第1の入力端に接続している。同時に、スイッチ回路3は、局部発振信号LOが第2の入力端に加えられることにより、スイッチング動作をし、IF信号を出力する。
【0068】
この第3実施形態のミキサ回路では、上記第1実施形態のミキサ回路と同様の効果を有すると共に、RF信号の入力端子とグランドとの間に、インピーダンス素子41を付加することにより、LNA1の入力インピーダンスを調整することができる。上記キャパシタ42によって、RF信号のDC電圧と、増幅段トランジスタM1にかかるバイアス電圧とをカット(分離)することで、増幅段トランジスタM1の入力に最適なDCバイアス電圧がかけられる。
【0069】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態のミキサ回路の構成に関し、図6を参照して説明する。なお、図6に示すミキサ回路は、入力側のフィードバック回路とキャパシタを除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0070】
図6において、1はLNA、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。上記LNA1の出力端子Aとバルン2の入力端を接続すると共に、出力端子AとRF信号が入力される入力端子との間にフィードバック回路51を接続している。上記フィードバック回路51は、DC電圧をカットするキャパシタ52、インダクタ53、抵抗54を直列に接続して構成されている。なお、このフィードバック回路は、回路設計に応じて、抵抗のみでも良いし、抵抗−キャパシタ、抵抗−インダクタ、抵抗−インダクタ−キャパシタなどのインピーダンス素子の何れの組み合わせでも良い。RF信号は、DC電圧をカットするために接続されたキャパシタ42を介して増幅段トランジスタM1のゲートに入力される。
【0071】
上記フィードバック回路51は、広帯域な信号成分を有するRF信号によって周波数特性が劣化しないように、かつ、広帯域な信号成分を有するRF信号に対してミキサ回路全体のゲイン平坦性を保つように設定されている。上記LNA1は、第1実施形態のミキサ回路と同様に、RF信号の増幅段トランジスタM1と、高出力インピーダンスを達成するためのカスコード段トランジスタM2と、電流源(電流パス)11と、LNA1の変換電圧利得を与える負荷12で構成されている。
【0072】
そして、上記バルン2の出力側は、スイッチ回路3の第1の入力端に接続している。同時に、スイッチ回路3は、局部発振回路4からの局部発振信号LOが第2の入力端に加えられることで、スイッチング動作をし、IF信号を出力する。
【0073】
この第4実施形態のミキサ回路では、上記第1実施形態のミキサ回路と同様の効果を有すると共に、フィードバック回路51を付加することにより、LNA1の入力インピーダンスを調整することができ、ミキサ回路全体としての広帯域なRF信号に対して、ミキサ回路全体のゲイン平坦性を保つことができる。また、上記キャパシタ42は、RF信号のDC電圧および増幅段トランジスタM1にかかるバイアス電圧をカットすることで、増幅段トランジスタM1の入力に最適なDCバイアス電圧がかけられる。
【0074】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態のミキサ回路の構成に関し、図7を参照して説明する。なお、図7に示すミキサ回路は、LNAとバルンとの間のインピーダンス素子を除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0075】
図7において、1はLNA、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。61はLNA1と差動信号を生成するバルン2との間に接続されたインピーダンス素子である。
【0076】
上記LNA1の出力端子Aからバルン2を介して見たスイッチ回路3側の入力インピーダンスは、広い帯域な信号成分を有するRF信号の周波数に対して一定にならない。同様に、LNA1の出力インピーダンスもRF信号の周波数に対して一定にはならない。しかしながら、カスコード段トランジスタM2のサイズを、ある程度の大きさまでに制限すると、LNA1の出力インピーダンスと、差動信号を生成するバルン2を通してスイッチ回路3を見た入力インピーダンスとの周波数毎の比によって、最適な信号伝達が起こる。さらに、インピーダンス素子61を接続することで、LNAの出力端子Aからバルン2を介してスイッチ回路3側を見たインピーダンスは、周波数に対する変化が減少する。したがって、LNA1からスイッチ回路3へのより最適な信号伝達が起こる。
【0077】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態のミキサ回路の構成に関し、図8を参照して説明する。なお、図8に示すミキサ回路は、バルンとスイッチ回路との間のインピーダンス素子を除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0078】
図8において、1はLNA、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。また、上記バルン2の出力端とスイッチ回路3の入力端との間にインピーダンス素子71,72を接続している。
【0079】
上記LNA1の出力端子Aからバルン2を介して見たスイッチ回路3側の入力インピーダンスは、広い帯域な信号成分を有するRF信号の周波数に対して一定にならない。同様に、LNA1の出力インピーダンスもRF信号の周波数に対して一定にはならない。しかしながら、カスコード段トランジスタM2のサイズを、ある程度の大きさまでに制限すると、LNA1の出力インピーダンスと、差動信号を生成するバルン2を介してスイッチ回路3側を見た入力インピーダンスとの周波数毎の比によって、最適な信号伝達が起こる。さらに、インピーダンス素子71,72を接続することで、LNAの出力A点から、差動信号を生成するバルン2を通してスイッチ回路3側を見たインピーダンスは、周波数に対する変化が減少する。したがって、LNA1からスイッチ回路3へのより最適な信号伝達が起こる。
【0080】
(第7実施形態)
次に、この発明の第7実施形態のミキサ回路の構成に関し、図9を参照して説明する。なお、図9に示すミキサ回路は、LNAに接続されたインピーダンス素子を除いて第1実施形態の図1に示すミキサ回路と同一の構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付している。
【0081】
図9において、1はLNAを構成する回路、2は差動信号を生成するバルン、3はスイッチ回路、4は局部発振回路である。また、RF信号が入力される入力端子と増幅段トランジスタM1との間にインピーダンス素子81を接続し、増幅段トランジスタM1の接地側端子とグランドとの間に、LNA1の線形性を向上させるインピーダンス素子82を接続している。
【0082】
この第7実施形態のミキサ回路では、上記第1実施形態のミキサ回路と同様の効果を有すると共に、インピーダンス素子81,82を接続することによって、LNA1の線形性が増し、ミキサ回路としての性能向上につながる。
【0083】
なお、この発明のミキサ回路の実施形態は、上記第1〜第7実施形態に限られるものではなく、例えば、第1〜第7実施形態を適宜組み合わせたものでもよい。
【0084】
また、上記第1〜第7実施形態では、nチャンネルMOSトランジスタを用いたLNA1を備えたミキサ回路について説明したが、pチャンネルMOSトランジスタやバイポーラトランジスタを用いたLNAを備えたミキサ回路にこの発明を適用してもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明のミキサ回路によれば、増幅段トランジスタに流す電流を増加しても、その増加分を電流源に流すことができるので、動作電流を増加してもカスコード段トランジスタサイズや電源電圧を増加することなく、増幅段トランジスタが飽和領域で動作可能となる。
【0086】
また、この発明によって新たに電流源に流れる電流パラメータが加わるため、LNAの出力インピーダンスを高く保ったまま、3次相互変調歪インターセプトポイント(IIP3)および変換電圧利得(ゲイン)を所望の値に調整することが可能となる。
【0087】
さらに、高いゲインを得るために必要となる大きな電流量でも対処可能となるため、ミキサ回路としての性能がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図2】図2は上記ミキサ回路の具体的な構成を示す回路図である。
【図3】図3は上記ミキサ回路の他の具体的な構成を示す図である。
【図4】図4はこの発明の第2実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図5】図5はこの発明の第3実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図6】図6はこの発明の第4実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図7】図7はこの発明の第5実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図8】図8はこの発明の第6実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図9】図9はこの発明の第7実施形態のミキサ回路の構成を示す図である。
【図10】図10は従来あるギルバードセル型ミキサ回路の構成を示す図である。
【図11】図11は一般的なLNAに、差動信号を生成するバルンとスイッチ回路を組み合わせた構成を示す図である。
【符号の説明】
1…低雑音増幅器(LNA)
2…バルン
3…スイッチ回路
4…局部発振回路
11…電流源(電流パス)
12…第1の出力負荷
31,32…第2の出力負荷
41,61,71,72,81,82…インピーダンス素子
51…フィードバック回路
52…キャパシタ
53…インダクタ
54…抵抗

Claims (14)

  1. 入力信号用端子を介して入力された入力信号を増幅するカスコード接続された増幅段トランジスタおよびカスコード段トランジスタと、上記カスコード段トランジスタの出力端子に接続された第1の出力負荷と、上記カスコード段トランジスタから出力されたシングルエンド信号を差動信号に変換するバルンと、上記バルンからの差動信号と局部発振信号とを混合するスイッチ回路とを備えたミキサ回路であって、
    上記増幅段トランジスタと上記カスコード段トランジスタとの接続点に接続され、上記増幅段トランジスタに電流を流す電流源を備えたことを特徴とするミキサ回路。
  2. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記入力信号がゲートに印加される上記増幅段トランジスタのドレインに、ゲートに一定電圧が印加された上記カスコード段トランジスタのソースを接続し、上記カスコード段トランジスタのドレインに上記第1の出力負荷の一端と上記バルンの入力端を接続し、上記増幅段トランジスタと上記カスコード段トランジスタとの接続点に上記電流源としてトランジスタを接続したことを特徴とするミキサ回路。
  3. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記スイッチ回路は、上記バルンの一方の出力端にソースが接続され、ゲートに局部発振信号が印加される第1,第2のトランジスタからなるトランジスタ作動対と、上記バルンの他方の出力端にソースが接続され、ゲートに局部発振信号が印加される第3,第4のトランジスタからなるトランジスタ作動対とを有し、上記第1,第3のトランジスタのドレインを互いに接続すると共に、上記第2,第4のトランジスタのドレインを互いに接続したことを特徴とするミキサ回路。
  4. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記増幅段トランジスタが飽和領域で動作するように上記電流源により上記増幅段トランジスタのドレインバイアス電流が調整されていることを特徴とするミキサ回路。
  5. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記増幅段トランジスタのサイズと上記カスコード段トランジスタのサイズとが異なる大きさであることを特徴とするミキサ回路。
  6. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記電流源は、カスコード接続された複数のトランジスタであることを特徴とするミキサ回路。
  7. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記電流源に流れる電流をバイアス電圧により制御することを特徴とするミキサ回路。
  8. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記スイッチ回路の出力端に接続された第2の出力負荷を備えたことを特徴とするミキサ回路。
  9. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、
    上記入力信号用端子とグランドとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とするミキサ回路。
  10. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、
    上記カスコード段トランジスタと上記第1の出力負荷とを接続する接続点と、上記入力信号用端子との間にフィードバック回路を接続したことを特徴とするミキサ回路。
  11. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記カスコード段トランジスタと上記第1の出力負荷とを接続する接続点と上記バルンの入力端との間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とするミキサ回路。
  12. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記バルンの出力端と上記スイッチ回路の入力端との間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とするミキサ回路。
  13. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記入力信号が入力信号用端子を介して上記増幅段トランジスタに入力され、
    上記入力信号用端子と上記増幅段トランジスタとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とするミキサ回路。
  14. 請求項1に記載のミキサ回路において、
    上記増幅段トランジスタの接地側端子とグランドとの間にインピーダンス素子を接続したことを特徴とするミキサ回路。
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