JP2004356136A - 半導体製造の工程管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】少ないデータ量で効率よく工程管理を行うことができる半導体製造の工程管理システムを得ること。
【解決手段】複数の半導体製造装置によって半導体ウエハを順次処理する複数の処理工程を有する半導体製造の工程管理システムにおいて、処理を行う1つの単位であるロット内の複数のウエハから、予め定めた作業条件に基づいて処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成した後、ウエハ群毎に各工程の処理を行うとともにウエハ群毎に工程管理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の半導体製造装置によって半導体ウエハを順次処理する複数の処理工程を有する半導体製造の工程管理システムにおいて、処理を行う1つの単位であるロット内の複数のウエハから、予め定めた作業条件に基づいて処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成した後、ウエハ群毎に各工程の処理を行うとともにウエハ群毎に工程管理を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体製造の工程管理システムに関するものであり、特に、ウエハ群毎の工程進捗管理を可能にする半導体製造の工程管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造工程においては半導体ウエハを所定の枚数毎にまとめて1つのロットを構成し、ロット毎に各製造加工処理を行っている。したがって、従来半導体集積回路装置の製造を効率良く行うための工程管理はロット毎に行っていた。
【0003】
しかしながら、半導体集積回路装置の加工処理を行う装置によっては、1つのロットを構成しているウエハの全てを一度に処理できない装置がある。従来、このような装置に対しては1つのロットを複数のグループに分割し、分割後のグループを1ロットとして製造処理を行い工程管理を行っていた。このため、一度分割したロットは全ての装置に対して分割したまま加工処理と工程管理を行わなければならず、工程管理の負荷が増大するといった問題があった。
【0004】
また、特許文献1に記載の工程管理システム(半導体設備用データ収集方法)では、ウエハ毎に識別番号を割り当てこの識別番号毎に作業条件や作業実績を管理することによって工程管理を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−299108号公報(第1,2項)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術によれば半導体集積回路装置を形成するためのウエハ全てに対して識別番号を割り当てる必要があり、全ウエハに対して作業条件や作業実績を管理する必要がある。したがって、同一ロットを構成するウエハが同一装置によって同一加工処理をなされるような場合であってもウエハ毎に工程管理を行っている。このため、半導体集積回路装置の製造工程管理をするためのデータは膨大となり製造工程管理システムに大きな負荷がかかるといった問題があった。
【0007】
この発明は上記に鑑みてなされたものであって、少ないデータ量で効率よく工程管理を行うことができる半導体製造の工程管理システムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる半導体製造の工程管理システムにあっては、複数の半導体製造装置によって半導体ウエハを順次処理する複数の処理工程を有する半導体製造の工程管理システムにおいて、処理を行う1つの単位であるロット内の複数のウエハから、予め定めた作業条件に基づいて処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成した後、ウエハ群毎に各工程の処理を行うとともにウエハ群毎に工程管理を行うことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、同じロット内のウエハから処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成しているため、工程管理の対象となるウエハ群の数が少なくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる半導体製造の工程管理システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
図1〜4に従って実施の形態にかかる半導体製造の工程管理システムにおけるウエハの製造処理手順について説明する。図1はこの発明の実施の形態にかかるロット分割方法を説明するための図である。図1は、製造工程毎に割り付けられた工程コード、ウエハ群の分割、統合状態を示すウエハ分割・統合処理フロー、この工程において使用可能な半導体製造装置を示している。図1に示すように製造工程はここでは工程コード100〜600までの6つの工程がある。ここで、1つの工程コードは1つの加工処理や1つの検査等の工程に対して割り付けられたものであり、半導体集積回路装置を形成するためのウエハは工程コード100から順に工程コード600までの処理がなされるものとする。
【0012】
また、ここでは半導体集積回路装置を形成するためのウエハは25枚で1ロットを構成している。したがって、加工処理を行う半導体製造装置からの制約等がない場合は1ロットを構成する25枚のウエハを分割することなくまとめて1つの半導体製造装置で処理するものとする。
【0013】
一方、加工処理を行う半導体製造装置からの制約等がある場合は1ロットを構成する25枚のウエハをウエハ群に分割して処理するものとする。なお、ここでのウエハ群は何枚のウエハで構成されるものであってもよく、1枚のみのウエハでウエハ群を構成しても良い。さらに、ウエハ群は同一ロット内の複数枚のウエハから作成されるものとする。
【0014】
図1のウエハ群分割・統合フローにおいて丸い枠で囲まれた数字がその工程において一度に処理されるウエハの枚数(ウエハ群)を示している。例えば、工程コード100においては25枚をまとめて1つの処理がなされ、工程コード200においては10枚のウエハからなるウエハ群で1つの処理がなされるとともに15枚のウエハからなるウエハ群で1つの処理がなされることを示している。
【0015】
また、本実施の形態においては、各ロットを識別するための識別子をロット毎に与えるとともに、ロット内のウエハをウエハ群に分割した際のウエハ群を識別するための識別子をウエハ群毎に与える。そして、ロット毎の識別子とウエハ群毎の識別子を用いて製造工程管理を行うこととする。なお、この識別子はウエハ群分割・統合フローにおいて示すウエハ枚数(丸い枠で囲まれた数字)の右隣に示している。
【0016】
ここでのロット群毎の識別子は4桁の数字を用いることとし、1ロットが25枚である時の最初の分割時には1つ目の桁番号(左端の桁)を変更することによって行い、2度目の分割の際にはその次の桁番号(左から2つめの桁)を変更することによって行う。以後、同様に分割の度に直前の分割に使用された桁番号の右隣の桁番号を変化させていく。
【0017】
例えば、工程コード100においては1ロット25枚がまとめて処理されるためウエハ群を作る必要はなくウエハ群の識別子は「0000」と示されている。一方、工程コード200においては10枚のウエハからなるウエハ群と15枚のウエハからなるウエハ群に分割して処理がなされる。したがって、ここでは25枚のウエハからなる1ロットを初めて分割しているため識別子の桁番号のうち一番左の桁番号を変化させてロット群を識別する。ここでは、10枚のウエハからなるウエハ群に対しては「1000」の識別子を与え、15枚のウエハからなるウエハ群に対しては「2000」の識別子を与えている。
【0018】
また、工程コード300では、10枚のウエハからなるウエハ群を5枚のウエハからなるウエハ群2つに分割し、15枚のウエハからなるウエハ群を5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群に分割して処理がなされる。したがって、ここでは各ウエハ群が2回目の分割処理をなされているため識別子の桁番号のうち左から2つめの桁番号をさらに変化させてロット群を識別する。ここでは、識別子「1000」で示されるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群に対して識別子「1100」と識別子「1200」を与え、識別子「2000」で示されるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群に対してそれぞれ識別子「2100」と識別子「2200」を与えている。
【0019】
また、分割されたウエハ群を統合する際にはこの工程より前の工程で分割によって変更された識別子の桁番号を0に戻すこととする。例えば、工程コード400では、工程コード300において10枚のウエハからなるウエハ群から分割された5枚からなるウエハ群2つを統合し、15枚のウエハからなるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群を統合している。
【0020】
したがって、ここでは、識別子「1100」で示されるウエハ群と識別子「1200」で示されるウエハ群に対して直前の分割(工程コード300)によって変更された識別子の左から2つめの桁番号を0に戻し、識別子「1000」で示される10枚のウエハからなるウエハ群を生成する。同様に、識別子「2100」で示されるウエハ群と識別子「2200」で示されるウエハ群に対して直前の分割によって変更された識別子の左から2つめの桁番号を0に戻し、識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群を作成する。なお、本実施の形態においては識別子の桁数が4つ場合について説明するが、識別子の桁数は4つに限定されるものではなく分割の回数に応じて4つ以上の桁数に設定しておいてもよい。また、識別子の与え方はこのような方法に限定されるものではなく、1つの工程におけるウエハ群を識別することができれば他の方法でもよい。
【0021】
また、各工程に対して使用できる半導体製造装置は例えば工程コード100に対しては装置1、工程コード200に対しては装置2,3のように予め設定されているものとする。ここでは、工程コード100〜600において装置1〜8が使用されることを示している。
【0022】
図2は、各工程(工程コード毎)においてウエハ群(ロット)の分割を行うための制御フラグの設定を示した図である。図2は製造処理を行う際の工程作業手順の情報を示す工程作業手順情報、加工処理を行う半導体製造装置における情報を示す装置情報、この工程をウエハ群で処理する必要があるか否かの情報を示すウエハ群処理区間情報が示されている。
【0023】
装置情報の装置処理可能枚数は、各工程において使用される半導体製造装置が一度の処理で行えるウエハの最大枚数を示すものである。したがって、この装置処理可能枚数が25枚未満の場合は、ウエハ群のウエハ枚数が装置処理可能枚数以下の枚数になるようウエハ群を作成する必要がある。
【0024】
工程作業手順情報は、工程コード、ウエハの最大処理枚数、ウエハ処理区分で構成されている。ウエハの最大処理枚数とは、1つの工程において1つの半導体製造装置に行わせるウエハ枚数を示すものであり、次の工程において分割の必要な場合に次工程において分割が容易に行えるように予め分割をしておくことやウエハ群に分割したほうが全体の処理が早くなることを示している。
【0025】
例えば、工程コード300では10枚のウエハしか一度に処理することができない。このため、工程コード200において25枚を一度に処理したとすると工程コード300でのウエハ群への分割が複雑となる。さらに、工程コード200において複数台の半導体製造装置を使用可能な状態であれば工程コード200においてもウエハ群に分割したほうが全体の処理が早くなる。このように、これから加工処理を行う半導体製造装置からの制約がない場合であっても、次工程における半導体製造装置からの制約がある場合やこれから加工処理を行える半導体製造装置が複数台ある場合等はウエハ群に分割して処理を行うようにする。
【0026】
また、ウエハ処理区分はロット内のウエハをウエハ群に分割したり、ウエハ群同士を統合したりするための情報である。ここで、ウエハ処理区分が“1”の場合は1ロットを構成する25枚のウエハをウエハ群に分割した後この処理工程を行う必要があることを示している。なお、既に分割のされたウエハ群に対してはウエハ群のウエハを分割してさらに枚数の少ないウエハ群にする必要があることを示している。ウエハ処理区分が“3”の場合は、ウエハ群に分割されたウエハ群同士を統合させて処理することを示している。この統合によってウエハ群の数が減ることとなる。なお、ウエハ処理区分が“2”の場合(図示せず)は、ウエハ群の分割やウエハ群同士の統合をさせないで直前の工程で処理されたウエハ群のまま処理するものとする。なお、ウエハ群を統合する際には同一ロットから分割されたロット群同士を統合させるものとし、異なるロットから分割されたロット群同士を統合しないこととする。
【0027】
つぎに、ウエハ群処理区間情報は、これから処理を行う工程がウエハ群によって処理を行うべきかを示すものである。工程作業手順情報の最大処理枚数や装置情報の装置処理可能枚数に基づいて、これから処理を行う工程がウエハ群によって処理を行うべきかを判断し、ウエハ群によって処理を行う必要がある工程に対して丸印をつけている。
【0028】
図3は、各工程においてウエハ群を分割、統合する手順を示すフローチャートである。各工程の処理を開始する前にウエハ処理区分に区分の記載があるか否かの確認を行う(ステップS100)。ここで、区分の記載がない場合はこれから処理を行う工程は直前工程で処理の済んだウエハ群に対してウエハ群を分割または統合をする必要がないため、直前の工程が25枚のウエハからなるロットで処理された場合はそのままロットで処理を行うこととし、直前の工程が複数のウエハ群で処理された場合は、このウエハ群のまま処理を行うこととする。
【0029】
また、ウエハ処理区分に“1”,“2”,“3”の区分が示されている場合は、直前工程で処理の済んだウエハ群に対してウエハ群を分割または統合をする必要がある可能性があるため、ウエハ処理区分の区分を確認する。まず、ウエハ処理区分の確認において区分が“1”であるか否かの確認を行う(ステップS200)。区分が“1”であればこの工程では前工程で処理されたウエハ群を分割する必要があるため、最大処理枚数と装置処理可能枚数を参考に直前工程で処理の行われたウエハ群を分割し、新たなウエハ群を作成する(ステップS210)。この時、新たに作成されたウエハ群に対しては新たな識別子を与えておく(ステップS220)。なお、分割の仕方については何枚のウエハからなるウエハ群をいくつ作るかは複数通りの組み合わせがある場合があり、この工程の作業処理者が任意に決定してもよいし予め設定しておいてもよい。また、半導体製造装置の稼動状況や処理可能な半導体製造装置の台数、半導体製造装置の処理速度、ウエハ群の数等の情報に基づいてその都度最適な分割の仕方を決定するようにしてもよい。
【0030】
つぎに、ウエハ処理区分が“1”でない場合、ウエハ処理区分が“3”であるか否かの確認を行う(ステップS300)。ウエハ処理区分が“3”であると判断された場合、この工程では直前の工程で処理されたウエハ群同士を統合し新たなウエハ群を作成する(ステップS310)。この時、新たに作成されたウエハ群に対しては新たな識別子を与えておく(ステップS320)。なお、統合の仕方については何枚のウエハからなるウエハ群をいくつ作るかは複数通りの組み合わせがある場合があり、この工程の作業処理者が任意に決定してもよいし、予め設定しておいてもよい。また、半導体製造装置の稼動状況や処理可能な半導体製造装置の台数、半導体製造装置の処理速度、ウエハ群の数等の情報に基づいてその都度最適な分割の仕方を決定するようにしてもよい。
【0031】
また、ステップS300でウエハ処理区分が“3”でないと判断された場合は、分割、統合する必要がないため、直前の工程で処理が行われたウエハ群のまま処理を行う。また、この時ウエハ群は直前のウエハ群のままであるため、ウエハ群の識別子を変更させないこととする。
【0032】
図1において、工程コード100の処理工程では、装置情報の装置処理可能枚数が25枚であり、工程作業手順情報の最大処理枚数に制約がなく、ウエハ群処理区間情報とウエハ処理区分は無印である。したがって、ここでの工程処理は1ロット25枚のまま処理されることとなる。また、ここではウエハ25枚からなる1ロットに対して識別子「0000」が与えられ、装置1によって処理がなされることとなる。
【0033】
つぎに、工程コード200の工程処理では、装置情報の装置処理可能枚数は25枚であるが、工程作業手順情報の最大処理枚数は15枚に制限されており、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“1”であるため、工程コード200での工程処理は15枚以下のウエハ群に分割したうえで処理がなされることとなり、その一例として25枚からなる1ロットをウエハ10枚からなるウエハ群とウエハ15枚からなるウエハ群に分割している。
【0034】
そして、ウエハ10枚からなるウエハ群に対してはウエハ群の識別子「1000」を与え、ウエハ15枚からなるウエハ群に対しては識別子「2000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置2または装置3によって処理がなされる。なお、ここでの分割は図2に示す情報を基に工程作業者の手作業によって行ってもよいし、図2に示す情報に基づいて自動で分割を行うようにしてもよい。なお、この工程では装置2,3の2台を使用することが可能なため、最大処理枚数はウエハ15枚としているが最大処理枚数の設定は15枚に限定されるものではない。
【0035】
つぎに、工程コード300の工程処理では、工程作業手順情報の最大処理枚数に制限はないが、装置情報の装置処理可能枚数は10枚であり、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“1”であるため、工程コード300での工程処理は10枚以下のウエハ群に分割したうえで処理がなされることとなる。工程コード300では識別子「1000」で示されるウエハ10枚からなるウエハ群をウエハ5枚からなるウエハ群2つに分割するとともに識別子「2000」で示されるウエハ15枚からなるウエハ群をウエハ10枚からなるウエハ群とウエハ5枚からなるウエハ群の2つに分割している。
【0036】
そして、識別子「1000」で示されるウエハ群から分割されたウエハ5枚からなるウエハ群に対してはウエハ群の識別子「1100」と識別子「1200」を与えている。また、識別子「2000」で示されるウエハ群から分割されたウエハ5枚からなるウエハ群に対しては識別子「2100」を与え、識別子「2000」から分割されたウエハ10枚からなるウエハ群に対しては識別子「2200」を与えている。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置4または装置5によって処理がなされる。
【0037】
つぎに、工程コード400の工程処理では、工程作業手順情報の最大処理枚数に制限はないが、装置情報の装置処理可能枚数は15枚であり、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“3”であるため、この工程ではウエハ群の統合が行われる。このように、工程コード400での工程処理はウエハ群を構成するウエハ枚数が15枚以下のウエハ群によって処理がなされることとなる。工程コード300においては、各ウエハ群を構成するウエハの枚数は5枚または10枚であるため、ここではウエハ群を統合して新たなウエハ群を作成する。
【0038】
工程コード400では、工程コード300において識別子「1100」で示されるウエハ群と識別子「1200」で示されるウエハ群を統合してウエハ10枚からなるウエハ群を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「1000」を与える。同様に、工程コード300において識別子「2100」で示されるウエハ群と識別子「2200」で示されるウエハ群を統合してウエハ15枚からなるウエハ群を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「2000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置6によって処理がなされる。
【0039】
つぎに、工程コード500の処理工程ではウエハ群処理区間情報は無印であるが、ウエハ処理区分が“3”であるため、この工程ではウエハ群の統合が行われ25枚のウエハからなるロットで処理を行うこととなる。工程コード500では、工程コード400において識別子「1000」で示されるウエハ群と識別子「2000」で示されるウエハ群を統合してウエハ25枚からなるウエハ群(ロット)を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「0000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置7によって処理がなされる。なお、ここでの統合は図2に示す情報を基に工程作業者の手作業によって行ってもよいし、図2に示す情報に基づいて自動で統合を行うようにしてもよい。
【0040】
つぎに、工程コード600の処理工程では、ウエハ群処理区間情報とウエハ処理区分は無印である。したがって、工程コード600での工程処理はウエハ群を構成するウエハ枚数が25枚の1ロットによって処理がなされることとなる。工程コード500においては、ウエハ群を構成するウエハの枚数は25枚であるため、工程コード600ではウエハ群を分割または統合せず、工程コード500において識別子「0000」で示されるウエハ群にそのまま識別子「0000」を与える。このように識別子が与えられたうえでウエハ群は装置8によって処理がなされる。
【0041】
つぎに、図1で示した半導体製造工程管理システムのウエハ処理手順によって処理されるロット(ウエハ群)の進捗管理の方法について説明する。図4は、ウエハ群の工程進捗状況の一例を示した図である。
【0042】
図4においてウエハ群識別子は、ウエハ群を識別するための識別子であり、図1のウエハ群分割・統合フローにおいてウエハ枚数(丸い枠で囲まれた数字)の右隣に示したものと同じものである。また、仕掛工程は現時点におけるウエハ群の工程進捗状況を示すものであり工程コードによって表される。また、ウエハ枚数はこの工程におけるウエハ群のウエハ枚数を示したものである。
【0043】
図4は、工程コード100において装置1でウエハ25枚を処理し、つぎに工程コード200において装置2でウエハ10枚からなるウエハ群を処理し、つぎに工程コード300において装置4を用いて識別子「1100」で示されるウエハ5枚からなるウエハ群の処理をし、つぎに工程コード200において装置2でウエハ15枚からなるウエハ群の処理をし、これらの処理が全て完了した状態について示したものである。
【0044】
この状態では識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群は工程コード200の処理が完了し、これから工程コード300の処理が行われるため識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が300で示されている。
【0045】
また、識別子「1200」で示される5枚のウエハからなるウエハ群は工程コード300においてウエハ群の分割処理がなされた後、これから工程コード300の処理が行われるため識別子「1200」で示される5枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が300で示されている。
【0046】
また、識別子「1100」で示される5枚のウエハからなるウエハ群は工程コード300の処理が完了し、これから工程コード400の処理が行われるため識別子「1100」で示される5枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が400で示されている。なお、ウエハ群の進捗状況とともにウエハ群ごとの作業処理結果、検査結果等の工程内の品質情報を管理するようにしてもよい。
【0047】
このように実施の形態によれば、工程管理を行うための情報量が多くならないよう、処理工程毎に半導体製造装置の処理可能枚数に応じて同一ロット内のウエハでウエハ群の作成を行い、ウエハ群単位で製造処理を行うととともにウエハ群単位で工程進捗管理を行うため効率よく工程管理を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、処理工程毎に同一ロット内のウエハでウエハ群を作成し、ウエハ群単位で製造処理を行うとともにウエハ群単位で工程進捗管理を行うため少ないデータ量で効率よく工程管理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるロット分割方法を説明するための図である。
【図2】各工程においてウエハ群の分割を行うための制御フラグの設定を示した図である。
【図3】各工程においてウエハ群を分割、統合する手順を示すフローチャートである。
【図4】ウエハ群の工程進捗状況の一例を示した図である。
【符号の説明】
1〜8 装置、100〜600 工程コード。
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体製造の工程管理システムに関するものであり、特に、ウエハ群毎の工程進捗管理を可能にする半導体製造の工程管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造工程においては半導体ウエハを所定の枚数毎にまとめて1つのロットを構成し、ロット毎に各製造加工処理を行っている。したがって、従来半導体集積回路装置の製造を効率良く行うための工程管理はロット毎に行っていた。
【0003】
しかしながら、半導体集積回路装置の加工処理を行う装置によっては、1つのロットを構成しているウエハの全てを一度に処理できない装置がある。従来、このような装置に対しては1つのロットを複数のグループに分割し、分割後のグループを1ロットとして製造処理を行い工程管理を行っていた。このため、一度分割したロットは全ての装置に対して分割したまま加工処理と工程管理を行わなければならず、工程管理の負荷が増大するといった問題があった。
【0004】
また、特許文献1に記載の工程管理システム(半導体設備用データ収集方法)では、ウエハ毎に識別番号を割り当てこの識別番号毎に作業条件や作業実績を管理することによって工程管理を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−299108号公報(第1,2項)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術によれば半導体集積回路装置を形成するためのウエハ全てに対して識別番号を割り当てる必要があり、全ウエハに対して作業条件や作業実績を管理する必要がある。したがって、同一ロットを構成するウエハが同一装置によって同一加工処理をなされるような場合であってもウエハ毎に工程管理を行っている。このため、半導体集積回路装置の製造工程管理をするためのデータは膨大となり製造工程管理システムに大きな負荷がかかるといった問題があった。
【0007】
この発明は上記に鑑みてなされたものであって、少ないデータ量で効率よく工程管理を行うことができる半導体製造の工程管理システムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる半導体製造の工程管理システムにあっては、複数の半導体製造装置によって半導体ウエハを順次処理する複数の処理工程を有する半導体製造の工程管理システムにおいて、処理を行う1つの単位であるロット内の複数のウエハから、予め定めた作業条件に基づいて処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成した後、ウエハ群毎に各工程の処理を行うとともにウエハ群毎に工程管理を行うことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、同じロット内のウエハから処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成しているため、工程管理の対象となるウエハ群の数が少なくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる半導体製造の工程管理システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
図1〜4に従って実施の形態にかかる半導体製造の工程管理システムにおけるウエハの製造処理手順について説明する。図1はこの発明の実施の形態にかかるロット分割方法を説明するための図である。図1は、製造工程毎に割り付けられた工程コード、ウエハ群の分割、統合状態を示すウエハ分割・統合処理フロー、この工程において使用可能な半導体製造装置を示している。図1に示すように製造工程はここでは工程コード100〜600までの6つの工程がある。ここで、1つの工程コードは1つの加工処理や1つの検査等の工程に対して割り付けられたものであり、半導体集積回路装置を形成するためのウエハは工程コード100から順に工程コード600までの処理がなされるものとする。
【0012】
また、ここでは半導体集積回路装置を形成するためのウエハは25枚で1ロットを構成している。したがって、加工処理を行う半導体製造装置からの制約等がない場合は1ロットを構成する25枚のウエハを分割することなくまとめて1つの半導体製造装置で処理するものとする。
【0013】
一方、加工処理を行う半導体製造装置からの制約等がある場合は1ロットを構成する25枚のウエハをウエハ群に分割して処理するものとする。なお、ここでのウエハ群は何枚のウエハで構成されるものであってもよく、1枚のみのウエハでウエハ群を構成しても良い。さらに、ウエハ群は同一ロット内の複数枚のウエハから作成されるものとする。
【0014】
図1のウエハ群分割・統合フローにおいて丸い枠で囲まれた数字がその工程において一度に処理されるウエハの枚数(ウエハ群)を示している。例えば、工程コード100においては25枚をまとめて1つの処理がなされ、工程コード200においては10枚のウエハからなるウエハ群で1つの処理がなされるとともに15枚のウエハからなるウエハ群で1つの処理がなされることを示している。
【0015】
また、本実施の形態においては、各ロットを識別するための識別子をロット毎に与えるとともに、ロット内のウエハをウエハ群に分割した際のウエハ群を識別するための識別子をウエハ群毎に与える。そして、ロット毎の識別子とウエハ群毎の識別子を用いて製造工程管理を行うこととする。なお、この識別子はウエハ群分割・統合フローにおいて示すウエハ枚数(丸い枠で囲まれた数字)の右隣に示している。
【0016】
ここでのロット群毎の識別子は4桁の数字を用いることとし、1ロットが25枚である時の最初の分割時には1つ目の桁番号(左端の桁)を変更することによって行い、2度目の分割の際にはその次の桁番号(左から2つめの桁)を変更することによって行う。以後、同様に分割の度に直前の分割に使用された桁番号の右隣の桁番号を変化させていく。
【0017】
例えば、工程コード100においては1ロット25枚がまとめて処理されるためウエハ群を作る必要はなくウエハ群の識別子は「0000」と示されている。一方、工程コード200においては10枚のウエハからなるウエハ群と15枚のウエハからなるウエハ群に分割して処理がなされる。したがって、ここでは25枚のウエハからなる1ロットを初めて分割しているため識別子の桁番号のうち一番左の桁番号を変化させてロット群を識別する。ここでは、10枚のウエハからなるウエハ群に対しては「1000」の識別子を与え、15枚のウエハからなるウエハ群に対しては「2000」の識別子を与えている。
【0018】
また、工程コード300では、10枚のウエハからなるウエハ群を5枚のウエハからなるウエハ群2つに分割し、15枚のウエハからなるウエハ群を5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群に分割して処理がなされる。したがって、ここでは各ウエハ群が2回目の分割処理をなされているため識別子の桁番号のうち左から2つめの桁番号をさらに変化させてロット群を識別する。ここでは、識別子「1000」で示されるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群に対して識別子「1100」と識別子「1200」を与え、識別子「2000」で示されるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群に対してそれぞれ識別子「2100」と識別子「2200」を与えている。
【0019】
また、分割されたウエハ群を統合する際にはこの工程より前の工程で分割によって変更された識別子の桁番号を0に戻すこととする。例えば、工程コード400では、工程コード300において10枚のウエハからなるウエハ群から分割された5枚からなるウエハ群2つを統合し、15枚のウエハからなるウエハ群から分割された5枚のウエハからなるウエハ群と10枚のウエハからなるウエハ群を統合している。
【0020】
したがって、ここでは、識別子「1100」で示されるウエハ群と識別子「1200」で示されるウエハ群に対して直前の分割(工程コード300)によって変更された識別子の左から2つめの桁番号を0に戻し、識別子「1000」で示される10枚のウエハからなるウエハ群を生成する。同様に、識別子「2100」で示されるウエハ群と識別子「2200」で示されるウエハ群に対して直前の分割によって変更された識別子の左から2つめの桁番号を0に戻し、識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群を作成する。なお、本実施の形態においては識別子の桁数が4つ場合について説明するが、識別子の桁数は4つに限定されるものではなく分割の回数に応じて4つ以上の桁数に設定しておいてもよい。また、識別子の与え方はこのような方法に限定されるものではなく、1つの工程におけるウエハ群を識別することができれば他の方法でもよい。
【0021】
また、各工程に対して使用できる半導体製造装置は例えば工程コード100に対しては装置1、工程コード200に対しては装置2,3のように予め設定されているものとする。ここでは、工程コード100〜600において装置1〜8が使用されることを示している。
【0022】
図2は、各工程(工程コード毎)においてウエハ群(ロット)の分割を行うための制御フラグの設定を示した図である。図2は製造処理を行う際の工程作業手順の情報を示す工程作業手順情報、加工処理を行う半導体製造装置における情報を示す装置情報、この工程をウエハ群で処理する必要があるか否かの情報を示すウエハ群処理区間情報が示されている。
【0023】
装置情報の装置処理可能枚数は、各工程において使用される半導体製造装置が一度の処理で行えるウエハの最大枚数を示すものである。したがって、この装置処理可能枚数が25枚未満の場合は、ウエハ群のウエハ枚数が装置処理可能枚数以下の枚数になるようウエハ群を作成する必要がある。
【0024】
工程作業手順情報は、工程コード、ウエハの最大処理枚数、ウエハ処理区分で構成されている。ウエハの最大処理枚数とは、1つの工程において1つの半導体製造装置に行わせるウエハ枚数を示すものであり、次の工程において分割の必要な場合に次工程において分割が容易に行えるように予め分割をしておくことやウエハ群に分割したほうが全体の処理が早くなることを示している。
【0025】
例えば、工程コード300では10枚のウエハしか一度に処理することができない。このため、工程コード200において25枚を一度に処理したとすると工程コード300でのウエハ群への分割が複雑となる。さらに、工程コード200において複数台の半導体製造装置を使用可能な状態であれば工程コード200においてもウエハ群に分割したほうが全体の処理が早くなる。このように、これから加工処理を行う半導体製造装置からの制約がない場合であっても、次工程における半導体製造装置からの制約がある場合やこれから加工処理を行える半導体製造装置が複数台ある場合等はウエハ群に分割して処理を行うようにする。
【0026】
また、ウエハ処理区分はロット内のウエハをウエハ群に分割したり、ウエハ群同士を統合したりするための情報である。ここで、ウエハ処理区分が“1”の場合は1ロットを構成する25枚のウエハをウエハ群に分割した後この処理工程を行う必要があることを示している。なお、既に分割のされたウエハ群に対してはウエハ群のウエハを分割してさらに枚数の少ないウエハ群にする必要があることを示している。ウエハ処理区分が“3”の場合は、ウエハ群に分割されたウエハ群同士を統合させて処理することを示している。この統合によってウエハ群の数が減ることとなる。なお、ウエハ処理区分が“2”の場合(図示せず)は、ウエハ群の分割やウエハ群同士の統合をさせないで直前の工程で処理されたウエハ群のまま処理するものとする。なお、ウエハ群を統合する際には同一ロットから分割されたロット群同士を統合させるものとし、異なるロットから分割されたロット群同士を統合しないこととする。
【0027】
つぎに、ウエハ群処理区間情報は、これから処理を行う工程がウエハ群によって処理を行うべきかを示すものである。工程作業手順情報の最大処理枚数や装置情報の装置処理可能枚数に基づいて、これから処理を行う工程がウエハ群によって処理を行うべきかを判断し、ウエハ群によって処理を行う必要がある工程に対して丸印をつけている。
【0028】
図3は、各工程においてウエハ群を分割、統合する手順を示すフローチャートである。各工程の処理を開始する前にウエハ処理区分に区分の記載があるか否かの確認を行う(ステップS100)。ここで、区分の記載がない場合はこれから処理を行う工程は直前工程で処理の済んだウエハ群に対してウエハ群を分割または統合をする必要がないため、直前の工程が25枚のウエハからなるロットで処理された場合はそのままロットで処理を行うこととし、直前の工程が複数のウエハ群で処理された場合は、このウエハ群のまま処理を行うこととする。
【0029】
また、ウエハ処理区分に“1”,“2”,“3”の区分が示されている場合は、直前工程で処理の済んだウエハ群に対してウエハ群を分割または統合をする必要がある可能性があるため、ウエハ処理区分の区分を確認する。まず、ウエハ処理区分の確認において区分が“1”であるか否かの確認を行う(ステップS200)。区分が“1”であればこの工程では前工程で処理されたウエハ群を分割する必要があるため、最大処理枚数と装置処理可能枚数を参考に直前工程で処理の行われたウエハ群を分割し、新たなウエハ群を作成する(ステップS210)。この時、新たに作成されたウエハ群に対しては新たな識別子を与えておく(ステップS220)。なお、分割の仕方については何枚のウエハからなるウエハ群をいくつ作るかは複数通りの組み合わせがある場合があり、この工程の作業処理者が任意に決定してもよいし予め設定しておいてもよい。また、半導体製造装置の稼動状況や処理可能な半導体製造装置の台数、半導体製造装置の処理速度、ウエハ群の数等の情報に基づいてその都度最適な分割の仕方を決定するようにしてもよい。
【0030】
つぎに、ウエハ処理区分が“1”でない場合、ウエハ処理区分が“3”であるか否かの確認を行う(ステップS300)。ウエハ処理区分が“3”であると判断された場合、この工程では直前の工程で処理されたウエハ群同士を統合し新たなウエハ群を作成する(ステップS310)。この時、新たに作成されたウエハ群に対しては新たな識別子を与えておく(ステップS320)。なお、統合の仕方については何枚のウエハからなるウエハ群をいくつ作るかは複数通りの組み合わせがある場合があり、この工程の作業処理者が任意に決定してもよいし、予め設定しておいてもよい。また、半導体製造装置の稼動状況や処理可能な半導体製造装置の台数、半導体製造装置の処理速度、ウエハ群の数等の情報に基づいてその都度最適な分割の仕方を決定するようにしてもよい。
【0031】
また、ステップS300でウエハ処理区分が“3”でないと判断された場合は、分割、統合する必要がないため、直前の工程で処理が行われたウエハ群のまま処理を行う。また、この時ウエハ群は直前のウエハ群のままであるため、ウエハ群の識別子を変更させないこととする。
【0032】
図1において、工程コード100の処理工程では、装置情報の装置処理可能枚数が25枚であり、工程作業手順情報の最大処理枚数に制約がなく、ウエハ群処理区間情報とウエハ処理区分は無印である。したがって、ここでの工程処理は1ロット25枚のまま処理されることとなる。また、ここではウエハ25枚からなる1ロットに対して識別子「0000」が与えられ、装置1によって処理がなされることとなる。
【0033】
つぎに、工程コード200の工程処理では、装置情報の装置処理可能枚数は25枚であるが、工程作業手順情報の最大処理枚数は15枚に制限されており、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“1”であるため、工程コード200での工程処理は15枚以下のウエハ群に分割したうえで処理がなされることとなり、その一例として25枚からなる1ロットをウエハ10枚からなるウエハ群とウエハ15枚からなるウエハ群に分割している。
【0034】
そして、ウエハ10枚からなるウエハ群に対してはウエハ群の識別子「1000」を与え、ウエハ15枚からなるウエハ群に対しては識別子「2000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置2または装置3によって処理がなされる。なお、ここでの分割は図2に示す情報を基に工程作業者の手作業によって行ってもよいし、図2に示す情報に基づいて自動で分割を行うようにしてもよい。なお、この工程では装置2,3の2台を使用することが可能なため、最大処理枚数はウエハ15枚としているが最大処理枚数の設定は15枚に限定されるものではない。
【0035】
つぎに、工程コード300の工程処理では、工程作業手順情報の最大処理枚数に制限はないが、装置情報の装置処理可能枚数は10枚であり、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“1”であるため、工程コード300での工程処理は10枚以下のウエハ群に分割したうえで処理がなされることとなる。工程コード300では識別子「1000」で示されるウエハ10枚からなるウエハ群をウエハ5枚からなるウエハ群2つに分割するとともに識別子「2000」で示されるウエハ15枚からなるウエハ群をウエハ10枚からなるウエハ群とウエハ5枚からなるウエハ群の2つに分割している。
【0036】
そして、識別子「1000」で示されるウエハ群から分割されたウエハ5枚からなるウエハ群に対してはウエハ群の識別子「1100」と識別子「1200」を与えている。また、識別子「2000」で示されるウエハ群から分割されたウエハ5枚からなるウエハ群に対しては識別子「2100」を与え、識別子「2000」から分割されたウエハ10枚からなるウエハ群に対しては識別子「2200」を与えている。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置4または装置5によって処理がなされる。
【0037】
つぎに、工程コード400の工程処理では、工程作業手順情報の最大処理枚数に制限はないが、装置情報の装置処理可能枚数は15枚であり、ウエハ群処理区間情報に丸印がつけられている。そして、ウエハ処理区分が“3”であるため、この工程ではウエハ群の統合が行われる。このように、工程コード400での工程処理はウエハ群を構成するウエハ枚数が15枚以下のウエハ群によって処理がなされることとなる。工程コード300においては、各ウエハ群を構成するウエハの枚数は5枚または10枚であるため、ここではウエハ群を統合して新たなウエハ群を作成する。
【0038】
工程コード400では、工程コード300において識別子「1100」で示されるウエハ群と識別子「1200」で示されるウエハ群を統合してウエハ10枚からなるウエハ群を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「1000」を与える。同様に、工程コード300において識別子「2100」で示されるウエハ群と識別子「2200」で示されるウエハ群を統合してウエハ15枚からなるウエハ群を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「2000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置6によって処理がなされる。
【0039】
つぎに、工程コード500の処理工程ではウエハ群処理区間情報は無印であるが、ウエハ処理区分が“3”であるため、この工程ではウエハ群の統合が行われ25枚のウエハからなるロットで処理を行うこととなる。工程コード500では、工程コード400において識別子「1000」で示されるウエハ群と識別子「2000」で示されるウエハ群を統合してウエハ25枚からなるウエハ群(ロット)を作成する。そして、この統合によって作成されたウエハ群に識別子「0000」を与える。このように識別子が与えられたうえで各ウエハ群は装置7によって処理がなされる。なお、ここでの統合は図2に示す情報を基に工程作業者の手作業によって行ってもよいし、図2に示す情報に基づいて自動で統合を行うようにしてもよい。
【0040】
つぎに、工程コード600の処理工程では、ウエハ群処理区間情報とウエハ処理区分は無印である。したがって、工程コード600での工程処理はウエハ群を構成するウエハ枚数が25枚の1ロットによって処理がなされることとなる。工程コード500においては、ウエハ群を構成するウエハの枚数は25枚であるため、工程コード600ではウエハ群を分割または統合せず、工程コード500において識別子「0000」で示されるウエハ群にそのまま識別子「0000」を与える。このように識別子が与えられたうえでウエハ群は装置8によって処理がなされる。
【0041】
つぎに、図1で示した半導体製造工程管理システムのウエハ処理手順によって処理されるロット(ウエハ群)の進捗管理の方法について説明する。図4は、ウエハ群の工程進捗状況の一例を示した図である。
【0042】
図4においてウエハ群識別子は、ウエハ群を識別するための識別子であり、図1のウエハ群分割・統合フローにおいてウエハ枚数(丸い枠で囲まれた数字)の右隣に示したものと同じものである。また、仕掛工程は現時点におけるウエハ群の工程進捗状況を示すものであり工程コードによって表される。また、ウエハ枚数はこの工程におけるウエハ群のウエハ枚数を示したものである。
【0043】
図4は、工程コード100において装置1でウエハ25枚を処理し、つぎに工程コード200において装置2でウエハ10枚からなるウエハ群を処理し、つぎに工程コード300において装置4を用いて識別子「1100」で示されるウエハ5枚からなるウエハ群の処理をし、つぎに工程コード200において装置2でウエハ15枚からなるウエハ群の処理をし、これらの処理が全て完了した状態について示したものである。
【0044】
この状態では識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群は工程コード200の処理が完了し、これから工程コード300の処理が行われるため識別子「2000」で示される15枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が300で示されている。
【0045】
また、識別子「1200」で示される5枚のウエハからなるウエハ群は工程コード300においてウエハ群の分割処理がなされた後、これから工程コード300の処理が行われるため識別子「1200」で示される5枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が300で示されている。
【0046】
また、識別子「1100」で示される5枚のウエハからなるウエハ群は工程コード300の処理が完了し、これから工程コード400の処理が行われるため識別子「1100」で示される5枚のウエハからなるウエハ群の現在の工程進捗状況を示す仕掛工程が400で示されている。なお、ウエハ群の進捗状況とともにウエハ群ごとの作業処理結果、検査結果等の工程内の品質情報を管理するようにしてもよい。
【0047】
このように実施の形態によれば、工程管理を行うための情報量が多くならないよう、処理工程毎に半導体製造装置の処理可能枚数に応じて同一ロット内のウエハでウエハ群の作成を行い、ウエハ群単位で製造処理を行うととともにウエハ群単位で工程進捗管理を行うため効率よく工程管理を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、処理工程毎に同一ロット内のウエハでウエハ群を作成し、ウエハ群単位で製造処理を行うとともにウエハ群単位で工程進捗管理を行うため少ないデータ量で効率よく工程管理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるロット分割方法を説明するための図である。
【図2】各工程においてウエハ群の分割を行うための制御フラグの設定を示した図である。
【図3】各工程においてウエハ群を分割、統合する手順を示すフローチャートである。
【図4】ウエハ群の工程進捗状況の一例を示した図である。
【符号の説明】
1〜8 装置、100〜600 工程コード。
Claims (6)
- 複数の半導体製造装置によって半導体ウエハを順次処理する複数の処理工程を有する半導体製造の工程管理システムにおいて、
処理を行う1つの単位であるロット内の複数のウエハから、予め定めた作業条件に基づいて処理工程毎に1〜複数個のウエハ群を作成した後、ウエハ群毎に各工程の処理を行うとともにウエハ群毎に工程管理を行うことを特徴とする半導体製造の工程管理システム。 - 前記ウエハ群は、直前の処理工程で作成されたウエハ群を分割または統合することによって作成することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造の工程管理システム。
- 前記作業条件は、これから行う処理工程の作業条件およびそれ以降に行う処理工程の作業条件に基づいて決められることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体製造の工程管理システム。
- 前記作業条件は、前記半導体製造装置の1回当たりのウエハ処理枚数に基づいて決められることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体製造の工程管理システム。
- 前記作業条件は、前記半導体製造装置の台数に基づいて決められることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体製造の工程管理システム。
- 前記工程管理は、各処理工程にロット毎およびウエハ群毎の識別子を与えて管理することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体製造の工程管理システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003148654A JP2004356136A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 半導体製造の工程管理システム |
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JP (1) | JP2004356136A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010020418A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 製造情報収集管理方法および該方法を用いた製造情報収集管理装置 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003148654A patent/JP2004356136A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010020418A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 製造情報収集管理方法および該方法を用いた製造情報収集管理装置 |
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