JP2004355822A - 荷電粒子ビーム装置における収差補正方法および荷電粒子ビーム装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料の2次元走査中の各1ラインを加速電圧△E+E1,△E,△E+E2(=−E1)で3回繰り返しライン走査し、この走査に基づく3種の像をディスプレイ43に表示する。ディスプレイ43の画面は横方向に3分割され、3つの画像表示領域に各ライン走査に基づく像を表示する。その後、それぞれの画像について像をフォーカスさせる。まず、ディスプレイ43の画像の左側の像をフォーカスさせる。その時、ディスプレイ画像Sの右側の像も同様にフォーカスされるように収差補正器Cの電源38を調整し、各多極子の調整を行う。このような調整により色収差の補正を行う。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査電子顕微鏡などの電子ビーム装置やイオンマイクロプローブなどのイオンビーム装置等の荷電粒子ビーム装置に関し、特に、荷電粒子ビーム光学系に収差補正器を搭載し、色収差、球面収差を補正することができる荷電粒子ビーム装置における収差補正方法および荷電粒子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査電子顕微鏡や透過電子顕微鏡において、高分解能の像を観察したりプローブ電流密度を上げることを目的として、電子光学系の中に収差補正装置が組み込まれている。この収差補正装置として、色収差を静電型4極子と磁場型4極子の組合せで補正し、球面収差を4段の8極子で補正する方式が提案されている。その原理については、非特許文献1〜3に詳しく紹介されている。
【0003】
ここで、上記した収差補正装置の原理の概略を、図1に基づいて説明する。図1において、対物レンズ7の前段に収差補正装置Cが配置されている。収差補正装置Cは、4段の静電型4極子1,2,3,4と、静電型4極子の2段目と3段目が作り出す電位分布と相似な磁位分布を作り出し、電界と重畳した磁界を形成する2段の磁場型4極子5、6と、4段の静電型4極子が形成する電界と重畳した電界を形成する4段の静電型8極子11,12,13,14とより構成されている。
【0004】
なお、実際の装置では、これら4極子や8極子の電界に、更に4段の2極子(軸合わせ用の偏向装置として動作する)と、4段の6極子(2次の開口収差補正用として働く)が重畳するように構成されているが、本発明とは直接の関係は小さいので、詳しくは説明しない。
【0005】
このような構成において、図の左側から入射した荷電粒子ビームは、4段の静電型4極子1,2,3,4と対物レンズ7によって、基準となる荷電粒子ビームの軌道が作られ、試料面20に荷電粒子ビームがフォーカスされる。この図1では、粒子線のX方向の軌道RxとY方向の軌道Ryを平面上にまとめて模式的に描いている。
【0006】
基準軌道とは、近軸軌道(収差がないときの軌道と考えてよい)として、4極子1によってY方向の軌道Ryが4極子2の中心を通り、4極子2によってX方向の軌道Rxが4極子3の中心を通り、最後に4極子3,4と対物レンズ7によって荷電粒子ビームが試料面20にフォーカスされる軌道をいう。実際には完全なフォーカスのために、これらの相互調整が必要になる。なお、このとき、前記の4段の2極子は、軸合わせのために用いられる。
【0007】
更に詳細に図1を説明すると、X方向の軌道Rxの荷電粒子ビームは、4極子1によって拡散(凹レンズと同様な作用)され、次いで4極子2によって集束(凸レンズと同様な作用)されて4極子4によって集束されて、対物レンズ7に向かう。一方、Y方向の軌道Ryの荷電粒子ビームは、4極子1によって集束されて4極子2の中心を通るようになされ、4極子2の中心を通過した後、4極子3によって集束され、最後に4極子4によって拡散された後、対物レンズ7に向かう。このようにX方向の軌道Rxら作用する4極子1の拡散作用と、Y方向の軌道Ryに作用する4極子4の拡散作用とを合成することによって、1個の凹レンズの如く働かせることができる。
【0008】
次に、収差補正装置Cによる色収差補正について説明する。図1に示したような系で先ず色収差を補正するには、上記の基準軌道を変えないように静電型4極子2の電位φq2[V]と磁場型4極子5の励磁J2[AT](あるいは磁位)が調整され、レンズ系全体としてX方向の色収差が0に補正される。同様に基準軌道を変えないように静電型4極子3の電位φq3[V]と磁場型4極子6の励磁J3[AT]が調整され、レンズ系全体としてY方向の色収差が0に補正される。
【0009】
上記した球面収差補正(3次の開口収差補正)について説明する。球面収差を補正する場合には、X,Y方向の色収差の補正を行った後に、静電型8極子12の電位φO2[V]によってレンズ系全体としてX方向の球面収差を0に補正し、静電型8極子13の電位φO3によってY方向の球面収差を0に補正する。
【0010】
次に、XYが合成された方向の球面型収差を静電型8極子11,14で0に補正する。実際は交互の繰返し調整が必要になる。なお、4極子や8極子の電位や励磁の重畳は、1個の12極子を用いて、12極の各極子に印加する電位や励磁を変化させ2極子、4極子、6極子、8極子などの合成が行われ、実用化されている。この方法については、例えば非特許文献4に紹介されている。
【0011】
すなわち、静電型の場合には、図2に示すように、12個の電極Un(n=1,2,3,…、12)に対して、独立に電圧を供給できる最終段電源An(n=1,2,3,…、12)が接続され、4極子場を作る場合には、理想的な4極子場に近い場が得られるように、4極子電源10からの出力電圧が各最終段電源Anに供給される。最終段電源Anの出力電圧が4極子電源10の出力電圧と比例すると仮定すると、10の出力電圧の比は、上記の文献[4]に示された値になる。また、この4極子場に重ねて8極子場を作る場合には、理想的な8極子場に近い場が得られるように、8極子電源18からの出力電圧が前記10の出力電圧と加算されて各最終段電源Anに供給される。以下同様の考え方で、1個の12極子で2n極子(n=1,2,3,…、12)の多極子場を重ねた場が得られる。
【0012】
次に、磁場型の場合には、図3に示すように、12個のマグネットWn(n=1,2,3,…、12)のコイルに対して、独立に励磁電流を供給できる最終段電源Bn(n=1,2,3,…、12)が接続され、磁場型4極子場を作る場合には、理想的な磁場型の4極子場に近い場が得られるように、磁場型4極子電源15からの出力電圧が、各Bnに供給される。最終段電源Bnの出力電流が、磁場型4極子電源15の出力電圧と比例すると仮定すると、この出力電圧の比は、上記の文献[4]に示されている励磁力の比になる。
【0013】
上記従来技術では、磁場型の4極子場以外の多極子場の重畳は説明されていないが、最終段電源Bnの入力電圧に多極子場の電圧を加算することによって、静電型と同様に磁場型の多極子場の重畳が可能となる。なお、ここで、図3では、各マグネットWnの外側を磁気的につなぐヨークは省略されている。
【0014】
次に、静電型と磁場型を重ねる場合には、マグネットWnが電極Unを兼ねることができるように、導電性の磁性体を用いればよい。この場合、マグネットのコイルは電極とは電気的に絶縁して配置される。
【0015】
以下の説明では、説明を簡単にするために、あたかも2n極子を互いに重ねたかのように記述しているが、実際には1つの12極子に対し、複数の多極子場の重畳は、上記のように電圧信号の加算によって行っている。
【0016】
以下の説明で、静電型の多極子で電位φ(あるいは電圧)という表現を用いた場合には、図4(a),2(b)に示すような標準配列をした多極子の+側の値を表すものとする。同様に、磁場型の励磁Jという表現を用いた場合には、+側の励磁[AT]を表すものとする。
【0017】
【非特許文献1】
V. H. Rose, Optik 33, Heft1, 1 (1971)
【非特許文献2】
J. Zach, Optik 83, No1, 30 (1989)
【非特許文献3】
J. Zach and M. Haider, Nucl. Instr. and Meth. In Pyhs. Res.A 363, 316 (1995)
【0018】
【非特許文献4】
M. Haider et al., Optik 63 No.1, 9−23 (1982)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前記した収差補正の理論や、実際に行われた実験に基づく結果では、色収差と球面収差がほぼ完全に補正され、前記収差補正系の優秀性が認められ、特に色収差は、4極子を4段にすることによってX,Y方向を独立に補正することができる。その一方で、各収差に応じた画像のボケを認識しながら、対応する多極子を制御していく必要がある。
【0020】
上記した収差補正の方式においては、走査電子顕微鏡による画像観察を行ないながら、像のボケの量、方向、対称性から、収差補正器Cの各多極子に印加する制御量をコントロールするようにしている。その場合、各多極子の制御量を変化させるごとに、画像の変化の状況を判断し、変化の状況を記憶に頼りながら試行錯誤で収差の補正を実行することになる。このため、収差補正の操作性は必ずしも良くない。また、収差補正動作を行なった後でも補正の精度が期待された段階まで到達することが少なく、多くの経験を経なければ充分良い収差補正結果を得ることが困難である。
【0021】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、操作性良く、また、高い精度で色収差の補正を行なうことができる荷電粒子ビーム装置の収差補正方法および荷電粒子ビーム装置を実現するにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせ、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づく複数の画像を取得し、複数の画像のフォーカスを調整し、少なくとも2種の画像が同様にフォーカスされるように対物レンズと収差補正器の調整を行うようにしたことを特徴としている。
【0023】
請求項1の発明においては、異なったエネルギー分散の荷電粒子ビームによって複数の試料像を得、その複数の像を比較して収差の補正動作を行うことができるので、操作性が向上する。
【0024】
また、請求項2の発明に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、請求項1の発明において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを3回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、1回目のライン走査と3回目のライン走査における荷電粒子ビームの加速電圧は、2回目のライン走査の加速電圧に同一電圧を一方にはプラスし、他方にはマイナスするようにしたことを特徴としており、請求項1と同様な効果が得られる。
【0025】
更に、請求項3の発明に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、請求項1の発明において、試料を荷電粒子ビームによって複数回2次元走査するにあたり、第1の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、その後第2の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、第1の荷電粒子ビームの加速電圧と第2の荷電粒子ビームの加速電圧とは、特定の加速電圧に対して対称的に高くおよび低くされていることを特徴としており、請求項1と同様な効果が得られる。
【0026】
更にまた、請求項4に基づく荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行うための荷電粒子ビーム走査制御手段と、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせるための加速電圧電源と、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づいて試料を2次元走査するための手段と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて得られた信号により複数の画像を取得し、該画像を表示するためのディスプレイとを備えたことを特徴としている。
【0027】
この請求項4に基づく荷電粒子ビーム装置では、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づいて試料を2次元走査し、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて得られた信号により複数の画像を取得し、該複数の画像を同時に表示するように構成したので、オペレータの記憶に頼らずに、色収差の補正動作を行うことができ、色収差補正の動作の操作性を向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図5は本発明を実施するための走査電子顕微鏡の一例を示している。図中21は電子銃であり、電子銃21から発生し加速された電子ビームEBは、コンデンサレンズ22、対物レンズ23によって細く集束され、試料24に照射される。試料24は試料をX,Y方向の2次元に移動させるためのステージ25上に載置されている。
【0029】
対物レンズ23の上部には、電子ビームEBを試料24上で2次元的に走査するための走査コイル26が設けられている。またコンデンサレンズ22の下部には、対物レンズ絞り27が設けられ、また、対物レンズ絞り27の下部には、開き角制御レンズ28が配置されている。開き角制御レンズ28と対物レンズ23との間には、図1〜図4によって説明した如き収差補正器Cが設けられている。すなわち、収差補正器Cは、静電場、磁場を含む多極子から構成されており、球面収差、色収差をほぼ完全に補正することが可能である。
【0030】
電子銃21の加速電圧等は電源31によって制御され、コンデンサレンズ22は電源32によって駆動制御され、対物レンズ23は電源33によって駆動制御される。また、開き角制御レンズ28は電源34によって駆動制御される。更に、走査コイル26は駆動回路35によって駆動される。更にまた、ステージ25はステージ駆動回路36によって駆動され、X方向あるいはY方向に移動させられる。なお、走査コイル26の駆動回路35には、走査信号発生回路37からの2次元、あるいは一次元の走査信号が供給される。また、収差補正器Cの各多極子には、電源38から所定の電圧や電流が供給される。なお、図示した回路には、アナログ回路とディジタル回路が混在しているが、説明を簡単化するために当然設けられるAD変換器やDA変換器は図示されていない。
【0031】
各駆動電源31,32,33,34,38、および走査信号発生回路37、ステージ駆動回路36は、バスラインBによってCPU40に接続され、CPU40によって制御される。例えば、試料24に照射される電子ビームEBの電流量を所望の値に変化させるためには、CPU40に接続されたキーボード41によって該所望の値を設定する。そうすれば、CPU40はコンデンサレンズ22の駆動電源32を制御し、試料24に照射される電子ビームの電流量が所望の値となるようにコンデンサレンズ22の励磁強度を変化させる。なお、CPU40には、バスラインBを介してマウス42も接続されており、更にディスプレイ43、メモリー44も接続されている。
【0032】
また、電子銃21における電子ビームの加速電圧を変化させたい場合には、CPU40の制御の下に任意に変化させることができる。なお、電子ビームEBの加速電圧を変化させた場合には、コンデンサレンズ22と対物レンズ23の駆動電源32,33を制御し、変化後の加速電圧でも電子ビームEBが試料24上でフォーカスされるように、コンデンサレンズ22と対物レンズ23の励磁強度を変化させる。この各加速電圧の値に対応したコンデンサレンズ22と対物レンズ23の励磁強度は、テーブルの形式で、メモリー44に記憶されている。
【0033】
更に、試料像の観察倍率を変える場合には、CPU40は走査信号発生回路37を制御し、倍率に応じて走査信号の振幅を調整する。なお、倍率を低くする場合には、走査信号の振幅が大きくされて試料24上の電子ビームの2次元走査領域は広くされ、逆に、倍率を高くする場合には、走査信号の振幅が小さくされて試料24上の電子ビームの2次元走査領域は小さくされる。
【0034】
試料24への電子ビームの照射によって発生した2次電子は、2次電子検出器46によって検出される。検出器46の検出信号は、増幅器47を介してCPU40に供給される。CPU40は検出信号を走査信号発生回路37の走査信号に同期してディスプレイ43に供給されることから、ディスプレイ43の画面上には、試料24の電子ビーム照射領域の走査2次電子像が表示される。このような構成における収差補正の動作を次に説明する。
【0035】
まず、色収差の補正方法について説明する。収差補正を行う場合、最初に色収差から補正を行なう。この理由は、収差補正器Cの中で用いられている4極子が3次開口収差も同時に発生するため、次のステップで対物レンズ23の球面収差と一緒に補正するからである。なお、色収差の補正動作は、電子ビームの加速電圧および対物レンズ23と試料24との間の距離(作動距離=WD)の変化により、重畳するエネルギー分散の量が変化するので、電子ビームの加速電圧とWDを変化させた際に行わねばならない。
【0036】
ここで、電子銃21より電子が出射されたときに有するエネルギー分散ΔE/E(Eは加速電圧)によって、像面がΔfだけ移動すると考えると、Δfは次のように表すことができる。
【0037】
Δf=(ΔE/E)*Cc+(ΔE/E)2*Kc+・・・ (1)
上式において、CcおよびKcは、系全体(収差補正器Cと対物レンズ23)の1次、2次の色収差係数である。さて、式(1)で3次以上の色収差を無視し、Δf=0の時を像面(フォーカス面)としてグラフ化すると図6のように表される。
【0038】
いま、1次色収差が補正されていない状態では、それに相当して像面が|Δfc(un−corrected)|の領域に分布する。これが像面のボケに変換される。しかし、このボケの量は微小であるために量的に観測することができない。そこで、試料24の2次元領域を電子ビームで走査する際、各X方向の走査ライン(水平走査ライン)を3回繰り返し走査し、1回目と3回目の各水平ライン走査時には、電子銃21からの電子ビームEBの加速電圧Eにそれぞれ電圧E1、E2(=−E1)を重畳してエネルギー分散を大きくすることで、色収差を明瞭に観察できるように動作させている。
【0039】
色収差が補正されていれば、式(1)において、Cc=0となり、Δf(E1)とΔf(E2)とが一致していることをX、Y方向独立に観測する。例えば、X(またはY)方向に収束するΔfを探せばよい。すなわち、E1,E2=0の時、|Δfc(corrected)|≒0となる。
【0040】
次に、色収差補正しているときのディスプレイ上の画像表示方式について説明する。ディスプレイ上の画像の表示領域Sを図6に示すように横方向に3分割する。この3分割された領域S1,S2,S3に表示される画像のそれぞれは、異なった加速電圧に基づいて作成される。つまり、試料の2次元走査中の各水平走査を3回繰り返しライン走査し、最初の1ラインを走査しているときに加速電圧Eに電圧E1を重畳し、2回目の1ラインを走査しているときには電子ビームの加速電圧はEとし、3回目の1ラインを走査しているときに加速電圧Eに電圧E2(=−E1)を重畳している。このような水平走査ラインに含まれる各ラインを3回繰り返し走査する制御、1回目から3回目のライン走査における加速電圧の設定は、CPU40の制御に基づき、電子銃21の電源と走査信号発生回路37をコントロールすることによって行われる。
【0041】
このように、電子ビームの試料上の各水平ライン走査を3回繰り返し、このような電子ビームの走査に基づく像をディスプレイ43に表示する。この場合、図7に示すように、ディスプレイ43の画面Sを横方向に3分割し、分割された3つの画像表示領域S1,S2,S3に各ライン走査に基づく像を表示する。例えば、加速電圧ΔEに電圧E1が印加された電子ビームの走査による像は、左側の領域S1に表示される。また、加速電圧ΔEの電子ビームによる2回目のライン走査に基づく画像をディスプレイの3分割された真ん中の領域S2に表示させる。更に、加速電圧ΔEに電圧E2(−E1)が印加された電子ビームの3回目のライン走査に基づく画像をディスプレイ43の3分割された右側の領域S3に表示させる。
【0042】
このようにして、3分割されたディスプレイ43の画像領域Sに加速電圧の異なった電子ビームによる同一視野の像を表示させる。その後、それぞれの画像について像をフォーカスさせる。まず、対物レンズ23の励磁電流をCPU40により対物レンズ電源33を制御することにより調整し、ディスプレイ43の画像Sの左側の像S1をフォーカスさせる。その時、ディスプレイ画像Sの右側の像S3も同様にフォーカスされるように収差補正器Cの電源38を調整し、各多極子の調整を行う。このような調整の結果、3分割画像の右側と左側の像S1,S2がボケの量が同様な像となったときが色収差補正が完了したときであり、その時の収差補正器Cの条件で、対物レンズ23の励磁電流を調整し、中央の像S2のフォーカス調整がなされる。
【0043】
このようにして特定の加速電圧および作動距離(WD)における収差補正器Cの最適な調整が行われ、この結果、加速電圧をΔEに固定した状態で電子ビームの2次元走査を行い、この走査に基づいて検出された2次電子に基づいて像を表示すれば、色収差が完全に補正され、高い分解能の像を得ることができる。なお、色収差補正する際に、電子銃の加速電圧にエネルギー分散の量を重畳するが、このエネルギー分散の量は、電子銃の加速電圧の値そのもの、作動距離の変化により変化するもので、このエネルギー分散の量は、加速電圧の値と作動距離に基づき最適な値をメモリー44に記憶しておき、加速電圧と作動距離が設定された場合には、メモリー44から最適なエネルギー分散の量が読み出され、そのデータに基づいて、加速電圧の変化量や対物レンズの励磁電流の変化量が設定される。
【0044】
以上、本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこの形態に限定されず幾多の変形が可能である。例えば、色収差補正時に電子ビームの加速電圧を3段階に変化させたが、2種以上であればよく、エネルギー分散の量が対称的な電子ビームの加速電圧が含まれていればよい。また、電子ビームを2次元走査する場合、1水平ラインごとに複数回走査しても良く、単一の加速電圧で第1回目の2次元走査を行い、次に加速電圧を変化させて同一視野の第2回目、第3回目の2次元走査を行うようにしても良い。
【0045】
更に、フレームメモリーを用いて各加速電圧ごとの画像信号を積算処理することは画像のSN比を向上させる上で好ましい。更にまた、複数の画像をディスプレイの表示画面を分割して表示させるようにしたが、ディスプレイの数を増やして、各ディスプレイごとに単一の画像を表示させるようにしても良い。
【0046】
更にまた、走査電子顕微鏡を例に実施の形態を説明したが、イオンビームを走査して画像を得るようにしたイオンビーム装置にも本発明を適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせ、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づく複数の画像を取得し、複数の画像のフォーカスを調整し、少なくとも2種の画像が同様にフォーカスされるように対物レンズと収差補正器の調整を行うようにしたことを特徴としている。
【0048】
請求項1の発明においては、色収差の補正を行う際には、加速電圧に所定の電圧を印加してエネルギー分散の大きな荷電粒子ビームによって複数の試料像を得、色収差の程度が明確に認識できる状態で、その複数の像を比較して色収差の補正動作を行うことができるので、操作性が向上する。
【0049】
また、請求項2の発明に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、請求項1の発明において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを3回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、1回目のライン走査と3回目のライン走査における荷電粒子ビームの加速電圧は、2回目のライン走査の加速電圧に同一電圧を一方にはプラスし、他方にはマイナスするようにしたことを特徴としており、請求項1と同様な効果が得られる。
【0050】
更に、請求項3の発明に基づく荷電粒子ビーム装置における収差補正方法は、請求項1の発明において、試料を荷電粒子ビームによって複数回2次元走査するにあたり、第1の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、その後第2の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、第1の荷電粒子ビームの加速電圧と第2の荷電粒子ビームの加速電圧とは、特定の加速電圧に対して対称的に高くおよび低くされていることを特徴としており、請求項1と同様な効果が得られる。
【0051】
更にまた、請求項4に基づく荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行うための荷電粒子ビーム走査制御手段と、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせるための加速電圧電源と、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づいて試料を2次元走査するための手段と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて得られた信号により複数の画像を取得し、該画像を表示するためのディスプレイとを備えたことを特徴としている。
【0052】
この請求項4に基づく荷電粒子ビーム装置では、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づいて試料を2次元走査し、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて得られた信号により複数の画像を取得し、該複数の画像を同時に表示するように構成したので、オペレータの記憶に頼らずに、色収差の補正動作を行うことができ、色収差補正の動作の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】収差補正装置の原理の概略を説明するための図である。
【図2】静電型12極子を12以下の静電型多極子として用いる方法を示す図である。
【図3】磁場型12極子を12以下の磁場型多極子として用いる方法を示す図である。
【図4】静電型多極子の標準配列を示す図である。
【図5】本発明に基づく走査電子顕微鏡の一例を示す図である。
【図6】エネルギー分散量に対する像面の移動量を示す図である。
【図7】3つの領域に分割されたディスプレイ画面を示す図である。
【符号の説明】
21 電子銃
22 コンデンサレンズ
23 対物レンズ
24 試料
25 ステージ
26 走査コイル
27 対物レンズ絞り
28 開き角制御レンズ
31,32,33,34,38 電源
35 走査コイル駆動回路
36 ステージ駆動回路
37 走査信号発生回路
40 CPU
41 キーボード
42 マウス
43 ディスプレイ
44 メモリー
46 2次電子検出器
47 増幅器
Claims (4)
- 荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせ、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づく複数の画像を取得し、複数の画像のフォーカスを調整し、少なくとも2種の画像が同様にフォーカスされるように対物レンズと収差補正器の調整を行うようにした荷電粒子ビーム装置における収差補正方法。
- 試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを3回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行い、1回目のライン走査と3回目のライン走査における荷電粒子ビームの加速電圧は、2回目のライン走査の加速電圧に同一電圧を一方にはプラスし、他方にはマイナスするようにした請求項1記載の荷電粒子ビーム装置における収差補正方法。
- 試料を荷電粒子ビームによって複数回2次元走査するにあたり、第1の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、その後第2の荷電粒子ビームの加速電圧により試料の2次元走査を行い、第1の荷電粒子ビームの加速電圧と第2の荷電粒子ビームの加速電圧とは、特定の加速電圧に対して対称的に高くおよび低くされている請求項1記載の荷電粒子ビーム装置における収差補正方法。
- 荷電粒子ビーム発生源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームの加速電圧を制御できる加速電圧電源と、荷電粒子ビーム発生源からの荷電粒子ビームを集束するコンデンサレンズと、荷電粒子ビームの開き角を制御する開き角制御レンズと、荷電粒子ビーム光学系内部に配置され複数の多極子より構成される収差補正器と、収差補正器の後段に設けられた対物レンズと、荷電粒子ビームの光路の一部に設けられた対物絞りと、試料に照射される荷電粒子ビームを走査するための走査器と、加速電圧や作動距離を変更する操作部と、前記収差補正器の各多極子のそれぞれに電圧を供給する電源と、対物レンズの電源と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて発生した信号を検出する検出器と、検出器の検出信号に基づいて画像を表示するディスプレイを備えた荷電粒子ビーム装置において、試料を荷電粒子ビームによって2次元走査するにあたり、ほぼ同一ラインを複数回走査して試料の荷電粒子ビームによる2次元走査を行うための荷電粒子ビーム走査制御手段と、各複数回のライン走査ごとに荷電粒子ビームの加速電圧を変化させてエネルギー分散量を異ならせるための加速電圧電源と、エネルギー分散量が特定の加速電圧に対して対称的にされ、対称的なエネルギー分散量の異なった荷電粒子ビームの加速電圧に基づいて試料を2次元走査するための手段と、試料への荷電粒子ビームの照射に基づいて得られた信号により複数の画像を取得し、該画像を表示するためのディスプレイとを備えた荷電粒子ビーム装置。
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JP2003148756A JP2004355822A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 荷電粒子ビーム装置における収差補正方法および荷電粒子ビーム装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003148756A Pending JP2004355822A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 荷電粒子ビーム装置における収差補正方法および荷電粒子ビーム装置 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007287495A (ja) * | 2006-04-18 | 2007-11-01 | Jeol Ltd | 2レンズ光学系走査型収差補正集束イオンビーム装置及び3レンズ光学系走査型収差補正集束イオンビーム装置及び2レンズ光学系投影型収差補正イオン・リソグラフィー装置並びに3レンズ光学系投影型収差補正イオン・リソグラフィー装置 |
US7504624B2 (en) | 2005-05-13 | 2009-03-17 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam device |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003148756A patent/JP2004355822A/ja active Pending
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