JP2004355695A - 光束分割手段、及び光情報記録再生ヘッド装置 - Google Patents
光束分割手段、及び光情報記録再生ヘッド装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】光軸を中心とした、それぞれ径の異なる領域を、少なくとも4つ有する光束分割手段であって、1本の光束が光束分割手段に入射したとき、その1本の光束を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束とに分割するように構成する。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、1本の光束を複数の光束に分割する光束分割手段と、該光束分割手段を用いた、光情報の記録や再生などを行う光情報記録再生ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光情報記録再生ヘッド装置は、記録媒体である光ディスク上にレーザビームを照射して、光ディスクの情報を再生したり、光ディスクに情報を記録したりするものである。
【0003】
近年、光ディスクの高密度化が進んでおり、様々な光記録媒体が提案されている。光ディスクの高密度化の条件としては、光源である半導体レーザの波長を短くしたり、光ディスクに形成されたピットにレーザビームを集光させる対物レンズのNAを高くしたりすることなどが挙げられる。この2つの条件を満たすことによって、光ディスク上に、従来の装置よりも小さなスポット光を照射させることが可能となる。そのため、光ディスク上に微小なピットを形成しても、その情報を処理することが可能となり、その結果、光ディスクの高密度化を図ることができる。
【0004】
しかしながら、近年行われているような半導体レーザの短波長化、及び対物レンズの高NA化が進むにつれて、結像時に収束角が大きくなっていくため、種々の収差による影響をより顕著に受けるようになる。その結果、光ディスクに形成されたピットに対して、高い精度でスポット光を照射させることが困難となってしまう。
【0005】
従来より、光ディスクにおける信号面の保護膜の厚さは、光ディスク毎にばらつきを含んでおり、また、1枚の光ディスクにおいても、その信号面の保護膜の厚さにむらがある。そのため、光ディスクの信号面の保護膜の厚さの変化に伴って波面収差(主に球面収差)が生じてしまい、再生信号が劣化するという問題があった。
【0006】
そこで近年、光ディスク面で発生する球面収差を検出し、エキスパンダレンズなどの球面収差補正光学系などを用いて、上述の厚みのばらつきや、レンズ個々の製造ばらつきなどによって発生する球面収差を、アクティブに補正する光情報記録再生ヘッド装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
ところがこの球面収差を受光素子等で検出する場合、検出される球面収差の信号と周知のフォーカスエラー信号との差が曖昧となってしまう。そのため、これらの信号を明確に区別して検出するために、補助的な基準が必要となる。例えば、球面収差補正光学系のレンズ群や対物レンズの移動距離を測定し、その測定結果に基づいて球面収差補正や合焦動作を行ったり、光ディスクの厚み誤差などのプロファイルを予め測定し、その測定結果に基づいて球面収差補正を行ったりしている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−150569号公報(第6〜10項、第1、2図)
【特許文献1】
特開2002−150598号公報(第3項、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように球面収差の信号とフォーカスエラー信号とを区別するために補助的な基準を備えることは、その基準となるパラメータの作成作業などを考慮すると、製造者にとって煩雑なものとなってしまう。また、光ディスクのプロファイルの測定結果を読み込んで、球面収差補正を行うことは、リアルタイムに球面収差の検出を行っていないため、半導体レーザの短波長化、及び対物レンズの高NA化によって収差の影響が大きい光情報記録再生ヘッド装置の場合、半導体レーザの波長変動などに対応できず、その影響を大きく受けてしまい、球面収差補正や合焦動作を正確に行うことができない。
【0010】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、補助的な基準を備えなくても、球面収差の信号とフォーカスエラー信号とを明確に区別して検出することが可能となる光情報記録再生ヘッド装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様に係る光束分割手段は、光軸を中心とした、それぞれ径の異なる領域を、少なくとも4つ有する光束分割手段であって、1本の光束が光束分割手段に入射したとき、その1本の光束を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束とに分割するように構成されている。このように、1本の光束を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束とに分割することによって、球面収差と他のエラー信号とを明確に区別して検出することが可能となる。
【0012】
また、上記光束分割手段において、ゼルニケの多項式を用いて、1本の光束に含まれる3次の球面収差を以下の式(1)、
SA=1−6ρ2+6ρ4 …(1)
で表す場合、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束は、式(1)において極値近傍に該当する光線から成る光束であり、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束は、式(1)において極値近傍以外に該当する光線から成る光束であることを特徴とする。
【0013】
また、式(1)において極値は2つあって、上記光束分割手段は、1本の光束を、2本の極値近傍に該当する光線から成る光束と、2本の極値近傍以外に該当する光線から成る光束とに分割するように構成されている。
【0014】
また、上記の課題を解決するため、本発明の一態様に係る光情報記録再生ヘッド装置は、光源から照射された光束を光ディスク面に導き、光情報の記録・再生を行うものである。この光情報記録再生ヘッド装置は、光ディスクからの反射光を複数の光束に分割する請求項1から請求項3のいずれかに記載の光束分割手段と、その光束分割手段によって、それぞれ異なった方向に分割された光束の各々を受光する複数の受光手段とを備えている。このように、光ディスクからの反射光を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束とに分割することによって、球面収差と他のエラー信号とを明確に区別して検出することが可能となる。
【0015】
また、上記光情報記録再生ヘッド装置において、複数の受光手段のうち、少なくとも1つの受光手段は、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束を受光し、光源から照射された光束の前記光ディスク面に対するフォーカスエラーを検出する。さらに、少なくとも1つの受光手段は、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束を受光し、光ディスク面において発生する光源から照射された光束の球面収差を検出するように構成されている。
【0016】
また、上記光情報記録再生ヘッド装置において、受光手段は、非点収差法によってエラー信号を検出するものであって、2本の極値近傍に該当する光線から成る光束を受光した場合、それぞれの検出結果の和をフォーカスエラー信号として出力するように構成されている。
【0017】
また、上記光情報記録再生ヘッド装置において、受光手段は、非点収差法によってエラー信号を検出するものであって、2本の極値近傍以外に該当する光線から成る光束を受光した場合、それぞれの検出結果の差によって球面収差を検出するように構成されている。
【0018】
また、上記光束分割手段は、光軸を中心とした、それぞれ径の異なる領域を、少なくとも4つ有する光束分割手段であって、1本の光束が光束分割手段に入射したとき、それぞれ異なった領域に入射した前記1本の光束を成す光線の各々を、それぞれ異なった方向に回折するように構成されている。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、第1の実施形態の光情報記録再生ヘッド装置100の構成を示す斜視図である。この光情報記録再生ヘッド装置100は、光源部10と、ピックアップ部50と、スピンドルモータ90から概略構成されている。
【0020】
図2は、第1の実施形態の光源部10の構成を示す斜視図である。光源部10は、光ディスク200(図3)の情報を再生するための光束を、ピックアップ部50に向けて照射したり、光ディスク200からの戻り光に含まれるデジタル情報の読み取りやエラー信号の検出などを行ったりするものである。この光源部10には、レーザダイオード11と、コリメータレンズ12と、第1のアナモフィックプリズム13と、第2のアナモフィックプリズム14と、ミラー15と、直角プリズム16と、ホログラム17と、集光レンズ18と、シリンドリカルレンズ19と、複合センサ20から構成されている。
【0021】
レーザダイオード11は、断面形状が楕円形状となる発散レーザ光を照射する半導体レーザである。そしてその発振波長は、400nm近傍となっている。このレーザダイオード11の発散レーザ光は、コリメータレンズ12に向けて射出される。
【0022】
コリメータレンズ12は、レーザダイオード11から射出された発散レーザ光を平行光束に変換する。変換されたこの平行光束は、第1のアナモフィックプリズム13に向けて射出される。
【0023】
第1のアナモフィックプリズム13、及び第2のアナモフィックプリズム14は、コリメータレンズ12から射出された平行光束を、断面形状が略円形状となる平行光束に整形する。そして、この整形された平行光束は、ミラー15に向けて射出される。また、コリメータレンズ12から第1のアナモフィックプリズム13に射出された平行光束の一部は、ハーフミラー13aによって90度折り曲げられて、レーザダイオード11から射出されたレーザの出力パワーを検出するための図示しないレーザパワーモニターセンサに導かれる。
【0024】
レーザパワーモニターセンサは、受光した光の強度に比例した電流を出力する。図示しないレーザパワーコントロール回路にレーザパワーモニターセンサの出力を帰還させることによりレーザダイオード11の出力をサーボ制御し安定化させることができる。
【0025】
ミラー15は、第2のアナモフィックプリズム14から射出された平行光束を90度折り曲げて、ピックアップ部50に導く。そして、この平行光束は、図1に示すようにレンズアクチュエータ部60が有するSA補正レンズ部61に入射する。
【0026】
図3は、第1の実施形態のレンズアクチュエータ部60の断面図である。この断面図は、図1に示す光源部10から対物レンズ66までの光軸を含む平面によって切断された図である。レンズアクチュエータ部60は、SA(Spherical aberration)補正レンズ部61と、キャリッジ63と、直角プリズム64と、2軸アクチュエータ65と、対物レンズ66から構成されている。
【0027】
SA補正レンズ部61は、ビームエキスパンダ62を含む。ビームエキスパンダ62は、球面収差を補正する光学系であり、この実施形態においては、正レンズと負レンズが1枚ずつ貼り合わされた第1レンズ群62aと、1枚の負レンズである第2レンズ62bから構成されている。第1レンズ群62aは第1レンズ枠61aに保持され、第2レンズ62bは第2レンズ枠61bに保持されている。第1レンズ枠61aは、レンズアクチュエータ部60の外枠であるキャリッジ63に固定されている。第1レンズ枠61aと第2レンズ枠61bには、それぞれヘリコイド61A、61Bが螺刻されており、そのヘリコイドによって第2レンズ枠61bは、第1レンズ枠61aに対して、ビームエキスパンダ62の光軸と平行な矢印Aの方向に移動することができる。
【0028】
図4は、第1の実施形態の第1レンズ群62aと第2レンズ62bとの種々の間隔における光束の状態を示す図であり、図の簡略化を図るためにSA補正レンズ部61と、対物レンズ66と、光ディスク200のみが示されている。第2レンズ枠61bが矢印Aの方向に移動することによって、第1レンズ群62aと第2レンズ62bとの間隔は変化する。図4(a)に示すように第2レンズ枠61bが設計値である基準位置にある場合、ビームエキスパンダ62は、光源部10から入射した平行光束を、拡大した平行光束として対物レンズ66に向けて射出する。
【0029】
光ディスク200の厚さの誤差等により、光ディスク記録面上でオーバーな球面収差が発生した場合、図4(b)に示すように第2レンズ62bを基準位置より第1レンズ群62a側に移動させ、ビームエキスパンダ62は、光源部10から入射した平行光束を発散光束として対物レンズ66に向けて射出する。対物レンズ66に入射する光束が平行光束から発散光束に変化すると対物レンズ66で発生する球面収差がアンダー方向に変化するため、光ディスク記録面上での球面収差を補正することができる。
【0030】
また、光ディスク記録面上でアンダーな球面収差が発生した場合は、図4(c)に示すように第2レンズ62bが基準位置より第1レンズ群62aから離れる方向に移動し、ビームエキスパンダ62は、光源部10から入射した平行光束を、収束光束として対物レンズ66に向けて射出する。この場合対物レンズ66で発生する球面収差がオーバー方向に変化するため、光ディスク記録面上での球面収差を補正することができる。
【0031】
ビームエキスパンダ62から射出した光束は、キャリッジ63に固定された直角プリズム64によって90度折り曲げられて、対物レンズ66に向かう。対物レンズ66は、2軸アクチュエータ65に固定されている。
【0032】
2軸アクチュエータ65は、後述する複合センサ20の検出結果によって対物レンズ66を、対物レンズ66の光軸と平行な矢印Bの方向(フォーカス方向)と、対物レンズ66の光軸と直交する矢印Cの方向(トラッキング方向)に移動させる。また、2軸アクチュエータ65は、対物レンズ66のSA補正レンズ部61側の近傍位置にアパーチャー65aを有する。アパーチャー65aは、2軸アクチュエータ65に形成された凸形状であり、対物レンズ66に入射する光束径を制御する絞り機能(固定絞り)を有している。
【0033】
図4に示すように対物レンズ66は、第1レンズ群62aの対物レンズ66側の焦点f上に、対物レンズ66の主点66aが位置するように配設されている。そのため、光束が図4(a)〜(c)のどの状態においても、SA補正レンズ部61から入射される光束は、対物レンズ66の主点66a上において、常に一定のビーム径dとなる。その結果、光ディスク200上で読み取り、及び書き込みに利用されるスポットの光量の変化を略抑えることができ、さらにスポットのプロファイル(強度分布)も略一定にすることができるため、良好な読み取り、及び書き込みを行うことが可能となる。
【0034】
光ディスク200は、固定テーブル上にセットされ、スピンドルモータ90によって、回転軸90a中心に回転する。光ディスク200が回転することによって光情報記録再生ヘッド装置100は、光ディスク200上の情報の読み取り、及び書き込みを行うことができる。また、リニアモータ部70は、レンズアクチュエータ部60をトラッキング方向に移動させることができる。
【0035】
光ディスク200上に照射したスポット光は反射し、レンズアクチュエータ部60を介して、光源部10に戻り光として入射する。そして、この戻り光は、ミラー15により90度折り曲げられて、第2のアナモフィックプリズム14に導かれ、第1のアナモフィックプリズム13と第2のアナモフィックプリズム14との間に設けられたハーフミラー13aにより90度折り曲げられて、直角プリズム16に導かれ、さらに直角プリズム16により90度折り曲げられて、ホログラム17に射出される。
【0036】
図5は、第1の実施形態に用いられるホログラム17の形態を表す図である。図5(a)の曲線は、周知のゼルニケの多項式において、3次の球面収差SAを示す曲線であり、以下の式(1)によって表されるものである。
SA=1−6ρ2+6ρ4 …(0≦ρ≦1) (1)
式(1)に用いられるρは、直角プリズム16からホログラム17に向かって射出された光線がホログラム17に入射するときの高さを表すパラメータである。図5(a)のグラフにおいて、縦軸は、波面収差の一種である球面収差を示し、横軸は、上記ホログラム17に入射する光線高さを、最外周の光線を1として正規化して示している。また、この3次の球面収差SAを示す曲線を曲線Rとし、この曲線Rの極値を極値L1(ρ=0)、L2(ρ=1/√2)とする。また、図5(b)は、ホログラム17の直角プリズム16側の表面形状を示す図である。
【0037】
ホログラム17は、偏光特性がない位相型の非偏光ホログラム素子からなり、通常のパターニングと同様の方法で作成される。このようなホログラムは、元来、物体で反射される光束の波面、あるいは物体を透過する光束の波面に参照波面を加えて干渉させ、その干渉縞の強度を記録媒体に記録したものであり、周知のデフォーカス波面(球面波)、チルト波面(傾斜した平面波)等を単独に、あるいは、組み合わせた干渉パターンとして記録したものである。このホログラム17は、入射光束を複数の光束に分割すると共に、分割された光束に対し光軸方向に正負のデフォーカスを与えることができる。
【0038】
ホログラム17は、光軸を中心とした、それぞれ径の異なったL、M、N、Oの4つの領域を有している。図5(b)に示すように、領域Lは円形状に形成され、領域Mは領域Lを全周覆うようなリング形状に形成され、領域Nは領域Mを全周覆うようなリング形状に形成されている。また、領域L、M、N以外の全ての領域は、領域Oとして形成されている。それぞれの領域には、断面が矩形状の多数の凹凸部が形成されており、それぞれの領域によって、その凹凸部が形成されている方向が異なっている。すなわち、このホログラム17は、それぞれの領域に入射した光線を、それぞれ異なった方向に回折するものである。
【0039】
図5(b)において、点線で示された円は、直角プリズム16からホログラム17に向かって射出された光束の投影図に相当する。すなわち、ホログラム17に入射する光束は、その光線高さによって、それぞれ異なった上記領域に入射することになる。それぞれの領域は、図5(a)に示す曲線Rに基づいて定められている。この曲線Rとホログラム17の領域それぞれの関係については、後述する複合センサ20と併せて説明する。
【0040】
ホログラム17のそれぞれの領域によって、それぞれ異なった方向に分割された4つの光束は、集光レンズ18に入射する。そして、この光束は、集光レンズ18によって、複合センサ20が有する後述するそれぞれの異なった受光素子上に集光される。ただし、第1の実施形態において、各エラー信号は非点収差法によって検出されるため、集光レンズ18と複合センサ20と間に、シリンドリカルレンズ19が設けられている。光ディスク200に対して焦点ずれなどの種々のエラーを含まない光束が集光レンズ18に入射した場合、この光束は、微小な円形スポット光としてそれぞれの受光素子上に集光される。しかしながら、光ディスク200に対して何らかのエラーを含む光束が集光レンズ18に入射した場合、この光束には、シリンドリカルレンズ19によって、図2に示す矢印Y方向に対して45度の非点収差が与えられる。そして、歪んだ断面形状を有する光束が、それぞれの受光素子上に受光される。
【0041】
図6は、複合センサ20の受光側の面の形態を示す図である。この複合センサ20は、図6に示すように、シリンドリカルレンズ19から射出されたそれぞれの光束を、受光して電気信号に変換する受光素子21〜24を有する。受光素子21は、領域Lを通過した光線の光束を、受光するよう配設されている。また、受光素子22、23、24は、領域M、N、Oを通過した光線の光束を、それぞれ受光するよう配設されている。これらの受光素子21〜24は、光軸と直交する同一平面上に配置された状態で、パッケージ化されてコンパクトに設計されている。
【0042】
図6に示すように、受光素子21〜24は、トラッキング相当方向(Y方向)と直交する方向の分割線により2分割されると共に、トラッキング方向と平行な方向の分割線により2分割されたマトリックス型の分割受光面(受光エレメント)を備えている。受光素子21の1行目の分割受光面に図中左から順にb、a、2行目の分割受光面に左から順にc、dの符号を付し、受光素子22の1行目の分割受光面に左から順にf、e、2行目の分割受光面に左から順にg、hの符号を付する。また、受光素子23の1行目の分割受光面に図中左から順にj、i、2行目の分割受光面に左から順にk、lの符号を付し、受光素子24の1行目の分割受光面に左から順にn、m、2行目の分割受光面に左から順にo、pの符号を付する。なお、以下の記載において、各受光面の出力には、各受光面に付した符号と同一符号を用いることとする。上記受光面の出力は図8に示す処理部30a、30bに入力され、その処理部30a、30bにおいて、フォーカスエラー信号や、トラックエラー信号、球面収差の発生を示す球面収差信号が検出される。
【0043】
図6(a)は、光ディスク200の保護膜の厚さや、ビームエキスパンダ62のレンズ間の相対位置等が適切であるため、球面収差が発生していない状態で、かつ光ディスク200上に照射された光束が、その記録面に対して正しく焦点を結んでいるとき、すなわち、合焦時に受光素子21〜24に集光するスポット光それぞれの形状を表したものである。受光素子21には、ホログラム17において領域Lを通過した光線の光束が、円形状のスポット光として受光されている。
また、受光素子22、23、24には、領域M、N、Oを通過した光線の光束が、リング状(中空円状)のスポット光として受光されている。
【0044】
また、図6(b)は、光ディスク200上に照射された光束が、その記録面に対して正しく焦点を結ばないとき、すなわち、非合焦時に受光素子21〜24に集光するスポット光それぞれの形状を表したものである。第1の実施形態では、非点収差法によって、種々のエラー検出を行うよう構成されているため、光ディスク200上で光束が焦点を結ばない場合は、シリンドリカルレンズ19によって非点収差が与えられ、図6(b)のような歪んだ形状のスポット光が各受光素子に受光される。図6(b)では、光ディスク200上に照射された光束が、光ディスク200の記録面手前で焦点を結んでいるため、左上がりに歪んだスポット光が受光されている。光ディスク200上に照射された光束が、光ディスク200の記録面の奥側で焦点を結んでいる場合は、右上がりに歪んだスポット光が受光される。
【0045】
図7(a)は、光ディスク200の記録面に照射された光束の記録面に対するデフォーカス量と、受光素子21、23上のスポット形状を表す出力信号の和との関係を示すグラフである。図7(a)のグラフにおいて、縦軸は受光素子21と受光素子23との出力信号の和を示し、横軸は上記デフォーカス量を示している。このグラフによると、デフォーカス量が0のとき、受光素子21と受光素子23との出力信号の和も0となる。
【0046】
図7(a)のグラフには、球面収差が発生していない状態の上記出力信号の和と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をアンダー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号の和と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をオーバー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号の和と上記デフォーカス量との関係を示すグラフとが表されている。しかしながら、球面収差が変化しても受光素子21、23に集光されるスポット光の形状は、ほとんど変化しない。そのため、上記出力信号の和と上記デフォーカス量との関係もほぼ一定である。以下に、スポット光の形状が変化しない理由を説明する。
【0047】
受光素子21で受光される光束は、ホログラム17の領域Lを通過した光線の光束であり、受光素子23で受光される光束は、ホログラム17の領域Nを通過した光線の光束である。図5(a)と図5(b)とを比べると、領域Lと領域Nは共に曲線Rの極値L1、L2近傍の領域に対応した領域となっている。この極値L1、L2近傍の領域では、曲線Rに対する接線の傾きが小さい。すなわち、これらの領域においては、球面収差の変化による影響は小さい。つまり、球面収差が発生しても、これらの領域はその影響を受け難い領域であるため、球面収差が発生しても受光素子上に集光されるスポット光の形状はほとんど変化しない。
【0048】
図7(b)は、光ディスク200の記録面に照射された光束の記録面に対するデフォーカス量と、受光素子22上のスポット光形状を表す出力信号との関係を示すグラフである。図7(b)のグラフにおいて、縦軸は受光素子22の出力信号を示し、横軸は上記デフォーカス量を示している。
【0049】
図7(b)のグラフには、球面収差が発生していない状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をアンダー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をオーバー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフとが表されている。球面収差が変化すると受光素子22に集光されるスポット光の形状は、歪み、変化する。そのため、上記出力信号と上記デフォーカス量との関係は変化する。球面収差をアンダー方向からオーバー方向に変化させると、上記デフォーカス量が同じ場合でも、上記出力信号は、正の方向に変化する。以下に、スポット光の形状が変化する理由を説明する。
【0050】
受光素子22で受光される光束は、ホログラム17の領域Mを通過した光線の光束である。図5(a)と図5(b)を比べると、領域Mは曲線Rの極値L1近傍の領域と極値L2近傍の領域との間の領域となっている。この間の領域では、曲線Rに対する接線の傾きが大きい。すなわち、この領域においては、球面収差の変化量及び変化率は大きくなっており、光線の位相がずれた場合、その球面収差の変化量は大きい。つまり、球面収差が発生すると、これらの領域はその影響を受け易い領域であるため、受光素子22上のスポット光の形状が変化する。
【0051】
図7(c)は、光ディスク200の記録面に照射された光束の記録面に対するデフォーカス量と、受光素子24上のスポット光形状を表す出力信号との関係を示すグラフである。図7(c)のグラフにおいて、縦軸は受光素子24の出力信号を示し、横軸は上記デフォーカス量を示している。
【0052】
図7(c)のグラフには、球面収差が発生していない状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をアンダー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフと、球面収差をオーバー方向に0.1λrms、0.05λrms、0.01rms発生させた状態の上記出力信号と上記デフォーカス量との関係を示すグラフとが表されている。球面収差が変化すると受光素子24に集光されるスポット光の形状は、歪み、変化する。そのため、上記出力信号と上記デフォーカス量との関係は変化する。球面収差をアンダー方向からオーバー方向に変化させると、上記デフォーカス量が同じ場合でも、上記出力信号は、負の方向に変化する。この受光素子24で受光される光束は、ホログラム17の領域Oを通過した光線の光束であり、上述した領域Mと同様に球面収差の影響を受け易い領域であるため、上記出力信号と上記デフォーカス量との関係は変化する。
【0053】
図6(c)は、光ディスク200の保護膜の厚さや、ビームエキスパンダ62のレンズ間の相対位置等が適切でないため、球面収差が発生している状態で、かつ光ディスク200上に照射された光束が、その記録面に対して合焦しているときの受光素子21〜24に集光するスポット光それぞれの形状を表したものである。領域Lと領域Nを通過した光線の光束は、上述したように球面収差の影響を受け難いため、光ディスク200上に照射された光束が記録面に対して合焦していれば、受光素子21と受光素子23には、図6(a)と同様の形状のスポット光が形成される。しかしながら、領域Mと領域Oを通過した光線の光束は、上述したように球面収差の影響を受け易いため、受光素子22と受光素子24には、歪んだ形状のスポット光が形成される。そこで、この実施形態においては、フォーカシングエラー信号とトラッキングエラー信号は球面収差の影響を受け難い受光素子21と受光素子23の出力から演算し、球面収差の発生は、球面収差の影響を受けやすい受光素子22と受光素子24によって検出している。以下に、各エラー信号の演算処理について説明する。
【0054】
処理部30aは、図8に示すように、第1加算器31〜第8加算器38と第1減算器39、第2減算器40を有する。第1加算器31は出力a、kを加算し、第2加算器32は出力c、iを加算し、第3加算器33は出力b、lを加算し、第4加算器34は出力d、jを加算する。第5加算器35は、第1加算器31の加算出力(a+k)と第2加算器32の加算出力(c+i)とを加算して、その加算出力(a+k+c+i)を第1減算器39の一方の入力端子に出力し、第6加算器36は、第3加算器33の加算出力(b+l)と第4加算器34の加算出力(d+j)とを加算して、加算出力(b+l+d+j)を第1減算器39の他方の入力端子に出力する。第1減算器39は、第5加算器35の加算出力(a+k+c+i)と第6加算器36の加算出力(b+l+d+j)と差を取ることにより、フォーカスエラー信号FESを生成する。
【0055】
第7加算器37は、第1加算器31の加算出力(a+k)と第3加算器33の加算出力(b+l)とを加算して、加算出力(a+k+b+l)を第2減算器40の一方の入力端子に出力し、第8加算器38は、第2加算器32の加算出力(c+i)と第4加算器34の加算出力(d+j)とを加算して、加算出力(c+i+d+j)を第2減算器40の他方の入力端子に出力する。第2減算器40は、第7加算器37の加算出力(a+k+b+l)と第8加算器38の加算出力(c+i+d+j)との差を取ることにより、トラッキングエラー信号TESを生成する。
【0056】
上述の演算処理によって、フォーカスエラー信号が検出されると、2軸アクチュエータ65は、このエラーを補正するようにフォーカス方向に対物レンズ66を移動させ、トラッキングエラー信号が検出されると、このエラーを補正するようにトラッキング方向に対物レンズ66を移動させる。
【0057】
処理部30bは、図8に示すように、第9加算器41〜第14加算器46と第3減算器47を有する。第9加算器41は出力e、gを加算し、第10加算器42は出力n、pを加算し、第11加算器43は出力f、hを加算し、第12加算器44は出力m、oを加算する。第13加算器45は、第9加算器41の加算出力(e+g)と第10加算器42の加算出力(n+p)とを加算して、その加算出力(e+g+n+p)を第3減算器47の一方の入力端子に出力し、第14加算器46は、第11加算器43の加算出力(f+h)と第12加算器44の加算出力(m+o)とを加算して、加算出力(f+h+m+o)を第3減算器47の他方の入力端子に出力する。第3減算器47は、第13加算器45の加算出力(e+g+n+p)と第14加算器46の加算出力(f+h+m+o)との差を取ることにより、球面収差信号SAEを生成する。
【0058】
上述の演算処理によって、球面収差の発生量を表す球面収差信号が検出されると、その検出結果に応じて、図4(a)〜(c)に示すように第1レンズ群62aと第2レンズ62bとの間隔が調節され、球面収差が補正される。
【0059】
第1の実施形態では、受光素子21と受光素子23上のスポット形状とデフォーカス量との関係が図6(a)に示すように同様の特性を有するため、フォーカスエラー信号及びトラッキング信号は、受光素子21と受光素子23と出力信号の和によって算出されている。また、受光素子22と受光素子24上のスポット形状球面収差発生量との関係が図6(c)に示すように逆の特性を有するため、球面収差信号は、受光素子22と受光素子24との出力信号の差によって検出されている。そのため、各信号は、高い精度で検出されている。第2の実施形態では、コストダウンを図るために、各信号をそれぞれ1つの受光素子で検出している。以下に、第2の実施形態について説明を行う。
【0060】
図9は、第2の実施形態に用いられる受光素子と処理部との接続開係を示す回路図である。なお、第2の実施形態の光情報記録再生ヘッド装置において、第1の実施形態の光情報記録再生ヘッド装置100と同一の構成には、同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。
【0061】
第2の実施形態の複合センサ20には、ホログラム17において、領域Lを通過した光束を受光する受光素子21と、領域Mを通過した光束を受光する受光素子22とが、光軸と直交する同一平面上に配置された状態で、パッケージ化されて構成されている。すなわち、この第2の実施形態では、フォーカスエラー信号及びトラッキング信号は受光素子21のみによって検出され、球面収差信号は受光素子22のみによって検出されている。以下に、各エラー信号の演算処理について説明する。
【0062】
処理部30cは、図9に示すように、第1加算器31z〜第8加算器38zと第1減算器39z、第2減算器40zを有する。第1加算器31zは出力aを出力し、第2加算器32zは出力bを出力し、第3加算器33zは出力cを出力し、第4加算器34zは出力dを出力する。第5加算器35zは、第1加算器31zの出力aと第3加算器33zの出力cとを加算して、その加算出力(a+c)を第1減算器39zの一方の入力端子に出力し、第6加算器36zは、第2加算器32zの出力bと第4加算器34zの加算出力dとを加算して、加算出力(b+d)を第1減算器39zの他方の入力端子に出力する。第1減算器39zは、第5加算器35zの加算出力(a+c)と第6加算器36zの加算出力(b+d)と差を取ることにより、フォーカスエラー信号FESを生成する。
【0063】
第7加算器37zは、第1加算器31zの出力aと第2加算器32zの出力bとを加算して、加算出力(a+b)を第2減算器40zの一方の入力端子に出力し、第8加算器38zは、第3加算器33zの出力cと第4加算器34zの出力dとを加算して、加算出力(c+d)を第2減算器40zの他方の入力端子に出力する。第2減算器40zは、第7加算器37zの加算出力(a+b)と第8加算器38zの加算出力(c+d)との差を取ることにより、トラッキングエラー信号TESを生成する。
【0064】
処理部30dは、図9に示すように、第9加算器41z、第10加算器42z、第3減算器43zを有する。第9加算器41zは出力i、kを加算し、第10加算器42zはj、lを加算する。第3減算器43zは、第9加算器41zの加算出力(i+k)と第10加算器42zの加算出力(j+l)との差を取ることにより、球面収差信号SAEを生成する。
【0065】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
【0066】
なお、本実施形態において、各エラー信号は、非点収差法によって検出されているが、スポットサイズ法によって各エラー信号を検出するよう構成してもよい。
【0067】
また、第2の実施形態において、フォーカスエラー信号及びトラッキング信号は、領域Lを通過した光線の光束によって検出されているが、領域Nを通過した光線の光束によって検出されてもよい。また、球面収差信号は、領域Mを通過した光線の光束によって検出されているが、領域Oを通過した光線の光束によって検出されてもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上のように本発明の光情報記録再生ヘッド装置は、光ディスクからの反射光を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束とに分割している。そのため、球面収差と他のエラー信号とを明確に区別して検出することが可能となる。
【0069】
また、ゼルニケの多項式うち、3次の球面収差を表す式に基づいて作成された光束分割手段で、光ディスクからの反射光を4つの光束に分割することによって、球面収差と他のエラー信号とをより明確に区別して検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光情報記録再生ヘッド装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の光源部の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のレンズアクチュエータ部の断面図である。
【図4】本発明の実施形態の第1レンズ群と第2レンズの種々の間隔における光束の状態を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に用いられるホログラムの形態を表す図である。
【図6】本発明の実施形態に用いられる複合センサの受光側の面の形態を示す図である。
【図7】光ディスクの記録面に照射された光束の記録面に対するデフォーカス量と、各受光素子の出力信号との関係を示すグラフである。
【図8】本実施形態の受光素子と処理部との接続開係を示す回路図である。
【図9】別の実施形態の受光素子と処理部との接続開係を示す回路図である。
【符号の説明】
10 光源部
50 ピックアップ部
60 SA補正レンズ部
62 ビームエキスパンダ
100 光情報記録再生ヘッド装置
200 光ディスク
Claims (8)
- 光軸を中心とした、それぞれ径の異なる領域を、少なくとも4つ有する光束分割手段であって、
1本の光束が前記光束分割手段に入射したとき、前記1本の光束を、球面収差の影響を受け難い光線から成る光束と、球面収差の影響を受け易い光線から成る光束と、に分割すること、を特徴とする光束分割手段。 - ゼルニケの多項式を用いて、前記1本の光束に含まれる3次の球面収差を以下の式(1)、
SA=1−6ρ2+6ρ4 …(1)
で表す場合、
前記球面収差の影響を受け難い光線から成る光束は、前記式(1)において極値近傍に該当する光線から成る光束であり、
前記球面収差の影響を受け易い光線から成る光束は、前記式(1)において前記極値近傍以外に該当する光線から成る光束であること、を特徴とする請求項1に記載の光束分割手段。 - 前記式(1)において前記極値は2つあって、
前記光束分割手段は、前記1本の光束を、2本の前記極値近傍に該当する光線から成る光束と、2本の前記極値近傍以外に該当する光線から成る光束と、に分割すること、を特徴とする請求項2に記載の光束分割手段。 - 光源から照射された光束を光ディスク面に導き、光情報の記録・再生を行う光情報記録再生ヘッド装置において、
前記光ディスクからの反射光を複数の光束に分割する請求項1から請求項3のいずれかに記載の光束分割手段と、
前記光束分割手段によって、それぞれ異なった方向に分割された光束の各々を受光する複数の受光手段と、を備えたこと、を特徴とする光情報記録再生ヘッド装置。 - 前記複数の受光手段のうち、少なくとも1つの受光手段は、前記球面収差の影響を受け難い光線から成る光束を受光し、前記光源から照射された光束の前記光ディスク面に対するフォーカスエラーを検出し、
少なくとも1つの受光手段は、前記球面収差の影響を受け易い光線から成る光束を受光し、前記光ディスク面において発生する前記光源から照射された光束の球面収差を検出すること、を特徴とする請求項4に記載の光情報記録再生ヘッド装置。 - 前記受光手段は、非点収差法によってエラー信号を検出するものであって、
2本の前記極値近傍に該当する光線から成る光束を受光した場合、それぞれの検出結果の和をフォーカスエラー信号として出力すること、を特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の光情報記録再生ヘッド装置。 - 前記受光手段は、非点収差法によってエラー信号を検出するものであって、
2本の前記極値近傍以外に該当する光線から成る光束を受光した場合、それぞれの検出結果の差によって前記球面収差を検出すること、を特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の光情報記録再生ヘッド装置。 - 光軸を中心とした、それぞれ径の異なる領域を、少なくとも4つ有する光束分割手段であって、
1本の光束が前記光束分割手段に入射したとき、それぞれ異なった前記領域に入射した前記1本の光束を成す光線の各々を、それぞれ異なった方向に回折すること、を特徴とする光束分割手段。
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