JP2004355172A - ジョブショップ型の生産システム、トラッキング装置、トラッキング方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業者による装置へのワークの投入・搬出作業等を伴うワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインで、ワークに直接IDを付与できないような場合でも、ワークの在籍情報をトラッキングすることを可能にし、生産性を高めるジョブショップ型の生産システムを提供する。
【解決手段】取決められた運用手順に従って作業者による装置へのワークの投入・搬出作業を行い、複数の装置から生産に係わる生産実績データを管理し、複数の装置、被組立物/被加工物及び作業者に対してモデル化し、該モデル化データとその日の生産計画データから、ワークの投入・搬出タイミングと、作業者の作業割り当てを決定する。決定した結果から装置ごとの生産実績とワークの在籍情報を予測し、この生産実績予測と実際の装置における生産実績とを比較して、ワークの在籍情報を確定するようにして、ワークの正確な位置をトラッキングする。
【選択図】 図2
【解決手段】取決められた運用手順に従って作業者による装置へのワークの投入・搬出作業を行い、複数の装置から生産に係わる生産実績データを管理し、複数の装置、被組立物/被加工物及び作業者に対してモデル化し、該モデル化データとその日の生産計画データから、ワークの投入・搬出タイミングと、作業者の作業割り当てを決定する。決定した結果から装置ごとの生産実績とワークの在籍情報を予測し、この生産実績予測と実際の装置における生産実績とを比較して、ワークの在籍情報を確定するようにして、ワークの正確な位置をトラッキングする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョブショップ型の生産システム、トラッキング装置、トラッキング方法、プログラムおよび記録媒体に関し、具体的には、作業者による装置へのワークの投入あるいは搬出作業等を伴う、ワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインでワークの在籍情報をトラッキングする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、加工、組立、搬送などの装置を使用して製品の生産をする自動化生産システムにおいては、被加工物、被組立物のトレーサビリティをとるためにワークのトラッキングが行われている。ワークのトラッキングを行うことにより、ワークの工程内での変化を時系列で管理することが可能となり、操業状況の予測や各設備の最適な運転形態の面からも有効な情報となる。
【0003】
特許文献1には、自動化生産システムにおいて、コスト面から搬送制御にセンサの数が限定された生産ラインで、ワークの時々刻々の移動位置を正確に特定することができるワークのトラッキング方法が提案されている。
【0004】
この特許文献1の技術は、試料や材料等のワークが投入されたならば、目標位置に至る搬送ルート上における搬送ユニット等の機器の動作を機器動作モデルと機器制御実行コマンドに基づきトレースし、目標位置に到達するであろうタイミングを予測し、そのタイミングでワークに関するエラー情報が発生しているかどうかを調べ、発生していなければ、指示通りに搬送されているものと見做し、その位置にワークが存在しているものと判定し、エラー情報が発生しているならば、そのエラー情報の内容によってワーク位置を予測することにより、ワーク位置を検出するセンサの数が限定されていても、センサの感応範囲以外の場所にあるワークの位置を正確に特定することができる。
【0005】
また、特許文献2の技術は、ラインシミュレータ部の記憶装置上に生産ラインのモデルが構築されており、各作業ステーションにおける作業毎のタクトタイム、移送ステーションにおける治具パレットのバッファサイズ、移送ステーションの移送速度、各部品供給装置の部品残量、自動搬送車に関するデータ、自動倉庫の各部品の在庫データ等が与えられている。また、作業指示データテーブルには、各作業ステーションにおける各品種毎の作業指示データが記憶されている。生産ライン制御装置から送信された作業指示データを作業指示データ記憶装置に記憶し、治具パレット検知センサからの情報を基に作業指示データを順次読み出すことにより、所定の作業を行う。
これにより、生産ラインにおけるライン状況データを効率良く取得し、ライン状況の把握及び事前予測が行える生産ライン制御装置を提供している。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−39907号公報
【特許文献2】
特開平09−66444号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の技術は、自動化生産システムに対応したものであって、作業者が介在する生産システムに対応したものではない。
【0008】
一方、搬送制御に必要なセンサを設置しても、装置トラブル、ワーク異常等により、ワークが作業者によりラインアウトされた時には、自動的に検知することは難しく、生産システムに、ワークが作業者によりラインアウトされた旨を指示する必要がある。この指示は人間が介在するため、指示すべき人間が指示するのを忘れてしまったりして、結局生産システムには入力されず、正しくトラッキングが出来なくなるという不具合があった。
【0009】
作業者によるワークの投入あるいは搬出作業等を伴う複数の加工工程や組立工程等からなる生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいては、特にワークに直接IDを付与できないようなケースでは、効率良くワークのトラッキングができないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、作業者によるワークの投入あるいは搬出作業等を伴う複数の加工工程や組立工程等からなるジョブショップ型の生産ラインで、ワークに直接IDを付与できないような生産環境であってもワークの位置を正確に特定することができるジョブショップ型の生産システム、トラッキング装置、トラッキング方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおいて、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記ワーク在籍情報確定管理部でワークの在籍情報を確定する際、ワークのライン落ちを検知するようにしたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項3は、請求項2に記載の生産システムにおいて、前記ワークのライン落ちを検知した後、ラインアウトを作業者が確定した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項4は、請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記装置の不具合を検知した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項5は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング装置において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項6は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング方法において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理工程と、前記ラインモデル管理工程の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング工程と、前記スケジューリング工程の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理工程と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項7は、コンピュータに、請求項1乃至4のいずれかに記載のジョブショップ型の生産システムの機能、請求項5に記載のトラッキング装置の機能または請求項6に記載のトラッキング方法の機能を実行させるためのプログラムである。
【0018】
また、本発明の請求項8は、請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0019】
以上の構成により、作業者による投入あるいは搬出作業等を伴うワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいて、ワークに直接IDを付与できない生産設備と、複数の生産工程が混在した生産環境に対応し、各生産装置の稼動などによって変化する生産装置の状況を正しく反映させ、ワークの現在位置を正確に特定し、ワークの在籍情報を緻密にトラッキングすることができる。
【0020】
また、ワークのラインアウトを自動的に検知することにより、作業者によるラインアウトを確認する旨の入力ミスを防ぐことができる。実際の生産システムにおけるワークの工程履歴と仮想的に求めた工程履歴との誤差を最小限に押さえ、トラッキングの精度を向上させることができ、効率的でスムーズな生産管理ができる。
【0021】
また、作業者の熟練程度を正しく反映したワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当てスケジューリングを生成することができる。
さらに、作業量の負担が作業者間への偏りないスケジューリングの決定に基づく、作業者の有効活用ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のジョブショップ型の生産システムに係る好適な実施形態について説明する。本発明のジョブショップ型の生産システムは、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程等を備えたジョブショップ型の生産システムを対象とするものである。
【0023】
図1は、本実施形態のジョブショップ型の生産ラインの構成を示す図である。同図において、生産ラインは、工程1の作業ステーション1に設置されている設備に作業者によってワークが投入され、工程2の作業ステーション2に設置されている設備、工程3の作業ステーション3に設置されている設備と経て最終の工程nの作業ステーションnに設置されている設備で全作業を終了して完成品となる。
【0024】
ここで、各工程で作業を実施する場所は作業ステーションと呼ばれ、作業ステーションには加工装置、組立装置および各装置の制御を行う制御装置などが設置され、作業ステーション間は作業者によって、搬送ユニット等を使ってワークの搬入あるいは搬出を行う。
また、各作業ステーションの装置で加工あるいは組立されたワークを一時的に保管するためのバッファである、仕掛倉庫6が設置されている。この仕掛倉庫6にはワークを保管する場所にアドレスが付与されている。
【0025】
さらに、仕掛倉庫6には情報処理装置が設置され、倉庫に一時的に保管されているワークの情報等の授受を行う。また、加工あるいは組立されたワークの完成品を保管するための倉庫である完成品倉庫7が設置されている。この完成品倉庫7にはワークを保管する場所にアドレスが付与され、完成品を倉庫に保管する入庫情報および完成品を出庫したときの出庫情報等を入力するための情報処理装置が設置されている。
【0026】
この生産ラインは加工、組立あるいは運搬(各倉庫)へのワークの投入あるいは搬出は、ワーク投入計画をもとに取決められた運用手順に従って作業者により行う。以下では、ワークの加工、あるいは部品の組み立てなどのまとまった処理を作業と呼び、一つの作業は設備を構成する装置のいくつかの動作を積み重ねで実現されるものとする。
【0027】
次に、図2は、本実施形態の全体構成を示すブロック図である。同図において、本実施形態の生産システムは、各作業ステーションに設置された制御装置10、各仕掛倉庫6、完成品倉庫7およびトラッキング装置20およびネットワーク35から構成されている。
ネットワーク35は、制御装置10、トラッキング装置20、各仕掛倉庫6に設置されている情報処理装置、完成品倉庫7に設置されている情報処理装置とを結合するための伝送路であって、一般には、ケーブルで実現され、但し、伝送路としてはケーブルだけではなく、それらの間の通信プロトコルが一致するものであれば無線および有線のいずれであってもよく、例えば、LAN(Local Area Network)などを用いることができる。
【0028】
各作業ステーションに設置された制御装置10は、例えば、NC(数値制御)旋盤を行うNC旋盤、形削りや穴あけやフライス加工を行うマシニングセンタ、NC研削を行うNC研削盤を備えている加工装置などが設置され、この加工装置を監視および管理する。
制御装置10は、生産実績取得部11、稼動状況監視部12、入力部13、出力部14、通信部15から構成されている。
生産実績取得部11は、各工程の装置にワークが投入され、作業の開始と終了で、開始した時刻および終了した時刻を生産実績データとして取得する。
【0029】
稼動状況監視部12は、各加工装置からの状況情報を監視し、状況変化があった場合にイベント情報を発生する。
入力部13は、各装置において、加工されるワークの品種コード、あるいは、加工の開始指令、搬送の開始指令などの指示を行う。
出力部14は、入力部13から入力した情報の表示や、トラッキング装置20からの指示等の印刷あるいは表示をする。
通信部15は、ネットワーク35を介して、生産実績取得部11によって取得した生産実績データと、稼動状況を監視する稼動状況監視部12によって監視した稼動の状況を示すイベント情報等をトラッキング装置20ヘ送信し、また、トラッキング装置20からの指令を受信する。
【0030】
トラッキング装置20は、通信部21、生産管理部22、ラインモデル管理部26、スケジューリング部27、ワーク在籍情報予測管理部28、ワーク在籍情報確定管理部29、情報入出力部30から構成されている。
通信部21は、ネットワーク35を介して、各作業ステーションに設置されている加工装置の監視および管理をする制御装置10と、仕掛倉庫6に設置された情報処理装置と、完成品倉庫7に設置された情報処理装置と接続され、指令およびデータの授受をする。
【0031】
生産管理部22は、制御装置10の生産実績取得部11により取得し、制御装置10の通信部15から、ネットワーク35を介しワークの生産に伴う、開始時刻あるいは終了時刻等の生産実績データを受信し、受信した生産実績データの格納・管理と、生産システムの生産計画データの格納・管理を行う。
【0032】
ラインモデル管理部26は、複数の加工工程で加工するワークに関する装置の動作のルール(装置のリードタイム、装置のタクトタイム、装置の平均故障間隔時間および装置の平均修理時間等)をモデル化した装置モデルテーブル47と、投入されたワークの被加工物あるいは被組立物の工程レシピをモデル化した被加工物あるいは被組立物のレシピテーブル48と、ワークを投入あるいは搬出する作業者が装置におけるワーク投入作業を含む前段取り、ワーク搬出作業を含む後段取りの標準作業時間をモデル化した作業者管理テーブル49を生成し管理する。
【0033】
スケジューリング部27は、生産管理部22が記録および管理する生産システムで生産をするための、生産計画データとラインモデル管理部26が格納し管理する各種モデルから、ワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングを行って、ワークの投入計画を生成し、この生成したワークの投入計画をもとに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートを生成する。
【0034】
また、それぞれワークには、品種コードと仮想的なワークIDが付与されて、生産計画データとして入力され、各作業ステーションの装置が生産計画データに従って作業を行う。ここでは、品種コードをA,B、仮想的なワークIDをW1〜Wnとしたとき、ワークを識別するためにA−W1、B−W2、…、A−Wn等と記すことにする。
【0035】
ワーク在籍情報予測管理部28は、スケジューリング部27により決定したワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当てにおけるスケジューリングの結果から生産実績を予測した予測生産実績データと、ワーク在籍情報を予測して管理する。
【0036】
ワーク在籍情報確定管理部29は、生産管理部22が格納し管理する生産実績データ(制御装置10の生産実績取得部11によって取得した生産実績データ)と、ワーク在籍情報予測管理部28で予測した予測生産実績データとを比較し、ワーク在籍情報予測管理部28で予測したワーク在籍情報を確定する。
【0037】
情報入出力部30は、生産計画、各装置へのタクトタイム、各装置で障害が発生し、障害の復旧時刻等の装置に関連した情報、作業者数、各作業者に関する情報あるいはワークに関する情報等の入力と、作業者へのワークの投入・搬出作業等の作業指示情報、ワークラインアウトの確認メッセージ等の印刷や表示を行う。
【0038】
次に、トラッキング装置20に保持され、スケジューリング部27で管理されている各テーブルの構成について説明する。
図3は、各作業ステーションに設置されている装置へのワーク投入計画テーブル45の構成図である。このテーブルは、当日の生産計画データおよび配置される作業者等の入力が完了すると、生成され記憶する。
【0039】
図3に示すように、ワーク投入計画テーブル45に格納される項目は、ワークに仮想的に付与されたワークを識別するIDを格納するワークID項目45anと、作業ステーションに設置されている装置を識別する装置IDを格納する装置ID項目45bnと、ワークを投入する装置の順番を格納する順番項目45cnと、作業者を識別する作業者IDを格納する作業者ID項目45dnと、作業者のワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目45enと、装置のリードタイムを格納するリードタイム項目45fnと、作業者のワーク投入作業を含む後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目45gnと、で記憶するように構成されている。
【0040】
ワーク投入計画テーブル45は、作業ステーションに設置されている装置毎にトラッキング装置20のスケジューリング部27により生成される。入力された生産計画データにおける、すべてのワークに対しワーク投入計画テーブル45を生成する。
【0041】
図4は、作業ステーション間に設置されている仕掛倉庫6に付与されたアドレスに保管されているワークのワーク在籍情報を管理するワーク仕掛りテーブル46の構成図である。ワーク仕掛りテーブル46は、ワーク在籍情報確定管理部29が管理する各ワークの装置履歴情報テーブル52(後述図10)のワーク在籍情報から取得し記憶するように構成されている。
【0042】
図4に示すように、ワーク仕掛りテーブル46は、仕掛り倉庫を識別するIDが格納される仕掛り倉庫ID46anと、仕掛り倉庫IDに格納された仕掛り倉庫に割り振られた各アドレスnに在籍するワークを識別するワークID46bnを格納する。
【0043】
図5は、ラインモデル管理部26が管理する装置モデルテーブル47の構成図である。装置モデルテーブル47は、リードタイム、タクトタイム、平均故障間隔時間と平均修理時間等が装置毎に格納される。また、このテーブルは複数の工程で作業するワークに関する装置における動作のルールをモデル化したものである。
【0044】
図5に示すように、装置モデルテーブル47は、ワークの品種コードを識別する品種コードが格納される項目47anと、装置を識別する装置ID47bn、リードタイムを格納する項目47cn、タクトタイムを格納する項目47dn、平均故障間隔時間を格納する項目47en、平均修理時間を格納する項目47fnで記憶するように構成されている。品種コードが格納される項目47anに零が格納されていると、以下に装置が存在しないことを示す。
装置モデルテーブル47は、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際に、参照される。
【0045】
図6は、ラインモデル管理部26が管理するレシピテーブル48の構成図である。レシピテーブル48は、投入されたワークの被加工物あるいは被組立物の装置のレシピをモデル化したものである。
【0046】
図6に示すように、レシピテーブル48は、ワークの品種を識別する品種コードを格納する項目48anと、工数順にそこで使われる装置を識別する装置ID48bnを格納するように構成されている。装置IDが零で格納されると、以下に装置が存在しないことを示す。レシピテーブル48は、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際に、参照される。
【0047】
図7は、ラインモデル管理部26が管理する作業者管理テーブル49の構成図である。作業者管理テーブル49は、ワークを投入あるいは搬出する作業者がワーク投入作業を含む前段取り、ワーク搬出作業を含む後段取りの標準作業時間をモデル化したものである。
【0048】
図7に示すように、作業者管理テーブル49は、作業者を識別する作業者IDが格納される作業者ID項目49anと、作業者が作業割当て可能か、否かを示す項目49bnと、装置を識別する装置IDを格納する装置ID項目49cnと、作業者のワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目49dnと、後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目49enとで構成されている。
作業者管理テーブル49は、生産責任者が情報入出力部30から、生産作業に係わる作業者の入力を行い、入力された作業者の識別が認証されると、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際にラインモデル管理部26から読み出されて設定される。
【0049】
次に、ワーク在籍情報予測管理部28が管理するテーブルの構成について説明する。
図8は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、スケジューリング部27により作成され管理される装置のワーク投入計画テーブル45を参照して生成される生産実績予測テーブル50の構成図である。
図8に示すように、生産実績予測テーブル50は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目50anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目50bnと、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目50cnと、終了時刻が格納される項目50dnとで構成されている。
【0050】
図9は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、スケジューリング部27により作成され管理される装置のワーク投入計画テーブル45を参照して生成するワーク在籍情報予測テーブル51の構成図である。
図9に示すように、ワーク在籍情報予測テーブル51は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目51anと、装置を識別する装置IDを格納する項目51bnと、開始時刻と終了時刻からワークが指定した装置に在籍する時間を算出し、ワークが各装置に在籍した時間を格納される項目51cnで記憶するように構成されている。
【0051】
図10は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、ワーク在籍情報確定管理部29で、生産管理部22で管理された生産実績テーブル53(後述図11)に格納された生産実績データと生産実績予測テーブル50に格納されている予測生産実績データを比較し、比較結果が既定値以内であれば、正しくワークがトラッキングされているとして、ワークの予測在籍情報を確定し、確定したワーク在籍情報を格納するワークの装置履歴情報テーブル52の構成図である。
図10に示すように、装置履歴情報テーブル52は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目52anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目52bnと、確定したワークの予測在籍情報を格納される項目52cnで記憶するように構成されている。
【0052】
図11は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが作業を開始した時刻あるいは作業が終了した時刻の生産実績データがネットワーク35を介し、トラッキング装置20へ送信し、トラッキング装置20は、受信した生産実績データを格納する生産実績テーブル53の構成図である。
図11に示すように、生産実績テーブル53は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目53anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目53bnと、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目53cnと、終了時刻が格納される項目53dnと、で記憶するように構成されている。
【0053】
図12は、ワーク投入計画テーブル45からスケジューリング部27により、生成されるワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の構成図である。
図12に示すように、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目60aと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目60b1と、作業者を識別する作業者IDが格納される作業者ID項目60c1と、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目60d1と、終了時刻が格納される項目60e1と、で記憶するように構成されている。ワークID項目60aで示すワークの全作業を終えて完成品になる迄、装置ID項目60bnと、作業者ID項目60cnと、ワークが装置で開始する時刻が格納される項目60dnと、終了する時刻が格納される項目60enへの格納を続ける。
【0054】
このワーク投入・搬出計画タイミングチャート60は、情報入出力部30より生産責任者に伝えられる。
また、ネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に表示し、各作業者に知らせる。
各作業者は、指示されたタイミングでワークを装置に投入し、制御装置10の入力部13から加工の開始指示を装置に対して行う。
作業者は、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の搬出指示により、ワークを指示されたタイミングで装置から搬出する。搬出指示が、仕掛倉庫への搬出指示の場合は、指定された仕掛倉庫のアドレスへワークを搬出する指令を制御装置10の入力部13から搬送ユニットに送出する。
あるいは、次の作業ステーションへの搬出指示の場合は、次の作業ステーションへワークを搬出する指令を制御装置10の入力部13から搬送ユニットに送出する。
また、搬送ユニットが設置されていない設備環境の場合、作業ステーションからのワークを搬出、次の作業ステーションへワークを搬入は作業者によって行う。
【0055】
次に、図13は、本発明の生産システムに係る一実施形態のおける、当日の生産計画データおよび配置される作業者等の入力し、ワーク投入計画(ワーク投入計画テーブル45とワーク投入・搬出計画タイミングチャート60)と生産実績データの予測の生成における処理手順を説明するためのフローチャートである。この処理は、トラッキング装置20に電源が投入されると、起動し、電源が切断される迄処理を続ける。
【0056】
まず、本生産システムにおいて、情報入出力部30から、当日の生産に係わる生産計画データが入力されたか、否かのチェックを行う。生産計画データが入力された場合(ステップS10のYES)、スケジューリング部27に制御を移して、ワーク投入計画テーブル45を生成する(ステップS11)。
ワーク投入計画テーブル45の生成が完了すると、チャート生成部に制御を移して、生成されたワーク投入計画テーブル45をもとにワーク投入・搬出計画タイミングチャート60を生成する(ステップS12)。ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の生成が完了すると、ワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークの投入あるいは搬出タイミングと作業者の割当てをもとに、制御をワーク在籍情報予測管理部に移して、工程に設置された装置における生産実績データを予測する(ステップS13)。予測の生成が完了すると、制御をステップS10に移し、処理を続ける。
【0057】
図14は、スケジューリング部27における処理手順を説明するためのフローチャートである。制御がスケジューリング部27に移ると、情報入出力部30から入力された当日の生産を行う生産計画データを参照し、各装置へのワークに係わる投入・搬出のタイミングと作業者の作業割当てのスケジューリングを行う。
【0058】
スケジューリング部27は、生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS20のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS21)。
一方、存在する場合は(ステップS20のYES)、生産計画データに格納されているワークの品種コードを取得する(ステップS22)。
【0059】
次に、取得した品種コードをキーに、ラインモデル管理部26で管理されているレシピテーブル48の品種コードが格納される項目48anを検索し、一致したエントリからワークを投入する工程順に格納されている装置ID項目48nnから装置を確定し(ステップS23)、取得した品種コードをキーに、ラインモデル管理部26で管理されている装置モデルテーブル47の品種コードが格納される項目47anを検索し、一致したエントリから確定した装置のリードタイムを取得する(ステップS24)。
【0060】
次に、ラインモデル管理部26で管理されている作業者管理テーブル49の作業者に作業割当て可能か否かを示す項目49bnを検索し、検索された割当て可能な作業者に係わる作業者管理テーブル49のエントリを確定し、確定した作業者管理テーブル49の作業者が作業割当て可能か否かを示す項目49bnを作業割当て不可に設定し、確定した作業者を識別する作業者ID項目49anから作業者IDを取得し、確定した作業者管理テーブル49のエントリのワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目49dnと、後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目49enに格納されている、ワーク搬出作業を含む前、後段取りの標準作業時間を取得する(ステップS25)。
このステップS25において、作業者管理テーブル49より、作業に割当て可能な作業者を検索し、検索された割当て可能な作業者を確定する場合、割り当て可能な作業者間の作業負荷の平準化を行い、作業者の割当てを行っている。
【0061】
次に、ワーク投入計画テーブル45の新しいエントリに対して、ワークに付与されたワークIDをワークID項目45anに格納し、次に、確定した装置の識別IDを装置識別ID項目45bnに格納し、ワークを投入する装置の順番を項目45cnに格納し、取得した作業者IDを作業者ID項目45dnに格納し、前段取りの標準作業時間を前段所要時間項目45enに格納し、取得したリードタイムをリードタイム項目45fnに格納し、後段取りの標準作業時間を後段所要時間項目45gnに格納してワーク投入計画テーブル45を更新し、確定した作業者管理テーブル49の作業者が作業割当て可能か否かを示す項目49bnを作業割当て可に設定する(ステップS26)。
【0062】
次に、工程はあるか否かのチェックを行い、まだ、次の工程がある場合(ステップS27のYES)、ステップS23で確定したレシピテーブル48の一致したエントリから次の装置IDを確定し、ステップS24に制御を移し、処理を続ける(ステップS29)。
次の工程がない場合(ステップS27のNO)、まだ、生産計画データ上に生産するワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有れば(ステップS28のYES)、次のワーク投入計画テーブル45の生成するため、制御をステップS22に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。ワークがない場合(ステップS28のNO)、処理を終了する。
【0063】
次に、図15は、ワーク投入計画テーブル45もとに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートが生成される迄のチャート生成部の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0064】
生産計画におけるワーク投入計画テーブル45が作成されると、作成したワーク投入計画テーブル45を基に、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートの生成を開始する。
生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS30のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS31)。
【0065】
存在する場合は(ステップS30のYES)、生産計画データに格納されているワークに付与されたワークIDを取得し(ステップS32)、取得したワークIDをワーク投入・搬出計画タイミングチャートのワークID項目60aに格納し、取得したワークIDをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークの識別IDを格納する項目45anを検索する。
一致したエントリのワークを投入する装置の順番を格納する項目45cnを検索し、一番初めにワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの項目45bnから装置IDを取得し(ステップS33)、取得した装置IDのワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID60bに格納する。一致したエントリのワークに携わる作業を行う作業者を識別する作業者ID項目45dnから作業者IDを取得し、取得した作業者IDをワーク投入・搬出計画タイミングチャートの作業者ID60cに格納する(ステップS34)。
【0066】
次に、一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、取得した前段所要時間と当日、作業開始時刻に開始の準備に必要な所要時間を加え、ワークの投入開始時刻を算出する(ステップS35)。
【0067】
次に、リードタイム項目45fnと、後段所要時間項目45gnからリードタイムと後段所要時間を取得し、取得したリードタイムと後段所要時間、ワークの開始時刻からワークの終了時刻を算出する(ステップS36)。
算出したワークの開始時刻、ワークの終了時刻をワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60dと、終了時刻項目60eに格納する(ステップS37)。
次に、ワークを投入する次の装置が存在するか否かをチェックし、存在する場合(ステップS38のYES)、ワークIDをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークIDを格納する項目45anを検索する。
【0068】
一致したエントリのワークを投入する装置の順番を格納する項目45cnから、次にワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの項目45bnから装置IDを取得し、装置IDのワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID60bに格納する。一致したエントリのワークに携わる作業を行う作業者を識別する作業者ID項目45dnから作業者IDを取得し、作業者IDをワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の作業者ID60cに格納する(ステップS39)。
【0069】
一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、取得した前段所要時間と前回のワークの終了時刻とワークの搬出に必要な所要時間を加えてワークの投入開始時刻を算出する(ステップS40)。
算出したワークの投入開始時刻を装置IDが示す装置に前回におけるワークの終了時刻を比較し、算出したワークの投入開始時刻が遅ければ(ステップS41のYES)、制御をステップS36に移し、処理を続ける。
早い場合(ステップS41のNO)、前回におけるワークの終了時刻に仕掛倉庫6への搬入および搬出に必要な所要時間を加えてワークの投入開始時刻を再算出し、ワークを投入される装置の前の仕掛倉庫6へのワークを搬入するため、作業ステーションの前の仕掛倉庫6の空いているアドレスnにこのワークの在籍情報を格納するために、ワーク仕掛りテーブル46を検索し、一致したエントリに在籍するワークを識別するワークIDを格納し(ステップS42)、制御をステップS36に移し、処理を続ける。
【0070】
次の装置が存在しない場合(ステップS38のNO)、まだ、生産計画データ上に生産するワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有る場合(ステップS43のYES)、次のワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の生成するため、制御をステップS32に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。
一方、ワークがない場合(ステップS43のNO)、処理を終了する。
【0071】
スケジューリング部27により作成されたワーク投入計画テーブル45における各装置におけるワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の割り当て(ワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60)とは、情報入出力部30より生産責任者に伝えられる。また、ネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に表示し、各作業者に知らせる。各作業者は、ワークを指示されたタイミングで装置へに投入し、制御装置10の入力部13から、加工の開始指示を装置に対して行う。
【0072】
次に、図16は、各工程に設置された装置における生産実績データを予測するワーク在籍情報予測管理部28の処理手順を説明するためのフローチャートである。この生産実績予測データは、スケジューリング部27により作成されたワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の割当てをもとに計算される。
【0073】
スケジューリング部27にワーク投入・搬出計画タイミングチャート60が存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合(ステップS50のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS51)。
存在する場合(ステップS50のYES)、生産管理部22に生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS52のNO)エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS51)。
【0074】
存在する場合は(ステップS52のYES)、生産計画データに格納されているワークのワークIDの取得する(ステップS53)。
次に、取得したワークIDをキーに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークID60aを検索し、一致したエントリの装置を識別する装置ID項目60bの装置IDと、開始時刻項目60dの開始時刻を取得し、終了時刻項目60eの終了時刻を取得する(ステップS54)。
【0075】
次に、生産実績予測テーブル50の空のエントリを検索し、空のエントリに取得したワークIDをワークID項目50anへ格納し、装置IDを装置ID項目50bnへ格納し、開始時刻と終了時刻を項目50cn、50dnに格納する(ステップS55)。
次に、取得した開始時刻と終了時刻からワークが投入された装置に在籍する時間を算出し(ステップS56)、算出した在籍する時間(ワーク在籍情報)を、ワーク在籍情報予測テーブル51のワークIDをワークID項目51anに格納し、装置IDを項目51bnに格納し、ワークが各装置に在籍した時間を項目51cnに格納する(ステップS57)。
【0076】
次に、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60における装置の予測生産実績データの予測が終了したか否かのチェックを行い、まだ、装置が存在する場合(ステップS58のYES)、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のエントリから次の装置を取得し(ステップS59)、制御をステップS54に移し、処理を続ける。
【0077】
すべての装置の処理が終了した場合(ステップS58のNO)、ワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有る場合(ステップS60のYES)、次の生産実績データを予測するため、制御をステップS53に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。ワークがない場合(ステップS60のNO)、処理を終了する。
【0078】
次に、図17は、ワーク在籍情報確定管理部29における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0079】
ワークの投入あるいは搬出タイミングの指示がネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14を介し、各作業者に知らせる。各作業者は、ワークの投入あるいは搬出タイミングの情報をもとに、ワークを指示された装置に投入し、制御装置10の入力部13から、加工の開始を促す指令を装置に送出すると、生産ラインは操業し、各作業者は、ワークの投入・搬出作業を行う。
【0080】
まず、各作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが加工を開始した時刻あるいは加工が終了した時刻の生産実績データがネットワーク35を介し、トラッキング装置20へ送信し、トラッキング装置20は、受信した生産実績データを生産管理部22の生産実績テーブル53に格納する。
【0081】
生産管理部22の生産実績テーブル53に格納された生産実績データ(ワークID、開始時刻、終了時刻)を取得すると(ステップS61)、取得したワークIDをキーに、ワークの生産実績データを予測する生産実績予測テーブル50のワークを識別するワークID項目50anと装置を識別する装置ID項目50bnを検索し、一致したエントリに格納されている開始時刻が格納される項目50cnと、終了時刻が格納される項目50dnの予定となっているワークの予測生産実績データを取得し(ステップS62)、生産管理部22の生産実績テーブル53に格納された生産実績データと生産実績予測テーブル50に格納された予測生産実績データを比較する(ステップS63)。
【0082】
そして、比較結果が既定値以内であれば(ステップS64のYES)、正しくワークがトラッキングされているとして、このワークの予測在籍情報を確定する。確定したワークの予測在籍情報を各ワークの装置履歴情報テーブル52へワーク在籍情報を格納し(ステップS65)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0083】
比較結果が既定値以上であれば(ステップS64のNO)、ネットワーク35を介し、作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14にワークラインアウトの警告メッセージを表示し、作業者に知られる(ステップS66)。
作業者は、ワークラインアウトの警告メッセージに対して、作業者からラインアウトを確認する入力があった場合には(ステップS67のYES)、ワーク在籍情報の予測をするワーク在籍情報予測テーブル51からワークの在籍情報を削除し(ステップS68)、再度スケジューリングを行って(ステップS70)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0084】
また、ワークラインアウトの警告メッセージに対してラインアウトを確認する入力がなかった場合には(ステップS67のNO)、予測実績情報に誤差があったとして、取得した生産実績データをもとに、ワークの在籍情報の確定を行い(ステップS69)、再度スケジューリングを行って(ステップS70)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0085】
次に、図18は、ワーク在籍情報確定管理部29において比較結果が既定値以上で再度スケジューリングするときの処理手順を説明するためのフローチャートである。再度スケジューリングのタイミングは、ワークラインアウトの警告メッセージに対して、作業者からラインアウトを確認するの入力があった場合と、ワークラインアウトの警告メッセージに対してラインアウトを確認する入力がなかった場合で本処理に制御が移る。
【0086】
ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID項目60bを検索し、一致したエントリ以降の項目を削除する(ステップS80)。
ワークIDと装置IDでワーク投入計画テーブル45を検索し(ステップS81)、一致したエントリの前段所要時間項目45enと、リードタイム項目45fnと、後段所要時間項目45gnとからリードタイムと、前段所要時間と後段所要時間を取得する(ステップS82)。
【0087】
作業者からラインアウトを確認する実績入力があった場合(ステップS83のYES)、取得した前段所要時間と、現在時刻に再度スケジューリングに必要な所要時間を加えた時間をワークの投入開始時刻として再算出する(ステップS84)。
【0088】
次に、取得したリードタイムと後段所要時間をワークの開始時刻に加えてワークの終了時刻を再算出する(ステップS85)。
再算出したワークの開始時刻、ワークの終了時刻をワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60dn、終了時刻項目60enに格納し、取得した装置IDを装置ID60bnに格納し、取得した作業者IDを作業者ID60cnに格納する(ステップS86)。
【0089】
次の装置が存在するか否かをチェックし、存在する場合(ステップS89のYES)、品種コードをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークの識別IDを格納する項目45anを検索する。
一致したエントリの装置に投入する順番を格納する項目45cnを検索し、次にワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、前回のワークの終了時刻に取得した前段所要時間を加えてワークの投入開始時刻を再算出して(ステップS87)、制御をステップS85に移して、処理を続ける。
【0090】
次の装置が存在しない場合(ステップS89のNO)、ワークがラインアウトした作業ステーションの前に設置されている仕掛倉庫6にワークを戻すために、作業ステーションの前に設置されている仕掛倉庫の空いているアドレスnをワーク仕掛りテーブル46を検索し、その空いているアドレスにワークIDを格納する。ネットワーク35を介し、作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に、ラインアウトしたワークを仕掛倉庫へ搬入する旨のメッセージを表示し、作業者が搬入を実行して処理を終了する。
【0091】
作業者からラインアウトを確認する実績入力がなかった場合(ステップS83のNO)、制御装置10の各作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが加工を開始した時刻あるいは加工が終了した時刻の生産実績データをワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60d、終了時刻項目60eに格納し、取得した装置IDを装置ID60bnと、取得した作業者IDを作業者ID60cnに格納して(ステップS88)、制御をステップS89に移して、処理を続ける。
【0092】
また、装置に障害や故障等の不具合が発生した場合には、装置における平均修理時間のデータを用いて再度スケジューリングを行い、ワークの投入・搬出計画の変更、スケジューリングの結果から再度ワーク在籍情報予測管理部28のデータを修正する。
【0093】
最後に、図19は、トラッキング装置20の情報入出力部30の入力部から、入力されたコマンドにより各種パラメータを設定する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0094】
情報入出力部30の入力部により情報が入力されると、入力された情報はコマンドか否かのチェックを行う。コマンドが入力されると(ステップS90のYES)、コマンドは出力結果指示コマンドか否かのチェックを行う。
コマンドが出力結果指示コマンドの場合(ステップS91のYES)、情報入出力部30の出力部に図21の300に示すような設定画面を表示する(ステップS97)。
ワーク投入計画テーブル45の出力結果を要求する場合、画面300上のアイコン301からタイミングアイコンを選択する。またワーク投入・搬出計画タイミングチャートの出力結果を要求する場合、画面300上のアイコン301から計画アイコンを選択する。
【0095】
次に、出力する指示は、ワーク毎、作業者毎あるいは装置毎で出力するかの選択を画面300上のアイコン302で決定する。
次に、選択したアイコンに対応した識別ID(ID)を画面300上の領域303に入力し、出力先をアイコン305から選択し、終了アイコン304をクリックし、入力操作を終了する(ステップS98)。
入力したパラメータに従って要求された出力結果を生成し(ステップS99)、生成した結果を要求された装置に出力して(ステップS100)、処理を終了する。
【0096】
一方、コマンドが出力結果指示コマンドでない場合(ステップS91のNO)、コマンドはパラメータ設定コマンドか否かのチェックを行い、コマンドがパラメータ設定コマンドの場合(ステップS92のYES)、情報入出力部30の出力部に、図20に示すような画面100を表示する(ステップS93)。
【0097】
例えば、画面上に表示されたパラメータのタクトタイム(101)のアイコンをマウス等で選択すると、図20に示すような画面200に遷移し選択したパラメータの入力画面を表示する(ステップS94)。
画面に従ってパラメータの入力を実行し、画面200の終了アイコン203をマウス等で選択することでパラメータの設定が終了する(ステップS95)。
パラメータの設定が終了すると、入力されたパラメータに従ってモデル化を実行し(ステップS96)、処理を終了する。
【0098】
また、コマンドがパラメータ設定コマンドでない場合(ステップS92のNO)、制御をステップS90に移し、処理を続ける。ここで生成されたモデル化データは、スケジューリング部27で行うワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングにおいて、生産責任者等の指示により反映される。
【0099】
上述した実施形態におけるワークの投入あるいは搬入、搬出する装置としては、加工装置または組立装置等であって、生産設備に設置して使用可能なものであればいずれの装置であってもよい。
【0100】
また、上述した実施形態のスケジューリング部27で行うワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングにおいて、複数の装置の動作をルールとしてリードタイムによって装置モデル化を行うこと、投入されたワークの被加工物、被組立物の工程レシピを加工組立情報によってワークモデル化に限定されず、タクトタイム、平均故障間隔時間、平均修理時間によって装置モデル化を行うこと、機種情報、組立情報によってワークモデル化を行うことによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
また、作業ステーションに複数の装置を設置あるいは、組立装置、加工装置等の混在した設備環境でも、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0101】
本発明は、上述した実施形態の生産システム、トラッキング装置、制御装置を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、予めCD−ROMのような記録媒体に書き込んでおき、トラッキング装置または制御装置に備えられた記録媒体読取装置にそのCD−ROMを装着して、それぞれ対応するプログラムをインストールして、それらの装置が備えるCPUで実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されて実行された状態が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0102】
なお、このような機能を実現するプログラムは、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。
あるいは、ネットワーク等の通信網を介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0103】
また、プログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することによって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0104】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、作業者による投入あるいは搬出作業等を伴うワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいて、ワークに直接IDを付与できない生産設備環境で、ワークの現在位置を正確に特定し、ワークの在籍情報を精度よくトラッキングすることにより、効率的でスムーズな生産管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のジョブショップ型の生産ラインの構成を示す図である。
【図2】本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【図3】ワーク投入計画テーブルの構成図である。
【図4】ワーク仕掛りテーブルの構成図である。
【図5】装置モデルテーブルの構成図である。
【図6】レシピテーブルの構成図である。
【図7】作業者管理テーブルの構成図である。
【図8】生産実績予測テーブルの構成図である。
【図9】ワーク在籍情報予測テーブルの構成図である。
【図10】装置履歴情報テーブルの構成図である。
【図11】生産実績テーブルの構成図である。
【図12】ワーク投入・搬出計画タイミングチャートの構成図である。
【図13】ワーク投入計画と生産実績データを予測する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】スケジューリング部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】チャート生成部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】工程に設置された装置における生産実績データの予測する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】ワーク在籍情報確定管理部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】再度スケジューリングにおける処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図19】トラッキング装置の情報入出力部の入力部から、入力されたコマンドを処理する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】各種パラメータを設定する画面の構成図である。
【図21】出力結果を指示する画面の構成図である。
【符号の説明】
1,2,3,・・・,n…作業ステーション、6…仕掛倉庫、7…完成品倉庫、10…制御装置、11…生産実績取得部、12…稼動状況監視部、13…入力部、14…出力部、15…通信部、20…トラッキング装置、21…通信部、22…生産管理部、26…ラインモデル管理部、27…スケジューリング部、28…ワーク在籍情報予測管理部、29…ワーク在籍情報確定管理部、30…情報入出力部、35…ネットワーク、45…ワーク投入計画テーブル、46…ワーク仕掛りテーブル、47…装置モデルテーブル、48…レシピテーブル、49…作業者管理テーブル、50…生産実績予測テーブル、51…ワーク在籍情報予測テーブル、52…装置履歴情報テーブル、53…生産実績テーブル、60…ワーク投入・搬出計画タイミングチャート。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョブショップ型の生産システム、トラッキング装置、トラッキング方法、プログラムおよび記録媒体に関し、具体的には、作業者による装置へのワークの投入あるいは搬出作業等を伴う、ワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインでワークの在籍情報をトラッキングする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、加工、組立、搬送などの装置を使用して製品の生産をする自動化生産システムにおいては、被加工物、被組立物のトレーサビリティをとるためにワークのトラッキングが行われている。ワークのトラッキングを行うことにより、ワークの工程内での変化を時系列で管理することが可能となり、操業状況の予測や各設備の最適な運転形態の面からも有効な情報となる。
【0003】
特許文献1には、自動化生産システムにおいて、コスト面から搬送制御にセンサの数が限定された生産ラインで、ワークの時々刻々の移動位置を正確に特定することができるワークのトラッキング方法が提案されている。
【0004】
この特許文献1の技術は、試料や材料等のワークが投入されたならば、目標位置に至る搬送ルート上における搬送ユニット等の機器の動作を機器動作モデルと機器制御実行コマンドに基づきトレースし、目標位置に到達するであろうタイミングを予測し、そのタイミングでワークに関するエラー情報が発生しているかどうかを調べ、発生していなければ、指示通りに搬送されているものと見做し、その位置にワークが存在しているものと判定し、エラー情報が発生しているならば、そのエラー情報の内容によってワーク位置を予測することにより、ワーク位置を検出するセンサの数が限定されていても、センサの感応範囲以外の場所にあるワークの位置を正確に特定することができる。
【0005】
また、特許文献2の技術は、ラインシミュレータ部の記憶装置上に生産ラインのモデルが構築されており、各作業ステーションにおける作業毎のタクトタイム、移送ステーションにおける治具パレットのバッファサイズ、移送ステーションの移送速度、各部品供給装置の部品残量、自動搬送車に関するデータ、自動倉庫の各部品の在庫データ等が与えられている。また、作業指示データテーブルには、各作業ステーションにおける各品種毎の作業指示データが記憶されている。生産ライン制御装置から送信された作業指示データを作業指示データ記憶装置に記憶し、治具パレット検知センサからの情報を基に作業指示データを順次読み出すことにより、所定の作業を行う。
これにより、生産ラインにおけるライン状況データを効率良く取得し、ライン状況の把握及び事前予測が行える生産ライン制御装置を提供している。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−39907号公報
【特許文献2】
特開平09−66444号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の技術は、自動化生産システムに対応したものであって、作業者が介在する生産システムに対応したものではない。
【0008】
一方、搬送制御に必要なセンサを設置しても、装置トラブル、ワーク異常等により、ワークが作業者によりラインアウトされた時には、自動的に検知することは難しく、生産システムに、ワークが作業者によりラインアウトされた旨を指示する必要がある。この指示は人間が介在するため、指示すべき人間が指示するのを忘れてしまったりして、結局生産システムには入力されず、正しくトラッキングが出来なくなるという不具合があった。
【0009】
作業者によるワークの投入あるいは搬出作業等を伴う複数の加工工程や組立工程等からなる生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいては、特にワークに直接IDを付与できないようなケースでは、効率良くワークのトラッキングができないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、作業者によるワークの投入あるいは搬出作業等を伴う複数の加工工程や組立工程等からなるジョブショップ型の生産ラインで、ワークに直接IDを付与できないような生産環境であってもワークの位置を正確に特定することができるジョブショップ型の生産システム、トラッキング装置、トラッキング方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおいて、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記ワーク在籍情報確定管理部でワークの在籍情報を確定する際、ワークのライン落ちを検知するようにしたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項3は、請求項2に記載の生産システムにおいて、前記ワークのライン落ちを検知した後、ラインアウトを作業者が確定した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項4は、請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記装置の不具合を検知した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項5は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング装置において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項6は、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング方法において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理工程と、前記ラインモデル管理工程の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング工程と、前記スケジューリング工程の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理工程と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項7は、コンピュータに、請求項1乃至4のいずれかに記載のジョブショップ型の生産システムの機能、請求項5に記載のトラッキング装置の機能または請求項6に記載のトラッキング方法の機能を実行させるためのプログラムである。
【0018】
また、本発明の請求項8は、請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0019】
以上の構成により、作業者による投入あるいは搬出作業等を伴うワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいて、ワークに直接IDを付与できない生産設備と、複数の生産工程が混在した生産環境に対応し、各生産装置の稼動などによって変化する生産装置の状況を正しく反映させ、ワークの現在位置を正確に特定し、ワークの在籍情報を緻密にトラッキングすることができる。
【0020】
また、ワークのラインアウトを自動的に検知することにより、作業者によるラインアウトを確認する旨の入力ミスを防ぐことができる。実際の生産システムにおけるワークの工程履歴と仮想的に求めた工程履歴との誤差を最小限に押さえ、トラッキングの精度を向上させることができ、効率的でスムーズな生産管理ができる。
【0021】
また、作業者の熟練程度を正しく反映したワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当てスケジューリングを生成することができる。
さらに、作業量の負担が作業者間への偏りないスケジューリングの決定に基づく、作業者の有効活用ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のジョブショップ型の生産システムに係る好適な実施形態について説明する。本発明のジョブショップ型の生産システムは、作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程等を備えたジョブショップ型の生産システムを対象とするものである。
【0023】
図1は、本実施形態のジョブショップ型の生産ラインの構成を示す図である。同図において、生産ラインは、工程1の作業ステーション1に設置されている設備に作業者によってワークが投入され、工程2の作業ステーション2に設置されている設備、工程3の作業ステーション3に設置されている設備と経て最終の工程nの作業ステーションnに設置されている設備で全作業を終了して完成品となる。
【0024】
ここで、各工程で作業を実施する場所は作業ステーションと呼ばれ、作業ステーションには加工装置、組立装置および各装置の制御を行う制御装置などが設置され、作業ステーション間は作業者によって、搬送ユニット等を使ってワークの搬入あるいは搬出を行う。
また、各作業ステーションの装置で加工あるいは組立されたワークを一時的に保管するためのバッファである、仕掛倉庫6が設置されている。この仕掛倉庫6にはワークを保管する場所にアドレスが付与されている。
【0025】
さらに、仕掛倉庫6には情報処理装置が設置され、倉庫に一時的に保管されているワークの情報等の授受を行う。また、加工あるいは組立されたワークの完成品を保管するための倉庫である完成品倉庫7が設置されている。この完成品倉庫7にはワークを保管する場所にアドレスが付与され、完成品を倉庫に保管する入庫情報および完成品を出庫したときの出庫情報等を入力するための情報処理装置が設置されている。
【0026】
この生産ラインは加工、組立あるいは運搬(各倉庫)へのワークの投入あるいは搬出は、ワーク投入計画をもとに取決められた運用手順に従って作業者により行う。以下では、ワークの加工、あるいは部品の組み立てなどのまとまった処理を作業と呼び、一つの作業は設備を構成する装置のいくつかの動作を積み重ねで実現されるものとする。
【0027】
次に、図2は、本実施形態の全体構成を示すブロック図である。同図において、本実施形態の生産システムは、各作業ステーションに設置された制御装置10、各仕掛倉庫6、完成品倉庫7およびトラッキング装置20およびネットワーク35から構成されている。
ネットワーク35は、制御装置10、トラッキング装置20、各仕掛倉庫6に設置されている情報処理装置、完成品倉庫7に設置されている情報処理装置とを結合するための伝送路であって、一般には、ケーブルで実現され、但し、伝送路としてはケーブルだけではなく、それらの間の通信プロトコルが一致するものであれば無線および有線のいずれであってもよく、例えば、LAN(Local Area Network)などを用いることができる。
【0028】
各作業ステーションに設置された制御装置10は、例えば、NC(数値制御)旋盤を行うNC旋盤、形削りや穴あけやフライス加工を行うマシニングセンタ、NC研削を行うNC研削盤を備えている加工装置などが設置され、この加工装置を監視および管理する。
制御装置10は、生産実績取得部11、稼動状況監視部12、入力部13、出力部14、通信部15から構成されている。
生産実績取得部11は、各工程の装置にワークが投入され、作業の開始と終了で、開始した時刻および終了した時刻を生産実績データとして取得する。
【0029】
稼動状況監視部12は、各加工装置からの状況情報を監視し、状況変化があった場合にイベント情報を発生する。
入力部13は、各装置において、加工されるワークの品種コード、あるいは、加工の開始指令、搬送の開始指令などの指示を行う。
出力部14は、入力部13から入力した情報の表示や、トラッキング装置20からの指示等の印刷あるいは表示をする。
通信部15は、ネットワーク35を介して、生産実績取得部11によって取得した生産実績データと、稼動状況を監視する稼動状況監視部12によって監視した稼動の状況を示すイベント情報等をトラッキング装置20ヘ送信し、また、トラッキング装置20からの指令を受信する。
【0030】
トラッキング装置20は、通信部21、生産管理部22、ラインモデル管理部26、スケジューリング部27、ワーク在籍情報予測管理部28、ワーク在籍情報確定管理部29、情報入出力部30から構成されている。
通信部21は、ネットワーク35を介して、各作業ステーションに設置されている加工装置の監視および管理をする制御装置10と、仕掛倉庫6に設置された情報処理装置と、完成品倉庫7に設置された情報処理装置と接続され、指令およびデータの授受をする。
【0031】
生産管理部22は、制御装置10の生産実績取得部11により取得し、制御装置10の通信部15から、ネットワーク35を介しワークの生産に伴う、開始時刻あるいは終了時刻等の生産実績データを受信し、受信した生産実績データの格納・管理と、生産システムの生産計画データの格納・管理を行う。
【0032】
ラインモデル管理部26は、複数の加工工程で加工するワークに関する装置の動作のルール(装置のリードタイム、装置のタクトタイム、装置の平均故障間隔時間および装置の平均修理時間等)をモデル化した装置モデルテーブル47と、投入されたワークの被加工物あるいは被組立物の工程レシピをモデル化した被加工物あるいは被組立物のレシピテーブル48と、ワークを投入あるいは搬出する作業者が装置におけるワーク投入作業を含む前段取り、ワーク搬出作業を含む後段取りの標準作業時間をモデル化した作業者管理テーブル49を生成し管理する。
【0033】
スケジューリング部27は、生産管理部22が記録および管理する生産システムで生産をするための、生産計画データとラインモデル管理部26が格納し管理する各種モデルから、ワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングを行って、ワークの投入計画を生成し、この生成したワークの投入計画をもとに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートを生成する。
【0034】
また、それぞれワークには、品種コードと仮想的なワークIDが付与されて、生産計画データとして入力され、各作業ステーションの装置が生産計画データに従って作業を行う。ここでは、品種コードをA,B、仮想的なワークIDをW1〜Wnとしたとき、ワークを識別するためにA−W1、B−W2、…、A−Wn等と記すことにする。
【0035】
ワーク在籍情報予測管理部28は、スケジューリング部27により決定したワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当てにおけるスケジューリングの結果から生産実績を予測した予測生産実績データと、ワーク在籍情報を予測して管理する。
【0036】
ワーク在籍情報確定管理部29は、生産管理部22が格納し管理する生産実績データ(制御装置10の生産実績取得部11によって取得した生産実績データ)と、ワーク在籍情報予測管理部28で予測した予測生産実績データとを比較し、ワーク在籍情報予測管理部28で予測したワーク在籍情報を確定する。
【0037】
情報入出力部30は、生産計画、各装置へのタクトタイム、各装置で障害が発生し、障害の復旧時刻等の装置に関連した情報、作業者数、各作業者に関する情報あるいはワークに関する情報等の入力と、作業者へのワークの投入・搬出作業等の作業指示情報、ワークラインアウトの確認メッセージ等の印刷や表示を行う。
【0038】
次に、トラッキング装置20に保持され、スケジューリング部27で管理されている各テーブルの構成について説明する。
図3は、各作業ステーションに設置されている装置へのワーク投入計画テーブル45の構成図である。このテーブルは、当日の生産計画データおよび配置される作業者等の入力が完了すると、生成され記憶する。
【0039】
図3に示すように、ワーク投入計画テーブル45に格納される項目は、ワークに仮想的に付与されたワークを識別するIDを格納するワークID項目45anと、作業ステーションに設置されている装置を識別する装置IDを格納する装置ID項目45bnと、ワークを投入する装置の順番を格納する順番項目45cnと、作業者を識別する作業者IDを格納する作業者ID項目45dnと、作業者のワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目45enと、装置のリードタイムを格納するリードタイム項目45fnと、作業者のワーク投入作業を含む後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目45gnと、で記憶するように構成されている。
【0040】
ワーク投入計画テーブル45は、作業ステーションに設置されている装置毎にトラッキング装置20のスケジューリング部27により生成される。入力された生産計画データにおける、すべてのワークに対しワーク投入計画テーブル45を生成する。
【0041】
図4は、作業ステーション間に設置されている仕掛倉庫6に付与されたアドレスに保管されているワークのワーク在籍情報を管理するワーク仕掛りテーブル46の構成図である。ワーク仕掛りテーブル46は、ワーク在籍情報確定管理部29が管理する各ワークの装置履歴情報テーブル52(後述図10)のワーク在籍情報から取得し記憶するように構成されている。
【0042】
図4に示すように、ワーク仕掛りテーブル46は、仕掛り倉庫を識別するIDが格納される仕掛り倉庫ID46anと、仕掛り倉庫IDに格納された仕掛り倉庫に割り振られた各アドレスnに在籍するワークを識別するワークID46bnを格納する。
【0043】
図5は、ラインモデル管理部26が管理する装置モデルテーブル47の構成図である。装置モデルテーブル47は、リードタイム、タクトタイム、平均故障間隔時間と平均修理時間等が装置毎に格納される。また、このテーブルは複数の工程で作業するワークに関する装置における動作のルールをモデル化したものである。
【0044】
図5に示すように、装置モデルテーブル47は、ワークの品種コードを識別する品種コードが格納される項目47anと、装置を識別する装置ID47bn、リードタイムを格納する項目47cn、タクトタイムを格納する項目47dn、平均故障間隔時間を格納する項目47en、平均修理時間を格納する項目47fnで記憶するように構成されている。品種コードが格納される項目47anに零が格納されていると、以下に装置が存在しないことを示す。
装置モデルテーブル47は、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際に、参照される。
【0045】
図6は、ラインモデル管理部26が管理するレシピテーブル48の構成図である。レシピテーブル48は、投入されたワークの被加工物あるいは被組立物の装置のレシピをモデル化したものである。
【0046】
図6に示すように、レシピテーブル48は、ワークの品種を識別する品種コードを格納する項目48anと、工数順にそこで使われる装置を識別する装置ID48bnを格納するように構成されている。装置IDが零で格納されると、以下に装置が存在しないことを示す。レシピテーブル48は、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際に、参照される。
【0047】
図7は、ラインモデル管理部26が管理する作業者管理テーブル49の構成図である。作業者管理テーブル49は、ワークを投入あるいは搬出する作業者がワーク投入作業を含む前段取り、ワーク搬出作業を含む後段取りの標準作業時間をモデル化したものである。
【0048】
図7に示すように、作業者管理テーブル49は、作業者を識別する作業者IDが格納される作業者ID項目49anと、作業者が作業割当て可能か、否かを示す項目49bnと、装置を識別する装置IDを格納する装置ID項目49cnと、作業者のワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目49dnと、後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目49enとで構成されている。
作業者管理テーブル49は、生産責任者が情報入出力部30から、生産作業に係わる作業者の入力を行い、入力された作業者の識別が認証されると、スケジューリング部27でワーク投入計画テーブル45を作成する際にラインモデル管理部26から読み出されて設定される。
【0049】
次に、ワーク在籍情報予測管理部28が管理するテーブルの構成について説明する。
図8は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、スケジューリング部27により作成され管理される装置のワーク投入計画テーブル45を参照して生成される生産実績予測テーブル50の構成図である。
図8に示すように、生産実績予測テーブル50は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目50anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目50bnと、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目50cnと、終了時刻が格納される項目50dnとで構成されている。
【0050】
図9は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、スケジューリング部27により作成され管理される装置のワーク投入計画テーブル45を参照して生成するワーク在籍情報予測テーブル51の構成図である。
図9に示すように、ワーク在籍情報予測テーブル51は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目51anと、装置を識別する装置IDを格納する項目51bnと、開始時刻と終了時刻からワークが指定した装置に在籍する時間を算出し、ワークが各装置に在籍した時間を格納される項目51cnで記憶するように構成されている。
【0051】
図10は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、ワーク在籍情報確定管理部29で、生産管理部22で管理された生産実績テーブル53(後述図11)に格納された生産実績データと生産実績予測テーブル50に格納されている予測生産実績データを比較し、比較結果が既定値以内であれば、正しくワークがトラッキングされているとして、ワークの予測在籍情報を確定し、確定したワーク在籍情報を格納するワークの装置履歴情報テーブル52の構成図である。
図10に示すように、装置履歴情報テーブル52は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目52anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目52bnと、確定したワークの予測在籍情報を格納される項目52cnで記憶するように構成されている。
【0052】
図11は、トラッキング装置20のメモリ上に格納され、作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが作業を開始した時刻あるいは作業が終了した時刻の生産実績データがネットワーク35を介し、トラッキング装置20へ送信し、トラッキング装置20は、受信した生産実績データを格納する生産実績テーブル53の構成図である。
図11に示すように、生産実績テーブル53は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目53anと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目53bnと、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目53cnと、終了時刻が格納される項目53dnと、で記憶するように構成されている。
【0053】
図12は、ワーク投入計画テーブル45からスケジューリング部27により、生成されるワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の構成図である。
図12に示すように、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60は、ワークを識別するワークIDが格納されるワークID項目60aと、装置を識別する装置IDが格納される装置ID項目60b1と、作業者を識別する作業者IDが格納される作業者ID項目60c1と、ワークが各装置での開始時刻が格納される項目60d1と、終了時刻が格納される項目60e1と、で記憶するように構成されている。ワークID項目60aで示すワークの全作業を終えて完成品になる迄、装置ID項目60bnと、作業者ID項目60cnと、ワークが装置で開始する時刻が格納される項目60dnと、終了する時刻が格納される項目60enへの格納を続ける。
【0054】
このワーク投入・搬出計画タイミングチャート60は、情報入出力部30より生産責任者に伝えられる。
また、ネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に表示し、各作業者に知らせる。
各作業者は、指示されたタイミングでワークを装置に投入し、制御装置10の入力部13から加工の開始指示を装置に対して行う。
作業者は、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の搬出指示により、ワークを指示されたタイミングで装置から搬出する。搬出指示が、仕掛倉庫への搬出指示の場合は、指定された仕掛倉庫のアドレスへワークを搬出する指令を制御装置10の入力部13から搬送ユニットに送出する。
あるいは、次の作業ステーションへの搬出指示の場合は、次の作業ステーションへワークを搬出する指令を制御装置10の入力部13から搬送ユニットに送出する。
また、搬送ユニットが設置されていない設備環境の場合、作業ステーションからのワークを搬出、次の作業ステーションへワークを搬入は作業者によって行う。
【0055】
次に、図13は、本発明の生産システムに係る一実施形態のおける、当日の生産計画データおよび配置される作業者等の入力し、ワーク投入計画(ワーク投入計画テーブル45とワーク投入・搬出計画タイミングチャート60)と生産実績データの予測の生成における処理手順を説明するためのフローチャートである。この処理は、トラッキング装置20に電源が投入されると、起動し、電源が切断される迄処理を続ける。
【0056】
まず、本生産システムにおいて、情報入出力部30から、当日の生産に係わる生産計画データが入力されたか、否かのチェックを行う。生産計画データが入力された場合(ステップS10のYES)、スケジューリング部27に制御を移して、ワーク投入計画テーブル45を生成する(ステップS11)。
ワーク投入計画テーブル45の生成が完了すると、チャート生成部に制御を移して、生成されたワーク投入計画テーブル45をもとにワーク投入・搬出計画タイミングチャート60を生成する(ステップS12)。ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の生成が完了すると、ワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークの投入あるいは搬出タイミングと作業者の割当てをもとに、制御をワーク在籍情報予測管理部に移して、工程に設置された装置における生産実績データを予測する(ステップS13)。予測の生成が完了すると、制御をステップS10に移し、処理を続ける。
【0057】
図14は、スケジューリング部27における処理手順を説明するためのフローチャートである。制御がスケジューリング部27に移ると、情報入出力部30から入力された当日の生産を行う生産計画データを参照し、各装置へのワークに係わる投入・搬出のタイミングと作業者の作業割当てのスケジューリングを行う。
【0058】
スケジューリング部27は、生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS20のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS21)。
一方、存在する場合は(ステップS20のYES)、生産計画データに格納されているワークの品種コードを取得する(ステップS22)。
【0059】
次に、取得した品種コードをキーに、ラインモデル管理部26で管理されているレシピテーブル48の品種コードが格納される項目48anを検索し、一致したエントリからワークを投入する工程順に格納されている装置ID項目48nnから装置を確定し(ステップS23)、取得した品種コードをキーに、ラインモデル管理部26で管理されている装置モデルテーブル47の品種コードが格納される項目47anを検索し、一致したエントリから確定した装置のリードタイムを取得する(ステップS24)。
【0060】
次に、ラインモデル管理部26で管理されている作業者管理テーブル49の作業者に作業割当て可能か否かを示す項目49bnを検索し、検索された割当て可能な作業者に係わる作業者管理テーブル49のエントリを確定し、確定した作業者管理テーブル49の作業者が作業割当て可能か否かを示す項目49bnを作業割当て不可に設定し、確定した作業者を識別する作業者ID項目49anから作業者IDを取得し、確定した作業者管理テーブル49のエントリのワーク投入作業を含む前段取りの所要時間を格納する前段所要時間項目49dnと、後段取りの所要時間を格納する後段所要時間項目49enに格納されている、ワーク搬出作業を含む前、後段取りの標準作業時間を取得する(ステップS25)。
このステップS25において、作業者管理テーブル49より、作業に割当て可能な作業者を検索し、検索された割当て可能な作業者を確定する場合、割り当て可能な作業者間の作業負荷の平準化を行い、作業者の割当てを行っている。
【0061】
次に、ワーク投入計画テーブル45の新しいエントリに対して、ワークに付与されたワークIDをワークID項目45anに格納し、次に、確定した装置の識別IDを装置識別ID項目45bnに格納し、ワークを投入する装置の順番を項目45cnに格納し、取得した作業者IDを作業者ID項目45dnに格納し、前段取りの標準作業時間を前段所要時間項目45enに格納し、取得したリードタイムをリードタイム項目45fnに格納し、後段取りの標準作業時間を後段所要時間項目45gnに格納してワーク投入計画テーブル45を更新し、確定した作業者管理テーブル49の作業者が作業割当て可能か否かを示す項目49bnを作業割当て可に設定する(ステップS26)。
【0062】
次に、工程はあるか否かのチェックを行い、まだ、次の工程がある場合(ステップS27のYES)、ステップS23で確定したレシピテーブル48の一致したエントリから次の装置IDを確定し、ステップS24に制御を移し、処理を続ける(ステップS29)。
次の工程がない場合(ステップS27のNO)、まだ、生産計画データ上に生産するワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有れば(ステップS28のYES)、次のワーク投入計画テーブル45の生成するため、制御をステップS22に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。ワークがない場合(ステップS28のNO)、処理を終了する。
【0063】
次に、図15は、ワーク投入計画テーブル45もとに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートが生成される迄のチャート生成部の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0064】
生産計画におけるワーク投入計画テーブル45が作成されると、作成したワーク投入計画テーブル45を基に、ワーク投入・搬出計画タイミングチャートの生成を開始する。
生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS30のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS31)。
【0065】
存在する場合は(ステップS30のYES)、生産計画データに格納されているワークに付与されたワークIDを取得し(ステップS32)、取得したワークIDをワーク投入・搬出計画タイミングチャートのワークID項目60aに格納し、取得したワークIDをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークの識別IDを格納する項目45anを検索する。
一致したエントリのワークを投入する装置の順番を格納する項目45cnを検索し、一番初めにワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの項目45bnから装置IDを取得し(ステップS33)、取得した装置IDのワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID60bに格納する。一致したエントリのワークに携わる作業を行う作業者を識別する作業者ID項目45dnから作業者IDを取得し、取得した作業者IDをワーク投入・搬出計画タイミングチャートの作業者ID60cに格納する(ステップS34)。
【0066】
次に、一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、取得した前段所要時間と当日、作業開始時刻に開始の準備に必要な所要時間を加え、ワークの投入開始時刻を算出する(ステップS35)。
【0067】
次に、リードタイム項目45fnと、後段所要時間項目45gnからリードタイムと後段所要時間を取得し、取得したリードタイムと後段所要時間、ワークの開始時刻からワークの終了時刻を算出する(ステップS36)。
算出したワークの開始時刻、ワークの終了時刻をワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60dと、終了時刻項目60eに格納する(ステップS37)。
次に、ワークを投入する次の装置が存在するか否かをチェックし、存在する場合(ステップS38のYES)、ワークIDをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークIDを格納する項目45anを検索する。
【0068】
一致したエントリのワークを投入する装置の順番を格納する項目45cnから、次にワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの項目45bnから装置IDを取得し、装置IDのワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID60bに格納する。一致したエントリのワークに携わる作業を行う作業者を識別する作業者ID項目45dnから作業者IDを取得し、作業者IDをワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の作業者ID60cに格納する(ステップS39)。
【0069】
一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、取得した前段所要時間と前回のワークの終了時刻とワークの搬出に必要な所要時間を加えてワークの投入開始時刻を算出する(ステップS40)。
算出したワークの投入開始時刻を装置IDが示す装置に前回におけるワークの終了時刻を比較し、算出したワークの投入開始時刻が遅ければ(ステップS41のYES)、制御をステップS36に移し、処理を続ける。
早い場合(ステップS41のNO)、前回におけるワークの終了時刻に仕掛倉庫6への搬入および搬出に必要な所要時間を加えてワークの投入開始時刻を再算出し、ワークを投入される装置の前の仕掛倉庫6へのワークを搬入するため、作業ステーションの前の仕掛倉庫6の空いているアドレスnにこのワークの在籍情報を格納するために、ワーク仕掛りテーブル46を検索し、一致したエントリに在籍するワークを識別するワークIDを格納し(ステップS42)、制御をステップS36に移し、処理を続ける。
【0070】
次の装置が存在しない場合(ステップS38のNO)、まだ、生産計画データ上に生産するワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有る場合(ステップS43のYES)、次のワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の生成するため、制御をステップS32に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。
一方、ワークがない場合(ステップS43のNO)、処理を終了する。
【0071】
スケジューリング部27により作成されたワーク投入計画テーブル45における各装置におけるワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の割り当て(ワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60)とは、情報入出力部30より生産責任者に伝えられる。また、ネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に表示し、各作業者に知らせる。各作業者は、ワークを指示されたタイミングで装置へに投入し、制御装置10の入力部13から、加工の開始指示を装置に対して行う。
【0072】
次に、図16は、各工程に設置された装置における生産実績データを予測するワーク在籍情報予測管理部28の処理手順を説明するためのフローチャートである。この生産実績予測データは、スケジューリング部27により作成されたワーク投入計画テーブル45およびワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の割当てをもとに計算される。
【0073】
スケジューリング部27にワーク投入・搬出計画タイミングチャート60が存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合(ステップS50のNO)、エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS51)。
存在する場合(ステップS50のYES)、生産管理部22に生産計画データが存在するか否かのチェックを行い、存在しない場合は(ステップS52のNO)エラーメッセージを表示して処理を終了する(ステップS51)。
【0074】
存在する場合は(ステップS52のYES)、生産計画データに格納されているワークのワークIDの取得する(ステップS53)。
次に、取得したワークIDをキーに、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のワークID60aを検索し、一致したエントリの装置を識別する装置ID項目60bの装置IDと、開始時刻項目60dの開始時刻を取得し、終了時刻項目60eの終了時刻を取得する(ステップS54)。
【0075】
次に、生産実績予測テーブル50の空のエントリを検索し、空のエントリに取得したワークIDをワークID項目50anへ格納し、装置IDを装置ID項目50bnへ格納し、開始時刻と終了時刻を項目50cn、50dnに格納する(ステップS55)。
次に、取得した開始時刻と終了時刻からワークが投入された装置に在籍する時間を算出し(ステップS56)、算出した在籍する時間(ワーク在籍情報)を、ワーク在籍情報予測テーブル51のワークIDをワークID項目51anに格納し、装置IDを項目51bnに格納し、ワークが各装置に在籍した時間を項目51cnに格納する(ステップS57)。
【0076】
次に、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60における装置の予測生産実績データの予測が終了したか否かのチェックを行い、まだ、装置が存在する場合(ステップS58のYES)、ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60のエントリから次の装置を取得し(ステップS59)、制御をステップS54に移し、処理を続ける。
【0077】
すべての装置の処理が終了した場合(ステップS58のNO)、ワークはあるか否かのチェックを行い、ワークが有る場合(ステップS60のYES)、次の生産実績データを予測するため、制御をステップS53に移し、生産計画を達成するまで処理を続ける。ワークがない場合(ステップS60のNO)、処理を終了する。
【0078】
次に、図17は、ワーク在籍情報確定管理部29における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0079】
ワークの投入あるいは搬出タイミングの指示がネットワーク35を介し、各作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14を介し、各作業者に知らせる。各作業者は、ワークの投入あるいは搬出タイミングの情報をもとに、ワークを指示された装置に投入し、制御装置10の入力部13から、加工の開始を促す指令を装置に送出すると、生産ラインは操業し、各作業者は、ワークの投入・搬出作業を行う。
【0080】
まず、各作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが加工を開始した時刻あるいは加工が終了した時刻の生産実績データがネットワーク35を介し、トラッキング装置20へ送信し、トラッキング装置20は、受信した生産実績データを生産管理部22の生産実績テーブル53に格納する。
【0081】
生産管理部22の生産実績テーブル53に格納された生産実績データ(ワークID、開始時刻、終了時刻)を取得すると(ステップS61)、取得したワークIDをキーに、ワークの生産実績データを予測する生産実績予測テーブル50のワークを識別するワークID項目50anと装置を識別する装置ID項目50bnを検索し、一致したエントリに格納されている開始時刻が格納される項目50cnと、終了時刻が格納される項目50dnの予定となっているワークの予測生産実績データを取得し(ステップS62)、生産管理部22の生産実績テーブル53に格納された生産実績データと生産実績予測テーブル50に格納された予測生産実績データを比較する(ステップS63)。
【0082】
そして、比較結果が既定値以内であれば(ステップS64のYES)、正しくワークがトラッキングされているとして、このワークの予測在籍情報を確定する。確定したワークの予測在籍情報を各ワークの装置履歴情報テーブル52へワーク在籍情報を格納し(ステップS65)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0083】
比較結果が既定値以上であれば(ステップS64のNO)、ネットワーク35を介し、作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14にワークラインアウトの警告メッセージを表示し、作業者に知られる(ステップS66)。
作業者は、ワークラインアウトの警告メッセージに対して、作業者からラインアウトを確認する入力があった場合には(ステップS67のYES)、ワーク在籍情報の予測をするワーク在籍情報予測テーブル51からワークの在籍情報を削除し(ステップS68)、再度スケジューリングを行って(ステップS70)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0084】
また、ワークラインアウトの警告メッセージに対してラインアウトを確認する入力がなかった場合には(ステップS67のNO)、予測実績情報に誤差があったとして、取得した生産実績データをもとに、ワークの在籍情報の確定を行い(ステップS69)、再度スケジューリングを行って(ステップS70)、制御をステップS61に移して、処理を続ける。
【0085】
次に、図18は、ワーク在籍情報確定管理部29において比較結果が既定値以上で再度スケジューリングするときの処理手順を説明するためのフローチャートである。再度スケジューリングのタイミングは、ワークラインアウトの警告メッセージに対して、作業者からラインアウトを確認するの入力があった場合と、ワークラインアウトの警告メッセージに対してラインアウトを確認する入力がなかった場合で本処理に制御が移る。
【0086】
ワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の装置ID項目60bを検索し、一致したエントリ以降の項目を削除する(ステップS80)。
ワークIDと装置IDでワーク投入計画テーブル45を検索し(ステップS81)、一致したエントリの前段所要時間項目45enと、リードタイム項目45fnと、後段所要時間項目45gnとからリードタイムと、前段所要時間と後段所要時間を取得する(ステップS82)。
【0087】
作業者からラインアウトを確認する実績入力があった場合(ステップS83のYES)、取得した前段所要時間と、現在時刻に再度スケジューリングに必要な所要時間を加えた時間をワークの投入開始時刻として再算出する(ステップS84)。
【0088】
次に、取得したリードタイムと後段所要時間をワークの開始時刻に加えてワークの終了時刻を再算出する(ステップS85)。
再算出したワークの開始時刻、ワークの終了時刻をワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60dn、終了時刻項目60enに格納し、取得した装置IDを装置ID60bnに格納し、取得した作業者IDを作業者ID60cnに格納する(ステップS86)。
【0089】
次の装置が存在するか否かをチェックし、存在する場合(ステップS89のYES)、品種コードをキーに、ワーク投入計画テーブル45のワークの識別IDを格納する項目45anを検索する。
一致したエントリの装置に投入する順番を格納する項目45cnを検索し、次にワークを投入する装置のエントリを検索し、一致したエントリの前段所要時間項目45enから前段所要時間を取得し、前回のワークの終了時刻に取得した前段所要時間を加えてワークの投入開始時刻を再算出して(ステップS87)、制御をステップS85に移して、処理を続ける。
【0090】
次の装置が存在しない場合(ステップS89のNO)、ワークがラインアウトした作業ステーションの前に設置されている仕掛倉庫6にワークを戻すために、作業ステーションの前に設置されている仕掛倉庫の空いているアドレスnをワーク仕掛りテーブル46を検索し、その空いているアドレスにワークIDを格納する。ネットワーク35を介し、作業ステーションに設置されている制御装置10の出力部14に、ラインアウトしたワークを仕掛倉庫へ搬入する旨のメッセージを表示し、作業者が搬入を実行して処理を終了する。
【0091】
作業者からラインアウトを確認する実績入力がなかった場合(ステップS83のNO)、制御装置10の各作業ステーションに設置された制御装置10の生産実績取得部11から取得したワークが加工を開始した時刻あるいは加工が終了した時刻の生産実績データをワーク投入・搬出計画タイミングチャート60の開始時刻項目60d、終了時刻項目60eに格納し、取得した装置IDを装置ID60bnと、取得した作業者IDを作業者ID60cnに格納して(ステップS88)、制御をステップS89に移して、処理を続ける。
【0092】
また、装置に障害や故障等の不具合が発生した場合には、装置における平均修理時間のデータを用いて再度スケジューリングを行い、ワークの投入・搬出計画の変更、スケジューリングの結果から再度ワーク在籍情報予測管理部28のデータを修正する。
【0093】
最後に、図19は、トラッキング装置20の情報入出力部30の入力部から、入力されたコマンドにより各種パラメータを設定する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0094】
情報入出力部30の入力部により情報が入力されると、入力された情報はコマンドか否かのチェックを行う。コマンドが入力されると(ステップS90のYES)、コマンドは出力結果指示コマンドか否かのチェックを行う。
コマンドが出力結果指示コマンドの場合(ステップS91のYES)、情報入出力部30の出力部に図21の300に示すような設定画面を表示する(ステップS97)。
ワーク投入計画テーブル45の出力結果を要求する場合、画面300上のアイコン301からタイミングアイコンを選択する。またワーク投入・搬出計画タイミングチャートの出力結果を要求する場合、画面300上のアイコン301から計画アイコンを選択する。
【0095】
次に、出力する指示は、ワーク毎、作業者毎あるいは装置毎で出力するかの選択を画面300上のアイコン302で決定する。
次に、選択したアイコンに対応した識別ID(ID)を画面300上の領域303に入力し、出力先をアイコン305から選択し、終了アイコン304をクリックし、入力操作を終了する(ステップS98)。
入力したパラメータに従って要求された出力結果を生成し(ステップS99)、生成した結果を要求された装置に出力して(ステップS100)、処理を終了する。
【0096】
一方、コマンドが出力結果指示コマンドでない場合(ステップS91のNO)、コマンドはパラメータ設定コマンドか否かのチェックを行い、コマンドがパラメータ設定コマンドの場合(ステップS92のYES)、情報入出力部30の出力部に、図20に示すような画面100を表示する(ステップS93)。
【0097】
例えば、画面上に表示されたパラメータのタクトタイム(101)のアイコンをマウス等で選択すると、図20に示すような画面200に遷移し選択したパラメータの入力画面を表示する(ステップS94)。
画面に従ってパラメータの入力を実行し、画面200の終了アイコン203をマウス等で選択することでパラメータの設定が終了する(ステップS95)。
パラメータの設定が終了すると、入力されたパラメータに従ってモデル化を実行し(ステップS96)、処理を終了する。
【0098】
また、コマンドがパラメータ設定コマンドでない場合(ステップS92のNO)、制御をステップS90に移し、処理を続ける。ここで生成されたモデル化データは、スケジューリング部27で行うワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングにおいて、生産責任者等の指示により反映される。
【0099】
上述した実施形態におけるワークの投入あるいは搬入、搬出する装置としては、加工装置または組立装置等であって、生産設備に設置して使用可能なものであればいずれの装置であってもよい。
【0100】
また、上述した実施形態のスケジューリング部27で行うワークの投入あるいは搬出タイミングと、作業者の作業割当て等のスケジューリングにおいて、複数の装置の動作をルールとしてリードタイムによって装置モデル化を行うこと、投入されたワークの被加工物、被組立物の工程レシピを加工組立情報によってワークモデル化に限定されず、タクトタイム、平均故障間隔時間、平均修理時間によって装置モデル化を行うこと、機種情報、組立情報によってワークモデル化を行うことによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
また、作業ステーションに複数の装置を設置あるいは、組立装置、加工装置等の混在した設備環境でも、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0101】
本発明は、上述した実施形態の生産システム、トラッキング装置、制御装置を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、予めCD−ROMのような記録媒体に書き込んでおき、トラッキング装置または制御装置に備えられた記録媒体読取装置にそのCD−ROMを装着して、それぞれ対応するプログラムをインストールして、それらの装置が備えるCPUで実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されて実行された状態が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0102】
なお、このような機能を実現するプログラムは、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。
あるいは、ネットワーク等の通信網を介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0103】
また、プログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することによって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0104】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、作業者による投入あるいは搬出作業等を伴うワークの加工、組立等を行う複数の装置からなる製品の生産ラインを備えたジョブショップ型の生産システムにおいて、ワークに直接IDを付与できない生産設備環境で、ワークの現在位置を正確に特定し、ワークの在籍情報を精度よくトラッキングすることにより、効率的でスムーズな生産管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のジョブショップ型の生産ラインの構成を示す図である。
【図2】本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【図3】ワーク投入計画テーブルの構成図である。
【図4】ワーク仕掛りテーブルの構成図である。
【図5】装置モデルテーブルの構成図である。
【図6】レシピテーブルの構成図である。
【図7】作業者管理テーブルの構成図である。
【図8】生産実績予測テーブルの構成図である。
【図9】ワーク在籍情報予測テーブルの構成図である。
【図10】装置履歴情報テーブルの構成図である。
【図11】生産実績テーブルの構成図である。
【図12】ワーク投入・搬出計画タイミングチャートの構成図である。
【図13】ワーク投入計画と生産実績データを予測する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】スケジューリング部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】チャート生成部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】工程に設置された装置における生産実績データの予測する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】ワーク在籍情報確定管理部における処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】再度スケジューリングにおける処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図19】トラッキング装置の情報入出力部の入力部から、入力されたコマンドを処理する処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】各種パラメータを設定する画面の構成図である。
【図21】出力結果を指示する画面の構成図である。
【符号の説明】
1,2,3,・・・,n…作業ステーション、6…仕掛倉庫、7…完成品倉庫、10…制御装置、11…生産実績取得部、12…稼動状況監視部、13…入力部、14…出力部、15…通信部、20…トラッキング装置、21…通信部、22…生産管理部、26…ラインモデル管理部、27…スケジューリング部、28…ワーク在籍情報予測管理部、29…ワーク在籍情報確定管理部、30…情報入出力部、35…ネットワーク、45…ワーク投入計画テーブル、46…ワーク仕掛りテーブル、47…装置モデルテーブル、48…レシピテーブル、49…作業者管理テーブル、50…生産実績予測テーブル、51…ワーク在籍情報予測テーブル、52…装置履歴情報テーブル、53…生産実績テーブル、60…ワーク投入・搬出計画タイミングチャート。
Claims (8)
- 作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおいて、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とするジョブショップ型の生産システム。
- 請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記ワーク在籍情報確定管理部でワークの在籍情報を確定する際、ワークのライン落ちを検知するようにしたことを特徴とするジョブショップ型の生産システム。
- 請求項2に記載の生産システムにおいて、前記ワークのライン落ちを検知した後、ラインアウトを作業者が確定した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とするジョブショップ型の生産システム。
- 請求項1に記載のジョブショップ型の生産システムにおいて、前記装置の不具合を検知した場合、再度、前記スケジューリング部で前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを決定し、前記ワーク在籍情報予測管理部で前記各装置の生産実績を再予測し、該生産実績予測からワークの在籍情報を再予測するようにしたことを特徴とするジョブショップ型の生産システム。
- 作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング装置において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理部と、前記ラインモデル管理部の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング部と、前記スケジューリング部の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理部と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理部とを備えることを特徴とするトラッキング装置。
- 作業者による装置へのワークの投入あるいは装置からワークの搬出等が介在する複数の加工工程や組立工程から構成されるジョブショップ型の生産システムにおけるトラッキング方法において、前記各装置をモデル化した装置モデル、前記生産システムにおける被加工物や被組立物をモデル化したワークモデルおよび前記生産システムに配置された作業者をモデル化した作業者モデルを管理するラインモデル管理工程と、前記ラインモデル管理工程の各モデルをもとに指定された生産計画データに対して前記各装置へのワークの投入・搬出タイミング及び作業者の作業割り当てを行うスケジューリング工程と、前記スケジューリング工程の結果をもとに前記各装置の生産実績を予測し、該生産実績予測から前記生産システムにおけるワークの在籍情報を予測するワーク在籍情報予測管理工程と、前記各装置の生産実績予測と前記各装置から取得した生産実績データを比較することによりワークの在籍情報を確定するワーク在籍情報確定管理工程とを備えることを特徴とするトラッキング方法。
- コンピュータに、請求項1乃至4のいずれかに記載のジョブショップ型の生産システムの機能、請求項5に記載のトラッキング装置の機能または請求項6に記載のトラッキング方法の機能を実行させるためのプログラム。
- 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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