JP2004354564A - 光シャッタ - Google Patents

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義博 染野
Seiichi Ogoshi
誠一 大越
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    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J3/26Generating the spectrum; Monochromators using multiple reflection, e.g. Fabry-Perot interferometer, variable interference filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
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Abstract

【課題】従来より小型でかつ高速に動作させることのできる光シャッタを提供する。
【解決手段】2つの多層膜フィルタを空間層4を介して配置してなり、多層膜フィルタを通る光の透過率を制御する光シャッタ1であって、2つの多層膜フィルタは一方を固定フィルタ2とし、他方を可動フィルタ3とすると共に、可動フィルタ3には微小駆動素子5を設け、微小駆動素子5を作動させることで固定フィルタ2と可動フィルタ3の距離を変化させ、空間層4の厚さを変化させる。また、可動フィルタ3は空間層4の最大厚さとなる状態において当接するストッパ7と、空間層4の最小厚さとなる状態において当接する固定フィルタ2に形成された突起状のバンプ2aとによって動作を規制される。さらに、微小駆動素子5は可動フィルタ3に対して伸縮自在な接着層6を介して接合されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホログラム記憶装置や光通信において用いられる光の透過率を制御する光シャッタに関し、特に微小な動作により光の透過率を変化させることのできる光シャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光の透過・非透過を制御するメカニカル光シャッタが知られており、光記憶装置や光論理演算、光通信など光を用いた機器に広く用いられている。従来のメカニカル光シャッタとしては、例えば特許文献1に示すようなものがあり、光路上に設けられた遮光板を動作させ、光路を開閉することにより光の透過・非透過を制御している。このように遮光板を平行移動させて開閉するもののほか、遮光板を回転運動によって開閉させるようにしたものもあり、いずれにしても遮光板の動作によって光路を開閉するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−218360号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ホログラムの原理を用いた記憶装置(以下ホログラム記憶装置という)においては、光をパルス状にして物体光及び参照光として用いている。ここで、光をパルス状にするために光シャッタが用いられる。この場合、光シャッタとしては応答速度の速いものが望まれる。
【0005】
ところが、従来のメカニカル光シャッタでは、遮光板を最低でも10μm程度移動させて光路の開閉を行っており、遮光板は微小なものであってもある程度の重量を有していることから、応答速度の高速化にはある程度の限界があり、応答速度は200μs程度にとどまる。一方、ホログラム記憶装置で必要な応答速度は50μs以下であり、従来に比べて大幅な高速化が必要である。また、ホログラム記憶装置以外でも、例えば光通信の分野において高速な光シャッタが望まれている。
【0006】
また、従来のメカニカル光シャッタでは、遮光板の移動距離が大きいために、それを駆動させるための機構も大きなものとなる。例えば、遮光板をピエゾ素子によって駆動しようとした場合、ピエゾ素子はその厚さに対して所定の割合で伸縮するために、大きく動作させようとすると、それだけピエゾ素子も厚いものが必要となる。すなわち、装置が大型化することになる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、従来より小型でかつ高速に動作させることのできる光シャッタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る光シャッタは、2つの多層膜フィルタを空間層を介して配置してなり、上記多層膜フィルタを通る光の透過率を制御する光シャッタであって、
上記2つの多層膜フィルタは一方を固定フィルタとし、他方を可動フィルタとすると共に、該可動フィルタには微小駆動素子を設け、
上記微小駆動素子を作動させることで上記固定フィルタと可動フィルタの距離を変化させ、上記空間層の厚さを変化させることを特徴として構成されている。
【0009】
また、本発明に係る光シャッタは、上記可動フィルタは上記空間層の最大厚さとなる状態において当接するストッパと、上記空間層の最小厚さとなる状態において当接する上記固定フィルタに形成された突起状のバンプとによって動作を規制されることを特徴として構成されている。
【0010】
さらに、本発明に係る光シャッタは、上記微小駆動素子は上記可動フィルタに対して伸縮自在な接着層を介して接合されていることを特徴として構成されている。
【0011】
さらにまた、本発明に係る光シャッタは、上記固定フィルタと空間層及び可動フィルタはバンドパスフィルタを構成してなることを特徴として構成されている。
【0012】
そして、本発明に係る光シャッタは、上記固定フィルタと空間層及び可動フィルタはマイナスフィルタを構成してなると共に、透過率を制御する所定の波長帯域はマイナスフィルタの透過特性における高調波領域にあることを特徴として構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。図1は、本実施形態における光シャッタ1のスイッチオンの状態における断面図であり、図2はスイッチオフの状態における断面図である。これら各図に示すように、本実施形態における光シャッタ1は、多層膜フィルタからなる固定フィルタ2と可動フィルタ3を、空間層4を介して配置すると共に、可動フィルタ3には電界付加により駆動される微小駆動素子5を伸縮自在な接着層6を介して接合することで上下動自在としてなるものである。
【0014】
微小駆動素子5は圧電素子であるピエゾ素子からなっており、この素子に付加する電界を変化させることにより、微小駆動素子5は伸縮する。微小駆動素子5を動作させることで可動フィルタ3を上下動させることができ、これによって固定フィルタ2と可動フィルタ3の距離を変化させて、空間層4の厚さを変化させることができる。本発明に係る光シャッタは、空間層4の厚さを変化させることにより、固定フィルタ2と可動フィルタ3及び空間層4によって構成されるフィルタ全体の透過特性を変化させ、所定の波長帯域の光について透過・非透過を制御するものである。また、可動フィルタ3と微小駆動素子5は、伸縮自在な接着層6を介して接合されていることにより、微小駆動素子5の動作の誤差分をこの接着層6で吸収することができる。
【0015】
固定フィルタ2の可動フィルタ3に対向する面には、その周縁部に突起状のバンプ2aを形成されている。バンプ2aは所定の高さになるように精度よく形成する必要がある。このようなバンプ2aは、多層膜フィルタの積層において、最終層の積層を行う際に、光を透過させる中央部分にマスクをして、バンプ2aを形成する周縁部分にのみ成膜を行う。そして、所定の高さになるまで成膜を行うことにより、精度よくバンプ2aを形成することができる。
【0016】
図1に示すように可動フィルタ3は、微小駆動素子5が最も縮んだ状態において、固定フィルタ2に最も近づいており、バンプ2aの上面に当接する。すなわち、バンプ2aの高さによって空間層4が最も薄くなる状態が決定されることになる。この状態で固定フィルタ2と可動フィルタ3の間に形成される空間層4の厚さは、フィルタ全体として所定の波長帯域の光を透過させるいわゆるバンドパスフィルタとして機能するように設定される。したがって、このように微小駆動素子5が最も縮んだ状態は、所定の波長帯域の光についてスイッチオンの状態である。本実施形態におけるスイッチオンの状態での空間層4の厚さは、200nmとなるように設定され、このためバンプ2aの高さも200nmとなるように形成される。
【0017】
一方、図2に示すように可動フィルタ3は、微小駆動素子5が最も伸びた状態において、固定フィルタ2から最も遠ざかっており、光シャッタ1に設けられるストッパ7に当接する。すなわち、ストッパ7の下面位置によって空間層4が最も厚くなる状態が決定されることになる。この状態で固定フィルタ2と可動フィルタ3の間に形成される空間層4の厚さは、フィルタ全体として所定の波長帯域の光を反射させるように設定される。したがって、このように微小駆動素子5が最も伸びた状態は、所定の波長帯域の光についてスイッチオフの状態である。
【0018】
本実施形態におけるスイッチオフの状態での空間層4の厚さは、700nmとなるように設定される。すなわち、スイッチのオンオフ動作において可動フィルタ3の移動距離は500nmとなり、従来の光シャッタに比べると微小な移動距離によりスイッチのオンオフ動作を行うことができる。微小駆動素子5を構成するピエゾ素子は、電界を付加した場合に最大0.1%伸張するため、500nmの移動距離を得るためには、微小駆動素子5の厚さを500μmとする必要がある。
【0019】
図3は、スイッチオンの状態における多層膜フィルタの厚さ方向屈折率分布を示したものである。本実施形態においては、400nm帯の光について、スイッチとして機能するようにフィルタを構成する。この図において横軸は膜厚方向を、縦軸は屈折率をそれぞれ示す。Aの領域は固定フィルタ2を表しており、この固定フィルタ2は高屈折率層と低屈折率層を交互に積層してなるものである。高屈折率層としてはTiOなどの材料が用いられ、低屈折率層としてはSiOなどの材料が用いられる。また、Bの領域は固定フィルタ2と可動フィルタ3の間に形成される空間層4を表しており、この領域の厚さは200nmで屈折率は1.0である。さらに、Cの領域は可動フィルタ3を表しており、固定フィルタ2と同様の構成からなるものである。
【0020】
図4は、図3におけるA〜Cの領域全体を1つのフィルタとして見た場合における光の透過特性を示したものである。この図に示すように、空間層4の厚さが最も薄い状態においては、400nm帯の光についてほぼ透過させる特性が得られる。したがって、微小駆動素子5が最も縮んだ状態では、フィルタ全体として所定の波長帯域の光を透過させるスイッチオンの状態とすることができる。
【0021】
図5は、スイッチオフの状態における多層膜フィルタの厚さ方向屈折率分布を示したものである。図3と異なる点は、空間層4に相当するBの領域の厚さが700nmとなっていることである。可動フィルタ3はそれに伴って膜厚方向にスライドしている。図6は、図5におけるA〜Cの領域全体を1つのフィルタとして見た場合における光の透過特性を示したものである。この図に示すように、空間層4が最も厚い状態においては、400nm帯の光について透過率が0、すなわち全て反射させる特性が得られる。したがって、微小駆動素子5が最も伸びた状態では、フィルタ全体として所定の波長帯域の光を反射させるスイッチオフの状態とすることができる。
【0022】
このように、可動フィルタ3を動作させて、固定フィルタ2との間に形成される空間層4の厚さを変化させることで、所定の波長帯域の光について透過・非透過を切り替えることにより、微小な動作によりスイッチのオンオフ動作を行うことができる。これは遮光板により光路を遮る動作を行う従来の光シャッタに比べると、動作のストロークが短いために、オンオフ動作の応答速度を速くすることができる。すなわち、高速な光シャッタを得ることができる。また、微小な動作によりスイッチのオンオフ動作を行うことができるので、光シャッタそのものを小型にすることができる。
【0023】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図7には本実施形態における光シャッタ1の断面図を、図8には本実施形態における光シャッタ1の平面図をそれぞれ示す。本実施形態の光シャッタ1は、固定フィルタ2及び可動フィルタ3が、中央部にピンホールを有した基板8、8に挟まれるように配置されている。微小駆動素子5は、図8に示すように周方向の4個所に設けられる。また、可動フィルタ3側の基板8は、可動フィルタ3が動作する際にはストッパ7として機能する。
【0024】
そして、本実施形態の光シャッタ1を、光通信機器に適用したものを図9に示す。この図に示すように、この光通信機器は、2芯の入射側光ファイバ12と1芯の出射側光ファイバ13との間に、本実施形態の光シャッタ1とレンズ11を納めたスイッチユニット10を配置してなるものである。そしてこの光通信機器は、2芯の入射側光ファイバ12の一方のファイバコア12aから出射された光を、透過させて1芯の出射側光ファイバ13のファイバコア13aに伝搬するか、または反射させて2芯の入射側光ファイバ12の他方のファイバコア12bに伝搬するかを、光シャッタ1の動作によって切り替えることのできるものである。
【0025】
図9に示すように、入射側光ファイバ12から出射した光は、非球面形状からなるレンズ11によって集光され、光シャッタ1に対して入射する。光シャッタ1は入射側及び出射側の基板8、8をピンホールを備えたアパーチャとして機能させる。そして、基板8、8の内側に配置された固定フィルタ2と可動フィルタ3及び空間層4によって構成されるフィルタの特性により、光は透過または反射する。透過・非透過の制御は、第1の実施形態における光シャッタと同様に、空間層4の厚さを微小駆動素子5の動作によって変化させ、それによりフィルタ全体としての特性を変化させることによって行う。このような光通信機器に、本発明の光シャッタ1を適用することにより、応答速度の速い高速な光の切替を行うことができる。
【0026】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る光シャッタ1は、第1の実施形態の光シャッタ1と基本的な構成は同様であり、固定フィルタ2と可動フィルタ3を、空間層4を介して設け、可動フィルタ3は微小駆動素子5によって駆動されて、空間層4の厚さを変化させる。
【0027】
第1の実施形態に係る光シャッタ1は、可動フィルタ3をバンプ2a及びストッパ7によって規定される各位置に可動フィルタ3の位置を制御することにより、所定の波長帯域の光を透過または非透過とするスイッチとして動作したのに対して、本実施形態に係る光シャッタ1は、可動フィルタ3をバンプ2a及びストッパ7によって規定される各位置の中間位置となるように制御することにより、光の透過率を様々に変化させることができるように構成したものである。本実施形態の光シャッタ1では、青色レーザにより発生される405nm帯の波長の光について、光の透過率を変化させることができるように構成される。
【0028】
図10には可動フィルタ3を中間位置に配置した状態における光シャッタ1の断面図を示す。可動フィルタ3は、固定フィルタ2のバンプ2a及びストッパ7によってその動作は規制されているため、その範囲で上下動する。可動フィルタ3を中間位置に配置することは、微小駆動素子5を構成するピエゾ素子に対する電界の付加を調整することにより行うことができる。
【0029】
ここで、第1の実施形態のように多層膜フィルタ及び空間層4によってバンドパスフィルタを構成した場合には、空間層4のわずかな厚さの変化により透過率は大きく変動する。このため、スイッチのオンオフ動作のみを行わせる第1の実施形態ではバンドパスフィルタを用いることにより微小な動作でオンオフ動作を行うことができるという利点を有しているのに対し、本実施形態のように中間位置で透過率を制御しようとするには、空間層4の厚さの変化に対する透過率の変動は緩やかな方が望ましい。
【0030】
そこで、本実施形態においては、多層膜フィルタ及び空間層4によって所定の波長帯の光を反射するいわゆるマイナスフィルタを構成する。マイナスフィルタの透過特性は、特定の波長帯について透過率がほぼ0%になると共に、その波長帯の前後にそれぞれ複数のリップルを生じ、透過率の低い波長帯をさらに複数生じる。このようなリップルを生じる領域を高調波領域と呼ぶことにする。本実施形態においては、このマイナスフィルタの透過特性における高調波領域において、所定の波長帯の光が透過または非透過となるようにフィルタを設計する。これにより、空間層4の厚さの変化による透過率の変動を緩やかにすることができる。
【0031】
図11には、本実施形態における光シャッタ1が、透過率最大の場合における透過特性を示す。本実施形態においては、バンプ2aの高さを1μmとし、空間層4の厚さの最小値を1μmとする。この場合には図10に示すように405nmでの透過率は90%以上となり、光はほとんど透過する。なお、マイナスフィルタの光を反射させる設計値は、405nmよりも短い波長帯に存在する。そして、可動フィルタ3を動作させて空間層4の厚さを大きくしていくと、リップルの位置が短波長側に移動してくる。
【0032】
図12には、本実施形態における光シャッタ1が透過率中間の場合における透過特性を示す。ここでは、微小駆動素子5に電界を付加して可動フィルタ3を動作させ、空間層4の厚さを7μmとした場合を示している。この場合には図12に示すように405nmでの透過率は65%程度となり、図11の場合よりも透過率は低下している。空間層4の厚さの変化に対する透過特性の変化率は、比較的緩やかであるために、空間層4の厚さの変化に応じて光の透過率を任意に設定することが可能である。
【0033】
図13には、本実施形態における光シャッタ1が透過率最小の場合における透過特性を示す。ここでは、微小駆動素子5が最大位置まで伸張して可動フィルタ3をストッパ7に当接させ、空間層4の厚さを9μmとした場合を示している。この場合には、図13に示すように405nmにリップルの底部が一致し、透過率はほぼ0%となり、入射した光はほぼ全て反射することになる。本実施形態のようにフィルタを構成すると共に、可動フィルタ3の位置を微小駆動素子5によって調節するように構成することにより、所定の波長帯域の光の透過率を変化させることのできる光シャッタを得ることができる。
【0034】
図14には、第4の実施形態における光シャッタ1を可変型分岐モジュールに適用した概要図を示す。この可変型分岐モジュールは、例えばホログラム記憶装置において、物体光と参照光を分岐させると共に、それらの強度比を制御する部品として用いることができる。ただし、これには限られず、一般的な光分岐装置として用いることができる。本実施形態における光シャッタ1は、第3の実施形態と同様にフィルタはマイナスフィルタにて構成すると共に、可動フィルタ3の位置を微小駆動素子5によって調節するように構成している。また、第2の実施形態と同様にアパーチャとして機能する基板8を設けている。
【0035】
図14に示すように、この可変型分岐モジュールは、まず入射光をPBSプリズム等の偏光分岐フィルタ20によって分岐させる。具体的には入射光の偏光方向によって透過または反射させることにより光を分岐させる。すなわち、P偏光とS偏光の両方を含む入射光に対して、約45°に傾斜して配置された偏光分岐フィルタ20は、P偏光については透過させ、S偏光については反射させて入射光に対して90°屈曲させる。
【0036】
分岐されたP偏光とS偏光の光の光路上には、それぞれ本実施形態の光シャッタ1、1が設けられる。そして、それぞれの光シャッタ1、1の光の透過率を制御することにより、各偏光の強度比を制御することができる。各偏光の強度比だけを制御する場合には、P偏光かS偏光のいずれかの光路上に光シャッタ1を設けるようにしてもよい。両方に光シャッタ1、1を設けた場合には、各偏光の強度比だけでなく、強度比を保ったまま強度の絶対値を制御することもできる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用はこれらの実施形態に限られるものではなく、その技術的思想の範囲において様々に適用されうるものである。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る光シャッタによれば、2つの多層膜フィルタを空間層を介して配置し、可動フィルタに設けた微小駆動素子を作動させることで固定フィルタと可動フィルタの距離を変化させ、空間層の厚さを変化させることにより、固定フィルタと可動フィルタ及び空間層により構成されるフィルタの特性を微小な動作により変化させることができるので、所定の波長帯域の光の透過・非透過を高速に切り替えることができる。また、動作が微小であることから、微小駆動素子の厚さを小さくすることができ、小型な光シャッタとすることができる。
【0039】
また、本発明に係る光シャッタによれば、可動フィルタは空間層の最大厚さとなる状態において当接するストッパと、空間層の最小厚さとなる状態において当接する固定フィルタに形成された突起状のバンプとによって動作を規制されることにより、所定の波長帯域の光が透過または非透過となるように容易に動作させることができる。
【0040】
さらに、本発明に係る光シャッタによれば、微小駆動素子は可動フィルタに対して伸縮自在な接着層を介して接合されていることにより、微小駆動素子の駆動距離の誤差分を吸収して、精度よく可動フィルタを動作させることができる。
【0041】
さらにまた、本発明に係る光シャッタによれば、固定フィルタと空間層及び可動フィルタはバンドパスフィルタを構成してなることにより、空間層の厚さの微小な変化によりフィルタ全体としての光の透過率を大きく変化させることができるので、微小な動作により所定の波長帯域の光の透過・非透過をオンオフ動作させることができる。
【0042】
そして、本発明に係る光シャッタによれば、固定フィルタと空間層及び可動フィルタはマイナスフィルタを構成してなると共に、透過率を制御する所定の波長帯域はマイナスフィルタの透過特性における高調波領域にあることにより、空間層の厚さの変化に対するフィルタ全体としての光の透過率の変化を、バンドパスフィルタの場合に比べて緩やかにすることができるので、空間層の厚さの制御によって所定の波長帯域の光の透過率を様々に変動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオンの状態における断面図である。
【図2】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオフの状態における断面図である。
【図3】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオンの状態における厚さ方向屈折率分布を示した図である。
【図4】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオフの状態における厚さ方向屈折率分布を示した図である。
【図5】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオンの状態における透過特性を示した図である。
【図6】第1の実施形態における光シャッタのスイッチオフの状態における透過特性を示した図である。
【図7】第2の実施形態における光シャッタの断面図である。
【図8】第2の実施形態における光シャッタの平面図である。
【図9】第2の実施形態における光シャッタを光通信機器に適用したものを示す概要図である。
【図10】第3の実施形態における光シャッタの中間状態における断面図である。
【図11】第3の実施形態における光シャッタが透過率最大の場合における透過特性を示した図である。
【図12】第3の実施形態における光シャッタが透過率中間の場合における透過特性を示した図である。
【図13】第3の実施形態における光シャッタが透過率最小の場合における透過特性を示した図である。
【図14】第4の実施形態における光シャッタを可変型分岐モジュールに適用したものを示す概要図である。
【符号の説明】
1 光シャッタ
2 固定フィルタ
2a バンプ
3 可動フィルタ
4 空間層
5 微小駆動素子
6 接着層
7 ストッパ
8 基板
10 スイッチユニット
11 レンズ
12 入射側光ファイバ
13 出射側光ファイバ
20 偏光分岐フィルタ

Claims (5)

  1. 2つの多層膜フィルタを空間層を介して配置してなり、上記多層膜フィルタを通る光の透過率を制御する光シャッタであって、
    上記2つの多層膜フィルタは一方を固定フィルタとし、他方を可動フィルタとすると共に、該可動フィルタには微小駆動素子を設け、
    上記微小駆動素子を作動させることで上記固定フィルタと可動フィルタの距離を変化させ、上記空間層の厚さを変化させることを特徴とする光シャッタ。
  2. 上記可動フィルタは上記空間層の最大厚さとなる状態において当接するストッパと、上記空間層の最小厚さとなる状態において当接する上記固定フィルタに形成された突起状のバンプとによって動作を規制されることを特徴とする請求項1記載の光シャッタ。
  3. 上記微小駆動素子は上記可動フィルタに対して伸縮自在な接着層を介して接合されていることを特徴とする請求項1または2記載の光シャッタ。
  4. 上記固定フィルタと空間層及び可動フィルタはバンドパスフィルタを構成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光シャッタ。
  5. 上記固定フィルタと空間層及び可動フィルタはマイナスフィルタを構成してなると共に、透過率を制御する所定の波長帯域はマイナスフィルタの透過特性における高調波領域にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光シャッタ。
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