JP2004354558A - 光拡散性フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度特性に優れた光拡散性フィルムを提供する。
【解決手段】フィルム中のスチレン系エラストマーが2〜30重量%であって、スチレン系エラストマーが最大径と最小径が異なる異形粒子状にフィルム内部に分散しており、該スチレン系エラストマーの平均異形度(=最大径/最小径)が1.2以上であることを特徴とする光拡散性フィルム。
【選択図】 なし
【解決手段】フィルム中のスチレン系エラストマーが2〜30重量%であって、スチレン系エラストマーが最大径と最小径が異なる異形粒子状にフィルム内部に分散しており、該スチレン系エラストマーの平均異形度(=最大径/最小径)が1.2以上であることを特徴とする光拡散性フィルム。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光拡散性フィルムに関するものであり、特に液晶表示装置等の平面表示装置に用いる面光源用光拡散性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側から面光源を使用して光を照射することにより表示が可能となっている。面光源は、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造がとられている。なかでも、薄型・小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、サイドライト型、すなわち画面に対し側面から光を照射するタイプの面光源が適用されている。一般的に、この種のサイドライト型面光源には、光を均一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この導光板には、側面から入射した光を垂直方向に出射するようにパターンが刻まれており、そのパターンによる不均一な光の分布を有する。従って、この種の液晶ディスプレイにおいて、面内均一性を高めて高品質の画像を得るため、導光板上に光拡散性フィルムを設置して、光を均一にすることが必要となる。
【0003】
また、さらに輝度を向上させる目的で、断面が三角形状のプリズム列が多数ストライプ状に並べられたプリズムシートを、光拡散性フィルム上に重ねて使用する。使用するプリズムシートの枚数は用途に依存し、例えば水平方向の視野角を広く確保したい場合はプリズム列が水平方向になるように一枚だけの設置、また、真正面だけの輝度が必要なノートパソコン用途などの場合では、プリズム列が互いに垂直に交わるように2枚使用する。つまり、プリズムシートまで重ねた際の面光源の輝度が非常に重要となってくる。
【0004】
ここで、面光源を構成する部材の性能が輝度に密接に関わってくる。特に、光拡散性フィルムとプリズムシートとの組み合わせにより輝度が著しく変化する。これら部材フィルムの相性を合わせ、光の利用効率を高め、正面方向への指向化が重要である。
【0005】
光拡散性フィルムとしては、現在様々な形状のものが提案されている。
【0006】
最近、液晶ディスプレイ部材分野において、さらなる高性能化、高効率化、薄型化、軽量化などが要求されている中で、これらの実現に向け、例えば表面加工による多機能化、フィルムの重ね合わせ・接着等が検討されており、表面が平滑で内部に拡散成分を含有した内部拡散型の光拡散性フィルム(内部光拡散性フィルムということがある)が考案されている。例えば、2種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練して形成された海島構造を含有する光拡散性フィルム等が挙げられる(例えば特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−162508号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような内部光拡散性フィルムは、光を均一化すればするほど、正面方向への指向性が低下し、高輝度化には繋がらず、拡散性を確保しつつ面光源ユニット全体として高輝度化することが困難であった。そこで、本発明の課題は、拡散性に優れながら、高輝度化を達成しうる光拡散性フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の光拡散性フィルムは、主として次の構成を有する。すなわち、スチレン系エラストマーを2〜30重量%含む光拡散フィルムであって、スチレン系エラストマーが異形粒子状にフィルム内部に分散しており、かつスチレン系エラストマーの平均異形度が1.2以上であることを特徴とする光拡散性フィルムである。
【0010】
本発明の光拡散性フィルムは、次の好ましい態様を有している。
(a)ポリエステル成分を70〜98重量%含むこと。
(b)少なくとも片面にスチレン系エラストマーを含有しないポリエステル層を積層してなること。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明ではフィルム中にスチレン系エラストマーを2〜30重量%含むことが必要であるが、光拡散性の点から好ましくは5〜20重量%である。ここでスチレン系エラストマーの例としてはスチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(SBS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマー(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン/プロピレンコポリマー(SEP)、スチレン−アクリロニトリル(SAN)などが挙げられる。中でもスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマー(SEBS)が耐熱性等の点から好ましい。スチレン系エラストマーの添加量が2重量%未満では光拡散性が不十分となり、また30重量%を越えるとフィルムの製膜性や平面性、加工性等に不具合が生じやすくなってしまう。
【0012】
本発明においてはスチレン系エラストマーがフィルム内部で異形粒子状に分散していることが必要であるが、ここで異形粒子とは粒子の最大径と最小径が異なるものをいう。
【0013】
これら異形粒子を分散させる媒体の材質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの樹脂や、無機物などが挙げられるが、中では熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。好ましく用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプレピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステルおよびこれらを主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等が挙げられる。特に本発明においては、フィルムを構成する主成分の樹脂としてポリエステルが好ましく、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレートまたはこれらを主たる成分とする共重合体や混合物等のポリエステル系樹脂が特に好ましく用いられ、特にポリエステル成分を70〜98重量%含むことが耐熱性、生産安定性等の点から好ましい。
【0014】
また、本発明の光拡散性フィルムは、各異形粒子の最大径方向を平均した方向である配向主軸がフィルム面内方向にあり、導光板表面に於いて該光拡散性フィルムの配向主軸を入光辺に対して垂直方向になるように配置することが好ましい。本発明の光拡散性フィルムは、フィルム面内において、配向主軸方向とそれに垂直な方向での光拡散性が異なる。つまり、偏った異方拡散性を示すフィルムである。本発明において面光源が、光出斜面に対して導光板の側面から光源により光を導入する方式である場合には、光拡散性フィルムと組み合わせない場合の導光板のみの配光特性は、非常に偏った分布を示す。この偏った分布をもつ導光板に対して、本発明の光拡散性フィルムの配置を採用することにより、拡散性は維持しながら効率よく光線を正面方向に指向させることが可能となり、一層の高輝度化が実現できる。
【0015】
本発明において、フィルム中のスチレン系エラストマーの最大径と最小径の比であらわされる平均異形度は1.2以上であることが必要であり、好ましくは1.5以上1000以下、さらに好ましくは2以上500以下である。最大径と最小径の比をかかる好ましい範囲とすることで大きな異方拡散性を示すことができる。また、異形粒子をフィルム面に垂直な方向(光出射方向)から観察した際の形状も最大径、最小径を有する異方形状を有することが好ましく、この場合も、平均異形度は1.2以上であることが好ましい。
【0016】
次に、本発明の光拡散性フィルムの製造方法の一例を説明する。
ポリエステル樹脂にスチレン系エラストマーをブレンドし、所定の延伸処理を行うことにより光拡散性フィルムを得る。具体的には、ポリエステル樹脂の海とスチレン系エラストマーの島からなる海島構造を有する押出シートを延伸することによってスチレン系エラストマーからなる異形粒子が生成する。これは、延伸性の異なる2つの樹脂を一軸または二軸延伸することにより生じる現象である。ここで、ポリエステル樹脂とスチレン系エラストマーの種類を選定すること、押出条件や縦方向およびまたは横方向の延伸条件を制御することにより、異方形状を有するスチレン系エラストマー粒子を形成することができるのである。例えば、一軸延伸の場合、延伸した分だけスチレン系エラストマーが延伸方向に延びて棒状となり、二軸延伸の場合、縦横の延伸倍率、延伸条件を工夫することによりスチレン系エラストマーの形状に異方性を付与することができる。
【0017】
また、延伸により気泡が発生した場合、フィルムの熱固定での熱処理温度を適切な条件に合わせることにより気泡を消失させることが拡散性を向上させる点から好ましい。
【0018】
また本発明においては、光拡散性フィルムの少なくとも片面にスチレン系エラストマーを含有しないポリエステル層を積層することが製造工程上あるいは光拡散性フィルムを後加工する点から好ましい。
【0019】
また、本発明に用いられる光拡散性フィルムの全膜厚は、薄膜用途や作業性等を考慮すると、10〜500μmが好ましく、20〜300μmがさらに好ましい。また、ポリエステル層を積層した場合は、表層側の樹脂層が占める割合は、通常は1〜50μmの範囲で選択され、好ましくは1〜30μmである。
【0020】
また、本発明の光拡散性フィルムには、本発明の効果が失われない範囲内で各種の添加剤を加えることができる。添加剤を添加する層は、光拡散層、表層側の熱可塑性樹脂からなる樹脂層、またはその他の層であってもよい。添加配合する添加剤の例としては、例えば、顔料、染料、蛍光増白剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐光剤、耐候剤、帯電防止剤、離型剤、相溶化剤などを挙げることができる。また、本発明の光拡散性フィルムの表面に、帯電防止層やハードコート層などを形成することも可能である。
[特性の測定方法および評価方法]
本発明の特性値に関しての評価方法、評価基準を下記に示す。
(1)平均異形度
(株)日立製作所製の透過型電子顕微鏡S−2100A型を用い、フィルムの任意の5点についてフィルムの断面(切断面は、フィルム面に対して垂直であれば、フィルム面方向に関しては任意とする)を観察して写真を撮影し、スチレン系エラストマーの最大径(長径)と最小径(短径)を測定する。測定はそれぞれの方向で5個ずつ(についておこない、その平均値を求める。異形度は、各々について長径を短径で除した値を求め、その平均値を求める。
【0021】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0022】
(実施例1)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)10重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0023】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向しており、異形度は14であった。
【0024】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、550cd/m2の高輝度が得られた。
【0025】
(実施例2)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)80重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1041)20重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを90℃にて長手方向に2.5倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して110℃で幅方向に4.1倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0026】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは横方向に配向しており、異形度は25であった。
【0027】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、650cd/m2の高輝度が得られた。
【0028】
(実施例3)
主押出し機に、イソフタル酸を25モル%共重合したPET(IV0.75)95重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)5重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0029】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向してしており、異形度は8であった。
【0030】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、500cd/m2の高輝度が得られた。
【0031】
(実施例4)
主押出し機に、イソフタル酸を25モル%共重合したPET(IV0.6)92重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)8重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に2.8倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に2.8倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0032】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向してしており、異形度は3であった。
【0033】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、475cd/m2の高輝度が得られた。
【0034】
(比較例1)
実施例1において、SEBSの代わりに汎用のポリメチルペンテンを用いる以外は同様にしてフィルムを作製した。得られたフィルムの内層は、ポリメチルペンテンが分散されており、異形度は1.1であった。
【0035】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上にフィルムを設置し、正面輝度を測定した。 導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、420cd/m2の輝度が得られた。
【0036】
(比較例2)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)1.5重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0037】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向しており、異形度は17であった。
【0038】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、445cd/m2の輝度となり殆ど効果が見られなかった。
【0039】
(比較例3)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)35重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理したが、破れが頻発しフィルムを採取することができなかった。
【0040】
【発明の効果】
本発明光拡散性フィルムは、スチレン系エラストマーがフィルム内部に平均異形度(=最大径/最小径)1.2以上で分散させたので輝度特性に優れた面光源が得られる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光拡散性フィルムに関するものであり、特に液晶表示装置等の平面表示装置に用いる面光源用光拡散性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコン、テレビあるいは携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側から面光源を使用して光を照射することにより表示が可能となっている。面光源は、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造がとられている。なかでも、薄型・小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、サイドライト型、すなわち画面に対し側面から光を照射するタイプの面光源が適用されている。一般的に、この種のサイドライト型面光源には、光を均一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この導光板には、側面から入射した光を垂直方向に出射するようにパターンが刻まれており、そのパターンによる不均一な光の分布を有する。従って、この種の液晶ディスプレイにおいて、面内均一性を高めて高品質の画像を得るため、導光板上に光拡散性フィルムを設置して、光を均一にすることが必要となる。
【0003】
また、さらに輝度を向上させる目的で、断面が三角形状のプリズム列が多数ストライプ状に並べられたプリズムシートを、光拡散性フィルム上に重ねて使用する。使用するプリズムシートの枚数は用途に依存し、例えば水平方向の視野角を広く確保したい場合はプリズム列が水平方向になるように一枚だけの設置、また、真正面だけの輝度が必要なノートパソコン用途などの場合では、プリズム列が互いに垂直に交わるように2枚使用する。つまり、プリズムシートまで重ねた際の面光源の輝度が非常に重要となってくる。
【0004】
ここで、面光源を構成する部材の性能が輝度に密接に関わってくる。特に、光拡散性フィルムとプリズムシートとの組み合わせにより輝度が著しく変化する。これら部材フィルムの相性を合わせ、光の利用効率を高め、正面方向への指向化が重要である。
【0005】
光拡散性フィルムとしては、現在様々な形状のものが提案されている。
【0006】
最近、液晶ディスプレイ部材分野において、さらなる高性能化、高効率化、薄型化、軽量化などが要求されている中で、これらの実現に向け、例えば表面加工による多機能化、フィルムの重ね合わせ・接着等が検討されており、表面が平滑で内部に拡散成分を含有した内部拡散型の光拡散性フィルム(内部光拡散性フィルムということがある)が考案されている。例えば、2種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練して形成された海島構造を含有する光拡散性フィルム等が挙げられる(例えば特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−162508号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような内部光拡散性フィルムは、光を均一化すればするほど、正面方向への指向性が低下し、高輝度化には繋がらず、拡散性を確保しつつ面光源ユニット全体として高輝度化することが困難であった。そこで、本発明の課題は、拡散性に優れながら、高輝度化を達成しうる光拡散性フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の光拡散性フィルムは、主として次の構成を有する。すなわち、スチレン系エラストマーを2〜30重量%含む光拡散フィルムであって、スチレン系エラストマーが異形粒子状にフィルム内部に分散しており、かつスチレン系エラストマーの平均異形度が1.2以上であることを特徴とする光拡散性フィルムである。
【0010】
本発明の光拡散性フィルムは、次の好ましい態様を有している。
(a)ポリエステル成分を70〜98重量%含むこと。
(b)少なくとも片面にスチレン系エラストマーを含有しないポリエステル層を積層してなること。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明ではフィルム中にスチレン系エラストマーを2〜30重量%含むことが必要であるが、光拡散性の点から好ましくは5〜20重量%である。ここでスチレン系エラストマーの例としてはスチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(SBS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマー(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン/プロピレンコポリマー(SEP)、スチレン−アクリロニトリル(SAN)などが挙げられる。中でもスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマー(SEBS)が耐熱性等の点から好ましい。スチレン系エラストマーの添加量が2重量%未満では光拡散性が不十分となり、また30重量%を越えるとフィルムの製膜性や平面性、加工性等に不具合が生じやすくなってしまう。
【0012】
本発明においてはスチレン系エラストマーがフィルム内部で異形粒子状に分散していることが必要であるが、ここで異形粒子とは粒子の最大径と最小径が異なるものをいう。
【0013】
これら異形粒子を分散させる媒体の材質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの樹脂や、無機物などが挙げられるが、中では熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。好ましく用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプレピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステルおよびこれらを主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等が挙げられる。特に本発明においては、フィルムを構成する主成分の樹脂としてポリエステルが好ましく、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレートまたはこれらを主たる成分とする共重合体や混合物等のポリエステル系樹脂が特に好ましく用いられ、特にポリエステル成分を70〜98重量%含むことが耐熱性、生産安定性等の点から好ましい。
【0014】
また、本発明の光拡散性フィルムは、各異形粒子の最大径方向を平均した方向である配向主軸がフィルム面内方向にあり、導光板表面に於いて該光拡散性フィルムの配向主軸を入光辺に対して垂直方向になるように配置することが好ましい。本発明の光拡散性フィルムは、フィルム面内において、配向主軸方向とそれに垂直な方向での光拡散性が異なる。つまり、偏った異方拡散性を示すフィルムである。本発明において面光源が、光出斜面に対して導光板の側面から光源により光を導入する方式である場合には、光拡散性フィルムと組み合わせない場合の導光板のみの配光特性は、非常に偏った分布を示す。この偏った分布をもつ導光板に対して、本発明の光拡散性フィルムの配置を採用することにより、拡散性は維持しながら効率よく光線を正面方向に指向させることが可能となり、一層の高輝度化が実現できる。
【0015】
本発明において、フィルム中のスチレン系エラストマーの最大径と最小径の比であらわされる平均異形度は1.2以上であることが必要であり、好ましくは1.5以上1000以下、さらに好ましくは2以上500以下である。最大径と最小径の比をかかる好ましい範囲とすることで大きな異方拡散性を示すことができる。また、異形粒子をフィルム面に垂直な方向(光出射方向)から観察した際の形状も最大径、最小径を有する異方形状を有することが好ましく、この場合も、平均異形度は1.2以上であることが好ましい。
【0016】
次に、本発明の光拡散性フィルムの製造方法の一例を説明する。
ポリエステル樹脂にスチレン系エラストマーをブレンドし、所定の延伸処理を行うことにより光拡散性フィルムを得る。具体的には、ポリエステル樹脂の海とスチレン系エラストマーの島からなる海島構造を有する押出シートを延伸することによってスチレン系エラストマーからなる異形粒子が生成する。これは、延伸性の異なる2つの樹脂を一軸または二軸延伸することにより生じる現象である。ここで、ポリエステル樹脂とスチレン系エラストマーの種類を選定すること、押出条件や縦方向およびまたは横方向の延伸条件を制御することにより、異方形状を有するスチレン系エラストマー粒子を形成することができるのである。例えば、一軸延伸の場合、延伸した分だけスチレン系エラストマーが延伸方向に延びて棒状となり、二軸延伸の場合、縦横の延伸倍率、延伸条件を工夫することによりスチレン系エラストマーの形状に異方性を付与することができる。
【0017】
また、延伸により気泡が発生した場合、フィルムの熱固定での熱処理温度を適切な条件に合わせることにより気泡を消失させることが拡散性を向上させる点から好ましい。
【0018】
また本発明においては、光拡散性フィルムの少なくとも片面にスチレン系エラストマーを含有しないポリエステル層を積層することが製造工程上あるいは光拡散性フィルムを後加工する点から好ましい。
【0019】
また、本発明に用いられる光拡散性フィルムの全膜厚は、薄膜用途や作業性等を考慮すると、10〜500μmが好ましく、20〜300μmがさらに好ましい。また、ポリエステル層を積層した場合は、表層側の樹脂層が占める割合は、通常は1〜50μmの範囲で選択され、好ましくは1〜30μmである。
【0020】
また、本発明の光拡散性フィルムには、本発明の効果が失われない範囲内で各種の添加剤を加えることができる。添加剤を添加する層は、光拡散層、表層側の熱可塑性樹脂からなる樹脂層、またはその他の層であってもよい。添加配合する添加剤の例としては、例えば、顔料、染料、蛍光増白剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐光剤、耐候剤、帯電防止剤、離型剤、相溶化剤などを挙げることができる。また、本発明の光拡散性フィルムの表面に、帯電防止層やハードコート層などを形成することも可能である。
[特性の測定方法および評価方法]
本発明の特性値に関しての評価方法、評価基準を下記に示す。
(1)平均異形度
(株)日立製作所製の透過型電子顕微鏡S−2100A型を用い、フィルムの任意の5点についてフィルムの断面(切断面は、フィルム面に対して垂直であれば、フィルム面方向に関しては任意とする)を観察して写真を撮影し、スチレン系エラストマーの最大径(長径)と最小径(短径)を測定する。測定はそれぞれの方向で5個ずつ(についておこない、その平均値を求める。異形度は、各々について長径を短径で除した値を求め、その平均値を求める。
【0021】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0022】
(実施例1)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)10重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0023】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向しており、異形度は14であった。
【0024】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、550cd/m2の高輝度が得られた。
【0025】
(実施例2)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)80重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1041)20重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを90℃にて長手方向に2.5倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して110℃で幅方向に4.1倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0026】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは横方向に配向しており、異形度は25であった。
【0027】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、650cd/m2の高輝度が得られた。
【0028】
(実施例3)
主押出し機に、イソフタル酸を25モル%共重合したPET(IV0.75)95重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)5重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0029】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向してしており、異形度は8であった。
【0030】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、500cd/m2の高輝度が得られた。
【0031】
(実施例4)
主押出し機に、イソフタル酸を25モル%共重合したPET(IV0.6)92重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)8重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に2.8倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に2.8倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0032】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向してしており、異形度は3であった。
【0033】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、475cd/m2の高輝度が得られた。
【0034】
(比較例1)
実施例1において、SEBSの代わりに汎用のポリメチルペンテンを用いる以外は同様にしてフィルムを作製した。得られたフィルムの内層は、ポリメチルペンテンが分散されており、異形度は1.1であった。
【0035】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上にフィルムを設置し、正面輝度を測定した。 導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、420cd/m2の輝度が得られた。
【0036】
(比較例2)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)1.5重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理し、全膜厚125μmの光拡散性フィルムを得た。表面層の厚さは片側10μmであった。
【0037】
得られたフィルムの内層は、SEBSが楕円状に分散されていた。またSEBSは長手方向に配向しており、異形度は17であった。
【0038】
5インチの直管一灯サイドライト型面光源の導光板上に、ボイドの最大径方向(配向方向)が、入光辺に垂直になるように置き、正面輝度を測定した。導光板のみの正面輝度が450cd/m2であるのに対し、445cd/m2の輝度となり殆ど効果が見られなかった。
【0039】
(比較例3)
主押出し機に、PETG6763(イーストマン社製)90重量%、SEBS(旭化成(株)製タフテックH1062)35重量%を混合したチップを供給し、また別に副押出し機に、平均粒径0.1μmの単分散シリカ粒子を0.1%含有するPETを供給して、所定の方法により両側表層にPETを有する溶融3層共押出を行ない、静電印可法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作製した。このようにして得られた3層積層シートを85℃にて長手方向に4倍延伸し、続いてテンターで90℃の予熱ゾーンを通して150℃で幅方向に3倍延伸し、その後220℃で10秒間、さらに150℃で5秒間熱処理したが、破れが頻発しフィルムを採取することができなかった。
【0040】
【発明の効果】
本発明光拡散性フィルムは、スチレン系エラストマーがフィルム内部に平均異形度(=最大径/最小径)1.2以上で分散させたので輝度特性に優れた面光源が得られる。
Claims (3)
- スチレン系エラストマーを2〜30重量%含む光拡散フィルムであって、スチレン系エラストマーが異形粒子状にフィルム内部に分散しており、かつ、スチレン系エラストマーの平均異形度が1.2以上である光拡散性フィルム。
- ポリエステル成分を70〜98重量%含む請求項1記載の光拡散性フィルム。
- 少なくとも片面にスチレン系エラストマーを含有しないポリエステル層を積層してなる請求項1または2に記載の光拡散性フィルム。
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WO2009016765A1 (ja) * | 2007-07-27 | 2009-02-05 | Jsr Corporation | 異形粒子、異形粒子組成物及びその製造方法、並びに光拡散成形品 |
US8257821B2 (en) | 2006-03-31 | 2012-09-04 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Light diffusion film |
CN104793274A (zh) * | 2014-12-23 | 2015-07-22 | 南京亚博联新材料科技股份有限公司 | 一种光扩散用聚酯薄膜 |
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2003
- 2003-05-28 JP JP2003150451A patent/JP2004354558A/ja active Pending
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