JP2004353568A - スロットル制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置が径方向に大型化しないようにする。
【解決手段】本発明に係るスロットル制御装置は、モータ4で減速ギヤ機構35を駆動させ、その減速ギヤ機構35によりスロットルバルブ2を回動動作させて、スロットルボデー1に形成された吸気通路1aの開度を調節し、その吸気通路1aを流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置であって、モータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出する回転角検出手段40を有しており、回転角検出手段40は、モータ4の回転軸4aに対して同軸に取付けられた可動部41と、可動部41と非接触状態でその可動部41の凹部内に位置決めされており、支持部材60によってスロットルボデー1に取付けられているセンサ本体54とから構成されており、可動部41の外径寸法がモータ4の外径寸法よりも小さく設定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るスロットル制御装置は、モータ4で減速ギヤ機構35を駆動させ、その減速ギヤ機構35によりスロットルバルブ2を回動動作させて、スロットルボデー1に形成された吸気通路1aの開度を調節し、その吸気通路1aを流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置であって、モータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出する回転角検出手段40を有しており、回転角検出手段40は、モータ4の回転軸4aに対して同軸に取付けられた可動部41と、可動部41と非接触状態でその可動部41の凹部内に位置決めされており、支持部材60によってスロットルボデー1に取付けられているセンサ本体54とから構成されており、可動部41の外径寸法がモータ4の外径寸法よりも小さく設定されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータで減速ギヤ機構を駆動させ、その減速ギヤ機構によりスロットルバルブを回動動作させて、スロットルボデーに形成された吸気通路を流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これに関連する従来のスロットル制御装置が特許文献1に記載されている。
前記スロットル制御装置は、図8に示すように、モータ92で減速ギヤ機構94を駆動させ、その減速ギヤ機構94によりスロットルバルブ96を回動動作させて、スロットルボデー91に形成された吸気通路93を流れる吸入空気の流量制御を行う。モータ92の回転シャフト92sの一端には、スロットルセンサ100の可動部102が同軸に取付けられている。可動部102は円板状に形成されており、その外周縁に凹凸が等間隔で形成されている。また、スロットルボデー91には、前記可動部102の凹凸を検出可能なスロットルセンサ100のセンサ本体104が取付けられている。
【0003】
このため、スロットルセンサ100の可動部102がモータ92の回転シャフト92sと共に回転する際に、そのスロットルセンサ100のセンサ本体104で前記可動部102の凹凸を検出し、その数をカウントすることでモータ92の回転角度、さらにはスロットルバルブの開度を求めることができる。このように、モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出するため、スロットルバルブの回動角度を直接的に検出する場合と比べ、測定精度が向上する。
なお、可動部102の外径寸法は測定精度等を考慮して、モータ92の外径寸法とほぼ等しい値に設定されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−264777号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したスロットル制御装置のスロットルセンサ100は、円板状の可動部102の外周縁に形成された凹凸をセンサ本体104によって検出し、その数をカウントすることでスロットルバルブの回転角度を検出する方式のため、スロットルセンサ100の径方向のサイズが大きくなる。このため、前記スロットルセンサ100を備えるモータ92を収納するためのスペースが、モータ92を単体で収納するのに必要なスペースと比べて径方向に大きくなり、スロットルボデー91が大型化するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、モータの回転角度からスロットルバルブの開度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置が大型化しないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、モータで減速ギヤ機構を駆動させ、その減速ギヤ機構によりスロットルバルブを回動動作させて、スロットルボデーに形成された吸気通路の開度を調節し、その吸気通路を流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置であって、前記モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する回転角検出手段を有しており、回転角検出手段は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた可動部と、前記可動部と非接触状態でその可動部の凹部内に位置決めされており、支持部材によって前記スロットルボデーに取付けられているセンサ本体とから構成されており、前記可動部の外径寸法が前記モータの外径寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によると、回転角検出手段は、モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出するため、スロットルバルブの回動角度を直接的に検出する場合と比べ、減速ギヤ機構の減速比分だけ測定領域が拡大される。したがって、高分解能のセンサを使用しなくても、精度良くスロットルバルブの回動角度を検出できるようになる。
また、回転角検出手段は、モータの回転軸に対して同軸に取付けられた可動部と、前記可動部と非接触状態でその可動部の凹部内に位置決めされており、支持部材を介してスロットルボデーに取付けられているセンサ本体とから構成されており、前記可動部の外径寸法がモータの外径寸法よりも小さく設定されている。このため、モータ及び回転角検出手段の可動部、センサ本体等を収納するスペースが、前記モータを単体で収納するスペースと比べて径方向に大径化することがない。即ち、回転角検出手段をモータの位置に設け、そのモータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置がさほど大型化することがない。
【0009】
請求項2の発明によると、回転角検出手段の可動部は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた筒状部材と、その筒状部材の内側に回転軸線を挟んで対向状に配置された一対の磁石とを備えており、前記回転角検出手段のセンサ本体は、前記一対の磁石間に位置決めされて、前記可動部の回転に伴う磁界の方向の変化を検出し、その磁界の方向の変化に基づいて演算によりスロットルバルブの回転角度を求める構成である。このため、回転角検出手段がコンパクトなものになる。
【0010】
請求項3の発明によると、回転角検出手段の支持部材には、前記センサ本体の端子と電気配線との接続に使用されるコネクタが設けられている。即ち、センサ本体の支持部材とコネクタとを個々に設ける必要がないため、部品点数が減少すると共にコンパクト化が図れる。
請求項4の発明によると、回転角検出手段の可動部を構成する筒状部材は、センサ本体をモータのノイズからシールド可能な材料で形成されている。このため、センサ本体がモータのノイズの影響を受け難くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図7に基づいて本発明の実施形態1に係るスロットル制御装置の説明を行う。ここで、図1〜図4は本実施形態に係るスロットル制御装置を示す平断面図、一部破断側面図(図1のII−II矢視図)、縦断面図(図1のIII−III矢視図)、及び減速ギヤ機構を表す正面図(図1のIV−IV矢視図)である。また、図5から図7はスロットルバルブの回転角度検出センサを表す縦断面図及び正面図等である。
スロットル制御装置は、エンジンの吸気系において吸気通路を流れる吸入空気量を制御する装置であり、例えばPPS等の樹脂製のスロットルボデー1を備えている。
【0012】
スロットルボデー1は、図1、図3等に示すように、ボア部20とモータハウジング部24とを一体に有している。ボア部20には、上下方向(図3において上下方向)に貫通するほぼ中空円筒状の吸気通路1aが形成されている。ボア部20の上部にはエアクリーナ(図示省略)が接続され、また、ボア部20の下部にはインテークマニホルド26(図3では接続部分のみを示す)が接続される。前記ボア部20には、前記吸気通路1aを径方向に横切る金属製のスロットルシャフト9が配置されている。
【0013】
図1に示すように、前記スロットルシャフト9は、スロットルボデー1のボア部20に一体形成された左右の軸受部21,22に対して左右の軸受8,10によって回転可能に支持されている。なお、左側の軸受8はスラストベアリングからなり、右側の軸受10はボールベアリングからなる。右側の軸受10の内輪10aにスロットルシャフト9が圧入されており、その軸受の外輪10bが樹脂製のスロットルボデー1の軸受部22内に対して「すきまばめ」によって嵌合されている。これは、スロットルボデー1が樹脂製であるために、軸受部22の内周面の加工寸法の公差が大きく、また、軸受10との線膨張係数の差も大きいため、その軸受部22内に軸受の外輪10bを圧入した場合に発生することが予測される軸受部22のひび割れを回避するためである。
【0014】
前記スロットルシャフト9には、図1に示すように、吸気通路1aを回動によって開閉可能な樹脂製のスロットルバルブ2がビス3によって固定されている。スロットルバルブ2は、モータ4(後述する)の駆動によって吸気通路1aの開度を調節し、これにより吸気通路1aを流れる吸入空気量を制御する。なお、スロットルバルブ2は、図3に示す状態が閉状態であり、その状態より図3において左回り方向(矢印「開」方向参照)へ回動されることによって吸気通路1aを開く。
【0015】
スロットルシャフト9の一方(図1で左方)の端部9aに対応する前記軸受部21には、その端部9aを前記ボア部20内に密封するプラグ7が装着されている。また、スロットルシャフト9の他方(図1で右方)の端部9bは、前記軸受部22を貫通している。その他方の端部9bには、樹脂製の扇形ギヤからなるスロットルギヤ11が回り止めされた状態で固定されている(図1、図4参照)。スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、図1に示すように、バックスプリング12が設けられている。バックスプリング12は、スロットルバルブ2を常に閉じる方向へ付勢している。なお、図示しないが、スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、スロットルバルブ2を所定の閉止位置にて停止させるためのストッパ手段が設けられている。
【0016】
図1に示すように、スロットルボデー1のモータハウジング部24は、スロットルシャフト9の回転軸線Lに平行するほぼ有底円筒状に形成されている。モータハウジング部24内は、スロットルボデー1の右方に開口するモータ収容空間24aとなっている。モータ収容空間24aには、例えばDCモータ等からなるモータ4が収納されている。モータ4は、前面側がモータ収容空間24aの開口側に位置決めされるように、そのモータ収容空間24aに収納される。モータ4の外郭を形成するモータケーシング28の前面側(図1で右端側)には取付フランジ29が設けられており、その取付フランジ29がモータハウジング部24にスクリュ5によって固定されている。これによって、モータ4の軸線(図1におけるP)はスロットルシャフト9の回転軸線Lに平行保持される。
【0017】
モータ4の出力回転軸4aには、モータケーシング28から前方に突出する部分に、図1、図4に示すように、樹脂製のモータピニオン32が設けられている。また、前記スロットルボデー1には、図1に示すように、ボア部20とモータハウジング部24との間においてスロットルシャフト9の回転軸線Lに平行するカウンタシャフト34が設けられている。カウンタシャフト34には、樹脂製のカウンタギヤ14が回転可能に支持されている。カウンタギヤ14はギヤ径の異なる二つのギヤ部14a,14bを有しており、大径側のギヤ部14aが、図4に示すように、モータピニオン32に噛み合わされ、また小径側のギヤ部14bがスロットルギヤ11に噛み合わされている。即ち、モータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ11とによって、減速ギヤ機構35が構成されている。
【0018】
スロットルボデー1の右側面には、図1に示すように、前記減速ギヤ機構35等を覆う例えば鉄板製のカバー18が、例えば係合手段あるいは「かしめ」により結合されている。ここで、カバー18は、内部の気密が保持されるように、スロットルボデー1に取付けられる。また、カバー18には、カウンタシャフト34に対応する位置に、そのカウンタシャフト34の端部を回転可能に支持する軸受け凹部18jが例えばプレス成形等により形成されている。
【0019】
モータ4の出力回転軸4aには、モータケーシング28から後方に突出する部分に、図1、図2及び図5に示すように、回転角検出センサ40の可動部41が同軸に固定されている。可動部41は、モータ4の出力回転軸4aと共に回転する部分であり、図5に示すように、有底略円筒形のハウジング43と、円筒形のヨーク45と、一対の磁石47,48とから構成されている。ハウジング43は、円板部43a、円筒部43b、内フランジ部43cにより、縦断面形状が略C字形状に形成されている。また、ハウジング43の外径寸法は、モータケーシング28の外径寸法よりも十分小さく設定されている(図1、図2等参照)。
【0020】
ハウジング43の内部には、円筒部43bの内壁面に面接触した状態で磁性材料からなるヨーク45が収納されており、そのヨーク45が円板部43aと内フランジ部43cとによって軸方向から挟まれている。ヨーク45の内側面には、モータ4の出力回転軸4aの回転軸線Pを挟んで対向するように一対の磁石47,48が固定されている。ヨーク45及び一対の磁石47,48の両端面はハウジング43内に埋設されており、一対の磁石47,48の内周面のみがハウジング43の内周面において露出している。一対の磁石47,48は、図7に示すように、ヨーク45内の空間にほぼ平行な磁界を発生させることができるように、平行着磁されている。
【0021】
可動部41の一対の磁石47,48間には、図5、図6等に示すように、回転角検出センサ40のセンサ本体54が規定位置に位置決めされている。センサ本体54は、可動部41がモータ4の出力回転軸4aと共に回転することによる磁界の方向の変化を検出し、その磁界の方向の変化に基づいて演算によりモータ4の回転角度、さらにスロットルバルブ2の回転角度を求める装置である。即ち、センサ本体54は、磁界の方向を検出し、その磁界の方向に対応する信号を発生させる磁気検出部55と、磁気検出部55の信号に基づいてモータ4の回転角度を演算し、さらにモータ4の回転角度と減速ギヤ機構35の減速比等に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を演算する出力演算部56とを備えている。
【0022】
センサ本体54の磁気検出部55は、図5、図6等に示すように、一対の磁石47,48間においてほぼ同心状に、かつ磁気検出部55の前面(先端面)が出力回転軸4aの回転軸線Pと直角(図5参照)になるように配置される。なお、磁気検出部55の素子には、例えば、磁気抵抗素子等が使用される。
センサ本体54の出力演算部56は、半導体集積回路(IC)から構成されており、スロットルバルブ2の開度(0°〜H°)に対応するリニアな電圧信号(0〜Ev)を出力できるようにプログラムされている。ここで、出力演算部56のスロットルバルブ2の開度を表す電圧信号は、自動車のエンジンの制御に使用されるECU等の制御手段(図7参照)に入力される。
【0023】
センサ本体54は、スロットルボデー1のモータハウジング部24に固定された支持部材60により支持されている。
支持部材60は、センサ本体54を支持する機能と電気コネクタのケーシングとしての機能とを併せ持つ樹脂製部材であり、図2に示すように、モータ収容空間24a内に配置されるセンサ支持部64及びモータコネクタ66と、モータハウジング部24の外側に配置される総合コネクタ67とから構成されている。
支持部材60のほぼ中央部分には、モータハウジング部24の天井開口24eに嵌合される軸部61が形成されており、その軸部61の上側(モータハウジング部24の外側)にフランジ部62が形成されている。そして、軸部61が天井開口24eに嵌合した状態で、フランジ部62が、例えば、ビス等によって天井開口24eの周縁に固定されることにより、支持部材60はモータハウジング部24に固定される。
【0024】
支持部材60のセンサ支持部64は、モータ4の出力回転軸4aの回転軸線Pに対して直角に配置される基盤64bと、その回転軸線Pに対して平行に配置される支持板64hとから構成されており、図1に示すように、その支持板64hにセンサ本体54が装着されている。
支持部材60のセンサ支持部64と軸部61との間には、図2に示すように、モータ4の電源端子4tを受けるモータコネクタ66が設けられている。
【0025】
モータ4の電源端子4tは帯板状に形成されており、モータ4の出力回転軸4aとほぼ平行な状態で、モータケーシング28の後部上端から後方に一定寸法だけ突出している。モータコネクタ66は、モータ4の電源端子4tを挿入可能な深溝66mを備えており、その深溝66m内に板バネ状のターミナル66tが嵌め込まれている。ターミナル66tは、帯板状の電源端子4tの下面に面接触した状態でその電源端子4tの上面を押圧できる形状に成形されている。
【0026】
支持部材60の総合コネクタ67は雌型コネクタであり、複数のセンサ用ターミナル68と複数のモータ用ターミナル69とを備えている。各々のセンサ用ターミナル68は途中部分が支持部材60の内部に埋め込まれており、そのセンサ側端部(図示省略)がセンサ本体54の出力演算部56に設けられた各々の端子と電気的に接続されている。また、各々のモータ用ターミナル69は途中部分が支持部材60の内部に埋め込まれており、そのモータ側端部がモータコネクタ66の各々のターミナル66tと電気的に接続されている。
なお、総合コネクタ67には、ECU等の制御手段に接続された電気配線が図示されない雄型コネクタを介して接続される。
即ち、回転角検出センサ40が本発明の回転角検出に相当し、可動部41のヨーク45が本発明の筒状部材に相当する。また、可動部41の一対の磁石47,48間の空間が本発明の可動部の凹部に相当する。
【0027】
次に、上記したスロットル制御装置の動作説明を行う。
自動車のエンジンが始動された状態で運転者がアクセルベタルを踏むと、ECU等の制御手段によってモータ4が正転方向に駆動される。モータ4が正転方向に回転すると、そのモータ4の回転が減速ギヤ機構35を介してスロットルシャフト9に伝達される。これによって、スロットルシャフト9及びスロットルバルブ2が開方向に回動して吸気通路1aが開かれ、エンジンに吸入される空気流量が増加するようになる。
また、運転者がアクセルベタルを緩めると、ECU等の制御手段によってモータ4が逆転方向に駆動される。これによって、スロットルシャフト9及びスロットルバルブ2が閉方向に回動して吸気通路1aの開度が減少し、エンジンに吸入される空気流量が減少するようになる。
【0028】
モータ4が回転すると、そのモータ4の出力回転軸4aに固定されている回転角度検出センサ40の可動部41が回転する。これによって、可動部41のヨーク45及び磁石47,48が回転し、その回転に伴って磁界の方向が変化する。磁界の方向の変化は、センサ本体54の磁気検出部55で検出される。即ち、磁気検出部55は可動部41の回転に伴う磁界の方向の変化に対応する信号を出力する。センサ本体54の出力演算部56は、磁気検出部55からの信号を受けてモータ4の回転角度を演算し、さらにモータ4の回転角度と減速ギヤ機構35の減速比等に基づいてスロットルバルブ2の回動角度を演算する。スロットルバルブ2の回動角度信号(スロットル開度)はECU等の制御手段にフィードバックされる。
【0029】
ECU等の制御手段は、スロットルバルブ2の回動角度(スロットル開度)と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速と、クランク角センサによるエンジン回転数と、O2センサ、エアフローメータ等からの検出信号に基づいて、燃料噴射制御、スロットルバルブ2の開度補正制御、オートトランスミッションの変速制御等のいわゆる制御パラメータを調整する。
【0030】
このように、本実施形態に係るスロットル制御装置によると、回転角検出センサ40は、モータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出するため、スロットルバルブ2の回動角度を直接的に検出する場合と比べ、減速ギヤ機構35の減速比分だけ測定領域が拡大される。したがって、高分解能のセンサを使用しなくても、精度良くスロットルバルブ2の回動角度を検出できるようになる。
【0031】
また、回転角検出センサ40は、モータ4の出力回転軸4aに対して同軸に取付けられた可動部41と、可動部41と非接触状態でその可動部41の凹部内に位置決めされており、支持部材60を介してスロットルボデー1に取付けられているセンサ本体54とから構成されており、可動部41の外径寸法がモータ4の外径寸法よりも小さく設定されている。このため、モータ4及び回転角検出センサ40の可動部41、センサ本体54等を収納するスペースが、モータ4を単体で収納するスペースと比べて径方向に大径化することがない。即ち、回転角検出センサ40をモータ4の位置に設け、そのモータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置がさほど大型化することがない。
【0032】
また、支持部材60はセンサ本体54を支持する機能と電気コネクタの機能とを併せ持っているため、部品点数が減少すると共にコンパクト化が図れる。
また、回転角検出センサ40の可動部41を構成するヨーク45は磁性材料によって形成されているため、その可動部41の内側に配置されるセンサ本体54がヨーク45によってシールドされ、モータ4のノイズの影響を受け難くなる。なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、スロットルボデー1、スロットルバルブ2は樹脂製が好ましいが、アルミ合金等の金属製であってもよい。また、カバー18は金属製が好ましいが、樹脂製であってもよい。
また、センサ本体54の磁気検出部55は、一対の磁石47,48の間の磁界の強さあるいは方向を検出できるものであれば良く、磁気抵抗素子以外にホール素子等を使用することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、モータの回転角度からスロットルバルブの開度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置が大型化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るスロットル制御装置を示す平断面図である。
【図2】図1のII−II矢視図(一部破断側面図)である。
【図3】図1のIII−III矢視図(縦断面図)である。
【図4】図1のIV−IV矢視図(減速ギヤ機構を表す正面図)である。
【図5】回転角度検出センサを表す模式縦断面図である。
【図6】回転角度検出センサを表す模式横断面図である。
【図7】回転角度検出センサの測定原理を表す模式図である。
【図8】従来のスロットル制御装置を示す平断面図である。
【符号の説明】
1 スロットルボデー
1a 吸気通路
2 スロットルバルブ
4 モータ
35 減速ギヤ機構
40 回転角度検出センサ(回転角度検出手段)
41 可動部
45 ヨーク(筒状部材)
47 磁石
48 磁石
54 センサ本体
60 支持部材
67 総合コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータで減速ギヤ機構を駆動させ、その減速ギヤ機構によりスロットルバルブを回動動作させて、スロットルボデーに形成された吸気通路を流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これに関連する従来のスロットル制御装置が特許文献1に記載されている。
前記スロットル制御装置は、図8に示すように、モータ92で減速ギヤ機構94を駆動させ、その減速ギヤ機構94によりスロットルバルブ96を回動動作させて、スロットルボデー91に形成された吸気通路93を流れる吸入空気の流量制御を行う。モータ92の回転シャフト92sの一端には、スロットルセンサ100の可動部102が同軸に取付けられている。可動部102は円板状に形成されており、その外周縁に凹凸が等間隔で形成されている。また、スロットルボデー91には、前記可動部102の凹凸を検出可能なスロットルセンサ100のセンサ本体104が取付けられている。
【0003】
このため、スロットルセンサ100の可動部102がモータ92の回転シャフト92sと共に回転する際に、そのスロットルセンサ100のセンサ本体104で前記可動部102の凹凸を検出し、その数をカウントすることでモータ92の回転角度、さらにはスロットルバルブの開度を求めることができる。このように、モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出するため、スロットルバルブの回動角度を直接的に検出する場合と比べ、測定精度が向上する。
なお、可動部102の外径寸法は測定精度等を考慮して、モータ92の外径寸法とほぼ等しい値に設定されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−264777号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したスロットル制御装置のスロットルセンサ100は、円板状の可動部102の外周縁に形成された凹凸をセンサ本体104によって検出し、その数をカウントすることでスロットルバルブの回転角度を検出する方式のため、スロットルセンサ100の径方向のサイズが大きくなる。このため、前記スロットルセンサ100を備えるモータ92を収納するためのスペースが、モータ92を単体で収納するのに必要なスペースと比べて径方向に大きくなり、スロットルボデー91が大型化するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、モータの回転角度からスロットルバルブの開度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置が大型化しないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、モータで減速ギヤ機構を駆動させ、その減速ギヤ機構によりスロットルバルブを回動動作させて、スロットルボデーに形成された吸気通路の開度を調節し、その吸気通路を流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置であって、前記モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する回転角検出手段を有しており、回転角検出手段は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた可動部と、前記可動部と非接触状態でその可動部の凹部内に位置決めされており、支持部材によって前記スロットルボデーに取付けられているセンサ本体とから構成されており、前記可動部の外径寸法が前記モータの外径寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によると、回転角検出手段は、モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出するため、スロットルバルブの回動角度を直接的に検出する場合と比べ、減速ギヤ機構の減速比分だけ測定領域が拡大される。したがって、高分解能のセンサを使用しなくても、精度良くスロットルバルブの回動角度を検出できるようになる。
また、回転角検出手段は、モータの回転軸に対して同軸に取付けられた可動部と、前記可動部と非接触状態でその可動部の凹部内に位置決めされており、支持部材を介してスロットルボデーに取付けられているセンサ本体とから構成されており、前記可動部の外径寸法がモータの外径寸法よりも小さく設定されている。このため、モータ及び回転角検出手段の可動部、センサ本体等を収納するスペースが、前記モータを単体で収納するスペースと比べて径方向に大径化することがない。即ち、回転角検出手段をモータの位置に設け、そのモータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置がさほど大型化することがない。
【0009】
請求項2の発明によると、回転角検出手段の可動部は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた筒状部材と、その筒状部材の内側に回転軸線を挟んで対向状に配置された一対の磁石とを備えており、前記回転角検出手段のセンサ本体は、前記一対の磁石間に位置決めされて、前記可動部の回転に伴う磁界の方向の変化を検出し、その磁界の方向の変化に基づいて演算によりスロットルバルブの回転角度を求める構成である。このため、回転角検出手段がコンパクトなものになる。
【0010】
請求項3の発明によると、回転角検出手段の支持部材には、前記センサ本体の端子と電気配線との接続に使用されるコネクタが設けられている。即ち、センサ本体の支持部材とコネクタとを個々に設ける必要がないため、部品点数が減少すると共にコンパクト化が図れる。
請求項4の発明によると、回転角検出手段の可動部を構成する筒状部材は、センサ本体をモータのノイズからシールド可能な材料で形成されている。このため、センサ本体がモータのノイズの影響を受け難くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図7に基づいて本発明の実施形態1に係るスロットル制御装置の説明を行う。ここで、図1〜図4は本実施形態に係るスロットル制御装置を示す平断面図、一部破断側面図(図1のII−II矢視図)、縦断面図(図1のIII−III矢視図)、及び減速ギヤ機構を表す正面図(図1のIV−IV矢視図)である。また、図5から図7はスロットルバルブの回転角度検出センサを表す縦断面図及び正面図等である。
スロットル制御装置は、エンジンの吸気系において吸気通路を流れる吸入空気量を制御する装置であり、例えばPPS等の樹脂製のスロットルボデー1を備えている。
【0012】
スロットルボデー1は、図1、図3等に示すように、ボア部20とモータハウジング部24とを一体に有している。ボア部20には、上下方向(図3において上下方向)に貫通するほぼ中空円筒状の吸気通路1aが形成されている。ボア部20の上部にはエアクリーナ(図示省略)が接続され、また、ボア部20の下部にはインテークマニホルド26(図3では接続部分のみを示す)が接続される。前記ボア部20には、前記吸気通路1aを径方向に横切る金属製のスロットルシャフト9が配置されている。
【0013】
図1に示すように、前記スロットルシャフト9は、スロットルボデー1のボア部20に一体形成された左右の軸受部21,22に対して左右の軸受8,10によって回転可能に支持されている。なお、左側の軸受8はスラストベアリングからなり、右側の軸受10はボールベアリングからなる。右側の軸受10の内輪10aにスロットルシャフト9が圧入されており、その軸受の外輪10bが樹脂製のスロットルボデー1の軸受部22内に対して「すきまばめ」によって嵌合されている。これは、スロットルボデー1が樹脂製であるために、軸受部22の内周面の加工寸法の公差が大きく、また、軸受10との線膨張係数の差も大きいため、その軸受部22内に軸受の外輪10bを圧入した場合に発生することが予測される軸受部22のひび割れを回避するためである。
【0014】
前記スロットルシャフト9には、図1に示すように、吸気通路1aを回動によって開閉可能な樹脂製のスロットルバルブ2がビス3によって固定されている。スロットルバルブ2は、モータ4(後述する)の駆動によって吸気通路1aの開度を調節し、これにより吸気通路1aを流れる吸入空気量を制御する。なお、スロットルバルブ2は、図3に示す状態が閉状態であり、その状態より図3において左回り方向(矢印「開」方向参照)へ回動されることによって吸気通路1aを開く。
【0015】
スロットルシャフト9の一方(図1で左方)の端部9aに対応する前記軸受部21には、その端部9aを前記ボア部20内に密封するプラグ7が装着されている。また、スロットルシャフト9の他方(図1で右方)の端部9bは、前記軸受部22を貫通している。その他方の端部9bには、樹脂製の扇形ギヤからなるスロットルギヤ11が回り止めされた状態で固定されている(図1、図4参照)。スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、図1に示すように、バックスプリング12が設けられている。バックスプリング12は、スロットルバルブ2を常に閉じる方向へ付勢している。なお、図示しないが、スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、スロットルバルブ2を所定の閉止位置にて停止させるためのストッパ手段が設けられている。
【0016】
図1に示すように、スロットルボデー1のモータハウジング部24は、スロットルシャフト9の回転軸線Lに平行するほぼ有底円筒状に形成されている。モータハウジング部24内は、スロットルボデー1の右方に開口するモータ収容空間24aとなっている。モータ収容空間24aには、例えばDCモータ等からなるモータ4が収納されている。モータ4は、前面側がモータ収容空間24aの開口側に位置決めされるように、そのモータ収容空間24aに収納される。モータ4の外郭を形成するモータケーシング28の前面側(図1で右端側)には取付フランジ29が設けられており、その取付フランジ29がモータハウジング部24にスクリュ5によって固定されている。これによって、モータ4の軸線(図1におけるP)はスロットルシャフト9の回転軸線Lに平行保持される。
【0017】
モータ4の出力回転軸4aには、モータケーシング28から前方に突出する部分に、図1、図4に示すように、樹脂製のモータピニオン32が設けられている。また、前記スロットルボデー1には、図1に示すように、ボア部20とモータハウジング部24との間においてスロットルシャフト9の回転軸線Lに平行するカウンタシャフト34が設けられている。カウンタシャフト34には、樹脂製のカウンタギヤ14が回転可能に支持されている。カウンタギヤ14はギヤ径の異なる二つのギヤ部14a,14bを有しており、大径側のギヤ部14aが、図4に示すように、モータピニオン32に噛み合わされ、また小径側のギヤ部14bがスロットルギヤ11に噛み合わされている。即ち、モータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ11とによって、減速ギヤ機構35が構成されている。
【0018】
スロットルボデー1の右側面には、図1に示すように、前記減速ギヤ機構35等を覆う例えば鉄板製のカバー18が、例えば係合手段あるいは「かしめ」により結合されている。ここで、カバー18は、内部の気密が保持されるように、スロットルボデー1に取付けられる。また、カバー18には、カウンタシャフト34に対応する位置に、そのカウンタシャフト34の端部を回転可能に支持する軸受け凹部18jが例えばプレス成形等により形成されている。
【0019】
モータ4の出力回転軸4aには、モータケーシング28から後方に突出する部分に、図1、図2及び図5に示すように、回転角検出センサ40の可動部41が同軸に固定されている。可動部41は、モータ4の出力回転軸4aと共に回転する部分であり、図5に示すように、有底略円筒形のハウジング43と、円筒形のヨーク45と、一対の磁石47,48とから構成されている。ハウジング43は、円板部43a、円筒部43b、内フランジ部43cにより、縦断面形状が略C字形状に形成されている。また、ハウジング43の外径寸法は、モータケーシング28の外径寸法よりも十分小さく設定されている(図1、図2等参照)。
【0020】
ハウジング43の内部には、円筒部43bの内壁面に面接触した状態で磁性材料からなるヨーク45が収納されており、そのヨーク45が円板部43aと内フランジ部43cとによって軸方向から挟まれている。ヨーク45の内側面には、モータ4の出力回転軸4aの回転軸線Pを挟んで対向するように一対の磁石47,48が固定されている。ヨーク45及び一対の磁石47,48の両端面はハウジング43内に埋設されており、一対の磁石47,48の内周面のみがハウジング43の内周面において露出している。一対の磁石47,48は、図7に示すように、ヨーク45内の空間にほぼ平行な磁界を発生させることができるように、平行着磁されている。
【0021】
可動部41の一対の磁石47,48間には、図5、図6等に示すように、回転角検出センサ40のセンサ本体54が規定位置に位置決めされている。センサ本体54は、可動部41がモータ4の出力回転軸4aと共に回転することによる磁界の方向の変化を検出し、その磁界の方向の変化に基づいて演算によりモータ4の回転角度、さらにスロットルバルブ2の回転角度を求める装置である。即ち、センサ本体54は、磁界の方向を検出し、その磁界の方向に対応する信号を発生させる磁気検出部55と、磁気検出部55の信号に基づいてモータ4の回転角度を演算し、さらにモータ4の回転角度と減速ギヤ機構35の減速比等に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を演算する出力演算部56とを備えている。
【0022】
センサ本体54の磁気検出部55は、図5、図6等に示すように、一対の磁石47,48間においてほぼ同心状に、かつ磁気検出部55の前面(先端面)が出力回転軸4aの回転軸線Pと直角(図5参照)になるように配置される。なお、磁気検出部55の素子には、例えば、磁気抵抗素子等が使用される。
センサ本体54の出力演算部56は、半導体集積回路(IC)から構成されており、スロットルバルブ2の開度(0°〜H°)に対応するリニアな電圧信号(0〜Ev)を出力できるようにプログラムされている。ここで、出力演算部56のスロットルバルブ2の開度を表す電圧信号は、自動車のエンジンの制御に使用されるECU等の制御手段(図7参照)に入力される。
【0023】
センサ本体54は、スロットルボデー1のモータハウジング部24に固定された支持部材60により支持されている。
支持部材60は、センサ本体54を支持する機能と電気コネクタのケーシングとしての機能とを併せ持つ樹脂製部材であり、図2に示すように、モータ収容空間24a内に配置されるセンサ支持部64及びモータコネクタ66と、モータハウジング部24の外側に配置される総合コネクタ67とから構成されている。
支持部材60のほぼ中央部分には、モータハウジング部24の天井開口24eに嵌合される軸部61が形成されており、その軸部61の上側(モータハウジング部24の外側)にフランジ部62が形成されている。そして、軸部61が天井開口24eに嵌合した状態で、フランジ部62が、例えば、ビス等によって天井開口24eの周縁に固定されることにより、支持部材60はモータハウジング部24に固定される。
【0024】
支持部材60のセンサ支持部64は、モータ4の出力回転軸4aの回転軸線Pに対して直角に配置される基盤64bと、その回転軸線Pに対して平行に配置される支持板64hとから構成されており、図1に示すように、その支持板64hにセンサ本体54が装着されている。
支持部材60のセンサ支持部64と軸部61との間には、図2に示すように、モータ4の電源端子4tを受けるモータコネクタ66が設けられている。
【0025】
モータ4の電源端子4tは帯板状に形成されており、モータ4の出力回転軸4aとほぼ平行な状態で、モータケーシング28の後部上端から後方に一定寸法だけ突出している。モータコネクタ66は、モータ4の電源端子4tを挿入可能な深溝66mを備えており、その深溝66m内に板バネ状のターミナル66tが嵌め込まれている。ターミナル66tは、帯板状の電源端子4tの下面に面接触した状態でその電源端子4tの上面を押圧できる形状に成形されている。
【0026】
支持部材60の総合コネクタ67は雌型コネクタであり、複数のセンサ用ターミナル68と複数のモータ用ターミナル69とを備えている。各々のセンサ用ターミナル68は途中部分が支持部材60の内部に埋め込まれており、そのセンサ側端部(図示省略)がセンサ本体54の出力演算部56に設けられた各々の端子と電気的に接続されている。また、各々のモータ用ターミナル69は途中部分が支持部材60の内部に埋め込まれており、そのモータ側端部がモータコネクタ66の各々のターミナル66tと電気的に接続されている。
なお、総合コネクタ67には、ECU等の制御手段に接続された電気配線が図示されない雄型コネクタを介して接続される。
即ち、回転角検出センサ40が本発明の回転角検出に相当し、可動部41のヨーク45が本発明の筒状部材に相当する。また、可動部41の一対の磁石47,48間の空間が本発明の可動部の凹部に相当する。
【0027】
次に、上記したスロットル制御装置の動作説明を行う。
自動車のエンジンが始動された状態で運転者がアクセルベタルを踏むと、ECU等の制御手段によってモータ4が正転方向に駆動される。モータ4が正転方向に回転すると、そのモータ4の回転が減速ギヤ機構35を介してスロットルシャフト9に伝達される。これによって、スロットルシャフト9及びスロットルバルブ2が開方向に回動して吸気通路1aが開かれ、エンジンに吸入される空気流量が増加するようになる。
また、運転者がアクセルベタルを緩めると、ECU等の制御手段によってモータ4が逆転方向に駆動される。これによって、スロットルシャフト9及びスロットルバルブ2が閉方向に回動して吸気通路1aの開度が減少し、エンジンに吸入される空気流量が減少するようになる。
【0028】
モータ4が回転すると、そのモータ4の出力回転軸4aに固定されている回転角度検出センサ40の可動部41が回転する。これによって、可動部41のヨーク45及び磁石47,48が回転し、その回転に伴って磁界の方向が変化する。磁界の方向の変化は、センサ本体54の磁気検出部55で検出される。即ち、磁気検出部55は可動部41の回転に伴う磁界の方向の変化に対応する信号を出力する。センサ本体54の出力演算部56は、磁気検出部55からの信号を受けてモータ4の回転角度を演算し、さらにモータ4の回転角度と減速ギヤ機構35の減速比等に基づいてスロットルバルブ2の回動角度を演算する。スロットルバルブ2の回動角度信号(スロットル開度)はECU等の制御手段にフィードバックされる。
【0029】
ECU等の制御手段は、スロットルバルブ2の回動角度(スロットル開度)と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速と、クランク角センサによるエンジン回転数と、O2センサ、エアフローメータ等からの検出信号に基づいて、燃料噴射制御、スロットルバルブ2の開度補正制御、オートトランスミッションの変速制御等のいわゆる制御パラメータを調整する。
【0030】
このように、本実施形態に係るスロットル制御装置によると、回転角検出センサ40は、モータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出するため、スロットルバルブ2の回動角度を直接的に検出する場合と比べ、減速ギヤ機構35の減速比分だけ測定領域が拡大される。したがって、高分解能のセンサを使用しなくても、精度良くスロットルバルブ2の回動角度を検出できるようになる。
【0031】
また、回転角検出センサ40は、モータ4の出力回転軸4aに対して同軸に取付けられた可動部41と、可動部41と非接触状態でその可動部41の凹部内に位置決めされており、支持部材60を介してスロットルボデー1に取付けられているセンサ本体54とから構成されており、可動部41の外径寸法がモータ4の外径寸法よりも小さく設定されている。このため、モータ4及び回転角検出センサ40の可動部41、センサ本体54等を収納するスペースが、モータ4を単体で収納するスペースと比べて径方向に大径化することがない。即ち、回転角検出センサ40をモータ4の位置に設け、そのモータ4の回転角度に基づいてスロットルバルブ2の回転角度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置がさほど大型化することがない。
【0032】
また、支持部材60はセンサ本体54を支持する機能と電気コネクタの機能とを併せ持っているため、部品点数が減少すると共にコンパクト化が図れる。
また、回転角検出センサ40の可動部41を構成するヨーク45は磁性材料によって形成されているため、その可動部41の内側に配置されるセンサ本体54がヨーク45によってシールドされ、モータ4のノイズの影響を受け難くなる。なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、スロットルボデー1、スロットルバルブ2は樹脂製が好ましいが、アルミ合金等の金属製であってもよい。また、カバー18は金属製が好ましいが、樹脂製であってもよい。
また、センサ本体54の磁気検出部55は、一対の磁石47,48の間の磁界の強さあるいは方向を検出できるものであれば良く、磁気抵抗素子以外にホール素子等を使用することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、モータの回転角度からスロットルバルブの開度を検出する方式を採用しても、スロットル制御装置が大型化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るスロットル制御装置を示す平断面図である。
【図2】図1のII−II矢視図(一部破断側面図)である。
【図3】図1のIII−III矢視図(縦断面図)である。
【図4】図1のIV−IV矢視図(減速ギヤ機構を表す正面図)である。
【図5】回転角度検出センサを表す模式縦断面図である。
【図6】回転角度検出センサを表す模式横断面図である。
【図7】回転角度検出センサの測定原理を表す模式図である。
【図8】従来のスロットル制御装置を示す平断面図である。
【符号の説明】
1 スロットルボデー
1a 吸気通路
2 スロットルバルブ
4 モータ
35 減速ギヤ機構
40 回転角度検出センサ(回転角度検出手段)
41 可動部
45 ヨーク(筒状部材)
47 磁石
48 磁石
54 センサ本体
60 支持部材
67 総合コネクタ
Claims (4)
- モータで減速ギヤ機構を駆動させ、その減速ギヤ機構によりスロットルバルブを回動動作させて、スロットルボデーに形成された吸気通路の開度を調節し、その吸気通路を流れる吸入空気の流量制御を行う構成のスロットル制御装置であって、
前記モータの回転角度に基づいてスロットルバルブの回転角度を検出する回転角検出手段を有しており、
回転角検出手段は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた可動部と、前記可動部と非接触状態でその可動部の凹部内に位置決めされており、支持部材によって前記スロットルボデーに取付けられているセンサ本体とから構成されており、
前記可動部の外径寸法が前記モータの外径寸法よりも小さく設定されていることを特徴とするスロットル制御装置。 - 請求項1に記載されたスロットル制御装置であって、
回転角検出手段の可動部は、前記モータの回転軸に対して同軸に取付けられた筒状部材と、その筒状部材の内側に回転軸線を挟んで対向状に配置された一対の磁石とを備えており、
前記回転角検出手段のセンサ本体は、前記一対の磁石間に位置決めされて、前記可動部の回転に伴う磁界の方向の変化を検出し、その磁界の方向の変化に基づいて演算によりスロットルバルブの回転角度を求める構成であることを特徴とするスロットル制御装置。 - 請求項2に記載のスロットル制御装置であって、
回転角検出手段の支持部材には、前記センサ本体の端子と電気配線との接続に使用されるコネクタが設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。 - 請求項2又は請求項3のずれかに記載のスロットル制御装置であって、
回転角検出手段の可動部を構成する筒状部材は、センサ本体をモータのノイズからシールド可能な材料で形成されていることを特徴とするスロットル制御装置。
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