JP2004353426A - 橋梁の制振装置 - Google Patents

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JP2004353426A
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vibration damping
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Keiji Hamada
敬二 浜田
Kazunori Shigematsu
和憲 重松
Koichiro Yoshimatsu
幸一郎 吉松
Masanori Tokuda
正憲 徳田
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ORIMOTO TAKUMI KOZO SEKKEI KEN
ORIMOTO TAKUMI KOZO SEKKEI KENKYUSHO KK
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ORIMOTO TAKUMI KOZO SEKKEI KEN
ORIMOTO TAKUMI KOZO SEKKEI KENKYUSHO KK
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Abstract

【課題】簡単な構成で効率良く振動を抑制し得る制振装置を提供する。
【解決手段】橋桁2の中間部に一端部が前記橋桁2に固定され、他端部が鉛直方向に振動可能に設けられたバネ部材6と、このバネ部材6の他端部に取り付けられた錘7と、前記橋桁2に固定され、内部に液体が充填された液体容器9と、前記バネ部材6の他端部から前記液体容器9内に延在された連結棒8を介して取り付けられ、前記容器9内の液体10中に浸漬された攪拌体11と、により制振装置3を構成し、複雑かつ精密な構成を採用することなく、簡単な構成で効率よく複雑な調整を要せずに橋の振動を抑制する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩道橋、跨線橋等の橋梁の振動を抑制する制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、歩道橋等において、歩行時に橋自体が振動することがあり、歩行者に対して不快感を与えることがある。
【0003】
従来、このような振動を吸収または抑制する技術として、特許文献1に記載された制振装置が公知である。
【0004】
この従来の橋の制振装置は、バネに支えられた精密な重錘と、その振動を制御する複雑な減衰器から構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−021916号公報
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示された従来技術によれば、精密なバネ、複雑な減衰器を必要とするため、構成が複雑であり、製作上及び据付上のコストが問題となる。特に、長スパンの橋の場合は大きな撓みや振動が発生し易く、振動を抑制するためには使用する鋼材量の増加を余儀なくされることになる。
【0006】
そこで、本発明は、簡単な構成で効率良く振動を抑制し得る制振装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、橋桁の中間部に設けられた橋梁の制振装置であって、一端部が前記橋桁に固定され、他端部が鉛直方向に振動可能に設けられたバネ部材と、前記バネ部材の他端部に取り付けられた錘と、前記橋桁に固定され、内部に液体が充填された液体容器と、前記バネ部材の他端部から前記液体容器内に延在された連結棒を介して取り付けられ、前記容器内の液体中に浸漬された攪拌体と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の制振装置において、バネ部材を橋桁の横断方向に延在された板状のバネ部材で構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の橋梁の制振装置において、バネ部材を、一端部が橋桁に固定され、他端部が橋桁側に向けて折り曲げられた略U字状に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の橋梁の制振装置において錘は重量の変更を可能としたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の橋梁の制振装置において、錘を複数の金属板を積層して形成することにより任意に重量を変更することを可能としたことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1、2または3記載の橋梁の制振装置において、
制振装置は、前記橋桁の長手方向の中央部における左右の少なくともいずれか一方若しくはその両者に設けられていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1に、本発明に係る制振装置の設置状態を示す。図1に示すように、橋台1,1間に跨って橋桁2が配設され、橋桁2の長手方向中間部に制振装置3が設けられている。
【0015】
制振装置3の設置位置は、橋桁2の振動特性における最大振幅位置、すなわち、橋桁2の長手方向中央部とすることが効果的である。その理由は、橋桁2の振動系の振動特性と等価な振動特性を有する制振装置3を橋桁2の振動特性における最大振幅位置に設けることにより橋桁2の振幅を減衰させることができるからである。
【0016】
制振装置3は、橋桁2の長手方向の中央部における左右(すなわち、側部)の2箇所に設けられている。制振装置3は橋桁2の左右のいずれか一方に設けることで一定の目的を達成するが、橋桁2の両側部における振動吸収のバランス上、左右双方に設置するのが好ましい。
【0017】
図2及び図3に、制振装置3の構成例を示す。図2は図1におけるA−A矢視図であり、図3は図2におけるB−B矢視図である。図2及び図3には、説明を簡単にするために、片側のみの構成を示してある。
【0018】
図2及び図3に示すように、橋桁2の側部には橋桁2の上下フランジ間にH型鋼またはI型鋼等からなる取付支柱4が設けられ、この取付支柱4のフランジ5に板状の鋼製バネ部材6が固定されている。
【0019】
バネ部材6は、中間部において折り曲げられた略U字に形成されている。このように折り曲げた構成とすることにより、バネ部材6に生じる曲げ応力を小さくすることができ、制振装置3の装置構成を小型化できる。
【0020】
なお、バネ部材6はこの例では一回折り返した例を示しているが、これには限定されない。例えば、側方に延在させた直板状のものを用いてもよく、また、複数回折り返すことによってバネ特性を持たせたものであってもよい。また、必要に応じてコイル状(または、スパイラル状)のバネを使用することも可能である。コイル状バネの場合は、図示しないが、コイルバネを鉛直方向に立設し、一端を橋桁2に連結し、他端を自由振動可能として錘を取り付けるようにすればよい。
【0021】
バネ部材6の基端部は溶着またはボルト等の固定手段により取付支柱4のフランジ5に固定され、上方に位置する先端部は鉛直方向に自由振動可能に開放されている。このバネ部材6の先端部には、錘7が取り付けられている。
【0022】
錘7は、複数枚の鋼板を積層させ、その積層枚数の変更により適宜重量調節が可能な状態で載置固定されている。これは、錘7の重量を橋桁2の振動特性に適合する重量に任意に調節可能とするためである。
【0023】
但し、錘7は積層構造を必須とするものではなく、任意に交換可能な塊状の重量物であってもよい。因みに、錘7の重量は橋桁2の全重量の0.3〜1.5%程度の範囲が実用的であることが経験的に分かっている。
【0024】
以上のように構成される制振装置3の振動系は、橋桁2の振動系と同じ振動特性を有する。
【0025】
バネ部材6の下方には、取付支柱4のフランジ5からバネ部材6と同一方向に延在された支持板12が取り付けられている。支持板12上に、液体容器9が設けられている。液体容器9の内部には、水、オイル等の液体10が封入または充填されている。
【0026】
液体10は、橋桁2の振動に伴うバネ部材6の先端部の振動を攪拌体11と共に減衰または抑制するよう作用するためのものであり、橋桁2の振動特性を勘案し、その振動を減衰するのに適合する粘性係数の液体を選択的に用いることが好ましい。液体容器9の内部には金属または樹脂製の攪拌体11が浸漬されている。
【0027】
攪拌体11は円盤状を有し、バネ部材6の先端部に設けられた錘7の略中心位置から鉛直方向下方に延在された連結棒8の下端部に水平方向に展開するように固定されている。なお、攪拌体11は円盤形状以外の形状であってもよく、また、盤体に穿孔が設けられたものでもよく、液体10との間で連結棒8の動きに対する抵抗が作用するものであればよい。
【0028】
以上の構成において、次に作用を説明する。
図2を参照して、いま、橋桁2が矢印Vで示すように振動したとする。すると、この振動Vに連動してバネ部材6も同様に振動する。しかしながら、バネ部材6の先端部は錘7の重みによる慣性とバネ部材6のバネ係数との相互作用により、振動Vの振動方向と逆位相で振動し、振動Vの振幅を抑制する方向に振動しようとする。しかも、このとき、バネ部材6の先端部の動きは攪拌体11を介して液体10の粘性抵抗により抑制されることとなり、より効果的に振動Vを減衰することができる。
以上の制振装置3は、橋梁2の施工時に設置する場合のみならず、既に構築された橋梁に設置することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、橋桁の中間部に一端部が前記橋桁に固定され、他端部が鉛直方向に振動可能に設けられたバネ部材と、このバネ部材の他端部に取り付けられた錘と、前記橋桁に固定され、内部に液体が充填された液体容器と、前記バネ部材の他端部から前記液体容器内に延在された連結棒を介して取り付けられ、前記容器内の液体中に浸漬された攪拌体と、により制振装置を構成したので、複雑かつ精密な構成を採用することなく、簡単な構成で効率よく複雑な調整を要せずに橋の振動を抑制することができる。
このような制振作用の結果、大きな撓みを許容できるので、使用する鋼材の量を必要最小限度に抑制することが可能となり、したがって、歩行時等における振動の減少を低コストで達成することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、バネ部材を橋桁の横断方向に延在された板状のバネ部材で構成したことにより、構造的な簡素化が可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、バネ部材を一端部が橋桁に固定され、他端部が橋桁側に向けて折り曲げられた板状のバネ部材で構成したことにより、構造的に簡素な板状のバネ部材の使用を可能とし、装置構成の小型化が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、錘の重量を変更可能としたことにより、適用する橋梁の振動特性に適合する最適な重量に適宜調整することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、錘を複数の金属板を積層して形成することにより簡単に重量の変更が可能となり、最適な減衰効果を選定することができる。請求項6に記載の発明によれば、制振装置を橋桁の長手方向の中央部における左右の少なくともいずれか一方若しくはその両者に設けることにより、最適な減衰効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る制振装置装置の橋脚への取り付け状態を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る制振装置の構成例を示す図1におけるA−A矢視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る制振装置の構成例を示す図2におけるB−B矢視図である。
【符号の説明】
1 橋台
2 橋桁
3 制振装置
4 取付支柱
5 フランジ
6 バネ部材
7 錘
8 連結棒
9 液体容器
10 液体
11 攪拌体
12 支持板

Claims (6)

  1. 橋桁の中間部に設けられた橋梁の制振装置であって、
    一端部が前記橋桁に固定され、他端部が鉛直方向に自由振動可能に設けられたバネ部材と、
    前記バネ部材の他端部に取り付けられた錘と、
    前記橋桁に固定され、内部に液体が充填された液体容器と、
    前記バネ部材の他端部から前記液体容器内に延在された連結棒を介して取り付けられ、前記容器内の液体中に浸漬された攪拌体と、
    を備えたことを特徴とする橋梁の制振装置。
  2. 前記バネ部材は、前記橋桁の横断方向に延在された板状のバネ部材であることを特徴とする橋梁の制振装置。
  3. 前記バネ部材は、一端部が前記橋桁に固定され、他端部が前記橋桁側に向けて折り曲げられた略U字状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の橋梁の制振装置。
  4. 前記錘は、重量の変更を可能としたこと特徴とする請求項1、2または3記載の橋梁の制振装置。
  5. 前記錘は、複数の金属板を積層して形成することにより、重量の変更を可能としたこと特徴とする請求項3記載の橋梁の制振装置。
  6. 当該制振装置は、前記橋桁の長手方向の中央部における左右の少なくともいずれか一方若しくはその両者に設けられていることを特徴とする橋梁の制振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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