JP2004351480A - ろう付け方法及びろう付け装置 - Google Patents

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Koji Hiraoka
功治 平岡
Haruo Takao
治雄 高尾
Goro Ideta
吾朗 出田
Masamitsu Okamura
将光 岡村
Takashi Shirase
隆史 白瀬
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Abstract

【課題】生産性を向上させ、また装置を安価とすることができるろう付け方法を得る。
【解決手段】この発明に係るろう付け方法は、ろう材を球状とすることで酸化を抑制できる第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成工程と、球状のろう材を接合物2と被接合物3との間に挟み、ろう材接合に最適な第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トンネル型加熱炉及び密閉型加熱炉を用いたろう付け方法及びろう付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ろう材としてはんだを用いる従来のはんだ付け装置(ろう付け装置)は、はんだの酸化を抑制する目的で、はんだ付けを行う装置機構が、内部を所定の酸素濃度の窒素雰囲気に保つカバー内にすべて収められている。また、接合物の投入・排出の為の出入口は、エアカーテンにより装置内部の雰囲気と大気とて仕切られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、はんだ付け工程の前には、はんだ表面に形成された酸化膜をはんだ融点以上の温度の水素を吹き付けることで還元させ、その後、はんだ付けを行っている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−202362号公報
【特許文献2】
特開平6−291457号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来のろう付け方法及びろう付け装置においては、生産性が悪く、また装置が高価なので改善が求められていた。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、生産性を向上させ、また装置を安価とすることができるろう付け方法及びその方法をによりろう付けを行うろう付け装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るろう付け方法は、第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成工程と、球状のろう材を接合物と被接合物との間に挟み、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程とを有する。
【0008】
また、この発明に係るろう付け方法は、第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させることにより、球状のろう材を作製する球状ろう材形成工程と、球状ろう材形成工程にて作製された球状のろう材を、接合物上に配置するろう材載置工程と、接合物上に、球状のろう材を挟むようして被接合物を重ね、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程とを有する。
【0009】
この発明に係るろう付け装置は、所定の空間内を第1の酸素濃度の雰囲気に保持する第1雰囲気保持手段と、第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成手段と、所定の空間内を第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気に保持する第2雰囲気保持手段と、第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とろう付けするろう付け手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態においては、本発明のろう付け方法及びろう付け装置として、ろう材としてはんだを用いるはんだ付け方法及びはんだ付け装置について述べるが、接合材料として用いられるろう材としては、はんだ(錫と鉛の合金)に限られるものでなく、低融点の金属を溶融して接合物と被接合物とを接合するもの(例えば、亜鉛と銅の合金、銀、等)であれば、広く適合できるものである。本実施の形態のろう付け方法及びろう付け装置は、ろう材としてはんだを用い、また、接合物と被接合物として、電力用半導体装置のベース板と絶縁基板、及び絶縁基板と電力用半導体素子を接合するろう付け方法及びろう付け装置である。
【0011】
図1はこの発明の実施の形態1のはんだ付け装置の側断面図である。図2は図1のはんだ付け装置の第1工程装置のA−A線に沿う矢視断面図である。図3は図2の第1工程装置のB−B線に沿う矢視断面図である。本実施の形態のはんだ付け方法は、第1工程から第5工程までを有している。このうち、第1工程が、球状はんだ形成工程を構成し、第2工程から第5工程が、はんだ付け工程を構成している。また、本実施の形態のはんだ付け装置(ろう付け装置)100は、この第1工程から第5工程に対応する第1工程装置101から第5工程装置105から構成されている。
【0012】
はんだ付け装置100は、絶縁基板(接合物)2と電力用半導体素子(被接合物)3とをはんだ付けする。第1工程では、溶融はんだを絶縁基板2上に球状になるように形成する(球状ろう材形成工程)。第1工程装置101は、絶縁基板2と電力用半導体素子3を載せるトレイ4、それを加熱するためのヒータプレート20、及び、はんだを溶融状態で保持するためのはんだ槽(ろう材槽)27を有している。
【0013】
第1工程装置101は、さらに、はんだ槽27内の溶融はんだ表面にできた酸化膜を掻き取る図示しないスクレーパ、はんだ槽27内の溶融はんだを吸引し、所定量塗布する注射器状器具22、注射器状器具22ではんだを吸引、吐出する際の注射器状器具22の内筒を上下動させる図示しない移動機構、注射器状器具22をはんだ槽27上及び絶縁基板2のはんだ塗布位置に移動させる図示しない移動機構、雰囲気ガス投入するための図示しないガス導入配管、炉外からトンネル型加熱炉11へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構、第1工程装置101から第2工程装置102へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構を有している。
【0014】
ここで、ヒータプレート20、注射器状器具22とその内筒22bを移動させる移動機構はトンネル型加熱炉11の外部に設置されている。注射器状器具22は、トンネル型加熱炉11の上部に設置された可動できる開口部に先端が挿入されており、注射器状器具22が図示しない移動機構によって水平移動した際、その移動にともない、その開口部も一緒に移動する。開口部両端には、ぜんまいバネ24が設置されており、開口部が移動すると、一端のぜんまいバネ24bは、リール24aに巻き取られ、他方のぜんまいバネ24bはリール24aから繰り出され、ぜんまいバネ24aがシャッターの役割をする。このような構造にすることで外部に開放されている開放部分を極力少なくし、酸素濃度が上昇しないよう注意が払われている。このトンネル型加熱炉11の接合物投入口、接合物排出口に扉を設けると、酸素濃度の上昇をさらに抑制することができる。
ここで第1工程装置101のトンネル型加熱炉11は、第1雰囲気保持手段を構成している。第1工程装置101のその他の機器は、球状はんだ形成手段(球状ろう材形成手段)を構成している。
【0015】
第2工程装置102から第5工程装置105は、第1工程装置101で供給された球状のはんだを再溶融させ、電力用半導体素子3を絶縁基板2上に載置しはんだ付けをする(ろう付け工程)。図1に示すように、はんだ付けは密閉型加熱炉12内で行なわれ、この密閉型加熱炉12は3室に分かれており、前室12a、加熱室12b、後室12cからなっている。加熱室12bは常時低酸素濃度雰囲気に保たれた部屋であり、加熱室12bに対して、この低酸素濃度の雰囲気を乱すことなくトレイ4を供給、排出するために前室12a、後室12cがさらに設けられている。
【0016】
第2工程装置102は、常時低酸素濃度である加熱室12bの雰囲気を乱さずにトレイを効率よく加熱室12bに供給するために、内部の酸素濃度を任意に変化できる構造になっている。その構造は、前室12aを密閉空間にするための、前室入口密閉扉13、前室出口密閉扉14、前室12a内を低酸素濃度にする際に真空引きする図示しない真空ポンプ、真空ポンプで前室12a内を真空から大気圧に戻すための雰囲気ガスを供給する図示しないガス導入配管、第2工程装置102から第3工程装置103へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構を備えている。前室入口密閉扉13と前室出口密閉扉14は閉状態でリークがないよう、例えばOリングでシールされている。
【0017】
第3工程装置103と第4工程装置104は、加熱室12b内にあり、低酸素濃度雰囲気でトレイ4に載せられた絶縁基板2、電力用半導体素子3を加熱、電力用半導体素子3を絶縁基板2上に載置し、はんだ付けする。その構造は、加熱室12b内に雰囲気ガスを供給するための図示しないガス導入配管、雰囲気ガスを供給することで、加熱室12b内の圧力が大気圧を超えた場合、大気圧へ減圧するための図示しない真空ポンプ、第3工程装置103において、トレイ4に載せられた絶縁基板2、電力用半導体素子3を加熱するためのヒータプレート(加熱手段)28、第4工程装置104において、トレイ4に載せられた絶縁基板2、電力用半導体素子3の温度を保持するためのヒータプレート30、ヒータプレート30に振動を加える振動子(加振手段)33、電力用半導体素子3を吸着するための吸着パッド31、吸着パッド31を電力用半導体素子3や絶縁基板2上の電力用半導体素子3のはんだ付け位置へ移動させる図示しない移動機構、第3工程装置103から第4工程装置104、第4工程装置104から第5工程装置105へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構から成っている。
【0018】
第5工程装置105は、常時低酸素濃度である加熱室12bの雰囲気を乱さずにトレイを加熱室12bから排出するために、酸素濃度を任意に変化させることができる構成になっている。その構成は、後室12cを密閉空間にするための、後室入口密閉扉15、後室出口密閉扉16、後室12c内を低酸素濃度にする際に真空引きする図示しない真空ポンプ、真空ポンプで後室12c内を真空から大気圧に戻すための雰囲気ガスを供給する図示しないガス導入配管、第5工程装置105から第6工程装置106へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構を備える。後室入口密閉扉15と後室出口密閉扉16は閉状態でリークがないよう、例えばOリングでシールされている。
ここで第2工程装置102の密閉型加熱炉12は、第2雰囲気保持手段を構成している。第2工程装置102のその他の機器は、ろう付け手段を構成している。
【0019】
第6工程装置106は、はんだ付けされた電力用半導体素子3と絶縁基板2が載せられたトレイ4を冷却する。その構成は、トンネル型冷却炉17内に、トレイ4を冷却する冷却プレート、トンネル型冷却炉17から炉外へトレイ4を搬送する図示しない搬送機構から成っている。
【0020】
このように構成されたはんだ付け装置100により、絶縁基板2と電力用半導体素子3とは以下のようにしてはんだ付けされる。図6は、はんだ付け装置100によって絶縁基板2と電力用半導体素子3をはんだ付けする手順を示すフローチャート、及び、その時の雰囲気を形成するカバー構造を示している。本実施の形態の手順を、図6(a)を用いて以下に説明する。
【0021】
まず、第1工程(球状はんだ形成工程)において、絶縁基板2と電力用半導体素子3が載せられたトレイ4が図示しない搬送機構でトンネル型加熱炉11内のヒータプレート20上へ搬送される。トンネル型加熱炉11(第1雰囲気保持手段)内の酸素濃度は、好ましい濃度として、例えば300ppm(第1の酸素濃度)程度に保たれている。その後、ヒータプレート20でトレイ4をはんだ融点以下で加熱する。ただし、はんだが後述する形状に問題なく供給できれば加熱する必要はない。加熱後、はんだが溶融されている状態で温度保持されているはんだ槽27内のはんだから、図示しないスクレーパにて表面に発生している酸化膜を掻き取る。図示しない移動機構で注射器状器具22をはんだ槽27の真上に移動させ、注射器状器具22の先端をはんだ槽27内のはんだに挿入し、注射器状器具22の内筒22bを図示しない移動機構にて上昇させることで、注射器状器具外筒22a内に溶融はんだを所定量吸引する。吸引したはんだは酸化膜等の不純物は含まれていない。
【0022】
その後、注射器状器具22の図示しない移動機構およびヒータプレート移動機構21により、注射器状器具22の先端が絶縁基板2のはんだ塗布位置になるように移動し、図示しない移動機構にて注射器状器具22の内筒22bを下降することで溶融はんだを供給する。このときはんだ塗布直後、図9(a)及び図9のX部拡大図に示されるはんだ5の形状に即硬化するよう塗布する(図6(a)ステップS1)。
【0023】
このとき、はんだ形状は、図9のX部拡大図に示されるように、濡れ角が90°以上であることが好ましい。このような形状に塗布するためには、はんだを塗布する部材である絶縁基板2の温度が重要である。絶縁基板2の温度が、はんだ融点を超えた温度に設定されていると、塗布後はんだは濡れ広がり、図9(b)のはんだ5のような状態になる。逆に温度が低すぎると注射器状器具で溶融はんだを塗布中に硬化が始まり、絶縁基板2に塗布したはんだと注射器状器具22先端のはんだとが切れなくなり、塗布が正常完了できない、または塗布精度が劣化する。よって、絶縁基板2の温度は、例えば、237℃が融点のはんだの場合、約170℃程度である。はんだを球状に形成する理由は、後述する第3工程装置103にてはんだを再溶融させた時、本工程ではんだ表面に発生した極少量の酸化膜は、再溶融することで自発的に破壊させ、はんだの新鮮面を表面に露出させるためである。すなわち、酸化膜の形成される表面積が出来るだけ小さく、体積は大きな方が有利であるため、はんだを球状に形成する。また、はんだ塗布後に即硬化させる理由は、図9(a)の形状を得るためのほかに、はんだ塗布後のはんだ表面の酸化の進行を止めるためである。その後、図示しない搬送機構で第2工程装置102へトレイ4を搬送する。
【0024】
次に第2工程では、加熱室12bの低酸素濃度雰囲気(好ましくは酸素濃度30ppm未満)を乱さずに、トンネル型加熱炉11から加熱室12bへトレイ4を搬送する。その具体的な動作を以下に示す。第2工程装置102(前室12a)内の各扉の初期状態は、前室入口密閉扉13は開、加熱室12b内は低酸素濃度雰囲気に保たれているので、前室出口密閉扉14は閉である。この状態で、第1工程装置101から前室12aへトレイ4が搬送される。その後、前室入口密閉扉13が閉まり、図示しない真空ポンプで所定の圧力(例えば、絶対圧13.33Pa(0.1Torr))まで真空引きが行われ、図示しないガス導入配管により雰囲気ガスで大気圧に戻す。このように前室12a内を真空引き後のガス置換を行うことで加熱室12bと同等の酸素濃度にすることができる。前室12aが加熱室12bと同雰囲気になったところで、前室出口密閉扉14を開き、図示しない搬送機構でトレイ4を第3工程装置103へ搬送し、前室出口密閉扉14を閉じ、前室入口密閉扉13を開き、次のトレイが搬送されてくるのを待機する。
【0025】
次に第3工程では、絶縁基板2と電力用半導体素子3が載せられたトレイ4をはんだ融点以上にヒータプレート28で加熱し、第1工程装置101において塗布された球状のはんだを溶融させる(図6(a)ステップS2)。その状態を図9に示す。溶融したはんだは、新鮮面が露出している。この状態で図示しない搬送機構で第4工程装置104へトレイ4を搬送する。
【0026】
次に第4工程4では、絶縁基板2の溶融したはんだ上に電力用半導体素子3を載置し、はんだ付けする(図6(a)ステップS3)。電力用半導体素子3は、吸着パッド31で吸着され、図示しない移動機構で移動され、絶縁基板2のはんだ付け位置へ移動される。電力用半導体素子3を絶縁基板2に載置した直後のはんだは、電力用半導体素子3下を自発的に濡れ広がっていく。また、加熱室12b内の雰囲気でははんだはほとんど酸化しないため、電力用半導体素子3を絶縁基板2のダイパッドから若干外れていても、はんだの濡れ力によってダイパッド内にセルフアライメントされる。
【0027】
次に第5工程では、加熱室12bの雰囲気を乱さずに、加熱室12bからトンネル型冷却炉17へトレイ4を搬送する。その具体的な動作を以下に示す。第5工程装置105(後室12c)内の各扉の初期状態は、加熱室12b内は低酸素濃度雰囲気に保たれているので、後室入口密閉扉15は閉、後室出口密閉扉16は開である。この状態で、後室出口密閉扉16を閉め、図示しない真空ポンプで所定の圧力(例えば、絶対圧13.33Pa(0.1Torr))まで真空引きし、図示しないガス導入配管により雰囲気ガスで大気圧に戻す。このように後室12c内を真空引き後のガス置換を行うことで加熱室12bと同等の酸素濃度にすることができる。後室12cが加熱室12bと同雰囲気になったところで、後室入口密閉扉15を開き、図示しない搬送機構で第4工程装置104から第5工程装置105へトレイ4を搬送し、後室入口密閉扉15を閉じ、後室出口密閉扉16を開き、図示しない搬送機構でトレイ4を第6工程装置106へ搬送する。
【0028】
次に第6工程では、第1工程装置101と同様のトンネル型の雰囲気カバー構造で形成された雰囲気内で、第4工程までに加熱されたトレイ4を室温に冷却する(図6ステップS4)。冷却は、冷却プレート32上にトレイを載せることで行い、冷却プレート内は、空気もしくは水を流し、強制的に冷却させた後、図示しない搬送機構でトンネル型冷却炉17からトレイ4が排出される。
【0029】
ここで、第1工程装置101のトンネル型加熱炉11内の酸素濃度は、300ppm程度と前述してあるが、はんだの組成や絶縁基板2、はんだの加熱温度により増減する。要は、第3工程において再溶融したはんだが自発的にはんだ表面の薄い酸化膜が破壊され、新鮮面が露出すれば300ppmを超えても問題ない。
【0030】
第1工程から第6工程にて用いられる雰囲気ガスは、窒素等の不活性ガス、または水素、または窒素等の不活性ガスと水素の混合ガスである。窒素等の不活性ガスのみを使用した場合、または混合ガスのうち水素の濃度を4%未満にした場合、雰囲気内や雰囲気に接するロボット等の電気を使用する装置部品に防爆仕様の部品を使用する必要がなくなり、装置を安価に構成することができる。また、水素を使用した場合、部材およびはんだの還元効果が期待でき、はんだの接合品質が向上する。
【0031】
第1工程装置101の溶融はんだを供給する注射器状器具22の材質は、はんだの融点以上の耐熱があれば問題ない。ただし、低酸素濃度で使用していても長時間使用すると少量の酸化膜が注射器状器具先端で詰まる可能性がある。この場合、ガラス、ステンレス等のはんだが濡れない材質にするとそれを防止することができるとともに、先端にはんだが残らず塗布精度を良くすることができる。
【0032】
第1工程装置101のトンネル型加熱炉11のカバー構造は、上述した図2に示すものの他に図7、図8に示すような構造でも問題ない。図2の構造でぜんまいバネの寿命が問題になるのであれば、図7に示すような構造でもよい。すなわち、図7に示す構造は、注射器状器具22の先端が挿入される投入口が空いたプレート34が注射器状器具22の図示しない移動機構の水平軸に固定されており、それと一緒に動く構造である。さらに図7の構造で、プレート34が重く、注射器状器具22の図示しない移動機構を高速に動作させることができなければ、図8に示すような構造でもよい。すなわち、図8はヒータプレート20の移動機構21ではんだ槽27も同時に動かせ、かつ水平直行2軸動かせるようにすることで、注射器状器具22は水平に動作させることが不要となり、図示しない移動機構は上下動する軸のみを持つ構造となっている。
【0033】
尚、本実施の形態の第1工程において、球状のはんだを直接、絶縁基板2上に形成しているが、別の球状はんだ形成工程にて球状のはんだを製作しておき、絶縁基板2上に球状のはんだを供給してもよい(図6(c))。
この場合、別の球状はんだ形成工程(球状ろう材形成工程)にて予め作製されていた球状のはんだを、絶縁基板2上に配置する図示しないはんだ載置手段(ろう材載置手段)を用いるはんだ載置工程(ろう材載置工程)を別に設けることとなる。
【0034】
第2工程装置102から第5工程装置105の密閉型加熱炉12内の酸素濃度は、30ppmと前述したが、はんだの組成や絶縁基板2、はんだの加熱温度により増減する。要は、第3工程から第4工程のはんだが再溶融後に酸化膜が発生しない、もしくははんだ付けまでにはんだ付け品質に影響されない程度の酸化しかしない酸素濃度であれば問題ない。また、密閉型の加熱炉でなくても、例えばトンネル型の加熱炉でも必要な酸素濃度が得られればそれを用いても問題ない。具体的には、図1に示すトンネル型加熱炉11の注射器状器具22を吸着パッド31に置き換えたもので、吸着パッド31の先端のみが、ぜんまいバネ24に挟まれた開口部を介して雰囲気内に入っている構造等としてもよい。
【0035】
また、第4工程装置104において、電力用半導体素子3を絶縁基板2の溶融はんだ上に載置後、はんだの濡れ広がりが不足する場合、ヒータプレート30設置されている振動子33により振動を加えることで濡れ広がりを促進することができる。また、電力用半導体素子3を絶縁基板2上に載置中に振動させながら行うと、濡れ広がりを促進しながらはんだ付けできるので、生産性が向上する。ここで、振動子33を設置する場所であるが、ヒータプレート30ではなく、吸着パッド31に設置しても同様の効果を得ることができる。その他、ボイドが気になるのであれば、第4工程装置104にてはんだが溶融している状態で雰囲気を真空引きすればボイドを抜くことができる(第5工程装置105にヒータプレートを設置し、後室12c内ではんだを溶融状態で保てる構造であれば、第5工程装置105にて真空引きすればさらに生産性を向上することができる)。また、この真空引きを電力用半導体素子3を載置する前に行い、載置後はんだが十分濡れ広がったことを確認してから、雰囲気の圧力を大気圧へ戻してもボイドを防止することができる。
【0036】
尚、本実施の形態は、絶縁基板2と電力用半導体素子3をはんだ付け方法について説明したが、ベース板と絶縁基板をはんだ付けするものに適応させる場合には、本実施の形態において、絶縁基板2と電力用半導体素子3をベース板と絶縁基板にそれぞれ置き換えれば実現することができる。
【0037】
このような構成のはんだ付け方法は、はんだを球状とすることで酸化を抑制できる第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融はんだを球状に成形し、その後硬化させる球状はんだ形成工程と、はんだ接合に最適な第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のはんだを再溶融させ、この溶融はんだにより接合物と被接合物とをはんだ付けするはんだ付け工程とを有する。そのため、安価なはんだ付け装置にて、生産性を向上させることができる。
【0038】
また、このような構成のはんだ付け装置は、所定の空間内を、はんだを球状とすることで酸化を抑制できる第1の酸素濃度の雰囲気に保持する第1雰囲気保持手段と、第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融はんだを球状に成形し、その後硬化させる球状はんだ形成手段と、所定の空間内を、はんだ接合に最適な第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気に保持する第2雰囲気保持手段と、第1の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のはんだを再溶融させ、この溶融はんだにより接合物と被接合物とはんだ付けするはんだ付け手段とを有する。そのため、生産性を向上させ、安価とすることができるはんだ付け装置とすることができる。
【0039】
このような構成のはんだ付け方法においては、接合物と被接合物をはんだ接合する方法において、酸素濃度300ppm以下の雰囲気で、接合物に清浄な溶融はんだを接合物へ球状に塗布し、その直後硬化させる球状はんだ形成工程と、酸素濃度30ppm以下の雰囲気で、球状はんだ形成工程で塗布したはんだを再溶融させ、接合物に被接合物を重ねてはんだ付けするはんだ付け工程を有する。そして、生産性のよいトンネル型加熱炉と極限まで酸素濃度を下げられる雰囲気を使い分けることで、生産性が高く安価な装置とすることができ、接合物の品質が向上する。また、はんだ塗布後即硬化させ、さらに、はんだ溶融からはんだ付けまでの雰囲気を極低酸素濃度(密閉加熱炉)の雰囲気に保つため、はんだが酸化せず、はんだ塗布からはんだ付けまで長時間かかる場合でも高品質なはんだ接合が可能になり、はんだ付けの各工程が大量にまとめて行えるため生産性が向上する。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。さらに、清浄なはんだを使用するため、はんだ表面の還元が不要となり、さらに、生産性が上がり装置をさらに安くすることができる。
【0040】
また、酸素濃度300ppm以下の雰囲気で、清浄な溶融はんだにて球状に塗布し、その直後硬化させる球状はんだ形成工程と、接合物の上に球状はんだ形成工程で製作した球状のはんだ、および被接合物を搭載して運ぶ球状はんだ運搬工程と、酸素濃度30ppm以下の雰囲気で、はんだ付け工程の接合物をはんだ融点以上に加熱しはんだ付けするはんだ付け工程を有する。そして、生産性のよいトンネル型加熱炉と極限まで酸素濃度を下げられる雰囲気を使い分けることで、生産性が高く、装置が安価になり、接合物の品質も向上する。また、はんだ塗布後即硬化させ、はんだ溶融からはんだ付けまでの雰囲気を極低酸素濃度(密閉加熱炉)雰囲気に保つため、はんだが酸化せず、はんだ塗布からはんだ付けまで長時間かかる場合でも高品質なはんだ接合が可能になり、はんだ付けの各工程が大量にまとめて行えるため生産性が向上する。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。さらに、清浄なはんだを使用するため、はんだ表面の還元が不要となり、生産性が上がり装置も安くなる。
【0041】
さらに、上述の球状はんだ形成工程ではんだ塗布する雰囲気の酸素濃度(例えば酸素濃度300ppm以下)と、上述の第ニの工程ではんだ付けする雰囲気の酸素濃度(例えば酸素濃度30ppm以下)に差があるので、はんだ接合において最適な雰囲気である酸素濃度が非常に低い雰囲気を形成するために高価な装置を要する部分(密閉型加熱炉)を最小限にすることができ、安価な装置とすることができる。
【0042】
さらにまた、球状はんだ形成工程で塗布するはんだの形状が球状であるので、再溶融させた時、表面に薄く発生した酸化膜が自発的に破壊し、はんだの新鮮面が全体に露出するため、はんだの濡れ性がよくなり接合品質が向上する。
【0043】
また、球状はんだ形成工程で塗布するはんだに、清浄な溶融はんだを用いる。すなわち、不純物(酸化膜、ドロス等)のないはんだを使用することで、はんだ接合品質が向上する。また、清浄なはんだは、はんだを溶融状態にすると不純物は溶融はんだ表面に浮いてくるため、表面をスクレーパ等の部材で掻き取ることで得られ、固形はんだを清浄状態にする(表面を削る等)より、安易に得られる。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。さらに、清浄なはんだを使用するため、はんだ表面の還元が不要となり、生産性が上がり、装置も安くなる。
【0044】
さらに、球状はんだ形成工程においては、接合物に溶融はんだを塗布後、即硬化させる。そのため、はんだの酸化を抑制することができ、はんだ付け時再溶融した場合に酸化膜が少なくはんだ接合品質が向上する。また、ノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。
【0045】
さらにまた、球状はんだ形成工程において、はんだを塗布する接合物をはんだ融点以下とするか、または加熱しない。そのため、はんだおよび接合物の酸化を抑制でき、はんだ接合品質が向上する。
【0046】
また、はんだ付け工程において、接合物に被接合物をはんだ付けした後、はんだが溶融した状態で接合物或いは被接合物に振動を与える。この振動により、はんだの広がりが促進され、接合品質が向上する。
【0047】
さらに、はんだ付け工程において、接合物に被接合物をはんだ付けする前に雰囲気を大気圧以下に減圧し、その後はんだ付けする。そのため、はんだ付け時にボイドを噛み込んだとしても、はんだ付け後大気圧に戻すことで、そのボイドを消滅することができ、はんだ接合品質が向上する。
【0048】
さらにまた、はんだ付け工程において、接合物に被接合物をはんだ付けした後、はんだが溶融している状態で、雰囲気を大気圧以下に減圧する。そのため、はんだ付け時にボイドを噛み込んだとしても、はんだ付け後雰囲気を減圧することで、噛み込んだボイドが抜け、はんだ接合品質が向上する。
【0049】
また、雰囲気に窒素等の不活性ガスを使用することで、はんだおよび接合物の酸化を抑制でき、はんだ接合品質が向上する。また、雰囲気内や雰囲気に接するロボット等の電気を使用する装置部品に防爆仕様の部品を使用する必要がなく、装置が安価になる。
【0050】
さらに、雰囲気に水素を使用することで、はんだおよび接合物の酸化の抑制および還元作用が働き、はんだ接合品質が向上する。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。
【0051】
さらにまた、雰囲気に窒素等の不活性ガスと水素の混合ガスにすることで、はんだおよび接合物の酸化の抑制および還元作用が働き、はんだ接合品質が向上する。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストおよび装置が安くなる。ガスの混合比を水素について爆発限界濃度未満(4%)にした場合、雰囲気内や雰囲気に接するロボット等の電気を使用する装置部品に防爆仕様の部品を使用する必要がなく、装置が安価になる。
【0052】
また、はんだ付け装置は、清浄な溶融はんだを注射器状器具にて供給するので、注射器状器具内への気体の噛み込みが最小限に抑えられ、安定したはんだ定量吐出が実現でき、さらに溶融はんだ中に注射器状器具先端を浸してはんだを吸引するため、溶融はんだ表面に不純物等が浮いていても、清浄なはんだを吸引でき、はんだ接合品質が向上する。またノンフラックスではんだ付けができ、生産コストを低減できるとともに装置を安くすることができる。
【0053】
さらに、溶融はんだを供給する注射器状器具の材質として、溶融はんだに対して濡れにくい(よく弾く)材質(例えば、ガラス、ステンレス、セラミクス等)を用いるので、はんだやはんだの酸化膜が注射器状器具に付着しずらく、それを原因とする詰まりが発生しずらいため、生産性が向上する。
【0054】
さらにまた、はんだ付け装置は、雰囲気カバーに可動式の開口部を有するので、雰囲気内の酸素濃度を低くでき、はんだ接合品質が向上する。また、安価に低酸素濃度雰囲気を得られ装置を安く構成することができる。
【0055】
また、はんだ付け装置は、振動子を備えているので、はんだ付け中、或いははんだ付け後にボイドを追出し、また濡れ広がりを促進するため、はんだ接合品質や生産性が向上する。
【0056】
実施の形態2.
本実施の形態は、図6(b)及び(d)に示されるように、上述の第1工程において、溶融はんだを塗布し硬化後、その上に電力用半導体素子3を供給する。そのトレイ4には、図5(a)に示されるように上治具8が設置されている。この上治具8は、絶縁基板2のはんだ上に電力用半導体素子3を載せた場合の位置決めをする目的と、それが搬送中に所定位置以外へ飛散することがない目的のために設置している。本実施の形態の場合、電力用半導体素子3を絶縁基板2上に載せてから加熱室12bへ搬送させるため、実施の形態1の第4工程装置104が不要となり、図4に示すような密閉型加熱炉12のようなものになり、加熱室12b内にて図5(b)のようにはんだ付けされることとなる。その他は実施の形態1と同様である。これにより、加熱室12b内に電力用半導体素子3を載置するロボットは不要となり容積を小さくでき、安価な装置することができる。
【0057】
【発明の効果】
この発明に係るろう付け方法は、第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成工程と、球状のろう材を接合物と被接合物との間に挟み、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程とを有する。そのため、酸素濃度を必要最小限低くしなければならない工程においては、その酸素濃度にするとともに、その他の工程においては、ろう材を球状にする工夫により、それほど低い酸素濃度としなくてもよいものとし、その結果、生産設備を安価なものとすることができる。
【0058】
また、この発明に係るろう付け方法は、第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させることにより、球状のろう材を作製する球状ろう材形成工程と、球状ろう材形成工程にて作製された球状のろう材を、接合物上に配置するろう材載置工程と、接合物上に、球状のろう材を挟むようして被接合物を重ね、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程とを有する。そのため、球状ろう材形成工程にて予め作製されていた球状のはんだを、接合物あるいは被接合物上に配置することができ、接合物あるいは被接合物の状態によらず球状のろう材を作製することができるので、生産設備の汎用性が向上する。
【0059】
この発明に係るろう付け装置は、所定の空間内を第1の酸素濃度の雰囲気に保持する第1雰囲気保持手段と、第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成手段と、所定の空間内を第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気に保持する第2雰囲気保持手段と、第2の酸素濃度の雰囲気の中で、球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とろう付けするろう付け手段とを有する。そのため、酸素濃度を必要最小限低くしなければならないろう付け手段においては、その酸素濃度となるように高密閉性を保つとともに、その他の手段においては、ろう材を球状にする工夫により、それほど低い酸素濃度としなくてもよいものとし、これにより生産性を向上させ、且つ安価なろう付け装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1のはんだ付け装置の側断面図である。
【図2】図1のはんだ付け装置の第1工程装置のA−A線に沿う矢視断面図である。
【図3】図2の第1工程装置のB−B線に沿う矢視断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2のはんだ付け装置の密閉型加熱炉の側断面図である。
【図5】実施の形態2のはんだ付け方法を説明する接合物と被接合物の側断面図である。
【図6】はんだ付け装置によって絶縁基板と電力用半導体素子をはんだ付けする手順を示すフローチャート、及び、その時の雰囲気を形成するカバー構造を示している。
【図7】第1工程装置のトンネル型加熱炉のカバー構造の他の例を示す側断面図である。
【図8】第1工程装置のトンネル型加熱炉のカバー構造のさらに他の例を示す側断面図である。
【図9】はんだ塗布直後の球状に形成されたはんだを説明する接合物の側断面図である。
【符号の説明】
2 絶縁基板(接合物)、3 電力用半導体素子(被接合物)、4 トレイ、8 上治具、11 トンネル型加熱炉(第1雰囲気保持手段)、12a 前室、12b 加熱室、12 密閉型加熱炉(第2雰囲気保持手段)、12c 後室、13 前室入口密閉扉、14 前室出口密閉扉、15 後室入口密閉扉、16 後室出口密閉扉、17 トンネル型冷却炉、20 ヒータプレート、21 ヒータプレート移動機構、22 注射器状器具、27 はんだ槽、28 ヒータプレート(加熱手段)、30 ヒータプレート、31 吸着パッド、32 冷却プレート、33 振動子(加振手段)、34 プレート、100 はんだ付け装置(ろう付け装置)、101 第1工程装置、102 第2工程装置、103 第3工程装置、104 第4工程装置、105 第5工程装置、106 第6工程装置。

Claims (19)

  1. 第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成工程と、
    前記球状のろう材を接合物と被接合物との間に挟み、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、前記球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程と
    を有することを特徴とするろう付け方法。
  2. 前記球状ろう材形成工程は、前記球状のろう材を前記接合物上に形成する
    ことを特徴とする請求項1記載のろう付け方法。
  3. 前記球状ろう材形成工程は、前記球状のろう材を形成する際に、前記接合物を、該ろう材の融点以下の温度にする
    ことを特徴とする請求項2記載のろう付け方法。
  4. 第1の酸素濃度の雰囲気の中で溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させることにより、球状のろう材を作製する球状ろう材形成工程と、
    前記球状ろう材形成工程にて作製された前記球状のろう材を、前記接合物上に配置するろう材載置工程と、
    前記接合物上に、前記球状のろう材を挟むようして被接合物を重ね、第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気の中で、前記球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とをろう付けするろう付け工程と
    を有することを特徴とするろう付け方法。
  5. 前記ろう付け工程は、前記接合物を加熱することにより、前記球状のろう材を再溶融させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のろう付け方法。
  6. 前記ろう付け工程は、前記ろう付けする際に、前記ろう材が溶融している状態で前記接合物および前記被接合物のいずれかに振動を与える
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のろう付け方法。
  7. 前記ろう付け工程は、前記接合物に前記被接合物をろう付けする前に、雰囲気の気圧を大気圧以下に減圧する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか記載のろう付け方法。
  8. 前記ろう付け工程は、前記接合物に被接合物をろう付けする際に、ろう材が溶融している状態で、雰囲気の気圧を大気圧以下に減圧する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか記載のろう付け方法。
  9. 前記雰囲気として不活性ガスを使用する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか記載のろう付け方法。
  10. 前記雰囲気として水素を使用する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか記載のろう付け方法。
  11. 前記雰囲気として不活性ガスと水素の混合ガスを使用する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか記載のろう付け方法。
  12. 前記球状ろう材形成工程は、前記溶融ろう材をろう材槽から吸引する際、注射器状器具にて吸引する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか記載のろう付け方法。
  13. 前記注射器状器具の材質が、ガラス、ステンレス或いはセラミクスのいずれかである
    ことを特徴とする請求項12記載のろう付け方法。
  14. 所定の空間内を第1の酸素濃度の雰囲気に保持する第1雰囲気保持手段と、
    前記第1の酸素濃度の雰囲気の中で、溶融ろう材を球状に成形しその後硬化させる球状ろう材形成手段と、
    所定の空間内を第1の酸素濃度より低い第2の酸素濃度の雰囲気に保持する第2雰囲気保持手段と、
    前記第2の酸素濃度の雰囲気の中で、前記球状のろう材を再溶融させ、この溶融ろう材により接合物と被接合物とろう付けするろう付け手段と
    を有することを特徴とするろう付け装置。
  15. 前記球状ろう材形成手段は、前記球状のろう材を前記接合物上に形成する
    ことを特徴とする請求項14記載のろう付け装置。
  16. 前記球状ろう材形成工程にて作製されていた前記球状のろう材を、前記接合物上に配置するろう材載置手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項14記載のろう付け装置。
  17. 前記ろう付け手段は、前記球状のろう材を前記接合物と前記被接合物との間に挟み込んだ状態で、前記接合物を加熱して前記球状のろう材を再溶融させる加熱手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項14から16のいずれか記載のろう付け装置。
  18. 前記ろう付け手段は、前記接合物および前記被接合物のいずれかに接続され、これを振動させる加振手段をさらに有し、前記ろう付けする際に、前記ろう材が溶融している状態で前記接合物および前記被接合物のいずれかに振動を与える
    ことを特徴とする請求項14から16のいずれか記載のろう付け装置。
  19. 前記球状ろう材形成手段は、ろう材槽から前記溶融ろう材を吸引する注射器状器具を有する
    ことを特徴とする請求項14から18のいずれか記載のろう付け装置。
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