JP2004351409A - 押出し遠心機 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B04B11/00Feeding, charging, or discharging bowls
    • B04B11/06Arrangement of distributors or collectors in centrifuges

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Abstract

【課題】公知技術の欠点を除去し、任意の濃度の混合物をスクリーンドラム内周面に一様に分配可能にし、かつまた混合物が急激に加速されないよう、加速を制御可能にし、敏感な物質が、急激な加速で破壊されないようにする。
【解決手段】回転軸線5を中心として回転可能な外側スクリーンドラム6と、外側スクリーンドラム6内に配置された、押し床装置8を有する混合物分配器7とが含まれ、回転軸線5に沿って往復動可能な押し床装置8により固体ケーク3が排除される。押し床装置8は、該装置8の方向へ事実上拡大して延びる入口ホッパ10を有する供給装置9を含み、該入口ホッパが、混合物2から液相4を前分離する前フィルタスクリーン10として設計されている。
【選択図】図1

Description

本発明は独立請求項1の前文に記載された押出し遠心機に関するものである。
遠心機は、広く普及し、極めてさまざまな分野で、含水物質又は含水混合物質を乾燥させるために、極めてさまざまな実施形式で使用されている。こうして、例えば極めて純度の高い薬剤乾燥用には、スクレーパ遠心機等の非連続式に操作される遠心機が好んで使用される一方、特に、大量の固体/液体混合物を連続的に分離する場合には、連続操作式押出し遠心機が、好んで使用される。種々の要求に応じて、単段又は多段の押出し遠心機や複式の押出し遠心機が使用される。
最後に挙げた部類の押出し遠心機の種々の型式の場合、固体/液体混合物、例えば懸濁液、含湿塩、塩混合物等が、混合物分配器により入口管から急速回転ドラム内へ供給され、該ドラムは、フィルタスクリーンとして構成されており、この結果、液相が遠心力の作用によりフィルタスクリーンを通過して分離される一方、固体ケークは、分離されてドラム壁の内側に付着する。回転ドラム内には、同期して共回転する事実上ディスク状の押し床が配置され、しかも該押し床又はスクリーン段は、ドラム内で軸方向に特定振幅で振動し、その結果、乾燥された固体ケークが、ドラム端部から押出される。反対方向での押し床の運動時には、押し床に隣接するドラム区域が解放され、該ドラム区域に、入口管から混合物分配器を介して新たな混合物が装入される。現在の高性能押出し遠心機の場合、使用される遠心機の種類に応じて毎時100トン程度の処理量が、問題なしに達成される。この種の遠心機は、ドラム直径が最大1000mm以上が普通であり、ドラムの通常の回転振動数は、ドラム直径に応じて毎分最大2000回転を超える。高い遠心力が発生するため、ドラム直径が大であるほうが、ドラムの最大回転振動数が小さくなる。作動パラメータ、例えばドラム回転振動数、時間単位毎の混合物供給量、ドラム温度、使用する押出し遠心機の種類は、また言うまでもなく、乾燥される実際の材料、液体含量等に依存する。
先行技術による公知押出し遠心機は、通例、連続操作式フィルタ遠心機である。単段や多段の押出し遠心機も公知であり、その場合、多段押出し遠心機は、外側スクリーンドラムと、少なくとも1スクリーン段とから成り、該スクリーン段は、外側スクリーンドラム内に配置され、かつ同じくスクリーンドラムとして構成されている。互いに同心的に複数スクリーン段を設けることができるため、2段、3段、多段の押出し遠心機が実現でき、かつまたすべてのスクリーン段が、共通の回転軸を中心として極めて高速で同期駆動せしめられる。作動の場合、被分離固体/液体混合物は、固定入口管から、最も内部のスクリーン段に配置された、同じように同期回転する混合物分配器内へ装入され、該スクリーン段で全スクリーン範囲にわたり分配される。液体の大部分は、ここで既に遠心分離され、固体ケークが形成される。これに対し、単段押出し遠心機は、外側スクリーンドラム用以外のスクリーン段は含んでいない。押し床は、この場合、スクリーンドラム内の固体ケークの押出すために振動すると同時に、外側スクリーンドラムと同期して共回転する。
2段押出し遠心機の場合は、第1段とも呼ばれる最も内部の段は、回転軸を中心とする回転運動に加えて、回転軸方向での振動運動を行う。この振動運動は、逆転機構を有する押出しピストンを介して液圧式に発生せしめられる。これにより、振動の行程長さに対応する環状部分の固体ケークが、第1段から第2段へ押出され、最終的には排出口を通って押出し遠心機から排出される。実際には、固体ケークは、固体ケークに対し洗浄液が加えられることで、スクリーンドラム内で連続的に洗浄される。
前記の原理で作動する公知の2段押出し遠心機について、詳細は、例えばDT2542916 A1に記載されており、他方、押出し遠心機、特に単段押出し遠心機の操作の公知方法については、特にEP 0466751 B1から知ることができる。2段及び多段の押出し遠心機の場合、第1段、すなわち最も内部の段は、事実上、混合物の前脱水や固体ケークの形成に役立ち、他方、外側スクリーンドラムは、主として乾燥段として役立つ。第1スクリーン段で前脱水が可能なため、液体吸収能は、単段押出し遠心機よりも多段押出し遠心機の方が高く、このため、入口濃度の低い混合物、つまり液体含量の高い混合物の処理が可能である。単段押出し遠心機と比較した場合のこの利点は、多段押出し遠心機が、言うまでもなく構成がより複雑なために、もとより整備や購入価格がより高くつくことで、一部は相殺されてしまう。
特定分野の用途では、特に2段及び多段の押出し遠心機の特定の形式、特に摩耗性の遠心分離材料用、例えば石炭や原料燐酸塩用の形式のものが公知だが、その場合、該遠心機には、耐摩耗性スクリーン等の特別な摩耗保護手段が必要とされる。集中的な洗浄工程用や、ニトロセルローズの場合の逆流洗浄等の特殊な洗浄方法用の特別な設計も、公知技術により公知である。単段、多段の押出し遠心機のガス不透過型も、不活性ガス雰囲気下での作業に使用されている。
以上、簡単に概観した単段及び多段の押出し遠心機の場合、特別な用途用に長らく極めてさまざまな変化形が知られてきたが、それら公知の単段及び多段の押出し遠心機には、種々の重大な欠点がある。例えば公知の多段押出し遠心機は、通常の単段押出し遠心機よりも、入口濃度の低い混合物、すなわち液体含量の高い混合物を、より効果的に加工できはするが、被処理混合物の入口濃度が任意に低くてよいということではない。つまり、混合物の液体含量が高すぎれば、例えば50%、70%、80%と高くなり、更には90%を超えるようになれば、次第にスクリーンドラムの周部にまで被乾燥混合物を一様に分配することは、困難になる。その結果、一方では、スクリーンドラムの極めて有害な振動が生じ、それにより軸受及び駆動部の摩耗が早くなり、最悪の場合には、作動中の安全が問題視される。他方では、スクリーンドラム周部にわたり不均等に分配された固体ケークは、洗浄中に問題を生じさせる。このため、前脱水には、静電脱水機、湾曲スクリーン、極めてよく知られているハイドロサイクロンが使用される。明らかなことは、これらの前脱水装置は、極めて複雑であり、したがって処理技術上も装置面でも極めて高くつくことである。
低入口濃度の混合物の処理での別の深刻な欠点は、スクリーンドラムのフィルタスクリーンを介して分離される前に、混合物と共に供給される液体の事実上全量を、ドラム周速度の全速まで加速せねばならない点である。同じことは、同様にスクリーンにより固体ケークから分離せねばならない混合物内の極めて小さい粒子にも当てはまる。このことは、エネルギーの面で極めて不都合であり、遠心機の作動挙動に明らかに悪影響を与える。
以上に例示し、そして以下でも、主として多段押出し遠心機について例示する欠点は、もとより更に著しいかたちで単段押出し遠心機にも当てはまる。
しかし、固体濃度が著しく高い混合物の処理の場合も、先行技術による押出し遠心機には、幾つかの大きな欠点がある。例えば、入口管から混合物分配器内へ導入される混合物は、スクリーンドラムに衝突すると、極めて短時間で最高周速に加速される。この結果、特に敏感な物質の場合、とりわけ、遠心機に供給された懸濁液内に分配された固体粒が、急激な加速の過程で制御不能に細かく破壊され、そのことにより、例えば最終製品の粒度が何らかの役割を演じる製品の場合には、製造された固体ケークの品質に悪影響が及ぼされる。
したがって、本発明の目的は、先行技術の周知の欠点が大幅に除去された改良型押出し遠心機を得ることである。
前記目的を達成する本発明の主題は、独立請求項1に記載された特徴により示されている。
本発明は、したがって、混合物を固体ケークと液相とに分離する押出し遠心機に係わり、本発明による押出し遠心機は、回転軸を中心として回転可能な外側スクリーンドラムと、スクリーンドラム内に配置された混合物分配器と、更に押出し床装置とを有している。押し床は、押し床装置を使用して固体ケークを移動させ得るように配置され設計されている。押出し遠心機は、更に供給装置を含み、該供給装置により、押し床装置が固体ケークを移動させた後に生じる空所内へ、混合物が混合物分配器を介して導入される。供給装置は、押し床装置へ向かって事実上末広がりに延在する入口ホッパを含んでいる。該入口ホッパは、混合物から液相を前分離する前フィルタスクリーンとして構成されている。
単段及び多段の遠心機は、それらの機能原理同様、先行技術による極めて様々な具体例により知られているので、以下では、本発明にとって本質的な特徴のみを詳説する。
本発明による押出し遠心機は、混合物を固体ケークと液相とに分離するのに役立ち、かつ重要な構成要素として外側スクリーンドラムを含み、該スクリーンドラムが、ドラム軸を介してドラム軸線を中心として回転可能であり、かつハウジング内に収容されている。本発明による押出し遠心機は、単段遠心機、2段遠心機、それ以上の多段遠心機のいずれとしても設計可能である。ドラム軸は、自体公知の形式でドラム駆動装置に作用接続されているので、外側スクリーンドラムは、ドラム駆動装置によって回転軸線を中心として急速回転される。多段を有する遠心機、すなわち2段以上を有する遠心機では、少なくとも1つの別のスクリーン段が、外側スクリーンドラム内に配置される。更に、押し床装置を有する混合物分配器がスクリーンドラム内に備えられ、スクリーン段及び/又は押し床装置が、回転軸線に沿って往復動可能に配置され、これにより固体ケークが押し床装置によって押し出される。外側スクリーンドラムと、−多段遠心機の場合に存在する−別のスクリーン段とは、スクリーンの目を有し、該目を介して、液相が、固体ケーク又は混合物から遠心力を介して外部へ排出される。該遠心力は、周知のように急速回転によって生ぜしめられ、前記混合物は、以下で更に詳説するように、単段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラムの内周面に供給され、多段押出し遠心機の場合には、スクリーン段の内表面に供給される。
特に、実地に重要な一例では、スクリーンドラム及び/又はスクリーン段は、自体公知の形式で骨格状の支持ドラムとして設計され、該支持ドラムは、それらの周部に特別のフィルタ箔が張られて、相応のスクリーン面が形成され、言い換えると、骨格状の支持ドラムは、例えば、寸法の異なる又は等しい液相分離用フィルタ目を有する1つ以上のフィルタスクリーンで作られている。
押し床装置を有する混合物分配器は、スクリーンドラム内側に配置され、かつ供給装置から連続的に供給される混合物がスクリーンドラムの内周面に分配されるようにするか、又は多段押出し遠心機の場合には、混合物が、固体ケークの排除で生じた空所内へ導入されることで、スクリーン段のスクリーン段面に分配されるようにする。
押し床装置は、周区域に環状区域として形成されており、このため、単段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラム内面に付着し、多段押出し遠心機の場合にはスクリーン段内に付着する固体ケークを、詳しくは後述するように、押し床装置及び/又はスクリーン段の振動によって環状区域と共に、単段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラムから、多段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラム内へ又は存在するであろう次のスクリーン段へ、移動させすることができる。
本発明による押出し遠心機に取って重要な点は、供給装置が入口ホッパを有し、該入口ホッパが、事実上末広がりに押し床装置へ向かって延び、しかも混合物から液相を前分離するための前フィルタスクリーンとして構成されている点である。
入口ホッパが前フィルタスクリーンとして設計されているので、液相の幾らかは、既に前フィルタスクリーンで供給混合物から分離され、混合物は、前フィルタスクリーン内で予め設定可能な回転速度まで前加速され得る。
本発明による押出し遠心機の特に簡単な実施例では、混合物分配器が、回転軸線を中心としてスクリーンドラムと同期回転可能に構成されている。例えば、単段押出し遠心機の場合、混合物分配器だけが振動運動を行い、多段押出し遠心機の場合は、スクリーン段が対応振動運動を行う。いずれの場合も、作動状態では、押し床装置と軸方向に不動のスクリーンドラムとの間、及び/又は1つ以上の存在するであろう次のスクリーン段間、及び/又は押し床装置及び/又は1つ以上存在するであろう次のスクリーン段間で相対振動運動が生じる。押し床装置及び/又はスクリーン段の振動運動は、好ましくは押し棒を介して行われ、押し床装置及び/又はスクリーン段の振動運動の行程長さによって決まる幅を有する環状区間の、スクリーンドラムに付着した固体ケークが、振動運動の前半期に、外側環状区域によりスクリーンドラムから押出される。振動運動の後半期には、スクリーンドラム内及び/又はスクリーン段内に空所が形成されるため、新たな混合物がその空所に装入できる。
既述のように、本発明による押出し遠心機にとって重要な点は、液相の幾らかが既に前フィルタスクリーンで装入混合物から分離される点であり、かつまた混合物が、前フィルタスクリーン内で予め設定可能な回転速度まで加速できる結果、供給装置により装入された混合物が、単段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラムに到達する前に、また多段押出し遠心機の場合にはスクリーン段に到達する前に、予め設定可能な周速まで加速できる点である。このため、一方では、混合物に含有された液相全量が、スクリーンドラムの最高周速まで加速される必要はない。なぜなら、液相の幾らかは、既に前フィルタスクリーンを介して分離されており、スクリーンドラム又はスクリーン段から直接にスクリーン目を介して分離できるからである。したがって、高含量の液相、例えば50%、70%、更には90%さえも超える液相を含有する混合物も、問題なく処理できる。特に、被乾燥混合物は、極端に液相含量の高い場合にも、確実にスクリーン段又はスクリーンドラムの周面に一様に分配される。したがって、混合物内の液相濃度が極めて高い場合にも、静電脱水機、弓形スクリーン、ハイドロサイクロン等の付加的な前脱水装置は不要である。加えて、混合物内に含まれる極めて微細な粒子も、前濾過の効果により固体ケークから、はるかに効果的に分離できる。
混合物は、先行技術により公知の押出し遠心機の場合とは異なり、前加速ホッパの区域で急加速されることがないので、言い換えると、極めて短時間で外側スクリーンドラムの最高回転速度まで加速されることがないので、例えば粒の破壊その他混合物に対する悪影響が防止される。
前フィルタスクリーンと前加速ホッパとの双方は、詳しく後述するが、好ましくは事実上一定の開角で円錐状に末広がりに押し床装置又は供給装置へ向かって延びている。
特別の用途の場合、例えば被脱水混合物の特性に応じて、入口ホッパ及び/又は前加速ホッパが、予め設定可能な区域内で曲線状の延びを有することができ、その場合には、前フィルタスクリーンの開角及び/又は前加速ホッパの前加速角度は、押し床装置へ向かって末広がりにように、又は先細になるようにされる。このことが特に好ましいのは、入口ホッパが前フィルタスクリーンとして設計されるか、又は、前加速ホッパが設けられる場合には、詳しくは後述するが、液相前分離用の前加速スクリーンとして設計されるからである。
つまり、周知のように、異なる製品は、他の点では押出し遠心機作動条件が等しくても、例えば粒度及び/又は粘度及び/又は他の特性もしくは例えば混合物温度等のパラメータに応じて、異なる脱水レベルを有するからである。
例えば、所与の作動パラメータのもとで比較的容易に脱水可能な混合物の場合、前フィルタスクリーンは曲線状の延びを有するのが好ましく、その場合、前フィルタスクリーンの開角は、押し床装置方向へ拡大するようにする。このことは、前フィルタスクリーンが、トランペットのホーンに似て、押し床装置の方向へ末広がりになることを意味する。混合物を前フィルタスクリーンから押出すように加速する駆動出力は、したがって、押し床装置間との間隔が減少するにつれて不釣り合いに大きくなり、その結果、前フィルタスクリーン内で既にかなり脱水されて、前フィルタスクリーン内で滑り特性が低下した混合物を、例えば一定開角を有する事実上円錐形に拡大する前フィルタスクリーンの場合より迅速に前フィルタスクリーンから押出すことができる。
他方では、所与の作動パラメータのもとで、比較的脱水が困難な混合物も存在する。その場合には、曲線状の延びを有する前フィルタスクリーンの使用が勧められ、しかも、前フィルタスクリーンの開角は、押し床装置の方向へ減少するようにする。その結果、混合物を前フィルタスクリーンから押出すように加速する駆動出力は、押し床装置との間隔が減少するにつれて、例えば事実上一定の開角で円錐形に拡大する入口ホッパの場合より、ゆっくりと増大する。このため、前フィルタスクリーン内に渋滞効果が生じる結果、混合物が前フィルタスクリーン内により長く留まることになるため、既に前フィルタスクリーン内で脱水可能な度合いが高くなる。
前述のことと極めて似た形式で、前加速ホッパ又は前加速スクリーンは、言うまでもなく、曲線状の延びを有することができ、その場合には、前加速ホッパの前加速角度は、供給装置へ向かって増大するか又は減少するようにする。
曲線状の前フィルタスクリーン及びその機能に関連する既述の利点は、当業者には、この曲線状前加速ホッパにも同じように転用できるものであるから、ここでは繰り返さない。
極めて高速で回転するスクリーンドラムから前フィルタスクリーンによって分離された液相を捕集し排出するためには、捕集装置を備えるのが好ましい。該捕集装置は、前フィルタスクリーンで分離された液相が、でき得れば、外側スクリーンドラムの最高周速にまで加速されないように特に設計され配置される。
適宜に設計され適宜に配置された捕集容器と、例えば排出管形式での液体排出部材とを含むことができる捕集装置からの液相の排出は、種々の形式で行うことができる。例えば、液相は、押し床装置の排出口を介して、回転軸線に対し直角に位置するドラム後壁と、スクリーンドラムをドラム駆動装置から分離するハウジング壁との間の区域へ排出できる。捕集装置に捕集され、前フィルタスクリーンで分離された液相は、こうして特に簡単な仕方で押し床装置の排出口をへて、スクリーンドラムのスクリーン目から排出できる。
多段押出し遠心機の一実施例では、前フィルタスクリーンが、1つ以上の固定支持部材によりスクリーン段に配置されている。固定支持部材は、好ましくは、適宜に付形されたスポーク及び/又は細いロッド及び/又は管の形式で作られ、作動状態で、固体ケークがスクリーン段又はスクリーンドラムから問題なしに除去できるようになっている。固定支持部材の少なくとも1つは、好ましくは、捕集装置に集められた液相が固定支持部材を介してスクリーン段のスクリーン目へ運ばれ、スクリーン目を介してスクリーン段から分離できるように、作られ、スクリーン段の外側リムに配置される。言うまでもなく、固定支持部材自体の適当な位置にも、液相排出用の開口を設けることができ、あるいはまた液相排出用の追加の目をスクリーン段の適当な位置に設けることもできる。
言うまでもなく、また前述の変化形と全く同じような形式で、前フィルタスクリーンは、スクリーン段に配置する代わりに、1つ以上の固定支持部材により、スクリーンドラムのスクリーン段に配置することもできる。この構成は、特に単段押出し遠心機の場合に有利である。更にまた、前フィルタスクリーンは、同時に2つ以上のスクリーン段に及び/又はスクリーンドラムに、1つ以上の固定支持部材により配置でき、その場合、適当なスクリーン段又はスクリーンドラムは、互いに相対振動運動は行わない。
別の好適実施例の場合、前フィルタスクリーンは、荒目スクリーンと細目スクリーンとを有する2段スクリーンとして設計することもできる。第1フィルタ段は、荒目スクリーンによって形成され、荒目スクリーンは、該スクリーンのフィルタ目より大きな混合物粒子を保留する。細目スクリーンは、相応に細かな粒子を保留し、他方、液相の少なくとも幾らかと、同じく除去を要する極めて微小な粒子とは、直接にスクリーン段から、また単段押出し遠心機の場合には、スクリーンドラムから排出される。特に前フィルタスクリーンを2段スクリーンとして設計することで得られる利点は、細目スクリーンが、流入混合物に含まれている大きな及び/又は重い粒子による機械的歪みを受けない点であり、その結果、細目スクリーンは、例えば極めて微細な粒子を濾過するための極めて微細な穴を有し、特にまた機械抵抗の小さい材料で作ることができる。
実際に極めて重要なことは、混合物が入口ホッパ、すなわち前フィルタスクリーン内で受ける加速経過自体又は回転速度を直接に制御することである。このことは、例えば本発明による押出し遠心機の別の実施例によって達せられる。該実施例では、少なくとも回転軸線を中心とする回転運動に対して、入口ホッパ又は前フィルタスクリーンが、混合物分配器及び/又はスクリーンドラムとの事実上機械式の接続を遮断されている。駆動のため、入口ホッパは別個の駆動軸に回転可能に固定接続され、予め設定可能な回転振動数で、スクリーンドラムとは無関係に駆動装置により駆動軸を介して駆動できる。入口ホッパの駆動を制御及び/又は調整するために、例えば、被処理混合物に応じて又は押出し遠心機の作動パラメータに応じて、適当な装置を備えることができる。液相は、好ましくは前フィルタスクリーンに配置された捕集装置内へ分離できるが、該液相の排出は、例えば、スクリーンドラムからの液相排出用に適当に設計され、押出し遠心機内に適宜に配置された管路を含む配管装置を介して可能である。スクリーンドラムから液相を排出するための捕集装置及び配管装置は、押出し遠心機のあらゆる回転構成部品の回転運動が妨害されないように設計、配置するのが好ましい。
本発明による押出し遠心機の特に好ましい別の実施例では、混合物分配器が、前加速ホッパを含むことができ、該前加速ホッパが、例えば、供給装置方向へ事実上円錐形に拡大し、かつ特に、例えば押し床装置のところに配置できる。前加速ホッパは、また前加速スクリーンとして設計することもでき、その場合、該前加速スクリーンは、供給装置方向へ事実上円錐形に拡大して延びるようにする。
こうすることにより、液相の別の一部が、前加速スクリーン内で混合物から分離され、混合物は、予め設定可能な回転速度まで前加速スクリーン内で加速され、その結果、供給装置により導入された混合物は、単段押出し遠心機の場合にはスクリーンドラムに達する前に、また多段押出し遠心機の場合にはスクリーン段に達する前に、予め設定可能な周速まで加速できる。他方、外側スクリーンドラムの最高周速まで加速せねばならないのは、液相全量のうちの、まだ混合物に残る僅かな部分だけである。なぜなら、液相の他の部分は、既に前加速スクリーンを介して分離され、スクリーンドラム又はスクリーン段から直接に外部へ排出できるからである。極端に高い液相含量の混合物も、したがって問題なしに処理できる。また特に極端に高い液相含量の場合にも、スクリーン段又はスクリーンドラムの内周面にわたる被乾燥混合物の一様な分配が保証される。したがって、静電脱水器、湾曲スクリーン、ハイドロサイクロン等の付加的な前脱水装置は、混合物の液相含量が極めて高濃度の場合でも、不要である。混合物に含まれる微細な粒子も、第2前濾過の効果により著しく効果的に固体ケークから分離することができる。
先行技術による公知の押出し遠心機とは異なり、混合物が前加速ホッパ区域で急激に加速されないので、言い換えると、極めて短時間でスクリーンドラムの最高回転速度まで加速されないので、例えば粒子の破壊その他混合物への悪影響が防止される。特に機械的に極めて敏感な材料も、したがってスクリーンドラムの極めて高い回転速度で処理することも可能である。
前加速ホッパ及び/又は前加速スクリーンは、90゜未満の開角を有しているので、前加速スクリーン又は前加速ホッパ内での混合物の流速は、−自由落下速度と比較して、つまり前加速スクリーンなしでの速度と比較して−スクリーン段又はスクリーンドラムの内周面へ向かって直接に調節可能であり、この結果、混合物は、スクリーンドラムの半径方向、周方向双方に徐々に加速され、前加速スクリーンの外側環状区域へ次第に接近する。このことは、混合物が、前加速ホッパ区域で特に穏やかに予め設定可能な周速まで徐々に加速でき、最後に、外側スクリーンドラム又はスクリーン段の内面に到達したときに、外側スクリーンドラムの最高回転速度に達することを意味する。前フィルタスクリーンの開角値及び/又は前加速ホッパの前加速角値は、例えば0゜−10゜の間又は10゜−5゜の間、特に0゜−45゜の間、個別の場合には25゜−45゜の間、好ましくは15゜−35゜の間に存在し得る。言うまでもなく、特にまた開角値及び/又は前加速角値には、45゜を超えることが可能である。極めて一般的に言うことができるのは、通例、回転軸線に対して鋭角の方が好ましいということであり、対応する開角及び/又は前加速角の最適値は、とりわけ被脱水製品の静摩擦角値によって決定される。
例えば、被処理混合物の特性上、例えば流入混合物内の液相の割合があまり高くないため、前加速ホッパ内での液相分離が不要な場合、言うまでもなく、前加速ホッパ内での混合物の付加的な前濾過は、前加速ホッパを閉鎖壁を有するホッパとして設計することで、つまり前加速スクリーンとして設計しないことで、省略できる。
前加速スクリーンは、言うまでもなく、また荒目フィルタと細目フィルタとを備えた2段スクリーンとして設計するのが好ましい。混合物は、それにより、入口フィルタの2段スクリーンの構成に似て、前加速スクリーン区域で、既に詳述した利点をもって2段で濾過される。
ここで特に強調したいことは、前フィルタスクリーンと前加速スクリーンの双方とも、言うまでもなく3段以上に構成できることである。
実際に特に重要な実施例では、入口ホッパ及び/又は前加速ホッパが、骨格状の支持体として設計でき、該支持体が、前フィルタスクリーン及び/又は前加速スクリーンを形成するための特殊フィルタ箔を備えることができ、言い換えると、骨格状の支持体が、例えば1つ以上のフィルタスクリーンを備えることができ、該フィルタスクリーンは、異なる段で分離するための異なる寸法のフィルタ目を有することができる。
その場合、極めて一般的に言って、フィルタスクリーンとして、分離スクリーン又は、例えば薄板金スクリーンを使用できる。フイルタスクリーンは、異なる寸法のフィルタ目を種々の形式で備えることができる。特に前記の薄板金スクリーンは、とりわけ打ち抜き、穴あけ、レーザ加工、電子ビーム穴あけ、ウォータジェットカットで加工できるが、また概してこのほかの技術でも加工できる。スクリーン自体は、要求に応じて、種々の材料、特に耐食性材料、例えばプラスチック、複合材料、1.4462、1.4539、2.4502等の種々の鋼、その他の適当な材料で作ることができる。摩耗防止のためには、更に適当な層を設けることができ、例えば硬質クロム層、炭化タングステン(WC)、セラミックスのいずれかで強化したり、その他仕方で強化できる。フィルタ薄板金の厚さは、通常、0.2mm−5mmであるが、このほかの薄板金厚も可能である。
更に、前加速スクリーンで分離された液相を排出するための捕集装置が、前加速スクリーンにも備えられていることは言うまでもない。液相は、直接にスクリーン目を介してスクリーンドラム又はスクリーン段から排出されるが、あるいは又入口ホッパ区域に配置できる捕集装置の例で既に詳説したように、他の適当な装置を、スクリーンドラムからの液相排出用に備えることもできる。
前加速ホッパ又は前加速スクリーンは、また単一の駆動装置によって別個に駆動することができる。前加速ホッパは、その場合、好ましくは、前加速スクリーンが、回転軸線を中心として予め設定可能な速度で回転駆動装置によって回転させられるように設計、配置される。回転軸線は、例えば押し棒内に押し棒と同心的に位置せしめられ、押し棒とは無関係に回転駆動装置によって回転可能である。回転駆動装置と前加速ホッパとの接続には、言うまでもなく別の可能性もあり、例えば適当な歯車装置を介すか、又は他の適当な形式によるかする。回転駆動装置及び前加速ホッパの回転速度を制御及び/又は調整する適当な装置を備え、それにより回転駆動装置を、例えば押出し遠心機の異なる作動パラメータに応じて、又は被処理混合物その他の要因に応じて、制御及び/又は調整ることができる。この目的のために、本発明による押出し遠心機は、また関連作動パラメータ測定用の相応のセンサを含むこともできる。
本発明による押出し遠心機の特に好適な実施例の、以上に例示した諸特徴は、言うまでもなく、所望のように、有利な形式で要求に応じて組み合わせることができ、2段押出し遠心機及び多段押出し遠心機いずれとも一緒に適宜に実現できることが理解されよう。
以下で、本発明を略示図につき、より詳細に説明する。
本発明は以下図面の実施例に従って詳細に説明される。
図1は、本発明による、前フィルタスクリーンを有する押出し遠心機の第1実施例の重要な構成要素の略示断面図である。図1には、分かりやすくするために、例として単段押出し遠心機が略示されている。図1に示されたものは、一例と理解されねばならず、かつまたその説明は、言うまでもなく2段押出し遠心機にも同じように適用され、かつまた以下に2段押出し遠心機の例で説明されることも、3段以上の押出し遠心機に相応に転用できると理解されたい。
以下で全体を符号1で示した本発明による押出し遠心機は、混合物を固体ケーク3と液相4とに分離するのに役立ち、かつ重要な構成部品として外側スクリーンドラム6を含み、該スクリーンドラム6は、回転軸線5を中心としてドラム軸51を介して回転可能であり、かつハウジングG内に収容されている。ドラム軸51は、自体公知の形式でドラム駆動装置(図示せず)と作用接続されており、それにより、スクリーンドラム6は、ドラム駆動装置により回転軸線5を中心として急速回転せしめられる。以下の図面に例として示した多段遠心機の場合、少なくとももう1つのスクリーン段12(図2)が外側スクリーンドラム6の内側に配置されている。更に、押し床装置8を有する混合物分配器7が、スクリーンドラム6内に備えられ、スクリーン段12(図2)又は、図1に示すように、押し床装置8が回転軸線5に沿って往復動可能に配置され、これにより、固体ケーク3は、押し床装置8によって排除できる。外側スクリーンドラム6は、多段遠心機1の場合には、スクリーン段12も、スクリーン目61,121を有し、該目を介して液相4が、急速回転時に発生する遠心力により固体ケーク3又は混合物2から、公知の形式で外部へ排出され、混合物2は、更に詳しくは後述するように、図1の単段押出し遠心機1の場合には、スクリーンドラム6の内周面62へ供給され、多段押出し遠心機1の場合には、スクリーン段12のスクリーン段内面に供給される。
スクリーンドラム6の内側には、押し床装置8を有する混合物分配器7が配置され、混合物2が、スクリーンドラム6の内周面62に分配されるように連続的に供給装置9を介して供給され、あるいは又、多段押出し遠心機の場合には、スクリーン段12の内周面122の、固体ケーク3の排除により生じる空所Rへ供給される。
押し床装置8は、周区域に環状区域81として形成され、それにより単段押出し遠心機1の場合にはスクリーンドラム6内に、また多段押出し遠心機1の場合にはスクリーン段12内に付着する固体ケーク3が、更に詳しくは後述するが、押し床装置8及び/又はスクリーン段12の回転軸線5に沿った振動によって、単段押出し遠心機1の場合にはスクリーンドラム6から、多段押出し遠心機1の場合にはスクリーンドラム6内又は別のスクリーン段12(図示せず)内へ排除される。
本発明による押出し遠心機1にとって重要な点は、供給装置9が、押し床装置8方向へ事実上円錐形に末広がりに延びる入口ホッパ10を含み、しかも該入口ホッパ10が、混合物2から液相4を前分離するための前フィルタスクリーン10として構成されている点である。
入口ホッパ10は、前フィルタスクリーン10として設計されているので、液相4の幾らかは、既にこの前フィルタスクリーン10で混合物2から分離され、混合物2は、前フィルタスクリーン10内で、予め設定可能な回転速度まで前加速される。
押し床装置8は、本発明による押出し遠心機1の図1に示す実施例では、回転軸線5を中心としてスクリーンドラム6と同期回転する。図1の両方向矢印が示す振動運動は、図示の例では、押し床装置8を有する混合物分配器7によって行われる。したがって、作動状態では、振動する押し床装置8と軸線方向に不動のスクリーンドラム6との間に相対振動運動が生じる。振動運動は、好ましくは、押し棒Pを介して行われ、スクリーンドラム6内の、振動行程長さで決まる幅の環状区間に付着した固体ケーク3が、押し床装置8の振動運動の前半期に外方環状区域81によってスクリーンドラム6から排除される。振動運動の後半期には、空所Rがスクリーンドラム6内に生じるため、新たな混合物2が空所R内へ導入できる。
固体ケーク3の排除及びスクリーンドラム6と押し床装置8との相互作用は、多段押出し遠心機1では、−多段押出し遠心機1の場合には、少なくとも1つの別のスクリーン段12が存在するので−幾分、より複雑であり、したがって図2に示す本発明の2段押出し遠心機1の例により、別個に簡単に説明する。この振動運動の原理を3段以上の押出し遠心機1に転用することは、当業者には熟知されており、問題なく可能である。
前加速ホッパ14の一実施例が、図1aと図1bとに略示されている。しかし、図1bの符号10,14が示すように、該図に例示したホッパ幾何形状は、入口ホッパ10と前加速ホッパ14の双方に関係している。
図1aに示した前加速ホッパ14は、また前加速スクリーン141としても設計でき、固体ケーク3の排除用の外方環状区域81を備えている。環状区域81は、予め設定可能な高さaを有し、該高さは、被処理混合物2に応じて及び/又は本発明による押出し遠心機1の作動条件に応じて、ドラム半径rの約1%から40%、好ましくは約5%から10%、特に5%から20%の値である。
図1bに略示したように、前フィルタスクリーン10及び/又は前加速ホッパ14及び/又は前加速スクリーン141は、また多段ホッパとしても製造でき、前フィルタスクリーン10及び/又は混合物用の前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141は、互いに異なる角度φ1,φ2で傾斜する複数部分面を有することができ、該部分面の相対寸法とその傾斜角度φ1,φ2とは、例えば被処理混合物2に依存するか、又は押出し遠心機1の作動パラメータに依存する。
特に、前フィルタスクリーン10は液相4の前分離用に設計されているので、曲線状の延びを有することが、前フィルタスクリーン10にとっては特に好ましく、図1cと図1dに略示したように、前フィルタスクリーン10の開角αは、押し床装置8へ向かって大きく又は小さくなるようにされる。それというのも、異なる混合物2は、押出し遠心機1の他の点では等しい作動条件下で、例えば、粒度及び/又は粘度及び/又はその他の特性、又は例えば混合物温度等のパラメータに応じて、異なる脱水レベルを有し得ることが知られているからである。
例えば、所定作動パラメータのもとで比較的容易に脱水できる混合物2の場合、前フィルタスクリーン10は曲線状の延びを有するのが好ましいが、その場合、前フィルタスクリーン10の開角αは、押し床装置8の方向へ拡大せしめられる。この特別な実施形式の前フィルタスクリーン10が、図1cに示されている。このことは、入口ホッパ10又はフィルタスクリーン10が、トランペットのホーン状に押し床装置8の方向へ末広がりになっていることを意味する。入口ホッパ10から出るように混合物2を加速する駆動出力は、したがって押し床装置8との間隔が減少するにつれて不釣り合いに増大し、その結果、前フィルタスクリーン10内で既にかなり脱水され、前フィルタスクリーン10内で滑り特性が乏しくなっている混合物2が、例えば一定の開角αを有する事実上円錐形に拡大する前フィルタスクリーン10の場合よりも急速に入口ホッパ10を脱出することができる。
他方、所定作動パラメータのもとで比較的脱水が難しい混合物2も存在する。その場合に勧められるのは、曲線状の延びを有する入口ホッパ10又は前フィルタスクリーン10を使用することであり、その場合、前フィルタスクリーン10の開角αは、押し床装置8へ向かって小さくなるようにされる。その結果、入口ホッパ10を出るように混合物2を加速する駆動出力は、押し床装置8までの間隔が減少するにつれて、例えば事実上一定の開角αで円錐形に拡大する入口ホッパ10の場合より、ゆっくりと増大する。それによって、前フィルタスクリーン10内には、多少の渋滞効果が発生し、その結果、混合物2がより長く前フィルタスクリーン10内に留まることになるため、前フィルタスクリーン10内で脱水可能な度合いが高まる。
前述のことと極めて類似したかたちで、前加速ホッパ14又は前加速スクリーン14もまた、言うまでもなく、曲線状の延びを有することができ、その場合、前加速ホッパ14の前加速角度βは、供給装置9の方向へ末広がりにされるか、先細にされる。
図2に多段押出し遠心機1の例として示した2段押出し遠心機1の実施例では、押し床装置8が、固定部材82によってスクリーンドラム6と剛性結合されているため、回転軸線5を中心としてスクリーンドラム6及びスクリーン段12と同期回転する。図2に両矢印で示した振動運動は、しかし、図示の例では、スクリーン段12によってのみ行われる。作動状態では、したがって、振動するスクリーン段12と軸方向に不動の押し床装置8との間で相対振動運動が生じる。スクリーン段12の振動運動は、好ましくは押し棒Pを介して行われ、スクリーン段12の環状区間に付着した固体ケーク3が、振動運動の前半期にスクリーン段12からスクリーンドラム6へ外側環状区域81により押出されるが、その場合、環状区間の幅はスクリーン段12の振動運動の行程長さによって決まり、更に振動運動の後半期には、スクリーンドラム6の外方のリムに溜まった固体ケーク3の環状部分が、スクリーン段12によりスクリーンドラム6の外部へ押出される。振動運動の後半期には、同時にスクリーン段12内に空所Rが形成されるので、新たな混合物2がその空所内へ装入できる。
既述のように、本発明による押出し遠心機1にとって重要な点は、液相4の幾らかが、既に混合物2から前フィルタスクリーン10内で分離でき、かつ混合物2が、予め設定可能な速度にまで前フィルタスクリーン10内で加速できる結果、供給装置9から装入される混合物2を、単段押出し遠心機1の場合にはスクリーンドラム6に達する前に、また多段押出し遠心機1の場合にはスクリーン段12に達する前に、予め設定可能な周速度まで加速できる点である。これにより、一方では、混合物2に含有される液相4の全量がスクリーンドラム6の最高周速まで加速される必要はなくなる。なぜなら、液相4の幾らかは、既に前フィルタスクリーン10により分離され、スクリーンドラム6又はスクリーン段12から直接にスクリーンの目61,121を介して分離可能だからである。液相4の含量の極めて高い混合物2も、したがって問題なしに処理できる。特に液相4の含量が高い場合、被乾燥混合物2をスクリーン段12の内周面又はスクリーンドラム6の内周面にわたって一様に分配することも、常に保証される。したがって、混合物2の液相濃度が極めて高い場合も、例えば静電脱水器、湾曲スクリーン、ハイドロサイクロン等の付加的前脱水装置は、不要である。混合物2に含有される極小の粒子も、前濾過効果により固体ケーク3から極めて効果的に分離することができる。
先行技術により公知の押出し遠心機と異なり、混合物2は、前フィルタスクリーン10の区域で急激に、つまり短時間でスクリーンドラム6の最高回転速度まで加速されることがないので、例えば粒子の破壊や混合物に対するそのほかの悪影響が避けられる。したがって、特に機械的に敏感な物質でも、本発明による押出し遠心機1のスクリーンドラム6で極めて高速にて処理可能である。
特に図1の実施例で示したような捕集装置11は、前フィルタスクリーン10から液相4を捕集し、排出するために備えるのが好ましい。
捕集装置11からの液相4の排出は、種々の形式で行うことができる。図1、図4、図6、図7に略示したように、液相4は、例えば押し床装置8の排出口83から排出できる。排出口83は、捕集装置11の内部空間から、押し床装置8とスクリーンドラム6の、図の左側に示された閉鎖端部との間の区域と連通している。捕集装置11内へ集められ、前フィルタスクリーン10で分離された液相4は、排出口83から排出された後、スクリーン目61,121をへてスクリーンドラム6から排出できる。
図2に示した多段押出し遠心機1の実施例では、前フィルタスクリーン10が、1個以上の固定支持部材16によってスクリーン段12に取付けられている。固定支持部材16は、好ましくは、適宜に付形されたスポーク16、細いロッド16、管16のいずれかの形式で作られ、その結果、固体ケーク3は、作動状態で問題なしにスクリーン段12又はスクリーンドラム6から除去される。固定支持部材16のうちの少なくとも1つは、スクリーン段12の外方のリムに設けられ、捕集装置11に集められた液相4が、固定支持部材16を通過してスクリーン段12のスクリーン目121から排出され、分離される。
図3には、図2の実施例とは別の実施例が示されている。図3に略示された実施例では、1個以上の固定支持部材16が、スクリーンドラム6に結合されている。固定支持部材16は、適宜に付形されたスポーク16、細いロッド16、管16のいずれかの形式で作られ、これにより作動状態で固体ケーク3が問題なしにスクリーンドラム6から除去される。少なくとも1個の固定支持部材16は、スクリーンドラム6の外側リムに設けられており、この結果、捕集装置11に集められた液相4は、固定支持部材16を通過してスクリーンドラム6のスクリーン開口61から排出され、分離される。スクリーン開口は、言うまでもなく、液相4の排出用に固定支持部材16自体の適当な箇所に設けることもできる。図3に示した固定支持部材16の構成は、単段又は3段以上の押出し遠心機1の場合にも、相応に転用できることが理解されよう。
図4には、捕集装置11から液相を排出するための更に別の実施例が示されており、以下でこれを更に詳しく説明する。
図4の例で示されているように、前フィルタスクリーン10は、言うまでもなく、荒目スクリーン101と細目スクリーン102とを有する2段スクリーンとして構成することもできる。第1フィルタ段は、荒目スクリーン101で形成され、該荒目スクリーンは、そのフィルタの目より大きな、混合物2の含有粒子を保留する。細目スクリーン102は、相応に小さい粒子を保留する一方、液相4の少なくとも幾らかと、同じく除去を要する極めて小さい粒子は、単段押出し遠心機1の場合には、スクリーン段12又はスクリーンドラム6から直接に排出される。前フィルタスクリーン10を2段スクリーンとして設計するさいの特に有利な点は、細目スクリーン102が、供給される混合物2に含有される大きな及び/又は重い粒子による著しい機械歪みを受けないため、例えば極めて小さい粒子濾過用の極めて小さい目を備えることができ、かつ機械的抵抗のより小さい材料で作ることができる点である。
実際において、極めて重要な点は、混合物2が入口ホッパ10、すなわち前フィルタスクリーン10内で加速される加速過程自体又は回転速度を直接に制御できる点である。この制御は、図5に示した本発明の押出し遠心機1の別の変化形によって達成できる。図5に示した変化形では、入口ホッパ10又は前フィルタスクリーン10は、混合物分配器7とは事実上機械式に結合されていない。入口ホッパ10の回転速度の制御及び/又は調整の場合、入口ホッパ10は、別個の駆動軸131に相対回動不能に結合され、かつ予め設定可能な回転振動数で駆動軸131を介して駆動装置13によって、スクリーンドラム6とは無関係に駆動される。駆動装置13の制御及び/又は調整用に、例えば被処理混合物2に応じて、又は押出し遠心機1の適当な作動パラメータに応じて、適当な装置(図示せず)を備えることができる。前フィルタスクリーン10で分離されて捕集装置11に流入した液相4の排出は、配管装置111を介して行われる。該配管装置は、例えば適当に設計され、押出し遠心機1内に適宜に配設された管路を含むことができる。捕集装置11は、その内室へ配管装置111を通すために、供給装置に向いた側に周方向に延びる環状開口112を有しており、これにより前フィルタスクリーン10の回転運動が配管装置によって妨害されることがない。
図6に示した本発明による押出し遠心機1の更に別に実施例では、混合物分配器7が前加速ホッパ14を含み、該前加速ホッパは、供給装置9に向かって事実上円錐形に円錐形に拡大しており、好ましくは押し床装置8のところに設けられる。前加速ホッパ14は、また図7に示したように、前フィルタスクリーン141として設計でき、前フィルタスクリーン141は、供給装置9へ向かって事実上円錐形に拡大している。
これにより、液相4の他の部分は、前フィルタスクリーン141内で混合物2から分離され、混合物2は、前加速ホッパ14内で、予め設定可能な回転速度まで前加速されるので、供給装置9から供給される混合物2は、単段押出し遠心機1の場合には、スクリーンドラム6に達する前に、また多段押出し遠心機1の場合には、スクリーン段12に達する前に、予め設定可能な周速度まで加速可能である。このため、一方では、混合物2に残っているかもしれない液相4の全量を、スクリーンドラム6の最高周速まで加速する必要がない。なぜなら、液相4の幾らかは、既に前加速ホッパ14を介して分離され、スクリーン目61,121を介してスクリーンドラム6又はスクリーン段12から直接に分離できるからである。液相4の含量の極端に高い混合物2も、したがって、問題なしに処理できる。特に液相含量の高い場合、被乾燥混合物2を、スクリーン段12の内周面にわたり、又はスクリーンドラム6の内周面にわたり、一様に分配することも、常に保証される。混合物中の液相4の濃度が極めて高い場合も、したがって、前脱水用の付加的な装置、例えば静電脱水器、湾曲スクリーン、ハイドロサイクロンは不要である。混合物2内に極めて小さい粒子が含有されている場合にも、第2前濾過の効果により固体ケーク3から、はるかに効果的に分離できる。
先行技術により公知の押出し遠心機と異なり、混合物2は、前加速ホッパ14の区域内で急激に、つまり極めて短時間で、スクリーンドラム6の最高回転速度まで加速されることがないので、例えば粒子の破壊その他混合物2に対する悪影響を避けられることができる。特に機械的に極めて敏感な物質も、したがって、本発明による押出し遠心機1により、スクリーンドラム6の極端に高い回転速度で処理可能である。
前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141は90゜未満の開角βを有しているので、前加速スクリーン141内での混合物2の流速は、−自由落下での速度と比較して−スクリーン段12の内周面62方向へ直接に調節可能であり、その結果、混合物2は、スクリーンドラム6の半径方向にも周方向にも徐々に加速され、前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141の区域で外側環状区域81へ次第に近付くことになる。このことは、混合物2が、前加速スクリーン141の区域で特に穏やかに、徐々に予め設定可能な周速度まで加速され、次いで最終的に、スクリーンドラム6の内周面62又はスクリーン段12の内周面122への到達時に、スクリーンドラム6の最高回転速度に達することを意味する。前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141は、回転軸線5に対し前加速角βを有しており、該角度βは、例えば0゜−45゜であり、ここのケースでは0゜−10゜又は10゜−45゜、特に25゜−45゜であり、好ましくは15゜−35゜である。言うまでもなく、特殊なケースでは、開角α及び/又は前加速角βの値が45゜を超えることも有り得る。
例えば、被処理混合物2の特性が、例えば混合物2内での液相4の割合があまり高くないため、前加速ホッパ14内での液相4の分離が不要の場合には、混合物2の前濾過は、図6に示した実施例でのように、前加速ホッパ14を前加速スクリーン141として設計せず、閉鎖壁を有するホッパ14として設計することで、省略できる。
前加速スクリーン141は、言うまでもなく、荒目フィルタと細目フィルタとを備えた2段スクリーンとして設計するのも有利である。混合物2は、その場合、前加速スクリーン141の区域で、入口ホッパ10での2段スクリーンの仕組みと似て、既に詳述した効果をもって2段にわたり濾過できる。
更に、また混合物分配器7には、前加速スクリーン141で分離された液相4を排出するために、捕集装置15を備えることもできる。液相は、図7に略示したように、スクリーン目61,121を介してスクリーンドラム6から直接に排出できるようにするか、又は捕集装置11の例で既に詳述したように、別の適当な装置を液相4の排出用に備えることもできる。
最後に図8に示す本発明による押出し遠心機1の一実施例は、別個に駆動可能な前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141を備えている。前加速スクリーン141は、該スクリーンが、予め設定可能な回転速度で回転軸151を中心として回転可能に設計され配置されている。回転軸151は、図8に例示したように、押し棒Pの内部に配置され、回転駆動装置15により押し棒とは無関係に回転可能である。回転駆動装置15の回転速度の制御及び/又は調整用には、適当な装置(図示せず)を備えることにより、例えば多段押出し遠心機1の適当な作動パラメータに応じて、又は被処理混合物2その他の要因に応じて回転駆動装置15を制御及び/又は調整することができる。
前加速ホッパ14は、例えば、振動運動の一方の方向では、反対方向の振動運動の場合とは異なる回転速度で回転できるのが好ましいが、それが不可欠ということではない。前加速ホッパ14の回転振動数は、したがって、例えば固体ケーク3の排除時に、前加速ホッパ14が外側スクリーンドラム6と同期して回転するように選択可能であり、その結果、排除時に回転軸線5を中心とする回転に対し、外側環状区域81とスクリーンドラム6の内周面62に付着した固体ケーク3との間に相対運動が生じない一方、戻り運動時に、つまり空所Rに新たな混合物2が装入される振動運動段階には、前加速ホッパ14が、外側スクリーンドラム6より例えばゆっくりと回転する。
図8aには、図8に示した実施例の別の形式、すなわち環状区域81を有する単段押出し遠心機が示されている。環状区域81は、仮床811として構成され、前加速ホッパ14と同期回転し、外側スクリーンドラム6と等回転速度で回転する。外側スクリーンドラム6は、図示の実施例では、前加速ホッパ14とは回転速度が概して異なっている。この目的のため、図8aに略示したように、仮床811が、少なくとも1個の固定控え812を介して相対回転不能に外側スクリーンドラム6に結合され、しかも該固定控えは、振動していないスクリーンドラム6に対し回転軸線方向には自由に可動であり、言い換えると、固定控え812は、振動運動に関しては外側スクリーンドラム6から遮断されている。仮床811が前加速ホッパ14と確実に同期振動するためには、同時に前加速ホッパ14の回転運動からも遮断されねばならない上に、固定控え812が、解放ソケット814を介して押し部材813により押し棒Pと相互変位不能に結合されねばならない。該押し部材813は、その場合、例えばリング状に回転軸線5を取囲んでもよいし、簡単な支持部材813として構成してもよい。前加速ホッパ14の回転運動から押し部材813の回転運動を遮断するための解放ソケット814は、例えばボールベアリング機構を含むか、又は相対回転運動を遮断する別の適当な形式に設計し配置することができる。特に解放ソケット814は、また図8aに示されていない解放機構814として設計することもでき、該解放機構は、例えば押し棒Pと押し床装置8との間に適宜に配置するように設計できる。
図8aに示した変化形の利点は明らかである。一方では、前加速ホッパ14又は前加速スクリーン14が、外側スクリーンドラム6の回転速度とは完全に無関係に、被処理混合物2に適合する回転振動数で駆動でき、他方では、軸方向に固体ケーク3を搬送する仮床811がスクリーンドラム6と等回転速度で回転する結果、回転軸線5を中心とする回転に関しては、仮床811とスクリーンドラム6との間に相対運動が生じない。言うまでもなく、その場合、回転速度は、既述のように、例えば押出し遠心機1のそのときの作動状態に応じて可変である。
言うまでもなく、仮床は、外側スクリーンドラム6と同期回転する多段押出し遠心機1の場合にも備えることができる。図8bに略示したのは、図8に示した2段押出し遠心機の、仮床811を有する変化形であり、この場合、前加速スクリーン141と前フィルタスクリーン10との双方が、単段、2段、多段のいずれかのスクリーンとして設計される。
図8bに示した変化形は、仮床811として設計された外側環状区域81を有し、該環状区域は、外側スクリーンドラム6と同期回転するが、回転運動に関しては前加速ホッパ14から遮断され、その結果、前加速ホッパ14又は前加速スクリーン141は、回転軸線5を中心として仮床811とは異なる速度で回転可能である。この目的のために、図8bに略示したように、仮床811は、少なくとも1つの固定控え812を介して外側スクリーンドラム6に結合されており、その場合、固定控え812は、スクリーン段12に適宜に設けられた開口143を貫通して案内され、これにより、スクリーン段12の振動運動からは遮断されている。図8bによる変化形は、言うまでもなく、3段以上の多段押出し遠心機1にも同じように転用できる。
図8bに示した変化形の利点は明らかである。一方では、前加速ホッパ14が、外側スクリーンドラム6の回転速度とは完全に無関係に、被処理混合物2に適合する回転振動数で駆動でき、他方では、軸方向に固体ケーク3を搬送する仮床811が、スクリーンドラム6又はスクリーン段12と等回転速度で回転する結果、回転軸線5を中心とする回転に関しては、仮床811とスクリーン段12との間に相対運動が生じない。言うまでもなく、その場合、回転速度は、既述のように例えば押出し遠心機1のそのときの作動状態に応じて可変である。
以上に説明し、かつ図面に略示した変化形は、任意に互いに組合わせて、実際の特定の要求を満足させるような別の実施例を構成することもでき、かつまた単段、多段いずれの押出し遠心機1にも同じように適用できることは言うまでもない。
本発明による単段以上を有するように設計可能な押出し遠心機の使用により、前フィルタスクリーンとして構成された入口ホッパから供給される混合物は、予め設定可能な周速まで前加速でき、この結果、混合物は、スクリーンドラム又はスクリーン段に衝突するさい、極めて短時間でゼロに近い周速から全速まで加速されるということがない。とりわけ、それにより粒子の破壊が避けられ、その結果、遠心加速又は半径方向加速の急激な変化に特に敏感な物質も処理可能であり、他方、極めて高い品質要求に応えられる。
更に、以上の異なる好適実施例の場合、特に低入口濃度の混合物、例えば液相の割合が50%、70%、80%、更には90%を超える混合物も処理することができるが、これは、混合物に含有される液相のかなりの部分が、既に前フィルタスクリーンで分離されるからである。特に、前加速スクリーンを付加的に使用することによって、ほとんど任意の液相含量の混合物を、複雑な方法で前脱水することなく処理可能である。したがってまた、高い液体含量の場合にも、常に被乾燥混合物は、内側スクリーン段又は外側スクリーンドラムの内周面にわたって確実に一様に分配される。このため、極めて有害なスクリーンドラムの振動やベアリング及び駆動装置の摩耗は防止され、作動時の安全問題が効果的に解消される。更に、スクリーンドラム内周面にわたって固体ケークが不均等に分布することによる固体ケークの洗浄の問題も大幅に減少する。技術的な処理の面でも、装置の面でも極めて複雑な前脱水システムの使用を、同様に避けることができ、その結果、言うまでもなく、作業コストが著しく削減される。
既述のフィルタ系が使用される場合、混合物と共に供給される液相の全量が、スクリーンドラムの最高周速まで加速される必要はもはやない。このことは、本発明の押出し遠心機のエネルギー消費量に関して、極めて好都合であり、加えて、遠心機の作業挙動全体に極めて好影響を与える。
種々のフィルタ面を相応に異なる設計にすることにより、かつまた特に、別個の駆動装置を備えた前加速ホッパ及び/又は入口ホッパを使用することにより、極めて敏感な混合物をも極めて高速回転のスクリーンドラムで処理できる一方、極めて高い品質標準を維持することができる。
前フィルタスクリーンを備えた本発明による押出し遠心機の断面図である。(実施例1) 前加速ホッパの一実施例を示す図である。 前加速ホッパの別の実施例を示す図である。 曲線状の延びを有する前加速ホッパの図である。 曲線状の延びを有する別の前加速ホッパの図である。 スクリーン段に接続された入口ホッパを備えた多段遠心機の図である。(実施例2) スクリーンドラムに接続された入口ホッパを備えた多段押出し遠心機の図である。(実施例3) 2段スクリーンとして構成された前フィルタスクリーンを備えた入口ホッパの図である。 別個の回転駆動装置を備えた入口ホッパの図である。 前加速ホッパを備えた本発明による押出し遠心機の一実施例の図である。(実施例4) 前加速スクリーンとして構成された前加速ホッパの図である。 別個に駆動可能な前加速ホッパを備えた一実施例の図である。(実施例5) 図8に示した単段押出し遠心機の、仮床を備えた変化形の図である。 図8に示した単段押出し遠心機の、仮床を備えた別の変化形の図である。
符号の説明
1 押出し遠心機
2 混合物
3 固体ケーク
4 液相
5 回転軸線
6 外側スクリーンドラム
7 混合物分配器
8 押し床装置
9,19 供給装置
10 入口ホッパ
11 捕集装置
12 スクリーン段
14 前加速ホッパ(前加速スクリーン)
16,812 固定支持部材
51 ドラム回転軸
61,121 スクリーンの目
62 スクリーンドラム内周面
81 外側環状区域
82 固定部材
83 排出口
101 荒目スクリーン
102 細目スクリーン
111 管路
112 環状開口
121 スクリーン段の目
122 スクリーン段の内周面
131 別個の駆動軸
141 前加速スクリーン
151 回転軸
812 固定控え
811 仮床
813 押し部材
814 解放ソケット

Claims (15)

  1. 混合物(2)を固体ケーク(3)と液相(4)とに分離するための押出し遠心機であって、回転軸線(5)を中心として回転可能な外側スクリーンドラム(6)と、スクリーンドラム(6)内に配置され押し床装置(8)を有する混合物分配器(7)とを含み、該押し床装置が、固体ケーク(3)を排除可能に配置かつ設計され、かつまた供給装置(9)を含んでおり、該供給装置が、押し床装置(8)による固体ケーク(3)の排除で生じる空所(R)内へ混合物(2)を混合物分配器(7)を介して供給し、更に前記供給装置(9)が入口ホッパ(10)を含み、該入口ホッパが、押し床装置(8)に向かって事実上末広がりに延びている形式のものにおいて、
    前記入口ホッパ(10)が、混合物(2)から液相(4)を前分離するための前フィルタスクリーンとして設計されていることを特徴とする押出し遠心機。
  2. 前記前フィルタスクリーン(10)が、押し床装置(8)の方向へ円錐形に拡大しつつ事実上一定の開角(α)で延びている、請求項1に記載された押出し遠心機。
  3. 前記前フィルタスクリーン(10)が曲線状の延びを有し、かつ該前フィルタスクリーンの前記開角(α)が押し床装置(8)の方向へ拡大している、請求項1又は請求項2に記載された押出し遠心機。
  4. 前記前フィルタスクリーン(10)が曲線状の延びを有し、該前フィルタスクリーン(10)の前記開角(α)が押し床装置(8)の方向へ減少している、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  5. 捕集装置(11)が、前記前フィルタスクリーン(10)から液相(4)を捕集し排出するために備えられている、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  6. 前記押出し遠心機が、スクリーンドラム(6)内に配置された少なくとも1つのスクリーン段(12)を有する多段遠心機として設計され、該スクリーン段に前記前フィルタスクリーン(10)が備えられている、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  7. 前記前フィルタスクリーン(10)がスクリーンドラム(6)に設けられている、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  8. 前記前フィルタスクリーン(10)が荒目スクリーン(101)と細目スクリーン(102)とを備えた2段スクリーンとして設計されている、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  9. 前記入口ホッパ(10)が駆動軸(131)を中心として回転可能に配置され、かつ駆動装置(31)によって駆動軸(131)を中心として予め設定可能な速度で回転可能である、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  10. 前記混合物分配器(7)が前加速ホッパ(14)を含み、該前加速ホッパが、事実上一定の前加速角度(β)で供給装置(9)の方向へ円錐形に拡大する形で延びている、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  11. 前記前加速ホッパ(14)が曲線状の延びを有し、該前加速ホッパの前記前加速角度(β)が供給装置(9)の方向に拡大している、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  12. 前記前加速ホッパ(14)が曲線状の延びを有し、該前加速ホッパ(14)の前記前加速角度(β)が供給装置(9)の方向へ減少している、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  13. 前記前加速ホッパ(14)が前加速スクリーン(141)として設計されており、混合物分配器(7)のところに、液相(4)の排出用に捕集装置(15)が設けられている、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  14. 前記前加速スクリーン(141)が荒目フィルタと細目フィルタとを有する2段フィルタとして設計されている、請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
  15. 前記前加速ホッパ(14)が、回転軸(151)を中心として予め設定可能な回転速度で回転駆動装置(15)によって回転可能となるように設計かつ配置されている、請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載された押出し遠心機。
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