JP2004351299A - 脈動電圧発生ユニット - Google Patents

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Noboru Horiguchi
昇 堀口
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Abstract

【課題】コロナ放電効率の向上や電位治療の治療効果向上に有効な脈動電圧発生ユニットを提供する。
【解決手段】密閉ケース内に設けられた第1,第2の少なくとも2組の電極間に多孔質の石材を充填し、それらを所定の湿度レベルに維持して充放電可能な脈動電圧発生手段を構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、放電型マイナスイオン発生装置の放電電極や電位治療器の治療用電極等に印加するに適した脈動電圧を形成する脈動電圧発生ユニットの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば従来の放電型マイナスイオン発生装置は、一般に図20に示すように構成されている。
【0003】
図20中、符号1は、例えばAC電源10からのAC電圧100Vを所定のDC電圧(+12V)に変換する交直変換手段であるACアダプター(AC/DC変換器)、2は同DC電圧を所定の高負電圧(−6KV)に昇圧する昇圧手段である高圧ユニット(昇圧トランス)、4は、同高負電圧に基いてコロナ放電を生じさせる放電電極である。放電電極4は、例えば第1の放電電極と第2の放電電極とからなり(図示省略)、第1の放電電極はアースライン13を介して上記ACアダプター1および高圧ユニット2間のアース電源ライン−0(V)に、また第2の放電電極は、直流高負電圧供給ライン12を介して上記高圧ユニット2の出力端に接続されている。
【0004】
そして、それら第1,第2の放電電極間に電界が印加されると、それら相互の間で高電界部分を形成し、コロナ放電が生じる。
【0005】
そして、それにより所定量のマイナスイオンが発生する。同放電電極4は、例えばファンFを備えた空気吹出通路(通路構造は図示省略)の下流側に設けられ、発生したマイナスイオンは同空気吹出通路を介して空気Aとともに室内等に吹き出される(例えば略類似構造のものとして特許文献1のものを参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平06−142217号公報(第1−9頁、図1−11)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のように単に昇圧手段によって昇圧した直流の高負電圧を上述した第1,第2の放電電極間に印加するのみでは、必ずしも当該第1,第2の放電電極部分で安定したコロナ放電が発生しない。したがって、マイナスイオンの発生効率も悪く、十分な量のマイナスイオンが得られない。
【0008】
一方、最近では上記同様のメカニズムを利用して、人体の患部に電界電位を与え、血行促進等の治療効果を図る電位治療器も多く提供されるようになっている。
【0009】
このような電位治療器の場合にも、一対の導子極板部分で生じる電位の変化パターンが治療効果を大きく作用するが、これまでのところ、必ずしも適切な電位変化を実現したものは提供されていない。
【0010】
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、簡単かつ低コストな構成により、コロナ放電効率の向上や電位治療効果の向上に有効な脈動電圧を発生させることができる脈動電圧発生ユニットを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、該目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0012】
(1) 第1の課題解決手段(請求項1の発明)
本願発明の第1の課題解決手段は、密閉ケース内に設けられた第1,第2の少なくとも2組の電極間に多孔質の石材を充填し、それらを所定の湿度レベルに維持して構成されていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、所定の湿度レベルの下における吸湿性能の高い多孔質の石材の水分保持性能による導電体機能と同条件の下における多数の気孔部を有する多孔質の石材の誘電体機能とにより、所定の抵抗成分および容量成分によるRC発振回路作用が生じ、それによってマイナスイオン発生のためのコロナ放電や電位治療のための効果的な脈動電圧形成作用が得られる。
【0014】
しかも、電極間に多孔質の石材を充填した構成となっていることから、極めて絶縁耐力が高く、相当に高圧でも安定した性能を発揮する。
【0015】
(2) 第2の課題解決手段(請求項2の発明)
本願発明の第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、密閉ケース内の多孔質の石材は、所定の湿度条件下において適切な抵抗成分および容量成分を有し、脈動電圧を形成するに有効なRC発振回路として機能するように構成されている。
【0016】
このような構成によれば、所定の周波数成分の適切な脈動電圧が得られるようになり、安定したコロナ放電が効率良く発生し、また電位治療に効果的な電位変化が生じるするようになる。
【0017】
しかも、そのR,Cの値は、設定される湿度値如何によって比較的容易に調整することができる。
【0018】
(3) 第3の課題解決手段(請求項3の発明)
本願発明の第3の課題解決手段は、上記第1又は第2の課題解決手段の構成において、多孔質の石材は、その結晶粒部分にも気孔を備えたものであることを特徴としている。
【0019】
このような構成によれば、多孔質の石材の結晶粒部分の気孔部を通して、より有効な吸湿機能、水分保持機能が発揮され、それによる導電回路が適当な抵抗成分を持つようになるので、必要な抵抗値を確保することができる。その結果、より以上に効果的な脈動電圧形成作用が得られ、より高効率のコロナ放電や電位変化が生じる。
【0020】
(4) 第4の課題解決手段(請求項4の発明)
本願発明の第4の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成において、所定の湿度レベルは、常温下で62%前後の湿度値であることを特徴としている。
【0021】
このような、上記密閉ケース内の多孔質の石材の湿度が常温下で62%前後の場合が、同多孔質の石材部分を通して生じるRC発振作用が最も活発になり、より一層効果的な脈動電圧形成作用が得られ、より高効率のコロナ放電や電位変化が生じる。これらのことは、実験結果により確認された。
【0022】
【発明の効果】
以上の結果、本願発明の脈動電圧発生ユニットによると、簡単かつ低コストな構成で、コロナ放電の発生効率を有効に向上させることができる。したがって、マイナスイオンの発生効率をも有効に向上させることが可能となり、高性能のマイナスイオン発生装置を提供し得るようになる。また、電位治療器の電極部の電位変化を効果的なものとすることができ、治療効果の高いものとすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1〜図17は、本願発明の実施の形態1に係る脈動電圧発生ユニットおよび同脈動電圧発生ユニットを備えて構成されたマイナスイオン発生装置の構成および作用を示している。
【0024】
先ず図1は、同マイナスイオン発生装置の全体的な構成を示すもので、符号1は、AC商用電源10の電源電圧AC100(V)をDC電圧+12(V)に変換する整流器およびトランスを組み合わせた交直変換手段であるACアダプター(AC/DC変換器)、2は、DC電圧+12(V)を−6(KV)の直流高負電圧に昇圧する昇圧手段である高圧ユニット(直流高負電圧発生器)、3は、安定したコロナ放電を発生させるための脈動電圧発生ユニット、4は、コロナ放電を生じさせる放電電極である。
【0025】
先ず、上記ACアダプター1は、例えば家庭用AC電源10からの入力電源(AC100V)を上述のように直流電圧DC(+)12(V)に変換して出力する。また上記高圧ユニット2は、上記ACアダプター1から出力される直流電圧DC(+)12Vを全波倍電圧方式により、例えば−6(KV)程度の負の高電圧に昇圧し、同−6(KV)の高負電圧(図11参照)を直流負電圧供給ライン11を介して上記脈動電圧発生ユニット3に出力し、同脈動電圧発生ユニット3を通して安定かつ効率的なコロナ放電を発生させるに適した波高値が安定した所定の周波数特性の脈動電圧(図12および図13参照)に変化させた後に、上記放電電極4に印加する。
【0026】
上記脈動電圧発生ユニット3は、例えば図2に詳細に示されるように、例えば有底箱型の本体部31、同本体部31上端の開口部に嵌合されるキャップ部32よりなるアクリル等合成樹脂製の方形箱形の非導電性ケース3aを有し、該非導電性ケース3a内の方形空間部の相互に対向対面する端部側に導電性金属部材(例えばステンレス、銅など)よりなる第1,第2の電極板3c,3dを設ける一方、さらにそれらの間の方形空間部内に、予じめ所定の設定湿度(好ましくは常温下で62%前後)に厳格に湿度管理された、例えば気孔率76%前後、吸水率150%前後の天然軽石等の多数の多孔質の石材3e,3e・・・を均一に充填し、同所定の設定湿度レベル(62%前後)に維持されるように正確に湿度設定した上で、キャップ部32で密閉状態にシールして構成されている。
【0027】
すなわち、上記天然軽石等の多孔質の石材3e,3e・・・は、例えば粒径の揃った原料状態のものを水により洗浄して不純物等を取り除き、その後水切りをして乾燥させ、厳格に湿度管理された環境下で適切に湿度調節して、上記所定の設定湿度(常温下で62%前後)の製品状態に保持して置く。そして、それらを同環境下で上記本体部31内に一定量均一に収納充填し、最後に上記キャップ部32を嵌合した後、例えば熱融着等のシール手段で密閉状態にシールすることにより、上記最適な湿度レベルに保持する。
【0028】
この多孔質の石材3e,3e・・・の湿度管理は、後述する放電電極4部分で安定した効率の良いコロナ放電を生ぜしめるための所定の周波数特性の放電用印加電圧(脈動電圧)を形成させるのに非常に重要である。
【0029】
そして、同脈動電圧発生ユニット3の上記第1の電極板3cは、上記直流負電圧供給ライン11を介して上記高圧ユニット2の出力端子−6(KV)に接続されている一方、上記第2の電極板3dは、放電用印加電圧供給ライン12を介して上記放電電極4の後述する第2の放電電極42(図5および図7参照)に接続されている。
【0030】
このように構成された脈動電圧発生ユニット3は、そのインピーダンス−周波数特性を測定して見ると、インピーダンスは周波数に反比例して緩やかな曲線を描いて低下する。一方、低周波域におけるコンダクタンスGは、1.6×10−8S(=60MΩ)で、周波数の増加に伴って指数的に上昇し、キャパシタンスCは、15PFから徐々に低下し、3PFに収束する(図9参照)。つまり、当該脈動電圧発生ユニット3のインピーダンスは、誘電体である上記第1,第2の電極41,42間の多孔質の石材3e,3e・・・の性質による周波数特性を有し、基本的な特性として容量性(数PF)を示すが、第1,第2の電極板3c,3d間に設けられた上記のような常温下で62%の湿度状態に維持されている多数の多孔質の石材3e,3e・・・の水分保持率による導電性をも示し、同多孔質の石材3e,3e・・・を通して、所定の大きさの抵抗成分Rと所定の大きさの容量成分Cを含み、脈動電圧発生ユニット3部分は例えば図10の等価回路に示すよようなRC並列発振回路を構成している(図10のCは直流電源側の内部容量、Zは同直流電源側の内部インピーダンス、iはコロナ放電電流、iは脈動電圧発生ユニット3の抵抗成分Rを介して流れる直流電流を示す)。
【0031】
すなわち、上記のような脈動電圧発生ユニット3の構成では、上記62%前後の高湿度環境下における多孔質の石材3e,3e・・・そのものの多数の気孔部の内の細径のものおよび同石材3e,3e・・・の結晶粒部分の細かい気孔部を通して、より有効な吸湿機能、水分保持機能が発揮され、それによる導電通路が適当な抵抗成分Rを持つようになるので、RC並列発振回路を形成するのに必要な抵抗値を確保することができる一方、同高湿度状態における多孔質の石材3e,3e・・・が適切な誘電体として作用し、必要な容量値Cを確保することができ、それらによって第1,第2の放電電極3c,3d間に多数のRC並列回路の複合体よりなるRC並列発振回路が形成される。
【0032】
そして、上記高圧ユニット2からの直流電圧(−6KV)は、その抵抗成分Rを介して第2の放電電極42に印加される一方、第1,第2の放電電極41,42部分で生じる高周波のコロナ放電電流は、電源内部の容量C、石材3e,3e・・・部の容量C、電極間通路を介した閉回路を流れる。それによって例えば図11に示すような高圧ユニット2からの入力電圧に対して図12および図13に示すような効果的な脈動電圧形成作用が得られ、より高効率のコロナ放電を生じる。
【0033】
このように第2の放電電極42に印加する電圧を脈動電圧に形成すると、放電電極41,42の周囲の空間電荷の影響を受けることなく、放電効率が向上し、マイナスイオンの発生量が増えることは、測定実験の結果からも十分に知見されている。
【0034】
一般にコロナパルス電流の帰還回路(通常は側路コンデンサを使用)が存在せずに安定なコロナパルスの発生は考えられないが、上記構成の場合には、複数のRC回路が複合されていることから、それらの何れかがコロナパルス電流の帰還回路を形成することになり、安定したコロナ放電が継続される。
【0035】
また、それと同時に上記第1,第2の電極板3c,3d間に、上記高圧ユニット2から−DC6(KV)が印加されると、それらの間で放電が生じ、そこで発生するマイナス電荷をもつ電子(e)が上記軽石等の多孔質の石材3e,3e・・・に衝突し、その衝撃エネルギーにより、当該石材の結晶粒A,A・・・中に束縛されていた電子が、きわめて効率良く遊離して移動自在な電子およびマイナスイオンに変化し、これが後述するようなブラウン運動を経て、他方側の電極板に集められ、その出力端子側からは所定の周期の脈動電圧が出力される。
【0036】
今、例えば一般的な天然軽石の場合を例に取り、その組成を蛍光X線分析法によって調べた。その結果、主成分として酸素(O)が44%(wt)、けい素(Si)が32%(wt)、アルミニウム(Al)が9.8%(wt)、炭素(C)が3.8%(wt)、鉄(Fe)が3.7%(wt)であった。このほかに微量元素として、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、マグネシウム(Mg)などが含まれていた。一方、走査型電子顕微鏡を用いて、同軽石内部の構造を調べてみると、例えば図3に示すように、結晶粒A,A・・・そのものにも大小無数の気孔(または空孔)H,H・・・が存在していることが分った。また、結晶粒A,A・・・同士の間の境界部S,S・・・にも隙間がある。
【0037】
一般に金属材料では、結晶中の結合様式が金属結合であるため、その構成原子の最外殻の電子が自由に動きまわることができ、すなわち自由電子をもっているため導電体として電気を良く通すことができる。もちろん、容量成分も含まない。しかし、該天然軽石のような鉱石では、酸素やけい素、アルミニウム、炭素、鉄などを主成分とする共有結合であるため、その電気伝導性は同金属材料に比べてはるかに低い。
【0038】
そして、上記のように、天然軽石の内部には大小無数の気孔(または空孔)H,H・・・が存在しているために、上記第1,第2の電極板3c,3d間で所定量の容量性を示す一方、例えば図4に示すように、その構成原子あるいはイオンが電荷によるエネルギーを受けて比較的自由に動くことができる。つまり、ある程度の電気伝導性、すなわち若干の抵抗成分Rを持つことになる。しかも、同気孔(または空孔)H,H・・・内での原子あるいはイオンの動きは、以下に述べたような不規則なブラウン運動となる。
【0039】
したがって、上記のように第1,第2の電極板3c,3dに、上述の高圧ユニット2から高負電圧(−)6(KV)が印加されると、それらの間で放電が生じ、該放電により生じた電子(e−)が多孔質の石材3e,3e・・・に衝突する。そして、その時の衝撃エネルギーにより同多孔質の石材3e,3e・・・の結晶粒A,A・・・中に束縛されていた電子が遊離し、電子とプラス/マイナスの初期イオンができる。該初期イオンはいくつかの化学反応を経て、核イオンとなる。その後、さらに上記気孔(または空孔)H,H・・・内を動きまわる電子の数またはイオンの数が増え、それによって多孔質の石材3e,3e・・・の電気伝導性がさらに高くなる。しかも、多数連続する気孔(または空孔)は空胴と同じであるから、当該電子またはイオンが、気孔(または空孔)H,H・・・内で、図4のような活発なブラウン運動をしながら他端側電極板3d方向に移動する。
【0040】
そして、それによっても同他端側電極板3dからは所定の周期の脈動電圧が発生する。
【0041】
もし、上記石材3e,3e・・・を導電性の良い金属材料に置き換えた場合、金属がもつ自由電子によって上記高圧ユニット2からの出力が、そのまま上記脈動電圧発生ユニット3の出力となり、抵抗成分はあるが、金属内は上述のような気孔(又は空孔)がないために、容量成分がなく、電子のブラウン運動も生じない。
【0042】
一方、上記多孔質の石材3e,3e・・・を上記軽石等の多孔質の石材以外の鉱石(例えばトルマリン)におきかえた場合、上述のような吸湿性および水分保持能力に欠け、導電性が低すぎて有効な抵抗成分がなく、電子の移動が起こらなかったり、また気孔(または空孔)が存在しないために容量成分がなく、上述のような作用を果たす誘電体として適さない。また上述のようなブラウン運動も生じない。
【0043】
また、以上のような構成では、上記のように脈動電圧発生ユニット3の多孔質の石材3e,3e・・・部分が多数のRC並列回路複合体を形成しており、それらの一部が複合的に帰還回路を形成するために、コロナ放電時のコロナパルスの発生周期や波高値も、例えば脈動電圧発生ユニット3を有しない図14および図15の場合に比較して、図16および図17のように安定したものとなる。これは、上記脈動電圧発生ユニット3が、所定の容量成分をもち、上記直流電源側の容量を打ち消し、側路コンデンサの役割を果たしているからであると考えられる。
【0044】
また、実際のコロナパルスの測定結果によると、上記脈動電圧の脈動周期の2〜3周期毎に確実にコロナパルスの発生が観測され、上記脈動周期そのものも安定したコロナ放電を生じさせることに対して、有効に寄与しているものと判断される。
【0045】
一方放電電極4は、例えば図5〜図8に詳細に示しているように、第1の放電電極41と第2の放電電極42との2組の電極よりなり、第1の放電電極41は、アース端子41bおよびアースライン13を介して上記ACアダプター1および高圧ユニット2間のアース電源ライン−0(V)に接続されている(接地)。
【0046】
これら第1,第2の放電電極41,42の電極部41a,42aは、例えば図5、図8に示されているように、SUS304等の所定の長さの導電性金属プレート(例えばステンレスプレート)40aを芯材とし、その外周に所定の合成繊維織物40bの多数本の繊維40c,40c・・・に対して導電性の金属メッキ(例えばニッケル、銅等)を施した所定の繊維メッキ織物(例えばアクリル系繊維メッキ織物等)を貼設一体化したものよりなっており、それらの間に電界が印加されると、同多数本の導電性を付与された繊維40c,40c・・・、40c,40c・・・同士が相互に線状に長く延びて多数本の針状電極として機能し、それら相互の間で極部的で極端な高電界部分を形成し、電極面の略全体の広い領域に亘って放電時の放出電子の電離能を抑制する空間電荷の影響を受けない多数の安定したコロナ放電が効率良く生じる。
【0047】
これにより多量のマイナスイオンが、極めて効率良く発生する。
【0048】
そして、これら第1,第2の放電電極41,42の内、上記アース側第1の放電電極41の電極部41aは、例えば図5に示すように、水平状態に設置される一方、高負電圧第2の放電電極42は、その中間部の下方側に所定の距離を置いて垂直に設置され、両者は、全体として略T字形状となるように組み合わされている。
【0049】
このように両者が全体として略T字形状となるように組み合わされると、針状電極機能による先端側ピンポイントでの放電と電極面相互での放電との広い領域での均一かつ効率的なコロナ放電が可能となり、極部的な不平等電界も生じやすくなるので、コロナ放電の放電効率が向上する。
【0050】
そして、このように構成された放電電極4は、例えば図1に示すように、ファンFを備えた空気吹出通路(通路構造は図示省略)の下流側に設けられ、上記発生したマイナスイオンは同空気吹出通路を介して空気Aとともに室内等に吹き出される。
【0051】
そして、その場合に、上記のように放電電極をT字型に構成した場合、当該空気吹出通路の通路断面積に対して均等かつ広い放電対応面積を有して設置することができるようになる。その結果、吹き出される空気中に、より均一にマイナスイオンを混入させることができる。
【0052】
以上のように、本願発明は、密閉ケース内に設けられた第1,第2の少なくとも2組の電極間に多孔質の石材を充填し、それらを所定の湿度レベルに維持して構成されていることを特徴としている。
【0053】
このような構成によれば、所定の湿度レベルの下における吸湿性能の高い多孔質の石材の水分保持性能による導電体機能と同条件の下における多数の気孔部を有する多孔質の石材の誘電体機能とにより、所定の抵抗成分および容量成分によるRC発振回路作用が生じ、それによってマイナスイオン発生のためのコロナ放電や電位治療のための効果的な脈動電圧形成作用が得られる。
【0054】
しかも、電極間に多孔質の石材を充填した構成となっていることから、極めて絶縁耐力が高く、相当に高圧でも安定した性能を発揮する。
【0055】
また本願発明は、上記の構成において、密閉ケース内の多孔質の石材は、所定の湿度条件下において適切な抵抗成分および容量成分を有し、脈動電圧を形成するに有効なRC発振回路として機能するように構成されている。
【0056】
このような構成によれば、所定の周波数成分の適切な脈動電圧が得られるようになり、安定したコロナ放電が効率良く発生し、また電位治療に効果的な電位変化が生じるするようになる。
【0057】
しかも、そのR,Cの値は、設定される湿度値によって比較的容易に調整することができる。
【0058】
また本願発明は、上記の構成において、多孔質の石材が、その結晶粒部分にも気孔を備えたものであることを特徴としている。
【0059】
このような構成によれば、多孔質の石材の結晶粒部分の気孔部を通して、より有効な吸湿機能、水分保持機能が発揮され、それによる導電回路が適当な抵抗成分を持つようになるので、必要な抵抗値を確保することができる。その結果、より以上に効果的な脈動電圧形成作用が得られ、より高効率のコロナ放電や電位変化が生じる。
【0060】
また本願発明は、上記の構成において、上記所定の湿度レベルが、常温下で62%前後の高湿度値であることを特徴としている。
【0061】
このような、上記密閉ケース内の多孔質の石材の湿度が常温下で62%前後の高湿度の場合が、上記多孔質の石材部分を通して生じるRC発振作用が最も活発になり、より一層効果的な脈動電圧形成作用が得られ、より高効率のコロナ放電や電位変化が生じる。これらのことは、実験結果によっても確認された。
【0062】
以上の結果、本願発明の脈動電圧発生ユニットによると、簡単かつ低コストな構成で、コロナ放電の発生効率を有効に向上させることができる。したがって、マイナスイオンの発生効率をも有効に向上させることが可能となり、高性能のマイナスイオン発生装置を提供し得るようになる。また、電位治療器の電極部の電位変化を効果的なものとすることができ、治療効果の高いものとすることができる。
【0063】
(実施の形態2)
次に図18は、上記脈動電圧発生ユニット3の構成を変更した本願発明の実施の形態2に係るマイナスイオン発生装置の同ユニツト部の構成を示している。
【0064】
以上に述べたように、マイナスイオン発生装置の放電電極4部分で、多量のマイナスイオンを効率良く発生させるためには、同放電電極4部分で安定したコロナ放電が継続して生じることが必要である。
【0065】
そして、そのためには上述した放電電極4の第1,第2の放電電極41,42の構造が重要であることはもちろんであるが、上述の説明から明らかなように、それにも増して同第1,第2の放電電極41,42間に印加される放電用の印加電圧が重要である。
【0066】
そして、この放電用印加電圧は、上述のように所定の周期の脈動電圧であることが好ましい。
【0067】
この脈動電圧の発生性能およびその安定度は、上述した脈動電圧発生ユニット3の性能如何にかかっている。
【0068】
そこで、この実施の形態では、例えば図18に示されるように、上記実施の形態1同様の非導電性ケース3a内の方形空間を、所定の長さの仕切板3bによって通路長の長い平面U状の空間に仕切り同平面U状の空間内に、実施の形態1の場合と同じように天然軽石等の多孔質の石材3e,3e・・・を充填するが、そのU状空間の両端側に、第1,第2の電極板3c,3dを、図示のように相互に90°位置を変えて、それら第1,第2の電極板3c,3dの電極面同士が通路を介して直接対面しないようにして設けられている。
【0069】
このような構成によれば、放電時の沿面距離、放電ギャップを十分に取ることができるようになるので、絶縁破壊を生じさせることなく、より高電圧での効果的かつ安全な放電を可能とすることができる。その結果、脈動電圧発生性能が向上する。
【0070】
また、放電による電子(e)の放出効果が高くなる。また、放電通路がU状となっており、全体として十分に小型の非導電性ケース3aでありながら、その中に十分に長いイオン生成に有効な通路長の多孔質石材3e,3e・・・の充填空間が形成され、効果的なブラウン運動を行わせることができる通路が実現される。
【0071】
(実施の形態3)
次に図19は、上述のものと同様の脈動電圧発生ユニット3を、例えば電位治療器に適用した本願発明の実施の形態3の構成を示している。
【0072】
上述のような脈動電圧発生作用を有する本願発明の脈動電圧発生ユニットは、以上のようなマイナスイオン発生装置の他にも種々の装置への応用が可能であり、例えばこの実施の形態では、第1,第2の電位治療用の導子極板51,52を備えた電位治療器に対して適用した場合の例が示されている。
【0073】
図19中、AC電源10、ACアダプター1から、高圧ユニット2、脈動電圧発生ユニット3までの部分は、上記実施の形態1のマイナスイオン発生装置の構成と基本的に同様であるが、第1,第2の放電電極41,42の部分が、導電性の金属板を布で覆ったマット構造の第1,第2の電位治療用の導子極板51,52に変わっている。
【0074】
そして、第1の導子極板51は、アースライン13を介して上記ACアダプター1および高圧ユニット2間のアース電源ライン−0(V)に接続されている(接地)。
【0075】
また、第2の導子極板52は、直流高負電圧供給ライン12を介して上述の脈動電圧発生ユニット3の出力端に接続されている。
【0076】
この結果、例えば第1,第2の導子極板51,52間に位置せしめられた人体の患部(例えば腕部や脚部等)Mには、脈動電圧による末梢神経刺激効果の高いパルス状の電界電流が流れ、血行促進、体温上昇、代謝性向上等の有効な治療効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の脈動電圧発生ユニットおよび同脈動電圧発生ユニットを使用して構成した実施の形態1のマイナスイオン発生装置の全体的なシステム構成を示すブロック図である。
【図2】同マイナスイオン発生装置における脈動電圧発生ユニットの構成を示す断面図である。
【図3】同脈動電圧発生ユニット内部の石材部分の構成を示す拡大イメージ図である。
【図4】同脈動電圧発生ユニットの石材部分でのイオンの移動作用を示す説明図である。
【図5】上記マイナスイオン発生装置の放電電極部分の全体構成を示す縦断面図である。
【図6】同装置の放電電極部分の第1の放電電極の構成を示す斜視図である。
【図7】同装置の放電電極部分の第2の放電電極の構成を示す斜視図である。
【図8】同装置の放電電極部分の詳細な構成を示す水平断面図である。
【図9】上記脈動電圧発生ユニットのコンダクタンス−周波数特性を示す図である。
【図10】上記マイナスイオン発生装置の構成を示す電気的な等価回路である。
【図11】上記脈動電圧発生手段への高圧ユニットからの入力電源電圧(−6KV)の波形(20μs/div)を示す図である。
【図12】上記脈動電圧発生ユニットの出力波形(2ms/div)を示す図である。
【図13】上記図12の出力波形の拡大図(100μs/div)である。
【図14】上記図1の回路で脈動電圧発生ユニットがない場合のコロナパルス電流の波形図(μs)である。
【図15】上記図14の波形の拡大図(ns)である。
【図16】上記図1の回路で脈動電圧発生ユニットがある場合のコロナパルス電流の波形図(μs)である。
【図17】上記図16の波形の拡大図(ns)である。
【図18】本願発明の実施の形態2における脈動電圧発生ユニットの構成を示す一部切欠斜視図である。
【図19】本願発明の脈動電圧発生ユニットを使用して電位治療器を構成した本願発明の実施の形態3の構成を示している。
【図20】従来のマイナスイオン発生装置の全体的なシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1はACアダプター、2は高圧ユニット、3は脈動電圧発生ユニット、3aは非導電性ケース、3cは第1の電極板、3dは第2の電極板、3eは多孔質の石材、4は放電電極、31は本体部、32はキャップ部、41は第1の放電電極、42は第2の電極、51は第1の導子極板、52は第2の導子極板である。

Claims (4)

  1. 密閉ケース内に設けられた第1,第2の少なくとも2組の電極間に多孔質の石材を充填し、それらを所定の湿度レベルに維持して構成されていることを特徴とする脈動電圧発生ユニット。
  2. 密閉ケース内の多孔質の石材は、所定の湿度条件下において適切な抵抗成分および容量成分を有し、脈動電圧を形成するに有効なRC発振回路として機能するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脈動電圧発生ユニット。
  3. 多孔質の石材は、その結晶粒部分にも気孔を備えたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の脈動電圧発生ユニット。
  4. 所定の湿度レベルは、常温下で62%前後の湿度値であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の脈動電圧発生ユニット。
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