JP2004351040A - 皮膚炎用マスク体 - Google Patents
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Abstract
【課題】顔は勿論のこと首の部分をも覆うことができながらも、髪の毛にできる限り干渉しない状態で装着することができる皮膚炎用マスク体を提供する点にある。
【解決手段】目と鼻と口を露出させることができる開口1A,1Bが形成された顔を覆うフェイス部1と、フェイス部1の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う左右横側部2,2と、フェイス部1及び横側部2,2の下端から連設されて首を覆う筒状のネック部3とから、皮膚炎用マスク体を構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】目と鼻と口を露出させることができる開口1A,1Bが形成された顔を覆うフェイス部1と、フェイス部1の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う左右横側部2,2と、フェイス部1及び横側部2,2の下端から連設されて首を覆う筒状のネック部3とから、皮膚炎用マスク体を構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてアトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚炎や各種湿疹性疾患の炎症の悪化防止に用いるための皮膚炎用マスク体に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記皮膚炎用マスク体は、特にアトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚炎や各種湿疹性疾患の方が就寝中に、無意識のうちに顔や首などの痒い部分を指の爪で掻いてしまい、引っ掻き傷が発生したり、炎症が悪化してしまうことを回避するために装着するものである。
そして、このような皮膚炎用マスク体としては、首の全周囲を覆うと共に顔面の全体を覆うことができる表裏2枚のマスク部からなる二重マスクが既に提案されている。具体的には、各マスク部が、目と口が開口されたフェイス部とこのフェイス部の下端に縫いつけられた帯状の首部とからなり、それら表裏2枚のマスク部を重ね合わせて表側のマスク部のフェイス部を顔面に固定するための3枚のテープを備えさせている。そして、前記二重マスクを装着する場合には、まず首部を首に巻き付けて面ファスナーにて首部の両端を連結固定した後、顔面を覆った状態のフェイス部の上端の左右に一端が連結された2枚のテープを頭頂部で交差するようにX字状に後頭部側へ持っていき、それら2枚のテープの他端を首部に面ファスナーにて連結固定し、前記フェイス部の左右横側部同士を残りの3枚目のテープにて後頭部を水平方向で横切る状態で連結して、マスクを顔面に固定することができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−194430号公報(図1〜図8参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、表側のマスク部と裏側のマスク部にて二重構造のマスクを構成していることや、帯状の首部を巻き付けて首の後方で一部重合した部分を面ファスナーにて連結して筒状の首部を構成するものであるため、マスクを装着するための時間が多くかかるだけでなく、多数の部品点数を必要とし、コスト高になる不都合もあった。
又、裏側のマスク部を吸湿性に富んだ材料にて製作しているものの、二重構造のマスクは装着感が悪く、しかも装着した状態において首部の後側において重合した部分に違和感があるため、特にマスクを付けて就寝し難いものであった。
又、フェイス部を顔に固定するための3つのテープをフェイス部から後頭部にかけて巻回しなければならないため、髪の毛がテープにて押し付けられた状態になり、圧迫感を受けるだけでなく、髪の毛に癖を付けてしまう結果、フェイス部を付けることが非常に敬遠されがちになり、改善の余地があった。
【0005】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、顔と首とを迅速に覆った状態にすることができながらも、違和感が少なく、しかも髪の毛にできる限り干渉しない状態で装着することができる安価な皮膚炎用マスク体を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆う伸縮自在なフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う伸縮自在な左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設されて首を覆うことができる伸縮自在な材料でなるネック部とから、皮膚炎用マスク体を構成した。
上記のようにネック部を備えているから、就寝中に首を掻いても引っ掻き傷が発生したり、炎症している部分が悪化することを抑制することができる。しかも、伸縮自在なネック部と左右の耳まで覆う左右の伸縮自在な横側部と伸縮自在なフェイス部とを一体化するように連設することによって、耳による係止作用とネック部によるある程度の引っ張り作用を発揮させることで、後頭部を上下方向及び水平方向から巻回するような大掛かりなテープなどを用いなくても、顔を覆っているフェイス部を張った状態で固定することができるから、フェイス部が顔からずれてしまうことを回避することができる。つまり、髪の毛に必要最小限の干渉で皮膚炎用マスク体を固定することができるのである。
【0007】
前記ネック部を、頭を通して首を覆うことができる筒状に構成することによって、ネック部を頭に通すだけでネック部を首に装着することができる。
【0008】
前記ネック部が、前記左右横側部の遊端部から下方にほぼ真っ直ぐ下ろした垂線から首の前側を覆う前側ネック部と、この前側ネック部の後端同士を連結すると共に首の後側を覆う後側ネック部とからなり、前記フェイス部と前記左右横側部と前記前側ネック部とが一体化され、前記前側ネック部の後端のそれぞれに前記後側ネック部の前端を縫いつけることによりマスク体を構成してもよい。前記フェイス部と左右横側部と前側ネック部とを一体化するとは、一枚の生地にて構成する場合や、複数枚(二枚以上)の生地を縫い合わせる場合を含むものである。又、場合によっては、ほぼ同一の大きさを有する二枚の生地(薄いものが好ましい)を重ね合わせる、あるいは一枚の生地を二つ折りにして重ね合わせた状態で縫い合わせることによって、フェイス部と左右横側部と前側ネック部とを構成することもできる。前記のようにフェイス部と左右横側部と前側ネック部とを1枚の生地で構成する場合には、縫いつける箇所を必要最小限に抑えることができる。
【0009】
前記ネック部の下端から少なくとも肩及び胸を覆うための上半身部を連設することによって、痒い部分が肩や胸まで達している方にとって有利になる。
【0010】
前記フェイス部の左右側部の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分を覆うための後方部を連設することによって、顔からフェイス部がより一層位置ずれし難くなり、補助的に用いるベルトなどを不要にすることができる。
【0011】
目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆うフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設され、かつ、頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な材料でなる筒状のネック部とからなり、前記フェイス部をそれの上端の複数箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルトを備えさせることによって、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成しない場合でも、フェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、又、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成した場合には、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルトにて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができる。
【0012】
前記ベルトが、前記フェイス部の上端のうち、額の直上方から頭頂部側へ引き上げる前方ベルト部と、該フェイス部の上端のうち、左右両側の直上方から頭頂部側へ引き上げる左右ベルト部とからなり、前記前方ベルト部の頭頂部側端部及び左右ベルト部それぞれの頭頂部側端部を一箇所で連結している。
上記のように頭頂部側の一箇所で連結された3つのベルト部から構成することによって、髪の毛に対する干渉(接触)を必要最小限に抑えながらも、それらによる引き上げ作用を的確に発揮させることができる。
【0013】
前記フェイス部の上端部の左右側部に前後方向に長いスリットを形成し、前記ベルトの左右ベルト部を前記スリットに前後方向に移動自在な状態で貫通している。
上記のようにフェイス部に対する左右ベルト部の前後方向での位置をスリットを介して調節することができるから、人によって耳の位置が異なっている場合でも、それをスリットにて吸収させて皮膚炎用マスク体を的確に顔面にフィットさせることができるようになっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に、本発明の皮膚炎用マスク体(以下、単にマスク体という)が示されている。このマスク体は、顔を覆う伸縮自在なフェイス部1と、このフェイス部1の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳Rまで覆う伸縮自在な左右横側部2,2と、フェイス部1及び左右横側部2,2の下端から連設され、かつ、頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な筒状のネック部3と、このネック部3の下端から左右の肩及び胸を覆う伸縮自在な上半身部4とからなり、フェイス部1及び左右横側部2,2を少し伸ばした状態で顔面に装着することによって、それら1、2,2の短縮側への復帰力を利用して顔面に固定することができるようになっているが、後述のベルト14を用いることによって更に顔面に強固に固定することができるように構成している。前記上半身部4は、半袖のものを示しているが、長袖のものでもよいし、又、胸の下のお腹まで覆う寸法の長い衣類として構成してもよい。又、前記上半身部4を省略したマスク体、つまりフェイス部1と左右横側部2,2とネック部3とが連設されたマスク体であってもよい。この場合、図2に示すように、ネック部が、前記左右横側部2,2の遊端部から下方にほぼ真っ直ぐ下ろした垂線から首の前側を覆う前側ネック部3と、この前側ネック部3の後端同士を連結すると共に首の後側を覆う後側ネック部(図示せず)とからなり、前記フェイス部1と前記左右横側部2,2と前記前側ネック部3とを1枚の生地で構成し、前記前側ネック部3の後端のそれぞれに前記後側ネック部(図示せず)の前端を縫いつけることにより構成することによって、縫いつける箇所を必要最小限にして、マスク体を構成することができる利点があるが、フェイス部1と左右横側部2,2と前側ネック部3とを複数枚の生地を縫い合わせて一体化してもよい。又、場合によっては一枚の生地を二つ折りにして重ね合わせた状態で縫い合わせてもよい。このように構成されたマスク体を装着する場合には、まず上半身部4とネック部3とを順に頭を通して上半身と首とにそれらを覆った状態で装着させてから、顔面にフェイス部1と左右横側部2,2を被せた後、後述のベルト14にて締め付け固定することになる。前記ネック部3を頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な筒状のものから構成したが、2つの生地を面ファスナーやホック等の連結部材により筒状のネック部3を構成することができるようにしてもよい。
【0015】
前記フェイス部1には、左右の目を露出することができる左右一対の開口1A,1Aと、鼻と口を露出させることができる1個の開口1Bとが形成されている。前記鼻と口とを1個の開口1Bから露出させるように構成することによって、鼻と口の位置関係が多少異なる場合でもそれを容易に吸収することができる利点があるが、鼻と口とを別々に露出することができる2つの開口を形成して実施してもよい。
【0016】
前記マスク体は、複数枚の伸縮自在な生地を縫い合わせて構成したり、多数のフィラメント糸を編み込んで伸縮自在に構成するなど、どのような方法で構成してもよい。そして、図1では、フェイス部1とネック部3の前側半分の部分と上半身部4の前側半分の部分からなる一枚の表側生地と、ネック部3の後側半分の部分と上半身部4の後側半分の部分からなる一枚の裏側生地とを、縫い目5が外表面に位置するように縫い合わせることによって、皮膚に縫い目5が接触して、摺れ合うことがないようにしている。図1に示す6は、前記上半身部4の袖部端部を外側に折り返し、その折り返した端が上半身部4に縫い合わされた折り返し部分を示し、7は、前記上半身部4の胸の下端部を外側に折り返し、その折り返した端が上半身部4に縫い合わされた折り返し部分を示し、又、図2に示す8は、前側のネック部3の後端及びフェイス部1の後端を外側に折り返し、それの端が後側のネック部(図示せず)及びフェイス部1に縫い合わされた折り返し部分を示し、9は、フェイス部1の上端を外側に折り返し、その折り返した端がフェイス部1に縫い合わされた折り合わされた折り返し部分を示している。これら折り返し部分の縫い目10,11,12,13も前記同様に外表側に位置するようにしている。尚、縫い目12は、前記表側生地と裏側生地とを縫い合わせる縫い目5と一部において重複している。
【0017】
前記生地としては、ポリエステル、木綿の他、どのような素材であってもよいが、例えば一年草のコットンから取れるリンターを原料として作られ、吸湿・放湿性に優れると共に摩擦係数の小さなキュプラ等の皮膚との摩擦が少なく、絹のような肌触りで汗を吸い取りやすい素材が好ましい。
【0018】
前記フェイス部1をそれの上端の3箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルト14を備えさせて実施することもできる。この場合、前述のようにフェイス部1及び左右横側部2,2を伸縮性を有する材料から構成することによって、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルト14にて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができるが、フェイス部1及び左右横側部2,2を伸縮性を有しない材料で構成して実施することもできる。
前記ベルト14は、図1及び図2に示すように、フェイス部1の上端のうち、額の直上方から頭頂部側へ引き上げる前方ベルト部14Aと、該フェイス部の上端のうち、左右両側の直上方から頭頂部側へ引き上げる左右ベルト部14B,14Cとからなり、前記前方ベルト部14Aの頭頂部側端部及び左右ベルト部14B,14Cそれぞれの頭頂部側端部をほぼ三角形状の連結部材14Dにて一箇所で連結している。そして、各ベルト部14A又は14B又は14Cには、バックル15を備えさせてあり、そのバックル15に差し込んで折り返した片部14a又は14bをフェイス部1側へ引き寄せたり、頭頂部側へ押し戻すことにより、各ベルト部14A又は14B又は14Cの長さを変更することで、フェイス部1を頭頂部側へ引き上げる力を調節することができるようにしている。
【0019】
図3に示すように、フェイス部1の上端部の左右側部2,2のそれぞれに前後方向に長いスリットSを形成し、前記ベルト14の左右ベルト部14B,14C(図では左側のベルト部14Aのみ図示している)を前記スリットSに前後方向に移動自在な状態で貫通している。従って、人によって耳の位置が異なる場合でも、図3の矢印方向で左右ベルト部14B,14Cを移動させることにより、左右ベルト部14B,14Cが耳Rのすぐ後ろの上方に常に位置させることが可能になり、マスク体を良好にフィットさせた状態で装着させて、フェイス部1が顔からずれてしまうことを確実に阻止することができるようにしている。尚、前記スリットSを形成する部分を左右横側部2の端部を折り返して二重となった部分のうちの上部側を前後に幅の広い寸法に構成し、その部分を切り裂いて縫い合わせるだけでスリットSを形成することによって、他の補強部材などを取り付ける場合に比べて部品点数の削減化及び組み立て工数の削減化を図ることができながらも、強度面が低下することを抑制することができるようにしているが、他の補強部材を用いてスリットSを形成することもできる。又、前記スリットSに対する左右ベルト部14B又は14Cを任意の位置で固定することができる固定手段(図示せず)を備えさせて実施することもできる。
【0020】
図4に示すように、フェイス部1の左右側部2,2の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分(一部)を覆うための後方部2Aを連設することによって、顔からフェイス部1がより一層位置ずれし難くなる利点がある。このように後方部2Aを備えさせることによって、図5に示すように前記ベルト14を省略しても顔からフェイス部1が容易にずれることを阻止することができる。図4及び図5では、後方部2Aを髪の毛の下側に潜り込ませた場合を示しており、このようにすることによって、癖が付く髪の毛を可及的に少なくすることができる利点がある。図5では、前記3本のベルト部14A,14B,14Cからなるベルト14を取り付けているものであるが、バックル15を前方側のベルト部14Aにのみ取り付けて、そのベルト部14Aの片部14aを前述のように引っ張る又は押し込むことにより前方側のベルト部14Aのみの長さ調節を行ってフェイス部1の引き上げ力を調節することができるようにしている。又、前記ベルト部14A,14B,14Cを長さ調節ができないもので構成したり、伸縮自在なゴムベルトで構成することもできる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ネック部を備えさせることによって、就寝中に首を掻いても引っ掻き傷が発生したり、炎症している部分が悪化することを抑制することができ、しかも、伸縮自在なネック部と左右の耳まで覆う伸縮自在な左右の横側部と伸縮自在なフェイス部とを一体化することによって、従来のように後頭部を水平方向から巻回して固定するための大掛かりなバンドなどを用いなくても、顔を覆っているフェイス部が顔からずれることがないから、髪の毛にできる限り干渉しない状態で良好に使用することができる購買力のある皮膚炎用マスク体を提供することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、ネック部を、頭を通して首を覆うことができる筒状に構成することによって、ネック部を頭に通すだけでネック部を首に装着することができ、使用面において有利になる。
【0023】
請求項4の発明によれば、ネック部の下端から少なくとも肩及び胸を覆うための上半身部を連設することによって、痒い部分が肩や胸まで達している方にとって有利になり、いろんなニーズに応えることができるものにすることができる。
【0024】
請求項5の発明によれば、フェイス部の左右側部の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分を覆うための後方部を連設することによって、顔からフェイス部がより一層位置ずれし難くなり、補助的に用いるベルトなどを不要にすることができ、更に使用し易い皮膚炎用マスク体にすることができる。
【0025】
請求項6の発明によれば、フェイス部をそれの上端の複数箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルトを備えさせることによって、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成しない場合でも、フェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、商品設計の自由度を高めることができる。又、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成した場合には、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルトにて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、装着感が大きく悪化することがない。
【0026】
請求項7の発明によれば、ベルトを頭頂部側の一箇所で連結された3つのベルト部から構成することによって、髪の毛に対する干渉(接触)を必要最小限に抑えながらも、それらによる引き上げ作用を的確に発揮させることができ、コスト面及び使用面において有利になる。
【0027】
請求項8の発明によれば、フェイス部に対する左右ベルト部の前後方向での位置をスリットを介して調節することによって、人によって耳の位置が異なっている場合でも、それをスリットにて吸収させて皮膚炎用マスク体を的確に顔面にフィットさせることができるから、サイズの異なる皮膚炎用マスク体の種類数の削減化による製造コストにおいて有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人体に装着したマスク体の正面図である。
【図2】図1で示したマスク体の首から上の部分を示す斜視図である。
【図3】ベルトに前後位置調節構造を付加したマスク体の斜視図である。
【図4】後方部を備えさせたマスク体の斜視図である。
【図5】図4で示したマスク体のベルトを省略したものを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フェイス部 1A,1B 開口
2A 後方部 2 左右横側部
3 ネック部 4 上半身部
5 縫い目
6,7,8,9 折り返し部分
10,11,12,13 縫い目
14 ベルト 14A ベルト部
14B,14C 左右ベルト部
14a 片部 14D 連結部材
15 バックル
S スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてアトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚炎や各種湿疹性疾患の炎症の悪化防止に用いるための皮膚炎用マスク体に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記皮膚炎用マスク体は、特にアトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮膚炎や各種湿疹性疾患の方が就寝中に、無意識のうちに顔や首などの痒い部分を指の爪で掻いてしまい、引っ掻き傷が発生したり、炎症が悪化してしまうことを回避するために装着するものである。
そして、このような皮膚炎用マスク体としては、首の全周囲を覆うと共に顔面の全体を覆うことができる表裏2枚のマスク部からなる二重マスクが既に提案されている。具体的には、各マスク部が、目と口が開口されたフェイス部とこのフェイス部の下端に縫いつけられた帯状の首部とからなり、それら表裏2枚のマスク部を重ね合わせて表側のマスク部のフェイス部を顔面に固定するための3枚のテープを備えさせている。そして、前記二重マスクを装着する場合には、まず首部を首に巻き付けて面ファスナーにて首部の両端を連結固定した後、顔面を覆った状態のフェイス部の上端の左右に一端が連結された2枚のテープを頭頂部で交差するようにX字状に後頭部側へ持っていき、それら2枚のテープの他端を首部に面ファスナーにて連結固定し、前記フェイス部の左右横側部同士を残りの3枚目のテープにて後頭部を水平方向で横切る状態で連結して、マスクを顔面に固定することができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−194430号公報(図1〜図8参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、表側のマスク部と裏側のマスク部にて二重構造のマスクを構成していることや、帯状の首部を巻き付けて首の後方で一部重合した部分を面ファスナーにて連結して筒状の首部を構成するものであるため、マスクを装着するための時間が多くかかるだけでなく、多数の部品点数を必要とし、コスト高になる不都合もあった。
又、裏側のマスク部を吸湿性に富んだ材料にて製作しているものの、二重構造のマスクは装着感が悪く、しかも装着した状態において首部の後側において重合した部分に違和感があるため、特にマスクを付けて就寝し難いものであった。
又、フェイス部を顔に固定するための3つのテープをフェイス部から後頭部にかけて巻回しなければならないため、髪の毛がテープにて押し付けられた状態になり、圧迫感を受けるだけでなく、髪の毛に癖を付けてしまう結果、フェイス部を付けることが非常に敬遠されがちになり、改善の余地があった。
【0005】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、顔と首とを迅速に覆った状態にすることができながらも、違和感が少なく、しかも髪の毛にできる限り干渉しない状態で装着することができる安価な皮膚炎用マスク体を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆う伸縮自在なフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う伸縮自在な左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設されて首を覆うことができる伸縮自在な材料でなるネック部とから、皮膚炎用マスク体を構成した。
上記のようにネック部を備えているから、就寝中に首を掻いても引っ掻き傷が発生したり、炎症している部分が悪化することを抑制することができる。しかも、伸縮自在なネック部と左右の耳まで覆う左右の伸縮自在な横側部と伸縮自在なフェイス部とを一体化するように連設することによって、耳による係止作用とネック部によるある程度の引っ張り作用を発揮させることで、後頭部を上下方向及び水平方向から巻回するような大掛かりなテープなどを用いなくても、顔を覆っているフェイス部を張った状態で固定することができるから、フェイス部が顔からずれてしまうことを回避することができる。つまり、髪の毛に必要最小限の干渉で皮膚炎用マスク体を固定することができるのである。
【0007】
前記ネック部を、頭を通して首を覆うことができる筒状に構成することによって、ネック部を頭に通すだけでネック部を首に装着することができる。
【0008】
前記ネック部が、前記左右横側部の遊端部から下方にほぼ真っ直ぐ下ろした垂線から首の前側を覆う前側ネック部と、この前側ネック部の後端同士を連結すると共に首の後側を覆う後側ネック部とからなり、前記フェイス部と前記左右横側部と前記前側ネック部とが一体化され、前記前側ネック部の後端のそれぞれに前記後側ネック部の前端を縫いつけることによりマスク体を構成してもよい。前記フェイス部と左右横側部と前側ネック部とを一体化するとは、一枚の生地にて構成する場合や、複数枚(二枚以上)の生地を縫い合わせる場合を含むものである。又、場合によっては、ほぼ同一の大きさを有する二枚の生地(薄いものが好ましい)を重ね合わせる、あるいは一枚の生地を二つ折りにして重ね合わせた状態で縫い合わせることによって、フェイス部と左右横側部と前側ネック部とを構成することもできる。前記のようにフェイス部と左右横側部と前側ネック部とを1枚の生地で構成する場合には、縫いつける箇所を必要最小限に抑えることができる。
【0009】
前記ネック部の下端から少なくとも肩及び胸を覆うための上半身部を連設することによって、痒い部分が肩や胸まで達している方にとって有利になる。
【0010】
前記フェイス部の左右側部の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分を覆うための後方部を連設することによって、顔からフェイス部がより一層位置ずれし難くなり、補助的に用いるベルトなどを不要にすることができる。
【0011】
目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆うフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設され、かつ、頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な材料でなる筒状のネック部とからなり、前記フェイス部をそれの上端の複数箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルトを備えさせることによって、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成しない場合でも、フェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、又、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成した場合には、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルトにて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができる。
【0012】
前記ベルトが、前記フェイス部の上端のうち、額の直上方から頭頂部側へ引き上げる前方ベルト部と、該フェイス部の上端のうち、左右両側の直上方から頭頂部側へ引き上げる左右ベルト部とからなり、前記前方ベルト部の頭頂部側端部及び左右ベルト部それぞれの頭頂部側端部を一箇所で連結している。
上記のように頭頂部側の一箇所で連結された3つのベルト部から構成することによって、髪の毛に対する干渉(接触)を必要最小限に抑えながらも、それらによる引き上げ作用を的確に発揮させることができる。
【0013】
前記フェイス部の上端部の左右側部に前後方向に長いスリットを形成し、前記ベルトの左右ベルト部を前記スリットに前後方向に移動自在な状態で貫通している。
上記のようにフェイス部に対する左右ベルト部の前後方向での位置をスリットを介して調節することができるから、人によって耳の位置が異なっている場合でも、それをスリットにて吸収させて皮膚炎用マスク体を的確に顔面にフィットさせることができるようになっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に、本発明の皮膚炎用マスク体(以下、単にマスク体という)が示されている。このマスク体は、顔を覆う伸縮自在なフェイス部1と、このフェイス部1の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳Rまで覆う伸縮自在な左右横側部2,2と、フェイス部1及び左右横側部2,2の下端から連設され、かつ、頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な筒状のネック部3と、このネック部3の下端から左右の肩及び胸を覆う伸縮自在な上半身部4とからなり、フェイス部1及び左右横側部2,2を少し伸ばした状態で顔面に装着することによって、それら1、2,2の短縮側への復帰力を利用して顔面に固定することができるようになっているが、後述のベルト14を用いることによって更に顔面に強固に固定することができるように構成している。前記上半身部4は、半袖のものを示しているが、長袖のものでもよいし、又、胸の下のお腹まで覆う寸法の長い衣類として構成してもよい。又、前記上半身部4を省略したマスク体、つまりフェイス部1と左右横側部2,2とネック部3とが連設されたマスク体であってもよい。この場合、図2に示すように、ネック部が、前記左右横側部2,2の遊端部から下方にほぼ真っ直ぐ下ろした垂線から首の前側を覆う前側ネック部3と、この前側ネック部3の後端同士を連結すると共に首の後側を覆う後側ネック部(図示せず)とからなり、前記フェイス部1と前記左右横側部2,2と前記前側ネック部3とを1枚の生地で構成し、前記前側ネック部3の後端のそれぞれに前記後側ネック部(図示せず)の前端を縫いつけることにより構成することによって、縫いつける箇所を必要最小限にして、マスク体を構成することができる利点があるが、フェイス部1と左右横側部2,2と前側ネック部3とを複数枚の生地を縫い合わせて一体化してもよい。又、場合によっては一枚の生地を二つ折りにして重ね合わせた状態で縫い合わせてもよい。このように構成されたマスク体を装着する場合には、まず上半身部4とネック部3とを順に頭を通して上半身と首とにそれらを覆った状態で装着させてから、顔面にフェイス部1と左右横側部2,2を被せた後、後述のベルト14にて締め付け固定することになる。前記ネック部3を頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な筒状のものから構成したが、2つの生地を面ファスナーやホック等の連結部材により筒状のネック部3を構成することができるようにしてもよい。
【0015】
前記フェイス部1には、左右の目を露出することができる左右一対の開口1A,1Aと、鼻と口を露出させることができる1個の開口1Bとが形成されている。前記鼻と口とを1個の開口1Bから露出させるように構成することによって、鼻と口の位置関係が多少異なる場合でもそれを容易に吸収することができる利点があるが、鼻と口とを別々に露出することができる2つの開口を形成して実施してもよい。
【0016】
前記マスク体は、複数枚の伸縮自在な生地を縫い合わせて構成したり、多数のフィラメント糸を編み込んで伸縮自在に構成するなど、どのような方法で構成してもよい。そして、図1では、フェイス部1とネック部3の前側半分の部分と上半身部4の前側半分の部分からなる一枚の表側生地と、ネック部3の後側半分の部分と上半身部4の後側半分の部分からなる一枚の裏側生地とを、縫い目5が外表面に位置するように縫い合わせることによって、皮膚に縫い目5が接触して、摺れ合うことがないようにしている。図1に示す6は、前記上半身部4の袖部端部を外側に折り返し、その折り返した端が上半身部4に縫い合わされた折り返し部分を示し、7は、前記上半身部4の胸の下端部を外側に折り返し、その折り返した端が上半身部4に縫い合わされた折り返し部分を示し、又、図2に示す8は、前側のネック部3の後端及びフェイス部1の後端を外側に折り返し、それの端が後側のネック部(図示せず)及びフェイス部1に縫い合わされた折り返し部分を示し、9は、フェイス部1の上端を外側に折り返し、その折り返した端がフェイス部1に縫い合わされた折り合わされた折り返し部分を示している。これら折り返し部分の縫い目10,11,12,13も前記同様に外表側に位置するようにしている。尚、縫い目12は、前記表側生地と裏側生地とを縫い合わせる縫い目5と一部において重複している。
【0017】
前記生地としては、ポリエステル、木綿の他、どのような素材であってもよいが、例えば一年草のコットンから取れるリンターを原料として作られ、吸湿・放湿性に優れると共に摩擦係数の小さなキュプラ等の皮膚との摩擦が少なく、絹のような肌触りで汗を吸い取りやすい素材が好ましい。
【0018】
前記フェイス部1をそれの上端の3箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルト14を備えさせて実施することもできる。この場合、前述のようにフェイス部1及び左右横側部2,2を伸縮性を有する材料から構成することによって、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルト14にて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができるが、フェイス部1及び左右横側部2,2を伸縮性を有しない材料で構成して実施することもできる。
前記ベルト14は、図1及び図2に示すように、フェイス部1の上端のうち、額の直上方から頭頂部側へ引き上げる前方ベルト部14Aと、該フェイス部の上端のうち、左右両側の直上方から頭頂部側へ引き上げる左右ベルト部14B,14Cとからなり、前記前方ベルト部14Aの頭頂部側端部及び左右ベルト部14B,14Cそれぞれの頭頂部側端部をほぼ三角形状の連結部材14Dにて一箇所で連結している。そして、各ベルト部14A又は14B又は14Cには、バックル15を備えさせてあり、そのバックル15に差し込んで折り返した片部14a又は14bをフェイス部1側へ引き寄せたり、頭頂部側へ押し戻すことにより、各ベルト部14A又は14B又は14Cの長さを変更することで、フェイス部1を頭頂部側へ引き上げる力を調節することができるようにしている。
【0019】
図3に示すように、フェイス部1の上端部の左右側部2,2のそれぞれに前後方向に長いスリットSを形成し、前記ベルト14の左右ベルト部14B,14C(図では左側のベルト部14Aのみ図示している)を前記スリットSに前後方向に移動自在な状態で貫通している。従って、人によって耳の位置が異なる場合でも、図3の矢印方向で左右ベルト部14B,14Cを移動させることにより、左右ベルト部14B,14Cが耳Rのすぐ後ろの上方に常に位置させることが可能になり、マスク体を良好にフィットさせた状態で装着させて、フェイス部1が顔からずれてしまうことを確実に阻止することができるようにしている。尚、前記スリットSを形成する部分を左右横側部2の端部を折り返して二重となった部分のうちの上部側を前後に幅の広い寸法に構成し、その部分を切り裂いて縫い合わせるだけでスリットSを形成することによって、他の補強部材などを取り付ける場合に比べて部品点数の削減化及び組み立て工数の削減化を図ることができながらも、強度面が低下することを抑制することができるようにしているが、他の補強部材を用いてスリットSを形成することもできる。又、前記スリットSに対する左右ベルト部14B又は14Cを任意の位置で固定することができる固定手段(図示せず)を備えさせて実施することもできる。
【0020】
図4に示すように、フェイス部1の左右側部2,2の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分(一部)を覆うための後方部2Aを連設することによって、顔からフェイス部1がより一層位置ずれし難くなる利点がある。このように後方部2Aを備えさせることによって、図5に示すように前記ベルト14を省略しても顔からフェイス部1が容易にずれることを阻止することができる。図4及び図5では、後方部2Aを髪の毛の下側に潜り込ませた場合を示しており、このようにすることによって、癖が付く髪の毛を可及的に少なくすることができる利点がある。図5では、前記3本のベルト部14A,14B,14Cからなるベルト14を取り付けているものであるが、バックル15を前方側のベルト部14Aにのみ取り付けて、そのベルト部14Aの片部14aを前述のように引っ張る又は押し込むことにより前方側のベルト部14Aのみの長さ調節を行ってフェイス部1の引き上げ力を調節することができるようにしている。又、前記ベルト部14A,14B,14Cを長さ調節ができないもので構成したり、伸縮自在なゴムベルトで構成することもできる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ネック部を備えさせることによって、就寝中に首を掻いても引っ掻き傷が発生したり、炎症している部分が悪化することを抑制することができ、しかも、伸縮自在なネック部と左右の耳まで覆う伸縮自在な左右の横側部と伸縮自在なフェイス部とを一体化することによって、従来のように後頭部を水平方向から巻回して固定するための大掛かりなバンドなどを用いなくても、顔を覆っているフェイス部が顔からずれることがないから、髪の毛にできる限り干渉しない状態で良好に使用することができる購買力のある皮膚炎用マスク体を提供することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、ネック部を、頭を通して首を覆うことができる筒状に構成することによって、ネック部を頭に通すだけでネック部を首に装着することができ、使用面において有利になる。
【0023】
請求項4の発明によれば、ネック部の下端から少なくとも肩及び胸を覆うための上半身部を連設することによって、痒い部分が肩や胸まで達している方にとって有利になり、いろんなニーズに応えることができるものにすることができる。
【0024】
請求項5の発明によれば、フェイス部の左右側部の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分を覆うための後方部を連設することによって、顔からフェイス部がより一層位置ずれし難くなり、補助的に用いるベルトなどを不要にすることができ、更に使用し易い皮膚炎用マスク体にすることができる。
【0025】
請求項6の発明によれば、フェイス部をそれの上端の複数箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルトを備えさせることによって、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成しない場合でも、フェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、商品設計の自由度を高めることができる。又、フェイス部と左右横側部とを伸縮自在な材料にて構成した場合には、フェイス部や左右横側部の伸長力を利用すれば、ベルトにて小さな引っ張り力を作用させるだけでフェイス部が顔から位置ずれすることを確実に阻止することができ、装着感が大きく悪化することがない。
【0026】
請求項7の発明によれば、ベルトを頭頂部側の一箇所で連結された3つのベルト部から構成することによって、髪の毛に対する干渉(接触)を必要最小限に抑えながらも、それらによる引き上げ作用を的確に発揮させることができ、コスト面及び使用面において有利になる。
【0027】
請求項8の発明によれば、フェイス部に対する左右ベルト部の前後方向での位置をスリットを介して調節することによって、人によって耳の位置が異なっている場合でも、それをスリットにて吸収させて皮膚炎用マスク体を的確に顔面にフィットさせることができるから、サイズの異なる皮膚炎用マスク体の種類数の削減化による製造コストにおいて有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人体に装着したマスク体の正面図である。
【図2】図1で示したマスク体の首から上の部分を示す斜視図である。
【図3】ベルトに前後位置調節構造を付加したマスク体の斜視図である。
【図4】後方部を備えさせたマスク体の斜視図である。
【図5】図4で示したマスク体のベルトを省略したものを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フェイス部 1A,1B 開口
2A 後方部 2 左右横側部
3 ネック部 4 上半身部
5 縫い目
6,7,8,9 折り返し部分
10,11,12,13 縫い目
14 ベルト 14A ベルト部
14B,14C 左右ベルト部
14a 片部 14D 連結部材
15 バックル
S スリット
Claims (8)
- 目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆う伸縮自在なフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う伸縮自在な左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設されて首を覆うことができる伸縮自在な材料でなるネック部とからなる皮膚炎用マスク体。
- 前記ネック部が、頭を通して首を覆うことができる筒状に構成されてなる請求項1記載の皮膚炎用マスク体。
- 前記ネック部が、前記左右横側部の遊端部から下方にほぼ真っ直ぐ下ろした垂線から首の前側を覆う前側ネック部と、この前側ネック部の後端同士を連結すると共に首の後側を覆う後側ネック部とからなり、前記フェイス部と前記左右横側部と前記前側ネック部とが一体化され、前記前側ネック部の後端のそれぞれに前記後側ネック部の前端を縫いつけることにより構成してなる請求項1又は2記載の皮膚炎用マスク体。
- 前記ネック部の下端から少なくとも肩及び胸を覆うための上半身部を連設してなる請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚炎用マスク体。
- 前記フェイス部の左右側部の下側部位から耳の後方に位置する後頭部の下側部分を覆うための後方部を連設してなる請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚炎用マスク体。
- 目と鼻と口を露出させることができる開口が形成された顔を覆うフェイス部と、前記フェイス部の左右端部それぞれから連設されて左右それぞれの耳まで覆う左右横側部と、前記フェイス部及び横側部の下端から連設され、かつ、頭を通して首を覆うことができる伸縮自在な材料でなる筒状のネック部とからなり、前記フェイス部をそれの上端の複数箇所から頭頂部側へ引き上げるためのベルトを備えさせてなる皮膚炎用マスク体。
- 前記ベルトが、前記フェイス部の上端のうち、額の直上方から頭頂部側へ引き上げる前方ベルト部と、該フェイス部の上端のうち、左右両側の直上方から頭頂部側へ引き上げる左右ベルト部とからなり、前記前方ベルト部の頭頂部側端部及び左右ベルト部それぞれの頭頂部側端部を一箇所で連結してなる請求項6記載の皮膚炎用マスク体。
- 前記フェイス部の上端部の左右側部に前後方向に長いスリットを形成し、前記ベルトの左右ベルト部を前記スリットに前後方向に移動自在な状態で貫通してなる請求項6又は7に記載の皮膚炎用マスク体。
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