JP2004350234A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】位相比較器を用いることなく、電源電圧や基準クロック信号周波数の変化に追従して2逓倍クロック信号を生成することができるクロック信号逓倍回路を内蔵した半導体集積回路を提供する。
【解決手段】この半導体集積回路は、クロック信号を段階的に遅延させる第1の回路1〜9と、第1の回路において異なる遅延が与えられた複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する第2の回路10と、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する第3の回路20とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】この半導体集積回路は、クロック信号を段階的に遅延させる第1の回路1〜9と、第1の回路において異なる遅延が与えられた複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する第2の回路10と、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する第3の回路20とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロック信号の周波数を逓倍するクロック信号逓倍回路を内蔵した半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディジタル信号を扱う半導体集積回路には、クロック信号に同期して動作するフリップフロップ等の回路が多数内蔵されており、そのような回路に供給するクロック信号の周波数を逓倍するために、クロック信号逓倍回路が用いられることがある。
【0003】
クロック信号の周波数を2逓倍するクロック信号逓倍回路を実現するための最も簡単な構成は、インバータやバッファ等のゲート遅延によってクロック信号を遅延させ、遅延前のクロック信号と遅延後のクロック信号との排他的論理和を求めるものである。一方、システムによって、電源電圧の値は、3.3V、2.7V、1.8V等と異なっている。単一の電源電圧が供給されることを想定して設計されたクロック信号逓倍回路において、電源電圧の値が設計値よりも小さくなると、ゲート遅延における遅延時間が大きくなって、基本クロック信号の周期に対する遅延時間の割合が変化してしまう。その結果、基本クロック信号の周波数に対する追従範囲が変化して、2逓倍クロック信号のデューティが50%から大きくずれてしまうので、基本クロック信号の周波数を下げないと、基本クロック信号を安定して2逓倍することが出来なくなるという問題が生じていた。
【0004】
ところで、下記の特許文献1には、精度の良い位相合わせを実現し、併せて遅延調整幅を縮小し、ロック時間を短縮する逓倍クロック生成回路が開示されている。この逓倍クロック生成回路によれば、帰還クロック生成回路において、1/逓倍数ずつ等間隔に位相がずれた、基準クロックと同じ周期のクロックを逓倍数だけ生成し、何れかのクロックを帰還クロックとして位相比較器にフィードバックすることで、遅延調整回路の遅延調整幅を縮小し、ロック時間を短縮する。ロック後は、4逓倍出力クロックを帰還クロックとして帰還させることで、精度のよい位相合わせが実現される。しかしながら、位相比較器を用いて逓倍クロックを生成する場合には、回路構成が複雑になってしまう。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−124806号公報 (第1頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、位相比較器を用いることなく、電源電圧や基準クロック信号周波数の変化に追従して2逓倍クロック信号を生成することができるクロック信号逓倍回路を内蔵した半導体集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係る半導体集積回路は、クロック信号を段階的に遅延させる第1の回路と、第1の回路において異なる遅延が与えられた複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する第2の回路と、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する第3の回路とを具備する。
【0007】
ここで、第1の回路が、直列に接続された複数のバッファを含むようにしても良い。また、第3の回路が、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号との排他的論理和を求めることにより、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する回路を含むようにしても良い。
【0008】
また、本発明に係る半導体集積回路は、第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号のデューティに基づいて第2の回路を制御する制御回路をさらに具備するようにしても良い。この制御回路は、第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号を積分するローパスフィルタと、ローパスフィルタの出力電圧と参照電圧とを比較して、その比較結果を制御信号として出力するコンパレータ又はADコンバータとを含むようにしても良い。さらに、第2の回路が、制御回路から出力される制御信号に従って、複数のバッファの内の所定のバッファからそれぞれ出力される複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する回路を含むようにしても良い。
【0009】
本発明によれば、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択されたクロック信号とに基づいて2逓倍クロック信号を生成するので、位相比較器を用いることなく、電源電圧や基準クロック信号の周波数が変化しても、これに追従して2逓倍クロック信号を生成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路に含まれているクロック信号逓倍回路の構成を示す図である。図1に示すように、このクロック信号逓倍回路は、入力されるクロック信号(以下、「基本クロック信号」ともいう)を段階的に遅延させるために直列に接続された複数のバッファ1〜9と、これらのバッファ1〜9において異なる遅延が与えられた2種類の遅延クロック信号の内の1つを選択するセレクタ10と、基本クロック信号とセレクタ10によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成するエクスクルーシブOR回路20と、セレクタ10を制御する制御回路30とを有している。
【0011】
図1に示すクロック信号逓倍回路の動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、図1に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図である。図2に示す基本クロック信号Aをバッファ1〜9によって遅延させることにより、遅延クロック信号BHが、バッファ9から出力される。ここで、バッファ1〜9には第1の電源電圧が供給されており、バッファ1〜9における遅延時間THは、基本クロック信号Aの周期TAの約1/4となっている。
【0012】
エクスクルーシブOR回路20において、基本クロック信号Aと遅延クロック信号BHとの排他的論理和を求めることにより、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号CHが生成される。ここで、2逓倍クロック信号CHのデューティは、約50%となっている。
【0013】
しかしながら、このクロック信号逓倍回路を、第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧の下で動作させる場合には、バッファ1〜9における遅延時間がTLに増大し、図2に示す遅延クロック信号BLが、バッファ9から出力される。その場合には、エクスクルーシブOR回路20によって生成される2逓倍クロック信号CLのデューティが50%よりもずっと大きくなり、電源電圧がこれ以上低下すると、パルスの分離が正確にできなくなってしまう。
【0014】
そこで、本実施形態においては、セレクタ10によって、バッファ5から出力される遅延クロック信号BCを選択することにより、バッファ1〜9における遅延時間の5/9倍の遅延時間TCを得ている。これにより、エクスクルーシブOR回路20において生成される2逓倍クロック信号CCのデューティを、50%に近付けることができる。
【0015】
図3は、図1に示す制御回路の構成例を示す回路図である。図3に示すように、制御回路30は、一端に2逓倍クロック信号が供給される抵抗31と、抵抗31の他端と電源電位VSS(この例においては、接地電位とする)との間に接続されるコンデンサ32と、コンパレータ33とによって構成される。この制御回路30は、エクスクルーシブOR回路20によって生成される2逓倍クロック信号のデューティに基づいて、制御信号を生成する。
【0016】
ここで、コンパレータ33は、ヒステリシス特性を有しており、エクスクルーシブOR回路20から抵抗31を介してコンデンサ32に充電される検出電位VDETを参照電位VREFと比較して、その比較結果を制御信号として出力する。なお、2逓倍クロック信号は、ハイレベルのときに電源電位VDDとなり、ローレベルのときに接地電位VSSとなるものとする。この例においては、2逓倍クロック信号のデューティが50%である場合に、検出電位VDETが0.5・(VDD+VSS)となる。
【0017】
2逓倍クロック信号のデューティが70%を超え、検出電位VDETが0.7・(VDD+VSS)を超えた場合に、コンパレータ33から出力される制御信号がハイレベルとなる。その結果、セレクタ10によって、バッファ5から出力される遅延クロック信号が選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される遅延クロック信号の遅延時間が5/9倍に短縮される。これにより、高い周波数の基本クロック信号に対する追従能力が向上する。
【0018】
一方、2逓倍クロック信号のデューティが30%よりも小さくなり、検出電位VDETが0.3・(VDD+VSS)よりも小さくなった場合に、コンパレータ33から出力される制御信号がローレベルとなる。その結果、セレクタ10によって、バッファ9から出力される遅延クロック信号が選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される遅延クロック信号の遅延時間が9/5倍に延長される。これにより、低い周波数の基本クロック信号に対する追従能力が向上する。
【0019】
なお、図3に示す制御回路30において、抵抗31は、MOSトランジスタに置き換えることができる。また、コンパレータ33における比較結果が2逓倍クロック信号の交流成分によって変動することを防ぐために、抵抗31とコンデンサ32とによって構成される1次のローパスフィルタに替えて高次のローパスフィルタを設けることにより、積分能力を高めるようにしても良い。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路に含まれているクロック信号逓倍回路の構成を示す図である。図4に示すように、このクロック信号逓倍回路は、基本クロック信号を段階的に遅延させる直列に接続された複数のバッファ1〜9と、これらのバッファ1〜9において異なる遅延が与えられた8種類の遅延クロック信号の内の1つを選択するセレクタ40と、基本クロック信号とセレクタ10によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成するエクスクルーシブOR回路20と、セレクタ40を制御する制御回路50とを有している。
【0021】
セレクタ40は、制御回路50から供給される3ビットの制御信号に従って、バッファ2〜9からそれぞれ出力される遅延クロック信号B0〜B7の内の1つを選択する。あるいは、セレクタ40は、半導体集積回路全体の制御用に用いられているコマンドパラメータバスから供給される3ビットの制御信号に従って、遅延クロック信号B0〜B7の内の1つを選択するようにしても良い。
【0022】
次に、図4に示すクロック信号逓倍回路の動作について、図4及び図5を参照しながら説明する。図5は、図4に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図である。図5に示す基本クロック信号Aをバッファ1〜9によって遅延させることにより、基本クロック信号Aに対して遅延時間T0〜T7をそれぞれ有する遅延クロック信号B0〜B7が、セレクタ40に供給される。
【0023】
セレクタ40において、これらの遅延クロック信号B0〜B7の内の1つが選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される。エクスクルーシブOR回路20は、基本クロック信号Aとセレクタ40によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する。
【0024】
ここで、選択回路50は、ローパスフィルタとADコンバータとを含んでおり、エクスクルーシブOR回路20から出力される2逓倍クロック信号を積分して得られた積分値をAD変換することにより、3ビットの制御信号を生成する。その結果、2逓倍クロック信号のデューティに比例した値を8段階で表す3ビットの制御信号が生成される。
【0025】
セレクタ40において、制御信号によって表される値が最小の場合に、遅延時間が最大の遅延クロック信号B7が選択され、制御信号によって表される値が最大の場合に、遅延時間が最小の遅延クロック信号B0が選択される。これにより、2逓倍クロック信号のデューティに関する負帰還ループが形成され、デューティの値がほぼ一定に保たれる。
【0026】
本実施形態においては、図5に示すように、様々なデューティを有する2逓倍クロック信号C0〜C7を選択的に生成することができるので、様々な電源電圧や基本クロック信号周波数に対して、デューティの値が一定に近い2逓倍クロック信号を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるクロック信号逓倍回路の図。
【図2】図1に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図。
【図3】図1に示す制御回路の構成例を示す回路図。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるクロック信号逓倍回路の図。
【図5】図4に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図。
【符号の説明】
1〜9 バッファ、 10、40 セレクタ、 20 エクスクルーシブOR回路、 30、50 制御回路、 31 抵抗、 32 コンデンサ、 33 コンパレータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロック信号の周波数を逓倍するクロック信号逓倍回路を内蔵した半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディジタル信号を扱う半導体集積回路には、クロック信号に同期して動作するフリップフロップ等の回路が多数内蔵されており、そのような回路に供給するクロック信号の周波数を逓倍するために、クロック信号逓倍回路が用いられることがある。
【0003】
クロック信号の周波数を2逓倍するクロック信号逓倍回路を実現するための最も簡単な構成は、インバータやバッファ等のゲート遅延によってクロック信号を遅延させ、遅延前のクロック信号と遅延後のクロック信号との排他的論理和を求めるものである。一方、システムによって、電源電圧の値は、3.3V、2.7V、1.8V等と異なっている。単一の電源電圧が供給されることを想定して設計されたクロック信号逓倍回路において、電源電圧の値が設計値よりも小さくなると、ゲート遅延における遅延時間が大きくなって、基本クロック信号の周期に対する遅延時間の割合が変化してしまう。その結果、基本クロック信号の周波数に対する追従範囲が変化して、2逓倍クロック信号のデューティが50%から大きくずれてしまうので、基本クロック信号の周波数を下げないと、基本クロック信号を安定して2逓倍することが出来なくなるという問題が生じていた。
【0004】
ところで、下記の特許文献1には、精度の良い位相合わせを実現し、併せて遅延調整幅を縮小し、ロック時間を短縮する逓倍クロック生成回路が開示されている。この逓倍クロック生成回路によれば、帰還クロック生成回路において、1/逓倍数ずつ等間隔に位相がずれた、基準クロックと同じ周期のクロックを逓倍数だけ生成し、何れかのクロックを帰還クロックとして位相比較器にフィードバックすることで、遅延調整回路の遅延調整幅を縮小し、ロック時間を短縮する。ロック後は、4逓倍出力クロックを帰還クロックとして帰還させることで、精度のよい位相合わせが実現される。しかしながら、位相比較器を用いて逓倍クロックを生成する場合には、回路構成が複雑になってしまう。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−124806号公報 (第1頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、位相比較器を用いることなく、電源電圧や基準クロック信号周波数の変化に追従して2逓倍クロック信号を生成することができるクロック信号逓倍回路を内蔵した半導体集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係る半導体集積回路は、クロック信号を段階的に遅延させる第1の回路と、第1の回路において異なる遅延が与えられた複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する第2の回路と、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する第3の回路とを具備する。
【0007】
ここで、第1の回路が、直列に接続された複数のバッファを含むようにしても良い。また、第3の回路が、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択された遅延クロック信号との排他的論理和を求めることにより、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する回路を含むようにしても良い。
【0008】
また、本発明に係る半導体集積回路は、第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号のデューティに基づいて第2の回路を制御する制御回路をさらに具備するようにしても良い。この制御回路は、第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号を積分するローパスフィルタと、ローパスフィルタの出力電圧と参照電圧とを比較して、その比較結果を制御信号として出力するコンパレータ又はADコンバータとを含むようにしても良い。さらに、第2の回路が、制御回路から出力される制御信号に従って、複数のバッファの内の所定のバッファからそれぞれ出力される複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する回路を含むようにしても良い。
【0009】
本発明によれば、第1の回路に入力されるクロック信号と第2の回路によって選択されたクロック信号とに基づいて2逓倍クロック信号を生成するので、位相比較器を用いることなく、電源電圧や基準クロック信号の周波数が変化しても、これに追従して2逓倍クロック信号を生成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路に含まれているクロック信号逓倍回路の構成を示す図である。図1に示すように、このクロック信号逓倍回路は、入力されるクロック信号(以下、「基本クロック信号」ともいう)を段階的に遅延させるために直列に接続された複数のバッファ1〜9と、これらのバッファ1〜9において異なる遅延が与えられた2種類の遅延クロック信号の内の1つを選択するセレクタ10と、基本クロック信号とセレクタ10によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成するエクスクルーシブOR回路20と、セレクタ10を制御する制御回路30とを有している。
【0011】
図1に示すクロック信号逓倍回路の動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、図1に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図である。図2に示す基本クロック信号Aをバッファ1〜9によって遅延させることにより、遅延クロック信号BHが、バッファ9から出力される。ここで、バッファ1〜9には第1の電源電圧が供給されており、バッファ1〜9における遅延時間THは、基本クロック信号Aの周期TAの約1/4となっている。
【0012】
エクスクルーシブOR回路20において、基本クロック信号Aと遅延クロック信号BHとの排他的論理和を求めることにより、クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号CHが生成される。ここで、2逓倍クロック信号CHのデューティは、約50%となっている。
【0013】
しかしながら、このクロック信号逓倍回路を、第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧の下で動作させる場合には、バッファ1〜9における遅延時間がTLに増大し、図2に示す遅延クロック信号BLが、バッファ9から出力される。その場合には、エクスクルーシブOR回路20によって生成される2逓倍クロック信号CLのデューティが50%よりもずっと大きくなり、電源電圧がこれ以上低下すると、パルスの分離が正確にできなくなってしまう。
【0014】
そこで、本実施形態においては、セレクタ10によって、バッファ5から出力される遅延クロック信号BCを選択することにより、バッファ1〜9における遅延時間の5/9倍の遅延時間TCを得ている。これにより、エクスクルーシブOR回路20において生成される2逓倍クロック信号CCのデューティを、50%に近付けることができる。
【0015】
図3は、図1に示す制御回路の構成例を示す回路図である。図3に示すように、制御回路30は、一端に2逓倍クロック信号が供給される抵抗31と、抵抗31の他端と電源電位VSS(この例においては、接地電位とする)との間に接続されるコンデンサ32と、コンパレータ33とによって構成される。この制御回路30は、エクスクルーシブOR回路20によって生成される2逓倍クロック信号のデューティに基づいて、制御信号を生成する。
【0016】
ここで、コンパレータ33は、ヒステリシス特性を有しており、エクスクルーシブOR回路20から抵抗31を介してコンデンサ32に充電される検出電位VDETを参照電位VREFと比較して、その比較結果を制御信号として出力する。なお、2逓倍クロック信号は、ハイレベルのときに電源電位VDDとなり、ローレベルのときに接地電位VSSとなるものとする。この例においては、2逓倍クロック信号のデューティが50%である場合に、検出電位VDETが0.5・(VDD+VSS)となる。
【0017】
2逓倍クロック信号のデューティが70%を超え、検出電位VDETが0.7・(VDD+VSS)を超えた場合に、コンパレータ33から出力される制御信号がハイレベルとなる。その結果、セレクタ10によって、バッファ5から出力される遅延クロック信号が選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される遅延クロック信号の遅延時間が5/9倍に短縮される。これにより、高い周波数の基本クロック信号に対する追従能力が向上する。
【0018】
一方、2逓倍クロック信号のデューティが30%よりも小さくなり、検出電位VDETが0.3・(VDD+VSS)よりも小さくなった場合に、コンパレータ33から出力される制御信号がローレベルとなる。その結果、セレクタ10によって、バッファ9から出力される遅延クロック信号が選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される遅延クロック信号の遅延時間が9/5倍に延長される。これにより、低い周波数の基本クロック信号に対する追従能力が向上する。
【0019】
なお、図3に示す制御回路30において、抵抗31は、MOSトランジスタに置き換えることができる。また、コンパレータ33における比較結果が2逓倍クロック信号の交流成分によって変動することを防ぐために、抵抗31とコンデンサ32とによって構成される1次のローパスフィルタに替えて高次のローパスフィルタを設けることにより、積分能力を高めるようにしても良い。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路に含まれているクロック信号逓倍回路の構成を示す図である。図4に示すように、このクロック信号逓倍回路は、基本クロック信号を段階的に遅延させる直列に接続された複数のバッファ1〜9と、これらのバッファ1〜9において異なる遅延が与えられた8種類の遅延クロック信号の内の1つを選択するセレクタ40と、基本クロック信号とセレクタ10によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成するエクスクルーシブOR回路20と、セレクタ40を制御する制御回路50とを有している。
【0021】
セレクタ40は、制御回路50から供給される3ビットの制御信号に従って、バッファ2〜9からそれぞれ出力される遅延クロック信号B0〜B7の内の1つを選択する。あるいは、セレクタ40は、半導体集積回路全体の制御用に用いられているコマンドパラメータバスから供給される3ビットの制御信号に従って、遅延クロック信号B0〜B7の内の1つを選択するようにしても良い。
【0022】
次に、図4に示すクロック信号逓倍回路の動作について、図4及び図5を参照しながら説明する。図5は、図4に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図である。図5に示す基本クロック信号Aをバッファ1〜9によって遅延させることにより、基本クロック信号Aに対して遅延時間T0〜T7をそれぞれ有する遅延クロック信号B0〜B7が、セレクタ40に供給される。
【0023】
セレクタ40において、これらの遅延クロック信号B0〜B7の内の1つが選択され、エクスクルーシブOR回路20に供給される。エクスクルーシブOR回路20は、基本クロック信号Aとセレクタ40によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、基本クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する。
【0024】
ここで、選択回路50は、ローパスフィルタとADコンバータとを含んでおり、エクスクルーシブOR回路20から出力される2逓倍クロック信号を積分して得られた積分値をAD変換することにより、3ビットの制御信号を生成する。その結果、2逓倍クロック信号のデューティに比例した値を8段階で表す3ビットの制御信号が生成される。
【0025】
セレクタ40において、制御信号によって表される値が最小の場合に、遅延時間が最大の遅延クロック信号B7が選択され、制御信号によって表される値が最大の場合に、遅延時間が最小の遅延クロック信号B0が選択される。これにより、2逓倍クロック信号のデューティに関する負帰還ループが形成され、デューティの値がほぼ一定に保たれる。
【0026】
本実施形態においては、図5に示すように、様々なデューティを有する2逓倍クロック信号C0〜C7を選択的に生成することができるので、様々な電源電圧や基本クロック信号周波数に対して、デューティの値が一定に近い2逓倍クロック信号を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるクロック信号逓倍回路の図。
【図2】図1に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図。
【図3】図1に示す制御回路の構成例を示す回路図。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるクロック信号逓倍回路の図。
【図5】図4に示すクロック信号逓倍回路の動作を示す波形図。
【符号の説明】
1〜9 バッファ、 10、40 セレクタ、 20 エクスクルーシブOR回路、 30、50 制御回路、 31 抵抗、 32 コンデンサ、 33 コンパレータ
Claims (6)
- クロック信号を段階的に遅延させる第1の回路と、
前記第1の回路において異なる遅延が与えられた複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する第2の回路と、
前記第1の回路に入力されるクロック信号と前記第2の回路によって選択された遅延クロック信号とに基づいて、前記クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する第3の回路と、を具備する半導体集積回路。 - 前記第1の回路が、直列に接続された複数のバッファを含む、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記第3の回路が、前記第1の回路に入力されるクロック信号と前記第2の回路によって選択された遅延クロック信号との排他的論理和を求めることにより、前記クロック信号の2倍の周波数を有する2逓倍クロック信号を生成する回路を含む、請求項1又は2記載の半導体集積回路。
- 前記第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号のデューティに基づいて前記第2の回路を制御する制御回路をさらに具備する請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体集積回路。
- 前記制御回路が、
前記第3の回路によって生成される2逓倍クロック信号を積分するローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタの出力電圧と参照電圧とを比較して、その比較結果を制御信号として出力するコンパレータ又はADコンバータと、を含む、請求項4記載の半導体集積回路。 - 前記第2の回路が、前記制御回路から出力される制御信号に従って、前記複数のバッファの内の所定のバッファからそれぞれ出力される複数の遅延クロック信号の内の1つを選択する回路を含む、請求項5記載の半導体集積回路。
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