JP2004348812A - 記録メディア駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は記録メディアが挿入されたホルダを手動操作で初期位置に戻すことを課題とする。
【解決手段】記録メディア駆動装置10のホルダ駆動機構60では、ピニオン98に噛合するギヤ95が、軸102の軸方向に摺動可能支持されている。エマージェンシー用工具120は、挿入方向(A方向)に挿入される過程で傾斜部120hが減速ギヤ95をコイルバネ104のバネ力に抗して左側方に摺動させてピニオン98から離間させる。これにより、ピニオン98及びラック100を有するホルダ56は、ホルダ駆動機構60による規制が無くなり、フリーな状態に切り替わる。さらに、エマージェンシー用工具120の挿入操作によりラック120fがピニオン98に噛合するため、ホルダ56を排出方向へ移動させることが可能になる。
【選択図】 図23

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録メディア駆動装置に係り、特にイジェクト操作によりモータの駆動力をホルダに伝達し、ホルダに挿入された記録メディアを排出するように構成された記録メディア駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パーソナルコンピュータなどの電子機器に内蔵され、記録メディアを挿脱可能とする記録メディア駆動装置がある。
【0003】
この種の記録メディア駆動装置では、各種データが記録された任意の記録メディアを交換可能な構成になっており、モータの駆動力で記録メディアが挿入されたホルダを移動させて記録メディアを装着位置に搬送するように構成されている。
【0004】
また、装置内部に装着された記録メディアを交換する場合には、イジェクト操作によりホルダ駆動機構のモータを装着動作時の逆方向に回転駆動させてホルダを装着位置から排出方向に移動させ、交換可能な初期位置へ搬送するように構成されている。
【0005】
この種の記録メディア駆動装置では、ホルダ駆動機構のモータが正常に回転駆動されない場合には、装着された記録メディアを取り出すことができなくなる。そのため、記録メディア駆動装置においては、電源回路のトラブル(例えば、停電、電池容量不足など)でホルダ駆動機構のモータが正常に回転駆動されない場合等の緊急事態に備えて手動操作によりホルダを排出方向へ移動させることが可能に構成されている。
【0006】
例えば、ディスク移送体によって端部側が押圧されて弾発力が蓄積されるととも、この弾発力によってディスク移送体を外方に移動させるための排出レバーを有するものがある。この構成のものは、操作治具を挿入してロックレバーを回動操作することにより、筐体に対するディスク移送体のロックが解除され、排出レバーによりディスク移送体が筐体外方へ移動され、ディスク移送体に載置された記録メディアとしてのディスクの排出が行われるよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−191257号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような手動式の排出機構を有する記録メディア駆動装置においては、手動操作治具により操作されるロックレバーと、ロックレバーの回動により回動される排出レバーと、操作歯車に設けられた係合操作片と、排出レバーを付勢するねじりコイルバネと、L字状レバーと、スライド操作レバーなどを有し、ロックレバーを回動操作してディスク移送体のロックを解除すると、このディスク移送体を筺体の外方へ排出する構成であり、部品点数が多く、設置スペースも大きいという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は上記課題を解決した記録メディア駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
【0011】
上記請求項1記載の発明は、前面パネルの伝達機構に対向する位置に、ホルダ駆動モータが駆動できなくなった場合に使用されるエマージェンシー用工具の形状に対応した開口を設け、開口から挿入されたエマージェンシー用工具の挿入側端部に当接して伝達機構による伝達経路を分離させる伝達経路解除機構を設けたものであり、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【0012】
上記請求項2記載の発明は、伝達経路解除機構が、伝達機構を構成する複数のギヤのうち一のギヤを軸方向に移動可能に設け、エマージェンシー用工具の挿入側端部に押圧されてギヤが噛合解除位置へ移動するものであり、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【0013】
上記請求項3記載の発明は、ホルダが伝達機構により駆動されるラックを有し、エマージェンシー用工具の挿入操作によりラックに噛合する伝達機構のホルダ駆動ギヤが回転されて排出方向に移動するものであり、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【0014】
上記請求項4記載の発明は、ホルダは、エマージェンシー用工具の挿入操作により排出方向に移動し、エマージェンシー用工具の引き抜き操作に連動して装着方向に移動するものであり、比較的簡単な操作でホルダを手動で移動させることが可能になると共に、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【0015】
上記請求項5記載の発明は、前記請求項1記載の記録メディア駆動装置であって、ホルダが初期位置にいないことを検出するホルダ検出手段と、記録メディアが装着位置にあることを検出するメディア装着検出手段と、ホルダ検出手段によりホルダが初期位置にいないことが検出され、且つメディア装着検出手段により記録メディアが検出されなかった場合、ホルダ駆動モータを回転駆動させてホルダを初期位置に復帰させる制御手段と、を備えたものであり、エマージェンシー用工具の引き抜き操作に連動して装着方向に移動したホルダを自動的に初期位置に戻すことができ、エマージェンシー用工具による記録メディアの取り出し操作が可能になる。そのため、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。
図1は本発明になる記録メディア駆動装置の一実施例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は背面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図である。
【0017】
図1(A)〜(E)に示されるように、記録メディア駆動装置10は、箱状のシャーシ12の上部にカバー14が取り付けられており、シャーシ12の前面には前面パネル16が取り付けられている。また、シャーシ12の後部には、後部パネル18が取り付けられている。
【0018】
カバー14は、シャーシ12の上面を覆う天板14aと、シャーシ12の左右側面12c,12d(図6参照)を覆う側板14b,14cとを有する。また、側板14b,14cには、シャーシ12の突起12aを嵌合係止する係止用孔14dが2箇所ずつ設けられ、且つ右側の側板14cには、リムーバブル検出用スイッチ19(図1中、破線で示す)の切片に対向する開口14eが設けられている。
【0019】
前面パネル16は、後述する記録メディアが挿入される挿入口20と、イジェクト釦22と、エマージェンシー用孔24とが設けられている。また、挿入口20は、内側に回動可能に設けられた蓋部材26により開閉される。
【0020】
後部パネル18は、外部コネクタ(図示せず)が接続される入出力用コネクタ28と、電源用プラグ30と、USB(Universal Serial Bus)用コネクタ32と、ロック用孔34とが設けられている。
【0021】
ここで、本実施例に適用される記録メディアの形状について説明する。本実施例では、記憶容量の異なるハードディスクが内蔵された2種類の記録メディアを考えている。
【0022】
図2は2.5インチディスクの記録メディアの一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
図2(A)〜(C)に示されるように、第1の記録メディア36は、樹脂製カートリッジ38の内部に記録媒体としての磁気ディスク(図示せず)が収納されている。カートリッジ38は、挿入側端部36aにコネクタ40が設けられ、左右側面に挿入・イジェクト方向(A,B方向)に延在するガイド溝42と、クランプ用凹部44を有する。
【0023】
図3は1.8インチディスクの記録メディアの一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
図3(A)〜(C)に示されるように、第2の記録メディア46は、樹脂製カートリッジ48の内部に記録媒体としての磁気ディスク(図示せず)が収納されている。カートリッジ48は、挿入側端部46aにコネクタ50が設けられ、左右側面に挿入・イジェクト方向(A,B方向)に延在するガイド溝52と、クランプ用凹部54を有する。
【0024】
上記第1、2の記録メディア36,46は、挿入側端部36a,46aに設けられたコネクタ40,50が共通であり、且つガイド溝42,52の高さ位置やクランプ用凹部44,54の形状及び位置も共通である。また、カートリッジ36,48は、横幅寸法が同一寸法であるが、奥行き寸法が異なっており、カートリッジ36の奥行き寸法が大に形成されている。
【0025】
図4はカバー14を外した状態を示す平面図である。図5(A)は前面パネル16を内側からみた背面図、(B)は蓋部材26の開閉動作を示す側面図である。図6は前面パネル16を外したシャーシ12の内部構造を示す縦断面図である。
図4及び図5(A)(B)に示されるように、前面パネル16の内側には、挿入口20を開閉する蓋部材26が回動自在に支持されている。蓋部材26は、挿入口20に対向するフラップ26aと、フラップ26aの上部両端より左右方向に突出する軸26b,26cとを有する。そして、前面パネル16の裏面には、軸26b,26cを軸承する軸受け部16a,16bが設けられている。
【0026】
軸26bには、トーションバネ27が巻装されており、トーションバネ27のバネ力によりフラップ26aが閉方向に付勢されている。従って、記録メディア36,46は、挿入口20に挿入されることにより、挿入側端部36a,46aがフラップ26aを挿入方向(A方向)に押圧してフラップ26aを開方向に回動させる。
【0027】
その際、蓋部材26は、トーションバネ27のバネ力に抗して開方向に回動して記録メディア36,46の挿入経路から退避しており、挿入動作を妨げないように構成されている。そして、奥行き寸法の短い記録メディア46も後部が通過すると共に、閉方向に回動して挿入口20を閉塞して埃などが内部に進入することを防止する。また、奥行き寸法の長い記録メディア36の場合には、排出側端部36bが挿入口20を閉塞した状態で装着完了になるため、蓋部材26は、記録メディア36の上面に当接する開位置に退避している。
【0028】
図4に示されるように、シャーシ12の底面12bには、記録メディア36,46が挿入されるホルダ56と、ホルダ56の移動方向をガイドする一対のガイド部材58,59と、ホルダ56を駆動するホルダ駆動機構60と、蓋部材26を開閉させる開閉機構62と、記録メディア36,46のコネクタ40,50が接続されるメディア用コネクタ64が搭載された基板66とが設けられている。
【0029】
また、基板66には、上記メディア用コネクタ64の他にリムーバブル検出用スイッチ19、入出力用コネクタ28、電源用プラグ30、USB用コネクタ32、ホルダ検出スイッチ(ホルダ検出手段に相当する)68、装着検出スイッチ(メディア装着検出手段に相当する)70、制御回路72が搭載されている。尚、制御回路72は、マイクロコンピュータによって構成しても良いし、あるいはアナログ回路によって構成しても良い。
【0030】
ここで、ホルダ56の構成について説明する。
図4及び図6に示されるように、ホルダ56は、シャーシ12の底面12b上に起立するガイド部材58,59により前面パネル16の挿入口20に対向する高さ位置で移動可能に支持されており、挿入口20を通過した記録メディア36または46が挿入される。
【0031】
ホルダ56は、板金をコ字状に曲げ加工された2つの摺動部材74,75が一体的に結合されたものであり、外側に設けられた第1の摺動部材74はガイド部材58,59の上端に横架されるように形成された天板74aと、ガイド部材58,59の外側面に摺動可能に対向する側板74b,74cとを有する。
【0032】
また、シャーシ12の底面12bより起立したブラケット12eには、イジェクト釦22に対向する高さ位置にイジェクトスイッチ73が設けられている。このイジェクトスイッチ73は、イジェクト釦22が押圧操作された場合にオンに切り替わり、イジェクト信号を出力する。
【0033】
ホルダ56の天板74aには、記録メディア36,46を左右両側から挟持するクランプ機構76,77と、メディア挿入検出スイッチ78とが設けられている。また、カバー14の天板14aの下面には、エマージェンシー用工具の挿入をガイドするガイドレール79が取り付けられている。
【0034】
摺動部材74の内側に取り付けられた第2の摺動部材75は、天板74aの下面に密着する天板75aと、ガイド部材58,59の内側で下方に曲げられた側板75b,75cとを有する。側板75b,75cの内壁には、記録メディア36,46のガイド溝42,52に嵌合するガイド部75d,75eと、記録メディア36,46の挿入側端部36a,46aが当接する当接部(図示せず)が突出している。
【0035】
また、ガイド部材58,59のガイド壁58a,59aは、側板74b,74cと側板75b,75cとの間に形成された隙間に挿通されることでホルダ56のA,B方向の摺動動作をガイドする。
【0036】
ここで、クランプ機構76,77の構成について説明する。
クランプ機構76,77は、ホルダ56に挿入される記録メディア36,46の挿入動作により記録メディア36,46の両側を押圧して挟持するように構成されており、天板74aに摺動可能に取り付けられたスライド部材80,81と、スライド部材80,81を外側(左右側方)へ付勢するトーションバネ82,83とから構成されている。
【0037】
図7はホルダ56の左側に配置されたスライド部材80の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は背面図、(D)は側面図、(E)は底面図である。
図7(A)〜(E)に示されるように、スライド部材80は、コ字状に形成され天板74aを摺動する摺動部80aと、摺動部80aの摺動方向の両端より延在して天板74aに対して抜け防止される延出部80b,80cと、トーションバネ82の一端が掛止されるバネ掛止部80dとを有する。また、摺動部80aの下面には、一対のガイドピン80e,80fと、記録メディア36,46の挿入側端部36a,46aに当接する当接部80gと、一対のガイドピン80e,80fの中間位置で台形状に形成された係合部80hと、当接部80gの反対側でメディア挿入検出スイッチ78を押圧する押圧部80iが突出している。
【0038】
一対のガイドピン80e,80fは、天板74aに形成された傾斜溝74e,74f(図4中破線で示す)に嵌合するため、当接部80gが記録メディア36,46の挿入側端部36a,46aにより挿入方向(A方向)に押圧された場合、傾斜溝74e,74fに沿って内側に移動する。これにより、スライド部材80は、記録メディア36,46の側面に近接する方向に移動し、且つ係合部80hがクランプ用凹部44,54に係合する。
【0039】
また、スライド部材80は、挿入方向(A方向)に移動してスライド部材80が記録メディア36,46を側方からクランプすると共に、押圧部80iがメディア挿入検出スイッチ78の切片に当接してオン状態に切り替える。
【0040】
尚、スライド部材81は、上記スライド部材80と左右対称となる形状に形成されており、上記押圧部80iが設けられていない点のみが異なるだけなので、その他の共通部分の説明を省略する。また、スライド部材80,81は、係合部80h,81hがガイド部材58,59のガイド壁58a,59aの内側に変位してクランプ用凹部44,54に嵌合することでガイド壁58a,59aによる挿入方向への規制が解除されてA方向への摺動が可能になる。
【0041】
従って、ホルダ56に記録メディア36,46が挿入される過程でスライド部材80,81は、挿入方向に移動しながら互いに近接する方向に移動して係合部80hを両側から記録メディア36,46のクランプ用凹部44,54に係合させ、これにより記録メディア36,46を両側から挟持する。
【0042】
ここで、ホルダ駆動機構60の構成について説明する。
図8はホルダ駆動機構60を部分的に拡大して示す平面図である。図9はホルダ駆動機構60を左側からみた側面図である。
【0043】
図8及び図9に示されるように、ホルダ駆動機構60は、シャーシ12の後部左側に配置されたモータ86と、モータ86からの回転駆動力をホルダ56に伝達する伝達機構88とから構成されている。伝達機構88は、モータ86の回転軸に嵌合されたウォーム90と、ウォーム90に噛合するウォームホイール91及び複数の減速ギヤ92〜95を有する減速ギヤ群96と、減速ギヤ群96の出力側に配置されたピニオン98が噛合するラック100とから構成されている。
【0044】
ラック100は、ホルダ56の左側面に固定されており、A,B方向に延在している。そのため、モータ86の回転駆動力が伝達機構88を介してピニオン98に伝達されると、ラック100と共にホルダ56はA,B方向に移動する。
【0045】
また、上記ピニオン98に噛合するギヤ95は、軸102の軸方向に摺動可能支持されており、且つ軸102に巻装されたコイルバネ104により噛合位置に付勢されている。このコイルバネ104に付勢されたギヤ95は、噛合解除機構を構成しており、コイルバネ104のバネ力に抗して噛合解除位置に移動することができ、ピニオン98との噛合関係を解除してピニオン98をフリー状態に切り替えることが可能になる。
【0046】
すなわち、メディア装着状態で電源回路のトラブル(例えば、停電、電池容量不足など)が発生してモータ86を駆動できない場合でもギヤ95を噛合解除位置にスライドさせることにより、ホルダ56をメディア排出方向(B方向)に移動させることが可能になる。
【0047】
ここで、蓋部材26を開閉させる開閉機構62の構成について説明する。
図10は開閉機構62を側方からみた側面図である。
【0048】
図10及び図8に示されるように、開閉機構62は、ラック100と一体に形成された垂直壁100aの端部に設けられた傾斜カム部100bに押圧されるクランク部材106と、クランク部材106を回動可能に支持するブラケット108と、クランク部材106を時計方向に付勢するトーションバネ110と、クランク部材106の偏心ピン106aに連結された開閉アーム112と、から構成されている。
【0049】
開閉アーム112の端部は、蓋部材26のフラップ26aの左側面に突出するピン26dに回動可能に連結されている。上記クランク部材106は、垂直壁100aの移動経路に設けられており、垂直壁100aに押圧されるカム部106bを有する。このカム部106bは、ホルダ56が装着位置にあるときは、傾斜カム部100bから離間して時計方向に回動して蓋部材26を閉位置に駆動しており、ホルダ56が上記ホルダ駆動機構60によりA方向に移動して装着位置の直前位置に至るまでは垂直壁100aに摺接して蓋部材26を開位置に駆動する。
【0050】
また、垂直壁100aは、ホルダ56がメディア挿入・排出操作される初期位置で待機しているときは、カム部106bを時計方向に回動させるように凹んだ凹部100cが設けられている。そして、凹部100cと垂直壁100aとの間を連続形成された傾斜カム部100dが設けられている。
【0051】
すなわち、蓋部材26は、カム部106bが傾斜カム部100b,100dを摺接する過程で開または閉方向に駆動され、カム部106bが垂直壁100aに摺接する間に開位置に保持される。
【0052】
また、ホルダ56がメディア挿入・排出操作される初期位置で待機しているときは、カム部106bが凹部100cに挿入された状態であるので、カム部106bが時計方向に回動している。しかしながら、記録メディア36,46が挿入口20から挿入されると、蓋部材26が時計方向に回動し、この動作が開閉アーム112を介してクランク部材106に伝達されてクランク部材106をトーションバネ104のバネ力に抗して反時計方向に回動させることが許容される。
【0053】
よって、蓋部材26は、開閉機構62によって開閉駆動されるが、開閉機構62はホルダ56の位置に拘らず、閉位置から開方向へ動作することが可能な構成になっている。
【0054】
ここで、上記のように構成された記録メディア駆動装置10のメディア装着動作について説明する。
図11はメディア挿入動作を説明するための平面図である。図12はメディア挿入動作を説明するための側面図である。尚、図11では、カバー14を外して示しており、図12ではシャーシ12及びカバー14を省略して示してある。
【0055】
図11及び図12に示されるように、小さい記録メディア46が挿入口20に挿入させると、記録メディア46の挿入側端部46aが蓋部材26を開方向に押圧してホルダ56内部に進入する。記録メディア46は、左右側面のガイド溝52に側板75b,75cの内壁に突出するガイド部75d,75eが嵌合して挿入方向及び高さ位置をガイドされる。
【0056】
さらに、記録メディア46がホルダ56内部をA方向に挿入されると、ホルダ56の天板74aに設けられたスライド部材80,81の当接部80g,81gが挿入方向(A方向)に押圧される。尚、ホルダ56が初期位置にあるとき、スライド部材80,81は、夫々トーションバネ82,83によって外側(係止解除方向)に付勢されているため、係合部80h,81hがガイド部材58,59のガイド壁58a,59aに設けられた切欠58b,59b(図11では天板74aに隠れて見えないので、図16を参照)に嵌合して左右方向に開いた状態にある。
【0057】
図13(A)(B)はスライド部材80,81の動作前の状態を示す平面図である。図14(A)(B)はスライド部材80,81のクランプ動作後の状態を示す平面図である。尚、図13(B)、図14(B)はホルダ56及びトーションバネ82,83を省略して示してある。
図13(A)(B)に示されるように、スライド部材80,81は、一対のガイドピン80e,80fが天板74aに形成された傾斜溝74e,74f(図4中破線で示す)に嵌合している。そのため、スライド部材80,81は、記録メディア46が挿入方向(A方向)に挿入されるのに伴って、同方向に押圧されると、傾斜溝74e,74fに沿って内側に移動する。
【0058】
図14(A)(B)に示されるように、スライド部材80,81は、挿入方向(A方向)に対して斜め20度の方向にスライドして左右両側から記録メディア46の側面に近接する方向に移動することで、係合部80h,81hがクランプ用凹部54に係合する。これで、記録メディア46は、両側からスライド部材80,81によって挟持されるようにクランプされ、且つクランプ用凹部54が係合部80h,81hによって係止される。そのため、記録メディア46は、クランプ機構76,77のクランプ動作によりホルダ56に保持された状態となる。
【0059】
尚、スライド部材80,81は、係合部80h,81hがクランプ用凹部54に嵌合した状態でガイド部材58,59のガイド壁58a,59aに摺接する。そのため、スライド部材80,81は、夫々トーションバネ82,83によって外側(係止解除方向)に付勢されているが、ホルダ56がクランプ位置から挿入方向に移動して装着位置に至る間は、内側に変位したクランプ状態に保持されている。
【0060】
図15はホルダ56に記録メディア46が挿入された状態を示す平面図である。
図15に示されるように、記録メディア46がホルダ56に挿入されてスライド部材80,81によって両側からクランプされるクランプ位置に挿入されると、スライド部材80の押圧部80iがメディア挿入検出スイッチ78の切片に当接してオン状態に切り替える。
【0061】
そのため、制御回路72は、後述するようにホルダ駆動機構60のモータ86を起動させてホルダ56をA方向に移動させる。モータ86の回転駆動力は、ウォーム90、ウォームホイール91、複数の減速ギヤ92〜95、ピニオン98を介してラック100に伝達される。そして、ラック100と一体的に構成されたホルダ56は、記録メディア46をクランプした状態のままA方向に搬送する。
【0062】
図16はホルダ56及び記録メディア46が装着位置に到着した状態を示す平面図である。図17はホルダ検出スイッチ68及び装着検出スイッチ70の検出動作を拡大して示す平面図である。
図16及び図17に示されるように、ホルダ駆動機構60の駆動によりホルダ56が装着位置の直前位置に到着すると、ラック100の後端部がホルダ検出スイッチ68の切片を押圧してオンに切り替える。さらに、ホルダ56が挿入方向に移動して装着位置に至ると、記録メディア46の挿入側端部46aが装着検出スイッチ70の切片を押圧してオンに切り替える。
【0063】
これにより、制御回路72は、ホルダ駆動機構60のモータ86の回転を停止させる。このようにホルダ56が装着位置に到着する過程で記録メディア46の挿入側端部46aに設けられたコネクタ50が基板66に設けられたメディア用コネクタ64に接続される。これにより、記録メディア46は、メディア用コネクタ64を介してデータの書き込み、あるいは読み込みが可能になる。
【0064】
ここで、上記のように装着された記録メディア46を排出するときのイジェクト動作について説明する。
イジェクト動作は、前面パネル16のイジェクト釦22が押圧操作されることで、イジェクトスイッチ73がオンになると、モータ86のロータ(図示せず)が装着動作時の逆方向に回転駆動されてホルダ56が排出方向(B方向)に移動させられて記録メディア46を挿入口20へ排出する。そして、ホルダ56が初期位置(図11に示す)に復帰すると共に、スライド部材80,81は、夫々トーションバネ82,83のバネ力により、係合部80h,81hがガイド部材58,59の切欠58b,59b(図16を参照)に嵌合するクランプ解除位置に変位する。
【0065】
これで、ホルダ56に挿入された記録メディア46をイジェクト方向に引き抜くことが可能になる。
【0066】
図18は開閉機構62の開閉動作を示す図であり、(A)は蓋部材26を閉じた装着状態を示す側面図、(B)はイジェクト開始に伴う開動作の過程を示す側面図、(C)は蓋部材26を開いた状態を示す側面図、(D)はホルダ56が初期位置に復帰した状態を示す側面図、(E)は記録メディア46がホルダ56から引き出される状態を示す側面図、(F)は記録メディア46が挿入口20から引き抜かれた状態を示す側面図である。
【0067】
図18(A)に示されるように、ホルダ56が装着位置にあるとき、蓋部材26は挿入口20を閉じており、周囲から塵埃が内部に進入することを防止している。そして、前述したように、イジェクトスイッチ73がオンに操作されてモータ86が装着動作時の逆方向に回転駆動されると、ホルダ56が排出方向(B方向)に移動する。
【0068】
図18(B)に示されるように、ホルダ56が装着位置(図16参照)から排出方向(B方向)に移動してホルダ56と一体的に設けられた垂直壁100aの傾斜カム部100bがクランク部材106のカム部106bに摺接してクランク部材106を反時計方向に回動させる。これにより、クランク部材106に連結された開閉アーム112がA方向に変位して蓋部材26を開方向に回動させる。
【0069】
図18(C)に示されるように、ホルダ56が初期位置(図15参照)に移動すると、垂直壁100aの上端がクランク部材106のカム部106bに摺接してクランク部材106をさらに反時計方向に回動させる。これにより、クランク部材106に連結された開閉アーム112がさらにA方向に変位して蓋部材26を全開位置に回動させる。このとき、蓋部材26は、記録メディア46が通過する経路より上方に退避した開位置に保持される。
【0070】
図18(D)に示されるように、ホルダ56が初期位置に到着する直前にスライド部材80,81は、トーションバネ82,83のバネ力により、係合部80h,81hがガイド部材58,59の切欠58b,59b(図16を参照)に嵌合するクランプ解除位置に変位する。これにより、スライド部材80,81の係合部80h,81hが左右側方に変位することでクランプ用凹部54から離脱して記録メディア46に対する係止(クランプ)を解除する。
【0071】
図18(E)に示されるように、ホルダ56により排出方向に搬送された記録メディア46は、前述したようにスライド部材80,81によるクランプ解除動作により排出方向(B方向)に押し出されて、挿入口20から突出した位置に移動する。
【0072】
このとき、クランク部材106のカム部106bは、垂直壁100a及び傾斜カム部100dを通過して凹部100cの上方にあるが、蓋部材26が記録メディア46の上面に摺接して開位置に保持されている。
【0073】
図18(F)に示されるように、挿入口20から記録メディア46を引き抜くと、トーションバネ110のバネ力によりクランク部材106を時計方向に回動させて開閉アーム112をB方向へ移動させて蓋部材26を閉方向(反時計方向)へ回動させる。これにより、挿入口20は、蓋部材26により閉塞される。
【0074】
このように、開閉機構62は、ホルダ56の移動に連動して蓋部材26を開方向あるいは閉方向に回動させることで、記録メディア46の挿入動作あるいは排出動作を妨げないように蓋部材26を駆動するように構成されている。
【0075】
ここで、上記記録メディア46よりも奥行き寸法の大きい記録メディア36が装着される場合の装着動作について説明する。
図19は記録メディア36がホルダ56に挿入される状態を示す平面図である。図20は記録メディア36がホルダ56内でクランプされた状態を示す平面図である。図21は記録メディア36がホルダ56と共に装着された状態を示す平面図である。
【0076】
図19に示されるように、記録メディア36がホルダ56に挿入される際、記録メディア36の挿入側端部36aが蓋部材26を開方向に押圧してホルダ56内部に進入する。記録メディア36は、前述した小さい記録メディア46と同様に左右側面のガイド溝42に側板75b,75cの内壁に突出するガイド部75d,75eが嵌合して挿入方向及び高さ位置をガイドされる。
【0077】
さらに、記録メディア36がホルダ56内部をA方向に挿入されると、ホルダ56の天板74aに設けられたスライド部材80,81の当接部80g,81gが挿入方向(A方向)に押圧される。
【0078】
図20に示されるように、記録メディア36がホルダ56に挿入されてクランプ位置に至ると共に、スライド部材80,81が両側から記録メディア36をクランプする。そして、スライド部材80の押圧部80iがメディア挿入検出スイッチ78の切片に当接してオン状態に切り替える。
【0079】
そのため、制御回路72は、ホルダ駆動機構60のモータ86を起動させてホルダ56をA方向に移動させる。これにより、ホルダ56は、記録メディア46をクランプした状態のままA方向に搬送する。
【0080】
図21に示されるように、ホルダ駆動機構60の駆動によりホルダ56が装着位置の直前位置に到着すると、ラック100の後端部がホルダ検出スイッチ68の切片を押圧してオンに切り替える。さらに、ホルダ56が挿入方向に移動して装着位置に至ると、記録メディア36の挿入側端部36aが装着検出スイッチ70の切片を押圧してオンに切り替える。
【0081】
これにより、制御回路72は、ホルダ駆動機構60のモータ86の回転を停止させる。このようにホルダ56が装着位置に到着する過程で記録メディア36の挿入側端部36aに設けられたコネクタ40が基板66に設けられたメディア用コネクタ64に接続される。
【0082】
このように装着された記録メディア36は、排出側端部36bが挿入口20に嵌合されて挿入口20を閉塞した位置で停止する。従って、奥行き寸法の長い記録メディア36が装着された場合、蓋部材26は記録メディア36の上面に摺接して開位置に保持されている(図18(E)参照)。
【0083】
また、イジェクト動作は、前述した記録メディア46の場合と同様、モータ86の逆回転駆動によりホルダ56を排出方向へ移動させて記録メディア36を挿入口20から排出する。
【0084】
ここで、電源回路のトラブル(例えば、停電、電池容量不足など)でモータ86を駆動できず、ホルダ56がイジェクト動作できなくなった場合に手動操作によってホルダ56を排出方向に移動させるためのエマージェンシー操作について説明する。
図22はエマージェンシー用工具の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。
【0085】
図22(A)〜(C)に示されるように、エマージェンシー用工具120は、アルミ合金などからなる金属製であり、操作者が把持するグリップ部120aと、グリップ部120aより軸方向に延在する挿入部120bとから構成されている。
【0086】
挿入部120bは、断面形状が前面パネル16のエマージェンシー用孔24に対応する形状に形成されており、カバー14の天板内壁に取り付けられた断面がコ字状のガイドレール79(図6参照)に係合する第1の鍔部120cと、第1の鍔部120cの下側に設けられ、長手方向に延在するガイド溝120dと、ガイド溝120dの下方に突出する第2の鍔部120eと、第2の鍔部120eより下方に突出すると共に、長手方向に延在するラック120fとを有する。
【0087】
ラック120fは、第1の鍔部120cがカバー14の天板内壁に設けられたガイドレール(図示せず)に係合することにより、ホルダ駆動機構60のピニオン98に噛合する高さ位置に導かれる。従って、エマージェンシー用工具120は、前面パネル16のエマージェンシー用孔24から装置内部に挿入されると、ラック120fをピニオン98の上側から噛合させることが可能になる。
【0088】
また、エマージェンシー用工具120の挿入部120bは、挿入側端部120gが幅狭に形成され、且つ第1の鍔部120c及び第2の鍔部120eの挿入側端部に傾斜部120hが設けられている。この傾斜部120hは、ピニオン98の下側に噛合する減速ギヤ95を左側方に押圧して噛合を解除する。減速ギヤ95は、軸102の軸方向に摺動可能支持されており、且つコイルバネ104により右側方に付勢されて噛合解除機構を構成している。
【0089】
そのため、エマージェンシー用工具120は、挿入方向(A方向)に挿入される過程で傾斜部120hが減速ギヤ95をコイルバネ104のバネ力に抗して左側方に摺動させてピニオン98から離間させる。これにより、ピニオン98及びラック100を有するホルダ56は、ホルダ駆動機構60による規制が無くなり、フリーな状態に切り替わる。
【0090】
従って、エマージェンシー用工具120の挿入操作により減速ギヤ95が左側方に摺動してピニオン98との噛合関係を解除された後、さらにエマージェンシー用工具120が挿入されることによりラック120fがピニオン98に噛合するため、ホルダ56を排出方向へ移動させることが可能になる。
【0091】
ここで、上記エマージェンシー用工具120を用いて装着位置で動作不能になったホルダ56を手動操作により排出方向に移動させる操作方法及びイジェクト動作について図23乃至図26を併せ参照して説明する。
図23はエマージェンシー用工具120を前面パネル16のエマージェンシー用孔24から挿入した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。図24はエマージェンシー用工具120の挿入によりホルダ56が排出方向に移動する動作過程を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。図25はエマージェンシー用工具120の挿入によりホルダ56が初期位置に復帰した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。図26(A)〜(E)はエマージェンシー用工具120の挿入・引き抜きに伴う減速ギヤ95の噛合解除動作及びホルダ56の移動方向を示す平面図である。
【0092】
図23(A)(B)及び図26(A)(B)に示されるように、エマージェンシー用工具120の挿入部120bを前面パネル16のエマージェンシー用孔24から挿入すると、挿入部120bの第1の鍔部120cがカバー14の天板内壁に設けられたガイドレール79(図6参照)に係合して挿入位置をガイドされる。
【0093】
これと共に、挿入部120bの端部に設けられた傾斜部120hが減速ギヤ95に摺接して減速ギヤ95を左側方(C方向)に摺動させる。その結果、減速ギヤ95は、ピニオン98から離間してピニオン98との噛合を解除される。
【0094】
そのため、ホルダ駆動機構60の減速ギヤ群96による駆動経路は分断され、ホルダ56に対するホルダ駆動機構60による規制が解除される。
【0095】
図24(A)(B)及び図26(C)に示されるように、さらに、エマージェンシー用工具120がA方向に挿入されると、挿入部120bのラック120fがピニオン98に噛合してピニオン98を反時計方向に回転させる。これにより、ピニオン98は、ホルダ56の左側面に設けられたラック100を排出方向(B方向)へ移動させる。
【0096】
また、ホルダ56が装着位置から排出方向に移動すると共に、記録メディア46の挿入側端部46aに設けられたコネクタ50が基板66に設けられたメディア用コネクタ64から離間する。
【0097】
さらに、ホルダ56が装着位置から排出方向に移動するのに連動して前述した開閉機構62により蓋部材26が開方向に回動する(図18(B)〜(E)参照)。
【0098】
図25(A)(B)及び図26(D)に示されるように、さらに、エマージェンシー用工具120がA方向に挿入されると、ホルダ56は初期位置に復帰し、記録メディア46の排出側端部が挿入口20から突出する。
【0099】
これと共に、前述したクランプ機構76,77のスライド部材80,81が左右方向に開いた開放状態に動作してクランプ機構76,77によるクランプが解除される。これで、記録メディア46をホルダ56から取り出すことが可能になる。
【0100】
この後、操作者は、図26(E)に示されるように、エマージェンシー用工具120をB方向に引き抜く。エマージェンシー用工具120がB方向に引き抜かれると、ピニオン98が時計方向に回転する。これにより、ホルダ56は、上記と逆方向(A方向)に移動して再び装着位置に戻る。また、減速ギヤ95は、エマージェンシー用工具120がB方向に引き抜かれると共に、コイルバネ104のバネ力によりD方向にスライドしてピニオン98に噛合する。
【0101】
このように、エマージェンシー用工具120を用いた手動操作により比較的簡単にホルダ56をイジェクト動作させることが可能になると共に、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応することが可能になる。
【0102】
そして、制御回路72は、エマージェンシー用工具120を用いた手動操作によりホルダ56をイジェクト動作させた場合、電源回路のトラブル(例えば、停電、電池容量不足など)が解消された後、ホルダ56を初期位置に復帰させる制御処理を実行する。
【0103】
図27は制御回路72がエマージェンシー操作後に実行する制御処理を説明するためのフローチャートである。尚、制御処理72は、予め設定された所定時間間隔で図27に示す処理を実行する。
図27に示されるように、制御回路72は、ステップS31(以下「ステップ」を省略する)において、ホルダ検出スイッチ68がオンかどうかをチェックする。S31でホルダ検出スイッチ68がオフであるときは、ホルダ56が装着位置に存在しないので、今回の処理を終了する。
【0104】
また、S31でホルダ検出スイッチ68がオンであるときは、ホルダ56が装着位置に存在しているものと判断してS32に進み、装着検出スイッチ70がオフになったかどうかをチェックする。S32において、装着検出スイッチ70がオンであるときは、記録メディア36,46が装着されているので、今回の処理を終了する。
【0105】
また、上記S32において、装着検出スイッチ70がオフであるときは、ホルダ56が記録メディア36,46が挿入されていない状態で装着位置に移動しているため、S33に進み、モータ86への逆極性の通電を開始してモータ86を装着動作時の逆方向に回転駆動する。続いて、S34に進み、モータ86への印加電圧を低くしてモータ86の回転数を低速回転に設定する。
【0106】
モータ86の逆回転駆動力は、ウォーム90、ウォームホイール91、複数の減速ギヤ92〜95、ピニオン98を介してラック100に伝達される。そして、ラック100を有するホルダ56は、記録メディア36,46をクランプした状態のまま排出方向へ低速移動する。
【0107】
次のS35では、ホルダ検出スイッチ68がオフかどうかをチェックする。ホルダ検出スイッチ68は、ホルダ駆動機構60により装着位置のホルダ56が排出方向に移動開始すると、ラック100の後端部が離間してオフに切り替わる。そのため、35おいて、ホルダ検出スイッチ68がオフになると、ホルダ56が装着位置から排出方向に移動して記録メディア36,46のコネクタ40,50がメディア用コネクタ64から分離したものと判断する。そして、S36に進み、モータ86への印加電圧を高くしてモータ86の回転数を高速回転に切り替える。
【0108】
これにより、ホルダ56のイジェクト速度は、高速に切り替わる。次のS37では、予め設定された所定時間が経過したかどうかをチェックする。ホルダ56は所定時間が経過する間に初期位置に移動する。上記S37において、所定時間が経過すると、S38に進み、モータ86への通電をオフにしてモータ86の回転駆動を停止させる。
【0109】
これで、エマージェンシー用工具120を用いた手動操作により記録メディア36,46を取り出した場合、ホルダ56を初期位置へ自動的に戻すことが可能になる。また、図27のフローチャートにおいて、ホルダ検出スイッチ68がオンで、且つ装着検出スイッチ70がオフであるときは、モータ86を装着動作時の逆方向に回転駆動してホルダ56を初期位置に移動させる場合について説明したが、これに限らず、例えば、記録メディア36,46が挿入されていないホルダ56が初期位置にいない場合には、モータ86の駆動によりホルダ56を初期位置に移動させるようにしても良い。
【0110】
尚、上記実施の形態では、エマージェンシー用工具120を用いた手動操作により第2の記録メディア46を取り出す場合を説明したが、第1の記録メディア36を装着して電源回路のトラブル(例えば、停電、電池容量不足など)によりモータ86が駆動できなくなった場合も上記と同様に手動操作で取り出すことができるのは勿論である。
【0111】
また、上記実施の形態では、記録メディア36,46が装着される記録メディア駆動装置を一例として挙げたが、これに限らず、上記以外の形状とされた記録媒体が装着される装置にも本発明を適用できるのは勿論である。
【0112】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、前面パネルの伝達機構に対向する位置にホルダ駆動モータが駆動できなくなった場合に使用されるエマージェンシー用工具の形状に対応した開口を設け、開口から挿入されたエマージェンシー用工具の挿入側端部に当接して伝達機構による伝達経路を分離させる伝達経路解除機構を設けたため、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応することができる。
【0113】
上記請求項2記載の発明によれば、伝達経路解除機構が、伝達機構を構成する複数のギヤのうち一のギヤを軸方向に移動可能に設け、エマージェンシー用工具の挿入側端部に押圧されてギヤが噛合解除位置へ移動するため、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応することができる。
【0114】
上記請求項3記載の発明によれば、ホルダが伝達機構により駆動されるラックを有し、エマージェンシー用工具の挿入操作によりラックに噛合する伝達機構のホルダ駆動ギヤが回転されて排出方向に移動するため、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応することができる。
【0115】
上記請求項4記載の発明によれば、ホルダが、エマージェンシー用工具の挿入操作により排出方向に移動し、エマージェンシー用工具の引き抜き操作に連動して装着方向に移動するため、比較的簡単な操作でホルダを手動で移動させることが可能になると共に、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応することができる。
【0116】
上記請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の記録メディア駆動装置であって、ホルダが初期位置にいないことを検出するホルダ検出手段と、記録メディアが装着位置にあることを検出するメディア装着検出手段と、ホルダ検出手段によりホルダが初期位置にいないことが検出され、且つメディア装着検出手段により記録メディアが検出されなかった場合、ホルダ駆動モータを回転駆動させてホルダを初期位置に復帰させる制御手段と、を備えたものであり、エマージェンシー用工具の引き抜き操作に連動して装着方向に移動したホルダを自動的に初期位置に戻すことができ、エマージェンシー用工具による記録メディアの取り出し操作が可能になる。そのため、装置内部に複数のレバーを配置する必要がなく、装置の小型化及び省スペース化にも対応しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる記録メディア駆動装置の一実施例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は背面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図である。
【図2】2.5インチディスクの記録メディアの一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図3】1.8インチディスクの記録メディアの一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図4】カバー14を外した状態を示す平面図である。
【図5】(A)は前面パネル16を内側からみた背面図、(B)は蓋部材26の開閉動作を示す側面図である。
【図6】前面パネル16を外したシャーシ12の内部構造を示す縦断面図である。
【図7】ホルダ56の左側に配置されたスライド部材80の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は背面図、(D)は側面図、(E)は底面図である。
【図8】ホルダ駆動機構60を部分的に拡大して示す平面図である。
【図9】ホルダ駆動機構60を左側からみた側面図である。
【図10】開閉機構62を側方からみた側面図である。
【図11】メディア挿入動作を説明するための平面図である。
【図12】メディア挿入動作を説明するための側面図である。
【図13】スライド部材80,81の動作前の状態を示す平面図である。
【図14】スライド部材80,81のクランプ動作後の状態を示す平面図である。
【図15】ホルダ56に記録メディア46が挿入された状態を示す平面図である。
【図16】ホルダ56及び記録メディア46が装着位置に到着した状態を示す平面図である。
【図17】ホルダ検出スイッチ68及び装着検出スイッチ70の検出動作を拡大して示す平面図である。
【図18】開閉機構62の開閉動作を示す図であり、(A)は蓋部材26を閉じた装着状態を示す側面図、(B)はイジェクト開始に伴う開動作の過程を示す側面図、(C)は蓋部材26を開いた状態を示す側面図、(D)はホルダ56が初期位置に復帰した状態を示す側面図、(E)は記録メディア46がホルダ56から引き出される状態を示す側面図、(F)は記録メディア46が挿入口20から引き抜かれた状態を示す側面図である。
【図19】記録メディア36がホルダ56に挿入される状態を示す平面図である。
【図20】記録メディア36がホルダ56内でクランプされた状態を示す平面図である。
【図21】記録メディア36がホルダ56と共に装着された状態を示す平面図である。
【図22】エマージェンシー用工具の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図である。
【図23】エマージェンシー用工具120を前面パネル16のエマージェンシー用孔24から挿入した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図24】エマージェンシー用工具120の挿入によりホルダ56が排出方向に移動する動作過程を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図25】エマージェンシー用工具120の挿入によりホルダ56が初期位置に復帰した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図26】エマージェンシー用工具120の挿入・引き抜きに伴う減速ギヤ95の噛合解除動作及びホルダ56の移動方向を示す平面図である。
【図27】制御回路72がエマージェンシー操作後に実行する制御処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 記録メディア駆動装置
12 シャーシ
14 カバー
16 前面パネル
18 後部パネル
20 挿入口
22 イジェクト釦
26 蓋部材
36 第1の記録メディア
46 第2の記録メディア
38,48 カートリッジ
40,50 コネクタ
42,52 ガイド溝
44,54 クランプ用凹部
56 ホルダ
58,59 ガイド部材
60 ホルダ駆動機構
62 開閉機構
64 メディア用コネクタ
66 基板
68 ホルダ検出スイッチ
70 装着検出スイッチ
72 制御回路
74,75 摺動部材
76,77 クランプ機構
78 メディア挿入検出スイッチ
80,81 スライド部材
86 モータ
88 伝達機構
96 減速ギヤ群
98 ピニオン
100 ラック
106 クランク部材
110 トーションバネ
112 開閉アーム
120 エマージェンシー用工具
120a グリップ部
120b 挿入部
120c 第1の鍔部
120d ガイド溝
120e 第2の鍔部
120f ラック
120g 挿入側端部
120h 傾斜部

Claims (5)

  1. 記録メディアが挿入される挿入口を有する前面パネルと、
    該挿入口に挿入された前記記録メディアを収容するホルダと、
    該ホルダを装着位置へ移動させるホルダ駆動モータと、
    該ホルダ駆動モータの回転駆動力を前記ホルダに伝達する伝達機構と、
    を備えた記録メディア駆動装置であって、
    前記前面パネルの前記伝達機構に対向する位置に、前記ホルダ駆動モータが駆動できなくなった場合に使用されるエマージェンシー用工具の形状に対応した開口を設け、
    前記開口から挿入された前記エマージェンシー用工具の挿入側端部に当接して前記伝達機構による伝達経路を分離させる伝達経路解除機構を設けたことを特徴とする記録メディア駆動装置。
  2. 前記伝達経路解除機構は、前記伝達機構を構成する複数のギヤのうち一のギヤを軸方向に移動可能に設け、前記エマージェンシー用工具の挿入側端部に押圧されて前記ギヤが噛合解除位置へ移動することを特徴とする請求項1記載の記録メディア駆動装置。
  3. 前記ホルダは、前記伝達機構により駆動されるラックを有し、
    エマージェンシー用工具の挿入操作により前記ラックに噛合する前記伝達機構のホルダ駆動ギヤが回転されて排出方向に移動することを特徴とする請求項1記載の記録メディア駆動装置。
  4. 前記ホルダは、前記エマージェンシー用工具の挿入操作により排出方向に移動し、前記エマージェンシー用工具の引き抜き操作に連動して装着方向に移動することを特徴とする請求項1記載の記録メディア駆動装置。
  5. 前記請求項1記載の記録メディア駆動装置であって、
    前記ホルダが初期位置にいないことを検出するホルダ検出手段と、
    前記記録メディアが装着位置にあることを検出するメディア装着検出手段と、前記ホルダ検出手段により前記ホルダが初期位置にいないことが検出され、且つ前記メディア装着検出手段により前記記録メディアが検出されなかった場合、前記ホルダ駆動モータを回転駆動させて前記ホルダを初期位置に復帰させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録メディア駆動装置。
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